(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-02
(45)【発行日】2022-09-12
(54)【発明の名称】構成要素に画定された内部チャネルを密封するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B23K 1/14 20060101AFI20220905BHJP
F02C 7/18 20060101ALI20220905BHJP
F01D 25/00 20060101ALI20220905BHJP
F02C 7/00 20060101ALI20220905BHJP
B23K 1/00 20060101ALI20220905BHJP
【FI】
B23K1/14 C
F02C7/18 Z
F01D25/00 X
F02C7/00 D
B23K1/00 330P
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017179661
(22)【出願日】2017-09-20
【審査請求日】2020-09-14
(32)【優先日】2016-10-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-07-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・ツイ
(72)【発明者】
【氏名】スリカンス・チャンドルドゥ・コッティリンガム
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・リー・トリソン
【審査官】山下 浩平
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-512165(JP,A)
【文献】特開昭47-008356(JP,A)
【文献】特開2014-233759(JP,A)
【文献】特開平03-218057(JP,A)
【文献】特開昭60-141366(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 1/00 - 3/08、31/02、33/00
F01D 25/00
F02C 7/00、7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成要素(38)の内部通路(30)を密封するためのシステム(300)であって、当該システム(300)が、
前記内部通路(30)内に配置された閉鎖要素(306)と、
前記内部通路(30)を画定する少なくとも1つの通路壁(304)に前記閉鎖要素(306)を結合する継手材料(314)と、
前記閉鎖要素(306)、前記継手材料(314)及び前記少なくとも1つの通路壁(304)に近接して配置された可撓性ろう付け要素(340)と、
前記内部通路(30)内で前記可撓性ろう付け要素(340)に隣接して配置されたろう付けペースト(330)と
を備えており、前記ろう付けペースト(330)及び前記可撓性ろう付け要素(340)が、前記閉鎖要素(306)に近接して層
をなして順次配置される、システム(300)。
【請求項2】
前記可撓性ろう付け要素(340)が、周囲温度で可撓性である固体材料を備える、請求項1に記載のシステム(300)。
【請求項3】
前記可撓性ろう付け要素(340)が、可撓性テープを備える、請求項1又は請求項2に記載のシステム(300)。
【請求項4】
前記可撓性テープが、粉末低融点ろう付け材料、粉末高融点材料及び結合剤の混合物を備える、請求項3に記載のシステム(300)。
【請求項5】
前記可撓性テープが、DF4BとMarM 247との混合物を約70:30~約30:70の範囲内の比率で含む、請求項3に記載のシステム(300)。
【請求項6】
前記層が、前記閉鎖要素(306)に配置された第1のペースト層(332)と、前記第1のペースト層(332)に配置された第1の可撓性ろう付け要素(342)としての前記可撓性ろう付け要素(340)と、前記第1の可撓性ろう付け要素(342)に配置された第2のペースト層(334)とを備える、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のシステム(300)。
【請求項7】
前記ろう付けペースト(330)が、DF4Bを含む、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のシステム(300)。
【請求項8】
前記閉鎖要素(306)が、前記内部通路(30)の閉鎖部位(308)に近接して締まりばめで前記少なくとも1つの通路壁(304)に対して受容されるような寸法及び形状にされる、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のシステム(300)。
【請求項9】
構成要素(38)の内部通路(30)を密封する方法であって、
継手材料(314)を使用して前記内部通路(30)を画定する少なくとも1つの通路壁(304)に閉鎖要素(306)を結合すること(602)と、
前記閉鎖要素(306)、前記継手材料(314)及び前記少なくとも1つの通路壁(304)に近接して可撓性ろう付け要素(340)を配置すること(604)と、
前記内部通路(30)内で前記可撓性ろう付け要素(340)に隣接してろう付けペースト(330)を配置すること(604)と、
前記閉鎖要素(306)に近接して層状に順次前記ろう付けペースト(330)及び前記可撓性ろう付け要素(340)を適用することと、
前記可撓性ろう付け要素(340)のろう付け材料が、前記閉鎖要素(306)、前記継手材料(314)及び前記少なくとも1つの通路壁(304)の少なくとも1つと冶金的結合を形成するように、前記構成要素(38)を少なくとも1つの熱サイクルにかけること(606)と
を含む、方法。
【請求項10】
前記可撓性ろう付け要素(340)を配置すること(604)が、前記閉鎖要素(306)と前記継手材料(314)に隣接する前記少なくとも1つの通路壁(304)との間に画定された空間内に前記可撓性ろう付け要素(340)を成形することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記可撓性ろう付け要素(340)を成形することが、ツールを使用して前記空間内に前記少なくとも1つの可撓性ろう付け要素(340)を押し込むこと、及び前記空間内に前記可撓性ろう付け要素(340)を配置するために真空圧力を加えることの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構成要素に画定された内部チャネルを密封するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本開示の分野は、一般に、内部に画定された内部通路を有する構成要素に関し、より具体的には、構成要素に画定された内部チャネルを密封するためのシステムおよび方法に関する。
【0003】
一部の構成要素は、たとえば意図する機能を実行するために、内部に画定される内部通路を必要とする。たとえば、限定するものではないが、ガスタービンの高温ガス経路構成要素のような一部の構成要素は、高温に曝される。少なくとも一部のこのような構成要素は、冷却流体の流れを受け入れるために内部に画定された内部通路を有しており、それにより構成要素は高温に十分に耐えることができる。別の例として、限定するものではないが、一部の構成要素は、別の構成要素との境界で摩擦を受ける。少なくとも一部のこのような構成要素は、潤滑剤の流れを受け入れて摩擦の低減を促進するために、内部に画定された内部通路を有する。
【0004】
内部に画定された内部通路を有する少なくとも一部の公知の構成要素は金型に形成され、セラミック材料のコアが金型キャビティ内に延びている。溶融した金属合金がセラミックコアの周囲の金型キャビティ内に導入され、冷却されて構成要素を形成した後、セラミックコアは化学浸出などによって除去され、予備内部通路を形成する。代替的にまたは追加的に、内部に画定された内部通路を有する少なくとも一部の公知の構成要素は、まず内部通路を設けずに形成され、内部通路は後のプロセスで形成される。たとえば、少なくとも一部の公知の内部通路は、限定はしないが、電気化学的穿孔プロセスなどを用いて、構成要素内に予備通路を穿孔することによって形成される。
【0005】
さらに、少なくとも一部の公知の構成要素については、内部通路の選択された最終構成を生成するために、予備内部通路内に内部閉鎖部を形成することが必要である。たとえば、限定するものではないが、形成された予備内部通路は、成形プロセスを単純化するために構成要素の外側壁を通過し、選択された最終構成を適切に画定するために、内部通路を外側壁の内部に密封しなければならない。追加的にまたは代替的に、別の非限定的な例として、内部通路は、構成要素内に画定された内部通路のネットワークの一部であり、内部通路のネットワークを介して選択された流れパターンを生成するために、内部閉鎖部が必要である。このような内部閉鎖部を形成する1つの公知の方法は、選択された閉鎖位置で通路内に金属閉鎖要素を挿入し、たとえばろう付け継手を使用して閉鎖要素を通路壁に結合して密封を行うことである。しかし、少なくとも一部のこのような構成要素については、内部通路の直径が小さいので、閉鎖部位から汚染を効果的に洗浄または除去する能力を低下または排除してしまう。場合によっては、たとえば閉鎖部位の汚染、不完全な洗浄、またはセラミックコアの浸出の影響により、継手に局所的な欠陥が生じ、密封が不完全となり閉鎖が無効になってしまう。さらに、このような欠陥のいくつかは、たとえば複数のろう付けサイクルを使用して修復可能であるが、少なくとも一部のこのような欠陥は、ろう付けによって修復不可能であり、潜在的に使用不可能な構成要素を生じる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【0007】
一態様では、構成要素の内部通路を密封するためのシステムが提供される。システムは、内部通路内に配置された閉鎖要素と、内部通路を画定する少なくとも1つの通路壁に閉鎖要素を結合する継手材料とを含む。システムはまた、閉鎖要素、継手材料、および少なくとも1つの通路壁に近接して配置された可撓性ろう付け要素を含む。
【0008】
別の態様では、構成要素の内部通路を密封する方法が提供される。方法は、継手材料を使用して内部通路を画定する少なくとも1つの通路壁に閉鎖要素を結合することと、閉鎖要素、継手材料、および少なくとも1つの通路壁に近接して可撓性ろう付け要素を配置することとを含む。方法はまた、可撓性ろう付け要素のろう付け材料が、閉鎖要素、継手材料、および少なくとも1つの通路壁の少なくとも1つと冶金的結合を形成するように、構成要素を少なくとも1つの熱サイクルにかけることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】
図1に示すガスタービンエンジンのタービンの一部の概略図である。
【
図3】
図1に示すガスタービンと共に使用するための構成要素などの、例示的な構成要素の一部の概略断面図である。
【
図4】適用構成のその内部通路内に結合された密封システムの例示的な実施形態を有する、
図3に示す例示的な構成要素の部分の概略断面図である。
【
図5】完成構成のその内部通路内に結合された
図4に示す例示的な密封システムを有する、
図3に示す例示的な構成要素の部分の概略断面図である。
【
図6】
図3~
図5に示す構成要素などの、構成要素の内部通路を密封する例示的な方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書に記載の例示的なシステムおよび方法は、構成要素の内部通路を密封する公知の方法に関連する欠点の少なくとも一部を克服する。本明細書に記載の実施形態は、ろう付けのような継手材料によって内部通路内にしっかりと結合された閉鎖要素を含む。継手材料は、通路の完全な密封を防止する欠陥を画定することができる。本明細書に記載の実施形態はさらに、閉鎖要素に近接して配置された可撓性ろう付け要素と、継手材料に隣接する通路壁とを含む。継手材料上に嵌め込まれた可撓性ろう付け要素は、継手材料上に所望の量のろう付け材料を配置することを容易にし、それにより継手における冶金的結合および密封を改良する。
【0011】
別途指定のない限り、本明細書で使用される「一般に」、「実質的に」、および「およそ」などの近似を表す文言は、そのように修飾された用語が、絶対的または完全な程度ではなく、当業者によって認識されるようなおおよその程度にのみ適用され得ることを示している。さらに、別途指定のない限り、「第1の」、「第2の」などの用語は、単に標識として本明細書で使用されているに過ぎず、これらの用語が言及する要素に対して順序、位置、または階層上の要件を加えることを意図するものではない。さらに、たとえば、「第2の」要素への言及は、たとえば、「第1の」もしくはより小さい数字の要素または「第3の」もしくはより大きな数字の要素の存在を必要とせず、または妨げるものではない。
【0012】
図1は、回転機械、すなわちターボ機械、より具体的にはタービンエンジンの概略図である。例示的な実施形態では、タービンエンジンは、ガスタービンエンジン10である。あるいは、回転機械は、これらに限定されないが、蒸気タービンエンジン、遠心圧縮機、およびターボチャージャを含む任意の他のタービンエンジンおよび/または回転機械である。例示的な実施形態では、ガスタービンエンジン10は、圧縮機12、燃焼器14、タービン16、および燃料ノズル20の各々の少なくとも1つを含む。燃料ノズル20は、燃料(図示せず)を燃焼器14の加圧空気24と混合して噴射するように構成される。燃焼器14は、燃料空気混合物(図示せず)を点火し燃焼させた後、高温ガス流22をタービン16に送る。タービン16は、固定ベーンまたはブレード(
図1には図示せず)を有する1つまたは複数のステータと、ステータに対して回転するブレードまたはバケット(
図1には図示せず)を有する1つまたは複数のロータとを含む。高温ガス流22がタービンロータブレードを通過し、それによってタービンロータを駆動して回転させる。タービン16は、単一の回転可能なシャフト18に結合され、それにより高温ガス流22がタービンブレードを通過する際にシャフトを回転させる。本明細書で使用される場合、「結合する」という用語は、構成要素間の直接的な機械的、電気的、および/または通信接続に限定されず、複数の構成要素間の間接的な機械的、電気的、および/または通信接続も含むことができることに留意されたい。代替の実施形態では、回転可能なシャフト18は、回転可能なシャフト18を形成するように共に結合された複数のシャフトセグメントである。例示的な実施形態では、回転可能なシャフト18は、圧縮機12に結合される。圧縮機12は、回転可能なシャフト18によって回転するように駆動されるロータ(図示せず)に堅固に取り付けられたブレード(図示せず)を含む。空気が回転ブレードを通過するとき、空気圧力が増加し、それによって燃焼器14に適切な燃焼のための十分な加圧空気24が供給される。
【0013】
図2は、
図1に示すガスタービンエンジン10のタービン16の一部の概略図である。内部に画定された内部通路が適切に形成されたガスタービンエンジン10の構成要素は、構成要素38として示されている。たとえば、限定するものではないが、構成要素38は、高温ガス流22の経路に近接する構成要素を含む。このような高温ガス経路構成要素は、ガスタービンエンジン10の動作中に高温に曝され、たとえば、高温ガス流22の動作温度は、一例では、華氏2500度(約摂氏1371度)を超えている。追加的にまたは代替的に、構成要素38は、内部に画定された内部通路が適切に形成された任意の構成要素を含む。特に、構成要素38は、ガスタービンエンジン10の状況で示されているが、本明細書に記載のシステムおよび方法は、内部に画定された内部通路が適切に形成された構成要素を利用する任意の適切な状況で使用する構成要素に適用可能であることを理解されたい。
【0014】
例示的な実施形態では、ガスタービンエンジン10は、構成要素38を冷却する冷却システム42を含む。たとえば、例示的な実施形態では、タービン16は、少なくとも1つのタービンブレード26と、少なくとも1つのステータベーン28とを含み、構成要素38は、タービンブレード26およびステータベーン28の少なくとも1つである。代替の実施形態では、構成要素38は、これらに限定されないが、他のタービンバケットアセンブリ(ブレードまたはブレードアセンブリとしても知られる)、他のノズルアセンブリ(ベーンまたはベーンアセンブリとしても知られる)、シュラウドアセンブリ、トランジションピース、リテーニングリング、および圧縮機排気構成要素のうちの任意のものを含む。一般に、冷却システム42は、構成要素38内に画定された複数の内部通路30を含む。例示的な実施形態では、冷却流体、たとえば加圧空気24はプレナムから内部通路30に供給され、冷却流体が内部通路30の各々を通って流れ、構成要素38を冷却する。代替の実施形態では、加圧空気24以外の流体を使用して、高温ガス流22に曝された構成要素を冷却することができる。本明細書で使用する「流体」という用語は、限定はしないが、ガス、蒸気、および空気を含む、流れる任意の媒体または材料を含むことを理解されたい。例示的な実施形態では、少なくとも1つの冷却システム42が各構成要素38に画定され、ガスタービンエンジン10のケーシング34に形成された冷却流体供給導管44と流れ連通して結合される。例示的な実施形態では、冷却流体供給導管44は、圧縮機12に流体結合される。
【0015】
図3は、ガスタービンエンジン10(
図1に示す)と共に使用するためなどの、構成要素38の例示的な実施形態の一部の概略断面図である。例示的な実施形態では、構成要素38は、基板302から形成される。ある特定の実施形態では、基板302は、これらに限定されないが、ニッケル基超合金、コバルト基超合金、鉄基超合金、ニッケル-アルミニウム金属間合金、チタン-アルミニウム基金属間化合物、ニオブ基合金、およびモリブデン基合金の少なくとも1つなどの、高強度超合金金属から形成される。代替の実施形態では、基板302は、構成要素38が本明細書で説明されるように機能することを可能にする任意の適切な材料から形成される。
【0016】
上述したように、内部通路30は、構成要素38内に画定される。より具体的には、内部通路30は、基板302の少なくとも一部を通って内部に延びる少なくとも1つの通路壁304によって画定される。ある特定の実施形態では、コーティング(図示せず)が、少なくとも1つの通路壁304に存在する。たとえば、限定するものではないが、アルミナイドコーティング(図示せず)が、少なくとも1つの通路壁304に沿って基板302の露出した表面に形成される。代替の実施形態では、少なくとも1つの通路壁304には、任意の適切なコーティングが存在するか、またはコーティングが存在しない。
【0017】
閉鎖要素306は、閉鎖部位308に近接して内部通路30内に結合される。より具体的には、閉鎖要素306は、閉鎖部位308に近接して少なくとも1つの通路壁304に対して受容されるような寸法および形状にされる。たとえば、例示的な実施形態では、少なくとも1つの通路壁304は、閉鎖部位308に近接して内部通路30の略円形の断面を画定し、閉鎖要素306は、略球形であり、閉鎖部位308に近接して内部通路30の直径にほぼ等しい直径を有する。代替の実施形態では、内部通路30および閉鎖要素306の各々は、閉鎖要素306が本明細書で説明されるように機能することを可能にする任意の適切な形状を有する。
【0018】
例示的な実施形態では、閉鎖要素306は、高温および/または腐食環境での使用に適した材料から形成される。たとえば、限定するものではないが、閉鎖要素306は、ハステロイ(登録商標)材料から形成される。ハステロイは、インディアナ州ココモのHaynes International社の登録商標である。代替の実施形態では、閉鎖要素306は、閉鎖要素306が本明細書で説明されるように機能することを可能にする、任意の適切な材料または材料の組合せから形成される。
【0019】
ある特定の実施形態では、少なくとも1つの通路壁304は、閉鎖部位308に近接して閉鎖要素306を配置することを容易にするような形状である。たとえば、閉鎖要素306は、内部通路30を通って閉鎖部位308に挿入可能であり、それにより閉鎖要素306が閉鎖部位308に近接して締まりばめで受容される。より具体的には、例示的な実施形態では、閉鎖部位308の第1の側310の少なくとも1つの通路壁304の形状は、内部通路30を通した閉鎖要素306の挿入を可能にするように構成され、反対側の第2の側312の少なくとも1つの通路壁304の形状は、締まりばめで閉鎖要素306に対して結合するように構成される。代替の実施形態では、少なくとも1つの通路壁304は、閉鎖部位308に近接して閉鎖要素306を配置することを容易にするために、任意の他の適切な方法で成形される。追加的にまたは代替的に、取り外し可能な工具(図示せず)が、閉鎖部位308に近接して閉鎖要素306を最初に配置するために使用される。
【0020】
さらに、閉鎖要素306は、継手材料314によって少なくとも1つの通路壁304にしっかりと結合される。例示的な実施形態では、継手材料314は、ろう付け材料である。ろう付け材料は、基板302および閉鎖要素306の融点より低い融点を有する材料であり、基板302および閉鎖要素306の他の選択された化学特性と実質的に一致し、それによりろう付け材料と基板302および閉鎖要素306との間に生じる化学活性が相対的に低下される。たとえば、閉鎖部位308に近接して閉鎖要素306を配置する前、後および/または同時に、継手材料314は、閉鎖要素306および少なくとも1つの通路壁304の少なくとも1つにペーストとして適用され、次いでアセンブリが、継手材料314が閉鎖要素306および少なくとも1つの通路壁304と冶金的に結合するように、適切なろう付けサイクルで加熱される。
【0021】
たとえば、限定するものではないが、基板302はニッケル合金から形成され、継手材料314はニッケルろう付け合金から少なくとも部分的に形成される。特定の実施形態では、基板302はニッケル合金から形成され、継手材料314はニッケルろう付け合金であるAmdry DF4Bを含む。代替の実施形態では、継手材料314は、閉鎖要素306が本明細書で説明されるように機能することを可能にする任意の適切な材料である。
【0022】
例示的な実施形態では、欠陥320は、継手材料314によって画定され、内部通路30の第1の側310および第2の側312と流体連通している。たとえば、限定するものではないが、欠陥320は、上述したように閉鎖部位308に近接した汚染、不完全な洗浄、またはセラミックコアの浸出の影響の結果として形成される。欠陥320は、第1の側310と第2の側312とが互いに流体連通するように配置されるため、欠陥320は閉鎖要素306が閉鎖部位308で内部通路30の有効な閉鎖または密封を行うことを阻害する。代替の実施形態では、欠陥320は、存在しない。
【0023】
図4は、適用構成301の内部通路30内に結合された密封システム300の例示的な実施形態を有する、
図3に示す例示的な構成要素38の部分の概略断面図である。
図5は、完成構成303の内部通路30内に結合された例示的な密封システム300を有する、
図3に示す例示的な構成要素38の部分の概略断面図である。
【0024】
図4および
図5を参照すると、閉鎖要素306および継手材料314に加えて、適用構成301のシステム300はさらに、内部通路30内に、閉鎖要素306、継手材料314、および少なくとも1つの通路壁304に近接して配置された少なくとも1つの可撓性ろう付け要素340を含む。たとえば、例示的な実施形態では、少なくとも1つの可撓性ろう付け要素340は、閉鎖要素306の第1の側310の閉鎖部位308に隣接して配置される。代替の実施形態では、少なくとも1つの可撓性ろう付け要素340は、閉鎖要素306の第2の側312の閉鎖部位308に隣接して配置される。
【0025】
完成構成303のシステム300は、システム300を少なくとも1つの熱サイクルにかけることによって、適用構成301のシステム300から得られる。より具体的には、少なくとも1つの熱サイクル中のシステム300の温度上昇により、可撓性ろう付け要素340が閉鎖要素306に隣接する密封要素350に変形する。少なくとも1つの熱サイクルは、可撓性ろう付け要素340のろう付け材料に閉鎖要素306、継手材料314、および少なくとも1つの通路壁304の少なくとも1つと冶金的結合を形成させ、内部通路30の第1の側310上の欠陥320(存在する場合)を含む少なくとも継手材料314上に密封要素350を形成する。したがって、システム300は、継手材料314の欠陥320の存在下であっても、第1の側310がもはや第2の側312と流れ連通しないように、閉鎖部位308に近接して内部通路30を密封することを容易にする。
【0026】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの熱サイクルは、可撓性ろう付け要素340のろう付け材料の適切なろう付けサイクルとなるように選択される。代替の実施形態では、少なくとも1つの熱サイクルは、システム300が本明細書で説明されるように機能することを可能にする任意の適切な熱サイクルとなるように選択される。
【0027】
可撓性ろう付け要素340は、限定はしないが、可撓性テープなどの周囲温度で可撓性である固体材料であり、それにより可撓性ろう付け要素340は、閉鎖要素306と継手材料314に隣接する少なくとも1つの通路壁304との間に画定された谷形空間内に少なくとも部分的に嵌め込まれるように成形可能である。さらに、可撓性ろう付け要素340の最初の剛性は、第1の側310の継手材料314の外側表面全体に隣接する可撓性ろう付け要素340の適用を単純化し、継手材料314上にろう付けペーストを単独で適用するのと比較して、少なくとも1つの熱サイクル中に、第1の側310の継手材料314の外側表面全体上の所定位置に可撓性ろう付け要素340を維持することを容易にする。したがって、ろう付けペースト単独の使用と比較して、可撓性ろう付け要素340は、可撓性ろう付け要素340内のろう付け材料と、基板302、閉鎖要素306、および継手材料314の少なくとも1つとの間の冶金的結合の改良を容易にし、したがって、完成構成303における内部通路30の完全な閉塞を容易にする。
【0028】
ある特定の実施形態では、可撓性ろう付け要素340は、第1の側310から挿入されるツール(図示せず)の使用に適用され、それにより可撓性ろう付け要素340は、閉鎖要素306と継手材料314に隣接する少なくとも1つの通路壁304との間に画定された空間内に少なくとも部分的に嵌め込まれる。たとえば、ツールは、可撓性ろう付け要素340を、閉鎖要素306と継手材料314に隣接する少なくとも1つの通路壁304との間に画定された空間内にしっかりと押し込むために使用される。追加的にまたは代替的に、真空圧力は、閉鎖要素306と継手材料314に隣接する少なくとも1つの通路壁304との間に画定された空間内に少なくとも部分的に可撓性ろう付け要素340を配置するために使用される。代替の実施形態では、可撓性ろう付け要素340は、システム300が本明細書で説明されるように機能することを可能にする任意の適切な方法で配置される。
【0029】
ある特定の実施形態では、可撓性ろう付け要素340は、粉末低融点ろう付け材料、粉末高融点材料、および適切な結合剤の適切に適合する混合物から形成された可撓性テープである。たとえば、結合剤は、少なくとも1つの熱サイクル中に「焼き切る」ように選択される。ある特定の実施形態では、基板302はニッケル合金から形成され、継手材料314はニッケルろう付け合金を含む混合物から形成され、可撓性ろう付け要素340は粉末低融点ニッケルろう付け合金、粉末高融点ニッケル合金、および適切な結合剤の混合物から形成された可撓性テープである。たとえば、可撓性ろう付け要素340は、低融点ろう付け材料としてのDF4B、および高融点材料としてのMarM 247を約70:30~約30:70の範囲内の比率で含む可撓性テープである。1つのこのような例では、可撓性ろう付け要素340は、DF4BおよびMarM 247を約50:50の比率で含む。代替の例では、可撓性ろう付け要素340は、可撓性ろう付け要素340が本明細書で説明されるように機能することを可能にする任意の適切な比率でDF4BおよびMarM 247を含む。別の例では、可撓性ろう付け要素340は、高融点材料として、Rene 142、Rene 195、およびRene 80の少なくとも1つを含む可撓性テープである。別の例では、可撓性ろう付け要素340は、低融点ろう付け材料として、AMS 4782、AMS 4777、Amdry DF-3、およびAmdry D-15の少なくとも1つを含む可撓性テープである。代替の実施形態では、可撓性ろう付け要素340は、可撓性ろう付け要素340が本明細書で説明されるように機能することを可能にする任意の適切な方法で、任意の適切な材料から形成される。
【0030】
ある特定の実施形態では、可撓性ろう付け要素340は、約0.020~約0.180インチの範囲内の厚さを有する。特定の実施形態では、可撓性ろう付け要素340は、約0.060インチの厚さを有する。代替の実施形態では、可撓性ろう付け要素340は、可撓性ろう付け要素340が本明細書で説明されるように機能することを可能にする任意の適切な厚さを有する。さらに、ある特定の実施形態では、可撓性ろう付け要素340は、内部通路30内の位置に配置可能であり、そこでは、同様の厚さのろう付け材料をペーストとして、または予め焼結されたプリフォームなどの硬質ろう付け材として継手材料314全体にわたって正確に配置することは困難または不可能である。
【0031】
ある特定の実施形態では、適用構成301のシステム300はさらに、内部通路30内に、内部通路30内で可撓性ろう付け要素340に隣接するろう付けペースト330を含む。例示的な実施形態では、ろう付けペースト330は、基板302、閉鎖要素306、継手材料314、および可撓性ろう付け要素340の少なくとも1つと適合するように選択される。たとえば、限定するものではないが、基板302はニッケル合金から形成され、継手材料314はDF4Bを含み、可撓性ろう付け要素340はDF4BおよびMarM 247を50:50の比率で含むテープであり、ろう付けペースト330もまたDF4Bを含む。ある特定の実施形態では、適用構成301で可撓性ろう付け要素340と組み合わせて適用されるろう付けペースト330は、たとえば少なくとも1つの熱サイクル中に閉鎖部位308に近接して追加のろう付け材料を設けることによって、完成構成303の密封要素350、基板302、閉鎖要素306、および継手材料314間の冶金的結合を強化する。
【0032】
ある特定の実施形態では、ろう付けペースト330および少なくとも1つの可撓性ろう付け要素340は、閉鎖要素306に近接して層状に順次配置されて、適用構成301を形成する。たとえば、例示的な実施形態では、閉鎖要素306が上述したように継手材料314によって内部通路30内に固定された後、ろう付けペースト330および可撓性ろう付け要素340の交互層が内部通路30内の閉鎖要素306に隣接して順次適用される。例示的な実施形態では、適用構成301のろう付けペースト330は、第1のペースト層332と、第2のペースト層334とを含み、少なくとも1つの可撓性ろう付け要素340は、第1のペースト層332および第2のペースト層334の中間に配置された第1の可撓性ろう付け要素342を含む。特に、第1のペースト層332は閉鎖要素306に配置され、第1の可撓性ろう付け要素342は閉鎖要素306とは反対側の第1のペースト層332に配置され、第2のペースト層334は第1のペースト層332とは反対側の第1の可撓性ろう付け要素342に配置される。たとえば、限定するものではないが、第1の可撓性ろう付け要素342を適用する前の第1のペースト層332の適用により、可撓性ろう付け要素340が閉鎖要素306と継手材料314に隣接する少なくとも1つの通路壁304との間に画定された空間内に少なくとも部分的に嵌め込まれるように成形されるので、第1のペースト層332内のろう付け材料が、閉鎖要素306と継手材料314に隣接する少なくとも1つの通路壁304との間に画定された空間内にしっかりと押し込まれることを可能にする。代替の実施形態では、ろう付けペースト330および少なくとも1つの可撓性ろう付け要素340の各々は、システム300が本明細書で説明されるように機能することを可能にする、任意の適切な順序で適用される任意の適切な数の層を含む。
【0033】
他の代替の実施形態では、ろう付けペースト330および少なくとも1つの可撓性ろう付け要素340の各々は、限定はしないが、ろう付けペースト330および可撓性ろう付け要素340を少なくとも部分的に同時に適用する、および/または可撓性ろう付け要素340に少なくとも部分的に予めコーティングされたろう付けペースト330を有するように任意の適切な方法で適用され、システム300が本明細書で説明されるように機能することを可能にする。
【0034】
ある特定の実施形態では、ろう付けペースト330および少なくとも1つの可撓性ろう付け要素340を適用する前に、密封要素350の形成および結合が、閉鎖部位308に近接した適切な洗浄および汚染除去手順によって容易にされることを理解されたい。たとえば、限定するものではないが、ろう付けペースト330および少なくとも1つの可撓性ろう付け要素340を適用する前に、閉鎖要素306から第1の側310に沿って延びる0.25インチの長さの内部通路30に沿った機械的洗浄が実行される。
【0035】
図6は、構成要素38などの、構成要素の内部通路を密封する例示的な方法600の流れ図である。たとえば、限定するものではないが、構成要素38は、ガスタービンエンジン10の構成要素である。あるいは、構成要素38は、内部に画定された内部通路が適切に形成された構成要素を利用する任意の適切な状況での使用のためのものである。
図1~
図5も参照すると、例示的な方法600は、継手材料314などの継手材料を使用して、内部通路30などの内部通路を画定する通路壁304などの少なくとも1つの通路壁に、閉鎖要素306などの閉鎖要素を結合すること602を含む。方法600はまた、閉鎖要素、継手材料、および少なくとも1つの通路壁に近接して、可撓性ろう付け要素340などの可撓性ろう付け要素を配置すること604を含む。方法600はさらに、可撓性ろう付け要素のろう付け材料が、閉鎖要素、継手材料、および少なくとも1つの通路壁の少なくとも1つと冶金的結合を形成するように、構成要素を少なくとも1つの熱サイクルにかけること606を含む。
【0036】
構成要素の内部通路を密封するためのシステムおよび方法の例示的な実施形態について、上で詳細に説明している。実施形態は、通路を密封することが通路内の閉鎖要素を結合するために使用されるろう付けなどの継手材料のフロースルー欠陥の存在下であっても達成されるという、このような通路を密封するための少なくとも一部の公知のシステムに優る利点を提供する。したがって、このような通路の内部密封は、閉鎖部位を取り囲む限られた空間が、最初の継手を形成する前に部位の洗浄を阻害する場合であっても可能である。加えて、可撓性ろう付け要素の使用は、ろう付けペーストを単独で使用する追加のろう付けサイクルが密封を達成できなかった場合に、密封を達成することを可能にする。したがって、上述の実施形態は、以前は廃棄されていた構成要素の使用を可能にする。ある特定の実施形態はまた、密封を完成させるために使用される可撓性ろう付け要素が、適切な結合剤と組み合わされて粉末低融点ろう付け材料および粉末高融点材料から形成されて可撓性テープを形成し、ろう付け材料の正確な配置および/またはろう付け材料の選択された精度調節を容易にするという利点を提供する。
【0037】
本明細書に記載の方法およびシステムは、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されない。たとえば、各システムの構成要素および/または各方法のステップは、本明細書に記載の他の構成要素および/またはステップとは独立して別個に使用および/または実施することができる。加えて、各構成要素および/またはステップはまた、他のアセンブリおよび方法と共に使用および/または実施することもできる。
【0038】
本開示についての様々な特定の実施形態に関して説明してきたが、当業者であれば、本開示が特許請求の範囲の趣旨および範囲内で変更形態を使用して実施できることを認識するであろう。本開示の様々な実施形態の特定の特徴を、一部の図面上で示して他では示さない場合があるが、これは単に便宜上である。さらに、上記の説明における「一実施形態」への言及は、列挙した特徴も組み込む追加の実施形態の存在を除外すると解釈すべきものではない。本開示の原理によれば、図面の任意の特徴は、任意の他の図面の任意の特徴と組み合わせて参照および/または特許請求することができる。
[実施態様1]
構成要素(38)の内部通路(30)を密封するためのシステム(300)であって、
前記内部通路(30)内に配置された閉鎖要素(306)と、
前記内部通路(30)を画定する少なくとも1つの通路壁(304)に前記閉鎖要素(306)を結合する継手材料(314)と、
前記閉鎖要素(306)、前記継手材料(314)、および前記少なくとも1つの通路壁(304)に近接して配置された可撓性ろう付け要素(340)とを備える、システム(300)。
[実施態様2]
前記可撓性ろう付け要素(340)が、周囲温度で可撓性である固体材料を備える、実施態様1に記載のシステム(300)。
[実施態様3]
前記可撓性ろう付け要素(340)が、可撓性テープを備える、実施態様1に記載のシステム(300)。
[実施態様4]
前記可撓性テープが、粉末低融点ろう付け材料、粉末高融点材料、および結合剤の混合物を備える、実施態様3に記載のシステム(300)。
[実施態様5]
前記可撓性テープが、DF4BとMarM 247との混合物を約70:30~約30:70の範囲内の比率で含む、実施態様3に記載のシステム(300)。
[実施態様6]
前記内部通路(30)内で前記可撓性ろう付け要素(340)に隣接して配置されたろう付けペースト(330)をさらに備える、実施態様1に記載のシステム(300)。
[実施態様7]
前記ろう付けペースト(330)および前記可撓性ろう付け要素(340)が、前記閉鎖要素(306)に近接して層状に順次配置される、実施態様6に記載のシステム(300)。
[実施態様8]
前記層が、前記閉鎖要素(306)に配置された第1のペースト層(332)と、前記第1のペースト層(332)に配置された第1の可撓性ろう付け要素(342)としての前記可撓性ろう付け要素(340)と、前記第1の可撓性ろう付け要素(342)に配置された第2のペースト層(334)とを備える、実施態様7に記載のシステム(300)。
[実施態様9]
前記ろう付けペースト(330)が、DF4Bを含む、実施態様1に記載のシステム(300)。
[実施態様10]
前記閉鎖要素(306)が、前記内部通路(30)の閉鎖部位(308)に近接して締まりばめで前記少なくとも1つの通路壁(304)に対して受容されるような寸法および形状にされる、実施態様1に記載のシステム(300)。
[実施態様11]
構成要素(38)の内部通路(30)を密封する方法であって、
継手材料(314)を使用して前記内部通路(30)を画定する少なくとも1つの通路壁(304)に閉鎖要素(306)を結合すること(602)と、
前記閉鎖要素(306)、前記継手材料(314)、および前記少なくとも1つの通路壁(304)に近接して可撓性ろう付け要素(340)を配置すること(604)と、
前記可撓性ろう付け要素(340)のろう付け材料が、前記閉鎖要素(306)、前記継手材料(314)、および前記少なくとも1つの通路壁(304)の少なくとも1つと冶金的結合を形成するように、前記構成要素(38)を少なくとも1つの熱サイクルにかけること(606)とを含む、方法(600)。
[実施態様12]
前記可撓性ろう付け要素(340)を配置すること(604)が、前記閉鎖要素(306)と前記継手材料(314)に隣接する前記少なくとも1つの通路壁(304)との間に画定された空間内に前記可撓性ろう付け要素(340)を成形することを含む、実施態様11に記載の方法(600)。
[実施態様13]
前記可撓性ろう付け要素(340)を成形することが、ツールを使用して前記空間内に前記少なくとも1つの可撓性ろう付け要素(340)を押し込むこと、および前記空間内に前記可撓性ろう付け要素(340)を配置するために真空圧力を加えることの少なくとも1つを含む、実施態様12に記載の方法(600)。
[実施態様14]
前記内部通路(30)内で前記可撓性ろう付け要素(340)に隣接してろう付けペースト(330)を配置すること(604)をさらに含む、実施態様11に記載の方法(600)。
[実施態様15]
前記閉鎖要素(306)に近接して層状に順次前記ろう付けペースト(330)および前記可撓性ろう付け要素(340)を適用することをさらに含む、実施態様14に記載の方法(600)。
[実施態様16]
層状に順次前記ろう付けペースト(330)および前記可撓性ろう付け要素(340)を適用することが、前記閉鎖要素(306)に第1のペースト層(332)を適用することと、前記第1のペースト層(332)に第1の可撓性ろう付け要素(342)として前記可撓性ろう付け要素(340)を適用することと、前記第1の可撓性ろう付け要素(342)に第2のペースト層(334)を適用することとを含む、実施態様15に記載の方法(600)。
[実施態様17]
前記ろう付けペースト(330)および前記可撓性ろう付け要素(340)を少なくとも部分的に同時に適用することをさらに含む、実施態様14に記載の方法(600)。
[実施態様18]
前記閉鎖要素(306)が前記内部通路(30)内の閉鎖部位(308)に近接して締まりばめで受容されるように、前記内部通路(30)の第1の側(310)を通って前記閉鎖要素(306)を挿入することをさらに含む、実施態様11に記載の方法(600)。
[実施態様19]
前記可撓性ろう付け要素(340)を配置すること(604)が、可撓性テープを配置すること(604)を含む、実施態様11に記載の方法(600)。
[実施態様20]
前記可撓性テープを配置すること(604)が、粉末低融点ろう付け材料、粉末高融点材料、および結合剤の混合物から形成された前記可撓性テープを配置すること(604)を含む、実施態様19に記載の方法(600)。
【符号の説明】
【0039】
10 ガスタービンエンジン
12 圧縮機
14 燃焼器
16 タービン
18 回転可能なシャフト
20 燃料ノズル
22 高温ガス流
24 加圧空気
26 タービンブレード
28 ステータベーン
30 内部通路
34 ケーシング
38 構成要素
42 冷却システム
44 冷却流体供給導管
300 密封システム
301 適用構成
302 基板
303 完成構成
304 通路壁
306 閉鎖要素
308 閉鎖部位
310 第1の側
312 第2の側
314 継手材料
320 欠陥
330 ろう付けペースト
332 第1のペースト層
334 第2のペースト層
340 可撓性ろう付け要素
342 第1の可撓性ろう付け要素
350 密封要素
600 方法
602 結合すること
604 配置すること
606 構成要素を熱サイクルにかけること