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特許7136550ゲームサーバ、電子機器、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】ゲームサーバ、電子機器、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/655 20140101AFI20220906BHJP
   A63F 13/75 20140101ALI20220906BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20220906BHJP
   A63F 13/213 20140101ALI20220906BHJP
   A63F 9/30 20060101ALI20220906BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20220906BHJP
【FI】
A63F13/655
A63F13/75
A63F13/35
A63F13/213
A63F9/30 502C
H04N7/18 P
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2017222984
(22)【出願日】2017-11-20
(65)【公開番号】P2019092650
(43)【公開日】2019-06-20
【審査請求日】2020-11-18
(73)【特許権者】
【識別番号】310009993
【氏名又は名称】株式会社タイトー
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【氏名又は名称】鵜飼 健
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】木下 昌也
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第6119943(JP,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0109142(KR,A)
【文献】特表2007-526780(JP,A)
【文献】特開2013-059572(JP,A)
【文献】特表2016-508055(JP,A)
【文献】特開2009-000383(JP,A)
【文献】特表2015-509777(JP,A)
【文献】特開2017-064161(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置を撮影した映像を入力する映像入力手段と、
前記映像を含むゲーム映像を電子機器に送信する送信手段と、
前記ゲーム装置により実行されるゲームを制御するデータを前記電子機器から受信し、前記データに応じて前記ゲーム装置を動作させる受信手段と、
前記映像をゲーム毎の識別データと関連づけて記録させる映像記録手段と、
前記電子機器からの要求に応じて、前記映像記録手段により記録された映像を前記電子機器に送信する映像送信手段と、
前記電子機器に送信した映像に対応するゲームについて、前記ゲームに対応する識別データを含むゲーム内容の判定依頼を受信する判定依頼受信手段と、
前記映像記録手段により記録された前記識別データに対応するゲームの映像をもとにしたゲーム内容の判定結果を取得する取得手段と、
前記判定依頼に応じたゲーム内容の判定結果を前記電子機器に送信する判定結果送信手段と
を有するゲームサーバ。
【請求項2】
前記取得手段は、前記識別データに対応する映像に対する画像処理をもとに、ゲーム内容を判定し、
前記判定結果送信手段は、前記取得手段による判定結果を送信する請求項1記載のゲームサーバ。
【請求項3】
前記映像入力手段は、前記ゲーム装置を複数の異なる方向から撮影した複数の映像を入力し、
前記取得手段は、前記複数の映像に対する画像処理をもとに、ゲーム内容を判定する請求項2記載のゲームサーバ。
【請求項4】
前記取得手段は、前記電子機器によるゲーム装置の利用状況に基づいて、ゲーム内容の判定基準を変更する請求項2または請求項3記載のゲームサーバ。
【請求項5】
前記映像をもとにゲーム内容を判定するための判定映像を生成する生成手段と、
前記判定映像を前記電子機器に送信して表示させる判定映像表示手段とをさらに有する請求項1乃至請求項4の何れかに記載のゲームサーバ。
【請求項6】
ゲーム装置を撮影した映像を含むゲーム映像をゲームサーバから受信する受信手段と、
前記ゲーム装置により実行されるゲームを制御するデータを前記ゲームサーバに送信する送信手段と、
前記ゲームの実行後に、前記ゲームの実行時にゲーム毎の識別データと関連づけて記録された映像の再生を前記ゲームサーバに要求する要求手段と、
前記要求手段により要求した映像に対応するゲームについて、前記ゲームに対応する識別データを含むゲーム内容の判定依頼を送信する判定依頼送信手段と、
前記判定依頼に応じたゲーム内容の判定結果を前記ゲームサーバから受信する判定結果受信手段と
を有する電子機器。
【請求項7】
コンピュータを、
ゲーム装置を撮影した映像を入力する映像入力手段と、
前記映像を含むゲーム映像を電子機器に送信する送信手段と、
前記ゲーム装置により実行されるゲームを制御するデータを前記電子機器から受信し、前記データに応じて前記ゲーム装置を動作させる受信手段と、
前記映像をゲーム毎の識別データと関連づけて記録させる映像記録手段と、
前記電子機器からの要求に応じて、前記映像記録手段により記録された映像を前記電子機器に送信する映像送信手段と、
前記電子機器に送信した映像に対応するゲームについて、前記ゲームに対応する識別データを含むゲーム内容の判定依頼を受信する判定依頼受信手段と、
前記映像記録手段により記録された前記識別データに対応するゲームの映像をもとにしたゲーム内容の判定結果を取得する取得手段と、
前記判定依頼に応じたゲーム内容の判定結果を前記電子機器に送信する判定結果送信手段として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
コンピュータを、
ゲーム装置を撮影した映像を含むゲーム映像をゲームサーバから受信する受信手段と、
前記ゲーム装置により実行されるゲームを制御するデータを前記ゲームサーバに送信する送信手段と、
前記ゲームの実行後に、前記ゲームの実行時にゲーム毎の識別データと関連づけて記録された映像の再生を前記ゲームサーバに要求する要求手段と、
前記要求手段により要求した映像に対応するゲームについて、前記ゲームに対応する識別データを含むゲーム内容の判定依頼を送信する判定依頼送信手段と、
前記判定依頼に応じたゲーム内容の判定結果を前記ゲームサーバから受信する判定結果受信手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームサーバ、電子機器、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
アミューズメント施設等に設置されたクレーンゲーム装置は、筐体内に設けられたフィールド内にプライズ製品(景品)を載置しておき、機外から操作されるクレーンアーム(キャッチャー)により景品を獲得できるように構成されている。プレーヤは、例えばボタン操作をすることによりクレーンアームを縦方向/横方向に移動させて、目標とする景品が載置された上方まで移動させて、クレーンアームに景品を掴む動作を実行させることができる。プレーヤは、クレーンアームを目標とする位置まで移動させるために、筐体内部を見る方向(頭の位置)を変えて、移動中のクレーンアームと景品との位置関係を把握しながらボタン操作をする。
【0003】
ところで近年では、クレーンゲーム装置を、ネットワークを通じて利用することができるゲームサービス(以下、オンラインクレーンゲームと称する場合がある)が提供されている。この種のゲームサービスでは、クレーンゲーム装置を撮影した映像を、ネットワークを通じてプレーヤが使用するパーソナルコンピュータやスマートフォンなどの電子機器に提供する。そして、プレーヤは、映像を見ながら電子機器に対する所定の入力操作をすることで、ネットワークを通じて撮影対象となっているクレーンゲーム装置に操作指示を送信してクレーンアームを制御することができる。これにより、プレーヤは、遠隔地に設置されたクレーンゲーム装置を、ネットワークを通じて利用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-193243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のオンラインクレーンゲームでは、プレーヤの操作によって景品が獲得された場合、すなわちクレーンアームの制御により景品が景品落とし口に落下された場合、これを景品センサによって検出している。オンラインクレーンゲームの管理者は、景品センサによる検出に応じて、プレーヤが景品を獲得したことを把握することができる。
【0006】
しかしながら、クレーンゲーム装置では、景品の獲得を景品センサにより確実に検出することができない場合がある。例えば、景品が小さいために景品センサによって検出されない、あるいは光学式の景品センサが用いられている場合に景品が光を反射することにより検出されない、さらには複数の景品が同時に景品落とし口に落下された場合に景品の数が判別されないという状況があり得る。さらに、景品が景品落とし口に引っ掛かる、あるいは景品が大きいなどのために、実質、景品落とし口に落下された状態にあるにもかかわらず、景品センサの位置に到達せずに、景品センサにより検出されない状況があり得る。
【0007】
アミューズメント施設等に設置されたクレーンゲーム装置の場合、前述したような状況が発生した場合には施設内のスタッフを呼んで対応を求めることができる。しかしながら、オンラインクレーンゲームでは、景品センサによる検出のみに基づいて景品獲得が判別されるため、前述した状況が発生すると、プレーヤは景品を獲得することができなかった。
【0008】
本発明は前述した事情に考慮してなされたもので、その目的は、景品獲得の判定を的確に実施することができるゲームサーバ、電子機器、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明のゲームサーバは、ゲーム装置を撮影した映像を入力する映像入力手段と、前記映像を含むゲーム映像を電子機器に送信する送信手段と、前記ゲーム装置により実行されるゲームを制御するデータを前記電子機器から受信し、前記データに応じて前記ゲーム装置を動作させる受信手段と、前記映像をゲーム毎の識別データと関連づけて記録させる映像記録手段と、前記電子機器からの要求に応じて、前記映像記録手段により記録された映像を前記電子機器に送信する映像送信手段と、前記電子機器に送信した映像に対応するゲームについて、前記ゲームに対応する識別データを含むゲーム内容の判定依頼を受信する判定依頼受信手段と、前記映像記録手段により記録された前記識別データに対応するゲームの映像をもとにしたゲーム内容の判定結果を取得する取得手段と、前記判定依頼に応じたゲーム内容の判定結果を前記電子機器に送信する判定結果送信手段とを有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、景品獲得の判定を的確に実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態におけるゲームシステム5の構成を示すブロック図。
図2】本実施形態におけるゲームサーバ6の機能構成の一例を示すブロック図。
図3】本実施形態におけるゲーム装置10の外観構成を示す図。
図4】本実施形態におけるゲーム装置10の機能構成を示すブロック図。
図5】本実施形態におけるゲームサーバ6の動作を説明するためのフローチャート。
図6】本実施形態におけるゲーム装置10の動作を説明するためのフローチャート。
図7】本実施形態におけるゲーム装置10のゲーム映像生成処理を説明するためのフローチャート。
図8】本実施形態におけるゲーム装置10のプレイ履歴処理を説明するためのフローチャート。
図9】本実施形態におけるゲームサーバ6が提供するメニュー画面SAの一例を示す図。
図10】本実施形態における電子機器2に表示される閲覧画面SBの一例を示す図。
図11】本実施形態における電子機器2に表示されるプレイ画面SCの一例を示す図。
図12】本実施形態におけるプレイ履歴一覧画面SDの一例を示す図。
図13】本実施形態におけるプレイ履歴詳細画面SEの一例を示す図。
図14】本実施形態におけるアニメーション化された検証映像の一例を示す図。
図15】本実施形態における電子機器2に表示される閲覧画面SFの一例を示す図。
図16】本実施形態における電子機器2に表示されるプレイ画面SGの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲームシステム5の構成を示すブロック図である。図1に示すゲームシステム5は、インターネット等を含むネットワーク4を介して接続される電子機器2(2-1,…,2-m)に対して、ゲームサービスを提供するためのシステムである。電子機器2は、ゲームサービスを利用するプレーヤが使用する、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、テレビなどである。
【0013】
ゲームシステム5は、ゲームサーバ6、動画配信サーバ7、及び少なくとも1台のゲーム装置10(10-1,10-2,…,10-n)を含む。
ゲームサーバ6は、ネットワーク4と接続され、電子機器2との間でデータの送受信を行う。また、ゲームサーバ6は、施設内に設置された少なくとも1台のゲーム装置10(10-1,10-2,…,10-n)と、LAN(Local Area Network)等のネットワーク8を通じて接続され、ゲーム装置10の動作制御、データの送受信等を実行する。また、ゲームサーバ6は、ゲーム実行中のゲーム装置10を撮影した映像の動画配信サーバ7への記録、及び動画配信サーバ7に記録された映像の電子機器2への送信(配信)のための制御を実行する。
【0014】
ゲームサーバ6は、ネットワーク4を通じて接続された電子機器2に対して、ネットワーク4を通じてゲーム装置10をプレイすることができるゲームサービスを提供する。ゲームサーバ6は、ネットワーク4を通じて接続された電子機器2からの指示に応じて、複数のゲーム装置10から選択された特定のゲーム装置10を撮影した閲覧用のゲーム閲覧用映像を送信する。閲覧対象とする映像は、他のプレーヤによってゲームが実行中のゲーム装置10だけでなく、ゲームが実行されていないゲーム装置10を対象とすることもできる。
【0015】
さらに、ゲームサーバ6は、電子機器2からゲームの実行要求を受信すると、このゲームの実行要求に応じて、複数のゲーム装置10から選択された特定のゲーム装置10によるゲームを実行可能にする。ゲームサーバ6は、ゲームの実行要求をした電子機器2に対して、ゲーム装置10を撮影したゲーム実行用のゲーム映像を送信する。ゲームサーバ6は、電子機器2から受信される操作データをゲーム装置10に出力し、操作データに応じて動作させる。電子機器2を操作するプレーヤは、ゲームサーバ6から受信される映像によってゲーム装置10の動作状態を確認しながら、ゲーム装置10を制御するための入力操作をすることができる。
【0016】
また、ゲームサーバ6は、ゲームを実行するゲーム装置10を撮影したゲーム映像等の映像データを、動画配信サーバ7に記憶させ、必要に応じて読み出して映像データを電子機器2等に配信あるいはダウンロードさせる。また、ゲームサーバ6は、会員登録されたプレーヤに対して、プレーヤ専用のWebページを提供することもできる。プレーヤ専用のWebページでは、プレーヤによる過去のゲームのゲーム結果、ゲームの利用状況、コイン購入などを表示させる。
【0017】
ゲーム装置10は、ゲームサーバ6の制御のもとで、ゲームを実行する。ゲーム装置10は、ゲームサーバ6を通じて、電子機器2におけるプレーヤの入力操作に応じて出力される操作データを受信し、操作データに応じた制御を実行する。本実施形態のゲームシステム5では、ゲーム装置10は、例えばクレーンゲーム装置として実現される。クレーンゲーム装置は、筐体内に設けられた景品ステージに景品(プライズ製品)を載置しておき、プレーヤによる入力操作に応じてクレーンアーム(キャッチャー)の動きを制御して、景品を筐体外に払い出す(景品落とし口に落下させる)ことができるように構成されている。
【0018】
ゲームシステム5に設けられる複数のゲーム装置10は、例えば、それぞれ異なる景品が載置され、また景品ステージの景品を載置する状態が異なっている。電子機器2を操作するプレーヤは、複数のゲーム装置10のそれぞれに載置された景品の種類や状態を確認して、プレイするゲーム装置10を任意に選択できるようになっている。
【0019】
図2は、本実施形態におけるゲームサーバ6の機能構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、ゲームサーバ6は、コンピュータを構成する例えばCPU6a、RAM6b、記憶装置6c、入力装置6d、表示装置6e、通信装置6fを有する。
【0020】
CPU6aは、RAM6bに記憶されているプログラムやデータに基づいて、ゲームサーバ6の全体の制御、記憶装置6cに記憶されるデータの管理、ネットワークゲームサービスを提供するための処理、ゲーム装置10の制御/管理等の各種処理を実行する。
【0021】
RAM6bは、CPU6aにより実行される各種プログラムや、各種処理により実行されるデータなどが記憶される。RAM6bに記憶されるプログラムには、基本プログラム(OS(Operating System))の他、複数のゲーム装置10を制御/管理するための管理プログラム、動画配信サーバ7への映像の記録と、記録された映像の再生と電子機器2への配信とを制御するための映像管理プログラム、電子機器2からの判定依頼を電子メールなどによって受信する判定依頼受信プログラム、電子機器2からの判定依頼に応じた動画配信サーバ7に記録された映像をもとにしたゲーム内容の判定及び判定結果を電子機器2に送信する判定処理プログラム等が含まれる。
【0022】
記憶装置6cは、各種プログラムやデータ等を記憶する。記憶装置6cに記憶された各種プログラムやデータ等は、CPU6aにロードされてCPU6aにより処理される。記憶装置6cには、ゲーム装置10から入力されるゲーム装置10を撮影したゲーム映像等の映像データを記憶しておくことができる。
【0023】
表示装置6eは、CPU6aによる処理に応じた画面をLCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイに表示させる。表示装置6eでは、動画配信サーバ7に記憶された映像の再生等が行われる。
【0024】
入力装置6dは、CPU6aによる各種処理に応じたデータや指示を、キーボードやマウスなどの入力デバイスを通じて入力する。
通信装置6fは、CPU6aの制御のもとで、ネットワーク4を介した電子機器2との通信、ネットワーク8を解した動画配信サーバ7及びゲーム装置10との通信を制御する。
【0025】
なお、電子機器2は、図2に示すゲームサーバ6と同様にして、コンピュータを構成するCPU、RAM、記憶装置、入力装置、表示装置、通信装置等を有する。電子機器2のCPUは、RAMに記憶されているプログラムやデータに基づいて、電子機器2の全体の制御、記憶装置に記憶されるデータの管理、ネットワークゲームサービスを利用するための処理等の各種処理を実行する。RAMにロードされるプログラムには、基本プログラム(OS)の他、ネットワーク4を介してゲームシステム5(ゲームサーバ6)等が公開するサイトを閲覧する閲覧プログラム等が含まれる。
【0026】
図3は、本実施形態におけるゲーム装置10(クレーンゲーム装置)の外観構成を示す図である。
図3に示すゲーム装置10は、1つの筐体に搭載された2つのゲームユニット(左側ユニット、右側ユニット)の一方(図3では左側ユニット)によって実現されているものとする。なお、1つの筐体に1つのゲームユニットが搭載されたゲーム装置10であっても良い。
【0027】
ゲーム装置10は、上部筐体と下部筐体とから構成されている。上部筐体は、筐体外周面の前面と側面が透明板により覆われており、透明板を通じて筐体内部が視認できるようになっている。なお、ゲーム装置10は、プレーヤによって直接操作されないため、透明板により覆われていなくても良い。
【0028】
上部筐体内(ゲーム空間)の上部には、ゲームサーバ6から入力される操作データに応じて動作が制御されるクレーンアーム10Aが設けられている。上部筐体の上部には、クレーンアーム10Aを、例えばX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向(上下方向)に移動させるためのクレーン機構部(図示せず)が設けられている。クレーン機構部は、例えば、横移動(左右)、縦移動(前後)、降下(キャッチ)のそれぞれを示す操作データに応じて駆動される。クレーンアーム10Aの先端部には、景品を把持するためのアーム(把持爪)が設けられており、下降されて景品に到達する位置で、閉じる(物を把持する)ように動作が制御される。
【0029】
ゲーム装置10の正面には、カメラスタンド12Bにより支持された正面カメラ12Aが設置され、側面にはカメラスタンド14Bにより支持された側面カメラ14Aが設置される。正面カメラ12Aと側面カメラ14Aは、少なくとも上部筐体を撮影範囲として、上部筐体内のクレーンアーム10Aと景品を含む映像を撮影する。
【0030】
また、図3には図示していないが、ゲーム装置10の上部筐体内部を上部から撮影する上部カメラ13A(図4に示す)が設けられる。上部カメラ13Aは、例えば上部筐体内の天井部、上部筐体の側面上部、あるいはクレーンアーム10A(本体部)に設けられる。
【0031】
ゲーム装置10の上部筐体内には、景品が載置される景品ステージ10Bが設けられる。なお、図3に示すゲーム装置10の景品ステージ10Bは、平面状に構成されているが、様々な状態で景品を載置できるように平面以外の形状により構成するようにしても良い。例えば、景品ステージ10Bを階段状などの段差をつけたり、複数本の棒状の部材を掛け渡したりする構成とすることもできる。
【0032】
景品ステージ10Bには、一部に景品落とし口10Cが形成される。景品落とし口10Cは、景品ステージ10Bの下方部に設けられた景品誘導空間を通じて、下部筐体の前面に設けられた景品取出口と連通されている。クレーンアーム10Aの動作によって景品落とし口10Cに落下された景品は、景品検知センサ(後述する)により検出される。また、景品は、景品誘導空間を通じて景品取出口まで誘導される。
【0033】
正面カメラ12Aは、ゲーム装置10の正面から上部筐体を撮影することで、上部筐体のステージ背面10Dとステージ側面10E(右側ユニットとの仕切り板)を背景にして、クレーンアーム10Aと景品を含む映像を撮影する。同様にして、側面カメラ14Aは、ゲーム装置10の側面から上部筐体を撮影することで、上部筐体のステージ背面10Dとステージ側面10Eを背景にして、クレーンアーム10Aと景品を含む映像を撮影する。
【0034】
また、上部カメラ13Aは、上部筐体内部(景品フィールド)を上部から撮影することで、正面カメラ12Aと側面カメラ14Aによって撮影された映像からでは確認し難い、クレーンアーム10Aと景品との前後左右方向の位置関係を同時に把握し易い映像を撮影することができる。
【0035】
なお、図3に示す例では、正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aの2台のカメラが設けられた例を示しているが、4台以上のカメラを設けて、それぞれ異なる方向からゲーム装置10を撮影して映像を出力するようにしても良い。
【0036】
本実施形態におけるゲームシステム5では、ゲーム装置10の正面カメラ12A及び側面カメラ14Aによって撮影される映像を、ゲームの実行要求をした電子機器2、及びゲームを閲覧するゲーム装置10に対して、ゲームサーバ6を通じて配信する。
【0037】
図4は、本実施形態におけるゲーム装置10の機能構成を示すブロック図である。
図4に示すように、ゲーム装置10の筐体内部には、各種ユニットが実装された制御PCB(Print Circuit Board)68が設けられている。制御PCB68に実装されたユニットには、CPU70、RAM71、記憶装置72、入出力処理ユニット73、カメラ制御部74、モータ駆動部76、アーム駆動部77、及び通信制御部78を含む。
【0038】
CPU70は、RAM71あるいは記憶装置72に記憶された制御プログラムやゲームプログラムを実行することにより、ゲーム装置10全体を制御する。CPU70は、通信制御部78を通じて入力されるゲームサーバ6からの操作データに応じて、モータ駆動部76及びアーム駆動部77を制御してクレーンアーム10Aを動作させる。また、CPU70は、正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aにより撮影される映像に対する映像処理、及び正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aにより撮影された映像の出力等を制御する。CPU70は、正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aにより撮影された複数の映像を入力して、ゲーム装置10においてゲーム実行中に表示されるゲーム映像を生成する。ゲーム映像では、複数の映像の何れか1つの映像だけでなく、複数の映像を1画面中に表示する映像を含むようにすることができる。
【0039】
RAM71は、制御プログラムやゲームプログラム等の各種プログラムの他、CPU70により実行される処理に伴うゲームを制御するための各種データを一時的に記憶する。RAM71に記録されるデータには、例えばクレーンアーム10Aの位置(X位置、Y位置)を示す位置データ、正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aにより撮影された映像をもとに生成されるゲーム映像のデータ等が含まれる。
【0040】
記憶装置72は、ROMやハードディスク等の不揮発性の記憶媒体にプログラムやデータを記憶する。
【0041】
入出力処理ユニット73は、制御PCB68の外部に設けられた各種入出力デバイスとのインタフェースである。入出力処理ユニット73には、例えば景品センサ84が接続される。景品センサ84は、景品落とし口10Cに落下した景品を検知して、検知信号を入出力処理ユニット73に出力する。
【0042】
カメラ制御部74は、CPU70からの指示に応じて、正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aによる撮影を制御する。
【0043】
モータ駆動部76は、機構部69に設けられたモータ82の駆動を制御する(X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向の移動制御)。アーム駆動部77は、クレーンアーム10Aに設けられたアームを開閉させるためのアームモータ83の駆動を制御する。
【0044】
モータ82は、モータ駆動部76により駆動されるもので、クレーンアーム10AをX軸方向(横方向)に移動させるX軸モータ、Y軸方向(縦方向)に移動させるY軸モータ、Z軸方向(上下方向)に移動させるZ軸モータを含む。アームモータ83は、アーム駆動部77により駆動されるもので、クレーンアーム10Aを開閉させる。
【0045】
クレーンアーム10Aに対して景品取得シーケンスを実行させる操作データ(「CATCH」)がゲームサーバ6から受信された場合、モータ駆動部76及びアーム駆動部77は、景品取得シーケンスを実行させるため、モータ82によりクレーンアーム10Aの先端部が景品に到達する位置まで下降させ、アームモータ83によりアームに景品を掴む動作をさせた後、クレーンアーム10Aを上昇させ、景品落とし口10Cの上部にまで移動させてからアームを開く動作をさせる。
【0046】
通信制御部78は、CPU70の制御のもとで、ゲームサーバ6及び動画配信サーバ7との通信を制御する。
【0047】
次に、本実施形態におけるゲームシステム5の動作について説明する。
図5は、本実施形態におけるゲームサーバ6の動作を説明するためのフローチャートである。図6は、本実施形態におけるゲーム装置10の動作(ゲーム処理)を説明するためのフローチャートである。図7は、本実施形態におけるゲーム装置10のゲーム映像生成処理を説明するためのフローチャートである。図8は、本実施形態におけるゲーム装置10のプレイ履歴処理を説明するためのフローチャートである。
【0048】
ゲームサーバ6は、ネットワーク4を介して、ネットワークゲームサービスを提供するためのサイト(以下、ゲームサイトと称する)を公開している。ゲームサーバ6は、ゲームサイトにアクセスした電子機器2に対して、ゲームの実行対象あるいはゲームの閲覧対象とするゲーム装置10を選択するためのメニュー画面を表示させる(ステップA0)。ここでは、電子機器2は、比較的、表示画面が広いパーソナルコンピュータであるものとして説明する。
【0049】
なお、ゲームサーバ6が提供するネットワークゲームサービスを利用する場合、プレーヤは、事前に会員登録して固有の識別データ(ユーザID、パスワード等)を取得しておくと共に、データとして管理される仮想的なコイン(以下、単にコインと称する)を購入しておく必要があるものとする。ゲームサイトにアクセスする場合には、識別データが入力されるものとする。コインの購入は、例えばコイン購入のためのサイトにおいて、電子機器2を通じて所定の手続きをすることにより実行されるものとする。ゲームサーバ6は、会員登録されたプレーヤ(プレーヤID)毎に保有するコインを記憶して管理する。なお、事前にコイン購入するだけでなく、クレジットカードや電子マネーカードにより支払いをすることでネットワークゲームサービスを利用できるようにしても良い。
【0050】
図9は、本実施形態におけるゲームサーバ6が提供するメニュー画面SAの一例を示す図である。
図9に示すメニュー画面SAには、コイン表示エリアSA1、機能選択エリアSA2、ゲーム選択エリアSA3が設けられている。
【0051】
コイン表示エリアSA1は、プレーヤが所持しているコイン数(単位をTCで表している)が表示される。コイン表示エリアSA1には、コイン購入ボタンSA11が設けられており、コイン購入のためのサイトに移動させることができる。
【0052】
機能選択エリアSA2は、ゲームサイトを通じて実行可能な機能を選択するための複数のボタンが設けられている。例えば、機能選択エリアSA2には、タイトル検索ボタンSA21、景品発送ボタンSA22、プレイ履歴ボタンSA23、お知らせボタンSA24、設定ボタンSA25、アカウントボタンSA26、その他ボタンSA27、サポートボタンSA28、ゲームボタンSA29が設けられている。プレイ履歴ボタンSA23は、プレーヤが過去にしたゲームプレイの記録を閲覧するためのボタンである。
【0053】
ゲーム選択エリアSA3は、プレイ対象とするゲーム装置10を選択するための、複数のゲーム装置10のそれぞれに対応する複数のボタンSA31が設けられている。ゲーム選択エリアSA3に設けられるボタンには、ゲーム装置10をプレイすることによって獲得可能な景品の画像と共に、景品を説明する景品情報SA31a、ゲーム装置10が他のプレーヤによってプレイ中であるか否かを示すゲーム状態情報SA31b、景品ステージにおける景品の載置形態を示す載置形態情報SA31c、ゲーム装置10をプレイするために必要なコイン数SA31dなどが含まれる。景品の載置形態には、例えば景品ステージに直接載置する「じかおき」、景品ステージの上方で筐体側面間に渡した棒状部材に載置あるいは引っ掛けた「はしわたし」などがある。
【0054】
複数のボタンSA31は、例えば複数のカテゴリ(例えば「おすすめ」「ぬいぐるみ」「フィギュア」など)に分類されており、カテゴリ毎にボタンSA32の操作に応じて横スクロールさせることができる。また、メニュー画面SAには、上スクロールボタンSA41と下スクロールボタンSA42が設けられており、ゲーム選択エリアSA3に表示される複数のボタンSA31を上下方向にスクロールさせることができる。
【0055】
電子機器2を操作するプレーヤは、メニュー画面SAに表示される複数のゲーム装置10のそれぞれに対応するボタンSA31を参照して、何れかのゲーム装置10を選択することができる。
【0056】
ゲームサーバ6(CPU6a)は、電子機器2においてメニュー画面SAから何れかのゲーム装置10(ボタンSA31)を選択する操作がされると(ステップA1、Yes)、この選択されたゲーム装置10に対してゲーム閲覧要求を送信する。CPU6aは、ゲーム閲覧要求を送信したゲーム装置10から出力されるゲーム閲覧用映像を入力し、このゲーム閲覧用映像を含む閲覧用の画面(以下、閲覧画面)を表示させるための映像データを電子機器2に対して出力する(ステップA2)。ゲーム閲覧用映像は、ゲーム装置10の正面カメラ12Aと側面カメラ14Aによって、ゲーム装置10を異なる方向からそれぞれ撮影した複数の映像を1画面中に表示するために合成された映像である。なお、上部カメラ13Aによって撮影された映像を含む場合がある。閲覧画面を表示させるための映像データは、ゲーム閲覧用にデザインされたフレームに対して、このフレーム内に設けられた映像表示エリアにゲーム閲覧用映像を表示させるものである。
【0057】
なお、ゲーム閲覧用映像は、ゲーム装置10において、複数の映像を1画面中に表示するために合成された映像としているが、正面カメラ12Aと側面カメラ14Aのそれぞれによって撮影された映像データとしても良い。この場合、ゲームサーバ6は、ゲーム装置10から入力した正面カメラ12Aと側面カメラ14Aのそれぞれに対応する複数の映像データを合成して、ゲーム閲覧用映像を生成するものとする。
【0058】
電子機器2は、ゲームサーバ6から入力された閲覧画面の映像データをもとに、表示装置に閲覧画面を表示させる。
【0059】
図10は、本実施形態における電子機器2に表示される閲覧画面SBの一例を示す図である。
図10に示す閲覧画面SBでは、ゲーム装置10において正面カメラ12Aと側面カメラ14Aによって撮影されたゲーム閲覧用映像SB1(SB1a,SB1b)が表示される。閲覧画面SBでは、正面カメラ12Aによって撮影されたゲーム閲覧用映像SB1aと、側面カメラ14Aによって撮影されたゲーム閲覧用映像SB1bが同時に1画面中に表示される。ゲーム閲覧用映像SB1a,SB1bを表示する表示エリアのそれぞれには、撮影方向を示す撮影方向情報SB2a,SB2bが付加されている。
【0060】
閲覧画面SBでは、他のプレーヤによりゲームがプレイ中である場合には、プレイの様子をゲーム閲覧用映像SB1(SB1a,SB1b)によって確認することができる。例えば、景品ステージに載置された景品に対して、クレーンアーム10Aをどのように動かしているかを正面と側面の方向から見た映像によって同時に確認することができる。異なる方向から撮影した映像を見比べることで、クレーンアーム10Aと景品の位置関係を容易に把握することができる。これにより、自分がプレイする際の参考にすることができる。また、他のプレーヤがプレイ中でなくても、景品ステージに載置された景品の状態を異なる方向から撮影した映像をもとに確認できる。このため、景品の獲得し易さを判断したり、プレイする時のクレーンアーム10Aの動かし方を検討したりするといったことがプレイ前に実施することが可能となる。
【0061】
また、閲覧画面SBには、ゲーム閲覧用にデザインされたフレームに設けられた、予約ボタンSB3、コイン購入ボタンSB4、詳細ボタンSB5、景品情報SB6、上ボタンSB7、下ボタンSB8、予約人数表示エリアSB9、閲覧人数表示エリアSB10が含まれる。
【0062】
予約ボタンSB3は、閲覧中のゲーム装置10のプレイの予約を指示するためのボタンである。予約ボタンSB3を操作することで、ゲーム装置10に他のプレーヤが予約済みであれば予約待ちに追加され、他のプレーヤの予約がない空き状態であればゲームプレイに移行させることができる。コイン購入ボタンSB4は、コイン購入のためのサイトに移動させるためのボタンである。上ボタンSB7と下ボタンSB8は、閲覧対象とするゲーム装置10の変更を指示するためのボタンである。上ボタンSB7あるいは下ボタンSB8を操作することで、メニュー画面SAに戻って改めてゲーム選択エリアSA3からゲーム装置10を選択しなくても、予め設定された順番に従って他のゲーム装置10を対象とした閲覧画面SBの表示に切り替えることができる。
【0063】
予約人数表示エリアSB9には、閲覧対象としているゲーム装置10に対して予約登録しているプレーヤの人数が表示される。また、閲覧人数表示エリアSB10には、閲覧対象としているゲーム装置10について閲覧中のプレーヤの人数が表示される。
【0064】
ここで、電子機器2では、閲覧画面SBにおいて予約ボタンSB3に対する操作があったものとする。電子機器2は、ゲームサーバ6に対して予約要求を送信する。ゲームサーバ6のCPU6aは、電子機器2から予約要求を受信すると(ステップA3、Yes)、ゲーム装置10をプレイするために必要なコイン数をプレーヤが所持しているか(コイン購入済みである)を判別する。
【0065】
ここで、プレイするために必要なコイン数をプレーヤが所持していないと判別された場合(ステップA4、No)、CPU6aは、ゲーム装置10における表示を閲覧画面SBに戻す。閲覧画面SBでは、コイン購入ボタンSB4に対する操作によってコイン購入のためのサイトに移動して、ゲームプレイに必要なコインを購入する手続きをすることができる。
【0066】
一方、プレイするために必要なコイン数をプレーヤが所持していると判別された場合(ステップA4、Yes)、CPU6aは、プレイ予約と共にコイン消費について、電子機器2のプレーヤに対して確認応答を求めるための確認画面(図示せず)をゲーム装置10において表示させる。プレイ予約の確認画面では、例えば「プレイ予約しますか?」とゲームプレイによりコインが消費されることを示すメッセージと共に、「はい」「いいえ」のボタンを表示させて、何れかをプレーヤにより選択させる。また、プレイ予約の確認画面には、コインの代わりに使用できるチケット(コイン購入とは別の手続きによって取得される)の所持枚数、コイン数、プレイ可能回数などを表示させて、プレイ予約の判断の参考にさせる。
【0067】
ここで、「いいえ」ボタンの選択によりプレイ予約がキャンセルされた場合には(ステップA5、No)、CPU6aは、ゲーム装置10における表示を閲覧画面SBに戻す。一方、「はい」ボタンの選択によりプレイ予約の実行が指示された場合には(ステップA5、Yes)、CPU6aは、プレイ予約とコイン消費について承認応答が受信されたものとして、ゲームプレイに移行可能であるかを判別する。すなわち、CPU6aは、ゲーム装置10が空き状態であるかを判別する。
【0068】
ゲーム装置10が空き状態でない場合(ステップA6、No)、CPU6aは、プレーヤ(閲覧中の電子機器2)を予約登録に追加する(ステップA12)。この場合、CPU6aは、電子機器2に対して、ゲーム閲覧用映像を含む閲覧画面を表示させるための映像データを電子機器2に出力する(ステップA13)。すなわち、電子機器2に閲覧画面SBを表示させて、引き続き、他のプレーヤがプレイ中のゲーム装置10の映像を閲覧させて、ゲームプレイ待ちの状態にする。
【0069】
電子機器2のプレーヤは、他のプレーヤによるゲームプレイの様子を閲覧しながら、自分の順番が回ってくるまで待つ。なお、予約登録した場合に、予約したゲーム装置10についての閲覧状態を継続するのではなく、例えば他のゲーム装置10についての閲覧あるいはゲームプレイに移行できるようにしても良い。これにより、プレーヤは、予約待ち時間を有効に活用することができる。また、他のゲーム装置10についてゲームプレイを可能とすることで、ゲーム装置10の稼働効率の向上を図ることができる。
【0070】
なお、予約登録したゲーム装置10とは別のゲーム装置10について閲覧あるいはゲームプレイしている場合に、予約登録したゲーム装置10について予約順番が近づいてきた場合(例えば、予め設定された順番(2番目など))に、電子機器2に対して通知するようにしても良い(閲覧画面あるいはプレイ画面における表示など)。電子機器2のプレーヤは、この通知に応じて、現在実行中のゲーム装置10に対する閲覧あるいはゲームプレイを継続するか、予約登録したゲーム装置10についてのゲームプレイ待ちに戻るかを選択することができる。
【0071】
一方、予約登録した時にゲーム装置10が空き状態である場合(ステップA6、Yes)、及び先に予約待ちしていた他のプレーヤによるプレイが終了した場合(ステップA14、Yes)、CPU6aは、電子機器2に対して、ゲーム開始準備画面(図示せず)を表示させる。ゲーム開始準備画面では、例えばゲームプレイ開始を指示するための「スタート」ボタンを表示させると共に、「スタート」ボタンの操作を有効とする残り時間(有効時間)をカウントダウン表示させる。例えば、初期値の有効時間を「60」秒として、時間の経過と共に表示を「59」「58」…に変更していく。
【0072】
ここで、有効時間内に「スタート」ボタンが操作されなかった場合、CPU6aは、電子機器2のプレーヤによりゲーム予約がキャンセルされたものと判別し(ステップA7、No)、予約登録を削除して、現在の予約人数を減算(-1)する(ステップA11)。そして、CPU6aは、メニュー画面SAを電子機器2において表示させて、処理状態に戻る(ステップA0)。
【0073】
一方、有効時間内に「スタート」ボタンが操作された場合(ステップA7、Yes)、CPU6aは、電子機器2のプレーヤによるゲーム装置10を実行させるためのゲーム処理を開始する(ステップA8)。CPU6aは、プレーヤが所持するコイン数をゲームの実行に必要なコイン数に応じて更新(減算)すると共に、ゲーム装置10によるゲームを開始させる。
【0074】
CPU6aは、ゲーム装置10に対してゲーム実行要求を出力し、このゲーム実行要求に応じてゲーム装置10から出力されるゲームプレイ用映像を含むプレイ用の画面(以下、プレイ画面)を表示させるための映像データを電子機器2に送信して、プレイ画面を表示させる。プレイ画面には、ゲームプレー用のフレーム内においてゲーム装置10を撮影した映像が表示される。
【0075】
なお、ゲームプレイ用映像は、前述したゲーム閲覧用映像と基本的に同じである。プレイ画面を表示させるための映像データは、ゲームプレイ用にデザインされたフレームに対して、このフレーム内に設けられた映像表示エリアにゲームプレイ用映像を表示させるものである。
【0076】
電子機器2は、ゲームサーバ6から入力されたプレイ画面の映像データをもとに、表示装置にプレイ画面を表示させる。
【0077】
図11は、本実施形態における電子機器2に表示されるプレイ画面SCの一例を示す図である。
図11に示すプレイ画面SCでは、ゲーム装置10において正面カメラ12Aと側面カメラ14Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SC1(SC1a,SC1b)が表示される。プレイ画面SCでは、正面カメラ12Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SC1aと、側面カメラ14Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SC1bが同時に1画面中に表示される。ゲームプレイ用映像SC1a,SC1bを表示する表示エリアのそれぞれには、撮影方向を示す撮影方向情報SC2a,SC2bが付加されている。
【0078】
プレイ画面SCでは、景品ステージに載置された景品に対して、クレーンアーム10Aが何れの位置にあるかを、正面と側面のそれぞれの方向から見た映像によって同時に確認することができる。異なる方向から撮影された映像を見比べることで、クレーンアーム10Aと景品の位置関係を容易に把握することができる。これにより、景品に対するクレーンアーム10Aの位置決めを、プレーヤが意図するように確実かつ容易に実施することができる。すなわち、ゲームの実行状況を把握し易くすることができる。
【0079】
また、プレイ画面SCには、ゲームプレイ用にデザインされたフレームに設けられた、「CATCH」ボタンSC3、左右下上方向のそれぞれに対応する方向ボタンSC4,SC5,SC6,SC7、ゲームプレイ残り時間表示エリアSC8、予約人数表示エリアSC9、閲覧人数表示エリアSC10が含まれる。
【0080】
「CATCH」ボタンSC3は、クレーンアーム10Aに対して景品取得シーケンスを実行させるためのボタンである。方向ボタンSC4,SC5は、クレーンアーム10Aを前から見て左右方向(X軸方向)に移動させるためのボタンであり、方向ボタンSC6,SC7は、クレーンアーム10Aを前から見て前後方向(Y軸方向)に移動させるためのボタンである。
【0081】
なお、図11に示すプレイ画面SCでは、クレーンアーム10Aを前後左右方向に移動させるゲーム装置10を対象としているため4つの方向ボタンSC4~SC7を表示させているが、例えば前後方向のみ、あるいは左右方向のみにクレーンアーム10Aを移動させてプレイするゲーム装置10の場合には、2つの方向ボタンを表示させるものとする。
【0082】
予約人数表示エリアSC9には、閲覧対象としているゲーム装置10に対して予約登録しているプレーヤの人数が表示される。また、閲覧人数表示エリアSC10には、閲覧対象としているゲーム装置10について閲覧中のプレーヤの人数が表示される。
【0083】
CPU6aは、ゲーム開始に応じて、ゲームプレイ残り時間の初期値、例えば「60」秒をゲームプレイ残り時間表示エリアSC8に表示させ、時間の経過と共に表示を「59」「58」…に変更していく。また、CPU6aは、電子機器2における方向ボタンSC4,SC5,SC6,SC7に対する入力操作に応じて、各ボタンに対応する操作データを受信し、ゲーム装置10に対して出力する。ゲーム装置10は、操作データに応じて、クレーンアーム10Aを動作させる。電子機器2のプレーヤは、図11に示すプレイ画面SCに表示されるゲームプレイ用映像SC1a,SC1bをもとに、クレーンアーム10Aの動きを確認することができる。
【0084】
本実施形態におけるゲーム装置10では、ゲームプレイ残り時間内であれば、方向ボタンSC4,SC5,SC6,SC7に対して何回でも操作可能とする。従って、クレーンアーム10Aを移動させる際に、前方向から見たゲームプレイ用映像SC1aと、横方向から見たゲームプレイ用映像SC1bを同時に確認しながら、クレーンアーム10Aと景品との相対的な位置関係を把握して、クレーンアーム10Aの位置を微調整することが可能である。従って、プレーヤが意図する位置に、正確にクレーンアーム10Aを移動させることが可能となる。
【0085】
なお、図11に示す例では、プレイ画面SCにおいて、正面カメラ12Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SC1aと、側面カメラ14Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SC1bを同時に1画面中に表示させているが、ゲームプレイ中にゲームプレイ用映像を切り替えることも可能である。
【0086】
ゲームサーバ6は、例えば電子機器2に対するプレーヤの操作により入力されるゲーム映像の切り替え指示、あるいは予め設定された条件に応じて、ゲームサーバ6は、プレイ画面SCに表示させるゲームプレイ用映像を切り替えるための処理を実行する。この場合、ゲームサーバ6は、ゲーム装置10に対して、映像切り替え指示を示す操作データを出力する。なお、予め設定された条件には、例えば経過時間、クレーンアーム10Aの位置、予め設定されたプレーヤの操作、景品種類、景品ステージの形態、景品ステージにおける景品の載置形態(載置形態情報)などがある。
【0087】
ゲームプレイ用映像の切り替え方法としては、例えばゲーム装置10に設けられた複数の正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aのそれぞれによって撮影された複数の映像のうち何れか一つの映像を選択して表示する第1形態、複数の映像のうち組合せが異なる少なくとも2つの映像を選択して表示する第2形態、表示対象としている映像に対して拡大/縮小、アニメーション化などの映像処理をして表示する第3形態などがある。
【0088】
第1~第3形態は、何れかを組み合わせて実施することもできる。例えば、第1形態として正面カメラ12Aより撮影された映像を選択し、2つのゲームプレイ用映像を表示するための表示エリアの一方に通常の映像を表示させ、他方の表示エリアに第3形態として拡大した映像を表示させる。これにより、クレーンアーム10Aと景品を含む全体の様子を確認しながら、クレーンアーム10Aの先端部と景品との位置関係を拡大した映像によって確認することができる。
【0089】
なお、ゲームサーバ6は、ゲーム装置10からゲームプレイ用映像を入力する場合には、前述した第1~第3形態による映像を1画面に表示させるための映像の生成をゲーム装置10に指示する。ゲーム装置10は、ゲームサーバ6からの指示に応じたゲームプレイ用映像を生成して、ゲームサーバ6に出力する。
【0090】
また、ゲームサーバ6は、ゲーム装置10から入力される複数のカメラのそれぞれによって撮影された映像データを入力する構成の場合、前述したゲーム映像の切り替え指示あるいは予め設定された条件に応じて、前述した第1~第3形態による映像を1画面に表示させるためのゲームプレイ用映像を生成する。
【0091】
こうして、プレイ画面SCに表示されるゲームプレイ用映像を確認しながら、クレーンアーム10Aの縦横方向の位置決めができると、プレーヤは、「CATCH」ボタンSC3の操作により景品取得シーケンスの実行を指示する。
【0092】
ゲームサーバ6のCPU6aは、電子機器2から景品取得シーケンスを指示する操作データを受信すると、ゲーム装置10に対して景品取得シーケンスを実行させる。ゲーム装置10は、クレーンアーム10Aに景品取得シーケンスの動作を実行させる。すなわち、ゲーム装置10は、クレーンアーム10Aの先端部が景品に到達する位置まで下降させ、アームに景品を掴む動作をさせた後、クレーンアーム10Aを上昇させ、景品落とし口10Cの上部にまで移動させてからアームを開く動作をさせる。
【0093】
この結果、景品が景品落とし口10Cに落下された場合、景品センサ84により検知される。ゲーム装置10は、景品センサ84による検知信号に応じて、ゲームサーバ6に対して景品が払い出されたこと(景品獲得の成功)を通知する。また、ゲーム装置10は、景品取得シーケンス実行後の所定時間(例えば2秒)内までに景品センサ84による検知がない場合には、景品が景品落とし口10Cに落下されなかったこと(景品獲得の失敗)を通知する。ゲームサーバ6は、ゲーム装置10からの景品取得の通知に応じた処理を実行する。例えば、ゲームサーバ6は、景品獲得の成功が通知された場合には、プレイ画面SCに代えて、ゲーム取得のメッセージ画面(例えば「景品獲得おめでとう」のメッセージなど)を電子機器2に表示させる。
【0094】
なお、前述した説明では、ゲームプレイ残り時間内であれば、方向ボタンSC4~SC7に対して何回でも操作可能としているが、「CATCH」ボタンSC3については、ゲームプレイ残り時間内に1回のみ操作可能とする。
【0095】
また、「CATCH」ボタンSC3の操作による指示があった時のゲームプレイ残り時間に応じて、クレーンアーム10Aに対する制御を変えることも可能である。例えば、「CATCH」ボタンSC3の操作による指示があった時のゲームプレイ残り時間に、景品取得シーケンスを完了するまでに必要な時間が残っていない場合であっても、例えば、クレーンアーム10Aを水平方向(左右前後方向)に移動させる速度を通常の制御時(ゲームプレイ残り時間内)上げる。これにより、景品取得シーケンスを完了させることができると共に、ゲームプレイ残り時間が「0」となった以降のロスタイムの短縮を図ることができる。ロスタイムの短縮を図ることにより、プレーヤが、続けてゲームを実行する場合に、次のゲーム開始までの時間を短縮して、ゲーム装置10の稼働効率を向上させることができる。
【0096】
また、景品取得シーケンスの実行中に、例えば「CATCH」ボタンSC3の操作による指示があった場合に、景品取得シーケンスを途中で終了させて、クレーンアーム10Aを通常よりも高速に移動させて初期位置に戻し、次のゲームを開始可能な状態にしても良い。例えば、プレーヤが景品取得シーケンスの継続が不要と判断した場合に、景品取得シーケンスを途中で終了させることで、次のゲームに移行するための時間を短縮することが可能となる。景品取得シーケンスの継続が不要とする状況としては、例えば景品がアームによって把持されなかった、またクレーンアーム10Aによって景品の位置を移動させる目的が達成された(景品落とし口まで移動さる必要がない)、といった状況がある。
【0097】
さらに、「CATCH」ボタンSC3の操作による指示があった場合に、景品取得シーケンスを開始するが、ゲームプレイ残り時間が「0」となった時点で景品取得シーケンスを終了させて、クレーンアーム10Aを初期位置に戻すように制御するようにしても良い。
【0098】
また、ゲームサーバ6のCPU6aは、1回分のゲームのゲーム結果を、プレーヤ別のプレイ履歴として、プレーヤの識別データと関連づけて記録するゲーム結果記録処理を実行する(ステップA9)。
【0099】
ゲーム結果記録処理では、例えば、1回分のゲームに固有の識別データ(プレイID)を設定すると共に、ゲーム装置10に載置された景品に関する情報(景品画像、景品の説明情報など)、ゲームプレイ日時、ゲーム結果とする景品獲得の成功/失敗を示すステータス等を記録する。さらに、ゲーム実行中にゲーム装置10を撮影した映像の映像データを動画配信サーバ7に記録させる。ゲーム記録処理において記録される映像データは、例えば、ゲーム開始から景品取得シーケンス実行後の所定時間までのゲームプレイ用映像、あるいはゲーム装置10から入力された複数のカメラのそれぞれが撮影した映像データの何れか、あるいは全てを対象とすることができる。ゲーム結果記録処理により記録されたゲーム結果は、後述するプレイ履歴処理において利用される。さらに、ゲーム結果記録処理では、プレーヤによるゲーム装置10の利用状況として、プレーヤ別に、ゲームのコンティニュー数、獲得景品数(及び種類)などのデータを記録しておく。
【0100】
次に、ゲームサーバ6のCPU6aは、電子機器2において、ゲームを引き続き実行するか確認するためのコンティニュー確認画面を表示させる。コンティニュー確認画面では、例えば「CONTINUE?」のメッセージと共に、「はい」「いいえ」のボタンを表示させて、何れかをプレーヤにより選択させる。また、コンティニュー確認画面には、チケットの所持枚数、コイン数、プレイ可能回数などを表示させて、ゲーム継続の判断の参考にさせる。
【0101】
ここで、「いいえ」ボタンの選択によりゲームプレイがキャンセルされた場合には(ステップA10、Yes)、CPU6aは、1人のプレーヤによるゲームプレイが終了したことに応じて、現在の予約人数を減算(-1)して(ステップA11)、ゲーム装置10における表示をメニュー画面SAに戻す。また、ゲームサーバ6は、ゲーム装置10に対してゲーム終了を指示する。
【0102】
一方、「はい」ボタンの選択によりゲームプレイの継続が指示された場合には(ステップA10、No)、CPU6aは、前述と同様にして、プレーヤが所持するコイン数をゲームの実行に必要なコイン数に応じて更新(減算)すると共に、ゲーム装置10によるゲームを開始させる。以下、前述と同様にして、ゲームプレイのための処理を実行する(ステップA7~A10)。従って、プレーヤは、1つの景品を獲得するために複数回のゲームを繰り返して実行することが可能となる。
【0103】
次に、本実施形態におけるゲーム装置10によるゲーム処理について、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0104】
ゲーム装置10のCPU70は、ゲームサーバ6からゲーム閲覧要求を受信すると(ステップB1、Yes)、ゲーム映像生成処理を実行して、正面カメラ12A及び側面カメラ14Aのそれぞれによって撮影された映像をもとに、ゲーム映像生成処理によりゲーム閲覧用映像を生成してゲームサーバ6に出力する(ステップB2)。
【0105】
図7は、本実施形態におけるゲーム装置10によるゲーム映像生成処理を示すフローチャートである。
ゲーム装置10のCPU70は、正面カメラ12A及び側面カメラ14から入力される複数の映像の映像データを入力し(ステップC1)、この複数の映像を合成して、ゲーム装置10の1画面中に表示するためのゲーム閲覧用映像を生成する(ステップC2)。CPU70は、通信制御部78を通じて、ゲーム閲覧用映像をゲームサーバ6に出力する(ステップC3)。ゲーム閲覧用映像をもとにゲーム装置10において表示される映像は、例えば図10に示す。
【0106】
なお、ゲームサーバ6においてゲーム閲覧用映像を生成する場合には、ゲーム装置10のCPU70は、正面カメラ12A及び側面カメラ14Aにより入力された映像データをゲームサーバ6に出力する(ステップC1,C3)。
【0107】
その後、ゲーム装置10のCPU70は、ゲームサーバ6からゲーム実行要求を受信すると(ステップB3、Yes)、前述と同様にゲーム映像生成処理を実行して、正面カメラ12A及び側面カメラ14Aのそれぞれによって撮影された映像をもとにゲームプレイ用映像を生成してゲームサーバ6に出力する(ステップB4)。ゲームプレイ用映像をもとにゲーム装置10において表示される映像は、例えば図11に示す。
【0108】
その後、ゲーム装置10は、ゲームサーバ6からゲーム装置10におけるプレイ画面SCの方向ボタンSC4~SC7の何れかに対する操作データを受信した場合(ステップB8、Yes)、操作データに応じてクレーンアーム10Aの移動を制御する(ステップB9)。前述したように本実施形態におけるゲーム装置10では、ゲームプレイ残り時間内であれば、方向ボタンSC4~SC7に対して何回でも操作可能としているため、方向ボタンSC4~SC7に対する操作に応じて入力される操作データに応じて、その都度、クレーンアーム10Aを移動させる制御をする。また、ゲーム装置10は、ゲームが実行されている間は、ゲームプレイ用映像をゲームサーバ6に出力し続ける。
【0109】
一方、CPU70は、ゲーム中に、ゲームサーバ6からゲームプレイ用映像の切り替えを指示する操作データを受信した場合(ステップB6、Yes)、切り替え指示に応じて映像切り替え制御を実行する(ステップB7)。すなわち、CPU70は、ゲーム映像生成処理において、操作データが示す映像切り替えの内容に応じて(ステップC4、Yes)、ゲーム装置10におけるプレイ画面SCに表示させるゲームプレイ用映像を変更する(ステップC5)。なお、ゲームプレイ用映像の切り替え内容に応じて、正面カメラ12Aと側面カメラ14Aからの映像データだけでなく、上部カメラ13Aからの映像データを入力するものとする(ステップC1)。
【0110】
映像切り替え制御では、前出したように、第1~第3形態、あるいは第1~第3形態の何れかを組み合わせたゲームプレイ用映像を生成する。
【0111】
例えば、上部カメラ13Aにより撮影された映像の表示切り替えが指示された場合には、正面カメラ12Aあるいは側面カメラ14Aにより撮影された映像に代えて、上部カメラ13Aにより撮影された映像を表示させることができる。上部カメラ13Aは、上部筐体内部を上部から撮影するため、上方から見たクレーンアーム10Aと景品との位置関係を把握することができる。一般的なクレーンゲーム装置では、筐体周囲から筐体内部の様子を確認することしかできないが、上部カメラ13Aにより撮影された映像を利用してゲームプレイ用映像を表示させることで、一般的なクレーンゲーム装置では得られない操作性を提供することが可能となる。
【0112】
また、第3形態としてアニメーション化が指示された場合には、CPU70は、例えば正面カメラ12A、上部カメラ13Aまたは側面カメラ14Aによって撮影された映像に対する画像処理によりアニメーション映像を生成する。例えば、CPU70は、映像中から各種オブジェクト、例えばクレーンアーム10A、景品、景品フィールド(景品落とし口)を検出し、それぞれを図形化して表示すると共に、映像中で変化するクレーンアーム10A及び景品に相当する図形の位置が変化するアニメーションを作成する。また、アニメーション映像には、映像とは関係ないオブジェクトを表す図形、例えばゲーム演出(賑やかし)のための修飾用図形、クレーンアーム10Aの移動方向などをプレーヤにアドバイスする図形、各種文字メッセージなどを付加することも可能である。これにより、一般的なクレーンゲーム装置では得られない演出を付加することが可能となり、プレーヤに対して興趣性を提供することができる。
【0113】
CPU70は、ゲームが実行されている間(ステップC6、No)、映像切り替えの指示に応じたゲームプレイ用映像を生成する処理を継続する(ステップC1~C5)。
【0114】
次に、ゲーム装置10は、ゲームサーバ6からゲーム装置10におけるプレイ画面SCの「CATCH」ボタンSC3に対する操作データを受信した場合(ステップB10、Yes)、景品取得シーケンス制御を実行する(ステップB11)。すなわち、ゲーム装置10は、クレーンアーム10Aの先端部が景品に到達する位置まで下降させ、アームに景品を掴む動作をさせた後、クレーンアーム10Aを上昇させ、景品落とし口10Cの上部にまで移動させてからアームを開く動作をさせる。その後、ゲーム装置10は、景品センサ84による検知信号に応じた景品獲得の成功、あるいは景品獲得の失敗をゲームサーバ6に通知する。
【0115】
ゲーム装置10は、電子機器2のプレーヤによりゲームが繰り返して実行される場合には、前述した処理を繰り返して実行する(ステップB4~B12)。ゲーム装置10は、ゲームサーバ6からゲーム終了が指示されると(ステップB12、No)、ゲーム処理を終了する。
【0116】
次に、本実施形態におけるゲームサーバ6によるプレイ履歴処理について、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0117】
前述したように、ゲームサーバ6は、電子機器2のプレーヤによりゲーム装置10がプレイされると、ゲーム毎にゲーム結果を記録している。プレーヤは、ゲームサーバ6に記録された過去にプレイしたゲーム結果を閲覧することができる。ゲーム結果の閲覧では、プレーヤは、景品獲得が失敗と判定されたゲームについて、ゲームシステム5の管理者に対して景品の獲得判定を依頼する、あるいは景品獲得が成功であるか否かを再判定するための景品の獲得検証を依頼することができる。
【0118】
電子機器2を操作するプレーヤは、ゲームサーバ6によりプレイ履歴処理を実行させる場合、図9に示すメニュー画面SAのプレイ履歴ボタンSA23を操作する。
【0119】
ゲームサーバ6(CPU6a)は、電子機器2においてメニュー画面SAのプレイ履歴ボタンSA23が操作されたことを判別すると(ステップA1、Yes)、プレーヤに対してプレイ履歴として記録されたゲーム結果をもとにプレイ履歴一覧を生成して、プレイ履歴一覧画面を電子機器2において表示させる(ステップD1)。
【0120】
図12は、本実施形態におけるプレイ履歴一覧画面SDの一例を示す図である。
図12に示すプレイ履歴一覧画面SDでは、1回分のゲームのゲーム結果について、例えば景品画像SD1a、ゲームプレイ日時SD1b、ゲーム装置10を識別するステーション番号SD1c、景品の説明情報SD1dが表示される。プレーヤは、表示された情報を参照して、プレイ履歴一覧画面SDから何れかのゲーム結果を任意に選択することができる。
【0121】
ここで、プレイ履歴一覧画面SDからゲーム結果が選択されると(ステップD2、Yes)、ゲームサーバ6のCPU6aは、選択されたゲーム結果についてのプレイ履歴詳細画面を生成して、電子機器2において表示させる(ステップD3)。
【0122】
図13は、本実施形態におけるプレイ履歴詳細画面SEの一例を示す図である。
図13に示すプレイ履歴詳細画面SEでは、映像エリアSE1、情報エリアSE2、獲得検証依頼ボタンSE3、獲得判定依頼ボタンSE4、戻りボタンSE5が表示される。
【0123】
映像エリアSE1には、映像画表示される映像表示エリアSE1pが設けられる。また、映像表示エリアSE1pの下部には、映像制御のための再生ボタンSE1a、再生時間/残り時間SE1b、シークバーSE1c、全画面ボタンSE1d、ダウンロードボタンSE1eが表示される。全画面ボタンSE1dは、映像表示エリアSE1pを全画面に拡大して映像を表示させることができる。ダウンロードボタンSE1eは、ゲーム結果として記録された映像データの映像ファイルとしてダウンロードさせることができる。
【0124】
情報エリアSE2は、ゲーム結果として記録された、例えば景品に関する情報(景品名等)、ゲームプレイ日時、景品獲得の成功/失敗を示すステータス、プレイIDが表示される。また、情報エリアSE2には、プレーヤが獲得判定依頼をした場合に、判定結果の送信先とする電子メールアドレスを入力するためのアドレス入力エリアが設けられている。
【0125】
獲得検証依頼ボタンSE3は、景品獲得が成功であるか否かを再判定するための景品の獲得検証を依頼するためのボタンである。獲得判定依頼ボタンSE4は、ゲーム装置10の管理者等に対して景品の獲得判定を依頼するためのボタンである。戻りボタンSE5は、プレイ履歴一覧画面SDに表示を戻すためのボタンである。
【0126】
ここで、映像エリアSE1の再生ボタンSE1aが操作されると(ステップD4、Yes)、ゲームサーバ6のCPU6aは、ゲーム結果として記録された、ゲームプレイ時に撮影された映像データを動画配信サーバ7から受信し、この再生データの再生を開始して、映像表示エリアSE1pにおいて表示させる(ステップD5)。CPU6aは、映像データの再生中に操作がなければ、映像データの最後まで映像を再生表示する(ステップD6、Yes)。
【0127】
ここで再生される映像データは、例えば複数のカメラによって撮影された映像を含むゲームプレイ用映像としても良いし、正面カメラ12A、側面カメラ14Aあるいは上部カメラ13Aの何れかによって撮影された1つの映像としても良い。何れの映像を表示させるかは、予めゲームサーバ6において設定されていても良いし、あるいはプレーヤからの指示応じて予め設定しておくようにしても良い。また、映像再生直前または映像再生中にプレーヤが指定するようにしても良い。これにより、過去のゲームプレイの状況を複数の異なる映像によって確認することができ、景品獲得が失敗と判定されたゲームをプレーヤが検証し易くすることができる。
【0128】
プレーヤは、映像を確認した結果、ステータスが「失敗」(景品獲得の失敗)とされているが、景品が獲得されていると思える(疑義がある)場合には、獲得検証依頼あるいは獲得判定依頼をすることができる。
【0129】
ステータスが「失敗」であっても景品が獲得されている状況としては、例えば、景品が小さいために景品センサ84によって検出されない、あるいは光学式の景品センサ84のために景品が光を反射することにより検出されない、さらには複数の景品が同時に景品落とし口10Cに落下して景品の数が判別されないということがあり得る。さらに、景品が景品落とし口10Cに引っ掛かる、あるいは景品が大きいなどのために、実質、景品落とし口に落下された状態にあるにもかかわらず、景品センサ84の位置に到達せずに、景品センサ84により検出されない状況がある。
【0130】
ここで、獲得判定依頼ボタンSE4が操作された場合(ステップD7、Yes)、CPU6aは、獲得判定依頼を、ゲーム装置10の管理者等宛てに送信する(ステップD8)。なお、獲得判定依頼をする場合には、情報エリアSE2のアドレス入力エリアに、判定結果の送信先とする電子メールアドレスを入力させるものとする。また、獲得判定依頼には、情報エリアSE2に表示された情報(プレイID、電子メールアドレス、ステータス等)が含まれるものとする。
【0131】
獲得判定依頼の送信方法としては、例えばゲームサーバ6の表示装置6eに表示されるゲーム装置10の管理画面に表示させる、管理者等宛てに電子メールを送信する、SNS(Social Networking Service)を利用して通知するなどの方法を用いることができる。
【0132】
管理者等は獲得判定依頼を受信した場合、ゲームサーバ6あるいは管理者等が使用する電子機器(パーソナルコンピュータ等)から動画配信サーバ7にアクセスして、例えば獲得判定依頼に含まれるプレイIDをもとに、獲得判定依頼の対象とするゲームの映像データを指定し、ゲームプレイ時の映像を再生表示させる。管理者等は、ゲームプレイ時の映像を確認して景品獲得判定をする。この結果、景品が獲得されている状況であることが確認された場合、ゲームサーバ6は、管理者等による操作に応じて、景品獲得の成功を示すステータスに変更して、景品獲得時に応じた作業(景品の配送等)が実行されるようにする。また、ゲームサーバ6は、獲得判定依頼に含まれる電子メールアドレス宛に、景品獲得判定の判定結果として、景品獲得の成功を示す電子メールを送信する。
【0133】
また、景品獲得判定の判定結果として、景品が獲得されていないことが確認された場合、ゲームサーバ6は、獲得判定依頼に含まれる電子メールアドレス宛に、景品獲得判定の判定結果として、景品獲得の失敗を示す電子メールを送信する。
【0134】
なお、SNSを通じて獲得判定依頼を受信している場合には、SNSを通じて判定結果を送信するようにしても良い。この場合、電子メールアドレスに代えて、SNS用の送信先を示すデータがプレイ履歴詳細画面SEの情報エリアSE2においてプレーヤにより入力されるものとする。また、ゲームサーバ6は、獲得判定依頼に対する判定結果を、プレーヤ専用のWebページに表示させるようにしても良い。
【0135】
また、獲得判定依頼に対して管理者等が短時間で対応可能である場合には、ゲームサーバ6は、管理者等による景品獲得判定の判定結果を入力して、この判定結果を電子機器2の画面中(例えばプレイ履歴詳細画面SEの情報エリアSE2など)に表示させるようにしても良い。
【0136】
獲得判定依頼ボタンSE4の操作によって獲得判定依頼を送信したプレーヤは、例えば自身が使用する電子機器2によって、管理者等によって送信された景品獲得判定の結果(景品獲得の成功/失敗)を受信して、確認することができる。
【0137】
なお、管理者等に対する獲得判定依頼には、ゲームのコンティニュー数、獲得景品数(及び種類)などの利用状況を示すデータを含んでいても良い。例えば、管理者等は、コンティニュー数が比較的大きい場合、すなわち数多くゲームを繰り返して実行した結果、景品獲得と思われる状況(例えば、景品が景品落とし口10Cに引っ掛かっている状態)に到達したと判定される場合には、景品獲得の成功と判定することができる。すなわち、利用状況を示すデータを送信して景品獲得判定をできるようにすることで、アミューズメント施設等に設置された実際のクレーンゲーム装置を管理するスタッフが、通常の管理業務で実施している場合と同様の景品獲得の判定をすることが可能となる。
【0138】
一方、獲得検証依頼ボタンSE3が操作された場合(ステップD9、Yes)、CPU6aは、プレイIDに対応する映像データをもとに検証映像を生成して、映像表示エリアSE1pにおいて表示させる(ステップD10)。検証映像は、例えば、映像中から各種オブジェクト、例えばクレーンアーム10A、景品、景品フィールド(景品落とし口10C)を検出し、それぞれを図形化して表示すると共に、映像中で変化するクレーンアーム10A及び景品に相当する図形の位置が変化するアニメーションを作成する。また、景品獲得判定の基準となる景品と景品落とし口10Cとを、実際の映像では隠れていても可視化して、景品が景品落とし口10Cに落下しているか否かを判定しやすくする。
【0139】
また、CPU6aは、アニメーション化された検証映像をもとに、景品の獲得判定を実行する(ステップD11)。
【0140】
図14(A)(B)は、本実施形態におけるアニメーション化された検証映像の一例を示す図である。図14(A)(B)は、クレーンアーム10Aに対して景品取得シーケンス制御が実行された後の状態を示している。また、図14(A)は、上部カメラ13Aにより撮影された映像をもとにした検証映像を示し、図14(B)は、側面カメラ14Aにより撮影された映像をもとにした検証映像を示している。
【0141】
例えば、検証映像において、景品落とし口10Cの景品OB1,OB2によって隠れている位置を示す仮想線VL1,VL2を表示し、景品OB1,OB2が景品落とし口10Cの範囲に含まれる割合を算出する。そして、景品落とし口10Cの範囲に含まれる割合が、予め決められた基準値より大きい場合には景品獲得を成功と判定し、基準値以下である場合には、景品獲得を失敗と判定する(ステップD11)。例えば、複数の異なる方向から撮影した映像をもとにした検証映像を合わせて判定しても良いし、例えば何れか1つの検証映像が条件を満たしていれば景品獲得を成功と判定しても良い。
【0142】
図14(A)(B)に示す検証映像では、景品OB1,OB2の景品落とし口10Cの範囲に含まれる部分を、例えばその他と異なる色表示に変更するなどして、景品の獲得判定の根拠とした部分をプレーヤに明示する。これにより、プレーヤに対して、検証映像をもとにした判定結果を納得させることができる。
【0143】
さらに、獲得判定では、前述した景品と景品落とし口10Cとの位置関係に基づくデータに限らず、ゲーム利用状況を示すデータ(コンティニュー数、獲得景品数(及び種類)など)を利用しても良い。例えば、コンティニュー数が予め設定された数より大きい場合、景品獲得を判定するための前述した基準値を下げる。これにより、景品獲得が成功と判定されやすくすることができる。また、景品獲得数が予め設定された数より大きい場合には、基準値を上げて、景品獲得が失敗と判定されやすくすることができる。なお、獲得検証における判定方法は、前述した方法に限るものではない。
【0144】
CPU6aは、判定結果を例えばプレイ履歴詳細画面SEの情報エリアSE2(ステータス)において表示させる(ステップD12)。
【0145】
プレーヤは、映像表示エリアSE1pに表示される検証映像と、ステータスの表示によって判定結果(景品獲得の成功/失敗)を確認することができる。CPU6aは、獲得検証の判定結果を記録して獲得検証の処理を終了する(ステップD13)。
【0146】
戻りボタンSE5が操作された場合(ステップD14、Yes)、CPU6aは、電子機器2においてプレイ履歴一覧画面SDを表示させる(ステップD1)。CPU6aは、プレイ履歴一覧画面SDから何れかのゲーム結果が選択されると(ステップD2、Yes)、前述と同様にして、選択されたゲーム結果に対する処理を実行する(ステップD3~D14)。CPU6aは、プレイ履歴詳細画面SEを閉じる操作がされるとプレイ履歴処理を終了し(ステップD15、Yes)、メニュー画面を電子機器2において表示させる(ステップA0)。
【0147】
このようにして、本実施形態におけるプレイ履歴処理では、過去にプレイしたゲーム結果について、ゲームプレイ時の映像を含めて確認することができる。また、景品獲得の判定結果について疑義がある場合には、景品獲得判定依頼をする、あるいは景品獲得検証依頼をすることが可能となる。これにより、アミューズメント施設等に設置された実際のクレーンゲーム装置と同様にして、ゲーム装置10(景品センサ84)によって景品獲得と判定されなかった状況であっても、景品獲得の成功と判定されることで、景品獲得の機会をプレーヤに提供することが可能となる。すなわち、景品獲得の判定を的確に実施することができるので、プレーヤに不信感を与えることがなく、ゲームサービスの継続的な利用を促すことが可能となる。
【0148】
以上の説明では、電子機器2を表示画面が広いパーソナルコンピュータを想定して説明しているが、電子機器2を表示画面が比較的狭いスマートフォンとした場合の例について説明する。
【0149】
図15は、本実施形態における電子機器2(スマートフォン)に表示される閲覧画面SFの一例を示す図である。
図15に示す閲覧画面SFでは、ゲーム装置10において正面カメラ12Aによって撮影されたゲーム閲覧用映像SF1が表示された状態を示している。ゲームサーバ6は、ゲームサービスを利用する電子機器2がスマートフォンの場合、初期状態として、正面カメラ12Aあるいは側面カメラ14Aの何れか1つによって撮影されたゲーム閲覧用映像SF1を表示させる。閲覧画面SFには、撮影方向切り替えボタンSF2が設けられている。撮影方向切り替えボタンSF2は、ゲーム閲覧用映像SF1の撮影方向の切り替えを指示するためのボタンである。撮影方向切り替えボタンSF2に対する操作に応じて、前述のように、電子機器2からゲームサーバ6に対して映像切り替えを指示する操作データが出力される。
【0150】
図15に示す撮影方向切り替えボタンSF2は、現在表示されているゲーム閲覧用映像SF1が正面方向から撮影された映像であり(ぬいぐるみが正面を向いている)、撮影方向を変更可能であることを示すデザインにより表示されている。すなわち、撮影方向切り替えボタンSF2は、撮影方向を示す撮影方向情報を兼ねている。
【0151】
閲覧画面SFでは、正面カメラ12Aによって撮影されたゲーム閲覧用映像SF1が表示された状態において撮影方向切り替えボタンSF2が操作されると、ゲームサーバ6は、側面カメラ14Aによって撮影されたゲーム閲覧用映像SF1に表示を切り替える。また、撮影方向切り替えボタンSF2のデザインを、側面方向から撮影された映像であり(ぬいぐるみが横を向いている)、撮影方向を変更可能であることを示すデザインに変更する。
【0152】
従って、閲覧画面SFでは、ゲーム閲覧用映像SF1の撮影方向を任意のタイミングで切り替えて、それぞれ異なる方向からの映像を確認することができる。
【0153】
閲覧画面SFでは、他のプレーヤによりゲームがプレイ中である場合には、プレイの様子をゲーム閲覧用映像SF1によって確認することができる。例えば、景品ステージに載置された景品に対して、クレーンアーム10Aをどのように動かしているかを、現在のクレーンアーム10Aの位置に応じて、正面と側面の何れかの方向の映像に切り替えて確認することができる。クレーンアーム10Aの移動途中でプレーヤが所望する方向から撮影した映像を確認することで、クレーンアーム10Aと景品の位置関係を容易に把握することができる。これにより、自分がプレイする際の参考にすることができる。また、他のプレーヤがプレイ中でなくても、景品ステージに載置された景品の状態を異なる方向から撮影した映像をもとに確認できる。このため、景品の獲得し易さを判断したり、プレイする時のクレーンアーム10Aの動かし方を検討したりするといったことがプレイ前に実施することが可能となる。
【0154】
なお、閲覧画面SFには、ゲーム閲覧用にデザインされたフレームに設けられた、予約ボタンSF3、コイン購入ボタンSF5、詳細ボタンSF4、景品情報SF6、予約人数表示エリアSF7、閲覧人数表示エリアSF8、コイン表示エリアSF9、戻るボタンSF10が含まれる。なお、各ボタン及びエリアは、前述した図9に示すメニュー画面SA及び図10に示す閲覧画面SBと実質同じものであるので詳細な説明を省略する。
【0155】
図16(A)(B)は、本実施形態における電子機器2(スマートフォン)に表示されるプレイ画面SGの一例を示す図である。
図16(A)に示すプレイ画面SGでは、ゲーム装置10において正面カメラ12Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SG1fが表示され、図16(B)に示すプレイ画面SGでは、ゲーム装置10において側面カメラ14Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SG1sが表示されている。
【0156】
また、図16(A)に示すプレイ画面SGには、撮影方向切り替えボタンSG2fが設けられ、図16(B)に示すプレイ画面SGには、撮影方向切り替えボタンSG2sが設けられている。撮影方向切り替えボタンSG2f,SG2sは、ゲームプレイ用映像SG1f,SG1sの撮影方向の切り替えを指示するためのボタンであり、撮影方向切り替えボタンSF2と同様のデザインが用いられている。
【0157】
プレイ画面SGにおいても、撮影方向切り替えボタンSG2f,SG2sに対する操作によって、ゲームプレイ用映像SG1f,SG1sの表示の切り替えを任意のタイミングで実行することができる。
【0158】
プレイ画面SGでは、景品ステージに載置された景品に対して、クレーンアーム10Aが何れの位置にあるかを、正面と側面のそれぞれの方向から見た映像によって確認することができる。異なる方向から撮影した映像を見比べることで、クレーンアーム10Aと景品の位置関係を容易に把握することができる。これにより、景品に対するクレーンアーム10Aの位置決めを、プレーヤが意図するように確実かつ容易に実施することができる。すなわち、ゲームの実行状況を把握し易くすることができる。
【0159】
また、プレイ画面SGには、ゲームプレイ用にデザインされたフレームに設けられた、「CATCH」ボタンSG3、2つの方向のそれぞれに対応する方向ボタンSG4,SG5、ゲームプレイ残り時間表示エリアSG6、予約人数表示エリアSG7、閲覧人数表示エリアSG8が含まれる。なお、各ボタン及びエリアは、前述した図9に示すメニュー画面SA及び図10に示す閲覧画面SBと実質同じものであるので詳細な説明を省略する。
【0160】
なお、方向ボタンSG4,SG5は、図16(A)に示すように、正面カメラ12Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SG1fが表示されている時には、クレーンアーム10Aに対して左右方向への移動を指示するためのボタンとして機能し、また図16(B)に示すように、側面カメラ14Aによって撮影されたゲームプレイ用映像SG1sが表示されている時には、クレーンアーム10Aに対して前後方向への移動を指示するためのボタンとして機能するように入力制御される。
【0161】
このようにして、スマートフォン等の表示画面が比較的狭い電子機器2であっても、異なる方向から撮影した映像を閲覧画面SF及びプレイ画面SGにおいて任意に切り替えて表示させることができるので、クレーンアーム10Aの現在位置に応じて、クレーンアーム10Aと景品との相対的な位置関係などの確認が容易な映像を表示させて確認することができる。
【0162】
なお、基本的には、図15及び図16に示すように、何れかの方向から撮影された1つの映像を表示させるが、プレーヤからの指示に応じて、図10及び図11に示すように、複数の方向から撮影された映像を同時に1画面に表示させる映像切り替え制御をしても良い。
【0163】
なお、前述した発明では、商品の獲得判定の処理をゲームサーバ6において実行するとしているが、ゲーム装置10において実行しても良い。例えば、ゲーム装置10は、正面カメラ12A、上部カメラ13A及び側面カメラ14Aによって撮影されたゲーム実行時の映像を記録しておく。ゲーム装置10は、ゲームサーバ6を通じてプレイIDと共に獲得判定依頼が指示された場合に、前述と同様にして、プレイIDに対応する映像をもとに獲得判定処理を実行して獲得判定をする。ゲーム装置10は、獲得判定の判定結果をゲームサーバ6に応答する。こうして、ゲーム装置10において獲得判定処理を実行することにより、獲得判定処理により負荷が複数のゲーム装置10に分散されるので、ゲームサーバ6の処理負担を軽減させることができる。
【0164】
また、前述した説明では、クレーンゲーム装置を対象としたゲームサービス(オンラインクレーンゲーム)を対象としているが、クレーンゲーム装置以外の他のゲーム装置を対象としたゲームサービスに適用することも可能である。例えばメダルゲーム装置(プッシャーゲーム装置)を対象とした場合、メダルの投入先とするプッシャー台を複数の異なる方向から撮影し、それぞれの方向から撮影した映像を合成したゲーム映像を生成して電子機器2に対して送信する。電子機器2を操作するプレーヤは、ゲーム映像中の異なる方向から撮影された複数の映像を同時に確認しながらメダルの投入位置を判断し、メダル投入の実行を指示する操作をすることができる。
【0165】
また、メダルゲーム装置の場合、クレーンゲーム装置のように1回分のゲームの区切りが明確でない。このため、ゲームサーバ6は、1プレーヤによるオンラインゲームの実行中に、例えば一定時間毎、プレーヤからの指示毎、あるいはゲーム中に発生したイベント毎(ジャックポット、アイテム投入、大量メダル払い出しなど)などに基づいてゲームの区切りを設定し、それぞれのゲームの区切り毎に撮影した映像を記録させる。これにより、プレイ履歴詳細画面にそれぞれの区切り毎の選択ボタンを表示させて、選択ボタンの操作によって何れかのゲームの区切りを指定して映像を再生表示させることが可能となる。
【0166】
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0167】
また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD、MO、Blu-ray(登録商標)等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。
【符号の説明】
【0168】
2…電子機器、6…ゲームサーバ、6a…CPU、10…ゲーム装置、10A…クレーンアーム、10B…景品ステージ、10C…景品落とし口、12A…正面カメラ、13A…上部カメラ、14A…側面カメラ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16