(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-06
(45)【発行日】2022-09-14
(54)【発明の名称】高架式等の給水栓
(51)【国際特許分類】
E03B 9/02 20060101AFI20220907BHJP
E03B 9/12 20060101ALI20220907BHJP
【FI】
E03B9/02 Z
E03B9/12 Z
(21)【出願番号】P 2018199576
(22)【出願日】2018-10-23
【審査請求日】2021-10-08
(73)【特許権者】
【識別番号】595042601
【氏名又は名称】株式会社北川鉄工所
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100083068
【氏名又は名称】竹中 一宣
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【氏名又は名称】榊原 靖
(72)【発明者】
【氏名】小栗 大志
(72)【発明者】
【氏名】水相 正美
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-133357(JP,A)
【文献】実開平06-052947(JP,U)
【文献】特開2004-301279(JP,A)
【文献】登録実用新案第3135891(JP,U)
【文献】登録実用新案第3013166(JP,U)
【文献】特開2015-209647(JP,A)
【文献】登録実用新案第3181093(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03B 9/02
E03B 9/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中、又は地上の消火栓に着脱自在に設けた第1管と、
前記第1管に遊嵌した、2つの第1・第2支持リングと、この第1支持リングに設けた複数本の拡縮する第1脚~第3脚と、前記第1管に設け、かつ着脱自在とした弁筐と、この弁筐に設けた支持管となる第2管と、
この第2管に外嵌、かつ着脱自在となる第3管と、前記第3管に外嵌、かつ着脱自在に設けた回転管となる第4管と、前記第2管と前記第4管の外嵌嵌合部に設けた、滑りシート、滑り軸捲装材、又は回転面保護材の何れかでなる第1滑り材と、前記第3管の上端に設けられ前記第4管を支持する、滑りシート、滑り軸捲装材、又は回転面保護材の何れかでなる、スラスト式の第2滑り材と、前記第4管に外嵌、かつ着脱自在に支持される第5管と、この第5管に、外嵌、かつ着脱自在に設けた第6管と、この第6管に、外嵌、かつ着脱自在に設けた第7管と、この第7管に外嵌、かつ着脱自在とした、上端に開口を有する
第8管と、でなる高架式等の給水栓。
【請求項2】
前記第1管の上端と前記弁筐の下端、前記第2管の上端と前記第3管の下端、前記第3管の上端と前記第4管の下端、及び、前記第4管の上端と前記第5管の下端の接続部位は、いずれも、各フランジ、及び各止め具により、着脱自在、及び、前記第5管の上端と前記第6管の下端、前記第6管の上端と前記第7管の下端、及び、前記第7管の上端と前記第8管の下端は、いずれも、カムロックにより、着脱自在、な構成とした請求項1に記載の高架式等の給水栓。
【請求項3】
前記第1支持リングは、前記第1管の外周面に沿って、上下動可能とする構成とした
請求項1に記載の高架式等の給水栓。
【請求項4】
前記弁筐は、弁室に内設した弁体と、この弁体を、支持、及び操作する軸と、この軸に設け、かつ外側に設けたハンドルと、を備える構成とした
請求項1に記載の高架式等の給水栓。
【請求項5】
前記第3管の上端を、前記第4管の下端の覆い片で外嵌する構成とした
請求項1に記載の高架式等の給水栓。
【請求項6】
前記第5管~
前記第7管の繋ぎ箇所(繋ぎ目)は、カムロックで連結する構成とした
請求項1に記載の高架式等の給水栓。
【請求項7】
前記第1脚~前記第3脚には、拡張、かつ安定用のベースを備える構成とした
請求項1に記載の高架式等の給水栓。
【請求項8】
前記第2管、及び/又は、前記第3管に、給水栓を備える構成とした
請求項1に記載の高架式等の給水栓。
【請求項9】
前記第5管に、エルボを接続する構成とした
請求項1に記載の高架式等の給水栓。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高架式等の給水栓に関し、例えば、給水車用とか、高所用給水栓、或いは緊急時の低所給水栓等として役立つ高架式等の給水栓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の給水栓に関連する文献が存在する。例えば、登録実用新案第3013166号公報に記載の考案(特許文献1)と、登録実用新案第3135891号公報に記載の考案(特許文献2)とがある。特許文献1は、高架式の給水栓で、地中に埋設した支柱と、給水管にフレキシブルジョイントを介して接続する複数本の配管と、この複数本の配管にそれぞれ備えた、給水バルブ、減圧弁、回転子等と、前記支柱に設けたワイヤを、複数本の配管の一つに係止し、複数本の配管を支持する構成であり、フレキシブルジョイントを採用することによる配管工事の容易化と、回転子の回転で、複数本の配管の方向を変更可能とすることにある。特許文献2は、給水栓の取水口に設けた接続管と、接続管に繋がれた分岐管を介して複数本の水栓管を繋ぐ構造であり、この接続管と、分岐管、及び複数本の水栓管を簡易、かつスムースに接続可能とする構造であり、組立ての容易化と、ワンタッチでの使用を可能とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】登録実用新案第3013166号公報
【文献】登録実用新案第3135891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1は、高架式の給水栓ではあるが、組立て分解方式ではない。従って、本発明が意図する目的、即ち、容易な搬送と、その搬送を図るための組立て分解方式でなく、かつ目的達成の構造は備えていない。
【0005】
また、前記特許文献2は、緊急時の給水栓セットであり、組立て分解方式ではない。従って、特許文献1と同様に、本発明が意図する目的、かつ目的達成の構造は備えていない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、高架式等の給水栓において、容易な搬送と、その搬送を図るための組立て分解方式、かつ目的達成の構造を備えることを提案する。そして、提案を達成する手段として、最適な、請求項1~請求項9を開示する。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明は、
地中、又は地上の消火栓に着脱自在に設けた第1管と、第1管に遊嵌した、2つの第1・第2支持リングと、第1支持リングに設けた複数本の拡縮する第1脚~第3脚と、第1管に設け、かつ着脱自在とした弁筐と、弁筐に設けた支持管となる第2管と、第2管に外嵌、かつ着脱自在となる第3管と、第3管に外嵌、かつ着脱自在に設けた回転管となる第4管と、第2管と第4管の外嵌嵌合部に設けた、滑りシート、滑り軸捲装材、又は回転面保護材の何れかでなる第1滑り材と、第3管の上端に設けられ第4管を支持する、滑りシート、滑り軸捲装材、又は回転面保護材の何れかでなる、スラスト式の第2滑り材と、第4管に外嵌、かつ着脱自在に支持される第5管と、第5管に、外嵌、かつ着脱自在に設けた第6管と、第6管に、外嵌、かつ着脱自在に設けた第7管と、第7管に外嵌、かつ着脱自在とした、上端に開口を有する第8管と、でなる高架式等の給水栓である。
これにより、少なくとも、高架式等の給水栓において、容易な搬送と、その搬送を図るための組立て分解方式、かつ目的達成の構造を備える提案ができる。また、第1・第2支持リングと第1脚~第3脚、及び第1リンク~第3リンクの構成としたことで、立設目的の基礎が確立される。また組立て、及び/又は、分解が図れることで、給水栓の活用が図れる特徴がある。
【0008】
また、請求項2の発明は、
第1管の上端と弁筐の下端、第2管の上端と第3管の下端、第3管の上端と第4管の下端、及び、第4管の上端と第5管の下端の接続部位は、いずれも、各フランジ、及び各止め具により、着脱自在、及び、第5管の上端と第6管の下端、第6管の上端と第7管の下端、及び、第7管の上端と第8管の下端は、いずれも、カムロックにより、着脱自在、な構成とした高架式等の給水栓である。
これにより、請求項1の目的達成と、特徴達成に有益な構造である。
【0010】
請求項3の発明は、
第1支持リングは、第1管の外周面に沿って、上下動可能とする構成とした高架式等の給水栓である。
これにより、請求項1の目的達成と、特徴達成に有益な構造である。
【0011】
請求項4の発明は、
弁筐は、弁室に内設した弁体と、弁体を、支持、及び操作する軸と、軸に設け、かつ外側に設けたハンドルと、を備える構成とした高架式等の給水栓である。
これにより、請求項1の目的達成と、特徴達成に有益な構造である。また、第3管に設けた弁体(ボールバルブ)は、簡単な構造であり、かつ操作の容易性が確保でき、併せて、給水管からの取水を、確実、かつワンタッチで停止かつ開始できる特徴がある。
【0012】
請求項5の発明は、
第3管の上端を、第4管の下端の覆い片で外嵌する構成とした高架式等の給水栓である。
これにより、請求項1の目的達成と、特徴達成に有益な構造である。また、配管の簡略化と、低コスト化、及び/又は、管理の容易化等に寄与できる。
【0013】
請求項6の発明は、
第5管~第7管の繋ぎ箇所(繋ぎ目)は、カムロック(カムロック機構)で連結する構成とした高架式等の給水栓である。
これにより、請求項1の目的達成と、特徴達成に有益な構造である。また、配管の簡略化と、低コスト化、及び/又は、管理の容易化等に寄与できる。
【0014】
請求項7の発明は、
第1脚~第3脚には、拡張、かつ安定用のベースを備える構成とした高架式等の給水栓である。
これにより、請求項1の目的達成と、特徴達成に有益な構造である。また、本装置の安定設置と、転倒防止に有効である。
【0015】
請求項8の発明は、
第2管、及び/又は、第3管に、給水栓を備える構成とした高架式等の給水栓である。
これにより、請求項1の目的達成と、特徴達成に有益な構造である。また、本装置を緊急時の給水管として有効利用と、生活水、又は飲用水として利用が図れる特徴がある。
【0016】
請求項9の発明は、
第5管に、エルボを接続する構成とした高架式等の給水栓である。
これにより、請求項1の目的達成と、特徴達成に有益な構造である。また、本装置を緊急時の給水管として有効利用と、生活水、又は飲用水として利用等の多目的に適する特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】高架式等の給水栓(本装置/本発明)により、給水車に、給水(送水)する状態を示した模式図
【
図2-1】本発明の全体を示す正面図で、給水管が回転式(回転可能)の構造
【
図2-2】
図2-1の要部を示した、一部を断面視した正面図
【
図2-3】本発明の全体を示す正面図で、給水栓が固定式(回転しない)の構造
【
図3-1】本発明を底面視した脚と第1管の関係を示した端面図
【
図3-2】
図3-1の要部を示した、一部を断面にした端面図
【
図4】本発明を分解し、第1管、弁筐と第2管~第5管の一組と、第6管~第8管を個別に示した図であり、第1管~第5管等は、必要により、一部を断面視した正面図、その他の第6管~第8管は正面図
【
図5】(イ)は本発明のハンドルを示した俯瞰図、(ロ)はハンドルの解放状態の俯瞰図
【
図7-1】本発明の給水管が回転式の構造に採用する、弁筐と第2管~第5管の関係を示した拡大正面図
【
図7-3】本発明の給水栓が固定式の構造に採用する、弁筐と第5管の関係を示した拡大正面図
【
図7-7】緊急用の給水栓を備える実施形態の拡大俯瞰図
【
図8】本発明の第6管~第8管に関する下端開口とカムロックを示した拡大仰視図
【
図9-2】本発明のベース台と脚との関係を示した要部の拡大正面図
【
図10】本発明の地中消化栓(給水管等)に接続した一例の全体図
【
図11】本発明の地上消火栓(給水管等)に接続した一例の全体図
【
図12-1】本発明の回転式でなる高架式の変形例であって、地上高さを下げた、好ましい一例の正面図
【
図12-2】本発明の固定式でなる高架式の変形例であって、地上高さを下げた、好ましい一例の正面図
【
図13-1】本発明の回転式でなる高架式等の他の変形例であって、エルボ使用の好ましい一例の正面図
【
図13-2】本発明の固定式でなる高架式等の他の変形例であって、エルボ使用の好ましい一例の正面図
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の好ましい、一実施例を説明する。
図2-1、
図2-2(
図2-3は除く)、又は
図10と、
図11等の全体を示した各図と、
図7-1、
図7-2等(
図7-3、
図7-4は除く)の要部を示した各図において、第1管1、この第1管1に設けた弁筐2、この弁筐2に設けた支持管となる第2管3、この第2管3に外嵌された第3管5、第4管6、及びこの第4管6に設けた第5管7で成る、一組の配管と、この第5管7に繋ぐ複数の給水管である、少なくとも三本の管でなる第6管8~第8管10と、で構成されている。以下、前記第1管1~第8管10の付帯設備と構成を説明する。
【0019】
第1管1には、2つ割り形態の第1リング1dと、管体の第2リング1eが外嵌されており、この第1リング1dは、第1管1に添って昇降可能であり、第2リング1eは、第1管1に固止されている。この第1リング1dには、少なくとも、三本の第1脚13-1~第3脚13-3が枢着されている。また、この第1リング1dの昇降で、三本の第1脚13-1~第3脚13-3が拡縮する構造である。その仕組みの一例を説明すると、三本の第1脚13~第3脚13-3と、第2リング1eの間には、三本の第1リンク12-1~第3リンク12-3が枢着されており、この第1リンク12-1~第3リンク12-3は、第1リング1dの昇降で折畳まれる(
図4参照)。尚、第1リング1dは、自身に設けた止め具14の緊締で、第1管1に固止され、又は止め具14の緊締解除で拡縮し、前記の昇降が図れる。図中17は設置足を示す。設置足17は、例えばプラスチック、ゴム、鉄、及び/又はこれらの複合材料から作成できるが、これらに限定されない。また、18は第1管1の下端1b(一方開口、以下同じ)に設けた取付け口である。
【0020】
この第1管1の上端1a(他方開口、以下同じ)にはフランジ15が設けられており、このフランジ15には、弁筐2のフランジ20が固止されている。即ち、第1管1の上端1aに弁筐2が取付けられる。そして、この弁筐2は、
図7-2(
図7-4の例も同じ)の如く、弁室21と、弁室21を開閉するボールバルブ式の弁体22と、弁体22を支持する弁棒23と、この弁棒23を操作する弁操作のレバー24とで構成されている。図中25は弁筐2の通路を示す。従って、レバー24を操作して、弁体22を可動し、通路25を、第1管1の通路16(水路)及び第2管3の通路30に、それぞれ接続することで、地中、又は地上の給水管100に繋がり、給水(取水)ができる。また、弁体22を閉鎖方向に可動し、通路25を第1管1の通路16から閉鎖することで、給水は停止される。
【0021】
第3管5の開口50を第2管3に差込支持する。尚、第3管5は、弁筐2の上に支持される。第2管3の外周面3cの下方3bには、第3管5(の内周面5c)が外嵌、かつ固止されている(図示しないが遊嵌も有り得る)。また、上方3dには、第4管6(の内周面6cが)が外嵌、かつ回転自在(遊嵌)に支持されている。従って、第4管6は、第1管1、及び/又は、弁筐2に回転自在に支持される。この回転を担持するための手段として、例えば、第4管6の下端6bは、第3管5の上端5aに設けたスラストベアリングの第2滑り材101(その他、例えば、滑りシート、滑り軸捲装材、又は回転面保護材、グリス等の何れかでなる)を介して支持する。また、第2管3の外周面3cと、この第4管6の内周面6cとの間に、第1滑り材102(例えば、滑りシート、滑り軸捲装材、又は回転面保護材、グリス等の何れかでなる)が装着されている。尚、この第4管6の下端6bの覆い片60は、前記第3管5の上端5aを外嵌する構成とした。これにより、第4管6は、後述するハンドル操作で、容易な回転が可能とり、かつこの回転の動きが保証される特徴がある。この構造が請求項に記載する回転機構である。
【0022】
また、第2管3、及び/又は、第3管5には、
図7-7に示すように、低所用の給水栓400(例えば、給水管とコック)を備えることも可能であり、この低所用の給水栓等は、例えば、緊急時用として有効である。
【0023】
そして、図示の如く、第4管6の上端6a(一方開口)を、第5管7の下端7bの下端開口71に、差込み支持する。この第5管7の上端7aに設けた溝70には、繋ぐ予定の第6管8の下端8bに設けたカムロック103の複数のカム103aが締付けられる。このように、カム103aが溝70に嵌合係止されることで、第5管7に第6管8の下端8bの下端開口が固定される。
【0024】
さらに、この第6管8の上端8aには、第7管9の下端9b(他方開口)が外嵌支持されるとともに、カムロック103が締付けられる。このカム103aが、上端8aの溝80に嵌合係止されることで、第6管8に第7管9の下端9bの下端開口が固定される。同様に第7管9の上端9aには、第8管10の下端10bが外嵌支持されるとともに、カムロック103が締付けられる。このカム103aが、上端9aの溝90に嵌合係止されることで、第7管9に第8管10の下端10bの下端開口が固定される。この第8管10の上端10aの開口にはホース104が取付けられる。
【0025】
この例では、中間になる管、即ち、第6管8の上下端8a・8bには、カムロック103を備える(
図4参照)。従って図示しないが、他の中間になる管も同様である。
【0026】
また、好ましい、他の一実施例である。
図2-3と、
図7-3、
図7-4においては、弁筐2に直接第5管7を設ける固定式給水栓の構造であり、その他は、前述の回転式の給水栓に準ずる。低コスト化と、構造の簡略化、並びに汎用性等を図る。この他の一実施例では、ハンドル200を設けることは、原則として、不要である。しかし、操作の容易性、又はバランス感覚等により設けることも可能である。
【0027】
尚、弁体22と、第5管7~第8管10は、符号は付さないが通路(水路)を備える。
【0028】
図9-1~
図9-4に図示したベース105は、ベース基部105aと、このベース基部105aに枢着した、少なくとも、三枚の第1ベース板105-1~第3ベース板105-3と、中心に設けた管路106と、管路106に繋がる吸込管107とを備えている。
図9-1~
図9-3の如く、この複数のベース板105-1~105-3に、第1脚13-1~第3脚13-3を受け入れることで、給水栓の転倒防止等に役立つ。また、このベース105の吸込管107には、
図11の如く、消火栓301(給水栓)のホース104に繋ぐ構造である。尚、第1ベース板105-1~第3ベース板105-3は、
図9-4の如く、折畳みできる。
【0029】
図中200は給水栓に取付けるハンドルであり、
図5の如く、ハンドル本体201と、開閉式の挟持管202と、止め具203とで構成されており、この例では第6管8に支持されている。このハンドル200を回転することで、第4管6を始めとして、第5管7、第6管8~第8管10が、例えば、360度回転する。
【0030】
図12-1は、高架式の変形例であって、地上高さHを下げた、好ましい一例の正面図であって、例えば、
図2-1等に示した、第7管9を省略し、第5管7の上端7aに、第6管8の下端8bの開口を差込み支持し、カムロック103で緊締した状態である。中間形の給水栓の一例である。その他は、前述の回転式の構造等に準ずる。尚、回転式で説明したが、
図12-2のように、固定式においても採用可能である。
また、
図13は、本発明の広範な用途の他の変形例であって、エルボ401(エルボ管)を使用し、このエルボ401の開口402より給水するか、又はホース104を接続する等して利用する。低所形の給水栓の一例である。エルボ401の下端開口は、第4管6の上端6a、又は第5管7の上端7a、図示しないが、その他の接続管の上端等に被嵌される。尚、回転式で説明したが、
図13-2のように、固定式においても採用可能である。また、図示しないが、エルボ401の下端には、溝が設けられており、この溝に第5管7に設けたカムロック103のカム103aが締め付けられる。その他は、前述の回転式の構造等に準ずる。
【0031】
以下、組付け方法に関して説明すると、第1管1と弁筐2と、第2管3~第5管7は、原則として、
図4の如く、一組であるが、フランジ15と、フランジ20を切り離すことで、更に分解可能である。フランジ15と、フランジ20を螺子止めで固定できる。一方、第6管8~第8管10は、カムロック103の解除で分解できる。また、カムロック103の締付けで固定できる。少なくとも、上記の一組と、第6管8~第8管10の分解状態では、普通車は当然のこと、軽車輌でも搬送が可能である。この軽車輌での搬送は、緊急時等に非常に重宝する。
【0032】
使用方法を説明すると、レバー24を操作し、弁室21を開口し、弁筐2の通路25と、第1管1の通路16、及び第2管3の通路30を繋ぐことで、第6管8~第8管10へと送水される。この送水された水は、ホース104を介して、例えば、給水車302に送水される。また、図示しないが、応急給水栓に送水される。また、給水管100より、送水される。
【0033】
前述した各実施例等は、本発明の好ましい一例の説明である。各実施例とか図面に限定されない。従って、発明の趣旨の範囲において構成の一部を変更する構造とか、同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。
【符号の説明】
【0034】
1 第1管
1a 上端
1b 下端
1d 第1リング
1e 第2リング
12-1~12-3 第1リンク~第3リンク
13-1~13-3 第1脚~第3脚
14 止め具
15 フランジ
16 通路
17 設置足
18 取付け口
2 弁筐
20 フランジ
21 弁室
22 弁体
23 弁棒
24 レバー
25 通路
3 第2管
3b 下方
3c 外周面
3d 上方
30 通路
5 第3管
5a 上端
5c 内周面
50 開口
6 第4管
6a 上端
6b 下端
6c 内周面
60 覆い片
7 第5管
7a 上端
7b 下端
70 溝
71 下端開口
8 第6管
8a 上端
8b 下端
80 溝
9 第7管
9a 上端
9b 下端
90 溝
10 第8管
10a 上端
10b 下端
100 給水管
101 第2滑り材
102 第1滑り材
103 カムロック
103a カム
104 ホース
105 ベース
105a ベース基部
105-1~105-3 第1ベース板~第3ベース板
106 管路
107 吸込管
200 ハンドル
201 ハンドル本体
202 挟持管
203 止め具
301 消火栓
302 給水車
400 給水栓
401 エルボ
402 開口
H 地上高さ