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特許7134215静電感知システム及び静電感知アセンブリ
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  • 特許-静電感知システム及び静電感知アセンブリ 図1
  • 特許-静電感知システム及び静電感知アセンブリ 図2
  • 特許-静電感知システム及び静電感知アセンブリ 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-01
(45)【発行日】2022-09-09
(54)【発明の名称】静電感知システム及び静電感知アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G01R 29/12 20060101AFI20220902BHJP
   G01R 19/00 20060101ALI20220902BHJP
【FI】
G01R29/12 F
G01R19/00 B
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020207415
(22)【出願日】2020-12-15
(65)【公開番号】P2021110732
(43)【公開日】2021-08-02
【審査請求日】2020-12-15
(31)【優先権主張番号】108148274
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】390023582
【氏名又は名称】財團法人工業技術研究院
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】No.195,Sec.4,ChungHsingRd.,Chutung,Hsinchu,Taiwan 31040
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】タン ミンジュ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ミンダ
(72)【発明者】
【氏名】タン シユエン
(72)【発明者】
【氏名】ファン ユティン
(72)【発明者】
【氏名】ウ チュンピン
【審査官】小川 浩史
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第101216372(CN,A)
【文献】特表平6-502017(JP,A)
【文献】実開昭55-149924(JP,U)
【文献】特開昭56-31633(JP,A)
【文献】特開昭51-130825(JP,A)
【文献】米国特許第4873489(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0153819(US,A1)
【文献】特開2008-96167(JP,A)
【文献】特開2003-303695(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 29/12、29/24
G01R 19/00-19/32
G01N 27/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体分配コンポーネント内の流体の静電情報を感知するように構成された静電感知システムであって、
前記静電感知システムは、静電感知アセンブリを含み、
前記静電感知アセンブリは、
前記流体分配コンポーネント内に部分的に配置されるように前記流体分配コンポーネントを介して配置されるよう構成された感知コンポーネントと、
前記流体分配コンポーネント内に配置された感知コンポーネントの一部を囲むとともに、少なくとも一部が前記感知コンポーネントの上流側に配置されている保護カバーであって、前記保護カバーは、第1の環状体部分及び第2の環状体部分を含み、前記第1の環状体部分の第1の内面は、前記第2の環状体部分の第2の内面に対して角度を有し、前記角度は、90度より大きく270度より小さい前記保護カバーと、
前記感知コンポーネントに電気的に接続された信号増幅器と、
前記信号増幅器に電気的に接続されたアナログ/デジタル変換器と、
を含み、
前記保護カバーは、前記感知コンポーネントから離間した開口部を有し、
前記開口部は、前記流体が前記開口部に流入する方向である開口部方向に対向するように定義され、前記開口部方向は、前記流体の流れ方向と非平行である、
静電感知システム。
【請求項2】
前記開口部方向が前記流れ方向に対して実質的に垂直である、請求項1に記載の静電感知システム。
【請求項3】
前記流体分配コンポーネントは、内周面を有し、
前記感知コンポーネント及び前記保護カバーは、前記内周面から突出し、
前記保護カバーは、前記感知コンポーネントよりも前記内周面からさらに突出している、請求項1に記載の静電感知システム。
【請求項4】
前記流体分配コンポーネントは、前記第1の環状体部分の第1の内面に対して実質的に垂直な内周面を有する、請求項に記載の静電感知システム。
【請求項5】
前記感知コンポーネントと前記開口部とは、前記感知コンポーネントの延在方向に沿った距離Dだけ離間しており、
前記開口部の直径と前記距離Dとの比が1/3以上1/1以下の範囲である、請求項1に記載の静電感知システム。
【請求項6】
前記開口部の直径と前記距離Dとの比が1/2である、請求項に記載の静電感知システム。
【請求項7】
前記保護カバーが電気絶縁材料で構成されている、請求項1に記載の静電感知システム。
【請求項8】
前記保護カバーフッ素樹脂で構成されている、請求項に記載の静電感知システム。
【請求項9】
前記感知コンポーネントと前記信号増幅器とを電気的に接続する電気抵抗器をさらに備えている、請求項1に記載の静電感知システム。
【請求項10】
前記信号増幅器は、前記感知コンポーネント及び前記アナログ/デジタル変換器に電気的に接続された電気抵抗器をさらに含む、請求項1に記載の静電感知システム。
【請求項11】
流体分配コンポーネント内に部分的に配置されるように前記流体分配コンポーネントを介して配置されるよう構成された感知コンポーネントと、
前記流体分配コンポーネント内に配置された前記感知コンポーネントの一部を囲むとともに、少なくとも一部が前記感知コンポーネントの上流側に配置されている保護カバーであって、前記保護カバーは、第1の環状体部分及び第2の環状体部分を含み、前記第1の環状体部分の第1の内面は、前記第2の環状体部分の第2の内面に対して角度を有し、前記角度は、90度より大きく270度より小さい前記保護カバーと、
を含み、
前記保護カバーは、前記感知コンポーネントから離間した開口部を有している、静電感知アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、静電感知システム(electrostatic sensing system)及び静電感知アセンブリに関し、より詳細には、接触型静電感知システム及び接触型静電感知アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子部品の小型化、高集積化に伴い、静電気放電(ESD)による電子部品の静電ダメージが大きくなってきている。しかし、静電気現象は目に見えないため、静電気を防止することは容易ではない。いわゆる「静電ダメージ」は、電気的に絶縁されているはずの回路モジュール間に静電現象が発生し、その静電現象によりモジュール間に短絡回路が形成され、集積回路(IC)にダメージを与えることで発生する。静電気放電によりICに大電流が流れると、電気的に絶縁性の高い酸化シリコン膜などの絶縁膜や内部回路が損傷する。電子部品の小型化、高集積化が進むと、静電気に弱くなる。半導体業界では、約80V~100Vの電圧で半導体を誤動作させることがある。また、約3kVの電圧は、人間が痛みを感じるのに十分な電圧であることが知られている。このように、静電気現象に起因する問題を改善するための解決策が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、改善された感知精度を有し、かつ、感知された流体の汚染を回避することができる静電感知システム及び静電感知アセンブリを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一実施形態は、流体分配コンポーネント(fluid distribution component)内の流体の静電情報を感知するように構成された静電感知システム(electrostatic sensing system)を提供し、静電感知アセンブリ(electrostatic sensing assembly)、信号増幅器、及びアナログ/デジタル変換器を含む。静電感知アセンブリは、感知コンポーネント(sensing component)と、シールド(shield)とを含む。感知コンポーネントは、流体分配コンポーネントに配置されるように構成されている。感知コンポーネントは、流体分配コンポーネント内に部分的に位置するように、流体分配コンポーネントを貫通して配置される。シールドは、流体分配コンポーネント内に位置する感知コンポーネントの一部を囲む。前記シールドの少なくとも一部は、前記感知コンポーネントの上流側に配置されている。信号増幅器は、感知コンポーネントに電気的に接続されている。アナログ/デジタル変換器は、信号増幅器に電気的に接続されている。シールドは、感知コンポーネントから離間した開口部を有する。
【0005】
本開示の別の実施形態は、感知コンポーネント及びシールドを含む静電感知アセンブリを提供する。感知コンポーネントは、流体分配コンポーネントに配置されるように構成されている。感知コンポーネントは、流体分配コンポーネント内に部分的に配置されるように、流体分配コンポーネントを介して配置される。シールドは、流体分配コンポーネント内に位置する感知コンポーネントの一部を囲む。シールドの少なくとも一部は、感知コンポーネントの上流側に配置されている。前記シールドは、前記感知コンポーネントから離間している開口部を有する。
【0006】
上述した静電感知システム及び静電感知アセンブリによれば、感知コンポーネントと開口部との間の距離は、ゼロに近い(near zero)、又は、ほぼゼロである(even being zero)瞬間速度(instant speed)で流体を感知コンポーネントに密着(contact)させるか、又は、接触(touch)させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示は、以下に記載された詳細な説明及び添付の図面からより良く理解されるであろう。
【0008】
図1】本開示の第1の実施形態による静電感知アセンブリが流体分配コンポーネントに取り付けられた状態を示す断面図である。
図2】本開示の第1の実施形態に従った静電感知システムのブロック図である。
図3】本開示の第2の実施形態による静電感知システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示された実施形態の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が記載されている。しかしながら、1つ以上の実施形態が、これらの特定の詳細なしに実施されてもよいことは明らかであろう。他の例では、図面を簡略化するために、周知の構造及び装置が模式的に示されている。
【0010】
図1を参照されたい。図1は、本開示の第1の実施形態に従った静電感知アセンブリが流体分配コンポーネントに取り付けられている様子を示す断面図である。
【0011】
一実施形態では、静電感知アセンブリ100が提供され、流体分配コンポーネント20内の流体の静電特性を感知し、静電情報を生成するように構成されている。流体分配コンポーネント20は、例えば、チューブ又はポンプであり、流体分配コンポーネント20の最外層は、例えば、テフロン(登録商標)(例えば、パーフルオロアルコキシ(PFA))などの電気絶縁材料で構成されている。さらに、流体分配コンポーネント20は、内周面22を有し、内周面22は、流体が流れることを可能にする流路Cを形成する。ここで、前記流体は、例えば、高純度有機溶媒、例えば、ネガティブトーン現像(NTD)溶媒、超純水、又は酢酸ブチルなどである。流れる流体は、流体分配コンポーネント20との間で摩擦を生じ、それによって静電現象を発生させる。
【0012】
本実施形態では、静電感知アセンブリ100は、感知コンポーネント110とシールド120とを含む。感知コンポーネント110は、流体分配コンポーネント20の内部に部分的に配置されるように、流体分配コンポーネント20を介して配置されるように構成される。この配置では、感知コンポーネント110は、流体の静電特性を感知することができ、流体と直接接触することによって静電情報を生成することができる。これにより、静電感知アセンブリ100は、改善された感知精度を有する。
【0013】
シールド120は、テフロン(登録商標)のような電気絶縁材料で構成されている。シールド120は、流体分配コンポーネント20の内部に部分的に位置するように流体分配コンポーネント20を貫通して配置されている。シールド120は、少なくとも流体分配コンポーネント20の内部に位置する感知コンポーネント110の一部を囲み、覆っている。さらに、本実施形態及び他の実施形態では、流体分配コンポーネント20内の流体は、特定の方向(例えば、図1に示す流れ方向F1)に流れ、流体は、感知コンポーネント110に接触する前にシールド120の一部に接触する。すなわち、流れ方向F1を流れる流れは、シールド120の一部に到達した後、感知コンポーネント110に到達する。ここで、前記シールド120の前記一部が位置する感知コンポーネント110の側は、感知コンポーネント110の上流側と定義されている。換言すれば、シールド120の少なくとも一部が感知コンポーネント110の上流側に位置する。
【0014】
本実施形態では、シールド120は、第1の環状体部分121と第2の環状体部分122とを含む。第1の環状体部分121は、流体分配コンポーネント20の内周面22に対して実質的に垂直な第1の内面1211を有する。第2の環状体部分122は、第1の環状体部分121の第1の内面1211に対して角度θの第2の内面1221を有する。ここで、角度θは90度よりも大きく、270度よりも小さい。この実施形態では、第2の環状体部分122の第2の内面1221と第1の環状体部分121の第1の内面1211との間の角度θは、90度よりも大きく、180度よりも小さいが、本開示はこれに限定されない。他の実施形態では、第2の環状体部分の第2の内面と第1の環状体部分の第1の内面との間の前記角度は、180度よりも大きく、270度よりも小さくてもよく、そのような範囲では、第1の環状体部分の内径は、第2の環状体部分の異なる部分が互いに干渉しないように幅が拡がっていることが好ましい。
【0015】
第2の環状体部分122は、第1の環状体部分121から離れた位置に開口部Oを有し、感知コンポーネント110と開口部Oとは、互いに、感知コンポーネントの延在方向に沿った距離Dだけ離間している。また、感知コンポーネント110とシールド120とは、共に内周面22から突出しており、シールド120は、感知コンポーネント110よりも内周面22からさらに突出している。
【0016】
この実施形態では、シールド120の開口部Oは、流れの流れ方向(例えば、図1に示される方向F1及びF3)に対して実質的に垂直な開口部方向Aに向かっていると定義される。本明細書で使用されるように、「実質的に垂直」という用語は、厳密な直角に対して無視できるほどの差を有する方向と有していない方向との2つの方向の間の角度を指す。しかしながら、開口部方向Aは、流体の流れ方向F1及びF3に対して実質的に垂直であることに限定されず、他の実施形態では、開口部方向Aは、流体の流れ方向に対して鋭角又は鈍角を有するなど、流体の流れ方向に対して非平行であってもよい。
【0017】
この実施形態では、感知コンポーネント110と開口部Oとの間の距離Dは、ゼロに近いか、又は、ほぼゼロである瞬間速度で、流体を感知コンポーネント110に密着させるか、又は接触させることができる。詳細には、方向F1に沿って静電感知アセンブリ100に向かって流れる流体は、シールド120によって遮断されて停止され、これによって流体から静電感知アセンブリ100への直接的な衝撃が回避される。その後、流体は、シールド120の外表面に沿ってのみ流れ、方向F2に沿ってシールド120の開口部Oに流入し、シールド120の内部に入ることができる。流体が方向F2に沿って移動している間、その流速は大きく減少し、感知コンポーネント110に到達したときには、ほぼゼロにまでダウンし得る。その後、流体は、シールド120の外に流れ出て、感知コンポーネント110から離れた方向F3に沿って流れてもよい。
【0018】
開口部Oは、距離Dに対して1/3以上1/1以下の範囲の比率を有する直径Wを有しており、本実施形態では、前記比率は1/2であってもよい。具体的には、一例では、開口部Oの直径Wは0.5ミリ(mm)であってもよく、感知コンポーネント110と開口部Oとの間の距離Dは1ミリであってもよい。これにより、流体は感知コンポーネント110に接触している間にゼロに近いか、又はほぼゼロである瞬間流速を有することができる。また、開口部Oの直径Wが1mmであり、感知コンポーネント110と開口部Oとの間の距離Dが2mmである場合には、感知コンポーネント110に接触している流体の瞬間流速はゼロに近いか、又はほぼゼロである。開口部Oの直径Wが2mmであり、感知コンポーネント110と開口部Oとの間の距離Dが5mmであるとき、感知コンポーネント110と接触している流体の瞬間流速はゼロに近いか、又はほぼゼロである。開口部Oの直径Wが5mmであり、感知コンポーネント110と開口部Oとの間の距離Dが10mmである場合、感知コンポーネント110と接触している流体の瞬間的な流速は、ゼロに近いか、又は、ほぼゼロである。
【0019】
上述したように、開口部Oの直径Wと距離Dとの前記比が前記範囲(すなわち、1/3以上1/1以下)の間にある限り、シールド120は、感知コンポーネント110に十分な保護を提供することができ、感知コンポーネント110の近くの流体の流速をゼロに近いか、又はほぼゼロであるように減少させ、それにより、感知コンポーネント110を流体からの直接的な衝撃から保護することができる。このように、感知コンポーネント110は、流体によって損傷を受けることが防止される。具体的には、流体からの衝撃によって感知コンポーネント110の表面層が損傷を受けることが防止され、その結果、感知コンポーネント110から流体に落下する破片が発生しないようになる。その結果、流体の純度が所望のレベルに維持されるため、その後の工程の歩留まりを維持するか、又は向上させることができる。
【0020】
シールド120は、流体分配コンポーネント20を貫通して配置されることに限定されないことに留意されたい。他の実施形態では、シールドは、流体分配コンポーネントのチャンバ内の感知コンポーネントの部分を囲み、感知コンポーネントの上流側に位置する部分を有することができる限り、流体分配コンポーネントのチャンバ(例えば、チューブ)内に配置されてもよい。
【0021】
さらに図2を参照すると、静電感知システム10が提供される。ここで、図2は、本開示の第1の実施形態による静電感知システム10のブロック図である。図示されているように、静電感知システム10は、静電感知アセンブリ100と、静電マッチングコンポーネント(electrostatic matching component)200と、信号増幅器300と、アナログ/デジタル変換器(analog-to-digital converter)400と、放電コントローラ600とを含む。静電感知システム10は、信号処理コンポーネント500をさらに含んでもよい。
【0022】
静電感知アセンブリ100は、感知コンポーネント110とシールド120とを含む。上述したように、感知コンポーネント110は、流体分配コンポーネント20の内部に部分的に位置するように、流体分配コンポーネント20を貫通して配置されるように構成されている。シールド120は、流体分配コンポーネント20の内部に位置する感知コンポーネント110の一部を少なくとも囲んで覆っている。シールド120の少なくとも一部は、感知コンポーネント110の上流側に位置している。静電マッチングコンポーネント200は、感知コンポーネント110に電気的に接続されている。信号増幅器300は、静電マッチングコンポーネント200に電気的に接続された抵抗器(resistor)310をさらに含む。アナログ/デジタル変換器400は、信号増幅器300の抵抗器310に電気的に接続されている。放電コントローラ600は、静電信号が信号増幅器300の抵抗器310と整合(match)するように、感知コンポーネント110及び静電マッチングコンポーネント200に電気的に接続されている。信号処理コンポーネント500は、静電信号を処理するように構成されている。
【0023】
図1及び図3を参照して説明する。図3は、本開示の第2の実施形態による静電感知システム10aのブロック図である。静電感知システム10aは、静電感知アセンブリ100、抵抗器150、静電マッチングコンポーネント200、信号増幅器300、アナログ/デジタル変換器400、及び放電コントローラ600を含む。静電感知システム10aは、信号処理コンポーネント500をさらに含んでもよい。
【0024】
静電感知アセンブリ100は、感知コンポーネント110とシールド120とを含む。上述したように、感知コンポーネント110は、流体分配コンポーネント20の内部に部分的に位置するように、流体分配コンポーネント20を介して配置されるように構成されている。シールド120は、流体分配コンポーネント20の内部に位置する感知コンポーネント110の部分を少なくとも囲んで覆っている。シールド120の少なくとも一部は、感知コンポーネント110の上流側に位置している。抵抗器150は、感知コンポーネント110に電気的に接続されている。静電マッチングコンポーネント200は、静電信号が大きくなりすぎないように、抵抗器150に電気的に接続されている。信号増幅器300は、静電マッチングコンポーネント200に電気的に接続されている。アナログ/デジタル変換器400は、信号増幅器300に電気的に接続されている。放電コントローラ600は、静電信号が信号増幅器300に整合するように、抵抗器150及び静電マッチングコンポーネント200に電気的に接続されている。信号処理コンポーネント500は、受信した静電信号を処理するように構成されている。
【0025】
上述した静電感知システム及び静電感知アセンブリによれば、感知コンポーネントと開口部Oとの間の距離Dは、ゼロに近い、又は、ほぼゼロである瞬間速度で流体を感知コンポーネントに密着させるか、又は接触させることができる。
【0026】
さらに、感知コンポーネントと開口部Oとの間の距離Dに対する開口部の比が1/3以上1/1以下、より具体的には1/2の範囲である場合、流体の瞬間流速は、流体が感知コンポーネントと接触しているとき、ゼロに近いか、又は、ほぼゼロであり得る。
【0027】
本開示に様々な修正及び変形がなされ得ることは、当技術分野に熟練した当業者には明らかであろう。本明細書及び例示は、例示的な実施形態としてのみ考えられることが意図されており、開示の範囲は、以下の特許請求の範囲及びその均等物によって示される。
【0028】
[関連出願との相互引用]
本出願は、2019年12月30日付けで台湾特許庁に提出された特許出願No.108148274の出願日の利益を主張し、その内容のすべては、本出願に参照として含まれる。
図1
図2
図3