(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-02
(45)【発行日】2022-09-12
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
H01L 23/467 20060101AFI20220905BHJP
B25J 19/00 20060101ALI20220905BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20220905BHJP
【FI】
H01L23/46 C
B25J19/00 M
H05K7/20 B
H05K7/20 G
(21)【出願番号】P 2018188506
(22)【出願日】2018-10-03
【審査請求日】2021-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田頭 毅
【審査官】庄司 一隆
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-210609(JP,A)
【文献】特開平09-009466(JP,A)
【文献】国際公開第2018/155693(WO,A1)
【文献】特開2018-142585(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/467
B25J 19/00
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通電により発熱する発熱回路素子を含む制御回路を収容する回路収容室と前記発熱回路素子のヒートシンクを冷却する外気が流通する外気流路とが隔壁によって内部に区画された筐体と、
前記回路収容室の室壁を構成する前記筐体の壁に設けられた、外部電線の一端に設けられた電線側コネクタが外側から着脱される筐体側コネクタと、
一端が前記発熱回路素子に接続され、他端が前記筐体側コネクタに内側から接続された内部電線と、を備え、
前記内部電線は、前記発熱回路素子から延出し、次いで、前記隔壁を貫通して前記外気流路に進出し、次いで、当該外気流路内を延伸し、次いで、当該外気流路から前記隔壁を貫通して前記回路収容室に進入し、次いで、前記筐体側コネクタに至るように設けられている、制御装置。
【請求項2】
前記発熱回路素子がパワーモジュールであり、前記内部電線及び前記外部電線が、それぞれ、内部動力線及び外部動力線である、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記回路収容室は密室であり、前記筐体側コネクタは少なくとも気密に設けられ、前記内部
電線は少なくとも気密に前記隔壁を貫通している、請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記内部電線の前記一端に近い前記隔壁における当該内部電線の貫通部分が前記
発熱回路素子の近傍に位置し、前記内部電線の前記一端から遠い前記隔壁における当該内部電線の貫通部分が前記
筐体側コネクタの近傍に位置している、請求項1乃至3のいずれかに記載の制御装置。
【請求項5】
前記ヒートシンクは、少なくとも前記隔壁の一部を構成することによって前記外気流路に露出している、請求項1乃至4のいずれかに記載の制御装置。
【請求項6】
前記制御装置が、多関節ロボットの動作を制御するロボット制御器であり、前記発熱回路素子が、前記多関節ロボットの関節を駆動するサーボモータを制御するサーボアンプであり、前記
内部電線がモータ動力線である、請求項1乃至5のいずれかに記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、サーボモータを制御するサーボアンプは発熱量が大きいことから、これを冷却することが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、サーボアンプ及びヒートシンクが一体的に壁板に取り付けられ、壁板の一方の側にサーボアンプが位置するとともにヒートシンクが壁板を他方の側へ貫通しており、この壁板から露出したヒートシンクが、壁板に沿って通流される空気によって冷却される電動射出成型機のドライバの冷却構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平9-254214公開特許公報(特に
図1参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来のドライバの冷却構造では、サーボアンプが筐体に収容された場合、サーボアンプから延出するモータ動力線の発熱によって筐体内の温度が高くなるという問題が生じる。また、このような問題は、通電により発熱する回路素子(以下、発熱回路素子という)を含む制御回路を筐体に収容する制御装置に共通する問題である。
【0006】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、通電により発熱する回路素子から延出する電線の発熱による筐体内の温度上昇を抑制することが可能な制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のある形態(aspect)に係る制御装置は、通電により発熱する発熱回路素子を含む制御回路を収容する回路収容室と前記発熱回路素子のヒートシンクを冷却する外気が流通する外気流路とが隔壁によって内部に区画された筐体と、前記回路収容室の室壁を構成する前記筐体の壁に設けられた、外部電線の一端に設けられた電線側コネクタが外側から着脱される筐体側コネクタと、一端が前記発熱回路素子に接続され、他端が前記筐体側コネクタに内側から接続された内部電線と、を備え、前記内部電線は、前記発熱回路素子から延出し、次いで、前記隔壁を貫通して前記外気流路に進出し、次いで、当該外気流路内を延伸し、次いで、当該外気流路から前記隔壁を貫通して前記回路収容室に進入し、次いで、前記筐体側コネクタに至るように設けられている。ここで、「内部電線」は、単一の電線及び互いに接続された複数の電線を意味する。
【0008】
この構成によれば、発熱回路素子と筐体側コネクタとを接続する内部電線の一部が外気流路に延在し、当該外気流路を通流する外気によって冷却される。一方、回路収容室の内部には残りの内部電線しか存在しないので、内部電線の発熱に起因する回路収容室の温度上昇を抑制することができる。その結果、通電により発熱する回路素子から延出する電線の発熱による筐体内の温度上昇を抑制することが可能な制御装置を提供することができる。
【0009】
前記発熱回路素子がパワーモジュールであり、前記内部電線及び前記外部電線が、それぞれ、内部動力線及び外部動力線であってもよい。
【0010】
この構成によれば、通電による発熱量が特に大きいパワーモジュールから延出する内部動力線は発熱量が特に大きいので、内部電線の発熱に起因する回路収容室の温度上昇の抑制効果がより顕著になる。
【0011】
前記回路収容室は密室であり、前記筐体側コネクタは少なくとも気密に設けられ、前記内部動力線は少なくとも気密に前記隔壁を貫通していてもよい。
【0012】
この構成によれば、回路収容室は密室であるので、内部電線の発熱量が同じあっても回路収容室が密室でない場合に比べて、内部電線の発熱に起因する回路収容室の温度上昇が大きくなる。従って、内部電線の発熱に起因する回路収容室の温度上昇の抑制効果がより顕著になる。
【0013】
前記内部動力線の前記一端に近い前記隔壁における当該内部動力線の貫通部分が前記パワーモジュールの近傍に位置し、前記内部動力線の前記一端から遠い前記隔壁における当該内部動力線の貫通部分が前記コネクタの近傍に位置していてもよい。
【0014】
この構成によれば、内部電線のうちの外気流路に延在する部分の割合が大きくなるので、内部電線の発熱に起因する回路収容室の温度上昇の抑制効果が大きくなる。
【0015】
前記ヒートシンクは、少なくとも前記隔壁の一部を構成することによって前記外気流路に露出していてもよい。
【0016】
この構成によれば、ヒートシンクを効果的に冷却することができる。
【0017】
前記制御装置が、多関節ロボットの動作を制御するロボット制御器であり、前記発熱回路素子が、前記多関節ロボットの関節を駆動するサーボモータを制御するサーボアンプであり、前記電線がモータ動力線であってもよい。
【0018】
この構成によれば、多関節ロボットの関節を駆動するサーボモータを制御するサーボアンプの数が多いので、内部電線の発熱に起因する回路収容室の温度上昇の抑制効果がより顕著になる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、通電により発熱する回路素子から延出する電線の発熱による筐体内の温度上昇を抑制することが可能な制御装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態1に係る制御装置の構成の一例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。なお、以下の図は、本発明を説明するための図であるので、本発明に関係のない要素が省略される場合、誇張等により寸法が正確でない場合等がある。
【0022】
(実施形態1)
[構成]
図1は、本発明の実施形態1に係る制御装置の構成の一例を模式的に示す断面図である。
【0023】
図1を参照すると、制御装置100は、筐体1と、筐体側コネクタ5と、内部電線7と、を備える。
【0024】
制御装置100の用途は、特に限定されない。なお、制御装置100がロボット制御装置である形態が実施形態2において説明される。
【0025】
筐体1は、内部に回路収容室2と外気流路3とが隔壁4によって区画されている。回路収容室2は、密室(密閉されている部屋)であってもよく、密室でなくてもよい。回路収容室2は、制御回路8を収容している。制御回路8は、例えば、回路基板11に複数の回路素子9a~9cが装着されている。回路素子9aは、発熱回路素子であるパワーモジュールである。回路素子9bは、パワーモジュール以外の発熱回路素子である。回路素子9cは、発熱回路素子9a,9b以外の一般の回路素子である。
【0026】
一般の回路素子9cは、例えば、回路基板11の表面に装着される。発熱回路素子9a,9bは、例えば、回路基板11の裏面に装着される。
【0027】
発熱回路素子9a,9bの先端部には、薄い絶縁部材(図示せず)を介して隣接するように、ヒートシンク10がそれぞれ配置されている。各ヒートシンク10は、隔壁4を、回路収容室2から外気流路3へ貫通するように、当該隔壁4に取り付けられている。
【0028】
外気流路3の上流端及び下流端を構成する筐体1の壁には、それぞれ、外気入口3a及び外気出口3bが設けられている。外気入口3aの外方にはファン41及びモータ42が配置されている。ファン41は、モータ42によって駆動されて、外気流路3に外気を送る。ファン41により送られる外気は、外気入口3aから外気流路3に流入し、外気流路3を通流して外気出口3bから外に流出する。この際、隔壁4から外気流路3に露出している各ヒートシンク10が、通流する外気によって冷却される。
【0029】
一方、回路収容室2の室壁を構成する筐体1の壁には、筐体側コネクタ5が、先端部が筐体1の外に突出するとともに基端部が回路収容室に突出するように設けられている。筐体側コネクタ5は、電線側コネクタ32と接合(嵌合)されて、コネクタ接合体(一対のコネクタ)を構成する。電線側コネクタ32は、外部電線6の先端部に設けられる。
【0030】
筐体側コネクタ5及び電線側コネクタ32として、周知のコネクタを用いることができる。従って、筐体側コネクタ5及び電線側コネクタ32の詳しい説明を省略する。筐体側コネクタ5と電線側コネクタ32とは接合されることによって互いに電気的に接続される。ここでは、筐体側コネクタ5が雌コネクタ(レセプタクル)であり、電線側コネクタ32が雄コネクタ(プラグ)であって、筐体側コネクタ5に電線側コネクタ32が嵌挿されるが、逆であってもよい。また、筐体側コネクタ5及び電線側コネクタ32は、互いに当接するとともに磁石の吸引力(又は係合等)によって接合される構造であってもよい。
【0031】
なお、回路収容室2が密室である場合、筐体側コネクタ5は、筐体1を密閉するために、所定の密閉度(Degree of sealing)を有するように設けられ、且つ、電線側コネクタ32は、所定の密閉度を備える。この所定の密閉度は、例えば、少なくとも気密である密閉度に設定(設計)される。
【0032】
内部電線7は、パワーモジュール9aと筐体側コネクタ5とを接続するように設けられる。従って、内部電線7及び外部電線6は、それぞれ、パワーモジュール9aに通電される動力用電流を流す内部動力線及び外部動力線である。内部電線7は、一部が外気流路3に延在するように設けられる。具体的には、内部電線7は、パワーモジュール9aから延出し、次いで、隔壁4を貫通して外気流路3に進出し、次いで、当該外気流路3内を延伸し、次いで、当該外気流路3から隔壁4を貫通して回路収容室2に進入し、次いで、筐体側コネクタ5に至るように設けられている。
【0033】
回路収容室2には、発熱回路素子としてパワーモジュール9aとそれ以外の発熱回路素子9bとが存在するが、内部電線7が設けられるとともにその一部が外気流路3に配置される発熱回路素子は、ここでは、パワーモジュール9aのみである。内部電線7が設けられるとともにその一部が外気流路3に配置されるか否かは、発熱回路素子9a,9bの発熱量と回路収容室2の温度上昇の限度等を考慮して決定される。従って、パワーモジュール以外の発熱回路素子9bにも、内部電線7が設けられるとともにその一部が外気流路3に配置されてもよい。
【0034】
また、パワーモジュール9aとそれ以外の発熱回路素子9bの数は、ここでは、それぞれ1つとして例示されているが、特に制限されないことはいうまでもない。
【0035】
内部電線7は、単一の電線であっても、コネクタ等によって互いに接続された複数の電線であってもよい。
【0036】
内部電線7は、
図1にはパワーモジュール9aから延出する形態が示されている。しかし、例えば、回路基板11に、プリント配線によってパワーモジュール9aに接続された基板コネクタ(図示せず)が設けられ、内部電線7の基端に設けられた電線コネクタが当該基板コネクタに接続(嵌合)される形態であってもよい。
【0037】
隔壁4の内部電線7の貫通部分21,22には、例えば、内部電線7を保護する保護部材31が設けられる。保護部材31は、例えば、中心部に電線挿通孔が形成されていて、隔壁4の貫通孔に嵌めこまれるよう構成されている。このような保護部材31として、グロメットが例示される。なお、隔壁4の内部電線7の貫通部分21,22に、筐体側コネクタ5と同様の隔壁側コネクタが設けられ、内部電線7の外気流路側の端部に電線側コネクタ32と同様の電線側コネクタが設けられてもよい。
【0038】
なお、回路収容室2が密室である場合、保護部材31は、筐体1を密閉するために、所定の密閉度を有するように設けられる。この所定の密閉度は、例えば、少なくとも気密である密閉度に設定(設計)される。
【0039】
ここでは、内部電線7のパワーモジュール9a側の端に近い隔壁4における当該内部電線7の貫通部分21がパワーモジュール9aの近傍に位置し、内部電線7のパワーモジュール9a側の端から遠い隔壁4における当該内部電線7の貫通部分22が筐体側コネクタ5の近傍に位置している。
【0040】
[作用効果]
次に、以上のように構成された制御装置の作用効果を説明する。
【0041】
図1を参照すると、本実施形態によれば、発熱回路素子であるパワーモジュール9aと筐体側コネクタ5とを接続する内部電線7の一部が外気流路3に延在し、当該外気流路3を通流する外気によって冷却される。一方、回路収容室2の内部には残りの内部電線7しか存在しないので、内部電線7の発熱に起因する回路収容室2の温度上昇を抑制することができる。その結果、通電により発熱する回路素子9aから延出する電線7の発熱による筐体1内の温度上昇を抑制することが可能な制御装置100を提供することができる。
【0042】
また、通電による発熱量が特に大きいパワーモジュール9aから延出する内部動力線である内部電線7は発熱量が特に大きいので、内部電線7の発熱に起因する回路収容室2の温度上昇の抑制効果がより顕著になる。
【0043】
また、回路収容室2が密室である場合、内部電線7の発熱量が同じあっても回路収容室2が密室でない場合に比べて、内部電線7の発熱に起因する回路収容室2の温度上昇が大きくなるので、内部電線7の発熱に起因する回路収容室2の温度上昇の抑制効果がより顕著になる。
【0044】
また、内部電線7のパワーモジュール9a側の端に近い隔壁4における当該内部電線7の貫通部分21がパワーモジュール9aの近傍に位置し、内部電線7の内部電線7のパワーモジュール9a側の端から遠い隔壁4における当該内部電線7の貫通部分22が筐体側コネクタ5の近傍に位置していることから、内部電線7のうちの外気流路3に延在する部分の割合が大きくなるので、内部電線7の発熱に起因する回路収容室2の温度上昇の抑制効果が大きくなる。
【0045】
(実施形態2)
本発明の実施形態2は、制御装置100が、多関節ロボットの動作を制御するロボット制御器である形態を例示する。本実施形態では、以下に説明する構成が実施形態1と相違し、それ以外の構成は実施形態1と同じである。
【0046】
図1を参照すると、本実施形態では、制御装置100が、多関節ロボットの動作を制御するロボット制御器である。発熱回路素子の1つであるパワーモジュール9aが、多関節ロボットの関節を駆動するサーボモータを制御するサーボアンプである。内部電線7及び外部電線6がモータ動力線である。
【0047】
サーボアンプは、各関節に対応して設けられる。サーボモータは三相であるので、各サーボアンプには、3本のモータ動力線が設けられる。つまり、本実施形態では、内部電線の数が、多関節ロボットの関節の数×3本となる。
【0048】
また、筐体側コネクタ5及び保護部材31は防水可能な密閉度を有するように設けられる。
【0049】
このような本実施形態によれば、多関節ロボットの関節を駆動するサーボモータを制御するサーボアンプの数が多いので、内部電線7の発熱に起因する回路収容室2の温度上昇の抑制効果がより顕著になる。
【0050】
<変形例>
本実施形態では、以下の変形例を採用してもよい。
【0051】
制御装置100を小型化しようする場合、サーボアンプによる回路収容室の温度上昇と内部電線7による回路収容室2の温度上昇とを効果的に抑制する必要がある。そこで、本変形例では、サーボアンプによる回路収容室2の温度上昇を効果的に抑制するために、ヒートシンク10として、主要な発熱回路素子9a,9bに共通のヒートシンク(図示せず)が用いられ、このヒートシンクが実質的に隔壁4を構成する。
【0052】
また、内部電線7による回路収容室2の温度上昇を効果的に抑制するために、保護部材31に代えて、例えば、以下の隔壁貫通構造(図示せず)が採用される。
【0053】
この隔壁貫通構造では、隔壁4であるヒートシンクの貫通孔の近傍に回路基板11が配置され、当該貫通孔に基板対電線コネクタのコネクタ接合体が配置される。このコネクタ接合体の基板コネクタが回路基板11に取り付けられ、プリント配線によってサーボアンプに電気的に接続される。このコネクタ接合体の電線コネクタが外気流路3に配置される内部電線7のサーボアンプ側の端に設けられる。そして、上記貫通孔及びコネクタ接合体を覆うように適宜な防塵機構が設けられる。この防塵機構の密閉度は防水可能な密閉度に設定される。
【0054】
このような変形例によれば、主要な発熱回路素子9a,9bを共通のヒートシンクにより効果的に冷却することができるとともに、サーボアンプから隔壁の貫通孔に至る内部電線7を省略することできるので、回路収容室2の温度上昇を効果的に抑制することができ、ひいては制御装置100を小型化することができる。
【0055】
上記説明から、当業者にとっては、多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明の制御装置は、通電により発熱する回路素子から延出する電線の発熱による筐体内の温度上昇を抑制することが可能な制御装置として有用である。
【符号の説明】
【0057】
1 筐体
2 回路収容室
3 外気流路
4 隔壁
5 筐体側コネクタ
6 外部電線
7 内部電線
8 制御回路
9a パワーモジュール(発熱回路素子)
9b 発熱回路素子
9c 一般の回路素子
10 ヒートシンク
11 回路基板
21,22 貫通部分
31 保護部材
32 電線側コネクタ
41 ファン
42 モータ
100 制御装置