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特許7135655情報処理装置、データ管理装置及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、データ管理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/50 20220101AFI20220906BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20220906BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20220906BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20220906BHJP
【FI】
H04L67/50
B41J29/00 Z
H04M1/00 R
H04M11/00 302
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2018178089
(22)【出願日】2018-09-21
(65)【公開番号】P2020052467
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-09-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118108
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 洋之
(72)【発明者】
【氏名】市村 毅
(72)【発明者】
【氏名】原田 政彦
【審査官】今川 悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-066993(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0080536(US,A1)
【文献】特開2013-084227(JP,A)
【文献】特開2016-134798(JP,A)
【文献】特開2008-046984(JP,A)
【文献】特開2012-155436(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/50
B41J 29/00
H04M 1/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置を使用する際に必要な特定のデータの利用要求を、自装置の使用者が保持する端末装置から受信する第1の受信手段と、
前記利用要求の受信に応じて、前記特定のデータを管理するデータ管理装置における前記使用者が利用可能な当該特定のデータが記憶された位置を示す位置情報を、前記端末装置へ送信する第1の送信手段と、
前記データ管理装置における前記位置情報により示される位置に接続することにより前記特定のデータを参照した前記端末装置からの、当該特定のデータの少なくとも一部を用いた処理の指示の受信に応じて、当該処理を行う処理手段と
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第1の受信手段は、前記使用者を示す使用者情報を前記端末装置から更に受信し、
前記第1の送信手段は、前記使用者情報を用いた認証が成功した場合に、前記位置情報を前記端末装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記データ管理装置における前記位置情報により示される位置に予め定められた時間内に前記端末装置から前記使用者情報と自装置を示す装置情報とを伴う接続要求があった場合に前記特定のデータの利用を許可するための情報として、前記使用者情報と前記装置情報とを前記データ管理装置へ送信する第2の送信手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記使用者情報を用いた認証が成功した場合に、前記位置情報を前記データ管理装置から受信する第2の受信手段を更に備え、
前記第2の送信手段は、前記第2の受信手段による前記位置情報の受信に応じて、前記使用者情報と前記装置情報とを前記データ管理装置へ送信することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記データ管理装置における前記位置情報により示される位置に予め定められた時間内に前記端末装置から前記使用者情報を伴う接続要求があった場合に前記特定のデータの利用を許可するための情報として、前記使用者情報を前記データ管理装置へ送信する第2の送信手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1の受信手段は、前記使用者を示す使用者情報を前記端末装置から更に受信し、
前記第1の送信手段は、前記使用者情報と自装置を示す装置情報とを用いた認証が成功した場合に、前記使用者が自装置で利用可能な前記特定のデータが記憶された位置を示す前記位置情報を前記端末装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記データ管理装置における前記位置情報により示される位置に予め定められた時間内に前記端末装置から前記使用者情報と前記装置情報とを伴う接続要求があった場合に前記特定のデータの利用を許可するための情報として、前記認証に用いる前記使用者情報と前記装置情報とを前記データ管理装置へ送信する第2の送信手段を更に備えたことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記使用者情報と前記装置情報とを用いた認証が成功した場合に、前記位置情報を前記データ管理装置から受信する第2の受信手段を更に備えたことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置を使用する際に必要な特定のデータを記憶する記憶手段と、
前記情報処理装置の使用者が保持する端末装置から前記特定のデータの利用要求を受信した当該情報処理装置から、当該利用要求を受信する受信手段と、
前記利用要求の受信に応じて、前記記憶手段における前記使用者が利用可能な前記特定のデータが記憶された位置を示す情報であって、前記端末装置が、当該特定のデータの少なくとも一部を用いた処理の指示を前記情報処理装置へ送信するために、当該位置に接続することにより当該特定のデータを参照するために用いる情報である位置情報を、当該情報処理装置へ送信する送信手段と
を備えたことを特徴とするデータ管理装置。
【請求項10】
前記受信手段は、前記使用者を示す使用者情報を前記情報処理装置から更に受信し、
前記送信手段は、前記使用者情報を用いた認証が成功した場合に、前記位置情報を前記情報処理装置へ送信することを特徴とする請求項9に記載のデータ管理装置。
【請求項11】
前記受信手段は、前記情報処理装置から前記位置情報と前記情報処理装置を示す装置情報とを受信した前記端末装置から前記記憶手段における前記位置情報により示される位置に予め定められた時間内に前記使用者情報と前記装置情報とを伴う接続要求があった場合に前記特定のデータの利用を許可するための情報として、前記使用者情報と前記装置情報とを前記情報処理装置から受信することを特徴とする請求項10に記載のデータ管理装置。
【請求項12】
コンピュータに、
情報処理装置を使用する際に必要な特定のデータの利用要求を、当該情報処理装置へ送信する第1の送信機能と、
前記情報処理装置が前記利用要求の受信に応じて送信した情報であって、前記特定のデータを管理するデータ管理装置における当該情報処理装置の使用者が利用可能な当該特定のデータが記憶された位置を示す情報である位置情報を、当該情報処理装置から受信する第1の受信機能と
を実現させ、
前記第1の送信機能は、前記データ管理装置における前記位置情報により示される位置に接続することにより参照した前記特定のデータの少なくとも一部を用いた処理の指示を、前記情報処理装置へ送信することを特徴とするプログラム。
【請求項13】
前記コンピュータに、前記特定のデータを前記データ管理装置から受信する第2の受信機能を更に実現させ、
前記第1の送信機能は、前記特定のデータの少なくとも一部を前記情報処理装置へ送信することを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記コンピュータに、前記特定のデータの少なくとも一部を前記情報処理装置へ送信した後、当該特定のデータを削除する削除機能を更に実現させるための請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記コンピュータに、前記特定のデータの少なくとも一部が前記データ管理装置から前記情報処理装置へ送信されるように指示する指示機能を更に実現させることを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、データ管理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末装置又は操作パネルから入力されたユーザ識別情報を少なくとも含むユーザ情報に基づき、UI画像を表示するよう操作パネルに指示すると共に、UI画像を携帯端末装置に設けられた表示パネルに表示するよう携帯端末装置に指示する指示部を有し、これらのUI画像は基本的に同じとし、UI画像からは、インターネットFAXの宛先の設定やアドレス帳の表示の他、インターネットFAXの受信設定やインターネットFAXの送信設定が可能となっている複合機は、知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-62320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、情報処理装置を使用する際に必要な特定のデータを情報処理装置の操作パネルに表示する構成を採用した場合には、例えば操作パネルの表示領域が狭い等の原因により、その特定のデータを利用するにあたり利便性が低下する虞がある。一方、情報処理装置を使用する際に必要な特定のデータをその装置を使用する使用者が携帯する端末装置内に保持しておくと、特定のデータが流出してしまうリスクがある。
【0005】
本発明の目的は、情報処理装置の操作パネルを使用することなく、情報処理装置を使用する際に必要な特定のデータを利用するにあたり、使用者が携帯する端末装置内にその特定のデータを保持しておくことに伴うその特定のデータの外部への流出リスクを低減させることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、自装置を使用する際に必要な特定のデータの利用要求を、自装置の使用者が保持する端末装置から受信する第1の受信手段と、前記利用要求の受信に応じて、前記特定のデータを管理するデータ管理装置における前記使用者が利用可能な当該特定のデータが記憶された位置を示す位置情報を、前記端末装置へ送信する第1の送信手段と、前記データ管理装置における前記位置情報により示される位置に接続することにより前記特定のデータを参照した前記端末装置からの、当該特定のデータの少なくとも一部を用いた処理の指示の受信に応じて、当該処理を行う処理手段とを備えたことを特徴とする情報処理装置である。
請求項2に記載の発明は、前記第1の受信手段は、前記使用者を示す使用者情報を前記端末装置から更に受信し、前記第1の送信手段は、前記使用者情報を用いた認証が成功した場合に、前記位置情報を前記端末装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記データ管理装置における前記位置情報により示される位置に予め定められた時間内に前記端末装置から前記使用者情報と自装置を示す装置情報とを伴う接続要求があった場合に前記特定のデータの利用を許可するための情報として、前記使用者情報と前記装置情報とを前記データ管理装置へ送信する第2の送信手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記使用者情報を用いた認証が成功した場合に、前記位置情報を前記データ管理装置から受信する第2の受信手段を更に備え、前記第2の送信手段は、前記第2の受信手段による前記位置情報の受信に応じて、前記使用者情報と前記装置情報とを前記データ管理装置へ送信することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記データ管理装置における前記位置情報により示される位置に予め定められた時間内に前記端末装置から前記使用者情報を伴う接続要求があった場合に前記特定のデータの利用を許可するための情報として、前記使用者情報を前記データ管理装置へ送信する第2の送信手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記第1の受信手段は、前記使用者を示す使用者情報を前記端末装置から更に受信し、前記第1の送信手段は、前記使用者情報と自装置を示す装置情報とを用いた認証が成功した場合に、前記使用者が自装置で利用可能な前記特定のデータが記憶された位置を示す前記位置情報を前記端末装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、前記データ管理装置における前記位置情報により示される位置に予め定められた時間内に前記端末装置から前記使用者情報と前記装置情報とを伴う接続要求があった場合に前記特定のデータの利用を許可するための情報として、前記認証に用いる前記使用者情報と前記装置情報とを前記データ管理装置へ送信する第2の送信手段を更に備えたことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、前記使用者情報と前記装置情報とを用いた認証が成功した場合に、前記位置情報を前記データ管理装置から受信する第2の受信手段を更に備えたことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載の発明は、情報処理装置を使用する際に必要な特定のデータを記憶する記憶手段と、前記情報処理装置の使用者が保持する端末装置から前記特定のデータの利用要求を受信した当該情報処理装置から、当該利用要求を受信する受信手段と、前記利用要求の受信に応じて、前記記憶手段における前記使用者が利用可能な前記特定のデータが記憶された位置を示す情報であって、前記端末装置が、当該特定のデータの少なくとも一部を用いた処理の指示を前記情報処理装置へ送信するために、当該位置に接続することにより当該特定のデータを参照するために用いる情報である位置情報を、当該情報処理装置へ送信する送信手段とを備えたことを特徴とするデータ管理装置である。
請求項10に記載の発明は、前記受信手段は、前記使用者を示す使用者情報を前記情報処理装置から更に受信し、前記送信手段は、前記使用者情報を用いた認証が成功した場合に、前記位置情報を前記情報処理装置へ送信することを特徴とする請求項9に記載のデータ管理装置である。
請求項11に記載の発明は、前記受信手段は、前記情報処理装置から前記位置情報と前記情報処理装置を示す装置情報とを受信した前記端末装置から前記記憶手段における前記位置情報により示される位置に予め定められた時間内に前記使用者情報と前記装置情報とを伴う接続要求があった場合に前記特定のデータの利用を許可するための情報として、前記使用者情報と前記装置情報とを前記情報処理装置から受信することを特徴とする請求項10に記載のデータ管理装置である。
請求項12に記載の発明は、コンピュータに、情報処理装置を使用する際に必要な特定のデータの利用要求を、当該情報処理装置へ送信する第1の送信機能と、前記情報処理装置が前記利用要求の受信に応じて送信した情報であって、前記特定のデータを管理するデータ管理装置における当該情報処理装置の使用者が利用可能な当該特定のデータが記憶された位置を示す情報である位置情報を、当該情報処理装置から受信する第1の受信機能とを実現させ、前記第1の送信機能は、前記データ管理装置における前記位置情報により示される位置に接続することにより参照した前記特定のデータの少なくとも一部を用いた処理の指示を、前記情報処理装置へ送信することを特徴とするプログラムである。
請求項13に記載の発明は、前記コンピュータに、前記特定のデータを前記データ管理装置から受信する第2の受信機能を更に実現させ、前記第1の送信機能は、前記特定のデータの少なくとも一部を前記情報処理装置へ送信することを特徴とする請求項12に記載のプログラムである。
請求項14に記載の発明は、前記コンピュータに、前記特定のデータの少なくとも一部を前記情報処理装置へ送信した後、当該特定のデータを削除する削除機能を更に実現させるための請求項13に記載のプログラムである。
請求項15に記載の発明は、前記コンピュータに、前記特定のデータの少なくとも一部が前記データ管理装置から前記情報処理装置へ送信されるように指示する指示機能を更に実現させることを特徴とする請求項12に記載のプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、情報処理装置の操作パネルを使用することなく、情報処理装置を使用する際に必要な特定のデータを利用するにあたり、使用者が携帯する端末装置内にその特定のデータを保持しておくことに伴うその特定のデータの外部への流出リスクを低減させることができるようになる。
請求項2の発明によれば、端末装置の使用者が特定のデータを利用可能であるかを確認した上で、端末装置を使用して特定のデータを利用できるようになる。
請求項3の発明によれば、データ管理装置における特定のデータが記憶された位置に予め定められた時間内に端末装置が使用者情報と装置情報とを伴う接続要求を行うことにより、端末装置を使用して特定のデータを利用できるようになる。
請求項4の発明によれば、データ管理装置に特定のデータが記憶されていることを確認した上で、使用者情報と装置情報とをデータ管理装置へ送信することができる。
請求項5の発明によれば、データ管理装置における特定のデータが記憶された位置に予め定められた時間内に端末装置が使用者情報を伴う接続要求を行うことにより、端末装置を使用して特定のデータを利用できるようになる。
請求項6の発明によれば、端末装置の使用者が特定のデータを情報処理装置で利用可能であるかを確認した上で、端末装置を使用して特定のデータを利用できるようになる。
請求項7の発明によれば、データ管理装置における特定のデータが記憶された位置に予め定められた時間内に端末装置が使用者情報と装置情報とを伴う接続要求を行うことにより、端末装置を使用して特定のデータを利用できるようになる。
請求項8の発明によれば、端末装置の使用者が特定のデータを情報処理装置で利用可能である場合に、端末装置を使用して特定のデータを利用するための特定のデータの位置情報を受信することができる。
請求項9の発明によれば、情報処理装置の操作パネルを使用することなく、情報処理装置を使用する際に必要な特定のデータを利用するにあたり、使用者が携帯する端末装置内にその特定のデータを保持しておくことに伴うその特定のデータの外部への流出リスクを低減させることができるようになる。
請求項10の発明によれば、端末装置の使用者が特定のデータを利用可能であるかを確認した上で、端末装置を使用して特定のデータを利用できるようになる。
請求項11の発明によれば、データ管理装置における特定のデータが記憶された位置に予め定められた時間内に端末装置が使用者情報と装置情報とを伴う接続要求を行うことにより、端末装置を使用して特定のデータを利用できるようになる。
請求項12の発明によれば、情報処理装置の操作パネルを使用することなく、情報処理装置を使用する際に必要な特定のデータを利用するにあたり、使用者が携帯する端末装置内にその特定のデータを保持しておくことに伴うその特定のデータの外部への流出リスクを低減させることができるようになる。
請求項13の発明によれば、端末装置が特定のデータを受信することにより、端末装置を使用して特定のデータを利用できるようになる。
請求項14の発明によれば、端末装置が特定のデータを受信することによる特定のデータの漏洩を回避することができる。
請求項15の発明によれば、端末装置が特定のデータを受信することによる特定のデータの漏洩の問題を生じさせることなく、端末装置を使用して特定のデータを利用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態における情報処理システムの全体構成例を示した図である。
図2】本発明の実施の形態における携帯端末のハードウェア構成例を示した図である。
図3】本発明の実施の形態における画像処理装置のハードウェア構成例を示した図である。
図4】本発明の実施の形態におけるサーバのハードウェア構成例を示した図である。
図5】本発明の実施の形態における情報処理システムを構成する各装置の機能構成例を示したブロック図である。
図6】本発明の実施の形態における情報処理システムの第1の動作例を示したシーケンス図である。
図7】本発明の実施の形態における情報処理システムの第3の動作例を示したシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0010】
[情報処理システムの全体構成]
図1は、本実施の形態における情報処理システム1の全体構成例を示した図である。図示するように、この情報処理システム1は、携帯端末10と、画像処理装置30と、サーバ50とを含む。携帯端末10は、Wi-Fi(登録商標)等の無線通信によりアクセスポイント70を介して通信回線80と無線接続可能になっており、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信により画像処理装置30とも無線接続可能になっている。また、画像処理装置30及びサーバ50は、通信回線80に接続されている。尚、図では、携帯端末10、画像処理装置30、サーバ50は、1つずつしか示していないが、複数存在してもよい。また、通信回線80は、例えばインターネットとすればよい。
【0011】
携帯端末10は、画像処理装置30のユーザにより使用されるコンピュータ装置である。画像処理装置30を使用する際に必要な特定のデータを管理するサーバ50にアクセスしたとしても、画像処理装置30の操作パネルの表示領域が狭い等の理由により、その特定のデータを画像処理装置30の操作パネルに表示できない場合がある。従って、携帯端末10は、画像処理装置30を使用する際に必要な特定のデータを、画像処理装置30の代わりに表示する。尚、携帯端末10は、例えば、スマートフォンによって実現するとよい。本実施の形態では、端末装置の一例として、携帯端末10を設けている。
【0012】
画像処理装置30は、紙等の記録媒体への画像形成、紙等の記録媒体からの画像読取り、公衆回線への画像送信、公衆回線からの画像受信等の画像処理を行う装置である。但し、これらの少なくとも1つを行うものであってもよい。例えば、画像形成のみを行う観点からはプリンタであり、画像読取りのみを行う観点からはスキャナであり、画像読取り及び画像形成を行う観点からはコピー機であり、画像読取り及び画像送信又は画像受信及び画像形成を行う観点からはファクシミリである。本実施の形態では、情報処理装置の一例として、画像処理装置30を設けている。
【0013】
サーバ50は、画像処理装置30を使用する際に必要な特定のデータを管理するコンピュータ装置である。また、サーバ50は、携帯端末10を使用するユーザの認証も行う。特定のデータを管理する部分をデータ管理サーバとし、ユーザの認証を行う部分を認証サーバとして、分けてもよいが、以下では、特定のデータを管理する部分とユーザの認証を行う部分とをサーバ50内に一体化するものとして説明する。本実施の形態では、データ管理装置の一例として、サーバ50を設けている。
【0014】
[携帯端末のハードウェア構成]
図2は、本実施の形態における携帯端末10のハードウェア構成例を示した図である。図示するように、携帯端末10は、演算手段であるCPU11と、記憶手段であるRAM12及びROM13と、各種情報の表示やユーザからの操作入力の受付を行うタッチパネル14と、マイクロフォン等の音声入力機構15と、スピーカ等の音声出力機構16と、NFC等の近距離無線通信により画像処理装置30との間で各種情報の送受信を行う近距離無線通信I/F17とを備える。また、基地局を介して無線通信を行うための無線回路18及びアンテナ19を備える。ここで、無線回路18には、図示しないが、無線で送受信されるデジタルデータの信号処理を行うベースバンドLSIが含まれるものとする。
【0015】
[画像処理装置のハードウェア構成]
図3は、本実施の形態における画像処理装置30のハードウェア構成例を示した図である。図示するように、画像処理装置30は、CPU(Central Processing Unit)31と、RAM(Random Access Memory)32と、ROM(Read Only Memory)33と、HDD(Hard Disk Drive)34と、操作パネル35と、画像読取部36と、画像形成部37と、有線通信インターフェース(以下、「有線通信I/F」と表記する)38と、近距離無線通信インターフェース(以下、「近距離無線通信I/F」と表記する)39とを備える。
【0016】
CPU31は、ROM33等に記憶された各種プログラムをRAM32にロードして実行することにより、後述する各機能を実現する。
【0017】
RAM32は、CPU31の作業用メモリ等として用いられるメモリである。ROM33は、CPU31が実行する各種プログラム等を記憶するメモリである。HDD34は、画像読取部36が読み取った画像データや画像形成部37における画像形成にて用いる画像データ等を記憶する例えば磁気ディスク装置である。
【0018】
操作パネル35は、各種情報の表示やユーザからの操作入力の受付を行う例えばタッチパネルである。ここで、操作パネル35は、各種情報が表示されるディスプレイと、指やスタイラスペン等の指示手段で指示された位置を検出する位置検出シートとからなる。或いは、タッチパネルに代えて、ディスプレイ及びキーボードを用いてもよい。
【0019】
画像読取部36は、紙等の記録媒体に記録された画像を読み取る。ここで、画像読取部36は、例えばスキャナであり、光源から原稿に照射した光に対する反射光をレンズで縮小してCCD(Charge Coupled Devices)で受光するCCD方式や、LED光源から原稿に順に照射した光に対する反射光をCIS(Contact Image Sensor)で受光するCIS方式のものを用いるとよい。
【0020】
画像形成部37は、紙等の記録媒体に画像を形成する。ここで、画像形成部37は、例えばプリンタであり、感光体に付着させたトナーを記録媒体に転写して像を形成する電子写真方式や、インクを記録媒体上に吐出して像を形成するインクジェット方式のものを用いるとよい。
【0021】
有線通信I/F38は、通信回線80を介して他の装置、例えば携帯端末10及びサーバ50との間で各種情報の送受信を行う。近距離無線通信I/F39は、NFC等の近距離無線通信により携帯端末10との間で各種情報の送受信を行う。
【0022】
[サーバのハードウェア構成]
図4は、本実施の形態におけるサーバ50のハードウェア構成例を示した図である。図示するように、サーバ50は、演算手段であるCPU51と、記憶手段であるメインメモリ52及びHDD(Hard Disk Drive)53とを備える。ここで、CPU51は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、後述する各機能を実現する。また、メインメモリ52は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、HDD53は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。更に、サーバ50は、外部との通信を行うための通信I/F54と、ディスプレイ等の表示デバイス55と、キーボードやマウス等の入力デバイス56とを備える。
【0023】
[本実施の形態の概要]
本実施の形態では、このような情報処理システム1において、携帯端末10が、画像処理装置30を使用する際に必要な特定のデータの利用要求を画像処理装置30へ送信すると、サーバ50が、画像処理装置30からその利用要求を受信して、携帯端末10のユーザが利用可能な特定のデータが記憶された位置を示す位置情報を、画像処理装置30を介して携帯端末10へ送信する。そして、携帯端末10が、サーバ50におけるその位置情報により示される位置に接続することにより参照した特定のデータの少なくとも一部を用いた処理の指示を画像処理装置30へ送信すると、画像処理装置30が、その処理を行う。以下では、画像処理装置30を使用する際に必要な特定のデータとしてアドレス帳データを例にとって、詳細に説明する。
【0024】
[情報処理システムの機能構成]
図5は、本実施の形態における情報処理システム1を構成する各装置の機能構成例を示したブロック図である。
【0025】
まず、本実施の形態における携帯端末10の機能構成例について説明する。本実施の形態における携帯端末10は、第1送信部21と、第1受信部22と、表示部23と、操作受付部24と、第2送信部25と、第2受信部26と、アドレス帳記憶部27と、アドレス帳管理部28とを備えている。
【0026】
第1送信部21は、携帯端末10が画像処理装置30のNFCリーダライタにタッチされると、アドレス帳データの利用要求(以下、「アドレス帳要求」という)をNFCにより画像処理装置30へ送信する。アドレス帳要求は、携帯端末10のユーザを示すユーザ情報を含む。ユーザ情報は、ユーザを識別するユーザIDであってよく、携帯端末10に予め設定されたものであってよい。本実施の形態では、特定のデータの利用要求を情報処理装置へ送信する第1の送信機能の一例として、第1送信部21の機能を用いている。
【0027】
また、第1送信部21は、後述するようにタッチパネル14に表示されたアドレス帳データから選択されたアドレス帳データを用いた画像処理装置30での処理を指示する操作を操作受付部24が受け付けると、その処理の指示をNFCにより画像処理装置30へ送信する。ここで選択するアドレス帳データは、タッチパネル14に表示されたアドレス帳データの全部であってもよいし、一部であってもよい。本実施の形態では、特定のデータの少なくとも一部を用いた処理の指示を情報処理装置へ送信する第1の送信機能の一例としても、第1送信部21の機能を用いている。
【0028】
第1受信部22は、第1送信部21がアドレス帳要求を画像処理装置30へ送信することにより、サーバ50におけるそのユーザが利用可能なアドレス帳データのURL(以下、「アドレス帳URL」という)がNFCにより画像処理装置30から送られてきた場合に、このアドレス帳URLを受信する。その際、第1受信部22は、第1の動作例及び第3の動作例では、画像処理装置30からアドレス帳URLと共に送られてくるその画像処理装置30を示す装置情報も受信する。装置情報は、画像処理装置30を識別する装置IDであってよく、画像処理装置30に予め設定されたものであってよい。また、第1受信部22は、第2の動作例では、装置情報を受信しない。本実施の形態では、データ管理装置における情報処理装置の使用者が利用可能な特定のデータが記憶された位置を示す位置情報の一例として、アドレス帳URLを用いており、位置情報を情報処理装置から受信する第1の受信機能の一例として、第1受信部22の機能を用いている。
【0029】
表示部23は、第1受信部22が受信したアドレス帳URLをタッチパネル14に表示する。また、後述するように第2受信部26が受信したアドレス帳データもタッチパネル14に表示する。
【0030】
操作受付部24は、タッチパネル14に表示されたアドレス帳URLに接続する操作を受け付ける。また、タッチパネル14に表示されたアドレス帳データから処理に用いるアドレス帳データを選択し、この選択されたアドレス帳データを用いた画像処理装置30での処理を指示する操作も受け付ける。
【0031】
第2送信部25は、タッチパネル14に表示されたアドレス帳URLに接続する操作を操作受付部24が受け付けると、そのアドレス帳URLに接続する要求をサーバ50へ送信する。その際、第2送信部25は、第1の動作例及び第3の動作例では、ユーザ情報と装置情報とをサーバ50へ送信する。ユーザ情報としては、第1送信部21がアドレス帳要求を送信する際にアドレス帳要求に含めたものを用いればよい。装置情報としては、第1受信部22がアドレス帳URLと共に受信したものを用いればよい。また、第2送信部25は、第2の動作例では、ユーザ情報をサーバ50へ送信する。
【0032】
第2受信部26は、第2送信部25がアドレス帳URLに接続する要求をサーバ50へ送信することにより、アドレス帳データがサーバ50から送られてきた場合に、このアドレス帳データを受信する。本実施の形態では、特定のデータをデータ管理装置から受信する第2の受信機能の一例として、第2受信部26の機能を用いている。
【0033】
アドレス帳記憶部27は、第2受信部26がサーバ50から受信したアドレス帳データを記憶する。
【0034】
アドレス帳管理部28は、アドレス帳記憶部27に記憶されたアドレス帳データを管理する。具体的には、第2受信部26がアドレス帳データをサーバ50から受信すると、アドレス帳管理部28は、そのアドレス帳データをアドレス帳記憶部27に書き込む。また、タッチパネル14に表示されたアドレス帳データから画像処理装置30での処理に用いるアドレス帳データを選択する操作を操作受付部24が受け付けると、アドレス帳管理部28は、アドレス帳記憶部27に記憶されたアドレス帳データから選択されたアドレス帳データを読み出す。更に、アドレス帳データの使用が終了すると、アドレス帳管理部28は、アドレス帳記憶部27に記憶されたアドレス帳データを削除する。ここで、アドレス帳データの使用が終了したことは、選択されたアドレス帳データを第1送信部21が画像処理装置30へ送信したことをもって判定してもよいし、ユーザがアドレス帳データの使用が終了した旨の情報を入力してこれを操作受付部24が受け付けたことをもって判定してもよい。本実施の形態では、特定のデータを削除する削除機能の一例として、アドレス帳管理部28の機能を用いている。
【0035】
次に、本実施の形態における画像処理装置30の機能構成例について説明する。本実施の形態における画像処理装置30は、第1送信部41と、第1受信部42と、第2送信部43と、第2受信部44と、処理部45とを備えている。
【0036】
第1送信部41は、後述するように第2受信部44がサーバ50からアドレス帳URLを受信すると、このアドレス帳URLを携帯端末10へ送信する。その際、第1送信部41は、第1の動作例及び第3の動作例では、装置情報も携帯端末10へ送信する。また、第1送信部41は、第2の動作例では、装置情報を受信しない。本実施の形態では、位置情報を端末装置へ送信する第1の送信手段の一例として、第1送信部41を設けている。
【0037】
第1受信部42は、携帯端末10が画像処理装置30のNFCリーダライタにタッチされると、アドレス帳要求をNFCにより携帯端末10から受信する。アドレス帳要求は、携帯端末10のユーザを示すユーザ情報を含む。本実施の形態では、特定のデータの利用要求を端末装置から受信する第1の受信手段の一例として、第1受信部42を設けている。
【0038】
また、第1受信部42は、携帯端末10のタッチパネル14に表示されたアドレス帳データから選択されたアドレス帳データを用いた処理の指示を携帯端末10から受信する。
【0039】
第2送信部43は、第1受信部42がアドレス帳要求を受信すると、そのアドレス帳要求をサーバ50へ送信する。その際、第2送信部43は、第1の動作例及び第2の動作例では、第1受信部42がアドレス帳要求を受信した際に含められていたユーザ情報をそのままアドレス帳要求に含める。この場合、第2送信部43は、第1の動作例では、後述するように第2受信部44がアドレス帳URLをサーバ50から受信した後、ユーザ情報及び装置情報をサーバ50へ送信し、第2の動作例では、後述するように第2受信部44がアドレス帳URLをサーバ50から受信した後、ユーザ情報をサーバ50へ送信する。本実施の形態の第1の動作例では、使用者情報と装置情報とをデータ管理装置へ送信する第2の送信手段の一例として、第2送信部43を設けており、本実施の形態の第2の動作例では、使用者情報をデータ管理装置へ送信する第2の送信手段の一例として、第2送信部43を設けている。また、第2送信部43は、第3の動作例では、第1受信部42がアドレス帳要求を受信した際に含められていたユーザ情報に加え、装置情報をアドレス帳要求に含める。この場合、第2送信部43は、既にユーザ情報及び装置情報をサーバ50へ送信しているので、後述するように第2受信部44がアドレス帳URLをサーバ50から受信した後、ユーザ情報及び装置情報をサーバ50へ送信しない。本実施の形態の第3の動作例では、使用者情報と装置情報とをデータ管理装置へ送信する第2の送信手段の一例として、第2送信部43を設けている。
【0040】
第2受信部44は、第2送信部43がアドレス帳要求をサーバ50へ送信することにより、アドレス帳URLがサーバ50から送られてきた場合に、このアドレス帳URLを受信する。本実施の形態では、位置情報をデータ管理装置から受信する第2の受信手段の一例として、第2受信部44を設けている。
【0041】
処理部45は、携帯端末10のタッチパネル14に表示されたアドレス帳データから選択されたアドレス帳データを用いた処理の指示を第1受信部42が携帯端末10から受信すると、その指示された処理を行う。この処理には、例えば、原稿をスキャンして得られたスキャン画像を、選択されたアドレス帳データに含まれるメールアドレスに電子メールで送信したり、選択されたアドレス帳データに含まれるファクシミリ番号にファクシミリで送信したりする処理がある。本実施の形態では、特定のデータの少なくとも一部を用いた処理の指示の受信に応じて、処理を行う処理手段の一例として、処理部45を設けている。
【0042】
次いで、本実施の形態におけるサーバ50の機能構成例について説明する。本実施の形態におけるサーバ50は、受信部61と、認証部62と、アドレス帳記憶部63と、アドレス帳管理部64と、送信部65と、許可情報記憶部66と、許可情報管理部67とを備えている。
【0043】
受信部61は、アドレス帳要求を画像処理装置30から受信する。その際、アドレス帳要求には、第1の動作例及び第2の動作例では、ユーザ情報が含まれる。この場合、後述するように送信部65がアドレス帳URLを画像処理装置30へ送信した後、ユーザ情報及び装置情報が画像処理装置30から送られてくるので、受信部61は、このユーザ情報及び装置情報を受信する。また、アドレス帳要求には、第3の動作例では、ユーザ情報及び装置情報が含められる。この場合、後述するように送信部65がアドレス帳URLを画像処理装置30へ送信した後、受信部61は、ユーザ情報及び装置情報を受信しない。本実施の形態では、特定のデータの利用要求を情報処理装置から受信する受信手段の一例として、受信部61を設けている。
【0044】
認証部62は、受信部61がアドレス帳要求を受信すると、認証を行う。その際、認証部62は、第1の動作例及び第2の動作例では、アドレス帳データにユーザ情報が含まれているので、ユーザ情報に基づく認証を行う。また、認証部62は、第3の動作例では、アドレス帳データにユーザ情報及び装置情報が含まれているので、ユーザ情報及び装置情報に基づく認証を行う。
【0045】
アドレス帳記憶部63は、アドレス帳データを記憶する。その際、第1の動作例及び第3の動作例では、ユーザごと画像処理装置30ごとにアドレス帳データを記憶する。つまり、アドレス帳データをユーザ情報及び装置情報に関連付けて記憶し、そのアドレス帳データが記憶されたアドレスを示すアドレス帳URLを取得できるように構成されていればよい。また、第2の動作例では、ユーザごとにアドレス帳データを記憶する。つまり、アドレス帳データをユーザ情報に関連付けて記憶し、そのアドレス帳データが記憶されたアドレスを示すアドレス帳URLを取得できるように構成されていればよい。本実施の形態では、特定のデータを記憶する記憶手段の一例として、アドレス帳記憶部63を設けている。
【0046】
アドレス帳管理部64は、アドレス帳記憶部63に記憶されたアドレス帳データを管理する。
【0047】
具体的には、受信部61がアドレス帳要求を画像処理装置30から受信し、認証部62による認証が成功すると、アドレス帳管理部64は、アドレス帳記憶部63のアドレス帳データが記憶されたアドレスを示すアドレス帳URLを取得する。その際、アドレス帳管理部64は、第1の動作例及び第2の動作例では、認証部62からユーザ情報を受け取り、そのユーザ情報で示されるユーザが利用可能なアドレス帳データのアドレス帳URLを取得する。また、アドレス帳管理部64は、第3の動作例では、認証部62からユーザ情報及び装置情報を受け取り、そのユーザ情報で示されるユーザがその装置情報で示される画像処理装置30で利用可能なアドレス帳データのアドレス帳URLを取得する。
【0048】
また、受信部61がアドレス帳URLに接続する要求を携帯端末10から受信し、この要求と共に受信した情報が許可情報記憶部66に記憶されている旨の情報が許可情報管理部67から送られてくると、アドレス帳管理部64は、アドレス帳記憶部63に記憶されたアドレス帳データを読み出す。その際、第1の動作例及び第3の動作例では、受信部61がアドレス帳URLに接続する要求と共にユーザ情報及び装置情報を受信するので、アドレス帳管理部64は、アドレス帳記憶部63に記憶されたアドレス帳データのうち、このユーザ情報及び装置情報に対応するアドレス帳データを読み出す。また、第2の動作例では、受信部61がアドレス帳URLに接続する要求と共にユーザ情報を受信するので、アドレス帳管理部64は、アドレス帳記憶部63に記憶されたアドレス帳データのうち、このユーザ情報に対応するアドレス帳データを読み出す。
【0049】
送信部65は、受信部61がアドレス帳要求を画像処理装置30から受信すると、アドレス帳管理部64が取得したアドレス帳URLを画像処理装置30へ送信する。本実施の形態では、位置情報を情報処理装置へ送信する送信手段の一例として、送信部65を設けている。
【0050】
また、送信部65は、受信部61がアドレス帳URLに接続する要求を携帯端末10から受信すると、アドレス帳管理部64が読み出したアドレス帳データを携帯端末10へ送信する。
【0051】
許可情報記憶部66は、受信部61がアドレス帳URLに接続する要求を予め定められた時間内に携帯端末10から受信した場合にアドレス帳データを携帯端末10へ送信することを許可するための許可情報を記憶する。その際、第1の動作例及び第3の動作例では、受信部61がユーザ情報及び装置情報を画像処理装置30から受信するので、許可情報記憶部66は、ユーザ情報と装置情報とを紐付けた紐付け情報を許可情報として記憶する。また、第2の動作例では、受信部61がユーザ情報を画像処理装置30から受信するので、許可情報記憶部66は、ユーザ情報を許可情報として記憶する。
【0052】
許可情報管理部67は、許可情報記憶部66に記憶された許可情報を管理する。
【0053】
具体的には、受信部61がアドレス帳要求を画像処理装置30から受信し、認証部62による認証が成功し、送信部65がアドレス帳URLを送信すると、許可情報管理部67は、許可情報記憶部66に許可情報を記憶する。その際、第1の動作例及び第3の動作例では、受信部61がユーザ情報及び装置情報を画像処理装置30から受信するので、許可情報管理部67は、このユーザ情報と装置情報とを紐付けた紐付け情報を許可情報として許可情報記憶部66に記憶する。また、第2の動作例では、受信部61がユーザ情報を画像処理装置30から受信するので、許可情報管理部67は、このユーザ情報を許可情報として許可情報記憶部66に記憶する。
【0054】
また、受信部61がアドレス帳URLに接続する要求を携帯端末10から受信すると、許可情報管理部67は、この要求と共に受信した情報が許可情報記憶部66に記憶されていれば、その旨の情報をアドレス帳管理部64に伝える。その際、第1の動作例及び第3の動作例では、受信部61がアドレス帳URLに接続する要求と共にユーザ情報及び装置情報を受信するので、許可情報管理部67は、このユーザ情報と装置情報とを紐付けた紐付け情報が許可情報として記憶されているかどうかを判定し、記憶されていれば、その旨の情報をアドレス帳管理部64に伝える。また、第2の動作例では、受信部61がアドレス帳URLに接続する要求と共にユーザ情報を受信するので、許可情報管理部67は、このユーザ情報が許可情報として記憶されているかどうかを判定し、記憶されていれば、その旨の情報をアドレス帳管理部64に伝える。
【0055】
[情報処理システムの動作]
(第1の動作例)
図6は、本実施の形態における情報処理システム1の第1の動作例を示したシーケンス図である。
【0056】
まず、ユーザが携帯端末10を画像処理装置30のNFCリーダライタにタッチすると、携帯端末10では、第1送信部21が、自端末が保持するユーザ情報を含むアドレス帳要求をNFCにより画像処理装置30へ送信する(ステップ201)。
【0057】
画像処理装置30では、第1受信部42が、ステップ201で送信されたアドレス帳要求を受信する(ステップ401)。そして、第2送信部43が、このユーザ情報を含むアドレス帳要求をサーバ50へ送信する(ステップ402)。
【0058】
これにより、サーバ50では、受信部61が、ステップ402で送信されたユーザ情報を含むアドレス帳要求を受信する(ステップ601)。そして、認証部62が、このアドレス帳要求に含まれるユーザ情報に基づく認証を行う(ステップ602)。ここで、認証部62による認証が失敗すると処理は終了し、認証部62による認証が成功すると、アドレス帳管理部64が、アドレス帳記憶部63を参照して、ユーザ情報に対応するアドレス帳URLを取得する(ステップ603)。そして、送信部65が、このアドレス帳URLを画像処理装置30へ送信する(ステップ604)。
【0059】
画像処理装置30では、第2受信部44が、ステップ604で送信されたアドレス帳URLを受信する(ステップ403)。すると、第2送信部43が、ステップ401で受信したアドレス帳要求に含まれるユーザ情報と、自装置が保持する装置情報とを、サーバ50へ送信する(ステップ404)。
【0060】
これにより、サーバ50では、受信部61が、ステップ404で送信されたユーザ情報及び装置情報を受信する(ステップ605)。そして、許可情報管理部67が、ユーザ情報及び装置情報を含む許可情報を許可情報記憶部66に記憶する(ステップ606)。尚、このとき、許可情報記憶部66に記憶された許可情報に対して、タイマが開始される。ここで、タイマは、例えば許可情報に現在時刻をタイマ開始時刻として設定することにより、開始すればよい。
【0061】
一方で、画像処理装置30では、第1送信部41が、ステップ403で受信したアドレス帳URLと、自装置が保持する装置情報とを、携帯端末10へ送信する(ステップ405)。尚、このとき、装置情報は、例えば、アドレス帳URLのパラメータとして送信すればよい。
【0062】
携帯端末10では、第1受信部22が、ステップ405で送信されたアドレス帳URL及び装置情報を受信する(ステップ202)。尚、このアドレス帳URLは、表示部23により、タッチパネル14に表示される。
【0063】
次に、ユーザは、タッチパネル14に表示されたアドレス帳URLに接続する操作を行う。操作受付部24がこの操作を受け付けると、第2送信部25が、ステップ202で受信したアドレス帳URLに接続する要求として、自端末が保持するユーザ情報と、ステップ202で受信した装置情報とを、サーバ50へ送信する(ステップ203)。
【0064】
これにより、サーバ50では、受信部61が、ステップ203で送信されたユーザ情報及び装置情報を受信する(ステップ607)。そして、許可情報管理部67が、このユーザ情報及び装置情報を含む許可情報が許可情報記憶部66に記憶されているかどうかを判定する(ステップ608)。このユーザ情報及び装置情報を含む許可情報が許可情報記憶部66に記憶されていると判定すれば、許可情報管理部67は、その許可情報がタイムアウトになっているかどうかを判定する(ステップ609)。この判定は、例えば、許可情報に設定されたタイマ開始時刻から予め定められた時間が経過したかを調べることにより行えばよい。ステップ609で許可情報がタイムアウトになっていると判定しなければ、アドレス帳管理部64は、アドレス帳記憶部63からユーザ情報及び装置情報に対応するアドレス帳データを取得する(ステップ610)。そして、送信部65が、このアドレス帳データを携帯端末10へ送信する(ステップ611)。このようにアドレス帳データが携帯端末10へ送信されると、この送信を許可した許可情報は許可情報記憶部66から削除するとよい。尚、ステップ608でユーザ情報及び装置情報を含む許可情報が許可情報記憶部66に記憶されていると判定されなかった場合、及び、ステップ609で許可情報がタイムアウトになっていると判定された場合、処理は終了する。また、このように許可情報がタイムアウトになった場合も、その許可情報は許可情報記憶部66から削除するとよい。
【0065】
携帯端末10では、第2受信部26が、ステップ611で送信されたアドレス帳データを受信する(ステップ204)。尚、このアドレス帳データは、表示部23により、タッチパネル14に表示されると共に、アドレス帳管理部28により、アドレス帳記憶部27に記憶される。
【0066】
この状態で、ユーザは、タッチパネル14上でアドレス帳データを操作し、このアドレス帳データの少なくとも一部を用いた画像処理装置30での処理を要求する操作を行う。操作受付部24がこの操作を受け付けると、第1送信部21が、この処理の指示をNFCにより画像処理装置30へ送信する(ステップ205)。
【0067】
画像処理装置30では、第1受信部42が、ステップ205で送信された処理の指示を受信する(ステップ406)。そして、処理部45が、この指示された処理を行う(ステップ407)。
【0068】
一方、携帯端末10では、アドレス帳管理部28が、アドレス帳データの使用が終了したかどうかを判定する(ステップ206)。アドレス帳データの使用が終了したと判定されなければ、処理はステップ205へ戻る。アドレス帳データの使用が終了したと判定すれば、アドレス帳管理部28は、ステップ204でアドレス帳記憶部27に記憶されたアドレス帳データを削除する(ステップ207)。
【0069】
(第2の動作例)
本実施の形態における情報処理システム1の第2の動作例は、図6に示した第1の動作例において、装置情報を用いないようにしたものである。
【0070】
この場合、まず、ステップ404及びステップ605で、画像処理装置30からサーバ50へユーザ情報のみが送信されることになる。しかしながら、ユーザ情報はステップ402及びステップ601で画像処理装置30からサーバ50へ既に送信されているので、ステップ404及びステップ605は実行しなくてよい。一方、サーバ50では、ステップ606で、許可情報管理部67が、ユーザ情報を含むが装置情報は含まない許可情報を許可情報記憶部66に記憶する。
【0071】
また、画像処理装置30では、ステップ405で、第1送信部41が、アドレス帳URLを携帯端末10へ送信するが、装置情報は携帯端末10へ送信しない。これにより、携帯端末10では、ステップ202で、第1受信部22が、アドレス帳URLを受信するが、装置情報は受信しない。
【0072】
更に、携帯端末10では、ステップ203で、第2送信部25が、ユーザ情報をサーバ50へ送信するが、装置情報はサーバ50へ送信しない。これにより、サーバ50では、ステップ607で、受信部61が、ユーザ情報を受信するが、装置情報は受信しない。そして、ステップ608で、許可情報管理部67が、このユーザ情報を含む許可情報が許可情報記憶部66に記憶されているかどうかを判定する。そして、このユーザ情報を含む許可情報が許可情報記憶部66に記憶されており、その許可情報がタイムアウトになっていないと判定すれば、ステップ610で、アドレス帳管理部64が、アドレス帳記憶部63からユーザ情報に対応するアドレス帳データを取得する。
【0073】
(第3の動作例)
図7は、本実施の形態における情報処理システム1の第3の動作例を示したシーケンス図である。
【0074】
まず、ユーザが携帯端末10を画像処理装置30のNFCリーダライタにタッチすると、携帯端末10では、第1送信部21が、自端末が保持するユーザ情報を含むアドレス帳要求をNFCにより画像処理装置30へ送信する(ステップ251)。
【0075】
画像処理装置30では、第1受信部42が、ステップ251で送信されたアドレス帳要求を受信する(ステップ451)。そして、第2送信部43が、ユーザ情報に加えて自装置が保持する装置情報を含むアドレス帳要求をサーバ50へ送信する(ステップ452)。
【0076】
これにより、サーバ50では、受信部61が、ステップ452で送信されたユーザ情報及び装置情報を含むアドレス帳要求を受信する(ステップ651)。そして、認証部62が、このアドレス帳要求に含まれるユーザ情報及び装置情報に基づく認証を行う(ステップ652)。ここで、認証部62による認証が失敗すると処理は終了し、認証部62による認証が成功すると、アドレス帳管理部64が、アドレス帳記憶部63を参照して、ユーザ情報及び装置情報に対応するアドレス帳URLを取得する(ステップ653)。そして、送信部65が、このアドレス帳URLを画像処理装置30へ送信する(ステップ654)。
【0077】
画像処理装置30では、第2受信部44が、ステップ654で送信されたアドレス帳URLを受信する(ステップ453)。
【0078】
一方で、サーバ50では、許可情報管理部67が、ユーザ情報及び装置情報を含む許可情報を許可情報記憶部66に記憶する(ステップ655)。尚、このとき、許可情報記憶部66に記憶された許可情報に対して、タイマが開始される。ここで、タイマは、例えば許可情報に現在時刻をタイマ開始時刻として設定することにより、開始すればよい。
【0079】
一方で、画像処理装置30では、第1送信部41が、ステップ453で受信したアドレス帳URLと、自装置が保持する装置情報とを、携帯端末10へ送信する(ステップ454)。尚、このとき、装置情報は、例えば、アドレス帳URLのパラメータとして送信すればよい。
【0080】
携帯端末10では、第1受信部22が、ステップ454で送信されたアドレス帳URL及び装置情報を受信する(ステップ252)。尚、このアドレス帳URLは、表示部23により、タッチパネル14に表示される。
【0081】
次に、ユーザは、タッチパネル14に表示されたアドレス帳URLに接続する操作を行う。操作受付部24がこの操作を受け付けると、第2送信部25が、ステップ252で受信したアドレス帳URLに接続する要求として、自端末が保持するユーザ情報と、ステップ252で受信した装置情報とを、サーバ50へ送信する(ステップ253)。
【0082】
これにより、サーバ50では、受信部61が、ステップ253で送信されたユーザ情報及び装置情報を受信する(ステップ656)。そして、許可情報管理部67が、このユーザ情報及び装置情報を含む許可情報が許可情報記憶部66に記憶されているかどうかを判定する(ステップ657)。このユーザ情報及び装置情報を含む許可情報が許可情報記憶部66に記憶されていると判定すれば、許可情報管理部67は、その許可情報がタイムアウトになっているかどうかを判定する(ステップ658)。この判定は、例えば、許可情報に設定されたタイマ開始時刻から予め定められた時間が経過したかを調べることにより行えばよい。ステップ658で許可情報がタイムアウトになっていると判定しなければ、アドレス帳管理部64は、アドレス帳記憶部63からユーザ情報及び装置情報に対応するアドレス帳データを取得する(ステップ659)。そして、送信部65が、このアドレス帳データを携帯端末10へ送信する(ステップ660)。このようにアドレス帳データが携帯端末10へ送信されると、この送信を許可した許可情報は許可情報記憶部66から削除するとよい。尚、ステップ657でユーザ情報及び装置情報を含む許可情報が許可情報記憶部66に記憶されていると判定されなかった場合、及び、ステップ658で許可情報がタイムアウトになっていると判定された場合、処理は終了する。また、このように許可情報がタイムアウトになった場合も、その許可情報は許可情報記憶部66から削除するとよい。
【0083】
携帯端末10では、第2受信部26が、ステップ660で送信されたアドレス帳データを受信する(ステップ254)。尚、このアドレス帳データは、表示部23により、タッチパネル14に表示されると共に、アドレス帳管理部28により、アドレス帳記憶部27に記憶される。
【0084】
この状態で、ユーザは、タッチパネル14上でアドレス帳データを操作し、このアドレス帳データの少なくとも一部を用いた画像処理装置30での処理を要求する操作を行う。操作受付部24がこの操作を受け付けると、第1送信部21が、この処理の指示をNFCにより画像処理装置30へ送信する(ステップ255)。
【0085】
画像処理装置30では、第1受信部42が、ステップ255で送信された処理の指示を受信する(ステップ455)。そして、処理部45が、この指示された処理を行う(ステップ456)。
【0086】
一方、携帯端末10では、アドレス帳管理部28が、アドレス帳データの使用が終了したかどうかを判定する(ステップ256)。アドレス帳データの使用が終了したと判定されなければ、処理はステップ255へ戻る。アドレス帳データの使用が終了したと判定すれば、アドレス帳管理部28は、ステップ254でアドレス帳記憶部27に記憶されたアドレス帳データを削除する(ステップ257)。
【0087】
[変形例]
本実施の形態では、携帯端末10がサーバ50からアドレス帳データを受信して記憶するようにしたが、この限りではない。携帯端末10は、サーバ50に接続してアドレス帳データを参照するに留めてもよい。
【0088】
また、本実施の形態では、携帯端末10がサーバ50からアドレス帳データを受信して記憶するようにしたことにより、携帯端末10は、アドレス帳データの少なくとも一部を画像処理装置30へ送信して、そのアドレス帳データの少なくとも一部を用いた処理を指示することとしたが、この限りではない。携帯端末10は、サーバ50に接続してアドレス帳データを参照するに留めた場合、アドレス帳データの少なくとも一部をサーバ50から取得して処理を行うように画像処理装置30に指示したり、アドレス帳データの少なくとも一部を送信して画像処理装置30に処理させるようにサーバ50に指示したりしてもよい。この場合、これらの指示する機能は、特定のデータの少なくとも一部がデータ管理装置から情報処理装置へ送信されるように指示する指示機能の一例である。
【0089】
更に、本実施の形態では、携帯端末10がサーバ50からアドレス帳データを受信して記憶するようにしたことにより、携帯端末10は、アドレス帳データの使用が終了すると、アドレス帳データを削除することとしたが、この限りではない。携帯端末10は、サーバ50に接続してアドレス帳データを参照するに留めた場合、アドレス帳データの使用が終了しても、アドレス帳データを削除する必要はない。即ち、この場合、図6のステップ206及びステップ207、図7のステップ256及びステップ257は実行しなくてよい。
【0090】
また、本実施の形態では、画像処理装置30を使用する際に必要な特定のデータをアドレス帳データとして説明したが、この限りではない。
【0091】
例えば、画像処理装置30を使用する際に必要な特定のデータを、機密保護すべき文書であるセキュア文書の一覧としてもよい。この場合は、上記の実施の形態において、アドレス帳データをセキュア文書の一覧と読み替えればよい。そして、アドレス帳データの少なくとも一部を用いた処理は、セキュア文書の一覧の少なくとも一部を用いて特定されたセキュア文書の印刷等の処理とすればよい。
【0092】
或いは、画像処理装置30を使用する際に必要な特定のデータを、機密保護すべき文書であるセキュア文書そのものとしてもよい。この場合は、上記の実施の形態において、アドレス帳データをセキュア文書と読み替えればよい。そして、アドレス帳データの少なくとも一部を用いた処理は、セキュア文書の少なくとも一部の印刷等の処理とすればよい。
【0093】
[プログラム]
本実施の形態における携帯端末10が行う処理は、例えば、アプリケーションソフトウェア等のプログラムとして用意される。
【0094】
即ち、本実施の形態を実現するプログラムは、コンピュータに、情報処理装置を使用する際に必要な特定のデータの利用要求を、情報処理装置へ送信する第1の送信機能と、情報処理装置が利用要求の受信に応じて送信した情報であって、特定のデータを管理するデータ管理装置における情報処理装置の使用者が利用可能な特定のデータが記憶された位置を示す情報である位置情報を、情報処理装置から受信する第1の受信機能とを実現させ、第1の送信機能は、データ管理装置における位置情報により示される位置に接続することにより参照した特定のデータの少なくとも一部を用いた処理の指示を、情報処理装置へ送信するプログラムとして捉えられる。
【0095】
尚、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD-ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
【符号の説明】
【0096】
10…携帯端末、21,41…第1送信部、22,42…第1受信部、23…表示部、24…操作受付部、25,43…第2送信部、26,44…第2受信部、27,63…アドレス帳記憶部、28,64…アドレス帳管理部、30…画像処理装置、50…サーバ、61…受信部、62…認証部、65…送信部、66…許可情報記憶部、67…許可情報管理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7