(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-02
(45)【発行日】2022-09-12
(54)【発明の名称】ダイカスト製品内部の可視化構造、ダイカスト製品内部の可視化方法
(51)【国際特許分類】
G01P 13/00 20060101AFI20220905BHJP
【FI】
G01P13/00 D
(21)【出願番号】P 2018176432
(22)【出願日】2018-09-20
【審査請求日】2021-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000006943
【氏名又は名称】リョービ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100128749
【氏名又は名称】海田 浩明
(72)【発明者】
【氏名】高橋 伸征
(72)【発明者】
【氏名】松井 利文
【審査官】森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】実開昭56-77755(JP,U)
【文献】特開昭60-155929(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01P
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に
粘性流体を流して使用する
ダイカスト製品の一部に開口部を設け、当該開口部に透明部材からなる窓を設置することで、当該窓から
ダイカスト製品の内部を観察可能とした
ダイカスト製品内部の可視化構造であって、
前記窓の外方側に撮像手段を固定設置するための固定手段を有し、
前記固定手段によって前記窓の外方側に固定設置された前記撮像手段によって、前記窓越しに
ダイカスト製品の内部を撮影可能とし
、
前記窓の内方側の面が、前記ダイカスト製品の内側の前記開口部を設けた内壁面と面一で接続するように形成されることを特徴とする
ダイカスト製品内部の可視化構造。
【請求項2】
請求項
1に記載の
ダイカスト製品内部の可視化構造において、
前記窓の内方側の面が、前記
ダイカスト製品に設けられた前記開口部の位置を形成していた前記
ダイカスト製品の内側の本来の形状と略同一形状となるように形成されることを特徴とする
ダイカスト製品内部の可視化構造。
【請求項3】
内部に
粘性流体を流して使用するとともに透明部材からなる窓を備える
ダイカスト製品の内部を、前記窓に固定設置された撮像手段によって撮影するための
ダイカスト製品内部の可視化方法であって、
前記
ダイカスト製品の一部に開口部を設ける工程と、
前記開口部に透明部材からなる窓を設置する工程
であって、前記窓の内方側の面が、前記ダイカスト製品の内側の前記開口部を設けた内壁面と面一で接続するように形成する工程と、
前記窓の外方側に設けられた固定手段を用いて当該窓の外方側に撮像手段を固定設置する工程と、
前記撮像手段によって前記窓越しに前記
ダイカスト製品の内部を撮影する工程と、
を含む処理を実行することを特徴とする
ダイカスト製品内部の可視化方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に粘性流体を流して使用するダイカスト製品内部の可視化構造および当該ダイカスト製品内部の可視化方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ダイカスト法は、複雑な形状の部品を安価に大量生産するのに適している。このようなダイカスト法によって生産されるダイカスト製品は、例えば、自動車に用いられるミッションケースやエンジンケースなど、高度な安全性と機能性を要求される部品に対しても適用されており、その用途は多岐にわたっている。
【0003】
ところで、ミッションケースやエンジンケースなどといったダイカスト製品では、使用時において製品内部にオイル等の粘性流体が充填されるため、例えば、新規のダイカスト製品を製造する際には、使用時における製品内部のオイルの流れを観察して、ダイカスト製品の品質検査や製品形状の最適化を図ることが求められる。そこで、ダイカスト製品と同一形状の製品を透明の樹脂材料で作成し、内部の流体の様子を観察することが考えられるが、全体が樹脂材料で形成されたものでは耐衝撃性が弱いという課題が存在していた。つまり、ダイカスト製品内部の流体の様子を観察する可視化技術には、耐衝撃性や安定性、再現性などの面で改良の余地が残されていた。
【0004】
一方、ダイカスト製品の分野に限らなければ、流体を収納する容器の内部を観察する技術が種々提案されている。例えば、下記特許文献1には、マスタシリンダのリザーブタンクの側壁に任意の形状の液面高さ表示窓を設け、この表示窓からリザーブタンクの内部に収容されたブレーキ液を観察する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上掲した特許文献1に代表される従来技術は、単純にリザーブタンク内の液面の高さを表示するためのものであり、この技術を単にダイカスト製品に適用しても、粘性流体であるオイルの様子を正確に把握することは困難である。また、特許文献1に係る従来の技術では、耐衝撃性や安定性、再現性などの面で課題が存在していた。
【0007】
本発明は、上述した従来技術に存在する種々の課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、例えばダイカスト製品のような内部に粘性流体を流して使用するダイカスト製品内部の粘性流体の様子を観察するに際して、従来技術に比べて耐衝撃性や安定性、再現性などの面で改良されたダイカスト製品内部の可視化構造とダイカスト製品内部の可視化方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0009】
本発明に係るダイカスト製品内部の可視化構造は、内部に粘性流体を流して使用するダイカスト製品(10)の一部に開口部(11)を設け、当該開口部(11)に透明部材(21)からなる窓(12)を設置することで、当該窓(12)からダイカスト製品(10)の内部を観察可能としたダイカスト製品内部の可視化構造であって、前記窓(12)の外方側に撮像手段(41)を固定設置するための固定手段(23,24)を有し、前記固定手段(23,24)によって前記窓(12)の外方側に固定設置された前記撮像手段(41)によって、前記窓(12)越しにダイカスト製品(10)の内部を撮影可能とし、前記窓(12)の内方側の面が、前記ダイカスト製品(10)の内側の前記開口部(11)を設けた内壁面と面一で接続するように形成されることを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明に係るダイカスト製品内部の可視化構造では、前記窓(12)の内方側の面が、前記ダイカスト製品(10)に設けられた前記開口部(11)の位置を形成していた前記ダイカスト製品(10)の内側の本来の形状と略同一形状となるように形成されることが好適である。
【0011】
本発明に係るダイカスト製品内部の可視化方法は、内部に粘性流体を流して使用するとともに透明部材(21)からなる窓(12)を備えるダイカスト製品(10)の内部を、前記窓(12)に固定設置された撮像手段(41)によって撮影するためのダイカスト製品内部の可視化方法であって、前記ダイカスト製品(10)の一部に開口部(11)を設ける工程と、前記開口部(11)に透明部材(21)からなる窓(12)を設置する工程であって、前記窓(12)の内方側の面が、前記ダイカスト製品(10)の内側の前記開口部(11)を設けた内壁面と面一で接続するように形成する工程と、前記窓(12)の外方側に設けられた固定手段(23,24)を用いて当該窓(12)の外方側に撮像手段(41)を固定設置する工程と、前記撮像手段(41)によって前記窓(12)越しに前記ダイカスト製品(10)の内部を撮影する工程と、を含む処理を実行することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、例えばダイカスト製品のような内部に粘性流体を流して使用するダイカスト製品内部の粘性流体の様子を観察するに際して、従来技術に比べて耐衝撃性や安定性、再現性などの面で改良されたダイカスト製品内部の可視化構造とダイカスト製品内部の可視化方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化構造が適用されたダイカスト製品の構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化構造の具体的構成を説明するための断面図である。
【
図3】本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化構造に適用される撮像手段の構成を説明するための図であり、図中の分図(a)が撮像手段であるCCDカメラを示し、分図(b)がCCDカメラの先端部に取り付け可能なアダプタを示し、分図(c)がCCDカメラとアダプタを組み合わせた状態を示している。
【
図4】本実施形態に係る別のダイカスト製品内部の可視化構造を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る更に別のダイカスト製品内部の可視化構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、以下で説明する実施形態では、内部に流体を流して使用する製品がダイカスト法によって鋳造されたダイカスト製品である場合を例示して説明を行うこととする。
【0015】
まず、
図1によって、本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化構造が適用されるダイカスト製品10の構成例を示す。ここで、
図1は、本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化構造が適用されたダイカスト製品の構成例を示す図である。
図1に示すダイカスト製品10は、ダイカスト法を用いた鋳造によってミッションケースとして構成されるものであり、その材質はアルミニウム合金によって形成されたものとなっている。
【0016】
また、
図1に示すように、本実施形態に係るダイカスト製品10には、その一部に開口部11が設けられており、当該開口部11に透明部材であるエポキシ樹脂からなる窓12を設置することで、当該窓12からダイカスト製品10の内部を観察可能とした構成となっている。
【0017】
次に、
図2および
図3を参照図面に加えて、本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化構造の具体的構成を説明する。ここで、
図2は、本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化構造の具体的構成を説明するための断面図である。また、
図3は、本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化構造に適用される撮像手段の構成を説明するための図であり、図中の分図(a)が撮像手段であるCCDカメラを示し、分図(b)がCCDカメラの先端部に取り付け可能なアダプタを示し、分図(c)がCCDカメラとアダプタを組み合わせた状態を示している。
【0018】
図2に示すように、ダイカスト製品10には開口部11が設けられており、この開口部11を塞ぐように透明部材であるエポキシ樹脂性の窓部材21が設置されている。
【0019】
窓部材21は、開口部11に嵌まり込む突状の部位と、ダイカスト製品10の外方側の面に接する平板状の部位とによって構成されている。そして、窓部材21における開口部11に嵌まり込む突状の部位が、
図1で示した窓12を構成している。
【0020】
窓部材21において、ダイカスト製品10の外方側の面に接する平板状の部位には、外周側の位置にボルト設置孔22が形成されており、このボルト設置孔22に対応するダイカスト製品10の外方側の面にも、ねじ穴13が形成されている。そして、ボルト設置孔22とねじ穴13にボルト31を螺入することにより、窓部材21とダイカスト製品10との確実な固定が行われる。なお、窓部材21とダイカスト製品10との間には、封止部材としてのOリング32が設置されている。このOリング32は、ダイカスト製品10の内方側に対してオイル等の粘性流体が充填された際に、このオイル等が窓部材21とダイカスト製品10との接続面の隙間から漏れ出すことを好適に防止する機能を発揮する。
【0021】
さらに、本実施形態に係る窓部材21において、窓12を構成する部位である開口部11に嵌まり込む突状の部位の外方側には、本実施形態に係る撮像手段としてのCCDカメラ41を固定設置するための固定手段が形成されている。
【0022】
ここでまず、本実施形態に係る撮像手段の構成を、
図3を参照して説明すると、本実施形態に係る撮像手段は、円筒形状をしたCCDカメラ41として構成されている(
図3中の分図(a)参照)。このCCDカメラ41は、先端部の外径にねじ溝が切られた外径ねじ部41aを有している。また、CCDカメラ41の先端部には、円環形状をしたアダプタ42を設置可能となっている。アダプタ42は、円環形状の内面開口部に内径ねじ部42aが形成されており(
図3中の分図(b)参照)、この内径ねじ部42aをCCDカメラ41の先端部の外径ねじ部41aにねじ込むことにより、CCDカメラ41とアダプタ42を組み合わせた状態が実現できるようになっている(
図3中の分図(c)参照)。
【0023】
上述した構成を有する撮像手段を窓部材21の外方側に固定設置するための固定手段として、窓部材21の外方側には、アダプタ42付きのCCDカメラ41を設置するための凹部23と、押さえ板24とが構成されている。
【0024】
窓部材21の外方側に形成された凹部23は、
図2に示すように縦断面で見たときに、逆凸形状をした開口溝部として形成されており、凹部23の最深部に対してCCDカメラ41の先端部に取り付けられたアダプタ42が嵌まり込むように構成されている。また、凹部23の最深部は、平面として形成されており、この平面に対してアダプタ42の先端面が面合わせで設置されることで、CCDカメラ41の向く方向が決定され、CCDカメラ41の撮像方向の位置合わせが行われるように構成されている。
【0025】
このように凹部23の最深部に対してCCDカメラ41の先端部に取り付けられたアダプタ42が嵌まり込む状態とした上で、凹部23の上方側に押さえ板24を設置し、ボルト33によって押さえ板24を窓部材21に固定することで、窓部材21の凹部23に設置されたアダプタ42を押さえ板24が挟み込むことになる。このような構成によって、窓部材21に対するCCDカメラ41の固定状態が実現する。
【0026】
なお、本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化構造では、窓12の内方側の面、すなわち、窓部材21において開口部11に嵌まり込む突状の部位の先端面が、ダイカスト製品10の内側の開口部11を設けた内壁面と面一で接続するように形成されている。つまり、ダイカスト製品10の内側の内壁面と窓部材21の窓12を構成する部位とは、設置時において段差の無い状態となるので、ダイカスト製品10の内部に充填されるオイル等の流れを阻害することが無い。
【0027】
また、本実施形態では、窓12の内方側の面、すなわち、窓部材21において開口部11に嵌まり込む突状の部位の先端面が、ダイカスト製品10に設けられた開口部11の位置を形成していたダイカスト製品10の内側の本来の形状と略同一形状となるように形成されている。つまり、本実施形態では、ダイカスト製品10本来の形状を維持した状態で窓12を形成することができるので、ダイカスト製品10の内部に充填されるオイル等の流れを高い再現性で実現できる。したがって、本実施形態によれば、上述した固定手段(凹部23と押さえ板24)によって窓12の外方側に固定設置された撮像手段(アダプタ42付きのCCDカメラ41)によって、窓12越しにダイカスト製品10の内部を撮影したときに、実際のダイカスト製品10の内部に発生するオイル等の粘性流体の流れとほぼ同じ状態の流体を観察することが可能となる。
【0028】
なお、
図2で示したダイカスト製品10では、水平面をした部位に開口部11を形成した場合の例が示されていたが、窓12を設ける部位については、ダイカスト製品10のどのような形状部位であっても選択が可能である。例えば、
図4は、本実施形態に係る別のダイカスト製品内部の可視化構造を示す図であるが、
図4で示すように、ダイカスト製品10が曲面形状に湾曲した部位であっても、
図2で示した窓部材21の形状等を変形させることで、CCDカメラ41によってダイカスト製品10の内部を撮像可能な窓12の形成が可能である。
【0029】
また、
図2および
図4で示したダイカスト製品10では、窓12の面に対して垂直方向に向く方向でCCDカメラ41を設置した場合を例示した。この場合、CCDカメラ41による撮影点は、
図4中の符号αで示す箇所となる。ただし、この符号αの位置、すなわち、CCDカメラ41による撮影点は任意に変更が可能である。例えば、
図5は、本実施形態に係る更に別のダイカスト製品内部の可視化構造を示す図であるが、
図5で示すように、凹部23の最深部を形成する平面の角度を任意の角度に傾けることで、CCDカメラ41による撮影点を
図5中の符号βで示すように、多様に変更することができる。つまり、本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化構造によれば、あらゆる形状をしたダイカスト製品10の様々な内部の位置における流体の流れの観察を可能とすることができる。
【0030】
以上、本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化構造について説明した。次に、
図2を参照して、この可視化構造を実現し、可視化を行う際の可視化方法についての説明を行う。本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化方法は、透明部材からなる窓12を備えるダイカスト製品10の内部を、窓12に固定設置された撮像手段としてのCCDカメラ41によって撮影するための可視化方法である。かかる可視化方法は、まず、ダイカスト製品10の一部に開口部11を設ける工程を実行し、続いてこの開口部11に透明部材からなるエポキシ樹脂製の窓部材21を嵌め込むことで窓12を設置する工程を実行し、さらに、窓12の外方側に設けられた固定手段である凹部23と押さえ板24を用いて、当該窓12の外方側に撮像手段であるアダプタ42付きのCCDカメラ41を固定設置する工程を実行する。これにより、本実施形態に係るダイカスト製品内部の可視化構造が完成する。この状態から、撮像手段であるアダプタ42付きのCCDカメラ41によって窓12越しにダイカスト製品10の内部を撮影する工程を実行することで、ダイカスト製品10の内部を観察することが可能となる。
【0031】
なお、CCDカメラ41によって窓12越しにダイカスト製品10の内部を撮影する工程を実行するに際しては、例えば、ダイカスト製品の実際の使用状態を再現しながらCCDカメラ41をこの使用状態に同期制御させつつ撮像データを得るなど、あらゆる制御処理を当該内部撮影工程に加えることが可能である。
【0032】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
【0033】
例えば、上述した実施形態では示していないが、CCDカメラ41による撮影を補助するための光源を確保するために、ダイカスト製品10に光源確保のための穴を形成し、この穴に光源を設置する改良を施すことが可能である。
【0034】
また例えば、本実施形態で説明した窓12の構成部材については、耐熱温度が220℃程度の光造形エポキシ樹脂を採用することができる。また、流体の種類や観察条件等に応じて、別の透明部材を採用することも可能である。
【0035】
また例えば、上述した実施形態では、内部に流体を流して使用する製品がダイカスト法によって鋳造されたダイカスト製品10である場合を例示して説明を行ったが、本発明構造および本発明方法を適用可能な製品はダイカスト製品10には限られず、内部に流体を流して使用する製品であれば、あらゆる製品に対して適用することが可能である。例えば、本発明構造および本発明方法を適用可能な製品の素材については、金属ブロックを削り出して製造された製品など、あらゆる素材で製造された製品を挙げることができる。また、当該製品の用途については、ミッションケースやエンジンケースなどといった自動車関連部品のほか、船舶関連のポンプや食品関連の食品製造装置、上下水道関連に用いられる水栓装置等、あらゆる分野の用途に用いられる製品が想定されており、そのような種々の用途に適用可能な製品に対して、本発明構造および本発明方法を適用することが可能である。
【0036】
その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0037】
10 ダイカスト製品、11 開口部、12 窓、13 ねじ穴、21 窓部材、22 ボルト設置孔、23 凹部、24 押さえ板、31 ボルト、32 Oリング、33 ボルト、41 CCDカメラ、41a 外径ねじ部、42 アダプタ、42a 内径ねじ部。