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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】レーザ装置及び発電装置
(51)【国際特許分類】
   H01S 3/0915 20060101AFI20220906BHJP
   H01S 3/063 20060101ALI20220906BHJP
   H01S 3/16 20060101ALI20220906BHJP
   H01S 3/00 20060101ALI20220906BHJP
   H02S 40/20 20140101ALI20220906BHJP
【FI】
H01S3/0915
H01S3/063
H01S3/16
H01S3/00 A
H02S40/20
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018137625
(22)【出願日】2018-07-23
(65)【公開番号】P2020017563
(43)【公開日】2020-01-30
【審査請求日】2021-05-21
(73)【特許権者】
【識別番号】599011687
【氏名又は名称】学校法人 中央大学
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100097238
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 治
(74)【代理人】
【識別番号】100169823
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 雄郎
(72)【発明者】
【氏名】庄司 一郎
【審査官】高椋 健司
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-190097(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0071319(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0314333(US,A1)
【文献】実開平03-051422(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第105356208(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0169339(US,A1)
【文献】特開2006-319291(JP,A)
【文献】特開2007-158016(JP,A)
【文献】特開2017-175763(JP,A)
【文献】特開2017-042748(JP,A)
【文献】特開2009-130345(JP,A)
【文献】特開平02-221902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 3/00 -3/02
H01S 3/04 -3/0959
H01S 3/098-3/102
H01S 3/105-3/131
H01S 3/136-3/213
H01S 3/23 -4/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光によって励起可能なレーザ装置であって、
第1の基板と、
前記第1の基板上に配置され、ペロブスカイト半導体を含む第1の導波路と、
前記第1の導波路上に配置されている第2の基板と、
前記第2の基板上に配置され、ペロブスカイト半導体を含む第2の導波路と、を備え、
前記第1の導波路及び前記第2の導波路は、渦巻き状の形状、又は、複数回折り返された形状の部分を含み、
上方から見て、前記第1の導波路の上面と前記第2の導波路の上面とは重なっていない、レーザ装置。
【請求項2】
請求項に記載のレーザ装置において、
前記第1基板及び前記第2基板は透明である、レーザ装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のレーザ装置において、
前記第1基板及び前記第2基板はガラスである、レーザ装置。
【請求項4】
請求項1からのいずれか一項に記載のレーザ装置において、
前記第1の導波路の一方の端部及び前記第2の導波路の一方の端部、レーザ光を反射する反射部材で覆われている、レーザ装置。
【請求項5】
請求項1からのいずれか一項に記載のレーザ装置と、光起電力素子と、を備える発電装置であって、
前記光起電力素子は、前記レーザ装置から受光したレーザ光を電力に変換する、発電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ装置及び発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光を受光して、光エネルギーを電力に変換する太陽電池が知られている。従来、シリコンを用いた太陽電池が知られているが、近年、ペロブスカイト半導体を用いた太陽電池も注目されている。
【0003】
シリコンを用いた太陽電池、又は、ペロブスカイト半導体を用いた太陽電池のいずれにおいても、エネルギー変換効率は徐々に向上してきている。しかしながら、さらなるエネルギー変換効率の向上が望まれている。
【0004】
エネルギー変換効率を従来の太陽電池よりも向上させる方法として、太陽光を一旦レーザ光に変換し、太陽光から変換されたレーザ光を光起電力素子に照射して、レーザ光を電力に変換する方法が検討されている。
【0005】
レーザ光を励起光として用いるレーザ装置において、励起光を効率的にレーザ発振光に変換する発明は、例えば、特許文献1などにおいて検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平10-190097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
太陽光を励起光として用いて、太陽光をレーザ光に変換するレーザ装置としては、例えば、クロム共添加ネオジムYAGレーザ(Cr共添加Nd:YAGレーザ)が、従来検討されている。
【0008】
しかしながら、クロム共添加ネオジムYAGレーザは、太陽光をレーザ光に変換する変換効率が低いため、レンズを用いて太陽光を集光する必要があるなど、装置を小型化することが困難であった。
【0009】
かかる観点に鑑みてなされた本発明の目的は、太陽光を高い効率でレーザ光に変換することができるレーザ装置、及び、該レーザ装置を用いた発電装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るレーザ装置は、太陽光によって励起可能なレーザ装置である。前記レーザ装置は、ペロブスカイト半導体を含む導波路を備える。前記導波路は、渦巻き状の形状、又は、複数回折り返された形状の部分を含む。ここで、「ペロブスカイト半導体」とは、ハロゲン化金属ペロブスカイト型化合物のことを意味する。
【0011】
また、本発明に係るレーザ装置において、基板をさらに備え、前記導波路は、前記基板上に配置されていることが好ましい。
【0012】
また、本発明に係るレーザ装置において、前記基板は透明であることが好ましい。
【0013】
また、本発明に係るレーザ装置において、前記基板はガラスであることが好ましい。
【0014】
また、本発明に係るレーザ装置において、レーザ光を反射する反射部材をさらに備え、前記導波路の一方の端部が前記反射部材で覆われていることが好ましい。
【0015】
また、本発明に係るレーザ装置において、ペロブスカイト半導体を含む他の導波路をさらに備え、前記他の導波路は、前記導波路の上方に位置し、前記導波路の上方から見て、前記導波路からずれた位置に配置されていることが好ましい。
【0016】
また、本発明に係る発電装置は、太陽光によって励起可能なレーザ装置と、光起電力素子と、を備える。前記レーザ装置は、ペロブスカイト半導体を含む導波路を備える。前記導波路は、渦巻き状の形状、又は、複数回折り返された形状の部分を含む。前記光起電力素子は、前記レーザ装置から受光したレーザ光を電力に変換する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、太陽光を高い効率でレーザ光に変換することができるレーザ装置、及び、該レーザ装置を用いた発電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施形態に係るレーザ装置の概略構成を示す上面図である。
図2図1に示すレーザ装置のA-A線に沿った断面図である。
図3】導波路の端部の概略構成を示す図である。
図4】本発明の第2実施形態に係るレーザ装置の概略構成を示す上面図である。
図5図1に示すレーザ装置のB-B線に沿った断面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る発電装置の概略構成を示す図である。
図7】本発明の変形例に係る発電装置の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0020】
[レーザ装置の第1実施形態]
図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態に係るレーザ装置10の構成について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るレーザ装置10の概略構成を示す上面図である。図2は、図1に示すレーザ装置10のA-A線に沿った断面図である。
【0021】
レーザ装置10は、太陽光を励起光として用いて、太陽光によって励起可能なレーザ装置である。図2に示すように、励起光としての太陽光は、上方(Z軸の正方向)からレーザ装置10に照射される。図1及び図2に示すように、レーザ装置10は、基板11と、導波路12とを備えている。
【0022】
基板11は、表面上に導波路12を形成可能な部材である。基板11は、例えば透明な材質で構成されてよい。透明な材質で構成すると、基板11は、太陽光を透過することができる。透明な材質として、基板11は、例えばガラス、サファイア、ダイヤモンド又は透明セラミックスなどで構成されてよい。
【0023】
基板11は、図1に示すように、上方(Z軸の正方向)から見て、導波路12がちょうど収まるくらいのサイズであってよい。これにより、複数個のレーザ装置10が並べて敷き詰められた場合、複数個のレーザ装置10は、太陽光を無駄なく吸収でき、高効率で発電することができる。
【0024】
導波路12は、図1に示すように、上方(Z軸の正方向)から見て、渦巻き状の形状である。また、導波路12の断面は、図2に示すように、略矩形の形状である。導波路12は、図2に示すように、基板11上に形成される。
【0025】
図1に示す導波路12の渦巻き状の形状は、直径Dが1mm~10cm程度の範囲の大きさであってよい。図2に示す導波路12の幅Wは、10nm~1mm程度であってよい。図2に示す導波路12の厚さHは、10nm~1mm程度であってよい。
【0026】
導波路12は、レーザ媒質として、ペロブスカイト半導体を含む。ペロブスカイト半導体は、クロム共添加ネオジムYAGよりも太陽光の吸収効率が高い。導波路12は、ペロブスカイト半導体として、例えば、メチルアンモニウムヨウ化鉛(CH3NH3PbI3)、メチルアンモニウム塩化鉛(CH3NH3PbCl3)又はメチルアンモニウム臭化鉛(CH3NH3PbBr3)などを含んでよい。
【0027】
メチルアンモニウムヨウ化鉛は黒色であるため、導波路12がレーザ媒質としてメチルアンモニウムヨウ化鉛を含むと、導波路12は、高効率で太陽光を吸収することができる。
【0028】
導波路12は、例えば、ペロブスカイト半導体の薄膜を基板11上に形成した後、渦巻き状の形状を残して薄膜をエッチングすることにより形成することができる。または、導波路12は、例えば、エッチングの代わりにレーザ照射で薄膜を除去することにより形成することもできる。ペロブスカイト半導体は、太陽光の吸収効率が高いため、このように薄膜化して形成しても、太陽光からレーザ光を生成することが可能である。
【0029】
導波路12は、図2に示すようにZ軸の正方向から太陽光が照射されている場合、Z軸の正方向を向いている面で、太陽光を受光する。導波路12は、渦巻き状の形状であることにより、小面積においても導波路長を大きくすることができる。従って、導波路12は、小面積においてもZ軸の正方向を向いている面の面積が大きい。そのため、導波路12は、小面積においても、高効率で太陽光を吸収することができる。
【0030】
導波路12は、端部12A及び端部12Bを有する。端部12Aは、渦巻き状の形状の内側の端部であり、端部12Bは、渦巻き状の形状の外側の端部である。
【0031】
導波路12は、太陽光を受光して発生させたレーザ光を端部12Bから出力する。端部12Aは、図3に示すように、反射部材13で覆われてよい。導波路12の端部12Aが反射部材13で覆われていると、導波路12内で発生したレーザ光は、反射部材13によって反射されて導波路12内に戻る。反射部材13によって反射されたレーザ光は、導波路12内においてさらなるレーザ光の発生を引き起こすため、反射部材13を設けることにより、導波路12におけるレーザ光の発光を増加させることができる。
【0032】
反射部材13は、例えば、金属で構成されてよい。反射部材13は、例えば、アルミニウムであってよい。また、他の例として、反射部材13は、誘電体多層膜又はファイバーブラッグ回折格子などで構成されてもよい。
【0033】
なお、本実施形態において、導波路12は渦巻き状の形状であるものとして説明したが、導波路12の形状はこれに限定されない。導波路12は、複数回折り返された形状などであってもよい。導波路12は、小面積においても大きい導波路長を有する形状であればよい。また、渦巻き状の形状は、図1に示したような形状に限らず、楕円状の渦巻き状の形状であってもよいし、渦巻きが歪んだ形状であってもよい。また、導波路12は、渦巻き状の形状、又は、複数回折り返された形状を部分として含み、他に、直線上の部分を含む形状であってもよい。
【0034】
このように、本実施形態によれば、レーザ装置10は、ペロブスカイト半導体を含む導波路12を備え、導波路12は、渦巻き状の形状、又は、複数回折り返された形状の部分を含む。ペロブスカイト半導体は太陽光の吸収効率が高い。また、導波路12は、渦巻き状の形状、又は、複数回折り返された形状の部分を含むことにより、小面積においても大きい導波路長を有する。これにより、本実施形態に係るレーザ装置10は、太陽光を高い効率でレーザ光に変換することができる。本実施形態に係るレーザ装置10は、太陽光を高い効率でレーザ光に変換することができるため、小型化することができる。
【0035】
[レーザ装置の第2実施形態]
図4及び図5を参照して、本発明の第2実施形態に係るレーザ装置20の構成について説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係るレーザ装置20の概略構成を示す上面図である。図5は、図4に示すレーザ装置20のB-B線に沿った断面図である。
【0036】
レーザ装置20は、第1実施形態に係るレーザ装置10と同様に、太陽光を励起光として用いて、太陽光によって励起可能なレーザ装置である。
【0037】
図4及び図5に示すように、レーザ装置20は、基板11-1及び基板11-2と、導波路12-1及び導波路12-2とを備えている。
【0038】
基板11-1は、図1及び図2を参照して説明した第1実施形態に係る基板11に対応する。導波路12-1は、図1及び図2を参照して説明した第1実施形態に係る導波路12に対応する。
【0039】
基板11-2は、図5に示すように、導波路12-1上に配置される。基板11-2は、第1実施形態に係る基板11と同様に、例えば透明な材質で構成されてよい。透明な材質で構成すると、基板11-2は、太陽光を透過することができる。透明な材質として、基板11-2は、例えばガラス、サファイア、ダイヤモンド又は透明セラミックスなどで構成されてよい。
【0040】
導波路12-2は、図5に示すように、基板11-2上に形成される。導波路12-2は、第1実施形態に係る導波路12と同様に、レーザ媒質としてペロブスカイト半導体を含む。
【0041】
導波路12-2は、図4に示すように、上方(Z軸の正方向)から見て、渦巻き状の形状である。導波路12-2は、図4に示すように、上方から見て、導波路12-1からずれた位置に配置されている。導波路12-2は、第1実施形態に係る導波路12と同様に、渦巻き状の形状の内側の端部を反射部材13で覆われてよい。反射部材13は、例えば、金属で構成されてよい。反射部材13は、例えば、アルミニウムであってよい。また、他の例として、反射部材13は、誘電体多層膜又はファイバーブラッグ回折格子などで構成されてもよい。
【0042】
導波路12-1及び導波路12-2は、図5に示すようにZ軸の正方向から太陽光が照射されている場合、Z軸の正方向を向いている面で、太陽光を受光する。導波路12-2は、太陽光を直接受光することができる。また、基板11-2が透明な材質で構成されていると、太陽光は基板11-2を透過するため、導波路12-1は、基板11-2を透過した太陽光を受光することができる。
【0043】
導波路12-2は、上方から見て、導波路12-1からずれた位置に配置されているため、図4に示すように、導波路12-1及び導波路12-2は、合わせて、第1実施形態に係る導波路12よりもZ軸の正方向を向いている面を多く有する。従って、導波路12-1及び導波路12-2を備えるレーザ装置20は、小面積においても、高効率で太陽光を吸収することができる。
【0044】
このように、本実施形態によれば、レーザ装置20は、導波路12-1の上方に位置する導波路12-2を備え、導波路12-2は、上方から見て、導波路12-1からずれた位置に配置されている。これにより、本実施形態に係るレーザ装置20は、第1実施形態に係るレーザ装置10に比べて、2倍程度の効率で、太陽光をレーザ光に変換することができる。
【0045】
なお、本実施形態においては、導波路12-1及び導波路12-2を2段に重ねる構成を示したが、導波路12が3段以上重なる構成としてもよい。また、本実施形態においては、2つの導波路12-1及び導波路12-2が渦巻き状の形状である場合について説明したが、導波路12-1及び導波路12-2は複数回折り返された形状であってもよい。
【0046】
[発電装置]
図6は、本発明の一実施形態に係る発電装置100の概略構成を示す図である。発電装置100は、基板11と、導波路12と、光起電力素子30とを備えている。
【0047】
発電装置100は、光起電力素子30を備えている点、及び、導波路12の外側の端部12Bが光起電力素子30に接続している点で、図1及び図2を参照して説明した第1実施形態に係るレーザ装置10と相違する。
【0048】
光起電力素子30は、基板11上に配置される。光起電力素子30は、導波路12の端部12Bに接続し、導波路12からレーザ光を受光する。
【0049】
光起電力素子30は、レーザ光を受光して、電力に変換する。光起電力素子30は、例えば、シリコン又はペロブスカイト半導体を材料とする太陽電池であってよい。
【0050】
光起電力素子30は、導波路12が出力するレーザ光の波長に対応する光を効率的に電力に変換する素子であってよい。これにより、光起電力素子30は、幅広いスペクトルを含む太陽光から直接電力に変換するよりも、効率的に光エネルギーを電力に変換することができる。
【0051】
このように、本実施形態によれば、発電装置100は、導波路12と、光起電力素子30とを備える。光起電力素子30は、導波路12によって太陽光から生成されたレーザ光を受光して、レーザ光を電力に変換する。これにより、本実施形態に係る発電装置100は、特定波長に対する適切な光起電力素子30を用いることにより、太陽光を電力に直接変換する従来の太陽電池を上回るエネルギー変換効率で、太陽光から発電することができる。
【0052】
[発電装置の変形例]
図7は、変形例に係る発電装置200の概略構成を示す図である。発電装置200は、N台のレーザ装置10-1~10-Nと、光起電力素子30とを備えている。レーザ装置10-1~10-Nの台数は、1以上の任意の台数であってよい。
【0053】
レーザ装置10-1~10-Nは、それぞれ、第1実施形態に係るレーザ装置10に対応する。以後、特に区別する必要がない場合は、レーザ装置10-1~10-Nは、単にレーザ装置10とも記載する。
【0054】
図6に示す発電装置100においては、光起電力素子30は、基板11上に配置されていたが、変形例に係る発電装置200においては、光起電力素子30は、レーザ装置10の外部に配置されている。
【0055】
図7に示すように、レーザ装置10-1~10-Nは、それぞれ、光ファイバ40を介して、光起電力素子30に接続されている。光ファイバ40は、レーザ装置10の導波路12の端部12Bと接続されている。
【0056】
図7に示すように、光ファイバ40を介して、レーザ装置10と光起電力素子30とを接続することにより、光起電力素子30の配置に自由度を持たせることができる。また、複数のレーザ装置10-1~10-Nを光起電力素子30に接続すれば、光起電力素子30は、複数のレーザ光を受光することができるため、発電電力を増大させることができる。
【0057】
このように、変形例に係る発電装置200によれば、光起電力素子30は、複数のレーザ装置10-1~10-Nからレーザ光を受光することができる。これにより、変形例に係る発電装置200は、レーザ光から変換する電力を増大させることができる。
【0058】
本発明を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形及び修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
【符号の説明】
【0059】
10、20 レーザ装置
11、11-1、11-2 基板
12、12-1、12-2 導波路
12A、12B 端部
13 反射部材
30 光起電力素子
40 光ファイバ
100、200 発電装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7