(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-02
(45)【発行日】2022-09-12
(54)【発明の名称】パルス波ドップラー撮像においてアーチファクト警告を自動的に提供するための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 8/06 20060101AFI20220905BHJP
A61B 8/14 20060101ALI20220905BHJP
【FI】
A61B8/06
A61B8/14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020175902
(22)【出願日】2020-10-20
【審査請求日】2021-03-17
(32)【優先日】2019-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】319011672
【氏名又は名称】ジーイー・プレシジョン・ヘルスケア・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100151286
【氏名又は名称】澤木 亮一
(72)【発明者】
【氏名】ティモ・ウェンゼル
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0220227(US,A1)
【文献】特開2007-301180(JP,A)
【文献】特開平02-049643(JP,A)
【文献】特開2004-195018(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルス繰り返し周波数(PRF)での超音波システム(100)によって、高PRFモードで選択されたゲート位置(220)からパルス波(PW)ドップラー信号を取得すること(406)であって、最初の送信イベントと2番目の送信イベントとの間の最初の時間は、前記最初の送信イベントと前記最初の送信イベントに応じて前記選択されたゲート位置(220)から取得された前記PWドップラー信号に対応する最初の受信イベントとの間の2番目の時間よりも短いことと、
前記PRFに基づいて前記超音波システム(100)の少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)によって、Bモード画像(200)のPWライン(210)に沿った仮想ゲート(222)の位置を決定すること(412)と、
ディスプレイシステム(134)に、前記Bモード画像(200)の前記PWライン(210)に沿った前記決定された位置で前記仮想ゲート(222)を提示すること(412)と、
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)によって、前記Bモード画像(200)の前記仮想ゲート(222)でBモード画像強度値(310)を分析し、前記Bモード画像強度値(310)が強度閾値(320)を超えるかどうかを決定すること(414)と、
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)によって、前記Bモード画像強度値(310)が前記強度閾値(320)を超えるときに仮想ゲート警告(230)を提供すること(416)と
を含む、方法(400)。
【請求項2】
前記超音波システム(100)によって、前記Bモード画像(200)を取得すること(402)と、
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)によって、ユーザ入力デバイス(130)からPWドップラーモードに入るための選択を受信すること(404)と、
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)によって、前記ユーザ入力デバイス(130)から前記選択されたゲート位置(220)を受信すること(404)と、
前記ディスプレイシステム(134)に、前記Bモード画像(200)の前記選択されたゲート位置(220)を提示すること(404)と
を含む、請求項1に記載の方法(400)。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)によって、ユーザ入力デバイス(130)から前記PRFへの調整を受信すること(408)と、
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)によって、前記PRFへの前記調整が前記高PRFモードに対応するかどうかを決定すること(410)と
を含む、請求項1に記載の方法(400)。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)によって、前記Bモード画像(200)の前記PWライン(210)に沿った前記Bモード画像強度値(310)を分析し、前記強度閾値(320)を超える前記PWライン(210)に沿った前記Bモード画像強度値(310)を識別すること(414)と、
前記ディスプレイシステム(134)に、前記強度閾値(320)を超える前記Bモード画像強度値(310)を有する前記PWライン(210)に沿った位置でPWライン警告(232)を提示すること(416)と
を含む、請求項1に記載の方法(400)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)によって、前記仮想ゲート警告(230)および前記PWライン警告(232)に応じてユーザ入力デバイス(130)から調整されたPRFを受信すること(408)を含む、請求項4に記載の方法(400)。
【請求項6】
前記PWライン警告(232)は、
テキスト、
少なくとも1つの形状(232)、および/または
色付けされたピクセル
を含む視覚インジケータ(230)である、請求項4に記載の方法(400)。
【請求項7】
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)によって、前記仮想ゲート警告(230)に応じてユーザ入力デバイス(130)から調整されたPRFを受信すること(408)を含む、請求項1に記載の方法(400)。
【請求項8】
前記仮想ゲート警告(230)は、
視覚警告(230)、
音声警告、および/または
物理警告
である、請求項1に記載の方法(400)。
【請求項9】
高PRFモードで選択されたゲート位置(220)からパルス繰り返し周波数(PRF)でパルス波(PW)ドップラー信号を取得するように構成された超音波システム(100)であって、最初の送信イベントと2番目の送信イベントとの間の最初の時間は、前記最初の送信イベントと前記最初の送信イベントに応じて前記選択されたゲート位置(220)から取得された前記PWドップラー信号に対応する最初の受信イベントとの間の2番目の時間よりも短い超音波システム(100)と、
前記PRFに基づいてBモード画像(200)のPWライン(210)に沿った仮想ゲート(222)の位置を決定し、
前記Bモード画像(200)の前記仮想ゲート(222)でBモード画像強度値(310)を分析し、前記Bモード画像強度値(310)が強度閾値(320)を超えるかどうかを決定し、
前記Bモード画像強度値(310)が前記強度閾値(320)を超えるときに仮想ゲート警告(230)を提供する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)と、
前記Bモード画像(200)の前記PWライン(210)に沿った前記決定された位置で前記仮想ゲート(222)を提示するように構成されたディスプレイシステム(134)と
を備える、システム(100)。
【請求項10】
前記超音波システム(100)は、前記Bモード画像(200)を取得するように構成され、
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)は、
ユーザ入力デバイス(130)からPWドップラーモードに入るための選択、および
前記ユーザ入力デバイス(130)から前記選択されたゲート位置(220)
を受信するように構成され、
前記ディスプレイシステム(134)は、前記選択されたゲート位置(220)を前記Bモード画像(200)に提示するように構成される、
請求項9に記載のシステム(100)。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)は、
ユーザ入力デバイス(130)から前記PRFへの調整を受信し、
前記PRFへの前記調整が前記高PRFモードに対応するかどうかを決定する
ように構成される、請求項9に記載のシステム(100)。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)は、
前記Bモード画像(200)の前記PWライン(210)に沿った前記Bモード画像強度値(310)を分析し、前記強度閾値(320)を超える前記PWライン(210)に沿った前記Bモード画像強度値(310)を識別し、
前記ディスプレイシステム(134)に、前記強度閾値(320)を超える前記Bモード画像強度値(310)を有する前記PWライン(210)に沿った位置でPWライン警告(232)を提示する
ように構成される、請求項9に記載のシステム(100)。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)は、前記仮想ゲート警告(230)および前記PWライン警告(232)に応じて
ユーザ入力デバイス(130)から調整されたPRFを受信するように構成される、請求項12に記載のシステム(100)。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサ(132、140、150)は、前記仮想ゲート警告(230)に応じてユーザ入力デバイス(130)から調整されたPRFを受信するように構成される、請求項9に記載のシステム(100)。
【請求項15】
前記仮想ゲート警告(230)は、
視覚警告(230)、
音声警告、および/または
物理警告
である、請求項9に記載のシステム(100)。
【請求項16】
少なくとも1つのコードセクションを有するコンピュータプログラムを保存した非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記少なくとも1つのコードセクションは、
高PRFモードで選択されたゲート位置(220)からパルス繰り返し周波数(PRF)で取得されたパルス波(PW)ドップラー信号を受信すること(406)であって、最初の送信イベントと2番目の送信イベントとの間の最初の時間は、前記最初の送信イベントと前記最初の送信イベントに応じて前記選択されたゲート位置(220)から取得された前記PWドップラー信号に対応する最初の受信イベントとの間の2番目の時間よりも短いことと、
前記PRFに基づいてBモード画像(200)のPWライン(210)に沿った仮想ゲート(222)の位置を決定すること(412)と、
前記Bモード画像(200)の前記PWライン(210)に沿った前記決定された位置で前記仮想ゲート(222)をディスプレイシステム(134)に提示すること(412)と、
前記Bモード画像(200)の前記仮想ゲート(222)でBモード画像強度値(310)を分析し、前記Bモード画像強度値(310)が強度閾値(320)を超えるかどうかを決定すること(414)と、
前記Bモード画像強度値(310)が前記強度閾値(320)を超えるときに仮想ゲート警告(230)を提供すること(416)と
を含むステップ(400)を機械に実施させるために前記機械によって実行可能である、
非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記Bモード画像(200)を受信すること(402)と、
PWドップラーモードに入るための選択を受信すること(404)と、
前記選択されたゲート位置(220)を受信すること(404)と、
前記Bモード画像(200)の前記選択されたゲート位置(220)を前記ディスプレイシステム(134)に提示すること(404)と
を含む、請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記Bモード画像(200)の前記PWライン(210)に沿った前記Bモード画像強度値(310)を分析し、前記強度閾値(320)を超える前記PWライン(210)に沿った前記Bモード画像強度値(310)を識別すること(414)と、
前記強度閾値(320)を超える前記Bモード画像強度値(310)を有する前記PWライン(210)に沿った位置でPWライン警告(232)を前記ディスプレイシステム(134)に提示すること(416)と
を含む、請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記仮想ゲート警告(230)および前記PWライン警告(232)に応じて調整されたPRFを受信すること(408)を含む、請求項18に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記仮想ゲート警告(230)に応じて調整されたPRFを受信すること(408)を含む、請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ある特定の実施形態は、超音波撮像に関する。より具体的には、ある特定の実施形態は、パルス波(PW)ドップラー撮像においてアーチファクト警告を自動的に提供するための方法およびシステムに関する。様々な実施形態において、曖昧な部分が生じ得る場所を識別するために、選択されたパルス繰り返し周波数(PRF)に対応する位置でBモード画像のPWラインに沿って仮想ゲートが提供され得る。システムは、仮想ゲートがPRFを調整することによって移動することができるように、明るい構造が仮想ゲートの位置で識別される場合に警告を提供し得る。様々な実施形態において、システムは、PWラインに沿ったBモード画像強度情報を分析し、閾値を超える振幅を有するPWラインのセクションを識別してオペレータがPRFを調整するのを支援することができる。
【背景技術】
【0002】
超音波撮像は、人体内の臓器および軟部組織を撮像するための医療撮像技術である。超音波撮像は、二次元(2D)画像および/または三次元(3D)画像を生成するためにリアルタイムの非侵襲的な高周波音波を使用する。
【0003】
パルス波(PW)ドップラー信号は、信号が取得される小さなボリューム内の組織および流体の速度のスペクトルを表す豊富な信号である。患者のPWドップラー超音波検査中、オペレータは、血管の上など、Bモード画像の小さな領域の上にゲートを置いてもよい。ゲートの場所での血管の速度情報は、スペクトログラムで提示され得る。
図1は、当技術分野で知られているBモード画像10およびスペクトログラム20を示している。
図1を参照すると、Bモード画像10は、PWライン14と、PWライン14に沿った選択されたゲート16とを含み得る。ゲート16は、血管12の上などの場所に位置決めされ、ゲート場所16における血管12の速度情報を取得することができる。ゲート場所16の速度情報は、スペクトログラム20に提示される。
図1のスペクトログラム20は、一定の流れ22およびバックグラウンドノイズ24を示す。
【0004】
PWドップラー検査中、送信ショットは、PWライン14の位置で繰り返され、受信された信号は、スペクトログラム20を生成するために使用される。ショットを送信した後、超音波システムは、受信モードに切り替わる。各送信されたショットは、媒体の音速に基づいて、波面がゲート16の位置で散乱体に「当たる」までに一定の時間がかかる。エコーの戻りには、同じ時間がかかる。例として、音速が1540m/s、ゲート深さが10cmの場合、送信イベントの後にゲート16内からのエコーが受信されるまで、
0.1[m]/1540[m/s]=65[μs]×2(すなわち、130μs)かかることになる。したがって、次の送信イベントは130μs後に開始され得、これは7700Hz(≒1/130μs)のパルス繰り返し周波数(PRF)に相当する。
【0005】
実際には、流れの速度が高い場合、PRFは、典型的にはエイリアシングを防止するために高い必要がある。したがって、高PRFモードでは、最後の送信イベントのエコーが受信される前に、後続の送信イベントが始まる。例えば、PWドップラー検査中に高PRFモードにおいて10,000HzのPRFで動作している場合、送信イベントは、100μsごとに発生する。しかし、上記の例で述べたように、ゲート深さからのエコーの戻りには、130μsかかる。つまり、超音波プローブは、最初の送信イベントから130μs後にエコーを受信し、これはまた2番目の送信イベントから30μs後である。2番目の送信イベントからのエコーは、130μs後に受信され、これは3番目の送信イベントから30μs後である。送信および受信イベントのタイミングは、このパターンで続行される。しかし、所望の血管からのエコーが受信されると同時に追加のエコーが受信されるような深さに別の血管または高反射構造がある場合、問題が発生することがある。例として、2番目の血管が上記の例に従ってPWライン14に沿って2.3cmの深さに位置する場合、2番目の血管からのドップラー信号は、2番目の送信イベントの30μs後にプローブで受信され、これは最初の送信イベントに対応する最初の血管12からエコーが受信されるのと同じ時間である。
【0006】
そのようなシステムを、図面を参照して本出願の残りの部分で記載される本開示のいくつかの態様と比較することによって、従来のおよび伝統的な手法のさらなる制限および不利点が当業者には明らかになるであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】米国特許出願公開第2014/0018680(A1)号明細書
【発明の概要】
【0008】
請求項でより完全に記載されるように、実質的に図の少なくとも1つに示され、かつ/または関連して説明される、パルス波(PW)ドップラー撮像においてアーチファクト警告を自動的に提供するためのシステムおよび/または方法が提供される。
【0009】
本開示のこれらおよび他の利点、態様および新規な特徴、ならびにその例示された実施形態の詳細は、以下の説明および図面からより完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】当技術分野で知られているBモード画像およびスペクトログラムを示す図である。
【
図2】様々な実施形態による、パルス波(PW)ドップラー撮像においてアーチファクト警告を自動的に提供するように動作可能である例示的な超音波システムのブロック図である。
【
図3】様々な実施形態による、選択されたゲート場所、および選択されたパルス繰り返し周波数(PRF)に対応する仮想ゲート場所を有する例示的なBモード画像を示す図である。
【
図4】様々な実施形態による、選択されたゲート場所、および選択されたPRFに基づいて、明るい構造に位置決めされた仮想ゲート場所を有する例示的なBモード画像を示す図である。
【
図5】様々な実施形態による、選択されたゲート場所、および
図4に示すように、PRFを調整することによって明るい構造から移動された仮想ゲート場所を有する例示的なBモード画像を示す図である。
【
図6】様々な実施形態による、選択されたゲート場所、仮想ゲート場所、およびPWラインに沿って提供された警告を有する例示的なBモード画像を示す図である。
【
図7】様々な実施形態による、強度閾値に関するBモード画像のPWラインに沿ったBモード画像強度情報の例示的なグラフである。
【
図8】例示的な実施形態による、PWドップラー撮像においてアーチファクト警告を自動的に提供するために利用され得る例示的なステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ある特定の実施形態は、パルス波(PW)ドップラー撮像においてアーチファクト警告を自動的に提供するための方法およびシステムで見ることができる。様々な実施形態は、選択されたパルス繰り返し周波数(PRF)に対応する位置でBモード画像のPWラインに沿って仮想ゲートを提供することによって、曖昧な部分の視覚化を可能にするという技術的効果を有する。さらに、ある特定の実施形態は、仮想ゲートがPRFを調整することによって移動することができるように、高反射構造が仮想ゲートの位置で識別される場合に警告を提供するという技術的効果を有する。さらに、本開示の態様は、閾値を超えるBモード画像強度振幅を有するPWラインのセクションを識別し、PRF調整を行う際にオペレータをガイドするという技術的効果を有する。
【0012】
前述の概要、ならびにある特定の実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むとよりよく理解されるであろう。図が様々な実施形態の機能ブロックの図を示す程度まで、機能ブロックは、必ずしもハードウェア回路間の分割を示しているわけではない。したがって、例えば、機能ブロック(例えば、プロセッサまたはメモリ)の1つまたは複数は、単一のハードウェア(例えば、汎用信号プロセッサまたはランダムアクセスメモリ、ハードディスクなどのブロック)、または複数のハードウェアで実現することができる。同様に、プログラムは、スタンドアロンのプログラムであってもよいし、オペレーティングシステム内のサブルーチンとして組み込まれてもよいし、あるいはインストールされたソフトウェアパッケージの機能などであってもよい。様々な実施形態は、図面に示す配置および手段に限定されないことを理解されたい。様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、実施形態を組み合わせること、または他の実施形態を利用すること、ならびに構造的、論理的、および電気的な変更を施してもよいことも理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は限定的な意味で解釈されるべきではなく、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって定義される。
【0013】
本明細書で使用する場合、単数形で列挙され、「1つの(a)」または「1つの(an)」という単語に続けられる要素またはステップは、除外することが明示的に述べられない限り、複数の前記要素またはステップを除外しないと理解されたい。さらに、「例示的な実施形態」、「様々な実施形態」、「ある特定の実施形態」、「代表的な実施形態」などへの言及は、列挙された特徴をも組み込む追加の実施形態の存在を除外するものとして解釈されることを意図しない。さらに、明示的に反対の記載がない限り、特定の性質を有する要素または複数の要素を「備える(comprising)」、「含む(including)」、または「有する(having)」実施形態は、その性質を有さない追加の要素を含むことができる。
【0014】
また、本明細書で使用する場合、「画像」という用語は、可視画像と可視画像を表すデータの両方を広く指す。しかし、多くの実施形態は、少なくとも1つの可視画像を生成する(または生成するように構成される)。加えて、本明細書で使用する場合、「画像」という語句は、Bモード(2Dモード)、Mモード、三次元(3D)モード、CFモード、PWドップラー、CWドップラー、MGD、ならびに/またはせん断波弾性撮像(SWEI)、TVI、Angio、B-flow、BMI、BMI_Angio、また場合によってはMM、CM、TVDのようなBモードおよび/もしくはCFのサブモードなどの超音波モードを指すために使用され、「画像」および/または「平面」は、単一のビームまたは複数のビームを含む。
【0015】
さらに、プロセッサまたは処理ユニットという用語は、本明細書で使用する場合、シングルコアまたはマルチコア:CPU、加速処理ユニット(APU)、グラフィックスボード、DSP、FPGA、ASICまたはそれらの組み合わせなど、様々な実施形態に必要な要求される計算を実行することができる任意のタイプの処理ユニットを指す。
【0016】
画像を生成または形成する本明細書に記載の様々な実施形態は、いくつかの実施形態ではビーム形成を含み、他の実施形態ではビーム形成を含まない画像を形成するための処理を含み得ることに留意されたい。例えば、積が画像となるように復調データの行列を係数の行列で乗算することによってなどでビーム形成なしに画像を形成することができ、その場合、プロセスは、いかなる「ビーム」をも形成しない。また、画像の形成は、2つ以上の送信イベントから生じる可能性があるチャネルの組み合わせ(例えば、合成開口技術)を使用して実施することができる。
【0017】
様々な実施形態において、画像を形成するための超音波処理は、例えば、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせにおいて、受信ビーム形成などの超音波ビーム形成を含むように実施される。様々な実施形態に従って形成されたソフトウェアビームフォーマアーキテクチャを有する超音波システムの一実施態様が、
図2に示されている。
【0018】
図2は、様々な実施形態による、パルス波(PW)ドップラー撮像においてアーチファクト警告を自動的に提供するように動作可能である例示的な超音波システム100のブロック図である。
図2を参照すると、超音波システム100が示されている。超音波システム100は、送信機102、超音波プローブ104、送信ビームフォーマ110、受信機118、受信ビームフォーマ120、RFプロセッサ124、RF/IQバッファ126、ユーザ入力デバイス130、信号プロセッサ132、画像バッファ136、ディスプレイシステム134、およびアーカイブ138を備える。
【0019】
送信機102は、超音波プローブ104を駆動するように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備えることができる。超音波プローブ104は、圧電素子の二次元(2D)アレイを備え得る。超音波プローブ104は、通常同じ素子を構成する一群の送信トランスデューサ素子106および一群の受信トランスデューサ素子108を備えることができる。ある特定の実施形態では、超音波プローブ104は、心臓、血管、または任意の適切な解剖学的構造などの解剖部位の少なくとも実質的な部分をカバーする超音波画像データを取得するように動作可能であり得る。
【0020】
送信ビームフォーマ110は、送信副開口ビームフォーマ114を通じて、一群の送信トランスデューサ素子106を駆動して超音波送信信号を対象の領域(例えば、人間、動物、地下空洞、物理的構造など)に放射する送信機102を制御するように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備えることができる。送信された超音波信号は、血球または組織のような、対象の物体の構造から後方散乱されてエコーを生成し得る。エコーは、受信トランスデューサ素子108によって受信される。
【0021】
超音波プローブ104の一群の受信トランスデューサ素子108は、受信したエコーをアナログ信号に変換し、受信副開口ビームフォーマ116によって副開口ビーム形成を受け、次いで受信機118に通信されるように動作可能であり得る。受信機118は、受信副開口ビームフォーマ116からの信号を受信するように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備えることができる。アナログ信号は、複数のA/D変換器122の1つまたは複数に通信され得る。
【0022】
複数のA/D変換器122は、受信機118からのアナログ信号を対応するデジタル信号に変換するように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備えることができる。複数のA/D変換器122は、受信機118とRFプロセッサ124との間に配置される。それにもかかわらず、本開示は、これに関して限定されない。したがって、いくつかの実施形態では、複数のA/D変換器122は、受信機118内に統合することができる。
【0023】
RFプロセッサ124は、複数のA/D変換器122によって出力されたデジタル信号を復調するように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備えることができる。一実施形態によれば、RFプロセッサ124は、デジタル信号を復調して対応するエコー信号を表すI/Qデータ対を形成するように動作可能である複素復調器(図示せず)を備えることができる。RFまたはI/Q信号データは次に、RF/IQバッファ126に通信され得る。RF/IQバッファ126は、RFプロセッサ124によって生成されるRFまたはI/Q信号データの一時保存を行うように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備えることができる。
【0024】
受信ビームフォーマ120は、例えば、RF/IQバッファ126を介してRFプロセッサ124から受信された遅延チャネル信号を合計し、ビーム合計信号を出力するためにデジタルビーム形成処理を実施するように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備えることができる。結果として得られる処理された情報は、受信ビームフォーマ120から出力され、信号プロセッサ132に通信されるビーム合計信号であってもよい。いくつかの実施形態によれば、受信機118、複数のA/D変換器122、RFプロセッサ124、およびビームフォーマ120は、デジタルであり得る単一のビームフォーマに統合することができる。
【0025】
ユーザ入力デバイス130は、患者データ、スキャンパラメータ、設定の入力、プロトコルおよび/またはテンプレートの選択、検査タイプの選択、ゲート場所の選択、取得および/または表示処理パラメータの選択などに利用することができる。例示的な実施形態では、ユーザ入力デバイス130は、超音波システム100の1つまたは複数の構成要素および/またはモジュールの動作を構成、管理および/または制御するように動作可能であり得る。これに関して、ユーザ入力デバイス130は、送信機102、超音波プローブ104、送信ビームフォーマ110、受信機118、受信ビームフォーマ120、RFプロセッサ124、RF/IQバッファ126、ユーザ入力デバイス130、信号プロセッサ132、画像バッファ136、ディスプレイシステム134、および/またはアーカイブ138の動作を構成、管理および/または制御するように動作可能であり得る。ユーザ入力デバイス130は、ボタン、回転エンコーダ、タッチスクリーン、動き追跡、音声認識、マウスデバイス、キーボード、カメラおよび/またはユーザの指示を受信することが可能な任意の他のデバイスを含んでもよい。ある特定の実施形態では、ユーザ入力デバイス130の1つまたは複数は、例えば、ディスプレイシステム134などの他の構成要素に統合されてもよい。一例として、ユーザ入力デバイス130は、タッチスクリーンディスプレイを含み得る。
【0026】
様々な実施形態において、検査タイプおよび/または所望のゲート場所は、ユーザ入力デバイス130を介して受信された指示に応じて撮像手順の開始時に選択され得る。例えば、超音波オペレータは、ユーザ入力デバイス130を介してPWドップラー検査およびゲート場所を識別することができる。例示的な実施形態では、取得パラメータおよび/または表示処理パラメータは、ユーザ入力デバイス130を介して受信された指示に応じて撮像手順中に識別および適用され得る。例えば、超音波オペレータは、ユーザ入力デバイス130を介して、血流の解剖学的構造に対応するゲートのパルス繰り返し周波数を選択および/または調整することができる。取得パラメータは、アーカイブ138または任意の適切なデータ記憶媒体に保存され得る。別の例として、超音波オペレータは、ユーザ入力デバイス130を介して、血流の解剖学的構造に対応するゲートの表示パラメータのセットを選択することができる。表示処理パラメータは、スケール、ゲイン、明るさ、コントラストなどを含み得る。選択された表示処理パラメータは、取得された超音波データを検索および適用するために、アーカイブ138または任意の適切なデータ記憶媒体に保存され得る。代表的な実施形態では、対象の領域のPWドップラー超音波データおよび/または対応する2D画像は、ユーザ入力デバイス130を介して受信された指示に応じて保存および/または検索され得る。
【0027】
信号プロセッサ132は、ディスプレイシステム134に提示するための超音波画像を生成するために超音波スキャンデータ(すなわち、合計IQ信号)を処理するように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備えることができる。信号プロセッサ132は、取得された超音波スキャンデータに対して複数の選択可能な超音波モダリティに従って1つまたは複数の処理動作を実施するように動作可能である。例示的な実施形態では、信号プロセッサ132は、とりわけ、時間および周波数ドメインにおいてドップラー処理、合成、動き追跡、および/または信号処理を実施するように動作可能であり得る。取得された超音波スキャンデータは、エコー信号が受信されると、スキャニングセッション中にリアルタイムで処理することができる。追加的または代替的に、超音波スキャンデータは、スキャニングセッション中にRF/IQバッファ126に一時的に保存され、ライブまたはオフライン動作でリアルタイム未満で処理することができる。様々な実施形態において、処理された画像データは、ディスプレイシステム134に提示することができ、かつ/またはアーカイブ138に保存されてもよい。アーカイブ138は、ローカルアーカイブ、画像保管通信システム(PACS)、または画像および関連する情報を保存するための任意の適切なデバイスであり得る。例示的な実施形態では、信号プロセッサ132は、ゲート位置決めプロセッサ140と、警告アプリケーションプロセッサ150とを備えることができる。
【0028】
超音波システム100は、問題の撮像状況に適したフレームレートで超音波スキャンデータを連続的に取得するように動作可能であり得る。典型的なフレームレートは、20~120の範囲であるが、それより低くても高くてもよい。取得された超音波スキャンデータは、フレームレートと同じであり得るか、またはより遅くてもより速くてもよい表示レートでディスプレイシステム134に表示され得る。画像バッファ136は、直ちに表示されるようにスケジュールされていない取得された超音波スキャンデータの処理されたフレームを保存するために含まれる。好ましくは、画像バッファ136は、超音波スキャンデータの少なくとも数分に相当するフレームを保存するのに十分な容量のものである。超音波スキャンデータのフレームは、その取得の順序または時間による情報の検索を容易にするような方式で保存される。画像バッファ136は、任意の既知のデータ記憶媒体として具現化することができる。
【0029】
信号プロセッサ132は、ユーザ入力デバイス130からの指示に応じてゲートをBモード画像上に位置決めするように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備えるゲート位置決めプロセッサ140を含み得る。例えば、PWドップラーモードに入った後、オペレータは、ユーザ入力デバイス130を介して、オペレータがPWドップラー超音波データを取得したいBモード画像上の場所に対応するゲート位置を選択することができる。ゲート位置決めプロセッサ140は、ゲートの視覚表現をBモード画像上に提示するように構成することができ、PWドップラー取得パラメータを更新し、選択されたゲートの深さを定義することができる。様々な実施形態において、オペレータは、ユーザ入力デバイス130を介してPWドップラー超音波画像取得のPRFを選択および/または調整し得る。例えば、オペレータは、選択されたゲート場所での流れの速度に基づいてPRFを増加させ、スペクトログラムで速度情報を視覚化してもよい。ゲート位置決めプロセッサ140は、選択されたPRFが閾値(すなわち、高PRFモード)を超えるかどうかを決定するように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備える。例として、ゲート深さが送信イベント後にゲート内からエコーを受信するのに130μsかかるような10cmである場合、ゲート位置決めプロセッサ140は、選択されたPRFが7700Hz(≒1/130μs)を超えるかどうかを決定することができる。例示的な実施形態では、ゲート位置決めプロセッサ140は、選択されたPRFが閾値を超えてシステムが高PRFモードで動作している場合、仮想ゲートをBモード画像上に位置決めするように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備え、上記の例では、これは選択されたPRFが閾値の7700Hzを超えていることに対応する。ゲート位置決めプロセッサ140は、ディスプレイシステム134での提示のために、ゲートおよび/または仮想ゲートの視覚表現(例えば、アイコン)をBモード画像上に重ね合わせることができる。ある特定の実施形態では、仮想ゲートの視覚表現は、仮想ゲートの位置に位置する高反射構造(例えば、高密度組織または追加の血管)など、生じる可能性のある曖昧な部分に関する情報をオペレータに提供することができ、それによりオペレータは、PRFを調整して高反射構造を回避することができる。
【0030】
図3は、様々な実施形態による、選択されたゲート場所220、および選択されたパルス繰り返し周波数(PRF)に対応する仮想ゲート場所222を有する例示的なBモード画像200を示している。
図4は、様々な実施形態による、選択されたゲート場所220、および選択されたPRFに基づいて、明るい構造204に位置決めされた仮想ゲート場所222を有する例示的なBモード画像200を示している。
図3および
図4を参照すると、Bモード画像200は、対象の血管202の上に位置決めされたPWライン210に沿った選択されたゲート220を含み得る。Bモード画像200は、選択されたPRFに基づいてゲート位置決めプロセッサ140によって位置決めされた仮想ゲート222を含み得る。
図4を参照すると、仮想ゲート222は、明るい構造204の位置に位置している。本開示の目的のために、明るい構造(高反射構造とも呼ばれる)は、閾値画像強度値を超える画像強度振幅を有する撮像された構造として定義される。様々な実施形態において、オペレータは、ユーザ入力デバイス130を介してPRFを調整し、仮想ゲート222を明るい構造204の場所ではない位置に移動させることができる。
【0031】
図5は、様々な実施形態による、選択されたゲート場所220、および
図4に示すように、PRFを調整することによって明るい構造204から移動された仮想ゲート場所222を有する例示的なBモード画像200を示している。
図5を参照すると、Bモード画像200は、対象の血管202の上に位置決めされたPWライン210に沿った選択されたゲート220を含み得る。Bモード画像200は、調整されたPRFに基づいてゲート位置決めプロセッサ140によって移動された仮想ゲート222を含み得る。仮想ゲート222を明るい構造204に対応しない位置に移動させるためのPRFの調整は、明るい構造204に起因して存在している可能性があるアーチファクトを低減または排除することによって、スペクトログラムの視覚化を強化する。
【0032】
図2を再び参照すると、信号プロセッサ132は、仮想ゲート222でBモード画像強度値を分析して値が強度閾値を超えるかどうかを決定するように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備える警告アプリケーションプロセッサ150を含み得る。例えば、事前定義および/またはユーザ選択の画像強度閾値は、アーチファクトをPWドップラー超音波画像データに提供すると予想される構造の画像強度値に対応し得る。例として、超音波プローブ104と選択されたゲート220との間の高密度組織204は、仮想ゲート222が高密度組織204の場所に位置決めされる場合、最初の超音波送信イベントに応じて選択されたゲート220の構造からのエコーが受信されると同時にプローブ104で受信され得る2番目の超音波送信イベントに応じてエコーを提供し得る。警告アプリケーションプロセッサ150は、警告アプリケーションプロセッサ150が仮想ゲート222における強度値が強度閾値を超えると決定する場合、仮想ゲート222が明るい構造204の場所に位置決めされることをオペレータに警告するために視覚、音声、および/または物理フィードバックを提供するように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備える。例えば、警告アプリケーションプロセッサ150は、明るい構造204の場所に位置決めされている仮想ゲート222を識別するテキスト、形状、色付けされたピクセル、および/または任意の適切な視覚インジケータを提示してもよい。別の例として、警告アプリケーションプロセッサ150は、追加的および/または代替的に、音声トーン、ビープ音、警告メッセージ、および/または任意の適切な音声出力を提供し、仮想ゲート222が明るい構造204の場所に位置決めされることをオペレータに警告してもよい。追加的および/または代替的に、警告アプリケーションプロセッサ150は、超音波プローブ104での振動などの物理警告を提供し、仮想ゲート222が明るい構造204の場所に位置決めされることをオペレータに知らせてもよい。
【0033】
様々な実施形態において、警告アプリケーションプロセッサ150は、PWライン210に沿ったBモード画像強度値を分析し、値が強度閾値を超えるかどうかおよび/または値が強度閾値を超える場所を決定するように動作可能であり得る適切な論理、回路、インターフェースおよび/またはコードを備える。警告アプリケーションプロセッサ150は、明るい構造204に関連付けられるPWライン210に沿った場所を識別する警告をディスプレイシステム134に提示することができる。オペレータは、視覚フィードバックを参照してPRF調整を行い、仮想ゲート222を明るい構造204に関連付けられていない場所に移動させることができる。PWライン警告は、追加的に、および/または上述の仮想ゲート警告の代替として提供されてもよい。
【0034】
図6は、様々な実施形態による、選択されたゲート場所220、仮想ゲート場所222、およびPWライン210に沿って提供された警告230、232を有する例示的なBモード画像200を示している。
図6を参照すると、Bモード画像200は、対象の血管202の上に位置決めされたPWライン210に沿った選択されたゲート220を含み得る。Bモード画像200は、選択されたPRFに基づいてゲート位置決めプロセッサ140によって位置決めされた仮想ゲート222を含み得る。Bモード画像200は、仮想ゲート222が明るい構造204の1つまたは複数と同じ場所に位置決めされる場合、アーチファクトをPWドップラー超音波画像データに提供する可能性がある明るい構造204を含み得る。警告アプリケーションプロセッサ150は、仮想ゲート222が明るい構造204の場所に位置決めされるとき、
図6に示すように、ディスプレイシステム134で仮想ゲート警告230を提供することができる。警告アプリケーションプロセッサ150は、明るい構造204が存在するPWライン210に沿った場所でPWライン警告232を提供することができる。仮想ゲート警告230は、PWドップラー超音波画像データにおけるアーチファクトを回避するためにPRFを調整すべきであることをオペレータに知らせる。PWライン警告232は、オペレータがPRFを調整して明るい構造204の場所を回避することができるように、他の明るい構造204の場所に関するフィードバックをオペレータに提供する。
【0035】
図7は、様々な実施形態による、強度閾値に関するBモード画像200のPWライン210に沿ったBモード画像強度情報の例示的なグラフ300を示している。
図7を参照すると、グラフは、PWライン210に沿ったBモード画像データ310の様々な深さ(y軸)における画像強度値(x軸)を含む。グラフ300は、Bモード超音波画像強度閾値320と、警告場所330とを含み、仮想ゲート警告230および/またはPWライン警告232を提供する。
【0036】
図2を再び参照すると、ディスプレイシステム134は、視覚情報をユーザに通信することが可能な任意のデバイスであり得る。例えば、ディスプレイシステム134は、液晶ディスプレイ、発光ダイオードディスプレイ、および/または任意の適切な1つまたは複数のディスプレイを含んでもよい。ディスプレイシステム134は、超音波画像および/または任意の適切な情報を提示するように動作可能であり得る。例えば、ディスプレイシステム134に提示される超音波画像は、Bモード画像200、スペクトログラム、PWライン210、選択されたゲート220、仮想ゲート222、警告230、232、および/または任意の適切な情報を含み得る。
【0037】
アーカイブ138は、超音波システム100と統合された、および/または超音波システム100に通信可能に(例えば、ネットワークを介して)結合された、画像保管通信システム(PACS)、サーバ、ハードディスク、フロッピーディスク、CD、CD-ROM、DVD、コンパクトストレージ、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ、読み取り専用メモリ、電気的に消去およびプログラム可能な読み取り専用メモリおよび/または任意の適切なメモリなどの1つまたは複数のコンピュータ可読メモリであってもよい。アーカイブ138は、例えば、信号プロセッサ132によってアクセスされ、かつ/または信号プロセッサ132に組み込まれたデータベース、ライブラリ、情報のセット、または他のストレージを含み得る。アーカイブ138は、例えば、一時的または永続的にデータを保存することが可能であり得る。アーカイブ138は、とりわけ、医療画像データ、信号プロセッサ132によって生成されたデータ、および/または信号プロセッサ132によって読み取り可能な命令を保存することが可能であってもよい。様々な実施形態において、アーカイブ138は、例えば、超音波画像データ、選択されたゲート位置決め命令、PRF閾値情報および命令、仮想ゲート位置決め命令、画像強度閾値情報および命令、警告命令を保存する。
【0038】
超音波システム100の構成要素は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアなどで実装されてもよい。超音波システム100の様々な構成要素は、通信可能にリンクされ得る。超音波システム100の構成要素は、別々に実装されてもよいし、かつ/または様々な形態で統合されてもよい。例えば、ディスプレイシステム134およびユーザ入力デバイス130は、タッチスクリーンディスプレイとして統合され得る。
【0039】
図8は、例示的な実施形態による、PWドップラー撮像においてアーチファクト警告230、232を自動的に提供するために利用され得る例示的なステップ402~418を示すフローチャート400である。
図8を参照すると、例示的なステップ402~418を含むフローチャート400が示されている。ある特定の実施形態は、ステップの1つまたは複数を省略すること、および/または列挙された順序とは異なる順序でステップを実施すること、および/または以下で論じるステップのいくつかを組み合わせることができる。例えば、ある特定の実施形態では、いくつかのステップが実施されないことがある。さらなる例として、ある特定のステップは、以下に列挙されるものとは異なる時間的順序で同時に実施され得る。
【0040】
ステップ402において、超音波システム100のプローブ104を位置決めし、対象の領域のBモード画像200を取得することができる。例えば、超音波システム100は、静脈血流、動脈血流、僧帽弁流入、筋肉組織、および/または任意の適切な解剖学的構造などの対象の領域の上に位置決めされた超音波プローブ104でBモード画像200を取得してもよい。
【0041】
ステップ404において、超音波システム100の信号プロセッサ132は、PWドップラーモードに入るための選択およびゲート220の位置決めを受信することができる。例えば、信号プロセッサ132は、ボタンの押下、タッチスクリーン上の選択、または任意の適切なユーザ入力など、ユーザ入力デバイス130からPWドップラーモードに入るための選択を受信してもよい。信号プロセッサ132のゲート位置決めプロセッサ140は、ユーザ入力デバイス130を介して、速度情報が望まれるBモード画像200上の場所でゲート選択を受信することができる。ゲート位置決めプロセッサ140は、ゲート220をBモード画像200上の選択された場所に重ね合わせるように構成され得る。
【0042】
ステップ406において、超音波システム100は、ゲート220の位置に対応するPWドップラー信号を取得し、スペクトログラムを表示することができる。例えば、超音波プローブは、ステップ404で選択されたゲートの位置に対応するPWドップラー信号を取得してもよい。超音波システム100は、PWドップラー信号を処理し、ディスプレイシステム134に提示され得るスペクトログラムを生成し得る。
【0043】
ステップ408において、信号プロセッサ132は、PRF調整が受信されたかどうかを決定することができる。例えば、オペレータは、PRFを増加させ、デフォルトまたは初期のPRF設定では見ることができない、より高速の流れのスペクトログラムで速度情報を見ることができる。プロセス400は、PRF調整がユーザ入力デバイス130を介して信号プロセッサ132によって受信される場合、ステップ410に続き得る。プロセス400は、PRF調整がステップ408で受信されない場合、ステップ418で終了することができる。
【0044】
ステップ410において、信号プロセッサ132は、調整されたPRFがPRF閾値を超えるかどうかを決定する。例えば、信号プロセッサ132のゲート位置決めプロセッサ140は、ステップ408で受信されたPRF調整をPRF閾値と比較し、送信イベント間の時間が選択されたゲート場所で構造からエコーを受信するのにかかる時間よりも短い動作モードとして定義される高PRFモードでシステムが動作しているかどうかを決定してもよい。プロセス400は、ステップ408でのPRF調整の結果としてシステム100が高PRFモードに入らない場合、ステップ418で終了し得る。プロセス400は、ステップ408でのPRF調整の結果としてシステム100が高PRFモードに入る場合、ステップ412に続くことができる。
【0045】
ステップ412において、信号プロセッサ132は、PRFに対応する仮想ゲート222の位置を決定し、仮想ゲート222をBモード画像200上に提示することができる。例えば、信号プロセッサ132のゲート位置決めプロセッサ140は、ステップ408で選択されたPRFに基づいて、選択されたゲート220に対応する最初の送信イベントからのエコーが超音波プローブ104によって受信されると同時に2番目の送信イベントからのエコーを超音波プローブ104に提供し得る深さを決定してもよい。ゲート位置決めプロセッサ140は、決定された深さでPWライン210に沿ってBモード画像200上にオーバレイされた仮想ゲート222の視覚インジケータを提示し得る。
【0046】
ステップ414において、信号プロセッサ132は、仮想ゲート222におけるおよび/またはPWライン210に沿ったBモード画像強度値を分析し、強度閾値を超える値を識別することができる。例えば、信号プロセッサ132の警告アプリケーションプロセッサ150は、仮想ゲート222におけるおよび/またはPWライン210に沿ったBモード画像ピクセルの強度値が、アーチファクトをPWドップラー超音波画像データに提供する可能性がある明るい構造204に対応する強度閾値を超えるかどうかを決定するように構成され得る。
【0047】
ステップ416において、信号プロセッサ132は、強度値が強度閾値を超える場合、警告230を仮想ゲート222に提供することができ、かつ/または警告230、232を強度閾値を超える強度値を有するPWライン210に沿った位置に提供することができる。例えば、信号プロセッサ132の警告アプリケーションプロセッサ150は、明るい構造204の場所に位置決めされている仮想ゲート222を識別するテキスト、形状、色付けされたピクセル、および/または任意の適切な視覚インジケータ230をディスプレイシステム134に提示してもよい。別の例として、警告アプリケーションプロセッサ150は、明るい構造204に関連付けられるPWライン210に沿った場所を識別する警告232をディスプレイシステム134に提示することができる。オペレータは、視覚フィードバックを参照してPRF調整を行い、仮想ゲート222を明るい構造204に関連付けられていない場所に移動させることができる。プロセス400は、追加のPRF調整が行われる場合、例えば、仮想ゲート222が明るい構造204に位置決めされる場合、ステップ408に戻り得る。超音波手順が終了すると、プロセス400は、ステップ418で終了することができる。
【0048】
本開示の態様は、パルス波(PW)ドップラー撮像においてアーチファクト警告230、232を自動的に提供するための方法400およびシステム100を提供する。様々な実施形態に従って、方法400は、パルス繰り返し周波数(PRF)での超音波システム100によって、高PRFモードで選択されたゲート位置220からパルス波(PW)ドップラー信号を取得すること406を含むことができる。高PRFモードは、最初の送信イベントと2番目の送信イベントとの間の最初の時間が、最初の送信イベントと最初の送信イベントに応じて選択されたゲート位置220から取得されたPWドップラー信号に対応する最初の受信イベントとの間の2番目の時間よりも短いときに発生する。方法400は、PRFに基づいて超音波システム100の少なくとも1つのプロセッサ132、140によって、Bモード画像200のPWライン210に沿った仮想ゲート222の位置を決定すること412を含むことができる。方法400は、ディスプレイシステム134に、Bモード画像200のPWライン210に沿った決定された位置で仮想ゲート222を提示すること412を含むことができる。方法400は、少なくとも1つのプロセッサ132、150によって、Bモード画像200の仮想ゲート222でBモード画像強度値310を分析し、Bモード画像強度値310が強度閾値320を超えるかどうかを決定すること414を含むことができる。方法400は、少なくとも1つのプロセッサ132、150によって、Bモード画像強度値310が強度閾値320を超えるときに仮想ゲート警告230を提供すること416を含むことができる。
【0049】
代表的な実施形態では、方法400は、超音波システム100によって、Bモード画像200を取得すること402を含んでもよい。方法400は、少なくとも1つのプロセッサ132によって、ユーザ入力デバイス130からPWドップラーモードに入るための選択を受信すること404を含んでもよい。方法400は、少なくとも1つのプロセッサ132、140によって、ユーザ入力デバイス130から選択されたゲート位置220を受信すること404を含んでもよい。方法400は、ディスプレイシステム134に、Bモード画像200の選択されたゲート位置220を提示すること404を含んでもよい。例示的な実施形態では、方法400は、少なくとも1つのプロセッサ132、140によって、ユーザ入力デバイス130からPRFへの調整を受信すること408を含んでもよい。方法400は、少なくとも1つのプロセッサ132、140によって、PRFへの調整が高PRFモードに対応するかどうかを決定すること410を含んでもよい。様々な実施形態において、方法400は、少なくとも1つのプロセッサ132、150によって、Bモード画像のPWライン210に沿ったBモード画像強度値310を分析し、強度閾値320を超えるPWライン210に沿ったBモード画像強度値310を識別すること414を含んでもよい。方法400は、ディスプレイシステム134に、強度閾値320を超えるBモード画像強度値310を有するPWライン210に沿った位置でPWライン警告232を提示すること416を含んでもよい。ある特定の実施形態では、方法400は、少なくとも1つのプロセッサ132、140によって、仮想ゲート警告230およびPWライン警告232に応じてユーザ入力デバイス130から調整されたPRFを受信すること408を含んでもよい。代表的な実施形態では、PWライン警告232は、テキスト、少なくとも1つの形状232、および/または色付けされたピクセルを含む視覚インジケータである。例示的な実施形態では、方法400は、少なくとも1つのプロセッサ132、140によって、仮想ゲート警告230に応じてユーザ入力デバイス130から調整されたPRFを受信すること408を含む。ある特定の実施形態では、仮想ゲート警告230は、視覚警告230、音声警告、および/または物理警告である。
【0050】
様々な実施形態は、パルス波(PW)ドップラー撮像においてアーチファクト警告230、232を自動的に提供するためのシステム100を提供する。システム100は、超音波システム100と、少なくとも1つのプロセッサ132、140、150と、ディスプレイシステム134とを備えることができる。超音波システム100は、高PRFモードで選択されたゲート位置220からパルス繰り返し周波数(PRF)でパルス波(PW)ドップラー信号を取得するように構成することができる。高PRFモードは、最初の送信イベントと2番目の送信イベントとの間の最初の時間が、最初の送信イベントと最初の送信イベントに応じて選択されたゲート位置220から取得されたPWドップラー信号に対応する最初の受信イベントとの間の2番目の時間よりも短いときに発生することができる。少なくとも1つのプロセッサ132、140は、PRFに基づいてBモード画像200のPWライン210に沿った仮想ゲート222の位置を決定するように構成することができる。少なくとも1つのプロセッサ132、150は、Bモード画像200の仮想ゲート222でBモード画像強度値310を分析し、Bモード画像強度値310が強度閾値320を超えるかどうかを決定するように構成することができる。少なくとも1つのプロセッサ132、150は、Bモード画像強度値310が強度閾値320を超えるときに仮想ゲート警告230を提供するように構成することができる。ディスプレイシステム134は、Bモード画像200のPWライン210に沿った決定された位置で仮想ゲート222を提示するように構成することができる。
【0051】
例示的な実施形態では、超音波システム100は、Bモード画像200を取得するように構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサ132は、ユーザ入力デバイス130からPWドップラーモードに入るための選択を受信するように構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサ132、140は、ユーザ入力デバイス130から選択されたゲート位置220を受信するように構成されてもよい。ディスプレイシステム134は、選択されたゲート位置220をBモード画像200に提示するように構成されてもよい。ある特定の実施形態では、少なくとも1つのプロセッサ132、140は、ユーザ入力デバイス130からPRFへの調整を受信するように構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサ132、140は、PRFへの調整が高PRFモードに対応するかどうかを決定するように構成されてもよい。様々な実施形態において、少なくとも1つのプロセッサ132、150は、Bモード画像200のPWライン210に沿ったBモード画像強度値310を分析し、強度閾値320を超えるPWライン210に沿ったBモード画像強度値310を識別するように構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサ132、150は、ディスプレイシステム134に、強度閾値320を超えるBモード画像強度値310を有するPWライン210に沿った位置でPWライン警告232を提示するように構成されてもよい。代表的な実施形態では、少なくとも1つのプロセッサ132、140は、仮想ゲート警告230およびPWライン警告232に応じてユーザ入力デバイス130から調整されたPRFを受信するように構成されてもよい。例示的な実施形態では、少なくとも1つのプロセッサ132、140は、仮想ゲート警告230に応じてユーザ入力デバイス130から調整されたPRFを受信するように構成される。様々な実施形態において、仮想ゲート警告230は、視覚警告230、音声警告、および/または物理警告であってもよい。
【0052】
ある特定の実施形態は、少なくとも1つのコードセクションを有するコンピュータプログラムを保存した非一時的コンピュータ可読媒体を提供する。少なくとも1つのコードセクションは、ステップ400を機械に実施させるために機械によって実行可能である。ステップ400は、高PRFモードで選択されたゲート位置220からパルス繰り返し周波数(PRF)で取得されたパルス波(PW)ドップラー信号を受信すること406を含むことができる。高PRFモードは、最初の送信イベントと2番目の送信イベントとの間の最初の時間が、最初の送信イベントと最初の送信イベントに応じて選択されたゲート位置220から取得されたPWドップラー信号に対応する最初の受信イベントとの間の2番目の時間よりも短いときに発生する。ステップ400は、PRFに基づいてBモード画像200のPWライン210に沿った仮想ゲート222の位置を決定すること412を含むことができる。ステップ400は、Bモード画像200のPWライン210に沿った決定された位置で仮想ゲート222をディスプレイシステム134に提示すること412を含むことができる。ステップ400は、Bモード画像200の仮想ゲート222でBモード画像強度値310を分析し、Bモード画像強度値310が強度閾値320を超えるかどうかを決定すること414を含むことができる。ステップ400は、Bモード画像強度値310が強度閾値320を超えるときに仮想ゲート警告230を提供すること416を含むことができる。
【0053】
様々な実施形態において、ステップ400は、Bモード画像200を受信すること402を含んでもよい。ステップ400は、PWドップラーモードに入るための選択を受信すること404を含んでもよい。ステップ400は、選択されたゲート位置220を受信すること404を含んでもよい。ステップ400は、Bモード画像200の選択されたゲート位置220をディスプレイシステム134に提示すること404を含んでもよい。例示的な実施形態では、ステップ400は、Bモード画像200のPWライン210に沿ったBモード画像強度値310を分析し、強度閾値320を超えるPWライン210に沿ったBモード画像強度値310を識別すること414を含んでもよい。ステップ400は、強度閾値320を超えるBモード画像強度値310を有するPWライン210に沿った位置でPWライン警告232をディスプレイシステム134に提示すること416を含んでもよい。代表的な実施形態では、ステップ400は、仮想ゲート警告230およびPWライン警告232に応じて調整されたPRFを受信すること408を含んでもよい。ある特定の実施形態では、ステップ400は、仮想ゲート警告230に応じて調整されたPRFを受信すること408を含んでもよい。
【0054】
本明細書で利用する場合、「回路」という用語は、ハードウェアを構成し、ハードウェアによって実行され、あるいはハードウェアに関連付けられ得る物理的電子構成要素(すなわちハードウェア)ならびに任意のソフトウェアおよび/またはファームウェア(「コード」)を指す。本明細書で使用する場合、例えば、特定のプロセッサおよびメモリは、コードの第1の1つまたは複数のラインを実行するときに第1の「回路」を備えることができ、コードの第2の1つまたは複数のラインを実行するときに第2の「回路」を備えることができる。本明細書で利用する場合、「および/または」は、「および/または」によって結合されたリストの項目の任意の1つまたは複数を意味する。例として、「xおよび/またはy」は、3要素集合{(x)、(y)、(x、y)}の任意の要素を意味する。別の例として、「x、y、および/またはz」は、7要素集合{(x)、(y)、(z)、(x、y)、(x、z)、(y、z)、(x、y、z)}の任意の要素を意味する。本明細書で利用する場合、「例示的な」という用語は、非限定的な例、実例、または例示として役立つことを意味する。本明細書で利用する場合、「例えば(e.g.)」および「例えば(for example)」という用語は、1つまたは複数の非限定的な例、実例、または例示のリストを提示する。本明細書で利用する場合、回路は、機能の性能が無効になっているかどうかにかかわらず、あるユーザ構成可能な設定によって機能を実施するために回路が必要なハードウェアおよびコード(存在する場合)を備えるときはいつでも機能を実施するように「動作可能」である。
【0055】
他の実施形態は、機械および/またはコンピュータによって実行可能な少なくとも1つのコードセクションを有する機械コードおよび/またはコンピュータプログラムを保存した、コンピュータ可読デバイスおよび/もしくは非一時的コンピュータ可読媒体、ならびに/または機械可読デバイスおよび/もしくは非一時的機械可読媒体を提供することができ、それによってパルス波(PW)ドップラー撮像においてアーチファクト警告を自動的に提供するための本明細書に記載のようなステップを機械および/またはコンピュータに実施させる。
【0056】
したがって、本開示は、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせで実現することができる。本開示は、少なくとも1つのコンピュータシステムにおいて集中的に、または異なる要素がいくつかの相互接続されたコンピュータシステムにわたって広がるように分散的に実現することができる。本明細書に記載の方法を実行するのに適合された任意の種類のコンピュータシステムまたは他の装置が、適している。
【0057】
様々な実施形態はまた、本明細書に記載の方法の実施を可能にするすべての特徴を備え、コンピュータシステムにロードされたときにこれらの方法を実行することができるコンピュータプログラム製品に埋め込むことができる。本文脈におけるコンピュータプログラムは、情報処理能力を有するシステムに、直接、またはa)別の言語、コードまたは表記への変換、b)異なる材料の形での再現の一方または両方の後で特定の機能を実施させることを意図した一組の命令の任意の言語、コードまたは表記による任意の表現を意味する。
【0058】
本開示についてある特定の実施形態を参照して説明してきたが、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な変更を施してもよく、均等物に置換してもよいことが当業者によって理解されるであろう。加えて、本開示の範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本開示の教示に適合させるために、多くの修正を行うことができる。したがって、本開示は、開示された特定の実施形態に限定されず、本開示が添付の特許請求の範囲内に属するすべての実施形態を含むことになることを意図している。
【符号の説明】
【0059】
10 Bモード画像
12 血管
14 PWライン
16 ゲート場所/ゲート
20 スペクトログラム
22 一定の流れ
24 バックグラウンドノイズ
100 超音波システム
102 送信機
104 超音波プローブ
106 送信トランスデューサ素子
108 受信トランスデューサ素子
110 送信ビームフォーマ
114 送信副開口ビームフォーマ
116 受信副開口ビームフォーマ
118 受信機
120 受信ビームフォーマ
122 A/D変換器
124 RFプロセッサ
126 RF/IQバッファ
130 ユーザ入力デバイス
132 信号プロセッサ
134 ディスプレイシステム
136 画像バッファ
138 アーカイブ
140 ゲート位置決めプロセッサ
150 警告アプリケーションプロセッサ
200 Bモード画像
202 血管
204 明るい構造/高密度組織
210 PWライン
220 ゲート場所/ゲート位置/ゲート
222 仮想ゲート場所/仮想ゲート
230 仮想ゲート警告/アーチファクト警告/視覚インジケータ/視覚警告
232 PWライン警告/アーチファクト警告/少なくとも1つの形状
300 グラフ
310 Bモード画像強度値/Bモード画像データ
320 Bモード超音波画像強度閾値
330 警告場所
400 フローチャート/プロセス/方法/ステップ
402 ステップ
404 ステップ
406 ステップ
408 ステップ
410 ステップ
412 ステップ
414 ステップ
416 ステップ
418 ステップ