(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-02
(45)【発行日】2022-09-12
(54)【発明の名称】皮膚吸引ヘッド及びそれを備えた吸引装置
(51)【国際特許分類】
A61H 7/00 20060101AFI20220905BHJP
A61H 9/00 20060101ALI20220905BHJP
【FI】
A61H7/00 310E
A61H9/00
(21)【出願番号】P 2022047957
(22)【出願日】2022-03-24
【審査請求日】2022-03-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和 3年12月14日 もんたわ整体院へ販売 令和 3年12月23日 やまもと接骨院へ販売 令和 4年 1月18日 Dog care Smile-oneへ販売 令和 4年 1月26日 dog salon cheeseへ販売 令和 4年 2月 3日 スウェーデン式ドッグマッサージLENTOへ販売 令和 4年 2月17日 ラブ石川へ販売 令和 4年 3月 4日 Mon To Blanへ販売 令和 4年 3月 4日 Happy Pet’s.Kへ販売 令和 4年 3月 4日 シエル治療院へ販売
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516001672
【氏名又は名称】株式会社フォーリーフ
(74)【代理人】
【識別番号】110003085
【氏名又は名称】特許業務法人森特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 智也
【審査官】関本 達基
(56)【参考文献】
【文献】実開昭52-054251(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第111529325(CN,A)
【文献】特開2013-039447(JP,A)
【文献】国際公開第2018/203392(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 7/00
A61H 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚を吸引する皮膚吸引ヘッドであって、
本体部と、
吸引管と、
前記本体部に取り付けられ、前記吸引管を立設させて保持する吸引管保持体とを備えており、
前記吸引管保持体は、前記吸引管を前記吸引管の軸方向にスライド可能に収容する吸引管収容孔が形成されており、
前記吸引管収容孔内に、弾性体が内蔵されており、
前記弾性体は、一端が不動面に当接し、他端が前記吸引管に当接し、
前記弾性体が伸縮することにより、前記吸引管の前記吸引管保持体からの出代が変化することを特徴とする皮膚吸引ヘッド。
【請求項2】
前記本体
部内に、前記吸引管で吸引した空気が通過するフィルターが配置されている請求項1に記載の皮膚吸引ヘッド。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の皮膚吸引ヘッドを備えた吸引装置であって、前記皮膚吸引ヘッドに接続する吸引ホースと、前記吸引ホースに接続された操作盤とを備えた吸引装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば治療、美容又はマッサージに用いる皮膚吸引ヘッド及びそれを備えた吸引装置に関する。
【背景技術】
【0002】
吸引用のヘッドを皮膚に押し当て、皮膚を吸引しながら治療やマッサージを行う装置が知られている。例えば特許文献1に記載の皮膚刺激健康美容装置は、中空ヘッドに吸引ポンプが接続されたものであり、中空ヘッドに多数の可撓細管で構成されたブラシが取り付けられている。多数の可撓細管は、それぞれ中空であるため、吸引ポンプを稼働させることにより、可撓細管の先端側の空気が可撓細管の内部を経て、中空ヘッド側に吸引されることになる。
【0003】
同装置を入浴又は洗面後に使用すれば、皮膚に付着している水を瞬時に除き得るとともに、毛根部及び発汗部に存在する脂肪性物質、脱落上皮細胞などの汚れも取り除くことが可能になる。さらに、皮膚の吸引により、皮膚に刺激を与えて血行を良くするので、健康を増進し得るだけでなく、顔に用いた場合は化粧ののりかよくなり美容上も優れた効果が発揮されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の皮膚刺激健康美容装置における可撓細管は、「ポンプ作動時、吸引作用により管が偏平化して塞かってしまわないように配慮する必要がある。」(特許文献1の2頁最下行~3頁2行目)というものであり、ある程度の強度が必要であった。このため、比較的平坦な皮膚の部位に対しては、大半の可撓細管が皮膚に接することが可能であるが、曲面状の皮膚の部位に対しては、多数の可撓細管が皮膚から浮いた状態になり、吸引効果の発揮が不十分になる。
【0006】
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、皮膚の曲面状の部位や起伏のある部位に対しても、吸引効果が損なわれない皮膚吸引ヘッド及びそれを備えた吸引装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の皮膚吸引ヘッドは、皮膚を吸引する皮膚吸引ヘッドであって、本体部と、吸引管と、前記本体部に取り付けられ、前記吸引管を立設させて保持する吸引管保持体とを備えており、前記吸引管保持体は、前記吸引管を前記吸引管の軸方向にスライド可能に収容する吸引管収容孔が形成されており、前記吸引管収容孔内に、弾性体が内蔵されており、前記弾性体は、一端が不動面に当接し、他端が前記吸引管に当接し、前記弾性体が伸縮することにより、前記吸引管の前記吸引管保持体からの出代が変化することを特徴とする。
【0008】
前記本発明の皮膚吸引ヘッドにおいては、前記本体内に、前記吸引管で吸引した空気が通過するフィルターが配置されていることが好ましい。
【0009】
本発明の吸引装置は、前記本発明の皮膚吸引ヘッドを備えた吸引装置であって、前記皮膚吸引ヘッドに接続する吸引ホースと、前記吸引ホースに接続された操作盤とを備えたものである。
【発明の効果】
【0010】
前記本発明の皮膚吸引ヘッドによれば、弾性体が伸縮することにより、吸引管の吸引管保持体からの出代が変化するので、小さな力を加えるだけで、吸引管が皮膚の高低に倣うことになり、皮膚の曲面状の部位や起伏のある部位に対しても、万遍なく吸引が可能になる。すなわち、複数の吸引管を有する構成では、皮膚の曲面状の部位や起伏のある部位に対して、吸引管と皮膚との間に隙間が形成されることを防止でき、吸引効果が損なわれることを防止できる。吸引管が1本の構成では、吸引管が皮膚の高低に倣う効果が発揮されることにより、皮膚の曲面状の部位や起伏のある部位に対して、円滑な操作が可能になる。
【0011】
また、本体内に吸引管で吸引した空気が通過するフィルターを配置した構成は動物用に適しており、吸引管内に毛が吸引されても、毛はフィルターに蓄積されるので、排気流路の詰まりを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係る吸引装置の全体斜視図。
【
図2】本発明の一実施形態に係る皮膚吸引ヘッドの全体斜視図。
【
図4】本発明の一実施形態に係る皮膚吸引ヘッドの使用状態を示す斜視図。
【
図6】本発明の一実施形態において、吸引管保持体から蓋を取り外した状態を示す分解斜視図。
【
図7】本発明の一実施形態に係る皮膚吸引ヘッドを、曲面状の皮膚の部位に用いる一例を示した側面図。
【
図8】
図7の状態から皮膚吸引ヘッドを皮膚側に押すように力Fを加えた状態を示した側面図。
【
図9】本発明の一実施形態に係る皮膚吸引ヘッドで動物の皮膚を吸引している様子を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。最初に
図1を参照しながら、本発明の一実施形態に係る吸引装置1の概要を説明する。
図1は本実施形態に係る吸引装置1の全体斜視図である。操作盤2に吸引ホース3が接続され、吸引ホース3の先端に皮膚吸引ヘッド20が接続されている。操作盤2には電源コード4が接続され、電源スイッチ5のON/OFFにより吸引装置1の運転と停止とが切り換わる。吸引装置1内には電動ポンプ(図示せず)が内蔵されており、電動ポンプの駆動により、皮膚吸引ヘッド20が備える吸引管40の先端の吸引口41(
図2)から空気が吸引され、吸引ホース3を経て排気される。
【0014】
吸引モード選択ボタン6~8により、吸引力を低、中、高の3段階の吸引モードに切り換えることができ、各吸引モードにおいて、吸引調整ダイヤル9を調整することにより、吸引力をさらに調整可能である。吸引力は、吸引力表示パネル10に表示される。また、吸引力リセットボタン11を押すことにより、吸引力をリセットすることができる。
【0015】
吸引装置1はタイマー機能を備えており、タイムアップボタン12により設定時間を長くでき、タイムダウンボタン13により設定時間を短くできる。タイマーの設定時間は、タイマー表示パネル14に表示される。
【0016】
図2は、
図1に示した皮膚吸引ヘッド20の全体斜視図を示している。皮膚吸引ヘッド20は、複数の吸引管40を立設させて保持する吸引管保持体30が本体部24に取り付けられている。本体部24はベース22にリング23を締め付けたものである。本体部
24には手持部25が接続されており、手持部25には吸引ホース3(
図1)を接続する接続管26を設けている。吸引管40の先端には吸引口41が形成されており、吸引管40の内部には吸引流路42(
図5)が形成されている。
【0017】
吸引口41の直径は特に限定は無く、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。例えば、吸引口41の直径を1mm~4mmの範囲内として、対象部位だけに限定した吸引を行い吸引効果を高めるようにしてもよい。また、これとは逆に吸引口41の直径を10mm以上として、広範囲な吸引を効率良く行えるようにしてもよい。
【0018】
図3は、
図2に示した皮膚吸引ヘッド20の分解斜視図である。ベース22の凹部27にフィルター60が取り付けられ、ベース22の環状壁28の内部に吸引管保持体30が配置される。この状態でベース22のねじ22aにリング23のねじ23aを螺合させることにより、
図2に示した組立て状態になる。
【0019】
図4は、皮膚吸引ヘッド20の使用状態を示す斜視図である。便宜のため皮膚吸引ヘッド20の単体を図示し、吸引ホース3(
図1)の図示は省略している。皮膚吸引ヘッド20は、
図4に示したように、吸引管40の先端を皮膚70に接触させて、皮膚70上を移動(矢印B)させながら用いる。皮膚の吸引により皮膚を構成する結合組織を刺激する効果が得られ、例えば、治療、美容又はマッサージに適している。より具体的には、吸引することで、結合組織の癒着・滑走不全といった問題を解決し、肉離れや捻挫などの急性の怪我による痛み、肩凝り及び腰痛などの慢性の痛み、スポーツ障害、日常の身体不調、ストレス、姿勢に起因した痛みの改善を図ることができる。
【0020】
図5は、
図4に示した皮膚吸引ヘッド20のAA線における断面図である。
ベース22のねじ22aにリング23のねじ23aが螺合して、ベース22にリング23が固定されている。この固定状態において、吸引管保持体30は、シール材33を介して、リング23のフランジ部23bとベース22の内面22bとの間に挟まれている。このことにより、吸引管保持体30は本体部24内に固定されている。
【0021】
吸引管保持体30には、吸引管40を収容する吸引管収容孔31が形成されている。吸引管収容孔31内にはシール材43を介して吸引管40の一部が収容されている。この構成によれば、吸引管40は、吸引管40の軸方向にスライド可能である。
【0022】
吸引管保持体30には、蓋50が取り付けられている。この構成について、
図6を参照しながら説明する。
図6は、吸引管保持体30から蓋50を取り外した状態を示す分解斜視図である。蓋50にはねじ54を挿通させるねじ挿通孔51が形成され、吸引管収容孔31からの空気を通過させる空気通過孔52が形成されている。
【0023】
吸引管収容孔31には、弾性体32が配置されている。弾性体32は本実施形態では圧縮コイルばねであるが、負荷を加えると圧縮され、負荷を緩めると伸長するものであればよい。
図6の状態では、弾性体32の一端は自由端であるが、吸引管収容孔31内の他端は吸引管40に当接している(
図5参照)。
【0024】
図6の状態から、ねじ挿通孔51にねじ54を挿通させて、ねじ54を吸引管保持体30に形成されたねじ締付孔33に締め付けることにより、吸引管保持体30に蓋50が固定される。この状態では、
図6に示した無負荷の弾性体32は圧縮され、
図5に示したように、一端が蓋50の不動面53に当接し、他端が吸引管40に当接し、かつ、吸引管収容孔31の縮径部34に吸引管40の拡径部44が当接する。この状態では、弾性体32の反発力により、吸引管保持体30からの吸引管40の出代が最大になった状態が維持されている。
【0025】
吸引管40は、吸引管40の軸方向にスライド可能であるので、吸引管40を吸引管保持体30側に向けて押すと(矢印e方向)、弾性体32が圧縮される。このことにより、吸引管40の吸引管収容孔31内への進入量が大きくなるとともに、吸引管40の吸引管保持体30からの出代が小さくなる。
【0026】
図5の状態では、吸引管40に形成された吸引流路42と、吸引管保持体30に形成された吸引管収容孔31と、蓋50に形成された空気通過孔52とが、空気が流通可能に繋がっている。このことにより、
図1に示した吸引装置1において、電源スイッチ5をONにした運転状態では、
図5において皮膚70が吸引されるとともに、吸引口41に流入した空気は、吸引流路42、吸引管収容孔31及び空気通過孔52を経て(矢印a、b)、フィルター60内に流入する。フィルター60内に流入した空気は、排気流路29を経て(矢印c、d)、吸引ホース3(
図1)内に流入する。
【0027】
図7は曲面状の皮膚の部位に皮膚吸引ヘッド20を用いる一例を示した側面図である。説明の便宜のため、側面視において、中央の吸引管を吸引管40a、吸引管40aの左右の吸引管を吸引管40b、最も外側の吸引管を吸引管40cとする。皮膚は平坦状の部位もあるが、起伏のある部位や曲面状の部位もある。
図7に示した皮膚70は曲面状である。例えば、人の腕や足は周方向についてみると曲面状であり、肘近傍や膝近傍も曲面状である。
【0028】
図7において、曲面状の皮膚70に、皮膚吸引ヘッド20の吸引管40の当接を開始すると、最初は吸引管40aが皮膚70に当接する。このとき吸引管40bと吸引管40cとの間には、隙間71が形成されている。この状態では吸引管40bと吸引管40cによる吸引作用は不十分となる。
図8は、
図7の状態から手持部25を握った手で、皮膚吸引ヘッド20を皮膚70側に押すように力Fを加えた状態を示している。
図8の状態では、吸引管40aの先端は、h1だけ吸引管保持体30側に変位し、吸引管40aの吸引管保持体30からの出代が小さくなっている。これは、力Fの作用により、弾性体32(
図5)が圧縮されたことによるものである。
【0029】
図7において、吸引管40aの出代が小さくなると、吸引管40bは皮膚70に近づき、吸引管40bと皮膚70との間の隙間71は小さくなり、その後吸引管40bが皮膚70に当接する。この当接状態から力Fが作用し続けると、吸引管40bについても、弾性体32(
図5)の圧縮により、吸引管保持体30からの出代が小さくなる。さらに力Fが作用し続けると、吸引管40cについても、皮膚70に当接し、弾性体32の圧縮により、吸引管保持体30からの出代が小さくなる。
【0030】
このことにより、
図8においては、
図7に示した隙間71は無くなり、皮膚70の曲面状の部位に対しても吸引管40a~40cにより、万遍なく吸引が可能になる。吸引管40a~40cがスライドせず固定された構造であれば、隙間71を無くすには、皮膚70を大きく窪ませるような強い力が必要になる。この場合は、皮膚に痛みを感じるだけでなく、皮膚吸引ヘッド20を皮膚70に沿って移動(
図4の矢印B)させることも困難になる。本実施形態では、弾性体32(
図5)として、反発力の小さいものを採用することにより、小さな力でも、吸引管40a~40cをスライドさせることが可能になり、無理のない操作で吸引が可能になる。
【0031】
説明の便宜上、側面視の吸引管40a~40を例に説明したが、前記の効果は他の吸引管についても同様である。より具体的には、
図2おいて、8本の吸引管40が円周状に配置されており、8本の吸引管40は全て弾性体32(
図5)の伸縮により、伸縮可能である。このため、皮膚70の曲面状の部位や起伏のある部位に、皮膚吸引ヘッド20を用いた場合、皮膚吸引ヘッド20を皮膚70側に押すように力F(
図7、8)を加えることにより、皮膚70の高さに応じて各吸引管40の吸引管保持体30からの出代が小さくなる。この場合、前記のとおり力Fは小さな力で足りることになる。すなわち、本実施形態の皮膚吸引ヘッド20は、小さな力を加えるだけで、各吸引管40が皮膚70の高低に倣うことになり、皮膚70の曲面状の部位や起伏のある部位に対しても、万遍なく吸引が可能になる。
【0032】
本実施形態の皮膚吸引ヘッド20は、人に用いてもよく、動物に用いてもよいが、特に動物(例えば、馬、犬、猫)に適している。これは、吸引管40をブラシ状に構成できるので、吸引管40で動物の毛を解きながら皮膚の吸引が可能なためである。
図9は、皮膚吸引ヘッド20で動物の皮膚70を吸引している様子を示す斜視図である。
図9において、符号72が指す線は、動物の毛を模式的に示した線である。
【0033】
図9の状態では、吸引管40が皮膚70に当接しているので、吸引口41(
図5)は皮膚70に接した状態になっている(
図5参照)。この状態で、皮膚吸引ヘッド20を皮膚70に沿って移動させると(矢印B)、ブラシ状の複数の吸引管40が毛72を解きながら皮膚吸引ヘッド20が進むので、毛72が皮膚吸引ヘッド20の進行に特別妨げとなることはない。
【0034】
また、
図5に示したように、フィルター60を設ければ、吸引管40内に毛72が吸引されても、毛72はフィルター60に蓄積されるので、排気流路29の詰まりを防止することができる。皮膚吸引ヘッド20を分解することにより、フィルター60を取り出し、適宜交換やクリーニングを行えばよい。
【0035】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、前記実施形態は一例であり、適宜変更したものであってもよい。例えば、吸引管40の本数は
図2のように、8本に限るものではなく、増減させてもよく、1本であってもよい。吸引管40が1本であっても、吸引管40が皮膚70の高低に倣う効果は発揮されるので、皮膚70の曲面状の部位や起伏のある部位に対して、円滑な操作が可能になる。吸引管40の配置についても、適宜変更すればよく、
図2のように、円周状に限るものではなく、四角形上でもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 吸引装置
2 操作盤
3 吸引ホース
20 皮膚吸引ヘッド
24 本体部
30 吸引管保持体
31 吸引管収容孔
32 弾性体
40 吸引管
53 不動面
70 皮膚
【要約】
【課題】皮膚の曲面状の部位や起伏のある部位に対しても、吸引効果が損なわれない皮膚吸引ヘッド及びそれを備えた吸引装置を提供する。
【解決手段】皮膚70を吸引する皮膚吸引ヘッド20であって、本体部24と、吸引管40と、本体部24に取り付けられ、吸引管40を立設させて保持する吸引管保持体30とを備えており、吸引管保持体30は、吸引管40を吸引管40の軸方向にスライド可能に収容する吸引管収容孔31が形成されており、吸引管収容孔31内に、弾性体32が内蔵されており、弾性体32は、一端が不動面53に当接し、他端が吸引管40に当接し、弾性体32が伸縮することにより、吸引管40の吸引管保持体30からの出代が変化する。
【選択図】
図5