(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/80 20140101AFI20220906BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20220906BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20220906BHJP
A63F 13/54 20140101ALI20220906BHJP
A63F 13/822 20140101ALI20220906BHJP
【FI】
A63F13/80 D
A63F13/533
A63F13/69
A63F13/54
A63F13/822
(21)【出願番号】P 2019020015
(22)【出願日】2019-02-06
(62)【分割の表示】P 2018008993の分割
【原出願日】2018-01-23
【審査請求日】2020-12-25
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトによる発表(A)2017年7月27日https://www.youtube.com/watch?v=9hge8-j4qZ4,(B)2017年8月16日https://www.youtube.com/watch?v=vrFCvTPTbCk,(C)2017年8月16日https://www.youtube.com/watch?v=GjBeea9x1X8,(D)2017年9月12日https://www.youtube.com/watch?v=211_XJXp7Ew,(E)2017年9月13日https://www.youtube.com/watch?v=VCeS_DSny9k,(F)2017年9月28日https://www.youtube.com/watch?v=OQymliyuPVw,(G)2017年10月10日https://www.youtube.com/watch?v=6pPNvGR439Q,(H)2017年10月11日https://www.youtube.com/watch?v=zuAWVEZrSv4,(I)2017年11月15日https://www.youtube.com/watch?v=QxSMRB9NjWo,(J)2017年11月28日https://www.youtube.com/watch?v=3xzuiHMP_G8,(K)2017年12月13日https://www.youtube.com/watch?v=4jhm29ImFw0,(L)2018年1月17日https://www.youtube.com/watch?v=FrZsoNgDV08,(M)2018年7月23日https://twitter.com/colopl_quiz
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年8月1日~平成30年1月18日ゲームアプリケーション(クイズRPG魔法使いと黒猫のウィズ)による発表(Ver2.7.00~Ver2.9.02)
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】川村 和秀
(72)【発明者】
【氏名】信清 翔一
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-221601(JP,A)
【文献】特許第6188886(JP,B1)
【文献】クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ,電撃ゲームアプリ Vol.10 マックピープル2013年7月号増刊,株式会社アスキー・メディアワークス,2013年06月14日,p.38-p.39
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部、および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
ポイントがそれぞれ対応付けられた複数の選択肢を、ユーザが選択可能に前記表示部に表示するステップと、
前記表示部に表示された前記複数の選択肢のいずれかを前記ユーザが選択するための第1の入力操作を受け付けるステップと、
前記第1の入力操作に応答して、当該第1の入力操作により選択された前記選択肢に基づいてゲームを進行させるステップと、
選択された前記選択肢に基づく前記ゲームの進行が所定の要件を満足する場合に、選択された前記選択肢に対応付けられた前記ポイントを前記ユーザに付与するステップと、
前記ユーザに付与されたポイントに基づいて、該ポイントを合計した、ポイント累計を更新するステップと、
更新された前記ポイント累計が、所定の条件として予め定められた値に達している場合に、前記ゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用される権利を、前記ユーザに付与し、当該権利に基づき前記ユーザにゲーム媒体を獲得させるステップと、
を実行させ、
前記選択肢に基づいて前記ゲームを進行させるステップでは、
当該ゲームにおいて、前記ユーザが複数のキャラクタで予め編成したパーティーの前記キャラクタと、敵キャラクタとを戦闘させ、
前記パーティーに含まれる前記キャラクタと、前記敵キャラクタとの戦闘において、前記パーティーに含まれる前記キャラクタが前記敵キャラクタを攻撃した際に前記敵キャラクタに与えるダメージの値を決定
し、
前記選択肢それぞれに対応付けられる前記ポイントは、所定の数値範囲からランダムに決定される、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、選択された前記選択肢に基づく前記ゲームの進行が第1条件を満足した場合、新たな選択肢を含む複数の選択肢をユーザが選択可能に提示するステップをさらに実行させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はゲームプログラム、方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザに複数の選択肢を提示し、ユーザに選択された選択肢に従って進行されるゲームのゲームプログラムが、様々な事業者により提供されている。非特許文献1には、このようなゲームの一例として、ロールプレイングゲーム(RPG)における戦闘パートにおいて、クイズ要素を含めたゲーム(クイズRPG)が開示されている。該ゲームにおいては、複数のクイズそれぞれについて、ジャンルおよび難易度がユーザに提示され、ユーザの選択により出題されたクイズに正答した場合、敵キャラクタに攻撃することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】YouTube(登録商標)、“Q&Qアンサーズ プレイ動画 Part1”、[online]、平成29年10月18日、[平成30年1月17日検索]、インターネット<https://www.youtube.com/watch?v=_PI8_Ea57uE>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザに複数の選択肢を提示し、ユーザに選択された選択肢に従って進行されるゲームは、選択肢の選択により、ゲームの進行に多様性が生まれる点が、ゲームとしての興趣性が見出されるべき点である。
【0005】
しかしながら、従来のゲームにおいては、結局のところ、ゲームのクリアを最優先とした選択肢の選択が行われる傾向が強い。例えば、クイズRPGにおいては、敵キャラクタへの攻撃回数を増やすために、ユーザが正答できる可能性が高いクイズ、例えば得意なジャンルのクイズや、難易度の低いクイズが選択される傾向が強い。これにより、ユーザによる選択肢の選択が画一的になり、それに伴ってゲームの進行が画一的となるおそれがある。結果として、ゲームとしての興趣性が欠けるおそれがある。
【0006】
本開示の一態様は、ゲームの興趣性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係るゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、および操作部を備えるコンピュータにより実行される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ポイントがそれぞれ対応付けられた複数の選択肢を、ユーザが選択可能に提示するステップと、ユーザに選択された選択肢に基づいてゲームを進行させるステップと、選択された選択肢に基づくゲームの進行が所定の要件を満足する場合に、選択された選択肢に対応付けられたポイントをユーザに付与するステップと、ユーザに付与されたポイントに基づいて、該ポイントを合計した、ポイント累計を更新するステップと、更新されたポイント累計が所定の条件を満たす場合に、ゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用される権利を、ユーザに付与するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様によれば、ゲームの興趣性を向上させる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】ゲームシステムのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図2】ユーザ端末およびサーバの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係るゲームプログラムに基づいて、ユーザ端末において実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図3に示すプレイパートをユーザ端末が実行する時の処理の流れの一例を示すフローチャートの前半部分である。
【
図5】
図3に示すプレイパートをユーザ端末が実行する時の処理の流れの一例を示すフローチャートの後半部分である。
【
図6】クイズデータのデータ構造の一例を示す図である。
【
図7】プレイパートが実行されているときに表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図8】プレイパートが実行されているときに表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図9】プレイパートが実行されているときに表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図10】
図5に示すポイント累計更新パートをユーザ端末が実行する時の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図11】ポイント累計更新パートが実行されているときに表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図12】
図3に示す移行準備パートが実行されているときに表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図13】
図3に示す移行準備パートが実行されているときに表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図14】
図3に示す抽選パートをユーザ端末が実行する時の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図15】抽選パートが実行されているときに表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図16】グループ情報のデータ構造の一例を示す図である。
【
図17】全カードDBのデータ構造の一例を示す図である。
【
図18】抽選パートが実行されているときに表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図19】抽選パートが実行されているときに表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図20】抽選パートが実行されているときに表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【
図21】抽選パートが実行されているときに表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0011】
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long
Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
【0012】
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
【0013】
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、スピーカ16(音声出力部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
【0014】
また、
図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
【0015】
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
【0016】
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
【0017】
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
【0018】
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
【0019】
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
【0020】
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
【0021】
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
【0022】
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
【0023】
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
【0024】
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
【0025】
<ゲーム概要>
本実施形態に係るゲームシステム1は、一例として、複数の選択肢をユーザが選択可能に提示し、該ユーザに選択された選択肢に基づいて進行するゲームを実行するシステムである。ゲームシステム1は、一例として、1以上のオブジェクトで編成されたデッキを用いて、ゲームを進行させる。また、ゲームシステム1によって提供されるゲームは、メインのゲームをプレイするプレイパートの他に、デッキを編成するためのプレイ準備パートを含む。
【0026】
例えば、オブジェクトは、キャラクタ、カード、または、アイテムなどと呼ばれることがあり、特に、キャラクタは、ゲームの文脈に応じて、精霊、選手などと呼ばれることがある。デッキは、ゲームの文脈に応じて、パーティー、チーム、オーダーなどと呼ばれることがある。
【0027】
プレイパートは、ユーザが、デッキに組み入れたオブジェクトを駆使して、クリアまたは勝利を目指してプレイするゲームのメインの部分である。例えば、ロールプレイングゲーム(RPG)などのゲームにおいては、デッキに組み入れられた味方オブジェクト(キャラクタ)を敵オブジェクトと戦わせる戦闘パートなどがこのプレイパートに該当する。場合によっては、複数の戦闘パートが、プレイパートとしての1つのクエストにまとめられている場合もある。
【0028】
スポーツを題材とする対戦ゲームにおいては、デッキに組み入れられた味方オブジェクト(選手)によって、コンピュータまたは別の人が操作する敵オブジェクトを相手に該スポーツの試合をするパートなどがこのプレイパートに該当する。
【0029】
プレイ準備パートは、プレイパートをプレイするための準備段階で実行されるパートである。プレイ準備パートは、一例として、デッキ編成パートである。デッキ編成パートは、ユーザが手持ちのオブジェクトの中から、プレイパートに登場させるオブジェクトを選択し、デッキを編成するための操作を行うパートである。
【0030】
ゲームシステム1は、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲームを実行するためのシステムであってもよい。例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、クイズRPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ならびに、アクションゲームなどであってもよい。
【0031】
また、ゲームシステム1は、特定のプレイ形態に限らず、あらゆるプレイ形態のゲームを実行するためのシステムであってもよい。例えば、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、および、複数のユーザによるマルチプレイゲーム、また、マルチプレイゲームの中でも、複数のユーザが対戦する対戦ゲーム、および、複数のユーザが協力する協力プレイゲームなどであってもよい。
【0032】
なお、本実施形態では、一例として、オブジェクトは、カードに見立てたデジタルコンテンツとしてユーザに付与される。ここで、オブジェクトをユーザに付与する形態は、特に限定されない。デジタルコンテンツとしてのオブジェクトが、通信ネットワークを介して、サーバ200からユーザ端末100に送信されてもよい。あるいは、サーバ200において、オブジェクトが該ユーザのユーザ識別情報と関連付けてメモリ21に記憶されており、ユーザ端末100が、サーバ200から任意に、ユーザが所有するオブジェクトを読み出すことができる構成であってもよい。あるいは、オブジェクトは、コード、パスワード、バーコード、QRコード(登録商標)などが印字された物理媒体で、ユーザに販売または提供されてもよい。この場合、該物理媒体に印字された情報をユーザ端末100に読み取らせて、オブジェクトをユーザ端末100が実行するゲーム上で利用できる状態にする。
【0033】
本実施形態では、一例として、複数のオブジェクトのカードのうち、所定数を選択する抽選を行い、選択されたカードをユーザに付与する。該抽選は、ゲームシステム1が実行するゲームに含まれる抽選パートにおいて、ユーザに付与された抽選権をユーザが使用することにより実行可能となる。抽選権は、ユーザがゲームをプレイすることにより獲得したポイント、アイテムなどの累計が所定の条件を満たす場合に、ユーザに付与されてもよい。一例として、ポイント、アイテムなどの累計が所定数に達する毎に、抽選権をユーザに付与してもよい。また、抽選権を使用することにより、上述の所定数のポイント、アイテムなどが消費されてもよい。
【0034】
本実施形態では、一例として、ゲームシステム1は、デッキに組み入れた味方オブジェクトを、敵オブジェクトと戦わせる戦闘パートを含むRPGを提供するシステムである。本実施形態では、1または複数の戦闘パートを含むクエストが、プレイパートとしてユーザのユーザ端末100に提供される。ユーザは、デッキを用いてゲームのメインのパートであるクエストをプレイする。本実施形態では、オブジェクトは、一例として、キャラクタとして扱われるものとする。
【0035】
ゲームシステム1は、一例として、上述の戦闘パートにおいて、上述の複数の選択肢を提示する。また、ゲームシステム1は、一例として、ユーザに選択された選択肢に基づいて、敵キャラクタへの攻撃の権利を、ユーザが編成したデッキのパーティーに与えるか否かを判定する。
【0036】
戦闘パートは、終了条件が満たされるまで継続される。戦闘パートは、例えば、(1)味方キャラクタの攻撃を受けた敵キャラクタが全滅することにより、ユーザが編成したデッキのパーティーが勝利すること、(2)敵キャラクタの攻撃を受けた味方キャラクタが全滅することにより該パーティーが敗北すること、または、(3)ユーザによってリタイヤ(途中棄権)の操作がなされること、などを終了条件として終了する。
【0037】
本実施形態では、上述の戦闘パートで実行される戦闘において、ターン制が採用されてもよい。ターン制では、所定回数の味方キャラクタの攻撃動作と、所定回数の敵キャラクタの攻撃動作とが、基本的に交互に繰り返される。さらに本実施形態に係るRPGにおいて、一例として、上述の戦闘パートは、サブパートとしてクイズ要素を含んでいてもよい。すなわち、ゲームシステム1により提供されるRPGは、いわゆるクイズRPGであってもよい。該クイズ要素は、一例として、ユーザにクイズ(問題)を出題し、ユーザが出題されたクイズに正答することで戦闘が有利に進行するものである。具体的には、該クイズ要素は、味方キャラクタの攻撃ターンにおいて、ユーザがクイズに正答することで、敵キャラクタを攻撃することができるものであってもよい。すなわち、この例において、ゲームシステム1は、ユーザにより入力されたクイズに対する解答が正しいか否かを判定し、該解答が正しいと判定した場合に、上述のパーティーに敵キャラクタへの攻撃の権利を与える。本実施形態では、一例として、味方キャラクタの1回の攻撃ターンにつき、クイズが1題出題される。
【0038】
また、サブパートがクイズ要素を含む場合、ゲームシステム1は、一例として、上述の複数の選択肢として、ユーザに出題されるクイズのジャンルを示すユーザインターフェース(以下、UI)部品(第1UI部品)を提示してもよい。UI部品は、ユーザが、ゲームの進行上必要な入力をユーザ端末100に対して行うためのツール、または、ゲームの進行中に出力される情報をユーザ端末100から得るためのツールである。以下、上述の、クイズのジャンルを示すUI部品をジャンルパネルと称する。ユーザがユーザ端末100の入力部151を操作して、複数のジャンルパネルのうちの1つを選択することにより、ゲームシステム1は、ユーザが選択したジャンルパネルが示すジャンルのクイズをユーザに出題(提示)する。
【0039】
上述したとおり、本実施形態に係るゲームシステム1が提供するRPGには、1または複数の戦闘パートを含むメインのプレイパートの他に少なくとも、プレイ準備パートとしてのデッキ編成パート、および、キャラクタのカードを獲得するための抽選パートが含まれる。
【0040】
一例として、該RPGには、上述の3つのゲームパートの他にも、プレイ準備パートからプレイパートに移行するまでの準備期間において、各種のユーザの指示、選択などを受け付けて、プレイパートに係る設定を行う移行準備パートが含まれていてもよい。
【0041】
ゲームシステム1は、例えば、マルチプレイゲームを実行するためのシステムであってもよい。マルチプレイゲームとしてのRPGは、ユーザが操作するユーザ端末100(クライアントのコンピュータ)と、1以上の他のユーザが操作する1以上の他のユーザ端末100(他のクライアントのコンピュータ)との間で、該ゲームに係るデータの少なくとも一部を共有する。例えば、複数のユーザのそれぞれが所有するデッキが複数のユーザで共有される。これにより、1つのプレイパートのプレイに複数のデッキを用いることが可能なRPGが実現される。
【0042】
ゲームシステム1がマルチプレイRPGである場合、サーバ200を介して通信する第1のユーザ端末100、第2のユーザ端末100、および、第3のユーザ端末100・・・のそれぞれにおいて、デッキが編成される。そして、それぞれ編成されたデッキの内容を表すデッキ情報D1、D2、・・・が、サーバ200を介してユーザ端末100間で共有される。
【0043】
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
【0044】
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
【0045】
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0046】
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。なお、ユーザ端末100とサーバ200との協働により実現されるゲームは、一例として、ユーザ端末100において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
【0047】
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0048】
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
【0049】
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0050】
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
【0051】
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
【0052】
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
【0053】
スピーカ16は、音声データに基づき音声を出力する。カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
【0054】
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
【0055】
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
【0056】
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)~(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
【0057】
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
【0058】
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれは、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
【0059】
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
【0060】
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。例えば、サーバ200は、クエストの進行を支援したり、複数のユーザ間でのデッキの共有を支援したりする。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
【0061】
記憶部120および記憶部220は、ゲームプログラム131、ゲーム情報132およびユーザ情報133を格納する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100およびサーバ200で実行するゲームプログラムである。ゲーム情報132は、制御部110および制御部210がゲームプログラム131を実行する際に参照するデータである。ユーザ情報133は、ユーザのアカウントに関するデータである。記憶部220において、ゲーム情報132およびユーザ情報133は、ユーザ端末100ごとに格納されている。
【0062】
本実施形態では、ゲーム情報132の一例として、デッキ情報121およびカードデータベース(以下、DB)122などが記憶部220および記憶部120に格納されている。
【0063】
(カードDBのデータ構造)
カードDB122は、ユーザが所持するカードを一元管理するためのデータベースである。カードDB122は、例えば、ユーザ端末100の記憶部120において、ゲーム情報132として格納されている。各ユーザ端末100が保持するゲーム情報132は、サーバ200にフィードバックされ、サーバ200の記憶部220に格納されていてもよい。この場合、カードDB122には、ユーザ識別情報が紐付けられ、サーバ200においてユーザごとに管理される。あるいは、カードDB122は、サーバ200の記憶部220においてユーザごとに格納されていてもよい。この場合、ユーザ端末100は、必要に応じてサーバ200に対してユーザのカードDB122を要求し、取得する。
【0064】
カードDB122は、一例として、カードID、カード名、基本パラメータ、および、戦闘能力パラメータの各項目を含む。
【0065】
カードIDは、ユーザの手持ちのカードをゲームシステム1上で一意に管理するためのものである。本実施形態では、ユーザは、同じキャラクタのカードを複数枚重複して所持することができる。したがって、キャラクタが同じでもカードが複数枚ある場合には、それぞれのカードを識別するために、それぞれのカードに異なるカードIDが付与される。カード名は、該カードに対応するキャラクタの名前を指す。
【0066】
基本パラメータは、キャラクタの性質に関する各種パラメータを指す。基本パラメータは、プレイパートの進行中に変動することのないパラメータである。基本パラメータとしては、一例として、希少度、レベル、コスト、および、属性(属性情報)などがある。
【0067】
希少度は、カード(キャラクタ)の希少価値を等級で表したものである。一般に、ゲーム上、特に、プレイパートにおいて良好な結果をもたらすキャラクタ、すなわち、戦闘能力の高いキャラクタには、上級の希少度が設定されている。本実施形態では、希少価値の高い等級から順に、「L」、「SS」、「S」、「A」、「B」、および、「C」のアルファベットにより希少度が設定される。
【0068】
なお、希少度は、例えば、カードの入手困難性、より具体的には、カードが当たる抽選における当選確率、クエストのクリア報酬として入手される場合のクエストの難易度、または、有償入手の場合の価格などと相関があってもよい。カードの希少度が高いほど、該カードの入手困難性は高くなる。
【0069】
レベルは、キャラクタの強化度合を示すパラメータである。レベルが上がるほど、プレイパートにおいて参照される戦闘能力パラメータが高くなる。なお、プレイ準備パートにおいて、キャラクタを強化素材などによって強化することにより、キャラクタのレベルを上げて、キャラクタの能力を高めることができてもよい。
【0070】
コストは、キャラクタをデッキに組み入れる対価として消費される値であり、キャラクタごとに設定されている。一般的に、キャラクタが持つゲーム内の価値が高いほど、つまり、戦闘能力が高いキャラクタほど、コストは高く設定されている。
【0071】
属性は、キャラクタを性質で分類した場合にどの性質グループに属するのかを示すパラメータである。本実施形態では、一例として、各キャラクタは、火、雷、および、水の3つの属性のいずれかに分類される。属性は、敵キャラクタにも設定されていてもよい。また、戦闘パートにおいて出題されるクイズにも、属性が設定されていてもよい。また、味方キャラクタ、敵キャラクタ、クイズに、3つの属性のうちの複数の属性が設定されていてもよい。クイズに設定される属性の数は、出題される問題の難易度に応じて決定されてもよい。一例として、難易度が低いクイズには1つ、難易度が中程度のクイズには2つ、難易度が高いクイズには3つの属性が設定されてもよい。
【0072】
戦闘能力パラメータは、プレイパートにおけるキャラクタの性能を規定するものである。戦闘能力パラメータは、プレイパートの進行中に変動し得るパラメータである。戦闘能力パラメータとしては、一例として、体力、攻撃力、および、スキルなどがある。
【0073】
体力は、キャラクタの体力を規定するパラメータであり、例えば数値で表される。該数値は、戦闘パートにおいて、敵キャラクタから攻撃を受けることによって減じられ、体力が0になれば、そのキャラクタは戦闘不能となる。体力は、敵キャラクタにも設定されており、味方キャラクタの攻撃によって、すべての敵キャラクタの体力を0にすることで、戦闘に勝利できる。
【0074】
攻撃力は、敵キャラクタに対してダメージを与える力を規定するパラメータであり、例えば数値で表される。数値が大きいほど、ダメージを与える力が強いことを意味する。本実施形態では、攻撃力は、キャラクタが通常行う攻撃、および、一定の条件下で後述するスキルを発動することによりキャラクタが行う特別攻撃(以下、特攻)によって、敵キャラクタの体力をどれだけ奪えるのかに影響する。
【0075】
スキルは、キャラクタのそれぞれが固有に備える特殊能力であり、戦闘パートにおいて所定の条件に基づいて発動できる特殊能力である。スキルは、戦闘パートにおいて、味方キャラクタにとって有利な効果をもたらす。スキルの作用は、味方キャラクタに直接及んでもよいし、敵キャラクタに及ぶことによって間接的に味方キャラクタが有利になってもよい。
【0076】
以上で説明したとおり、キャラクタには、それぞれに、基本パラメータと戦闘能力パラメータとが設定されている。ユーザは、手持ちのキャラクタに設定されている、基本パラメータと戦闘能力パラメータとを考慮して、デッキに組み入れるキャラクタを選択する。
【0077】
(デッキ情報のデータ構造)
デッキ情報121は、少なくとも、デッキに設けられた所定数の枠に対応する枠識別情報と、該枠識別情報に対応付けられたカードのカードIDとを含む。本実施形態では、デッキは5つの枠を有する。すなわち、デッキに組み入れることができるカードの上限値は5である。デッキ情報121は、5つの枠のそれぞれに対応するデッキ枠番号1~5を、枠識別情報として含む。ユーザがそれぞれの枠に配置するキャラクタを選択すると、デッキ枠番号1~5のそれぞれに対応付けて、カードIDが格納される。
【0078】
デッキ情報121は、さらに、配置されたキャラクタのコストを格納する項目を枠ごとに有していてもよい。さらに、デッキ情報121は、それらのデッキコスト合計を格納する項目を、デッキごとに有していてもよい。
【0079】
ユーザ情報133は、一例として、ユーザID、ユーザ名、および、コスト上限値を含む。ユーザ情報133は、他にも、レベル、および、経験値などを含んでいてもよい。
【0080】
ユーザIDは、ゲームシステム1においてユーザを一意に識別するためのユーザ識別情報である。ユーザ名は、ゲームシステム1をプレイするユーザ本人を指す名称である。ユーザ名は、例えば、ユーザ本人および他のユーザが、該ユーザ本人を識別するために用いられる。コスト上限値は、デッキにおけるデッキコスト合計の上限を示す。コスト上限値は、ユーザごとに設定されている。コスト上限値は、ユーザがゲームをプレイすることにより所定の条件が満たされた場合に増加することが好ましい。一例として、コスト上限値は、ユーザのレベルに応じて上昇するパラメータである。ユーザがプレイパートのクエストなどをプレイしたことに応じてユーザに経験値が付与され、経験値が一定値に到達するとユーザのレベルが上がる。ユーザのレベルが上がったことに伴って、コスト上限値が増やされる。ユーザは、コスト上限値を上げたければ、プレイを重ねて、経験値を貯め、レベルを上げればよい。また、本実施形態では、コスト上限値を上げる権利が、有償または無償のアイテムと引き換えに、ユーザに付与されてもよい。この場合、制御部110は、ユーザによって実施された、有償または無償のアイテムを消費する操作を受け付けて、該ユーザの該アイテムを消費し、代わりに、消費されたアイテムの相当分のコスト上限値を増加させる。
【0081】
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
【0082】
制御部210は、ゲームプログラム131の記述に応じて、クエスト支援部211、共有支援部212、および抽選支援部213として機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0083】
クエスト支援部211は、ユーザ端末100と通信し、ユーザ端末100が、プレイパートとしてのクエストを進行するための支援を行う。一例として、クエスト支援部211は、戦闘パートにおいて出現する敵キャラクタの情報、および、戦闘パートにおいて出題されるクイズの情報をユーザ端末100に供給する。
【0084】
共有支援部212は、複数のユーザ端末100と通信し、複数のユーザが、各々のユーザ端末100にて互いのデッキを共有し合うための支援を行う。それぞれのユーザが編成したデッキのデッキ情報が、ユーザごとに、ゲーム情報132として記憶部220に保存されている。共有支援部212は、ユーザのユーザ端末100からリクエストを受け付けると、他のユーザのデッキ情報を、ユーザ端末100に供給する。これにより、ユーザ端末100のユーザは、供給されたデッキ情報に基づく他のユーザのデッキを用いて、プレイパートをプレイすることができる。
【0085】
本実施形態では、共有支援部212は、どのユーザのデッキ情報を供給するのかをランダムで決定してもよい。また、共有支援部212は、フレンド登録したユーザのデッキ情報を供給対象としてもよいし、オンラインのユーザ端末100のユーザが所有するデッキ情報を供給対象としてもよい。
【0086】
抽選支援部213は、ユーザ端末100と通信し、ユーザ端末100が、抽選パートを実行するための支援を行う。一例として、抽選支援部213は、ユーザのユーザ端末100からのリクエストを受け付けると、使用された抽選権の数に応じて決定された、ユーザに付与するカードをユーザ端末100に供給する。また、一例として、抽選支援部213は、抽選により獲得できる複数のカードからなるグループの情報を、ユーザ端末100に供給してもよい。該グループの情報は、該複数のカードのカード情報を含む。この例の場合、ユーザ端末100が、該グループの情報を参照してユーザに付与するカードを決定すればよいので、抽選時におけるサーバ200との通信が不要となる。
【0087】
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム131およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
【0088】
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、操作受付部111、表示制御部112、UI制御部113、アニメーション生成部114、デッキ編成部115、移行準備部116、クエスト進行部117、および抽選実行部118として機能する。制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0089】
操作受付部111は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。操作受付部111は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールに対してユーザが及ぼした作用から、いかなる入力操作がなされたかを判別し、その結果を制御部110の各要素に出力する。
【0090】
例えば、操作受付部111は、入力部151に対する入力操作を受け付け、該入力操作の入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部111は、入力操作の種類として、例えばタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。また、操作受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
【0091】
UI制御部113は、UIを構築するために表示部152に表示させるUI部品を制御する。UI部品は、これには限定されないが、例えば、アイコン、ボタン、リスト、メニュー画面などである。本実施形態に係るゲームシステム1が実行するゲームにおいて、UI部品の一例は、上述したジャンルパネルである。
【0092】
アニメーション生成部114は、各種デジタルコンテンツの制御態様に基づいて、各種デジタルコンテンツのモーションを示すアニメーションを生成する。例えば、キャラクタのカードの抽選が実行されている様子などを表現したアニメーションを生成してもよい。あるいは、戦闘パートにおいて、味方または敵キャラクタの行動などを表現したアニメーションを生成してもよい。
【0093】
表示制御部112は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、上述の各要素によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部112は、アニメーション生成部114によって生成されたアニメーションを含むゲーム画面を表示部152に表示してもよい。また、表示制御部112は、上述のUI部品を、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
【0094】
デッキ編成部115は、操作受付部111を介して受け付けられたユーザの操作にしたがって、デッキ編成パートを実行する。デッキ編成部115は、デッキ編成機能を有し、ユーザの操作にしたがって、デッキ情報121を処理する。デッキ編成機能は、例えば、カードDB122から必要なキャラクタのカード情報を読み出すこと、デッキ情報121に設けられている1以上の枠に、読み出したキャラクタを関連付けること、および、該枠とキャラクタとの関連付けを解除することなどを含む。
【0095】
また、デッキ編成部115は、カード情報に含まれるキャラクタの各種パラメータに基づいて、あらゆる条件に合致するキャラクタをカードDB122から検索したり、抽出したり、ソートしたりするデータベース処理機能も有する。
【0096】
移行準備部116は、操作受付部111を介して受け付けられたユーザの入力操作にしたがって、移行準備パートを実行する。移行準備パートは、ユーザが、デッキ編成パートを完了させてからプレイパートのプレイに移行するまでの間に、プレイパートに関する各種設定を行うためのパートである。
【0097】
移行準備パートは、例えば、クエストが複数種類ある場合に、プレイするクエストをユーザに選択させるための第1サブパートを含んでいる。一例として、第1サブパートは各クエストの選択操作を受け付けるUIであるクエスト選択UI(例えば、後述のクエスト選択UI831a~831f)を含む、クエスト選択画面を表示部152に表示させることにより実行されてもよい。一例として、ユーザは、クエスト選択画面において、プレイを希望するクエストを示すクエスト選択UIへのタップ操作を入力することにより、クエストを選択してもよい。また、該クエストに参加させる助っ人のキャラクタを、上述のユーザに選択させる第2サブパートが移行準備パートに含まれていてもよい。
【0098】
本実施形態では、ユーザは、フレンド登録した他のユーザのデッキから、キャラクタを助っ人として、クエスト内の戦闘パートに召喚することできる。ユーザは、召喚した助っ人のキャラクタを、自身のデッキに組み入れた味方キャラクタと同様に操作し、戦闘に参加させることができる。
【0099】
例えば、第2サブパートにおいて、ユーザは、クエストの開始直前に、助っ人に来てほしいキャラクタをデッキに編成している他のユーザを、選択する。助っ人として召喚されるキャラクタは、例えば1体までと、数が制限されていてもよいし、他のユーザのデッキ内のすべてのキャラクタが召喚可能であってもよい。また、助っ人が召喚される条件は、特に設定されていなくてもよいし、自身のデッキにいる味方キャラクタが戦闘不能になった場合、というように予め決められていてもよい。
【0100】
クエスト進行部117は、デッキ編成部115によって編成されたデッキに基づいて、プレイパートとしてのクエストを進行させる。本実施形態では、ユーザが、1つのクエストをクリアすることにより、それに応じた報酬が付与される。ユーザは、クリアを目指してクエストをプレイすることになる。本実施形態では、一例として、クエストが含むすべての戦闘パートにおいて、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利することにより、ユーザが該クエストをクリアしたと判定される。
【0101】
本実施形態では、クエストは、難易度、および、戦闘パートで登場する敵キャラクタの属性などに応じて複数種類提供され、ユーザが複数のクエストの中から挑戦したいクエストを選択できるようになっている。クエスト進行部117は、ユーザによって選択されたクエストをサーバ200のクエスト支援部211からロードしてユーザ端末100において進行させる。
【0102】
また、クエスト進行部117は、選択された選択肢に基づくゲームの進行が所定の要件を満足する場合に、該選択肢に対応付けられているポイントをユーザに付与する。つまり、複数の選択肢は、それぞれにポイントが対応付けられて、ユーザが選択可能に提示される。そして、クエスト進行部117は、ユーザに付与されたポイントに基づいて、該ポイントを合計した、ポイント累計を更新する。そして、クエスト進行部117は、更新後のポイント累計が所定の条件を満たす場合に、ユーザに抽選権を付与する。該所定の条件とは、例えば、更新後のポイント累計が所定値に到達することである。
【0103】
一例として、クエスト進行部117は、敵キャラクタへの攻撃の権利をユーザが編成したデッキのパーティーに与えると判定した場合に、選択された選択肢に対応付けられているポイントをユーザに付与する。上述したように、戦闘パートがサブパートとしてクイズ要素を含んでいる場合、一例として、クエスト進行部117は、ユーザが出題されたクイズに正答したとき、パーティーに攻撃の権利を与えると判定する。つまり、戦闘パートがサブパートとしてクイズ要素を含んでいる場合、クエスト進行部117は、一例として、ユーザが出題されたクイズに正答したとき、選択された選択肢に対応付けられているポイントをユーザに付与する。
【0104】
また、クエスト進行部117は、一例として、ユーザがクエストをクリアした場合、ユーザに付与されたポイントをポイント累計に加算することで、ポイント累計を更新してもよい。換言すれば、クエスト進行部117は、ユーザがクエストをクリアすることができなかった場合、ユーザに付与されたポイントをポイント累計に加算せず、破棄してもよい。
【0105】
抽選実行部118は、操作受付部111を介して受け付けられたユーザの入力操作にしたがって、抽選パートを実行する。
【0106】
<ゲームの流れ>
図3は、本実施形態に係るゲームシステム1によって提供されたゲームが、ユーザ端末100において実行された場合の処理の流れをおおまかに示すフローチャートである。
【0107】
ステップS1において、デッキ編成部115は、プレイ準備パートを実行する。プレイ準備パートは、一例として、デッキ編成パートである。デッキ編成部115は、デッキに1以上のオブジェクトを編成するための入力操作をユーザから受け付けて、該入力操作にしたがってデッキを編成する。そして、編成されたデッキを示すデッキ情報121を生成して、
図2に示すとおり記憶部120に保存する。
【0108】
ステップS2において、移行準備部116は、プレイパートへの移行準備パートを実行する。ステップS3において、クエスト進行部117は、プレイパートを実行する。該プレイパートは、ステップS1においてデッキ編成部115が生成したデッキに基づいて進行される。ステップS4において、抽選実行部118は、抽選パートを実行してもよい。抽選パートは、ポイント累計に基づいてユーザに抽選権が付与された場合に実行可能となる。
【0109】
なお、デッキの編成が完了している場合、プレイ準備パートの実行は省略されてもよい。つまり、ユーザは、デッキの編成を行わずにプレイするクエストを選択することで、デッキ編成部115にデッキ編成パートを実行させることなく、移行準備部116に移行準備パートを実行させてもよい。また、ユーザが抽選の実行を希望しない場合、すなわち、抽選を実行するための操作を入力しない場合、抽選パートの実行は省略されてもよい。
【0110】
以下では、各パートの処理フローの説明を行う。具体的には、処理フローの各ステップにおいて、適宜ゲーム画面を参照しながら、ユーザ端末100の機能的構成について詳細に説明する。以下で参照する各ゲーム画面は、UI制御部113が生成するUI部品、アニメーション生成部114が生成するアニメーション、または、これらを組み合わせによって構成される。UI制御部113またはアニメーション生成部114によって生成されたゲーム画面は、表示制御部112によって、ユーザ端末100の表示部152に表示される。表示制御部112、UI制御部113およびアニメーション生成部114は、ゲームの各パートを進行させる各部(デッキ編成部115、移行準備部116、クエスト進行部117、および抽選実行部118)のいずれかの制御下で、ゲーム画面を表示部152に表示するための処理を実行する。よって、「各パートを進行させる各部が、ゲーム画面を表示部152に表示する」という記載は、「該各部が、UI制御部113またはアニメーション生成部114を制御して、UI部品またはアニメーションを生成させ、表示制御部112を制御して、生成されたUI部品またはアニメーションを含むゲーム画面を表示部152に表示させる」ことを意味する。
【0111】
(プレイパートの処理フロー)
図4および
図5は、
図3に示すステップS3のプレイパートをユーザ端末100が実行する時の処理の流れを示すフローチャートである。
【0112】
ステップS101において、クエスト進行部117は、クエストを進行させ、戦闘パートを開始する。クエスト進行部117は、戦闘パートを開始すると、サーバ200からクイズ要素を実施するためのクイズデータを取得する。
【0113】
図6は、クイズデータのデータ構造の一例を示す図である。クイズデータは、クエスト支援部211が、ユーザ端末100(クエスト進行部117)からのリクエストに応じて生成し、ユーザ端末100へ送信する。
【0114】
図6の例では、クイズがいわゆる4択クイズである例を示している。このため、
図6に示すクイズデータは、選択肢1~4という項目を含んでいる。クイズの種類が変われば、選択肢1~4という項目は、クイズの種類に応じた項目に代わる。また、クイズデータは、さらに、ジャンル、属性、ポイント、正答率(難易度情報)、問題、正解、および提示フラグの各項目を含む。
【0115】
問題は、ユーザに出題されるクイズを示すテキストである。選択肢1~4は、クイズの解答の選択肢を示すテキストである。正解は、選択肢1~4のうち、いずれが正答の選択肢であるかを示す。ジャンルは、クイズのジャンルを示すテキストである。正答率は、過去にそのクイズに対して解答したユーザのうち、正答したユーザの割合を示す。一例として、問題は、選択肢1~4、正解、ジャンル、および正答率と対応付けられて、ゲーム情報132として、サーバ200の記憶部220に記憶されている。クエスト支援部211は、一例として、記憶部220から所定数の問題をランダムに選択し、クイズデータに含める。これにより、クイズデータに、問題、選択肢1~4、正解、ジャンル、および正答率が格納される。
【0116】
属性は、クイズに設定された性質であり、キャラクタに設定された属性と同様に、クイズがどの性質グループに属するかを示すパラメータである。
【0117】
ポイントは、対応付けられたクイズにユーザが正答した場合にユーザに付与されるポイントの量を示す数字である。該数字は、所定の数値範囲内からランダムに決定される。
図6の例では、該数値範囲は1~5であるが、数値範囲はこの例に限定されない。
【0118】
一例として、属性およびポイントは、クイズデータがユーザ端末100に送信された後に、クエスト進行部117によって決定されてもよい。また、別の例として、クイズデータは、属性およびポイントがクエスト支援部211に決定された上で、ユーザ端末100に送信されてもよい。また、別の例として、属性およびポイントの一方をクエスト支援部211が決定し、他方をクエスト進行部117が決定してもよい。なお、本実施形態では、少なくともポイントをクエスト進行部117が決定する例を説明する。
【0119】
提示フラグは、各クイズがユーザに選択肢として提示されたか否かを示すフラグである。
図6の例では、「0」が提示されていないことを示し、「1」が提示されたことを示す。このため、クエスト支援部211によってクイズデータが生成された時点では、提示フラグはすべて「0」である。
【0120】
再び
図4を参照し、プレイパートの処理フローの説明に戻る。ステップS102において、クエスト進行部117は、ジャンルパネルに対応付けるポイント、すなわち、クイズデータにおけるポイントの項目に格納する数字を決定する。そして、ステップS103において、クエスト進行部117は、ジャンルパネル選択画面を表示部152に表示する。
【0121】
図7は、プレイパートが実行されているときに表示部152に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図7に示すゲーム画面は、上述のジャンルパネル選択画面である。なお、ジャンルパネル選択画面は、戦闘パートが開始されたときに表示部152に表示される画面であるため、戦闘画面の1つであると表現することもできる。
【0122】
図7に示すとおり、ジャンルパネル選択画面には、敵キャラクタ情報801と、味方キャラクタ情報802と、ジャンルパネル803と、付与ポイント情報807(第3UI部品)と、ガイドキャラクタ画像808とが含まれる。
【0123】
敵キャラクタ情報801は、敵キャラクタに見立てたカードの画像であってもよい。味方キャラクタ情報802は、デッキ編成パートにおいて、デッキに組み入れられた各味方キャラクタの情報であり、
図7の例では各味方キャラクタの画像である。図示のように、敵キャラクタおよび味方キャラクタの画像には、敵キャラクタおよび味方キャラクタそれぞれに設定された属性を示すアイコンが含まれる。
【0124】
ジャンルパネル803は、クイズデータに基づいて表示されるUI部品であり、各パネルを選択した場合に出題されるクイズのジャンルを表示する。ジャンルパネル803は、属性情報804、ポイント情報805、および正答率情報806を含む。換言すれば、クエスト進行部117は、ジャンルパネル選択画面において、ジャンルパネル803のそれぞれに、属性情報804、ポイント情報805、および、正答率情報806を対応付けて、ジャンルパネル803を提示する。なお、正答率情報806は、各ジャンルパネル803が選択された場合に提示されるクイズの難易度を示す難易度情報であると表現することもできる。クエスト進行部117は、正答率情報に806代えて、別の難易度情報を各ジャンルパネル803に対応付けてもよい。
【0125】
ジャンルパネル803は、
図6に示すクイズデータに基づいて、クエスト進行部117が、UI制御部113を制御して生成させる。具体的には、クエスト進行部117は、クイズデータに含まれる複数のクイズのうち、所定数(
図7の例では4つ)を選択する。そして、クエスト進行部117は、UI制御部113に、選択したクイズに対応付けられているジャンル、属性、ポイント、および正答率に基づいて、ジャンルパネル803を生成させる。また、クエスト進行部117は、選択したクイズの提示フラグを「0」から「1」に変更する。
【0126】
なお、
図7のポイント情報805は、星の数でポイントの数値を示しているが、この例に限定されない。例えば、ポイント情報805は数字であってもよい。
【0127】
付与ポイント情報807は、クエストにおいてユーザに付与されたポイント(以下、クエスト獲得ポイント)の合計を示す。具体的には、付与ポイント情報807は、ユーザが正答したクイズに対応付けられていたポイントの合計を示す。ガイドキャラクタ画像808は、クエストをガイドするキャラクタの画像である。ガイドキャラクタ画像808が示すキャラクタは、戦闘パートにおいて戦闘に参加しないキャラクタである。一例として、ガイドキャラクタ画像808が示すキャラクタは、クエストに関連する物語において重要な役割のキャラクタであってもよい。
【0128】
再び
図4を参照し、プレイパートの処理フローの説明に戻る。ステップS104においてYESの場合、つまり、操作受付部111が連答スキル発動操作を受け付けた場合、クエスト進行部117は、ステップS105において、選択された味方キャラクタの連答スキルを発動させ、ステップS106へ進む。連答スキルとは、スキルの1つであり、複数ターンに亘って、誤答することなく所定回数以上連続で正答した場合に発動可能となる。連答スキル発動操作は、連答スキルを発動させる味方キャラクタを選択する操作である。一例として、連答スキル発動操作は、味方キャラクタ画像M1~M5のうちのいずれかへのタップ操作であってもよい。
【0129】
ステップS104でNOの場合、つまり、操作受付部111が連答スキル発動操作を受け付けていない場合、プレイパートの処理フローはステップS106へ進む。
【0130】
なお、ステップS105で発動されるスキルは、連答スキルに限定されない。例えば、該スキルは、複数ターンに亘って、所定数以上正答できた場合に、発動可能となる正答スキルであってもよい。
【0131】
ステップS106においてYESの場合、操作受付部111がジャンルパネル選択操作を受け付けた場合、ステップS107において、クエスト進行部117は、選択されたジャンルパネルのクイズを出題する。ジャンルパネル選択操作は、ジャンルパネル803のうちのいずれかを選択する操作である。一例として、ジャンルパネル選択操作は、ジャンルパネルP1~P4のうちのいずれかへのタップ操作であってもよい。
【0132】
ステップS106においてNOの場合、つまり、操作受付部111がジャンルパネル選択操作を受け付けていない場合、プレイパートの処理フローはステップS104へ戻る。
【0133】
図8は、プレイパートが実行されているときに表示部152に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図8に示すゲーム画面は、クイズを出題する出題画面である。出題画面は、ユーザがジャンルパネル803のうちのいずれかを選択したときに、上述のジャンルパネル選択画面に代えて表示される。
【0134】
出題画面は、クイズ画像811および選択肢画像814を含む。クエスト進行部117は、操作受付部111がジャンルパネル選択操作を受け付けると、クイズデータを参照して、選択されたジャンルパネルのクイズを特定する。そして、クエスト進行部117は、UI制御部113に、クイズ(問題)を示すクイズ画像811、および、選択肢1~4を示す選択肢画像814を生成させる。そして、クエスト進行部117は、表示制御部112を制御して、クイズ画像811および選択肢画像814を含む出題画面を表示部152に表示させる。
図8の例では、
図7に示すジャンルパネルP4が選択されたことにより特定されたクイズのクイズ画像811および選択肢画像814が表示されている。
【0135】
クイズ画像811は、一例として、問題、ジャンル、および正答率を示すテキストを含む。また、クイズ画像811は、一例として、解答の制限時間を示す制限時間UI812を含む。制限時間UI812は、一例として、所定の色で塗りつぶされた矩形である。制限時間UI812は、クイズが出題される、すなわちクイズ画像811が表示されると、時間の経過に応じて、
図8における右端から左端へ色が変化していく。ユーザは、制限時間UI812の色の変化によって、解答可能な時間が減っていることを認識することができる。
【0136】
制限時間UI812は、一例として、クイズが出題されてから所定時間が経過したことを示す位置に、速答ライン813を含む。クエスト進行部117は、制限時間UI812の色の変化が速答ライン813を超える前、すなわち、所定時間が経過する前に、ユーザがクイズに正答した場合、ユーザがクイズに速答したと判定する。ユーザは、制限時間UI812が速答ライン813を含むことで、クイズに速答することができたか否かを認識することができる。なお、ユーザがクイズに速答したと判定した場合の処理については後述する。
【0137】
また、クエスト進行部117は、選択されたジャンルパネルの属性と、パーティーに組み入れられた味方キャラクタの属性とに基づいて、敵キャラクタを攻撃する味方キャラクタを決定する。クエスト進行部117は、一例として、ジャンルパネルに設定された属性を含む味方キャラクタを、敵キャラクタを攻撃する味方キャラクタとして決定する。
図8の例では、クイズの属性は「火」である(
図7参照)ので、属性として「火」が設定された味方キャラクタ、すなわち、
図8の味方キャラクタ画像M2、M4、M5が示す味方キャラクタを、敵キャラクタを攻撃する味方キャラクタとして決定する。
【0138】
クエスト進行部117は、一例として、選択されたジャンルパネルに複数の属性が設定されている場合、該複数の属性のいずれかが設定された味方キャラクタを、敵キャラクタを攻撃する味方キャラクタとして決定してもよい。例えば、
図7に示すジャンルパネルP1が選択された場合、該ジャンルパネルのクイズの属性は「火」および「水」であるので、属性として「火」または「水」が設定された味方キャラクタ、すなわち、
図8の味方キャラクタ画像M1、M2、M4、M5が示す味方キャラクタを、敵キャラクタを攻撃する味方キャラクタとして決定する。
【0139】
つまり、選択されたジャンルパネルに複数の属性が設定されている場合、敵キャラクタを攻撃する味方キャラクタの数が増えることとなり、戦闘を有利に進めることができる。一方、上述したように、クイズの難易度が高いほど、ジャンルパネルに設定される属性を多くする構成とすれば、クイズに正解すれば敵キャラクタを攻撃する味方キャラクタの数が増えるものの、クイズ自体が難しいものとなる。これにより、ユーザは、敵キャラクタに与えるダメージの量を多くするか、敵キャラクタに確実にダメージを与えるかという観点で、ジャンルパネルを選択することとなる。よって、選択肢の選択の方法が多様化し、ゲームの興趣性が向上する。
【0140】
また、クエスト進行部117は、一例として、複数の属性が設定された味方キャラクタについては、該複数の属性のいずれかが設定されたジャンルパネルが選択された場合、該味方キャラクタを、敵キャラクタを攻撃する味方キャラクタとして決定してもよい。
【0141】
クエスト進行部117は、出題画面において、敵キャラクタを攻撃する味方キャラクタを、他の味方キャラクタと区別してもよい。一例として、クエスト進行部117は、敵キャラクタを攻撃する味方キャラクタを示す味方キャラクタ画像を、他の味方キャラクタ画像とずらして配置してもよい。
図8の例では、味方キャラクタ画像M2、M4、M5が、味方キャラクタ画像M1およびM3に比べて、
図8の上方向にずらされて配置されている。これにより、ユーザは、敵キャラクタを攻撃する味方キャラクタを容易に認識することができる。
【0142】
また、クエスト進行部117は、選択されたジャンルパネルに対応付けられたポイント、換言すれば、選択されたクイズに対応付けられているポイントを示すポイント情報815を出題画面に配置してもよい。一例として、クエスト進行部117は、
図8に示すように、付与ポイント情報807の近傍に、ポイント情報815を配置してもよい。これにより、ユーザは、クイズに正答した場合に獲得できるポイントを容易に認識することができる。
【0143】
なお、操作受付部111がジャンルパネル選択操作を受け付けたとき、クエスト進行部117は、
図8に示すように、選択されたジャンルパネルに対応付けられたポイントに応じて、複数の音声データから1つの音声データを決定し、決定した音声データに基づく音声を、スピーカ16から出力させてもよい。該複数の音声データは、例えば、ユーザ端末100の記憶部120において、ゲーム情報132として格納されていてもよい。また、該音声は、例えば、戦闘パートにおいて表示されるキャラクタの発言であってもよい。該キャラクタは例えば、ガイドキャラクタ画像808が示すキャラクタであってもよい。
【0144】
図8の例では、対応付けられたポイントが、本実施形態における最大値である「5」であるジャンルパネルP4が選択されているので、「正解すればたくさんポイントが獲得できるよ、頑張れ!」という音声が出力されている。また、図示していないが、対応付けられたポイントが少ない(例えば「1」)の場合、一例として、「ポイントが少ないね」などという音声が出力されてもよい。
【0145】
再び
図4を参照し、プレイパートの処理フローの説明に戻る。ステップS108においてYESの場合、つまり、操作受付部111が解答操作を受け付けた場合、クエスト進行部117は、ステップS109において、クイズデータを参照して、該解答操作が示す解答が正答であるか否かを判定する。なお、本実施形態における解答操作は、選択肢画像814のいずれかを選択する操作である。一例として、解答操作は、選択肢画像814のいずれかへのタップ操作であってもよい。
【0146】
ステップS109においてYESの場合、つまり、ユーザの解答が正答であると判定した場合、クエスト進行部117は、ステップS110において、クエスト進行部117は、選択されたジャンルパネルに対応付けられていたポイントをクエスト獲得ポイントに加算する。
【0147】
ステップS111において、クエスト進行部117は、ユーザが所定時間以内に正答した、すなわち、速答したか否かを判定する。そして、クエスト進行部117は、ステップS109~ステップS111の処理に応じて、ゲーム画面を出題画面から解答結果画面に更新する。例えば、ステップS109においてYESの場合、つまり、ユーザの解答が正答であると判定した場合、クエスト進行部117は、ユーザがクイズに正答した場合の解答結果画面に更新する。
【0148】
一方、ステップS109においてNOの場合、つまり、ユーザの解答が誤答であると判定した場合、クエスト進行部117は、ユーザがクイズに誤答した場合の解答結果画面に更新する。そして、プレイパートの処理フローは、
図5に示すステップS119へ進む。
【0149】
なお、ステップS108においてNO、かつ、ステップS114においてNOの場合、つまり、制限時間以内に回答が入力されなかった場合、クエスト進行部117は、ユーザの解答が誤答であると判定する。このため、クエスト進行部117は、出題画面を、ユーザがクイズに誤答した場合の解答結果画面に更新する。そして、プレイパートの処理フローは、
図5に示すステップS119へ進む。
【0150】
図9は、プレイパートが実行されているときに表示部152に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図9に示すゲーム画面は、クイズへの解答結果を示す解答結果画面である。なお、
図9の例では、ユーザがクイズに正答した場合の解答結果画面を示している。
【0151】
解答結果画面は、解答結果画像816を含む。解答結果画像816は、上述の判定、すなわち、ユーザの解答が正答であるか誤答であるかの判定結果に応じた画像である。
図9の例では、ユーザがクイズに正答しているので、正答を示す「○」を含む解答結果画像816が表示されている。一方、ユーザがクイズに誤答した場合、例えば、誤答を示す「×」を含む解答結果画像816が表示されてもよい。
【0152】
また、クイズに正答したことを示す解答結果画像816は、ユーザが速答したか否かを示す情報を含んでいてもよい。
図9の例では、「EXCELLENT」というテキストにより、ユーザが速答したことを示している。一方、ユーザがクイズに速答していない場合は、解答結果画像816は、「EXCELLENT」とは別のテキスト(例えば「GOOD」など)を含んでいてもよい。
【0153】
また、クエスト進行部117は、
図9に示すように、解答結果画面において、出題画面に表示されていた選択肢画像814のうち、選択されなかった選択肢を示す選択肢画像814を非表示としてもよい。これにより、ユーザは、自身が選択した選択肢を容易に認識することができる。
【0154】
また、クエスト進行部117は、ステップS110における処理に基づき、付与ポイント情報807を更新する。
図7~
図9に示す例では、ユーザが選択したジャンルパネルに対応付けられているポイントは「5」であったので(
図7、
図8参照)、クエスト進行部117は、付与ポイント情報807の数値を「12」から「17」に更新する。クエスト進行部117は、一例として、付与ポイント情報807の数値を更新するときに、ポイント情報815における星型のアイコンが、付与ポイント情報807に吸い込まれるアニメーションを表示させてもよい。該アニメーションは、クエスト進行部117が、アニメーション生成部114を制御することにより生成される。
【0155】
再び
図4を参照し、プレイパートの処理フローの説明に戻る。ステップS111においてYESの場合、つまり、ユーザが所定時間以内に正答した、すなわち、速答した場合、ステップS112において、クエスト進行部117は、選択されたジャンルパネルと同属性の味方キャラクタの速答スキルを発動させる。なお、「速答」は、
図8に示す制限時間UI812の色の変化が、速答ライン813を超える前に、ユーザが正答した場合と表現することもできる。
【0156】
一方、ステップS111においてNOの場合、つまり、ユーザが速答していない場合、プレイパートの処理フローはステップS113へ進む。
【0157】
ステップS113において、クエスト進行部117は、選択されたジャンルパネルと同属性の味方キャラクタによる、敵キャラクタへの攻撃を行う。そして、プレイパートの処理フローは
図5のステップS115へ進む。
【0158】
ステップS113における攻撃により、敵キャラクタに与えるダメージの値は、選択されたジャンルパネルに設定された属性と、攻撃対象の敵キャラクタに設定された属性とに基づいて決定されてもよい。具体的には、各属性には、互いに、有利な属性および不利な属性が設定されている。例えば、火は雷に、雷は水に、水は火に対して有利であるように設定されていてもよい。また、火は水に、水は雷に、雷は火に対して不利であるように設定されていてもよい。一例として、ジャンルパネルに設定された属性、換言すれば、攻撃を行う味方キャラクタに設定された属性が、敵キャラクタに設定された属性に対して有利な属性である場合、敵キャラクタに与えるダメージの値を通常より増やす。また、一例として、ジャンルパネルに設定された属性が、敵キャラクタに設定された属性に対して不利な属性である場合、敵キャラクタに与えるダメージの値を通常より減らす。なお、「通常」とは、例えば、ジャンルパネルに設定された属性が、敵キャラクタに設定された属性と同じ属性である場合に、敵キャラクタに与えるダメージの値である。
【0159】
ステップS115においてYESの場合、つまり、ステップS113における攻撃により、すべての敵キャラクタの全体力を奪うことができた場合、クエスト進行部117は、ステップS116において、パーティーが戦闘に勝利したとして、戦闘パートを終了する。
【0160】
ステップS117においてYESの場合、つまり、ステップS116における戦闘パートの終了により、クエストをクリアした場合、クエスト進行部117は、ステップS118において、ポイント累計更新パートを実行する。そして、プレイパートの処理フローは終了する。
【0161】
ステップS117においてNOの場合、つまり、ステップS116における戦闘パートが終了しても、クエストが継続している場合、プレイパートの処理フローはステップS101へ戻り、クエスト進行部117が次の戦闘パートを開始する。なお、次の戦闘パートが開始されたとき、クエスト進行部117は、クイズデータに含まれる複数のクイズのうち、提示フラグが「0」のクイズを、新たに所定数(4つ)選択し、ジャンルパネル選択画面を生成する。そして、クエスト進行部117は、選択したクイズの提示フラグを「0」から「1」に変更する。
【0162】
ステップS115においてNOの場合、つまり、敵キャラクタが生き残っている場合、クエスト進行部117は、ステップS119において、敵キャラクタの攻撃ターンを進行させる。
【0163】
ステップS120においてYESの場合、つまり、ステップS119における攻撃により、すべての味方キャラクタの体力が0となって戦闘不能となった場合、クエスト進行部117は、ステップS121において、パーティーが戦闘に敗北したとして、戦闘パートを終了する。そして、ステップS122において、クエスト進行部117は、クエスト獲得ポイントを破棄する。そして、プレイパートの処理フローは終了する。
【0164】
ステップS120においてNOの場合、つまり、味方キャラクタが生き残っている場合、プレイパートの処理フローはステップS103へ戻り、クエスト進行部117が次のターンを開始する。具体的には、クエスト進行部117は、再度ジャンルパネル選択画面を表示部152に表示させる。このとき、クエスト進行部117は、前ターンで選択されたジャンルパネルに代えて、新たなジャンルパネル803を表示させる。すなわち、クエスト進行部117は、クイズデータに含まれるクイズのうち、提示フラグが「0」のクイズを1つ選択し、ジャンルパネル803を生成させ、ジャンルパネル選択画面に含める。そして、クエスト進行部117は、選択したクイズの提示フラグを「0」から「1」に変更する。
【0165】
なお、クイズデータに含まれるクイズの提示フラグがすべて「1」となった、すなわち、すべてのクイズのジャンルパネルが提示された場合、クエスト進行部117は、サーバ200から新たなクイズデータを取得すればよい。また、上述の例では、クエスト進行部117は、戦闘パートが開始されたタイミングで、サーバ200からクイズデータを取得していたが、クイズデータの取得タイミングはこの例に限定されない。例えば、クエスト進行部117は、プレイパートが開始されたタイミングでクイズデータを取得してもよい。
【0166】
(ポイント累計更新パートの処理フロー)
図10は、
図5に示すステップS118のポイント累計更新パートをユーザ端末100が実行する時の処理の流れを示すフローチャートである。ステップS201において、クエスト進行部117は、クエスト獲得ポイントを特定する。
【0167】
ステップS202において、クエスト進行部117は、クリア時間ボーナスポイントを特定する。クリア時間ボーナスポイントとは、ユーザがクエストをクリアするのに要した時間に応じたポイントである。一例として、クリア時間ボーナスポイントは、一例として、ユーザがクエストをクリアするのに要したターン数に応じて決定されてもよい。例えば、該ターン数が少ないほど、クリア時間ボーナスポイントを多くしてもよい。
【0168】
ステップS203において、クエスト進行部117は、難易度ボーナスポイントを特定する。難易度ボーナスポイントとは、クエストの難易度に応じたポイントである。
【0169】
クリア時間ボーナスポイントおよび難易度ボーナスポイントに代えて、クエスト獲得ポイントに乗算される値が特定されてもよい。例えば、クエストの難易度が「イージー」、「ノーマル」、「ハード」の順に上がる場合、「イージー」の場合「1倍」、ノーマルの場合「1.5倍」、ハードの場合「2倍」が特定されてもよい。この例において、クエストの難易度がノーマルの場合、ステップS201において特定されたクエスト獲得ポイントに対して、ステップS203において1.5が乗算される。
【0170】
ステップS204において、クエスト進行部117は、総獲得ポイントを算出する。総獲得ポイントとは、一例として、クエスト獲得ポイント、クリア時間ボーナスポイント、および難易度ボーナスポイントに基づいて算出されるポイントである。例えば、クエスト進行部117は、ステップS201~ステップS203で特定した、クエスト獲得ポイント、クリア時間ボーナスポイント、および難易度ボーナスポイントの値を合計することにより、総獲得ポイントを算出してもよい。
【0171】
ステップS205において、クエスト進行部117は、ポイント累計を更新する。一例として、クエスト進行部117は、ステップS204において算出した総獲得ポイントを、ポイント累計に加算することで、ポイント累計を更新する。換言すれば、ポイント累計は、クエスト獲得ポイント、クエストをクリアするのに要した時間、および、クエストの難易度に基づいて更新される。更新前のポイント累計は、例えばユーザ情報133として記憶部120に記憶されていればよい。
【0172】
なお、ポイント累計は、少なくともクエスト獲得ポイントに基づいて更新されればよく、クリア時間ボーナスポイントおよび難易度ボーナスポイントは必須ではない。一例として、クリア時間ボーナスポイントおよび難易度ボーナスポイントのいずれか一方が、ポイント累計の更新に用いられてもよい。
【0173】
そして、クエスト進行部117は、更新後のポイント累計を示すポイント画面を表示部152に表示させる。
【0174】
図11は、ポイント累計更新パートが実行されているときに表示部152に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図11に示すゲーム画面は、上述のポイント画面である。
【0175】
ポイント画面は、一例として、クエスト獲得ポイント821、クリア時間ボーナスポイント822、難易度ボーナスポイント823、総獲得ポイント824、およびポイント累計825を含む。クエスト獲得ポイント821は、上述のクエスト獲得ポイントの値を示す。クリア時間ボーナスポイント822は、上述のクリア時間ボーナスポイントの値を示す。難易度ボーナスポイント823は、上述の難易度ボーナスポイントの値を示す。総獲得ポイント824は、上述の総獲得ポイントの値を示す。ポイント累計825は、更新後のポイント累計の値を示す。
【0176】
再び
図10を参照し、ポイント累計更新パートの処理フローの説明に戻る。ステップS206においてYESの場合、つまり、更新後のポイント累計が所定の条件を満たした場合、ステップS207において、クエスト進行部117は、抽選権をユーザに付与する。一例として、クエスト進行部117は、更新後のポイント累計の値が50の倍数に達するたびに、抽選権を1つユーザに付与する。以上で、ポイント累計更新パートの処理フローは終了する。なお、ステップS206においてNOの場合、ポイント累計更新パートは、ステップS207の処理を実行することなく終了する。
【0177】
なお、ポイント画面は、ステップS207においてユーザに抽選権が付与されたことを示す情報を含んでいてもよい。この場合、ポイント画面は、クエスト進行部117がステップS207を実行した後に表示部152に表示される。
【0178】
クエスト進行部117は、ポイント累計更新パートの実行前または実行後に、プレイパートにおけるユーザのプレイ結果に応じて、報酬をユーザに付与する報酬付与パートを実行してもよい。報酬付与パートにおいてユーザに付与される報酬は、例えば、ゲーム上で利用可能なデジタルコンテンツとしてユーザに提供される。報酬の具体的な内容としては、例えば、ユーザが操作するキャラクタに対応するカードまたはフィギア、特殊な効果を持つアイテム、もしくは、キャラクタに身に付けさせることができる能力などである。あるいは、報酬は、ゲーム上でユーザが行使できる権利であってもよい。報酬としての権利は、例えば、キャラクタを強化する権利、特殊なクエストをプレイする権利、アイテム所持枠を拡張する権利、ロックされているクエストまたはアイテムを解除する権利またはコスト上限値を上げる権利などが想定される。
【0179】
報酬としてのデジタルコンテンツをユーザに付与することは、一例として、ユーザに対応付けて管理されているデジタルコンテンツのステータスを、使用不可から使用可能に遷移させることであってもよい。あるいは、デジタルコンテンツを、ユーザ識別情報に対応付けて、ゲームシステム1に含まれる少なくともいずれかのメモリ(メモリ11、メモリ21)に記憶させることであってもよい。
【0180】
(クエスト選択画面)
ポイント累計更新パートが終了すると、移行準備部116は、一例として、クエスト選択画面を表示させる。つまり、この例の場合、ポイント累計更新パートが終了すると、移行準備パートにおける第1サブパートが開始される。
【0181】
図12は、移行準備パートが実行されているときに表示部152に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図12に示すゲーム画面は、上述のクエスト選択画面である。
【0182】
クエスト選択画面は、一例として、クエスト選択UI831a~831f、抽選開始UI832、および、ポイント獲得UI834(第2UI部品)を含んでいる。
【0183】
抽選開始UI832は、抽選パートの開始操作を受け付けるUIである。抽選開始操作は、例えば、抽選開始UI832へのタップ操作であってもよい。なお、抽選開始操作が入力された後の処理については後述する。
【0184】
抽選開始UI832は、
図12に示すように、ユーザに付与されている抽選権の数を示す抽選権数833を含んでいてもよい。
図12の例では、抽選権数833は、2つの抽選権がユーザに付与されていることを示している。これにより、ユーザは、抽選権数、すなわち、何回抽選を行うことができるのかを容易に認識することができる。
【0185】
ポイント獲得UI834は、所定の操作を受け付けるUIである。移行準備部116は、操作受付部111がポイント獲得UI834に対する所定の操作を受け付けたとき、ポイント(第2ポイント)をポイント累計に加算する。換言すれば、ユーザは、ポイント獲得UI834に対する所定の操作を入力することにより、ポイントを獲得することができる。所定の操作は、例えば、ポイント獲得UI834に対するタップ操作であってもよい。ポイント獲得UI834への所定の操作の入力により、ポイント累計に加算されるポイントの値は、例えば、抽選権が1つ付与される値(本実施形態では50)であってもよい。この例の場合、ポイント獲得UI834に対する所定の操作が受け付けられると、抽選権数833が示す数値が1増える(後述の
図13参照)。
【0186】
移行準備部116は、ポイントをポイント累計に加算すると、ポイント獲得UI834を、該所定の操作を受け付けない状態とする。また、移行準備部116は、所定の操作を受け付けてから所定時間が経過したとき、ポイント獲得UI834を、所定の操作を再度受け付け可能とする。
【0187】
図13は、移行準備パートが実行されているときに表示部152に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図13に示すゲーム画面は、上述のクエスト選択画面であり、ポイント獲得UI834が所定の操作を受け付け、かつ、所定時間が経過する前のクエスト選択画面である。
【0188】
ポイント獲得UI834は、所定の操作を受け付け可能である場合と、受け付けない場合とで、異なる画像であってもよい。一例として、所定の操作を受け付け可能である場合、ポイント獲得UI834は、
図12に示すように、器が星で一杯になっている画像であってもよい。
【0189】
また、一例として、所定の操作を受け付けない場合、ポイント獲得UI834は、
図13に示すように、器が空になっている画像であってもよい。また、ポイント獲得UI834が所定の操作を受け付けない場合、移行準備部116は、ポイント獲得UI834の近傍に、所定の操作を再度受け付け可能となるまでの残り時間を示す残り時間UI835を表示させてもよい。
【0190】
また、移行準備部116は、一例として、ポイント獲得UI834に対する所定の操作が受け付けられたとき、アニメーション生成部114に、器の中の星が抽選開始UI832に向かって移動するアニメーションを生成させてもよい。該アニメーションを表示制御部112が表示部152に表示させることで、ユーザはポイントを獲得したことを容易に認識することができる。
【0191】
(抽選パートの処理フロー)
図14は、
図3に示すステップS4の抽選パートをユーザ端末100が実行する時の処理の流れを示すフローチャートである。
【0192】
ステップS301において、抽選実行部118は、抽選権を使用するための抽選画面(権利使用画面)を表示部152に表示させる。
図15は、抽選パートが実行されているときに表示部152に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図15に示すゲーム画面は、上述の抽選画面である。
【0193】
抽選画面は、一例として、抽選開始UI841および842、ポイント累計843、景品情報844、スクロールバー845、並びに、リセットUI846を含んでいる。なお、抽選開始UI841および842、並びに、リセットUI846の詳細は後述する。
【0194】
景品情報844は、抽選により獲得することができるカードそれぞれを示すアイコン画像R1~R15(画像)からなる。本実施形態における抽選は、一例として、所定数のカードを含むグループにおける、ユーザが獲得可能なカードのうち、1以上のカードをユーザに獲得させる。アイコン画像R1~R15は、該グループに含まれる、上述の所定数のカードそれぞれを示す画像である。本実施形態における抽選は、一例として、ユーザが抽選を実行して獲得したカードは、基本的には再度獲得することができないようになっている。つまり、この例の場合、上述の「ユーザが獲得可能なカード」とは、グループに含まれるカードのうち、ユーザが未獲得のカードである。
【0195】
このため、
図15に示す景品情報844は、一例として、ユーザが獲得した(獲得済の)カードを示す画像(
図15の例におけるアイコン画像R2など)と、未獲得のカードを示す画像(
図15の例におけるアイコン画像R1など)との表示態様が異なっている。例えば、
図15に示すように、ユーザが獲得したカードを示す画像には、「済」と記載された画像が付されるとともに、アイコン画像がグレーアウトされてもよい。これにより、ユーザは、未獲得のカードを容易に認識することができる。
【0196】
このように、本実施形態における抽選は、獲得可能なカードの上限数が決まっており、ユーザが抽選を行ってカードを獲得するに従い、獲得可能なカードの数が減っていき、未獲得のカードを獲得する確率が上がる、いわゆるBOXガチャである。本実施形態では、一例として、上述の上限数は50であるものとして説明する。
【0197】
ポイント累計843は、ポイント累計の値を示すものである。本実施形態では、抽選権を使用することにより、所定数のポイントが消費される。このため、ポイント累計843を抽選画面に表示することにより、ユーザは、抽選を行うことができる回数を容易に認識することができる。
【0198】
スクロールバー845は、抽選画面に表示されるアイコン画像を変更するためのスクロール操作を受け付けるUIである。アイコン画像の数が、表示部152に同時に表示可能な個数を超える場合、スクロールバー845が表示されてもよい。この例の場合、スクロールバー845に対する所定の操作により、非表示のアイコン画像が表示される。
【0199】
抽選実行部118は、サーバ200から提供されたグループ情報に基づいて、景品情報844をUI制御部113に生成させる。グループ情報とは、上述のグループを示す情報である。
【0200】
図16は、グループ情報のデータ構造の一例を示す図である。グループ情報は、一例として、
図16に示すようなデータベースの形式であってもよい。グループ情報は、ユーザ端末100(抽選実行部118)からのリクエストに応じて、抽選支援部213により生成され、ユーザ端末100に供給される。グループ情報は、一例として、No.(ナンバー)、カードID、アイコン、獲得フラグの各項目を含む。なお、以降、グループ情報の各行を、カード情報と称する場合がある。
【0201】
ナンバーは、グループに含まれるカードをグループ中で識別するためのものである。カードIDは、グループに含まれるカードを特定するために利用されるものである。アイコンは、景品情報844として表示部152に表示されるアイコン画像(
図15の例におけるアイコン画像R1~R15)である。獲得フラグは、各カードがユーザにより獲得されたか否か(ユーザに付与されたか否か)を示すフラグである。
図16の例では、「0」が獲得されていないことを示し、「1」が獲得されたことを示す。このため、抽選支援部213によってグループ情報が生成された時点では、獲得フラグはすべて「0」である。
【0202】
抽選支援部213は、1から上述の所定数(
図16の例では50)までの数字をナンバーのカラムに格納するとともに、獲得フラグのカラムに「0」を格納する。そして、抽選支援部213は、記憶部220にゲーム情報132として格納されている全カードDBから、所定数のカードを選択し、選択したカードのカードIDをカードIDのカラムに格納する。また、抽選支援部213は、選択したカードのアイコン画像をアイコンのカラムに格納する。アイコン画像は、予めカードIDと対応付けられていてもよいし、カードIDが示すカードの画像から、抽選支援部213が生成してもよい。
【0203】
図17は、上述の全カードDBのデータ構造の一例を示す図である。全カードDBは、ゲーム中のすべてのカードを一元管理するためのデータベースである。全カードDBは、一例として、カードID、カード名、基本パラメータ、戦闘能力パラメータの各項目を含む。なお、これら各項目の詳細については、カードDB122と同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0204】
また、
図17に示す基本パラメータは、カードDB122にあるレベルの項目を含んでいない。これは、本実施形態に示す例では、抽選で獲得するカードのキャラクタのレベルは初期レベル(例えば、1)であるためである。なお、抽選で獲得するカードのキャラクタのレベルが初期レベルでない例においては、全カードDBにおける基本パラメータに、レベルの項目が含まれていてもよい。
【0205】
再び
図14を参照し、抽選パートの処理フローの説明に戻る。ステップS302において、操作受付部111は、抽選権を使用するための使用操作を受け付ける。一例として、使用操作は、
図15に示す抽選開始UI841、または、抽選開始UI842へのタップ操作であってもよい。抽選開始UI841が使用操作を受け付けると、抽選実行部118は、抽選権を1つ使用して、抽選を1回行う。一方、抽選開始UI842が使用操作を受け付けると、抽選実行部118は、抽選権を10個使用して、抽選を10回まとめて行う(10連ガチャを行う)。
【0206】
なお、本実施形態では、抽選権を使用することにより、所定数のポイントが消費される。例えば、抽選権を1つ使用するごとに、50ポイントが消費される。
図15の例では、ポイント累計の値は148であるので、500ポイントを消費する10連ガチャを行うことはできない。このため、
図15の例では、抽選開始UI842は、使用操作を受け付けない。なお、この場合、抽選開始UI842は、使用操作を受け付けないことをユーザに認識させる態様となっていてもよい。例えば、
図15に示すように、抽選開始UI842はグレーアウトされていてもよい。
【0207】
また、抽選開始UI842は、使用操作を受け付けた場合、ユーザに付与されている抽選権をすべて使用して、該抽選権の数の抽選をまとめて行うものであってもよい。例えば、
図15に示すポイント累計の値は148であるので、抽選権の数は2となる。つまり、この例では、抽選開始UI842は、使用操作を受け付けると、2つの抽選権をすべて使用して、抽選を2回まとめて行う。
【0208】
再び
図14を参照し、抽選パートの処理フローの説明に戻る。ステップS303において、抽選実行部118は、操作受付部111が使用操作を受け付けたことに応じて、グループ情報を参照し、ユーザに獲得させるカードを決定する。具体的には、抽選実行部118は、グループ情報に含まれている、獲得フラグが「0」のカード情報から、使用された抽選権の数のカード情報を選択する。そして、抽選実行部118は、選択したカード情報の獲得フラグを「1」に変更するとともに、該カード情報に対応するアイコン画像を、獲得済の態様に変更する。また、抽選実行部118は、該カード情報のカードIDをサーバ200へ送信する。
【0209】
サーバ200の抽選支援部213は、全カードDBを参照して、受信したカードIDが示すカードを特定する。そして、特定したカードをユーザ端末100へ送信する。
【0210】
ステップS304において、抽選実行部118は、サーバ200から受信したカードをユーザに付与する。以上で、抽選パートは終了する。
【0211】
なお、グループ情報における各カード情報には、該カード情報が示すカードを獲得する確率が対応付けられていてもよい。この場合、抽選実行部118は、ステップS303において、該確率に基づいて、ユーザに獲得させるカードを決定する。該確率は、カードの希少度に応じて決定されてもよい。例えば、希少度が高いほど、該確率が低くなっていてもよい。
【0212】
このように、本実施形態に係るゲームシステム1によれば、BOXガチャにおいて、ユーザが獲得できるすべてのカードのアイコン画像を、抽選画面において表示する。また、ゲームシステム1によれば、獲得済のカードのアイコン画像と、未獲得のカードのアイコン画像とを、異なる態様で表示させる。これにより、抽選画面において、BOXガチャに収容されたカードの名称、カードの総収容個数、現在の収容個数を表示せずとも、ユーザに、BOXガチャに収容されたカード、各カードの総収容個数、各カードの現在の収容個数などを容易に認識させることができる。換言すれば、ゲームシステム1、特にユーザ端末100は、BOXガチャに収容されたカードの名称、カードの総収容個数、現在の収容個数などを記憶せずに、BOXガチャに収容されたカード、各カードの総収容個数、各カードの現在の収容個数などをユーザに容易に認識させる抽選画面を実現することができる。
【0213】
なお、抽選実行部118は、アイコン画像の1つを指定する所定の操作を受け付けたとき、指定されたアイコン画像が示すカードの詳細情報を表示させてもよい。該所定の操作は、例えば、アイコン画像のいずれかに対するタップ操作や、長押し操作であってもよい。なお、長押し操作とは、タッチスクリーン15に対する物体の接触または近接を所定時間以上継続した後、該接触または近接を解除する操作である。
【0214】
図18は、抽選パートが実行されているときに表示部152に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図18に示すゲーム画面は、上述の詳細情報を示す画面である。
【0215】
図18に示すとおり、詳細情報を示す画面には、例えば、キャラクタの画像601、属性602、希少度603、レベル604、タイプ605、キャラクタ名606、体力607、攻撃力608、速答スキル609および連答スキル610が表示されてもよい。速答スキル609および連答スキル610は、スキルの技名と、そのスキルの内容説明とを含む。
【0216】
詳細情報を示す画面が表示されることにより、ユーザは、抽選で獲得することができるカードのキャラクタについて、各種パラメータを一覧で確認することができる。なお、上述の所定の操作を受け付けるアイコン画像は、抽選画面に表示されているアイコン画像のうちの一部のみであってもよい。例えば、希少度が高いカードのアイコン画像のみが、上述の所定の操作を受け付け可能であってもよい。
【0217】
(リセットUI)
リセットUI846は、抽選のリセット操作を受け付けるUIである。リセット操作は、例えば、リセットUI846へのタップ操作であってもよい。
【0218】
抽選実行部118は、操作受付部111が、リセットUI846に対するリセット操作を受け付けると、一例として、グループ情報が示すグループ、または、該グループに含まれるカードに対して所定の変更を行う。
【0219】
例えば、抽選実行部118は、リセット操作が受け付けられると、上述のグループに含まれる、ユーザが獲得したカードの少なくとも一部を未獲得の状態に変更する。
【0220】
図19は、抽選パートが実行されているときに表示部152に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図19に示すゲーム画面は、上述の抽選画面であって、
図15に示すゲーム画面において、リセット操作が入力された後の抽選画面である。
【0221】
図19に示すゲーム画面では、獲得済みの態様となっていたアイコン画像がすべて、未獲得の態様に変更されている。つまり、
図19の例では、抽選実行部118は、リセット操作が受け付けられると、上述のグループに含まれる、ユーザが獲得したカードをすべて未獲得の状態に変更する。
【0222】
具体的には、抽選実行部118は、リセット操作が受け付けられると、グループ情報における獲得フラグを参照し、「1」をすべて「0」に変更する。そして、抽選実行部118は、獲得フラグの変更に応じて、アイコン画像を、未獲得の態様に変更する。これにより、
図19に示す抽選画面が実現される。
【0223】
なお、ユーザが獲得したカードの一部を未獲得の状態に変更する構成の場合、抽選実行部118は、未獲得の状態に変更するカードをランダムに選択してもよいし、所定の条件に従って選択してもよい。該所定の条件は、例えば、「希少度が所定以上(または所定以下)である」というものであってもよい。
【0224】
また、例えば、抽選実行部118は、リセット操作が受け付けられると、抽選の対象となるグループを、含まれるゲーム媒体の少なくとも一部が該グループと異なる別のグループと入れ替えてもよい。
【0225】
図20は、抽選パートが実行されているときに表示部152に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図20に示すゲーム画面は、上述の抽選画面であって、
図15に示すゲーム画面において、リセット操作が入力された後の抽選画面である。
【0226】
図20に示すゲーム画面では、
図15に示すアイコン画像R1~R15が、別のカードのアイコン画像R16~R30に変更されている。この例において、抽選実行部118は、リセット操作が受け付けられると、新たなグループ情報を取得するためのリクエストをサーバ200に対して送信し、該新たなグループ情報を受信する。そして、抽選実行部118は、該新たなグループ情報に基づいて、抽選画面を生成し、表示部152に表示させる。これにより、
図20に示す抽選画面が実現される。なお、サーバ200での新たなグループ情報の生成、および、
図20に示す抽選画面の生成の詳細については、上述したグループ情報の生成、および、抽選画面の生成と同様であるため、説明を繰り返さない。
【0227】
また、例えば、抽選実行部118は、リセット操作が受け付けられると、抽選の対象となるグループに含まれるカードの少なくとも一部を、別のカードと入れ替えてもよい。この例の場合、抽選実行部118は、リセット操作が受け付けられると、入れ替えるカードの枚数を決定し、該枚数分のカード情報を取得するためのリクエストをサーバ200に対して送信し、カード情報を受信する。そして、抽選実行部118は、グループ情報に含まれるカード情報を、受信したカード情報で上書きする。なお、カード情報の一部を入れ替える場合、上書きされるカード情報は、抽選実行部118によってランダムに選択されてもよいし、所定の条件に従って選択されてもよい。所定の条件とは、例えば、「受信したカード情報に含まれる希少度と、同じ希少度のカード情報」であってもよい。
【0228】
また、抽選実行部118は、グループまたはカードを、別のグループまたはカードに入れ替える例において、抽選の対象となるグループに含まれるカードすべてを未獲得の状態で、リセット操作を所定回数以上受け付けた場合、リセットUI846を、リセット操作を受け付けない状態としてもよい。すなわち、ユーザが獲得の対象となるカードを変更することができる回数に制限を設けてもよい。これにより、ユーザが、よりよいカードが獲得の対象となることを目指して、リセット操作を繰り返すことを防ぐことができる。よって、ユーザによる抽選の実行を促すことができる。
【0229】
図21は、抽選パートが実行されているときに表示部152に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図21に示すゲーム画面は、上述の抽選画面であって、グループまたはカードを、別のグループまたはカードに入れ替える例において、リセット操作が所定回数以上入力された後の抽選画面である。
【0230】
抽選実行部118は、リセットUI846がリセット操作を受け付けない状態となった場合、リセットUI846の表示態様を変更してもよい。例えば、
図21に示すように、リセットUI846をグレーアウトさせてもよい。
【0231】
なお、抽選実行部118は、ユーザによる課金が受け付けられた場合、リセットUI846における、リセット操作を受け付けない状態を解除してもよい。また、該状態は、ユーザに付与された所定のアイテムやポイントの消費によって解除されてもよい。例えば、該状態は、ポイント累計843が示すポイントを所定数消費することによって解除されてもよい。
【0232】
また、グループまたはカードを、別のグループまたはカードに入れ替えるトリガは、リセット操作の入力に限定されない。例えば、抽選実行部118は、ゲームの進行に応じて、抽選の対象となるグループを、含まれるゲーム媒体の少なくとも一部が該グループと異なる別のグループと入れ替えたり、抽選の対象となるグループに含まれるカードの少なくとも一部を、別のカードと入れ替えたりしてもよい。これにより、ユーザは、ゲームを進行させることで、別のカードを獲得することができるようになるので、ユーザによるゲームの進行を促すことができる。なお、ゲームの進行とは、例えば、クエストを選択してプレイパートを実行することである。
【0233】
なお、ゲームシステム1が実行する抽選パートは、ゲーム媒体をユーザに付与するための抽選を行うものであればよく、上述の例に限定されない。例えば、ゲームシステム1が実行する抽選パートにおける抽選は、獲得可能なカードの上限数が決まっていなくてもよい。換言すれば、該抽選はBOXガチャでなくてもよい。
【0234】
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部210の制御ブロック(特に、クエスト支援部211、共有支援部212および抽選支援部213)、ならびに、制御部110の制御ブロック(特に、操作受付部111、表示制御部112、UI制御部113、アニメーション生成部114、デッキ編成部115、移行準備部116、クエスト進行部117および抽選実行部118)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0235】
後者の場合、制御部210または制御部110、もしくはその両方を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0236】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0237】
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
【0238】
(項目1) ゲームプログラム(131)について説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサ(10)、メモリ(11)、および操作部(入力部151など)を備えるコンピュータにより実行される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ポイントがそれぞれ対応付けられた複数の選択肢(ジャンルパネル803)を、ユーザが選択可能に提示するステップ(S103)と、ユーザに選択された選択肢に基づいてゲームを進行させるステップ(S107など)と、選択された選択肢に基づくゲームの進行が所定の要件を満足する場合に、選択された選択肢に対応付けられたポイントをユーザに付与するステップ(S110)と、ユーザに付与されたポイントに基づいて、該ポイントを合計した、ポイント累計を更新するステップ(S205)と、更新されたポイント累計が所定の条件を満たす場合に、ゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用される権利を、ユーザに付与するステップ(S207)と、を実行させる。
【0239】
上述の構成によれば、選ばれた選択肢に応じてゲームを進行させることに加えて、選ばれた選択肢に応じたポイントをユーザに獲得させる。ポイント累計が所定条件を満たせば、(例えば、所定値に到達したら)、ゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用される権利が付与される。
【0240】
このように、ユーザは、ゲームを進行させようとして選択肢を選んでプレイを進めるうちに、選んだ選択肢に応じたポイントを獲得することになる。ポイントが貯まると、ユーザは、1以上のゲーム媒体を獲得する権利を使用して、ゲーム媒体を獲得することができる。
【0241】
これにより、ユーザは、ゲームを有利に進めるために思慮して最良の選択肢を選ぶようにプレイする中、より早く上記権利を獲得するという観点から最適な(効率よくポイントを貯められる)選択肢を選ぶという方法を採用できるようになる。結果として、選択肢の選択の方法が多様化し、ゲームの興趣性を向上させることが可能となる。
【0242】
(項目2) (項目1)において、提示するステップでは、1以上のキャラクタで編成されたパーティーが、敵キャラクタと戦闘する戦闘パートにおいて、複数の選択肢を提示し、更新するステップでは、ユーザが、1以上の戦闘パートを含むクエストをクリアした場合、前記付与するステップにてユーザに付与されたポイントを、ポイント累計に加算してもよい。
【0243】
上記の構成によれば、ユーザが1以上の戦闘パートを含むクエストをクリアした場合、付与するステップにて付与されたポイントをポイント累計に加算する。これにより、ユーザは、クエストをクリアするという観点も考慮しながら、最適な選択肢を選ぶこととなる。ユーザは、状況に応じて、ポイントは低いが、よりクエストをクリアできる可能性が高い選択肢を選択したり、クエストをクリアできない可能性があるものの、より多くのポイントを獲得できる選択肢を選択したりする。結果として、選択肢の選択の方法がより多様化し、ゲームの興趣性を向上させることが可能となる。なお、上述のクエストを含むゲームとしては、例えば、RPGが挙げられる。
【0244】
(項目3) (項目2)において、進行させるステップでは、ユーザに選択された選択肢に基づいて、敵キャラクタへの攻撃の権利をパーティーに与えるか否かを判定するステップ(S109)を含み、付与するステップでは、攻撃の権利を与えると判定した場合、選択された選択肢に対応付けられたポイントをユーザに付与してもよい。
【0245】
上記の構成によれば、攻撃の権利がパーティーに与えられたときに、選択された選択肢に対応付けられたポイントをユーザに付与する。つまり、ポイントは、選択肢を選択したときに常にユーザに付与されるとは限らない。よって、ユーザは、より多くのポイントをためるために、クエストを積極的にプレイする必要がある。結果として、ユーザにクエストのプレイを促すことができる。
【0246】
(項目4) (項目3)において、提示するステップでは、選択肢として、ユーザに出題される問題のジャンルを示す第1ユーザインターフェース(以下、UI)部品(ジャンルパネル803)を提示し、進行させるステップは、ユーザに選択された第1UI部品が示すジャンルの問題をユーザに提示するステップ(S107)を含み、前記判定するステップでは、前記攻撃の権利を前記パーティーに与えるか否かの判定として、ユーザにより入力された、該問題に対する解答が正しいか否かを判定し、解答が正しいと判定した場合、攻撃の権利を前記パーティーに与えるステップ(S113)をさらに含み、付与するステップでは、解答が正しいと判定された場合、選択された選択肢に対応付けられたポイントをユーザに付与してもよい。
【0247】
(項目5) (項目4)において、提示するステップでは、複数の第1UI部品のそれぞれに、各第1UI部品が選択された場合に提示される問題の難易度を示す難易度情報(正答率情報806)を対応付けて、複数の前記第1UI部品を提示してもよい。
【0248】
(項目4)および(項目5)の構成によれば、ユーザは、自身が正答できそうなクイズを選択するという観点も考慮しながら、最適な選択肢を選ぶこととなる。ユーザは、状況に応じて、ポイントは低いが、より正答できそうな選択肢を選択したり、誤答する可能性があるものの、より多くのポイントを獲得できる選択肢を選択したりする。結果として、選択肢の選択の方法がより多様化し、ゲームの興趣性を向上させることが可能となる。
【0249】
(項目6) (項目2)から(項目5)のいずれか1項目において、プロセッサは、複数の属性情報のうちの少なくとも1つの属性情報であって、前記選択肢および前記敵キャラクタそれぞれに対して設定された属性情報をメモリに記憶させ、進行させるステップでは、戦闘パートにおいて、選択された選択肢に設定された属性情報と、攻撃対象の敵キャラクタに設定された属性情報に基づいて、攻撃対象の敵キャラクタに与えるダメージの値を決定してもよい。
【0250】
(項目7) (項目2)から(項目6)のいずれか1項目において、プロセッサは、複数の属性情報のうちの少なくとも1つの属性情報であって、前記選択肢および前記キャラクタそれぞれに対して設定された属性情報をメモリに記憶させ、進行させるステップでは、戦闘パートにおいて、選択された選択肢に設定された属性情報と、キャラクタに設定された属性情報との比較に基づいて、敵キャラクタを攻撃する味方キャラクタを決定してもよい。
【0251】
(項目6)および(項目7)の構成によれば、ユーザは、敵キャラクタに与えるダメージの量が多くなる選択肢を選択するという観点も考慮しながら、最適な選択肢を選ぶこととなる。ユーザは、状況に応じて、ポイントは低いが、よりダメージの量が多くなる選択肢を選択したり、ダメージの量は少ない(あるいはダメージを与えられない)ものの、より多くのポイントを獲得できる選択肢を選択したりする。結果として、選択肢の選択の方法がより多様化し、ゲームの興趣性を向上させることが可能となる。
【0252】
(項目8) (項目2)から(項目7)のいずれか1項目において、更新するステップでは、クエストをクリアするのに要した時間に基づいて、ポイント累計を更新してもよい。
【0253】
(項目9) (項目2)から(項目8)のいずれか1項目において、更新するステップでは、クエストの難易度に基づいて、ポイント累計を更新してもよい。
【0254】
(項目8)および(項目9)の構成によれば、ユーザは、効率的にポイントを貯めるために、クエストをクリアするのに要した時間や、クエストの難易度を考慮することとなる。よって、ゲームの興趣性を向上させることが可能となる。
【0255】
(項目10) (項目2)から(項目9)のいずれか1項目において、ゲームプログラムは、プロセッサに、プレイするクエストをユーザに選択させる画面に表示された第2UI部品(ポイント獲得UI834)に対する所定の操作を受け付けたとき、前記ポイントと異なる第2ポイントをポイント累計に加算するとともに、第2UI部品について、所定の操作を受け付けない状態とするステップと、所定の操作を受け付けてから所定時間が経過したとき、第2UI部品について、所定の操作を再度受け付け可能とするステップと、をさらに実行させてもよい。
【0256】
これにより、クエストをプレイする余裕のないユーザでも、所定時間が経過するごとにゲームを開始して、第2UI部品に対して所定の操作を入力すれば、ゲーム媒体を獲得するために使用される権利を得ることができる。結果として、ユーザに、定期的にゲームを開始する動機づけを与えることができる。
【0257】
(項目11) (項目2)から(項目10)のいずれか1項目において、プロセッサは、複数の音声データをメモリに記憶させ、ゲームプログラムは、プロセッサに、選択された選択肢に対応付けられたポイントに応じて、複数の音声データから1つの音声データを決定するステップと、決定された音声データに基づく音声を、戦闘パートにおいて表示されるキャラクタの発言として音声出力部(スピーカ16)に出力させるステップと、をさらに実行させてもよい。これにより、ゲームの興趣性を向上させることが可能となる。
【0258】
(項目12) (項目1)から(項目11)のいずれか1項目において、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザに付与したポイントの合計を示す第3UI部品(付与ポイント情報807)を表示させるステップをさらに実行させてもよい。これにより、ユーザは、付与されたポイントの量を容易に認識することができる。
【0259】
(項目13) ゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、および操作部を備えるコンピュータにより実行される。該方法は、プロセッサが(項目1)に記載の各ステップを実行する方法である。(項目13)に係る方法は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【0260】
(項目14) 情報処理装置を説明した。本開示のある局面によると、該情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムを記憶する記憶部(120)と、該ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置(ユーザ端末100)の動作を制御する制御部(110)とを備える。(項目14)に係る情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【符号の説明】
【0261】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、10,20 プロセッサ、11,21 メモリ、12,22 ストレージ、13,23 通信IF(操作部)、14,24 入出力IF(操作部)、15 タッチスクリーン(操作部)、17 カメラ(操作部)、18 測距センサ(操作部)、100 ユーザ端末(情報処理装置)、110,210 制御部、111 操作受付部、112 表示制御部、113 UI制御部、114 アニメーション生成部、115 デッキ編成部、116 移行準備部、117 クエスト進行部、118 抽選実行部、120,220 記憶部、121 デッキ情報、122 カードDB、131 ゲームプログラム、132 ゲーム情報、133 ユーザ情報、151 入力部、152 表示部、200 サーバ、211 クエスト支援部、212 共有支援部、213 抽選支援部、1010 物体、1020 コントローラ(操作部)、1030 記憶媒体