(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-05
(45)【発行日】2022-09-13
(54)【発明の名称】調和されたステントカバー
(51)【国際特許分類】
A61F 2/88 20060101AFI20220906BHJP
A61F 2/07 20130101ALI20220906BHJP
【FI】
A61F2/88
A61F2/07
(21)【出願番号】P 2020540694
(86)(22)【出願日】2018-10-09
(86)【国際出願番号】 US2018054915
(87)【国際公開番号】W WO2019074869
(87)【国際公開日】2019-04-18
【審査請求日】2020-06-03
(32)【優先日】2017-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【氏名又は名称】出野 知
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ ディー.シルバーマン
(72)【発明者】
【氏名】クレイグ ダブリュ.アーウィン
(72)【発明者】
【氏名】タイソン ジェイ.スケルトン
【審査官】上石 大
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-513931(JP,A)
【文献】特開2008-173461(JP,A)
【文献】特開平11-197252(JP,A)
【文献】国際公開第95/009586(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/88
A61F 2/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームの近位端と遠位端との間でオーバーラップして延在している複数のストラットを有するフレーム、及び
該フレームに取り付けられた管状部材であって、該複数のストラットに沿って延在し、かつ、該複数のストラットとの整列を維持するように構成されたフィブリルを含む管状部材
を含んでなるインプラント可能メディカルデバイスであって、前記フィブリルは、前記フレームの長さの変化及び前記フレームの周方向の変化のうちの少なくとも1つに応答して、前記複数のストラットとの整列を維持するように互いに対して剪断作用するように構成されていることを特徴とするインプラント可能なメディカルデバイス。
【請求項2】
前記管状部材の前記フィブリルは前記複数のストラットと軸方向に整列されている、請求項1記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【請求項3】
前記フィブリルは前記複数のストラットと平行に延在している、請求項1又は2記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【請求項4】
前記複数のストラットは、編組されており、かつ、前記フレームの近位端と遠位端との間でらせん状に延在しており、そして前記フィブリルは前記複数のストラットの幾何形状と一致するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【請求項5】
前記複数のストラットの前記幾何形状は、前記フレームの長さの変化及び前記フレームの周方向の変化のうちの少なくとも1つに応答して変化し、そして前記フィブリルは、前記フレームの近位端に向かって延在している方向及び前記フレームの遠位端に向かって延在している方向で前記複数のストラットとともに配向するように構成されている、請求項4記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【請求項6】
前記複数のストラットは、第一のピッチで前記近位端に向かって延在している第一のセットのストラットと、第二のピッチで前記遠位端に向かって延在している第二のセットのストラットとを含み、そして前記フィブリルは、ほぼ前記第一のピッチで前記近位端に向かって延在している第一のセットのフィブリルと、ほぼ前記第二のピッチで前記遠位端に向かって延在している第二のセットのフィブリルとを含む、請求項1~5のいずれか1項記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【請求項7】
前記第一のセットのフィブリルは、前記管状部材全体にわたって前記第二のセットのフィブリルとオーバーラップしている、請求項6記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【請求項8】
前記管状部材は、前記フレームの長さの変化、前記フレームの周方向の変化及び前記フレームの角変位のうちの少なくとも1つに応答して、前記フレームの拡張及び収縮を可能にするように構成されている、請求項1~7のいずれか1項記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【請求項9】
前記管状部材は、前記フレームの長さの変化、前記フレームの周方向の変化及び前記フレームの角変位のうちの少なくとも1つに応答して、フレーム変形に対して作用する残留弾性ひずみに抵抗するように構成されている、請求項8記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【請求項10】
少なくとも1つのストラットを有するフレーム、及び
該フレームに取り付けられ、かつ、該少なくとも1つのストラットとともに配向された複数の強度要素を含む管状部材であって、該フレームに加えられた力に応答して該少なくとも1つのストラットとともに該複数の強度要素の配向を維持するように構成されている管状部材
を含んでなるインプラント可能メディカルデバイスであって、前記複数の強度要素は、前記フレームの長さの変化及び前記フレームの周方向の変化のうちの少なくとも1つに応答して、前記少なくとも1つのストラットとの整列を維持するように互いに対して剪断作用するように構成されていることを特徴とするインプラント可能なメディカルデバイス。
【請求項11】
前記管状部材は、前記強度要素を形成するフィブリル、フィラメント、スレッド又は繊維を含む、請求項10記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【請求項12】
前記強度要素は、前記管状部材内で一緒に織り込まれ又は編み込まれたフィラメント、スレッド又は繊維を含む、請求項11記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【請求項13】
前記フレームは離散した一連のリングを含む、請求項10~12のいずれか1項記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【請求項14】
前記フレームは、前記フレームの近位端と遠位端との間でオーバーラップしてらせん状に延在している複数のストラットを有するフレームを含み、前記管状部材は、前記管状部材の主要強度を形成するために前記複数のストラットと整列された第一のセットのフィブリル、及び、前記複数のストラットと整列されていない第二のセットのフィブリルを含む、請求項10記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【請求項15】
前記管状部材は連続流管腔を形成する、請求項10~13のいずれか1項記載のインプラント可能メディカルデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2017年10月9日に出願された米国仮出願第62/569,805号の利益を主張し、その全内容をあらゆる目的のために参照により本明細書に取り込む。
【背景技術】
【0002】
背景
医療用ステントは一般に知られている。ステントはまた、カバリングと組み合わせて、動脈瘤の血管内修復、体腔の壁の脆弱に関連しうる体腔の一部の異常な拡大又はバルーニングに使用できる。当該技術分野では様々なステント設計が知られている。ステントは、典型的には管状であり、比較的小さい直径からより大きい直径に拡張可能であるか又は自己拡張する。
【0003】
編組ステントはベアメタル構造用に普及している。編組ステントをカバーすることは、ワイヤーと連動して移動しないとカバーがしわになり、延伸し又は裂けるという問題がある。
【発明の概要】
【0004】
概要
一例(「例1」)によれば、インプラント可能メディカルデバイスは、フレームの近位端と遠位端との間でオーバーラップして延在している複数のストラットを有するフレーム、及び、該フレームに取り付けられた管状部材であって、該複数のストラットに沿って延在し、該複数のストラットとの整列を維持するように構成されたフィブリルを含む管状部材を含んでなる。
【0005】
別の例(「例2」)によれば、例1に加えて、前記管状部材のフィブリルは、前記複数のストラットと軸方向に整列されている。
【0006】
別の例(「例3」)によれば、例1又は2に加えて、前記フィブリルは前記複数のストラットと平行に延在している。
【0007】
別の例(「例4」)によれば、例1~3に加えて、前記複数のストラットは編組され、前記フレームの近位端と遠位端の間でらせん状に延在し、そして前記フィブリルは前記複数のストラットの幾何形状と一致するように構成されている。
【0008】
別の例(「例5」)によれば、例4に加えて、前記複数のストラットの幾何形状は前記フレームの長さの変化及び前記フレームの周方向の変化のうちの少なくとも1つに応答して変化し、前記フィブリルは、前記フレームの近位端に向かって延在している方向及び前記フレームの遠位端に向かって延在している方向で前記複数のストラットとともに配向するように構成されている。
【0009】
別の例(「例6」)によれば、例1~5に加えて、前記複数のストラットは、第一のピッチで前記近位端に向かって延在している第一のセットのストラットと、第二のピッチで前記遠位端に向かって延在している第二のセットのストラットとを含み、そして前記フィブリルは、ほぼ前記第一のピッチで前記近位端に向かって延在している第一のセットのフィブリルと、ほぼ前記第二のピッチで前記遠位端に向かって延在している第二のセットのフィブリルとを含む。
【0010】
別の例(「例7」)によれば、例6に加えて、前記第一のセットのフィブリルは、前記管状部材全体にわたって前記第二のセットのフィブリルとオーバーラップする。
【0011】
別の例(「例8」)によれば、例7に加えて、前記フィブリルは、前記フレームの長さの変化及び前記フレームの周方向の変化のうちの少なくとも1つに応答して、前記複数のストラットとの整列を維持するように互いに対して剪断作用するように構成されている。
【0012】
別の例(「例9」)によれば、例1~8に加えて、前記管状部材は、前記フレームの長さの変化、前記フレームの周方向の変化及び前記フレームの角変位のうちの少なくとも1つに応答して、前記フレームの拡張及び収縮を可能にするように構成されている。
【0013】
別の例(「例10」)によれば、例9に加えて、前記管状部材は、前記フレームの長さの変化、前記フレームの周方向の変化及び前記フレームの角変位のうちの少なくとも1つに応答して、前記フレームの変形に対して作用する残留弾性ひずみに抵抗するように構成されている。
【0014】
別の例(「例11」)によれば、インプラント可能メディカルデバイスは、フレームの近位端と遠位端との間でオーバーラップしそしてらせん状に延在している複数のストラットを有するフレーム、及び、該フレームに取り付けられ、該複数のストラットとともに主要強度を備えた管状部材であって、該フレームに加えられた力に応答して該主要強度の配向を維持するように構成された管状部材を含んでなる。
【0015】
別の例(「例12」)によれば、例11に加えて、前記管状部材は、前記複数のストラットと整列して前記管状部材の主要強度を形成する第一のセットのフィブリル、及び、前記複数のストラットと整列されていない第二のセットのフィブリルを含む。
【0016】
別の例(「例13」)によれば、例12に加えて、前記管状部材は、前記第二のセットのフィブリルの数よりも多くの数の前記第一のセットのフィブリルを含む。
【0017】
別の例(「例14」)によれば、例12~13に加えて、前記第一のセットのフィブリルの長さは、前記第二のセットのフィブリルの長さよりも長い。
【0018】
別の例(「例15」)によれば、例12~14に加えて、前記管状部材の第一のセットのフィブリルは複数のストラットと軸方向に整列されている。
【0019】
別の例(「例16」)によれば、例11~14に加えて、前記管状部材は連続流管腔を形成する。
【0020】
別の例(「例17」)によれば、方法は、体内にインプラント可能メディカルデバイスを展開すること、ここで、該インプラント可能メディカルデバイスは、フレームの近位端と遠位端との間でオーバーラップして延在している複数のストラットを有するフレーム、及び、該フレームに取り付けられ、該複数のストラットに整列して該複数のストラットに沿って延在しているフィブリルを有する管状部材を含む、及び、当該ステントの幾何形状の変化に応答して、該フィブリルの該複数のストラットとの整列を維持することを含んでなる。
【0021】
別の例(「例18」)によれば、例17に加えて、前記フィブリルの整列を維持することは、前記フレームの長さの変化及び前記フレームの周方向の変化のうちの少なくとも1つに応答して、前記複数のストラットとの整列を維持するように前記フィブリルが互いに対して剪断作用することを含む。
【0022】
別の例(「例19」)によれば、例17又は18に加えて、前記管状部材のフィブリルは前記複数のストラットと軸方向に整列されている。
【0023】
別の例(「例20」)によれば、例17~19に加えて、前記複数のストラットは編組され、前記フレームの近位端と遠位端の間でらせん状に延在しており、前記フィブリルは、前記複数のストラットの幾何形状と一致するように構成されている。
【0024】
別の例(「例21」)によれば、インプラント可能メディカルデバイスは、第一の方向に配置された少なくとも1つのストラットを有するフレーム、及び、該フレームに取り付けられ、かつ、該第一の方向に該少なくとも1つのストラットとともに配向された強度要素を含む管状部材を含んでなり、そして該強度要素は該少なくとも1つのストラットを該第一の方向にバイアスするように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図面の簡単な説明
【
図1】
図1は、本開示の様々な態様と一貫する、例示的なステントを示す。
【0026】
【
図2】
図2は、本開示の様々な態様と一貫する、非変形構成の例示的なステント及び管状部材を示す。
【0027】
【
図3】
図3は、本開示の様々な態様と一貫する、変形構成の別の例示的なステント及び管状部材を示す。
【0028】
【
図4A】
図4Aは、本開示の様々な態様と一貫する、非変形状態の別の例示的な管状部材を示す。
【0029】
【
図4B】
図4Bは、本開示の様々な態様と一貫する、変形状態の別の例示的な管状部材を示す。
【0030】
【
図5】
図5は、本開示の様々な態様と一貫する、別の例示的なステント及び管状部材を示す。
【0031】
【
図6】
図6は、本開示の様々な態様と一貫する、例示的なレーザ切断ステントを示す。
【0032】
【
図7A】
図7Aは、本開示の様々な態様と一貫する、第一の方向に整列された強度を有する例示的な管状部材の画像を示す。
【0033】
【
図7B】
図7Bは、本開示の様々な態様と一貫する、
図7Bの例示的な管状部材の画像の拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
詳細な説明
当業者は、本開示の様々な態様が、意図された機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現できることを容易に理解するであろう。本明細書で参照される添付の図は、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を示すために誇張されている場合があり、その点で、図面は限定するものと解釈されるべきでないことに留意されたい。
【0035】
本開示の様々な態様と一貫するメディカルデバイスは、身体に挿入され、次いで身体内で展開されるように適合されたデバイスである。そのようなメディカルデバイスは、動脈又は他の管内に展開されうる。最も一般的に、様々な例によるメディカルデバイスは、宿主管腔を構造的に支持し、管、通路又は開口部を通して開存性を維持し、隔離内膜又は切開部を有する管を修復し、又は、動脈瘤などの宿主管腔の部分を隔離するのを助ける。メディカルデバイスは、その長さ及び内径を調整することを含む、特定の解剖学的構造に適合するように、形作られ、サイズ設定され、さもなければカスタマイズされうる。メディカルデバイスは、ストラットのフレームワーク(又は比較的剛性のあるセクション)を備えたステントを含むことができ、ストラットのフレームワークに結合又は取り付けられたグラフトを含むこともできる。
【0036】
ステントと組み合わせたグラフト又はカバリングは、塞栓が血流に導入されるリスクを最小限に抑制し又は少なくとも軽減し、ステントによって画定された管腔への組織の侵入に抵抗し、血管破壊のリスクを軽減し及び/又は少なくとも2つの血管を繋げるための導管を作成するために血管の脆弱部分への圧力を低減するのを助ける。グラフト又はカバーは、拡大しないと穴が見えない連続した材料から作られることができる。ステントの管腔(内面)又は外面に、様々なグラフト又はカバリングを取り付けることができる。
【0037】
さらに、本明細書で論じられるメディカルデバイスは編組フレーム又はらせん状フレームを含むことができる。編組フレーム又はらせん状フレームは、複数のストラットがメディカルデバイスの端部の間に延在するときにオーバーラップする複数のストラットを含むことができる。編組フレーム、らせん状フレーム又は他のフレームの展開、幾何形状変化又は他の形状変化の間に、ステントに取り付けられたグラフト又はカバリングはステントの拡張能力を妨げることができる。以下でさらに詳細に論じられるように、本明細書で論じられるメディカルデバイスは、(管状部材が取り付けられる)フレームワークと相互作用及び協働して、非弾性又は実質的に非弾性のカバリング又は管などを備えたメディカルデバイスの正確な展開及び機能を確実にする管状部材(例えば、グラフト又はカバリング)を含む。
【0038】
図1は、本開示の様々な態様と一貫する例示的なステント100を示す。ステント100(又はフレーム)は、ステント100の近位端104と遠位端106との間に延在している複数のストラット102を含む。ステント100は、複数のストラット102によって形成された、インプラント可能メディカルデバイス(例えば、オクルーダ、フィルタ又は他の同様のデバイス)のための支持構造であることができる。
図1に示されるように、ストラット102は管状構造を形成し、ストラット102は特定の例において非円筒形構造を形成することができることが理解される。複数のストラット102は、ステント100の近位端104と遠位端106との間でオーバーラップすることができる。複数のストラット102は編組ステントと考えることができる。さらに、複数のストラット102は、ステント100の周囲を長手方向であるが、角度的に交差する方向に横切る。ストラットの2つの方向セットは管状支持構造を形成するために織り交ぜられるか又は織り合わされる。特定の例において、ステント100はらせん構造であることができる。
【0039】
図2は、本開示の様々な態様と一貫する、非変形構成の例示的なステント100及び管状部材208を示す。ステント100及び管状部材208はインプラント可能メディカルデバイスを形成する。管状部材208は、低い剪断強度方向を有する配向ポリマー(例えば、延伸PTFE(ePTFE))から形成されることができる。管状部材208は、剪断力が管状部材208上に又は管状部材208に対して誘発されるときに(例えば、形状を変えるステント100によって)、管状部材208が該剪断力によって再配向されるように構成されるように、別の方向の強度より高い1つの方向の強度を有することができる。管状部材208は、しわ形成又は裂けることなく延伸することができる。管状部材208は、ステント100と連動して動くように構成されている。これに関して、管状部材208は、
図2にラベル付けされ、一般的に表されているフィブリル210,212を含むことができる。様々な実施形態によれば、フィブリル210,212は、(例えば、
図5に示されるように)裸眼で容易に見られないことを理解されたい。示されるように、管状部材208は、複数のストラット102と整列されたフィブリル210,212を含むことができる。様々な実施形態によれば、フィブリル210,212は、場合により、複数のストラット102に沿って延在し、複数のストラット102と整列されている。
【0040】
図2に示されるように、複数のストラット102はメディカルデバイスの近位端104と遠位端106との間でオーバーラップし、らせん状に延在することによってフレームを形成する。複数のストラット102は、複数のストラット102の隣接するストラットが反対方向に延在する(例えば、左巻き及び右巻きらせん)ように巻かれている。例えば、複数のストラット102の第一のストラット214は、ステント100上のある位置で上向きかつ近位端104に向かって延在することができ、一方、複数のストラット102の(第一のストラット214に隣接する)第二のストラット216はその特定の位置において、上向きかつステント100の遠位端106に向かって延在している。第一のストラット214は左巻きらせんを表し、第二のストラット216は右巻きらせんを表す。ステント100は複数のストラット102を含むが、第一のストラット214及び第二のストラット216の単一のものは、理解を容易にするために強調されている。他の様々なストラットは
図2に示されており、これらは、指定された第一のストラット214及び指定された第二のストラット216と同様に配置及び延在し、それら自体、第一のストラット214及び第二のストラット216と同様であると考えられる。
【0041】
特定の例において、管状部材208のフィブリル210,212は、複数のストラット102と軸方向に整列される。例えば、管状部材は、
図2に示されるように、第一のセットのフィブリル210及び第二のセットのフィブリル212を含むことができる。第一のセットのフィブリル210は、第一の方向のらせん巻き(例えば、複数のストラット102の第二のストラット216)と整列されることができ、第二のセットのフィブリル212は、第二の方向のらせん巻き(例えば、複数のストラット102の第一のストラット214)と整列されることができる。特定の例において、フィブリル210,212は、複数のストラット102と平行に延在している。例えば、第一のセットのフィブリル210は、
図2に示される複数のストラット102の第一のストラット214及び他の同様に延在しているストラットならびに第二のセットのフィブリル212及び
図2に示される複数のストラット102の他の同様に延在しているストラットに平行に延在している。管状部材208は複数のフィブリル210,212を含むが、第一のセットのフィブリル210及び第二のセットのフィブリル212のうちの単一のものは、理解を容易にするために強調されている。第一のセットのフィブリル210の指定された1つ及び第二のセットのフィブリル212の指定された1つと同様に配置されそして延在している
図2に示される他のフィブリルは、それぞれ、第一のセットのフィブリル210及び第二のセットのフィブリル212の一部であると考えられる。
【0042】
特定の例において、複数のストラット102は、近位端104と遠位端106との間で編組されそしてらせん状に延在している。フィブリル210,212は、複数のストラット102の幾何形状と整列するように構成されている。例えば、フィブリル210,212は、複数のストラット102が延在するのと同じピッチ角で延在している。さらに、上記のように、複数のストラット102は、複数のストラット102の隣接するストラットが交差方向に延在して、編組ステント100を形成するように角度が付けられている。第一のストラット214及び第一のセットのフィブリル212は、ステント100上のある位置で上向きかつ近位端104に向かって延在することができ、一方、第二のストラット216(第一のストラット214に隣接)及び第二のセットのフィブリル212は、その特定の位置で上向きかつステント100の遠位端106に向かって延在する。
【0043】
複数のストラット102と整列することに加えて、フィブリル210,212は、複数のストラット102との整列を維持するように構成されている。例えば、フィブリルは、ステント100が
図3を参照してさらに詳細に記載されるように、構成、幾何形状又は形状を変えるときに、複数のストラット102との整列を維持する。
【0044】
図3は、本開示の様々な態様と一貫する、変形構成の別の例示的なステント100及び管状部材208を示す。
図2に示されるステント100及び管状部材208と比較すると、ステント100及び管状部材208は、周囲が縮小され(例えば、圧縮され)、そして伸長されている。
図3に示される変形構成は、ステント100及び管状部材208のデリバリー構成、又は、ステント100及び/又は管状部材208に作用する力の結果として得られるステント100及び管状部材208の(例えば、患者内における移植後の)構成であることができる。
【0045】
図2を参照して上述したように、例えば、フィブリル210,212は、複数のストラット102と整列することに加えて、複数のストラット102との整列を維持するように構成されている。ステント100が構成、幾何形状又は形状を変えるときに、フィブリルは、例えば、複数のストラット102との整列を維持する。
図3に示されるように、複数のストラット102は、直径が低減した結果として再配向されている。複数のストラット102のらせん状/編組構成に起因して、ステント100はまた、
図2に示される非変形又は非変更ステント100と比較して伸長されている。複数のストラット102がらせん状に延在する角度もまた、
図2に示される非変形又は非変更ステント100と比較して低減している。例えば、幾つかの例において、ステントが第一の状態から変形状態に移行するときに、様々な例に従って、複数のストラット102がらせん状に延在する角度は、ゼロより大きく90度未満で変化する。フィブリル210,212はまた、
図2に示されるように複数のストラット102がピッチ角を変えるのと同様にピッチ角を変える。ステント100及び管状部材208は、複数のストラット102及びフィブリル210,212が連携して再配向することにより、互いに一緒に変形する。
【0046】
特定の例において、複数のストラット102の幾何形状は、ステント100(例えば、フレーム)の長さの変化、ステント100の周方向の変化又はステント100のストラットの角変位のうちの少なくとも1つに応答して変化する。同様に、フィブリル210,212は、複数のストラット102とともに配向するように構成されている。フィブリル210,212及び複数のストラット102は、ステント100の近位端104に向かって延在している方向及びステント100の遠位端106に向かって延在している方向に配向する。特定の例において、複数のストラット102は、近位端104に向かって第一のピッチで延在している第一のストラット214によって表される第一のセットのストラットと、遠位端106に向かって第二のピッチで延在している第二のストラット216によって表される第二のセットのストラットとを含む。同様に、第一のセットのフィブリル210は、ほぼ第一のピッチで近位端104に向かって延在し、第二のセットのフィブリル212は、ほぼ第二のピッチで遠位端106に向かって延在している。
図2及び
図3を比較して示されるように、第一のセットのフィブリル210及び第一のストラット214によって表される第一のセットのストラットは、互いに協調してピッチ角を変更し、第二のセットのフィブリル212及び第二のストラット216によって表される第二のセットのストラットは、互いに協調してピッチ角を変更する。
【0047】
特定の例において、第一のセットのフィブリル210は、管状部材208全体にわたって第二のセットのフィブリル212とオーバーラップする。ステント100の長さの変化、ステント100の周方向の変化(例えば、
図2及び
図3を比較して示される)又はステント100のストラットの角変位のうちの少なくとも1つに応答して、フィブリル210,212は、フィブリル210,212の複数のストラット102との整列を維持するように互いに対して剪断作用(又はスリップ)するように構成されている。フィブリル210,212は、例えば、複数のストラット102との整列を維持するように管状部材208内で剪断作用する。管状部材208は、フィブリル210,212により連続流管腔を形成する。管状部材208は不透過性の膜又はフィルムであることができる。
【0048】
特定の例において、複数のストラット102との配向を維持するように構成されているフィブリル210,212により、フレームの長さの変化、ステント100の周方向の変化又はステント100のストラットの角変位のうちの少なくとも1つに応答してステント100が拡張及び収縮することが可能になる。フィブリル210,212は、さもなければ、ステント100が幾何学形状を変化させ、又は、拡張及び収縮することができる能力を妨害し又は制限しない。より具体的には、特定の例において、管状部材208は、フィブリル210,212により、フレームの長さの変化、ステント100の周方向の変化又はステントのストラットの角変位のうちの少なくとも1つに応答して、ステント100の変形に対して作用する残留弾性ひずみに抵抗するように構成されている。管状部材208は、ステント100の変形下でステント100の幾何形状変化に対して作用する残留弾性ひずみを含まない。
【0049】
管状部材208は、複数のストラット102と配向されないフィブリル210,212に加えて、非配向フィブリル318を含むことができる。非配向フィブリル318(フィブリル210,212間の開放空間によって表される)は、フィブリル210,212を充填接続しそしてフィブリル210,212の間の空間を充填することができる。非配向フィブリル318は、管状部材208の主要強度とともに配向又は整列されていない管状部材208のフィブリルである。
【0050】
ステント100のストラット102と整列されているフィブリル210,212は、強度フィブリルを互いに接続するフィブリル又はノードよりも大きな強度を有することができる。例えば、管状部材は、引張試験機で測定したときに、1.06kgf/cmの強度方向破壊力及び0.024kgf/cmの横断方向破断力を有するフィルムから作製されうる。強度方向/横断方向の他の比率は用途に依存して使用されうる。例えば、強度方向/横断方向の比率は、30、35、40、45、50、55、60以上であることができる。さらに、ステント100のストラット102と整列されているフィブリル210,212はまた、ステント100のストラット102と整列されていないフィブリルの長さよりも長い長さを有し、ステント100のストラット102との整列を維持する。
【0051】
特定の例において、管状部材208は、ステント100のストラット102と整列される単一のセットのフィブリル210を含むことができる。管状部材208は、ステント100とともに配向された単一の強度方向を有することができる。
【0052】
図4Aは、本開示の様々な態様と一貫する、非変形状態の別の例示的な管状部材408を示す。管状部材408は織物又は編物材料である。管状部材408は、(例えば、
図1又は
図6に示されるように)ステントの1つ以上のストラットと整列されている強度要素を有することができる。管状部材408は、
図1もしくは
図6に示されるように、連続フレームであるステントに取り付けられることができ、又はステントフレームを形成するための離散した複数のリングに取り付けられることができる。さらに、管状部材408は、ステントに加えられた力に応答してストラットとともに強度要素の配向を維持するように構成されうる。管状部材408の強度要素は、管状部材408に作用する力に応答して配向を維持するように構成されている。
【0053】
図4Aに示されるように、管状部材408の部材は、一連の又は織られた又は編まれたフィラメント、スレッド又は繊維410,412を含む。フィラメント、スレッド又は繊維410,412は強度要素を形成することができる。加えて、管状部材408は、剪断力が管状部材408上に又は管状部材408に対して誘発される(例えば、形状を変えている、管状部材408が取り付けられたステント100により)ときに、管状部材408が
図4Bに示されるように剪断力で再配向するように構成されるように、別の方向の強度よりも高い1つの方向の強度を有することができる。
【0054】
図4Bに示されるように、管状部材408は、しわ形成又は引裂きを起こすことなく延伸することができる。管状部材408は、ステント100と連動して動くように構成されている。管状部材408は、管状部材408が結合又は取り付けられているステント100に沿って配向され、フレームに加えられる力に応答して少なくとも1つのストラットとともに強度要素の配向を維持する。
【0055】
図5は、本開示の様々な態様と一貫する、別の例示的なステント100及び管状部材208を示す。特定の例において、管状部材208は、複数のストラット102を有するステント100に結合されて、メディカルデバイス500を形成する。特定の例において、管状部材208は延伸PTFE(ePTFE)から形成され、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)を使用してステント100に取り付けられることができる。管状部材208は、ステント100の片側又は両側に配置することができる。管状部材208は、特定の例において、管状部材208に含まれるフィブリルがステント100を形成するストラットに整列されるようにステント100に取り付けられる。
【0056】
図5に示す例示的なメディカルデバイスは、本開示全体にわたって論じられるような実施形態の使用又は機能の範囲に関するいかなる制限も示唆することが意図されていない。また、例示的なシステムは、そこに示される単一の構成要素又は構成要素の組み合わせに関連する依存性又は要件を有するものとして解釈されるべきではない。例えば、様々な実施形態において、例示的なメディカルデバイス500は、
図1~3を参照して記載されるように、ステント100の複数のストラットとともに配向を維持し続けるフィブリルを有することができる。さらに、管状部材208は、
図4を参照して論じられたように、複数のストラットとともに配向された主要強度を備えることができる。
【0057】
図6は、本開示の様々な態様と一貫する、例示的なレーザ切断ステント600を示す。ステント600は、複数の菱形セル620(その1つは
図6で強調表示されている)を含むことができるが、セル620はシェブロン又は矩形などの異なる形状を有することができる。レーザ切断ステントは、図示したような連続フレームであってもよく、又は、ステントフレームを形成するための離散した複数のリングであってもよい。さらに、レーザ切断ステント600は、そこに取り付けられた管状部材208を含むことができる。上記でさらに詳細に論じたように、管状部材208は、低い剪断強度方向を有するポリマー(例えば、延伸PTFE(ePTFE))から形成することができる。管状部材208は、剪断力が管状部材208上に又は管状部材208に対して誘発されるときに(例えば、形状を変えているステント600によって)、管状部材208が剪断力で再配向されるように構成されている、別の方向の強度よりも高い1つの方向の強度を有することができる。管状部材208は、しわ形成又は引裂きを起こすことなく延伸することができる。管状部材208は、ステント600と連動して動くように構成されている。これに関して、管状部材208は、
図6においてラベルが付けられ、一般的に表されているフィブリル210,212を含むことができる。
【0058】
図6に示されるように、ステント600は、オーバーラップする又は交差するストラット102を含む。ステント600は複数のストラット102を含むが、理解を容易にするために、第一のストラット214及び第二のストラット216の単一のものが強調されている。他の様々なストラットは
図2に示されており、指定された第一のストラット214及び指定された第二のストラット216と同様に配置されそして延在しており、それら自体、同様に第一のストラット214及び第二のストラット216であると考えられる。管状部材208のフィブリル210,212は複数のストラットと軸方向に整列されている。例えば、管状部材は、
図2に示されるように、第一のセットのフィブリル210及び第二のセットのフィブリル212を含むことができる。第一のセットのフィブリル210は、複数のストラット102の第一のストラット214と整列されることができ、第二のセットのフィブリル212は、複数のストラット102の第二のストラット216と整列されることができる。特定の例において、フィブリル210,212は、複数のストラット102と平行に延在している。管状部材208は多数のフィブリル210,212を含むが、理解を容易にするために、第一のセットのフィブリル210及び第二のセットのフィブリル212の単一のものは強調されている。第一のセットのフィブリル210の指定された1つ及び第二のセットのフィブリル212の指定された1つと同様に配置されそして延在する管状部材208の他のフィブリルも、それぞれ、第一のセットのフィブリル210及び第二のセットのフィブリル212の一部であると考えられる。
【0059】
複数のストラット102と整列されていることに加えて、フィブリル210,212は、複数のストラット102との整列を維持するように構成されている。例えば、フィブリルは、ステント100が構成、幾何形状又は形状を変えるときに、複数のストラット102との整列を維持する。
【0060】
図7Aは、本開示の様々な態様と一貫する、第一の方向722に整列された強度を有する例示的な管状部材208の画像を示す。強度は管状部材208内のフィブリル212に関連していることができる。さらに、管状部材208の強度は、上記で詳細に論じられたように、管状部材208が取り付けられているステントのストラットと整列されうる。管状部材208はステントに取り付けられており、管状部材208の強度を第一の方向722でストラットと整列させる。その結果、管状部材208は、ストラットを第一の方向722にバイアスするように構成されている。
【0061】
図7Bは、本開示の様々な態様と一貫する、
図7Bの例示的な管状部材208の画像の拡大図を示す。
【0062】
管状部材208での使用に適した材料としては、限定するわけではないが、フルオロポリマー(特に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)及びフッ素化エチレンプロピレン(FEP))、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミドなどを挙げることができ、また、これら及び/又は他の材料を組み合わせて所望の強度及びコンプライアンス特性を達成する複合材料を挙げることができる。延伸PTFE(ePTFE)は、多くの用途に最も好ましいと考えられている。
【0063】
用途に応じて、本開示の管状部材は、材料の連続フィルム、テープ又はシートなどの連続材料から構築されてもよい。あるいは、管状部材は、中に穴又はスリットを含むシート又はテープ、又はさらには織物、編物又は他の開放構造から形成された材料などの不連続構造を含むことができる。
【0064】
本開示の様々な態様と一貫して、本明細書で論じられるフレームは様々な材料から作製されうる。これらの材料は、ニチノール、ステンレス鋼、タンタル、チタン、タングステン、金、白金、イリジウム、ロジウム及びそれらの合金などの金属又は熱分解炭素を含む。他の材料は、ポリウレタン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリ(ジメチルシロキサン)などのポリマーを含む。さらになお、フレームは、生体吸収性(例えば、生体侵食性又は生体分解性)である生体適合性ポリマーから形成されうる。生体吸収性材料は、好ましくは、任意の加水分解的に分解可能及び/又は酵素的に分解可能な生体材料からなる群より選ばれる。適切な分解可能なポリマーの例としては、限定するわけではないが、ポリヒドロキシブチレート/ポリヒドロキシバレレートコポリマー(PHV/PHB)、ポリエステルアミド、ポリ乳酸、ヒドロキシ酸(すなわち、ラクチド、グリコリド、ヒドロキシブチレート)、ポリグリコール酸、ラクトンベースのポリマー、ポリカプロラクトン、ポリ(プロピレンフマレート-コ-エチレングリコール)コポリマー(別名フマル酸無水物)、ポリアミド、ポリ酸無水物エステル、ポリ酸無水物、リン酸カルシウムガラスを含むポリ乳酸/ポリグリコール酸、ポリオルトエステル、シルクエラスチンポリマー、ポリホスファゼン、ポリ乳酸とポリグリコール酸とポリカプロラクトンのコポリマー、脂肪族ポリウレタン、ポリヒドロキシ酸、ポリエーテルエステル、ポリエステル、ポリデプシドペプチド、多糖類、ポリヒドロキシアルカノエート及びそれらのコポリマーが挙げられる。さらになお、管は、ポリカーボネート材料、例えば、チロシン由来のポリカーボネート、チロシン由来のポリアリーレート、ヨウ素化及び/又は臭素化チロシン由来のポリカーボネート、ヨウ素化臭素化チロシン由来のポリアリーレート、ポリヒドロキシ酸、ポリオルトエステル、ポリエーテルエステル、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリデプシドペプチド、脂肪族ポリウレタン、多糖類、ポリヒドロキシアルカノエート及びそれらのコポリマーから形成されうる。
【0065】
さらに、フレームは、他の任意の数のポリマーを含むことができる。別の実施形態において、金属及びポリマーを使用して、複合材、積層強化材料、又は単に材料でコーティングされたもので前記管を製造することができる。所望の特性に応じて、管は特定の属性を有する材料から構築されうる。例えば、管が拡張され、クリープ又は再狭窄がほとんど又は全くない状態で維持する必要がある(つまり、「所定の位置に固定する」必要がある)用途では、モノリシック構造のために塑性変形可能な材料を選択することができる。逆に、管は順応性を維持する必要がある場合には、つまりある程度の半径方向の再収縮及び再拡張が可能なままである必要がある場合には、弾性材料を選択することができる。異なる機能的又は挙動的属性を持つ材料を組み合わせることが選択例で行われる可能性があることは認識される。本発明の管の構成は、選ばれる利益を生み出すために変更されうる。1つの実施形態において、フレームを構成する構成要素(ストラット)は、フレームの全長に沿って非対称に巻き付けられる。しかしながら、他の実施形態において、非対称に巻き付けられたフレームを散在させ、ねじり安定性の対称的に巻き付けられた管セクションに接続することができ、それはトルクを伝達する役割を果たす。
【0066】
当業者は、本開示の様々な態様が、意図された機能を発揮するように構成された任意の数の方法及び装置によって実現できることを容易に理解するであろう。本明細書で参照される添付の図は、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではなく、本開示の様々な態様を示すために誇張されている場合があり、その点で、図面は限定するものと解釈されるべきでないことにも留意されたい。