(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-02
(45)【発行日】2022-09-12
(54)【発明の名称】ブラシレスモータ
(51)【国際特許分類】
H02K 29/12 20060101AFI20220905BHJP
H02K 5/22 20060101ALI20220905BHJP
【FI】
H02K29/12
H02K5/22
(21)【出願番号】P 2018001508
(22)【出願日】2018-01-09
【審査請求日】2020-09-25
(73)【特許権者】
【識別番号】591201952
【氏名又は名称】株式会社一宮電機
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【氏名又は名称】西木 信夫
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【氏名又は名称】松田 朋浩
(72)【発明者】
【氏名】木梨 好一
【審査官】安池 一貴
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-333559(JP,A)
【文献】国際公開第2012/063361(WO,A1)
【文献】特開2017-063610(JP,A)
【文献】特開2010-142053(JP,A)
【文献】特開2012-196090(JP,A)
【文献】特開2009-112126(JP,A)
【文献】特開2008-160909(JP,A)
【文献】特開2009-213275(JP,A)
【文献】特開2004-023840(JP,A)
【文献】国際公開第2005/099068(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 29/12
H02K 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体に対して回転自在であり、少なくとも一端が前記筐体内から突出するシャフトと、
前記シャフトに固定されており、前記筐体内に位置するモータロータと、
前記筐体内において前記筐体に固定されており、前記シャフトの軸線方向に沿う軸線を有する筒状であって、前記モータロータが内側に位置するモータステータと、
前記筐体内に位置しており、前記シャフトの軸線方向において前記モータロータと相違する位置において前記シャフトに固定されたレゾルバロータと、
前記レゾルバロータが内側に位置するレゾルバステータと、
シール部材と、を備えており、
前記筐体は、
前記モータステータを固定する有底筒状のケースと、
前記ケースに固定されており、かつ、前記シャフトが挿通される挿通孔、及び前記シャフトの軸線周りの側壁に設けられた
貫通孔を有する有底筒状のブラケットと、を有しており、
前記レゾルバステータは、
ステータコアと、
前記ステータコアに固定されたインシュレータと、
前記インシュレータに巻回されてコイルを形成する複数の導線と、
前記導線がそれぞれ固着された複数個の端子部材と、を有しており、
前記ステータコアは、
前記シャフトの軸線方向に沿う軸線を有する筒状の基部と、
前記基部の径方向外側へ向かって前記基部から突出し、前記ブラケットに固定される取付片と、を具備しており、
前記インシュレータは、
前記ステータコアの前記基部に固定され、前記導線が巻回された本体部と、
前記シャフトの径方向外側へ向かって前記本体部から延出しており、前記ブラケットの前記側壁に設けられた前記
貫通孔から突出する延出部と、を有しており、
前記シール部材は、前記延出部と前記
貫通孔の周壁との間に位置しており、
各前記端子部材は、
前記インシュレータの前記延出部の基端側に位置しており、前記導線が固着された第1端と、
前記インシュレータの前記延出部の先端側から突出しており、前記延出部の先端とともにコネクタを形成する第2端と、をそれぞれ有するブラシレスモータ。
【請求項2】
筐体と、
前記筐体に対して回転自在であり、少なくとも一端が前記筐体内から突出するシャフトと、
前記シャフトに固定されており、前記筐体内に位置するモータロータと、
前記筐体内において前記筐体に固定されており、前記シャフトの軸線方向に沿う軸線を有する筒状であって、前記モータロータが内側に位置するモータステータと、
前記筐体内に位置しており、前記シャフトの軸線方向において前記モータロータと相違する位置において前記シャフトに固定されたレゾルバロータと、
前記筐体に固定された取付部材と、
前記取付部材に固定されており、前記シャフトの軸線方向に沿う軸線を有する筒状であって、前記レゾルバロータが内側に位置するレゾルバステータと、
シール部材と、を備えており、
前記筐体は、
前記モータステータを固定する有底筒状のケースと、
前記ケースに固定されており、かつ、前記シャフトが挿通される挿通孔、及び前記シャフトの軸線周りの側壁に設けられた
貫通孔を有する有底筒状のブラケットと、を有しており、
前記レゾルバステータは、
前記取付部材に固定されたステータコアと、
前記ステータコアに固定されたインシュレータと、
前記インシュレータに巻回されてコイルを形成する複数の導線と、
前記導線がそれぞれ固着された複数個の端子部材と、を有しており、
前記取付部材は、
前記シャフトの軸線方向に沿う軸線を有する筒状であって、前記モータステータの内径よりも小さい外径であって、前記シャフトの軸線方向において前記モータステータと少なくとも一部が重複しており、かつ、内側に位置する前記レゾルバステータを固定する本体筒部と、
前記本体筒部の径方向外側へ向かって前記本体筒部の外周面から突出しており、前記筐体に固定されたフランジ部と、を有しており、
前記インシュレータは、
前記ステータコアに固定され、前記導線が巻回された本体部と、
前記シャフトの径方向外側へ向かって前記本体部から延出しており、前記ブラケットの前記側壁に設けられた前記
貫通孔から突出する延出部と、を有しており、
前記シール部材は、前記延出部と前記
貫通孔の周壁との間に位置しており、
各前記端子部材は、
前記インシュレータの前記延出部の基端側に位置しており、前記導線が固着された第1端と、
前記インシュレータの前記延出部の先端側から突出しており、前記延出部の先端とともにコネクタを形成する第2端と、をそれぞれ有するブラシレスモータ。
【請求項3】
前記取付部材は、磁性体からなり、
前記取付部材は、前記本体筒部の軸線方向における前記モータステータ側の端部から径方向内側に延出された円板部をさらに有する請求項2に記載のブラシレスモータ。
【請求項4】
前記シール部材を前記筐体に固定する固定部材をさらに備えており、
前記固定部材は、前記インシュレータの前記延出部が挿通される貫通孔と、前記シャフトの径方向外側から前記シール部材に当接する第1当接面と、を有しており、
前記筐体の前記ブラケットは、
前記
貫通孔と、
前記シャフトの径方向内側から前記シール部材に当接する第2当接面と、を有する請求項1から3のいずれかに記載のブラシレスモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レゾルバを備えたブラシレスモータに関する。
【背景技術】
【0002】
筐体と、筐体に回転自在に支持されたシャフトと、シャフトに固着されたロータと、筐体に固着されたステータと、シャフトの回転位置を検出するレゾルバとを備えたブラシレスモータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載されたブラシレスモータでは、レゾルバは、シャフトに固定されたレゾルバロータ部と、ハウジング(筐体)に固定されたレゾルバステータ部とを備える。レゾルバステータには、接続線が接続されている。接続線は、ハウジングの外に引き出されている。
【0004】
この種のブラシレスモータでは、接続線は、まず、ゴムなどのシール部材に設けられた貫通孔に挿通される。接続線が挿通されたシール部材は、ハウジングの開口などに押し込まれ、接着剤などによってハウジングに固着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
接続線とシール部材との間の密着性を良くして防水性を高めるため、シール部材に設けられる貫通孔の径は、接続線の外径よりも小さくされる。したがって、接続線をシール部材の貫通孔に通す作業は、かなり手間がかかる。
【0007】
また、シール部材を押し潰すと貫通孔が変形して貫通孔の周壁と接続線との密着性が低下するおそれがある。そのため、接着剤を用いてシール部材をハウジングに固着する。接着剤を用いるので、シール部材をハウジングに取り付ける作業にも手間がかかる。
【0008】
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ブラシレスモータの組立作業が容易になる手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1) 本発明に係るブラシレスモータは、筐体と、前記筐体に対して回転自在であり、少なくとも一端が前記筐体内から突出するシャフトと、前記シャフトに固定されており、前記筐体内に位置するモータロータと、前記筐体内において前記筐体に固定されており、前記シャフトの軸線方向に沿う軸線を有する筒状であって、前記モータロータが内側に位置するモータステータと、前記筐体内に位置しており、前記シャフトの軸線方向において前記モータロータと相違する位置において前記シャフトに固定されたレゾルバロータと、前記レゾルバロータが内側に位置するレゾルバステータと、シール部材と、を備える。前記筐体は、前記モータステータを固定する有底筒状のケースと、前記ケースに固定されており、かつ、前記シャフトが挿通される挿通孔、及び前記シャフトの軸線周りの側壁に設けられた開口を有する有底筒状のブラケットと、を有する。前記レゾルバステータは、ステータコアと、前記ステータコアに固定されたインシュレータと、前記インシュレータに巻回されてコイルを形成する複数の導線と、前記導線がそれぞれ固着された複数個の端子部材と、を有する。前記ステータコアは、前記シャフトの軸線方向に沿う軸線を有する筒状の基部と、前記基部の径方向外側へ向かって前記基部から突出し、前記ブラケットに固定される取付片と、を具備する。前記インシュレータは、前記ステータコアの前記基部に固定され、前記導線が巻回された本体部と、前記シャフトの径方向外側へ向かって前記本体部から延出しており、前記ブラケットの前記側壁に設けられた前記開口から突出する延出部と、を有する。前記シール部材は、前記延出部と前記開口の周壁との間に位置する。各前記端子部材は、前記インシュレータの前記延出部の基端側に位置しており、前記導線が固着された第1端と、前記インシュレータの前記延出部の先端側から突出しており、前記延出部の先端とともにコネクタを形成する第2端と、をそれぞれ有する。
【0010】
レゾルバステータのステータコアは、基部から突出する取付片がブラケットに固定されることにより、ブラケットに取り付けられる。したがって、ステータコアをブラケットに取り付ける部材が不要である。その結果、モータユニットの部品点数が減り、また、モータユニットの組み立て作業が容易になる。
【0011】
また、インシュレータの延出部をブラケットの開口から突出させ、延出部の先端と端子部材の第2端とでコネクタを形成し、開口の周壁と延出部との間にシール部材を配置しているので、従来のように、シール部材に設けた貫通孔に接続線を通して防水する必要がない。したがって、シール部材に設けた貫通孔に引出線を挿通するといった手間のかかる作業が不要であり、作業の手間が減る。
【0012】
(2) 本発明に係るブラシレスモータは、筐体と、前記筐体に対して回転自在であり、少なくとも一端が前記筐体内から突出するシャフトと、前記シャフトに固定されており、前記筐体内に位置するモータロータと、前記筐体内において前記筐体に固定されており、前記シャフトの軸線方向に沿う軸線を有する筒状であって、前記モータロータが内側に位置するモータステータと、前記筐体内に位置しており、前記シャフトの軸線方向において前記モータロータと相違する位置において前記シャフトに固定されたレゾルバロータと、前記筐体に固定された取付部材と、前記取付部材に固定されており、前記シャフトの軸線方向に沿う軸線を有する筒状であって、前記レゾルバロータが内側に位置するレゾルバステータと、シール部材と、を備える。前記筐体は、前記モータステータを固定する有底筒状のケースと、前記ケースに固定されており、かつ、前記シャフトが挿通される挿通孔、及び前記シャフトの軸線周りの側壁に設けられた開口を有する有底筒状のブラケットと、を有する。前記レゾルバステータは、前記取付部材に固定されたステータコアと、前記ステータコアに固定されたインシュレータと、前記インシュレータに巻回されてコイルを形成する複数の導線と、前記導線がそれぞれ固着された複数個の端子部材と、を有する。前記取付部材は、前記シャフトの軸線方向に沿う軸線を有する筒状であって、前記モータステータの内径よりも小さい外径であって、前記シャフトの軸線方向において前記モータステータと少なくとも一部が重複しており、かつ、内側に位置する前記レゾルバステータを固定する本体筒部と、前記本体筒部の径方向外側へ向かって前記本体筒部の外周面から突出しており、前記筐体に固定されたフランジ部と、を有する。前記インシュレータは、前記ステータコアの前記基部に固定され、前記導線が巻回された本体部と、前記シャフトの径方向外側へ向かって前記本体部から延出しており、前記ブラケットの前記側壁に設けられた前記開口から突出する延出部と、を有する。前記シール部材は、前記延出部と前記開口の周壁との間に位置する。各前記端子部材は、前記インシュレータの前記延出部の基端側に位置しており、前記導線が固着された第1端と、前記インシュレータの前記延出部の先端側から突出しており、前記延出部の先端とともにコネクタを形成する第2端と、をそれぞれ有する。
【0013】
取付部材は、フランジ部がブラケットに固定されることによってブラケットに取り付けられる。取付部材の本体筒部は、内側に配置されたレゾルバステータを固定する。本体筒部の外径は、モータステータの内径よりも小さく、シャフトの軸線方向において、本体筒部の少なくとも一部がモータステータと重複している。すなわち、本体筒部の内側に配置されたレゾルバステータとモータステータとは、シャフトの軸線方向において少なくとも一部が重複する。したがって、重複しないようにレゾルバステータをモータステータから離間させて配置した構成に比べ、シャフトの軸線方向におけるブラシレスモータの長さを短くすることができる。その結果、ブラシレスモータをコンパクトにすることができる。
【0014】
また、インシュレータの延出部をブラケットの開口から突出させ、延出部の先端と端子部材の第2端とでコネクタを形成し、開口の周壁と延出部との間にシール部材を配置しているので、従来のように、シール部材に設けた貫通孔に接続線を通して防水する必要がない。したがって、シール部材に設けた貫通孔に引出線を挿通するといった手間のかかる作業が不要であり、作業の手間が減る。
【0015】
(3) 好ましくは、 前記取付部材は、磁性体からなり、前記取付部材は、前記本体筒部の軸線方向における前記モータステータ側の端部から径方向内側に延出された円板部をさらに有していてもよい。
【0016】
取付部材は、磁性体からなり、本体筒部におけるモータステータ側の端部から径方向内側に延出された円板部をさらに有するので、レゾルバステータを固定するための取付部材を用いて、モータとレゾルバとの間の磁気の遮蔽(磁気シールド)を行うことができる。
【0017】
(4) 好ましくは、本発明に係るブラシレスモータは、前記シール部材を前記筐体に固定する固定部材をさらに備えていてもよい。前記固定部材は、前記インシュレータの延出部が挿通される貫通孔と、前記シャフトの径方向外側から前記シール部材に当接する第1当接面と、を有する。前記筐体の前記ブラケットは、前記開口と、前記シャフトの径方向内側から前記シール部材に当接する第2当接面と、を有する。
【0018】
シール部材は、筐体に固定された固定部材の第1当接面と、筐体の第2当接面とに挟まれて当該径方向において圧縮される。圧縮されたシール部材は、インシュレータ及びブラケットの開口の周壁に密着する。インシュレータ及びブラケットの開口の周壁に密着したシール部材は、開口を通って水や油が筐体の外側から内側に進入することを防止する。シール部材は、接続線を通す貫通孔を有さないので、固定部材を用いてシール部材を圧縮してシール部材をブラケットに取り付けても、水や油が筐体の内部に侵入することがない。すなわち、接着剤を用いずにシール部材をブラケットに固定して防水を行うことができる。したがって、接着剤を用いてシール部材を筐体に固定する従来構成よりも、作業の手間が減り、また、ブラシレスモータの外観が良くなる。
【0019】
防水は、インシュレータの延出部とブラケットとの間で行われるから、接続線をシール部材の貫通孔に通し、シール部材を接着剤を用いて筐体に固定する従来構成に比べ、ブラシレスモータを組み立てる際の作業の手間が減る。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、レゾルバを備えたブラシレスモータの組立作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係るモータユニット10の左側面図である。
【
図4】
図4は、レゾルバステータ70の平面図である。
【
図5】
図5は、モータユニット10の製造方法を示す図である。
【
図6】
図6は、モータユニット100の断面図である。
【
図8】
図8(A)は、インシュレータ172の平面図であり、
図8(B)は、インシュレータ172の正面図である。
【
図9】
図9は、モータユニット100の製造方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施形態が説明される。なお、各実施形態は、本発明の一実施態様にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施態様が変更できることは言うまでもない。
【0023】
[第1実施形態]
本実施形態で説明されるモータユニット10(
図1)は、例えば、車両のパワーステアリング機構の駆動モータなどに用いられる。ただし、モータユニット10の用途は、パワーステアリング機構の駆動モータに限られるものではない。モータユニット10は、ブラシレスモータの一例である。
【0024】
図2は、
図1におけるII-II断面である。
図1及び
図2に示されるように、モータユニット10は、筐体20と、モータ30と、レゾルバ60と、シャフト11と、シール部材86と、固定部材80と、を主に備える。
【0025】
[筐体20]
筐体20は、ケース21及びブラケット22を有する。
【0026】
ケース21は、有底筒状の大径部23と、大径部23の底から外側へ突出する有底筒状の小径部24とを有する。ケース21は、例えば、鋼板に絞り加工を施すことによって製造される。大径部23の内径は、小径部24の内径よりも大きい。大径部23は、内側に配置された後述のモータステータ40を保持する。小径部24は、内側に配置されたボールベアリング機構13を保持する。ボールベアリング機構13は、例えば、小径部24に圧入されてケース21に取り付けられる。ボールベアリング機構13は、シャフト11の一端部11Aを回転自在に支持する。
【0027】
ブラケット22は、モータユニット10をギアボックスなどの他の部品に取り付けるための部材である。ブラケット22は、例えば樹脂成型品であり、他の部品に取り付けるためのネジやボルトがねじ込まれるねじ込み孔や、ケース21と結合するためのねじ込み孔などを有する。
【0028】
ブラケット22は、有底筒状である。ブラケット22の内径は、ケース21の内径と略同一である。ブラケット22の外径は、ケース21の外径と略同一或いはケース21の外径より若干大きい。ブラケット22は、開口をケース21の開口と一致させ、ねじやボルトを用いてケース21と一体に結合されている。結合されたブラケット22及びケース21によって、外形が円柱状で内部が空洞の筐体20が形成されている。以下では、筐体20の軸線に沿う方向(
図2における左右方向)を軸線方向15として説明する。
【0029】
図2に示されるように、ブラケット22の軸線周りの側壁は、開口25を有する。後述のレゾルバ60のインシュレータ72の延出部78が、開口25から筐体20の外側へ突出する。すなわち、開口25は、インシュレータ72の延出部78を筐体20の外部に露出させる目的でブラケット22の側壁に設けられている。
【0030】
図3の拡大図に示されるように、開口25を区画する周面(以下、開口25の周面)は、開口25の周縁周りに連続している。すなわち、開口25の周面は、開口25の周縁周りにおいて、後述のシール部材86と途切れることなく当接する。
【0031】
開口25は、インシュレータ72の延出部78の形状に合わせた形状とされる。開口25は、例えば、平面視で円形や矩形にされる。
【0032】
開口25は、幅広部25Aと、幅狭部25Bとを有する。幅広部25Aは、開口25におけるブラケット22の外周面側(
図3における上側)に設けられており、幅狭部25Bは、開口におけるブラケット22の内周面側(
図3における下側)に設けられている。幅広部25Aと幅狭部25Bとの間には、段差が形成されている。幅広部25Aには、後述のシール部材86のフランジ部88が当接し、幅狭部25Bには、シール部材86の筒部87が当接する。幅広部25Aにおけるシャフト11側の面25Cは、第2当接面の一例である。シール部材86の筒部87の内部空間には、後述のインシュレータ72の延出部78が挿通されている。
【0033】
開口25の近傍におけるブラケット22の側壁には、ボルト19(
図1)がそれぞれねじ込まれる複数のねじ込み孔(不図示)が設けられている。ねじ込み孔にねじ込まれた複数のボルト19は、シール部材86を固定するための後述の固定部材80をブラケット22に固定する。
【0034】
ブラケット22の底は、内底面側から凹む複数のねじ込み孔26を有する。ねじ込み孔26は、後述のレゾルバステータコア71をブラケット22に固定するボルト16をねじ込まれる。
【0035】
また、ブラケット22は、シャフト11が挿通される挿通孔27を底の中央部に有する。
【0036】
[シャフト11]
シャフト11は、丸棒状である。シャフト11は、例えば、定径の金属棒に切削加工を施して製造される。シャフト11は、軸線に沿う方向を軸線方向15に一致させて配置されている。シャフト11の一端部11Aは、ケース21に設けられたボールベアリング機構13に支持されている。シャフト11の他端部11Bは、ブラケット22に設けられた挿通孔27に挿通されており、ブラケット22から軸線方向15(
図2における左向き)に突出している。ブラケット22から突出する他端部11Bは、モータユニット10が取り付けられる部品に設けられた不図示のボールベアリング機構によって回転自在に支持される。シャフト11は、ボールベアリング機構13と、不図示のボールベアリング機構とにより、回転自在に支持されている。また、シャフト11の他端部11Bは、例えば、車両のステアリングの回転軸とギアを介して連結される。
【0037】
[モータ30]
モータ30は、U相、V相、及びW相の交流電圧を供給されて回転する3相交流モータである。モータ30は、シャフト11に固定されるモータロータ31と、ケース21の大径部23に固定されるモータステータ40とを備える。
【0038】
モータロータ31は、シャフト11が挿通される挿通孔32を中心部に有する円柱状である。モータロータ31は、挿通孔32に挿通されたシャフト11に、圧入や溶接などによって固定されている。モータロータ31は、例えば、無方向性電気鋼板などの磁性体の鋼板を打ち抜いて円環状の複数枚の基礎プレートを製造し、製造した複数枚の基礎プレートを厚み方向に重ね、かしめなどによって一体に結合することによって製造される。また、モータロータ31は、複数個の永久磁石を取り付けられている。永久磁石を取り付けられたモータロータ31は、後述のモータステータ40が形成する回転磁界によって力を受け、回転される。
【0039】
モータステータ40は、ステータコア41と、ステータコア41に取り付けれたモータインシュレータ42と、モータインシュレータ42に巻回された複数本の導線43と、導線43と接続された複数本の引出線44(図示例では3本)と、引出線44を保護する保護カバー45とを有する。
【0040】
ステータコア41は、円筒状のコアヨーク46と、コアヨーク46の内側面から内側に突出する複数個のティース47とを有する。ステータコア41は、ケース21の大径部23の内側に圧入され、ケース21に固定されている。
【0041】
コアヨーク46の内径は、モータロータ31の外径よりも大きい。円筒状のコアヨーク46の内側に、モータロータ31が位置している。ティース47の突出端は、モータロータ31の外周面と近接しており、モータロータ31との間に磁気ギャップを形成している。
【0042】
ステータコア41は、例えば、上述のモータロータ31の基礎プレートと共に磁性体の鋼板を打ち抜いて円環状の複数枚の基礎プレートを製造し、製造した複数枚の基礎プレートを厚み方向に重ね、かしめなどによって一体に結合することによって製造される。なお、ステータコア41は、複数個の分割コアを一体に結合して製造されてもよい。
【0043】
モータインシュレータ42は、ステータコア41に取り付けられており、ティース47を覆っている。モータインシュレータ42は、例えば樹脂成型品であり、後述の導線43とティース47との間の絶縁を行う。
【0044】
導線43は、少なくとも3本が用いられている。複数本の導線の一端同士は、例えば、渡り線を用いて連結される。導線43の他端は、後述の引出線44と連結される。導線43は、不図示の絶縁チューブによって覆われており、かつ、モータインシュレータ42に巻回されてコイルを形成している。引出線44を介して導線43に供給された3相交流により、回転磁界が形成される。
【0045】
引出線44の一端は、導線43の他端と接続されている。引出線44は、例えば、不図示の端子台において導線43と接続される。引出線44は、例えば、ケース21に設けられた貫通孔を通して筐体20の内側から外側へ引き出されている。貫通孔は、グロメットなどの封止部材によって封止される。引出線44の他端は、コネクタなどを介してインバータ回路などの交流電源(以下、外部電源と記載)と接続される。
【0046】
保護カバー45は、円筒状である。保護カバー45の内径は、ステータコア41の内径と略同一であり、保護カバー45の外径は、ステータコア41の外径と略同一である。保護カバー45は、軸線に沿う方向を軸線方向15に一致させ、かつ、ステータコア41のブラケット22側(図示例では、ステータコア41の左側)に配置されている。
【0047】
保護カバー45は、ステータコア41側の一面(図示例では右面)が開口する箱状である。保護カバー45は、開口をモータインシュレータ42に向けて、取付ネジなどを用いてモータインシュレータ42に取り付けられている。上述の引出線44は、保護カバー45の内側に配置されており、保護カバー45によって覆われている。保護カバー45は、引出線44が他の部材に接触することなどを防止する。
【0048】
[レゾルバ60]
レゾルバ60は、シャフト11の回転位置を検出するセンサである。レゾルバ60は、シャフト11に固定されたレゾルバロータ61と、筐体20に固定されたレゾルバステータ70とを備える。
【0049】
レゾルバロータ61は、シャフト11が挿通される挿通孔62を中心部に有する概ね円筒状であり、軸線に沿う方向を軸線方向15に一致させて配置されている。レゾルバロータ61は、挿通孔62に挿通されたシャフト11に、圧入や溶接などによって固定されている。さらに具体的には、レゾルバロータ61は、上述の保護カバー45よりも軸線方向15における外側(
図2における左側)となる位置において、シャフト11に固定されている。
【0050】
レゾルバロータ61は、例えば上述のモータロータ31と同様に、複数枚の基礎プレートを、かしめなどによって一体に結合して製造される。
【0051】
また、レゾルバロータ61は、外周面から径方向外向きへ突出する一乃至複数個の不図示の凸部を有する。凸部は、シャフト11の回転位置の基準となる。
【0052】
レゾルバステータ70は、ステータコア71と、ステータコア71に取り付けられるインシュレータ72と、インシュレータ72に巻回される複数本の導線73と、各導線73とそれぞれ接続された複数個の端子部材74とを備える。
【0053】
ステータコア71は、円筒状のコアヨーク75を有する。コアヨーク75の内径は、レゾルバロータ61の外径よりも大きくされている。ステータコア71の内側に、レゾルバロータ61が位置する。すなわち、レゾルバ60は、いわゆるインナーロータ型である。コアヨーク75は、本発明の基部に相当する。
【0054】
ステータコア71は、円筒状のコアヨーク75の内周面から径方向の内向きへ突出する複数個のティース76を有する。ティース76の突出端は、レゾルバロータ61と近接しており、レゾルバロータ61との間に磁気ギャップを形成している。
【0055】
ステータコア71は、円筒状のコアヨーク75の外周面から径方向の外向きへ突出する少なくとも2個の取付片71Aを有する。各取付片71Aは、ボルト16が挿通される挿通孔71Bをそれぞれ有している。ボルト16は、挿通孔71Bに挿通された後、ブラケット22のねじ込み孔26にねじ込まれる。ねじ込み孔26にねじ込まれたボルト16は、ステータコア71をブラケット22に固定する。
【0056】
ステータコア71は、例えば、上述のレゾルバロータ61の基礎プレートと共に磁性体の鋼板を打ち抜いて円環状の基礎プレートを製造し、製造した複数枚の基礎プレートを厚み方向に重ね、かしめなどによって一体に結合することによって製造される。なお、ステータコア71は、複数個の分割コアを一体に結合して製造されてもよい。分割コアは、インシュレータ72によって一体に結合される。
【0057】
図4に示されるように、インシュレータ72は、各ティース76を囲む本体部77と、本体部77から筐体20の径方向の外向きに延出された延出部78とを有する。本体部77は、導線73を巻回されている。インシュレータ72は、例えば樹脂成型品であり、巻回された導線73とティース76との間の絶縁を行う。
【0058】
インシュレータ72の延出部78は、インシュレータ72の延出部78とブラケット22とが干渉しないように、軸線方向15においてレゾルバステータコア71よりもケース21側(
図2における右側)の部分から延出されている。
【0059】
図3に示されるように、本体部77から延出された延出部78の突出端は、ブラケット22の軸線周りの側壁に設けられた開口25から、ブラケット22の径方向の外向きに突出している。延出部78は、端子部材74を保持する。
【0060】
端子部材74は、例えば金属ピンであり、インシュレータ72と一体に成形される。端子部材74は、概ねインシュレータ72の延出部78が延びる方向(
図3における上下方向)に沿って配置されている。端子部材74の一端である第1端74Aは、インシュレータ72の延出部78の基端から突出している。図示例では、第1端74Aは、インシュレータ72の延出部78が延びる方向(図における上下方向)から右向きに屈曲しており、インシュレータ72の延出部78から右向きに突出している。図には示されていないが、第1端74Aは、導線73の一端と接続されている。
【0061】
端子部材74の他端である第2端74Bは、インシュレータ72の延出部78の先端(図における上端)から突出している。端子部材74の第2端74Bと、インシュレータ72の延出部78の先端とは、接続コネクタ17を形成している。接続コネクタ17は、電源回路及び検出回路から延びる不図示の接続コネクタと接続される。
【0062】
導線73は、不図示の絶縁チューブに覆われている。各導線73は、インシュレータ72の本体部77にそれぞれ巻回されており、それぞれコイルを形成している。具体的には、一の導線は、磁界を発生させる励磁コイルを形成しており、他の導線(例えば2本)は、SIN出力電圧やCOS出力電圧を出力する出力コイルを形成している。
【0063】
各導線73の一端は、各端子部材74の第1端74Aにそれぞれ固着されている。各導線73の他端同士が連結され、別の端子部材74の第1端74Aに固着されている。端子部材74を介して励磁コイルに交流電圧が供給され、端子部材74を介して不図示の検出回路に出力電圧が入力される。検出回路は、入力電圧に基づいて、レゾルバロータ61(シャフト11)の回転位置を決定する。
【0064】
[シール部材86]
図1に示されるように、シール部材86は、ブラケット22の開口25に位置している。シール部材86は、筒状の筒部87と、筒部87の外周面から外向きに突出するフランジ部88とを有する。筒部87は、ブラケット22の開口25及びインシュレータ72の延出部78の形状に合わせた形状にされている。具体的には、筒部87は、概ね角筒状である。筒部87の内側の形状は、インシュレータ72の外周の略形状と同一である。筒部の外側の形状は、開口25の処刑部25Bの周面の形状と略同一である。フランジ部88は、筒部87の軸線方向における一端(
図4における上端)に位置している。
【0065】
シール部材86は、筒部87の外周面をブラケット22の開口25の周面の幅狭部25Bに当接させ、フランジ部88を開口25の周面の幅広部25Aに当接させて配置されている。
【0066】
シール部材86は、開口25の外側から作業者によって開口25の周面とインシュレータ72の延出部78の外周面との間の空間に押し込まれる。
【0067】
シール部材86は、インシュレータ72の延出部78の外周面と当接する内周面に、当該延出部78によって押し潰される複数の突片89を有する。突片89は、円環状であり、シール部材86の内周面から内向きに突出している。突片89は、シール部材86が開口25の周面とインシュレータ72の延出部78の外周面との間の空間に押し込まれると、インシュレータ72の延出部78によって押し潰される。押し潰された突片89は、シール部材86と延出部78との間の密着性を高め、水や油や埃などが筐体20の外側からモータユニット10内に進入することを防止する。
【0068】
ブラケット22の開口25の周面とインシュレータ72の延出部78の外周面との間の空間に押し込まれたシール部材86は、固定部材80を用いてブラケット22に固定される。
【0069】
[固定部材80]
固定部材80は、矩形板状である。固定部材80の厚みに沿う方向における一面(
図3における下面)である押圧面80Aは、ブラケット22の外側面及びシール部材86のフランジ部88に当接し、シール部材86を押圧している。
【0070】
固定部材80は、インシュレータ72の延出部78が挿通される挿通孔81を有する。挿通孔81は、固定部材80の厚みに沿う方向において固定部材80を貫通している。挿通孔81は、固定部材80の中心部に設けられている。挿通孔81から突出するインシュレータ72の延出部78は、ブラケット22の外側に露出する。
【0071】
固定部材80は、ボルト19が挿通される複数個の不図示の貫通孔を有する。固定部材80の貫通孔に挿通された各ボルト19は、ブラケット22に設けられた不図示のねじ込み孔にねじ込まれる。ボルト19は、固定部材80をブラケット22に固定する。ブラケット22に固定された固定部材80は、シール部材86をブラケット22に固定する。
【0072】
[モータユニット10の製造方法]
図5に示されるように、モータユニット10の製造方法は、第1工程から第9工程を含む。
【0073】
第1工程は、モータステータ40をケース21に固定する工程である。作業者は、製造したモータステータ40を、圧入機などを用いてケース21に圧入して固定する。
【0074】
第2工程は、モータロータ31及びレゾルバロータ61をシャフト11に固定する工程である。作業者は、製造したモータロータ31及びレゾルバロータ61を、圧入機などを用いてシャフト11に圧入して固定する。
【0075】
第3工程は、インシュレータ72と端子部材74とを一体に成形する工程である。作業者は、例えば、成形機に取り付けた金型内に端子部材74をセットした後、液体状の樹脂を金型内に流し込んでインシュレータ72と端子部材74とを一体に成形する。
【0076】
第4工程は、インシュレータ72にステータコア71を取り付けて、導線73をインシュレータ72に巻回し、導線73の一端を端子部材74の第1端74Aに固着する工程である。作業者は、製造したインシュレータ72をステータコア71に取り付け、フライヤ式やノズル式の巻線機を用いて導線73をインシュレータ72の本体部77に巻回する。その後、作業者は、導線73の一端を端子部材74の第1端74Aに固着する。
【0077】
第5工程は、ステータコア71が取り付けられ、かつ導線73が巻回されたインシュレータ72(すなわち、レゾルバステータ70)をブラケット22に固定する工程である。作業者は、ステータコア71の各取付片71Aにそれぞれ設けられた各挿通孔71Bにボルト16をそれぞれ挿通した後、ボルト16を、ブラケット22に設けられた各ねじ込み孔26にそれぞれねじ込む。各ねじ込み孔26にそれぞれねじ込まれた各ボルト16により、レゾルバステータ70がブラケット22に固定される。
【0078】
第6工程は、モータロータ31及びレゾルバロータ61を取り付けたシャフト11をブラケット22に取り付ける工程である。作業者は、シャフト11の他端部11Bをレゾルバステータ70の内側の空間、及び、ブラケット22の挿通孔27に挿通し、次いで、シャフト11の他端部11Bをケース21に設けたボールベアリング機構13に取り付ける。
【0079】
第7工程は、ケース21とブラケット22とを結合する工程である。作業者は、シャフト11の一端をケース21に設けたボールベアリング機構13に取り付けた後、ネジやボルトを用いてケース21とブラケット22とを結合する。
【0080】
第8工程は、ブラケット22の開口25の周壁とインシュレータ72の延出部78との間の空間にシール部材86を配置する工程である。作業者は、開口25の周壁と延出部78との間の空間にシール部材86を押し込んでシール部材86を配置する。
【0081】
第9工程は、固定部材80をブラケット22に取り付ける工程である。作業者は、固定部材80に設けた不図示の貫通孔にボルト19を挿通した後、ボルト19をブラケット22に設けた不図示のねじ込み孔にねじ込んで、固定部材80をブラケット22に固定する。
【0082】
[実施形態の作用効果]
本実施形態では、インシュレータ72と端子部材74とを一体に形成し、インシュレータ72の延出部78の先端を筐体20の外周面から突出させ、インシュレータ72の延出部78の先端と端子部材74の第2端74Bとでコネクタ17を形成している。したがって、従来のモータユニットのように、接続線をシール部材に設けた貫通孔に挿通せずに防水を行うことができる。したがって、接続線をシール部材に設けた貫通孔に挿通するという手間のかかる作業が不要になる。その結果、モータユニット10の製造が容易になる。
【0083】
また、本実施形態では、レゾルバステータ70のステータコア71は、筒状のコアヨーク75と、コアヨーク75の径方向外側へ向かってコアヨーク75から突出し、ブラケット22に固定される取付片71Aとを有する。したがって、取付部材などの部材を用いずにステータコア71をブラケット22へ取り付けることができるので、ステータコア71のブラケット22への取付が容易である。
【0084】
また、接続線をシール部材に設けた貫通孔に挿通する従来構成では、シール部材を圧縮すると、シール部材に設けた貫通孔が変形し、当該貫通孔から水や油が浸入する。本実施形態では、接続線を挿通する貫通孔をシール部材86に設けないので、シール部材86を圧縮して固定することができる。その結果、シール部材86を接着剤を用いずに筐体20に固定することができる。接着剤を用いないから、モータユニット10の製造が容易になり、また、モータユニット10の外観が良くなる。
【0085】
また、シール部材86が配置される開口25は、ブラケット22に設けられているので、開口がブラケット22とケース21とに亘って設けられた構成よりも、シール性能を高めることができる。
【0086】
[第2実施形態]
本実施形態で説明されるモータユニット100(
図6)は、第1実施形態と同様に、車両のパワーステアリング機構の駆動モータなどに用いられる。ただし、モータユニット100の用途は、パワーステアリング機構の駆動モータに限られるものではない。モータユニット10は、ブラシレスモータの一例である。
【0087】
以下、モータユニット100について説明する。なお、第1実施形態で説明された構成と同一の構成については、第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
【0088】
図6に示されるように、モータユニット100は、筐体120と、モータ30と、レゾルバ160と、シャフト11と、シール部材90と、取付部材50と、固定部材65とを備える。
【0089】
[筐体120]
筐体120は、ケース21及びブラケット122を有する。ケース21の構成は、概ね第1実施形態と同一である。
【0090】
ブラケット122は、モータユニット10をギアボックスなどの他の部品に取り付けるための部材である。ブラケット122は、例えば樹脂成型品であり、他の部品に取り付けるためのネジやボルトがねじ込まれるねじ込み孔や、ケース21と結合するためのねじ込み孔などを有する。
【0091】
ブラケット122は、有底筒状である。ブラケット122の内径は、ケース21の内径と略同一である。ブラケット122の外径は、ケース21の外径と略同一或いは若干大きい。ブラケット122は、開口をケース21の開口と一致させ、ねじやボルトを用いてケース21と一体に結合されている。結合されたブラケット122及びケース21によって、外形が円柱状で内部が空洞の筐体120が形成されている。以下では、筐体120の軸線に沿う方向(
図6における左右方向)を軸線方向15として説明する。
【0092】
ブラケット122の軸線周りの側壁は、開口125を有する。後述のレゾルバ160のインシュレータ172の延出部178が、開口125から筐体120の外側へ突出する。すなわち、開口125は、インシュレータ72の延出部178を筐体120の外部に露出させる目的でブラケット122の側壁に設けられている。
【0093】
開口125を区画する周面(以下、開口125の周面)は、開口125の周縁周りに連続している。すなわち、開口125の周面は、開口125の周縁周りにおいて、後述のシール部材90と途切れることなく当接する。
【0094】
ブラケット122は、開口125の周壁の内周面から内向きに突出する突出壁128を有する。突出壁128は、筐体120の径方向(図示例では上下方向)に沿う軸線を有する円筒状である。突出壁128の内側に、インシュレータ172の延出部178が挿通される。突出壁128は、開口125の開口面125Aよりも内部側(図示例では下側)に位置している。突出壁128における開口面125A側の面(図示例では下面)は、後述のシール部材90が当接する第2当接面129である。第2当接面129、開口125の内周面、及び後述の固定部材65によって、シール部材90が保持される。
【0095】
ブラケット22の底は、内底面側から凹む複数のねじ込み孔28を有する。ねじ込み孔28は、後述の取付部材50をブラケット22に固定するボルト16をねじ込まれる。
【0096】
ブラケット22は、シャフト11の他端部11Bが挿通される挿通孔27を底の中央部に有する。シャフト11の他端部11Bを回転自在に支持するボールベアリング機構14が、挿通孔27に配置されて、ねじなどを用いてブラケット22に取り付けられている。
【0097】
[シャフト11]
シャフト11は、丸棒状である。シャフト11は、例えば、定径の金属棒に切削加工を施して製造される。シャフト11は、軸線に沿う方向を軸線方向15に一致させて配置されている。シャフト11の一端部11Aは、ケース21に設けられたボールベアリング機構13に支持されている。シャフト11の他端部11Bは、ブラケット22に設けられたボールベアリング機構14に支持されている。シャフト11は、2つのボールベアリング機構13、14により、回転自在に支持されている。シャフト11の他端部11Bは、例えば、車両のステアリングの回転軸とギアを介して連結される。
【0098】
[モータ30]
モータ30は、第1実施形態で説明したモータ30と概ね同一の構成である。
【0099】
[取付部材50]
図6及び
図7に示されるように、取付部材50は、後述のレゾルバ160のレゾルバステータ170をブラケット122に固定するための部材である。取付部材50は、フランジを有する有底筒状であり、磁性体の金属板に絞り加工を施すことによって製造される。取付部材50には、例えば、鉄やアルミニウムが用いられる。
【0100】
取付部材50は、円筒状の本体筒部51を有する。取付部材50は、本体筒部51の軸線に沿う方向を軸線方向15に一致させて、ブラケット122(
図1)の内側に配置されている。
【0101】
また、本体筒部51の外径は、円筒状のモータインシュレータ42の内径よりも小さくされている。取付部材50は、本体筒部51の一端部(図示例では、右端部)がモータインシュレータ42の内側となる位置に配置されている。すなわち、取付部材50は、軸線方向15において、モータステータ40と一部を重複させて配置されている。
【0102】
取付部材50は、軸線方向15における本体筒部51の外周面の他端(図における左端)から径方向の外向きへ突出するフランジ部52を有する。フランジ部52は、ボルト16(
図6)が挿通される複数個の挿通孔53を有する。各挿通孔53にそれぞれ挿通された各ボルト16は、ブラケット22に設けられた上述のねじ込み孔28にそれぞれねじ込まれる。複数本のボルト16により、取付部材50は、ブラケット22に固定されている。
【0103】
また、取付部材50は、軸線方向15における本体筒部51の内周面の一端(図における右端)から内側へ突出する円板部54を有する。円板部54は、本体筒部51の内側に配置されたレゾルバ60と、モータ30(
図1)との間に位置する。磁性体からなる円板部54は、モータ30とレゾルバ160との間で磁気の遮蔽(磁気シールド)を行う。
【0104】
[レゾルバ160]
レゾルバ160は、シャフト11の回転位置を検出するセンサである。レゾルバ60は、シャフト11に固定されたレゾルバロータ61と、筐体20に固定されたレゾルバステータ170とを備える。レゾルバロータ61の構成は、第1実施形態のレゾルバロータ61と概ね同一である。
【0105】
レゾルバステータ170は、上述の取付部材50に取り付けられるステータコア171と、ステータコア171に取り付けられるインシュレータ172と、インシュレータ172に巻回される複数本の導線73と、各導線73とそれぞれ接続された複数個の端子部材174とを備える。
【0106】
ステータコア171は、円筒状のコアヨーク175を有する。コアヨーク175の外径は、取付部材50の内径と略同一である。ステータコア171は、取付部材50の内側に圧入等によって固定される。コアヨーク175の内径は、レゾルバロータ61の外径よりも大きくされている。ステータコア171の内側に、レゾルバロータ61が位置する。すなわち、レゾルバ160は、いわゆるインナーロータ型である。
【0107】
ステータコア171は、円筒状のコアヨーク175の内周面から径方向の内向きへ突出する複数個のティース176を有する。ティース176の突出端は、レゾルバロータ61と近接しており、レゾルバロータ61との間に磁気ギャップを形成している。
【0108】
ステータコア171は、例えば、上述のレゾルバロータ61の基礎プレートと共に磁性体の鋼板を打ち抜いて円環状の基礎プレートを製造し、製造した複数枚の基礎プレートを厚み方向に重ね、かしめなどによって一体に結合することによって製造される。なお、ステータコア171は、複数個の分割コアを一体に結合して製造されてもよい。
【0109】
図7に示されるように、インシュレータ172は、各ティース176を囲む本体部177と、本体部177から筐体20の径方向の外向きに延出された延出部178とを有する。本体部177は、導線73を巻回されている。インシュレータ172は、例えば樹脂成型品であり、巻回された導線73とティース176との間の絶縁を行う。
【0110】
インシュレータ172の延出部178は、インシュレータ172の延出部178と取付部材50や保護カバー45とが干渉しないように、軸線方向15におけるレゾルバステータコア71よりもボールベアリング機構14側(
図6における左側)の部分から延出されている。
【0111】
本体部177から延出された延出部178の突出端は、ブラケット22に設けられた開口125から、筐体120の径方向の外向きに突出している。延出部178は、端子部材174を保持する。
【0112】
端子部材174は、例えば金属ピンであり、インシュレータ172と一体に成形される。端子部材174は、概ねインシュレータ172の延出部178が延びる方向に沿って配置されている。端子部材174の一端である第1端174Aは、インシュレータ72の延出部178の基端から突出している。図示例では、第1端174Aは、インシュレータ172の延出部178が延びる方向(図における上下方向)から左向きに折り曲げられ、インシュレータ172の延出部178から左向きに突出している。第1端174Aは、導線73の一端と接続されている。
【0113】
端子部材174の他端である第2端174Bは、インシュレータ172の延出部78の先端(図における下端)から突出している。端子部材174の第2端174Bと、インシュレータ172の延出部178の先端とは、接続コネクタ17を形成している。接続コネクタ17は、電源回路及び検出回路から延びる不図示の接続コネクタと接続される。
【0114】
導線73は、不図示の絶縁チューブに覆われている。各導線73は、インシュレータ172の本体部177にそれぞれ巻回されており、それぞれコイルを形成している。具体的には、一の導線は、磁界を発生させる励磁コイルを形成しており、他の導線(例えば2本)は、SIN出力電圧やCOS出力電圧を出力する出力コイルを形成している。
【0115】
各導線73の一端は、各端子部材174の第1端174Aにそれぞれ固着されている。各導線73の他端同士が連結され、別の端子部材174の第1端174Aに固着されている。端子部材174を介して励磁コイルに交流電圧が供給され、端子部材174を介して不図示の検出回路に出力電圧が入力される。検出回路は、入力電圧に基づいて、レゾルバロータ61(シャフト11)の回転位置を決定する。
【0116】
[シール部材90]
図6に示されるように、シール部材90は、ブラケット122の開口125に位置している。具体的には、開口125の内周面と、ブラケット122の突出壁128の第2当接面129と、インシュレータ172の延出部178の外周面と、後述の固定部材65の第1当接面69との間の空間に位置している。
【0117】
シール部材90は、直方体状である。シール部材90は、シャフト11の径方向(図における上下方向)にシール部材90を貫通する貫通孔90Aを有する。貫通孔90Aは、インシュレータ172の延出部178を挿通されている。
【0118】
シール部材90は、貫通孔90Aの周面においてインシュレータ172の延出部178の外周面と当接し、シャフト11の径方向(図における上下方向)における一方の面(図における上面)において突出壁128の第2当接面129と当接し、他方の面(図における下面)において固定部材65の第1当接面69と当接し、外周面において開口125の周面と当接している。延出部178の外周面、第1当接面69、第2当接面129、及び開口125の周面と当接するシール部材90は、水や油や埃が開口125から浸入することを防止する。
【0119】
シール部材90は、固定部材65によって圧縮されてブラケット122に固定される。
【0120】
[固定部材65]
固定部材65は、シャフト11の径方向(図における上下方向)を厚みとする矩形板状の本体66と、本体66の縁から本体66の厚み方向(図における下向き)に突出する突出片67とを有する。突出片67は、本体66の縁の全周に亘って設けられている。
【0121】
本体66は、厚み方向に貫通する貫通孔68を有する。貫通孔68は、インシュレータ172の延出部178を挿通されている。本体66の厚み方向における一面(図における下面)は、シール部材90の上述の他方の面(図における上面)と当接する第1当接面69である。
【0122】
また、本体66は、ボルト19が挿通される不図示の貫通孔を有している。当該貫通孔は、本体66を厚みに沿う方向に貫通している。貫通孔に挿通されたボルト19は、ブラケット122に設けられた不図示のねじ込み孔にねじ込まれている。すなわち、固定部材65は、ボルト19によってブラケット122に固定されている。固定部材65は、ブラケット122に固定される際、シール部材90を圧縮して固定する。圧縮されたシール部材90は、インシュレータ172の延出部178の外周面、第1当接面69、第2当接面129、及び開口125の周面に密着する。
【0123】
突出片67の内周面は、シール部材90の外周面と当接している。突出片67は、固定部材65がシール部材90を圧縮する際に、シール部材90の端部(図における上端部)が外側へ広がることを防止する。
【0124】
[モータユニット100の製造方法]
図9に示されるように、モータユニット100の製造方法は、第1工程から第10工程を含む。
【0125】
第1工程は、モータステータ40をケース21に固定する工程である。作業者は、製造したモータステータ40を、圧入機などを用いてケース21に圧入して固定する。
【0126】
第2工程は、モータロータ31及びレゾルバロータ61をシャフト11に固定する工程である。作業者は、製造したモータロータ31及びレゾルバロータ61を、圧入機などを用いてシャフト11に圧入して固定する。
【0127】
第3工程は、インシュレータ172と端子部材174とを一体に成形する工程である。作業者は、例えば、成形機に取り付けた金型内に端子部材174をセットした後、液体状の樹脂を金型内に流し込んでインシュレータ172と端子部材174とを一体に成形する。
【0128】
第4工程は、ステータコア171にインシュレータ172を取り付けて、導線73をインシュレータ172に巻回し、導線73の一端を端子部材174の第1端174Aに固着する工程である。作業者は、製造したインシュレータ172をステータコア171に取り付け、フライヤ式やノズル式の巻線機を用いて導線73をインシュレータ172の本体部177に巻回する。その後、作業者は、導線73の一端を端子部材174の第1端174Aに固着する。
【0129】
第5工程は、レゾルバステータ170を取付部材50に固定する工程である。作業者は、製造したレゾルバステータ170を、圧入機などを用いて取付部材50に圧入して固定する。
【0130】
第6工程は、レゾルバステータ170を取り付けた取付部材50をブラケット122に取り付ける工程である。作業者は、インシュレータ172の延出部178をブラケット122の開口125に挿通した後、取付部材50のフランジ部52に設けた挿通孔53にボルト16を挿通し、ブラケット122に設けたねじ込み孔28にボルト16をねじ込んで、取付部材50をブラケット122に固定する。
【0131】
第7工程は、モータロータ31及びレゾルバロータ61を取り付けたシャフト11をブラケット122に取り付ける工程である。作業者は、シャフト11の他端部11Bを取付部材50、レゾルバステータ170、及びボールベアリング機構14に挿通して、シャフト11をブラケット122に取り付ける。
【0132】
第8工程は、ケース21とブラケット122とを結合する工程である。作業者は、シャフト11の一端をケース21に設けたボールベアリング機構13に取り付けた後、ネジやボルトを用いてケース21とブラケット122とを結合する。
【0133】
第9工程は、ブラケット122の開口125の周壁とインシュレータ172の延出部178との間の空間にシール部材90を配置する工程である。作業者は、開口125の周壁と延出部178との間の空間にシール部材90を押し込んでシール部材90を配置する。
【0134】
第10工程は、固定部材65をブラケット122に取り付ける工程である。作業者は、固定部材65に設けた不図示の挿通孔にボルト19を挿通し、挿通したボルト19をブラケット122に設けたねじ込み孔にねじ込んで、固定部材65をブラケット122に固定する。
【0135】
[実施形態の作用効果]
本実施形態では、軸線方向15において、取付部材50の本体筒部51の一部と、モータステータ40とが重複している。すなわち、軸線方向15において、本体筒部51の内側に配置されたレゾルバステータ170とモータステータ40とが重複している。したがって、レゾルバステータ170とモータステータ40とが重複しない従来のモータユニットに比べ、軸線方向15におけるモータユニット100の長さが短くなる。その結果、モータユニット100は、従来のモータユニットよりもコンパクトである。
【0136】
また、本実施形態では、インシュレータ172と端子部材174とを一体に形成し、インシュレータ172の延出部178の先端を筐体120の外周面から突出させ、インシュレータ172の延出部178の先端と端子部材174の第2端174Bとでコネクタ17を形成している。したがって、従来のモータユニットのように、接続線をシール部材に設けた貫通孔に挿通せずに防水を行うことができる。したがって、接続線をシール部材に設けた貫通孔に挿通するという手間のかかる作業が不要になる。その結果、モータユニット100の製造が容易になる。
【0137】
また、接続線をシール部材に設けた貫通孔に挿通する従来構成では、シール部材を圧縮すると、シール部材に設けた貫通孔が変形し、当該貫通孔から水や油が浸入する。本実施形態では、接続線を挿通する貫通孔をシール部材90に設けないので、シール部材90を圧縮して固定することができる。その結果、シール部材90を接着剤を用いずに筐体120に固定することができる。接着剤を用いないから、モータユニット100の製造が容易になり、また、モータユニット100の外観が良くなる。
【0138】
また、シール部材90が配置される開口125は、ブラケット122に設けられているので、開口がブラケット122とケース21とに亘って設けられた構成よりも、シール性能を高めることができる。
【0139】
また、本実施形態では、取付部材50は、磁性体からなり、かつ、モータ30とレゾルバ60との間に位置する円板部54を有する。したがって、レゾルバステータ170をブラケット122に固定するための取付部材50を用いて、モータ30とレゾルバ160との間の磁気の遮蔽を行うことができる。
【0140】
また、本実施形態では、レゾルバステータ170を取り付けた取付部材50を、インシュレータ172の延出部178をブラケット122の開口125に挿通した後に、ブラケット122に取り付けて、ブラシレスモータ10を組み立てることができる。したがって、ブラシレスモータ100の組み立てが容易である。
【0141】
[変形例]
上述の第1実施形態及び第2実施形態では、モータ30の引出線44が筐体20(筐体120)から引き出される例を説明した。しかしながら、レゾルバ60と同様に、コネクタ接続によって外部電源と接続されていてもよい。具体的に説明すると、開口25と同様の構成の開口がブラケット22に設けられる。この開口には、インシュレータ72の延出部78と同様の構成のコネクタ部材が挿通される。このコネクタ部材には、端子部材74と同様の構成の端子部材が設けられる。この端子部材の一端に、引出線44の一端が接続される。コネクタ部材は、ブラケット22に設けられた開口から筐体20の外側に突出するコネクタ部を有する。このコネクタ部に、外部電源から延びるコネクタ部が接続される。
【0142】
上述の第1実施形態において、第2実施形態と同様に、シャフト11が2つのボールベアリング機構13、14によって回転可能に支持されていてもよい。また、上述の第2実施形態において、第1実施形態と同様に、ボールベアリング機構14がブラケット122を取り付ける部材に設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0143】
10・・・モータユニット(ブラシレスモータ)
11・・・シャフト
12・・・シール部材
17・・・コネクタ
20・・・筐体
21・・・ケース
22・・・ブラケット
25・・・開口
29・・・第2当接面
30・・・モータ
31・・・モータロータ
40・・・モータステータ
50・・・取付部材
51・・・本体筒部
52・・・フランジ部
54・・・円板部
60・・・レゾルバ
61・・・レゾルバロータ
69・・・第1当接面
70、170・・・レゾルバステータ
71・・・ステータコア
72・・・インシュレータ
73・・・導線
74・・・端子部材
74A・・・第1端
74B・・・第2端
77・・・本体部
78・・・延出部
80・・・固定部材