IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ スズキ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-電動二輪車 図1
  • 特許-電動二輪車 図2
  • 特許-電動二輪車 図3
  • 特許-電動二輪車 図4
  • 特許-電動二輪車 図5
  • 特許-電動二輪車 図6
  • 特許-電動二輪車 図7
  • 特許-電動二輪車 図8
  • 特許-電動二輪車 図9A
  • 特許-電動二輪車 図9B
  • 特許-電動二輪車 図10A
  • 特許-電動二輪車 図10B
  • 特許-電動二輪車 図10C
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】電動二輪車
(51)【国際特許分類】
   B62K 11/00 20060101AFI20220906BHJP
   B60K 11/02 20060101ALI20220906BHJP
【FI】
B62K11/00 A
B60K11/02
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018180006
(22)【出願日】2018-09-26
(65)【公開番号】P2020050075
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-07-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(74)【代理人】
【識別番号】100161953
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 敬直
(72)【発明者】
【氏名】森 正樹
【審査官】中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】再公表特許第2015/049711(JP,A1)
【文献】特開平04-024185(JP,A)
【文献】特開平05-095606(JP,A)
【文献】特開平07-180554(JP,A)
【文献】特開2006-054940(JP,A)
【文献】特開2010-233372(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 11/00-11/14
B60K 11/02-11/04
B62M 7/00- 7/14
B62J 41/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動輪と、
前記駆動輪を駆動させる電動モータと、
前記電動モータに電力を供給するバッテリーと、
前記電動モータ又は前記バッテリーの少なくとも一方を冷却する冷却機構と、
前記電動モータの回転数が所定の回転数以下のときに回転の伝達を断つ遠心クラッチと、を備え、
前記冷却機構は、
冷却水を冷却するラジエータと、
前記ラジエータによって冷却された冷却水を循環させるウォータポンプと、を備え、
前記ウォータポンプは、前記電動モータの回転を前記駆動輪に伝達する駆動軸に連結されており、
前記遠心クラッチは、前記電動モータから前記駆動輪への回転伝達方向において前記駆動軸よりも下流側に設けられ
前記ウォータポンプが連結される前記駆動軸は、前記電動モータのモータ軸であり、
前記遠心クラッチは、前記ウォータポンプよりも左右方向内側で前記モータ軸と同軸に配置されていることを特徴とする電動二輪車。
【請求項2】
駆動部材と、
前記駆動部材の後方に設けられる従動部材と、
前記駆動部材と前記従動部材に巻き掛けられる伝達部材と、を備え、
前記駆動部材は、前記遠心クラッチに直接取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の電動二輪車。
【請求項3】
前記駆動部材は、前記遠心クラッチから左右方向内側に向けて突出していることを特徴とする請求項2に記載の電動二輪車。
【請求項4】
駆動輪と、
前記駆動輪を駆動させる電動モータと、
前記電動モータに電力を供給するバッテリーと、
前記電動モータ又は前記バッテリーの少なくとも一方を冷却する冷却機構と、
前記電動モータの回転数が所定の回転数以下のときに回転の伝達を断つ遠心クラッチと、
前記電動モータの回転を変速する変速機と、を備え、
前記冷却機構は、
冷却水を冷却するラジエータと、
前記ラジエータによって冷却された冷却水を循環させるウォータポンプと、を備え、
前記変速機は、
前記電動モータの回転が入力される入力軸と、
前記駆動輪へと回転を出力する出力軸と、
前記入力軸と前記出力軸を接続する中間軸と、を備え、
前記ウォータポンプは、前記電動モータの回転を前記駆動輪に伝達する駆動軸に連結されており、
前記遠心クラッチは、前記電動モータから前記駆動輪への回転伝達方向において前記駆動軸よりも下流側に設けられ
前記ウォータポンプが連結される前記駆動軸は、前記入力軸、前記出力軸又は前記中間軸のいずれか1つであり、
前記遠心クラッチは、前記出力軸と同軸に配置されていることを特徴とする電動二輪車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動モータが発生させる駆動力によって走行する電動二輪車に関する。
【背景技術】
【0002】
ガソリンエンジン(以下、本明細書中で「エンジン」と略称する)が発生させる駆動力によって走行する自動二輪車では、エンジンの回転数が低い状態でエンジンと駆動輪が繋がると、十分なトルクを発生させることができず、エンストが発生する。そのため、クラッチ機構を用いて、エンジンの回転数が上昇するまでエンジンから駆動輪への回転の伝達を断つ仕組みになっている。
【0003】
一方で、電動モータが発生させる駆動力によって走行する電動二輪車は、電動モータの回転数が低い状態でも十分なトルクを発生させ、スムーズに発進することができる。そのため、電動モータから駆動輪への回転の伝達を断つクラッチ機構を用いる必要が無く、部品点数の削減や車両の軽量化を図ることが可能となっている。
【0004】
ところで、電動二輪車に用いられる電動モータやバッテリーは発熱する部品であるため、これらを冷却するための冷却機構が必要となる。従来、このような電動二輪車に用いられる冷却機構として、ラジエータとウォータポンプを備えた水冷式の冷却機構が知られている。
【0005】
例えば、特許文献1には、ウォーターポンプが作動すると、ラジエター内の冷却水が冷却水配管を通って燃料電池システムに送られ燃料電池システムを冷却することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2007-83953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
電動二輪車において、電動モータと駆動輪が常に繋がっている構成を採用すると、車両の押し歩き時に駆動輪だけでなく電動モータも回転させることになる。そのため、車両の押し歩きに必要な力が大きくなり、ライダーの負担が大きくなる。
【0008】
また、電動二輪車において、電動モータと駆動輪が常に繋がっている構成を採用しつつ、電動モータを駆動源としてウォータポンプを駆動させる構成を採用すると、電動モータの回転が停止するのに伴ってウォータポンプの駆動も停止することになる。そのため、電動モータの回転が停止する車両停止時にウォータポンプを駆動させることができず、電動モータやバッテリーの冷却性能を十分に得られない恐れがある。
【0009】
なお、電動モータを駆動源としない電動式のウォータポンプを用いれば、電動モータの回転が停止する車両停止時においても、ウォータポンプを駆動させることができる。しかしながら、電動モータを駆動源としない電動式のウォータポンプを用いると、車両走行時に電動モータと電動式のウォータポンプを別々に駆動させることになり、車両の消費電力が増大する恐れがある。
【0010】
そこで、本発明は、電動二輪車において、車両の消費電力の増大を抑制しつつ、電動モータやバッテリーの冷却性能を向上させ、車両の押し歩きに必要な力を軽減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る電動二輪車は、駆動輪と、前記駆動輪を駆動させる電動モータと、前記電動モータに電力を供給するバッテリーと、前記電動モータ又は前記バッテリーの少なくとも一方を冷却する冷却機構と、前記電動モータの回転数が所定の回転数以下のときに回転の伝達を断つ遠心クラッチと、を備え、前記冷却機構は、冷却水を冷却するラジエータと、前記ラジエータによって冷却された冷却水を循環させるウォータポンプと、を備え、前記ウォータポンプは、前記電動モータの回転を前記駆動輪に伝達する駆動軸に連結されており、前記遠心クラッチは、前記電動モータから前記駆動輪への回転伝達方向において前記駆動軸よりも下流側に設けられ、前記ウォータポンプが連結される前記駆動軸は、前記電動モータのモータ軸であり、前記遠心クラッチは、前記ウォータポンプよりも左右方向内側で前記モータ軸と同軸に配置されている
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電動二輪車において、車両の消費電力の増大を抑制しつつ、電動モータやバッテリーの冷却性能を向上させ、車両の押し歩きに必要な力を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施例に係る電動二輪車を示す右側面図である。
図2】本発明の一実施例に係る電動二輪車を示す左側面図である。
図3】本発明の一実施例に係る電動モータとその周辺部を示す右側面図である。
図4】本発明の一実施例に係る電動モータとその周辺部を示す斜視図である。
図5】本発明の一実施例に係る電動モータ及び各バッテリーの冷却システムを示す模式図である。
図6】本発明の一実施例に係る電動二輪車の回転伝達経路を示すブロック図である。
図7】本発明の一実施例に係る遠心クラッチを示す左側面図である。
図8図7のA-A断面図である。
図9A】本発明の第1変形例に係る電動二輪車の要部を示す右側面図である。
図9B】本発明の第2変形例に係る電動二輪車の要部を示す右側面図である。
図10A】本発明の第3変形例に係る電動二輪車の要部を示す左側面図である。
図10B】本発明の第4変形例に係る電動二輪車の要部を示す左側面図である。
図10C】本発明の第5変形例に係る電動二輪車の要部を示す左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態に係る電動二輪車では、ウォータポンプは、電動モータの回転を駆動輪に伝達する駆動軸に連結されている。このような構成を採用することで、電動モータを駆動源とする機械式のウォータポンプを用いることができるため、電動モータを駆動源としない電動式のウォータポンプを電動モータとは別個に用いる場合と比較して、車両の消費電力の増大を抑制することができる。
【0015】
また、本発明の一実施形態に係る電動二輪車では、電動モータから駆動輪への回転伝達方向において駆動軸よりも下流側に遠心クラッチが設けられている。このような構成を採用することで、所定の回転数以下の回転数で電動モータを回転させれば、駆動輪を回転させることなくウォータポンプを駆動させることができる。そのため、車両の停止時にもウォータポンプを駆動させて電動モータやバッテリーを効率良く冷却することができ、電動モータやバッテリーの冷却性能を向上させることができる。
【0016】
更に、上記のような遠心クラッチが設けられているため、車両の押し歩き時には、電動モータを回転させずに駆動輪を回転させることができる。そのため、車両の押し歩きに必要な力を軽減させることができ、ライダーの負担を軽減することができる。
【実施例
【0017】
(電動二輪車1)
以下、図1図8に基づき、本発明の一実施例に係る電動二輪車1について説明する。以下、前後、左右、上下等の方向を示す語は、電動二輪車1のライダーから見た方向を基準として用いる。各図に適宜付される矢印Fr、Rr、L、R、U、Loは、それぞれ電動二輪車1の前方、後方、左方、右方、上方、下方を示している。
【0018】
図1図2を参照して、電動二輪車1は、車体フレーム2と、車体フレーム2の前方に配置されるステアリング機構3及び前輪4と、車体フレーム2の後下方に配置される左右一対のスイングアーム5及び後輪6(駆動輪の一例)と、車体フレーム2の上部に支持されるバッテリーケース7と、バッテリーケース7に収容される複数のバッテリー8と、車体フレーム2の下部に支持される電動モータ9及び変速機10と、電動モータ9と変速機10を繋ぐ第1接続機構11と、変速機10と後輪6を繋ぐ第2接続機構12と、電動モータ9の後上方に配置されるインバータ13と、電動モータ9の左側(左右方向外側)に配置されるコンバータ14と、複数のバッテリー8及び電動モータ9を冷却する冷却機構15と、電動モータ9の右側(左右方向外側)に配置される遠心クラッチ16と、を主体として構成されている。以下、上記各構成要素について順番に説明する。
【0019】
(車体フレーム2)
図1図2を参照して、車体フレーム2は、アッパーフレーム21と、アッパーフレーム21の下方に配置されるロアフレーム22と、を備えている。
【0020】
(車体フレーム2のアッパーフレーム21)
図1図2を参照して、車体フレーム2のアッパーフレーム21は、例えば、アルミニウム製のツインスパーフレームである。アッパーフレーム21は、ロアフレーム22よりも剛性が高い。
【0021】
アッパーフレーム21は、ヘッドパイプ24と、ヘッドパイプ24から後方に向かって延びる左右一対のメインフレーム25と、各メインフレーム25の後端部から下方に向かって延びる左右一対のピボットフレーム26と、各ピボットフレーム26の上端部から上方に向かって延びる左右一対のシートフレーム27と、を有する。
【0022】
アッパーフレーム21の各メインフレーム25の前端部は、ヘッドパイプ24の後端部に接合されている。各メインフレーム25の前部には、吸気口29が設けられている。各メインフレーム25の前部には、下方に向かって延びる垂下部30が設けられている。
【0023】
アッパーフレーム21の各ピボットフレーム26の上端部は、各メインフレーム25の後端部に接合されている。各ピボットフレーム26の下端部には、前方に向かって突出する突出部31が設けられている。
【0024】
アッパーフレーム21の各シートフレーム27は、各ピボットフレーム26と一体に成型されている。各シートフレーム27には、ライダーシート(図示せず)を支持するシートレール32の前端部が取り付けられている。
【0025】
(車体フレーム2のロアフレーム22)
図1図2を参照して、車体フレーム2のロアフレーム22は、例えば、鉄製のパイプフレームである。ロアフレーム22は、アッパーフレーム21とは別体に形成されており、アッパーフレーム21に取り外し可能に結合されている。
【0026】
図1図3を参照して、ロアフレーム22は、各メインフレーム25の前部の下方に設けられるクロスフレーム34と、クロスフレーム34から下方に向かって延びる左右一対のダウンフレーム35と、各ダウンフレーム35の下端部から後方に向かって延びる左右一対のアンダーフレーム36と、各アンダーフレーム36の後方において左右方向に延びる取付フレーム37と、を有する。
【0027】
ロアフレーム22のクロスフレーム34は、バッテリーケース7の下端部の前方で左右方向に延びる延出部39と、延出部39の左右方向両端部から後方に向かって曲げられた形状を有する左右一対の取付部40と、を備えている。各取付部40の後端部には、円筒状のジョイント41が接合されている。ジョイント41は、ボルトB1によって各メインフレーム25の垂下部30に取り付けられている。
【0028】
ロアフレーム22の各ダウンフレーム35は、各メインフレーム25の下方で上下方向に延びている。各ダウンフレーム35の上端部は、クロスフレーム34の延出部39に接合されている。
【0029】
ロアフレーム22の各アンダーフレーム36は、前後方向に延びている。各アンダーフレーム36の前部の上面には、各アンダーフレーム36を繋ぐように前側取付ブラケット42が接合されている。各アンダーフレーム36の前後方向中央部の上面には、各アンダーフレーム36を繋ぐように後側取付ブラケット44が接合されている。各アンダーフレーム36の後部の上面には、各アンダーフレーム36を繋ぐように取付部材45が接合されている。取付部材45の上面には、4個のボス46が突出している。
【0030】
ロアフレーム22の取付フレーム37の左右方向両側部は、各アンダーフレーム36の後端部に接合されている。取付フレーム37の左右方向両端部は、ボルトB2によって各ピボットフレーム26の突出部31に取り付けられている。
【0031】
(ステアリング機構3及び前輪4)
図1図2を参照して、ステアリング機構3は、ヘッドパイプ24によって回転可能に支持されている。ステアリング機構3は、ハンドル48及び左右一対のフロントフォーク49を備えている。左右一対のフロントフォーク49の下端部には、前輪4が回転可能に支持されている。
【0032】
(左右一対のスイングアーム5及び後輪6)
図1図2を参照して、左右一対のスイングアーム5の前端部は、各ピボットフレーム26の下部にピボット軸51を介して取り付けられている。これにより、左右一対のスイングアーム5の前端部がピボット軸51に揺動可能に支持されている。左右一対のスイングアーム5の後端部には、駆動輪である後輪6が中心軸6aを中心に回転可能に取り付けられている。
【0033】
(バッテリーケース7)
図1図2を参照して、バッテリーケース7は、略直方体形状を成している。バッテリーケース7の前部は、左右一対のボルトB3によって各メインフレーム25の前後方向中央部に取り付けられている。バッテリーケース7の後端部は、左右一対のボルトB4によって各ピボットフレーム26の上部に取り付けられている。
【0034】
バッテリーケース7の前面には、左右一対の導入口53が前方に向かって突出している。各導入口53は、各メインフレーム25の吸気口29に接続されている。バッテリーケース7の後面の中央部には、排出口54が後方に向かって突出している。
【0035】
(複数のバッテリー8)
図1図2を参照して、各バッテリー8は、略直方体形状を成している。各バッテリー8は、例えば、リチウムイオン電池等の二次電池によって構成されている。各バッテリー8は、バッテリーケース7に取り外し可能に収容されている。
【0036】
(電動モータ9)
図1図2を参照して、電動モータ9は、バッテリーケース7の下方に配置されている。電動モータ9は、各ダウンフレーム35の後方且つ各アンダーフレーム36の上方に配置されている。
【0037】
図3図4を参照して、電動モータ9は、各取付ブラケット42、44に載置されることで、各取付ブラケット42、44に支持されている。電動モータ9の下端部は、ボルト(図示せず)によって各取付ブラケット42、44に取り付けられている。
【0038】
電動モータ9の中央部には、モータ軸57(駆動軸の一例)が設けられている。モータ軸57は、左右方向に沿って延びている。電動モータ9の後上部には、左右一対の取付ボス59が突出している。
【0039】
(変速機10)
図1図2を参照して、変速機10は、バッテリーケース7の下方且つ電動モータ9の後方に配置されている。変速機10は、各ピボットフレーム26の前方且つ各アンダーフレーム36の上方に配置されている。
【0040】
図3図4を参照して、変速機10は、ケース61と、ケース61に支持される入力軸62、出力軸63及び中間軸64と、を備えている。入力軸62、出力軸63及び中間軸64は、下方から入力軸62、中間軸64、出力軸63の順番で並んでいる。
【0041】
変速機10のケース61の下面には、4個のボス66が突出している。各ボス66は、取付部材45の各ボス46に取り付けられている。
【0042】
変速機10の入力軸62は、電動モータ9のモータ軸57よりも下方に位置している。入力軸62は、左右方向に沿って延びている。入力軸62は、3個のベアリングX1を介してケース61に回転可能に支持されている。入力軸62の外周面には、入力ギヤ68が設けられている。
【0043】
変速機10の出力軸63は、入力軸62よりも上方且つ後方に配置されている。出力軸63は、左右方向に沿って延びている。出力軸63は、左右一対のベアリングX2を介してケース61に回転可能に支持されている。出力軸63の外周面には、出力ギヤ69が設けられている。
【0044】
変速機10の中間軸64は、入力軸62と出力軸63の間に配置されている。中間軸64は、左右方向に沿って延びている。中間軸64は、左右一対のベアリングX3を介してケース61に回転可能に支持されている。中間軸64の外周面には、中間ギヤ70が設けられている。中間ギヤ70は、大径部70aと小径部70bを備えている。中間ギヤ70の大径部70aは、入力軸62の入力ギヤ68と噛み合っている。中間ギヤ70の小径部70bは、出力軸63の出力ギヤ69と噛み合っている。このように、中間軸64は、入力軸62と出力軸63を接続している。
【0045】
(第1接続機構11)
図3図4を参照して、第1接続機構11は、駆動ギヤ72(駆動部材の一例)と、駆動ギヤ72の後方に設けられる従動ギヤ73(従動部材の一例)と、駆動ギヤ72と従動ギヤ73に巻き掛けられる第1チェーン74(伝達部材の一例)と、を備えている。駆動ギヤ72には、電動モータ9のモータ軸57が貫通している。駆動ギヤ72は、遠心クラッチ16から左側(左右方向内側)に向けて突出している。従動ギヤ73は、変速機10の入力軸62の右端部に固定されている。第1接続機構11は、遠心クラッチ16と共に、電動モータ9のモータ軸57と変速機10の入力軸62を繋いでいる。第1接続機構11は、車両の右側部(左右方向一方側の部分)に配置されており、車両の左右方向の中心線(図示せず)の右側(左右方向一方側)に設けられている。
【0046】
(第2接続機構12)
図2を参照して、第2接続機構12は、ドライブスプロケット76と、ドライブスプロケット76の後方に設けられるドリブンスプロケット77と、ドライブスプロケット76とドリブンスプロケット77に巻き掛けられる第2チェーン78と、を備えている。ドライブスプロケット76は、変速機10の出力軸63の左端部に固定されている。ドリブンスプロケット77は、後輪6に固定されている。このように、第2接続機構12は、変速機10の出力軸63と後輪6を繋いでいる。
【0047】
図4を参照して、第2接続機構12(図4では、ドライブスプロケット76のみを表示)は、車両の左側部(左右方向他方側の部分)に配置されており、車両の左右方向の中心線(図示せず)の左側(左右方向他方側)に設けられている。第2接続機構12は、車両の左右方向の中心線を挟んで第1接続機構11の反対側に設けられている。
【0048】
(インバータ13)
図1図3を参照して、インバータ13は、バッテリーケース7の下方に配置されている。インバータ13は、変速機10の前方に配置されている。インバータ13は、電動モータ9の各取付ボス59に取り付けられている。
【0049】
インバータ13は、複数の配線(図示せず)を介して各バッテリー8に接続されている。インバータ13は、複数のケーブル80を介して電動モータ9に接続されている。このように、インバータ13は、各バッテリー8と電動モータ9を接続している。インバータ13は、各バッテリー8から供給される電力を直流から交流に変換して、電動モータ9に供給する。
【0050】
(コンバータ14)
図2を参照して、コンバータ14は、例えば、DC-DCコンバータによって構成されている。コンバータ14は、各バッテリー8から供給される電力の電圧を下げて、各種メーターや各種ランプ等の電装部品(図示せず)に供給する。
【0051】
(冷却機構15)
図1を参照して、冷却機構15は、ラジエータ81と、ラジエータ81の後下方に配置されるウォータポンプ82と、を備えている。
【0052】
冷却機構15のラジエータ81は、バッテリーケース7の前方且つ各フロントフォーク49の後方に配置されている。ラジエータ81は、ヘッドパイプ24の下方且つクロスフレーム34の前方に配置されている。
【0053】
図3図4を参照して、冷却機構15のウォータポンプ82は、機械式のウォータポンプである。ウォータポンプ82は、電動モータ9の右側(左右方向外側)に配置されている。ウォータポンプ82は、電動モータ9の右面(外面)に固定されたウォータポンプホルダ88の右面(外面)に取り付けられている。これにより、ウォータポンプ82がウォータポンプホルダ88を介して電動モータ9に取り付けられている。ウォータポンプホルダ88には、貫通穴89が設けられている。
【0054】
ウォータポンプ82は、ポンプケース85と、ポンプケース85に支持されるポンプ軸86と、ポンプケース85に収容され、ポンプ軸86の外周に設けられるファン87と、を備えている。ポンプ軸86は、電動モータ9のモータ軸57と同軸上に配置されており、電動モータ9のモータ軸57の右端部に連結されている。ポンプ軸86は、ウォータポンプホルダ88の貫通穴89を貫通している。
【0055】
図5を参照して、ラジエータ81は、電動モータ9の内部を通過する第1ウォータジャケットW1と配管P1を介して接続されている。第1ウォータジャケットW1は、バッテリーケース7の内部を通過する第2ウォータジャケットW2と配管P2を介して接続されている。第2ウォータジャケットW2は、ウォータポンプ82と配管P3を介して接続されている。ウォータポンプ82は、ラジエータ81と配管P4を介して接続されている。なお、図5の点線矢印は、冷却水の流動方向を示している。
【0056】
(遠心クラッチ16)
図4を参照して、遠心クラッチ16は、ウォータポンプ82よりも左側(左右方向内側)に配置されている。遠心クラッチ16は、電動モータ9のモータ軸57及びウォータポンプ82のポンプ軸86と同軸に配置されている。
【0057】
図6を参照して、遠心クラッチ16は、電動モータ9から後輪6への回転伝達方向Zにおいて、電動モータ9のモータ軸57よりも下流側に設けられている。遠心クラッチ16は、電動モータ9から後輪6への回転伝達方向Zにおいて、第1接続機構11よりも上流側に設けられている。
【0058】
図7図8を参照して、遠心クラッチ16は、プレート91と、プレート91に取り付けられる3個のシュー92と、プレート91の左側(左右方向内側)に配置されるハウジング93と、を備えている。なお、図7図8では、ハウジング93が二点鎖線で表示されている。
【0059】
遠心クラッチ16のプレート91の中央部には、軸穴95が設けられている。軸穴95には、電動モータ9のモータ軸57が貫通している。プレート91は、ナットNによって電動モータ9のモータ軸57に固定されており、電動モータ9のモータ軸57と一体に回転可能となっている。
【0060】
遠心クラッチ16の各シュー92は、ハウジング93の内周面に沿って設けられている。各シュー92は、3個のスプリング99によって互いに接続されている。
【0061】
遠心クラッチ16のハウジング93は、円環状を成している。ハウジング93には、ボルトB5によって第1接続機構11の駆動ギヤ72が直接取り付けられている。これにより、第1接続機構11の駆動ギヤ72が遠心クラッチ16を介して電動モータ9のモータ軸57に取り付けられている。
【0062】
(遠心クラッチ16の動作)
電動モータ9の回転数が所定の回転数N[rpm](以下、単に「回転数N」と称する)以下のときには、各スプリング99の付勢力によって各シュー92がハウジング93の内周面から離間している。そのため、電動モータ9のモータ軸57の回転に伴ってプレート91が回転しても、プレート91の回転が各シュー92を介してハウジング93に伝達されることはなく、ハウジング93の回転が停止している。そのため、ハウジング93に取り付けられた駆動ギヤ72の回転も停止している。即ち、遠心クラッチ16によって電動モータ9のモータ軸57から駆動ギヤ72への回転の伝達が断たれている。
【0063】
一方で、電動モータ9の回転数が回転数Nを超えると、各シュー92に掛かる遠心力が上昇し、各スプリング99の付勢力に抗して各シュー92がハウジング93の内周面に接触する。そのため、電動モータ9のモータ軸57の回転に伴ってプレート91が回転すると、プレート91の回転が各シュー92を介してハウジング93に伝達され、ハウジング93が回転する。これに伴って、ハウジング93に取り付けられた駆動ギヤ72も回転する。即ち、遠心クラッチ16によって電動モータ9のモータ軸57から駆動ギヤ72へと回転が伝達される。
【0064】
(電動二輪車1の走行)
電動二輪車1の走行時には、各バッテリー8から電動モータ9に供給される電力により、電動モータ9が回転数Nを超える回転数で回転する。そのため、遠心クラッチ16によって電動モータ9のモータ軸57から駆動ギヤ72へと回転が伝達され、駆動ギヤ72が回転する。このように駆動ギヤ72が回転すると、この回転が第1チェーン74を介して従動ギヤ73に伝達され、従動ギヤ73が回転する。このように従動ギヤ73が回転すると、従動ギヤ73が固定された変速機10の入力軸62が従動ギヤ73と一体に回転する。以上のように、電動モータ9のモータ軸57の回転が遠心クラッチ16及び第1接続機構11を介して変速機10の入力軸62に入力され、変速機10の入力軸62が回転する。
【0065】
上記のように変速機10の入力軸62が回転すると、この回転が変速機10の中間軸64を介して変速機10の出力軸63に伝達され、変速機10の出力軸63が回転する。その際に、入力ギヤ68と中間ギヤ70の大径部70aのギヤ比及び中間ギヤ70の小径部70bと出力ギヤ69のギヤ比に応じて、変速機10が電動モータ9の回転を減速させる。
【0066】
上記のように変速機10の出力軸63が回転すると、変速機10の出力軸63に固定されたドライブスプロケット76が変速機10の出力軸63と一体に回転する。このようにドライブスプロケット76が回転すると、この回転が第2チェーン78を介してドリブンスプロケット77に伝達され、ドリブンスプロケット77が回転する。このようにドリブンスプロケット77が回転すると、ドリブンスプロケット77が固定された後輪6がドリブンスプロケット77と一体に回転する。以上のように、変速機10の出力軸63の回転が第2接続機構12を介して後輪6へと出力され、後輪6が回転する。これにより、電動二輪車1が走行する。
【0067】
以上のように、電動二輪車1の走行時には、各バッテリー8から電動モータ9に供給される電力によって電動モータ9が後輪6を駆動させる。
【0068】
(各バッテリー8及び電動モータ9の冷却)
電動二輪車1の走行時には、各メインフレーム25の吸気口29及びバッテリーケース7の各導入口53を介して、バッテリーケース7の内部空間に走行風が取り込まれる。バッテリーケース7の内部空間に取り込まれた走行風は、各バッテリー8の周辺を前方から後方に向かって通過し、各バッテリー8を冷却する。各バッテリー8を冷却した走行風は、バッテリーケース7の排出口54を介してバッテリーケース7の後方に排出される。
【0069】
また、電動二輪車1の走行時には、前述のように、電動モータ9が回転数Nを超える回転数で回転する。そのため、ウォータポンプ82のポンプ軸86及びファン87が電動モータ9のモータ軸57と一体に回転する。これに伴って、ラジエータ81によって冷却された冷却水が配管P1を介して第1ウォータジャケットW1に導入される。これにより、電動モータ9が冷却される。第1ウォータジャケットW1を通過した冷却水は、配管P2を介して第2ウォータジャケットW2に導入される。これにより、各バッテリー8が冷却される。第2ウォータジャケットW2を通過した冷却水は、配管P3、P4を介してラジエータ81に戻されて、ラジエータ81によって再び冷却される。このようにして、ウォータポンプ82が冷却水を循環させる。
【0070】
また、電動二輪車1の停止時には、必要に応じて、電動モータ9が回転数N以下の回転数で回転する。そのため、電動二輪車1の走行時と同様に、ウォータポンプ82のポンプ軸86及びファン87が電動モータ9のモータ軸57と一体に回転する。これに伴って、電動二輪車1の走行時と同様の作用により、各バッテリー8及び電動モータ9が冷却される。なお、上記のように電動モータ9が回転数N以下の回転数で回転するため、遠心クラッチ16によって電動モータ9のモータ軸57から駆動ギヤ72への回転の伝達が断たれる。そのため、駆動ギヤ72は回転せず、回転伝達方向Zにおいて駆動ギヤ72よりも下流側に設けられた後輪6も回転しない。
【0071】
(効果)
本実施例では、ウォータポンプ82は、電動モータ9の回転を後輪6に伝達する駆動軸であるモータ軸57に連結されている。このような構成を採用することで、電動モータ9を駆動源とする機械式のウォータポンプをウォータポンプ82として用いることができるため、電動モータ9を駆動源としない電動式のウォータポンプを電動モータ9とは別個に用いる場合と比較して、車両の消費電力の増大を抑制することができる。
【0072】
また、上記のように機械式のウォータポンプをウォータポンプ82として用いることができるため、場合によっては、既存のウォータポンプをウォータポンプ82として用いることもできる。そのため、ウォータポンプ82の設計コストを安くすることができる。
【0073】
また、本実施例では、電動モータ9から後輪6への回転伝達方向Zにおいてモータ軸57よりも下流側に遠心クラッチ16が設けられている。このような構成を採用することで、回転数N以下の回転数で電動モータ9を回転させれば、後輪6を回転させることなくウォータポンプ82を駆動させることができる。そのため、車両の停止時にもウォータポンプ82を駆動させて電動モータ9及び各バッテリー8を効率良く冷却することができ、電動モータ9及び各バッテリー8の冷却性能を向上させることができる。
【0074】
更に、上記のような遠心クラッチ16が設けられているため、車両の押し歩き時には、電動モータ9を回転させずに後輪6を回転させることができる。そのため、車両の押し歩きに必要な力を軽減させることができ、ライダーの負担を軽減することができる。
【0075】
また、駆動ギヤ72は、遠心クラッチ16に直接取り付けられている。このような構成を採用することで、駆動ギヤ72が他の部材を介して遠心クラッチ16に取り付けられる場合と比較して、遠心クラッチ16から駆動ギヤ72への回転伝達精度を向上させることができる。
【0076】
また、駆動ギヤ72は、遠心クラッチ16から左側(左右方向内側)に向けて突出している。このような構成を採用することで、駆動ギヤ72に第1チェーン74を介して接続される従動ギヤ73を左側(左右方向内側)に寄せることができ、従動ギヤ73が右側(左右方向外側)に突出するのを抑制することができる。そのため、車両の左右方向の幅を抑えることができる。
【0077】
また、ウォータポンプ82が連結される駆動軸は、電動モータ9のモータ軸57である。このような構成を採用することで、ウォータポンプ82を電動モータ9に直結させることができるため、電動モータ9の回転数に基づいてウォータポンプ82の回転数を精度良く制御することができる。また、遠心クラッチ16は、ウォータポンプ82よりも左側(左右方向内側)でモータ軸57と同軸に配置されている。このような配置を採用することで、モータ軸57から遠心クラッチ16への回転伝達精度を向上させることができる。
【0078】
(変形例)
本実施例では、ウォータポンプ82が連結される駆動軸は、電動モータ9のモータ軸57であり、遠心クラッチ16は、モータ軸57と同軸に配置されている。一方で、本発明の第1変形例では、図9Aに示されるように、ウォータポンプ82が連結される駆動軸は、電動モータ9のモータ軸57であり、遠心クラッチ16は、変速機10の入力軸62と同軸に配置されている。また、本発明の第2変形例では、図9Bに示されるように、ウォータポンプ82が連結される駆動軸は、電動モータ9のモータ軸57であり、遠心クラッチ16は、変速機10の出力軸63と同軸に配置されている。
【0079】
上記の第1、第2変形例では、ウォータポンプ82が連結される駆動軸は、本実施例と同様に、電動モータ9のモータ軸57である。このような構成を採用することで、本実施例と同様に、電動モータ9の回転数に基づいてウォータポンプ82の回転数を精度良く制御することができる。また、上記の第1、第2変形例では、ウォータポンプ82と遠心クラッチ16が別軸に配置されるため、ウォータポンプ82と遠心クラッチ16が同軸に配置される場合と比較して、車両の左右方向の幅を抑えやすくなる。
【0080】
本実施例では、ウォータポンプ82が連結される駆動軸は、電動モータ9のモータ軸57であり、遠心クラッチ16は、モータ軸57と同軸に配置されている。一方で、本発明の第3変形例では、図10Aに示されるように、ウォータポンプ82が連結される駆動軸は、変速機10の入力軸62であり、遠心クラッチ16は、変速機10の出力軸63と同軸に配置されている。また、本発明の第4変形例では、図10Bに示されるように、ウォータポンプ82が連結される駆動軸は、変速機10の出力軸63であり、遠心クラッチ16は、変速機10の出力軸63と同軸に配置されている。更に、本発明の第5変形例では、図10Cに示されるように、ウォータポンプ82が連結される駆動軸は、変速機10の中間軸64であり、遠心クラッチ16は、変速機10の出力軸63と同軸に配置されている。
【0081】
上記の第3、第5変形例では、ウォータポンプ82と遠心クラッチ16が別軸に配置されるため、ウォータポンプ82と遠心クラッチ16が同軸に配置される場合と比較して、車両の左右方向の幅を抑えやすくなる。また、上記の第4、第5変形例では、電動モータ9の回転を変速機10によって減速した上で、ウォータポンプ82に入力することができる。そのため、ウォータポンプ82の回転数を適切な回転数に調整することができ、ウォータポンプ82を構成するシール部材(図示せず)の耐久性を向上させることができる。
【0082】
本実施例では、遠心クラッチ16は、モータ軸57と同軸に配置されている。一方で、他の異なる実施例では、遠心クラッチ16は、後輪6の中心軸6aと同軸に配置されていても良い。このように、遠心クラッチ16は、ウォータポンプ82が連結される駆動軸よりも回転伝達方向Zにおいて下流側に配置されていれば、どのような軸と同軸に設けられていても良い。
【0083】
本実施例では、冷却機構15が電動モータ9及び各バッテリー8の両方を冷却している。一方で、他の異なる実施例では、冷却機構15が電動モータ9又は各バッテリー8のいずれか一方を冷却しても良い。
【0084】
本実施例では、駆動ギヤ72を駆動部材の一例とし、従動ギヤ73を従動部材の一例とし、第1チェーン74を伝達部材の一例としている。一方で、他の異なる実施例では、駆動プーリーを駆動部材の一例とし、従動プーリーを従動部材の一例とし、これらのプーリーに巻き掛けられるベルトを伝達部材の一例としても良い。
【0085】
本実施例では、各バッテリー8がリチウムイオン電池等の二次電池によって構成されている。一方で、他の異なる実施例では、各バッテリー8が燃料電池等の二次電池以外の電池によって構成されていても良い。
【符号の説明】
【0086】
1 電動二輪車
6 後輪(駆動輪の一例)
8 バッテリー
9 電動モータ
10 変速機
15 冷却機構
16 遠心クラッチ
57 モータ軸(駆動軸の一例)
62 入力軸(駆動軸の一例)
63 出力軸(駆動軸の一例)
64 中間軸(駆動軸の一例)
72 駆動ギヤ(駆動部材の一例)
73 従動ギヤ(従動部材の一例)
74 第1チェーン(伝達部材の一例)
81 ラジエータ
82 ウォータポンプ
Z 回転伝達方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C