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特許7133742カスタマイズ可能なプリセットを備えたコントローラアドオンデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-31
(45)【発行日】2022-09-08
(54)【発明の名称】カスタマイズ可能なプリセットを備えたコントローラアドオンデバイス
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/98 20140101AFI20220901BHJP
   A63F 13/24 20140101ALI20220901BHJP
   A63F 13/26 20140101ALI20220901BHJP
【FI】
A63F13/98
A63F13/24
A63F13/26
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022506540
(86)(22)【出願日】2020-06-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-17
(86)【国際出願番号】 US2020040181
(87)【国際公開番号】W WO2021021362
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-02-03
(31)【優先権主張番号】16/526,238
(32)【優先日】2019-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】310021766
【氏名又は名称】株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ブラック、グレン
(72)【発明者】
【氏名】ブルックボック、トマス
(72)【発明者】
【氏名】クン、アーサー
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-154147(JP,A)
【文献】特開2001-029658(JP,A)
【文献】特表2020-523068(JP,A)
【文献】特表2018-534090(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0354895(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0228765(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0023719(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラアドオンであって、
ハウジングであって、前記ハウジングがゲームコントローラの本体に機械的に結合するように構成され、前記ハウジングの適合面が前記ゲームコントローラの前記本体の底部と一致するように構成された、前記ハウジングと、
前記ハウジングに結合された複数のボタンであって、前記適合面の反対側に配置される前記複数のボタンと、
前記ハウジングに結合されたコントローラインターフェースであって、前記複数のボタンを前記ゲームコントローラに通信可能に結合するように構成され、前記ゲームコントローラの前記本体との物理的及び機械的接続をもたらす第1の位置から前記適合面が前記ゲームコントローラの前記本体の前記底部に接触する第2の位置に傾斜するようにさらに構成される、前記コントローラインターフェースと
を備える、前記コントローラアドオン。
【請求項2】
前記ハウジングに結合された表示画面をさらに備える、請求項1に記載のコントローラアドオン。
【請求項3】
コントローラアドオンであって、
ハウジングであって、前記ハウジングがゲームコントローラの本体に機械的に結合するように構成され、前記ハウジングの適合面が前記ゲームコントローラの前記本体の底部と一致するように構成された、前記ハウジングと、
前記ハウジングに結合された複数のボタンであって、前記適合面の反対側に配置される前記複数のボタンと、
前記ハウジングに結合された表示画面と、
前記ハウジングに結合されたコントローラインターフェースであって、前記複数のボタンを前記ゲームコントローラに通信可能に結合するように構成された前記コントローラインターフェースと
備える、前記コントローラアドオン。
【請求項4】
前記表示画面と関連付けられた入力インターフェースをさらに備える、請求項3に記載のコントローラアドオン。
【請求項5】
前記入力インターフェースがタッチインターフェースである、請求項4に記載のコントローラアドオン。
【請求項6】
前記入力インターフェースが機械的ボタンである、請求項4に記載のコントローラアドオン。
【請求項7】
前記複数のボタンが、前記ゲームコントローラの前記本体を保持している間、ユーザーの人差し指、中指、または薬指の届く範囲内になるように構成される、請求項1に記載のコントローラアドオン。
【請求項8】
コントローラアドオンであって、
ハウジングであって、前記ハウジングがゲームコントローラの本体に機械的に結合するように構成され、前記ハウジングの適合面が前記ゲームコントローラの前記本体の底部と一致するように構成された、前記ハウジングと、
前記ハウジングに結合された複数のボタンであって、前記適合面の反対側に配置される前記複数のボタンと、
前記ハウジングに結合された表示画面と、前記表示画面と関連付けられた入力インターフェースと
前記ハウジングに結合されたコントローラインターフェースであって、前記複数のボタンを前記ゲームコントローラに通信可能に結合するように構成された前記コントローラインターフェースと
備え、
前記複数のボタン及び前記入力インターフェースが、前記ゲームコントローラの前記本体を保持している間、ユーザーの人差し指、中指、または薬指の届く範囲内になるように構成される、前記コントローラアドオン。
【請求項9】
前記コントローラインターフェースは、前記ゲームコントローラの前記本体との物理的及び機械的接続をもたらす第1の位置から前記適合面が前記ゲームコントローラの前記本体の前記底部に接触する第2の位置に傾斜するようにさらに構成される、請求項8に記載のコントローラアドオン。
【請求項10】
前記入力インターフェースはタッチインターフェースである、請求項8に記載のコントローラアドオン。
【請求項11】
前記入力インターフェースは機械的ボタンである、請求項8に記載のコントローラアドオン。
【請求項12】
前記表示画面と関連付けられた入力インターフェースをさらに備える、請求項2に記載のコントローラアドオン。
【請求項13】
前記入力インターフェースはタッチインターフェースである、請求項12に記載のコントローラアドオン。
【請求項14】
前記入力インターフェースは機械的ボタンである、請求項12に記載のコントローラアドオン。
【請求項15】
前記コントローラインターフェースは、前記ゲームコントローラの前記本体との物理的及び機械的接続をもたらす第1の位置から前記適合面が前記ゲームコントローラの前記本体の前記底部に接触する第2の位置に傾斜するようにさらに構成される、請求項3に記載のコントローラアドオン。
【請求項16】
前記複数のボタンが、前記ゲームコントローラの前記本体を保持している間、ユーザーの人差し指、中指、または薬指の届く範囲内になるように構成される、請求項3に記載のコントローラアドオン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の態様は、ゲームコントローラに関連する。具体的には、本開示の態様は、ゲームコントローラアドオンに関連する。
【0002】
優先権出願
本国際出願は、2019年7月30日に出願され、「CONTROLLER ADD-ON DEVICE WITH CUSTOMIZABLE PRESETS」と題された、Glenn Black、Tomas Bruckbock、及びArthur Kwunに対する同時係属中の米国特許出願第16/526,238号についての優先権を主張し、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年7月30日に出願され、「METHOD FOR PROVIDING CUSTOMIZED BUTTON MAPPING PRE-SETS」と題された、Glenn Black、Tomas Bruckbock、及びJason Campbellに対する同時係属中の米国特許出願第16/526,261号に関連し、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
本出願は、2019年7月30日に出願され、「CUSTOMIZABLE CONTROLLER ADD-ON SYSTEM」と題された、Glenn Black、Tomas Bruckbock、及びArthur Kwunに対する同時係属中の米国特許出願第16/526,293号に関連し、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0005】
本出願は、2019年7月30日に出願され、「CONTROLLER ADD-ON DEVICE」と題された、So Morimoto及びArthur Kwunに対する同時係属中の米国意匠特許出願第29/929,699号に関連し、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0006】
現在のゲームコントローラは、コンピュータまたはビデオゲームコンソールで実行中のアプリケーションによって機能が割り当てられた多くのボタンを有する。さらに、現在のゲームコントローラは、アプリケーションによって割り当てられた役割によりよく一致するように様々な方法で動作する複数のタイプのボタンを有する。例えば、コントローラは、ジョイスティック、方向パッド(d-pad)、ショルダーボタン、タッチスクリーン、及びアクションボタンを有する場合がある。人間工学に基づいた設計に重点を置いているにもかかわらず、特定の機能を使用している間、ゲームコントローラのいくつかのボタンには平均的な手は届き得ない。
【0007】
したがって、当技術分野では、特定の機能を使用している間、ユーザーの手の届く範囲内となるボタンをゲームコントローラに追加する方法が必要である。
【発明の概要】
【0008】
本開示の教示は、添付図面と併せて以下の詳細な説明を検討することによって容易に理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一態様によるコントローラアドオンデバイスの底面図である。
図2】本開示の一態様によるコントローラアドオンデバイスの正面図である。
図3】本開示の一態様によるコントローラアドオンデバイスの右側面図である。
図4】本開示の一態様によるコントローラアドオンデバイスの上面図である。
図5】本開示の一態様によるコントローラアドオンデバイスの背面図である。
図6】本開示の一態様によるコントローラに取り付けられたコントローラアドオンデバイスの左側面図である。
図7】本開示の一態様によるコントローラアドオンデバイスの3次元図である。
図8】本開示の一態様によるコントローラに取り付けられたコントローラアドオンデバイスの底面図である。
図9】本開示の一態様によるボタンマッピングプリセットを入力するための方法のブロック図である。
図10】本開示の一態様によるマッピングされたボタンプリセットを切り替えるための方法のブロック図である。
図11】本開示の一態様によるコンピューティングシステムに接続されたコントローラアドオンデバイスのブロックシステム図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の詳細な説明は、例示を目的として多くの具体的な詳細を含むが、当業者の誰でも、以下の詳細に対する多くの変形及び改変が本発明の範囲内にあることを認識する。したがって、以下で説明される発明の例示的な実施形態は、特許請求される発明への一般性を失うことなく、及び特許請求される発明への限定を課すことなく示される。
【0011】
本開示の以下の発明を実施するための形態では、本明細書の一部を形成し、本発明が実施され得る具体的な実施形態が例示によって示される添付図面への参照が行われる。この点に関して、「上」、「下」、「前」、「後」、「先頭の」、「後行の」などの方向の用語は、説明されている図(複数可)の向きに関連して使用される。本発明の実施形態の構成要素は、いくつかの異なる向きに配置することができるので、方向の用語は、例示の目的で使用され、決して限定するものではない。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができる、または構造的もしくは論理的変更を行うことができることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定する意味で解釈されるべきではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0012】
デバイス
本開示は、追加のカスタマイズ可能なボタンをコントローラに追加するように構成されたコントローラアドオンデバイスを説明する。図1は、コントローラアドオンデバイスの底面図を示す。コントローラアドオンデバイスは、コントローラの本体に機械的に接続するために結合するように構成されたハウジング101を備える。ハウジングはまた、複数のボタンの固定取り付けポイントとしても機能する。図1に示すように、アドオンデバイスは、右のカスタマイズ可能なボタン102及び左のカスタマイズ可能なボタン103を含むが、本開示の範囲はそのように限定されない。複数のボタン102、103は、ゲームコントローラの本体を保持している間、ユーザーの人差し指、中指、または薬指の届く範囲内になるように構成される。
【0013】
いくつかの実施形態では、カスタマイズ可能なボタン102、103を含むハウジング101の一部は、図2に見られるヒンジ付きコントローラインターフェース201を介してハウジングに結合し得る。あるいは、カスタマイズ可能なボタンは、プリント回路基板に取り付けられたスイッチに取り付けることによってハウジングに機械的に接続し得、プリント回路基板は、例えば、ネジ、ピン、接着剤、プラスチックのホットステーク、クリップ、またはハウジング要素によってハウジングに結合し得る。いくつかの実施形態では、コントローラアドオンは、表示画面105を有し得る。表示画面105は、固定取り付け手段によってハウジングに結合し得る。表示画面は、例えば、機械的ボタンなどの入力インターフェースに機械的に組み込まれ得るなど、関連付けられ得る。さらに、表示画面は、静電容量式タッチスクリーンまたは抵抗膜式タッチスクリーンなどのタッチスクリーンとしてのユーザーインターフェース要素を含み得る。アドオンが、表示画面105及びボタン102、103を含む実施態様では、入力インターフェースは、ゲームコントローラの本体を保持している間、ユーザーの人差し指、中指、または薬指の届く範囲内になるように構成し得る。いくつかの実施態様では、入力インターフェース及び/またはボタンは、ユーザーの親指の届く範囲にある場合もある。
【0014】
他の実施形態では、表示画面は、固定取り付け手段によってハウジングに取り付けられたプリント回路基板に接続されたスピーカなどの他の通信要素によって置き換え得る。代替の実施形態では、ユーザーインターフェースは、複数のライトを特徴とし得る。追加の実施形態では、ユーザーインターフェースは、表示画面とスピーカの両方を含み得る。いくつかの実施形態では、表示画面は、固定取り付け手段によってハウジングに取り付けられたプリント回路基板に接続されている。他の追加の実施形態では、スピーカは、固定取り付け手段によってハウジングに取り付けられている。
【0015】
図2は、コントローラアドオンデバイスの正面図を示している。示されるように、ハウジング101は、コントローラ本体を嵌合するように構成された空洞を提供する。コントローラインターフェースマウント201は、ハウジング101に結合されている。コントローラインターフェースマウント201は、例えば、ヒンジ104によって、ハウジング101に回転可能に結合され得る。コントローラインターフェースマウント201は、1つまたは複数のコントローラインターフェース、例えば、アナログインターフェース202及びデジタルインターフェース203を含む。これらの1つまたは複数のコントローラインターフェースは、複数のボタン102、103をコントローラに通信可能に結合するように構成される。さらに、コントローラインターフェースマウント201は、アドオンデバイスがゲームコントローラの本体と物理的及び機械的接続を行うことができる第1の位置から、ハウジング101の一部がゲームコントローラの本体とコンフォーマルに接触する第2の位置に傾斜するように構成される。1つまたは複数のコントローラインターフェースは、例えば、シリアルコネクタ、ユニバーサルシリアルバスインターフェース(USB)、同軸ジャック(co-ax)、オーディオジャック、S/PDIFコネクタ、パラレルコネクタなどを含み得る。ハウジングはまた、ボタン102、103を有する面の反対側に位置するコンフォーマル表面204を有していてもよい。コンフォーマル表面204は、コントローラ本体とコンフォーマルに接触するように構成される。コンフォーマル表面は、ボタン押下による振動を減衰させるだけでなく、コントローラ本体との堅固な接触表面を提供するために、柔軟な材料を含み得る。柔軟な材料は、ゴム、シリコーン、軟質プラスチック、皮革などの任意の適切な材料であり得る。
【0016】
図3は、コントローラアドオンデバイスの側面図を示す。見られるように、1つまたは複数のコントローラインターフェース202、203は、ハウジング101から外側に延びる。ハウジングは、取り付けられたときにコントローラの形状によりよく一致するように湾曲した部分301を有する。また、傾斜インターフェースマウント201と組み合わせた湾曲した部分301により、コントローラアドオンデバイスを、例えば図6に示すように、コントローラの本体との物理的及び機械的接続を行うための第1の位置に配置し、次に例えば図8に示すように、ゲームコントローラの本体とのコンフォーマル接触を行うための第2の位置に傾斜させることも可能になる。図3の湾曲した矢印は、第2の位置から第1の位置に移動するためのインターフェースマウント201の傾斜方向を示している。
【0017】
図4は、コントローラアドオンデバイスの背面図を示している。この図は、(任意選択の)通信インターフェースポート401を示す。この通信インターフェースポート401は、コントローラからの信号をヘッドホンまたは他のユーザーインターフェースなどの追加のデバイスへ中継するために使用し得る。また、通信インターフェースポートは、マイクロフォンまたは他のユーザーインターフェースなどのデバイスから信号を受信し、それらの信号をコントローラに送り返し得る。通信インターフェースポート401は、1つまたは複数の通信インターフェース202、203と同様のタイプであり得る。
【0018】
図5のコントローラアドオンデバイスの上から見下ろす図に見られるように、1つまたは複数の通信インターフェース202、203は、通信インターフェースが、コンフォーマル表面204の上でハウジングから外側に延びるように、ハウジング101に結合され得る。
【0019】
図6は、コントローラ501(破線で示されている)と最初に結合されたときのコントローラアドオンデバイスの向きの側面図を示している。示されるように、傾斜インターフェースマウント201は、アナログインターフェース202及びデジタルインターフェース203がコントローラ上の対応するインターフェース504に接続するときに、ハウジング101がコントローラ501に対して下向きに傾斜することを可能にする。図示の実施態様では、ハウジング101は、コントローラの2つの握り手502の間にしっかりと収まり、ジョイスティック503と干渉しないように構成される。接続が行われた後、複数のボタン102、103の反対側のコンフォーマル表面204がコントローラの底部とコンフォーマル接触を行うことができるように、傾斜インターフェースマウント201は、ハウジング101が矢印で示される方向でコントローラ501に向けて上向きに傾斜することを可能にする。図7に示すコントローラアドオンデバイスの3次元図の湾曲した矢印は、デバイスが、コントローラへの接続が行われる第1の位置からコンフォーマル表面204がコントローラの底部に一致する第2の位置まで回転するときの傾斜インターフェースマウント201の相対運動の方向を示す。
【0020】
図8は、動作位置にあるコントローラと結合されたときのコントローラアドオンデバイスの底面図を示す。示されるように、コントローラアドオンデバイスは、コントローラの2つの握り手の間に配置され、コントローラアドオンデバイス上の複数のボタン102、103は、ゲームコントローラの本体を保持している間、ユーザーの人差し指、中指、または薬指の届く範囲内になるように構成される。ハウジング101は、ボタンの操作がジョイスティックの動作に影響を及ぼさないように、2つのジョイスティック503の反対側のコントローラ本体の側面に収まるように構成される。表示画面105は、下向きに構成され、コントローラ本体503が逆さまにされたときにも容易に見られ得る。これは、表示画面が、例えば、ユーザーが操作できるボタンまたはタッチインターフェースなどの関連入力デバイスを有するときに有利である可能性がある。図示されている実施形態は、コントローラアドオンデバイスがコントローラ本体503に結合するときに下向き位置に取り付けられた表示画面105を示しているが、本開示の範囲はこのように限定されない。他の実施形態では、コントローラアドオンデバイスがコントローラデバイスに結合される間、表示画面は上向きにまたは前向きになるように構成され得る。
【0021】
操作
図9の流れ図は、本開示の態様による、コントローラアドオンデバイスを用いたプリセット生成のための方法を示す。方法は、901に示されるように、プリセットカスタマイズエントリモードの入力が受け取られると開始する。プリセットカスタマイズエントリモードの入力は、ボタンの押下、ボタンの押下の組み合わせ、またはタッチスクリーンを使用した選択であってよい。プリセットカスタマイズエントリモードによって、ユーザーはコントローラアドオンの複数のボタンをコントローラのボタンまたは入力にマッピングできる。プリセットカスタマイズモードは、ボタンマッピングをプリセットとして保存できるようにし、コントローラアドオンデバイスがプリセットカスタマイズエントリモードにないときに、ユーザーが、プリセット間で容易に切り替える能力を生じさせる。プリセットカスタマイズエントリモードの入力を受け取ると、コントローラアドオンデバイスは、プリセットカスタマイズエントリモードに入る902。ユーザーは、コントローラボタンを選択し、そのコントローラボタンを表すためにコントローラアドオンの複数のボタン102、103のうちの1つのボタンを選ぶことによってキーのマッピングを開始し、押されたときにそのボタンの入力を提供し得る。コントローラアドオンデバイスは、903で示されているように、ユーザーからこのマッピングを受け取る。マッピングは、表示画面105に組み込まれた入力デバイスなどのユーザーインターフェースを使用して実行し得る、またはゲームコンソールもしくはコンピュータなどのホストデバイスで実行中の別個のプログラムを使用して実行し得る。ボタンマッピングは、プリセットのリストのプリセットとして作成し得、プリセットのリスト中の各プリセットは、ユーザーがボタンマッピングを作成する前に空白にし得るか、またはユーザーが容易に変更できるデフォルトのボタンマッピングに設定し得る。あるいは、新しいボタンマッピングプリセットは、ユーザーによって作成され、入力されていない可能性があるプリセットのリストに追加される場合がある。
【0022】
ボタンマッピングプリセットを作成すると、ユーザーはプリセットカスタマイズエントリモードを終了することを選択し得る。ユーザーは、プリセットカスタマイズモードを終了するために必要なアクションを取り得、このアクションは、コントローラアドオンデバイスによって受け取られ、その後、コントローラアドオンデバイスはプリセットカスタマイズエントリモードを終了する(904)。本開示の態様によれば、ユーザーは、終了ボタンを押すか、または一連のボタン押下を入力するか、またはユーザーインターフェース内でオプションを選択することによってプリセットカスタマイズモードを終了し得る。あるいは、ユーザーは、ある期間ボタンを押すのを控えることによってプリセットカスタマイズモードを終了し得る。いくつかの実施態様では、終了ボタンは、入力デバイス、例えば表示画面105と関連付けられたタッチインターフェースまたは機械的ボタンを使用して実装され得る。
【0023】
プリセットカスタマイズエントリモードを終了した後、コントローラアドオンデバイスは、ユーザーによって入力された1つまたは複数のプリセットを保存する905。ユーザーによって入力された1つまたは複数のプリセットは、コントローラアドオンデバイスのメモリに格納されたプリセットのリストに保存され得る。本開示の非常に有用な特徴は、プリセットがユーザーによってプリセットのリストに入力された後、デバイスが、空であるプリセット、無効であるプリセット、もしくは隠されることが選ばれたプリセットを隠し得る、またはそれ以外の場合、未選択にすることである906。これにより、ユーザーは、コントローラアドオンデバイスの操作中に、例えばユーザーが操作できるボタンまたはタッチインターフェースを使用して有効なプリセットをすばやく切り替えることができる。この操作モードは、動作中に表示画面及び関連する入力デバイスがユーザーの反対側に向いている場合に有利な場合がある。使用可能なモードを、比較的に小さい数(例えば2つ)に減らすと、ユーザーが画面を見る必要なくモードを切り替えることが容易になる。
【0024】
図10は、本開示の態様によるプリセットを切り替えるための方法を示している。コントローラアドオンデバイスの操作中、ユーザーがプリセットリスト上の2つ以上の異なるプリセットを切り替えることを望む場合がある。これを行うには、ユーザーはボタンまたは一連のボタンを押すか、またはタッチスクリーンを使用して選択を行い得る。コントローラアドオンデバイスは、ユーザーからプリセット変更入力を受け取る1001。続いて、コントローラアドオンデバイスは、プリセットリストの次のプリセットを選択し、複数のボタンにその設定を適用する1002。本開示の特徴は、プリセットリスト内の次のプリセットが空白であるか、無効であるか、そうでなければ隠されている場合、コントローラアドオンデバイスが、リスト内のそのプリセットをスキップし、代わりに次のプリセットを選択することである。さらに、コントローラアドオンデバイスのユーザーインターフェースは、選択されたプリセットを表示する1003。ボタンマッピングプリセットボタンを選択した後、複数のボタンのうちの1つをユーザーが押すと1004、プリセットボタンマッピングがトリガされる。プリセットボタンマッピングは、選択されたプリセットのマッピングされたボタンの信号に対応する信号をコントローラに送信する1005。この信号はコントローラによって受信され、コントローラは、信号をマッピングされたボタンのボタン押下として解釈する。
【0025】
限定ではなく例として、プリセットボタンマッピングは、ゲームパッドコントローラのXボタンをコントローラアドオンの左ボタン102にマッピングし、Oボタンをコントローラアドオンの右ボタン103にマッピングし得る。ユーザーがコントローラアドオンデバイスの左ボタン102を押すと、デバイスは、Xボタンが押された旨の信号をコントローラに送信する。コントローラは、この信号をゲームパッドコントローラのXボタンが押されたかのように解釈し、Xボタンの押下信号をゲームコンソールに通信する。
【0026】
本明細書で使用される場合、2つのオブジェクト、デバイス、またはシステムは、情報が何らかの形式の信号を介して1つのオブジェクトから別のオブジェクトに送信され得る場合、「通信可能に結合」される。一例として、信号は、導電性界面を介して送達される電気信号、機械的インターフェースを介して送達される機械的信号、音響伝達媒体を介して送達される音響信号、または光ファイバ媒体、導波路などの媒体を介して、または自由空間を介して送達される場合がある、無線信号、マイクロ波信号もしくは光信号などの電磁信号であってもよい。通信結合には、トランスデューサ、送信機、増幅器、受信機、及び信号処理装置(例えば、デジタル信号処理装置)などの中間オブジェクト、デバイス、及びシステムの使用が含まれる。
【0027】
通信結合は、機械的接続とは異なる概念であるが、2つの概念は相互に排他的ではない。非限定的な例として、2つのオブジェクト間の機械的インターフェースを介した通信結合は、2つのオブジェクトの機械的接続とは区別される。例えば、2つのオブジェクトがネジで接続されているときに、1つの構成要素の作動スタッドが第2のオブジェクトのボタンを押下する場合がある。スタッドとボタンの相互作用は機械的な通信結合を提供し、一方、ネジは機械的な接続を提供する。
【0028】
システム
本発明の実施形態によれば、コントローラアドオンデバイスを有するコントローラを備えたシステム及び上記のタイプの方法は、図11に示されるように実装され得る。システム1100は、プロセッサ1101及びメモリ1102(例えば、RAM、DRAM、ROMなど)を含んでよい。さらに、システム1100は、並列処理が実施される場合、複数のプロセッサ1101を有してよい。メモリ1102は、データ1106及びゲームプログラムコード1104を含み、これらは、上記のように構成された部分を含み得る。具体的には、メモリ1102は、格納されたプリセットリストを含み得るボタンマッピングプリセットデータ1106を含んでもよい。メモリ1102はまた、プリセットを切り替えるためのプログラム及びプリセット作成のためのプログラム1104を含み得る。
【0029】
システム1100はまた、入出力(I/O)要素1111、電源(P/S)1112、クロック(CLK)1113、及びキャッシュ1114などの周知のサポート機能1110を含んでもよい。装置1100は、任意選択で、プログラム及び/またはデータを格納するために、ディスクドライブ、CD-ROMドライブ、テープドライブなどのマスストレージデバイス1115を含んでよい。コントローラはまた任意選択で、コントローラ1100とユーザーとの間の対話を促進するためにディスプレイユニット1116及びユーザーインターフェースユニット1118を含んでもよい。ディスプレイユニット1116は、テキスト、数字、グラフィックシンボル、または画像を表示する陰極線管(CRT)またはフラットパネルスクリーンの形をとってよい。ユーザーインターフェース1118は、キーボード、マウス、ライトペン、タッチインターフェース、または他のデバイスを含み得る。さらに、ユーザーインターフェース1118は、分析される信号の直接キャプチャを提供するために、マイクロフォン、ビデオカメラ、または他の信号変換デバイスを含み得る。プロセッサ1101、メモリ1102、及びシステム1100の他の構成要素は、システムバス1120を介して互いと信号(例えば、コード命令及びデータ)を交換してよい。
【0030】
マイクロフォンアレイ1122は、I/O機能1111を通してシステム1100に結合され得る。任意選択の画像キャプチャユニット1123(例えば、デジタルカメラ)は、I/O機能1111を通して装置1100に結合され得る。カメラに機械的に結合された1つ以上のポインティングアクチュエータ1125は、I/O機能1111を介してプロセッサ1101と信号を交換し得る。
【0031】
本明細書で使用するように、用語I/Oは、概してシステム1100との間、及び周辺機器との間でデータを転送する任意のプログラム、動作、またはデバイスを指す。あらゆるデータ転送は、あるデバイスからの出力及び別のデバイスへの入力として見なされてよい。周辺機器は、キーボード及びマウスなどの入力専用デバイス、プリンタなどの出力専用デバイス、及び入力デバイスと出力デバイスの両方の機能を果たすことができる書き込み可能CD-ROMなどのデバイスを含む。用語「周辺機器」は、マウス、キーボード、プリンタ、モニタ、マイクロフォン、ゲームコントローラ、カメラ、外部Zipドライブ、またはスキャナなどの外部デバイス、及びソリッドステートドライブ(SSD)、CD-ROMドライブ、CD-Rドライブ、もしくは内部モデム、もしくはフラッシュメモリリーダ/ライタ、ハードドライブなどの他の周辺機器などの内部デバイスを含む。
【0032】
本発明の特定の実施形態では、システム1100はビデオゲームユニットであってよく、ビデオゲームユニットは、有線(例えば、USBケーブル)を通してまたは無線でのどちらかでI/O機能1111を介してプロセッサに結合されたゲームコントローラ1130を含んでよい。さらに他の実施形態において、システム1100は、周辺コントローラ1130を備えたコンピュータシステムであってもよい。コントローラ1130は、ビデオゲームのプレイ中に一般的に使用される制御信号を提供するアナログジョイスティック制御装置1131及び従来のボタン1133を有し得る。そのようなビデオゲームは、メモリ1102、またはマスストレージデバイス1115と関連付けられた媒体などの他のプロセッサ可読媒体に格納されてよいプログラム1104からのプロセッサ可読データ及び/または命令として実装されてよい。
【0033】
コントローラ1130は、慣性信号を介して所在地及び/または向きの情報をプロセッサ1101に提供してよい1つまたは複数の慣性センサ1132を含み得る。向き情報は、コントローラ1130の傾き、ロール、またはヨーなどの角度情報を含んでよい。例として、慣性センサ1132は、任意の数及び/または組み合わせの加速度計、ジャイロスコープ、または傾斜センサを含んでよい。さらに、ジョイスティックコントローラ1130は、発光ダイオード(LED)などの1つまたは複数の光源1134を含み得る。光源1134は、一方のコントローラを他方から区別するために使用されてよい。
【0034】
プロセッサ1101は、コントローラ1130及び/またはそのユーザーの場所及び/または向きに関する情報を演繹するために、画像キャプチャユニットによって検出された光源1134からの光信号と併せて、慣性センサ1132からの慣性信号を使用してよい。
【0035】
コントローラアドオンデバイス1140は、コントローラ(図示せず)のインターフェースポートを介してコントローラ1130に結合する。コントローラアドオンデバイスは、通信インターフェースに結合されたコントローラ1130及びゲームコンソール1100と、I/O機能1141を介して通信し得る。コントローラアドオンデバイスは、プロセッサ1142及びメモリ1143、ならびにディスプレイ1144及びユーザーインターフェース1145を含み得る。ユーザーインターフェースは、複数のボタン、例えば、左ボタン、右ボタン、及びそれらに関連するタッチスクリーンまたは機械的ボタンを含み得る。メモリ1143は、プロセッサ1142によって実行されると、コントローラアドオンデバイスに、例えば図9に示されるように、ボタンマッピングプリセット1147を入力するための方法、または例えば図10に示されるように、ボタンマッピングプリセットを切り替えるための方法を実施させるプログラム1146を含み得る。プログラム1146はまた、ユーザーインターフェース1145内の複数のボタンのためのボタンマッピングスキームも実施し得る。I/O機能1141は、コントローラアドオンデバイス1140をコントローラに接続し、コントローラ1130及びシステム1100と通信するための様々なコネクタ及びポートを含み得る。I/O1140 は、例えば、3.5mmのオーディオジャック、シリアルコネクタ、及び3.5mmのオーディオポートを含み得るが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、I/Oは、3.5mmのオーディオから3.5mmのオーディオポートに音声信号を渡す場合があるが、これに限定されるものではない。さらに、いくつかの実施形態では、コントローラアドオンデバイスはまた、シリアルポートから信号を受信し、信号をゲームコントローラに渡すために、シリアルポート及びI/O機能も含む。
【0036】
明確にするために、本明細書で説明される実装の日常的な特徴のすべてが示され、説明されるわけではない。そのような任意の実装の開発において、アプリケーション及びビジネス関連の制約の順守などの開発者の特定の目標を達成するために、多数の実装固有の決定がなされなければならないこと、ならびにこれらの特定の目標は、実装ごとに、また開発者ごとに異なることが、当業者により理解されるであろう。さらに、そのような開発努力は複雑で時間がかかる可能性があるが、それにもかかわらず、本開示の利益を有する当業者のための工学の日常的な事業であることが理解されるであろう。
【0037】
本開示の態様によれば、構成要素、プロセスステップ、及び/またはデータ構造は、様々な種類のオペレーティングシステム、コンピューティングプラットフォーム、パーソナルコンピュータまたはラップトップコンピュータ、ビデオゲームコンソール、PDA、及び携帯電話、タブレットコンピュータ、ポータブルゲームデバイスなどの他のハンドヘルドデバイスを含むユーザーインターフェース/ディスプレイ、及び/または汎用機を使用して実装し得る。さらに、当業者は、ハードワイヤードデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FOG)、特定用途向け集積回路(ASIC)などの、あまり汎用的でない性質のデバイスも、本明細書に開示される本発明の概念の範囲及び趣旨から逸脱することなく使用できることを認識するであろう。
【0038】
上記は、本発明の好ましい実施形態の完全な説明であるが、多様な代替策、修正、及び均等物を使用することが可能である。したがって、本発明の範囲は、上記説明を参照して判定されるべきでなく、代わりに、均等物のそれらの全範囲に従った、添付の特許請求の範囲を参照して判定されるべきである。好ましいか否かに関わらず、いずれの特徴も、好ましいか否かにかかわらず、いずれの他の特徴と組み合わされてよい。以下の請求項では、不定冠詞「A」または「An」は、特に明確に述べられる場合を除き、冠詞に続く項目のうちの1つ以上の量を指す。添付の特許請求の範囲は、ミーンズプラスファンクションの限定が語句「するための手段(means for)」を使用し、所与の請求項に明示的に説明されない限り、係る限定を含むものとして解釈されるべきではない。指定された機能を実行「するための手段(means for)」を明示的に述べていない請求項の要素は、米国特許法第112条、第6段落で指定されている「手段」または「ステップ」条項として解釈されるべきではない。
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