(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】建築用仕切り材の設置方法
(51)【国際特許分類】
E04B 2/82 20060101AFI20220906BHJP
【FI】
E04B2/82 511C
E04B2/82 511E
E04B2/82 501E
(21)【出願番号】P 2018130144
(22)【出願日】2018-07-09
【審査請求日】2021-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000177139
【氏名又は名称】三洋工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】弁理士法人永井国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100082647
【氏名又は名称】永井 義久
(74)【代理人】
【識別番号】100133145
【氏名又は名称】湯浅 正之
(74)【代理人】
【識別番号】100142778
【氏名又は名称】加藤 和孝
(74)【代理人】
【識別番号】100176795
【氏名又は名称】永井 望
(72)【発明者】
【氏名】金井 貴浩
(72)【発明者】
【氏名】橋本 慧一
(72)【発明者】
【氏名】白崎 了悟
【審査官】沖原 有里奈
(56)【参考文献】
【文献】実開平06-051317(JP,U)
【文献】特開平08-302978(JP,A)
【文献】国際公開第2017/175753(WO,A1)
【文献】特開2003-239430(JP,A)
【文献】実開昭53-034212(JP,U)
【文献】特開2017-082577(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/72-2/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎面部とその上方の天井面部との間に配置され、境を仕切る建築用仕切り材の設置
方法であって、自己吸着性のある気泡構造を有し、一方の面部及び他方の面部が表裏に形成された帯状のシート状吸着材と、上記建築用仕切り材の下端部を保持し基板部が平坦な長尺状の保持部材と、
断面L字状の長尺材からなるストッパー部材と、を具備し、
上記天井面部に基板部が平坦な保持用ランナー材を配置し、上記保持用ランナー材の基板部の下部に弾性部材を介在させ、当該弾性部材に上記建築用仕切り材の上端部を弾性保持させることとし、
上記
保持部材の基板部の裏面部に沿って上記シート状吸着材の上記一方の面部を接着した上記保持部材を、上記建築用仕切り材の下端部に取り付け、
上記基礎面部に、上記シート状吸着材を底面部に接着した上記ストッパー部材を吸着させて取り付け、これを上記建築用仕切り材の設置の際の位置決めに用い、
上記保持用ランナー材に上記建築用仕切り材の上端部を保持させ、上記建築用仕切り材の上部側を上記天井面部に取り付ける一方、上記建築用仕切り材を上記基礎面部の設置個所に配置するとともに、
上記建築用仕切り材の重量による押圧により、上記シート状吸着材の上記他方の面部を上記基礎面部に吸着させ、上記建築用仕切り材を上記基礎面部に止着
し、
上記建築用仕切り材を移設する際には、上記シート状吸着材を上記基礎面部から脱着して再利用することを特徴とする建築用仕切り材の設置
方法。
【請求項2】
基礎面部とその上方の天井面部との間に配置され、境を仕切る建築用仕切り材の設置
方法であって、自己吸着性のある気泡構造を有し、一方の面部及び他方の面部が表裏に形成された帯状のシート状吸着材と、上記建築用仕切り材の下端部を保持し
断面L状で基板部が平坦な長尺状の保持部材と、
上記建築用仕切り材の上端部を保持し基板部が平坦な長尺状の上部保持部材と、断面L字状の長尺材からなるストッパー部材と、を具備し、
上記上部保持部材の基板部の裏面部に沿って上記シート状吸着材の上記一方の面部を接着し、上記天井面部の設置箇所に沿って上記上部保持部材を配置するとともに上記シート状吸着材の上記他方の面部を吸着させ、
上記上部保持部材の基板部の下部に弾性部材を介在させ、当該弾性部材に上記建築用仕切り材の上端部を弾性保持させることとし、
上記基礎面部に、上記シート状吸着材を底面部に接着した上記ストッパー部材を吸着させて取り付け、これを上記建築用仕切り材の設置の際の位置決めに用い、
上記保持部材の基板部の裏面部に沿って上記シート状吸着材の上記一方の面部を接着し、上記基礎面部の設置箇所に沿って上記保持部材を配置するとともに上記シート状吸着材の上記他方の面部を吸着させ、
上記建築用仕切り材の上端部を上記上部保持部材の基板部に保持させ、上記建築用仕切り材の上端部を上記天井面部に止着する一方、上記建築用仕切り材の下端部を上記保持部材の基板部に保持させ、
上記建築用仕切り材の重量による押圧により、上記建築用仕切り材を上記基礎面部に止着
し、
上記建築用仕切り材を移設する際には、上記シート状吸着材を上記基礎面部から脱着して再利用することを特徴とする建築用仕切り材の設置
方法。
【請求項3】
上記建築用仕切り材は、部屋の間仕切り材又は壁材として使用することを特徴とする請求項1
又は2に記載の建築用仕切り材の設置
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部屋の間仕切り等に利用される建築用仕切り材の設置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物内に間仕切り材を配置し、部屋等を仕切る間仕切り壁が知られている。
【0003】
例えば特許文献1の軽量鉄鋼間仕切り壁は、
図5に示すように、上部ランナー32及び下部ランナー33と、それらに上端部及び下端部が挿入されたスタッド34と、スタッド34に固定された石膏ボード35と中空部のグラスウール38等を備え、床スラブに上部ランナー32と下部ランナー33とを釘36等により固定し、スタッド34と石膏ボード35との間に敷目板37を介在させ、石膏ボード35と上部ランナー32との間に隙間を形成し、これにより軋み音の発生を防止するものである。
【0004】
特許文献2に記載の壁下地材は、天井材に取り付けられる上レール部材と、床材に皿ネジ等の固定具で取り付けられる下レール部材と、上レール部材内に上端部が嵌入されると共に、下レール部材内に下端部が嵌入されて起立して取り付けられるスタッド部材とを有し、下レール部材の底片または側片に一対の突出片を設けることでスタッド部材の上下端部が拘束され、これによりスタッド部材の取り付け作業もワンタッチで行えるというものである。
【0005】
特許文献3に記載のランナー固定金具は、金具本体の一端側に躯体側取付用板部を設け、他端側にランナー側取付用板部を形成し、これら両板部の中間部に折曲部を設け、金具本体を折曲部を介して折曲し、ランナー側取付用板部をランナーの後側壁部に嵌挿し、躯体側取付用板部を躯体壁面に止め具によって固定するものであり、これによりランナーの固定作業が容易に行えるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2010-242298号公報
【文献】特開2011-247057号公報
【文献】特開2005-83023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
さて、上記特許文献1の間仕切り壁では、下部ランナーは釘等により床スラブに固定され、また特許文献2の壁下地材においても、下レール部材は皿ネジ等の固定具によって床材に取付けられており、この場合、下部ランナー、下レール部材は簡単に取り外しが出来ず、また床面等を傷つけるため、再利用等が困難であるという問題がある。また、特許文献3についても、ランナー固定金具を用いてランナーを固定するため、ランナーの固定が容易ではなく、また固定部位を傷つける等の問題がある。
【0008】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、設置が簡単で施工性に優れ、しかも施工面を汚さないなど、部材等の再利用が可能で利便性にも優れた建築用仕切り材の設置構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の技術的課題を解決するため、本発明は
図1等に示すように、基礎面部10とその上方の天井面部12との間に配置され、境を仕切る建築用仕切り材4の設置構造であって、自己吸着性のある気泡構造を有し、一方の面部及び他方の面部が表裏に形成された帯状のシート状吸着材6を具備し、上記建築用仕切り材4の下端部に沿って、上記シート状吸着材6の上記一方の面部を接着し、上記建築用仕切り材4の上部側を上記天井面部12に取り付ける一方、上記建築用仕切り材4を上記基礎面部10の設置個所に配置するとともに、上記シート状吸着材6の上記他方の面部を上記基礎面部10に吸着させ、上記建築用仕切り材4を上記基礎面部10に止着する構成である。
【0010】
また、本発明は、基礎面部10とその上方の天井面部12との間に配置され、境を仕切る建築用仕切り材4の設置構造であって、自己吸着性のある気泡構造を有し、一方の面部及び他方の面部が表裏に形成された帯状のシート状吸着材6を具備し、上記基礎面部10の設置箇所に沿って上記シート状吸着材6を配置するとともに上記シート状吸着材6の上記一方の面部を吸着させ、上記建築用仕切り材4の上部側を上記天井面部12に取り付ける一方、上記建築用仕切り材4を上記基礎面部10の設置個所に配置するとともに、上記建築用仕切り材4の下端部を上記シート状吸着材6の上記他方の面部に接着させ、上記建築用仕切り材4を上記基礎面部10に止着する構成である。
【0011】
また、本発明は、基礎面部10とその上方の天井面部12との間に配置され、境を仕切る建築用仕切り材4の設置構造であって、自己吸着性のある気泡構造を有し、一方の面部及び他方の面部が表裏に形成された帯状のシート状吸着材6と、上記建築用仕切り材4の下端部を保持し基板部20が平坦な長尺状の保持部材2と、を具備し、上記基板部20の裏面部に沿って上記シート状吸着材6の上記一方の面部を接着した上記保持部材2を、上記建築用仕切り材4の下端部に取り付け、上記建築用仕切り材4の上部側を上記天井面部12に取り付ける一方、上記建築用仕切り材4を上記基礎面部10の設置個所に配置するとともに、上記シート状吸着材6の上記他方の面部を上記基礎面部10に吸着させ、上記建築用仕切り材4を上記基礎面部10に止着する構成である。
【0012】
また、本発明は、基礎面部10とその上方の天井面部12との間に配置され、境を仕切る建築用仕切り材4の設置構造であって、自己吸着性のある気泡構造を有し、一方の面部及び他方の面部が表裏に形成された帯状のシート状吸着材6と、上記建築用仕切り材4の下端部を保持し基板部20が平坦な長尺状の保持部材2と、を具備し、上記保持部材2の基板部20の裏面部に沿って上記シート状吸着材6の上記一方の面部を接着し、上記基礎面部10の設置箇所に沿って上記保持部材2を配置するとともに上記シート状吸着材6の上記他方の面部を吸着させ、上記建築用仕切り材4の上部側を上記天井面部12に取り付ける一方、上記建築用仕切り材4の下端部を上記保持部材2の基板部20に保持させ、上記建築用仕切り材4を上記基礎面部10に止着する構成である。
【0013】
また、本発明に係る建築用仕切り材の設置構造は、上記建築用仕切り材4の上端部を保持し基板部28が平坦な長尺状の上部保持部材26を具備し、上記上部保持部材26の基板部28の裏面部に沿って上記シート状吸着材6の上記一方の面部を接着し、上記天井面部12の設置箇所に沿って上記上部保持部材26を配置するとともに上記シート状吸着材6の上記他方の面部を吸着させ、上記建築用仕切り材4の上端部を上記上部保持部材26の基板部28に保持させ、上記建築用仕切り材4の上端部を上記天井面部12に止着する構成である。
【0014】
本発明に係る建築用仕切り材の設置構造は、上記天井面部12に基板部11が平坦な保持用ランナー材8を配置し、当該保持用ランナー材8に上記建築用仕切り材4の上端部を保持させる構成である。
【0015】
本発明に係る建築用仕切り材の設置構造は、上記上部保持部材26の基板部28の下部又は上記保持用ランナー材8の基板部11の下部に弾性部材19を介在させ、当該弾性部材19に上記建築用仕切り材の上端部を弾性保持させる構成である。
【0016】
本発明に係る建築用仕切り材の設置構造として、上記建築用仕切り材4は、部屋の間仕切り材又は壁材として使用する構成である。
【0017】
本発明に係る建築用仕切り材の設置構造は、上記基礎面部10にストッパー部材9を取り付け、上記建築用仕切り材4の設置の際の位置決めに用いる構成である。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る建築用仕切り材の設置構造によれば、建築用仕切り材の下端部に沿って、シート状吸着材を接着し、建築用仕切り材の上部側を天井面部に取り付ける一方、建築用仕切り材を基礎面部の設置個所に配置するとともに、シート状吸着材を基礎面部に吸着させ、建築用仕切り材を基礎面部に止着する構成を採用したから、建築用仕切り材の設置が簡単で施工性に優れ、しかもシート状吸着材は、剥がすことも可能であり基礎面部への傷等もなく施工面を汚さないため、基礎面部及び建築用仕切り材等の再利用が可能で利便性にも優れるという効果を奏する。
【0019】
本発明に係る建築用仕切り材の設置構造によれば、基礎面部の設置箇所に沿って配置したシート状吸着材を吸着させ、建築用仕切り材の上部側を天井面部に取り付ける一方、建築用仕切り材を基礎面部の設置個所に配置するとともに、建築用仕切り材の下端部をシート状吸着材に接着させ、建築用仕切り材を基礎面部に止着する構成を採用したから、建築用仕切り材の設置が簡単で施工性に優れ、しかもシート状吸着材は、剥がすことも可能であり基礎面部への傷等もなく施工面を汚さないため、基礎面部及び建築用仕切り材等の再利用が可能で利便性にも優れるという効果を奏する。
【0020】
本発明に係る建築用仕切り材の設置構造によれば、基板部の裏面部に沿ってシート状吸着材を接着した保持部材を、建築用仕切り材の下端部に取り付け、建築用仕切り材の上部側を天井面部に取り付ける一方、建築用仕切り材を基礎面部の設置個所に配置するとともに、シート状吸着材を基礎面部に吸着させ、建築用仕切り材を基礎面部に止着する構成を採用したから、建築用仕切り材の設置が簡単で施工性に優れ、しかもシート状吸着材は、剥がすことも可能であり基礎面部への傷等もなく施工面を汚さないため、基礎面部及び建築用仕切り材等の再利用が可能で利便性にも優れるという効果を奏する。
【0021】
本発明に係る建築用仕切り材の設置構造によれば、保持部材の基板部の裏面部に沿ってシート状吸着材を接着し、基礎面部の設置箇所に沿って保持部材を配置するとともにシート状吸着材を吸着させ、建築用仕切り材の上部側を天井面部に取り付ける一方、建築用仕切り材の下端部を保持部材の基板部に保持させ、建築用仕切り材を基礎面部に止着する構成を採用したから、建築用仕切り材の設置が簡単で施工性に優れ、しかもシート状吸着材は、剥がすことも可能であり基礎面部への傷等もなく施工面を汚さないため、基礎面部及び建築用仕切り材等の再利用が可能で利便性にも優れるという効果を奏する。
【0022】
本発明に係る建築用仕切り材の設置構造によれば、上部保持部材の基板部の裏面部に沿ってシート状吸着材を接着し、天井面部の設置箇所に沿って上部保持部材を配置するとともにシート状吸着材を吸着させ、建築用仕切り材の上端部を上部保持部材の基板部に保持させ、建築用仕切り材の上端部を天井面部に止着する構成を採用したから、建築用仕切り材の設置が簡単で施工性に優れ、しかもシート状吸着材は、剥がすことも可能であり天井面部への傷等もなく施工面を汚さないため、天井面部及び建築用仕切り材等の再利用が可能で利便性にも優れるという効果を奏する。
【0023】
本発明に係る建築用仕切り材の設置構造によれば、上部保持部材の下部に弾性部材を介在させ、当該弾性材に建築用仕切り材の上部側を保持させた構成としたから、建築仕切り材の設置の強度及びシート状吸着材の吸着の強度が増し、ぐらつきもなく安定した状態で設置できるという効果がある。
また、本発明に係る建築用仕切り材の設置構造によれば、基礎面部にストッパー部材を取り付け、建築用仕切り材の設置の際の位置決めに用いたから、容易に位置決めが行える他、建築用仕切り材の設置個所のズレ防止にも役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】実施の形態に係る建築用仕切り材の設置構造を示す図である。
【
図2】実施の形態に係り、(a)は保持部材(シート状吸着材を接着)、(b)はシート状吸着材を示す図である。
【
図3】実施の形態に係る建築用仕切り材の設置方法を示す図である(尚、説明の都合上天井面部は実際より高く記載)。
【
図4】他の実施の形態に係る建築用仕切り材の設置方法を示す図である(尚、説明の都合上天井面部は実際より高く記載)。
【
図5】従来例に係る、軽量鉄鋼間仕切り壁を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この実施の形態に係る建築用仕切り材の設置構造を示したものである。
この建築用仕切り材の設置構造では、保持部材2、建築用仕切り材4、及び自己吸着性のある気泡構造を有するシート状吸着材6(以下、単に「シート状吸着材6」という。)、保持用ランナー材8及びストッパー部材9等を有する。この建築用仕切り材4は、例えば部屋の間仕切り材或いは壁材等に用いられる。
【0026】
建築用仕切り材4は、通常、部屋の床面部等の基礎面部10と天井面部12との間に配置される。基礎面部10は、例えば不陸の上部に床板材を取り付けた形態、或いは支持脚に支持された大引に根太を架設し、その上部に床板材を配置した形態の各面部等である。
また、天井面部12は、例えば、天井構造部から吊り下げたハンガー14に野縁受け15を架設し、この野縁受け15に交差して野縁16を平行に取り付け、各野縁16に天井板17を止着して形成する。
【0027】
図2に示すように、上記保持部材2としては、長尺状で平坦な基板部20を有し、例えば、基板部20及び左右の両側板部22,22からなり上側が開口する断面コ字状の材料等が用いられる。他に、保持部材2として、平坦な基板部及び側板部を有する断面L状の材料等が用いられる。
保持部材2の材質としては、鋼材(軽量鋼板)、ステンレス鋼材、アルミニウム等の軽量金属材、或いは塩化ビニル等の合成樹脂材等が利用できる。
【0028】
上記建築用仕切り材4としては、建築用ボード材等が用いられ、例えば木製のボード材、両面に板材を配置した中空の(又はグラスウール等の断熱材を詰めた)ボード材、石膏ボード材、パーティクルボード材、合成樹脂製のボード材等がある。また、上記各ボード材の両面には、それぞれ仕上げ加工(仕上げ材の貼着等)が施されている。
【0029】
建築用仕切り材4は、基本的には外形は矩形状であり、下端部及び上端部は平坦である。また、建築用仕切り材4の上部近傍には、空気流通用の窓部等が設けられていてもよい。建築用仕切り材4の幅は、通常数ミリメートルから数十ミリメートルである。
【0030】
他に、建築用仕切り材4として、保持部材2の上部に複数のスタッド材を、所定間隔をおいて配置し、各スタッド材の下端部を保持部材2に固定し、各スタッド材の上部側をランナー材等の枠材で固定し、天井面部12に取り付ける材料を用いることもできる。上記配置された各スタッド材の両側面にはパネル等を取り付ける。
また建築用仕切り材4として、上下部にそれぞれ上部側の枠材及び下部側の枠材が配置され、これら枠材間にスタッドを複数横に並べて配置し、両面に仕上げパネルを貼り付けボード状に仕上げたものも利用できる。この建築用仕切り材4の場合、下部側の枠材を保持部材2として使用可能であり、この場合、新たに保持部材2を取り付けなくてもよい。
【0031】
上記シート状吸着材6は合成樹脂製で、微細(超微細)な気泡(セル)構造を有する発泡シート状吸着材で、自己吸着性及び強いせん断特性を有している。このシート状吸着材6は、半連続気泡構造を有し気泡のサイズは30~100μである。また、シート状吸着材6は、自己吸着性があるため止着に際しては接着材等を必要としない。
このため、シート状吸着材6を基礎面部10等へ止着後、必要により脱着した場合であっても、糊残りなく剥がすことが可能であり、基礎面部10及びシート状吸着材等の再利用も有効に行える。また、シート状吸着材6は何度でも吸着及び脱着が可能である。
【0032】
尚、この実施の形態では、上記シート状吸着材6として、PureCell(登録商標:株式会社イノアックコーポレーション社製)を用いた。このPureCell(ピュアセル)は、超微細かつ均一な気泡(セル)構造を有したシート状のアクリル(又はウレタン)発泡材であり、自己吸着性がある。ピュアセルとして薄物長尺アクリルフォームは、自己吸着性の他に、低密度で柔らかく、衝撃に強く(衝撃吸収性)、高い厚み精度と低硬度を兼ね備え、低応力、高圧縮可能性を有する。
【0033】
また、上記シート状吸着材6は帯状(テープ状)であり、一方の面部及び他方の面部がそれぞれ表裏に形成され、例えば、一方(上側)の面部には予め接着材が塗布された接着面5が形成され、また他方(下側)の面部はシート状吸着材6それ自体の吸着面7が形成されている。また上記他方(下側)の吸着面7には、透明の薄いフィルム材が軽く吸着されている。このフィルム材は、シート状吸着材6を保護するもので、建築用仕切り材4の設置の際、直前で取り外される。
【0034】
通常、シート状吸着材6の幅は、保持部材2の基板部20の幅と同程度のものを用い、保持部材2の全長にわたって取り付ける。上記保持部材2の基板部20の裏面(下面)には、予め基板部20に沿ってシート状吸着材6を接着しておいても良い。また、保持部材2は、接着材或いは止着材等を用いて建築用仕切り材4に取り付ける。
【0035】
上記保持用ランナー材8としては、例えば平坦な基板部11及び左右の側板部からなり、下側が開口(溝部が下向き)する断面コ字状の長尺材、或いは断面L字状の長尺材等が利用できる。
保持用ランナー材8の材質等は、上記保持部材2と同様であり、軽量鋼板を屈曲形成したもの等を用いる。保持用ランナー材8は、ビス等の止着具或いは接着材等を用いて基板部11を天井面部12に固定する。
建物の部屋内に建築用仕切り材4を配置する場合、基礎面部10に建築用仕切り材4の下部を配置し、また上方の天井面部12に保持用ランナー材8を固定し、これに建築用仕切り材4の上部側を嵌めて取り付けるようにしても良い。
【0036】
上記ストッパー部材9は、位置決め等のために用い、建築用仕切り材4の設置位置に配置する。ストッパー部材9は、断面L字状等からなる長尺材であり、合成樹脂、アルミニウム材或いはステンレス材等の金属からなる。
ストッパー部材9についても、その底面部にシート状吸着材6を接着し、これを基礎面部10に吸着し、ストッパー部材9を止着固定することとしてもよい。またストッパー部材9は、接着材(粘着材)或いは止着具等を用いて基礎面部10に取り付けてもよい。
ストッパー部材9は、建築用仕切り材4の位置決め用以外に、建築用仕切り材4の設置個所のズレ防止にも役立つ。
【0037】
さて、この実施の形態では、上記シート状吸着材6の自己吸着性に着目し、このシート状吸着材6を、建築用仕切り材4を設置する際の止着材として用いることとした。
そして、シート状吸着材6を接着した保持部材2を、建築用仕切り材4の下端部の全体にわたって取り付けた。これにより、当該保持部材2を平坦な基礎面部10に固定(固着)する場合、保持部材2を基礎面部10に圧着するのみで、シート状吸着材6が基礎面部10に吸着固着し、建築用仕切り材4の設置が可能となる。
【0038】
また、基礎面部10への建築用仕切り材4の設置の際、ビス或いは接着材等を用いないため、基礎面部10を傷つけ又汚すこともない。このため、必要により建築用仕切り材4を取り外した場合であっても、基礎面部10の再利用及び建築用仕切り材4(保持部材2、シート状吸着材6)の再利用も可能である。
【0039】
さて、上記保持部材2を取り付けた建築用仕切り材4は、建物の床面部等の基礎面部10と、その上方の天井面部12に配置された保持用ランナー材8等との間に配置する。
上記建築用仕切り材4は、仮設住宅、イベント会場などの特設ルーム等、一時的に利用する目的の場所(部屋)等への設置及び模様替え等による移設などに有効に利用でき、また一般住宅、オフィス等への設置及び移設などにも利用可能である。
【0040】
具体的には、建築用仕切り材4を部屋の間仕切り材として利用する場合、例えば、一つの部屋内の中央部等に配置して二部屋に二分割し、そして所定期間後に当該建築用仕切り材4を外して元の一部屋に戻す場合などに利用できる。
また、建築用仕切り材4を部屋の壁材としても利用できる。この場合、室内の壁部(例えば粗い仕上げの壁部)の前面に建築用仕切り材4を配置し、壁面の仕上げ等に利用する。そして、建築用仕切り材4が不要になった場合、建築用仕切り材4は容易に取り外すことができ、また建築用仕切り材4の再利用も可能である。
【0041】
建築用仕切り材4を設置する場合、予め、建築用仕切り材4の保持部材2を配置する箇所の基礎面部10に目印線として墨出し(建築用仕切り材4の幅程度の平行線等)をしておく。併せて、基礎面部10の設置個所の表面は汚れのない状態にしておく。
【0042】
なお、基礎面部10の表面が粗い場合等には、上記墨出しの同位置に防水性のテープ材18を貼着しておいても良い。このテープ材18は、着脱可能である。
このテープ材18としては、例えば合成樹脂製の気密テープ等が有効である。テープ材の幅は、50mm、100mm或いは建築用仕切り材4の幅程度とする。気密テープは、防水性、耐久性が高く曲線部等に追従しやすく、また透湿防水機能を有している。
【0043】
また、部屋の天井面部12には保持用ランナー材8を配置し、これに建築用仕切り材4の上部側を取り付け保持させるようにしても良い。保持用ランナー材8は、建築用仕切り材4を配置する目印線とは平行な状態で配置する。
【0044】
さらに、保持用ランナー材8の基板部11の下部に弾性部材19を配置介在させてもよい。例えば、下側が開口(溝部が下向き)した断面コ字状の保持用ランナー材8を用いた場合、その基板部11の下部(溝部内等)に弾性部材19を配置する。
この弾性部材19としては、コイルスプリング、ゴム材、スポンジ材、合成樹脂材等が用いられる。弾性部材19は、接着材、止着具等を用いて保持用ランナー材8に取付ける。
【0045】
上記弾性部材19は、保持用ランナー材8の開口側から嵌め込まれる建築用仕切り材4の上端部を押圧し、併せて建築用仕切り材4を弾性保持する。このため、建築用仕切り材4の設置の強度が増し、ぐらつき等もなく安定した状態で設置でき、また建築用仕切り材4の下部のシート状吸着材6が押圧されその吸着力も増す。
【0046】
ここで、
図3に基づき、上記建築用仕切り材4を、部屋の間仕切り材或いは壁材として、部屋内等に設置する方法及び設置構造について説明する。
建築用仕切り材4を間仕切り材として用いる場合、例えば部屋を二分割する場合には、該当設置箇所の基礎面部10に目印線(墨出し)を引き、その上方の天井面部12に当該目印線と平行に保持用ランナー材8を取り付ける。
【0047】
保持用ランナー材8は、ここでは基板部11及び左右の側板部を有し、下側が開口(溝部が下向き)する断面コ字状のものを用い、その基板部11を天井面部12に固定する。また、保持用ランナー材8の基板部11の内側に弾性部材19を取り付ける。
また、ストッパー部材9として、断面L字状の長尺材を用いる。ストッパー部材9は、上記目印線を目安に、接着材等を用いて基礎面部10に取り付ける。ストッパー部材9の取り付けの際、シート状吸着材6を用いてもよい。
またここでは、上記目印線を目安にして、上記テープ材18を上記ストッパー部材9の側部に貼着しておく。
【0048】
また、建築用仕切り材4を部屋の仕上げ壁材として用いてもよい。この場合、例えば粗壁の前面に配置する場合には、該当設置箇所の基礎面部10に目印線(墨出し)を引き、その上方の天井面部12(際部)に当該目印線と平行に保持用ランナー材8を取り付ける。
【0049】
建築用仕切り材4は、例えば内部が石膏ボード或いはグラスウール材からなり、両面部には仕上げパネルを取り付ける等の仕上げ加工を施したものを用いる。
この建築用仕切り材4は、全体が矩形状であり、底辺部、左右の側辺部、及び上辺部を有する。建築用仕切り材4の縦の長さは、部屋の基礎面部10から天井面部12間と同程度の長さとする。建築用仕切り材4の横幅は、部屋を仕切る左右の間隔(両壁部間等)の寸法、或いはその複数分の1の長さに分割したものを用いてもよい。このように、建築用仕切り材4は、部屋の大きさに応じて、一枚或いは複数枚を横に並べて配置する。
【0050】
保持部材2は、ここでは基板部20及び左右の両側板部22,22からなり上側が開口する断面コ字状の長尺状の材料を用いる。この保持部材2は、建築用仕切り材4の横幅と同程度の長さのものを用いる。
そして、建築用仕切り材4には、下端部の辺全体にわたって保持部材2を装着する。この保持部材2は、接着材或いはビス等の止着具を用いて建築用仕切り材4に固定する。この止着具は、例えば保持部材2の側板部22から建築用仕切り材4の下端部の近傍にかけて止着(螺設)する。
【0051】
さらに、建築用仕切り材4に取り付けた保持部材2の裏面に、シート状吸着材6の一方の面部を接着等により取り付ける。なお、保持部材2は予め建築用仕切り材4に取り付けておいてもよく、またシート状吸着材6についても、予め保持部材2の基板部20の裏面に取付けておいても良い。
この後、建築用仕切り材4を間仕切り材として、部屋の所定位置に取り付ける。
【0052】
まず、建築用仕切り材4を運び入れ、シート状吸着材6の表面のフィルム材を外す。そして、建築用仕切り材4の上部側を天井面部12に取り付けた保持用ランナー材8の溝部に嵌め込み保持させ、建築用仕切り材4の下端部の保持部材2を基礎面部10に配置したストッパー部材9に接する状態で設置する。なお、ストッパー部材9を用いない場合には、建築用仕切り材4は目印線に沿って設置する。
【0053】
このとき、建築用仕切り材4の保持部材2に取り付けたシート状吸着材6が、建築用仕切り材4の重量等によって上から押圧され、シート状吸着材6の他方の面部(下面部)が基礎面部10に吸着する。これにより、建築用仕切り材4が基礎面部10の上に止着設置される。
建築用仕切り材4は、間仕切りの範囲(横の幅)に応じて、一枚或いは複数枚を横に並べて設置する。
【0054】
また、上記弾性部材19により、保持用ランナー材8に嵌め込まれる建築用仕切り材4の上端部を保持し補強してガタツキ等を防止し、さらに建築用仕切り材4を押圧して建築用仕切り材4を弾性保持し、建築用仕切り材4の設置を強固にする。
上記シート状吸着材6は、自己吸着性により基礎面部10に容易に吸着し、基礎面部10に止着固定される。
【0055】
シート状吸着材6は、接着材等で接着するものでないため、基礎面部10から脱着した場合であっても基礎面部10には何ら損傷(糊残り傷跡等)が生じない。
このため、部屋の模様替え等を行う場合、例えば、間仕切り用としての建築用仕切り材4が容易に取り外せ、元の広い部屋に戻すこと等も簡単に行える。また、建築用仕切り材4に取り付けたシート状吸着材6は、再利用が可能であり利便性にも寄与する。
【0056】
建築用仕切り材4を、部屋の壁(仕上げ用)材として用いる場合も、設置方法及び設置構造は上記部屋の間仕切り材として使用の場合と同様である。この場合には、建築用仕切り材4を部屋の基礎壁(粗壁)の前面に設置する。
【0057】
そして、建築用仕切り材4の上部側を天井面部12(壁際)に取り付けた保持用ランナー材8の溝部に嵌め込み、建築用仕切り材4の下端部の保持部材2を、基礎面部10(壁際)の目印線の上部に沿って配置する。このとき、建築用仕切り材4の保持部材2に取り付けたシート状吸着材6が押圧され、シート状吸着材6が基礎面部10に吸着し止着固定される。
また、部屋の模様替えを行う場合であっても、壁材としての建築用仕切り材4を取り外し、別の壁材を設置すること等も容易に行え、加えて建築用仕切り材4の再利用等にも寄与する。
【0058】
従って、この実施の形態によれば、建築用仕切り材の設置が簡単で施工性に優れ、しかもシート状吸着材は、剥がすことも可能で糊残もなく基礎面部への汚れ傷等もないなど施工面を汚すこともなく、このため基礎面部及び建築用仕切り材等の再利用が可能で利便性にも優れる。
【0059】
上記実施の形態に係る建築用仕切り材の設置構造として、上記の形態以外にも下記に示す他の実施の形態がある。
これら他の実施の形態についても、各部材の名称(同一符号)及び構成、設置方法及び設置構造の形態、及び作用効果等は、特に説明しない限り上記実施の形態と同様である。
【0060】
さて、
図4に示すように、他の形態として、例えば上記シート状吸着材6を取り付けた上記保持部材2を、建築用仕切り材4に替えて基礎面部10の側に取り付ける形態がある。なお、ここでは保持部材2として、平坦な基板部及び側板部を有する断面L状等の材料を用いる。
この場合、保持部材2の基板部の裏面部に沿ってシート状吸着材6の一方の面部を接着しておく。そして、基礎面部10の設置箇所に沿って保持部材2を配置し、この裏面部に取り付けたシート状吸着材6の他方の面部を基礎面部10に吸着させる。
【0061】
次に、建築用仕切り材4の上部側を天井面部12に取り付けるが、この際、基板部28が平坦な長尺状の上部保持部材26を用いることもできる。この上部保持部材26の形状は、上記保持部材2と同様であり、例えば、基板部28及び左右の両側板部からなり下側が開口する断面コ字状の材料等が用いられる。
そして、上部保持部材26の基板部28の裏面部に沿って上記シート状吸着材6の一方の面部を接着する。次に、天井面部12の設置箇所に沿って上部保持部材26を配置し、同時にシート状吸着材6の他方の面部を天井面部12に吸着させる。また、上部保持部材26の基板部28の内側に、上記弾性部材19を介在させても良い。
【0062】
こうして、建築用仕切り材4の上部側を天井面部12に取り付ける際には、建築用仕切り材4の上端部を上部保持部材26の基板部28の内側に嵌めて保持させ、建築用仕切り材4の上端部を天井面部12に取り付ける。
また、建築用仕切り材4の上部側を天井面部12に取り付ける際、天井面部12に配置した保持用ランナー材8などに嵌める等して取り付けてもよい。
そして、建築用仕切り材4の下端部を、先に基礎面部10に配置した保持部材2の基板部20に嵌めて保持固定させ、建築用仕切り材4を基礎面部10の上に止着設置する。
【0063】
他に、建築用仕切り材4の上端部に、シート状吸着材6の一方の面部を接着し、或いは基板部28の上部にシート状吸着材6の一方の面部を接着した上部保持部材26を取り付け、この状態で、建築用仕切り材4の上部側を天井面部12に押しつけ、シート状吸着材6の他方の面部を天井面部12に吸着させ、建築用仕切り材4の上部側を天井面部12に取り付けることもできる。
【0064】
また、上記保持部材2を用いないで、建築用仕切り材4の下端部に直接シート状吸着材6を接着等する形態がある。保持部材2は、建築用仕切り材4を保持し、併せてシート状吸着材6を接着等するものである。このため、建築用仕切り材4の下端部が、保持部材2と同様の平坦さ等を有する場合には、敢えて保持部材2を用いないという形態であり、この場合部品点数等の削減等にも寄与する。
また、この場合の建築用仕切り材4の設置方法及び設置構造は、保持部材2が除かれる点以外は、上記実施の形態と同様である。
【0065】
例えば、上記建築用仕切り材4の下端部に沿って、上記シート状吸着材6の一方の面部を接着する。そして、建築用仕切り材4の上部側を天井面部12に取り付け、建築用仕切り材4を基礎面部10の設置個所に配置し、同時に建築用仕切り材4の下端部に接着したシート状吸着材6の他方の面部を基礎面部10に吸着させる。これにより、建築用仕切り材4を基礎面部10の上に止着設置する。
【0066】
さらに、上記保持部材2を用いない方法として、上記シート状吸着材6を基礎面部10の側に取り付ける形態がある。この場合、上記基礎面部10の設置箇所に沿ってシート状吸着材6を配置し、この一方の面部を基礎面部10に吸着させる。また、このシート状吸着材6の他方の面には予め接着材を塗布しておくのが良い。
次に、上記建築用仕切り材4の上部側を天井面部12に取り付け、建築用仕切り材4を基礎面部10の設置個所に配置する。これと同時に、建築用仕切り材4の下端部を先に基礎面部10に配置したシート状吸着材6の他方の面部に接着させる。こうして、建築用仕切り材4を基礎面部10の上に止着設置する。
【0067】
従って、これら他の実施の形態おいても、上記実施の形態と同様、建築用仕切り材の設置が簡単で施工性に優れ、しかもシート状吸着材は、剥がすことも可能で糊残もなく基礎面部への汚れ傷等もないなど施工面を汚すこともなく、このため基礎面部及び建築用仕切り材等の再利用が可能で利便性にも優れる。
【符号の説明】
【0068】
2 保持部材
4 建築用仕切り材
6 気泡構造を有するシート状吸着材(シート状吸着材)
8 保持用ランナー材
9 ストッパー部材
10 基礎面部
12 天井面部
19 弾性部材
20,28 基板部
26 上部保持部材