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特許7136814水性酸性銅電気めっき浴および銅コーティングの電解析出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】水性酸性銅電気めっき浴および銅コーティングの電解析出方法
(51)【国際特許分類】
   C25D 3/38 20060101AFI20220906BHJP
【FI】
C25D3/38 101
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019569235
(86)(22)【出願日】2018-05-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-06
(86)【国際出願番号】 EP2018064337
(87)【国際公開番号】W WO2018228821
(87)【国際公開日】2018-12-20
【審査請求日】2021-05-28
(31)【優先権主張番号】17176308.9
(32)【優先日】2017-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】300081877
【氏名又は名称】アトテック ドイチュラント ゲー・エム・ベー・ハー ウント コー. カー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】Atotech Deutschland GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Erasmusstrasse 20, D-10553 Berlin, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ ヴァハター
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン クレチュマー
【審査官】池ノ谷 秀行
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-532586(JP,A)
【文献】特開2017-066448(JP,A)
【文献】特開昭57-188693(JP,A)
【文献】特開昭51-104442(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D 3/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
- 銅イオン;
- 少なくとも1種の酸;
- ハロゲン化物イオン;
- ナトリウム3-メルカプトプロピルスルホネート、ビス(ナトリウムスルホプロピル)ジスルフィド、3-(N,N-ジメチルチオカルバモイル)-チオプロパンスルホン酸またはそれらのそれぞれのナトリウム塩および前述のものの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の硫黄含有化合物
- ジエチルアミンとエピクロロヒドリンとの少なくとも1種のアミン反応生成物またはイソブチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物またはこれらの反応生成物の混合物、ここで、ジエチルアミンとエピクロロヒドリンとの少なくとも1種のアミン反応生成物またはイソブチルアミンとエピクロロヒドリンとの少なくとも1種のアミン反応生成物は、少なくとも第三級および/または第四級アンモニウム化合物の混合物を含む;
- 結合EO-PO-ブロックポリマー、結合EO-PO-ブロックポリマーおよびスルホスクシネート基およびそれらの混合物を有する群から選択される少なくとも1種のエチレンジアミン化合物;
- 塩化ベンジルと少なくとも1種のポリアルキレンイミンとの少なくとも1種の芳香族反応生成物、ここで、少なくとも1種の芳香族反応生成物は、ベンジル化ポリアルキレンイミンまたは混合物を形成するベンジル化ポリアルキレンイミンを含む、
を含む、水性酸性銅電気めっき浴。
【請求項2】
前記ベンジル化ポリアルキレンイミンまたは前記混合物のベンジル化ポリアルキレンイミンが、それぞれ2~60個の窒素原子を有する、請求項1記載の電気めっき浴。
【請求項3】
前記少なくとも1種の芳香族反応生成物が、塩化ベンジルとポリエチレンイミンとの芳香族反応生成物である、請求項1または2記載の電気めっき浴。
【請求項4】
前記結合EO-PO-ブロックポリマーが、500~7000g/モルの分子量を有する、請求項1からまでのいずれか1項記載の電気めっき浴。
【請求項5】
前記浴が、1000~20000g/モルの分子量を有する1種以上のポリエチレングリコール、400~2000g/モルの分子量を有するポリプロピレングリコールおよび1000~10000g/モルの分子量を有するEO-POコポリマーからなる群から選択される少なくとも1種の抑制剤化合物をさらに含む、請求項1からまでのいずれか1項記載の電気めっき浴。
【請求項6】
前記ジエチルアミンとエピクロロヒドリンとの少なくとも1種のアミン反応生成物または前記イソブチルアミンとエピクロロヒドリンとの少なくとも1種のアミン反応生成物が、第四級アンモニウム化合物を含む、請求項1からまでのいずれか1項記載の電気めっき浴。
【請求項7】
前記少なくとも1種の酸が、鉱酸、アルキルスルホン酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1からまでのいずれか1項記載の電気めっき浴。
【請求項8】
前記浴のpH値が、1未満である、請求項1からまでのいずれか1項記載の電気めっき浴。
【請求項9】
前記浴が、50~1000mg/lの濃度のFe(II)イオンの供給源をさらに含む、請求項1からまでのいずれか1項記載の電気めっき浴。
【請求項10】
前記少なくとも1種のアミン反応生成物の前記浴中の濃度が、5~200mg/lである、請求項1からまでのいずれか1項記載の電気めっき浴。
【請求項11】
前記少なくとも1種のエチレンジアミン化合物の前記浴中の濃度が、50~400mg/lである、請求項1から10までのいずれか1項記載の電気めっき浴。
【請求項12】
前記少なくとも1種の芳香族反応生成物の前記浴中の濃度が、0.1~6mg/lである、請求項1から11までのいずれか1項記載の電気めっき浴。
【請求項13】
銅コーティングを、請求項1から12までのいずれか1項記載の電気めっき浴から基材上に電解析出する方法であって、以下の順序で、
- 電気めっきされる表面を有する基材を準備する工程、
- 前記基材を前記浴に接触させる工程、および
- 前記基材とアノードとの間に電流を流し、それにより前記基材の表面上に前記銅コーティングを析出させる工程
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の属する技術分野
本発明は、銅コーティングを電解析出させるための水性酸性銅電気めっき浴、および銅コーティング、特に光沢のある均一な銅コーティングを電解析出させる方法に関する。
【0002】
発明の背景
銅めっきのためのさまざまな方法および析出溶液を使用して、装飾用の光沢のある平滑な表面、例えば金属またはプラスチック材料で大きな表面を生成する。とりわけ、それらは、例えば、衛生機器または自動車機器用の装飾コーティングの分野で、延性層を形成するために使用されており、この分野では、様々な金属層を後で析出させるための中間の銅層、例えば防食層および/または装飾層が必要とされている。
【0003】
均一で光沢のある外観は、特に基材表面の最終金属層に必要とされている。外観の均一性は、銅層の電気めっき中の電流密度分布が狭い範囲内にあるため、形状が複雑ではない基材上で容易に実現され得る。
【0004】
光沢剤、レベラー、界面活性剤として知られているさまざまな添加剤を添加することができ、これらの添加剤は、例えば、光沢の分布および単純な析出の観点では析出物の品質に関与し、さらに適用可能な電流密度および浴安定性の観点では析出浴の特性に関与する。
【0005】
特定の染料のフェナジニウム化合物としての使用およびその誘導体の光沢のある銅層を生成するための使用は、長い間知られていた。例えば、独国特許第947656号明細書に記載されている、これらのフェナジニウム化合物は、銅コーティングの電解製造のための浴中の添加剤として使用されている。
【0006】
米国特許出願公開第2008/210569号明細書には、ポリビニルアンモニウム化合物を使用して銅析出物を電解析出させて、装飾用の光沢のある平滑な表面を生成するための酸性水溶液について記載されている。
【0007】
また、ポリアルカノールアミンとアルキル化剤または四級化剤との反応生成物(米国特許第4,110,176号明細書)、ならびにポリアルキレンイミンとエピクロロヒドリンおよびアルキル化剤との反応生成物(欧州特許第0068807号明細書)を、光沢のある平滑なコーティングを生成するために染料の代わりに銅浴中の添加剤として使用することも記載されている。
【0008】
独国特許出願公開第19643091号明細書には、水溶性ポリアミドイミンおよび/またはポリイミンとエピクロロヒドリンとの水溶性反応生成物を含む金属または金属化表面を処理するための薬剤、およびこの薬剤の銅浴、貴金属浴または合金浴での使用、ならびにこれらの薬剤の製造方法も記載されている。記載されているめっき浴は、十分に分散した延性のある銅析出物を得ることを可能にするが、コーティングはほとんどレベリングを示さないため、装飾目的には適していない。
【0009】
欧州特許第1197587号明細書には、抑制剤化合物を含有する金属イオンおよび分岐ヘテロ原子を含む組成物が記載されている。この組成物は、シード層の修復および電気めっきに使用され得る。
【0010】
米国特許第4,336,114号明細書には、特に電子回路基材のめっきに適した水性酸性銅めっき電解液から、延性で光沢のある平滑な銅析出物を電着するための組成物および方法であって、前記組成物は、光沢およびレベリング量の光沢およびレベリングシステムを含み、該システムは、(a)浴可溶性置換フタロシアニンラジカル、(b)第三級アルキルアミンとのポリエピクロロヒドリンの浴可溶性付加物、(c)浴可溶性有機二価硫黄化合物、および(d)ポリエチレンイミンと、ポリエチレンイミンの窒素をアルキル化して第四級窒素を生成するアルキル化剤との浴可溶性反応生成物を含む、組成物および方法が記載されている。
【0011】
米国特許第2,842,488号明細書には、硬水、工業グレードの銅塩、およびスルホン酸光沢剤を含む酸性銅電気めっき浴から光沢のある銅電着物を生成する方法が記載されている。
【0012】
しかしながら、コーティングされる基材が複雑な形状を有する場合、または字体またはマークの小さなレリーフなどの構造がめっきされる基材の表面にある場合、表面上の電解液流および局所電流密度は、電気めっきの間に広い範囲で変化する可能性があり、めっき欠陥の原因となる。金属析出物でめっきされる複雑な形状または表面を有する典型的な基材は、例えば自動車内装部品、フロントグリル、または例えば自動車製造業者のマークまたは書体のレリーフを有するエンブレムである。
【0013】
さらに、上記の一部の銅電解液では、電気めっきに望ましい高電流密度を使用できない。記載されている添加剤は、電流密度の狭い範囲でのみ有効である。
【0014】
複雑な形状および/または構造化された表面を有するこのような基材については、既知の方法およびめっき溶液は十分ではない。オーバーレベリングされた構造、流体力学的欠陥、孔食および結節などの望ましくない効果を及ぼさない、装飾的で光沢のあるコンフォーマルな表面を生成することは不可能である。さらに、既知の溶液を使用する場合、表面層の光沢のある外観を損なうことなく、より高い電流密度を使用することなく、良好なレベリング性能を得ることは不可能である。特に、突起、さまざまな深い凹部または増加分を有する小さな構造は、望ましくないさまざまな銅成長を示し、コーティングが構造の形状に滑らかに沿わない不平滑な表面外観をもたらす。
【0015】
さらに、特に光沢のある、すなわち鏡面研磨された、十分に均一化された延性の銅析出物の再現可能な品質を得ることはしばしば不可能である。
【0016】
発明の課題
したがって、本発明の1つの課題は、金属またはプラスチック基材などのワークピースのメタライゼーション中の既知の銅浴および方法の欠点を回避することであり、より具体的には、特に光沢があるだけでなく均一化された延性の銅コーティングの再現可能な製造を可能にする添加剤を提供することである。
【0017】
本発明の別の課題は、従来技術の欠点を回避することを可能にすることであり、電気めっき浴および銅を析出させる方法を提供する。
【0018】
本発明の別の課題は、適用可能な電流密度がめっき性能を改善するために可能な限り高く、同時に、より高い電流密度を使用して複雑な形状および/または構造化表面に不平滑なコーティングを構築する効果が回避されることである。
【0019】
発明の概要
この課題は、
- 銅イオン;
- 少なくとも1種の酸;
- ハロゲン化物イオン;
- ナトリウム3-メルカプトプロピルスルホネート、ビス(ナトリウムスルホプロピル)ジスルフィド、3-(N,N-ジメチルチオカルバモイル)-チオプロパンスルホン酸またはそれらのそれぞれのナトリウム塩および前述のものの混合物;
- ジエチルアミンとエピクロロヒドリンとの少なくとも1種のアミン反応生成物またはイソブチルアミンとエピクロロヒドリンとの少なくとも1種のアミン反応生成物またはこれらの反応生成物の混合物、ここで、ジエチルアミンとエピクロロヒドリンとの少なくとも1種のアミン反応生成物またはイソブチルアミンとエピクロロヒドリンとの少なくとも1種のアミン反応生成物は、少なくとも第三級および/または第四級アンモニウム化合物の混合物を含む;
- 結合EO-PO-ブロックポリマー、結合EO-PO-ブロックポリマーおよびスルホスクシネート基およびそれらの混合物を有する群から選択される少なくとも1種のエチレンジアミン化合物;
- 塩化ベンジルと少なくとも1種のポリアルキレンイミンとの少なくとも1種の芳香族反応生成物、ここで、少なくとも1種の芳香族反応生成物は、ベンジル化ポリアルキレンイミンまたは混合物を形成するベンジル化ポリアルキレンイミンを含む、
を含む水性酸性銅電気めっき浴によって解決される。
【0020】
この課題はさらに、銅コーティング、特に光沢のある平滑な銅コーティングを、上記の電気めっき浴から基材上に電解析出する方法であって、以下の順序で、
- 電気めっきされる表面を有する基材を準備する工程、
- 基材を浴に接触させる工程、および
- 基材とアノードとの間に電流を流し、それにより基材の表面上に銅コーティングを析出させる工程
を含む、方法によって解決される。
【0021】
本発明の電気めっき浴は、これらの基材の装飾および/または延性表面の製造に使用するための基材上への光沢のある平滑な銅コーティングの電解製造に有利に使用され得る。良好なレベリング性能は、例えば銅コーティングが、基材、例えばプラスチック表面からの欠陥の可視性を大幅に低下させるという点に見ることができる。この浴は、特に複雑な形状を有する衛生および自動車産業用のプラスチック部品の装飾銅めっきに特に利用され得る。
【0022】
本発明の電気めっき浴および方法により、さらに光沢のある均一な外観を有する銅コーティングが得られ、同時に、コーティングは、複雑な形状を有する基材の表面内のレリーフおよび構造に対して非常にコンフォーマルである。基材の表面内の突起でのオーバーレベリング(オレンジピール)および流体力学的欠陥(局所的かつ大幅に増加したCu厚さによって生じる表面欠陥は、例えば字体のコンフォーマルなレリーフの代わりに、柔らかく丸みを帯びたレリーフをもたらす)は、大幅に減少する。レリーフは、基材表面内に凹部および/または隆起部を有する構造要素である。
【0023】
さらに、基材の端部または表面内のレリーフでの銅の燃焼および蓄積の傾向が低下し、ピットや細孔の影響を受けにくくなる。コーティングのさらに改善された光沢の他により高いレベリング性能が必要とされる場合、より平滑なコーティングを得るために、次の添加剤-アミン反応生成物、エチレンジアミン化合物および芳香族反応生成物-の濃度がより高い濃度に調整され得るが、同時に流体力学的欠陥が生じる。
【0024】
本発明による方法によってめっきされる基材に関して「複雑な形状」という用語は、本明細書では、特に、基材の表面内の小さなレリーフおよび構造のために、電気めっき中に表面への局所質量輸送が大きく変化する局所乱流を発生させる形状として定義されている。対照的に、例えば金属ストリップなどの実質的に平坦な板状の形状を有する基材は、複雑な形状を有する基材とは見なされない。
【0025】
さまざまな添加剤の組み合わせは、さまざまな濃度で、めっきされる基材のレリーフおよび構造上に、銅コーティングを、妥当なめっき時間で析出させるのに有用であるが、同時にこれらのレリーフおよび構造をオーバーレベリングしない。
【0026】
発明の詳細な説明
本発明の好ましい実施形態を、以下で説明し、実施例でもより詳細に説明する。
【0027】
本発明による水性酸性銅電気めっき浴は、それぞれ、染料または染料含有添加剤を実質的に含まない。すなわち、フェナジン染料などの染料または染料含有添加剤、特に強い染色染料は、可視光(VIS)条件下で電気めっき浴に添加されない。なぜなら、染料含有添加剤には、望ましくない強いレベリング効果の欠点があり、また、電解液、機器およびめっきタンクの周囲を染色する非常に強い色を有するからである。
【0028】
塩基性の水性酸性銅電気めっき浴は、広い範囲内で変化し得る。概して、水性酸性銅電気めっき浴であって、好ましくは20~300g/l、より好ましくは120~270g/lの濃度の銅(II)イオン;好ましくは50~350g/l、より好ましくは50~150g/lの濃度の少なくとも1種の酸;好ましくは10~250mg/l、より好ましくは40~160mg/lの濃度のハロゲン化物イオン;好ましくは2~70mg/l、より好ましくは5~50mg/lの濃度で、本発明の電気めっき浴に添加される、ナトリウム3-メルカプトプロピルスルホネート、ビス(ナトリウムスルホプロピル)ジスルフィド(SPS)、3-(N,N-ジメチルチオカルバモイル)-チオプロパンスルホン酸、それらのそれぞれのナトリウム塩および前述のものの混合物からなる群から選択される硫黄含有化合物を含む、水性酸性銅電気めっき浴が使用される。
【0029】
銅イオン源として、好ましくは硫酸銅(II)(CuSO×5HO)が使用される。少なくとも部分的に、硫酸銅以外の銅塩が使用されてもよい。
【0030】
少なくとも1種の酸は、好ましくは、鉱酸、アルキルスルホン酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される。好ましい実施形態では、少なくとも1種の酸は、鉱酸としての硫酸および/または塩酸であり、これもまた、メタンスルホン酸および/またはプロパンスルホン酸によって部分的に置き換えることができる。浴のpH値は、好ましくは1以下である。
【0031】
ハロゲン化物イオンとして好ましくは塩化物イオンが使用され、好ましくはアルカリ塩化物(例えば、塩化ナトリウム)として、または塩酸の形で添加される。本発明の電気めっき浴の化合物または反応生成物が、既にハロゲン化物イオンを含有している場合、ハロゲン化物イオンの添加は、部分的または全体的に省略され得る。
【0032】
本発明による電気めっき浴を完成させて提供するために、さらなる化合物および反応生成物が、基本的な電気めっき浴に添加される。
【0033】
電気めっき浴中のジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物の濃度、および電気めっき浴中のイソブチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物の濃度は、5~200mg/lである。アミン反応生成物の混合物を使用する場合、浴中の混合物の総濃度は、5~200mg/lである。
【0034】
本発明によれば、ジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物またはイソブチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物は、少なくとも第三級および/または第四級アンモニウム化合物の混合物を含み、より好ましくは双方の反応生成物は、第四級アンモニウム化合物を含む。さらにより好ましい実施形態では、ジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物は、CAS-No.88907-36-2、CAS-No.80848-16-4またはCAS-No.80848-02-8の下で得られる生成物である。
【0035】
塩化ベンジルとの反応に使用される少なくとも1種のポリアルキレンイミンは、好ましくは2個以上の窒素原子、好ましくは2~60個の窒素原子、より好ましくは2~50個の窒素原子、さらにより好ましくは5~40個の窒素原子または10~25個の窒素原子を有する。
【0036】
ポリアルキレンイミンは、好ましくは一般式(I)
【化1】
[式中、mおよびnは、整数であり、mは、1~2であり、かつn>2、好ましくは2~60、より好ましくは2~50、さらにより好ましくは5~40または10~25である]を有する。
【0037】
使用されるポリアルキレンイミンは、分枝鎖状ポリアルキレンイミンまたは直鎖状ポリアルキレンイミンまたはそれらの混合物であり得る。直鎖状ポリアルキレンイミンは、主に第二級アミノ基を含む。分枝鎖状ポリアルキレンイミンは、第一級、第二級および第三級アミノ基を含む。好ましくは、ポリアルキレンイミンは、ポリエチレンイミンまたはポリプロピレンイミンである。
【0038】
塩化ベンジルとポリアルキレンイミンとの少なくとも1種の芳香族反応生成物は、この文脈では、塩化ベンジルと1種以上のポリアルキレンイミンとの反応生成物を意味し、ベンジル化ポリアルキレンイミンまたは混合物を形成するベンジル化ポリアルキレンイミンをもたらす。ベンジル化ポリアルキレンイミンまたは混合物のベンジル化ポリアルキレンイミンは、それぞれ2個以上の窒素原子、好ましくは2~60個の窒素原子、より好ましくは2~50個の窒素原子、さらにより好ましくは5~40個の窒素原子または10~25個の窒素原子を有する。
【0039】
本発明の一実施形態では、各5~40個の窒素原子を有するポリアルキレンイミンの混合物と塩化ベンジルとの反応により、混合物を形成する、窒素原子、例えば5~40個の窒素原子を有するベンジル化ポリアルキレンイミンを含む芳香族反応生成物が得られる。
【0040】
好ましくは、ベンジル化ポリアルキレンイミンまたはベンジル化ポリアルキレンイミンの混合物は、0~3個のベンジル基でベンジル化された、第一級、第二級または第三級アミノ基であるベンジル化アミノ基を有するベンジル化ポリアルキレンイミンを含み、ここで、ベンジル化アミノ基は、アルキレン基(当該技術分野ではアルカンジイル基とも呼ばれる)によって互いに連結することができるが、ただし、少なくとも1つのアミノ基がベンジル化されていることを条件とする。
【0041】
より好ましい実施形態では、少なくとも1種の芳香族反応生成物は、塩化ベンジルとポリエチレンイミンとの芳香族反応生成物である。好ましくは、ポリエチレンイミンは、2~60個の窒素原子、より好ましくは2~50個の窒素原子、さらにより好ましくは50~40個の窒素原子または10~25個の窒素原子を有する。より好ましくは、ポリエチレンイミンは、2~60個の窒素原子、より好ましくは2~50個の窒素原子、さらにより好ましくは5~40個の窒素原子または10~25個の窒素原子を有する。
【0042】
より好ましい実施形態では、ベンジル化ポリアルキレンイミンは、CAS-No.68603-67-8の下で得られる生成物である。
【0043】
電気めっき浴中の少なくとも1種の芳香族反応生成物の濃度は、0.1~6mg/l、好ましくは1~5mg/lである。芳香族反応生成物の混合物が使用される場合、電気めっき浴中の混合物の総濃度は、1~5mg/lである。
【0044】
本発明の好ましい実施形態では、結合EO-PO-ブロックポリマーのみを有する少なくとも1種のエチレンジアミン化合物、または結合EO-PO-ブロックポリマーおよびスルホスクシネート基またはそれらの混合物を有する少なくとも1種のエチレンジアミン化合物の電気めっき浴中の濃度は、50~400mg/lである。この文脈におけるEO-PO-ブロックポリマーは、スルホコハク酸基としてキャップ基を有していないポリマーを意味する。エチレンジアミン化合物の混合物が使用される場合、電気めっき浴中の混合物の総濃度は、50~400mg/l、好ましくは20~250mg/lである。
【0045】
好ましくは、エチレンジアミン化合物の結合EO-PO-ブロックポリマーは、500~7000g/モルの分子量を有し、好ましくは、ブロックポリマーは、0.88のEO/PO比を有する。
【0046】
より好ましい実施形態では、結合EO-PO-ブロックポリマーのみを有するエチレンジアミン化合物は、CAS No.26316-40-5の下で得られる生成物である。別の好ましい実施形態では、結合EO-PO-ブロックポリマーおよびスルホスクシネート基を有するエチレンジアミン化合物は、CAS No.26316-40-5sulf(sulfは、スルホスクシネート化を意味する)の下で得られる生成物である。
【0047】
より改善されたコーティングの光沢以外により高いレベリング性能が必要とされる場合、より平滑なコーティングを得るために、添加剤-アミン反応生成物、エチレンジアミン化合物および芳香族反応生成物-の濃度がより高い濃度に調整され、その際、ジエチルアミンとエピクロロヒドリンとの少なくとも1種のアミン反応生成物の濃度は、50~200mg/l、好ましくは50~150mg/lであり;少なくとも1種のエチレンジアミン化合物の濃度は、50~400mg/lであり、かつ少なくとも1種の芳香族反応生成物の濃度は、0.1~6mg/lである。
【0048】
本発明の好ましい実施形態では、電気めっき浴は、1000~20000g/モル、好ましくは3000~10000g/モルの分子量を有する1種以上のポリエチレングリコール、400~2000g/モルの分子量を有する1種以上のポリプロピレングリコール;および1000~10000g/モル、好ましくは1000~1500g/モルの分子量を有するEO-POコポリマー(ブロックまたはランダム)からなる群から選択される少なくとも1種の抑制剤化合物をさらに含む。浴中の抑制剤化合物の濃度は、0.5~200mg/lである。抑制剤化合物の混合物が使用される場合、電気めっき浴中の混合物の総濃度は、7~200mg/lである。
【0049】
単独または組み合わせて使用され得る好ましい抑制剤は、PEG-DME2000、PEG6000、PEG10000およびPPG900である。
【0050】
抑制剤化合物は、銅コーティング内の細孔の形成を防止またはさらに低減するのに役立つ。
【0051】
本発明の好ましい実施形態では、電気めっき浴は、50~1000mg/lの濃度のさらなるFe(II)イオンをさらに含む。Fe(II)イオンの添加は、有機添加剤の消費にプラスの影響を与える。Fe(II)イオンは、好ましくは水溶性鉄塩、例えばFeSO×7HOに由来する。
【0052】
本発明はさらに、以下の順序の工程:
- 電気めっきされる表面を有する基材を提供する工程、
- 基材を電気めっき浴と接触させる工程、および
- 基材とアノードとの間に電流を流し、それによって基材の表面に銅コーティングを析出させる工程
を含む、上記の本発明による電気めっき浴から基材上に銅コーティングを電解析出する方法を提供する。
【0053】
析出中の浴の動作条件は、次のように調整され得る:
pH値:<1、
温度:15℃~45℃、好ましくは20℃から35℃、
カソード電流密度:0.5~12A/dm、好ましくは2~6A/dm
【0054】
電解液の動きは、電解液の循環、カソードの動き、および/または空気の吹き込みによって引き起こされ得る。
【0055】
以下の実施例は、本発明を説明するために使用され、限定するものではない:
【0056】
一般的な手順:
めっきの実験を、電気めっき中に基材(「ハルセルパネル」)上の広範囲の局所電流密度をシミュレートするためにハルセルで実施した。基材材料は真鍮であり、サイズは100mm×75mmであった。
【0057】
めっき浴の改善された光沢性能の望ましい技術的効果を、ハルセルパネル全体の光沢を考慮して、析出した銅コーティングの目視検査によって決定した。ハルセルパネルの検査を、ハルセルパネルの高局所電流密度(HCD)ポイントから低局所電流密度(LCD)ポイントまで行った。HCDポイントを、ハルセルの左境界線から開始点として指定した。この時点から、ハルセルパネル上の電流密度は、ハルセルパネルの右境界にあるLCDポイントまで、局所的かつ段階的に減少する。ハルセルパネルの左から右の境界までの距離は、LCDポイントに向かう方向の光沢が100mmの長さにわたって変化しない場合、100%の値を指す。例えば、LCDポイントの方向の距離の90%が視覚的に変化しない場合、ハルセルパネルのLCDポイントに向かう方向の距離の残りの10%は、残りの90%とは対照的に、光沢の質が視覚的に低下する。
【0058】
試験しためっき浴の光沢性能を、HCDポイントとLCDポイントとの間のハルセルパネルの目視検査により判断し、さまざまな添加剤の単独の効果または組み合わせの効果を、実施例で説明したように、異なる添加剤を単独でまたは組み合わせて塩基性水性酸性銅電気めっき浴を使用して作製したパネルを比較することにより判断した。
【0059】
ハルセルパネルの左境界に印加された電流は2Aであった。めっき時間は10分であった。浴の温度は25℃であった。
【0060】
基本的な水性酸性銅電気めっき:
CuSO×5HO 220.0g/l
硫酸(重量あたり96%) 70.0g/l
NaCl 80.0mg/l。
【0061】
実施例内の添加剤の濃度の表示は、めっき浴の最終濃度を指す。
【0062】
実施例1~3(比較例)
実施例1
1a)20mg/lの3-メルカプトプロピルスルホネート(SPS)および200mg/lのPEG6000、1b)組成物1a)+30mg/lのジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物(CAS-No.88907-36-2)、1c)組成物1b)+40mg/lの結合EO-PO-ブロックポリマーを有するエチレンジアミン化合物(EO-PO EDA;CAS No.26316-40-5)を含む塩基性水性酸性銅電気めっき浴の光沢性能を試験した。
【0063】
ハルセルパネルを、以下の距離にわたり示した:
1a)60%の半光沢~弱光沢のコーティングおよび40%のサテンの外観;
1b)70%の弱光沢および30%のサテンコーティング;
1c)80%の弱光沢および20%のサテンコーティング。
【0064】
実施例2
2a)5mg/lのSPS、50mg/lのPEG6000、および80mg/lの結合EO-PO-ブロックポリマーを有するエチレンジアミン化合物(EO-PO EDA;CAS No.26316-40-5)、2b)組成物2a)+25mg/lのジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物(CAS-No.88907-36-2)、2c)組成物2b)+25mg/lのジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物(CAS-No.88907-36-2)、2d)組成物2c)+50mg/lのジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物(CAS-No.88907-36-2)を含む塩基性水性酸性銅電気めっき浴の光沢性能を試験した。
【0065】
ハルセルパネルを、以下の距離にわたり示した:
2a)70%の半光沢~弱光沢のコーティングおよび30%のサテンの外観;
2b)70%の半光沢~弱光沢のコーティングおよび30%のサテンの外観;
2c)70%の半光沢~弱光沢のコーティングおよび30%のサテンの外観;
2d)70%の半光沢~弱光沢のコーティングおよび30%のサテンの外観。
【0066】
実施例3
3a)20mg/lのSPSおよび200mg/lのEO-PO(ランダム、平均モル質量M:1100~1300g/モル)、3b)組成物3a)+0.8mg/lのベンジル化ポリアルキレンイミン(CAS-No.68603-67-8);3c)組成物3a)+1.6mg/lのベンジル化ポリアルキレンイミン(CAS-No.68603-67-8);および3d)組成物3a)+3.2mg/lのベンジル化ポリアルキレンイミン(CAS-No.68603-67-8)を含む塩基性水性酸性銅電気めっき浴の光沢性能を試験した。
【0067】
ハルセルパネルを、以下の距離にわたり示した:
a)75%の半光沢~弱光沢のコーティング;
b)85%の半光沢~弱光沢のコーティング;
c)50%の光沢および50%のサテン光沢コーティング;
d)65%の光沢および35%のサテン光沢コーティング。
【0068】
実施例4(本発明の例)
4a)5mg/lのSPS、50mg/lのPEG6000、40mg/lの結合EO-PO-ブロックポリマーを有するエチレンジアミン化合物(EO-PO EDA;CAS No.26316-40-5)、30mg/lのジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物(CAS-No.88907-36-2)、および0.4mg/lのベンジル化ポリアルキレンイミン(CAS-No.68603-67-8)を試験した。
【0069】
ハルセルパネルを、以下の距離にわたり示した:
4a)85%の光沢コーティングおよび15%のサテン光沢コーティング。
【0070】
実施例5~7(本発明の例)
以下の本発明の実施例の場合、同等の基材を上記のように使用したが、基材には、基材の表面全体に同様にスクラッチがあった。塩基性水性酸性銅電気めっき浴では、SPSの濃度を、以下の例に従って7mg/lから31mg/lまでわずかに変更した:
CuSO×5HO 220.0g/l
硫酸(重量あたり96%) 70.0g/l
NaCl 130.0mg/l。
【0071】
めっき浴の改善された光沢およびレベリング性能の望ましい技術的効果を、ハルセルパネル全体の光沢およびレベリングを考慮して、析出した銅コーティングの目視検査によって再び判断した。
【0072】
実施例は、本発明の電気めっき浴のより高濃度の添加剤(すなわち、アミン反応生成物、エチレンジアミン化合物および芳香族反応生成物)が、良好な光沢およびレベリング性能をもたらしたことに加えて、レベリング性能をさらに改善することを示した。
【0073】
実施例5(本発明の例)
5a)38.0mg/lのジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物(CAS-No.68391-06-0)、50.0mg/lの結合EO-PO-ブロックポリマーを有するエチレンジアミン化合物(EO-PO EDA;CAS No.26316-40-5)、2.0mg/lのベンジル化ポリアルキレンイミン(CAS-No.68603-67-8)、15mg/lのPEG6000および25.0mg/lのSPS;および5b)94.0mg/lのジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物(CAS-No.88907-36-2)、125.0mg/lの結合EO-PO-ブロックポリマーを有するエチレンジアミン化合物(EO-PO EDA;CAS No.26316-40-5)、5.0mg/lのベンジル化ポリアルキレンイミン(CAS-No.68603-67-8)、40mg/lのPEG6000および13.0mg/lのSPSを含む塩基性水性酸性銅電気めっき浴の光沢およびレベリング性能を試験した。
【0074】
ハルセルパネルを、以下の距離にわたり示した:
5a)80%の光沢および20%のサテン光沢コーティングに加えてさらに弱いレベリング効果;
5b)80%の光沢および20%のサテン光沢コーティングに加えて非常に強いレベリング効果。
【0075】
実施例6(本発明の例)
6a)50.0mg/lのジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物(CAS-No.88907-36-2)、130.0mg/lの結合EO-PO-ブロックポリマーおよびスルホスクシネート基を有するエチレンジアミン化合物(EO-PO EDAsulf;CAS No.26316-40-5sulf)、1.0mg/lのベンジル化ポリアルキレンイミン(CAS-No.68603-67-8)、25mg/lのPEG6000および7.0mg/lのSPS;および6b)、150.0mg/lのジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物(CAS-No.88907-36-2)、390.0mg/lの結合EO-PO-ブロックポリマーおよびスルホスクシネート基を有するエチレンジアミン化合物(EO-PO EDAsulf;CAS No.26316-40-5sulf)、3.0mg/lのベンジル化ポリアルキレンイミン(CAS-No.68603-67-8)、80mg/lのPEG6000および13.0mg/lのSPSを含む塩基性水性酸性銅電気めっき浴の光沢およびレベリング性能を試験した。
【0076】
ハルセルパネルを、以下の距離にわたり示した:
6a)75%の光沢および25%のサテン光沢コーティングに加えてさらに弱いレベリング効果;
6b)85%の光沢および15%のサテン光沢コーティングに加えて非常に強いレベリング効果。
【0077】
実施例7
7a)5.0mg/lのジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物(CAS-No.88907-36-2)、20.0mg/lの結合EO-PO-ブロックポリマーおよびスルホスクシネート基を有するエチレンジアミン化合物(EO-PO EDAsulf;CASNo.26316-40-5sulf)、4.0mg/lの結合EO-PO-ブロックポリマーを有するエチレンジアミン化合物(EO-PO EDA;CAS No.26316-40-5)、0.2mg/lのベンジル化ポリアルキレンイミン(CAS-No.68603-67-8)、5mg/lのPEG6000および8.0mg/lのSPS;ならびに7b)50.0mg/lのジエチルアミンとエピクロロヒドリンとのアミン反応生成物(CAS-No.88907-36-2)、200.0mg/lの結合EO-PO-ブロックポリマーおよびスルホスクシネート基を有するエチレンジアミン化合物(EO-PO EDAsulf;CAS No.26316-40-5sulf)、40.0mg/lの結合EO-PO-ブロックポリマーを有するエチレンジアミン化合物(EO-PO EDA;CAS No.26316-40-5)、2.0mg/lのベンジル化ポリアルキレンイミン(CAS-No.68603-67-8)、50mg/lのPEG6000および31.0mg/lのSPSを含む、塩基性水性酸性銅電気めっき浴の光沢およびレベリング性能を試験した。
【0078】
ハルセルパネルを、以下の距離にわたり示した:
a)75%の光沢および25%のサテン光沢コーティングに加えてさらに弱いレベリング効果;
b)85%の光沢および15%のサテン光沢コーティングに加えて非常に強いレベリング効果。