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特許7136865交換可能なコンタクト領域を備えた出力コンタクト
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】交換可能なコンタクト領域を備えた出力コンタクト
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/207 20060101AFI20220906BHJP
   H01R 13/46 20060101ALI20220906BHJP
【FI】
H01R13/207
H01R13/46 B
【請求項の数】 7
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020182994
(22)【出願日】2020-10-30
(62)【分割の表示】P 2018555452の分割
【原出願日】2017-04-06
(65)【公開番号】P2021022579
(43)【公開日】2021-02-18
【審査請求日】2020-11-27
(31)【優先権主張番号】102016206914.4
(32)【優先日】2016-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】516018245
【氏名又は名称】フェニックス コンタクト イー-モビリティ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】PHOENIX CONTACT E-Mobility GmbH
【住所又は居所原語表記】Hainbergstrasse 2,32816 Schieder-Schwalenberg,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マーティン ヴェンツ
【審査官】山下 寿信
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/084052(WO,A1)
【文献】米国特許第02917722(US,A)
【文献】特開2001-250598(JP,A)
【文献】国際公開第2013/051529(WO,A1)
【文献】特開2013-084429(JP,A)
【文献】米国特許第03748632(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0090517(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0017739(US,A1)
【文献】特表2019-515428(JP,A)
【文献】特開平05-243718(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/207
H01R 13/46
H01R 4/30
H01R 13/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電プラグ(100)用および/または充電ソケット用の出力コンタクト(10)であって、前記出力コンタクト(10)は、電気エネルギ受信器またはエネルギ送信器にガルバニック接続するための第1接続領域(21)と、充電線路(120)にガルバニック接続するための第2接続領域(31)と、を備える、出力コンタクト(10)において、
前記出力コンタクト(10)が、2つの部分から構成され、かつベース構成部材(30)と、前記ベース構成部材(30)に接続可能な接触接続構成部材(20)とを有し、
前記接触接続構成部材(20)が、前記ベース構成部材(30)から取り外し可能に構成されており、これにより、前記出力コンタクト(10)の前記接触接続構成部材(20)が交換可能であり、
前記第1接続領域(21)が、前記接触接続構成部材(20)に配置されており、前記第2接続領域(31)が、前記ベース構成部材(30)に配置されており、
前記接触接続構成部材(20)と前記ベース構成部材(30)とを接続した際に、前記第1接続領域(21)と前記第2接続領域(31)とがガルバニックに接触接続され、
前記接触接続構成部材(20)が、第1接続装置(26)を有し、前記ベース構成部材(30)が、第2接続装置(36)を有し、これにより、前記接触接続構成部材(20)が、前記第1接続装置(26)を用いてかつ前記第2接続装置(36)を用いて、前記ベース構成部材(30)に接続可能であり、
前記第1接続装置(26)が、ねじ(26)または止めねじとして構成され、前記第2接続装置(36)が、雌ねじを有するねじスリーブ(36)として構成され、前記ねじ(26)または前記止めねじが、前記ねじスリーブ(36)に螺入可能であり、
前記ねじスリーブ(36)が、前記ベース構成部材(30)とは別に構成されており
前記出力コンタクト(10)が、前記接触接続構成部材(20)に接続可能な、端面側の貫通開口部(41)を備えた絶縁スリーブ(40)を有し、
前記絶縁スリーブ(40)と前記接触接続構成部材(20)とを接続した際に、前記接触接続構成部材(20)が、前記絶縁スリーブ(40)によって包囲され、かつ前記絶縁スリーブ(40)の前記貫通開口部(41)を介してアクセス可能であり、
前記接触接続構成部材(20)が、少なくとも部分的に環状の溝(27)または少なくとも部分的に環状の隆起部を有し、前記絶縁スリーブ(40)が、少なくとも部分的に環状の係止輪郭部(42)を有しており、これにより、前記係止輪郭部(42)が前記溝(27)に係合するか、または前記隆起部に係合するか、または前記隆起部に背後から係合することにより、前記絶縁スリーブ(40)は、前記接触接続構成部材(20)に接続可能である
ことを特徴とする、出力コンタクト(10)。
【請求項2】
前記ねじ(26)または前記止めねじが、前記接触接続構成部材(20)の収容スペース(23)内に配置され、かつ前記接触接続構成部材(20)の貫通開口部(25)を通って突出していることを特徴とする、請求項1記載の出力コンタクト(10)。
【請求項3】
前記接触接続構成部材(20)が、コンタクトソケット(20)として構成されていることを特徴とする、請求項1または2記載の出力コンタクト(10)。
【請求項4】
前記ベース構成部材(30)が、端面側の凹部(34)を有し、前記接触接続構成部材(20)が、前記凹部(34)に挿入可能な凸部(24)を有し、
前記接触接続構成部材(20)と前記ベース構成部材(30)とが接続される際に、前記凸部(24)が前記凹部(34)内に配置されることにより、前記接触接続構成部材(20)と前記ベース構成部材(30)とが形状結合で接続されることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項記載の出力コンタクト(10)。
【請求項5】
前記凹部(34)は、平坦な底面を有する円筒形に構成されており、前記凸部(24)は、平坦な先端面を有する円筒形に構成されていることを特徴とする、請求項記載の出力コンタクト(10)。
【請求項6】
前記接触接続構成部材(20)が、端面側の凹部を有し、前記ベース構成部材(30)が、前記凹部に挿入可能な凸部を有し、
前記接触接続構成部材(20)と前記ベース構成部材(30)とが接続される際に、前記凸部が前記凹部内に配置されることにより、前記接触接続構成部材(20)と前記ベース構成部材(30)とが形状結合で接続されることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項記載の出力コンタクト(10)。
【請求項7】
対応する接続装置と連結するため、かつ電気エネルギを伝送するための充電プラグ(100)において、
前記充電プラグ(100)が、充電プラグケーシング(110)に配置された、請求項1からまでのいずれか1項記載の少なくとも1つの出力コンタクト(10)を有し、
前記出力コンタクト(10)の前記第2接続領域(31)が、充電線路(120)にガルバニック接続され、前記出力コンタクト(10)の前記第1接続領域(21)は、前記充電プラグケーシング(110)のコンタクト面(112)を介してアクセス可能であることを特徴とする、充電プラグ(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電プラグ用および/または充電ソケット用の出力コンタクトに関する。さらに、本発明は、対応する接続装置に連結するため、かつ電気エネルギを伝送するための充電プラグに関する。
【0002】
従来技術からは、ソケットとして構成され、対応する接続装置に接続するために構成された、電気駆動可能な車両用の充電プラグが公知である。これについては、独国特許発明第102012105774号明細書(DE 10 2012 105 774 B3)に開示された充電プラグを参照されたい。充電プラグには、それぞれ1つの第1接続領域および第2接続領域を有する出力コンタクトが配置されている。第1接続領域は、コンタクトソケットとして構成されており、コンタクトピンにガルバニック接続するのに適しており、このコンタクトピンは、電気的なエネルギ受信器に、例えば車両の蓄電池にガルバニック接続される。しかしながら、コンタクトソケットが蓄電池に接続される、考えられ得る別の配置構成もあり、この場合には第1接続領域がコンタクトピンとして構成される。出力コンタクトの第2接続領域は、電気エネルギ源とのガルバニック接続のため、例えば充電ステーションまたは一般に給電網とのガルバニック接続のために構成されている。このことを目的として、第2接続領域は、充電線路に固く接続される。
【0003】
充電プラグは、例えば、公共的にアクセス可能である充電ステーションに電気的に連結され、これにより、充電ステーションを用いて、電気駆動可能な多くの車両を順次に充電することができる。充電プラグの出力コンタクトは、頻繁な充填過程と、これに必要な車両側の充電ソケットまたは充電ピンとの連結および切り離しに起因して、大きな負荷に曝され、したがって大きな摩耗に曝される。
【0004】
本発明の根底にある課題は、上で説明した問題が考慮された、充電プラグ用および/または充電ソケット用の改善された出力コンタクトと改善された充電プラグとを提供することである。
【0005】
本発明の根底にある課題は、請求項1の特徴的構成を備えた出力コンタクトによって解決される。出力コンタクトの有利な実施形態は、請求項1に従属する請求項に記載されている。さらに、本発明の課題の根底にある課題は、請求項9の特徴的構成を備えた充電プラグによって解決される。
【0006】
より正確に言うと、本発明の根底にある課題は、電気エネルギ受信器またはエネルギ送信器にガルバニック接続するための第1接続領域と、充電線路にガルバニック接続するための第2接続領域とを有する、充電プラグ用および/または充電ソケット用の出力コンタクトによって解決される。本発明による出力コンタクトは、出力コンタクトが、少なくとも2つの部分から構成され、かつベース構成部材と、ベース構成部材に接続可能な接触接続構成部材とを有し、接触接続構成部材が、ベース構成部材から取り外し可能に構成されており、これにより、出力コンタクトの接触接続構成部材が、交換可能である、ことを特徴とする。ここでは、第1接続領域が、接触接続構成部材に配置されており、第2接続領域が、ベース構成部材に配置されている。接触接続構成部材とベース構成部材とを接続した際に、第1接続領域と第2接続領域とがガルバニックに接触接続される。
【0007】
従来技術から公知の出力コンタクトおよびこの出力コンタクトが組み込まれた充電プラグでは、出力コンタクトを交換するために、充電プラグを少なくとも部分的に分解しなければならず、この際に、摩耗した出力コンタクトを充電線路から切り離し、新しい出力コンタクトを充電線路に電気的に接続しなければならない。この手順には、時間もコストもかかる。本発明による出力コンタクトによって得られる利点は、利用が原因で出力コンタクトが摩耗した際に、出力コンタクト全体を交換する必要がないことである。本発明による出力コンタクトを用いれば、接触接続構成部材を、ベース構成部材から切り離しもしくは取り外し、この接触接続部材を、充電プラグに残っているベース構成部材に接続される新しい接触接続構成部材によって置き換えるだけでよい。したがって摩耗した出力コンタクトを交換するのに要する時間は、本発明による出力コンタクトによって大幅に短縮される。さらに、本発明による出力コンタクトにより、出力コンタクトを備えた充電プラグまたは出力コンタクトを備えた充電ソケットに対するメンテナンスコストが低減される。
【0008】
ベース構成部材は、ベース要素と称することも可能である。接触接続構成部材は、接触接続要素と称することも可能である。
【0009】
出力コンタクトの第1接続領域は、第1コンタクト面を有し、出力コンタクトの第2接続領域は、第2コンタクト面を有する。接触接続構成部材は、出力コンタクトの第1接続領域を規定し、ベース構成部材は、出力コンタクトの第2接続領域を規定する。
【0010】
ベース構成部材は、充電プラグに組み込まれかつ充電線路にガルバニック接続されるように設けられている。ベース構成部材から接触接続構成部材を取り外すもしくは切り離すことは、ベース構成部材から接触接続構成部材をガルバニックに切り離すことを意味する。
【0011】
有利には、出力コンタクトは、接触接続構成部材が、第1接続装置を有し、ベース構成部材が、第2接続装置を有し、これにより、接触接続構成部材が、第1接続装置を用いてかつ第2接続装置を用いて、ベース構成部材に接続可能であるように、構成されている。
【0012】
第1接続装置は、例えば、接触接続構成部材における雄ねじとして構成可能であり、第2接続装置は、例えば、ベース構成部材における雌ねじとして構成可能である。さらに、バヨネット接続を用いて、接触接続構成部材とベース構成部材とを接続することも可能である。したがって第1接続装置および第2接続装置についての制限はない。
【0013】
出力コンタクトは、さらに有利には、第1接続装置が、ねじまたは止めねじとして構成され、第2接続装置が、雌ねじを有するねじスリーブとして構成され、ねじまたは止めねじが、ねじスリーブに螺入可能であるように構成される。
【0014】
相応に構成される出力コンタクトは、構造が特に簡単である。さらに、相応に構成される接続装置により、接触接続構成部材とベース構成部材との確実な接続が得られる。というのは、接触接続構成部材は、接続装置を相応に構成することにより、機械的な強い荷重が掛けられても、ベース構成部材に確実に止まるからである。さらに、第1接続装置および第2接続装置を相応に構成すると、ベース構成部材から接触接続構成部材を特に容易に取り外し可能である。
【0015】
ねじは、当然のことながら、ねじスリーブにねじ込み可能であり、これにより、この場合には接触接続構成部材が、ベース構成部材に接続される。ねじは、有利には、紛失が防止されるように接触接続構成部材に接続可能である。
【0016】
別の有利な実施形態では、出力コンタクトは、ねじまたは止めねじが、接触接続構成部材の収容スペース内に配置され、かつ接触接続構成部材の貫通開口部を通って突出するように、構成される。
【0017】
この場合にねじのねじ頭は、収容スペース内に配置され、接触接続構成部材の貫通開口部が加工された壁に背後から係合する。接触接続構成部材とベース構成部材とを接続した際に、ベース構成部材の長手方向軸と、接触接続構成部材の長手方向軸とは、有利には互いに同一直線上にある。
【0018】
さらに有利には、出力コンタクトは、接触接続構成部材が、コンタクトソケットとして構成されるように、構成されている。
【0019】
別の有利な実施形態において、出力コンタクトは、ここでも接触接続構成部材に接続可能な、端面側の貫通開口部を備えた絶縁スリーブを有しており、絶縁スリーブと接触接続構成部材とを接続した際に、接触接続構成部材は、絶縁スリーブによって包囲され、かつ絶縁スリーブの貫通開口部を介して、接触接続構成部材にアクセス可能である。
【0020】
絶縁スリーブは、絶縁材料、すなわち電気絶縁性の材料から成る。相応に構成される出力コンタクトによって得られる利点は、接触接続構成部材を交換する際に、出力コンタクトの第1接続領域に触れる必要がなく、これにより、コンタクトが腐食されないか腐食が低減されることである。
【0021】
有利には、出力コンタクトは、少なくとも部分的に環状の溝または少なくとも部分的に環状の隆起部を有し、絶縁スリーブが、少なくとも部分的に環状の係止輪郭部を有しており、これにより、絶縁スリーブは、係止輪郭部が、溝に係合するか、または隆起部に係合するか、または隆起部に背後から係合することにより、接触接続構成部材に接続可能であるように、構成されている。係止輪郭部は、係止ばねと称することも可能である。
【0022】
相応に構成される出力コンタクトによって得られる利点は、絶縁スリーブと接触接続構成部材とが、特に容易に接続できることである。さらに、接触接続構成部材を交換する際に、摩耗した接触接続構成部材から絶縁スリーブを取り外して、古い接触接続構成部材に置き換わる新しい接触接続構成部材に接続することができる。
【0023】
接触接続構成部材への絶縁スリーブのこの形態の固定とは択一的に、絶縁スリーブが、端部側に配置された雌ねじを有し、接触接続構成部材が、これに対応する、同様に端部側に配置された雄ねじを有し、これにより、絶縁スリーブが、接触接続構成部材にねじ止め可能であるようにすることも可能である。
【0024】
出力コンタクトの別の有利な実施形態によれば、ベース構成部材が、端面側の凹部を有し、接触接続構成部材が、この凹部に挿入可能な凸部を有し、接触接続構成部材と、ベース構成部材とが接続される際に、凸部が凹部内に配置されることにより、接触接続構成部材とベース部材とが形状結合で接続される。
【0025】
出力コンタクトの別の有利な実施形態によれば、接触接続構成部材が、端面側の凹部を有し、ベース構成部材が、凹部に挿入可能な凸部を有し、接触接続構成部材とベース構成部材とが接続される際に、凸部が凹部内に配置されることにより、接触接続構成部材とベース部材とが形状結合で接続される。
【0026】
相応に構成される出力コンタクトでは、接触接続構成部材とベース構成部材との間の接続がさらに強力に形成される。さらに、出力コンタクトを相応に構成することにより、接触接続構成部材とベース構成部材との確実なガルバニックな接触接続が保証される。さらに、接触接続構成部材とベース構成部材との間の接触接続面積が増大する。
【0027】
本発明の根底にある課題は、さらに、対応する接続装置と連結するため、かつ電気エネルギを伝送するための充電プラグにおいて、充電プラグが、充電プラグケーシングに配置される、上に説明した少なくとも1つの出力コンタクトを有し、出力コンタクトの第2接続領域が、充電線路にガルバニック接続され、出力コンタクトの第1接続領域は、充電プラグケーシングのコンタクト面を介してアクセス可能である、ことを特徴とする充電プラグによって解決される。
【0028】
本発明の別の利点、詳細および特徴は、以下、説明する複数の実施例から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】斜め前方から見た、本発明による充電プラグの斜視図である。
図2】斜め後方から見た、図1に描画した充電プラグを示す図である。
図3A】本発明による出力コンタクトの斜視図である。
図3B図3Aに示した出力コンタクトの断面図である。
図4A】本発明による出力コンタクトの接触接続構成部材の斜視図である。
図4B図4Aに示した接触接続構成部材の側面図である。
図4C図4Bに示した接触接続構成部材の断面図である。
図5A図1および図2に示した充電プラグの正面側領域の正面図である。
図5B図5Aに示した、充電プラグの正面側領域の断面図である。
図6A】接触接続構成部材が取り外された、図5Aに示した、充電プラグの正面側領域を示す図である。
図6B図6Aに示した、充電プラグの正面側領域の断面図である。
図7A図5Aから図6Bに示した、充電プラグの正面側領域の背面図である。
図7B図7Aに示した、充電プラグの正面側領域の側面図である。
【0030】
以下の説明において、同じ参照符号は、同じ構成部材もしくは同じ特徴を示しており、これにより、1つの図に関連して行った、構成部材についての説明は、別の図にも当てはまるため、繰り返しの説明はしない。さらに、一実施形態に関連して説明した個別の特徴は、別の実施形態にも個々に適用可能である。
【0031】
図1および図2には、図には描画していない、対応する接続装置に結合するため、かつ、電気エネルギを伝送するための、本発明による充電プラグ100が示されている。図示した充電プラグ100は、IEC62196に準拠する電動車両用充電プラグシステムでありかつAC(交流)充電およびDC(直流)充電をサポートする、いわゆる複合式AC/DC充電システム用の充電プラグ100である。複合式AC/DC充電システムは、主に車両側のソケット、いわゆるインレットと、充電プラグ100とから構成される。
【0032】
図1および図2から読み取れるように、充電プラグ100は、充電プラグ100を取り扱うためのグリップ113が構成されている充電プラグケーシング110を有する。端部側において充電プラグ100は、給電ケーブル140と称することも可能な充電ケーブル140に接続されており、充電プラグ100は、充電ケーブル140を用いて、図示しない充電ステーションに接続されているかもしく接続可能である。充電プラグ100の正面側のコンタクト面112は、例えば、電気駆動自動車の、図示しない充電ソケットに挿入可能である。充電プラグ100は、正面側領域100_1および背面側領域100_2を有する。図1から見て取れるように、2つの出力コンタクト10は、充電プラグ100のコンタクト面112を介してアクセス可能である。
【0033】
図3Aおよび図3Bには、本発明による出力コンタクト10が示されている。図3Aでは、出力コンタクト10が、斜視図で示されており、図3Bでは、出力コンタクト10が、断面図で示されている。本発明による出力コンタクト10は、電気エネルギ受信器にガルバニック接続するための第1接続領域21と、充電線路120(図5B図7A図7Bを参照されたい)にガルバニック(導電的に)接続するための第2接続領域31とを有する。本発明による出力コンタクト10は、2つの部分から構成され、ベース構成部材30と、ベース構成部材30に接続可能でありかつ図3Aおよび図3Bにおいてこのベース構成部材に接続されている接触接続構成部材20とを有する。接触接続構成部材20は、ベース構成部材30から取り外し可能に構成されており、これにより、出力コンタクト10の接触接続構成部材20が、交換可能である。ベース構成部材30は、固定フランジ32として構成された固定装置32を有しており、固定装置32を用いて、ベース構成部材30と、充電プラグケーシング110とを接続可能である。
【0034】
出力コンタクトの第1接続領域21は、接触接続構成部材20に配置されており、出力コンタクト10の第2接続領域31は、ベース構成部材30に配置されている。図3Aおよび図3Bに示した、接触接続構成部材20とベース構成部材30との接続状態において、第1接続領域21と第2接続領域31とは、ガルバニックに、つまり導電的に接触接続している。
【0035】
接触接続構成部材20およびベース構成部材30の材料選択については、接触接続構成部材20およびベース構成部材30が、導電性を有しさえすれば制限はない。
【0036】
接触接続構成部材20とベース構成部材30との接続は、ねじ26として構成された第1接続装置26と、雌ねじを有しかつねじ山付きスリーブ36として構成された第2接続装置36とを用いて行われる。ねじ26は、接触接続構成部材20の収容スペース23内に配置されており、接触接続構成部材20の貫通開口部25を通って突出している。ねじ26をねじスリーブ36に螺入することにより、接触接続構成部材20とベース構成部材30との確実な接続が達成される。
【0037】
図3Aおよび図3Bからさらに見て取れるのは、ベース構成部材30が、端面側の凹部34を有し、接触接続構成部材20が、凸部24を有することである。図示した実施例では、端面側の凹部34は、円筒形の凹部34として構成されており、凸部24は、円筒形の凸部24として構成されている。ベース構成部材30の端面側の凹部34に凸部24を挿入することにより、接触接続構成部材20とベース構成部材30との形状結合による接続が行われる。
【0038】
接触接続構成部材20は、セグメント式に形成されている。このために、接触接続構成部材20は、複数の長手方向切欠きを有しており、これにより、接触接続構成部材20は、長手方向切欠きの個数に対応する個数の側面セグメント22を有する。図示した実施例において、側面セグメント22は、円筒形側面セグメント22として構成されている。円筒形側面セグメント22の半径方向の間隔は、互いに可変である。すなわち、例えば、接触接続構成部材20もしくは第1接続領域21が、図に示しておらずかつ例えば車両側に準備されるコンタクトピンに押し被される場合、長手方向切欠きが拡がって、個々の円筒形側面セグメント22が、互いに押圧し離されることになる。これにより、接触接続構成部材20の第1接続領域21と、コンタクトピンとの間で確実な電気的/ガルバニック接続が達成される。
【0039】
図示した実施例において、ベース構成部材30の第2接続領域31は、内部空間に充電線路120を収容可能な接触接続スリーブ31として構成されている。充電線路120と、ベース構成部材30との接触接続は、図5Bに示されている。
【0040】
図4A図4Bおよび図4Cから見て取れるのは、出力コンタクト10が、さらに、絶縁スリーブ40を有し得ることである。絶縁スリーブ40は、絶縁材料から、すなわち電気的に絶縁性の材料から成る。絶縁スリーブ40と接触接続構成部材20とを接続するため、接触接続構成部材20は、図示した実施例において環状になっている溝27を有する。絶縁スリーブ40は、図示の実施例において、係止ばね42と称することも可能な、環状に形成された係止輪郭部42を有する。したがって絶縁スリーブ40は、係止ばね42が溝27に嵌め込まれることにより、接触接続構成部材20に接続可能である。絶縁スリーブ40が接触接続構成部材20に接続された状態において、接触接続構成部材20は、絶縁スリーブ40の貫通開口部41を介して引き続きアクセス可能である。
【0041】
図5Aおよび図5Bには、正面側領域100_1が示されている。ここでは接触接続構成部材20が、ベース構成部材30に接続されており、接触接続構成部材20には、絶縁スリーブ40の貫通開口部41を介してアクセス可能である。したがって充電プラグ100のコンタクト面112を介して出力コンタクト10とエネルギ受信器とをガルバニック接続可能である。
【0042】
図6Aおよび図6Bには、正面側領域100_1が示されており、ここでは、接触接続構成部材20が、充電プラグ100から取り外されている。この状態において、充電プラグ100には、新しい接触接続構成部材20を取り付けることができる。図7Aでは、正面側領域100_1が、背面側から見て、図示されており、図7Bでは、正面側領域100_1が、側面図で示されている。
【符号の説明】
【0043】
10 出力コンタクト
20 (出力コンタクトの)接触接続構成部材
21 (出力コンタクトの)第1接続領域/コンタクトソケット
22 (接触接続構成部材の)側面セグメント/円筒形側面セグメント
23 (接触接続構成部材の)収容スペース
24 (接触接続構成部材の)(円筒形の)凸部
25 (接触接続構成部材の)貫通開口部
26 第1接続装置/ねじ
27 (接触接続構成部材の)溝
30 (出力コンタクトの)ベース構成部材
31 (出力コンタクトの)第2接続領域
32 (ベース構成部材の)固定装置/固定フランジ
34 (ベース構成部材の)(円筒形の)端面側の凹部
35 (ベース構成部材の)貫通開口部
36 (ベース構成部材の)第2接続装置/ねじスリーブ
40 絶縁スリーブ
41 (絶縁開口部の)貫通開口部
42 (絶縁スリーブの)係止輪郭部/係止ばね
100 充電プラグ/プラグコネクタ
100_1 (充電プラグの)正面側領域
100_2 (充電プラグの)背面側領域
110 充電プラグケーシング
112 (充電プラグケーシングの)コンタクト面
113 (充電プラグケーシングの)グリップ
120 (充電プラグの)充電線路
140 充電ケーブル/給電ケーブル
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B