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特許7136531使い捨て液状エアロゾル発生物品及びエアロゾル発生装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】使い捨て液状エアロゾル発生物品及びエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/42 20200101AFI20220906BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20220906BHJP
   A24D 1/20 20200101ALI20220906BHJP
【FI】
A24F40/42
A24F40/10
A24D1/20
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020572688
(86)(22)【出願日】2019-10-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-21
(86)【国際出願番号】 KR2019014394
(87)【国際公開番号】W WO2020091393
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2020-12-25
(31)【優先権主張番号】10-2018-0131318
(32)【優先日】2018-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】パク、イン ス
(72)【発明者】
【氏名】コ、トン キョン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、サン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】チョン、ソン ファン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ウン ミ
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-506594(JP,A)
【文献】国際公開第2018/182322(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
A24D 1/00- 1/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生基材部及びフィルタ部を含み、
前記エアロゾル発生基材部は、エアロゾル形成用液状物質が含浸された吸収体を含み、
前記液状物質は、10~30回吸入量で含まれ
前記エアロゾル形成用液状物質は、前記吸収体1g当たり0.05g~0.8g含浸される、使い捨て液状エアロゾル発生物品。
【請求項2】
前記エアロゾル形成用液状物質が含浸された吸収体は、直接使い捨て液状エアロゾル発生物品巻紙に巻かれて含まれることを特徴とする請求項に記載の使い捨て液状エアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記巻紙は、防水処理されていない巻紙であることを特徴とする請求項に記載の使い捨て液状エアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記吸収体は、紙、綿、及びシリカからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の使い捨て液状エアロゾル発生物品。
【請求項5】
前記吸収体は、紙にシワを形成して巻き取った形態であることを特徴とする請求項に記載の使い捨て液状エアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記吸収体は、原紙をクリンピング(crimping)してストライプ状のシワや切り込みを入れて巻き取った形態であることを特徴とする請求項に記載の使い捨て液状エアロゾル発生物品。
【請求項7】
前記液状物質は、0.1~5重量部のニコチン、5~60重量部のグリセリン及び5~35重量部の溶媒を含むことを特徴とする請求項1に記載の使い捨て液状エアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記使い捨て液状エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基材部の両末端にそれぞれ第1フィルタ部及び第2フィルタ部が備えられることを特徴とする請求項1に記載の使い捨て液状エアロゾル発生物品。
【請求項9】
請求項1に記載の使い捨て液状エアロゾル発生物品と、
エアロゾル発生物品収容溝、及び前記エアロゾル発生物品収容溝の底に備えられたヒータ部材を含むエアロゾル発生手段と、を含むエアロゾル発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年10月30日付の韓国特許出願第10-2018-0131318号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として含む。
【0002】
本発明は、タバコの代用品として使用されうる使い捨て液状エアロゾル発生物品及びエアロゾル発生装置に関する。
【背景技術】
【0003】
エアロゾル発生装置の一般的な類型としては、電気作動式喫煙装置が挙げられる。公知された電気作動式喫煙装置は、図1に図示されたように、典型的に、バッテリを含んでいるエアロゾル発生手段1及びエアロゾル発生手段と共に使用するように、特別に設計されたエアロゾル発生物品3を含み、前記エアロゾル発生手段1は、エアロゾル発生物品3を加熱するための電気ヒータを含んでいる。
【0004】
前記電気作動式喫煙装置の一例として、前記エアロゾル発生物品3は、タバコプラグのようなエアロゾル形成基材のプラグを含み、前記エアロゾル発生物品3がエアロゾル発生手段1内に挿入されるとき、エアロゾル発生手段1内に収容されたヒータがエアロゾル形成基材プラグを加熱してエアロゾルを発生させる。
【0005】
前記のようなエアロゾル発生物品3に含まれるエアロゾル形成基材プラグは、平均して200~500回の吸入が可能なエアロゾル形成用液状物質を一回で充填して使用可能になっており、一回充填で長期使用が可能になる。
【0006】
しかし、前記のような従来のエアロゾル発生装置を長期間使用する場合、エアロゾル形成用液状物質が漏れてしまい、マウスピースフィルタの交換なしに続けて使用するので、細菌汚染など衛生上の問題が発生し、使用する間、空気中に露出された液状が変質されるか、香味が変わる問題が発生しうる。
【0007】
したがって、前記のような問題を解決することができる技術の開発が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】大韓民国公開特許第10-2013-0123236号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前記のような従来技術の問題を解決するために案出されたものであって、エアロゾル形成用液状物質を30回吸入量以下に含み、1回使用後に廃棄することができるので、エアロゾル形成用液状物質の漏れ、マウスピースフィルタの汚染、エアロゾル形成用液状物質の変質、香味変質などの問題を効果よく解決することができる使い捨て液状エアロゾル発生物品を提供することを目的とする。
【0010】
また、エアロゾル形成用液状物質が含浸された吸収体を一般巻紙で巻く場合にも、巻紙が濡れないので、経済的に製造可能な使い捨て液状エアロゾル発生物品を提供することを目的とする。
【0011】
また、前記使い捨て液状エアロゾル発生物品を含むエアロゾル発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するために、本発明は、
エアロゾル発生基材部及びフィルタ部を含み、
前記エアロゾル発生基材部は、エアロゾル形成用液状物質が含浸された吸収体を含み、
前記液状物質は、10~30回吸入量で含まれる使い捨て液状エアロゾル発生物品を提供する。
【0013】
本発明の一実施形態において、前記エアロゾル形成用液状物質は、吸収体1g当たり0.05g~0.8g含浸されうる。
【0014】
本発明の一実施形態において、前記使い捨て液状エアロゾル発生物品は、製造完了後、24時間経過した時点で液状物質が吸収体から使い捨て液状エアロゾル発生物品の他の構成部分に移行する比率が0~1重量%でもある。
【0015】
本発明の一実施形態において、前記エアロゾル形成用液状物質が含浸された吸収体は、直接使い捨て液状エアロゾル発生物品巻紙に巻かれて含まれうる。
【0016】
本発明の一実施形態において、前記巻紙は、防水処理されていない巻紙でもある。
【0017】
本発明の一実施形態において、前記吸収体は、紙、綿、及びシリカからなる群から選択されうる。
【0018】
本発明の一実施形態において、前記吸収体は、紙にシワを形成して巻き取った形態のものでもある。
【0019】
本発明の一実施形態において、前記吸収体は、原紙をクリンピング(crimping)してストライプ状のシワや切り込みを入れて巻き取った形態のものでもある。
【0020】
本発明の一実施形態において、前記液状物質は、0.1~5重量部のニコチン、5~60重量部のグリセリン及び5~35重量部の溶媒を含んでもよい。
【0021】
本発明の一実施形態において、前記使い捨て液状エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基材部の両末端にそれぞれ第1フィルタ部及び第2フィルタ部が備えられる。
【0022】
また、本発明は、前記本発明の使い捨て液状エアロゾル発生物品と、エアロゾル発生物品収容溝、及び前記エアロゾル発生物品収容溝の底に備えられたヒータ部材を含むエアロゾル発生手段と、を含むエアロゾル発生装置を提供する。
【発明の効果】
【0023】
本発明の使い捨て液状エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成用液状物質を30回吸入量以下に含み、1回使用後に廃棄できるので、エアロゾル形成用液状物質の漏れ、マウスピースフィルタの汚染、エアロゾル形成用液状物質の変質、香味変質などの問題を効果的に解決することができる。
【0024】
また、エアロゾル形成用液状物質が含浸された吸収体を一般巻紙で巻く場合にも、巻紙が濡れないので、経済的に使い捨て液状エアロゾル発生物品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】従来のエアロゾル発生装置の斜視図である。
図2】本発明の使い捨て液状エアロゾル物品の一実施例を示す図面である。
図3】本発明の使い捨て液状エアロゾル物品の一実施例を示す図面である。
図4】本発明の使い捨て液状エアロゾル発生物品を撮影した写真である。
図5】本発明の使い捨て液状エアロゾル発生物品を撮影した写真である。
図6】本発明の使い捨て液状エアロゾル発生物品に含まれる液状物質が含浸された吸収体を撮影した写真である。
図7】本発明の使い捨て液状エアロゾル発生物品に含まれる吸収体を撮影した写真である。
図8】本発明のエアロゾル発生装置の一実施例を示す図面である。
図9】本発明のエアロゾル発生装置の一実施例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付された図面に基づいて本発明の望ましい実施例について詳細に説明する。本発明の説明に先立って関連した公知機能及び構成に係わる具体的説明が、本発明の要旨を不明にする恐れがあると判断される場合、それについての説明は省略する。
【0027】
下記説明と図面は、当業者が、説明される装置と方法を容易に実施可能なように特定の実施例を例示する。他の実施例は、構造的、論理的に他の変形を含んでもよい。個別構成要素と機能は、明確に要求されない限り、一般的に選択され、過程の順序は変わりうる。幾つかの実施例の部分と特徴は、他の実施例に含まれるか、他の実施例に代替されうる。
【0028】
本発明は、図2ないし図5に図示されたような使い捨て液状エアロゾル発生物品200を提供する。
【0029】
本発明の使い捨て液状エアロゾル発生物品100は、エアロゾル発生基材部及びフィルタ部20を含み、前記エアロゾル発生基材部は、エアロゾル形成用液状物質が含浸された吸収体10を含み、前記液状物質は、10~30回吸入量で含まれうる。
【0030】
前記10~30回は、一回喫煙時に吸入可能な回数を示したものであって、上述した範囲を外れる場合には、喫煙量が不足であるか、過度に多くて、浪費要素が大きくなり、特に、30回吸入量を超過する場合には、吸収体に対するエアロゾル形成用液状物質の含浸量が増加し、液状物質によって巻紙が濡れる問題が発生してしまう。
【0031】
前記10~30回吸入量は、液状物質重量で10~60mgでもある。
【0032】
前記エアロゾル形成用液状物質は、さらに望ましくは、10~20回吸入量で含まれ、この際、10~20回吸入量は、液状物質重量で10~40mgでもある。
【0033】
本発明の一実施形態において、前記エアロゾル形成用液状物質は、吸収体1g当たり0.05g~0.8g含浸されうる。前記含浸量が0.05g未満である場合、吸入可能回数を満たし難く、0.8gを超過する場合には、液状物質によって巻紙が濡れる問題が発生してしまう恐れがある。
【0034】
本発明の一実施形態において、前記使い捨て液状エアロゾル発生物品は、製造完了後、24時間経過した時点で液状物質が吸収体から使い捨て液状エアロゾル発生物品の他の構成部分に移行する比率が0~1重量%でもある。
【0035】
前記液状物質が吸収体から使い捨て液状エアロゾル発生物品の他の構成部分に転移される比率は、0重量%に近いほど望ましく、1重量%を超過する場合には、液状物質が漏れてしまい、巻紙が濡れて使い捨て液状エアロゾル発生物品の品質を保持することができない。前記で転移される比率の下限値は、現実的に0超過の値でもある。
【0036】
前記で液状物質が吸収体から使い捨て液状エアロゾル発生物品の他の構成部分に転移される比率は、液状物質が含浸された吸収体をエアロゾル発生物品として作り上げる直前に重さを測定した後、直ちにエアロゾル発生物品として作り上げを完了した後、24時間が経過した時点で吸収体をエアロゾル発生物品から取り出し、再び重さを測定したとき、吸収体の減った重さのパーセントを意味する。
【0037】
本発明のエアロゾル発生物品において、エアロゾル形成用液状物質を吸収体に1g当たり0.05g~0.8gに含浸させ、エアロゾル発生物品を製造する場合、製造完了後、24時間経過時点で液状物質が吸収体から使い捨て液状エアロゾル発生物品の他の構成部分に移行する比率が0~1重量%を満たし、さらに望ましくは、0.1~0.4重量%を満たすことができる。
【0038】
本発明の一実施形態において、前記エアロゾル形成用液状物質が含浸された吸収体は、直接使い捨て液状エアロゾル発生物品巻紙に巻かれて含まれる特徴を有することができる。そのような構成は、吸収体において、液状物質の液漏れが前記のような範囲で非常に少ない範囲によって調節されるからである。
【0039】
また、前記液状物質が含浸された吸収体は、図4及び図5に図示されたように、防水処理されていない巻紙をもって巻かれた形態に含まれてもよい。
【0040】
具体的に、前記液状物質が含浸された吸収体は、図6に図示されたように、防水皮をもって一回巻いた後、その上に一般的な防水処理されていない巻紙をもって巻いてもよい。しかし、そのような場合、材料費及び工数が追加される面で望ましくない。
【0041】
したがって、本発明は、前記記述したように防水処理なしにエアロゾル発生物品を製造することができる効果も提供する。
【0042】
前記防水処理されていない巻紙は、一般的な乾性タイプシガレットで使用している巻紙を意味する。
【0043】
しかし、本発明は、さらに安定した形態を具現するために、防水処理された巻紙を使用してもよい。その場合にも、液状物質が吸収体からあまり流出されないので、軽い防水処理でも、十分にエアロゾル発生物品を製造することができる。
【0044】
前記軽い防水処理によって製造された巻紙としては、紙製造時、防水剤内添処理巻紙、紙製造後、防水剤含浸処理巻紙、アルミニウムコーティング巻紙などが挙げられる。
【0045】
本発明の一実施形態において、前記液状物質は、例えば、0.1~5重量部のニコチン、5~60重量部のグリセリン及び残量の溶媒を含んでもよい。しかし、それに限定されるものではなく、当分野において一般的に使用される液状物質がそのまま使用されてもよい。
【0046】
本発明の一実施形態において、前記液状物質が含浸された吸収体は、例えば、長さが3~20mmであり、直径が3~12mmになるサイズに製造するか、前記サイズと同じ体積を有するように製造されうる。
【0047】
本発明の一実施形態において、前記吸収体は、紙、綿、及びシリカなどからなる群から選択されうるが、それらに限定されず、当分野において公知されたものであれば、いずれも使用可能である。
【0048】
本発明の一実施形態において、前記吸収体は、紙にシワを形成して巻き取った形態のものでもある。
【0049】
また、前記吸収体は、図7に図示されたように、原紙をクリンピング(crimping)してストライプ状のシワや切り込みを入れて巻き取った形態のものでもある。前記クリンピングは、クリンプ装置を使用して実施し、圧着強度によってシワのみ形成するか、シワと共に切り込みを形成してもよい。
【0050】
前記において仕上げは、図7の(b)に図示されたように、シワや切り込みが入らない原紙によって行ってもよい。
【0051】
前記ストライプ状のシワまたは切り込みの間隔は、0.1~10mm、望ましくは、1~2mmに形成されうる。
【0052】
本発明において、前記吸収体として使用される紙は、コウゾ、竹、カバノキが使用され、それらのうち、カバノキが望ましく使用されうる。
【0053】
前記紙の厚さは、30~200μm、さらに望ましくは、60~90μmでもある。
【0054】
本発明において液状物質が含浸された吸収体を製造する方法の具体例を説明すれば、次の通りである:
【0055】
a.カバノキによって製造された吸収体紙(製造社名:国一製紙)を準備する段階;
【0056】
b.前記吸収体紙にストライプ状のシワや切り込みを形成する段階;
【0057】
c.前記吸収体紙にグリセリンをスプレイ塗布する段階;
【0058】
d.前記グリセリンが塗布された吸収体紙にニコチンをスプレイ塗布する段階;
【0059】
e.前記d段階で製造された吸収体紙を巻いてカットする段階。
【0060】
本発明の一実施形態において、図2及び図4に図示したように、前記エアロゾル発生基材部の両末端には、それぞれ第1フィルタ部22及び第2フィルタ部24、26が備えられる。前記フィルタ部には、当分野において公知されたフィルタであれば、制限なしに使用されうる。
【0061】
例えば、前記第2フィルタは、冷却フィルタ24とマウスピースフィルタ26を含んでもよい。また、前記第2フィルタは、前記冷却フィルタ24の前方にチューブフィルタをさらに含んでもよい。
【0062】
前記第1フィルタは、液状物質が含浸された吸収体が構造的に安定して収容する機能を行うことができる。前記第1フィルタとしては、当分野において公知されたフィルタが制限なしに使用されうる。例えば、Tube(中空型)、酢酸セルロース、紙フィルタ、リセス、PLAなどが使用されうる。
【0063】
図5に図示されたように、液状物質が含浸された吸収体10とフィルタ部20との間には、空き空間が形成された形態にエアロゾル発生物品100が製造されてもよい。
【0064】
本発明の一実施形態において、前記エアロゾル発生基材部の先端部には、図3に図示されたように、可燃性熱源40がさらに備えられてもよい。可燃性熱源40がさらに備えられる場合、加熱性熱源に直接火を付けて喫煙を行うので、実際に喫煙を行うような感じを提供しうる。
【0065】
また、本発明は、図8及び図9に例示されたように、前記本発明の使い捨て液状エアロゾル発生物品100と、エアロゾル発生物品収容溝60及び前記エアロゾル発生物品収容溝の底に備えられたヒータ部材70を含むエアロゾル発生手段200と、を含むエアロゾル発生装置300に関するものである。
【0066】
前記ヒータ部材70としては、当分野において公知された多様な形態のヒータが使用されうる。例えば、円筒状ヒータ(図8)70、ブレードなどのサセプタ(図9)72などが使用されうる。
【0067】
本発明のエアロゾル発生装置300において、前記で特別に限定した技術的特徴を除いては、当分野において公知された技術的構成がそのまま適用されうる。例えば、エアロゾル発生手段200には、図7に図示されたように、公知のブレードタイプのサセプタ72、制御回路90、充電池94などの構成がさらに含まれてもよい。
【0068】
以下、本発明の理解を助けるために実施例を提示するが、下記実施例は、本発明の例示に過ぎず、本発明の範疇及び技術思想の範囲内で多様な変更及び修正が可能であるということは、当業者において明白なものであり、そのような変更及び修正が特許請求の範囲に属するということは言うまでもない。
【0069】
実施例1~3:エアロゾル発生物品の製造及び液漏れ量測定
【0070】
下記図2に図示されたような形態で本発明のエアロゾル発生物品を製造した。
【0071】
前記エアロゾル発生物品において、吸収体は、カバノキによって製造された紙(製造社名:国一製紙)にクリンプによって、図7のように切り込みを形成して製造し、エアロゾル形成用液状物質をスプレイによって塗布し、巻いて製造した。
【0072】
前記液状物質では、ニコチン、グリセリン(ELOGLYNR 995、LG生活健康製造)、プロピレングリコール(商品名:プロピレングリコール、SKC製造)などを含むものであって、市販中のものを購入して使用した。
【0073】
フィルタとしては、チューブフィルタのみを使用し、巻紙としては、防水処理されていないもの(商品名:MFW、国一製紙製)を使用して3個のシガレットを製造した。
【0074】
前記でシガレットの作り上げ直前に液状物質によって含浸された吸収体の重さを測定した後、シガレットを作り上げた。そして、シガレットの作り上げが完了した後、24時間経過時点で吸収体をエアロゾル発生物品から取り出して再び重さを測定し、最初測定時に比べて減った重さを計算して下記表1に示した。
【0075】
【表1】
【0076】
前記表1で確認されたように、本発明のエアロゾル発生物品は、液状物質含浸吸収体からそれを除いたシガレットへの液状物質の液漏れがほとんど発生しないと確認された。
【0077】
たとえ、本発明が前記言及された望ましい実施例と係わって説明されたとしても、発明の要旨と範囲から外れずに、多様な修正や変形が可能である。したがって、特許請求の範囲は、本発明の要旨に属する限り、そのような修正や変形を含むであろう。
【符号の説明】
【0078】
10 液状物質が含浸された吸収体
20 フィルタ部
22 第1フィルタ
24 冷却フィルタ
26 マウスピースフィルタ
30 巻紙
32 防水紙
40 可燃性熱源
60 エアロゾル発生物品収容溝
70 ヒータ
72 サセプタ
90 制御回路
94 充電池
100 エアロゾル発生物品
200 エアロゾル発生手段
300 エアロゾル発生装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9