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特許7135130表示画面制御方法、プログラム及び表示画面制御装置
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  • 特許-表示画面制御方法、プログラム及び表示画面制御装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-02
(45)【発行日】2022-09-12
(54)【発明の名称】表示画面制御方法、プログラム及び表示画面制御装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20220905BHJP
   G06F 3/04886 20220101ALI20220905BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20220905BHJP
【FI】
G06F3/0482
G06F3/04886
H04M1/00 R
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021016642
(22)【出願日】2021-02-04
(62)【分割の表示】P 2019117701の分割
【原出願日】2013-01-23
(65)【公開番号】P2021089752
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2021-02-04
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(72)【発明者】
【氏名】杉本 健二
(72)【発明者】
【氏名】田中 慶之
(72)【発明者】
【氏名】松本 拓真
【審査官】木内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-268065(JP,A)
【文献】特開2011-076621(JP,A)
【文献】特開2005-309690(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048 - 3/04895
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末で実行する表示画面制御方法であって、
コンテンツ情報を表示する第1エリア、及び入力された文字を含む情報を表示する第2エリアを設けた第1の画像、あるいは前記第1の画像における前記第1エリアを非表示にして前記第2エリアを拡大した第2の画像を表示部に表示させる表示ステップと、
所定の閾値を超える文字列が入力された場合に、前記第1の画像から前記第2の画像に切り換える切換制御ステップとを有する表示画面制御方法。
【請求項2】
前記表示ステップは、前記第1の画像と前記第2の画像に、文字を含む情報を入力するために操作される第3エリアを設ける、請求項1記載の表示画面制御方法。
【請求項3】
前記第1の画像と前記第2の画像は、画像の切り換えの指示を入力するための第4エリアを含み、
前記切換制御ステップは、前記第4エリアにより入力される指示に応じて前記第1の画像と前記第2の画像とを切り換える、請求項1または請求項2記載の表示画面制御方法。
【請求項4】
前記切換制御ステップは、予め設定された特定の文字が入力された場合に前記第2の画像に切り換える、請求項1乃至3の何れかに記載の表示画面制御方法。
【請求項5】
情報端末で実行する表示画面制御方法であって、
コンテンツ情報を表示する第1エリア、及び入力された文字を含む情報を表示する第2エリアを設けた第1の画像、あるいは前記第1の画像における前記第2エリアを拡大した第2の画像を表示部に表示させる表示ステップと、
予め設定された特定の文字が入力された場合に、前記第1の画像から前記第2の画像に切り換える切換制御ステップとを有する表示画面制御方法。
【請求項6】
前記特定の文字は、URL(Uniform Resource Locator)、メールアドレス、及び電話番号の少なくとも1つを表す文字列とする、請求項5記載の表示画面制御方法。
【請求項7】
情報端末で実行するプログラムであって、
前記情報端末に、
コンテンツ情報を表示する第1エリア、及び入力された文字を含む情報を表示する第2エリアを設けた第1の画像、あるいは前記第1の画像における前記第1エリアを非表示にして前記第2エリアを拡大した第2の画像を表示部に表示させる表示ステップと、
所定の閾値を超える文字列が入力された場合に、前記第1の画像から前記第2の画像に切り換える切換制御ステップと、を実行させるプログラム。
【請求項8】
情報端末で実行するプログラムであって、
前記情報端末に、
コンテンツ情報を表示する第1エリア、及び入力された文字を含む情報を表示する第2エリアを設けた第1の画像、あるいは前記第1の画像における前記第2エリアを拡大した第2の画像を表示部に表示させる表示ステップと、
予め設定された特定の文字が入力された場合に、前記第1の画像から前記第2の画像に切り換える切換制御ステップと、を実行させるプログラム。
【請求項9】
コンテンツ情報を表示する第1エリア、及び入力された文字を含む情報を表示する第2エリアを設けた第1の画像、あるいは前記第1の画像における前記第1エリアを非表示にして前記第2エリアを拡大した第2の画像を表示部に表示させる表示手段と、
所定の閾値を超える文字列が入力された場合に、前記第1の画像から前記第2の画像に切り換える切換制御手段と、を有する表示画面制御装置。
【請求項10】
コンテンツ情報を表示する第1エリア、及び入力された文字を含む情報を表示する第2エリアを設けた第1の画像、あるいは前記第1の画像における前記第2エリアを拡大した第2の画像を表示部に表示させる表示手段と、
予め設定された特定の文字が入力された場合に、前記第1の画像から前記第2の画像に切り換える切換制御手段と、を有する表示画面制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に表示画面容量が制限されるスマートフォンやタブレットなどの携帯情報端末に好適な表示画面制御方法、プログラム及び表示画面制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示画面を縦長表示状態及び横長表示状態に切替可能な構成を用いて、受信した電子メールに関連する画面を良好に表示することができる携帯電話機を提供するべく考えられた技術が提案されている。(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-192034号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献に記載された技術は、表示専用の画面を有効に使用するためのものである。一方で、近年のスマートフォンやタブレット端末に代表される、表示部がタッチパネルと一体化された入力部を兼ねた携帯機器では、文字入力時にはキーボードに相当する画像を併せて画面内に表示することになる。
【0005】
したがって、例えばコメント作成などの文字入力時には、その時点で実行しているアプリケーションプログラムのコンテンツを表示する領域、入力する文字列を表示する領域、及び文字入力のためのキーボードを表示する領域を、容量が制限された画面内に効率的に配置する必要が生じる。
【0006】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、コンテンツを表示する領域と入力文字列を表示する領域とをユーザの用途に応じて表示画面内に適切に配置することが可能な表示画面制御方法、プログラム及び表示画面制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、情報端末で実行する表示画面制御方法であって、コンテンツ情報を表示する第1エリア、及び入力された文字を含む情報を表示する第2エリアを設けた第1の画像、あるいは前記第1の画像における前記第1エリアを非表示にして前記第2エリアを拡大した第2の画像を表示部に表示させる表示ステップと、所定の閾値を超える文字列が入力された場合に、前記第1の画像から前記第2の画像に切り換える切換制御ステップとを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コンテンツを表示する領域と入力文字列を表示する領域とをユーザの用途に応じて表示画面内に適切に配置することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係るスマートフォンの電子回路の機能構成を示すブロック図。
図2】同実施形態に係る表示画面の切換処理の内容を示すフローチャート。
図3】同実施形態に係る表示画面の例を示す図。
図4】同実施形態に係る表示画面の例を示す図。
図5】同実施形態に係る表示画面の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明をスマートフォンに適用した場合の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るスマートフォン10の電子回路の機能構成を示すブロック図である。同図で、CPU11がこのスマートフォン10全体の制御動作を司るものであり、このCPU11にシステムバスSBを介して、メインメモリ12、ソリッドステートドライブ(SSD)13、3G&4G通信部14、無線LAN通信部15、外部メモリカード16、表示部17、タッチパネル入力部18、キー入力部19、音声処理部20、及び画像処理部21が接続される。
【0011】
CPU11は、ソリッドステートドライブ13に記憶された動作プログラム(OSとそのOS上で動作するアプリケーションプログラム)及び定型データ等を読出し、メインメモリ12に展開して記憶させた上で当該プログラムを実行することにより、このスマートフォン10の動作全体を統括して制御する。
【0012】
メインメモリ12は、例えばSRAMで構成され、上記CPU11のワークメモリとして機能する。ソリッドステートドライブ13は、不揮発性のメモリ、例えばフラッシュメモリで構成され、上述した動作プログラムや各種定型データの他、このスマートフォン10の記憶媒体として各種コンテンツ、例えば画像データや楽曲データ等を記憶する。
【0013】
3G&4G通信部14は、IMT-2000規格に準拠した第3世代移動通信システム、及びIMT-Advance規格に準拠した第4世代移動通信システムに基づき、アンテナ22を介して最寄りの図示しない基地局との間でデータの送受を実行する、デュアルモードで動作する通信部である。
【0014】
無線LAN通信部15は、例えばIEEE802.11a/b/g/n規格に基づき、アンテナ23を介して最寄りの図示しないアクセスポイント等とデータを送受する。
【0015】
表示部17は、バックライト付きのTFTカラー液晶パネルとその駆動部とで構成され、各種画像を表示する。
【0016】
タッチパネル入力部18は、透明電極を用いて上記表示部17と一体にして構成され、ユーザのタッチ操作に対応した2次元の位置座標情報を生成して出力する。
【0017】
キー入力部19は、スマートフォン10のケーシングに設けられた、電源キーやカメラ機能のシャッタキーを含むいくつかのキースイッチとその駆動回路で構成される。
【0018】
音声処理部20は、システムバスSBを介して与えられるデジタル音声データをアナログ化してスピーカ24より出力させる一方で、マイクロホン25から入力されたアナログの音声信号をサンプリングし、デジタルデータ化して出力する。
【0019】
画像処理部21は、光学レンズ系26を介して、例えばCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)などで構成される固体撮像素子27の撮像面に合焦された光像に応じて固体撮像素子27から出力される画像信号をデジタルデータ化し、予め設定されたファイル形式、例えば静止画像であればJPEG(Joint Photographic Experts Group)などによりデータ量を圧縮したファイルデータを作成して出力する。
【0020】
次に上記実施形態での動作について説明する。
なお、以下に示す動作は、上述した如くCPU11がソリッドステートドライブ13に記憶された動作プログラム等を読出し、メインメモリ12上に展開して記憶させた上で実行する。上記ソリッドステートドライブ13に記憶された動作プログラムは、このスマートフォン10の工場出荷時にソリッドステートドライブ13に記憶されていたものに限らず、このスマートフォン10のユーザが上記アンテナ22及び3G&4G通信部14、または上記アンテナ23及び無線LAN通信部15を介して外部から入力したプログラムを含む。
【0021】
図2は、このスマートフォン10のユーザ自身がコメント入力を行なう可能性があるアプリケーションプログラムの実行時、例えばウェブブラウザによりコミュニティサイトの電子掲示板を閲覧する際に、CPU11が表示部17で表示している画像に対して実行する、基本的な画像の切換制御に関する処理内容を示すものである。
【0022】
その当初にCPU11は、当該サイトで公開しているコンテンツをメインとする第1の表示形態での処理を実行する(ステップS101)。
【0023】
図3は、表示部17においてある電子掲示板での「イズ」さんの書込みを閲覧している状態を示す。ここでは、画面の最下端に1行分の文字入力エリアCIと「投稿」ボタンPBとを配置しており、その他の大部分を閲覧エリアBRとしている。
【0024】
上記のような表示状態から、文字入力エリアCIに対するタップ操作があるか否かにより、文字入力の指示がなされたかどうかを判断し(ステップS102)、ないと判断した場合には再び上記ステップS101からの処理に戻る。
【0025】
こうしてステップS101,S102の処理を繰返し実行することで、閲覧エリアBRを主とした第1の表示形態での処理を実行しながら、入力の指示がなされるのを待機する。
【0026】
文字入力エリアCIに対するタップ操作があった場合、CPU11は上記ステップS102で文字入力の指示がなされたものと判断し、第2の表示形態での処理状態に遷移する(ステップS103)。
【0027】
図4(A)は、この第2の表示形態で表示部17に表示する画像を例示する。同図(A)では、閲覧エリアBRを大幅に縮小し、その下部に上記図3と同様の1行分の文字入力エリアCIと「投稿」ボタンPBとを配している。
【0028】
さらにその下部に1行分の操作ガイドエリアOGを配し、残る下部に文字入力のためのキーボードエリアKBを配している。
【0029】
上記操作ガイドエリアOGには、画像等の添付を指示するための添付ボタンAB、入力文字数表示CC、及び上記文字入力エリアCIを拡大させるための拡大ボタンEBを配する。
上記キーボードエリアKBは、ここではアルファベット入力状態を例示しているが、数字入力、かな入力にも切り換えることが可能であるものとする。
【0030】
このような第2の表示形態での処理を実行しながら、CPU11は上記「投稿」ボタンPBの操作により入力の終了が指示されたか否かを判断する(ステップS104)。
まだ「投稿」ボタンPBが操作されず、入力の終了が指示されていないと判断した場合、さらにCPU11は上記拡大ボタンEBがタッチ操作されたか否かを判断する(ステップS105)。
【0031】
ここで拡大ボタンEBが操作されていないと判断した場合、CPU11は次いで予め設定された条件が成立したか否かを判断する(ステップS106)。
ここでは条件として、例えば
・入力文字数が文字入力エリアCIに入る桁数を超えた場合
・入力文字列中に「www」及び「http」の少なくとも一方を含むURL(Uniform Resource Locator)が入っていた場合
・入力文字列中に文字「@」を含むメールアドレスが入っていた場合
・入力文字列中に数字「0」で始まる10桁以上の数字による電話番号が入っていた場合・上記添付ボタンABの操作により、画像ファイルなど、文字以外のコンテンツデータが添付された場合
の5つのケースが予め設定されているものとする。
【0032】
上記ステップS106で予め設定した条件も成立していないと判断した場合、CPU11は再び上記ステップS103からの処理に戻って、第2の表示形態での処理を続行する。
【0033】
上記ステップS105で拡大ボタンEBがタッチ操作されたと判断した場合、または上記ステップS106で予め設定された条件のいずれかが成立したと判断した場合、CPU11は上記第2の表示形態から第3の表示形態での処理状態に遷移する(ステップS107)。
【0034】
図4(B)は、この第3の表示形態で表示部17に表示する画像を例示する。同図(B)では、上記図4(A)での閲覧エリアBRの表示を廃止して、その上部で、「コメント」入力専用の画面としたことを「キャンセル」ボタンCB及び「投稿」ボタンPBを左右に配置して表示すると共に、上記文字入力エリアCIに比して大幅に範囲を広げた拡大文字入力エリアECIを配置している。
【0035】
なお操作ガイドエリアOG及びキーボードエリアKBは、上記図4(A)の第2の表示形態からそのまま表示状態を継承しているが、操作ガイドエリアOGでは上記拡大ボタンEBに代えて、上記拡大文字入力エリアECIを縮小させるための縮小ボタンRBを配する。
【0036】
この第3の表示形態での処理を実行しながら、CPU11は上記「キャンセル」ボタンCBまたは「投稿」ボタンPBのタッチ操作により入力の終了が指示されたか否かを判断する(ステップS108)。
まだ「キャンセル」ボタンCB、「投稿」ボタンPBのいずれも操作されず、入力の終了が指示されていないと判断した場合、さらにCPU11は上記縮小ボタンRBがタッチ操作されたか否かを判断する(ステップS109)。
【0037】
ここで縮小ボタンRBがタッチ操作されていないと判断した場合、CPU11は上記ステップS107からの処理に戻り、第3の表示形態での処理を続行する。
【0038】
また上記ステップS109で縮小ボタンRBがタッチ操作されたと判断した場合、CPU11は上記ステップS103からの処理を実行し、上記図4(B)で示した第3の表示形態から上記図4(A)で示した第2の表示形態に戻って処理を続行する。
さらに上記ステップS104で第2の表示形態から入力の終了が指示された場合、及び上記ステップS108で第3の表示形態から入力の終了が指示された場合、CPU11は再び上記ステップS101からの処理を実行し、上記図3で示した第1の表示形態に戻って処理を続行する。
【0039】
次に、上記図4での表示例に加えて、他のウェブサイトでの表示形態の切換えについても例示する。
【0040】
図5(A)は、表示部17においてある電子掲示板での「リーチ☆」さんの書込みを閲覧しながら、コメントを入力している状態を示す。ここでは、閲覧エリアBRの下部に1行分の文字入力エリアCIと「投稿」ボタンPBとを配している。
【0041】
さらにその下部に1行分の操作ガイドエリアOG、及び1行分の候補表示エリアCDを配し、残る下部に文字入力のためのキーボードエリアKBを配している。
【0042】
上記操作ガイドエリアOGには、画像等の添付を指示するための添付ボタンAB、入力文字数表示CC、及び上記文字入力エリアCIを拡大させるための拡大ボタンEBを配する。
上記候補表示エリアCDは、次に入力されるであろう文字の候補や入力中の文字に対するかな漢字変換の候補などを表示する。
【0043】
上記キーボードエリアKBは、ここではかな入力状態を例示しているが、数字入力、アルファベット入力にも切り換えることが可能であるものとする。
【0044】
上記図5(A)に示した第2の表示形態から拡大ボタンEBがタッチ操作されたと判断した場合、あるいは上述した予め設定された条件のいずれかが成立したと判断した場合、CPU11は上記第2の表示形態から第3の表示形態での処理状態に遷移する。
【0045】
図5(B)は、この第3の表示形態で表示部17に表示する画像を例示する。同図(B)では、上記図5(A)での閲覧エリアBRの表示を廃止して、その上部で、「コメント」入力専用の画面としたことを「キャンセル」ボタンCB及び「投稿」ボタンPBを左右に配置して表示すると共に、上記文字入力エリアCIに比して大幅に範囲を広げた拡大文字入力エリアECIを配置している。
【0046】
以上詳述した如く本実施形態によれば、タッチパネルを備えた携帯情報端末において、閲覧エリアBRを伴う文字入力エリアCIを併設した表示形態と、閲覧エリアBRを廃して大幅に表示できる容量を増やした拡大文字入力エリアECIを配設した表示形態とをユーザの意志や用途に応じて表示部に適切に切り換えて表示させることが可能となり、ユーザの入力状況を反映して、コメントのデータ等をより入力しやすい環境が実現できる。
【0047】
なお上記実施形態では、表示部17で表示する画像中に拡大ボタンEB及び縮小ボタンRBを設けて、スマートフォン10のユーザ自身のタッチ操作により任意に表示形態の切り換えを行なうことができるようにしたため、ユーザの意志を直接反映して使い勝手の良い入力環境が実現できる。
【0048】
さらに上記実施形態では、例えば予め設定された条件が成立した時点で自動的に表示形態の切り換えを行なうことができるようにしたため、ユーザの負担を軽減しつつ使い勝手の良い入力環境が実現できる。
【0049】
特に上記実施形態では、上記設定条件として、入力文字中にURL(Uniform Resource Locator)やメールアドレス、及び電話番号の少なくとも1つが含まれていた場合、コメント全体が長文になるものと判断して自動的に拡大文字入力エリアECIを配設した表示形態に切換えるものとしたので、ユーザの使い勝手をより向上できる。
【0050】
また上記設定条件としては、さらに添付ボタンAB操作により文字列以外に何らかのコンテンツデータを付帯するものと判断した場合にも、自動的に拡大文字入力エリアECIを配設した表示形態に切換えるものとしたので、付帯するコンテンツデータを示すサムネイル画像等を拡大文字入力エリアECI内で表示しても、文字入力のエリアを阻害することなく、ユーザの使い勝手をより向上できる。
【0051】
添付ボタンAB操作により付帯するコンテンツデータとしては、静止画像データに限らず、動画データ、地図データ、スタンプ画像、アバター画像、お勧めのアプリケーションプログラムなど、文字データに付帯できる範囲内ですべてのコンテンツデータを含む。
【0052】
なお上記実施形態では説明しなかったが、上記予め設定された条件として、表示するサイトにおける1コメント当たりの平均文字数や、ユーザ自身が過去に同サイトに投稿した1コメント当たりの平均文字数、あるいはユーザが同サイトを過去に閲覧した際の連続閲覧時間やコメント投稿回数など、ユーザの履歴や当該サイトでの一般的な傾向等を考慮した上で予め用意した閾値と比較し、その比較結果に応じて表示形態を自動的に切換えるものとしてもよく、これによりユーザの使い勝手をより向上できる。
【0053】
また上記実施形態は例えばコミュニティサイトの電子掲示板でコメントを入力して投稿する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、サイトの閲覧と文字入力とを伴う他のネット利用環境でも同様に適用可能である。
【0054】
なお上記実施形態は、本発明をスマートフォンに適用した場合について説明したものであるが、本発明はこれに限らず、モバイルタイプのパーソナルコンピュータやタブレット端末など、タッチパネルを備えた各種携帯情報端末であればいずれにも適用可能となる。
【0055】
その他、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。上述した実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件による適宜の組み合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、効果が得られるのであれば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
以下に、本願の原出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
タッチパネル式の表示部を備える携帯情報端末で実行する表示画面制御プログラムであって、
コンテンツ情報を表示するエリア、入力する文字列を含む情報を表示するエリア、及び文字入力のためのキーボードを表示するエリアを併設する第1の表示画像と、上記第1の表示画像からコンテンツ情報を表示するエリアを廃して、入力する文字列を含む情報を表示するエリアを拡大した第2の表示画像とのいずれか一方を切り換えて上記表示部に表示させる切換制御ステップを備えたことを特徴とする表示画面制御プログラム。
[2]
上記第1の表示画像は、上記入力する文字列を含む情報を表示するエリアの拡大を指示する第1のボタン画像を含み、
上記第2の表示画像は、上記入力する文字列を含む情報を表示するエリアの縮小を指示する第2のボタン画像を含み、
上記切換制御ステップは、上記第1のボタン画像または第2のボタン画像に対するタッチ入力に応じて上記第1の表示画像と上記第2の表示画像とを切り換えて上記表示部に表示させることを特徴とする[1]記載の表示画面制御プログラム。
[3]
上記切換制御ステップでの切換条件を予め設定して記憶する記憶ステップをさらに備え、
上記切換制御ステップは、上記記憶ステップで記憶した切換条件の成立を判断して上記第1の表示画像と上記第2の表示画像とを切り換えて上記表示部に表示させることを特徴とする[1]記載の表示画面制御プログラム。
[4]
上記記憶ステップは、入力文字中のURL(Uniform Resource Locator)、メールアドレス、及び電話番号の少なくとも1つの有無を判断する文字情報を切換条件として記憶し、
上記切換制御ステップは、上記記憶ステップで記憶した切換条件の成立を判断して上記第1の表示画像から上記第2の表示画像に切り換えて上記表示部に表示させることを特徴とする[3]記載の表示画面制御プログラム。
[5]
上記記憶ステップは、文字以外のコンテンツ情報の付帯が指示された状態を切換条件として記憶し、
上記切換制御ステップは、上記記憶ステップで記憶した切換条件の成立を判断して上記第1の表示画像から上記第2の表示画像に切り換えて上記表示部に表示させることを特徴とする[3]記載の表示画面制御プログラム。
[6]
上記コンテンツ情報に対する、1コメント当たりの平均文字数、連続閲覧時間、コメント投稿回数の少なくとも1つを過去のアクセス履歴として記録する履歴記録ステップをさらに備え、
上記記憶ステップは、上記履歴記録ステップで記録したアクセス履歴に対する閾値を切換条件として記憶し、
上記切換制御ステップは、上記記憶ステップで記憶した閾値を基準として上記履歴記録ステップで記録したアクセス履歴の多寡により上記切換条件の成立を判断して上記第1の表示画像と上記第2の表示画像とを切り換えて上記表示部に表示させることを特徴とする[3]記載の表示画面制御プログラム。
【符号の説明】
【0056】
10…スマートフォン、11…CPU、12…メインメモリ、13…ソリッドステートドライブ(SSD)、14…3G&4G通信部、15…無線LAN通信部、16…外部メモリカード、17…表示部、18…タッチパネル入力部、19…キー入力部、20…音声処理部、21…画像処理部、22,23…アンテナ、24…スピーカ、25…マイクロホン、26…光学レンズ系、27…固体撮像素子、AB…添付ボタン、BR…閲覧エリア、CB…「キャンセル」ボタン、CC…入力文字数表示、CI…文字入力エリア、KB…キーボードエリア、EB…拡大ボタン、OG…操作ガイドエリア、PB…「投稿」ボタン、RB…縮小ボタン、SB…システムバス。
図1
図2
図3
図4
図5