(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-01
(45)【発行日】2022-09-09
(54)【発明の名称】ウイルス濾過
(51)【国際特許分類】
C07K 1/34 20060101AFI20220902BHJP
C07K 16/18 20060101ALI20220902BHJP
C12P 21/08 20060101ALN20220902BHJP
C12N 15/13 20060101ALN20220902BHJP
【FI】
C07K1/34 ZNA
C07K16/18
C12P21/08
C12N15/13
(21)【出願番号】P 2017549741
(86)(22)【出願日】2016-03-23
(86)【国際出願番号】 US2016023746
(87)【国際公開番号】W WO2016154290
(87)【国際公開日】2016-09-29
【審査請求日】2019-03-25
(32)【優先日】2015-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】508191042
【氏名又は名称】アレクシオン ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Alexion Pharmaceuticals, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ビアンカ・オルソン
(72)【発明者】
【氏名】サラヴァナムールティ・ラジェンドラン
(72)【発明者】
【氏名】ライアン・テッドストーン
【審査官】林 康子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/176876(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/109920(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/001659(WO,A1)
【文献】特表2013-501075(JP,A)
【文献】特表2014-517047(JP,A)
【文献】特表2010-510963(JP,A)
【文献】特開2012-244993(JP,A)
【文献】米国特許第09079949(US,B1)
【文献】HONGO-HIRASAKI T et al.,Effect of Antibody Solution Conditions on Filter Performance for Virus Removal Filter Planova 20N,Biotechnology Progress,2010年,26(4),1080-1087
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 1/34
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
UniProt/GeneSeq
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウイルス濾過を行う方法であって、
(a)組換え抗体を含む流体のpHを約5.0から約6.7の間に調整する工程であって、流体中の安定化剤が約0.1mMから約25mMの間の最終濃度となるよう安定化剤を十分な量添加する、工程
(b)流体を限外濾過/ダイアフィルトレーションする工程、
(c)工程(b)の後に、プレフィルターに流体を通して流す工程、並びに
(d)工程(c)の直後に、ウイルスフィルターに流体を通して流して、組換え抗体を含む濾液を生成する工程
を含む方法であって、
(i) 安定化剤が、アルギニン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ロイシン、リシン、ヒスチジン、グリシン、スクロース、トレハロース、マンニトール及びソルビトールからなる群から選択され、
(ii)組み換え抗体が、
配列番号1の配列を含むCDR1と、配列番号2の配列を含むCDR2と、配列番号3の配列を含むCDR3とを含む重鎖可変領域、および配列番号6の配列を含むCDR1と配列番号7の配列を含むCDR2と配列番号8の配列を含むCDR3を含む軽鎖可変領域を含む、
方法。
【請求項2】
プレフィルターがデプスフィルター、例えば、陰イオン性及び/若しくは疎水性である多孔質濾過媒体を含むデプスフィルターである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
流体が、約5mMから約300mMの間の塩化ナトリウムを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
ウイルスフィルターが、ポリエーテルスルホン膜を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
ウイルスフィルターが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
ウイルスフィルターが、銅アンモニア再生セルロース膜を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
工程(a)の前に、流体が、約7.4から約7.8の間のpHを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
重鎖可変ドメインが、配列番号4の配列を含む、請求項1から
7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
組換え抗体が、配列番号5の配列を含む重鎖を含む、請求項1から
8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
組換え抗体が、配列番号9の配列を含む軽鎖可変領域を含む、請求項1から
9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
組換え抗体が、配列番号10の配列を含む軽鎖を含む、請求項1から
10のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年3月23日に出願した米国特許仮出願第62/137,187号の優先権を主張するものであり、前記仮出願の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に、組換えタンパク質を精製する方法及び組換えタンパク質製品を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
モノクローナル抗体(mAb)等の組換えタンパク質は、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)及び非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)等の疾患の処置のための重要な且つ価値のある治療製品類である。組換えタンパク質をコードする核酸を含む哺乳動物細胞は、組換えタンパク質の産生に使用されることが多い。組換えタンパク質は、その後、その組換えタンパク質を含む流体をウイルスフィルターに通すことを含みうるプロセスを使用して、哺乳動物細胞培養物から精製される。これらの精製プロセスは、プロセス中のウイルスフィルターの閉塞のせいで遅い流速を経験する及び/又はファウリングを生ずることが多い。精製プロセスにおける遅い流速及び/又はウイルスフィルターのファウリングは、組換えタンパク質の損失をもたらすことがあり、結果として得られる組換えタンパク質製品の安全性に悪影響を与えることがあり、及び/又は精製プロセスの効率を低下させることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】US2007/0071675
【文献】WO2012/135345
【文献】米国特許第6,365,395号
【文献】米国特許第5,629,084号
【文献】米国特許第4,618,533号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、組換え抗体を含む流体をウイルスフィルターを通して流す前に、組換え抗体を含む流体を(例えば、Sartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターを使用して)(例えば、2、3又は4回)プレ濾過する工程、組換え抗体を含む流体のpHを調整する工程、組換え抗体を含む流体に安定化剤を添加する工程、及び組換え抗体を含む流体中の塩化ナトリウム濃度を調整する工程のうちの1つ又は複数の工程を含む、ウイルス濾過を行う方法が、流体をウイルスフィルターを通して流す前にこれらの1つ又は複数の工程を含まないウイルス濾過を行う方法と比較して実質的に向上したスループットを有するという発見に、少なくとも一部は基づく。この発見に鑑みて、組換え抗体を含む流体をウイルスフィルターを通して流す前に、組換え抗体を含む流体をプレ濾過する工程、組換え抗体を含む流体のpHを調整する工程、組換え抗体を含む流体に安定化剤を添加する工程、及び組換え抗体を含む流体中の塩化ナトリウム濃度を調整する工程のうちの1つ又は複数(例えば、2、3若しくは4つ)の工程を含む、ウイルス濾過を行う方法と、本明細書に記載されているウイルス濾過方法のいずれかを含む、組換え抗体を製造又は精製する方法とを、本明細書において提供する。このウイルス濾過方法のいずれも大規模プロセスとして又は大規模プロセスの一部として行うことができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ウイルス濾過を行う方法であって、(a)組換え抗体を含む流体のpHを約5.0から約6.7の間(例えば、約5.0から約6.5の間、約5.0から約6.0の間、又は約5.5から約6.0の間)に調整する(例えば、上昇させる又は低下させる)工程、及び(b)流体をウイルスフィルターを通して流して、組換え抗体を含む濾液を生成する工程を含む方法を、本明細書において提供する。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態は、(b)の前に、流体に安定化剤を、流体中、約0.1mMから約25mMの間(例えば、約0.1mMから約24mMの間、約0.1mMから約24mMの間、約0.1mMから約22mMの間、約0.1から約20mMの間、約0.1mMから約10mMの間、又は約0.1mMから約5mMの間)の安定化剤の最終濃度を生じさせるのに十分な量で添加する工程を含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態は、(b)の直前に、流体をプレフィルター(例えば、ポリアミド膜を含むフィルター、又はデプスフィルター(例えば、陰イオン性及び/若しくは疎水性である多孔質濾過媒体を含むデプスフィルター))を通して流す工程を更に含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、流体は、約5mMから約300mMの間(例えば、約50mMから約300mMの間、約100mMから約300mMの間、又は約100mMから約250mMの間)の塩化ナトリウムを更に含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、(a)の前、流体のpHは約7.4から約7.8の間(例えば、約7.5から約7.7の間、又は約7.6)である。
【0007】
ウイルス濾過を行う方法であって、(a)組換え抗体を含む流体に安定化剤を、流体中約10mMから約100mMの間(例えば、約10mMから約90mMの間、約10mMから約80mMの間、約10mMから約70mMの間、約10mMから約60mMの間、約10mMから約50mMの間、約15mMから約50mMの間、約20mMから約50mMの間)の安定化剤の最終濃度を生じさせるのに十分な量で添加する工程であって、添加前に流体が約6.7から約8.5の間(例えば、約7.0から約7.8の間、約7.4から約7.8の間、又は約7.6)のpHを有する工程、及び(b)流体をウイルスフィルターを通して流して、組換え抗体を含む濾液を生成する工程を含む方法も提供する。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態は、(b)の直前に、流体をプレフィルター(例えば、ポリアミド膜を含むプレフィルター、又はデプスフィルター(例えば、アニオン性及び/若しくは疎水性である多孔質濾過媒体を含むデプスフィルター))を通して流す工程を更に含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、流体は、約1mMから約100mMの間(例えば、約1mMから約80mMの間)の塩化ナトリウムを含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、安定化剤は、アルギニン(例えば、L-アルギニン又はL-アルギニンHCl)、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ロイシン、リシン、ヒスチジン、グリシン、スクロース、トレハロース、マンニトール、ソルビトール及びポリソルベート80の群から選択される。
【0008】
本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、ウイルスフィルターは、ポリエーテルスルホン(PES)膜、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜(例えば、中空繊維膜であるPVDF膜)、又は銅アンモニア再生セルロース膜(例えば、中空繊維膜である銅アンモニア再生セルロース膜)を含む。
【0009】
本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、(a)の前に、流体は、約0.1mg/mLから約25mg/mLの間(例えば、約0.1mg/mLから約15mg/mLの間、約1mg/mLから約15mg/mLの間、又は約5mg/mLから約15mg/mLの間)の組換え抗体を含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、流体は、約7.4から約7.8の間(例えば、約7.5から約7.7の間、又は約7.6)のpHを有する。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、流体は、約55mMから約90mMの間(例えば、約65mM)の塩化ナトリウムを含む。
【0010】
本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、組換え抗体は、CDR1とCDR2とCDR3とのセットの中に合計1から6個の間のヒスチジンを含む重鎖可変ドメイン、及びCDR1とCDR2とCDR3とのセットの中に合計1から6個の間のヒスチジンを含む軽鎖可変ドメインの一方又は両方を含む。本明細書に記載されている方法のいずれか1つについての一部の実施形態では、組換え抗体は、CDR1とCDR2とCDR3とのセットの中に合計1から5個の間(例えば、1から3個の間、又は2個)のヒスチジンを含む重鎖可変ドメインを含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、CDR1は1個のヒスチジン残基を含み、CDR2は1個のヒスチジンを含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、CDR1は、配列番号1の配列を含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、CDR2は、配列番号2の配列を含む。本明細書に記載されている方法するいずれかについての一部の実施形態では、CDR3は、配列番号3の配列を含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、重鎖可変ドメインは、配列番号4の配列を含む。本明細書に記載されている方法いずれかについての一部の実施形態では、組換え抗体は、配列番号5の配列を含む重鎖を含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、組換え抗体は、配列番号6の配列を含むCDR1と、配列番号7の配列を含むCDR2と、配列番号8の配列を含むCDR3とを含む軽鎖可変領域を含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、組換え抗体は、配列番号9の配列を含む軽鎖可変領域を含む。本明細書に記載されている方法いずれかについての一部の実施形態では、組換え抗体は、配列番号10の配列を含む軽鎖を含む。
【0011】
本明細書に記載されている方法のいずれかにおいて、組換え抗体は、配列番号11の配列を含むCDR1と、配列番号12の配列を含むCDR2と、配列番号13の配列を含むCDR3とを含む重鎖可変ドメインを含む。本明細書に記載されている方法のいずれかにおいて、重鎖可変ドメインは、配列番号14の配列を含む。本明細書に記載されている方法いずれかについての一部の実施形態では、組換え抗体は、配列番号15の配列を含む重鎖を含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、組換え抗体は、配列番号16の配列を含むCDR1と、配列番号17の配列を含むCDR2と、配列番号18の配列を含むCDR3とを含む軽鎖可変ドメインを含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、軽鎖可変ドメインは、配列番号19の配列を含む。本明細書に記載されている方法いずれかについての一部の実施形態では、組換え抗体は、配列番号20の配列を含む軽鎖を含む。
【0012】
本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、組換え抗体は、ヒト補体タンパク質C5と特異的に結合する。
【0013】
本明細書で使用する場合、名詞の前の語「1つの(a)」は、その特定の名詞の1つ又は複数を表す。例えば、語句「安定化剤(a stabilizing agent)」は、「1つ又は複数の安定化剤」を表す。
【0014】
用語「哺乳動物細胞」は、任意の哺乳動物(例えば、ヒト、ハムスター、マウス、ミドリサル、ラット、ブタ、ウシ、ウサギ)からの又はそれに由来する任意の細胞を意味する。例えば、哺乳動物細胞は、不死化細胞でありうる。哺乳動物細胞は、分化細胞であってもよく、又は未分化細胞であってもよい。哺乳動物細胞の非限定的な例は、本明細書に記載されている。哺乳動物細胞の更なる例は、当技術分野において公知である。
【0015】
用語「実質的にない」は、特定の物質、例えば、可溶性抗体凝集体又は宿主細胞タンパク質が少なくとも又は約90%ない、例えば、少なくとも若しくは約95%、96%、97%、98%、又は少なくとも若しくは約99%ない、組成物(例えば、濾液)を意味する。
【0016】
用語「培養」又は「細胞培養」は、制御された一連の物理的条件下での哺乳動物細胞の維持又は増殖を意味する。
【0017】
用語「哺乳動物細胞の培養物」は、制御された一連の物理的条件下で維持又は増殖される複数の哺乳動物細胞を含む培地(例えば、液体培地)を意味する。
【0018】
用語「液体培地」は、細胞(例えば、哺乳動物細胞)をin vitroで生育又は増殖させるのに十分な栄養素を含む流体を意味する。液体培地は、例えば、アミノ酸(例えば20種のアミノ酸)、プリン(例えばヒポキサンチン)、ピリミジン(例えばチミジン)、コリン、イノシトール、チアミン、葉酸、ビオチン、カルシウム、ナイアシンアミド、ピリドキシン、リボフラビン、チミジン、シアノコバラミン、ピルベート、リポ酸、マグネシウム、グルコース、ナトリウム、カリウム、鉄、銅、亜鉛、及び重炭酸ナトリウムのうちの1つ又は複数を含むことができる。一部の実施形態では、液体培地は、哺乳動物からの血清を含むことができる。一部の実施形態では、液体培地は、哺乳動物からの血清も別の抽出物も含まない(限定液体培地)。液体培地は、微量金属、哺乳動物成長ホルモン、及び/又は哺乳動物成長因子も含むこともできる。液体培地の例は、最小培地(例えば、無機塩、炭素源及び水のみを含む培地)である。液体培地の非限定的な例は、本明細書に記載されている。液体培地の更なる例は当技術分野において公知であり、市販されている。液体培地は、任意の密度の哺乳動物細胞を含むことができる。例えば、本明細書において使用する場合、容器(例えば、バイオリアクター)から除去される液体培地の容量には、哺乳動物細胞が実質的にないことがある。
【0019】
用語「抗体」は、免疫グロブリンタンパク質の少なくとも10アミノ酸(例えば、少なくとも15、20、30、40、50、60、70、80、90又は100アミノ酸)のアミノ酸配列(例えば、重鎖又は軽鎖免疫グロブリンの可変ドメイン配列、フレームワーク配列、又は定常ドメイン配列)を含むポリペプチドを意味する。抗体は、例えば、IgG、IgE、IgD、IgA、又はIgMでありうる。抗体は、IgGの任意のサブクラス、例えば、IgG1、IgG2、IgG3若しくはIgG4であってもよく、又はエクリズマブに見られるようなキメラIgG2/4であってもよい。抗体は、抗原結合抗体断片、例えば、Fab断片、F(ab')2断片、又はscFv断片であってもよい。抗体は、二重特異性抗体若しくは三重特異性抗体、又は二量体、三量体若しくは多量体抗体、又はダイアボディ、AFFIBODY(登録商標)、又はNANOBODY(登録商標)であってもよい。抗体は、少なくとも1つの免疫グロブリンドメインを含む改変タンパク質(例えば、Fcドメインを含む融合タンパク質)であることもある。抗体は、DVD-Ig及びCODV-Ig等の4つの抗体結合ドメインを有する改変タンパク質であることもある。例えば、US2007/0071675及びWO2012/135345を参照されたい。抗体の非限定的な例は本明細書に記載されており、抗体の更なる例は当技術分野において公知である。
【0020】
用語「捕捉」は、組換え抗体を含む流体中に存在する1つ又は複数の他の成分から、組換え抗体を部分的に精製若しくは単離(例えば、質量で、少なくとも若しくは約10%、15%、20%、25%、30%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、若しくは95%、又は少なくとも若しくは約99%の純度)、濃縮及び/又は安定化するために行われる工程を意味する。他の成分としては、緩衝剤、塩、DNA、RNA、宿主細胞タンパク質、及び哺乳度物細胞中に存在する又は哺乳動物細胞から分泌された所望の組換え抗体の凝集体を挙げることができる。捕捉は、特異的認識及び結合相互作用の使用により組換え抗体に結合するクロマトグラフィー樹脂を使用して、例えばプロテインAクロマトグラフィーで、又は抗原クロマトグラフィーを使用して、行うことができる。組換え抗体を含む流体又は清澄化液体培地から組換え抗体を捕捉する非限定的な方法は本明細書に記載されており、その他は当技術分野において公知である。組換え抗体は、少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム(例えば、本明細書に記載されているクロマトグラフィーカラムのいずれか、例えば、アフィニティークロマトグラフィー樹脂、陰イオン交換クロマトグラフィー樹脂、陽イオン交換クロマトグラフィー樹脂、混合モードクロマトグラフィー樹脂、モレキュラーシーブクロマトグラフィー樹脂又は疎水性相互作用クロマトグラフィー樹脂が充填されたクロマトグラフィーカラム)を使用して液体培地から捕捉することができる。捕捉は、プロテインA結合捕捉メカニズム、抗体若しくは抗体断片結合捕捉メカニズム、又は抗原結合捕捉メカニズムを利用するクロマトグラフィー樹脂を使用して行うことができる。
【0021】
用語「精製」は、組換え抗体を含む流体中に存在する1つ又は複数の他の不純物又は成分から組換え抗体を単離するために行われる方法又は工程を意味する。分離される成分としては、液体培地タンパク質、宿主細胞タンパク質、所望の組換え抗体の凝集体、DNA、RNA、他のタンパク質、エンドトキシン、及び哺乳動物細胞中に存在する又は哺乳動物細胞から分泌されるウイルスが挙げられる。例えば、精製工程は、最初の捕捉工程の前若しくは後、並びに/又は組換え抗体をデプスフィルター若しくはプレフィルター及び/若しくはウイルスフィルターを通して流す工程の前若しくは後に行うことができる。精製工程は、組換え抗体又は汚染物質のどちらかに結合する樹脂、膜又は任意の他の固体支持体を使用して(例えば、アフィニティークロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、陰イオン若しくは陽イオン交換クロマトグラフィー、混合モードクロマトグラフィー樹脂、又はモレキュラーシーブクロマトグラフィーの使用によって)行うことができる。組換え抗体は、組換え抗体を含む流体から、少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム及び/又はクロマトグラフィー膜(例えば、本明細書に記載されているクロマトグラフィーカラムのいずれか)を使用して精製することができる。
【0022】
用語「ポリッシング」は専門用語であり、最終所望純度に近い組換え抗体を含む流体から、残存する微量又は少量の汚染物質又は不純物を除去するために行われる工程を意味する。例えば、ポリッシングは、組換え抗体を含む流体を、組換え抗体と選択的に結合する又は組換え抗体を含む流体中に存在する少量の残存汚染物質若しくは不純物と選択的に結合するクロマトグラフィーカラム又は膜吸着剤に通すことによって行うことができる。そのような例では、クロマトグラフィーカラム又は膜吸着剤の溶出液/濾液は組換え抗体を含む。本明細書中で説明するように、ポリッシングの1つ又は複数の単位操作は、組換え抗体を含む流体をウイルスフィルターを通して流す工程の前に行うことができる。
【0023】
用語「濾液」は専門用語であり、検出可能な量の組換え抗体を含む、フィルター(例えば、デプスフィルター、プレフィルター、又はウイルスフィルター)から濾出される流体を意味する。
【0024】
用語「濾過」は、流体(例えば、液体培地、又は本明細書に記載されているプロセスのいずれかに存在する流体)からの、望ましくない生物学的汚染物質(例えば、哺乳動物細胞、細菌、酵母細胞、ウルス、マイコバクテリア、若しくはマイコプラズマ)、不純物(例えば、可溶性抗体凝集体、宿主細胞タンパク質、宿主細胞DNA、及び組換え抗体を精製する方法又は組換え抗体を製造する方法に使用される他の化学物質)並びに/又は粒子状物質(例えば、沈殿した抗体)の、少なくとも一部(例えば、少なくとも90%、95%、96%、97%、98%又は99%)の除去を意味する。
【0025】
用語「ウイルス濾過」は、組換え抗体を含む流体(例えば、液体培地、又は本明細書に記載されているプロセスのいずれかに存在する流体等)からのウイルスの少なくとも一部(例えば、少なくとも90%、95%、96%、97%、98%又は99%)の除去を意味する。ウイルス濾過を行う方法は、本明細書に記載されている。
【0026】
用語「ウイルスフィルター」は、組換え抗体を含む流体(例えば、液体培地、又は本明細書に記載されているプロセスのいずれかに存在する流体)を、フィルターを通して流したときに、その流体からウイルスの少なくとも一部(例えば、少なくとも90%、95%、96%、97%、98%若しくは99%、又は100%)を除去することができるフィルターを意味する。ウイルスフィルターの非限定的な例は、本明細書に記載されている。ウイルスフィルターの更なる例は、当技術分野において公知である。
【0027】
用語「プレフィルター」は、流体(例えば、液体培地、又は本明細書に記載されているプロセスのいずれかに存在する流体)を、プレフィルターを通して流したときに、その流体から可溶性タンパク質凝集体及び/又は粒子の少なくとも一部(例えば、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%若しくは99%、又は100%)を除去することができるフィルターを意味する。流体を、例えば、ウイルスフィルターを通して流す前にプレフィルターを通して流すことができる。プレフィルターの非限定的な例は、本明細書に記載されている。プレフィルターの更なる例は、当技術分野において公知である。
【0028】
用語「分泌型抗体」又は「分泌型組換え抗体」は、哺乳動物細胞内で翻訳されるときに少なくとも1つの分泌シグナル配列を元々含んでおり、少なくとも一部は、哺乳動物細胞内の分泌シグナル配列の酵素的切断によって、少なくとも部分的に細胞外空間(例えば、液体培地)に分泌される、抗体(例えば、組換え抗体)を意味する。「分泌型」抗体が、分泌型抗体とみなされるために、細胞からの完全な解離を必要としないことは、当業者には理解されるであろう。
【0029】
用語「清澄化液体培地」は、哺乳動物、細菌又は酵母細胞培養物から得られる液体培地であって、哺乳動物、細菌又は酵母細胞が実質的にない(例えば、少なくとも90%、92%、94%、96%、98%又は99%ない)液体培地を意味する。清澄化液体培地は、例えば、細胞培養物を濾過すること(例えば、交互タンジェンシャル濾過(alternating tangential filtration)若しくはタンジェンシャルフロー濾過)によって、細胞培養物を遠心分離し、上清を回収することによって、又は細胞培養物中の細胞を沈降させ、細胞が実質的にない流体を得ることによって、調製することができる。Refine Technology社からのATFシステム等の細胞分離デバイスの使用によって培地から細胞を分離することもできる。
【0030】
組換え抗体の精製又は製造は、通常、複数の独立した精製操作又は工程の実施を順次必要とする。用語「単位操作」は専門用語であり、組換え抗体を精製するためのより大規模な一般プロセス又は組換え抗体を製造する方法(例えば、清澄化液体培地から組換え抗体を製造する方法)において行われる別個の工程又はミニプロセスを意味する。例えば、操作単位は、組換え抗体を捕捉する工程、流体中の組換え抗体を濃縮するための限外濾過/ダイアフィルトレーション、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、組換え抗体のポリッシング、ウイルス不活化、ウイルス濾過、プレ濾過、組換え抗体を含む流体のpHの調整、イオン強度の調整及びpHとイオン強度両方の調整でありうる。
【0031】
用語「デプスフィルター」は専門用語であり、その3次元構造内に、その表面だけにではなく、汚染物質及び/又は不純物(例えば、本明細書に記載されている汚染物質及び/又は不純物のいずれか)を捕捉する多孔質濾過媒体を含むフィルターを意味する。デプスフィルターは、フィルター内に汚染物質又は不純物を保持し、目詰まりするまで比較的大きな量を保持することができることを特徴とする。デプスフィルターの構造は、複数の層、複数の膜、単一の層、又は樹脂材料を含みうる。デプスフィルターの非限定的な例としては、CUNO(登録商標)Zeta PLUS(登録商標)Delipidフィルター(3M社、St. Paul、MN)、CUNO(登録商標)Emphaze AEXフィルター(3M社、St. Paul、MN)、CUNO(登録商標)90ZA08Aフィルター(3M社、St. Paul、MN)、CUNO(登録商標)90ZB08Aフィルター(3M社、St. Paul、MN)、CUNO(登録商標)DELI08A Delipidフィルター(3M社、St. Paul、MN)、CUNO(登録商標)DELIP08A Delipid plusフィルター(3M社、St. Paul、MN)、Millipore社のX0HCフィルター(EMD Millipore社、Billerica、MA)、MILLISTAK(登録商標)パッド(EMD Millipore社、Billerica、MA)が挙げられる。
【0032】
用語「可溶性タンパク質凝集体」は専門用語であり、流体に可溶性である2種以上のタンパク質(例えば、組換え抗体)の複合体を意味する。そのような複合体は、個々の組換えタンパク質分子間又はそれらの断片間の疎水性及び/又はイオン性相互作用によって形成されうる。
【0033】
用語「安定化剤」は、流体中の組換え抗体の流体力学的半径を低減させる、並びに/又は組換えタンパク質を含む流体中の可溶性及び/若しくは不溶性タンパク質凝集体(例えば、可溶性及び/若しくは不溶性組換え抗体凝集体並びに/又は可溶性及び/若しくは不溶性宿主細胞タンパク質凝集体)のレベルを最小にする薬剤である。安定化剤の非限定的な例は、本明細書に記載されている。安定化剤の更なる例は、当技術分野において公知である。
【0034】
別段の定義がない限り、本明細書において使用する全ての専門用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されているのと同じ意味を有する。本発明において使用するための方法及び材料は本明細書に記載されている;当技術分野において公知の他の、好適な方法及び材料も使用することができる。材料、方法及び例は、例示に過ぎず、限定することを意図したものではない。本明細書において言及する全ての刊行物、特許出願、特許及び他の参考文献は、それら全体が参照によって本明細書に組み込まれている。矛盾がある場合、定義を含めて本明細書が優先するものとする。
【0035】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び図面から、並びに特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含有し且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体をフィルターに通したときのVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのスループットと比較して流束減衰を示すグラフである。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターに通した各流体は、0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターを使用して先にプレ濾過しておいた。
【
図2】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体をフィルターに通したときに50%の流量減衰が観察された時点のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのスループットを示す表である。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターに通した各流体は、0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターを使用してプレ濾過しておいた。
【
図3】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体であって、0.1μm又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターを使用してプレ濾過した流体を、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターに通したときに50%の流量減衰が観察された時点の実際のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルタースループットと、統計解析を使用してVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターについて50%の流量減衰時に予測されたスループットとの関係を示すグラフである。
【
図4】50%流量減衰が観察される時点のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルタースループットに関する(2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体であって、0.1μm又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターを使用してプレ濾過した流体を、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを通して流すことで集めたデータから導出した)様々なパラメータの有意性を示すグラフである。
【
図5】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6のpHを有する流体であって、0.1μmフィルター(左のバー)又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター(右のバー)のどちらかを使用してプレ濾過した流体についての、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの50%流量減衰時のスループットを示すグラフである。
【
図6】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体であって、0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターを使用してプレ濾過した流体についての、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの50%流量減衰時のスループットと、各流体中で測定されたBNJ441ヒトモノクローナル抗体の流体力学的半径との関係を示すグラフである。
【
図7】5.5、6.5又は7.5のpHを有し且つ2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含む流体、及び0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターのどちらかを使用してプレ濾過した流体についての、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの50%流量減衰時の平均スループットを示すグラフである。
【
図8】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体であって、0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターのどちらかを使用してプレ濾過した流体についての、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの50%流量減衰時のスループットと、各流体中に存在するL-アルギニンの量との関係を示すグラフである。
【
図9】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体であって、0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターのどちらかを使用してプレ濾過した流体についての、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの50%流量減衰時のスループットと、各流体中に存在する塩化ナトリウムの濃度との関係を示すグラフである。
【
図10】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体であって、0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターのどちらかを使用してプレ濾過した流体についての、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの50%流量減衰時のスループットと、各流体中に存在する可溶性タンパク質凝集体のパーセンテージとの関係を示すグラフである。
【
図11】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体であって、0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターのどちらかを使用してプレ濾過した流体についての、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの50%流量減衰時のスループットと、平均粒子濃度(流体1mL当りの数)との関係を示すグラフである。
【
図12】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体であって、0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターのどちらかを使用してプレ濾過した流体についての、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの50%流量減衰時のスループットと、各流体中の塩化ナトリウムの濃度と、各流体のpHとの関係を示すグラフである。
【
図13】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体であって、0.1μmフィルター又はVirosart Sartorius (登録商標)Maxプレフィルターのどちらかを使用してプレ濾過した流体中に存在する可溶性タンパク質凝集体のパーセンテージと、各流体中の塩化ナトリウムの濃度と、各流体のpHとの関係を示すグラフである。
【
図14】0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターを使用してプレ濾過しておいた流体であって、2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含む流体についての、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの50%流量減衰時のスループットと、各流体のpHと、各流体中の塩化ナトリウムの濃度との関係を示すグラフである。
【
図15】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体であって、0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターのどちらかを使用して前もってプレ濾過した流体中のBNJ441ヒトモノクローナル抗体の流体力学的半径と、各流体のpHと、各流体の塩化ナトリウムの濃度との関係を示すグラフである。
【
図16】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体であって、0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターのどちらかを使用して前もってプレ濾過した流体中のBNJ441ヒトモノクローナル抗体の流体力学的半径と、各流体のpHと、各流体をVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを通して流したときの50%流量減衰時のスループットとの関係を示すグラフである。
【
図17】2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMから300mMの間の塩化ナトリウムと0又は50mMのL-アルギニンとを含み且つ5.5から7.6の間のpHを有する流体であって、0.1μmフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターのどちらかを使用して前もってプレ濾過した流体中のBNJ441ヒトモノクローナル抗体の凝集体のパーセンテージと、各流体中の塩化ナトリウムの濃度と、各流体をVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを通して流したときの50%流量減衰時のスループットとの関係を示すグラフである。
【
図18】5.5から7.6の間のpHを有し且つ2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441ヒトモノクローナル抗体を含む流体についての、750g/m
2以上のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルタースループットを達成するために必要な安定剤の最小濃度を示すグラフである。
【
図19】4mg/mLのBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMの塩化ナトリウムとを含み且つ7.0のpHを有する流体を、旭化成メディカル株式会社のPlanova(登録商標)BioExウイルスフィルターを通して流したときのスループットと比較した流束を示すグラフである。
【
図20】4mg/mLのBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMの塩化ナトリウムとを含み且つ7.75のpHを有する流体を、旭化成メディカル株式会社のPlanova(登録商標)BioExウイルスフィルターを通して流したときのスループットと比較した流束を示すグラフである。
【
図21】4mg/mLのBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMの塩化ナトリウムとを含み且つ8.5のpHを有する流体を、旭化成メディカル株式会社のPlanova(登録商標)BioExウイルスフィルターを通して流したときのスループットと比較した流束を示すグラフである。
【
図22】4mg/mLのBNJ441ヒトモノクローナル抗体と65mMの塩化ナトリウムとを含み且つ7.75のpHを有する流体を、旭化成メディカル株式会社のPlanova(登録商標)20Nウイルスフィルターを通して流したときのスループットと比較した流束減衰を示すグラフである。
【
図23】5mg/mLから15mg/mLの間のサマリズマブと75mMから300mMの間の塩化ナトリウムとを含み且つ5.0、5.5又は6.0のpHを有する様々な流体を、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを通して流したときのスループットと比較した流束減衰を示すグラフである。
【
図24】Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを通して流した、5mg/mLから15mg/mLの間のサマリズマブと75mMから300mMの間の塩化ナトリウムとを含み且つ5.0、5.5又は6.0のpHを有する様々な流体のスループットと、各流体のpHとの関係(左のグラフ)、各流体中の塩化ナトリウム濃度(中央のグラフ)、及び各流体中に存在するサマリズマブの濃度との関係(右のグラフ)を示す3つ1セットのグラフである。統計解析を使用してこれらの関係を決定した。
【
図25】9.3mg/mLから10mg/mLの間のBNJ383モノクローナル抗体と80mMから300mMの間の塩化ナトリウムとを含み且つ7.0から8.5の間のpHを有する様々な流体を、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルター又はVirosart(登録商標)HFウイルスフィルターを通して流したときのスループットと比較した流束減衰を示すグラフである。
【
図26】Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルター又はVirosart(登録商標)HFフィルターを通して流した、9.3mg/mLから10mg/mLの間のBNJ383モノクローナル抗体と80mMから300mMの間の塩化ナトリウムとを含み且つ7.0から8.5の間のpHを有する様々な流体のスループットと、各流体のpHとの関係(左のグラフ)、及び各流体中の塩化ナトリウム濃度との関係(右のグラフ)を示す2つ1セットのグラフを示す図である。統計解析を使用してこれらの関係を決定した。
【
図27】Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターに通される、Millipore社の0.5/0.2μm及び0.5/0.1μmプレフィルター、Sartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター、Sartopore(登録商標)2プレフィルター、Sartobind STIC(登録商標)プレフィルター、Sartobind(登録商標)Qプレフィルター、Sartobind(登録商標)HIC Phenylプレフィルター、又はSartobind(登録商標)Sプレフィルターを使用して前もってプレ濾過しておいた、7.1mg/mLのエクリズマブと20mMのリン酸ナトリウムと80mMの塩化ナトリウムとを含み且つ6.5のpHを有する流体のスループットと比較して流束減衰を示すグラフである。
【
図28】7.1mg/mLのエクリズマブと20mMのリン酸ナトリウムと80mMの塩化ナトリウムとを含み且つ6.5のpHを有する流体を、Millipore社の0.5/0.2μm及び0.5/0.1μmプレフィルター、Sartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター、Sartopore(登録商標)2プレフィルター、Sartobind STIC(登録商標)プレフィルター、Sartobind(登録商標)Qプレフィルター、Sartobind(登録商標)HIC Phenylプレフィルター、又はSartobind(登録商標)Sプレフィルターを使用してプレ濾過した後の、流体中に存在するタンパク質凝集体のパーセンテージを、各流体をVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターに通した場合のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのスループットと比較して示すグラフである。
【
図29】7.1mg/mLのエクリズマブと20mMのリン酸ナトリウムと80mMの塩化ナトリウムとを含み且つ6.5のpHを有する流体を、Millipore社の0.5/0.2μm及び0.5/0.1μmプレフィルター、Sartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター、Sartopore 2プレフィルター、Sartobind STICプレフィルター、Sartobind Qプレフィルター、Sartobind HIC Phenylプレフィルター、又はSartobind Sプレフィルターを使用してプレ濾過した後、且つ、各流体をその後Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを通して流す前の、流体中に存在する粒子の数を、各流体をVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターに通した場合のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのスループットと比較して示すグラフである。
【
図30】実施例6においてVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターでのプレ濾過及び濾過を行うために使用した実験プロトコルを示す概略図である。
【
図31】3つの異なるロット(ロットA~C)からのVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのロード容量の関数としての流束減衰パーセンテージのグラフである。各Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターにロードした材料は、3.5cm
2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、及び0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)を使用してプレ濾過した。各ロットからのVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを2回ずつ実行した。
【
図32】3つの異なるロット(ロットA~C)からのVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの経時的な流束のグラフである。各Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターにロードした材料は、3.5cm
2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、及び0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)を使用してプレ濾過した。各ロットからのVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを2回ずつ実行した。
【
図33】2つの異なる条件:622L/m
2(218mLを、3.5cm
2のSHC及び3.5cm
2のSHRを通して流す)又は311L/m
2(109mLを、3.5cm
2のSHC及び3.5cm
2のSHRを通して流す)の一方のもとで実行された、3.5cm
2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、及び3.5cm
2の0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)を使用して生じさせた溶出液をロードしたVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのロード容量の関数としての流束減衰パーセンテージのグラフである。
【
図34】2つの異なる条件:622L/m
2(218mLを、3.5cm
2のSHC及び3.5cm
2のSHRを通して流す)又は311L/m
2(109mLを、3.5cm
2のSHC及び3.5cm
2のSHRを通して流す)の一方のもとで実行された、3.5cm
2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)及び3.5cm
2の0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)を使用して生じさせた溶出液をロードしたVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの経時的な流束のグラフである。
【
図35】15psi又は30psiどちらかの送り圧を用いるVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの実行のロード容量の関数としての流束減衰パーセンテージのグラフである。3.5cm
2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、続いて3.5cm
2の0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)とインラインの、又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター(5cm
2)とインラインの、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターに、材料をロードした。
【
図36】15psi又は30psiどちらかの送り圧を用いるVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの実行の経時的な流束のグラフである。3.5cm
2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、続いて3.5cm
2の0.5μm/0.1μmプィルター(SHR)とインラインの、又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター(5cm
2)とインラインの、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターに、材料をロードした。
【
図37】27~33psiの送り圧及び12.5mLの緩衝液チェイス(buffer chase)を用いるVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの実行のロード容量の関数としての流束減衰パーセンテージのグラフである。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターにロードした材料は、4mg/mL又は8mg/mLのエクリズマブを含む液体を、623L/m
2で、3.5cm
2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、及び3.5cm
2の0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)、又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター(5cm
2)にロードすることによって作成した。
【
図38】27~33psiの送り圧及び12.5mLの緩衝液チェイスを用いるVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの実行の経時的な流束のグラフである。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターにロードした材料は、4mg/mL又は8mg/mLのエクリズマブを含む液体を、623L/m
2で、3.5cm
2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、及び3.5cm
2の0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)、又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター(5cm
2)にロードすることによって作成した。
【
図39】30psiの送り圧及び12.5mLの緩衝液チェイスを用いる200L/m
2でのVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの実行のロード容量の関数としての流束減衰のパーセンテージのグラフである。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターにロードした材料は、3.5cm
2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、及び3.5cm
2の0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)、又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター(5cm
2)にロードすることによって作成した。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターでの濾過中に80%流束減衰に達したら、濾過を60分間中断し、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターにロードするプレフィルター溶出物を緩衝液で4倍希釈した。
【
図40】30psiの送り圧及び12.5mLの緩衝液チェイスを用いる200L/m
2でのVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルター実験の経時的な流束のグラフである。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターにロードした材料は、3.5cm
2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、及び3.5cm
2の0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)、又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター(5cm
2)にロードすることによって作成した。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターでの濾過中に80%流束減衰に達したら、濾過を60分間中断し、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターにロードするプレフィルター溶出物を緩衝液で4倍希釈した。
【
図41】実施例10で試験した様々な組換え融合タンパク質精製プロセスを示す概略図である。
【
図42】実施例10で試験した様々な組換え融合タンパク質精製プロセスの各々におけるVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのスループットの関数としての流束減衰のパーセンテージのグラフである。
【
図43】実施例10で試験した様々な精製プロセスの各々の終了時における精製された組換え融合タンパク質中の可溶性タンパク質凝集体のパーセンテージ及び不溶性タンパク質粒子のレベルを示すグラフである。
【
図44A】Alexion 1210と宿主細胞タンパク質とを含む流体中の宿主細胞タンパク質のレベルを低減させる、試験した3つの異なるデプスフィルター各々の能力を示すグラフである。
【
図44B】ウイルス濾過工程の前に陰イオン性及び疎水性を有するデプスフィルターの使用を含まない精製プロセス(実施例10で説明する通り)、及びプロテインA捕捉工程での洗浄緩衝液の使用とウイルス精製工程の前に陰イオン性及び疎水性を有するデプスフィルターの使用とを含む最適化精製プロセス(実施例10で説明する通り)を使用して精製したAlexion 1210中の宿主細胞タンパク質及び可溶性タンパク質凝集体のレベルを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
組換え抗体の製造中、製造された組換え抗体の安全性を向上させるために、組換え抗体を含む流体を通常はウイルスフィルターを通して流す。このウイルス濾過工程は、ウイルス濾過を行うために使用するウイルスフィルターが低いスループット(例を挙げるなら、例えば500g/m2、未満のスループット)を有する場合、組換え抗体の製造における律速段階になりうる。組換え抗体を含む流体をウイルスフィルターを通して流したときに550g/m2超(例えば、約550g/m2から約15,000g/m2の間、約550g/m2から約14,000g/m2の間、約550g/m2から約13,000g/m2の間、約550g/m2から約12,000g/m2の間、約550g/m2から約11,000g/m2の間、約550g/m2から約10,000g/m2の間、約550g/m2から約9,000g/m2の間、約550g/m2から約8,000g/m2の間、約550g/m2から約7,000g/m2の間、約550g/m2から約6,000g/m2の間、約550g/m2から約5,000g/m2の間、約550g/m2から約4,000g/m2の間、約550g/m2から約3,000g/m2の間、約550g/m2から約2,500g/m2の間、約550g/m2から約2,000g/m2の間、約550g/m2から約1,500g/m2の間、約550g/m2から約1,000g/m2の間、約600g/m2から約15,000g/m2の間、約600g/m2から約14,000g/m2の間、約600g/m2から約13,000g/m2の間、約600g/m2から約12,000g/m2の間、約600g/m2から約11,000g/m2の間、約600g/m2から約10,000g/m2の間、約600g/m2から約9,000g/m2の間、約600g/m2から約8,000g/m2の間、約600g/m2から約7,000g/m2の間、約600g/m2から約6,000g/m2の間、約600g/m2から約5,000g/m2の間、約600g/m2から約4,000g/m2の間、約600g/m2から約3,000g/m2の間、約600g/m2から約2,500g/m2の間、約600g/m2から約2,000g/m2の間、約600g/m2から約1,500g/m2の間、約600g/m2から約1,000g/m2の間、約700g/m2から約15,000g/m2の間、約700g/m2から約14,000g/m2の間、約700g/m2から約13,000g/m2の間、約700g/m2から約12,000g/m2の間、約700g/m2から約11,000g/m2の間、約700g/m2から約10,000g/m2の間、約700g/m2から約9,000g/m2の間、約700g/m2から約8,000g/m2の間、約700g/m2から約7,000g/m2の間、約700g/m2から約6,000g/m2の間、約700g/m2から約5,000g/m2の間、約700g/m2から約4,000g/m2の間、約700g/m2から約3,000g/m2の間、約700g/m2から約2,500g/m2の間、約700g/m2から約2,000g/m2の間、約700g/m2から約1,500g/m2の間、約700g/m2から約1,000g/m2の間、約800g/m2から約15,000g/m2の間、約800g/m2から約14,000g/m2の間、約800g/m2から約13,000g/m2の間、約800g/m2から約12,000g/m2の間、約800g/m2から約11,000g/m2の間、約800g/m2から約10,000g/m2の間、約800g/m2から約9,000g/m2の間、約800g/m2から約8,000g/m2の間、約800g/m2から約7,000g/m2の間、約800g/m2から約6,000g/m2の間、約800g/m2から約5,000g/m2の間、約800g/m2から約4,000g/m2の間、約800g/m2から約3,000g/m2の間、約800g/m2から約2,500g/m2の間、約800g/m2から約2,000g/m2の間、約800g/m2から約1,500g/m2の間、約800g/m2から約1,000g/m2の間、約900g/m2から約15,000g/m2の間、約900g/m2から約14,000g/m2の間、約900g/m2から約13,000g/m2の間、約900g/m2から約12,000g/m2の間、約900g/m2から約11,000g/m2の間、約900g/m2から約10,000g/m2の間、約900g/m2から約9,000g/m2の間、約900g/m2から約8,000g/m2の間、約900g/m2か
ら約7,000g/m2の間、約900g/m2から約6,000g/m2の間、約900g/m2から約5,000g/m2の間、約900g/m2から約4,000g/m2の間、約900g/m2から約3,000g/m2の間、約900g/m2から約2,500g/m2の間、約900g/m2から約2,000g/m2の間、約900g/m2から約1,500g/m2の間、約900g/m2から約1,000g/m2の間、約1,000g/m2から約15,000g/m2の間、約1,000g/m2から約14,000g/m2の間、約1,000g/m2から約13,000g/m2の間、約1,000g/m2から約12,000g/m2の間、約1,000g/m2から約11,000g/m2の間、約1,000g/m2から約10,000g/m2の間、約1,000g/m2から約9,000g/m2の間、約1,000g/m2から約8,000g/m2の間、約1,000g/m2から約7,000g/m2の間、約1,000g/m2から約6,000g/m2の間、約1,000g/m2から約5,000g/m2の間、約1,000g/m2から約4,000g/m2の間、約1,000g/m2から約3,000g/m2の間、約1,000g/m2から約2,500g/m2の間、約1,000g/m2から約2,000g/m2の間、約1,000g/m2から約1,500g/m2の間、約1,100g/m2から約15,000g/m2の間、約1,100g/m2から約14,000g/m2の間、約1,100g/m2から約13,000g/m2の間、約1,100g/m2から約12,000g/m2の間、約1,100g/m2から約11,000g/m2の間、約1,100g/m2から約10,000g/m2の間、約1,100g/m2から約9,000g/m2の間、約1,100g/m2から約8,000g/m2の間、約1,100g/m2から約7,000g/m2の間、約1,100g/m2から約6,000g/m2の間、約1,100g/m2から約5,000g/m2の間、約1,100g/m2から約4,000g/m2の間、約1,100g/m2から約3,000g/m2の間、約1,100g/m2から約2,500g/m2の間、約1,100g/m2から約2,000g/m2の間、約1,100g/m2から約1,500g/m2の間、約1,200g/m2から約15,000g/m2の間、約1,200g/m2から約14,000g/m2の間、約1,200g/m2から約13,000g/m2の間、約1,200g/m2から約12,000g/m2の間、約1,200g/m2から約11,000g/m2の間、約1,200g/m2から約10,000g/m2の間、約1,200g/m2から約9,000g/m2の間、約1,200g/m2から約8,000g/m2の間、約1,200g/m2から約7,000g/m2の間、約1,200g/m2から約6,000g/m2の間、約1,200g/m2から約5,000g/m2の間、約1,200g/m2から約4,000g/m2の間、約1,200g/m2から約3,000g/m2の間、約1,200g/m2から約2,500g/m2の間、約1,200g/m2から約2,000g/m2の間、約1,200g/m2から約1,500g/m2の間、約1,300g/m2から約15,000g/m2の間、約1,300g/m2から約14,000g/m2の間、約1,300g/m2から約13,000g/m2の間、約1,300g/m2から約12,000g/m2の間、約1,300g/m2から約11,000g/m2の間、約1,300g/m2から約10,000g/m2の間、約1,300g/m2から約9,000g/m2の間、約1,300g/m2から約8,000g/m2の間、約1,300g/m2から約7,000g/m2の間、約1,300g/m2から約6,000g/m2の間、約1,300g/m2から約5,000g/m2の間、約1,300g/m2から約4,000g/m2の間、約1,300g/m2から約3,000g/m2の間、約1,300g/m2から約2,500g/m2の間、約1,300g/m2から約2,000g/m2の間、約1,400g/m2から約15,000g/m2の間、約1,400g/m2から約14,000g/m2の間、約1,400g/m2から約13,000g/m2の間、約1,400g/m2から約12,000g/m2の間、約1,400g/m2から約11,000g/m2の間、約1,400g/m2から約10,000g/m2の間、約1,400g/m2から約9,000g/m2の間、約1,400g/m2から約8,000g/m2の間、約1,400g/m2から約7,000g/m2の間、約1,400g/m2から約6,000g/m2の間、約1,400g/m2から約5,000g/m2の間、約1,400g/m2から約4,000g/m2の間、約1,400g/m2から約3,000g/m2の間、約1,400g/m2から約2,500g/m2の間、約1,400g/m2から約2,000g/m2の間、約1,500g/m2から約15,000g/m2の間、約1,500g/m2から約14,000g/m2の間、約1,500g/m2から約13,000g/m2の間、約1,500g/m2から約12,000g/m2の間、約1,500g/m2から約11,000g/m2の間、約1,500g/m2から約10,000g/m2の間、約1,500g/m2から約9,000g/m2の間、約1,500g/m2から約8,000g/m2の間、約1,500g/m2から約7,000g/m2の間、約1,500g/m2から約6,000g/m2の間、約1,500g/m2から約5,000g/m2の間、約1,500g/m2から約4,000g/m2の間、約1,500g/m2から約3,000g/m2の間、約1,500g/m2から約2,500g/m2の間、約1,500g/m2から約2,000g/m2の間、約1,600g/m2から約15,000g/m2の間、約1,600g/m2から約14,000g/m2の間、約1,600g/m2から約13,000g/m2の間、約1,600g/m2から約12,000g/m2の間、約1,600g/m2から約11,000g/m2の間、約1,600g/m2から約10,000g/m2の間、約1,600g/m2から約9,000g/m2の間、約1,600g/m2から約8,000g/m2の間、約1,600g/m2から約7,000g/m2の間、約1,600g/m2から約6,000g/m2の間、約1,600g/m2から約5,000g/m2の間、約1,600g/m2から約4,000g/m2の間、約1,600g/m2から約3,000g/m2の間、約1,600g/m2から約2,500g/m2の間、約1,600g/m2から約2,000g/m2の間、約1,700g/m2から約15,000g/m2の間、約1,700g/m2から約14,000g/m2の間、約1,700g/m2から約13,000g/m2の間、約1,700g/m2から約12,000g/m2の間、約1,700g/m2から約11,000g/m2の間、約1,700g/m2から約10,000g/m2の間、約1,700g/m2から約9,000g/m2の間、約1,700g/m2から約8,000g/m2の間、約1,700g/m2から約7,000g/m2の間、約1,700g/m2から約6,000g/m2の間、約1,700g/m2から約5,000g/m2の間、約1,700g/m2から約4,000g/m2の間、約1,700g/m2から約3,000g/m2の間、約1,700g/m2から約2,500g/m2の間、約1,800g/m2から約15,000g/m2の間、約1,800g/m2から約14,000g/m2の間、約1,800g/m2から約13,000g/m2の間、約1,800g/m2から約12,000g/m2の間、約1,800g/m2から約11,000g/m2の間、約1,800g/m2から約10,000g/m2の間、約1,800g/m2から約9,000g/m2の間、約1,800g/m2から約8,000g/m2の間、約1,800g/m2から約7,000g/m2の間、約1,800g/m2から約6,000g/m2の間、約1,800g/m2から約5,000g/m2の間、約1,800g/m2から約4,000g/m2の間、約1,800g/m2から約3,000g/m2の間、約1,800g/m2から約2,500g/m2の間、約1,800g/m2から約2,000g/m2の間、約2,000g/m2から約15,000g/m2の間、約2,000g/m2から約14,000g/m2の間、約2,000g/m2から約13,000g/m2の間、約2,000g/m2から約12,000g/m2の間、約2,000g/m2から約11,000g/m2の間、約2,000g/m2から約10,000g/m2の間、約2,000g/m2から約9,000g/m2の間、約2,000g/m2から約8,000g/m2の間、約2,000g/m2から約7,000g/m2の間、約2,000g/m2から約6,000g/m2の間、約2,000g/m2から約5,000g/m2の間、約2,000g/m2から約4,000g/m2の間、約2,000g/m2から約3,000g/m2の間、約2,500g/m2から約15,000g/m2の間、約2,500g/m2から約14,000g/m2の間、約2,500g/m2から約13,000g/m2の間、約2,500g/m2から約12,000g/m2の間、約2,500g/m2から約11,000g/m2の間、約2,500g/m2から約10,000g/m2の間、約2,500g/m2から約9,000g/m2の間、約2,500g/m2から約8,000g/m2の間、約2,500g/m2から約7,000g/m2の間、約2,500g/m2から約6,000g/m2の間、約2,500g/m2から約5,000g/m2の間、約2,500g/m2から約4,000g/m2の間、約2,500g/m2から約3,000g/m2の間、約3,000g/m2から約15,000g/m2の間、約3,000g/m2から約14,000g/m2の間、約3,000g/m2から約13,000g/m2の間、約3,000g/m2から約12,000g/m2の間、約3,000g/m2から約11,000g/m2の間、約3,000g/m2から約10,000g/m2の間、約3,000g/m2から約9,000g/m2の間、約3,000g/m2から約8,000g/m2の間、約3,000g/m2から約7,000g/m2の間、約3,000g/m2から約6,000g/m2の間、約3,000g/m2から約5,000g/m2の間、約3,000g/m2から約4,000g/m2の間、約4,000g/m2から約15,000g/m2の間、約4,000g/m2から約14,000g/m2の間、約4,000g/m2から約13,000g/m2の間、約4,000g/m2から約12,000g/m2の間、約4,000g/m2から約11,000g/m2の間
、約4,000g/m2から約10,000g/m2の間、約4,000g/m2から約9,000g/m2の間、約4,000g/m2から約8,000g/m2の間、約4,000g/m2から約7,000g/m2の間、約4,000g/m2から約6,000g/m2の間、約4,000g/m2から約5,000g/m2の間、約5,000g/m2から約15,000g/m2の間、約5,000g/m2から約14,000g/m2の間、約5,000g/m2から約13,000g/m2の間、約5,000g/m2から約12,000g/m2の間、約5,000g/m2から約11,000g/m2の間、約5,000g/m2から約10,000g/m2の間、約5,000g/m2から約9,000g/m2の間、約5,000g/m2から約8,000g/m2の間、約5,000g/m2から約7,000g/m2の間、約5,000g/m2から約6,000g/m2の間、約6,000g/m2から約15,000g/m2の間、約6,000g/m2から約14,000g/m2の間、約6,000g/m2から約13,000g/m2の間、約6,000g/m2から約12,000g/m2の間、約6,000g/m2から約11,000g/m2の間、約6,000g/m2から約10,000g/m2の間、約6,000g/m2から約9,000g/m2の間、約6,000g/m2から約8,000g/m2の間、約6,000g/m2から約7,000g/m2の間、約7,000g/m2から約15,000g/m2の間、約7,000g/m2から約14,000g/m2の間、約7,000g/m2から約13,000g/m2の間、約7,000g/m2から約12,000g/m2の間、約7,000g/m2から約11,000g/m2の間、約7,000g/m2から約10,000g/m2の間、約7,000g/m2から約9,000g/m2の間、約7,000g/m2から約8,000g/m2の間、約8,000g/m2から約15,000g/m2の間、約8,000g/m2から約14,000g/m2の間、約8,000g/m2から約13,000g/m2の間、約8,000g/m2から約12,000g/m2の間、約8,000g/m2から約11,000g/m2の間、約8,000g/m2から約10,000g/m2の間、約8,000g/m2から約9,000g/m2の間、約9,000g/m2から約15,000g/m2の間、約9,000g/m2から約14,000g/m2の間、約9,000g/m2から約13,000g/m2の間、約9,000g/m2から約12,000g/m2の間、約9,000g/m2から約11,000g/m2の間、約9,000g/m2から約10,000g/m2の間、約10,000g/m2から約15,000g/m2の間、約10,000g/m2から約14,000g/m2の間、約10,000g/m2から約13,000g/m2の間、約10,000g/m2から約12,000g/m2、又は約10,000g/m2から約11,000g/m2の間)のウイルスフィルターのスループットをもたらすことができるウイルス濾過の方法を本明細書において提供する。
【0038】
ウイルス濾過の単位操作を(例えば、本明細書に記載されているウイルス濾過を行う方法のいずれかを使用して)行うことを含む、組換え抗体を製造する方法又は組換え抗体を精製する方法も、本明細書において提供する。ウイルス濾過を行う方法及び組換え抗体を製造又は精製する方法の非限定的な態様を本明細書において説明する。
【0039】
組換え抗体
例示的な組換え抗体には、IgG、IgE、IgD、IgA、又はIgMが含まれる。組換え抗体は、IgGの任意のサブクラス、例えば、IgG1、IgG2、IgG3若しくはIgG4であることもあり、又はキメラ抗体(例えば、IgG2/4キメラ抗体、例えばエクリズマブ)であることもある。組換え抗体は、抗原結合抗体断片、例えば、Fab断片、F(ab')2断片、又はscFv断片であることもある。組換え抗体は、二重特異性抗体若しくは三重特異性抗体、又は二量体、三量体若しくは多量体抗体、又はダイアボディ、AFFIBODY(登録商標)、又はNANOBODY(登録商標)であってもよい。組換え抗体は、DVD-Ig及びCODV-Ig等の4つの抗体結合ドメインを有する改変タンパク質であることもある。例えば、US2007/0071675号及びWO2012/135345を参照されたい。組換え国体の非限定的な例は、ヒト又はヒト化抗体である。
【0040】
組換え抗体の例は、CDR1とCDR2とCDR3のセットの中に合計1から6個の間(例えば、1、2、3、4、5又は6個)のヒスチジンを含む重鎖可変ドメイン、及びCDR1とCDR2とCDR3とのセットの中に合計1から6個の間(例えば、1、2、3、4、5又は6個)のヒスチジンを含む軽鎖可変ドメインの、一方又は両方を含むことができる。一部の例では、組換え抗体は、CDR1とCDR2とCDR3とのセットの中に合計1から6個の間(例えば、1、2、3、4、5又は6個)のヒスチジンを含む重鎖可変ドメインを含む。一部の例では、重鎖可変ドメインは、1個のヒスチジン残基を含むCDR1、及び1個のヒスチジン残基を含むCDR2を含む。一部の例では、組換え抗体は、配列番号1の配列を含むCDR1、配列番号2の配列を含むCDR2、及び配列番号3の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、重鎖可変領域は、配列番号4の配列を含む。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、重鎖は、配列番号5(例えば、BNJ441重鎖)の配列を含む。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、軽鎖可変領域は、配列番号6の配列を含むCDR1、配列番号7の配列を含むCDR2、及び配列番号8の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、軽鎖可変ドメインは、配列番号9の配列を含む。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、軽鎖は、配列番号10の配列(例えば、BNJ441軽鎖)を含む。
【0041】
組換え抗体の例は、配列番号11の配列を含むCDR1、配列番号12の配列を含むCDR2、及び配列番号13の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む重鎖可変ドメインを含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号14の配列を含む重鎖可変領域を含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号15の配列を含む重鎖(例えば、エクリズマブ重鎖)を含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、軽鎖可変領域は、配列番号16の配列を含むCDR1、配列番号17の配列を含むCDR2、及び配列番号18の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号19の配列を含む軽鎖可変領域を含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号20の配列を含む軽鎖(例えば、エクリズマブ軽鎖)を含むことができる。
【0042】
組換え抗体の例は、配列番号21の配列を含むCDR1、配列番号22の配列を含むCDR2、及び配列番号23の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む重鎖可変ドメインを含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号24の配列を含む重鎖可変領域を含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号25の配列を含む重鎖(例えば、BNJ383重鎖)を含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、軽鎖可変領域は、配列番号26の配列を含むCDR1、配列番号27の配列を含むCDR2、及び配列番号28の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号29の配列を含む軽鎖可変領域を含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号30の配列を含む軽鎖(例えば、BNJ383軽鎖)を含むことができる。
【0043】
組換え抗体の例は、配列番号31の配列を含むCDR1、配列番号32の配列を含むCDR2、及び配列番号33の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む重鎖可変ドメインを含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号34の配列を含む重鎖可変領域を含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号35の配列を含む重鎖(例えば、サマリズマブ重鎖)を含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、軽鎖可変領域は、配列番号36の配列を含むCDR1、配列番号37の配列を含むCDR2、及び配列番号38の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号39の配列を含む軽鎖可変領域を含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号40の配列を含む軽鎖(例えば、サマリズマブ軽鎖)を含むことができる。
【0044】
組換え抗体の更なる例としては、パニツムマブ、オマリズマブ、アバゴボマブ、アブシキシマブ、アクトクスマブ、アダリムマブ、アデカツムマブ、アフェリモマブ、アフツズマブ、アラシズマブ、アラシズマブ、アレムツズマブ、アリロクマブ、アルツモマブ、アマツキシマブ、アマツキシマブ、アナツモマブ、アンルキンズマブ、アポリズマブ、アルシツモマブ、アチヌマブ、トシリズマブ、バシリズマブ、ベクツモマブ、ベリムマブ、ベバシズマブ、ベシレソマブ、ベズロトクスマブ、ビシロマブ、カナキヌマブ、セルトリズマブ、セツキシマブ、シクスツムマブ、ダクリズマブ、デノスマブ、デンスマブ(densumab)、エドレコロマブ、エファリズマブ、エファングマブ、エプラツズマブ、エルツマクソマブ、エタラシズマブ、フィギツムマブ、ゴリムマブ、イブリツモマブチウキセタン、イゴボマブ、イムガツズマブ、インフリキシマブ、イノリモマブ、イノツズマブ、ラベツズマブ、レブリキズマブ、モキセツモマブ、ナタリズマブ、オビヌツズマブ、オレゴボマブ、パリビズマブ、パニツムマブ、ペルツズマブ、ラニビズマブ、リツキシマブ、トシリズマブ、トシツモマブ、トラロキヌマブ、ツコツズマブ、トラスツズマブ、ベルツズマブ、ザルツムマブ及びザツキシマブが挙げられる。組換え抗体の更なる例は、当技術分野において公知である。
【0045】
ウイルスフィルター
ウイルスフィルターは、例えば米国特許第6,365,395号に記載されているもの等の、ノーマルフローフィルター(NFF)又はタンジェンシャルフロー濾過(TFF)フィルターでありうる。TFFモード又はNFFモードのどちらかで、ウイルス、例えば、20~100ナノメートル(nm)の直径を有するウイルスを膜表面に保持するが、組換え抗体の膜の通過を許す条件下で、濾過を行う。
【0046】
例示的なウイルスフィルターは、セルロース(例えば、銅アンモニア再生セルロース)、ポリエーテルスルホン、ポリアリールスルホン、ポリスルホン、ポリイミド、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等から形成されたものを含む。ウイルスフィルターの非限定的な例としては、EMD Millipore社、Billerica、MAから入手可能な、VIRESOLVE(登録商標)膜及びRETROPORE(商標)膜が挙げられる。これらは、VIRESOLVE(登録商標)NFPウイルスフィルターのような、カードリッジ(NFF)形態で供給されることもあり、又はEMD Millipore社、Billerica、MAから入手可能なPELLICON(登録商標)カセットのような、カセット(TFF用)として供給されることもある。
【0047】
本明細書に記載されている方法のいずれかにおいて使用することができる更なる例示的なウイルスフィルターとしては、ポリエーテルスルホン膜を含む、Sartorius社のVirosart(登録商標)CPVが挙げられる。本明細書に記載されている方法のいずれかにおいて使用することができるウイルスフィルターの他の例は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜を含む、旭化成メディカル株式会社のBioEx及びMillipore社のViresolve(登録商標)Proフィルターである。一部の例では、ウイルスフィルターは、中空繊維PVDF膜を含むことがある。一部の例では、ウイルスフィルターは、銅アンモニア再生セルロース膜(例えば、中空繊維銅アンモニア再生セルロース膜)を含む、旭化成メディカル株式会社の20Nフィルターである。更なるウイルスフィルターは、当技術分野において公知である。
【0048】
プレフィルター
本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態は、組換え抗体を含む流体を、例えばウイルスフィルターを通して流す前に、プレフィルターを通して流す工程を含む。プレフィルターの非限定的な例としては、Sartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター、Millipore社のプレフィルター、Sartopore(登録商標)2プレフィルター、Sartobind STIC(登録商標)プレフィルター、Sartobind(登録商標)Qプレフィルター、Sartobind(登録商標)HIC Phenylプレフィルター、Sartobind(登録商標)Sプレフィルター、Millipore社のViresolve(登録商標)Pro Shieldプレフィルター、CUNO delipidプレフィルター、及びMillipore社のX0HCプレフィルターが挙げられる。一部の実施形態では、ウイルスフィルターは、ポリアミド膜(例えば、Sartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター)、陽イオン交換に基づく膜、陰イオン交換に基づく膜、又は疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)に基づく膜を含む。プレフィルターの更なる例は、当技術分野において公知である。
【0049】
安定化剤
安定化剤は、流体中の組換え抗体の流体力学的半径を低減(例えば、有意な若しくは検出可能な低減)させる、並びに/又は組換え抗体を含む流体中の可溶性及び/若しくは不溶性タンパク質凝集体(例えば、可溶性及び/若しくは不溶性組換え抗体凝集体並びに/又は可溶性及び/若しくは不溶性宿主細胞タンパク質凝集体)のレベルを最小にする薬剤である。流体中の組換え抗体の流体力学的半径は、当技術分野において周知の方法、例えば動的光散乱を使用して決定することができる。可溶性及び不溶性タンパク質凝集体のレベル又は量を検出する方法は、当技術分野において公知である。例えば、サイズ排除クロマトグラフィー、ネイティブ(非変性)ゲルクロマトグラフィー、分析用超遠心分離(AUC)、流動場分画(FFF)、及び動的光散乱を使用して、流体中に存在する可溶性又は不溶性タンパク質凝集体の量を検出することができる。
【0050】
安定化剤の非限定的な例としては、アルギニン(例えば、L-アルギニン又はL-アルギニンHCl)、アラニン(例えば、L-アラニン)、アスパラギン酸(例えば、L-アスパラギン酸)、グルタミン酸(例えば、L-グルタミン酸)、ロイシン(例えば、L-ロイシン)、リシン(例えば、L-リシン)、ヒスチジン(例えば、L-ヒスチジン)、グリシン(例えば、L-グリシン)、スクロース、トレハロース、マンニトール、ソルビトール、及びポリソルベート80が挙げられる。ポリソルベート80を安定化剤として使用する場合、それは、約0.005% v/vから約0.05% v/vの間(例えば、約0.005% v/vから約0.04%の間、約0.005% v/vから約0.03% v/vの間、約0.005% v/vから約0.02% v/vの間、約0.005% v/vから約0.01% v/vの間、約0.01% v/vから約0.05% v/vの間、約0.01% v/vから約0.04% v/vの間、約0.01% v/vから約0.03% v/vの間、約0.01% v/vから約0.02% v/vの間、約0.02% v/vから約0.05% v/vの間、約0.02% v/vから約0.04% v/vの間、約0.02% v/vから約0.03% v/vの間、約0.03% v/vから約0.05% v/vの間、約0.03% v/vから約0.04% v/vの間、又は約0.04% v/vから約0.05% v/vの間)の濃度で流体中に存在しうる。安定化剤の更なる例は、当技術分野において公知である。
【0051】
ウイルス濾過を行う方法(パートA)
以下の工程を含むウイルス濾過を行う方法を、本明細書において提供する:(a)組換え抗体(例えば、本明細書に記載されている組換え抗体のいずれか)を含む流体のpHを、約5.0から6.7の間(例えば、約5.0から約6.6の間、約5.0から約6.5の間、約5.0から約6.4の間、約5.0から約6.3の間、約5.0から約6.2の間、約5.0から約6.1の間、約5.0から約6.0の間、約5.0から約5.9の間、約5.0から約5.8の間、約5.0から約5.7の間、約5.0から約5.6の間、約5.0から約5.5の間、約5.0から約5.4の間、約5.0から約5.3の間、約5.0から約5.2の間、約5.1から約6.7の間、約5.1から約6.6の間、約5.1から約6.5の間、約5.1から約6.4の間、約5.1から約6.3の間、約5.1から約6.2の間、約5.1から約6.1の間、約5.1から約6.0の間、約5.1から約5.9の間、約5.1から約5.8の間、約5.1から約5.7の間、約5.1から約5.6の間、約5.1から約5.5の間、約5.1から約5.4の間、約5.1から約5.3の間、約5.2から約6.7の間、約5.2から約6.6の間、約5.2から約6.5の間、約5.2から約6.4の間、約5.2から約6.3の間、約5.2から約6.2の間、約5.2から約6.1の間、約5.2から約6.0の間、約5.2から約5.9の間、約5.2から約5.8の間、約5.2から約5.7の間、約5.2から約5.6の間、約5.2から約5.5の間、約5.2から約5.4の間、約5.3から約6.7の間、約5.3から約6.6の間、約5.3から約6.5の間、約5.3から約6.4の間、約5.3から約6.3の間、約5.3から約6.2の間、約5.3から約6.1の間、約5.3から約6.0の間、約5.3から約5.9の間、約5.3から約5.8の間、約5.3から約5.7の間、約5.3から約5.6の間、約5.3から約5.5の間、約5.4から約6.7の間、約5.4から約6.6の間、約5.4から約6.5の間、約5.4から約6.4の間、約5.4から約6.3の間、約5.4から約6.2の間、約5.4から約6.1の間、約5.4から約6.0の間、約5.4から約5.9の間、約5.4から約5.8の間、約5.4から約5.7の間、約5.4から約5.6の間、約5.5から約6.7の間、約5.5から約6.6の間、約5.5から約6.5の間、約5.5から約6.4の間、約5.5から約6.3の間、約5.5から約6.2の間、約5.5から約6.1の間、約5.5から約6.0の間、約5.5から約5.9の間、約5.5から約5.8の間、約5.5から約5.7の間、約5.6から約6.7の間、約5.6から約6.6の間、約5.6から約6.5の間、約5.6から約6.4の間、約5.6から約6.3の間、約5.6から約6.2の間、約5.6から約6.1の間、約5.6から約6.0の間、約5.6から約5.9の間、約5.6から約5.8の間、約5.7から約6.7の間、約5.7から約6.6の間、約5.7から約6.5の間、約5.7から約6.4の間、約5.7から約6.3の間、約5.7から約6.2の間、約5.7から約6.1の間、約5.7から約6.0の間、約5.7から約5.9の間、約5.8から約6.7の間、約5.8から約6.6の間、約5.8から約6.5の間、約5.8から約6.4の間、約5.8から約6.3の間、約5.8から約6.2の間、約5.8から約6.1の間、約5.8から約6.0の間、約5.9から約6.7の間、約5.9から約6.6の間、約5.9から約6.5の間、約5.9から約6.4の間、約5.9から約6.3の間、約5.9から約6.2の間、約5.9から約6.1の間、約6.0から約6.7の間、約6.0から約6.6の間、約6.0から約6.5の間、約6.0から約6.4の間、約6.0から約6.3の間、約6.0から約6.2の間、約6.1から約6.7の間、約6.1から約6.6の間、約6.1から約6.5の間、約6.1から約6.4の間、約6.1から約6.3の間、約6.2から約6.7の間、約6.2から約6.6の間、約6.2から約6.5の間、約6.2から約6.4の間、約6.3から約6.7の間、約6.3から約6.6の間、約6.3から約6.5の間、約6.4から約6.7の間、約6.4から約6.6の間、又は約6.5から約6.7の間)に調整する(例えば、上昇させる又は低下させる)工程;及び(b)流体をウイルスフィルターを通して流して、組換え抗体を含む濾液を生成する工程。これらの方法の一部の実施形態は、(b)の前に、安定化剤(例えば、本明細書に記載されている安定化剤のいずれか)を流体に、流体において、約0.1mMから約25mMの間(例えば、約0.1mMから約24mMの間、約0.1mMから約23mMの間、約0.1mMから約22mMの間、約0.1mMから約21mMの間、約0.1mMから約20mMの間、約0.1mMから約19mMの間、約0.1mMから約18mMの間、約0.1mMから約17mMの間、約0.1mMから約16mMの間、約0.1mMから約15mMの間、約0.1mMから約14mMの間、約0.1mMから約13mMの間、約0.1mMから約12mMの間、約0.1mMから約11mMの間、約0.1mMから約10mMの間、約0.1mMから約9mMの間、約0.1mMから約8mMの間、約0.1mMから約7mMの間、約0.1mMから約6mMの間、約0.1mMから約5mMの間、約0.1mMから約4mMの間、約0.1mMから約3mMの間、約0.1mMから約2mMの間、約0.5mMから約25mMの間、約0.5mMから約24mMの間、約0.5mMから約23mMの間、約0.5mMから約22mMの間、約0.5mMから約21mMの間、約0.5mMから約20mMの間、約0.5mMから約19mMの間、約0.5mMから約18mMの間、約0.5mMから約17mMの間、約0.5mMから約16mMの間、約0.5mMから約15mMの間、約0.5mMから約14mMの間、約0.5mMから約13mMの間、約0.5mMから約12mMの間、約0.5mMから約11mMの間、約0.5mMから約10mMの間、約0.5mMから約9mMの間、約0.5mMから約8mMの間、約0.5mMから約7mMの間、約0.5mMから約6mMの間、約0.5mMから約5mMの間、約0.5mMから約4mMの間、約0.5mMから約3mMの間、約0.5mMから約2mMの間、約1mMから約25mMの間、約1mMから約24mMの間、約1mMから約23mMの間、約1mMから約22mMの間、約1mMから約21mMの間、約1mMから約20mMの間、約1mMから約19mMの間、約1mMから約18mMの間、約1mMから約17mMの間、約1mMから約16mMの間、約1mMから約15mMの間、約1mMから約14mMの間、約1mMから約13mMの間、約1mMから約12mMの間、約1mMから約11mMの間、約1mMから約10mMの間、約1mMから約9mMの間、約1mMから約8mMの間、約1mMから約7mMの間、約1mMから約6mMの間、約1mMから約5mMの間、約1mMから約4mMの間、約1mMから約3mMの間、約2.5mMから約25mMの間、約2.5mMから約24mMの間、約2.5mMから約23mMの間、約2.5mMから約22mMの間、約2.5mMから約21mMの間、約2.5mMから約20mMの間、約2.5mMから約19mMの間、約2.5mMから約18mMの間、約2.5mMから約17mMの間、約2.5mMから約16mMの間、約2.5mMから約15mMの間、約2.5mMから約14mMの間、約2.5mMから約13mMの間、約2.5mMから約12mMの間、約2.5mMから約11mMの間、約2.5mMから約10mMの間、約2.5mMから約9mMの間、約2.5mMから約8mMの間、約2.5mMから約7mMの間、約2.5mMから約6mMの間、約2.5mMから約5mMの間、約5mMから約25mMの間、約5mMから約24mMの間、約5mMから約23mMの間、約5mMから約22mMの間、約5mMから約21mMの間、約5mMから約20mMの間、約5mMから約19mMの間、約5mMから約18mMの間、約5mMから約17mMの間、約5mMから約16mMの間、約5mMから約15mMの間、約5mMから約14mMの間、約5mMから約13mMの間、約5mMから約12mMの間、約5mMから約11mMの間、約5mMから約10mMの間、約5mMから約9mMの間、約5mMから約8mMの間、約5mMから約7mMの間、約10mMから約25mMの間、約10mMから約24mMの間、約10mMから約23mMの間、約10mMから約22mMの間、約10mMから約21mMの間、約10mMから約20mMの間、約10mMから約19mMの間、約10mMから約18mMの間、約10mMから約17mMの間、約10mMから約16mMの間、約10mMから約15mMの間、約10mMから約14mMの間、約10mMから約13mMの間、約10mMから約12mMの間、約12.5mMから約25mMの間、約12.5mMから約24mMの間、約12.5mMから約23mMの間、約12.5mMから約22mMの間、約12.5mMから約21mMの間、約12.5mMから約20mMの間、約12.5mMから約19mMの間、約12.5mMから約18mMの間、約12.5mMから約17mMの間、約12.5mMから約16mMの間、約12.5mMから約15mMの間、約15mMから約25mMの間、約15mMから約24mMの間、約15mMから約23mMの間、約15mMから約22mMの間、約15mMから約21mMの間、約15mMから約20mMの間、約15mMから約19mMの間、約15mMから約18mMの間、約15mMから約17mMの間、約16mMから約25mMの間、約16mMから約24mMの間、約16mMから約23mMの間、約16mMから約22mMの間、約16mMから約21mMの間、約16mMから約20mMの間、約16mMから約19mMの間、約16mMから約18mMの間、約17mMから約25mMの間、約17mMから約24mMの間、約17mMから約23mMの間、約17mMから約22mMの間、約17mMから約21mMの間、約17mMから約20mMの間、約17mMから約19mMの間、約18mMから約25mMの間、約18mMから約24mMの間、約18mMから約23mMの間、約18mMから約22mMの間、約18mMから約21mMの間、約18mMから約20mMの間、約19mMから約25mMの間、約19mMから約24mMの間、約19mMから約23mMの間、約19mMから約22mMの間、約19mMから約21mMの間、約20mMから約25mMの間、約20mMから約24mMの間、約20mMから約23mMの間、約20mMから約22mMの間、約21mMから約25mMの間、約21mMから約24mMの間、約21mMから約23mMの間、約22mMから約25mMの間、約22mMから約24mMの間、又は約23mMから約25mMの間)の安定化剤の最終濃度を生じさせるのに十分な量で、添加する工程を更に含む。
【0052】
これらの例の一部の実施形態は、(b)の直前に、流体をプレフィルター(例えば、ポリアミド膜を含むプレフィルター、例えばSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター)を通して流す工程を更に含む。これらの例の一部の実施形態では、流体は、約5mM~約300mMの塩化ナトリウム(例えば、約5mMから約280mMの間、約5mMから約260mMの間、約5mMから約240mMの間、約5mMから約220mMの間、約5mMから約200mMの間、約5mMから約180mMの間、約5mMから約160mMの間、約5mMから約140mMの間、約5mMから約120mMの間、約5mMから約100mMの間、約5mMから約90mMの間、約5mMから約80mMの間、約5mMから約70mMの間、約5mMから約60mMの間、約5mMから約50mMの間、約5mMから約40mMの間、約5mMから約30mMの間、約10mMから約300mMの間、約10mMから約280mMの間、約10mMから約260mMの間、約10mMから約240mMの間、約10mMから約220mMの間、約10mMから約200mMの間、約10mMから約180mMの間、約10mMから約160mMの間、約10mMから約140mMの間、約10mMから約120mMの間、約10mMから約100mMの間、約10mMから約90mMの間、約10mMから約80mMの間、約10mMから約70mMの間、約10mMから約60mMの間、約10mMから約50mMの間、約10mMから約40mMの間、約20mMから約300mMの間、約20mMから約280mMの間、約20mMから約260mMの間、約20mMから約240mMの間、約20mMから約220mMの間、約20mMから約200mMの間、約20mMから約180mMの間、約20mMから約160mMの間、約20mMから約140mMの間、約20mMから約120mMの間、約20mMから約100mMの間、約20mMから約90mMの間、約20mMから約80mMの間、約20mMから約70mMの間、約20mMから約60mMの間、約20mMから約50mMの間、約30mMから約300mMの間、約30mMから約280mMの間、約30mMから約260mMの間、約30mMから約240mMの間、約30mMから約220mMの間、約30mMから約200mMの間、約30mMから約180mMの間、約30mMから約160mMの間、約30mMから約140mMの間、約30mMから約120mMの間、約30mMから約100mMの間、約30mMから約90mMの間、約30mMから約80mMの間、約30mMから約70mMの間、約30mMから約60mMの間、約40mMから約300mMの間、約40mMから約280mMの間、約40mMから約260mMの間、約40mMから約240mMの間、約40mMから約220mMの間、約40mMから約200mMの間、約40mMから約180mMの間、約40mMから約160mMの間、約40mMから約140mMの間、約40mMから約120mMの間、約40mMから約100mMの間、約40mMから約90mMの間、約40mMから約80mMの間、約40mMから約70mMの間、約50mMから約300mMの間、約50mMから約280mMの間、約50mMから約260mMの間、約50mMから約240mMの間、約50mMから約220mMの間、約50mMから約200mMの間、約50mMから約180mMの間、約50mMから約160mMの間、約50mMから約140mMの間、約50mMから約120mMの間、約50mMから約100mMの間、約50mMから約90mMの間、約50mMから約80mMの間、約75mMから約300mMの間、約75mMから約280mMの間、約75mMから約260mMの間、約75mMから約240mMの間、約75mMから約220mMの間、約75mMから約200mMの間、約75mMから約180mMの間、約75mMから約160mMの間、約75mMから約140mMの間、約75mMから約120mMの間、約75mMから約100mMの間、約100mMから約300mMの間、約100mMから約280mMの間、約100mMから約260mMの間、約100mMから約240mMの間、約100mMから約220mMの間、約100mMから約200mMの間、約100mMから約180mMの間、約100mMから約160mMの間、約100mMから約140mMの間、約100mMから約120mMの間、約125mMから約300mMの間、約125mMから約280mMの間、約125mMから約260mMの間、約125mMから約240mMの間、約125mMから約220mMの間、約125mMから約200mMの間、約125mMから約180mMの間、約125mMから約160mMの間、約150mMから約300mMの間、約150mMから約280mMの間、約150mMから約260mMの間、約150mMから約240mMの間、約150mMから約220mMの間、約150mMから約200mMの間、約150mMから約180mMの間、約175mMから約300mMの間、約175mMから約280mMの間、約175mMから約260mMの間、約175mMから約240mMの間、約175mMから約220mMの間、約175mMから約200mMの間、約200mMから約300mMの間、約200mMから約280mMの間、約200mMから約260mMの間、約200mMから約240mMの間、約200mMから約220mMの間、約225mMから約300mMの間、約225mMから約280mMの間、約225mMから約260mMの間、約250mMから約300mMの間、約250mMから約280mMの間、又は約275mMから約300mMの間の塩化ナトリウム)を含む。これらの方法のいずれかについての一部の実施形態では、流体は約10mMから約50mMの間(例えば、約10mMから約45mMの間、約10mMから約40mMの間、約10mMから約35mMの間、約10mMから約30mMの間、約10mMから約25mMの間、約10mMから約20mMの間、約15mMから約50mMの間、約15mMから約45mMの間、約15mMから約40mMの間、約15mMから約35mMの間、約15mMから約30mMの間、約15mMから約25mMの間、約20mMから約50mMの間、約20mMから約45mMの間、約20mMから約40mMの間、約20mMから約35mMの間、約20mMから約30mMの間、約25mMから約50mMの間、約25mMから約45mMの間、約25mMから約40mMの間、約25mMから約35mMの間、約30mMから約50mMの間、約30mMから約45mMの間、約30mMから約40mMの間、約35mMから約50mMの間、約35mMから約45mMの間、又は約40mMから約50mMの間)のリン酸ナトリウムを含む。
【0053】
これらの方法の一部の実施形態では、工程(a)の前の、流体のpHは、約7.4から約7.8の間(例えば、約7.4から約7.7の間、約7.4から約7.6の間、約7.5から約7.8の間、約7.5から約7.7の間、約7.6から約7.8の間、又は約7.6)である。
【0054】
以下の工程を含むウイルス濾過を行う方法も提供する:(a)安定化剤(例えば、本明細書に記載されている安定化剤のいずれか)を、組換え抗体を含む流体に、流体において、約10mMから約100mMの間(例えば、約10mMから約95mMの間、約10mMから約90mMの間、約10mMから約85mMの間、約10mMから約80mMの間、約10mMから約75mMの間、約10mMから約70mMの間、約10mMから約65mMの間、約10mMから約60mMの間、約10mMから約55mMの間、約10mMから約50mMの間、約10mMから約45mMの間、約10mMから約40mMの間、約10mMから約35mMの間、約10mMから約30mMの間、約15mMから約100mMの間、約15mMから約95mMの間、約15mMから約90mMの間、約15mMから約85mMの間、約15mMから約80mMの間、約15mMから約75mMの間、約15mMから約70mMの間、約15mMから約65mMの間、約15mMから約60mMの間、約15mMから約55mMの間、約15mMから約50mMの間、約15mMから約45mMの間、約15mMから約40mMの間、約15mMから約35mMの間、約20mMから約100mMの間、約20mMから約95mMの間、約20mMから約90mMの間、約20mMから約85mMの間、約20mMから約80mMの間、約20mMから約75mMの間、約20mMから約70mMの間、約20mMから約65mMの間、約20mMから約60mMの間、約25mMから約55mMの間、約25mMから約50mMの間、約25mMから約45mMの間、約30mMから約100mMの間、約30mMから約95mMの間、約30mMから約90mMの間、約30mMから約85mMの間、約30mMから約80mMの間、約30mMから約75mMの間、約30mMから約70mMの間、約30mMから約65mMの間、約30mMから約60mMの間、約30mMから約55mMの間、約30mMから約50mMの間、約35mMから約100mMの間、約35mMから約95mMの間、約35mMから約90mMの間、約35mMから約85mMの間、約35mMから約80mMの間、約35mMから約75mMの間、約35mMから約70mMの間、約35mMから約65mMの間、約35mMから約60mMの間、約35mMから約55mMの間、約40mMから約100mMの間、約40mMから約95mMの間、約40mMから約90mMの間、約40mMから約85mMの間、約40mMから約80mMの間、約40mMから約75mMの間、約40mMから約70mMの間、約40mMから約65mMの間、約40mMから約60mMの間、約45mMから約100mMの間、約45mMから約95mMの間、約45mMから約90mMの間、約45mMから約85mMの間、約45mMから約80mMの間、約45mMから約75mMの間、約45mMから約70mMの間、約45mMから約65mMの間、約50mMから約100mMの間、約50mMから約95mMの間、約50mMから約90mMの間、約50mMから約85mMの間、約50mMから約80mMの間、約50mMから約75mMの間、約50mMから約70mMの間、約55mMから約100mMの間、約55mMから約95mMの間、約55mMから約90mMの間、約55mMから約85mMの間、約55mMから約80mMの間、約55mMから約75mMの間、約60mMから約100mMの間、約60mMから約95mMの間、約60mMから約90mMの間、約60mMから約85mMの間、約60mMから約80mMの間、約65mMから約100mMの間、約65mMから約95mMの間、約65mMから約90mMの間、約65mMから約85mMの間、約70mMから約100mMの間、約70mMから約95mMの間、約70mMから約90mMの間、約75mMから約100mMの間、約75mMから約95mMの間、又は約80mMから約100mMの間)の安定化剤の最終濃度を生じさせるのに十分な量で添加する工程であって、添加する工程の前に、流体が約6.7から約8.5の間(約6.7から約8.4の間、約6.7から約8.3の間、約6.7から約8.2の間、約6.7から約8.1の間、約6.7から約8.0の間、約6.7から約7.9の間、約6.7から約7.8の間、約6.7から約7.7の間、約6.7から約7.6の間、約6.7から約7.5の間、約6.7から約7.4の間、約6.7から約7.3の間、約6.7から約7.2の間、約6.7から約7.1の間、約6.7から約7.0の間、約6.7から約6.9の間、約6.8から約8.5の間、約6.8から約8.4の間、約6.8から約8.3の間、約6.8から約8.2の間、約6.8から約8.1の間、約6.8から約8.0の間、約6.8から約7.9の間、約6.8から約7.8の間、約6.8から約7.7の間、約6.8から約7.6の間、約6.8から約7.5の間、約6.8から約7.4の間、約6.8から約7.3の間、約6.8から約7.2の間、約6.8から約7.1の間、約6.8から約7.0の間、約6.9から約8.5の間、約6.9から約8.4の間、約6.9から約8.3の間、約6.9から約8.2の間、約6.9から約8.1の間、約6.9から約8.0の間、約6.9から約7.9の間、約6.9から約7.8の間、約6.9から約7.7の間、約6.9から約7.6の間、約6.9から約7.5の間、約6.9から約7.4の間、約6.9から約7.3の間、約6.9から約7.2の間、約6.9から約7.1の間、約7.0から約8.5の間、約7.0から約8.4の間、約7.0から約8.3の間、約7.0から約8.2の間、約7.0から約8.1の間、約7.0から約8.0の間、約7.0から約7.9の間、約7.0から約7.8の間、約7.0から約7.7の間、約7.0から約7.6の間、約7.0から約7.5の間、約7.0から約7.4の間、約7.0から約7.3の間、約7.0から約7.2の間、約7.1から約8.5の間、約7.1から約8.4の間、約7.1から約8.3の間、約7.1から約8.2の間、約7.1から約8.1の間、約7.1から約8.0の間、約7.1から約7.9の間、約7.1から約7.8の間、約7.1から約7.7の間、約7.1から約7.6の間、約7.1から約7.5の間、約7.1から約7.4の間、約7.1から約7.3の間、約7.2から約8.5の間、約7.2から約8.4の間、約7.2から約8.3の間、約7.2から約8.2の間、約7.2から約8.1の間、約7.2から約8.0の間、約7.2から約7.9の間、約7.2から約7.8の間、約7.2から約7.7の間、約7.2から約7.6の間、約7.2から約7.5の間、約7.2から約7.4の間、約7.3から約8.5の間、約7.3から約8.4の間、約7.3から約8.3の間、約7.3から約8.2の間、約7.3から約8.1の間、約7.3から約8.0の間、約7.3から約7.9の間、約7.3から約7.8の間、約7.3から約7.7の間、約7.3から約7.6の間、約7.3から約7.5の間、約7.4から約8.5の間、約7.4から約8.4の間、約7.4から約8.3の間、約7.4から約8.2の間、約7.4から約8.1の間、約7.4から約8.0の間、約7.4から約7.9の間、約7.4から約7.8の間、約7.4から約7.7の間、約7.4から約7.6の間、約7.5から約8.5の間、約7.5から約8.4の間、約7.5から約8.3の間、約7.5から約8.2の間、約7.5から約8.1の間、約7.5から約8.0の間、約7.5から約7.9の間、約7.5から約7.8の間、約7.5から約7.7の間、約7.6から約8.5の間、約7.6から約8.4の間、約7.6から約8.3の間、約7.6から約8.2の間、約7.6から約8.1の間、約7.6から約8.0の間、約7.6から約7.9の間、約7.6から約7.8の間、約7.7から約8.5の間、約7.7から約8.4の間、約7.7から約8.3の間、約7.7から約8.2の間、約7.7から約8.1の間、約7.7から約8.0の間、約7.7から約7.9の間、約7.8から約8.5の間、約7.8から約8.4の間、約7.8から約8.3の間、約7.8から約8.2の間、約7.8から約8.1の間、約7.8から約8.0の間、約7.9から約8.5の間、約7.9から約8.4の間、約7.9から約8.3の間、約7.9から約8.2の間、約7.9から約8.1の間、約8.0から約8.5の間、約8.0から約8.4の間、約8.0から約8.3の間、約8.0から約8.2の間、約8.1から約8.5の間、約8.1から約8.4の間、約8.1から約8.3の間、約8.2から約8.5の間、約8.2から約8.4の間、又は約8.3から約8.5の間)のpHを有する工程、及び(b)流体をウイルスフィルターを通して流して、組換え抗体を含む濾液を生成する工程。これらの方法の一部の実施形態は、工程(b)の直前に、流体をプレフィルター(例えば、本明細書に記載されているプレフィルターのいずれか、例えば、ポリアミド膜を含むプレフィルター、例えばSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター)を通して流す工程を更に含む。これらの方法の一部の実施形態では、流体は、約1mMから約100mMの間の塩化ナトリウム(例えば、約1mMから約90mMの間、約1mMから約80mMの間、約1mMから約70mMの間、約1mMから約60mMの間、約1mMから約50mMの間、約1mMから約40mMの間、約1mMから約30mMの間、約1mMから約20mMの間、約10mMから約100mMの間、約10mMから約90mMの間、約10mMから約80mMの間、約10mMから約70mMの間、約10mMから約60mMの間、約10mMから約50mMの間、約10mMから約40mMの間、約10mMから約30mMの間、約20mMから約100mMの間、約20mMから約90mMの間、約20mMから約80mMの間、約20mMから約70mMの間、約20mMから約60mMの間、約20mMから約50mMの間、約20mMから約40mMの間、約30mMから約100mMの間、約30mMから約90mMの間、約30mMから約80mMの間、約30mMから約70mMの間、約30mMから約60mMの間、約30mMから約50mMの間、約40mMから約100mMの間、約40mMから約90mMの間、約40mMから約80mMの間、約40mMから約70mMの間、約40mMから約60mMの間、約50mMから約100mMの間、約50mMから約90mMの間、約50mMから約80mMの間、約50mMから約70mMの間、約60mMから約100mMの間、約60mMから約90mMの間、約60mMから約80mMの間、約70mMから約100mMの間、約70mMから約90mMの間、又は約80mMから約100mMの間の塩化ナトリウム)を含む。
【0055】
本明細書に記載されているウイルス濾過を行う方法のいずれかにおいて、(a)の前に、流体は、約0.1mg/mLから約25mg/mLの間(例えば、約0.1mg/mLから約20mg/mLの間、約0.1mg/mLから約24mg/mLの間、約0.1mg/mLから約22mg/mLの間、約0.1mg/mLから約20mg/mLの間、約0.1mg/mLから約18mg/mLの間、約0.1mg/mLから約16mg/mLの間、約0.1mg/mLから約14mg/mLの間、約0.1mg/mLから約12mg/mLの間、約0.1mg/mLから約10mg/mLの間、約0.1mg/mLから約8mg/mLの間、約0.1mg/mLから約6mg/mLの間、約0.1mg/mLから約4mg/mLの間、約0.1mg/mLから約2mg/mLの間、約0.5mg/mLから約25mg/mLの間、約0.5mg/mLから約24mg/mLの間、約0.5mg/mLから約22mg/mLの間、約0.5mg/mLから約20mg/mLの間、約0.5mg/mLから約18mg/mLの間、約0.5mg/mLから約16mg/mLの間、約0.5mg/mLから約14mg/mLの間、約0.5mg/mLから約12mg/mLの間、約0.5mg/mLから約10mg/mLの間、約0.5mg/mLから約8mg/mLの間、約0.5mg/mLから約6mg/mLの間、約0.5mg/mLから約4mg/mLの間、約0.5mg/mLから約2mg/mLの間、約1mg/mLから約25mg/mLの間、約1mg/mLから約24mg/mLの間、約1mg/mLから約22mg/mLの間、約1mg/mLから約20mg/mLの間、約1mg/mLから約18mg/mLの間、約1mg/mLから約16mg/mLの間、約1mg/mLから約14mg/mLの間、約1mg/mLから約12mg/mLの間、約1mg/mLから約10mg/mLの間、約1mg/mLから約8mg/mLの間、約1mg/mLから約6mg/mLの間、約1mg/mLから約4mg/mLの間、約2mg/mLから約25mg/mLの間、約2mg/mLから約24mg/mLの間、約2mg/mLから約22mg/mLの間、約2mg/mLから約20mg/mLの間、約2mg/mLから約18mg/mLの間、約2mg/mLから約16mg/mLの間、約2mg/mLから約14mg/mLの間、約2mg/mLから約12mg/mLの間、約2mg/mLから約10mg/mLの間、約2mg/mLから約8mg/mLの間、約2mg/mLから約6mg/mLの間、約2mg/mLから約4mg/mLの間、約4mg/mLから約25mg/mLの間、約4mg/mLから約24mg/mLの間、約4mg/mLから約22mg/mLの間、約4mg/mLから約20mg/mLの間、約4mg/mLから約18mg/mLの間、約4mg/mLから約16mg/mLの間、約4mg/mLから約14mg/mLの間、約4mg/mLから約12mg/mLの間、約4mg/mLから約10mg/mLの間、約4mg/mLから約8mg/mLの間、約4mg/mLから約6mg/mLの間、約6mg/mLから約25mg/mLの間、約6mg/mLから約24mg/mLの間、約6mg/mLから約22mg/mLの間、約6mg/mLから約20mg/mLの間、約6mg/mLから約18mg/mLの間、約6mg/mLから約16mg/mLの間、約6mg/mLから約14mg/mLの間、約6mg/mLから約12mg/mLの間、約6mg/mLから約10mg/mLの間、約6mg/mLから約8mg/mLの間、約8mg/mLから約25mg/mLの間、約8mg/mLから約24mg/mLの間、約8mg/mLから約22mg/mLの間、約8mg/mLから約20mg/mLの間、約8mg/mLから約18mg/mLの間、約8mg/mLから約16mg/mLの間、約8mg/mLから約14mg/mLの間、約8mg/mLから約12mg/mLの間、約8mg/mLから約10mg/mLの間、約10mg/mLから約25mg/mLの間、約10mg/mLから約24mg/mLの間、約10mg/mLから約22mg/mLの間、約10mg/mLから約20mg/mLの間、約10mg/mLから約18mg/mLの間、約10mg/mLから約16mg/mLの間、約10mg/mLから約14mg/mLの間、約10mg/mLから約12mg/mLの間、約12mg/mLから約25mg/mLの間、約12mg/mLから約24mg/mLの間、約12mg/mLから約22mg/mLの間、約12mg/mLから約20mg/mLの間、約12mg/mLから約18mg/mLの間、約12mg/mLから約16mg/mLの間、約12mg/mLから約14mg/mLの間、約14mg/mLから約25mg/mLの間、約14mg/mLから約24mg/mLの間、約14mg/mLから約22mg/mLの間、約14mg/mLから約20mg/mLの間、約14mg/mLから約18mg/mLの間、約14mg/mLから約16mg/mLの間、約16mg/mLから約25mg/mLの間、約16mg/mLから約24mg/mLの間、約16mg/mLから約22mg/mLの間、約16mg/mLから約20mg/mLの間、約16mg/mLから約18mg/mLの間、約18mg/mLから約25mg/mLの間、約18mg/mLから約24mg/mLの間、約18mg/mLから約22mg/mLの間、約18mg/mLから約20mg/mLの間、約20mg/mLから約25mg/mLの間、約20mg/mLから約24mg/mLの間、約20mg/mLから約22mg/mLの間、約22mg/mLから約25mg/mLの間、約22mg/mLから約24mg/mLの間、又は約23mg/mLから約25mg/mLの間)の組換え抗体を含む。これらの方法の一部の実施形態では、流体は、約7.4から約7.8の間(例えば、約7.4から約7.7の間、約7.4から約7.6の間、約7.5から約7.8の間、約7.5から約7.7の間、約7.6から約7.8の間、又は約7.6)のpHを有する。
【0056】
これらの方法のいずれかについての一部の実施形態では、流体は、約50mMから約90mMの間の塩化ナトリウム(例えば、約50mMから約80mMの間、50mMから約75mMの間、約50mMから約70mMの間、約50mMから約65mMの間、約50mMから約60mMの間、約50mMから約55mMの間、約55mMから約90mMの間、約55mMから約85mMの間、約55mMから約80mMの間、約55mMから約75mMの間、約55mMから約70mMの間、約55mMから約65mMの間、約55mMから約60mMの間、約60mMから約90mMの間、約60mMから約85mMの間、約60mMから約80mMの間、約60mMから約75mMの間、約60mMから約70mMの間、約60mMから約65mMの間、約65mMから約90mMの間、約65mMから約85mMの間、約65mMから約80mMの間、約65mMから約75mMの間、約65mMから約70mMの間、約70mMから約90mMの間、約70mMから約85mMの間、約70mMから約80mMの間、約70mMから約75mMの間、約75mMから約90mMの間、約75mMから約85mMの間、約75mMから約80mMの間、約80mMから約90mMの間、約80mMから約85mMの間、又は約85mMから約90mMの間の塩化ナトリウム)を含む。
【0057】
この節に記載されている方法の一部の実施形態では、組換え抗体は、CDR1とCDR2とCDR3とのセットの中に合計1から6個の間(例えば、1、2、3、4、5又は6個)のヒスチジンを含む重鎖可変ドメイン、及びCDR1とCDR2とCDR3とのセットの中に合計1から6個の間(例えば、1、2、3、4、5又は6個)のヒスチジンを含む軽鎖可変ドメインの、一方又は両方を含むことができる。この節に記載されている方法の一部の例では、組換え抗体は、CDR1とCDR2とCDR3とのセットの中に合計1から6個の間(例えば、1、2、3、4、5又は6個)のヒスチジンを含む重鎖可変ドメインを含む。この節に記載されている方法の一部の例では、重鎖可変ドメインは、1個のヒスチジン残基を含むCDR1、及び1個のヒスチジン残基を含むCDR2を含む。この節に記載されている方法の一部の例では、組換え抗体は、配列番号1の配列を含むCDR1、配列番号2の配列を含むCDR2、及び配列番号3の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、重鎖可変領域は、配列番号4の配列を含む。この節に記載されている方法の一部の例では、重鎖は、番号5(例えば、BNJ441重鎖)の配列を含む。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、軽鎖可変領域は、配列番号6の配列を含むCDR1、配列番号7の配列を含むCDR2、及び配列番号8の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。この節に記載されている方法の一部の例では、軽鎖可変ドメインは、配列番号9の配列を含む。この節に記載されている方法の一部の例では、軽鎖は、番号10の配列(例えば、BNJ441軽鎖)を含む。
【0058】
この節に記載されている方法の一部の例では、組換え抗体は、配列番号11の配列を含むCDR1、配列番号12の配列を含むCDR2、及び配列番号13の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む重鎖可変ドメインを含むことができる。この節に記載されている方法の一部の例では、組換え抗体は、配列番号14の配列を含む重鎖可変領域を含むことができる。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号15の配列を含む重鎖(エクリズマブ重鎖)を含むことができる。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、軽鎖可変領域は、配列番号16の配列を含むCDR1、配列番号17の配列を含むCDR2、及び配列番号18の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号19の配列を含む軽鎖可変領域を含むことができる。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号20の配列を含む軽鎖(エクリズマブ軽鎖)を含むことができる。
【0059】
ウイルス濾過を行う方法(パートB)
以下の工程を含むウイルス濾過を行う方法も提供する:(a)組換え抗体(例えば、本明細書に記載されている組換え抗体のいずれか)を含む流体を、プレフィルター(例えば、本明細書に記載されているプレフィルターのいずれか)を通して流して、組換え抗体を含む第1の濾液を得る工程、及び(b)第1の濾液を、ウイルスフィルター(本明細書に記載されているウイルスフィルターのいずれか)を通して流して、組換え抗体を含む第2の濾液を生成する工程。一部の実施形態は、工程(a)の前に、安定化剤(例えば、本明細書に記載されている安定化剤のいずれか)を、組換え抗体を含む流体に、流体において、約1mMから約100mMの間(例えば、約1mMから約95mMの間、約1mMから約90mMの間、約1mMから約85mMの間、約1mMから約80mMの間、約1mMから約75mMの間、約1mMから約70mMの間、約1mMから約65mMの間、約1mMから約60mMの間、約1mMから約55mMの間、約1mMから約50mMの間、約1mMから約45mMの間、約1mMから約40mMの間、約1mMから約35mMの間、約1mMから約30mMの間、約1mMから約25mMの間、約1mMから約20mMの間、約1mMから約15mMの間、約1mMから約10mMの間、約10mMから約100mMの間、約10mMから約95mMの間、約10mMから約90mMの間、約10mMから約85mMの間、約10mMから約80mMの間、約10mMから約75mMの間、約10mMから約70mMの間、約10mMから約65mMの間、約10mMから約60mMの間、約10mMから約55mMの間、約10mMから約50mMの間、約10mMから約45mMの間、約10mMから約40mMの間、約10mMから約35mMの間、約10mMから約30mMの間、約15mMから約100mMの間、約15mMから約95mMの間、約15mMから約90mMの間、約15mMから約85mMの間、約15mMから約80mMの間、約15mMから約75mMの間、約15mMから約70mMの間、約15mMから約65mMの間、約15mMから約60mMの間、約15mMから約55mMの間、約15mMから約50mMの間、約15mMから約45mMの間、約15mMから約40mMの間、約15mMから約35mMの間、約20mMから約100mMの間、約20mMから約95mMの間、約20mMから約90mMの間、約20mMから約85mMの間、約20mMから約80mMの間、約20mMから約75mMの間、約20mMから約70mMの間、約20mMから約65mMの間、約20mMから約60mMの間、約25mMから約55mMの間、約25mMから約50mMの間、約25mMから約45mMの間、約30mMから約100mMの間、約30mMから約95mMの間、約30mMから約90mMの間、約30mMから約85mMの間、約30mMから約80mMの間、約30mMから約75mMの間、約30mMから約70mMの間、約30mMから約65mMの間、約30mMから約60mMの間、約30mMから約55mMの間、約30mMから約50mMの間、約35mMから約100mMの間、約35mMから約95mMの間、約35mMから約90mMの間、約35mMから約85mMの間、約35mMから約80mMの間、約35mMから約75mMの間、約35mMから約70mMの間、約35mMから約65mMの間、約35mMから約60mMの間、約35mMから約55mMの間、約40mMから約100mMの間、約40mMから約95mMの間、約40mMから約90mMの間、約40mMから約85mMの間、約40mMから約80mMの間、約40mMから約75mMの間、約40mMから約70mMの間、約40mMから約65mMの間、約40mMから約60mMの間、約45mMから約100mMの間、約45mMから約95mMの間、約45mMから約90mMの間、約45mMから約85mMの間、約45mMから約80mMの間、約45mMから約75mMの間、約45mMから約70mMの間、約45mMから約65mMの間、約50mMから約100mMの間、約50mMから約95mMの間、約50mMから約90mMの間、約50mMから約85mMの間、約50mMから約80mMの間、約50mMから約75mMの間、約50mMから約70mMの間、約55mMから約100mMの間、約55mMから約95mMの間、約55mMから約90mMの間、約55mMから約85mMの間、約55mMから約80mMの間、約55mMから約75mMの間、約60mMから約100mMの間、約60mMから約95mMの間、約60mMから約90mMの間、約60mMから約85mMの間、約60mMから約80mMの間、約65mMから約100mMの間、約65mMから約95mMの間、約65mMから約90mMの間、約65mMから約85mMの間、約70mMから約100mMの間、約70mMから約95mMの間、約70mMから約90mMの間、約75mMから約100mMの間、約75mMから約95mMの間、又は約80mMから約100mMの間)の安定化剤の最終濃度を生じさせるのに十分な量で、添加する工程を更に含む。
【0060】
これらの方法の一部の実施形態では、工程(a)の前の、流体のpHは、約7.4から約7.8の間(例えば、約7.4から約7.7の間、約7.4から約7.6の間、約7.5から約7.8の間、約7.5から約7.7の間、約7.6から約7.8の間、又は約7.6)である。これらの方法のいずれかについての一部の実施形態では、流体は、約10mMから約50mMの間(例えば、約10mMから約45mMの間、約10mMから約40mMの間、約10mMから約35mMの間、約10mMから約30mMの間、約10mMから約25mMの間、約10mMから約20mMの間、約15mMから約50mMの間、約15mMから約45mMの間、約15mMから約40mMの間、約15mMから約35mMの間、約15mMから約30mMの間、約15mMから約25mMの間、約20mMから約50mMの間、約20mMから約45mMの間、約20mMから約40mMの間、約20mMから約35mMの間、約20mMから約30mMの間、約25mMから約50mMの間、約25mMから約45mMの間、約25mMから約40mMの間、約25mMから約35mMの間、約30mMから約50mMの間、約30mMから約45mMの間、約30mMから約40mMの間、約35mMから約50mMの間、約35mMから約45mMの間、又は約40mMから約50mMの間)のリン酸ナトリウムを含む。
【0061】
これらの方法の一部の実施形態では、流体は、約50mMから約90mMの間の塩化ナトリウム(例えば、約50mMから約80mMの間、50mMから約75mMの間、約50mMから約70mMの間、約50mMから約65mMの間、約50mMから約60mMの間、約50mMから約55mMの間、約55mMから約90mMの間、約55mMから約85mMの間、約55mMから約80mMの間、約55mMから約75mMの間、約55mMから約70mMの間、約55mMから約65mMの間、約55mMから約60mMの間、約60mMから約90mMの間、約60mMから約85mMの間、約60mMから約80mMの間、約60mMから約75mMの間、約60mMから約70mMの間、約60mMから約65mMの間、約65mMから約90mMの間、約65mMから約85mMの間、約65mMから約80mMの間、約65mMから約75mMの間、約65mMから約70mMの間、約70mMから約90mMの間、約70mMから約85mMの間、約70mMから約80mMの間、約70mMから約75mMの間、約75mMから約90mMの間、約75mMから約85mMの間、約75mMから約80mMの間、約80mMから約90mMの間、約80mMから約85mMの間、又は約85mMから約90mMの間の塩化ナトリウム)を含む。
【0062】
この節に記載されている方法のいずれかにおける組換え抗体は、本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかでありうる。例えば、組換え抗体は、CDR1とCDR2とCDR3とのセットの中に合計1から6個の間(例えば、1、2、3、4、5又は6個)のヒスチジンを含む重鎖可変ドメイン、及びCDR1とCDR2とCDR3とのセットの中に合計1から6個の間(例えば、1、2、3、4、5又は6個)のヒスチジンを含む軽鎖可変ドメインの、一方又は両方を含むことができる。重鎖可変ドメインは、例えば、CDR1とCDR2とCDR3とのセットの中に合計1から6個の間(例えば、1、2、3、4、5又は6個)のヒスチジンを含むことができる。この節に記載されている方法の一部の例では、重鎖可変ドメインは、1個のヒスチジン残基を含むCDR1、及び1個のヒスチジン残基を含むCDR2を含む。この節に記載されている方法の一部の例では、組換え抗体は、配列番号1の配列を含むCDR1、配列番号2の配列を含むCDR2、及び配列番号3の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、重鎖可変領域は、配列番号4の配列を含む。この節に記載されている方法の一部の例では、重鎖は、配列番号5の配列(例えば、BNJ441重鎖)を含む。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、軽鎖可変領域は、配列番号6の配列を含むCDR1、配列番号7の配列を含むCDR2、及び配列番号8の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。この節に記載されている方法の一部の例では、軽鎖可変ドメインは、配列番号9の配列を含む。この節に記載されている方法の一部の例では、軽鎖は、配列番号10の配列(例えば、BNJ441軽鎖)を含む。
【0063】
この節に記載されている方法の一部の例では、組換え抗体は、配列番号11の配列を含むCDR1、配列番号12の配列を含むCDR2、及び配列番号13の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む重鎖可変ドメインを含むことができる。この節に記載されている方法の一部の例では、組換え抗体は、配列番号14の配列を含む重鎖可変領域を含むことができる。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号15の配列を含む重鎖(エクリズマブ重鎖)を含むことができる。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、軽鎖可変領域は、配列番号16の配列を含むCDR1、配列番号17の配列を含むCDR2、及び配列番号18の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号19の配列を含む軽鎖可変領域を含むことができる。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、番号20の配列を含む軽鎖(エクリズマブ軽鎖)を含むことができる。
【0064】
ウイルス濾過を行う方法(パートC)
以下の工程を含むウイルス濾過を行う方法も提供する:(a)組換え抗体(例えば、本明細書に記載されている組換え抗体のいずれか)を含む流体のpHを、約7.0から7.85の間(例えば、約7.0から約7.8の間、約7.0から約7.75の間、約7.0から約7.7の間、約7.0から約7.65の間、約7.0から約7.6の間、約7.0から約7.55の間、約7.0から約7.5の間、約7.0から約7.45の間、約7.0から約7.4の間、約7.0から約7.35の間、約7.0から約7.3の間、約7.0から約7.25の間、約7.0から約7.2の間、約7.0から約7.15の間、約7.0から約7.1の間、約7.05から約7.85の間、約7.05から約7.80の間、約7.05から約7.75の間、約7.05から約7.7の間、約7.05から約7.65の間、約7.05から約7.6の間、約7.05から約7.55の間、約7.05から約7.5の間、約7.05から約7.45の間、約7.05から約7.4の間、約7.05から約7.35の間、約7.05から約7.3の間、約7.05から約7.25の間、約7.05から約7.2の間、約7.05から約7.15の間、約7.1から約7.85の間、約7.1から約7.8の間、約7.1から約7.75の間、約7.1から約7.7の間、約7.1から約7.65の間、約7.1から約7.6の間、約7.1から約7.55の間、約7.1から約7.5の間、約7.1から約7.45の間、約7.1から約7.4の間、約7.1から約7.35の間、約7.1から約7.3の間、約7.1から約7.25の間、約7.1から約7.2の間、約7.15から約7.85の間、約7.15から約7.8の間、約7.15から約7.75の間、約7.15から約7.7の間、約7.15から約7.65の間、約7.15から約7.6の間、約7.15から約7.55の間、約7.15から約7.5の間、約7.15から約7.45の間、約7.15から約7.4の間、約7.15から約7.35の間、約7.15から約7.3の間、約7.15から約7.25の間、約7.2から約7.85の間、約7.2から約7.8の間、約7.2から約7.75の間、約7.2から約7.7の間、約7.2から約7.65の間、約7.2から約7.6の間、約7.2から約7.55の間、約7.2から約7.5の間、約7.2から約7.45の間、約7.2から約7.4の間、約7.2から約7.35の間、約7.2から約7.3の間、約7.25から約7.85の間、約7.25から約7.8の間、約7.25から約7.75の間、約7.25から約7.7の間、約7.25から約7.65の間、約7.25から約7.6の間、約7.25から約7.55の間、約7.25から約7.5の間、約7.25から約7.45の間、約7.25から約7.4の間、約7.25から約7.35の間、約7.3から約7.85の間、約7.3から約7.8の間、約7.3から約7.75の間、約7.3から約7.7の間、約7.3から約7.65の間、約7.3から約7.6の間、約7.3から約7.55の間、約7.3から約7.5の間、約7.3から約7.45の間、約7.3から約7.4の間、約7.35から約7.85の間、約7.35から約7.8の間、約7.35から約7.75の間、約7.35から約7.7の間、約7.35から約7.65の間、約7.35から約7.6の間、約7.35から約7.55の間、約7.35から約7.5の間、約7.35から約7.45の間、約7.4から約7.85の間、約7.4から約7.8の間、約7.4から約7.75の間、約7.4から約7.7の間、約7.4から約7.65の間、約7.4から約7.6の間、約7.45から約7.85の間、約7.45から約7.8の間、約7.45から約7.75の間、約7.45から約7.7の間、約7.45から約7.65の間、約7.45から約7.6の間、約7.45から約7.55の間、約7.5から約7.85の間、約7.5から約7.8の間、約7.5から約7.75の間、約7.5から約7.7の間、約7.5から約7.65の間、約7.5から約7.6の間、約7.55から約7.85の間、約7.55から約7.8の間、約7.55から約7.75の間、約7.55から約7.7の間、約7.55から約7.65の間、約7.6から約7.85の間、約7.6から約7.8の間、約7.6から約7.75の間、約7.6から約7.7の間、約7.65から約7.85の間、約7.65から約7.8の間、約7.65から約7.75の間、約7.7から約7.85の間、約7.7から約7.8の間、又は約7.75から約7.85の間)に調整し(例えば、上昇させ又は低下させ)、流体の塩化ナトリウム濃度を、約30mMから約200mMの間(例えば、30mMから約190mMの間、約30mMから約180mMの間、約30mMから約170mMの間、約30mMから約160mMの間、約30mMから約150mMの間、約30mMから約140mMの間、約30mMから約130mMの間、約30mMから約120mMの間、約30mMから約110mMの間、約30mMから約100mMの間、約30mMから約90mMの間、約30mMから約80mMの間、約30mMから約70mMの間、約30mMから約60mMの間、約30mMから約50mMの間、約40mMから約200mMの間、約40mMから約190mMの間、約40mMから約180mMの間、約40mMから約170mMの間、約40mMから約160mMの間、約40mMから約150mMの間、約40mMから約140mMの間、約40mMから約130mMの間、約40mMから約120mMの間、約40mMから約110mMの間、約40mMから約100mMの間、約40mMから約90mMの間、約40mMから約80mMの間、約40mMから約70mMの間、約40mMから約60mMの間、約50mMから約200mMの間、約50mMから約190mMの間、約50mMから約180mMの間、約50mMから約170mMの間、約50mMから約160mMの間、約50mMから約150mMの間、約50mMから約140mMの間、約50mMから約130mMの間、約50mMから約120mMの間、約50mMから約110mMの間、約50mMから約100mMの間、約50mMから約90mMの間、約50mMから約80mMの間、約50mMから約70mMの間、約60mMから約200mMの間、約60mMから約190mMの間、約60mMから約180mMの間、約60mMから約170mMの間、約60mMから約160mMの間、約60mMから約150mMの間、約60mMから約140mMの間、約60mMから約130mMの間、約60mMから約120mMの間、約60mMから約110mMの間、約60mMから約100mMの間、約60mMから約90mMの間、約60mMから約80mMの間、約70mMから約200mMの間、約70mMから約190mMの間、約70mMから約180mMの間、約70mMから約170mMの間、約70mMから約160mMの間、約70mMから約150mMの間、約70mMから約140mMの間、約70mMから約130mMの間、約70mMから約120mMの間、約70mMから約110mMの間、約70mMから約100mMの間、約70mMから約90mMの間、約80mMから約200mMの間、約80mMから約190mMの間、約80mMから約180mMの間、約80mMから約170mMの間、約80mMから約160mMの間、約80mMから約150mMの間、約80mMから約140mMの間、約80mMから約130mMの間、約80mMから約120mMの間、約80mMから約110mMの間、約80mMから約100mMの間、約90mMから約200mMの間、約90mMから約190mMの間、約90mMから約180mMの間、約90mMから約170mMの間、約90mMから約160mMの間、約90mMから約150mMの間、約90mMから約140mMの間、約90mMから約130mMの間、約90mMから約120mMの間、約90mMから約110mMの間、約100mMから約200mMの間、約100mMから約190mMの間、約100mMから約180mMの間、約100mMから約170mMの間、約100mMから約160mMの間、約100mMから約150mMの間、約100mMから約140mMの間、約100mMから約130mMの間、約100mMから約120mMの間、約110mMから約200mMの間、約110mMから約190mMの間、約110mMから約180mMの間、約110mMから約170mMの間、約110mMから約160mMの間、約110mMから約150mMの間、約110mMから約140mMの間、約110mMから約130mMの間、約120mMから約200mMの間、約120mMから約190mMの間、約120mMから約180mMの間、約120mMから約170mMの間、約120mMから約160mMの間、約120mMから約150mMの間、約120mMから約140mMの間、約130mMから約200mMの間、約130mMから約190mMの間、約130mMから約180mMの間、約130mMから約170mMの間、約130mMから約160mMの間、約130mMから約150mMの間、約140mMから約200mMの間、約140mMから約190mMの間、約140mMから約180mMの間、約140mMから約170mMの間、約140mMから約160mMの間、約150mMから約200mMの間、約140mMから約190mMの間、約150mMから約180mMの間、約150mMから約170mMの間、約160mMから約200mMの間、約160mMから約190mMの間、約160mMから約180mMの間、約170mMから約200mMの間、約170mMから約190mMの間、又は約180mMから約200mMの間)に調整する(例えば、上昇させる又は低下させる)工程、及び(b)流体を、ウイルスフィルター(例えば、本明細書に記載されているウイルスフィルターのいずれか)を通して流して、組換え抗体を含む濾液を生成する工程。これらの方法の一部の実施形態は、工程(b)の直前に、流体をプレフィルター(例えば、本明細書に記載されているプレフィルターのいずれか、例えば、ポリアミド膜を含むプレフィルター、例えばSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター)を通して流す工程を更に含む。
【0065】
これらの方法のいずれかについての一部の実施形態では、流体は、約10mMから約50mMの間(例えば、約10mMから約45mMの間、約10mMから約40mMの間、約10mMから約35mMの間、約10mMから約30mMの間、約10mMから約25mMの間、約10mMから約20mMの間、約15mMから約50mMの間、約15mMから約45mMの間、約15mMから約40mMの間、約15mMから約35mMの間、約15mMから約30mMの間、約15mMから約25mMの間、約20mMから約50mMの間、約20mMから約45mMの間、約20mMから約40mMの間、約20mMから約35mMの間、約20mMから約30mMの間、約25mMから約50mMの間、約25mMから約45mMの間、約25mMから約40mMの間、約25mMから約35mMの間、約30mMから約50mMの間、約30mMから約45mMの間、約30mMから約40mMの間、約35mMから約50mMの間、約35mMから約45mMの間、又は約40mMから約50mMの間)のリン酸ナトリウムを含む。
【0066】
この節における方法のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号21の配列を含むCDR1、配列番号22の配列を含むCDR2、及び配列番号23の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む重鎖可変ドメインを含むことができる。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号24の配列を含む重鎖可変領域を含むことができる。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号25の配列を含む重鎖(BNJ383重鎖)を含むことができる。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、軽鎖可変領域は、配列番号26の配列を含むCDR1、配列番号27の配列を含むCDR2、及び配列番号28の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号29の配列を含む軽鎖可変領域を含みうる。この節に記載されている方法のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号30の配列を含む軽鎖(BNJ383軽鎖)を含むことができる。
【0067】
ウイルス濾過を行う方法(パートD)
以下の工程を含むウイルス濾過を行う方法も提供する:(a)組換え抗体(例えば、本明細書に記載されている組換え抗体のいずれか)を含む流体のpHを、約5.0から約7.0の間(例えば、約5.0から約6.9の間、約5.0から約6.8の間、約5.0から約6.7の間、約5.0から約6.6の間、約5.0から約6.5の間、約5.0から約6.4の間、約5.0から約6.3の間、約5.0から約6.2の間、約5.0から約6.1の間、約5.0から約6.0の間、約5.0から約5.9の間、約5.0から約5.8の間、約5.0から約5.7の間、約5.0から約5.6の間、約5.0から約5.5の間、約5.0から約5.4の間、約5.0から約5.3の間、約5.0から約5.2の間、約5.1から約7.0の間、約5.1から約6.9の間、約5.1から約6.8の間、約5.1から約6.7の間、約5.1から約6.6の間、約5.1から約6.5の間、約5.1から約6.4の間、約5.1から約6.3の間、約5.1から約6.2の間、約5.1から約6.1の間、約5.1から約6.0の間、約5.1から約5.9の間、約5.1から約5.8の間、約5.1から約5.7の間、約5.1から約5.6の間、約5.1から約5.5の間、約5.1から約5.4の間、約5.1から約5.3の間、約5.2から約7.0の間、約5.2から約6.9の間、約5.2から約6.8の間、約5.2から約6.7の間、約5.2から約6.6の間、約5.2から約6.5の間、約5.2から約6.4の間、約5.2から約6.3の間、約5.2から約6.2の間、約5.2から約6.1の間、約5.2から約6.0の間、約5.2から約5.9の間、約5.2から約5.8の間、約5.2から約5.7の間、約5.2から約5.6の間、約5.2から約5.5の間、約5.2から約5.4の間、約5.3から約7.0の間、約5.3から約6.9の間、約5.3から約6.8の間、約5.3から約6.7の間、約5.3から約6.6の間、約5.3から約6.5の間、約5.3から約6.4の間、約5.3から約6.3の間、約5.3から約6.2の間、約5.3から約6.1の間、約5.3から約6.0の間、約5.3から約5.9の間、約5.3から約5.8の間、約5.3から約5.7の間、約5.3から約5.6の間、約5.3から約5.5の間、約5.4から約7.0の間、約5.4から約6.9の間、約5.4から約6.8の間、約5.4から約6.7の間、約5.4から約6.6の間、約5.4から約6.5の間、約5.4から約6.4の間、約5.4から約6.3の間、約5.4から約6.2の間、約5.4から約6.1の間、約5.4から約6.0の間、約5.4から約5.9の間、約5.4から約5.8の間、約5.4から約5.7の間、約5.4から約5.6の間、約5.5から約7.0の間、約5.5から約6.9の間、約5.5から約6.8の間、約5.5から約6.7の間、約5.5から約6.6の間、約5.5から約6.5の間、約5.5から約6.4の間、約5.5から約6.3の間、約5.5から約6.2の間、約5.5から約6.1の間、約5.5から約6.0の間、約5.5から約5.9の間、約5.5から約5.8の間、約5.5から約5.7の間、約5.6から約7.0の間、約5.6から約6.9の間、約5.6から約6.8の間、約5.6から約6.7の間、約5.6から約6.6の間、約5.6から約6.5の間、約5.6から約6.4の間、約5.6から約6.3の間、約5.6から約6.2の間、約5.6から約6.1の間、約5.6から約6.0の間、約5.6から約5.9の間、約5.6から約5.8の間、約5.7から約7.0の間、約5.7から約6.9の間、約5.7から約6.8の間、約5.7から約6.7の間、約5.7から約6.6の間、約5.7から約6.5の間、約5.7から約6.4の間、約5.7から約6.3の間、約5.7から約6.2の間、約5.7から約6.1の間、約5.7から約6.0の間、約5.7から約5.9の間、約5.8から約7.0の間、約5.8から約6.9の間、約5.8から約6.8の間、約5.8から約6.7の間、約5.8から約6.6の間、約5.8から約6.5の間、約5.8から約6.4の間、約5.8から約6.3の間、約5.8から約6.2の間、約5.8から約6.1の間、約5.8から約6.0の間、約5.9から約7.0の間、約5.9から約6.9の間、約5.9から約6.8の間、約5.9から約6.7の間、約5.9から約6.6の間、約5.9から約6.5の間、約5.9から約6.4の間、約5.9から約6.3の間、約5.9から約6.2の間、約5.9から約6.1の間、約6.0から約7.0の間、約6.0から約6.9の間、約6.0から約6.8の間、約6.0から約6.7の間、約6.0から約6.6の間、約6.0から約6.5の間、約6.0から約6.4の間、約6.0から約6.3の間、約6.0から約6.2の間、約6.1から約7.0の間、約6.1から約6.9の間、約6.1から約6.8の間、約6.1から約6.7の間、約6.1から約6.6の間、約6.1から約6.5の間、約6.1から約6.4の間、約6.1から約6.3の間、約6.2から約7.0の間、約6.2から約6.9の間、約6.2から約6.8の間、約6.2から約6.7の間、約6.2から約6.6の間、約6.2から約6.5の間、約6.2から約6.4の間、約6.3から約7.0の間、約6.3から約6.9の間、約6.3から約6.8の間、約6.3から約6.7の間、約6.3から約6.6の間、約6.3から約6.5の間、約6.4から約7.0の間、約6.4から約6.9の間、約6.4から約6.8の間、約6.4から約6.7の間、約6.4から約6.6の間、約6.5から約7.0の間、約6.5から約6.9の間、約6.5から約6.8の間、約6.5から約6.7の間、約6.6から約7.0の間、約6.6から約6.9の間、約6.6から約6.8の間、約6.7から約7.0の間、約6.7から約6.9の間、又は約6.8から約7.0の間)に調整する(例えば、上昇させる又は低下させる)工程、及び(b)前記流体を、ウイルスフィルター(例えば、本明細書に記載されているウイルスフィルターのいずれか)を通して流して、前記組換え抗体を含む濾液を生成する工程。
【0068】
これらの方法の一部の実施形態は、工程(b)の前に、流体の塩化ナトリウム濃度を、約60mMから約300mMの間(例えば、約60mMから約280mMの間、約60mMから約260mMの間、約60mMから約240mMの間、約60mMから約220mMの間、約60mMから約200mMの間、約60mMから約180mMの間、約60mMから約160mMの間、約60mMから約140mMの間、約60mMから約120mMの間、約60mMから約100mMの間、約60mMから約80mMの間、約80mMから約300mMの間、約80mMから約280mM、80mMから約260mMの間、約80mMから約240mMの間、約80mMから約220mMの間、約80mMから約200mMの間、約80mMから約180mMの間、約80mMから約160mMの間、約80mMから約140mMの間、約80mMから約120mMの間、約80mMから約100mMの間、約100mMから約300mMの間、約100mMから約280mMの間、約100mMから約260mMの間、約100mMから約240mMの間、約100mMから約220mMの間、約100mMから約200mMの間、約100mMから約180mMの間、約100mMから約160mMの間、約100mMから約140mMの間、約100mMから約120mMの間、約120mMから約300mMの間、約120mMから約280mMの間、約120mMから約260mMの間、約120mMから約240mMの間、約120mMから約220mMの間、約120mMから約200mMの間、約120mMから約180mMの間、約120mMから約160mMの間、約120mMから約140mMの間、約140mMから約300mMの間、約140mMから約280mMの間、約140mMから約260mMの間、約140mMから約240mMの間、約140mMから約220mMの間、約140mMから約200mMの間、約140mMから約180mMの間、約140mMから約160mMの間、約160mMから約300mMの間、約160mMから約280mMの間、約160mMから約260mMの間、約160mMから約240mMの間、約160mMから約220mMの間、約160mMから約200mMの間、約160mMから約180mMの間、約180mMから約300mMの間、約180mMから約280mMの間、約180mMから約260mMの間、約180mMから約240mMの間、約180mMから約220mMの間、約180mMから約200mMの間、約200mMから約300mMの間、約200mMから約280mMの間、約200mMから約260mMの間、約200mMから約240mMの間、約200mMから約220mMの間、約220mMから約300mMの間、約220mMから約280mMの間、約220mMから約260mMの間、約220mMから約240mMの間、約240mMから約300mMの間、約240mMから約280mMの間、約240mMから約260mMの間、約260mMから約300mMの間、約260mMから約280mMの間、又は約280mMから約300mMの間)に調整する(例えば、上昇させる又は低下させる)工程を更に含む。
【0069】
これらの方法のいずれかについての一部の実施形態では、流体は、約10mMから約50mMの間(例えば、約10mMから約45mMの間、約10mMから約40mMの間、約10mMから約35mMの間、約10mMから約30mMの間、約10mMから約25mMの間、約10mMから約20mMの間、約15mMから約50mMの間、約15mMから約45mMの間、約15mMから約40mMの間、約15mMから約35mMの間、約15mMから約30mMの間、約15mMから約25mMの間、約20mMから約50mMの間、約20mMから約45mMの間、約20mMから約40mMの間、約20mMから約35mMの間、約20mMから約30mMの間、約25mMから約50mMの間、約25mMから約45mMの間、約25mMから約40mMの間、約25mMから約35mMの間、約30mMから約50mMの間、約30mMから約45mMの間、約30mMから約40mMの間、約35mMから約50mMの間、約35mMから約45mMの間、又は約40mMから約50mMの間)のリン酸ナトリウムを含む。
【0070】
これらの方法の一部の実施形態は、工程(b)の直前に、流体をプレフィルター(例えば、本明細書に記載されているプレフィルターのいずれか、例えば、ポリアミド膜を含むプレフィルター、例えばSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター)を通して流す工程を更に含む。
【0071】
組換え抗体の例は、配列番号31の配列を含むCDR1、配列番号32の配列を含むCDR2、及び配列番号33の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む重鎖可変ドメインを含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号34の配列を含む重鎖可変領域を含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号35の配列を含む重鎖(例えば、サマリズマブ重鎖)を含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、軽鎖可変領域は、配列番号36の配列を含むCDR1、配列番号37の配列を含むCDR2、及び配列番号38の配列を含むCDR3のうちの1つ又は複数(例えば、1つ、2つ又は3つ)を含む。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号39の配列を含む軽鎖可変領域を含むことができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかについての一部の例では、組換え抗体は、配列番号40の配列を含む軽鎖(例えば、サマリズマブ軽鎖)を含むことができる。
【0072】
組換え抗体を精製又は製造する方法
組換え抗体を精製する方法及び組換え抗体を製造する方法を本明細書において提供する。方法は、例えば、(a)組換え抗体を、組換え抗体を含む流体、例えば、組換え抗体を含む清澄化液体培地又は緩衝流体から捕捉する工程、(b)捕捉後、組換え抗体に関する1つ又は複数の単位操作を行う工程、並びに工程(a)及び(b)の後、組換え抗体に関するウイルス濾過を(例えば、本明細書に記載されているウイルス濾過を行う方法のいずれかを使用して)行って、精製された組換え抗体を含み且つ例えば場合により、可溶性タンパク質凝集体が実質的にない濾液を得る工程、並びに場合により、更に(d)精製された組換え抗体に関する1つ又は複数の単位操作を行う工程を含むことがある。一部の実施形態は、例えば、捕捉工程前に少なくとも1つ(例えば、2つ、3つ又は4つ)の単位操作(例えば、培地を清澄化する単位操作、流体中の組換え抗体を濃縮するための限外濾過/ダイアフィルトレーションの単位操作、ウイルス不活化の単位操作、並びに組換え抗体を含む流体のpH及びイオン濃度の一方又は両方を調整する(例えば、上昇させる又は低下させる)単位操作の群から選択される)を行う工程を更に含む。一部の実施形態では、工程(b)は、例えば、流体中の組換え抗体を濃縮するための限外濾過/ダイアフィルトレーションの単位操作、組換え抗体を精製する単位操作、組換え抗体をポリッシュする単位操作、ウイルスを不活化する単位操作、並びに組換え抗体を含む流体のpH及びイオン濃度の一方又は両方を調整する(例えば、上昇させる又は低下させる)単位操作の群から選択される、組換え抗体に関する1つ又は複数(例えば、2つ、3つ又は4つ)の単位操作を行うことを含む。一部の実施形態では、工程(b)は、ウイルス濾過を行う直前に、組換え抗体を含む流体をプレフィルターに通すことによる、プレ濾過の単位操作を行う工程を含む。一部の実施形態では、工程(b)は、以下の単位操作行うことを含む:組換え抗体を精製する単位操作、ウイルスを不活化する単位操作、流体中の組換え抗体を濃縮するための限外濾過/ダイアフィルトレーションの単位操作、デプス濾過の(例えば、本明細書に記載されている例示的なデプスフィルターのいずれかを使用する)単位操作、組換え抗体を含む流体のpH及びイオン濃度を調整する(例えば、上昇させる又は低下させる
)単位操作、並びにプレ濾過の(例えば、本明細書に記載されている例示的なプレフィルターのいずれかを使用する)単位操作。
【0073】
一部の実施形態は、ウイルス濾過を行う工程の後に1つ又は複数(2つ、3つ又は4つ)の単位操作(例えば、組換え抗体を精製する単位操作、組換え抗体をポリッシュする単位操作、精製された抗体を含む流体のpH及びイオン濃度の一方若しくは両方を調整する(例えば、上昇させる若しくは低下させる)単位操作、又は流体を更なるウイルスフィルターに通す単位操作の群から選択される、1つ又は複数の単位操作)を行う工程を更に含む。一部の実施形態は、ウイルス濾過を行った後、精製された組換え抗体を製剤化する工程を更に含む。
【0074】
本明細書において提供する方法は、例えば、可溶性タンパク質凝集体が少なくとも又は約95%、96%、97%、98%、98.2%、98.4%、98.6%、98.8%、99.0%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%若しくは99.9%ない、又は検出可能な可溶性タンパク質凝集体を含まない、精製された組換え抗体をもたらすことができる。本明細書において提供する方法は、例えば、精製された組換え抗体中に存在する宿主細胞タンパク質の(例えば、本明細書に記載されている方法のいずれかを使用して行われるウイルス濾過工程を、組換えタンパク質を捕捉する工程の後(及び場合により更に、1つ又は複数の更なる単位操作の後)に含まない(及び場合により、ウイルス濾過工程前のプレ濾過工程も含まない)方法によって産生された精製された組換え抗体と比較して)低減、例えば、5%までの低減、10%までの低減、15%までの低減、20%までの低減、25%までの低減、30%までの低減、35%までの低減、40%までの低減、45%までの低減、50%までの低減、55%までの低減、60%までの低減、65%までの低減、70%までの低減、75%までの低減、80%までの低減、85%までの低減、90%までの低減、95%までの低減、又は99%までの低減をもたらすこともできる。宿主細胞タンパク質のレベルを判定する方法は、当技術分野において周知である。例えば、宿主細胞タンパク質を検出するキットは、Cygnus Technologies社(Southport、NC)、ArrayBridge社(St. Louis、MO)、Cisbio社(Bedford、MA)、及びLonza社(Basel、Switzerland)から市販されている。
【0075】
本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、工程(c)においてウイルス濾過によって生成される濾液は、可溶性タンパク質凝集体レベルに関して(例えば、本明細書に記載されている方法のいずれかを使用して行われるウイルス濾過工程を、組換えタンパク質を捕捉する工程の後(及び場合によっては更に、1つ又は複数の更なる単位操作の後)に含まない(及び場合により、ウイルス濾過工程前のプレ濾過工程も含まない)方法によって産生された精製された組換え抗体中の可溶性タンパク質凝集体のレベルと比較して)低減されたレベル(例えば、5%までの低減、10%までの低減、15%までの低減、20%までの低減、30%までの低減、35%までの低減、40%までの低減、45%までの低減、50%までの低減、55%までの低減、60%までの低減、60%までの低減、70%までの低減、75%までの低減、80%までの低減、85%までの低減、90%までの低減、95%までの低減、又は99%までの低減)を含むことができる。
【0076】
本明細書において提供する方法は、対象(例えば、ヒト対象)に投与したとき、(例えば、本明細書に記載されている方法のいずれかを使用して行われるウイルス濾過工程を、組換えタンパク質を捕捉する工程の後(及び場合によっては更に、1つ又は複数の更なる単位操作の後)に含まない(及び場合により、ウイルス濾過工程前のプレ濾過工程も含まない)方法によって産生された精製された組換え抗体の免疫原性と比較して)低下した免疫原性レベルを有する、精製された組換え抗体ももたらすことができる。
【0077】
本明細書において提供する方法は、組換えタンパク質を精製する方法及び組換えタンパク質生成物を製造する方法において又はそれらを行うために使用されるシステムにおいて、(例えば、本明細書に記載されている方法のいずれかを使用して行われるウイルス濾過工程を、組換えタンパク質を捕捉する工程の後(及び場合により更に、1つ若しくは複数の更なる単位操作後)に含まない(及び場合により、ウイルス濾過工程前のプレ濾過工程も含まない)方法又はそれを行うために使用されるシステムと比較して)ウイルスフィルターのファウリング又は汚染リスクの低下をもたらすことができる。
【0078】
細胞及び細胞培養
組換え抗体をコードする核酸を含む細胞を使用して、組換え抗体(例えば、分泌型組換え抗体)を産生することができる。一部の例では、組換え抗体をコードする核酸は、細胞のゲノムに安定的に組み込まれる。組換え抗体を産生するために使用される細胞は、細菌(例えば、グラム陰性菌)、酵母(例えば、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)、メタノール資化酵母(Hansenula polymorpha)、クリベロマイセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)、分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)、ヤロウイア・リポリティカ(Yarrowia lipolytica)、若しくはアルクスラ・アデニニボランス(Arxula adeninivorans))、又は哺乳動物細胞でありうる。
【0079】
組換え抗体を産生するために使用される哺乳動物細胞は、浮遊状態で生育する細胞であることもあり、又は接着細胞であることもある。培養して組換え抗体(例えば、本明細書に記載されている組換え抗体のいずれか、例えば、エクリズマブ、サマリズマブ、BNJ441、及びBNJ383)を産生することができる哺乳動物細胞の非限定的な例としては、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(例えば、CHO DG44細胞又はCHO-K1s細胞)、Sp2.0、骨髄腫細胞(例えば、NS/0細胞)、B-細胞、ハイブリドーマ細胞、T-細胞、ヒト胎児由来腎臓(HEK)細胞(例えば、HEK 293E及びHEK 293F)、アフリカミドリザル腎上皮細胞(Vero)細胞、及びメイディン・ダービー・イヌ(コッカースパニエル)腎臓上皮細胞(MDCK)細胞が挙げられる。組換え抗体を産生するために接着細胞を使用する一部の例では、細胞を複数のマイクロキャリア(例えば、1つ又は複数の細孔を含むマイクロキャリア)の存在下で培養する。組換え抗体(例えば、分泌型組換え抗体)を産生するために培養することができる更なる哺乳動物細胞は、当技術分野において公知である。一部の事例では、哺乳動物細胞をバイオリアクターで培養する。一部の実施形態では、バイオリアクターに接種するために使用する哺乳動物細胞を凍結細胞ストック又はシードトレイン培養から得た。
【0080】
組換え抗体をコードする核酸は、分子生物学及び分子遺伝学において公知の多種多様な方法を使用して哺乳動物細胞に導入することができる。非限定的な例としては、トランスフェクション(例えば、リポフェクション)、形質導入(例えば、レンチウイルス、アデノウイルス又はレトロウイルス感染)、及びエレクトロポレーションが挙げられる。核酸を哺乳動物細胞の染色体に安定的に組み込まない(一過的トランスフェクション)場合もあり、その一方で哺乳動物細胞の染色体に安定的に組み込む場合もある。或いは、又は加えて、核酸は、プラスミドに、及び/又は哺乳動物の人工染色体(例えば、ヒト人工染色体)に存在しうる。或いは、又は加えて、ウイルスベクター(例えば、レンチウイルス、レトロウイルス又はアデノウイルスベクター)を使用して核酸を細胞に導入することができる。核酸をプロモーター配列(例えば、強いプロモーター、例えばβ-アクチンプロモーター及びCMVプロモーター、又は誘導性プロモーター)に作動可能に連結させることができる。核酸を異種プロモーターに作動可能に連結させることができる。核酸を含むベクターは、必要に応じて、選択マーカー(例えば、ハイグロマイシン、ピューロマイシン又はネオマイシン耐性を哺乳動物細胞に付与する遺伝子)も含むことができる。
【0081】
本明細書中で述べるように、組換え抗体は、哺乳動物細胞によって細胞外培地に放出される分泌型抗体でることもある。例えば、可溶性組換え抗体をコードする核酸配列は、分泌シグナルペプチドをコードする配列を組換え抗体のN末端に含むことができ、その配列は、哺乳動物細胞中に存在する酵素によって切断され、その後、細胞外培地(例えば、灌流細胞培養の場合は第1及び/若しくは第2の液体培地、又は流加培養の場合は第1の液体培地及び/若しくは液体フィード培地)に放出される。
【0082】
本明細書に記載されているいずれの方法も、組換え抗体をコードする核酸を含む哺乳動物細胞を、組換え抗体(例えば、分泌型組換え抗体)を産生するのに十分な条件下で培養する工程を更に含むことができる。
【0083】
流加培養
本明細書に記載されている方法の培養工程は、流加培養を含むことがある。当技術分野において公知であるように、流加培養は、第1の液体培地を含む初期細胞培養物への、細胞培養物からの第1の液体培養培地の実質的又は有意な除去なしで、フィード培地の漸増的(断続的)又は連続的添加を含む。流加培養での細胞培養物は、バイオリアクター(例えば、産生用バイオリアクター、例えば10,000L産生用バイオリアクター)内に蓄積されうる。一部の事例では、フィード培地は、第1の液体培地と同じである。フィード培地は、液体形態であってもよく、又は乾燥粉末であってもよい。他の事例では、フィード培地は、第1の液体培地から濃縮された形態であり、及び/又は乾燥粉末として添加される。一部の実施形態では、第1の液体フィード培地と別の第2の液体フィード培地の両方が第1の液体培地に添加される(例えば、連続的に添加される)。一部の例では、培養物への第1の液体フィード培地の添加と第2の液体フィード培地の添加は、ほぼ同時に開始される。一部の例では、全培養期間にわたって培養物に添加される第1の液体フィード培地と第2の液体フィード培地の総体積は、ほぼ同じである。
【0084】
フィード培地を連続的に添加する場合、フィード培地の添加速度を培養期間にわたって一定に保持することができ又は上昇させる(例えば、定常的に上昇させる)ことができる。フィード培地の連続的添加を培養期間中の特定の時点で(例えば、哺乳動物細胞が目標生細胞密度、例えば、約1×106細胞/mL、約1.1×106細胞/mL、約1.2×106細胞/mL、約1.3×106細胞/mL、約1.4×106細胞/mL、約1.5×106細胞/mL、約1.6×106細胞/mL、約1.7×106細胞/mL、約1.8×106細胞/mL、約1.9×106細胞/mL、又は約2.0×106細胞/mLの生細胞密度に達したとき)開始することができる。一部の実施形態では、フィード培地の連続的添加を培養期間の2日目、3日目、4日目又は5日目に開始することができる。
【0085】
一部の実施形態では、哺乳動物細胞が目標細胞密度(例えば、約1×106細胞/mL、約1.1×106細胞/mL、約1.2×106細胞/mL、約1.3×106細胞/mL、約1.4×106細胞/mL、約1.5×106細胞/mL、約1.6×106細胞/mL、約1.7×106細胞/mL、約1.8×106細胞/mL、約1.9×106細胞/mL、又は約2.0×106細胞/mL)に達したとき、フィード培地の漸増的(断続的)添加を始めることができる。漸増的フィード培地添加は、定期的間隔で(例えば、毎日、1日おきに、若しくは3日おきに)行うことができ、又は細胞が特定の目標細胞密度(例えば、培養期間にわたって増加する目標細胞密度)に達したとき行うことができる。一部の実施形態では、添加されるフィード培地の量を、フィード培地の初回の漸増的添加とその後のフィード培地添加の間で漸進的に増加させることができる。培養期間中の任意の24時間にわたって初期細胞培養物に添加される液体培養フィード培地の体積は、培養物を収容するバイオリアクターの初期容積の数分の1又は初期培養物の体積の数分の1でありうる。
【0086】
例えば、液体フィード培地の添加を培養期間開始後、6時間から7日の間、約6時間から約6日の間、約6時間から約5日の間、約6時間から約4日の間、約6時間から約3日の間、約6時間から約2日の間、約6時間から約1日の間、約12時間から約7日の間、約12時間から約6日の間、約12時間から約5日の間、約12時間から約4日の間、約12時間から約3日の間、約12時間から約2日の間、約1日から約7日の間、約1日から約6日の間、約1日から約5日の間、約1日から約4日の間、約1日から約3日の間、約1日から約2日の間、約2日から約7日の間、約2日から約6日の間、約2日から約5日の間、約2日から約4日の間、約2日から約3日の間、約3日から約7日の間、約3日から約6日の間、約3日から約5日の間、約3日から約4日の間、約4日から約7日の間、約4日から約6日の間、約4日から約5日の間、約5日から約7日の間、又は約5日から約6日の間である時点で(連続的に又は断続的に)行うことができる。
【0087】
任意の24時間にわたって初期細胞培養物に(連続的に又は断続的に)添加される液体フィード培地の体積は、バイオリアクターの容積の0.01Xから約0.3Xの間でありうる。他の実施形態では、培養期間中の任意の24時間にわたって初期細胞培養物に(連続的に又は断続的に)添加される液体フィード培地の体積は、初期細胞培養物の0.02Xから約1.0Xの間でありうる。全培養期間にわたって(連続的に又は断続的に)添加されるフィード培地の総量は、初期培養物の体積の約1%から約40%の間でありうる。
【0088】
一部の例では、2つの異なるフィード培地を流加培養中に(連続的に又は断続的に)添加する。添加される第1のフィード培地及び第2のフィード培地の量及び体積は、実質的に同じであることもあり、又は異なることもある。第1のフィード培地は液体の形態であることがあり、第2のフィード培地は固体の形態であることがあり、又は逆の場合もある。第1のフィード培地及び第2のフィード培地が液体フィード培地であることもある。
【0089】
灌流培養
本明細書に記載されている方法の培養工程は、灌流培養を含むことがある。当技術分野において公知であるように、灌流培養は、第1の液体培地の第1の体積をバイオリアクター(例えば、産生用バイオリアクター)から除去すること、及び第2の液体培地の第2の体積を産生用バイオリアクターに添加することを含み、第1の体積と第2の体積は、通常はほぼ等しい(しかし、そうである必要はない)。哺乳動物細胞は、当技術分野において公知の一部の細胞保持デバイス又は技術、例えば細胞沈降によってバイオリアクター内に保持される。灌流培養では培地の除去及び添加を同時に若しくは逐次的に行うことができ、又はこれら2つの一部の組合せで行うことができる。更に、除去及び添加を継続的に、例えば、時間増加分の間に(例えば、24時間の時間増加分の間に)バイオリアクターの容積の0.1%から800%の間、1%から700%の間、1%から600%の間、1%から500%の間、1%から400%の間、1%から350%の間、1%から300%の間、1%から250%の間、1%から100%の間、100%から200%の間、5%から150%の間、10%から50%の間、15%から40%の間、8%から80%の間、又は4%から30%の間の体積を除去及び交換する速度で行うことができる。
【0090】
除去される第1の液体培地の第1の体積と添加される第2の液体培地の第2の体積を、一部の事例では、各24時間にわたってほぼ同じに保持することができる。当技術分野において公知であるように、第1の液体培地の第1の体積が除去される速度(体積/単位時間)、及び第2の液体培地の第2の体積が添加される速度(体積/単位時間)を変えることができ、それは特定の細胞培養システムの条件に依存する。第1の液体培地の第1の体積が除去される速度(体積/単位時間)、及び第2の液体培地の第2の体積が添加される速度(体積/単位時間)は、ほぼ同じであることもあり、又は異なることもある。
【0091】
或いは、除去及び添加される体積は、各24時間にわたって徐々に増加することによって変わることがある。例えば、各24時間以内に除去される第1の液体培地の体積及び添加される第2の液体培地の体積を培養期間を通して増加させることができる。体積を、24時間にわたってバイオリアクターの容積の0.5%から約20%の間である体積に増加させることができる。体積を、培養期間を通して、24時間にわたってバイオリアクターの容積又は第1の液体培地体積の約25%及び約150%である体積に増加させることができる。
【0092】
本明細書に記載されている方法の一部の例では、培養期間の最初の48~96時間の後、各24時間の期間に、除去される第1の液体培地の第1の体積及び添加される第2の液体培地の第2の体積は、第1の液体培地の体積の約10%及び約95%、約10%及び約20%、約20%及び約30%、約30%及び約40%、約40%及び約50%、約50%及び約60%、約60%及び約70%、約70%及び約80%、約80%及び約90%、約85%及び約95%、約60%及び約80%、又は約70%である。
【0093】
第1の液体培地と第2の液体培地が同じタイプの培地でありうることは、当業者には理解されるであろう。他の事例では、第1の液体培地と第2の液体培地が異なることがある。第2の液体培地は、1つ又は複数の培地成分に関して、より濃縮されていてもよい。一部の実施形態では、第1の液体培地は、処理されたBSAを含み、第2の液体培地は、処理されたBSAを含み、又は第1の液体培地と第2の液体培地の両方が、処理されたBSAを含む。
【0094】
任意の方法を使用して、例えば自動化システムを使用して、第1の液体培地の第1の体積を除去することができる。例えば、交互タンジェンシャルフロー濾過を使用してもよい。或いは、哺乳動物細胞を除外する分子量カットオフを有する無菌膜を介した第1の液体培地の第1の体積の漏出又は重力流によって、第1の液体培地の第1の体積を除去することができる。或いは、少なくとも1分、少なくとも2分、3分、4分、5分、10分、15分、20分、25分、30分、40分、50分、又は1時間の間、撹拌を停止させ又は撹拌速度を有意に低下させ、産生用バイオリアクターの頂部から第1の液体培地の第1の体積を除去又は吸引することによって、第1の液体培地の第1の体積を除去することができる。
【0095】
第2の液体培地の第2の体積は、ポンプによって第1の液体培地に添加することができる。第2の液体培地を第1の液体培地に手作業で、例えば、第2の液体培地の第2の体積を直接第1の液体培地にピペッティング若しくは注入することによって添加することができ、又は自動化された方法で添加することができる。
【0096】
液体培地及び清澄化
組換え抗体を含む流体、例えば、組換え抗体を含み且つ細胞が実質的にない液体培地は、いずれの源に由来するものであってもよい。例えば、液体培地を組換え細胞培養物(例えば、組換え細菌、酵母又は哺乳動物細胞培養物)から得ることができる。液体培地を流加哺乳動物細胞培養物(例えば、組換え抗体を分泌する哺乳動物細胞の培養物を収容している流加バイオリアクター(fed-batch bioreactor))又は灌流細胞哺乳動物細胞培養物(例えば、組換え抗体を分泌する哺乳動物細胞の培養物を収容している灌流バイオリアクター)から得ることができる。液体培地は、組換え抗体を分泌する細菌、酵母又は哺乳動物細胞の培養物からの清澄化液体培地であることもある。
【0097】
組換え細胞培養物から得た液倍培地を清澄化して、細胞が実質的になく且つ組換え抗体を含む液体培地(清澄化培地又は清澄化液体培地とも呼ばれる)を得ることができる。細胞を除去するために液体培地を清澄化する方法は、当技術分野において公知である(例えば、0.2μm濾過及び交互タンジェンシャルフロー(ATF(商標))システム又はタンジェンシャルフロー濾過(TFF)を使用する濾過の使用による)。遠心分離を使用して上清を除去し、又は容器(例えば、バイオリアクター)の重力底部に細胞を沈降させて細胞が実質的にない液体培地を除去することによって、組換え細胞を液体培地から除去することができる。本明細書に記載されている組換え抗体のいずれかを産生する組換え細胞(例えば、組換え細菌、酵母又は哺乳動物細胞)の培養物から、液体培地を得ることができる。
【0098】
組換え抗体を含む液体培地、又は組換え抗体をコードする核酸を含む哺乳動物細胞を培養するために使用される液体培地(例えば、灌流培養の場合の第1及び第2の液体培地、又は流加培養の場合の第1の液体培地及び液体フィード培地)は、本明細書に記載されている又は当技術分野において公知のいずれのタイプの液体培地であってもよい。例えば、本明細書に記載されているいずれの液体培地も、動物由来成分不含の液体培地、無血清液体培地、血清含有液体培地、既知組成液体培地、及びタンパク質不含の液体培地の群から選択することができる。本明細書に記載されているいずれのプロセスにおいても、培養物から得られる液体培地を、それを清澄化する前若しくはした後に、及び/又は組換え抗体を捕捉する前に、第2の流体(例えば、緩衝溶液)の添加によって希釈することができる。
【0099】
組換え抗体を含み且つ細胞が実質的にない液体培地は、液体培地から組換え細胞を捕捉する前に少なくとも若しくは約1日、少なくとも若しくは約2日、少なくとも若しくは約5日、少なくとも若しくは約10日、少なくとも若しくは約15日、少なくとも若しくは約20日、又は少なくとも若しくは約30日間(例えば、約15℃未満、約10℃未満、約4℃未満、約0℃未満、約-20℃未満、約-50℃未満、約-70℃未満、又は-80℃未満の温度で)保存することができる。或いは、一部の例では、組換え抗体を清澄化工程後にバイオリアクターから直接、液体培地から捕捉する。
【0100】
組換え抗体の捕捉
本明細書において提供する方法は、組換え抗体を含む流体(例えば、分泌型組換え抗体を含む清澄化液体培地、又は緩衝溶液で希釈された組換え抗体を含む清澄化液体培地)から組換え抗体を捕捉する工程を含む。
【0101】
当技術分野では理解されうることだが、捕捉工程を行うことによって、組換え抗体を含む清澄化液体培地中に存在する1つ又は複数の他の成分(例えば、培地タンパク質、又は哺乳動物細胞中に存在する又は哺乳動物細胞から分泌される1つ若しくは複数の他の成分(例えば、DNA、RNA若しくは他のタンパク質))から、組換え抗体を、部分的に精製又は単離する(例えば、少なくとも又は約5質量%、例えば、少なくとも若しくは約10質量%、15質量%、20質量%、25質量%、30質量%、40質量%、45質量%、50質量%、55質量%、60質量%、65質量%、70質量%、75質量%、80質量%、85質量%、90質量%、又は少なくとも若しくは約95%の純度)、濃縮する、及び安定化することができる。典型的には、捕捉は、組換え抗体に結合する樹脂を使用して(例えば、アフィニティークロマトグラフィーの使用によって)行われる。組換え抗体を含む流体(例えば、清澄化液体培地)から組換え抗体を捕捉する方法の非限定的な例は本明細書に記載されており、その他は当技術分野において公知である。本明細書に記載されている方法では、少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム(例えば、本明細書に記載されているクロマトグラフィーカラム及び/又は捕捉メカニズムのいずれか、例えば、アフィニティークロマトグラフィー樹脂、陰イオン交換クロマトグラフィー樹脂、陽イオン交換クロマトグラフィー樹脂、混合モードクロマトグラフィー樹脂、モレキュラーシーブクロマトグラフィー樹脂又は疎水性相互作用クロマトグラフィー樹脂)を使用して、流体から組換え抗体を捕捉することができる。捕捉工程は、プロテインA結合捕捉メカニズム、抗体若しくは抗体断片結合捕捉メカニズム、基質結合捕捉メカニズム、及び抗原結合捕捉メカニズムを利用するクロマトグラフィー樹脂を使用して行うことができる。一部の実施形態では、捕捉システムは、プロテインA結合捕捉メカニズム、又は(捕捉抗原が組換え抗体によって特異的に認識される)抗原結合捕捉メカニズムでありうる。組換え酵素がタグを含む場合、捕捉システムは、組換え抗体中に存在するタグと特異的に結合するタンパク質、金属キレート又は抗体(又は抗体断片)でありうる。組換え抗体を捕捉するために使用することができる樹脂の非限定的な例は本明細書に記載されており、更なる樹脂
は当技術分野において公知である。プロテインA結合捕捉メカニズムを利用する樹脂の非限定的な例は、MABSELECT(商標)SURE(商標)樹脂及びProtein A Sepharose(商標)CL-4B(GE Healthcare社)である。
【0102】
組換え抗体を捕捉するために使用することができるクロマトグラフィーカラムの例示的な非限定的サイズ及び形状は、当技術分野において周知である。供給される(ロードされる)液体培地は、例えば、約0.05mg/mLから約100mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約90mg/mLの間、約0.1mg/mLから約80mg/mLの間、約0.1mg/mLから約70mg/mLの間、約0.1mg/mLから約60mg/mLの間、約0.1mg/mLから約50mg/mLの間、約0.1mg/mLから約40mg/mLの間、約0.1mg/mLから約30mg/mLの間、約0.1mg/mLから約20mg/mLの間、約0.5mg/mLから約20mg/mLの間、約0.1mg/mLから約15mg/mLの間、約0.5mg/mLから約15mg/mLの間、約0.1mg/mLから約10mg/mLの間、又は約0.5mg/mLから約10mg/mLの間の組換え抗体を含むことができる。
【0103】
当技術分野では理解されうることだが、クロマトグラフィーカラムを使用して組換え抗体を捕捉するためには、クロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜へのロード、洗浄、溶出及び再生の、逐次的クロマトグラフィー工程を行わなければならない。
【0104】
組換え抗体を捕捉することができる樹脂を含む少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムに組換え抗体をロードした後、その少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜を少なくとも1種の洗浄緩衝液で洗浄する。当技術分野では理解されうることだが、少なくとも1種(例えば、2、3又は4種)の洗浄緩衝液は、少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムから組換え抗体ではない全てのタンパク質を溶出し、しかも組換え抗体と樹脂の相互作用を妨げないことを意図したものである。
【0105】
洗浄後、溶出緩衝液を少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜に通すことによって、少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜から組換え抗体を溶出する。これらの方法で使用することができる溶出緩衝液の非限定的な例は、捕捉メカニズム及び/又は組換え抗体に依存することになる。例えば、溶出緩衝液は、異なる塩濃度(例えば、上昇した塩濃度)、異なるpH(例えば、上昇した若しくは低下した塩濃度)、又は捕捉の単位操作を行うことができる樹脂との結合について組換え抗体と競合することになる分子を含みうる。本明細書に記載されている例示的な捕捉メカニズム各々についてのそのような溶出緩衝液の例は、当技術分野において周知である。
【0106】
組換え抗体を捕捉することができる樹脂を含む少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムからの組換え抗体の溶出の後、且つ、組換え抗体を含む流体の次の体積が前記少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムにロードされうる前に、再生用緩衝液を使用して少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜を平衡化しなければならない。
【0107】
デプス濾過
方法は、デプス濾過の単位操作を含むことがある。デプス濾過は、組換え抗体をデプスフィルターを通して流して、精製された組換え抗体を含み且つ例えば可溶性タンパク質凝集体が実質的にない濾液を得ることを含む。本明細書に記載されている例示的なデプスフィルター又はデプス濾過方法のいずれを使用して、組換え抗体をデプスフィルターを通して流してもよい。
【0108】
本明細書に記載されている方法の一部の実施形態では、約4.0から約8.5の間、約4.0から約8.4の間、約4.0から約8.2の間、約4.0から約8.0の間、約4.0から約8.0の間、約4.0から約7.8の間、約4.0から約7.6の間、約4.0から約7.5の間、約4.0から約7.4の間、約4.0から約7.2の間、約4.0から約7.0の間、約4.0から約6.8の間、約4.0から約6.6の間、約4.0から約6.4の間、約4.0から約6.2の間、約4.0から約6.0の間、約4.0から約5.8の間、約4.0から約5.6の間、約4.0から約5.4の間、約4.0から約5.2の間、約4.0から約5.0の間、約4.0から約4.8の間、約4.0から約4.6の間、約4.0から約4.4の間、約4.0から約4.2の間、約4.2から約8.5の間、約4.2から約8.4の間、約4.2から約8.2の間、約4.2から約8.0の間、約4.2から約7.8の間、約4.2から約7.6の間、約4.2から約7.5の間、約4.2から約7.4の間、約4.2から約7.2の間、約4.2から約7.0の間、約4.2から約6.8の間、約4.2から約6.6の間、約4.2から約6.4の間、約4.2から約6.2の間、約4.2から約6.0の間、約4.2から約5.8の間、約4.2から約5.6の間、約4.2から約5.4の間、約4.2から約5.2の間、約4.2から約5.0の間、約4.2から約4.8の間、約4.2から約4.6の間、約4.2から約4.4の間、約4.4から約8.5の間、約4.4から約8.4の間、約4.4から約8.2の間、約4.4から約8.0の間、約4.4から約7.8の間、約4.4から約7.6の間、約4.4から約7.5の間、約4.4から約7.4の間、約4.4から約7.2の間、約4.4から約7.0の間、約4.4から約6.8の間、約4.4から約6.6の間、約4.4から約6.4の間、約4.4から約6.2の間、約4.4から約6.0の間、約4.4から約5.8の間、約4.4から約5.6の間、約4.4から約5.4の間、約4.4から約5.2の間、約4.4から約5.0の間、約4.4から約4.8の間、約4.4から約4.6の間、約4.6から約8.5の間、約4.6から約8.4の間、約4.6から約8.2の間、約4.6から約8.0の間、約4.6から約7.8の間、約4.6から約7.6の間、約4.6から約7.5の間、約4.6から約7.4の間、約4.6から約7.2の間、約4.6から約7.0の間、約4.6から約6.8の間、約4.6から約6.6の間、約4.6から約6.4の間、約4.6から約6.2の間、約4.6から約6.0の間、約4.6から約5.8の間、約4.6から約5.6の間、約4.6から約5.4の間、約4.6から約5.2の間、約4.6から約5.0の間、約4.6から約4.8の間、約4.8から約8.5の間、約4.8から約8.4の間、約4.8から約8.2の間、約4.8から約8.0の間、約4.8から約7.8の間、約4.8から約7.6の間、約4.8から約7.5の間、約4.8から約7.4の間、約4.8から約7.2の間、約4.8から約7.0の間、約4.8から約6.8の間、約4.8から約6.6の間、約4.8から約6.4の間、約4.8から約6.2の間、約4.8から約6.0の間、約4.8から約5.8の間、約4.8から約5.6の間、約4.8から約5.4の間、約4.8から約5.2の間、約4.8から約5.0の間、約5.0から約8.5の間、約5.0から約8.4の間、約5.0から約8.2の間、約5.0から約8.0の間、約5.0から約7.8の間、約5.0から約7.6の間、約5.0から約7.5の間、約5.0から約7.2の間、約5.0から約7.0の間、約5.0から約6.8の間、約5.0から約6.6の間、約5.0から約6.4の間、約5.0から約6.2の間、約5.0から約6.0の間、約5.0から約5.8の間、約5.0から約5.6の間、約5.0から約5.4の間、約5.0から約5.2の間、約5.2から約8.5の間、約5.2から約8.4の間、約5.2から約8.2の間、約5.2から約8.0の間、約5.2から約7.8の間、約5.2から約7.6の間、約5.2から約7.5の間、約5.2から約7.4の間、約5.2から約7.2の間、約5.2から約7.0の間、約5.2から約6.8の間、約5.2から約6.6の間、約5.2から約6.4の間、約5.2から約6.2の間、約5.2から約6.0の間、約5.2から約5.8の間、約5.2から約5.6の間、約5.2から約5.4の間、約5.4から約8.5の間、約5.4から約8.4の間、約5.4から約8.2の間、約5.4から約8.0の間、約5.4から約7.8の間、約5.4から約7.6の間、約5.4から約7.5の間、約5.4から約7.4の間、約5.4から約7.2の間、約5.4から約7.0の間、約5.4から約6.8の間、約5.4から約6.6の間、約5.4から約6.4の間、約5.4から約6.2の間、約5.4から約6.0の間、約5.4から約5.8の間、約5.4から約5.6の間、約5.6から約8.5の間、約5.6から約8.4の間、約5.6から約8.2の間、約5.6から約8.0の間、約5.6から約7.8の間、約5.6から約7.6の間、約5.6から約7.5の間、約5.6から約7.4の間、約5.6から約7.2の間、約5.6から約7.0の間、約5.6から約6.8の間、約5.6から約6.6の間、約5.6から約6.4の間、約5.6から約6.2の間、約5.6から約6.0の間、約5.6から約5.8の間、約5.8から約8.5の間、約5.8から約8.4の間、約5.8から約8.2の間、約5.8から約8.0の間、約5.8から約7.8の間、約5.8から約7.6の間、約5.8から約7.5の間、約5.8から約7.4の間、約5.8から約7.2の間、約5.8から約7.0の間、約5.8から約6.8の間、約5.8から約6.6の間、約5.8から約6.4の間、約5.8から約6.2の間、約5.8から約6.0の間、約6.0から約8.5の間、約6.0から約8.4の間、約6.0から約8.2の間、約6.0から約8.0の間、約6.0から約7.8の間、約6.0から約7.6の間、約6.0から約7.5の間、約6.0から約7.4の間、約6.0から約7.2の間、約6.0から約7.0の間、約6.0から約6.8の間、約6.0から約6.6の間、約6.0から約6.4の間、約6.0から約6.2の間、約6.2から約8.5、6.2から約8.4、6.2から約8.2、6.2から約8.0、6.2から約7.8、6.2から約7.6の間、約6.2から約7.5の間、約6.2から約7.4の間、約6.2から約7.2の間、約6.2から約7.0の間、約6.2から約6.8の間、約6.2から約6.6の間、約6.2から約6.4、6.4から約8.5、6.4から約8.4、6.4から約8.2、6.4から約8.0、6.4から約7.8、6.4から約7.6の間、約6.4から約7.5の間、約6.4から約7.4の間、約6.4から約7.2の間、約6.4から約7.0の間、約6.4から約6.8の間、約6.4から約6.6、6.6から約8.5、6.6から約8.4、6.6から約8.2、6.6から約8.0、6.6から約7.8、6.6から約7.6の間、約6.6から約7.5の間、約6.6から約7.4の間、約6.6から約7.2の間、約6.6から約7.0の間、約6.6から約6.8、6.8から約8.5、6.8から約8.4、6.8から約8.2、6.8から約8.0、6.8から約7.8、6.8から約7.6の間、約6.8から約7.5の間、約6.8から約7.4の間、約6.8から約7.2の間、約6.8から約7.0の間、約7.0から約8.5の間、約7.0から約8.4の間、約7.0から約8.2の間、約7.0から約8.0の間、約7.0から約7.8の間、約7.0から約7.6の間、約7.0から約7.5の間、約7.0から約7.4の間、約7.0から約7.2の間、約7.2から約8.5の間、約7.2から約8.4の間、約7.2から約8.2の間、約7.2から約8.0の間、約7.2から約7.8の間、約7.2から約7.6の間、約7.2から約7.5の間、約7.2から約7.4、7.4から約8.5の間、約7.4から約8.4の間、約7.4から約8.2の間、約7.4から約8.0の間、約7.4から約7.8の間、約7.4から約7.6の間、約7.6から約8.5の間、約7.6から約8.4の間、約7.6から約8.2の間、約7.6から約8.0の間、約7.6から約7.8の間、約7.8から約8.5の間、約7.8から約8.4の間、約7.8から約8.2の間、約7.8から約8.0の間、約8.0から約8.5の間、約8.0から約8.3の間、約8.0から約8.2の間、約8.2から約8.5の間、約8.2から約8.4の間、又は約8.3から約8.5の間のpHを有する流体中の組換え抗体を、デプスフィルターを通して流す。
【0109】
デプスフィルターを通して流される組換え抗体を含む流体は、約0.01mg/mLから約25mg/mLの間(例えば、約0.01mg/mLから約22.5mg/mLの間、約0.01mg/mLから約20.0mg/mLの間、約0.01mg/mLから約17.5mg/mLの間、約0.01mg/mLから約15.0mg/mLの間、約0.01mg/mLから約12.5mg/mLの間、約0.01mg/mLから約10mg/mLの間、約0.01mg/mLから約8mg/mLの間、約0.01mg/mLから約6mg/mLの間、約0.01mg/mLから約5mg/mLの間、約0.01mg/mLから約4mg/mLの間、約0.01mg/mLから約3.5mg/mLの間、約0.01mg/mLから約3.0mg/mLの間、約0.01mg/mLから約2.5mg/mLの間、約0.01mg/mLから約2.0mg/mLの間、約0.01mg/mLから約1.5mg/mLの間、約0.01mg/mLから約1.0mg/mLの間、約0.01mg/mLから約0.5mg/mLの間、約0.01mg/mLから約0.25mg/mLの間、約0.01mg/mLから約0.1mg/mLの間、約0.1mg/mLから約12.5mg/mLの間、約0.1mg/mLから約10.0mg/mLの間、約0.1mg/mLから約8.0mg/mLの間、約0.1mg/mLから約6.0mg/mLの間、約0.1mg/mLから約5.0mg/mLの間、約0.1mg/mLから約4.0mg/mLの間、約0.1mg/mLから約3.5mg/mLの間、約0.1mg/mLから約3.0mg/mLの間、約0.1mg/mLから約2.5mg/mLの間、約0.1mg/mLから約2.0mg/mLの間、約0.1mg/mLから約1.5mg/mLの間、約0.1mg/mLから約1.0mg/mLの間、約0.1mg/mLから約0.5mg/mLの間、又は約0.1mg/mLから約0.25mg/mLの間)の組換え抗体濃度を含むことができる。
【0110】
一部の実施形態では、組換え抗体を含む流体を、約25L/m2/時から約400L/m2/時の間、約25L/m2/時から約390L/m2/時の間、約25L/m2/時から約380L/m2/時の間、約25L/m2/時から約360L/m2/時の間、約25L/m2/時から約340L/m2/時の間、約25L/m2/時から約320L/m2/時の間、約25L/m2/時から約300L/m2/時の間、約25L/m2/時から約280L/m2/時の間、約25L/m2/時から約260L/m2/時の間、約25L/m2/時から約240L/m2/時の間、約25L/m2/時から約220L/m2/時の間、約25L/m2/時から約200L/m2/時の間、約25L/m2/時から約180L/m2/時の間、約25L/m2/時から約160L/m2/時の間、約25L/m2/時から約140L/m2/時の間、約25L/m2/時から約120L/m2/時の間、約25L/m2/時から約100L/m2/時の間、約25L/m2/時から約80L/m2/時の間、約25L/m2/時から約60L/m2/時の間、約25L/m2/時から約40L/m2/時の間、約25L/m2/時から約35L/m2/時の間、約40L/m2/時から約400L/m2/時の間、約40L/m2/時から約380L/m2/時の間、約40L/m2/時から約360L/m2/時の間、約40L/m2/時から約340L/m2/時の間、約40L/m2/時から約320L/m2/時の間、約40L/m2/時から約300L/m2/時の間、約40L/m2/時から約280L/m2/時の間、約40L/m2/時から約260L/m2/時の間、約40L/m2/時から約240L/m2/時の間、約40L/m2/時から約220L/m2/時の間、約40L/m2/時から約220L/m2/時の間、約40L/m2/時から約200L/m2/時の間、約40L/m2/時から約180L/m2/時の間、約40L/m2/時から約160L/m2/時の間、約40L/m2/時から約140L/m2/時の間、約40L/m2/時から約120L/m2/時の間、約40L/m2/時から約100L/m2/時の間、約40L/m2/時から約80L/m2/時の間、約40L/m2/時から約60L/m2/時の間、約40L/m2/時から約50L/m2/時の間、約60L/m2/時から約400L/m2/時の間、約60L/m2/時から約380L/m2/時の間、約60L/m2/時から約360L/m2/時の間、約60L/m2/時から約340L/m2/時の間、約60L/m2/時から約320L/m2/時の間、約60L/m2/時から約300L/m2/時の間、約60L/m2/時から約280L/m2/時の間、約60L/m2/時から約260L/m2/時の間、約60L/m2/時から約240L/m2/時の間、約60L/m2/時から約220L/m2/時の間、約60L/m2/時から約200L/m2/時の間、約60L/m2/時から約180L/m2/時の間、約70L/m2/時から約150L/m2/時の間、約70L/m2/時から約180L/m2/時の間、約60L/m2/時から約160L/m2/時の間、約60L/m2/時から約140L/m2/時の間、約60L/m2/時から約120L/m2/時の間、約60L/m2/時から約100L/m2/時の間、約60L/m2/時から約80L/m2/時の間、約80L/m2/時から約400L/m2/時の間、約80L/m2/時から約380L/m2/時の間、約80L/m2/時から約360L/m2/時の間、約80L/m2/時から約340L/m2/時の間、約80L/m2/時から約320L/m2/時の間、約80L/m2/時から約300L/m2/時の間、約80L/m2/時から約280L/m2/時の間、約80L/m2/時から約260L/m2/時の間、約80L/m2/時から約240L/m2/時の間、約80L/m2/時から約220L/m2/時の間、約80L/m2/時から約200L/m2/時の間、約80L/m2/時から約180L/m2/時の間、約80L/m2/時から約160L/m2/時の間、約80L/m2/時から約140L/m2/時の間、約80L/m2/時から約120L/m2/時の間、約80L/m2/時から約100L/m2/時の間、約100L/m2/時から約400L/m2/時の間、約100L/m2/時から約380L/m2/時の間、約100L/m2/時から約360L/m2/時の間、約100L/m2/時から約340L/m2/時の間、約100L/m2/時から約320L/m2/時の間、約100L/m2/時から約300L/m2/時の間、約100L/m2/時から約280L/m2/時の間、約100L/m2/時から約260L/m2/時の間、約100L/m2/時から約240L/m2/時の間、約100L/m2/時から約220L/m2/時の間、約100L/m2/時から約200L/m2/時、100L/m2/時から約180L/m2/時の間、約100L/m2/時から約160L/m2/時の間、約100L/m2/時から約140L/m2/時の間、約100L/m2/時から約120L/m2/時の間、約120L/m2/時から約400L/m2/時の間、約120L/m2/時から約380L/m2/時の間、約120L/m2/時から約360L/m2/時の間、約120L/m2/時から約340L/m2/時の間、約120L/m2/時から約320L/m2/時の間、約120L/m2/時から約300L/m2/時の間、約120L/m2/時から約280L/m2/時の間、約120L/m2/時から約260L/m2/時の間、約120L/m2/時から約240L/m2/時の間、約120L/m2/時から約220L/m2/時の間、約120L/m2/時から約200L/m2/時の間、約120L/m2/時から約180L/m2/時の間、約120L/m2/時から約160L/m2/時の間、約120L/m2/時から約140L/m2/時の間、約140L/m2/時から約400L/m2/時の間、約140L/m2/時から約380L/m2/時の間、約140L/m2/時から約360L/m2/時の間、約140L/m2/時から約340L/m2/時の間、約140L/m2/時から約320L/m2/時の間、約140L/m2/時から約300L/m2/時の間、約140L/m2/時から約280L/m2/時の間、約140L/m2/時から約260L/m2/時の間、約140L/m2/時から約240L/m2/時の間、約140L/m2/時から約220L/m2/時の間、約140L/m2/時から約200L/m2/時の間、約140L/m2/時から約180L/m2/時の間、約140L/m2/時から約160L/m2/時の間、約160L/m2/時から約400L/m2/時の間、約160L/m2/時から約380L/m2/時の間、約160L/m2/時から約360L/m2/時の間、約160L/m2/時から約340L/m2/時の間、約160L/m2/時から約3
20L/m2/時の間、約160L/m2/時から約300L/m2/時の間、約160L/m2/時から約280L/m2/時の間、約160L/m2/時から約260L/m2/時の間、約160L/m2/時から約240L/m2/時の間、約160L/m2/時から約220L/m2/時の間、約160L/m2/時から約200L/m2/時の間、約160L/m2/時から約180L/m2/時の間、約180L/m2/時から約400L/m2/時の間、約180L/m2/時から約380L/m2/時の間、約180L/m2/時から約360L/m2/時の間、約180L/m2/時から約340L/m2/時の間、約180L/m2/時から約320L/m2/時の間、約180L/m2/時から約300L/m2/時の間、約180L/m2/時から約280L/m2/時の間、約180L/m2/時から約260L/m2/時の間、約180L/m2/時から約240L/m2/時の間、約180L/m2/時から約220L/m2/時の間、約180L/m2/時から約200L/m2/時の間、約200L/m2/時から約400L/m2/時の間、約200L/m2/時から約380L/m2/時の間、約200L/m2/時から約360L/m2/時の間、約200L/m2/時から約340L/m2/時の間、約200L/m2/時から約320L/m2/時の間、約200L/m2/時から約300L/m2/時の間、約200L/m2/時から約280L/m2/時の間、約200L/m2/時から約260L/m2/時の間、約200L/m2/時から約240L/m2/時の間、約200L/m2/時から約220L/m2/時の間、約220L/m2/時から約400L/m2/時の間、約220L/m2/時から約380L/m2/時の間、約220L/m2/時から約360L/m2/時の間、約220L/m2/時から約340L/m2/時の間、約220L/m2/時から約320L/m2/時の間、約220L/m2/時から約300L/m2/時の間、約220L/m2/時から約280L/m2/時の間、約220L/m2/時から約260L/m2/時の間、約220L/m2/時から約240L/m2/時の間、約240L/m2/時から約400L/m2/時の間、約240L/m2/時から約380L/m2/時の間、約240L/m2/時から約3
60L/m2/時の間、約240L/m2/時から約340L/m2/時の間、約240L/m2/時から約320L/m2/時の間、約240L/m2/時から約300L/m2/時の間、約240L/m2/時から約280L/m2/時の間、約240L/m2/時から約260L/m2/時の間、約260L/m2/時から約400L/m2/時の間、約260L/m2/時から約380L/m2/時の間、約260L/m2/時から約360L/m2/時の間、約260L/m2/時から約340L/m2/時の間、約260L/m2/時から約320L/m2/時の間、約260L/m2/時から約300L/m2/時の間、約260L/m2/時から約280L/m2/時の間、約280L/m2/時から約400L/m2/時の間、約280L/m2/時から約380L/m2/時の間、約280L/m2/時から約360L/m2/時の間、約280L/m2/時から約340L/m2/時の間、約280L/m2/時から約320L/m2/時の間、約280L/m2/時から約300L/m2/時の間、約300L/m2/時から約400L/m2/時の間、約300L/m2/時から約380L/m2/時の間、約300L/m2/時から約360L/m2/時の間、約300L/m2/時から約340L/m2/時の間、約300L/m2/時から約320L/m2/時の間、約320L/m2/時から約400L/m2/時の間、約320L/m2/時から約380L/m2/時の間、約320L/m2/時から約360L/m2/時の間、約320L/m2/時から約340L/m2/時の間、約340L/m2/時から約400L/m2/時の間、約340L/m2/時から約380L/m2/時の間、約340L/m2/時から約360L/m2/時の間、約360L/m2/時から約400L/m2/時の間、約360L/m2/時から約380L/m2/時の間、又は約380L/m2/時から約400L/m2/時の流速でデプスフィルターを通して流して、可溶性タンパク質凝集体、例えば、タンパク質二量体及びより高次のオリゴマー(例えば、可溶性組換え抗体)を選択的に保持する。この濾過工程を、例えばシリカ、1層若しくは複数の層の繊維媒体、1層若しくは複数の層の荷電若しくは表面修飾ミクロ多孔質膜、又はクロマトグラフィー媒体の小床、の濾過媒体を含むデプスフィルターを使用して行う。デプスフィルターは、例えば、約10cm2から約32000cm2の間、約10cm2から約31000cm2の間、約10cm2から約30000cm2の間、約10cm2から約29000cm2の間、約10cm2から約28000cm2の間、約10cm2から約27000cm2の間、約10cm2から約26000cm2の間、約10cm2から約25000cm2の間、約10cm2から約24000cm2の間、約10cm2から約23000cm2の間、約10cm2から約22000cm2の間、約10cm2から約21000cm2の間、約10cm2から約20000cm2の間、約10cm2から約19000cm2の間、約10cm2から約18000cm2の間、約10cm2から約17000cm2の間、約10cm2から約16000cm2の間、約10cm2から約15000cm2の間、約10cm2から約14000cm2の間、約10cm2から約13000cm2の間、約10cm2から約12000cm2の間、約10cm2から約11000cm2の間、約10cm2から約10000cm2の間、約10cm2から約9000cm2の間、約10cm2から約8000cm2の間、約10cm2から約7000cm2の間、約10cm2から約6000cm2の間、約10cm2から約5000cm2の間、約10cm2から約4000cm2の間、約10cm2から約3000cm2の間、約10cm2から約2000cm2の間、約10cm2から約1500cm2の間、約10cm2から約1020cm2の間、約10cm2から約1000cm2の間、約10cm2から約500cm2の間、約10cm2から約75cm2の間、約100cm2から約25000cm2の間、約100cm2から約24000cm2の間、約100cm2から約23000cm2の間、約100cm2から約22000cm2の間、約100cm2から約21000cm2の間、約100cm2から約20000cm2の間、約100cm2から約19000cm2の間、約100cm2から約18000cm2の間、約100cm2から約17000cm2の間、約100cm2から約16000cm2の間、約100cm2から約15000cm2の間、約100cm2から約14000cm2の間、約100cm2から約1300
0cm2の間、約100cm2から約12000cm2の間、約100cm2から約11000cm2の間、約100cm2から約10000cm2の間、約1000cm2から約9000cm2の間、約100cm2から約8000cm2の間、約100cm2から約7000cm2の間、約100cm2から約6000cm2の間、約100cm2から約5000cm2の間、約100cm2から約4000cm2の間、約100cm2から約3000cm2の間、約100cm2から約2000cm2の間、約100cm2から約1000cm2の間、約100cm2から約500cm2の間、約500cm2から約25000cm2の間、約500cm2から約24000cm2の間、約500cm2から約23000cm2の間、約500cm2から約22000cm2の間、約500cm2から約21000cm2の間、約500cm2から約20000cm2の間、約500cm2から約19000cm2の間、約500cm2から約18000cm2の間、約500cm2から約17000cm2の間、約500cm2から約16000cm2の間、約500cm2から約15000cm2の間、約500cm2から約14000cm2の間、約500cm2から約13000cm2の間、約500cm2から約12000cm2の間、約500cm2から約11000cm2の間、約500cm2から約10000cm2の間、約500cm2から約9000cm2の間、約500cm2から約8000cm2の間、約500cm2から約7000cm2の間、約500cm2から約6000cm2の間、約500cm2から約5000cm2の間、約500cm2から約4000cm2の間、約500cm2から約3000cm2の間、約500cm2から約2000cm2の間、約500cm2から約1000cm2の間、約1000cm2から約25000cm2の間、約1000cm2から約24000cm2の間、約1000cm2から約23000cm2の間、約1000cm2から約22000cm2の間、約1000cm2から約21000cm2の間、約1000cm2から約20000cm2の間、約1000cm2から約19000cm2の間、約1000cm2から約18000cm2の間、約1000cm2から約17000cm2の間、約1000cm2から約16000
cm2の間、約1000cm2から約15000cm2の間、約1000cm2から約14000cm2の間、約1000cm2から約13000cm2の間、約1000cm2から約12000cm2の間、約1000cm2から約11000cm2の間、約1000cm2から約10000cm2の間、約1000cm2から約9000cm2の間、約1000cm2から約8000cm2の間、約1000cm2から約7000cm2の間、約1000cm2から約6000cm2の間、約1000cm2から約5000cm2の間、約1000cm2から約4000cm2の間、約1000cm2から約3000cm2の間、約1000cm2から約2000cm2の間、約5000cm2から約25000cm2の間、約5000cm2から約24000cm2の間、約5000cm2から約23000cm2の間、約5000cm2から約22000cm2の間、約5000cm2から約21000cm2の間、約5000cm2から約20000cm2の間、約5000cm2から約19000cm2の間、約5000cm2から約18000cm2の間、約5000cm2から約17000cm2の間、約5000cm2から約16000cm2の間、約5000cm2から約15000cm2の間、約5000cm2から約14000cm2の間、約5000cm2から約13000cm2の間、約5000cm2から約12000cm2の間、約5000cm2から約11000cm2の間、約5000cm2から約10000cm2の間、約5000cm2から約9000cm2の間、約5000cm2から約8000cm2の間、約5000cm2から約7000cm2の間、約5000cm2から約6000cm2の間、約10000cm2から約25000cm2の間、約10000cm2から約24000cm2の間、約10000cm2から約23000cm2の間、約10000cm2から約2200cm2の間、約10000cm2から約21000cm2の間、約10000cm2から約20000cm2の間、約10000cm2から約19000cm2の間、約10000cm2から約18000cm2の間、約10000cm2から約17000cm2の間、約10000cm2から約16000cm2の間、約10000cm2から約15000cm2の間、約10000
cm2から約14000cm2の間、約10000cm2から約13000cm2の間、約10000cm2から約12000cm2の間、約10000cm2から約11000cm2の間、約15000cm2から約25000cm2の間、約15000cm2から約24000cm2の間、約15000cm2から約23000cm2の間、約15000cm2から約22000cm2の間、約15000cm2から約21000cm2の間、約15000cm2から約20000cm2の間、約15000cm2から約19000cm2の間、約15000cm2から約18000cm2の間、約15000cm2から約17000cm2の間、約15000cm2から約16000cm2の間、約20000cm2から約25000cm2の間、約20000cm2から約24000cm2の間、約20000cm2から約23000cm2の間、約20000cm2から約22000cm2の間、約20000cm2から約21000cm2の間、又は約25cm2の膜表面積を有することができる。一部の例では、2つ以上のデプスフィルターをマニホールドに流体連通させて、精製プロセスの1つ又は複数の工程でデプスフィルターを通して流される組換え抗体の量を増加させる。
【0111】
組換え抗体をデプスフィルターを通して流す工程は、可溶性タンパク質凝集体の実質的に完全な除去をもたらすことができる。例えば、組換え抗体をデプスフィルターを通して流す工程は、精製された組換え抗体を含み且つ可溶性タンパク質凝集体が実質的にない(例えば、約若しくは少なくとも90%ない、約若しくは少なくとも90.5%ない、約若しくは少なくとも91.0%ない、約若しくは少なくとも91.5%ない、約若しくは少なくとも92.0%ない、約若しくは少なくとも92.5%ない、約若しくは少なくとも93.0%ない、約若しくは少なくとも93.5%ない、約若しくは少なくとも94.0%、約若しくは少なくとも94.5%ない、約若しくは少なくとも95.0%ない、約若しくは少なくとも95.5%ない、約若しくは少なくとも96.0%ない、約若しくは少なくとも96.5%ない、約若しくは少なくとも97.0%ない、約若しくは少なくとも97.5%ない、約若しくは少なくとも98.0%ない、約若しくは少なくとも98.5%ない、約若しくは少なくとも99.0%ない、約若しくは少なくとも99.5%ない、又は約若しくは少なくとも99.8%ない)濾液をもたらすことができる。一部の実施形態では、デプスフィルターは、精製された組換え抗体を含み且つ検出可能な可溶性タンパク質凝集体を含まない濾液をもたらす。
【0112】
タンパク質凝集体のレベル又は量を検出する方法は、当技術分野において公知である。例えば、サイズ排除クロマトグラフィー、ネイティブ(非変性)ゲルクロマトグラフィー、分析用超遠心分離(AUC)、流動場分画(FFF)、及び動的光散乱(DLS)を使用して、デプスフィルター濾液中に存在する可溶性タンパク質凝集体の量を検出することができる。
【0113】
方法の一実施形態では、一定圧力濾過モード又は一定流量操作モードを使用する。組換え抗体を含む流体を、加圧リザーバによって保持し、そのリザーバ内の圧力によってデプスフィルターを通してポンプ輸送することができる。流体をノーマルフロー濾過モードに付すと、凝集体はデプスフィルターによって保持され、凝集体不含の流体は濾液として濾出される。その濾液を下流の加工、例えば1つ又は複数の単位操作のための導管に通すことができる。この要領で操作することによって、可溶性タンパク質凝集体はデプスフィルターによって保持される。或いは、リザーバとデプスフィルターの間に位置するポンプを使用して、一定圧力を生じさせ、デプスフィルターを通る一定流量を維持することができる。組換え抗体を含む流体をノーマルフロー濾過モードに付すと、凝集体はデプスフィルターによって保持され、凝集体不含の流体は濾液としてデプスフィルターから濾出される。濾液を更なる下流での加工のための導管に通すことができる。
【0114】
凝集体を除去するために使用することができる非限定的なデプスフィルターは本明細書に記載されており、使用することができる更なるデプスフィルターは当技術分野において公知である。代表的な、好適な、デプスフィルターとしては、シリカ、セルロース系繊維、合成繊維又はこれらのブレンドで形成された繊維媒体から形成されたもの、例えば、CUNO(登録商標)Zeta PLUS(登録商標)Delipidフィルター(3M社、St. Paul、MN)、CUNO(登録商標)Emphaze AEXフィルター(3M社、St. Paul、MN)、CUNO(登録商標)90ZA08Aフィルター(3M社、St. Paul、MN)、CUNO(登録商標)DELI08A Delipidフィルター(3M社、St. Paul、MN)、Millipore社のX0HCフィルター(EMD Millipore社、Billerica、MA)、MILLISTAK(登録商標)パッド(EMD Millipore社、Billerica、MA)、再生セルロース、ポリエーテルスルホン、ポリアリールスルホン、ポリスルホン、ポリイミド、ポリアミド又はポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなる群から選択される材料から製造された、荷電している又は表面化学的性質(例えば、米国特許第5,629,084号及び同第4,618,533号によって教示されているような、親水性若しくは疎水性、又は正若しくは負電荷)を有するミクロ多孔質膜、例えば、荷電DURAPORE(登録商標)膜、疎水性DURAPORE(登録商標)膜、疎水性AERVENT(登録商標)膜及びINTERCEPT(商標)Q第四級荷電膜(全て、EMD Millipore社、Billerica、MAから入手可能)が挙げられる。
【0115】
1つ又は複数の単位操作
本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態は、捕捉する工程と、ウイルス濾過を(例えば、本明細書に記載されているウイルス濾過を行う方法のいずれかを使用して)行う工程の間に、組換え抗体に関する1つ又は複数(例えば、2つ、3つ、4つ若しくは5つ)の単位操作、例えば、濾過(例えば、流体中の組換え抗体を濃縮するための限外濾過/ダイアフィルトレーション)の単位操作、組換え抗体を精製する単位操作、組換え抗体をポリッシュする単位操作、ウイルス不活化の単位操作、デプス濾過の単位操作、組換え抗体を含む流体のpH及びイオン濃度の一方又は両方を調整する(例えば、上昇させる又は低下させる)単位操作、並びにプレ濾過の単位操作の群から選択される1つ又は複数の単位操作を行う工程を含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態は、捕捉する工程と、ウイルス濾過の工程の間に、組換え抗体に関する1つ又は複数(例えば、2つ、3つ、4つ若しくは5つ)の単位操作、例えば、流体中の組換え抗体を濃縮するための限外濾過/ダイアフィルトレーションの単位操作、イオン交換クロマトグラフィーの単位操作、疎水性相互作用クロマトグラフィーの単位操作、組換え抗タンパク質をポリッシュする単位操作、ウイルス不活化の単位操作、組換えタンパク質を含む流体のpH調整、イオン強度調整、pHとイオン強度両方の調整の単位操作、デプス濾過の単位操作、及びプレ濾過の単位操作の群から選択される1つ又は複数の単位操作を行う工程を含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、方法は、捕捉工程とウイルス濾過の工程の間に、ポリッシング(例えば、疎水性相互作用クロマトグラフィーを行うことによるポリッシング)、ウイルス不活化、組換え抗体を濃縮するための限外濾過/ダイアフィルトレーション、デプス濾過そしてプレ濾過(例えば、Sartorius Virosart(登録商標)Maxプレフィルターを使用するプレ濾過)の、逐次的単位操作を行う工程を含む。
【0116】
本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態は、捕捉工程前に1つ又は複数(例えば、2つ、3つ、4つ若しくは5つ)の単位操作、例えば、培地を清澄化する単位操作、濾過(例えば、流体中の組換え抗体を濃縮するための限外濾過/ダイアフィルトレーション)の単位操作、ウイルス不活化の単位操作、精製する単位操作、並びに組換え抗体を含む流体のpH及びイオン濃度の一方又は両方を調整する(例えば、上昇させる又は低下させる)単位操作の群から選択される1つ又は複数の単位操作を行う工程を更に含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態は、捕捉工程の前に1つ又は複数(例えば、2つ、3つ、4つ若しくは5つ)の単位操作、例えば、流体中の組換え抗体を濃縮するための限外濾過/ダイアフィルトレーションの単位操作、イオン交換クロマトグラフィーの単位操作、疎水性相互作用クロマトグラフィーの単位操作、組換え抗体をポリッシュする単位操作、ウイルス不活化の単位操作、組換え抗体を含む流体のpH調整、イオン強度調整、pHとイオン強度両方の調整の単位操作の群から選択される1つ又は複数の単位操作を行う工程を更に含む。一部の実施形態では、方法は、捕捉工程の前に、培地の清澄化、組換え抗体の濃縮するための限外濾過/ダイアフィルトレーション、そしてウイルス不活性化の、逐次的工程を更に含む。
【0117】
一部の実施形態は、ウイルス不活化の工程後に1つ又は複数の単位操作、例えば、組換え抗体を精製する単位操作、組換え抗体をポリッシュする単位操作、精製された組換え抗体を含む流体のpH及びイオン濃度の一方若しくは両方を調整する(例えば、上昇させる若しくは低下させる)単位操作、又は流体を更なるウイルスフィルターに通す単位操作の群から選択される1つ又は複数の単位操作を行う工程を更に含む。本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態では、ウイルス濾過の単位操作は、組換え抗体をデプスフィルターを通して流す工程の直後に行われるか、又は組換え抗体をプレフィルターを通して流す工程の直後に行われる。
【0118】
組換えタンパク質の精製及びポリッシング
本明細書に記載されている方法は、組換えタンパク質を精製する単位操作を行うために使用することができる少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムを使用して組換え抗体を精製する工程を含むことがある。本明細書に記載されている方法は、組換えタンパク質をポリッシュする単位操作を行うために使用することができる少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜を使用して組換え抗体をポリッシュする工程を含むことがある。
【0119】
組換え抗体を精製するための少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムは、捕捉メカニズム(例えば、本明細書に記載されている若しくは当技術分野において公知の捕捉メカニズムのいずれか)を利用する樹脂、又は陰イオン交換、陽イオン交換若しくはモレキュラーシーブクロマトグラフィーを行うために使用することができる樹脂を含むことができる。組換え抗体をポリッシュするための少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜は、陰イオン交換、陽イオン交換又はモレキュラーシーブクロマトグラフィーを行うために使用することができる樹脂(例えば、当技術分野において公知の陰イオン交換、陽イオン交換又はモレキュラーシーブクロマトグラフィーを行うため例示的な樹脂のいずれか)を含むことができる。
【0120】
組換え抗体を精製するための少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムのサイズ、形状及び体積、並びに/又は組換え抗体をポリッシュするための少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム若しくはクロマトグラフィー膜のサイズ及び形状は、本明細書に記載されている又は当技術分野において公知のクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜の例示的なサイズ、形状及び体積の組合せのいずれであってもよい。組換え抗体の精製又はポリッシングは、例えば、組換え抗体を精製又はポリッシュする操作単位を行うために使用される少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜にロードする工程、前記カラム又は膜を洗浄する工程、溶出する工程及び平衡化する工程を含むことがある。通常は、精製するために使用されるクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜から出てくる溶出緩衝液が組換え抗体を含む。通常は、ポリッシングに使用されるクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜から出てくるロード及び/又は洗浄緩衝液が組換え抗体を含む。
【0121】
例えば、組換え抗体を精製するためのクロマトグラフィーカラムのサイズは、例えば、約1.0mLから約650Lの間(例えば、約5.0mLから約600Lの間、約5.0mLから約550Lの間、約5.0mLから約500Lの間、約5.0mLから約450Lの間、約5.0mLから約400Lの間、約5.0mLから約350Lの間、約5.0mLから約300Lの間、約5.0mLから約250Lの間、約5.0mLから約200Lの間、約5.0mLから約150Lの間、約5.0mLから約100Lの間、約5.0mLから約50Lの間、約5.0mLから約10Lの間、約5.0mLから約1.0Lの間、約5.0mLから約900mLの間、約5.0mLから約800mLの間、約5.0mLから約700mLの間、約5.0mLから約600mLの間、約5.0mLから約500mLの間、約5.0mLから約400mLの間、約5.0mLから約300mLの間、約5.0mLから約200mLの間、約5.0mLから約180mLの間、約5.0mLから約160mLの間、約5.0mLから約140mLの間、約5.0mLから約120mLの間、約5.0mLから約100mLの間、約5.0mLから約80mLの間、約5.0mLから約60mLの間、約5.0mLから約40mLの間、約5.0mLから約30mLの間、又は約5.0mLから約25mLの間)の体積を有することができる。
【0122】
組換え抗体を精製するために少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムにロードしたときの、組換え抗体を含む流体の線流速は、例えば、50cm/時から約600cm/時の間、約50cm/時から約550cm/時の間、約50cm/時から約500cm/時の間、約50cm/時から約450cm/時の間、約50cm/時から約400cm/時の間、約50cm/時から約350cm/時の間、約50cm/時から約300cm/時の間、約50cm/時から約250cm/時の間、約50cm/時から約200cm/時の間、約50cm/時から約150cm/時の間、又は約50cm/時から約100cm/時の間でありうる(例えば、約100cmから約200cmの間の直径を有するクロマトグラフィーカラムの場合)。組換え抗体を精製するためにクロマトグラフィーカラムにロードされる組換え抗体の濃度は、例えば、約0.05mg/mLから約90mg/mLの間の組換え抗体(例えば、約0.1mg/mLから約90mg/mLの間、約0.1mg/mLから約80mg/mLの間、約0.1mg/mLから約70mg/mLの間、約0.1mg/mLから約60mg/mLの間、約0.1mg/mLから約50mg/mLの間、約0.1mg/mLから約40mg/mLの間、約0.1mg/mLから約30mg/mLの間、約0.1mg/mLから約20mg/mL、0.5mg/mLから約20mg/mLの間、約0.1mg/mLから約15mg/mLの間、約0.5mg/mLから約15mg/mLの間、約0.1mg/mLから約10mg/mLの間、又は約0.5mg/mLから約10mg/mLの間の組換え抗体)でありうる。精製するための少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム中の樹脂は、陰イオン交換又は陽イオン交換クロマトグラフィー樹脂でありうる。精製する単位操作を行うために使用される少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜中の樹脂は、陽イオン交換樹脂でありうる。
【0123】
組換え抗体のロード後、少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜を少なくとも1種の洗浄緩衝液で洗浄する。当技術分野では理解されうることだが、少なくとも1種(例えば、2、3又は4種)の洗浄緩衝液は、少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムから組換えタンパク質ではない全てのタンパク質を溶出し、しかも組換え抗体と樹脂の相互作用を妨げない又は妨げたとしても組換え抗体を溶出させないことを意図したものである。
【0124】
洗浄緩衝液を少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムに、例えば、50cm/時から約600cm/時の間、約50cm/時から約550cm/時の間、約50cm/時から約500cm/時の間、約50cm/時から約450cm/時の間、約50cm/時から約400cm/時の間、約50cm/時から約350cm/時の間、約50cm/時から約300cm/時の間、約50cm/時から約250cm/時の間、約50cm/時から約200cm/時の間、約50cm/時から約150cm/時の間、又は約50cm/時から約100cm/時の間の線流速で、通すことができる(例えば、約100cmから約200cmの間の直径を有するクロマトグラフィーカラムの場合)。使用される洗浄緩衝液の体積(例えば、1種より多くの洗浄緩衝液が使用される場合には使用される洗浄緩衝液を併せた総体積)は、約1Xカラム体積(CV)から約10X CVの間、約1X CVから約9X CVの間、約1X CVから約8X CVの間、約1X CVから約7X CVの間、約1X CVから約6X CVの間、約2X CVから約10X CVの間、約3X CVから約10X CVの間、約4X CVから約10X CVの間、約2.5X CVから約5.0X CVの間、約5X CVから約10X CVの間、又は約5X CVから約8X CVの間でありうる。全洗浄時間は、約2分から約5時間の間(例えば、約5分から約4.5時間の間、約5分から約4.0時間の間、約5分から約3.5時間の間、約5分から約3.0時間の間、約5分から約2.5時間の間、約5分から約2.0時間の間、約5分から約1.5時間の間、約10分から約1.5時間の間、約10分から約1.25時間の間、約20分から約1.25時間の間、約30分から約1時間の間、約2分から10分の間、約2分から15分の間、又は約2分から30分の間)でありうる。
【0125】
組換え抗体を精製するための少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムの洗浄後、溶出緩衝液をカラムに通すことによって組換え抗体を溶出する。組換え抗体を精製する単位操作を行うために使用することができるカラムに、溶出緩衝液を、例えば、約25cm/時から約600cm/時の間、約25cm/時から約550cm/時の間、約25cm/時から約500cm/時の間、約25cm/時から約450cm/時の間、約25cm/時から約400cm/時の間、約25cm/時から約350cm/時の間、約25cm/時から約300cm/時の間、約25cm/時から約250cm/時の間、約25cm/時から約200cm/時の間、約25cm/時から約150cm/時の間、又は約25cm/時から約100cm/時の間の線流速で、通すことができる(例えば、約100cmから約200cmの間の直径を有するクロマトグラフィーカラムの場合)。組換え抗体を精製するための少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム各々から組換え抗体を溶出するために使用される溶出緩衝液の体積は、約1Xカラム体積(CV)から約10X CVの間、約1X CVから約9X CVの間、約1X CVから約8X CVの間、約1X CVから約7X CVの間、約1X CVから約6X CVの間、約1X CVから約5X CVの間、約1X CVから約4X CVの間、約2X CVから約10X CVの間、約3X CVから約10X CVの間、約4X CVから約10X CVの間、約5X CVから約10X CVの間、又は約5X CVから約9X CVの間でありうる。全溶出時間は、約5分から約3時間の間、約5分から約2.5時間の間、約5分から約2.0時間の間、約5分から約1.5時間の間、約5分から約1.5時間の間、約5分から約1.25時間の間、約5分から約1.25時間の間、約5分から約1時間の間、約5分から約40分の間、約10分から約40分の間、約20分から約40分の間、又は約30分から1.0時間の間でありうる。これらの方法で使用することができる溶出緩衝液の非限定的な例は、樹脂及び/又は治療用抗体に依存することになる。例えば、溶出緩衝液は、異なる塩濃度(例えば、上昇した塩濃度)、異なるpH(例えば、上昇した若しくは低下した塩濃度)、又は樹脂との結合について組換え抗体と競合することになる分子を含むことができる。本明細書に記載されている例示的な捕捉メカニズムの各々のためのそのような溶出緩衝液の例は、当技術分野において周知である。
【0126】
溶出後、且つ、組換え抗体を含む流体の次の体積が少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムにロードされうる前に、再生緩衝液を使用して少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜を平衡化しなければならない。再生緩衝液をクロマトグラフィーカラムに、例えば、約25cm/時から約600cm/時の間、約25cm/時から約550cm/時の間、約25cm/時から約500cm/時の間、約25cm/時から約450cm/時の間、約25cm/時から約400cm/時の間、約25cm/時から約350cm/時の間、約25cm/時から約300cm/時の間、約25cm/時から約250cm/時の間、約25cm/時から約200cm/時の間、約25cm/時から約150cm/時の間、又は約25cm/時から約100cm/時の間の線流速で、通すことができる(例えば、約100cmから約200cmの間の直径を有するクロマトグラフィーカラムの場合)。平衡化に使用される再生緩衝液の体積は、例えば、約1Xカラム体積(CV)から約10X CVの間、約1X CVから約9X CVの間、約1X CVから約8X CVの間、約1X CVから約7X CVの間、約1X CVから約6X CVの間、約2X CVから約10X CVの間、約3X CVから約10X CVの間、約2X CVから約5X CVの間、約2.5X CVから約7.5X CVの間、約4X CVから約10X CVの間、約5X CVから約10X CVの間、又は約5X CVから約10X CVの間でありうる。組換え抗体を精製する単位操作を行うために使用される流体中の組換え抗体の濃度は、約0.05mg/mLから約90mg/mLの間、約0.1mg/mLから約90mg/mLの間、約0.1mg/mLから約80mg/mLの間、約0.1mg/mLから約70mg/mLの間、約0.1mg/mLから約60mg/mLの間、約0.1mg/mLから約50mg/mLの間、約0.1mg/mLから約40mg/mLの間、約2.5mg/mLから約7.5mg/mLの間、約0.1mg/mLから約30mg/mLの間、約0.1mg/mLから約20mg/mL、0.5mg/mLから約20mg/mLの間、約0.1mg/mLから約15mg/mLの間、約0.5mg/mLから約15mg/mLの間、約0.1mg/mLから約10mg/mLの間、又は約0.5mg/mLから約10mg/mLの間の組換え抗体でありうる。
【0127】
組換え抗体をポリッシュする単位操作を行うために使用することができる少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜は、陽イオン交換、陰イオン交換、疎水性、混合モード又はモレキュラーシーブクロマトグラフィーを行うために使用することができる樹脂を含むことができる。当技術分野では理解されうることだが、ポリッシングは、クロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜にロードする工程、そのようなカラム又は膜をチェイスする工程及び再生する工程を含むことがある。例えば、ロード、チェイシング及び再生工程を使用してポリッシングを行う場合、組換え抗体は、少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜中の樹脂に結合せず、組換えタンパク質はロード及びチェイシング工程でクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜から溶出され、再生工程は、クロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜から一切の不純物を除去するために使用される。ロード、チェイシング及び再生工程の各々で使用される例示的な線流速及び緩衝液体積を下文にて説明する。
【0128】
組換え抗体をポリッシュするためのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜のサイズ、形状及び体積は、本明細書に記載されているクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜の例示的なサイズ、形状及び体積の組合せのいずれであってもよい。例えば、少なくとも1つのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜のサイズは、約2.0mLから約650Lの間、約2.0mLから約600Lの間、約2.0mLから約550Lの間、約2.0mLから約500Lの間、約2.0mLから約450Lの間、約2.0mLから約400Lの間、約2.0mLから約350Lの間、約2.0mLから約300Lの間、約2.0mLから約250Lの間、約2.0mLから約200Lの間、約2.0mLから約150Lの間、約2.0mLから約100Lの間、約2.0mLから約50Lの間、約2.0mLから約25Lの間、約2.0mLから約10Lの間、約2.0Lから約5Lの間、約2.0mLから約2Lの間、約2.0mLから約1Lの間、約2.0mLから約800mLの間、約2.0mLから約600mLの間、約2.0mLから約400mLの間、約2.0mLから約200mLの間、約2.0mLから約180mLの間、約2.0mLから約160mLの間、約2.0mLから約140mLの間、約2.0mLから約120mLの間、約2.0mLから約100mLの間、約2.0mLから約80mLの間、約2.0mLから約60mLの間、約2.0mLから約40mLの間、約2.0mLから約40mLの間、約2.0mLから約30mLの間、約5.0mLから約30mLの間、約2.0mLから約25mLの間、約2.0mLから約10mLの間、又は約2.0mLから約5mLの間の体積を有することができる。少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムは、その直径の点から説明することもできる。例えば、本明細書に記載されている少なくとも1つのクロマトグラフィーカラムは、約1cmから約200cmの間、約1cmから約180cmの間、約1cmから約160cmの間、約1cmから約140cmの間、約1cmから約120cmの間、約1cmから約100cmの間、約1cmから約80cmの間、約1cmから約60cmの間、約1cmから約40cmの間、約1cmから約20cmの間、又は約1cmから約10cmの間の直径を有することができる。クロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜にロードしたときの、組換え抗体を含む流体の線流速は、25cm/時から約600cm/時の間、約25cm/時から約550cm/時の間、約25cm/時から約500cm/時の間、約25cm/時から約450cm/時の間、約25cm/時から約400cm/時の間、約25cm/時から約350cm/時の間、約25cm/時から約300cm/時の間、約25cm/時から約250cm/時の間、約25cm/時から約200cm/時の間、約25cm/時から約150cm/時の間、又は約25cm/時から約100cm/時の間でありうる(例えば、約100cmから約200cmの間の直径を有するクロマトグラフィーカラムの場合)。樹脂1mL当りのロードされる組換えタンパク質の量は、約5mg/mLから約250mg/mLの間、約5mg/mLから約200mg/mLの間、約5mg/mLから約150mg/mLの間、約5mg/mLから約100mg/mLの間、約5mg/mLから約80mg/mLの間、約5mg/mLから約60mg/mLの間、約5mg/mLから約40mg/mLの間、約5mg/mLから約20mg/mLの間、約5mg/mLから約15mg/mLの間、又は約5mg/mLから約10mg/mLの間でありうる。ポリッシングのためのクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜中の樹脂は、陰イオン交換又は陽イオン交換樹脂でありうる。樹脂は、例えば、陽イオン交換樹脂でありうる。
【0129】
ロード工程後、チェイシング工程を行う。例えば、チェイス緩衝液を少なくとも1つのクロマトグラフィー膜又はクロマトグラフィー膜に通して、カラム又は膜と実質的に結合しない組換え抗体を回収することができる。これらの実施形態では、チェイス緩衝液をカラム又は膜に、約25cm/時から約600cm/時の間、約25cm/時から約550cm/時の間、約25cm/時から約500cm/時の間、約25cm/時から約450cm/時の間、約25cm/時から約400cm/時の間、約25cm/時から約350cm/時の間、約25cm/時から約300cm/時の間、約25cm/時から約250cm/時の間、約25cm/時から約200cm/時の間、約25cm/時から約150cm/時の間、又は約25cm/時から約100cm/時の間の線流速で、通すことができる(例えば、約100cmから約200cmの間の直径を有するクロマトグラフィーカラムの場合)。使用されるチェイス緩衝液の体積は、約1Xカラム体積(CV)から約20X CVの間、約1X CVから約15X CVの間、約5X CVから約20X CVの間、約1X CVから約14X CVの間、約1X CVから約13X CVの間、約1X CVから約12X CVの間、約1X CVから約11X CVの間、約2X CVから約11X CVの間、約3X CVから約11X CVの間、約4X CVから約11X CVの間、約2.5X CVから約5.0X CVの間、約5X CVから約11X CVの間、又は約5X CVから約10X CVの間でありうる。全チェイシング時間は、約2分から約3時間の間、約2分から約2.5時間の間、約2分から約2.0時間の間、約2分から約1.5時間の間、約2分から約1.25時間の間、約2分から約5分の間、約2分から約10分の間、約2分から約4分の間、約30分から約1時間の間、約2分から15分の間、又は約2分から30分の間でありうる。ロード工程及びチェイシング工程においてカラムを通り抜ける濾液中に存在する組換え抗体の総合濃度は、約0.1mg/mLから約250mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約200mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約150mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約100mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約80mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約70mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約60mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約50mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約40mg/mLの間の組換え抗体、約2.5mg/mLから約7.5mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約30mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約20mg/mLの間の組換え抗体、0.5mg/mLから約20mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約15mg/mLの間の組換え抗体、約0.5mg/mLから約15mg/mLの間の組換え抗体、約0.1mg/mLから約10mg/mLの間の組換え抗体、約0.5mg/mLから約10mg/mLの間の組換え抗体、又は約1mg/mLから約5mg/mLの間の組換え抗体でありうる。
【0130】
チェイシング工程の後、且つ流体の次の量をロードする前に、再生緩衝液を使用してカラム又は膜を再生しなければならない。再生緩衝液をポリッシングのためのカラム又は膜に、約25cm/時から約600cm/時の間、約25cm/時から約550cm/時の間、約25cm/時から約500cm/時の間、約25cm/時から約450cm/時の間、約25cm/時から約400cm/時の間、約25cm/時から約350cm/時の間、約25cm/時から約300cm/時の間、約25cm/時から約250cm/時の間、約25cm/時から約200cm/時の間、約25cm/時から約150cm/時の間、又は約25cm/時から約100cm/時の間の線流速で通すことができる。再生に使用される再生緩衝液の体積は、約1Xカラム体積(CV)から約20X CVの間、約1X CVから約15X CVの間、約5X CVから約20X CVの間、約1X CVから約14X CVの間、約1X CVから約13X CVの間、約1X CVから約12X CVの間、約1X CVから約11X CVの間、約2X CVから約11X CVの間、約3X CVから約11X CVの間、約4X CVから約11X CVの間、約2.5X CVから約5.0X CVの間、約5X CVから約11X CVの間、又は約5X CVから約10X CVの間でありうる。
【0131】
他の例では、ポリッシングの単位操作を行うために使用される1つ又は複数のクロマトグラフィーカラム又はクロマトグラフィー膜は、組換え抗体を含む流体中に存在する不純物に選択的に結合する又はそのような不純物を保持する樹脂を含み、1つ又は複数のカラム及び/又は膜中の樹脂の結合能力に達したら、又は実質的にほぼ達した状態になったら、1つ又は複数のカラム及び/又は膜を再生するのではなく、1つ又は複数のカラム及び/又は膜を(例えば、同様のカラム又は膜と)交換する。
【0132】
ウイルスの不活化及びウイルス濾過
組換え抗体を含む流体中に存在するウイルスを不活化する単位操作は、組換え抗体を含む流体を約3.0から5.0の間、約3.5から約4.5の間、約3.5から約4.25の間、約3.5から約4.0の間、約3.5から約3.8の間、又は約3.75のpHで、少なくとも25分の期間、約30分から1.5時間の間の期間、約30分から約1.25時間の間の期間、約0.75時間から約1.25時間の間の期間、又は約1時間の期間インキュベートすることができる、クロマトグラフィーカラム、クロマトグラフィー膜又は保持タンクを使用して行うことができる。
【0133】
ウイルス濾過の単位操作は、本明細書に記載されているウイルス濾過を行う方法のいずれかを使用して行うことができる。
【0134】
pH及び/又はイオン濃度の調整
本明細書に記載されている一部の方法は、組換え抗体を含む流体のpH及び/又はイオン濃度を調整する(例えば、上昇させる又は低下させる)1つ又は複数の工程を含むことがある。本明細書中で説明するように、組換え抗体を含む流体のpH及び/又はイオン濃度は、その流体への(例えば、インライン緩衝液調整リザーバの使用による)緩衝液の添加によって調整する(例えば、上昇させる又は低下させる)ことができる。
【0135】
精製された組換え抗体の製剤化
本明細書に記載されている方法のいずれかについての一部の実施形態は、組換え抗体を医薬組成物に製剤化する工程を更に含む。例えば、製剤化は、(例えば、本明細書に記載されている組換え抗体を精製する又は製造する方法のいずれかによって産生された)精製された抗体に医薬的に許容される賦形剤を添加することを含むことがある。製剤化は、医薬的に許容される賦形剤を精製された組換え抗体と混合することを含むこともある。医薬的に許容される賦形剤(例えば、天然に存在しない医薬的に許容される賦形剤)の例は、当技術分野において周知である。一部の実施形態では、精製された組換え抗体を静脈内、動脈内、皮下、腹腔内又は筋肉内投与用に製剤化する。
【実施例】
【0136】
本明細書に記載されている任意の方法に使用することができ、特許請求の範囲に記載されている本発明を制限しない幾つかの一般的プロトコルを、下で説明する。
【0137】
(実施例1)
BNJ441抗体のウイルス濾過に対する様々なプレフィルター、pH、アルギニン濃度及び塩化ナトリウム濃度の効果
ウイルス濾過に対する様々なプレフィルター、pH、アルギニン濃度及び塩化ナトリウム濃度の効果を試験するために一連の実験を行った。これらの実験では、0.1μmプレフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターのどちらかでプレ濾過した、5.5から7.6の間のpH、65mMから300mMの間の塩化ナトリウム濃度、0又は50mMのL-アルギニン濃度、及び2.91mg/mLから3.54mg/mLの間のBNJ441モノクローナル抗体を有する様々な流体を、各々、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを通して流した。各流体をVirosart(登録商標)CPVフィルターを通して流したときのVirosart(登録商標)CPVフィルターの流束減衰及びフロースルー(g/m2)を判定した。
【0138】
データは、より良好なVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルタースループットが、Sartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターを使用してプレ濾過した流体について観察され、5.5のpHを有し且つL-アルギニンを一切含まない流体、又は7.6のpHを有し且つ25mMアルギニンを含む流体についても一般に観察されたことを示す(
図1及び
図2を参照されたい)。統計解析を使用して、
図4に列挙されているパラメータを使用してVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターについての50%流量減衰時のスループットを予測した。
図4のデータは、プレフィルターのタイプがウイルスフィルタースループットに有意な影響を与えることも示す。
図5のデータは、50%流量減衰時のウイルスフィルターの平均スループットが、Sartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターを使用してプレ濾過した流体では(0.1μmフィルターを使用してプレ濾過した流体と比較して)増加されることを示す。
【0139】
図6は、50%流量減衰時のウイルスフィルタースループットとBNJ441モノクローナル抗体の流体力学的半径との関係を示す。
図6のデータは、流体力学的半径が減少するにつれてウイルスフィルタースループットが増加することを示す。
【0140】
図7は、5.5、6.5又は7.5のpHを有する流体についての50%流量減衰時のウイルスフィルターのスループットを示す。これらのデータは、5.5のpHを有する流体が、6.5のpH又はpH7.5を有する流体と比較してウイルスフィルターによる良好なスループットを有し、6.5のpHを有する流体が、ウイルスフィルターによる最低スループットを有することを示す。
【0141】
図8は、50%流量減衰時のウイルスフィルタースループットと流体中の安定化剤の濃度との関係を示す。これらのデータは、一般に、ウイルスフィルタースループットが、流体中の安定化剤の濃度が上昇するにつれて増加することを示す。
図9及び
図10のデータは、50%流量減衰時のウイルスフィルタースループットと、流体中の塩化ナトリウム濃度又はタンパク質凝集体のパーセンテージとの間に、それぞれ、有意な関係がないことを示す。
図11のデータは、流体の平均粒子濃度が増加するにつれて50%流量減衰時のウイルスフィルターのスループットが減少することを示す。
【0142】
図12は、50%流量減衰時のウイルスフィルターのスループットに対するpH5.5、6.5又は7.6での塩化ナトリウムの濃度の効果を示す。これらのデータは、塩化トリウム濃度を50mM~300mMに上昇させることによってpH5.5ではウイルスフィルタースループットが増加されるが、塩化ナトリウム濃度を50mM~300mMに上昇させることによってpH7.6ではウイルスフィルタースループットが減少することを示す。
【0143】
図13は、タンパク質凝集体のパーセンテージに対するpH5.5、6.5又は7.6での塩化ナトリウムの濃度の効果を示す。このデータは、pH5.5では塩化ナトリウム濃度を上昇させるとタンパク質凝集体のパーセンテージが上昇する結果となるが、pH7.6では塩化ナトリウムを上昇させるとタンパク質凝集体のパーセンテージが低下する結果となることを示す。
【0144】
図14は、50%流量減衰時のウイルスフィルタースループットに対する塩化ナトリウムの濃度、流体のpH、及び使用するプレフィルターのタイプ(0.1μmプレフィルター又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター)の効果を示す。これらのデータは、Sartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターでプレ濾過した流体が、0.1μmプレフィルターでプレ濾過した流体と比較して高いウイルススループット値を有することを示す。Sartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターを使用してプレ濾過した流体について、塩化ナトリウム濃度の上昇は、pH5.5ではウイルスフィルタースループット増加と相関したが、塩化ナトリウム濃度の上昇は、pH7.6ではウイルスフィルタースループット減少と相関した。
【0145】
図15のデータは、pH5.5では流体中の塩化ナトリウムの濃度上昇がBNJ441モノクローナル抗体の流体力学的半径の減少と相関し、その一方でpH7.6では、流体中の塩化ナトリウムの濃度上昇がBNJ441モノクローナル抗体の流体力学的半径の減少とほんのわずかにしか相関しないことを示す。
【0146】
図16のデータは、BNJ441モノクローナル抗体の流体力学的半径が、一般に、流体のpH上昇に伴って増加することを示す。
図17のデータは、流体中の凝集体のパーセンテージと流体中の塩化ナトリウム濃度の間の関係を示す。
【0147】
図18は、750g/m
2より大きいウイルスフィルター流速を達成するためにBNJ441モノクローナル抗体を含む流体に含めるべきL-アルギニンの最適濃度(グラフの網掛けされていない領域)を示す。
【0148】
これらのデータは、軽鎖又は重鎖のCDR内に少なくとも1個のヒスチジンを有する抗体(例えば、BNJ441モノクローナル抗体)を含む流体について、約5.0から約6.7の間のpHがウイルスフィルタースループットを向上させること、及び場合により、約0mMから約25mMの間の安定化剤濃度に流体を調整する(例えば、上昇させる又は低下させる)ことでウイルスフィルタースループットを更に増加させることができることを示し、意味する。データは、軽鎖又は重鎖のCDR内に少なくとも1個のヒスチジンを有する抗体(例えば、BNJ441モノクローナル抗体)を含み且つ約6.7から約8.5の間のpHを有する流体について、流体の安定化剤濃度を約10mMから約100mMの間に調整することがウイルスフィルタースループットを向上させることになることを意味する。加えて、全ての流体について、データは、Sartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターの使用がウイルスフィルタースループットを向上させることを示す。
【0149】
(実施例2)
BNJ441モノクローナル抗体のウイルス濾過に対するpHの効果
旭化成メディカル株式会社のPlanova BioEx又は旭化成メディカル株式会社の20Nウイルスフィルターを使用して行ったウイルス濾過に対する、4mg/mLのBNJ441モノクローナル抗体を含む流体のpHの効果を試験するために、一連の実験を行った。試験した各流体は、65mMの塩化ナトリウムを含有し、7から8.5の間のpHを有した(下記Table 1(表1)を参照されたい)。
【0150】
【0151】
図19~
図22のデータは、7.75のpHを有し且つ65mMの塩化ナトリウム及び4mg/mLのBNJ441モノクローナル抗体を含有する流体を旭化成メディカル株式会社の20Nウイルスフィルターを通して流したときに、スループットへの最高の流束が達成されたことを示す。
【0152】
(実施例3)
サマリズマブのウイルス濾過にとって重要な因子を決定するための統計解析
統計解析を行って、Sartorius社のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターによるサマリズマブのスループットにとってどのパラメータ(因子)が最も重要であるのかを決定した。これらの実験で試験した流体は、5mg/mLから15mg/mLの間のサマリズマブ及び75mMから300mMの間の塩化ナトリウムを含み、5から6の間のpHを有した。この実験で試験した流体をTable 2(表2)に収載する。
【0153】
【0154】
流束減衰パーセンテージと、各流体をVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを通して流したときのVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのスループットの間の関係を
図23に示す。統計解析を行って、ウイルスフィルタースループットに対する各流体のpH、各流体の塩化ナトリウム濃度、及び各流体のサマリズマブ濃度の関係を試験した(
図24)。統計解析は、pHがpH5からpH6の間で上昇するにつれてウイルスフィルタースループットが増加すること、ナトリウム濃度が75mMから300mMの間で上昇するにつれてウイルスフィルタースループットが増加すること、及びサマリズマブ濃度が5mg/mLから15mg/mLの間で上昇するにつれてウイルスフィルタースループットが減少することを示す。
【0155】
(実施例4)
BNJ383モノクローナル抗体のウイルス濾過にとって重要な因子を決定するための統計解析
統計解析を行って、Sartorius社のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルター又はVirosart HFウイルスフィルターによるBNJ383モノクローナル抗体のスループットにとってどのパラメータ(因子)が最も重要であるのかを決定した。これらの実験で試験した流体は、10mg/mLのBNJ383モノクローナル抗体及び80mMから300mMの間の塩化ナトリウムを含み、7から8.5の間のpHを有した。この実験で試験した流体をTable 3(表3)に収載する。
【0156】
【0157】
データは、10mg/mLのBNJ383モノクローナル抗体及び80mMの塩化ナトリウムを含み且つ7のpHを有する流体を、Virosart HFウイルスフィルターを通して流したとき、スループットと比較して最高の流束減衰が達成されることを示す(
図25)。各流体についてのデータの統計解析は、流体のpHが7から8.5の間で上昇するにつれてウイルスフィルタースループットが減少すること、及び塩化ナトリウム濃度が80mMから300mMの間で上昇するにつれてウイルスフィルタースループットが減少することを示す(
図26)。
【0158】
(実施例5)
エクリズマブのウイルス濾過に対する様々なプレフィルターの効果
7.1mg/mLのエクリズマブ及び80mMの塩化ナトリウムを含み且つ6.5のpHを有する流体の、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを使用する下流のウイルス濾過に対する、多数の様々なプレフィルターを使用するプレ濾過の効果を試験するために、一連の実験を行った。試験した様々なプレフィルターは、Millipore社の0.5/0.2μm及び0.5/0.1μmプレフィルター、Sartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター、Sartopore 2プレフィルター、Sartobind STICプレフィルター、Sartobind Qプレフィルター、Sartobind HIC Phenylプレフィルター、又はSartobind Sプレフィルターであった。
【0159】
データは、7.1mg/mLのエクリズマブ及び80mMの塩化ナトリウムを含み且つ6.5のpHを有する流体を、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを通して流す前にSasrtorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターを通して流したとき、ウイルスフィルターのスループットと比較して最高の流束減衰が起こったことを示す(
図27)。データは、7.1mg/mLのエクリズマブ及び80mMの塩化ナトリウムを含み且つ6.5のpHを有する流体を、Sasrtorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターに通すことがまた、流体をVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターに流す前の前記流体中の可溶性タンパク質凝集体のパーセンテージを有意に低下させたことも示す。データは、XXmg/mLのエクリズマブ及び80mMの塩化ナトリウムを含み且つ6.5のpHを有する流体を、Sasrtorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルターを通して流すことがまた、流体中の不溶性粒子濃度を(Q1プールについてのデータとSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプールと比較して)有意に低下させることも示す(
図29)。
【0160】
これらのデータは、エクリズマブを含む流体をプレフィルター(例えば、Sasrtorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター等の、ポリアミド膜を含むプレフィルター)を通して流すことが、流体中の可溶性タンパク質凝集体及び不溶性粒子の濃度を低下させ、(その後、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルター等のウイルスフィルターを通して前記流体を流したときの)ウイルス濾過のスループットを増加させることを示す。
【0161】
(実施例6)
Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのロット間のばらつきの研究
エクリズマブのスループットに関するVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのロット間のばらつきを評価するために、一連の実験を行った。これらの実験では、同じロード材料を使用して5cm2のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの3つの異なるロットを試験した。
【0162】
材料及び方法
これらの実験の出発材料は、以下の工程を行うことによって調製した:プロテインAクロマトグラフィーを使用して濃縮清澄化培地からエクリズマブを捕捉する工程、低pHウイルス不活化を行う工程、限外濾過及びダイアフィルトレーションを行う工程、及びQセファロースクロマトグラフィーを行う工程。各実験において、出発材料を、その後、(すなわち、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを通して流す直前に)プレフィルターを通して流した。
【0163】
これらの実験では、218mLの出発材料を3.5cm
2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、及び0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)で濾過した。100mLの得られた濾液を5cm
2のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターで濾過して、20mMリン酸ナトリウム、80mMの塩化ナトリウム、pH6.50でエクリズマブのフィルタースループットを判定した。残存する100mLを、流束が初期値の約0%に降下するまで、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの別のロットで処理した(
図30)。このプロセスを更に2回行って、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの3つの異なるロットを2回ずつ評価した。Table 4(表4)は、このウイルスフィルター試験についての処理条件を収載する。ウイルスフィルター流束、流束減衰、及び送り圧をモニターした。出発材料及びウイルス濾液を、280nmでの吸光度を使用してタンパク質濃度について、及び可溶性タンパク質凝集体レベルについて評価した。
【0164】
【0165】
結果
図31及び
図32のデータは、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの流束にロット間の有意なばらつきがあり、同じロットからのVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターにも有意なばらつきがあることを示す。
【0166】
(実施例7)
下流のウイルスフィルターのスループットに対するプレ濾過ロードパラメータの効果の研究
下流のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのスループットに対するプレフィルターロードパラメータの効果を試験するために、一連の実験を行った。
【0167】
材料及び方法
これらの実験の出発材料は、以下の工程を行うことによって調製した:プロテインAクロマトグラフィーを使用して濃縮清澄化培地からエクリズマブを捕捉する工程、低pHウイルス不活化を行う工程、限外濾過及びダイアフィルトレーションを行う工程、及びQセファロースクロマトグラフィーを行う工程。3.5cm2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、及び3.5cm2の0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)を使用して、出発材料を2つの異なる条件:622L/m2(218mLを、3.5cm2のSHC及び3.5cm2のSHRを通して流す)又は311L/m2(109mLを、3.5cm2のSHC及び3.5cm2のSHRを通して流す)のもとでプレ濾過し、次いで、27~33psiの送り圧及び12.5mLの緩衝液チェイスを用いて100mLの(20mMのリン酸ナトリウム、80mMの塩化ナトリウム、6.5のpHを有する)各濾液を5cm2のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターに200L/m2で通した。各実験を2回ずつ行った。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの経時的流束を測定した。
【0168】
結果
図33及び
図34のデータは、プレフィルターに311L/m
2又は622L/m
2でロードしたとき、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのスループットに有意な差がなかったことを示す。
【0169】
(実施例8)
ウイルスフィルターのスループットに対する送り圧の効果の研究
Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのスループットに対する送り圧の効果を判定するために、一連の実験を行った。
【0170】
材料及び方法
これらの実験の出発材料は、以下の工程を行うことによって調製した:プロテインAクロマトグラフィーを使用して濃縮清澄化培地からエクリズマブを捕捉する工程、低pHウイルス不活化を行う工程、限外濾過及びダイアフィルトレーションを行う工程、及びQセファロースクロマトグラフィーを行う工程。3.5cm2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、及び3.5cm2の0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)、又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター(5cm2)を使用して出発材料を濾過して、20mMのリン酸ナトリウム、80mMの塩化ナトリウム、6.5のpHを有するインクルーディングを得、SHC/SHRプレフィルター実験には16psi又は30psi及びVirosart Maxプレフィルター実験には30psiの送り圧を用いて5cm2のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターで、インラインで更に濾過した。各実験を2回ずつ行った。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの経時的流束を測定した。
【0171】
結果
図35及び
図36のデータは、異なる入口圧力を使用してロードするしたときVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのスループットに有意な差がないこと、及びSartorius社のVirosart(登録商標)MaxプレフィルターをVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの前に使用したときVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルタースループットの有意な向上があることを示す。Virosart(登録商標)Maxプレフィルターを用いるとウイルス濾過操作時間が有意に短縮された。
【0172】
(実施例8)
下流のウイルスフィルターのスループットに対するプレ濾過中のタンパク質濃度の効果
直ぐ下流のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのスループットに対するプレ濾過中のタンパク質濃度の効果を試験するために、一連の実験を行った。
【0173】
材料及び方法
これらの実験の出発材料は、以下の工程を行うことによって調製した:プロテインAクロマトグラフィーを使用して濃縮清澄化培地からエクリズマブを捕捉する工程、低pHウイルス不活化を行う工程、限外濾過及びダイアフィルトレーションを行う工程、及びQセファロースクロマトグラフィーを行う工程。4mg/mL又は8mg/mLのエクリズマブ濃度を有する出発材料(218mL)を623L/m2で、3.5cm2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、及び3.5cm2の0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)、又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター(5cm2)にロードし、次いで、27~33psiの送り圧及び12.5mLの緩衝液チェイスを用いて、(20mMのリン酸ナトリウム、80mMの塩化ナトリウム、6.5のpHを有する)100mLの各濾液を5cm2のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターに200L/m2で通した。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの経時的流束を測定した。
【0174】
結果
図37及び
図38のデータは、より低いエクリズマブ濃度をプレフィルターにロードしたときVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの体積スループットの有意な増加が起こること、及びSartorius社のVirosart(登録商標)MaxプレフィルターをVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの前に使用したときVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルタースループットの有意な向上があることを示す。
【0175】
(実施例9)
ウイルス濾過の前にプレ濾過を使用するエクリズマブの精製
ウイルス濾過の直前にプレフィルターの使用を含むエクリズマブ精製プロセスに対する様々なプレフィルターの効果を試験するために、一連の実験を行った。
【0176】
材料及び方法
これらの実験の出発材料は、以下の工程を行うことによって調製した:プロテインAクロマトグラフィーを使用して濃縮清澄化培地からエクリズマブを捕捉する工程、低pHウイルス不活化を行う工程、限外濾過及びダイアフィルトレーションを行う工程、及びQセファロースクロマトグラフィーを行う工程。出発材料を30psiの圧力及び623L/m2で3.5cm2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)、及び3.5cm2の0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)、又はSartorius社のVirosart(登録商標)Maxプレフィルター(5cm2)にロードし、次いで、30psiの送り圧を用いて、(20mMのリン酸ナトリウム、80mMの塩化ナトリウム、6.5のpHを有する)各濾液を5cm2のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターに200L/m2で通し、最後のプレフィルター溶出液をVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを通して流した60分後に25mLのチェイス緩衝液をVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターを通して流した。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターでの濾過中に80%流束減衰に達したら、濾過を60分間中断し、Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターにロードするプレフィルター溶出液を緩衝液で4倍希釈した。Virosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの経時的流束を測定した。
【0177】
結果
図39及び
図40のデータは、Sartorius社のVirosart(登録商標)MaxプレフィルターをVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの前に使用したときVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターのスループット向上が達成されたこと、及び80%流束減衰に達した場合に使用する中断及び希釈が、Sartorius社のVirosart(登録商標)MaxプレフィルターをVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターの前に使用したときには必要でなかったことを示す。対照的に、3.5cm
2のMillipore社の0.5/0.2μmプレフィルター(SHC)及び3.5cm
2 0.5μm/0.1μmプレフィルター(SHR)をプレフィルターとして使用した2つの実験の一方では80%流束減衰に達し、60分中断及び4倍希釈を使用する必要があった(
図39及び
図40;実行1-SHC/SHR)。
【0178】
(実施例10)
エクリズマブ精製プロセスの異なる工程間でのデプス濾過の使用
組換えタンパク質精製プロセスの異なる工程間でデプス濾過を行う効果を試験するために、一連の実験を行った。
【0179】
材料及び方法
出発組換えタンパク質精製プロセスの異なる工程間にデプス濾過工程を挿入した。出発組換えタンパク質精製プロセスは、清澄化培地を調製する工程、限外濾過/ダイアフィルトレーションを使用して組換えタンパク質を濃縮する工程、溶媒/界面活性剤ウイルス不活化の工程、プロテインAクロマトグラフィーを使用して組換えタンパク質を捕捉する工程(捕捉)、組換えタンパク質をポリッシュする工程、限外濾過/ダイアフィルトレーションを行う工程、ウイルス濾過を行う工程、組換えタンパク質の最終ポリッシングを行う工程、及び限外濾過/ダイアフィルトレーションを行う工程を使用する(
図41Aに示されている)。組換えタンパク質を含む流体をCUNO Delipidフィルターを通して流すことを含むデプス濾過工程を、出発組換えタンパク質精製プロセスの2つの異なる工程間で行った(
図41B~
図41Dを参照されたい)。試験した各プロセスにおけるデプス濾過を行う影響を、下流のVirosart(登録商標)CPVウイルスフィルターでの流束の検出、並びに試験した精製プロセス終了時の最終精製組換えタンパク質中の可溶性タンパク質凝集体及び不溶性タンパク質粒子レベルの検出によって判定した。
【0180】
第2の一連の実験では、3つの異なるデプスフィルターを、宿主細胞タンパク質レベルを低下させるそれらの能力について試験した。試験した3つのフィルターのうちの1つは、陰イオン性及び疎水性を有するデプスフィルター(CUNO Delipidフィルターであるフィルター2)であった。デプスフィルターが陰イオン性及び疎水性を有するデプスフィルター(フィルター2)であり、且つデプス濾過工程が、元の条件を使用して行われる、又は85%より高いエクリズマブ収率を維持しながら不純物除去を最大にするように最適化された条件下で行われる、
図41Dに示されているようなエクリズマブ精製プロセスを使用して、Alexion 1210(BNJ441とも呼ばれる)を精製した。陰イオン性及び疎水性を有するデプスフィルター(フィルター2)には、流体をデプスフィルターを通して流すことによって、流体中のマウス微小ウイルス(MMV)及び異種指向性マウス白血病ウイルス(XMuLV)のレベルを低下せることができるかどうかを判定するための試験も行った。
【0181】
結果
図42及び
図43のデータは、デプス濾過をウイルス濾過の直前に行ったとき凝集体除去及び微粒子含有量の有意な向上が観察されたことを示す。
図44A及び
図44Bのデータは、陰イオン性及び疎水性を有するデプスフィルターが、宿主細胞タンパク質及び可溶性タンパク質凝集体の有意な除去をもたらすことを示す(フィルター2)。Table 5(表5)のデータは、陰イオン性及び疎水性を有するデプスフィルターを使用するデプス濾過実施のMMV及びXMuLVのレベルに関する結果を示す。
【0182】
【0183】
他の実施形態
本発明をその詳細な説明と共に記載したが、上述の説明は、本発明の範囲を例証するためのものであり、限定するためのものではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に記載の範囲によって定義される。他の態様、利点及び修飾形態は、下記の特許請求の範囲に記載の範囲内である。
【配列表】