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特許7136515企業とNPOのタイアップを促進して企業のプロモーションおよびNPOの活動を支援するためのプロモーション支援装置、プロモーション支援プログラム、およびプロモーション支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】企業とNPOのタイアップを促進して企業のプロモーションおよびNPOの活動を支援するためのプロモーション支援装置、プロモーション支援プログラム、およびプロモーション支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220906BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022044343
(22)【出願日】2022-03-18
【審査請求日】2022-03-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 株式会社Dessunのウェブサイト TIE UP PROMOTIONのウェブサイト 株式会社Dessunのnoteページ(ウェブサイト) 九州・山口ベンチャーマーケット2021(九州・山口ベンチャーアワード) FUNDINNOのウェブサイト 佐賀県庁広報ウェブサイト プレスリリース
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522110234
【氏名又は名称】株式会社Dessun
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】高橋 真哉
(72)【発明者】
【氏名】浅川 泰輝
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-166044(JP,A)
【文献】特開2003-196500(JP,A)
【文献】特開2002-230234(JP,A)
【文献】特開2002-230185(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
社会貢献活動を行うNPOから、当該NPOに関するNPO情報の登録を受け付けるNPO情報登録部と、
前記NPOから、当該NPOが実施した前記社会貢献活動の内容に関する活動情報の登録を受け付ける活動情報登録部と、
前記NPOから、当該NPOとのタイアップの内容および条件に関するタイアップ情報の登録を受け付けるタイアップ情報登録部と、
営利目的で事業を行う企業であって前記NPOとのタイアップを希望する企業から、当該企業に関する企業情報の登録を受け付ける企業情報登録部と、
前記NPO情報登録部によって受け付けられた前記NPO情報と、前記活動情報登録部によって受け付けられた当該NPO情報に対応する前記活動情報および前記タイアップ情報登録部によって受け付けられた当該NPO情報に対応する前記タイアップ情報とを関連付けて出力するとともに、前記企業から、前記NPOとのタイアップを希望する旨を示すタイアップ要求を受け付けるタイアップ要求受付部と、
前記タイアップ要求受付部によって受け付けられた前記タイアップ要求を、対応する前記NPOに送信するとともに、前記NPOから、当該タイアップ要求に関する諾否の指示を受け付ける諾否受付部と、
前記諾否受付部によって当該タイアップ要求に関する承諾の指示が受け付けられた場合、前記NPOおよび前記企業間における契約の締結に関する処理を実行する契約締結部と、
前記NPOおよび前記企業間における契約締結の状況を確認する確認部と、
前記確認部によって、前記NPOおよび前記企業間における契約が締結されたことが確認された場合、前記タイアップの料金の支払いに関する処理を実行する決済部と、
前記タイアップ情報において定められる前記タイアップによって前記企業に付与される権利の内容を証明するための情報を出力する出力部と、
を有するプロモーション支援装置。
【請求項2】
前記タイアップ情報登録部は、前記タイアップ情報として、少なくとも一つの前記タイアップの料金プランに関する情報と、各料金プランにおいて前記企業に付与される権利の内容に関する情報の登録を受け付ける請求項1に記載のプロモーション支援装置。
【請求項3】
前記活動情報登録部は、前記活動情報として、前記NPOが実施した活動の様子を示すテキストまたは画像の登録を受け付ける請求項1または2に記載のプロモーション支援装置。
【請求項4】
前記NPO情報登録部は、前記NPO情報として、当該NPOの活動エリアに関する情報および活動ジャンルに関する情報の少なくとも一つの登録を受け付ける請求項1~3のいずれかに記載のプロモーション支援装置。
【請求項5】
前記タイアップ要求受付部は、前記企業から、前記NPOの活動エリアに関する情報および活動ジャンルに関する情報の少なくとも一つを含む検索条件を受け付けて、当該検索条件を充足する前記NPOに関する情報を前記企業が閲覧可能に出力する請求項4に記載のプロモーション支援装置。
【請求項6】
前記タイアップ情報登録部は、前記権利の内容に関する情報として、前記NPOのロゴに関する前記企業に対する使用許諾に関する情報の登録を受け付ける請求項1~5のいずれかに記載のプロモーション支援装置。
【請求項7】
前記タイアップ情報登録部は、前記権利の内容に関する情報として、前記NPOが前記企業に対して提供する前記NPOの活動に関する情報の登録を受け付ける請求項1~6のいずれかに記載のプロモーション支援装置。
【請求項8】
前記契約締結部は、電子的な契約によって前記NPOおよび前記企業間における契約の締結処理を実行するように前記NPOおよび前記企業に案内する請求項1~7のいずれかに記載のプロモーション支援装置。
【請求項9】
情報処理装置を請求項1~8のいずれかに記載のプロモーション支援装置として機能させるためのプロモーション支援プログラム。
【請求項10】
社会貢献活動を行うNPOから、当該NPOに関するNPO情報の登録を受け付けるNPO情報登録ステップと、
前記NPOから、当該NPOが実施した前記社会貢献活動の内容に関する活動情報の登録を受け付ける活動情報登録ステップと、
前記NPOから、当該NPOとのタイアップの内容および条件に関するタイアップ情報の登録を受け付けるタイアップ情報登録ステップと、
営利目的で事業を行う企業から、当該企業に関する企業情報の登録を受け付ける企業情報登録ステップと、
前記NPO情報登録ステップにおいて受け付けられた前記NPO情報と、前記活動情報登録ステップにおいて受け付けられた当該NPO情報に対応する前記活動情報および前記タイアップ情報登録ステップにおいて受け付けられた前記タイアップ情報とを関連付けて出力するとともに、前記企業から、前記NPOとのタイアップを希望する旨を示すタイアップ要求を受け付けるタイアップ要求受付ステップと、
前記タイアップ要求受付ステップにおいて受け付けられた前記タイアップ要求を、対応する前記NPOに送信するとともに、前記NPOから、当該タイアップ要求に関する諾否の指示を受け付ける諾否受付ステップと、
前記諾否受付ステップにおいて当該タイアップ要求に関する承諾の指示が受け付けられた場合、前記NPOおよび当該タイアップ要求を行った前記企業間における契約の締結に関する処理を実行する契約締結ステップと、
前記NPOおよび前記企業間における契約の締結の状況を確認する確認ステップと、
前記確認ステップにおいて、前記NPOおよび前記企業間における契約が締結されたことが確認された場合、前記タイアップの料金の支払いに関する処理を実行する決済ステップと、
前記タイアップ情報において定められる、前記タイアップによって前記企業に付与される権利の内容を証明するための情報を出力する出力ステップと、
を含むプロモーション支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、企業とNPO法人のタイアップを促進してプロモーションを支援するためのプロモーション支援装置、プロモーション支援プログラム、およびプロモーション支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
社会全体においてサステナブル(持続可能)の意識が高まっており、国連において定められたSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)に取り組む企業も増加している。近年では、大企業に対してのみならず、中小企業等に対しても、急激なスピードでSDGsの必要性が喚起されてきており、各企業においてSDGsへの取り組みが大きな課題となっている。
【0003】
しかし、企業においてSDGsに関する正確な知識を持たないまま、SDGsを掲げる事で完結してしまい、本質的な社会貢献には程遠い活動となっている事例も多く見られる。たとえば、企業のウェブサイトにおいてひとまずSDGsのロゴを掲載しておくことや、既存の事業に無理やり関連付けてSDGsに貢献しているという内容を掲載しておく、といった事例である。
【0004】
上記のような場合、いわゆるSDGsウォッシュによって企業の信頼度がかえって低下するリスクが発生してしまう。SDGsウォッシュとは、国連が定める17の持続可能な開発目標(SDGs)に取り組んでいるように見えて実体が伴っていないことを揶揄することである。たとえば、上記のようにSDGsのロゴをウェブサイトに掲げているだけの場合や、自社事業とSDGsを都合よく関連付けただけの場合、事実より誇張した表現や根拠が不足した表現を用いている場合等においては、SDGsウォッシュのリスクが増大してしまう。
【0005】
したがって、SDGsに対しては、付け焼刃的な対応ではなく、本格的に取り組む必要がある。しかしながら、SDGsについて本格的に検討・実行する人員や資金等のリソースが十分にない中小企業等においては、SDGsに取り組むことが困難である。
【0006】
ここで、SDGsへの意識の高まりに関連して、社会貢献活動を実施する非営利団体法人(以下、「NPO」)の活動にも注目が集まっており、NPOの活動を支援するための技術も提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許第6822711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1に記載された技術は、融資者から広告費用の原資を効果的に集めて、広告によって寄付を希望する支援者を集客し、NPOに対する寄付を最大化してNPOを支援するための技術であり、上記のような企業側の課題を解決したり、企業側の取り組みを支援したりするものではない。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、NPOおよびNPOに寄付を行う企業の双方にメリットをもたらすタイアップを実現して、NPOおよび企業の双方を支援するためのプロモーション支援装置、プロモーション支援プログラム、およびプロモーション支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するための、本発明の一実施形態に係るプロモーション支援装置は、NPO情報登録部、活動情報登録部、タイアップ情報登録部、企業情報登録部、タイアップ要求受付部、諾否受付部、契約締結部、確認部、決済部、および出力部を有する。NPO情報登録部は、社会貢献活動を行うNPOから、当該NPOに関するNPO情報の登録を受け付ける。活動情報登録部は、NPOから、当該NPOが実施した社会貢献活動の内容に関する活動情報の登録を受け付ける。タイアップ情報登録部は、NPOから、当該NPOとのタイアップの内容および条件に関するタイアップ情報の登録を受け付ける。企業情報登録部は、営利目的で事業を行う企業であってNPOとのタイアップを希望する企業から、当該企業に関する企業情報の登録を受け付ける。タイアップ要求受付部は、NPO情報登録部によって受け付けられたNPO情報と、活動情報登録部によって受け付けられた当該NPO情報に対応する活動情報およびタイアップ情報登録部によって受け付けられた当該NPO情報に対応するタイアップ情報とを関連付けて出力するとともに、企業から、NPOとのタイアップを希望する旨を示すタイアップ要求を受け付ける。諾否受付部は、タイアップ要求受付部によって受け付けられたタイアップ要求を、対応するNPOに送信するとともに、NPOから、当該タイアップ要求に関する諾否の指示を受け付ける。契約締結部は、諾否受付部によって当該タイアップ要求に関する承諾の指示が受け付けられた場合、NPOおよび企業間における契約の締結に関する処理を実行する。確認部は、NPOおよび企業間における契約締結の状況を確認する。決済部は、確認部によって、NPOおよび企業間における契約が締結されたことが確認された場合、タイアップの料金の支払いに関する処理を実行する。出力部は、タイアップ情報において定められるタイアップによって企業に付与される権利の内容を証明するための情報を出力する。
【0011】
プロモーション支援プログラムは、情報処理装置を上記のプロモーション支援装置として機能させるように構成される。
【0012】
プロモーション支援方法は、NPO情報登録ステップ、活動情報登録ステップ、タイアップ情報登録ステップ、企業情報登録ステップ、タイアップ要求受付ステップ、諾否受付ステップ、契約締結ステップ、確認ステップ、決済ステップ、および出力ステップを有する。NPO情報登録ステップは、社会貢献活動を行うNPOから、当該NPOに関するNPO情報の登録を受け付ける。活動情報登録ステップは、NPOから、当該NPOが実施した社会貢献活動の内容に関する活動情報の登録を受け付ける。タイアップ情報登録ステップは、NPOから、当該NPOとのタイアップの内容および条件に関するタイアップ情報の登録を受け付ける。企業情報登録ステップは、営利目的で事業を行う企業であってNPOとのタイアップを希望する企業から、当該企業に関する企業情報の登録を受け付ける。タイアップ要求受付ステップは、NPO情報登録ステップにおいて受け付けられたNPO情報と、活動情報登録ステップにおいて受け付けられた当該NPO情報に対応する活動情報およびタイアップ情報登録ステップにおいて受け付けられた当該NPO情報に対応するタイアップ情報とを関連付けて出力するとともに、企業から、NPOとのタイアップを希望する旨を示すタイアップ要求を受け付ける。諾否受付ステップは、タイアップ要求受付ステップにおいて受け付けられたタイアップ要求を、対応するNPOに送信するとともに、NPOから、当該タイアップ要求に関する諾否の指示を受け付ける。契約締結ステップは、諾否受付ステップにおいて当該タイアップ要求に関する承諾の指示が受け付けられた場合、NPOおよび企業間における契約の締結に関する処理を実行する。確認ステップは、NPOおよび企業間における契約締結の状況を確認する。決済ステップは、確認ステップにおいて、NPOおよび企業間における契約が締結されたことが確認された場合、タイアップの料金の支払いに関する処理を実行する。出力ステップは、タイアップ情報において定められるタイアップによって企業に付与される権利の内容を証明するための情報を出力する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、プロモーション支援装置は、社会貢献活動を行うNPOから、当該NPOに関するNPO情報の登録を受け付ける。そして、プロモーション支援装置は、NPOから、社会貢献活動の内容に関する活動情報と、当該NPOとのタイアップの内容および条件に関するタイアップ情報の登録を受け付ける。また、プロモーション支援装置は、営利目的で事業を行う企業であってNPOとのタイアップを希望する企業から、当該企業に関する企業情報の登録を受け付ける。プロモーション支援装置は、受け付けられたNPO情報と、当該NPO情報に対応する活動情報およびタイアップ情報とを関連付けて出力するとともに、企業から、NPOとのタイアップを希望する旨を示すタイアップ要求を受け付ける。そして、プロモーション支援装置は、受け付けられたタイアップ要求を、対応するNPOに送信するとともに、NPOから、当該タイアップ要求に関する諾否の指示を受け付ける。当該タイアップ要求に関する承諾の指示が受け付けられた場合、プロモーション支援装置は、NPOおよび当該タイアップ要求を行った企業間における契約の締結に関する処理を実行する。プロモーション支援装置は、NPOおよび企業間における契約の締結の状況を確認し、契約が締結されたことが確認された場合、タイアップの料金の支払いに関する処理を実行する。そして、プロモーション支援装置は、タイアップ情報において定められるタイアップによって企業に付与される権利の内容を証明するための情報を出力する。
【0014】
これにより、NPOは活動資金を効率的かつ効果的に獲得することができ、資金を提供する企業も、単にNPOに寄付を行うだけでなく、タイアップによって企業に付与されるNPOのロゴ使用等の権利を簡便かつ確実に獲得してプロモーション活動等に利用することができる。したがって、NPOおよび企業の双方にメリットがもたらされるタイアップを容易に実現することができ、NPOおよび企業の双方を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係るプロモーション支援システムの概略構成を示す図である。
図2】企業端末の概略構成を示すブロック図である。
図3】NPO端末の概略構成を示すブロック図である。
図4】プロモーション支援装置の概略構成を示すブロック図である。
図5】プロモーション支援装置の制御部の機能構成を示すブロック図である。
図6】プロモーション支援装置によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
図7】NPO端末におけるNPO情報表示画面(マイページ画面)の一例を示す図である。
図8】NPO端末におけるNPO情報表示画面(プロフィール画面)の一例を示す図である。
図9図8に続く図である。
図10】NPO端末におけるタイアップ情報設定画面の一例を示す図である。
図11】NPO端末におけるタイアップ情報設定画面の一例を示す図である。
図12】企業端末における企業情報表示画面(マイページ画面)の一例を示す図である。
図13】企業端末におけるタイアップ要求画面(オファー申請画面)の一例を示す図である。
図14図13に続く図である。
図15】企業端末におけるタイアップ要求入力画面(オファー申請入力画面)の一例を示す図である。
図16】企業端末におけるタイアップ要求確認画面(オファー申請確認画面)の一例を示す図である。
図17】企業端末におけるタイアップ要求実施後の画面(オファー申請後の画面)の一例を示す図である。
図18】企業端末におけるタイアップ要求実施後の確認画面(オファー申請実施後の確認画面)の一例を示す図である。
図19】NPO端末におけるタイアップ要求受付時の画面(オファー申請受付画面)の一例を示す図である。
図20】NPO端末におけるタイアップ要求に対する諾否指示受付画面の一例を示す図である。
図21】NPO端末におけるタイアップ要求に対する拒否理由入力画面の一例を示す図である。
図22】契約締結の状況を確認する画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張され、実際の比率とは異なる場合がある。
【0017】
(プロモーション支援システム)
まず、本発明の一実施形態に係るプロモーション支援システムについて説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係るプロモーション支援システムの概略構成を示す図である。
【0019】
図1に示すように、プロモーション支援システム1は、企業端末10、NPO端末20およびプロモーション支援装置30を備える。企業端末10、NPO端末20およびプロモーション支援装置30は、インターネット等のネットワークを介して、相互に通信可能に接続されている。
【0020】
企業端末10は、プロモーション支援システム1を介してNPOとのタイアップを実現してSDGsへの取り組みとそれによるプロモーションを行おうとする企業のユーザーによって使用される端末である。企業は、営利を目的として商品の生産・販売、サービスの提供等の経済活動を営む組織体である。企業端末10は、例えば、携帯電話やスマートフォン、タブレット端末等の携帯端末や、PC等の端末であってもよい。
【0021】
NPO端末20は、プロモーション支援システム1を介して企業に対して活動内容を公開して、タイアップによる相互支援を行おうとするNPOのユーザーによって使用される端末である。NPOは、「Non-Profit Organization」または「Not-for-Profit Organization」の略称であり、様々な社会貢献活動を行い、団体の構成員に対し、収益を分配することを目的としない団体である。NPO端末20は、例えば、携帯電話やスマートフォン、タブレット端末等の携帯端末や、PC等の端末であってもよい。
【0022】
プロモーション支援装置30は、企業とNPOとのタイアップを実現するためのプラットフォームの運営者によって構築され、プロモーション支援システム1全体を制御する装置である。プロモーション支援装置30は、企業端末10またはNPO端末20によってアクセス可能なウェブページを提供したり、各端末にインストール可能なアプリケーションを提供したりする。これにより、プロモーション支援装置30は、各端末から情報を取得して管理すると共に、各端末に対して必要な情報を提供する。
【0023】
なお、プロモーション支援システム1は、上述した構成要素以外の構成要素を備えてもよい。また、プロモーション支援システム1が備える各構成要素の個数は、図1に示す例に限定されない。
【0024】
続いて、各構成要素の詳細について説明する。
【0025】
(企業端末10)
図2は、企業端末の概略構成を示すブロック図である。
【0026】
図2に示すように、企業端末10は、制御部11、記憶部12、通信部13、表示部14および操作受付部15を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。
【0027】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)を備え、プログラムに従い、上述した各構成要素の制御や各種の演算処理を実行する。
【0028】
記憶部12は、予め各種プログラムや各種データを記憶するROM(Read Only Memory)、作業領域として一時的にプログラムやデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、各種プログラムや各種データを記憶するハードディスク等を備える。
【0029】
通信部13は、ネットワークを介して、他の端末や装置等と通信するためのインターフェースを備える。通信部13は、例えば、プロモーション支援装置30等と各種情報等の送受信を行う。
【0030】
表示部14は、LCD(液晶ディスプレイ)や有機ELディスプレイ等を備え、各種情報を表示する。操作受付部15は、タッチセンサーや、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等を備え、ユーザーの各種操作を受け付ける。表示部14および操作受付部15は、表示部14としての表示面に、操作受付部15としてのタッチセンサーを重畳することによって、タッチパネルを構成してもよい。
【0031】
(NPO端末20)
図3は、NPO端末の概略構成を示すブロック図である。
【0032】
図3に示すように、NPO端末20は、制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24および操作受付部25を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。NPO端末20の制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24および操作受付部25の各構成は、それぞれ企業端末10の制御部11、記憶部12、通信部13、表示部14および操作受付部15と同様であるため、説明を省略する。
【0033】
(プロモーション支援装置30)
図4は、プロモーション支援装置の概略構成を示すブロック図である。図5は、プロモーション支援装置の制御部の機能構成を示すブロック図である。
【0034】
図4に示すように、プロモーション支援装置30は、制御部31、記憶部32および通信部33を備える。各構成要素は、バスを介して相互に通信可能に接続されている。プロモーション支援装置30の制御部31、記憶部32および通信部33の各構成は、それぞれ企業端末10の制御部11、記憶部12および通信部13と同様であるため、説明を省略する。
【0035】
プロモーション支援装置30の制御部31は、プログラムを読み込んで処理を実行することによって、図5に示すように、NPO情報登録部311、企業情報登録部312、活動情報登録部313、タイアップ情報登録部314、タイアップ要求受付部315、諾否受付部316、契約締結部317、確認部318、決済部319、および出力部310として機能する。
【0036】
NPO情報登録部311は、社会貢献活動を行うNPOから、当該NPOに関するNPO情報の登録を受け付ける。
【0037】
企業情報登録部312は、営利目的で事業を行う企業から、当該企業に関する企業情報の登録を受け付ける。
【0038】
活動情報登録部313は、NPOから、当該NPOが実施した社会貢献活動の内容に関する活動情報の登録を受け付ける。
【0039】
タイアップ情報登録部314は、NPOから、当該NPOとのタイアップの内容および条件に関するタイアップ情報の登録を受け付ける。
【0040】
タイアップ要求受付部315は、NPO情報と、当該NPO情報に対応する活動情報およびタイアップ情報とを関連付けて出力するとともに、企業から、NPOとのタイアップを希望する旨を示すタイアップ要求を受け付ける。
【0041】
諾否受付部316は、タイアップ要求受付部315によって受け付けられたタイアップ要求を、対応するNPOに送信するとともに、NPOから、当該タイアップ要求に関する諾否の指示を受け付ける。
【0042】
契約締結部317は、諾否受付部316によって当該タイアップ要求に関する承諾の指示が受け付けられた場合、当該NPOおよび当該タイアップ要求を行った企業間の契約の締結に関する処理を実行する。
【0043】
確認部318は、NPOおよび企業間における契約の締結の状況を確認する。
【0044】
決済部319は、確認部318によって、NPOおよび企業間における契約が締結されたことが確認された場合、タイアップの料金の支払いに関する処理を実行する。
【0045】
出力部310は、タイアップ情報において定められる、タイアップによって前記企業に付与される権利の内容を証明するための情報を出力する。
【0046】
なお、企業端末10、NPO端末20およびプロモーション支援装置30の各々は、上述した構成要素以外の構成要素を備えてもよいし、上述した構成要素のうちの一部を備えなくてもよい。
【0047】
(プロモーション支援システム1における処理)
続いて、プロモーション支援システム1における処理の流れについて説明する。
【0048】
本実施形態において、プロモーション支援装置30は、企業とのタイアップを希望するNPOやNPOとのタイアップを希望する企業の担当者が、各自の端末を用いてアクセス可能なウェブサイトまたはアプリケーションを提供する。ウェブサイトまたはアプリケーションにおいては、NPO向けの各種メニューと企業向けの各種メニューが設けられ、NPOおよび企業のユーザーは、各自の端末において必要なメニューを選択し、NPOおよび企業のタイアップ締結に必要な各種処理を行う。本実施形態では、プロモーション支援装置30が、NPOと企業とのタイアップを促進して実現させるためのプラットフォームをウェブサイトの形態で提供する例について、以下詳細に説明する。
【0049】
図6は、プロモーション支援装置によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。図7は、NPO端末におけるNPO情報表示画面(マイページ画面)の一例を示す図である。図8および図9は、NPO端末におけるNPO情報表示画面(プロフィール画面)の一例を示す図である。図10および図11は、NPO端末におけるタイアップ情報設定画面の一例を示す図である。図12は、企業端末における企業情報表示画面(マイページ画面)の一例を示す図である。図13および図14は、企業端末におけるタイアップ要求画面(オファー申請画面)の一例を示す図である。図15は、企業端末におけるタイアップ要求入力画面(オファー申請入力画面)の一例を示す図である。図16は、企業端末におけるタイアップ要求確認画面(オファー申請確認画面)の一例を示す図である。図17は、企業端末におけるタイアップ要求実施後の画面(オファー申請後の画面)の一例を示す図である。図18は、企業端末におけるタイアップ要求実施後の確認画面(オファー申請実施後の確認画面)の一例を示す図である。図19は、NPO端末におけるタイアップ要求受付時の画面(オファー申請受付画面)の一例を示す図である。図20は、NPO端末におけるタイアップ要求に対する諾否指示受付画面の一例を示す図である。図21は、NPO端末におけるタイアップ要求に対する拒否理由入力画面の一例を示す図である。図22は、契約締結の状況を確認する画面の一例を示す図である。
【0050】
図6のフローチャートに示す処理のアルゴリズムは、プロモーション支援装置30の記憶部32にプログラムとして記憶されており、制御部31によって実行される。
【0051】
図6に示すように、プロモーション支援装置30は、NPOから、当該NPOに関するNPO情報の登録を受け付ける(ステップS101)。たとえば、プロモーション支援装置30は、NPO端末20からの要求に応じて、NPOのユーザー登録を行うための画面をNPO端末20に送信し、メールアドレス等を用いた認証やパスワードの設定等を実施する。メールアドレスは、パスワードとともに、プロモーション支援装置30において当該NPOを識別・認証するためのログイン情報として用いられる。たとえば、NPO端末20がプロモーション支援装置30にアクセスして、メールアドレス等を用いたログインが実行されると、NPO端末20には、図7に示すようなNPO情報表示画面(マイページ画面)が表示される。
【0052】
続いて、プロモーション支援装置30は、NPO情報の登録画面を表示するための情報を、NPO端末20に送信する。NPO端末20は、登録画面を介して、NPOから、当該NPOのアイコン、組織名、組織形態、設立時期、代表者、運営人数、ウェブサイト、住所、主な収入源等に関する情報を受け付ける。NPO端末20は、さらに、NPOの活動エリア、活動ジャンル、紹介文、その他NPOを説明するための写真、画像、テキスト、SNSのアカウント等の情報も受け付ける。NPO端末20は、受け付けた情報をプロモーション支援装置30に送信する。プロモーション支援装置30は、NPO端末20から受信した情報を、NPO情報として、記憶部32のデータベースに記憶する。
【0053】
活動エリアは、NPOが活動する範囲や地域を示す情報であり、たとえば、日本全国、東日本、関東地方、海外といった範囲や、具体的な都道府県、市区町村等の地域を示す情報が受け付けられてもよい。
【0054】
活動ジャンルは、NPOの活動内容の分類を示す情報であり、たとえば、保健・医療・福祉、社会教育、まちづくり、観光、農山漁村・中山間地域、学術・文化・スポーツ、環境の保全、災害救援、地域安全、人権・平和、国際協力、男女共同参画社会、こどもの健全育成、情報化社会、科学技術の振興、経済活動の活性化、職業能力・雇用機会、消費者の保護、連絡・助言・援助、条例指定、動物、食料支援、障がい者支援等を示す情報が受け付けられる。
【0055】
たとえば、図7に示すマイページ画面において、「プロフィール」の項目が選択されると、NPO端末20には、図8および図9に示すような、NPO情報表示画面(プロフィール画面)が表示される。プロフィール画面には、上記の処理において登録された各種NPO情報が表示される。
【0056】
続いて、プロモーション支援装置30は、NPOから、当該NPOが実施した社会貢献活動の内容に関する活動情報の登録を受け付ける(ステップS102)。プロモーション支援装置30は、活動情報の登録画面を表示するための情報を、NPO端末20に送信する。NPO端末20は、登録画面を介して、NPOから、当該NPOの活動情報の登録を受け付ける。活動情報は、たとえば、NPOが社会貢献活動を実施する様子を撮影した写真や動画、テキスト等を示す情報である。NPO端末20は、受け付けた活動情報をプロモーション支援装置30に送信する。プロモーション支援装置30は、NPO端末20から受信した情報を、活動情報として、記憶部32のデータベースに記憶する。たとえば、図7に示すマイページ画面において、「活動記録」の項目が選択されると、登録された活動情報に基づいて、NPOが実施している社会貢献活動が、ブログのような形式で閲覧可能に表示される。
【0057】
続いて、プロモーション支援装置30は、NPOから、当該NPOとのタイアップの内容および条件に関するタイアップ情報の登録を受け付ける(ステップS103)。プロモーション支援装置30は、たとえば、図10および図11に示すタイアッププラン設定画面のような、タイアップ情報の登録画面を表示するための情報を、NPO端末20に送信する。NPO端末20は、図10および図11に示すような画面を介して、NPOから、タイアップ情報の登録を受け付ける。タイアップ情報は、当該NPOと企業とがタイアップする場合の内容および条件を示す情報であり、たとえば、タイアップの料金プランに関する情報と、各料金プランにおいて企業に付与される権利の内容に関する情報が含まれる。料金プランとしては、たとえば、月額3万円、月額5万円、月額10万円といった定額の料金や、企業の売上や利益の所定の割合や、企業における特定の商品やサービスの販売・提供数に応じて変動する料金等が設定されうる。
【0058】
企業に付与される権利としては、たとえば、「NPOのロゴを企業の名刺、ホームページ、各種資料に掲載することができる」という権利が設定され得る。これにより、企業は、NPOとタイアップしていることを自由に広報することができ、SDGsやESGへの貢献等を社内外に向けて容易かつ適切にアピールすることができる。また、企業に付与される権利として、たとえば、「NPOの活動状況の報告や、タイアップに関する御礼のメッセージ等を、企業が指定した宛先にNPOから送信する」という権利も設定され得る。これにより、たとえば、企業の従業員に活動状況の報告やタイアップに関する御礼が送信されることによって、企業に対する従業員のエンゲージメントを向上させることができる。また、企業に付与される権利として、「NPOの代表等のメンバーが、企業の社内イベントや商品企画会議等に参加して協業する」という権利も設定され得る。これにより、企業はNPOとより深く関わって、NPOが解決している社会課題等について理解を深めることができ、企業のSDGsに関するブランディング等の取り組みを、より効果的に進めることができる。企業のSDGsに関するブランディングを構築することは、企業の売上や利益を向上さることができる。
【0059】
図10の画面においては、プロモーション支援装置30は、NPOから、NPOが企業に使用を許諾するロゴの登録を受け付ける。NPOは、図10の画面において、「協賛バッジロゴ登録」の欄に配置されている「Choose File」ボタンを選択して、使用を許諾するロゴの画像ファイルを選択して登録する。これにより、「Preview」の欄に表示されているように、NPOのロゴに「私たちはこの活動に協賛しています」といった説明が付加され、企業が名刺等に掲載して使用可能なロゴ画像が生成される。また、図10の画面において、「3万円プラン」、「5万円プラン」、「10万円プラン」の各プランの「設定」ボタンが選択されると、図11に示すような各プランの設定画面が表示される。NPOは、図11の画面において、上記のような企業に付与する権利の内容(タイアップ内容)や、制限事項を入力して、タイアップ情報として登録することができる。
【0060】
続いて、プロモーション支援装置30は、営利目的で事業を行う企業であってNPOとのタイアップを希望する企業から、当該企業に関する企業情報の登録を受け付ける(ステップS104)。たとえば、プロモーション支援装置30は、企業端末10からの要求に応じて、企業のユーザー登録を行うための画面を企業端末10に送信し、メールアドレス等を用いた認証やパスワードの設定等を実施する。メールアドレスは、パスワードとともに、プロモーション支援装置30において当該企業を識別・認証するためのログイン情報として用いられる。たとえば、企業端末10がプロモーション支援装置30にアクセスして、メールアドレス等を用いたログインが実行されると、企業端末10には、図12に示すような企業情報表示画面(マイページ画面)が表示される。
【0061】
続いて、プロモーション支援装置30は、企業情報の登録画面を表示するための情報を、企業端末10に送信する。企業端末10は、登録画面を介して、企業から、当該企業のアイコン、名称、業種、本社所在地、ウェブサイト等に関する情報を受け付けてる。企業端末10は、受け付けた情報をプロモーション支援装置30に送信する。プロモーション支援装置30は、企業端末10から受信した情報を、企業情報として、記憶部32のデータベースに記憶する。
【0062】
続いて、プロモーション支援装置30は、NPO情報と、当該NPO情報に対応する活動情報およびタイアップ情報とを関連付けて出力する(ステップS105)。具体的には、プロモーション支援装置30は、ステップS101の処理において登録が受け付けられたNPO情報と、ステップS102の処理において登録が受け付けられた活動情報と、ステップS103の処理において登録が受け付けられたタイアップ情報とを、当該NPOに関する情報として互いに関連付けて出力する。ここで、プロモーション支援装置30は、企業から、NPOの活動エリアに関する情報および活動ジャンルに関する情報の少なくとも一つを含む検索条件を受け付けて、当該検索条件を充足するNPOに関する情報を、企業端末10において閲覧可能な画面として出力することができる。
【0063】
続いて、プロモーション支援装置30は、企業端末10から、所望のNPOとのタイアップを希望する旨を示すタイアップ要求を受け付ける(ステップS106)。たとえば、企業端末10を使用する企業のユーザーは、プロモーション支援装置30によって提供される画面において、活動エリアや活動ジャンルを含む条件を用いた検索を実行して、タイアップを希望するNPOを発見する。企業端末10において表示される画面において、当該NPOが選択されると、図13および図14に示すような画面が表示され、企業はNPOに対してタイアップ要求を送信することができる。なお、プロモーション支援装置30は、企業がタイアップを希望するNPOをスムーズに発見するために、上記のような検索機能だけでなく、予め企業から登録された希望や過去のタイアップ成約実績等に基づいてタイアップ先のNPOを推薦するリコメンド機能やマッチング機能等を提供してもよい。
【0064】
図13および図14の画面においては、タイアップ要求を送信する企業の情報が表示されるとともに、タイアップ要求を受けたNPOから企業への連絡先情報として、担当者の氏名、担当者の部署、担当者のメールアドレス、電話番号の入力を受け付け可能である。また、タイアップ要求の内容(タイアップオファーの内容)として、タイアップの種別、タイアップ要求への返答期限等に関する選択を受け付けたり、契約期間や契約更新等に関する情報を表示して企業の確認を受け付けたりすることができる。タイアップの種別としては、たとえば、プロモーション型タイアップ契約と、スポンサー型タイアップ契約の2種類が用意される。プロモーション型タイアップ契約は、NPOと企業とがコラボレーションして、特定の商品、サービス、イベント等を提供する形態のタイアップである。スポンサー型タイアップ契約は、企業がNPOを総合的に支援するスポンサーとなって、企業はNPOに定期的に資金を提供し、NPOは企業にロゴの使用等の権利を付与する形態である。
【0065】
図14の画面において、タイアップの種別が選択されると、図15の画面が表示され、企業が希望する具体的なタイアップ情報の選択を受け付けることができる。図15の例においては、タイアップの種別としてスポンサー型タイアップ契約が選択され、タイアップの料金プランとして月額3万円のプランが選択されている。また、企業が希望する具体的な権利の内容として、社員の名刺の下部にNPOの協賛バッジを使用することと、企業のパンフレットに応援団体としてNPOの情報を記載することが入力されている。
【0066】
図14の画面において、「確認画面へ」のボタンが選択されると、図16に示すような確認画面が表示され、図13図15の画面において選択・入力されたタイアップ要求に関する情報が表示される。
【0067】
図16の画面において、「オファーを送信する」のボタンが選択されると、図17に示すような送信画面が表示され、企業がタイアップを希望するNPOに対して、タイアップ要求が送信される。タイアップ要求を送信後、企業側の画面において「タイアップオファー」のメニューが選択されると、図18に示すような画面が表示され、企業の担当者は、送信済のタイアップ要求の内容や状況を確認したり、タイアップ要求を取り下げたりすることができる。
【0068】
続いて、プロモーション支援装置30は、タイアップ要求を、対応するNPOに送信するとともに、NPOから、当該タイアップ要求に関する諾否の指示を受け付け(ステップS107)、タイアップ要求が承諾されたか否かを判断する(ステップS108)。たとえば、プロモーション支援装置30は、図19に示すような画面を用いてNPOからタイアップ要求に関する諾否の指示を受け付ける。図19の画面には、NPOに対してタイアップ要求を行った企業に関する情報や、タイアップのプラン・内容に関する各種情報が表示される。
【0069】
たとえば、図19の画面において、「受託する」ボタンが選択された場合、プロモーション支援装置30は、図20に示すような確認画面を表示し、「オファーを承諾する」ボタンが選択された場合、タイアップ要求が承諾される(ステップS108:YES)。
【0070】
一方、図19の画面において、「却下する」ボタンが選択された場合、プロモーション支援装置30は、図21に示すような確認画面を表示し、「オファーを却下する」ボタンが選択された場合、タイアップ要求が拒否される(ステップS108:NO)。図21の画面においては、NPOが却下理由を入力する欄も設けられており、入力された却下理由を企業に送信して却下理由を企業にフィードバックすることができる(ステップS109)。
【0071】
タイアップ要求が承諾された場合(ステップS108:YES)、プロモーション支援装置30は、NPOおよび当該タイアップ要求を行った企業に対して、当該NPOおよび当該企業間における契約の締結に関する処理を実行する(ステップS110)。たとえば、プロモーション支援装置30は、電子的な契約によってNPOおよび企業間における契約の締結処理を実行するように、NPOおよび企業に各種電子契約システムの利用を案内してもよく、あるいは、プロモーション支援装置30が電子契約の締結処理を実行してもよい。たとえば、プロモーション支援装置30は、予め記憶部32に記憶されたNPOおよび企業のタイアップに関する契約の雛型を、タイアップ情報およびタイアップ要求の内容に基づいて修正してNPOおよび企業に提示し、双方から内容に同意する旨の指示を受け付けた場合に、契約を締結してもよい。また、一方から契約内容の修正等に関する要望が受け付けられた場合には、プロモーション支援装置30は、他方に要望の内容を送信し、他方から要望に合意する旨の指示を受け付けた場合には、双方の合意が形成されたものとして契約を締結してもよい。契約が締結された場合、プロモーション支援装置30は、その旨を記憶部32に記憶する。
【0072】
続いて、プロモーション支援装置30は、NPOおよび企業間における契約締結の状況を確認する(ステップS111)。
【0073】
契約が締結されていなければ(ステップS111:NO)、プロモーション支援装置30は、たとえば図22に示すような画面を用いて、NPOおよび企業の双方に対して契約の締結を案内したり促進したりする(ステップS112)。図22の画面は、企業側において表示される画面の例である。図22の画面においては、当該企業がタイアップ要求を送信して承認されたタイアップ希望先のNPOとの間で、タイアップ契約が未締結になっていることと、内容を確認して契約を完了させるように促すメッセージが表示されている。
【0074】
契約が締結されていれば(ステップS111:YES)、プロモーション支援装置30は、タイアップ料金の支払い処理を実行する(ステップS113)。具体的には、プロモーション支援装置30は、タイアップ情報において定められた料金プランに関する情報や、タイアップ要求において選択されて契約が成立した料金プランに関する情報に基づいて、企業がNPOに対して支払うべき金額を決定し、当該金額の支払処理を実行する。たとえば、月額3万円の料金プランが契約されている場合、銀行振込やクレジットカード等の各種の支払い方法によって、企業がNPOに対して毎月3万円を支払うための各種処理を、各種決済システム等を介して実行する。ここで、支払処理が実行された金額のうちの所定の割合または所定の金額が、プロモーション支援装置30を構築・運営する事業者に運営費として支払われてもよい。
【0075】
続いて、プロモーション支援装置30は、タイアップ情報において定められる、タイアップによって企業に付与される権利の内容を証明するための情報を出力し(ステップS114)、処理を終了する。たとえば、プロモーション支援装置30は、図22に示すようなタイアップ契約の内容を確認する画面の「ライセンス内容」の欄に、企業に付与される権利の内容を掲載すること等によって、企業に付与される権利の内容を証明するための情報を出力することができる。
【0076】
本実施形態は、以下の効果を奏する。
【0077】
プロモーション支援装置30は、社会貢献活動を行うNPOから、当該NPOに関するNPO情報の登録を受け付ける。そして、プロモーション支援装置30は、NPOから、社会貢献活動の内容に関する活動情報と、当該NPOとのタイアップの内容および条件に関するタイアップ情報の登録を受け付ける。また、プロモーション支援装置30は、営利目的で事業を行う企業であってNPOとのタイアップを希望する企業から、当該企業に関する企業情報の登録を受け付ける。プロモーション支援装置30は、受け付けられたNPO情報と、当該NPO情報に対応する活動情報およびタイアップ情報とを関連付けて出力するとともに、企業から、NPOとのタイアップを希望する旨を示すタイアップ要求を受け付ける。そして、プロモーション支援装置30は、受け付けられたタイアップ要求を、対応するNPOに送信するとともに、NPOから、当該タイアップ要求に関する諾否の指示を受け付ける。当該タイアップ要求に関する承諾の指示が受け付けられた場合、プロモーション支援装置30は、NPOおよび当該タイアップ要求を行った企業間における契約の締結に関する処理を実行する。プロモーション支援装置30は、NPOおよび企業間における契約の締結の状況を確認し、契約が締結されたことが確認された場合、タイアップの料金の支払いに関する処理を実行する。そして、プロモーション支援装置30は、タイアップ情報において定められるタイアップによって企業に付与される権利の内容を証明するための情報を出力する。
【0078】
従来、マーケットが企業や商品・サービスに求める価値観としては、早い、安い、旨い、というように、マーケットを構成する消費者各自に直接的な利得を与えることが重要視されてきた。しかし、近年ではマーケットの価値観も変化しており、従来の早い安い旨いといった価値観ではなく、エシカル(倫理的に正しい)といった価値観や、サステナブル(持続可能)といった価値観が、商品やサービスを選択する際の判断基準として重視されるようになっている。このように、社会全体の価値観や意識が大きく変化しているため、企業においても、従来はコストとして捉えることが多かったSDGsを、売上を増加させて事業を成長させたり生存させたりするチャンスとしての投資と捉えることが重要となっている。しかし、上述のように、SDGsについて本格的に検討・実行する人員や資金等のリソースが十分にない中小企業等においては、SDGsに取り組むことが困難である。また、これまでの企業とNPOとの関係は、企業がNPOに対して一方的に寄付を行うことが一般的であり、企業がSDGs対応という課題を解決するための手段としてNPOと協業すること、すなわち、企業がNPOに寄付を行うだけでなく、NPO側からも見返りを求めるという考え方は一般的ではなかった。そのため、企業からNPOに対して、寄付を行う代わりに企業の事業課題解決のために一定の権利を付与して欲しいという交渉を行うことも一般的ではなく、企業とNPOのタイアップは提案も実現もされてこなかった。
【0079】
本発明のプロモーション支援装置30によれば、資金を調達して社会課題を解決したいNPOと、SDGsに対応して事業課題を解決したい企業とが、効率的かつ効果的にマッチングするプラットフォームを提供することができる。これにより、NPOは活動資金を効率的かつ効果的に獲得することができ、資金を提供する企業も、単にNPOに寄付を行うだけでなく、タイアップによって企業に付与されるNPOのロゴ使用等の権利を簡便かつ確実に獲得してプロモーション活動等に利用することができる。したがって、NPOおよび企業の双方にメリットがもたらされるタイアップを容易に実現することができ、NPOおよび企業の双方を支援することができる。
【0080】
より具体的な実施イメージとしては、NPOは、プロモーション支援装置30が提供するプラットフォームにNPOに関する情報や日々の活動内容を投稿する。企業は、自社が志向するSDGsの参画項目や自社の活動エリア等に基づいて、条件に合うタイアップ先のNPOを検索してタイアップ要求を行う。NPOがタイアップ要求を承認すると、契約締結の処理が実行され、NPOと企業のタイアップが実現する。SDGsには17個の目標が設定されており、社会貢献活動を実施するNPOの数は5万以上である。そのため、本実施形態のプロモーション支援装置30によって実現される企業とNPOとのタイアップについても、様々な形が想定される。
【0081】
たとえば、子ども食堂を提供するNPOと、中小企業とのタイアップを例に挙げて説明する。子ども食堂は、SDGsの目標の中で、「貧困をなくそう」、「飢餓をゼロに」、「すべての人に健康と福祉を」、「住み続けられるまちづくりを」といった目標に対して貢献を行っている。中小企業は、子ども食堂を運営するNPOとタイアップに関する契約を締結し、企業の売上の一部をNPOに提供するかわりに、企業の名刺やホームページにNPOのロゴを掲載する権利と、子ども食堂を利用した子ども達からの画像付きのメッセージを毎月企業の従業員に送付してもらう権利を得る。このタイアップにより、NPOとしては、企業から資金の提供を受けることによって活動資金が増加し、子ども達への支援をより拡大させることができる。また、企業としては、このタイアップにより、自社では困難であったSDGsへの取り組みを容易に実現することができる。たとえば、企業の従業員は、いつもの仕事で作られた売上が、「地域の子ども達」の力になっているという実感を得ることができ、「働き甲斐」を見出だすことができる。これにより、従業員のエンゲージメントの向上、すなわち離職率の低下が実現され得る。また、企業の求職者に対しては、この企業で働くことによって、「社会に貢献している実感」を得られるという明確なメッセージを伝えることができる。これにより、採用ブランディングの向上、すなわち採用力の強化が実現され得る。また、企業の取引先に対しては、タイアップしているNPOの取り組みをホームページやSNS等で広報することによって、取引先企業からのイメージを向上させることができる。これにより、企業間取引の優位性、すなわち売上への貢献といった具体的なメリットを享受することができる。このように、ビジネスのプロフェッショナルである企業と、社会貢献のプロフェッショナルであるNPOとをタイアップさせ、お互いの事業活動と社会貢献活動を支え合うことによって、より良い社会の実現に繋げることができる。
【0082】
また、従来、企業からNPOへの資金提供は、見返りを求めずに無償で資金提供する寄付であるという考え方が固定的であったため、企業としては会計管理上、税務上の寄付金控除の上限金額を意識しつつNPOへの寄付を行っていたため、寄付金額が限られていたという実情がある。しかし、本発明のプロモーション支援装置30により提供されるプラットフォームによって、企業のプロモーションに関するNPOとのタイアップという新しい取り組みを行うことができれば、企業としては、NPOに提供する資金を、寄付ではなくて、広告宣伝費等の別の位置付けとして捉えることができる。これにより、企業の会計管理上において、NPOに提供する資金を広告宣伝費等の費用として計上して、税務上の有利な取り扱いを受けることができるため、NPOに提供する資金に関する寄付金控除額という上限を外して考えることができる。このような観点でも、本発明のプロモーション支援装置30は、企業とNPOとのタイアップという新しい関係を構築・マッチングすることができ、結果として、NPOおよび企業の双方を支援することができる。
【0083】
また、プロモーション支援装置30は、タイアップ情報として、少なくとも一つのタイアップの料金プランに関する情報と、各料金プランにおいて企業に付与される権利の内容に関する情報の登録を受け付ける。これにより、企業がNPOとタイアップするために必要な料金と、タイアップにより企業が得られる権利の内容を事前に登録することができる。したがって、NPOに支払う寄付の金額や、寄付によってNPOから企業に提供される権利の内容について、NPOと企業の間において都度都度交渉したり調整したりする必要がなくなり、NPOと企業とのタイアップを円滑に実現することができる。
【0084】
また、プロモーション支援装置30は、活動情報として、NPOが実施した活動の様子を示すテキストまたは画像の登録を受け付ける。これにより、NPOは自身の活動内容を、タイアップ先を探している企業等に対して容易に発信することができる。また、企業側もNPOの活動内容や実態を容易かつ適切に把握してタイアップ先のNPOを検討することができる。
【0085】
また、プロモーション支援装置30は、NPO情報として、当該NPOの活動エリアに関する情報および活動ジャンルに関する情報の少なくとも一つの登録を受け付ける。これにより、多数のNPOを活動エリアと活動ジャンルというNPOの活動内容を示す重要な要素によって分類することができ、たとえば企業が希望条件に合ったタイアップ先を探す際に、効率的に探すことができる。
【0086】
また、プロモーション支援装置30は、企業から、NPOの活動エリアに関する情報および活動ジャンルに関する情報の少なくとも一つを含む検索条件を受け付けて、当該検索条件を充足するNPOに関する情報を企業が閲覧可能に出力する。これにより、企業が希望条件に合ったタイアップ先を容易に探すことができる。
【0087】
また、プロモーション支援装置30は、権利の内容に関する情報として、NPOのロゴに関する企業に対する使用許諾に関する情報の登録を受け付ける。これにより、企業はNPOとのタイアップによって、NPOのロゴに関する使用許諾の権利を容易かつ確実に得ることができ、NPOのロゴを活用したSDGs対応を効率的かつ効果的に進めることができる。たとえば、企業は、NPOのロゴを名刺やホームページ、資料等に掲載することによって、容易に企業のイメージアップを図ることができる。
【0088】
また、プロモーション支援装置30は、権利の内容に関する情報として、NPOが企業に対して提供するNPOの活動に関する情報の登録を受け付ける。これにより、企業はNPOとのタイアップによって、NPOから、当該NPOの活動に関する情報の提供を容易かつ確実に得ることができ、NPOが実施した社会貢献活動に関する情報を活用したSDGs対応を効率的かつ効果的に進めることができる。
【0089】
また、プロモーション支援装置30は、電子的な契約によってNPOおよび企業間における契約の締結処理を実行するようにNPOおよび企業に案内する。これにより、NPOと企業とが容易にタイアップ契約を締結することができるようになり、NPOと企業とのタイアップを円滑に実現することができる。
【0090】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲内において、種々の変更や改良等が可能である。
【0091】
たとえば、上述した本実施形態では、プロモーション支援装置30が、NPOと企業のタイアップを実現するためのプラットフォームをウェブサイトの形態で提供する例について説明したが、プラットフォームの提供形態はこれに限定されない。たとえば、プロモーション支援装置30によって提供される機能の一部は、企業端末10またはNPO端末20にインストールされたアプリケーションによって実行されてもよい。
【0092】
また、上述した実施形態に係るプロモーション支援システム1の処理は、上述したステップ以外のステップを含んでもよく、あるいは、上述したステップのうちの一部を含まなくてもよい。また、ステップの順序は、上述した実施形態に限定されない。さらに、各ステップは、他のステップと組み合わされて一つのステップとして実行されてもよく、他のステップに含まれて実行されてもよく、複数のステップに分割されて実行されてもよい。
【0093】
また、上述した実施形態に係るプロモーション支援システム1の各装置における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウエア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記のプログラムは、例えば、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記のプログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、プロモーション支援システム1の各装置の一機能としてその装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。
【符号の説明】
【0094】
1 プロモーション支援システム、
10 企業端末、
11 制御部、
12 記憶部、
13 通信部、
14 表示部、
15 操作受付部、
20 NPO端末、
21 制御部、
22 記憶部、
23 通信部、
24 表示部、
25 操作受付部、
30 プロモーション支援装置、
31 制御部、
32 記憶部、
33 通信部、
311 NPO情報登録部、
312 企業情報登録部、
313 活動情報登録部、
314 タイアップ情報登録部、
315 タイアップ要求受付部、
316 諾否受付部、
317 契約締結部、
318 確認部、
319 決済部、
310 出力部。
【要約】
【課題】NPOおよびNPOに寄付を行う企業の双方にメリットをもたらすタイアップを実現して、NPOおよび企業の双方を支援するためのプロモーション支援装置を提供する。
【解決手段】プロモーション支援装置は、NPOに関するNPO情報と、当該NPOの活動情報および当該NPOとのタイアップの内容および条件に関するタイアップ情報とを関連付けて出力するとともに、企業から、NPOとのタイアップを希望する旨を示すタイアップ要求を受け付け、NPOから、タイアップ要求に関する諾否の指示を受け付け、NPOおよび企業間における契約の締結に関する処理を実行し、NPOおよび企業間における契約が締結されたことが確認された場合、タイアップの料金の支払いに関する処理を実行し、タイアップ情報において定められるタイアップによって企業に付与される権利の内容を証明するための情報を出力する。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22