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  • 特許-コネクタ組立体および防水コネクタ 図1
  • 特許-コネクタ組立体および防水コネクタ 図2
  • 特許-コネクタ組立体および防水コネクタ 図3
  • 特許-コネクタ組立体および防水コネクタ 図4
  • 特許-コネクタ組立体および防水コネクタ 図5
  • 特許-コネクタ組立体および防水コネクタ 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-02
(45)【発行日】2022-09-12
(54)【発明の名称】コネクタ組立体および防水コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20220905BHJP
   H01R 13/629 20060101ALI20220905BHJP
   H01R 13/516 20060101ALI20220905BHJP
【FI】
H01R13/52 301H
H01R13/629
H01R13/516
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018092826
(22)【出願日】2018-05-14
(65)【公開番号】P2019200846
(43)【公開日】2019-11-21
【審査請求日】2021-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000227995
【氏名又は名称】タイコエレクトロニクスジャパン合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094330
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 正紀
(72)【発明者】
【氏名】志賀 克己
【審査官】松原 陽介
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-022000(JP,A)
【文献】特開2017-220347(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/40-13/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌合の向きの前方に開口したフード部を有する第1ハウジングを備え、該フード部に外向きに突出したボスが形成された第1コネクタ、並びに
前記第1コネクタと嵌合する嵌合部を有するインナハウジングと、該インナハウジングを一周に亘って取り巻き、前記フード部の内壁面に接して該第1コネクタとの間を防水するシール部材とを備えた第1組立体、および
前記第1コネクタとの嵌合の向きの前方に開口し前記嵌合部の周りに前記フード部が嵌入する隙間を空けて前記第1組立体を収容するアウタハウジングと、前記第1コネクタとの嵌合の方向に交わるスライド方向にスライド自在に該アウタハウジングに支持され、前記ボスを受け入れてスライドすることにより前記第1コネクタを嵌合させるカム溝が形成されるとともに、前記スライド方向の両端部を除く中央部に、前記フード部を内方へ押圧する押圧部を有するスライダと、該スライダをスライドさせるレバーとを備えた第2組立体を有する第2コネクタを備え、
前記アウタハウジングが、前記スライド方向両端部に前記スライダを受け入れて該スライダを支持する支持開口を有し、
前記押圧部が、前記スライダの、前記レバーの操作によるスライドの全範囲において前記支持開口に支持されることのない中央部に設けられ、該スライダの両端部よりも盛り上がって前記カム溝の周りに平坦に広がる形状を有し、
前記スライダが、前記押圧部が形成された第1面に対するうら面である第2面の、前記第1コネクタと前記第2コネクタとの嵌合時に嵌合方向について少なくとも一部が前記シール部材と重なる位置に、前記スライド方向に延びるリブを有することを特徴とするコネクタ組立体。
【請求項2】
嵌合の向きの前方に開口したフード部を有する第1ハウジングを備え、該フード部に外向きに突出したボスが形成された相手コネクタと嵌合するコネクタであって、
前記相手コネクタと嵌合する嵌合部を有するインナハウジングと、該インナハウジングを一周に亘って取り巻き、前記フード部の内壁面に接して該相手コネクタとの間を防水するシール部材とを備えた第1組立体、および
前記相手コネクタとの嵌合の向きの前方に開口し前記嵌合部の周りに前記フード部が嵌入する隙間を空けて前記第1組立体を収容するアウタハウジングと、前記相手コネクタとの嵌合の方向に交わるスライド方向にスライド自在に該アウタハウジングに支持され、前記ボスを受け入れてスライドすることにより前記相手コネクタを嵌合させるカム溝が形成されるとともに、前記スライド方向の両端部を除く中央部に、前記フード部を内方へ押圧する押圧部を有するスライダと、該スライダをスライドさせるレバーとを備えた第2組立体を有し、
前記アウタハウジングが、前記スライド方向両端部に前記スライダを受け入れて該スライダを支持する支持開口を有し、
前記押圧部が、前記スライダの、前記レバーの操作によるスライドの全範囲において前記支持開口に支持されることのない中央部に設けられ、該スライダの両端部よりも盛り上がって前記カム溝の周りに平坦に広がる形状を有し、
前記スライダが、前記押圧部が形成された第1面に対するうら面である第2面の、前記第1コネクタと前記第2コネクタとの嵌合時に嵌合方向について少なくとも一部が前記シール部材と重なる位置に、前記スライド方向に延びるリブを有することを特徴とする防水コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに組み合う2つのコネクタからなるコネクタ組立体、および、そのコネクタ組立体を構成する一方のコネクタである防水コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
フード形状のハウジングを備えた相手コネクタと組み合う、スライダを備えた防水コネクタが知られている。この防水コネクタにおいて、防水用のシール部材が相手コネクタのフード形状のハウジングの内壁面に押し当てられる。このため、環境温度条件等によっては、その押し当ての力に起因して相手コネクタのハウジングが変形し、防水性が低下するおそれがある。
【0003】
特許文献1には、シール部材およびスライダを備えた雌ハウジングのフード部(大フード部)で雄ハウジングのフード部(小フード部)を押えることにより、小フード部の熱変形を防止する構造の防水コネクタが開示されている。また、この特許文献1には、小フード部をスライダで押えることも示唆されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-373732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上掲の特許文献1の場合、大フード部で小フード部を押さえるために大フード部でスライダを挟む構造を必要とし、雌ハウジングが大型化するおそれがある。また、この特許文献1には、小フード部をスライダで押えることが示唆されているが、具体的な構造は明らかではない。小フード部をスライダで押える場合、スライダのスライド操作に伴う操作力の増大を招くおそれがあるが、特許文献1には、この点の解決策は示されていない。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑み、スライダの操作力の増大を抑えた上で相手コネクタのフード部の変形を防止した防水コネクタ、および、その防水コネクタとその相手コネクタとからなるコネクタ組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明のコネクタ組立体は、
嵌合の向きの前方に開口したフード部を有する第1ハウジングを備え、フード部に外向きに突出したボスが形成された第1コネクタ、並びに
第1コネクタと嵌合する嵌合部を有するインナハウジングと、インナハウジングを一周に亘って取り巻き、フード部の内壁面に接して第1コネクタとの間を防水するシール部材とを備えた第1組立体、および
第1コネクタとの嵌合の向きの前方に開口し嵌合部の周りにフード部が嵌入する隙間を空けて第1組立体を収容するアウタハウジングと、第1コネクタとの嵌合の方向に交わるスライド方向にスライド自在にアウタハウジングに支持され、ボスを受け入れてスライドすることにより第1コネクタを嵌合させるカム溝が形成されるとともに、スライド方向の両端部を除く中央部に、フード部を内方へ押圧する押圧部を有するスライダと、スライダをスライドさせるレバーとを備えた第2組立体を有する第2コネクタを備え、
上記アウタハウジングが、スライド方向両端部にスライダを受け入れてスライダを支持する支持開口を有し、
上記押圧部が、スライダの、レバーの操作によるスライドの全範囲において上記支持開口に支持されることのない中央部に設けられ、スライダの両端部よりも盛り上がってカム溝の周りに平坦に広がる形状を有し、
前記スライダが、前記押圧部が形成された第1面に対するうら面である第2面の、前記第1コネクタと前記第2コネクタとの嵌合時に嵌合方向について少なくとも一部が前記シール部材と重なる位置に、前記スライド方向に延びるリブを有することを特徴とする。
【0008】
また上記発明を達成する本発明の防水コネクタは、
嵌合の向きの前方に開口したフード部を有する第1ハウジングを備え、フード部に外向きに突出したボスが形成された相手コネクタと嵌合するコネクタであって、
相手コネクタと嵌合する嵌合部を有するインナハウジングと、該インナハウジングを一周に亘って取り巻き、フード部の内壁面に接して相手コネクタとの間を防水するシール部材とを備えた第1組立体、および
相手コネクタとの嵌合の向きの前方に開口し嵌合部の周りにフード部が嵌入する隙間を空けて第1組立体を収容するアウタハウジングと、相手コネクタとの嵌合の方向に交わるスライド方向にスライド自在にアウタハウジングに支持され、ボスを受け入れてスライドすることにより相手コネクタを嵌合させるカム溝が形成されるとともに、スライド方向の両端部を除く中央部に、フード部を内方へ押圧する押圧部を有するスライダと、スライダをスライドさせるレバーとを備えた第2組立体を有し、
上記アウタハウジングが、スライド方向両端部にスライダを受け入れてスライダを支持する支持開口を有し、
上記押圧部が、スライダの、レバーの操作によるスライドの全範囲において支持開口に支持されることのない中央部に設けられ、スライダの両端部よりも盛り上がってカム溝の周りに平坦に広がる形状を有し、
前記スライダが、前記押圧部が形成された第1面に対するうら面である第2面の、前記第1コネクタと前記第2コネクタとの嵌合時に嵌合方向について少なくとも一部が前記シール部材と重なる位置に、前記スライド方向に延びるリブを有することを特徴とする。

【0009】
本発明のコネクタ組立体および防水コネクタは、フード部を押圧する押圧部が、スライダの、スライド方向の両端部を除く中央部に設けられている。このため、スライドに伴う操作力の増大を抑えつつフード部の変形が防止される。
【0011】
また、本発明のコネクタ組立体および防水コネクタでは、押圧部が支持開口から外れた位置に設けられているため、スライドに伴う操作力の増大がさらに抑えられる。

【発明の効果】
【0012】
以上の本発明によれば、スライダの操作力の増大を抑えた上でフード部の変形を防止したコネクタ組立体および防水コネクタが実現する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態としてのコネクタ組立体の外観斜視図である。
図2図1とは別の角度から眺めた、第1コネクタの斜視図である。
図3】アウタハウジングの内側を示した、第2コネクタの斜視図である。
図4】スライダの拡大斜視図である。
図5】第1コネクタと第2コネクタが嵌合した状態におけるコネクタ組立体を第1コネクタ側から見た正面図である。
図6】(A)図5に示した矢印A-Aに沿う断面図、および、(B)図6(A)に示した楕円Rの部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態としてのコネクタ組立体の外観斜視図である。
【0016】
このコネクタ組立体100は、互いに組み合う第1コネクタ10と第2コネクタ20とから構成されている。
【0017】
図2は、図1とは別の角度から眺めた、第1コネクタの斜視図である。
【0018】
ここでは先ず、これら図1図2を参照して、第1コネクタ10について説明する。
【0019】
この第1コネクタ10は、絶縁性樹脂製のハウジング11を備えている。このハウジング11には、第2コネクタ20との嵌合の向き(矢印Xの向き)に開口したフード部111が設けられている。そして、フード部111内には、ハウジング11に支持された雄型の金属製コンタクト12が配置されている。また、このフード部111には外向きに突出したボス112が形成されている。ここで、この第1コネクタ10は、本発明のコネクタ組立体における第1コネクタの一例に相当する。また、この第1コネクタ10は、本発明の防水コネクタに組み合う相手コネクタの一例にも相当する。
【0020】
図3は、アウタハウジングの内側を示した、第2コネクタの斜視図である。この図3では、アウタハウジング41は、点線で示されている。
【0021】
以下では、図1図3を参照して、第2コネクタ20について説明する。
【0022】
第2コネクタ20は、第1組立体30と第2組立体40を備えている。
【0023】
第1組立体30は、インナハウジング31を備えている。このインナハウジング31には、第1コネクタ10と嵌合する嵌合部311が設けられている。そして、このインナハウジング31には、第1コネクタ10のコンタクト12と電気的に導通するコンタクト(不図示)が支持されている。
【0024】
また、この第1組立体30は、インナハウジング31を一周に亘って取り巻くシール部材32を備えている。このシール部材32は、第1コネクタ10のハウジング11のフード部111の内壁面113(図2参照)に接して第1コネクタ10との間を防水する。
【0025】
また、第2組立体40は、第1コネクタ10との嵌合の向き(矢印X’の向き)の前方に開口したアウタハウジング41を備えている。このアウタハウジング41はインナハウジング31の嵌合部311の周りに、第1コネクタ10のハウジング11のフード部111が嵌入する隙間21を空けて、第1組立体30を収容している。
【0026】
また、この第2組立体40は、第1コネクタ10との嵌合の方向に交わるスライド方向(図3に示す矢印Y-Y’方向)にスライド自在なスライダ50を備えている。アウタハウジング41には、スライド方向の両側に、スライダ50を支持する支持開口42a,42bが形成されている。そして、スライダ50は、スライド方向へのスライド位置に応じて、アウタハウジング41の一方の端部の支持開口42aや他方の端部の支持開口42bに入り込んで、アウタハウジング41に支持されている。
【0027】
このスライダ50には、第1コネクタ10のボス112を受け入れるカム溝51(図4参照)が形成されている。このスライダ50は、ボス112を受け入れてスライドすることにより、第1コネクタ10を第2コネクタ20に嵌合させる部材である。このスライダ50についてはさらに後述する。
【0028】
また、第2組立体40には、回動操作されるレバー60が備えられている。このレバーが回動操作されると、スライダ50がスライドする。
【0029】
さらに、この第2組立体40には、ワイヤカバー70が備えられている。このワイヤカバー70は、第2コネクタ20のコンタクト(不図示)に接続された電線(不図示)の先端付近を覆う部材である。
【0030】
図4は、スライダの拡大斜視図である。
【0031】
第2コネクタ20には、上下一対のスライダ50が備えられている。そして、各スライダ50には、上述のカム溝51が設けられている。このカム溝51は、第1コネクタ10を第2コネクタ20に相対的に引き込んでそれらを嵌合させるためのものである。また、各スライダ50にはラック52が設けられている。レバー60には、そのラック52と組み合うピニオン(不図示)が設けられている。これにより、レバー60を回動操作するとスライダ50がスライドする。
【0032】
また、各スライダ50には、台部53が設けられている。図4に付したハッチングは、台部53を明示するためのものである。この台部53は、本発明にいう押圧部の一例に相当する。この台部53は、スライド方向(矢印Y-Y’方向)の両端部54を除く、スライダ50の中央部分に設けられていて、両端部54よりも少し盛り上がった形状を有している。すなわち、台部53におけるスライダ50の厚さは、両端部54におけるスライダ50の厚さより大きい。
【0033】
ここで、このスライダ50は、上述の通り、アウタハウジング41に設けられている支持開口42a,42bに入り込んで、アウタハウジング41に支持されている。これらの支持開口42a,42bの寸法は、スライダ50の両端部54に寸法に適合する寸法となっている。
【0034】
図5は、第1コネクタと第2コネクタが嵌合した状態におけるコネクタ組立体を第1コネクタ側から見た正面図である。
【0035】
また、図6は、(A)図5に示した矢印A-Aに沿う断面図、および、(B)図6(A)に示した楕円Rの部分の拡大図である。ここで、第2コネクタ20のコンタクトおよびそのコンタクトを先端に備えた電線については、図示が省略されている。また、この断面図上には第2コネクタ20の詳細構造が現れているが、本実施形態の特徴部分とは無関係の部分についての詳細構造については、説明を省略する。
【0036】
レバー60の回動操作により、スライダ50がスライドして第1コネクタ10が第2コネクタ20に相対的に引き込まれてそれらが嵌合する。すると、第2コネクタ20のインナハウジング31の外周面を取り巻くシール部材32が第1コネクタ10のフード部111の内壁面113に押し当てられる。なお、図6(A),(B)では、シール部材32は、フード部111に押し当てられる前の本来の寸法のまま図示されている。ただし、実際には、このシール部材32は、フード部111により押し縮められ、その反力で、フード部111に、そのフード部111を押し広げる向きの力を与えている。このため、以下に説明する本実施形態の特徴を備えていない場合、環境温度条件等によっては、フード部111が、変形するおそれがある。
【0037】
本実施形態の場合、この変形を抑えるために、スライダ50のスライド方向の中央部分に台部53が設けてある。この図6には、設計上の寸法の通りのスライダ50が示されている。この台部53は、フード部111に、図6(B)に示す距離dだけ食い込む寸法を有する。ただし、スライダ50の台部53は、フード部111に食い込むことはなく、その距離dに相当する分だけ、フード部111を押している。この台部53がフード部111を押す向きは、シール部材32がフード部111を押し広げる向きとは逆向きである内方への向きである。このように、本実施形態の場合、スライダ50に台部53を設けたことにより、環境温度条件等が変形を生じさせやすい条件にあっても、フード部111の変形が抑えられる。
【0038】
ここで、スライド50は、スライド方向の全域でフード部111を押すのではなく、フード部111を押すのは、図4に示すように、スライド方向の中央部分に設けられている台部53に限られている。このため、スライダ50のスライドに要する操作力の増大が僅かの増大に抑えられている。本実施形態の場合、このような、操作力の増大を僅かな増大に抑えた上で、フード部111の変形を有効に抑えている。
【0039】
また、上述の通り、このスライダ50は、アウタハウジング41に設けられている支持開口42a,42bに入り込んでアウタハウジング41に支持されている。これらの支持開口42a,42bの寸法は、スライダ50の両端部54に寸法に適合する寸法となっている。換言すると、支持開口42a,42bの幅は台部53の厚みよりも狭く、台部53を支持開口42a,42bに通そうとすると、大きな抵抗を受けることになる。ここで、スライダ50の、支持開口42a,42bに支持される部分は、スライダ50のスライド位置によって変化する。ただし、レバー60の回動操作によりスライダ50がどの位置にスライドしても、スライダ50の、支持開口42a,42bに支持される部分は、スライダ50の両端部54に限られている。すなわち、レバー60の回動操作によりスライダ50がどの位置にスライドしても、台部53が支持開口42a,42bに挟持されることは回避される。本実施形態の場合、このことにより、スライダ50の操作力の増大がさらに抑えられている。
【0040】
なお、本実施形態では、スライダスライダ50に面形状の台部53を設け、その台部53でフード部111を押す構造となっている。ただし、フード部111を押す、本発明にいう押圧部の形状は、台部53のような面形状である必要はない。例えば、スライド方向に延びる複数のリブを形成し、それらのリブでフード部を押圧する構造であってもよい。あるいは、複数の突起を形成し、それらの突起でフード部を押圧する構造であってもよい。このように、フード部をリブや突起で押圧する構造を採用すると、スライドに伴う操作力の増大がさらに抑えられる。
【符号の説明】
【0041】
10 第1コネクタ(相手コネクタ)
11 ハウジング
111 フード部
112 ボス
113 フード部の内壁面
12 コンタクト
20 第2コネクタ
21 隙間
30 第1組立体
31 インナハウジング
311 嵌合部
32 シール部材
40 第2組立体
41 アウタハウジング
42a,42b 支持開口
50 スライダ
51 カム溝
52 ラック
53 台部
54 端部
60 レバー
70 ワイヤカバー
100 コネクタ組立体
図1
図2
図3
図4
図5
図6