(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-06
(45)【発行日】2022-09-14
(54)【発明の名称】ステータ及び回転電機
(51)【国際特許分類】
H02K 3/46 20060101AFI20220907BHJP
【FI】
H02K3/46 B
(21)【出願番号】P 2018184221
(22)【出願日】2018-09-28
【審査請求日】2021-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小柴 敦誉
(72)【発明者】
【氏名】木村 剛章
(72)【発明者】
【氏名】三神 洸介
(72)【発明者】
【氏名】千葉 貞一郎
【審査官】宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-98864(JP,A)
【文献】特開2017-34847(JP,A)
【文献】国際公開第2011/155061(WO,A1)
【文献】特開2016-152751(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 3/04
H02K 3/46
H02K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
周方向に交互に形成された複数のティース及び複数のスロットを有するステータコアと、
前記複数のスロットに巻回されるコイルと、
前記ステータコアの軸方向の端部に配されるスペーサと、を備え、
前記コイルは、所定の角度で折り曲げられた折曲部、及び、前記折曲部の両端から互いに平行に延びて前記スロットに挿入される一対の脚部を有する複数のコイルセグメントを備え、
前記スペーサは、前記軸方向における前記ティースの端部と前記コイルセグメントの前記折曲部との間に配されると共に、前記軸方向において前記折曲部を支持する支持面を有するコイル支持部を備え、
前記ステータコアの径方向内側における、前記ティースの端部から前記支持面までの距離が、前記ステータコアの径方向外側における、前記ティースの端部から前記支持面までの距離よりも長いステータ。
【請求項2】
前記支持面は、前記ステータコアの径方向において階段状に形成されている請求項1に記載のステータ。
【請求項3】
前記スペーサは、前記周方向に配列された複数の前記コイル支持部を一体に連結する連結部を備える請求項1又は請求項2に記載のステータ。
【請求項4】
前記連結部は、環状に形成されている請求項3に記載のステータ。
【請求項5】
前記コイル支持部は、前記周方向における前記ティースの両端から突出する突出部を備える請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のステータ。
【請求項6】
前記コイルセグメントが平角線からなる請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のステータ。
【請求項7】
前記コイル支持部のうち少なくとも前記ステータコアの軸方向の端部側に位置する部位には、前記ステータコアの周方向において前記ティースの両端よりも内側に窪む窪み部が形成され、
前記ステータコアの軸方向に延びる前記窪み部の側面と、前記ステータコアの軸方向の端部に対向する前記コイル支持部の対向面との間には、前記コイル支持部の側面及び前記コイル支持部の対向面の両方に対して傾斜する傾斜面が形成されている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のステータ。
【請求項8】
ロータと、前記ロータを収容する請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のステータと、を備える回転電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータ及び回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
回転電機のステータには、ステータコアに対してコイルを波巻き状に巻き回したものがある。この種のステータには、コイルを平角線からなる複数のコイルセグメントによって構成したものがある。各コイルセグメントは、平角線の長手方向の中間部分を所定の角度で折り曲げた折曲部と、折曲部の両端から互いに平行に延びる一対の脚部を備える。
この種のステータでは、各コイルセグメントの一対の脚部を、ステータコアの一対のスロットに対してステータコアの軸方向の一方の端部側から挿入した後に、コイルセグメント脚部の先端部を曲げ、ステータコアの他方の端部側に突出した互いに異なる二つのコイルセグメントの脚部の先端部同士を溶接することで、波巻き状のコイルを製造できる。コイルセグメントの脚部を曲げる際や、コイルセグメントの脚部同士を溶接する際には、ステータコアに対してコイルセグメントが軸方向に移動しないように、ステータコアの一方の端部から突出する折曲部の先端を、ステータコアの一方の端部に向けて押さえつけて固定する必要がある。
特許文献1には、型成型により形成するコイルセグメントの折曲部の折曲角度を、複数のコイルセグメントの間で所定の範囲内に収めることが開示されている。複数のコイルセグメントの折曲部の折曲角度を所定の範囲内に収めることで、折曲部を形成する(平角線の中間部分を折り曲げる)ための型の数を減らすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種のステータにおいては、複数のコイルセグメントがステータコアの径方向に並ぶ。すなわち、複数のスロットはステータコアの周方向に配列されるため、同一のコイルセグメントの一対の脚部が挿入される一対のスロット同士の間隔は、ステータコアの径方向外側に向かうにしたがって大きくなる。このため、複数のコイルセグメントの折曲部の折曲角度を所定の範囲内に収める場合には、ステータコアの軸方向においてステータコアの一方の端部から突出する折曲部の突出高さが、ステータコアの径方向外側に向かうにしたがって高くなる。折曲部の突出高さが複数のコイルセグメントの間で異なると、コイルセグメント同士を溶接する際に複数のコイルセグメントの折曲部を、均等にステータコアの一方の端部に押し付けて固定することが難しくなる。これは、コイルセグメントを曲げる際や、コイルセグメントを溶接する際などに、コイルセグメントが軸方向に移動することに繋がり、溶接する脚部同士の高さに不均衡を生じさせる。このため、溶接不良の発生や、製作工程の増加の原因となる。
【0005】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、溶接する脚部の軸方向高さの差を抑えることが可能なステータ及びこれを備える回転電機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の態様に係るステータは、周方向に交互に形成された複数のティース及び複数のスロットを有するステータコアと、前記複数のスロットに巻回されるコイルと、前記ステータコアの軸方向の端部に配されるスペーサと、を備え、前記コイルは、所定の角度で折り曲げられた折曲部、及び、前記折曲部の両端から互いに平行に延びて前記スロットに挿入される一対の脚部を有する複数のコイルセグメントを備え、前記スペーサは、前記軸方向における前記ティースの端部と前記コイルセグメントの前記折曲部との間に配されると共に、前記軸方向において前記折曲部を支持する支持面を有するコイル支持部を備え、前記ステータコアの径方向内側における、前記ティースの端部から前記支持面までの距離が、前記ステータコアの径方向外側における、前記ティースの端部から前記支持面までの距離よりも長い。
【0007】
本発明の一の態様に係る回転電機は、ロータと、前記ステータと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数のコイルセグメントの折曲部の折曲角度を所定の範囲内に収めても、溶接する脚部の軸方向高さを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る回転電機を示す断面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るステータを示す斜視図である。
【
図3】
図2のステータにおける三相交流回路を表す回路図である。
【
図4】
図2のステータを構成するコイルの一部を示す斜視図である。
【
図5】
図2のステータを構成するメインコイルセグメントを示す正面図である。
【
図6】
図2のステータにおいて、スペーサ及びメインコイルセグメントをステータコアに取り付ける前の状態を示す分解斜視図である。
【
図7】
図2のステータにおいて、ステータコアの軸方向から見たステータコアの要部を示す平面図である。
【
図8】
図2のステータにおいて、スペーサ及びメインコイルセグメントをステータコアに取り付けた後の状態を模式的に示す断面図である。
【
図9】
図8のVIII-VIII矢視断面図である。
【
図11】本発明の他の実施形態に係るステータのステータコア及びスペーサを示す平面図である。
【
図12】本発明の他の実施形態に係るステータの要部を示す断面図である。
【
図13】本発明の他の実施形態に係るステータに備えるスペーサを示す斜視図である。
【
図14】本発明の他の実施形態に係るステータを模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について
図1~
図10を参照して詳細に説明する。
<回転電機>
図1に示す回転電機1は、例えば図示しない建設機械の上部旋回体を下部走行体に対して旋回駆動する3相(U相、V相、W相)の交流型の永久磁石同期モータである。回転電機1は、ロータ2と、ステータ3と、を備える。
ロータ2は、ロータシャフト4及びロータコア5を備える。ロータシャフト4は、軸線Oを中心とする棒状の部材である。ロータシャフト4は、軸線O周りに回転可能に設けられる。ロータコア5は、軸線Oを中心とした円筒形状に形成されている。ロータコア5は、ロータシャフト4の外周面に固定される。
【0011】
<ステータ>
図1,2に示すように、ステータ3は、ステータコア6、コイル7及びスペーサ8を備える。
<ステータコア>
図1,6に示すように、ステータコア6は、軸線Oを中心とする円筒状に形成されている。ステータコア6の内部には、前述したロータ2が回転自在に収容される。
図6に示すように、ステータコア6は、複数のティース11及び複数のスロット12を備える。
【0012】
複数のティース11及び複数のスロット12は、ステータコア6の周方向に交互に形成されている。複数のティース11は、互いに同じ形状及び大きさに形成されている。各ティース11は、ステータコア6の周方向における幅寸法がステータコア6の径方向内側に向かうにしたがって小さくなるように形成されている。これにより、ステータコア6の周方向における各スロット12の幅寸法が、ステータコア6の径方向において一定となる。また、ステータコア6の周方向に隣り合う2つのスロット12の間隔は、ステータコア6の径方向内側に向かうにしたがって小さくなる。複数のスロット12は、ステータコア6の周方向に等間隔で配列される。
3相のモータとして構成される本実施形態の回転電機1では、複数のティース11及びスロット12が等間隔で周方向に交互に形成される。
【0013】
図7、
図8に示すように、各スロット12は、ステータコア6の径方向に並ぶ複数の挿入領域LYを有する。各挿入領域LYには、後述するコイルセグメント22の脚部32が一つ挿入される。すなわち、各スロット12においては、複数の脚部32がステータコア6の径方向に配列される。本実施形態では、8つの挿入領域LY1~LY8がステータコア6の径方向に並ぶ。以下の説明では、各挿入領域LYをレイヤーLYと呼ぶ。ステータコア6の径方向に並ぶ8つのレイヤーLY1~LY8は、それぞれステータコア6の径方向内側から順番に並ぶ第一レイヤーLY1、第二レイヤーLY2…、第八レイヤーLY8である。以下の説明では、ステータコア6の径方向において、最も内側に位置する第一レイヤーLY1を最内周レイヤーLY1と呼び、最も外側に位置する第八レイヤーLY8を最外周レイヤーLY8と呼ぶことがある。なお、
図9,10に示すように、最内周レイヤーLY1におけるスロット12同士の間隔は、最外周レイヤーLY8におけるスロット12同士の間隔よりも大きい。
【0014】
図6に示すように、ステータコア6は、円筒状に形成されて複数のティース11を一体に連結するヨーク13をさらに備える。ヨーク13は、複数のティース11のうちステータコア6の径方向外側の端に接続される。
ステータコア6は、例えば電磁鋼板を軸線O方向に複数積層することで構成される。なお、ステータコア6は、粉体成型により構成されてもよい。
【0015】
<コイル>
図2に示すように、本実施形態のステータ3は、3相分のコイル7(7U,7V,7W)を備える。各コイル7は、複数のスロット12に所定ピッチで波巻き状に巻回される。
図3に示すように、3相分のコイル7U,7V,7Wは、三相交流回路を構成する。各相(U相、V相、W相)のコイル7は、並列接続される二つの並列コイル20を備える。三相交流回路では、3相のコイル7を中性点N1,N2で接続したダブルスター結線が採用されている。
【0016】
図4に示すように、各相の並列コイル20は、コイルセグメントとして、複数のメインコイルセグメント22を備える。また、並列コイル20は、コイルセグメントとして、サブコイルセグメント23及び渡りコイルセグメント24を備える。
図5に示すように、メインコイルセグメント22は、略四角形断面を有する平角線に折り曲げ加工を施すことで形成される。メインコイルセグメント22は、円形断面を有する丸線により形成されてもよい。メインコイルセグメント22は、所定の折曲角度θに折り曲げられた折曲部31と、折曲部31の両端から互いに平行に延びる一対の脚部32と、を備える。なお、径方向内側に配置されるメインコイルセグメント22と、径方向外側に配置されるメインコイルセグメント22とで、折曲角度θが異なっていてもよい。
【0017】
折曲部31の折曲角度θは、並列コイル20を構成する全てのメインコイルセグメント22の間で所定の範囲内に収まるとよい。これにより、メインコイルセグメントの折曲部を形成する型の種類を減らすことができる。
また、折曲部31は、脚部32の延長方向から見て、折曲部31の頂点33の両側に位置する折曲部31の第一部位34と第二部位35とが、ステータコア6に挿入された状態でステータコア6の径方向に対応する方向にずれて位置するように折り曲げられている。これにより、折曲部31の第一部位34及び第二部位35は、それぞれ隣り合う2つのレイヤーLYに対応するように、ステータコア6の径方向に互いにずれて位置する。
【0018】
一対の脚部32の延長方向の先端部32Aは、一対の脚部32の間隔が広がるように折り曲げられる。一対の脚部32の先端部32Aは、互いに異なるメインコイルセグメント22同士を溶接するための部位である。一対の脚部32の先端部32Aの折り曲げは、メインコイルセグメント22をステータコア6に取り付けた後に行われる。すなわち、メインコイルセグメント22をステータコア6に取り付ける前の状態において、一対の脚部32の先端部32Aは、二点鎖線で示すように平行になっている。
【0019】
図6に示すように、メインコイルセグメント22は、一対の脚部32をステータコア6の軸方向の一方の端部14側から、周方向に間隔をあけて位置する一対のスロット12に挿入することで、ステータコア6に取り付けられる。本実施形態において、一対の脚部32は6ピッチ離れて位置する一対のスロット12に挿入される。この状態において、折曲部31は、折曲部31はステータコア6の軸方向の一方の端部14側に配される。なお、本明細書において、ピッチとは、間に含まれるティース11の個数を指す。例えば、前述の6ピッチ離れて位置する一対のスロット12とは、一対のスロット12の間に6個のティース11が含まれることを意味する。
一対の脚部32は、所定ピッチ離れた一対のスロット12において、ステータコア6の径方向において互いに隣り合う2つのレイヤーLYに挿入される。
【0020】
図4に示すように、複数のメインコイルセグメント22は、
図4において矢印D1で示すステータコア6の周方向に配列されるようにステータコア6に取り付けられ、周方向に隣り合うメインコイルセグメント22の脚部32の先端部32A同士を溶接することで、直列に接続され、コイルを形成する。
【0021】
サブコイルセグメント23、渡りコイルセグメント24は、それぞれメインコイルセグメント22と同様の線材からなる。図示しないが、サブコイルセグメント23、渡りコイルセグメント24は、メインコイルセグメント22と同様の折曲部及び一対の脚部を有する。ただし、サブコイルセグメント23の一対の脚部同士の間隔は、メインコイルセグメント22よりも1ピッチ分小さい。また、渡りコイルセグメント24の一対の脚部32同士の間隔は、メインコイルセグメント22よりも1ピッチ分大きい。サブコイルセグメント23、渡りコイルセグメント24は、メインコイルセグメント22と同様にステータコア6に取り付けられる。
サブコイルセグメント23、渡りコイルセグメント24は、それぞれ溶接によって所定のメインコイルセグメント22に接続されることで、複数のメインコイルセグメント22と共に
図3に示した三相交流回路の並列コイル20を構成する。
【0022】
図4においては、並列コイル20の一部を成すコイル構成体21を示している。同一のコイル構成体21を構成する複数のメインコイルセグメント22は、
図8のようにスロット12のうち互いに隣り合う2つのレイヤーLYに対応するように配される。
並列コイル20は、複数のコイル構成体21をステータコア6の径方向に配列し、これらを互いに接続することで構成される。本実施形態の並列コイル20は、4つのコイル構成体21によって構成される。このため、同一の並列コイル20を構成する複数のメインコイルセグメント22は、
図8のようにステータコア6の径方向に並ぶ8つのレイヤーLYに対応するように配される。このようにして、複数のメインコイルセグメント22がステータコア6の径方向に配列される。
【0023】
前述したように、ステータコア6の周方向におけるスロット12同士の間隔は、ステータコア6の径方向内側に向かうにしたがって小さくなる。このため、
図9,10に示すように、径方向外側のレイヤーLYに対応するメインコイルセグメント22における一対の脚部32同士の間隔L1は、径方向内側のレイヤーLYに対応するメインコイルセグメント22における一対の脚部32同士の間隔L1よりも大きい。具体的には、
図9に示すように、最内周レイヤーLY1に対応するメインコイルセグメント22A(最内周メインコイルセグメント22A)における一対の脚部32同士の間隔L1Aが最も小さい。一方、
図10に示すように、最外周レイヤーLY8に対応するメインコイルセグメント22B(最外周メインコイルセグメント22B)における一対の脚部32同士の間隔L1Bが最も大きい。
【0024】
また、
図9,10に示すように、折曲部31の折曲角度θは、複数のメインコイルセグメント22の間で所定の範囲内に収まる。このため、径方向外側のレイヤーLYに対応するメインコイルセグメント22における折曲部31の軸方向の高さ寸法H1は、径方向内側のレイヤーLYに対応するメインコイルセグメント22における折曲部31の高さ寸法H1よりも大きくなる。具体的には、
図9に示すように、最内周メインコイルセグメント22Aにおける折曲部31の高さ寸法H1Aが最も小さい。一方、
図10に示すように、最外周メインコイルセグメント22Bにおける折曲部31の高さ寸法H1Bが最も大きい。
なお、本明細書において、高さとは、ティース11の端部を基準とした軸方向の距離を指すことがある。例えば、ロータシャフト4を水平に配置した場合、左右方向が高さ方向と表現されることがある。
【0025】
<スペーサ>
図2,6に示すように、スペーサ8(以下、第一スペーサ8とも呼ぶ。)は、ステータコア6の軸方向の一方の端部14に配される。
図6~9に示すように、第一スペーサ8は、コイル支持部41を備える。
コイル支持部41は、ステータコア6の軸方向においてステータコア6の一方の端部14に対応するティース11の端部と、メインコイルセグメント22の折曲部31との間に配される。
【0026】
コイル支持部41は、ステータコア6の軸方向から見て、ティース11に対応する形状に形成されている。すなわち、コイル支持部41は、ティース11と同様に、ステータコア6の周方向における幅寸法がステータコア6の径方向内側に向かうにしたがって小さくなるように形成されている。本実施形態において、コイル支持部41は、ステータコア6の周方向におけるティース11の両端から突出しないようにティース11の端部に配される。本実施形態におけるコイル支持部41の幅寸法は、ティース11の幅寸法と等しい。なお、コイル支持部41の幅寸法は、例えばティース11の幅寸法より小さくてもよい。
【0027】
コイル支持部41は、ステータコア6の軸方向においてメインコイルセグメント22の折曲部31を支持する支持面42を有する。ステータコア6の軸方向における支持面42の高さ位置は、ステータコア6の径方向外側において低く、かつ、ステータコア6の径方向内側において高い。すなわち、ステータコア6の径方向内側における、ティース11の端部から支持面42までの距離が、ステータコア6の径方向外側における、ティース11の端部から支持面42までの距離よりも長い。
【0028】
本実施形態の支持面42は、ステータコア6の径方向において階段状に形成されている。すなわち、支持面42は、ステータコア6の径方向に並べられ、ステータコア6の径方向の外側から内側に向かうにしたがって高さ位置が不連続に高くなる複数(二つ以上)の支持領域43を有する。各支持領域43は、ステータコア6の軸方向に直交する平坦な面に形成されている。そして、ステータコア6の一方の端部14から最も径方向内側に位置する支持領域43A(最内周支持領域43A)に至るコイル支持部41の高さ寸法H2Aが最も大きい。一方、ステータコア6の一方の端部14から最も径方向外側に位置する支持面42の支持領域43B(最外周支持領域43B)に至るコイル支持部41の高さ寸法H2Bが最も小さい。
【0029】
本実施形態の支持面42は、4つの支持領域43を有する。各支持領域43は、ステータコア6の径方向に隣り合う2つのレイヤーLYに対応する。すなわち、ステータコア6の径方向における各支持領域43の長さ寸法は、2つのレイヤーLYを足し合わせた寸法に対応する。これにより、各支持領域43は、ステータコア6の径方向に隣り合う2つのメインコイルセグメント22の折曲部31を支持する。
【0030】
図6に示すように、本実施形態の第一スペーサ8は、上記したコイル支持部41を複数備える。さらに、第一スペーサ8は、ステータコア6の周方向に配列された複数のコイル支持部41を一体に連結する連結部45を備える。
具体的に、第一スペーサ8は、ティース11と同じ数のコイル支持部41を備える。複数のコイル支持部41は、複数のティース11と同じ間隔でステータコア6の周方向に配列される。連結部45は、このように配列された複数のコイル支持部41を一体に連結するように、環状に形成されている。
【0031】
本実施形態の連結部45には、内側連結部45Aと、外側連結部45Bと、がある。内側連結部45Aは、各コイル支持部41のうちステータコア6の径方向内側に位置する端部に接続される。一方、外側連結部45Bは、各コイル支持部41のうちステータコア6の径方向外側に位置する端部に接続される。なお、連結部45は、例えば内側連結部45A及び外側連結部45Bの一方のみであってもよい。
【0032】
以上のように構成される本実施形態の第一スペーサ8は、電気的な絶縁性を有する。第一スペーサ8は、例えば樹脂材料によって形成されてよい。
【0033】
図1に示すように、本実施形態のステータ3は、ステータコア6の軸方向の他方の端部16に配されるスペーサ9(以下、第二スペーサ9と呼ぶ。)をさらに備える。図示しないが、第二スペーサ9は、第一スペーサ8と同様に、ステータコア6の軸方向においてステータコア6の他方の端部16に対応する複数のティース11の端部に各々配される複数のコイル支持部を備える。また、第二スペーサ9は、第一スペーサ8と同様に、複数のコイル支持部を一体に連結する連結部を備える。
第二スペーサ9のコイル支持部は、ステータコア6の他方の端部16側に突出するメインコイルセグメント22の脚部32の先端部32A(
図5参照)を支持する支持面を有する。ただし、第二スペーサ9では、ステータコア6の軸方向におけるコイル支持部の支持面の高さ位置が、ステータコア6の径方向において変化しない又は略変化しない。すなわち、第二スペーサ9は、ステータコア6の軸方向を厚さ方向とする平板状に形成されている。
【0034】
<作用効果>
本実施形態のステータ3を製造する際には、
図6に示すように、はじめにステータコア6の一方の端部14に第一スペーサ8を配する。次いで、各メインコイルセグメント22の一対の脚部32をステータコア6の一方の端部14側から対応する一対のスロット12に挿入する。本実施形態では、ステータコア6の一方の端部14を鉛直方向上側に向けた状態で、メインコイルセグメント22の脚部32をスロット12に挿入する。なお、図示しないが、サブコイルセグメント23や渡りコイルセグメント24の脚部も同様にスロット12に挿入する。
【0035】
この状態では、
図8~10に示すように、各メインコイルセグメント22の折曲部31がコイル支持部41の支持面42によって支持される。具体的には、一対の脚部32の近傍に位置する折曲部31の両端部が、ステータコア6の周方向における支持面42の縁によって支持される。例えば、最内周メインコイルセグメント22Aの折曲部31は、支持面42の最内周支持領域43Aによって支持される。一方、最外周メインコイルセグメント22Bの折曲部31は、支持面42の最外周支持領域43Bによって支持される。
【0036】
このように折曲部31がコイル支持部41の支持面42によって支持されることで、軸方向においてステータコア6の一方の端部14から折曲部31の頂点33に至る高さ寸法HTは、ステータコア6の一方の端部14から支持面42に至るコイル支持部41の高さ寸法H2と、支持面42から折曲部31の頂点33に至る折曲部31の高さ寸法H1と、を足し合わせた寸法となる。
【0037】
ここで、径方向外側のレイヤーLYに対応するメインコイルセグメント22における折曲部31の高さ寸法H1は、径方向内側のレイヤーLYに対応するメインコイルセグメント22における折曲部31の高さ寸法H1よりも大きい。ただし、支持面42の高さ位置は、ステータコア6の径方向外側において低く、かつ、ステータコア6の径方向内側において高い。このため、径方向外側のレイヤーLYに対応するメインコイルセグメント22と、径方向内側のレイヤーLYに対応するメインコイルセグメント22との間において、ステータコア6の一方の端部14から折曲部31の頂点33に至る高さ寸法HTの差を小さくすることができる、あるいは、当該高さ寸法HTの差をなくすことができる。すなわち、ステータコア6の一方の端部14から折曲部31の頂点33に至る高さ寸法HTを、径方向に配列された複数のメインコイルセグメント22の間で揃えることができる。
【0038】
複数のメインコイルセグメント22の脚部32をスロット12に挿入した後に、
図5に示すように、脚部32の先端部32Aを曲げる。先端部32Aを曲げた後、ステータコア6の他方の端部16から突出した互いに異なるメインコイルセグメント22の脚部32の先端部32A同士を溶接する。この際、ステータコア6の一方の端部14から突出する折曲部31の頂点33をステータコア6の一方の端部14に向けて押さえる。具体的には、ステータコア6の他方の端部16が鉛直方向上側に向くように、ステータコア6を上下反転させた上で、ステータコア6を鉛直方向上側に向く治具Jの平坦な載置面J1上に置くことで、折曲部31の頂点33をステータコア6の一方の端部14に向けて押さえる。
【0039】
ここで、ステータコア6の一方の端部14から折曲部31の頂点33に至る高さ寸法HTは、径方向に配列された複数のメインコイルセグメント22の間で揃っている。また、メインコイルセグメント22の折曲部31は、第一スペーサ8の支持面42により支持され、第一スペーサ8は、ステータコア6の一方の端部14により支持されている。このため、メインコイルセグメント22は治具Jの載置面J1と、第一スペーサ8の支持部の間で固定される。
これにより、メインコイルセグメント22の曲げ加工を行う際、または、溶接を行う際、もしくはその両方において、メインコイルセグメント22が軸方向へ移動し、溶接する脚部32の高さに不均衡が生じることを防ぐことができる。
【0040】
以上説明したように、本実施形態に係るステータ3及びこれを備える回転電機1によれば、コイル支持部41の支持面42の高さ位置がステータコア6の径方向外側において低く、かつ、ステータコア6の径方向内側において高い第一スペーサ8を備える。これにより、複数のメインコイルセグメント22の間で折曲部31の折曲角度θが所定の範囲内に収まっていても、ステータコア6の一方の端部14から折曲部31の頂点33に至る高さ寸法HTを、径方向に配列された複数のメインコイルセグメント22の間で揃えることができる。
【0041】
また、本実施形態に係るステータ3及び回転電機1によれば、コイル支持部41の支持面42がステータコア6の径方向において階段状に形成され、支持面42の各支持領域43がステータコア6の軸方向に直交する平坦な面に形成されている。このため、メインコイルセグメント22の折曲部31を支持面42(支持領域43)に対して線接触させることができる。したがって、メインコイルセグメント22の折曲部31をコイル支持部41によって安定に支持することができる。
【0042】
また、本実施形態に係るステータ3及び回転電機1によれば、第一スペーサ8が、ステータコア6の周方向に配列された複数のコイル支持部41を一体に連結する連結部45を備える。このため、一つの第一スペーサ8をステータコア6の一方の端部14に配するだけで、複数のコイル支持部41を同時に複数のティース11の端部に配することができる。特に、本実施形態の連結部45は、環状に形成され、ティース11と同じ数のコイル支持部41を一体に連結する。このため、一つの第一スペーサ8をステータコア6の一方の端部14に配するだけで、全てのコイル支持部41を同時に全てのティース11の端部に配することができる。したがって、第一スペーサ8を含むステータ3の製造効率を向上できる。
【0043】
また、本実施形態に係るステータ3及び回転電機1によれば、第一スペーサ8が電気的な絶縁性を有するため、ステータ3とコイル7との絶縁を確保することができ、ステータ3の耐久性、信頼性を向上させることができる。
【0044】
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0045】
本発明のステータにおいて、スペーサ8が上記実施形態のように環状に形成される場合には、例えば
図11に示すように、スペーサ8の周方向の一部に切欠46が形成されている。切欠46は、外側連結部45Bの外周縁から径方向内側に窪むように形成されている。スペーサ8に形成される切欠46の数は、単数でも複数でもよい。複数の切欠46は、スペーサ8の周方向に間隔をあけて並んでいればよい。
図11に例示する構成においては、2つの切欠46がスペーサ8の周方向に等間隔で並んでいる。
【0046】
一方、ステータコア6の一方の端部14には、スペーサ8の切欠46に挿入される係止部17を設けられている。
図11に例示する構成において、係止部17は、ステータコア6と別個に形成され、ステータコア6に対して着脱可能に固定される。なお、係止部17は、例えばステータコア6に一体に形成されてもよい。
【0047】
図11に例示した構成では、係止部17をステータコア6に固定した状態でスペーサ8をステータコア6の一方の端部14に配する際に、係止部17をスペーサ8の切欠46に挿入することで、スペーサ8がステータコア6に対してその周方向に位置ずれすることを抑制又は防止できる。すなわち、スペーサ8の各コイル支持部41が、各ティース11に対してステータコア6の周方向に位置ずれすることを抑制又は防止できる。したがって、スペーサ8をステータコア6に対して簡単に位置決めすることができ、ステータの製造効率を向上できる。
なお、係止部17は、スペーサ8をステータコア6の一方の端部14に配し、メインコイルセグメント22をステータコア6に取り付けた後に、ステータコア6から取り外されてよい。
【0048】
本発明のステータにおいては、例えば
図12に示すように、ステータコア6の周方向におけるコイル支持部41の両端に位置する支持面42とコイル支持部41の側面との角部が、支持面42とコイル支持部41の側面とを滑らかに接続する円弧状の湾曲面に形成されてよい。なお、コイル支持部41の側面は、ステータコア6の周方向に向く面である。
支持面42とコイル支持部41の側面との間に湾曲面が形成されていることで、メインコイルセグメント22が支持面42とコイル支持部41の側面との角部に接触しても、メインコイルセグメント22の絶縁被膜が損傷することを防止できる。
【0049】
本発明のステータにおいて、スペーサ8のコイル支持部41は、例えば
図12に示すように、ステータコア6の周方向におけるティース11の両端から突出する突出部47を備えてよい。すなわち、コイル支持部41の幅寸法は、例えばティース11の幅寸法よりも大きくてもよい。
図12に例示する構成において、突出部47は、コイル支持部41のうちステータコア6の軸方向において支持面42側の部位に寄せて位置する。また、ステータコア6の軸方向において突出部47よりもステータコア6の一方の端部14側に位置するコイル支持部41の部位には、ステータコア6の周方向においてティース11の両端よりも内側に窪む窪み部48が形成されている。なお、コイル支持部41には、突出部47が形成されずに、窪み部48が形成されてもよい。または、コイル支持部41には、窪み部48が形成されずに、突出部47が形成されてもよい。
【0050】
さらに、ステータコア6の軸方向に延びるコイル支持部41の窪み部48の側面51と、ステータコア6の一方の端部14に対向するコイル支持部41の対向面52との角部は、面取りされている。すなわち、窪み部48の側面51とコイル支持部41の対向面52との間には、窪み部48の側面51及びコイル支持部41の対向面52の両方に対して傾斜する傾斜面53が形成されている。なお、窪み部48の側面51は、ステータコア6の周方向に向く面である。また、コイル支持部41の対向面52は、ステータコア6の軸方向において窪み部48の側面51に対してステータコア6側に隣り合わせて位置し、ステータコア6の軸方向や窪み部48の側面51に直交する平坦な面である。傾斜面53は、平坦な面であるため、窪み部48の側面51及びコイル支持部41の対向面52に対して、それぞれ90度よりも小さい角度で傾斜する。
窪み部48の側面51とコイル支持部41の対向面52との角部は、例えば、窪み部48の側面51とコイル支持部41の対向面52とを滑らかに接続する円弧状の湾曲面に形成されてもよい。
【0051】
コイル支持部41が突出部47を有する場合には、スロット12に挿入されて、メインコイルセグメント22の脚部32とティース11との間に介在するスロット絶縁紙60を、コイル支持部41の突出部47によってステータコア6の軸方向から支持することができる。これにより、スロット絶縁紙60がステータコア6に対してその軸方向に位置ずれすることを抑制できる。
また、コイル支持部41に窪み部48が形成されている場合には、ステータコア6の一方の端部14から突出するスロット絶縁紙60の突出部位61を窪み部48に収容することができる。
【0052】
また、窪み部48の側面51とコイル支持部41の対向面52との間に傾斜面53や湾曲面が形成されている場合には、スペーサ8をステータコア6の一方の端部14を配する際に、スロット絶縁紙60の突出部位61を容易に窪み部48に入り込ませることができる。具体的に説明すれば、ステータを製造するためには、スロット絶縁紙60をステータコア6のスロット12に挿入した後に、スペーサ8をステータコア6の一方の端部14を配する。この際、スロット絶縁紙60の突出部位61は、窪み部48の側面51とコイル支持部41の対向面52との間の傾斜面53や湾曲面によって窪み部48内に向けて案内される。これにより、スロット絶縁紙60の突出部位61を容易に窪み部48に入り込ませることができる。したがって、ステータの製造を簡単に行うことができる。
なお、窪み部48の側面51とコイル支持部41の対向面52との間に傾斜面53や湾曲面が形成されない場合には、スロット絶縁紙60の突出部位61がコイル支持部41の対向面52に当たりやすくなるため、スロット絶縁紙60の突出部位61を窪み部48に入り込ませることが難しくなる。また、スロット絶縁紙60の突出部位61がコイル支持部41の対向面52に当たると、スロット絶縁紙60の突出部位61が折れ曲がって、ステータコア6とスペーサ8との間に挟まる可能性もある。この場合、スペーサ8がステータコア6に対して部分的に浮き上がり、この部分的に浮き上がったスペーサ8により支持される一部のメインコイルセグメント22が軸方向に移動する。このため、溶接する脚部32の高さに不均衡を生じる。よって、窪み部48の側面51とコイル支持部41の対向面52との間に、傾斜面や湾曲面を形成することが好ましい。
【0053】
本発明のスペーサは、例えば1つのコイル支持部41だけを備えてもよい。
また、本発明においては、例えば
図13に示すように、スペーサ8Eが、複数、かつ、ティース11の数よりも少ない数のコイル支持部41を備えてよい。
図13に例示するスペーサ8Eにおいて、複数のコイル支持部41は、上記実施形態と同様に、複数のティース11と同じ間隔でステータコア6の周方向に配列される。この場合、連結部45は、環状の一部をなす弧状に形成されてよい。
【0054】
このような構成のスペーサ8Eにおいて、コイル支持部41の数は任意であってよいが、ティース11の数の約数であるとよい。例えば、ティース11の数が48個である場合、コイル支持部41の数は、2個、3個、4個、6個、8個、12個、16個、24個であってよい。図示例におけるコイル支持部41の数は、3個である。コイル支持部41の数がティース11の数の約数である場合には、所定数のコイル支持部41を備える一種類のスペーサ8Eを用いるだけで、コイル支持部41を全てのティース11の端部に配することができる。
【0055】
本発明において、コイル支持部41の支持面42は、例えば
図14に示すように、ステータコア6の径方向の外側から内側に向かうにしたがって高さ位置が連続的に高くなるように、ステータコア6の軸方向に対して傾斜する傾斜面であってよい。支持面42が傾斜面であっても、上記実施形態と同様の効果を奏する。ただし、支持面42が傾斜面である場合には、折曲部31が支持面42に対して点接触するため、支持面42は階段状に形成されることがより好ましい。
【0056】
本発明の回転電機は、ステータ3のコイル7に交流電流を流すことでロータ2を駆動回転するモータに限らず、エンジン等の動力によってロータ2を回転させることで発電する発電機であってもよい。
【0057】
本発明のステータにおいて、挿入領域LYは8つ以外であってよい。例えば、4、6、10、12、またはそれ以上の挿入領域LYを有するステータに適用することもできる。
【0058】
本発明の回転電機は、油圧ショベル、ブルドーザ、フォークリフトなどの作業車両に用いる回転電機として好適である。
【符号の説明】
【0059】
1…回転電機、2…ロータ、3…ステータ、4…ロータシャフト、5…ロータコア、6…ステータコア、7…コイル、8,8E…スペーサ、11…ティース、12…スロット、14…一方の端部、17…係止部、22,22A,22B…メインコイルセグメント(コイルセグメント)、23…サブコイルセグメント、24…渡りコイルセグメント、31…折曲部、32…脚部、41…コイル支持部、42…支持面、43,43A,43B…支持領域、45,45A,45B…連結部、46…切欠、47…突出部、48…窪み部、51…側面、52…対向面、53…傾斜面、O…軸線、θ…折曲部31の折曲角度