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特許7133869ポーションパック及び固定キャップを含む携帯用飲料容器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-01
(45)【発行日】2022-09-09
(54)【発明の名称】ポーションパック及び固定キャップを含む携帯用飲料容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/32 20060101AFI20220902BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20220902BHJP
【FI】
B65D81/32 T
B65D83/00 G
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020501106
(86)(22)【出願日】2018-03-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-16
(86)【国際出願番号】 KR2018002568
(87)【国際公開番号】W WO2018174429
(87)【国際公開日】2018-09-27
【審査請求日】2021-02-26
(31)【優先権主張番号】10-2017-0036980
(32)【優先日】2017-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0163429
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519340042
【氏名又は名称】ロイヤルグリーンズ カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】ROYALGREENS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】(Sangdaewon-dong,Nobel Techno Tower)#501,24,Galmachi-ro 288beon-gil,Jungwon-gu,Seongnam-si,Gyeonggi-do,13202 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100114498
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 哲郎
(72)【発明者】
【氏名】チェ ジイム
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-255047(JP,A)
【文献】特開2008-295810(JP,A)
【文献】特開平10-310179(JP,A)
【文献】国際公開第89/000959(WO,A1)
【文献】特開2000-313484(JP,A)
【文献】実開昭63-171967(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/32
B65D 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側面に第1スクリューが形成された円形管形状の締結部;および前記締結部から延び、内部に中空が形成された収容部;を含むポーションパックをミネラルウォーター容器に締結するための固定キャップであって、
前記ポーションパックの前記締結部の内部に引き込まれて配置され、その内側面に前記ミネラルウォーター容器の入口に形成されたスクリューと締結される第2スクリューが形成された内挿部;
前記内挿部の上端から延び、前記ポーションパックの前記締結部に形成された前記第1スクリューと締結される第3スクリューが形成された外挿部;および
前記内挿部の下面に形成され、複数の貫通孔が設けられたフィルター部;を含み、
前記貫通孔の円周上に段差部が形成されることを特徴とする固定キャップ。
【請求項2】
前記複数の貫通孔に形成された前記段差部は、それぞれの曲率中心方向が互いに異なるように配置されることを特徴とする請求項1記載の固定キャップ。
【請求項3】
前記内挿部の上端および前記外挿部の上端の間に凹溝が形成されることを特徴とする請求項1記載の固定キャップ。
【請求項4】
前記内挿部の上端および前記外挿部の上端は、同じ高さで形成されることを特徴とする請求項3記載の固定キャップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水で希釈して飲めるコーヒー、ハーブティーなどが収容されたポーションパックに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、消費者の嗜好に合わせて水で希釈して飲めるコーヒー、ハーブティーが液状で収容されたポーションパックが知られている。通常、ポーションパックは、液状濃縮液を収容してこれを別途の容器に収容された水で希釈して飲用するように構成される。
【0003】
一方、ポーションパックに収容された液状濃縮液を別途の容器に入れて水で希釈しなければならない不便さがある。そのため、飲用者は、ポーションパックに収容された濃縮液を希釈するための別途の容器を用意しなければならず、また、濃縮液が流れ出て周辺が汚染されるなど使用上の不便さをもたらす。
【0004】
また、使い捨てポーションパックに収容された濃縮液を飲用するための適切な水の量があるにも関わらず、飲用者が常に適当な水の量を調節することは難しい。特に、薬用成分を有するハーブまたは薬草は、非カフェイン健康材料として脚光を浴びているが、このようなハーブまたは薬草を安全に摂取しかつ効能を示すためには、適切な水の量を飲用者が正確に配合することが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためのものであって、携帯が簡便であり、一般的に市販されるミネラルウォーターボトルを活用して飲用可能であり、ミネラルウォーター容器と締結した後にひっくり返して配置する場合にも安全に支持され得、これにより、飲用者が液状濃縮液または固形ティーバッグ製品を便利に利用できる携帯用飲料容器を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、ポーションパックに締結可能に考案された固定キャップを提供し、流通中に温度変化に起因して固定キャップの上部を密封するシール材が剥離するのを防止できるポーションパック用固定キャップを提供することを目的とする。
【0007】
さらに、本発明は、携帯用飲料容器を利用して飲料を飲用するとき、ユーザの便宜性を向上させると共に、特にハーブを利用する場合にも、ポーションパック内部の液体が円滑に流動し得るようにするポーションパック用固定キャップを提供することを目的とする。
【0008】
本発明の目的は、以上で言及した目的に制限されず、言及されていないさらに他の目的は、下記の記載から明確に理解され得る。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による携帯用飲料容器は、外側面に第1スクリューが形成された円形管形状の締結部;および前記締結部から延び、内部にティーバッグまたは濃縮液が収容される収容部;を含むポーションパックと、前記ポーションパックの前記締結部の内部に引き込まれて配置され、その内側面にミネラルウォーター容器の入口に形成されたスクリューと締結される第2スクリューが形成された内挿部;および前記内挿部の上端から延び、前記ポーションパックの前記締結部に形成された前記第1スクリューと締結される第3スクリューが形成された外挿部;を含む固定キャップとを含んで達成される。ここで、前記内挿部は、前記外挿部の内側に配置され、前記第3スクリューが形成された外挿部の一領域および前記第2スクリューが形成された内挿部の一領域が、前記内挿部および前記外挿部の中心を貫通する垂直線Vと直交する平面上で重なるように配置されることを特徴とする。
【0010】
上述した携帯用飲料容器において、前記固定キャップは、前記内挿部の下端に配置されたフィルター部をさらに含むことができる。また、前記固定キャップは、前記第2スクリューが形成された前記内挿部の内側面から離隔し、前記ミネラルウォーター容器の入口の内側に嵌着されるスリーブを含むことができる。そして、前記ポーションパックは、前記垂直線Vを含む少なくとも一つの平面に対して対称となるように形成されることが好ましい。
【0011】
他の態様において、本発明は、外側面に第1スクリューが形成された円形管形状の締結部;および前記締結部から延び、内部にティーバッグまたは濃縮液が収容される収容部;を含むポーションパックをミネラルウォーター容器に締結するための固定キャップを提供する。
【0012】
ここで、固定キャップは、前記ポーションパックの前記締結部の内部に引き込まれて配置され、その内側面に前記ミネラルウォーター容器の入口に形成されたスクリューと締結される第2スクリューが形成された内挿部;および前記内挿部の上端から延び、前記ポーションパックの前記締結部に形成された前記第1スクリューと締結される第3スクリューが形成された外挿部;を含み、前記内挿部は、前記外挿部の内側に配置され、前記第3スクリューが形成された外挿部の一領域および前記第2スクリューが形成された内挿部の一領域が、前記内挿部および前記外挿部の中心を貫通する垂直線Vと直交する平面上で重なるように配置されることを特徴とする。
【0013】
上述した固定キャップは、前記内挿部の下端に配置されたフィルター部をさらに含むことができる。また、固定キャップは、前記第2スクリューが形成された前記内挿部の内側面から離隔し、前記ミネラルウォーター容器の入口の内側に嵌着されるスリーブを含むことができる。
【0014】
本発明によるポーションパック用固定キャップは、外側面に第1スクリューが形成された円形管形状の締結部;および前記締結部から延び、内部に中空が形成された収容部;を含むポーションパックをミネラルウォーター容器に締結するための固定キャップであって、前記ポーションパックの前記締結部の内部に引き込まれて配置され、その内側面に前記ミネラルウォーター容器の入口に形成されたスクリューと締結される第2スクリューが形成された内挿部;前記内挿部の上端から延び、前記ポーションパックの前記締結部に形成された前記第1スクリューと締結される第3スクリューが形成された外挿部;および前記内挿部の下面に形成され、複数の貫通孔が設けられたフィルター部;を含み、前記貫通孔の円周上に段差部が形成されることを特徴とする。
【0015】
ここで、前記複数の貫通孔に形成された前記段差部は、それぞれの曲率中心方向が互いに異なるように交互に配置されることが好ましい。
【0016】
また、前記複数の貫通孔は、直径が2mm以上になるように形成されることがより好ましい。
【0017】
さらに、前記内挿部の上端および前記外挿部の上端の間に凹溝が形成されることが好ましい。
【0018】
なお、前記内挿部の上端および前記外挿部の上端は、同じ高さで形成され得る。
【発明の効果】
【0019】
本発明による携帯用飲料容器は、市販されていて容易に手に入れることができる使い捨てミネラルウォーターボトルを利用して、多様なハーブおよび薬草を希釈して飲用するのに便利である。特に、本発明によるポーションパックは、各種ハーブおよび薬草に適切な容量の液体を収容することができるように製造され得るので、飲用者が当該ハーブおよび薬草の効能を飲用するのに適切な量の水を容易に調節して使用することができる。また、本発明による固定キャップを利用する場合、ポーションパックを使い捨てミネラルウォーター容器と締結した後にひっくり返して配置しても、構造的に安定した状態を維持することができるので、収容部に収容されたティーバッグおよび濃縮液をより便利に希釈して飲用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態による携帯用飲料容器をミネラルウォーター容器と締結した状態を示す断面図である。
図2】本発明による固定キャップの断面図である。
図3】本発明の他の実施形態による固定キャップの切開図である。
図4】本発明のさらに他の実施形態による固定キャップの下面を示す斜視図である。
図5】本発明による携帯用飲料容器の一例を示す概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明による携帯用飲料容器は、外側面に第1スクリューが形成された円形管形状の締結部;および前記締結部から延び、内部にティーバッグまたは濃縮液が収容される収容部;を含むポーションパックと、前記ポーションパックの前記締結部の内部に引き込まれて配置され、その内側面にミネラルウォーター容器の入口に形成されたスクリューと締結される第2スクリューが形成された内挿部;および前記内挿部の上端から延び、前記ポーションパックの前記締結部に形成された前記第1スクリューと締結される第3スクリューが形成された外挿部;を含む固定キャップとを含んで達成される。ここで、前記内挿部は、前記外挿部の内側に配置され、前記第3スクリューが形成された外挿部の一領域および前記第2スクリューが形成された内挿部の一領域が、前記内挿部および前記外挿部の中心を貫通する垂直線Vと直交する平面上で重なるように配置されることを特徴とする。
【0022】
上述した携帯用飲料容器において、前記固定キャップは、前記内挿部の下端に配置されたフィルター部をさらに含むことができる。なお、前記固定キャップは、前記第2スクリューが形成された前記内挿部の内側面から離隔し、前記ミネラルウォーター容器の入口の内側に嵌着されるスリーブを含むことができる。そして、前記ポーションパックは、前記垂直線Vを含む少なくとも一つの平面に対して対称となるように形成されることが好ましい。
【0023】
他の態様において、本発明は、外側面に第1スクリューが形成された円形管形状の締結部;および前記締結部から延び、内部にティーバッグまたは濃縮液が収容される収容部;を含むポーションパックをミネラルウォーター容器に締結するための固定キャップを提供する。
【0024】
ここで、固定キャップは、前記ポーションパックの前記締結部の内部に引き込まれて配置され、その内側面に前記ミネラルウォーター容器の入口に形成されたスクリューと締結される第2スクリューが形成された内挿部;および前記内挿部の上端から延び、前記ポーションパックの前記締結部に形成された前記第1スクリューと締結される第3スクリューが形成された外挿部;を含み、前記内挿部は、前記外挿部の内側に配置され、前記第3スクリューが形成された外挿部の一領域および前記第2スクリューが形成された内挿部の一領域が、前記内挿部および前記外挿部の中心を貫通する垂直線Vと直交する平面上で重なるように配置されることを特徴とする。
【0025】
上述した固定キャップは、前記内挿部の下端に配置されたフィルター部をさらに含むことができる。また、固定キャップは、前記第2スクリューが形成された前記内挿部の内側面から離隔し、前記ミネラルウォーター容器の入口の内側に嵌着されるスリーブを含むことができる。
【0026】
本発明によるポーションパック用固定キャップは、外側面に第1スクリューが形成された円形管形状の締結部;および前記締結部から延び、内部に中空が形成された収容部;を含むポーションパックをミネラルウォーター容器に締結するための固定キャップであって、前記ポーションパックの前記締結部の内部に引き込まれて配置され、その内側面に前記ミネラルウォーター容器の入口に形成されたスクリューと締結される第2スクリューが形成された内挿部;前記内挿部の上端から延び、前記ポーションパックの前記締結部に形成された前記第1スクリューと締結される第3スクリューが形成された外挿部;および前記内挿部の下面に形成され、複数の貫通孔が設けられたフィルター部;を含み、前記貫通孔の円周上に段差部が形成されることを特徴とする。
【0027】
ここで、前記複数の貫通孔に形成された前記段差部は、それぞれの曲率中心方向が互いに異なるように交互に配置されることが好ましい。
【0028】
また、前記複数の貫通孔は、直径が2mm以上になるように形成されることがより好ましい。
【0029】
さらに、前記内挿部の上端および前記外挿部の上端の間に凹溝が形成されることが好ましい。
【0030】
なお、前記内挿部の上端および前記外挿部の上端は、同じ高さで形成され得る。
【0031】
本発明は、多様な変更を加えることができ、様々な実施形態を有することができるところ、特定の実施形態を図面に例示し、これを詳細な説明を通じて詳細に説明しようとする。しかしながら、これは、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解すべきである。なお、本発明を説明するに際して、関連した公知技術に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすることができると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0032】
まず、図1から分かるように、本発明による携帯用飲料容器は、ポーションパック100および固定キャップ300を含んで構成され得る。
【0033】
ここで、ポーションパック100は、締結部10および収容部20を含んで構成され得る。締結部10は、その外壁面に第1スクリュー11が形成された、断面が円形である管形状を有し、後述する固定キャップ300を介してミネラルウォーター容器200と締結される。そして、収容部20は、その内部にティーバッグまたは濃縮液が収容され得る空間を形成する。収容部20は、締結部10の直径より大きい直径を有するように形成されるが、好ましくは、締結部10から延び、底に行くほど直径が増加する形状を有する。特に、ポーションパック100は、大量生産のためにブローモールディング(BLOW MOLDING)方法で製造され得る。ブローモールディング法は、押出または射出によりチューブ状に予備成形した後、これを金型に挟持して内部に空気を吹き付けて膨らませた後、冷却固化させて、特定の形態の固形物を製造する方法をいう。本発明によるポーションパック100は、ブローモールディング法により製造した後、締結部10の外側面に第1スクリュー11を形成することによって製造され得る。このようにブローモールディング法によりポーションパック100を製造する場合、製品の生産速度および生産コストを低減することができるが、一般的な射出成形を利用する場合には、ポーションパック100の内面にスクリューを形成しなければならないので、製品の生産速度が低下し、生産コストが大幅に増加する。
【0034】
一方、本発明による固定キャップ300は、図1および図2から分かるように、ポーションパック100の締結部10の内部に引き込まれて配置され、その内側面にミネラルウォーター容器200の入口に形成されたスクリュー201と締結される第2スクリュー311が形成された内挿部310と、該内挿部310の上端から延び、ポーションパック100の締結部10に形成された第1スクリュー11と締結される第3スクリュー321が形成された外挿部320とを含んで構成される。ここで、内挿部310は、ミネラルウォーター容器200の入口の外径に嵌着され得る寸法の内径を有する、断面が円形である管形状に形成される。該内挿部310の上端から延びた外挿部320は、内部に内挿部310が配置されるように形成され、ポーションパック100の締結部10が嵌着され得る寸法の内径を有するように、断面が円形である管形状に形成される。
【0035】
本発明による携帯用飲料容器を使用する場合、図1から分かるように、まず、ポーションパック100の締結部10に形成された第1スクリュー11を固定キャップ300の外挿部320に形成された第3スクリュー321に締結する。この際、外挿部320および内挿部310は、第3スクリュー321が形成された外挿部320の一領域および第2スクリュー311が形成された内挿部310の一領域が、内挿部310および外挿部320の中心を貫通する垂直線Vと直交する平面上で(すなわち、側面から見るとき)重なるように配置されている。特に、外挿部320と内挿部310との間には、ポーションパック100の締結部10が挿入されて、第1スクリュー11および第3スクリュー321の締結により堅固に固定される。
【0036】
その後、固定キャップ300の内挿部310に設けられた第2スクリュー311をミネラルウォーター容器200の入口に設けられたスクリュー201に締結する。この際、ミネラルウォーター容器200の入口の内側には、スリーブ340が嵌着されて堅固に固定される。スリーブ340は、第2スクリュー311が形成された前記内挿部の内側面から離隔して形成され得る。スリーブ340により、固定キャップ300およびミネラルウォーター容器200がより堅固に締結され得る。また、スリーブ340は、ミネラルウォーター容器200の入口の内側に挿入されて配置されるので、固定キャップ300を介して相互締結されたポーションパック100およびミネラルウォーター容器200を図1のようにひっくり返して配置するとき、ミネラルウォーター容器200に入れたミネラルウォーター(不図示)が締結部10を介して収容部20に流入するように案内される。
【0037】
一方、一般的なミネラルウォーター容器200の入口に形成されたスクリュー201は、右ねじで形成されているので、内挿部310に形成された第2スクリュー311は、スクリュー201に締結可能な雌ねじで形成されることが好ましい。なお、ポーションパック100の締結部10に形成された第1スクリュー11も、右ねじで形成され得、外挿部320に形成された第3スクリュー321は、第1スクリュー11と締結可能な雌ねじで形成されることが好ましい。第2スクリュー311および第3スクリュー321を全部右ねじで形成すると、固定キャップ300の外挿部320を先にポーションパック100に締結した後、さらに固定キャップ300の内挿部310をミネラルウォーター容器200に締結する過程が円滑に行われ得る。
【0038】
図1から分かるように、ポーションパック100、固定キャップ300およびミネラルウォーター容器200を締結した状態で、ポーションパック100が下方に配置されるようにひっくり返すと、ミネラルウォーター容器200に収容されたミネラルウォーターが締結部10を経て収容部20の内部に流入する。これにより、収容部20の内部に配置されたティーバッグまたは濃縮液が水で希釈される。このように使用する場合、飲用者は、ティーバッグまたは濃縮液が十分に希釈されるように、図1のような状態で相当時間維持することになるが、ポーションパック100の底部30は、ミネラルウォーター容器200がひっくり返して配置された状態が安全に維持され得るように、十分な直径を有するように形成され得る。また、収容部20は、その直径D2が締結部10側の直径D1よりさらに大きく形成されているので、締結部10側より収容部20側にさらに多い量の液体が存在することになって、重心が収容部20側にくることになる。したがって、ミネラルウォーター容器200をひっくり返して配置された状態が安全に維持され得る。この際、収容部20の直径D2は、締結部10から底部30に行くほど徐々に増加する形状に製造され得、この場合、収容部20の外郭が傾斜を成すように形成されるので、濃縮液がミネラルウォーター容器200側に流れる液体の流れ性が向上することができる。
【0039】
なお、本発明による固定キャップ300を使用する場合、ミネラルウォーター容器200をひっくり返して配置された状態がより安全に維持され得る。すなわち、ポーションパック100と締結される外挿部320およびミネラルウォーター容器200と締結される内挿部310が垂直線Vと直交する平面上で重なるように配置されているので、全体容器の重心が低くなる。
【0040】
また、ミネラルウォーター容器200に締結されたポーションパック100をひっくり返して配置(すなわち、ポーションパック100が下方にくるように配置)する場合、全体容器の配置状態をバランスよく維持するために、ポーションパック100は、垂直線Vを含む少なくとも一つの平面に対して対称となるように形成されることが好ましい。
【0041】
一方、本発明による固定キャップ300は、内挿部310の下端に配置されたフィルター部330をさらに含むことができる。フィルター部330は、ポーションパック100に収容されたティーバッグまたは濃縮液の固状物質がミネラルウォーター容器200の内部に流入しないようにし、また、ミネラルウォーター容器200に収容された異物がポーションパック100の内部に流入しないようにする。ただし、液状のミネラルウォーター、濃縮液、または希釈液は、フィルター部330を経由して反対側に流入可能であることが好ましい。
【0042】
なお、ポーションパック100の底部30には、互いに異なるポーションパックが互いに積層され得るように係合溝31が形成されることが好ましい。この際、係合溝31は、他のポーションパックの締結部の上端の外径または固定キャップ300の外挿部320の外径とほぼ一致する内径を有するように形成され得る。係合溝31を利用すると、固定キャップ300が締結された状態または固定キャップが締結されていない状態の複数のポーションパックが積層されて配置され得る。
【0043】
上述した携帯用飲料容器を使用すると、下記のような利点がある。
【0044】
第一に、多様なハーブおよび薬草成分に応じて収容部の容量を選択してポーションパックを製造することができるので、飲用者は、本発明によるポーションパック100に合わせて水を注いで使用することによって、適切量の水を容易に調節することができる。
【0045】
第二に、本発明による携帯用飲料容器は、市販されていて容易に手に入れることができる使い捨てミネラルウォーター容器と締結して使用することができるので、飲用者が別途の容器を用意する必要がなく、本発明による飲料容器だけを携帯しつつ使用することができる。
【0046】
第三に、本発明による携帯用飲料容器は、ミネラルウォーターボトルと締結されて栓として使用することもでき、また、飲料を分けて飲むカップ用途にも使用することもできる。特に、ミネラルウォーターボトルと締結された状態でひっくり返して配置する場合、ミネラルウォーターボトルの重さを十分に支えることができるように設計されており、ひっくり返して配置された全体容器の重心が低く設計されていて、より安全に使用することができる。
【0047】
第四に、本発明による携帯用飲料容器を構成するポーションパックは、一般射出または押出によらず、ブローモールディングを利用することができるように設計されているので、製品の生産工程がより簡便であり、その製造コストをさらに低減することができる。
【0048】
次に、図3図5を参照して、他の実施形態による携帯用飲料容器を構成するポーションパックおよびこれに使用される固定キャップを説明する。
【0049】
図5から分かるように、本発明による携帯用飲料容器は、締結部10および収容部20が設けられたポーションパック100と、ミネラルウォーター容器と締結して使用可能な固定キャップ300と、固定キャップ300の上部を密閉するカバー400とから構成され得る。ここで、カバー400は、図3から分かるように、外挿部320の上端320aの周辺に側方向に突出して形成された係止部320bに締結され得る。
【0050】
一方、収容部20内には、ハーブ、ティーバッグ、濃縮液などが収容された状態で流通するので、収容部20に入れた内容物が流出しないように固定キャップ300の上端を別途のシール材350で仕上げることが好ましい。この際、製造過程あるいは流通中に温度変化に応じてシール材350または固定キャップ300が収縮および膨張することによって剥離することができる。そのため、収容部20に入れた内容物が流出することができる。これを防止するために、固定キャップ300の上部でシール材350が接着される部位に空間部を形成することが好ましい。
【0051】
具体的に、シール材350の密封が解除されるのを防止するために、内挿部の上端310aおよび外挿部の上端320aにそれぞれシール材350を二重で接着する。シール材350が均一に接着されるように、内挿部の上端310aおよび外挿部の上端320aを同じ高さで形成する。そして、内挿部の上端310aおよび外挿部の上端320aの間には凹溝Gを形成する。凹溝Gは、固定キャップ300の上部面の円周に沿って円形の帯形態で形成され得る。このように凹溝Gを形成すると、温度変化に応じたシール材350の収縮または膨張により密封が解除されるのを効果的に防止することができる。
【0052】
また、本発明による飲料容器を使用する場合、ミネラルウォーター容器200およびポーションパック100の間に液体が流動するようにするために、内挿部310の下面に形成されたフィルター部330に複数の貫通孔331が設けられる。この際、ミネラルウォーター容器200を固定キャップ300に締結すると、ポーションパック100およびミネラルウォーター容器200が連結された内部空間が密封状態になるが、貫通孔331の直径が2mm以上になる場合、液体がポーションパック100あるいはミネラルウォーター容器200側に円滑に流動し得る。また、液体の流動量を最大とするために、与えられた面積に貫通孔331の個数を最大に形成することが好ましい。すなわち、図4から分かるように、複数の貫通孔331を六方密集構造で配置することが好ましい。特に、複数の貫通孔331を六方密集構造で配置すると、ユーザがポーションパック100内部の飲料を飲用するとき、すべての方向に均一に液体が流れ出るようにすることができる。
【0053】
一方、収容部20には、ハーブが収容され得るが、フィルター部330に形成された貫通孔331がハーブにより詰まって液体の流動を阻害することができる。これを防止するために、貫通孔331の周辺に円弧形状の段差部332が設けられる。段差部332は、貫通孔331の周りに形成されるが、略180度以下の円弧の長さで形成され、内挿部310が下面から所定の高さで外側に突出して形成されることが好ましい。段差部332を形成すると、ハーブが貫通孔331の周辺に付着しても、段差部332の高さにより隙間が維持され得るので、貫通孔331が完全に詰まるのを防止する。特に、隣り合う複数の貫通孔331にそれぞれ形成された段差部332は、それぞれの曲率中心方向が互いに異なるように交互に配置されることがより効果的である。すなわち、図4から分かるように、段差部332の配向が互いにずれるように配置することによって、隣り合う貫通孔331の間にハーブが付着しても、貫通孔331を完全に密閉しないようにする。
【0054】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲内で変形された形態に具現することができる。したがって、ここで説明した本発明の実施形態は、限定的な観点でなく、説明的な観点で考慮されなければならず、本発明の範囲は、上述した説明でなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるすべての差異点は、本発明に含まれるものと解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5