(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-06
(45)【発行日】2022-09-14
(54)【発明の名称】自動化サービス小売システム及び方法
(51)【国際特許分類】
B65G 61/00 20060101AFI20220907BHJP
G06Q 10/08 20120101ALI20220907BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20220907BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20220907BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20220907BHJP
【FI】
B65G61/00 550
G06Q10/08
G06Q30/06
G07G1/12 301Z
B65G1/137 E
(21)【出願番号】P 2019526569
(86)(22)【出願日】2017-11-17
(86)【国際出願番号】 US2017062423
(87)【国際公開番号】W WO2018094286
(87)【国際公開日】2018-05-24
【審査請求日】2019-11-07
(32)【優先日】2016-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517420902
【氏名又は名称】アラート イノヴェイション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】ラート ジョン ジー
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-161612(JP,A)
【文献】国際公開第01/069552(WO,A1)
【文献】特開昭47-015872(JP,A)
【文献】特表2009-535285(JP,A)
【文献】特開2004-139194(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0288696(US,A1)
【文献】米国特許第05186281(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137,61/00
G06Q 10/08, 30/06
G07G 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動化店舗であって、
特定の交換不能商品の抜き取りのために1又は2以上の交換不能商品を顧客又は顧客プロキシに提示するように構成された市場と、
前記市場から物理的に分離された自動化履行セクションであって、前記顧客によって選択された1又は2以上の交換可能商品の注文を受信するように構成され、保管構造からの容器の保管及び取り出しが可能な少なくとも1つの移動ロボットを含む自動化履行システムであって、該少なくとも1つの移動ロボットが、前記1又は2以上の交換可能商品を含む1又は2以上の容器を抜き取り、ピッカーが、前記顧客への配達のために該1又は2以上の交換可能商品を1又は2以上の注文品容器に入れる、自動化履行システムを含む、自動化履行セクションと、
前記1又は2以上の注文品容器を前記自動化履行セクションから前記顧客又は配達プロキシまで配達するように構成された配達セクションと、
を含み、
前記配達セクションは、前記移動ロボットが移動する第1の側と前記顧客又は配達プロキシが移動する第2の側との間の境界を規定する注文品配送ステーションであって、前記注文
品配送ステーションの前記第1の側から、移動ロボットから棚に注文品容器を受け取り、前記注文
品配送ステーションの前記第2の側を介して、前記棚の前記注文品容器を前記顧客に提供する、注文品配送ステーションを備えることを特徴とする自動化店舗。
【請求項2】
前記注文品配送ステーションは、前記自動化
履行セクションの外部にあることを特徴とする請求項1に記載の自動化店舗。
【請求項3】
前記注文品配送ステーションは、単一の顧客のための複数の注文品容器を含み、前記複数の注文品容器は、異なる温度ゾーンから得られた顧客品目を含むことを特徴とする請求項1に記載の自動化店舗。
【請求項4】
前記注文品配送ステーションは、3以上の注文品容器を含むことを特徴とする請求項1に記載の自動化店舗。
【請求項5】
前記配達セクションは、少なくとも2組の注文品配送ステーションを含み、一方は店舗内の顧客によりアクセス可能であり、他方は店舗外での引き取りのために顧客によりアクセス可能であることを特徴とする請求項1に記載の自動化店舗。
【請求項6】
前記注文品配送ステーションの前記第2の側は、駐車プラットフォーム又は駐車場からアクセス可能であることを特徴とする請求項1に記載の自動化店舗。
【請求項7】
前記少なくとも1つの移動ロボットは、顧客の駐車した自動車に位置する前記注文品配送ステーションに、注文品容器を配達するように構成されたロボットを含むことを特徴とする請求項1に記載の自動化店舗。
【請求項8】
前記ロボットは、前記自動化履行セクションから、顧客の駐車した自動車に位置する前記注文品配送ステーションに、移動するようにさらに構成されたことを特徴とする請求項
7に記載の自動化店舗。
【請求項9】
前記市場は、前記自動化履行セクションの下方に位置することを特徴とする請求項1に記載の自動化店舗。
【請求項10】
前記市場は、前記自動化履行セクションの上方に位置することを特徴とする請求項1に記載の自動化店舗。
【請求項11】
前記少なくとも1つの移動ロボットは、前記保管構造に対して水平及び垂直に移動して、前記保管構造の異なる水平及び垂直位置から容器を保管して取り出すように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の自動化店舗。
【請求項12】
前記保管構造は、通路によって分離され、複数の保管レベルを有する複数のラック構造を含むことを特徴とする請求項1に記載の自動化店舗。
【請求項13】
前記市場は、交換可能商品および交換不能商品に関する情報を表示する複数のディスプレイ画面を含むことを特徴とする請求項1に記載の自動化店舗。
【請求項14】
前記市場における前記複数のディスプレイ画面のうちの1つのディスプレイ画面は、交換不能商品に隣接して配置され、
前記1つのディスプレイ画面は、前記交換不能商品に関連する情報を表示することを特徴とする請求項
13に記載の自動化店舗。
【請求項15】
前記注文品配送ステーションは、前記自動化店舗内の冷蔵庫への移動ロボットによる転送のために、顧客又は顧客プロキシから商品を受け取るように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の自動化店舗。
【請求項16】
自動化店舗で買物をする方法であって、
買物端末を利用して自動履行のための1又は2以上の交換可能商品を発注する段階と、
交換不能商品履行セクション内で1又は2以上の交換不能商品を収集して集計する段階と、
を含み、
1又は2以上の交換不能商品を収集して集計する前記段階は、
前記1又は2以上の交換不能商品のうちの交換不能商品に関連付けられた第1の識別子を取り込む段階と、
前記交換不能商品を計量するためのスケールを識別する第2の識別子を取り込む段階と、
前記スケール上で前記交換不能商品を計量する段階と、
前記交換不能商品の前記第1の識別子を、該交換不能商品を計量する前記スケールの前記第2の識別子に関連付ける段階と、
前記第1の識別子、前記第2の識別子、前記交換不能商品の重量、及び前記第1及び第2の識別子の前記関連付けに基づいて前記交換不能商品の価格を決定する段階と、
前記1又は2以上の交換可能商品の注文を受信する段階と、
前記1又は2以上の交換可能商品と前記1又は2以上の交換不能商品の注文を組み合わせる段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記第1及び第2の識別子を関連付ける前記段階は、入力デバイスを用いた該第2の識別子の前記取り込みを該同じ入力デバイスを用いた該第1の識別子の前記取り込みの直後に検出する段階を含むことを特徴とする請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記1又は2以上の交換可能商品及び前記1又は2以上の交換不能商品を検証する段階を更に含むことを特徴とする請求項
16に記載の方法。
【請求項19】
前記1又は2以上の交換可能商品及び前記1又は2以上の交換不能商品に対する支払を受信する段階を更に含むことを特徴とする請求項
16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実店舗及びオンライン買物方法及びシステムを組み合わせるのに適する小売場所での自動化サービスのためのシステム及び方法に関する。特に、本発明は、複合自動化及びセルフサービス買物体験を提供する小売場所に関する。
【背景技術】
【0002】
1916年のClarence Saundersによるその発明(米国特許第1,242,872号明細書)以来、セルフサービス店舗は、百年後に総称「店舗」がデフォルトでセルフサービス店舗を意味する程度までに小売業界を支配するようになった。実際に、多くの人々、特に小売業者にとって実店舗型小売モデル又はシステムの異なる形態を想像することさえ困難である。
【0003】
1990年代後半のインターネットの出現以来、特にAmazon・インコーポレーテッドのようなオンライン小売業者によって実施されているような電子商取引の利点は、消費者に彼らの買物の着実に増加する割合がオンラインシステムにシフトすることを納得させた。僅か20年後に、電子商取引は、そのようなオンラインサービスが、現在専門家によってセルフサービスモデルの下で運用している実店舗型小売業に対して存在の脅威を呈すると見られるほど、一般的に対面小売買物にとって非常に破壊的になっている。
【0004】
しかし、実店舗型場所及びオンライン買物方法及びシステムの両方は、一部の欠点に遭遇している。実店舗型場所に関して、セルフサービス店舗モデルは、インターネットの創造と共に時代遅れになり、小売業者は、オンラインで買物をする時に低価格及び利便性を提供することができるオンライン小売業者に市場シェアを明け渡している。セルフサービス店舗と比較してオンライン買物にはいくつかの説得力のある利点がある。例えば、顧客は、店舗に足を運ぶことを必要とせずに単純に電子的に注文することができ、小売業者は(顧客ではなく)、品目を抜き取り「及び出荷して注文を履行することに責任がある。その結果、オンライン買物は、セルフサービスモデルの必要悪である万人に嫌われるレジ待ちの列に耐える必要性を排除するという追加の利益を可能にする。オンラインで買物をすることの追加の利点は、顧客が、どの場所からどの時刻でも注文することができること、履行センターが個々の実店舗よりも遥かに大きい保管容量を有するので、かつよりロングテールの製品が経済的見地から仕入れられて単一店舗で買物をする場合よりも遥かに広範な顧客プールからの集約された要求に仕えることができるので、製品の品揃えをより広範に大きくすることができること、一連の強力な意思決定支援ツールが、オンラインで、特に製品レビューで買物客に利用可能であること、及び注文品を通常は顧客にとって非常に便利である顧客の自宅まで配達することができることである。
【0005】
オンライン小売業に関して、オンライン注文の普及は、異なる製品及び店舗カテゴリにわたって非均一であり、食品における普及は、他の全ての主要カテゴリよりも劇的に低い。この相違の理由の一部は、確かに食品腐敗制約及び配達機能の得られる物流複雑性に対処する必要があることである。しかし、より根本的な理由は、オンラインに対する実店舗型場所のその相対的な利点が、他のどのカテゴリよりも食品では遥かに重要であることである。
【0006】
特に、顧客の観点からは、実店舗型小売業は、(1)即時性、すなわち、注文履行が現地で保管された抜き取り「ストックから非常に迅速に行えること、(2)顧客が製品をそれらを購入する前に物理的に検査する機会(例えば、交換不能、損傷など)、(3)サービス提供する店内の販売職員の利用可能性、及び(4)刺激的な店内体験及び顧客が大切にする社会的交流を提供する機会を含むオンライン小売業と比べたいくつかの利点を有する。
【0007】
オンライン買物と対面セルフサービス買物の間のギャップを埋めようとして、実店舗型小売業者は、電子商取引に進出しており、顧客に対してオンラインで彼らの注文を発注して店舗でそれらを引き取るか又はそれらを彼らの自宅まで配達させる機会を提供している。しかし、セルフサービス小売業者によって実施されるオンライン注文方法は、小売業者に注文品を抜き取るコスト(セルフサービス顧客が小売業者に対して通常は無料で行うタスク)を負うことを要求し、かつこれらの追加コストを網羅するための値上げからの競合圧力によって抑制される。更に、これらの注文品の店内での抜き取り「は、セルフサービス顧客にとって非常に非効率かつ有害であり、比較的少ない販売量でさえも、履行を専用施設に移行することを小売業者に強いる。オンライン販売を提供している実店舗型小売業者は、一般的に、売上高を増大することなく変動コスト及び固定コストの両方の増加を体験している(すなわち、人々は、彼らがオンラインで注文するのでより多くは食事しない)。従って、この「マルチチャネル」モデルは、最終的には複雑な戦略であり、成功裏に実施することが困難である。小売業者のオンラインへの移行が成功裏であるほど、小売業者が店舗の閉鎖又は倒産を強いられることになるのが速い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】米国特許第1,242,872号明細書
【文献】米国特許第9,139,363号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0288696号明細書
【文献】米国特許出願第15/171,802号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
オンライン小売業者と競合することができる実店舗型場所で顧客に対する最適買物体験を実施することができるシステム及び方法に対する必要性が存在する。本発明は、他の望ましい特性を有することに加えて、この必要性に対処する更に別のソリューションに向けられる。具体的には、本発明は、顧客体験及び小売業者収益性の両方に関して、セルフサービス実店舗型小売モデル及びオンライン小売業者型モデルの両方よりも明らかに優れている実店舗型小売場所で実施される自動化サービス運用モデルを可能にする。特に、本発明は、セルフサービスモデル小売場所を商品の全部又は一部のための高度に自動化された注文履行センターに変換する方法及びシステムを食品小売業者を含む小売業者に提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の例示的実施形態により、自動化店舗を提供する。自動化店舗は、自動化履行セクションと、レジセクションを含む買物セクションと、配達セクションとを有する建物を含む。買物セクションは、注文選択に対して交換可能商品を顧客に提示する模擬市場と、擬似市場から1又は2以上の交換可能商品を選択するための1又は2以上の買物端末と、カスタム抜き取り「式選択のために1又は2以上の交換不能商品を提示する1又は2以上の抜き取り「ステーションとを含む。自動化履行セクションは、自動化履行システムを含む。自動化履行システムは、通路によって分離された複数のラックモジュールを含み、かつ複数の保管レベルを有する保管構造を含み、保管構造は、空の保管トートの時に空であり、保管トートの時は各々を収容し、注文品トートの時は注文品を収容し、又はその組合せである複数のトートを保管する。自動化履行システムはまた、トートを保管してそれを保管構造から取り出すことができる少なくとも1つの移動ロボットを含み、自動化履行システムは、1又は2以上の交換可能商品を抜き取り、かつ1又は2以上の交換可能商品を顧客に配達するために1又は2以上の注文品トートに編成する。レジセクションは、1又は2以上の抜き取り「ステーションから抜き取られた1又は2以上の交換不能商品を受け入れる1又は2以上の交換不能商品引き渡しステーションと、顧客が1又は2以上の交換可能商品及び1又は2以上の交換不能商品に対する支払をレンダリングすることを可能にする構成を有する1又は2以上のレジ端末とを含む。配達セクションは、自動化履行セクションからの1又は2以上の交換可能商品を買物セクションから抜き取られた1又は2以上の交換不能商品と組み合わせて配達バンドルにする融合モジュールと、配達バンドルを受け入れ、かつ顧客が配達バンドルの配達を取るために到着するまで割り当てられた場所に配達バンドルを保管する引取ステーションとを含む。
【0011】
本発明の態様により、模擬市場は、走査可能な画像又はコードである1又は2以上の交換可能商品の仮想又は有形表示を含む。
【0012】
本発明の態様により、1又は2以上の買物端末は、注文選択のために購入可能な商品を顧客に提示する。
【0013】
本発明の態様により、抜き取り「ステーションは、顧客が交換不能商品を直接手で抜き取ることを可能にする。抜き取り「ステーションはまた、顧客からの命令に基づいて交換不能商品をカスタム抜き取るピッカーを含むことができ、ピッカーは、人間であり、及び/又はピッカーはロボットである。
【0014】
本発明の態様により、引き渡しステーションは、1又は2以上の交換不能商品を識別するように構成された評価ツールを含む。評価ツールは、重量を決定するためのスケールと、画像、ラベル、又はコードを読み取るための光学スキャナと含む。
【0015】
本発明の態様により、1又は2以上の交換不能商品は、買物セクション内の1又は2以上のトートに置かれる。1又は2以上の交換不能商品引き渡しステーションは、1又は2以上の交換不能商品を収容するトートを受け入れる。配達バンドルは、1又は2以上の交換可能商品、1又は2以上の交換不能商品、又は両方を収容する1又は2以上の買物バッグを含む。配達バンドルは、1又は2以上の買物バッグを含むことができる。
【0016】
本発明の態様により、融合モジュールは、1又は2以上の交換不能商品及び1又は2以上の交換可能商品をトートから取り出し、かつそれらを好ましい配置で買物バッグの中に組み合わせる。例示的配置は、品目の重量に基づいており、より重い品目が買物バッグの底部上に置かれ、より軽い品目は上部に置かれる。例示的配置はまた、食料品が買物バッグに一緒に置かれ、非食料品が食料品とは別に買物バッグに一緒に置かれるように品目の内容に基づいている。例示的配置は、更に、品目のパッケージングの粉砕性に基づいている。
【0017】
本発明の態様により、買物セクションは、自動化店舗の地表面上にあり、自動化履行セクションは、買物セクションの上方にある。
【0018】
本発明の態様により、自動化履行セクションは、自動化店舗の地表面上にあり、買物セクションは、自動化履行セクションの上方にある。
【0019】
本発明の態様により、自動化履行セクションは、複数のロボットによる自動化抜き取り「に向けて構成された保管システムに交換可能商品の在庫を含む。交換可能商品は、自動化履行システムのラックモジュールに保管されたトートに配置することができる。
【0020】
本発明の態様により、少なくとも1つの移動ロボットは、保管構造全体を通して水平及び垂直にそれ自体で推進し、トートを保管構造に入れ、トートを保管構造から取り出し、かつトートを搬送する。
【0021】
本発明の例示的実施形態により、自動化店舗での自動化注文履行の方法を提供する。本方法は、自動化店舗で1又は2以上の商品に対する少なくとも1つの注文を顧客から受信する段階と、複数のロボットを開始して抜き取り「ステーションで抜き取るための1又は2以上の商品を在庫から引き出す段階とを含む。本方法はまた、少なくとも1つの注文内の1又は2以上の商品のための商品を含む在庫品トートを在庫から引き出し、かつトートを抜き取り「ステーションと配達トートから1又は2以上の商品を引き出す抜き取り「ステーションのピッカーとに配達するように構成された複数のロボットを含む。本方法は、更に、少なくとも1つの注文に関連付けられた注文品トートに1又は2以上の商品を梱包する段階と、完了した注文品トートを顧客に配達する段階とを含む。
【0022】
本発明の例示的実施形態により、少なくとも1つの注文は、遠隔場所から発するオンライン注文及び自動化店舗から発する対面注文のうちの一方である。少なくとも一方の注文のうちの各注文に対して複数のロボットを開始する段階は、注文の発生源に基づいて優先順位付けすることができる。
【0023】
本発明の例示的実施形態により、自動化店舗サービスモデルを実施するためのシステムを提供する。システムは、少なくとも1人の顧客から少なくとも1つの注文を受信するように構成された注文処理ツールと、少なくとも1人の顧客によって手で抜き取られた1又は2以上の交換不能商品を集計するように構成された交換不能商品履行ツールとを含む。システムはまた、少なくとも1つの注文内に含まれる1又は2以上の交換可能商品を抜き取るように自動化ロボットに命令するように構成された自動化サービス履行ツールと、1又は2以上の交換不能商品を検証し、1又は2以上の交換不能商品及び1又は2以上の交換可能商品に対する支払を少なくとも1人の顧客から受信し、かつ1又は2以上の交換可能商品を少なくとも1人の顧客に配達するように構成された配達履行ツールとを含む。
【0024】
本発明の例示的実施形態により、自動化店舗で買物をする方法を提供する。本方法は、買物端末を利用して自動化履行のための1又は2以上の交換可能商品を選択する段階と、交換不能商品履行セクションで1又は2以上の交換不能商品を収集かつ集計する段階と、1又は2以上の交換可能商品及び1又は2以上の交換不能商品を検証してそれに対して支払う段階と、1又は2以上の交換可能商品の配達を受け入れる段階とを含む。
【0025】
本発明の例示的実施形態により、自動化店舗を提供する。自動化店舗は、買物セクションを含む。買物セクションは、顧客が自動化履行システムによる履行のための1又は2以上の交換可能商品を閲覧して選択することを可能にする構成を有する1又は2以上の買物端末と、顧客が顧客によって手で抜き取る選択のための1又は2以上の交換不能商品を閲覧して選択することを可能にする構成を有する交換不能商品履行セクションとを含む。自動化店舗はまた、履行セクションを含む。履行セクションは、顧客への配達のための1又は2以上の交換可能商品を抜き取る自動化履行システムと、顧客が1又は2以上の交換可能商品及び1又は2以上の交換不能商品に対する支払をレンダリングすることを可能にする構成を有する1又は2以上のレジキオスクと、1又は2以上の交換可能商品が自動化履行システムによって顧客に配達される配達履行セクションとを含む。
【0026】
本発明の例示的実施形態により、自動化店舗は、買物セクションを含む。買物セクションは、顧客が自動化履行システムによる履行のための1又は2以上の交換可能商品を閲覧して選択することを可能にする構成を有する製品選択機構と、顧客が1又は2以上の交換不能商品を閲覧して選択することを可能にする構成を有する交換不能商品履行セクションとを含む。自動化店舗はまた、履行セクションを含む。履行セクションは、顧客への配達のために選択された1又は2以上の交換可能商品を抜き取る自動化履行システムと、顧客が1又は2以上の交換可能商品及び1又は2以上の交換不能商品に対する支払をレンダリングすることを可能にする構成を有する支払システムと、1又は2以上の交換可能商品が自動化履行システムによって顧客に配達される配達履行セクションとを含む。
【0027】
本発明の例示的実施形態により、製品選択機構は、代表的製品パッケージング、走査可能製品画像、又は仮想電子表示式選択可能製品ユーザインタフェースのうちの1又は2以上を含む。
【0028】
本発明の例示的実施形態により、支払システムは、1又は2以上の対話型キオスクを含む。支払システムはまた、支払を実行するために顧客デバイスによってアクセスされる仮想支払システムを含むことができる。
【0029】
本発明の例示的実施形態による自動化店舗である。自動化店舗は、顧客が購入のための1又は2以上の商品の表示を提供する顧客買物区域を含む買物セクションと、履行セクションとを含む。履行セクションは、自動化店舗で顧客への配達のために選択された1又は2以上の商品を抜き取る自動化履行システムを含む。
【0030】
本発明の例示的実施形態により、買物セクションは、顧客が自動化履行システムによる履行のための1又は2以上の交換可能商品を閲覧して選択することを可能にする構成を有する製品選択機構を含む。買物セクションはまた、顧客が購入のための1又は2以上の交換不能商品を閲覧して選択することを可能にする構成を有する交換不能商品履行セクションを含むことができる。
【0031】
本発明の例示的実施形態により、自動化店舗は、顧客が1又は2以上の交換可能商品及び1又は2以上の交換不能商品に対する支払をレンダリングすることを可能にする構成を有する支払システムを更に含む。自動化店舗はまた、1又は2以上の交換可能商品が自動化履行システムによって顧客に配達される配達履行セクションを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明のこれら及び他の特徴は、添付図面と併せて以下の詳細説明を参照することによってより完全に理解されるであろう。
【0033】
【
図1】本発明の態様による段階を実施するための例示的モデルを示す図である。
【
図2】本発明の態様による段階を実施するための例示的システムを示す図である。
【
図3A】本発明の態様による段階を実施するための店舗の例示的構造を示す図である。
【
図3B】本発明の態様による段階を実施するための店舗の例示的構造を示す図である。
【
図3C】本発明の態様による段階を実施するための店舗の例示的構造を示す図である。
【
図4A】本発明の態様による段階を実施するための店舗の内部レイアウトの例示的表現を示す図である。
【
図4B】本発明の態様による段階を実施するための店舗の内部レイアウトの例示的表現を示す図である。
【
図4C】本発明の態様による段階を実施するための店舗の内部レイアウトの例示的表現を示す図である。
【
図5】本発明の態様による買物セクションと配達セクションの間の例示的移行を示す図である。
【
図6A】本発明の態様による例示的仮想模擬市場を示す図である。
【
図6B】本発明の態様による例示的物理模擬市場を示す図である。
【
図6C】本発明の態様による例示的物理模擬市場を示す図である。
【
図7】本発明の態様による使用される買物バッグを含む注文品トートを示す図である。
【
図8】本発明の態様による配達方法の例示的実施例を示す図である。
【
図9】本発明の態様によるモデルの作動を描く例示的流れ図である。
【
図10】本発明の態様による処理を実施するための高レベルアーキテクチャの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の例示的実施形態は、実店舗型小売場所を用いて実施される自動化サービス店舗とセルフサービス店舗との組合せに関するものである。店舗及び対応する実施方法は、実店舗型場所に展開されたロボットがオンライン又は店内のいずれかで顧客によって発注された交換可能商品(例えば、予め包装された商品)の注文を満たす自動化サービスモデルである。実店舗型場所での店舗が提供され、この店舗は、顧客が手で抜き取ることを好む交換不能商品又は「新鮮な」品目(例えば、生鮮品、農産物など)の自動化サービスのためのフロントエンド買物セクションを含む。店舗はまた、他の商品(例えば、包装商品、乾物など)のためのバックエンド自動化注文履行セクションを含む。例示的実施形態により、顧客は、自動化システムを使用して抜き取られる包装商品の注文を発注し、交換不能商品を手で抜き取る。2つの商品セットは、まとめられて(レジ及び支払の後)、実店舗型場所での配送ステーションにおいて、顧客又は現地又は遠隔場所にいる顧客に搬送する配達プロキシに配送される。
【0035】
食品小売業の例示的実施例では、通常は店舗の周辺売り場に位置する食肉及び農産物のような交換不能商品と、通常は店舗の中心にわたる棚に位置する交換可能商品との間には重要な相違がある。商品のこの相違は、品目の互換性、すなわち、「交換性」に関連する。交換可能商品に関して、所与の最小在庫管理単位(SKU)の全ての「各々」は、顧客に重要な全ての点で互いに本質的に同一であり、従って、顧客の観点から交換可能である。従って、顧客は、小売業者に対してその顧客の交換可能商品の全てを選択させることに満足する。しかし、交換不能商品の場合に、所与のSKUの各々は、食肉中の霜降り及び欠陥、色、並びに農産物の熟度のような顧客に対して重要な属性の点で異なるものである可能性があるために、顧客は、顧客自身で抜き取り「を行うことを好む。従って、多くの顧客(全部ではないが)は、小売業者に選択を委ねるのではなく、顧客自身で交換不能商品を選択することを好む。このように直接検査によって農産物を選択することを好むことは、食品におけるオンライン小売の普及がどのような理由で他のほとんど全ての取引カテゴリよりも非常に遅れているかに関するファクタとなっている。
【0036】
本発明の開示の目的に対して、どの特定の各々が在庫から選択されるかに関して顧客が無関心である所与の商品又は製品の個々の品目単位又は各々が十分に同一である場合に、この商品の各々は「交換可能」と見なすことができる。逆に、どの特定の各々が選択されるかに関して顧客が好みを有する可能性があるような所与の商品の個々の各々が互いに異なる場合に、これら商品は「交換不能」であると見なされる。販売業者との関連で、セルフサービスモデルは、交換可能製品に関する顧客体験にほとんど価値を付加しないが、本発明に関して説明する自動化サービスを実施する店舗は、顧客が顧客自身の交換可能商品の各々を抜き取る必要性を排除することによって重要な価値を付加する。しかし、多くの顧客に対して、ほとんどの場合に、セルフサービスは、実際には特定の各々の選択に関する完全な制御を交換不能製品に与えることによって交換不能製品に関する顧客体験に価値を付加し、従って、好ましい注文履行方法であると考えられる。他の顧客に関して又は他の場合に、自動化サービスの利点は、自己選択よりも多い価値を付加し、従って、好ましい履行方法であると考えられる。
【0037】
本発明の自動化サービスモデルにおける顧客体験は、(a)交換可能商品に対する全ての注文の履行を自動化し、交換可能商品市場を完全に仮想化すること、(b)顧客がその手で選択することを望む交換不能商品の特定の各々を選択することを可能にするセルフサービス交換不能商品市場を提供すること、及び(c)任意的に、顧客が交換不能商品をオンラインで注文し、手動抜き取り「、自動化抜き取り「、又はその組合せによってこれらの注文を履行することを可能にすることによって最大になる。本発明の自動化サービスモデルは、このモデルの要求の厳しい要件を満たすことができる自動化注文履行(「各々-抜き取り「」)技術が存在する場合にのみ実施可能である。従って、従来のシステムは、本明細書に説明するように自動化ロボットを利用して注文を履行することができるエンドツーエンド小売システムを実質的に作動させることができなかった。
【0038】
当業者は理解するように、自動化サービスモデルは、あらゆるタイプの販売業者を用いて実施することができる。例えば、自動化サービスモデルは、食料雑貨品店、ホームセンター、手芸用品店、消費者製品店、又はその組合せ(例えば、スーパーストア)を用いて実施することができる。販売業者のタイプの各々において、商品は、本発明により説明するように、交換可能商品及び交換不能商品として分類することができる。特に、交換可能商品は、顧客がこれらの商品を自身で抜き取るか否かに通常は顧客が関心がない場合の自動化履行に適する商品であり、交換不能商品は、顧客が自身で検査して手で抜き取ることを好む商品である。例えば、ホームセンターでは、買物客によって選択される交換不能商品は、木材、厳選された建築材料(例えば、乾式壁、合板など)、特殊な金属製品、植物のような品目を含むことができる。ホームセンターの例を続けると、交換可能商品均等物は、予め梱包された金属製品、付属備品、パイプ取付具、電球などを含むことができる。当業者は理解するように、一部の商品は、個人の検査のための展示品又は見本品を有する場合があるが、依然として交換可能品目として履行することができる。例えば、店舗は、購入前に顧客が触れて検査することを望む可能性があるフローリング、カーペット、タイルなどのための見本品又は展示品を有する場合がある。
【0039】
本発明の自動化サービスモデルを実施するのに理想的な別の販売業者の例は、食料雑貨品店である。本発明の開示は食料雑貨品店に着目しているが、当業者は、本発明が本発明の開示の範囲から逸脱することなく他の多数の量販店実店舗型形態(例えば、ホームセンター、消費者製品店、科学技術店など)を用いて実施することができることを理解するであろう。そのような他の態様は、本発明と併せて使用されることを意図している。
【0040】
全体を通して類似の要素が類似の参照符号に示されている
図1から
図10は、本発明による自動化サービス小売システム及び方法の例示的実施形態を示している。本発明は、図面に示されている例示的実施形態を参照して説明されるが、多くの代替形態が本発明を具現化することができることを理解しなければならない。更に、当業者は、本発明の主旨及び範囲に従った方法で開示の実施形態のパラメータを変更するための様々な方法を理解するであろう。
【0041】
図1は、自動化サービスモデル100の例示的実施形態を示している。特に、
図1は、本発明の自動化サービスモデル100を構成する主要構成要素を示している。自動化サービスモデル100の主要構成要素は、限定するものではないが、注文処理102、交換不能商品履行104、自動化注文履行106、及び配達履行108を含む。本発明の例示的実施形態により、注文処理102は、顧客から注文を受け入れ(対面又はオンラインで)、適切なシステム(例えば、交換不能商品、自動化交換可能商品など)又はシステムの組合せを提供してこの注文を履行することを含む。同じく交換不能商品に対する注文は、オンラインで発注することができるが、その大部分は、顧客が同一ではない個々の品目単位を自身で選択することができるように、顧客自身によって店舗で抜き取られる。
【0042】
本発明の例示的実施形態により、交換不能商品履行104は、店舗300内の顧客によって特定の品目が選択された状態での交換不能商品を購入のための処理、システム、及び方法を含む。交換不能商品は、本質的に同一ではない商品が目視検査され、物理的に検査されて選択されるように顧客に利用可能になる。交換不能商品履行104の処理、システム、及び方法は、交換不能商品(例えば、農産物、食肉など)の保管容器(例えば、売り場の陳列ケース606)及び顧客履行ツール(例えば、発注、支払、又はレジキオスク618など)を含む買物セクション302内で実行され、顧客が自身の商品を抜き取ることが可能になる。当業者は理解するように、「交換不能」商品は、従来の交換不能商品モデル、及び/又は自動化サービスモデル100内で最適に作動するように構成された修正交換不能商品モデルと類似の方法で顧客によって抜き取ることができる非同一商品である。
【0043】
自動化注文履行106は、店舗300において顧客に交換可能商品の自動化注文履行を提供するための処理、システム、及び方法を含む。自動化注文履行106の処理、システム、及び方法は、交換可能商品を抜き取るための自動化在庫管理システムを使用して自動化抜き取り「に適する在庫品(例えば、交換可能商品の保管トート)を収容する自動化履行セクション304内で実行される。本発明の例示的実施形態により、自動化在庫管理システムは、自動化履行セクション304に保管された在庫からの自動化注文履行106を提供するように構成された自動化移動ロボット226(例えば、Alphabot(登録商標)ロボット)を含むシステムである。自動化履行セクション304は、自動化履行を提供するためのリソースの全てを含む。更に、自動化履行セクション304は、在庫品を保管するための保管ラック612と、この保管ラック612に保管された在庫品を取り出すロボット226のためのガイドレールを提供することと、抜き取り「ワークステーション614のピッカーへの搬送と、ピッカーがトートから適切な商品を取り出すことと、このトートを在庫に戻すこととを含む。例えば、自動化履行セクション304は、商品のトートを保持する保管ラック612と、自動化注文履行106を提供するように構成されたロボット226とを含む。そのような構成の例は、米国特許第9,139,363号明細書、米国特許出願公開第2014/0288696号明細書、米国特許出願第15/171,802号明細書に詳細に開示されており、それらの開示内容全体は、引用によって本明細書に組み込まれている。
【0044】
本発明の例示的実施形態により、配達履行108は、注文されて抜き取られた全ての商品を顧客に提供するための処理、システム、及び方法を含む。配達履行108の処理、システム、及び方法による商品の配達は、交換可能商品の自動化履行注文、顧客が抜き取った交換不能商品の注文、並びに対面注文及びオンライン注文のあらゆる組合せの配達を含むことができる。更に、配達履行108は、限定するものではないが、店内配達、顧客車両配達、及び宅配を含むあらゆるレベルの配達を含むことができる。
【0045】
図2は、本発明の態様を実施するための例示的システム200を示している。特に、
図2は、自動化サービスシステム202を含むシステム200を示している。例示的実施形態により、自動化サービスシステム202は、本発明の態様を実行するように構成されたハードウエアとソフトウエアの組合せである。特に、自動化サービスシステム202は、自動化サービスモデル100を実施する方法を提供するように設計された専用ソフトウエア及びデータベースを有するコンピュータシステムを含むことができる。例えば、自動化サービスシステム202は、コンピュータデバイス204にインストールされたソフトウエア、コンピュータデバイス204によって提供されてコンピュータデバイス(例えば、ロボット226、ユーザデバイス224など)によってアクセス可能なウェブベースのアプリケーション、コンピュータデバイスによってアクセス可能なクラウドベースのアプリケーション、又は類似のものとすることができる。自動化サービスシステム202を構成するハードウエアとソフトウエアの組合せは、本発明の態様を実行するための段階/作動の非従来の組合せを利用して特定の問題に対する技術的ソリューションを提供するように特別に構成される。特に、自動化サービスシステム202は、小売業者からの顧客注文履行のための新規性のある手法を提供する段階の独自の組合せを実行するように設計される。
【0046】
本発明の例示的実施形態により、自動化サービスシステム202は、プロセッサ206、メモリ208、入出力インタフェース210、入出力デバイス212、及びストレージシステム214を有するコンピュータデバイス204を含むことができる。更に、コンピュータデバイス204は、このコンピュータデバイス上にインストールされたアプリケーションのための作動を実行するように構成されたオペレーティングシステムを含むことができる。当業者は理解するように、コンピュータデバイス204は、当業者には理解される単一コンピュータデバイス、ネットワークコンピュータシステム内のコンピュータデバイスのアセンブリ、クラウドコンピュータインフラストラクチャ、又はその組合せを含むことができる。同様に、当業者は理解するように、ストレージシステム214は、データの集合を格納してそれを編成するように構成されたコンピュータデバイスのあらゆる組合せを含むことができる。例えば、ストレージシステム214は、コンピュータデバイス204上のローカルストレージデバイス、リモートデータベース機器、又はクラウドコンピュータストレージ環境とすることができる。同じくストレージシステム214は、ユーザと対話してデータベースのデータを解析するように構成された所与のデータベースモデルを利用するデータベース管理システムを含むことができる。
【0047】
図2を続けると、自動化サービスシステム202は、本発明の様々な機能を実行するためのコア構成要素の組合せを含むことができる。本発明の例示的実施形態により、自動化サービスシステム202は、注文処理ツール216、交換不能商品履行ツール218、自動化注文履行ツール220、及び配達履行ツール222を含む。当業者は理解するように、ツール216、218、220、及び222は、本発明の様々な態様を実行するように構成されたハードウエアとソフトウエアのあらゆる組合せを含むことができる。特に、注文処理ツール216、交換不能商品履行ツール218、自動化注文履行ツール220、及び配達履行ツール222の各々は、店舗300内で自動化サービスモデル100の作動を可能にするように構成される。
【0048】
本発明の例示的実施形態により、システム200は、電気通信ネットワーク228を通して自動化サービスシステム202と通信するように構成された複数のユーザデバイス224及びロボット226を含む。自動化サービスシステム202は、セキュアネットワーク接続を共有するツール216、218、220、及び222の機能を提供するユーザデバイス224及びロボット226に対する集中型ホストとして作用することができる。当業者は理解するように、複数のユーザデバイス224は、自動化サービスシステム202のコンピュータデバイス204に関して上述したようにコンピュータデバイスのあらゆる組合せを含むことができる。例えば、コンピュータデバイス204及び複数のユーザデバイス224は、サーバ、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレット、スマートフォンのようなあらゆる組合せを含むことができる。本発明の例示的実施形態により、コンピュータデバイス204、ユーザデバイス224、及びロボット226は、電気通信ネットワーク228を通じた接続を確立し、それを通して通信して本発明の態様を実行するように構成される。当業者は理解するように、電気通信ネットワーク228は、既知のネットワークのあらゆる組合せを含むことができる。例えば、電気通信ネットワーク228は、モバイルネットワーク、WAN、LAN、又は他のタイプのネットワークの組合せとすることができる。電気通信ネットワーク228は、コンピュータデバイス204とユーザデバイス224とロボット226との間でデータを交換すること、ストレージシステム214とデータを交換すること、及び/又は追加の情報源からデータを収集することに使用することができる。
【0049】
本発明の例示的実施形態により、注文処理ツール216は、注文処理102のための全ての処理を処理するように構成される。特に、注文処理ツール216は、本明細書でより詳細に説明するように、顧客注文情報を(例えば、対面又は遠隔で)受け入れ、それに応じて注文を割り当てる(例えば、自動化注文履行を発注する)ように構成される。本発明の例示的実施形態により、交換不能商品履行ツール218は、交換不能商品履行104に関連する全ての処理を処理するように構成される。特に、交換不能商品履行ツール218は、本明細書でより詳細に説明するように、顧客の注文、支払、及び他のサービスを管理することを含む店舗300のフロントエンドにおける作動の全てを処理する。本発明の例示的実施形態により、自動化注文履行ツール220は、自動化注文履行106に関連する全ての処理を処理するように構成される。特に、自動化注文履行ツール220は、本明細書でより詳細に説明するように、自動化注文抜き取り「、在庫管理などを含む店舗300のバックエンドでの作動を処理するように構成される。本発明の例示的実施形態により、配達履行ツール222は、配達履行108に関連する全ての処理を処理するように構成される。特に、配達履行ツール222は、本明細書でより詳細に説明するように、履行した顧客注文品を特定の届け先の顧客に配達することに関連する処理を処理するように構成される。
【0050】
例示的実施形態により、自動化サービスモデル100は、本発明によって使用されるように構成された実店舗型販売業者300内に実施される。店舗300は、販売に利用することができる商品を顧客に提供するあらゆる販売業者とすることができる。本発明の例示的実施形態により、店舗300は、食料雑貨類、及び従来より食料雑貨品店で見つけられる他の商品を顧客に提供する食料雑貨品店である。本発明の店舗300は、顧客がどのようにして店舗300から商品を得るかという点において従来の店舗と異なるものである。特に、店舗300は、顧客が従来の食料雑貨品店で行われるように商品を手で抜き取るか又はそれ以外の方法で自動化履行(例えば、対話型ディスプレイにより、又はタグ、画像又はコードを走査することなどにより)される商品を選択することを可能にする買物セクション302と、顧客が注文内で指定する(オンライン又は対面注文のいずれか)品目の大部分又は全部を抜き取ることができる自動化各々抜き取り「システムを有する自動化履行セクション304とを含む。
【0051】
店舗300と自動化サービスモデル100との新規性のある組合せは、従来のセルフサービス店舗のような顧客が全商品注文を抜き取る必要性を軽減する。これに代えて、自動化サービスモデル100を利用すると、顧客は、店内又は遠隔のいずれかであらゆる形態のデジタルデバイスを通して顧客が電子的購入を望む商品の一部又は全部を注文し、自動化注文履行ツール106にこの商品を抜き取らせてこの注文品を店舗300の場所で顧客に配達させることができる。同時に、顧客は、
図5に示すように、配達履行セクション308内のレジ場所で自動化配達商品と組み合わされるあらゆる交換不能商品を店舗300の買物セクション302から抜き取ることができる。注文処理102と交換不能商品履行104と自動化注文履行106との独自の組合せの態様は、自動化サービスモデル100が店舗300内で拡張可能で入手可能で効率的で小型化/空間効率的で確実で迅速な注文完了システムを提供することを可能にする。この組合せの結果、全く新しいタイプの販売業者及び小売システムがもたらされ、本発明のシステムは、顧客体験及び小売業績の両方での飛躍的改善を小売業者にもたらす。
【0052】
図3A、
図3B、及び
図3Cは、自動化サービスモデル100に従って稼働するように構成された店舗300の例示的描写を示している。特に、
図3A、3B、及び3Cは、自動化サービスモデル100の作動のために特別に設計された店舗300のためのアーキテクチャ設計例を示している。
図3A及び
図3Bは、地表面上の買物セクション302と、店舗300の上階の自動化履行セクション304とを有する店舗300の例示的実施形態を示している。当業者は理解するように、店舗300は、自動化サービスモデル100を有して稼働するように特別に設計されて新しく構築された店舗300、又は自動化サービスモデル100内で稼働するように改装された既存のセルフサービスモデル店舗300とすることができる。本発明の例示的実施形態により、店舗300の買物セクション302は、顧客のための入口306、並びに交換不能商品の買物に必要なリソース(例えば、バスケット、カート、買物端末など)を含む。例えば、買物セクション302は、従来のセルフサービス食料雑貨品店のリソース及びレイアウトの類似の塊を含むことができる。当業者は理解するように、買物セクション302はまた、買物カート及びトートのセットと、充電クレードルで静止している携帯型買物端末群と、レジキオスク群618と、独立型レシートプリンタとを含むことができる。
【0053】
図3Bは、
図3Aに関して上述したように、地表面上の買物セクション302と、店舗300の上階の自動化履行セクション304とを有する店舗300の例示的実施形態を示している。特に、
図3Bは、店舗の上階の自動化履行セクション304を示すように切り取られた断面を有する
図3Aの店舗300を示している。自動化履行セクション304は、このセクションに保管された複数の商品トートを保持するように構成された保管ラック612を含む。保管ラック612は、本明細書でより詳細に説明するように、この保管ラック612から商品のトートを取り出してこの商品を配達して注文を履行するように構成された移動式自動化ロボットによってアクセス可能である。
【0054】
図3Cは、地表面上の自動化履行セクション304と、店舗300の上階の買物セクション302とを有する店舗300の例示的実施形態を示している。
図3Cに示されている店舗300は、買物セクション302及び自動化履行セクション304内に類似のリソースを含むが、これらのセクションは異なる向きにある。特に、自動化履行セクション304は、この自動化履行セクション304の上に位置する上階の買物セクション302までの1又は2以上のエレベータ入口306を有する地表面上で始まる。買物セクション302を上階に有することの追加の利点として、店舗300は、全体を通して追加の窓を含んで入射光及び高められた視界を顧客に提供することができる。
【0055】
図4Aは、店舗300の典型的な概念的内部レイアウトと、店舗300の区域の各々が互いにどのように関連しているかとを示している。特に、
図4Aは、買物セクション302、自動化履行セクション304、配達履行セクション308、及び受け入れセクション310を示している。
図4Aに示されている異なる区域は、単一平面内で表されているが、
図3Aから
図3Cに示すように、この区域は、店舗300の複数のフロアに分割することができる。店舗300の運用中に、全ての取引は、これらの区域のうちの1又は2以上を通して行われる。本発明の例示的実施形態により、顧客は、入口306を利用して店舗300の買物セクションに入って(402)そこを出る(404)。店舗300の買物セクション302内に入ると、顧客は、本明細書でより詳細に説明するように、自動化注文履行106によって履行される商品を発注することができ、更に、店舗の交換不能商品履行104セクション内で交換不能商品を購入することができる。
【0056】
自動化注文履行106によって履行される顧客注文は、本明細書でより詳細に説明するように、自動化履行セクション304内の自動化システムによって処理されることになる。自動化注文履行106が完了すると、本明細書でより詳細に説明するように、自動化抜き取られた商品が、配達履行セクション308に提供される(406)。同様に、顧客が買物セクション302内で交換不能商品の抜き取りを完了すると、この顧客は、本明細書でより詳細に説明するように、この商品を配達履行セクション308に提供することになる(408)。例えば、顧客は、
図5に示すように、この顧客の商品を有するトート又はバスケットを窓を通して配達履行セクション308に配置することができる。配達履行セクション308において、自動化履行セクション304から提供された(406)商品及び買物セクション302から提供された(408)商品は、本明細書でより詳細に説明するように、単一注文410に組み合わされて顧客へ配達される(410)。
【0057】
図4Aを続けると、店舗300は、様々な供給業者及び/又は製造業者から商品を受け入れるための受け入れセクション310を含むことができる。受け入れセクション310は、顧客には見えない店舗の「バックエンド」内に含めることができる。商品が、受け入れセクション310に配達された場合に、この商品は、買物セクション302内に保管された交換不能商品として、又は自動化履行セクション304内に保管された交換可能商品として識別される。交換不能商品は、交換不能商品履行104をもたらす方法で買物セクションに移送(414)されて保管される。同様に、交換可能商品は、自動化注文履行106に適する方法で移送(416)されて保管される(例えば、トートに保管される、保管ラック612内に入れられる)。
【0058】
図4Bは、
図4Aに関して説明した店舗300の内部構造のより詳細な図である。特に、
図4Bは、買物セクション302及び配達履行セクション308の詳細図、自動化履行セクション304の平面図、並びにこれらのセクションが互いにどのように関連するかを示している。
図4Bに示されている買物セクション302は、出入口点306と、模擬市場600と、自動化履行セクション304への通過点408とを含む。模擬市場600は、注文画面602の壁と、複数の物理的棚ユニット604及び売り場の陳列ケース606と、複数の買物端末及びレジキオスク618とを含む。当業者は理解するように、模擬市場600は、本明細書でより詳細に説明するように、
図4Bから
図6Cに示されている要素のあらゆる組合せを含むことができる。更に、
図4Bは、店舗300の配達履行セクション308を示している。配達履行セクション308は、完了注文商品が配達されて顧客によって受け入れられる複数の配送ステーション610を含む。
【0059】
図4Cは、自動化履行セクション304及び配達履行セクション308のより詳細な図、買物セクション302の基本的な図、並びにこれらのセクションが互いにどのように関連するかを示している。自動化履行セクション304は、保管ラック612システムを含み、このシステムは、ロボット226によってアクセス可能な在庫品トートを保持するように構成され、更に、ロボット226が在庫品トートを引き出してこのトートを抜き取りワークステーション614のピッカーに届けて自動化注文履行(106)を行うことを可能にするように構成される。本発明の例示的実施形態により、配達履行セクション308は、統合セクションを含み、この統合セクションでは、自動化履行セクション304からの商品及び買物セクション302からの商品が組み合わされて注文品トート702に統合され、配送ステーションにおいて顧客へ配達される。当業者は理解するように、この統合は、自動化履行セクション304と同じ物理的空間内で又は個別の物理的空間内で行うことができる。
【0060】
本発明の例示的実施形態により、自動化サービスモデル100の店舗300は、入口ロビーを含む「フロントエンド」と、交換不能商品のための買物セクション302と、関連の作業区域とを含む。当業者は理解するように、フロントエンドは、必ずしも店舗300の前部又は店舗300の地表面上に位置する必要はない。買物セクション302内の床面積の大部分は、顧客の観点から店舗300の焦点とすることができる交換不能商品市場(例えば、農産物、生鮮品、及び他の交換不能商品)及び関連の作業空間に充てられる。買物セクション302は、農産物、食肉、シーフード、多くのチーズ(主として、ランダムな重量)、調製食品、花、パン、及び調理された食品のような「交換不能」商品を含む。典型的には、交換不能商品は、限定するものではないが、「ランダムドル」(価格バーコードを有する交換可能商品)、ランダム重量(ばら売り品目、特に、品目の重量に基づいて価格設定された農産物)、及びランダムカウント(各々の数に基づいて価格設定されたばら売り品目)を含む3つもの数の異なる価格設定方法を用いて陳列備品又は陳列ケース606から販売される。同じく、これらの交換不能商品は、顧客個人の嗜好及び好みに従って注文製品をカスタマイズするより多くの機会を顧客に提供するサービスカウンタにおいて販売することができる。
【0061】
本発明の例示的実施形態により、店舗300の買物セクション302は、自動化サービスモデル100に関連した技術的改善を伴う従来のセルフサービス食料雑貨品店内の周辺売り場と外観の点で類似しており、顧客の利点が高まり、小売業者の営業コストが低減される。買物セクション302の技術的改善点は、主として、顧客がどのようにして商品を購入するか、及びこれらの商品のための資金をどのようにして交換するかに関連する。そのような1つの技術的改善点は、自動化サービスモデル100と組み合わせて利用される買物端末を実施することである。この買物端末は、注文のための資金の交換を含む買物旅行中に、注文が発注される商品を選択、走査、入力、及び/又は保管するための主要インタフェースとして顧客によって利用されるデバイスである。特に、買物端末は、交換可能商品(自動化注文履行106によって抜き取られる)及び交換不能商品履行104内の交換不能商品の両方を発注するのに利用することができる。
【0062】
当業者は理解するように、買物端末は、買物リストに追加される特定の商品を識別する(例えば、走査、写真などを通して)ように構成されたあらゆるデバイスとすることができる。例えば、買物端末は、携帯型走査デバイス、又は買物セクション302内に位置する1又は2以上の固定タッチ画面とすることができる。更に、顧客のユーザデバイス224(例えば、スマートフォン)は、店舗300に関連するモバイル機器上のモバイルアプリケーションを実行することにより、買物端末として構成することができる。本発明の開示の目的に対して、「買物端末」という用語は、ユーザデバイス224又は独立型専用買物端末デバイス(例えば、携帯型スキャナ、固定画面、又はその組合せ)上で作動するアプリケーションを含むように定められる。作動中に、買物端末は、顧客と対話し、集中型自動化サービスシステム202と通信し、買物処理に関与する広範な機能セットをサポートする。各買物端末は、メッセージに含まれる固有の内部識別子を有しており、買物端末を得る処理は、顧客の識別情報が、例えば、無線周波数識別(RFID)キーフォブ又は顧客のスマートフォン内の近距離無線通信(NFC)チップを通して、又は例えばレジキオスク618又はサービスデスクでの情報入力によって取り込まれる段階を含む。顧客に関連する買物端末は、自動化注文履行106によって及び交換不能商品履行104内で顧客によって抜き取られる顧客の買物注文に望ましい品目を抜き取るのに使用される。
【0063】
本発明の例示的実施形態により、買物セクション302は、自動化注文履行106によって抜き取られる交換可能商品を注文するための仮想交換可能商品市場を表す画面602を含む。特に、仮想交換可能商品市場は、注文処理102と交換不能商品履行104とを組み合わせて、顧客が自動化注文履行106によって抜き取られる商品の注文を選択することを可能にする。本発明の例示的実施形態により、買物セクション302は、物理的棚ユニット(典型的に、従来の市場で見つけられる)上のSKUでのデモ製品又は見本品(例えば、空の箱、写真など)、又は商品の閲覧に利用することができるそのような商品の画像(電子ディスプレイ、又は実際の画像又はイラスト)を有する模擬市場600を含む。模擬市場600の例示的態様は、
図6Aから
図6Cに示されている。特に、
図6Aは、仮想交換可能商品市場を表示する画面602を有する模擬市場600を示しており、
図6Bは、物理的棚ユニット604内にデモ製品又は見本品を有する模擬市場600と、在庫にある各交換可能商品のためのデモ製品例を有する通路(従来のセルフサービス店舗と同様に配置された)とを示しており、
図6Cは、顧客が手動で抜き取る交換不能農産物を収容する売り場の陳列ケース606を示している。当業者は理解するように、デモ製品を有する通路は、従来の店舗と同様とすることができるが、在庫内の品目毎に1つのみのデモ製品(又は走査する又は選択することができる画像又はコード)が存在するので、規模は非常に小さく、この通路は、店舗内に買物カートがない場合に非常により狭くすることができる。
【0064】
本発明の例示的実施形態により、模擬市場600は、仮想市場を通して利用可能な商品を抜き取ることに限定される。仮想市場は、壁又はパネル式フロアスタンドに取り付けられた複数の画面(例えば、買物端末)602を含み、この画面は、在庫内に利用可能な選択可能交換可能商品及び交換不能商品の組合せを表示する。顧客は、画面602を利用して閲覧してその顧客がどの商品を自身の買物注文に追加することを望むかを選択する。
図6Aは、模擬市場600内に使用される仮想市場画面602の表示例を示している。同様に、顧客は、ユーザデバイス224上のアプリケーション又はウェブページを利用して注文商品を閲覧して選択することができる(対面又は遠隔で)。当業者は理解するように、仮想市場画面602は、ユーザ入力を受信するように構成されたコンピュータ表示デバイスのあらゆる組合せを含むことができる。例えば、画面602は、商品を表示してタッチインタフェースを閲覧する顧客からの入力を受信するように構成されたタッチ画面とすることができる。
【0065】
本発明の例示的実施形態により、模擬市場600は、仮想買物画面602と物理的模擬市場600と交換不能商品市場との組合せを通して自動化注文履行(106)される商品の注文を含むことができる。例えば、顧客は、買物端末を使用して模擬商品に関連する無線周波数識別子(RFID)タグを読み取ることにより、
図6Bに示すように、模擬交換可能商品を収容する棚604の通路から交換可能商品を注文することができる。同様に、顧客は、本明細書に説明するように、画面602上のRFIDタグを読み取って注文セッションを開始することにより、交換不能商品606を収容する陳列ケース又は売り場の近くに位置するより小さいタッチ画面602から顧客の注文品を注文及び/又は補足することができる。いずれのシナリオでも、RFIDタグは、模擬展示品内、並びに陳列ケース又は売り場606の棚上の価格ラベル上に埋め込まれ、商品は、携帯型買物端末を使用してRFIDタグを読み取ることによって走査されて注文に追加することができるようになる。この実施形態は、製品品目の処理及び検査を可能にすることにより、セルフサービス店舗の交換可能商品市場におけるユーザインタフェースに類似しているという利点を有する。例示的態様では、ユーザは、模擬市場600において、通路を通って歩いて買物リストに追加されるデモ製品を走査することにより、商品を閲覧することができる。
【0066】
更に、より小さい画面602は、商品の相互販売促進に利用することができる。例えば、野菜を収容する陳列ケース又は売り場606に取り付けられた画面602は、顧客が関連画面602を通して直接に関連交換可能商品を注文する(例えば、RFIDタグを走査して)ことを可能にするように構成されたコンテンツ販売促進サラダドレッシングを表示することができる。この例示的実施形態では、交換可能商品は完全に仮想化され、交換不能商品市場はそうではなく、顧客は、在宅で又はモバイル機器上で遠隔で買物をするのとほとんど同じ方法で店舗内の画面を通して交換可能商品を注文する。例えば、店舗300は、壁に沿って取り付けられた主大画面セット602を含むことができ、追加の画面602(典型的に、より小さい)が交換不能商品市場全体を通して位置決めされ、床面積要件が最小になる。従って、店舗300内の顧客の位置に関係なく、顧客は、携帯型買物端末を使用して、利用可能な画面602上の識別タグ(例えば、RFIDタグ又はバーコード)を読み取ることにより、画面602上で交換可能商品を注文する処理を開始することができ、それにより、次に、画面602上の注文セッションが開始されることになる。
【0067】
本発明の例示的実施形態により、画面602によって提供される商品の注文は、注文処理ツール216によって処理されて自動化注文履行ツール220に提供されて自動化注文履行106によって実行される。自動化注文履行106は、本明細書でより詳細に説明するように、注文を処理し、後の期間に完了注文商品を顧客に配達する(例えば、配達履行セクション308において)。同じく、当業者は理解するように、交換不能商品履行104は、類似の方法で選択されて自動履行され、ここで、顧客は、画面602上に表示された一意的に識別可能な商品のプールから交換不能商品を選択することができる。その後、交換不能商品の選択は、抜き取りを行うための自動化手段又は第三者プロキシのいずれかを使用して顧客の代わりに抜き取ることができる(例えば、抜き取りワークステーション614において)。更に、注文処理102は、注文のステータス、注文内の商品のリスト、注文の総額、及び注文に関連付けられた他の情報に関するフィードバックを顧客に提供することができる。例えば、注文処理ツール216は、注文完了前の適度に正確な待ち時間推定値を提供し、次に、注文のステータスを顧客に通知する(例えば、個人用買物端末を通して)。注文が完了した時に、注文品の引取及び/又は配達の準備が整ったことを顧客に通知することができる(例えば、携帯型買物端末上のアプリケーション、店内状況画面、電子メール又はショートメッセージサービス(SMS)などを通して)。
【0068】
本発明の例示的実施形態により、店舗300の買物セクション302は、顧客が自身で交換不能商品を物理的に検査し、それを処理し、それを抜き取ることを好む商品(例えば、農産物)のための交換不能商品市場(例えば、自動化されていない)を含む。本発明の開示の目的に対して、これらのタイプの商品は、交換不能商品及び/又は交換可能商品と呼ばれる。例えば、顧客は、従来のセルフサービス食料雑貨品店の場合のように、果物及び野菜のための交換不能農産物セクションを閲覧することができる。更に、顧客は、買物セクション302内に含まれる様々なステーションから交換不能商品を注文することができる。このステーションは、限定するものではないが、調製食品サービスカウンタ、シーフードサービスカウンタ、パン、調理された食品、及びレストランステーション、食事キットなどを含むことができる。交換不能商品は、複数のモード、すなわち、プロキシ手動ピッカー(例えば、店員が、顧客の代わりに、典型的にはオンライン注文経由で交換不能商品を抜き取る)、交換不能商品の顧客選択(対面又はオンライン)、ステーションにいる顧客(例えば、調製食品、パン、シーフードなど)、又は店内の顧客による交換不能商品選択で処理することができる。顧客は、
図6Cに示されているスケール608(商品を計量するための)と、RFIDラベルと、バーコードと、手動のユーザ製品識別情報との組合せを利用することにより、買物セクション302における交換不能商品選択を通して交換不能商品を集計してそれを注文に追加することができる。例えば、顧客は、一房のバナナを選択し、そのバナナを計量し、バナナの識別情報及びそれに関連する重量を買物端末に入力することができる。
【0069】
本発明の例示的実施形態により、交換不能商品履行104は、従来の市場におけるレジ処理と比較して、顧客がどのようにして買物セクション302内の交換不能品目を集計するかに関する処理、システム、及び方法を用いた別の技術的改善点を提供する。本発明の集計処理は、顧客が、購入することを望む商品を全ての価格設定方法にわたって簡単で効率的な方法で集計することを可能にする。特に、買物セクション302は、顧客が、都合よく使用されるように店舗300にわたる位置に位置決めされた無線スケール608と組み合わせて買物端末の組合せを利用し、交換不能商品(例えば、計算票)を注文/抜き取ってこれらの商品の代金を支払うための簡単で効率的な方法を顧客に提供する。例えば、果物を収容する買物セクション302のセクションは、顧客が顧客の注文に追加される特定の果物品目の数量及び重量を入力するためのレジキオスク618及びスケール608を含む。交換不能商品が集計されて計量された状態で、これらの商品は、顧客の手で抜き取られた商品及び自動化抜き取られた商品の全てが単一買物注文内に反映されるように、顧客の注文に追加することができる(例えば、買物端末を通して)。当業者は理解するように、顧客注文は、ユーザが買物セクション302で買物をしている間に顧客のバスケット又はカートに追加された品目ごとの計算票で更新することができる。顧客のバスケット/カート内の品目の集計及び重量は、レジ処理中に検証されて処理することができる。
【0070】
例示的実施形態により、顧客が抜き取った交換不能商品の検証処理は、買物セクション302内のレジキオスク618で行うことができ、又は顧客は、408を通して交換不能商品を配達履行セクション308に渡して計量、検証、及び自動化履行セクション304からの自動化履行注文との統合を行うことができる。この場合に、組み合わされた注文は、配達履行セクション308において顧客へ配達されることになる(410)。
【0071】
例示的実施例では、ランダムドル品目の抜き取りは、集計するのに最も簡単な商品であり、顧客が、買物端末を使用してこの品目上の価格バーコードを走査することのみを必要とする(ランダムドル品目の重量は、価格バーコード内に埋め込まれるか、又は既知の品目単価に基づいてバーコードによる価格から得られる)。ランダム重量品目を集計してそれを購入するには、顧客が自身が購入することを望む品目単位を袋詰めした状態で、その顧客は、単純で直感的な3段階の処理、すなわち、(1)買物端末を使用して、品目を識別する品目の単価記号に位置するRFIDタグを走査すること、(2)バッグを有利な位置にある無線スケール608上に置くこと、及び(3)買物端末を使用して、スケール608上に位置してスケール608を識別するRFIDタグを走査することを実行することができる(あらゆる順序で)。次に、システム制御ソフトウエアは、指定されたスケール608から品目の重量を読み取り、品目の単価を適用することによって品目の価格を集計する。同様に、ランダム数品目を購入するには、顧客は、ランダム重量品目に関して上述したのと同じ3段階の処理に加えて、購入のための各々の数を入力するか、又は品目の重量をそのSKUの各々当たりの平均重量で割算することによってシステムが計算した各々の推定数を確認する第4の段階に従う。
【0072】
本発明の例示的実施形態により、交換不能商品は、顧客によって仮想的に選択され、自動化注文履行106及び/又は第三者プロキシによって履行することができる。仮想的に交換不能商品を選択するために、顧客は、入手可能な商品の遠隔オンライン表示又は店内買物端末画面602を利用することができる。画面602上の仮想市場表示は、選択される商品に関する様々な視覚的情報及び測定された情報を顧客に提供することができる。例えば、仮想市場表示は、独特の各交換不能商品のデジタル画像を関連測定情報と共に提供することができる。測定される情報は、限定するものではないが、重量、熟度(例えば、スペクトルグラフを通して決定される)、硬度レベル(例えば、自動化触覚感知を通して決定される)などを含むことができる。視覚的情報及び測定された情報に依存して、顧客は、抜き取られて自動化注文履行106によって配達される独特の各交換不能商品を仮想的に「手で抜き取る」ことができる。
【0073】
本発明の例示的実施形態により、自動化履行セクション304は、自動化履行ロボット226によって抜き取られる交換可能商品の在庫を含む。特に、自動化履行セクション304は、ロボット226が、顧客によって発注された注文を履行するように移動して抜き取られる商品を引き出す在庫品の保管ラック612を含む。例えば、自動化履行セクション304は、米国特許第9,139,363号明細書、米国特許出願公開第2014/0288696号明細書、及び米国特許出願第15/171,802号明細書に開示されたそのような構成の例に説明されているシステムを含む。当業者は理解するように、自動化在庫管理システムのあらゆる組合せは、本発明の範囲から逸脱することなく自動化履行セクション304内で利用することができる。更に、自動化履行セクション304は、異なる温度要件を有する商品を保管するための様々な温度ゾーンを含むこともできる。例えば、自動化履行セクション304は、周囲温度商品、冷蔵商品、及び冷凍商品のための3つの主要温度ゾーンを含むことができる。当業者は理解するように、食肉、乳製品、及び様々なタイプの農産物を最適に保管するための追加のサブゾーンが冷蔵ゾーン内に存在することができる。
【0074】
本発明の例示的実施形態により、自動化履行セクション304は、自動化ロボット226によって処理することができないか又はそれに理想的ではない交換可能商品(例えば、不格好品)のための手動抜き取り区域、自動化トート統合ステーション、及び別の容器に移すステーション(この機能が店舗内で実行される場合)を含む。自動化ロボット抜き取り設計例では、抜き取りストックは、「トート」と呼ばれる容器内で保管され、商品の大多数は、このトートに収容することができるが、少数の商品は、少なくとも1つの次元で非常に大きいので(例えば、ほうき、モップ、ペットフード又はキャットリターの大きいバッグなど)、手動で抜き取る必要がある。更に、トートが、寸法的にこれらの商品のうちの一部の少数の各々を保持することができるとしても、いくつかの大容積/高い立方体の商品(例えば、大きい紙製品、大きいミネラルウォーターなど)を手動で抜き取ることは、自動化ロボット226を用いた場合よりもコスト効率が高い場合がある。ロボット226によって抜き取られる代わりに、全ての不格好なタイプの商品は、手動で抜き取られて一時的に「特別品目」保持区域に保管され、次に、店員によって注文品配送ステーション610で顧客へ配達される。更に、自動化履行セクション304はまた、顧客への配達までの間の完了した注文のための中間保管場所を含む。
【0075】
作動において、自動化注文履行106は、交換可能商品に対する全ての顧客注文を履行する。履行される注文内の商品は、注文処理102によって提供され、不格好品を除く選択された交換可能商品の注文と、任意的に、バーコード付きパッケージに「予め梱包」され自動化注文履行システム106に誘導される交換不能商品(例えば、食肉の切り身)の注文とを含むことができる。自動化履行セクション304内のロボット226は、抜き取りワークステーション614において人間又はロボットのオペレータ(「ピッカー」)によって抜き取られるように、提供されるトートの各々を在庫から引き出すことに関与する。注文された各々は、抜き取りワークステーション614においてピッカーによって注文品トート(「O-トート」(オートート))内に含まれる「バッグ」に梱包される。
【0076】
図7は、複数の買物バッグ704をそこに含むO-トート702の例を示している。典型的なO-トート702は、従来のセルフサービス店舗に使用される紙袋及びビニール袋と類似の機能を果たす。本発明の例示的実施形態により、O-トート702は、3つまでの従来の紙又はプラスチック買物バッグ704の容量を有する。バッグ704の設計は、O-トート702への自動化挿入及びこのO-トートからの手動取り出しを可能にする。当業者は理解するように、顧客は、本発明の範囲から逸脱することなく、システム内で利用される顧客自身の個人用バッグを提供することができる。例えば、注文選択が完了すると、顧客は、顧客の注文のためにO-トート702内に入れられることになるバッグをピッカーに提供することができる。
【0077】
自動化注文が完了した状態で(例えば、注文からの全ての各々が、抜き取りワークステーション614において1又は2以上のO-トート702に抜き取られる)、充填されたO-トート702は、顧客への配達までの間、一時的に保管されるように保管ラック612サブシステム内に入れられるか(例えば、オンラインで発注された場合)、又は配達履行セクション308において即座にシステムから送出されて店舗300内の顧客に配達される(例えば、店内で発注された場合)。O-トート702は、注文のタイプに関係なく保管場所に置かれ、顧客が注文品を引き取るのに利用可能になるまで保持される。自動化注文履行106は、適切な温度の保管環境にO-トート702を保管することができる。例えば、冷凍品又は冷蔵品は、冷凍庫又は冷蔵庫環境に保管されるように指定され、その一方、交換可能商品は、店舗300の周囲温度で保管することができる。更に、保管される注文品は、交換可能品目、又は一部の場合には、準備されて全て一緒に引き取ることができる特別注文品(例えば、調理されたもの、デコレーションケーキ)さえも含むことができる。特に、顧客が注文品を引き取る準備ができている場合に、O-トート702及び他の製品の全ては、様々な保管環境から指定された配達区域の顧客へ配達される。
【0078】
これに加えて、注文は、複数のO-トート702にわたって分散させることができる。例えば、3よりも多い従来のバッグ704を必要とする大量注文は、少なくとも2つのO-トート702にわたって展開されることになり、複数の温度ゾーンからの各々を含む顧客への配達の前に中間保管を必要とする注文は、ゾーン毎に少なくとも1つのO-トート702を必要とすることになる。当業者は理解するように、店内で発注されて中間保管なしに即時配達される注文に関して、複数の温度ゾーンからの商品の各々は、一般的に、そのような各々が従来のセルフサービス店舗におけるレジ中に一緒に袋詰めされるのと類似の方法で、単一O-トート702に組み合わせることができる。直感に反して、O-トート702が単一注文のみからの各々を収容することは、通常はより資本効率的である。複数注文O-トート702は、オンライン注文の中間保管においてある程度より高い密度を可能にするが、得られる資本支出の節約は、通常はほとんどの注文品を出荷する前に注文統合処理を行うための追加のボットに対する必要性によって相殺されることになる。注文統合はまた、顧客への注文の配達を遅延させることによってサービスレベルを低減することになる。
【0079】
本発明の自動化サービスモデル100では、レジ処理は、単純に買物処理の終了及び注文内の商品に対する支払である。顧客は、各支払システムがあらゆる制限を有する状態で、買物端末を使用して又はレジキオスク618においてレジを行うことができる。例えば、レジキオスク618は、物理的な支払カードを挿入することによって現金で支払う顧客に、又は顧客が紙クーポン券を商品と引き換えることが望ましい場合に利用可能である。買物端末は、顧客に関連する事前登録クレジット/デビットカード又は他の支払形態(例えば、買物端末とのNFC通信を通してスマートフォンを使用した)を指定する顧客に利用可能である。単純なレジ取引は、主として、買物端末を通して純粋に電子的に完了するが、レジキオスク618は、レジ処理の一部として物理的物体(例えば、現金、クレジットカード、クーポン券など)が必要な場合に顧客に利用可能である。当業者は理解するように、各レジキオスク618は、現金処理機構と、デビット/クレジットカード読取器と、紙クーポン券取り扱い器と、レシートプリンタと、タッチ画面ディスプレイと同程度に簡単とすることができるユーザインタフェース(従来のセルフレジ端末に類似)とを含む。作動において、各レジキオスク618は、顧客が買物端末にRFIDタグ情報(例えば、注文概要)を読み込んでレジ処理を開始することを可能にするRFIDタグ読取器を用いて構成される。これに加えて、電子買物端末でレジを利用する顧客に対して、別々のレシートプリンタ群が、電子的に支払われた注文のためのレシートを印刷するのに利用可能である。RFIDタグが各プリンタに存在し、顧客は、このRFIDタグを買物端末に読み込んでレシートの印刷を開始することになる。
【0080】
本発明の例示的実施形態により、顧客は、自動化注文履行106によって提供される商品を受け入れる前に支払う。支払われた状態で、商品は、指定された注文品配送ステーション610において(例えば、配達履行セクション308において)店舗を出た後に顧客に提供される。同様に、顧客は、買物セクション302において顧客によって抜き取られた交換不能注文品の代金を支払ってそれを確認することができる。本明細書に説明するように、顧客は、抜き取られて顧客のカートに挿入されて商品選択情報(例えば、手動で入力された、走査されたものなど)及び重量(例えば、無線スケール608によって提供される)を含む各品目を集計し、コストが、この注文内の集計された各品目に自動的に関連付けられる。システム200は、顧客が抜き取った品目の最終注文を重量によって検証し、交換不能農産物のレジ重量が買物中に顧客によって入力されて集計された重量の合計と一致することを確認することができる。重量が検証された状態で、自動履行されたあらゆる注文を含む顧客の注文の総額が集計されて支払残高に適用することができる。
【0081】
本発明の例示的実施形態により、顧客は、自身の手で抜き取った交換不能商品注文を含むトートを買物セクション302から配達履行セクション308に(例えば、408を通して)移送しなければならない。配達履行セクション308では、顧客から受信した交換不能商品を含むトートは、自動化履行セクション304から届けられたO-トート702と統合されて組み合わされる。特に、ロボット226が、顧客への配達前に、統合されたトートを買物セクション302及び自動化履行セクション304から配達履行セクション308における組合せステーションに配達する。配達履行セクション308は、自動化履行セクション304からの1又は2以上の交換可能商品を買物セクション302から抜き取られた1又は2以上の交換不能商品と組み合わせて配達バンドルにする融合モジュールを含む。全ての商品が組み合わされた/統合された状態で、トートは、注文品配送ステーション610において配達の準備が整う。配達バンドルは、引取ステーションに搬送され、この引取ステーションは、この配達バンドルを受け入れ、顧客が配達バンドルの配達を利用するように到着するまで割り当てられた場所でこの配達バンドルを保管する。当業者は理解するように、顧客が交換不能商品のみを選択した場合に、顧客の交換不能商品を自動化注文品と統合する必要はなく、顧客は、レジキオスク618において交換不能商品を確認した後、この交換不能商品を持って店舗300から出て行くことができる。従って、交換不能商品のみの注文は、顧客が交換不能商品を配達履行セクション308に返送することを必要としない。
【0082】
本発明の例示的実施形態により、顧客は、店舗300内に足を踏み入れることを必要とせずに、引き取られるか又は配達されるオンライン注文を発注することができる。オンライン注文処理は、交換可能商品及び交換不能商品を検索すること及び顧客がどの商品を注文することを望むかを指定することを含む本明細書に記載の注文方法のあらゆる組合せを含むことができる。更に、本明細書に説明するように、顧客は、本明細書に説明する方法及びシステムの組合せを利用して、交換不能商品を事実上は手で抜き取ることができる。これに代えて、顧客は、プロキシピッカー(例えば、店員)に顧客の好みに従って交換不能商品を抜き取らせることを選択することができる。この例では、顧客は、顧客が望む交換不能商品の様々な品質(例えば、色、硬度、重量など)を指定する命令をプロキシピッカーに与えることができる。プロキシピッカーは、顧客の命令に従って交換不能商品を抜き取り、これらの商品を自動化注文履行106によって提供される自動化履行注文に追加する。
【0083】
顧客は、注文した商品に加えて、注文の引取又は配達方法を指定する。例えば、顧客は、スケジュール設定された引取又はスケジュール設定された配達を指定することができる。更に、店舗300は、限定するものではないが、店舗運営配達車両、又は第三者サービスと連係した商品配達(例えば、タクシー又は専用車サービス)を含む配達オプションの組合せを利用することができる。システム200は、複数の引取及び配達オプション、並びに引取及び配達オプションの履行推定時間を顧客に提示することができる。当業者は理解するように、この推定時間は、商品のタイプ(例えば、交換不能商品又は交換可能商品)、抜き取り処理のタイプ(例えば、自動化履行、プロキシ履行など)、時刻(例えば、ピーク又はオフピーク買物期間)、配達方法のタイプなどに応じて異なることになる。自動化履行注文に関してのみ、履行時間は、自動化履行セクション304に利用可能ないくつかのロボット226に基づいて僅か10分で実施することができ、ほぼオンデマンドの待ち時間を提供する。
【0084】
本発明の例示的実施形態により、注文処理102、自動化注文履行106、及び配達履行108は、顧客のスケジュール及び場所の組合せに基づいて最適化することができる。特に、システム200は、配達/到着時間に基づいて注文品トート履行待ち行列の顧客配達履行108を最適化する。システム200は、顧客の全地球測位システム(GPS)情報を使用して、ロボット226が何時注文品を引き出すかを管理すること、並びに注文品の配達を受け入れるためのレーンをスケジュールに入れて注文管理及び交通管理を行うことができる。例えば、システム200は、店内顧客、次に、引き取るために店舗300の近くの場所内に位置する顧客、次に、スケジュール設定された宅配などに対する最高優先順位付けを用いて最高から最低まで注文履行を優先順位付けすることができる。同様に、システム200は、顧客が注文品を引き取るのに何時に店舗に向うのかを決定し(例えば、顧客アプリケーションからの位置情報に基づいて)、指定された顧客引取場所への顧客の注文品トートの発送を開始することができる。更に、システム200は、どの顧客注文を優先順位付けするかを決定する場合に、過去の顧客挙動を追跡することができる。例えば、顧客が注文履行時間を頻繁に変更する場合に、システム200は、その顧客に、常に時間通りに顧客の注文品を引き取る顧客よりも低い優先度を与えることになる。これに加えて、システム200は、オフピーク配達/引取時間を受け入れる顧客にインセンティブを与えることができる。オフピーク引取/配達を受け入れる顧客にインセンティブを与える実施は、最適化に関してピークを滑らかにすることになる。
【0085】
本発明の例示的実施形態により、優先順位付けタスクは、ロボット226負荷分散を通じた店舗の「必要性」に基づいて変化することになる。ロボット226が注文品配送履行108及び在庫補充を実行する時に、システム200は、ロボット226利用均衡を取るようにスケジュール設定される。例えば、本発明のシステムは、ロボット226を負荷分散してオフピーク顧客期間中に在庫補充を行うことができる。同じくシステム200は、店舗300が顧客に対して閉店している夜間時間中に翌日引き取られるオンライン注文に対する注文履行をスケジュールに入れることができる。ピーク収量期間中に、ロボット226の容量の効率的な利用が最大になり、要求が満たされて満足することができるサービスレベルが顧客に提供されるように、ボットなタスク負荷を分散させることが非常に重要である。従って、例示的実施形態により、ロボット226のタスクは、以下の重要度の優先順位付け(最高優先度から最低優先度まで)、すなわち、配送ステーション610への注文の配達、抜き取りストックの緊急補充、店内顧客によって発注された注文の抜き取り、オンラインで発注された注文の抜き取り(スケジュール設定された又は予期される引取時間によって更に優先順位付けされる)、抜き取り在庫の定期的補充を受け入れる。
【0086】
自動化サービスモデル100における注文履行処理の最後の段階は、配達履行セクション308における注文された各々の顧客(又は配達プロキシ)への配送である。本発明の例示的実施形態により、配達履行108は、注文品が何時に配達履行セクション308内のそれぞれの注文品配送ステーション610に届けられるかをスケジュールに入れることに関与する。配達履行108は、配達履行セクション308において店舗300の内部(例えば、買物セクション302内部)及び/又はその外部の指定された配送ステーション610で行われる。ロボット226によって抜き取られた各々は、O-トート702内のバッグ704に収容され、これらのO-トート702は、ロボット226によって配送ステーション610に届けられる。更に、手動で抜き取られた不格好品は、店員によって同じ配送ステーション610に配達されるか、又は顧客によって専用引取場所で引き取ることができる。
【0087】
本発明の例示的実施形態により、注文品配送ステーション610は、O-トート702を保持する1セットの棚を有する構造である。
図8は、配達履行セクション308内の店舗外の例示的注文品配送ステーション610を示している。注文品配送ステーション610の棚は、一方の側から(例えば、自動化履行セクション304から)ロボット226によってアクセス可能であり、このロボットは、注文品を収容するO-トート702を棚の上に置き、これらのトートは、次に、別の側から(例えば、買物セクション302から)顧客にアクセス可能であり、顧客は、顧客の注文した各々を収容するバッグをO-トートから取り出してそのバッグをカート内に入れるか、又は直接顧客の自動車内に入れる(注文品配送ステーション610が、店舗300の外側にある場合)。複数のO-トート702にわたって分散される注文の場合に、注文品の大きさ及び/又は注文品の別々の部分を異なる温度ゾーンに保管する必要性に起因して、単一注文品を注文品配送ステーション610の棚に積み込むのに通常は複数のボット往復が必要になる。従って、配送ステーション610は、指定された顧客引取区域に対して少なくとも3つ、好ましくは4つのO-トート702を格納する容量を有するべきである。
【0088】
本発明の例示的実施形態により、店舗300は、注文品配送ステーション610の2つのセットを含む。特に、店舗300は、店内顧客によって使用される注文品配送ステーション610の1つのセットと、その店舗を訪問してその顧客の注文品を引き取るのみで店舗300内に入らない(例えば、注文品配送ステーション610の外部)顧客によって使用される注文品配送ステーション610の第2のセットとを含む。店内顧客によって使用される配送ステーション610はまた、買物カートのための駐車プラットフォームを含み、このプラットフォームは、任意的に、本明細書でより詳細に説明するように、レジのためにプラットフォーム上に置かれた各カートを計量する機器を含むことができる。同じく、特定の立地属性及び店舗300の構成に応じて、店内及び引取のみの両方の顧客が外部配送ステーション610を使用することが可能である。例えば、外部注文品配送ステーション610は、駐車場又は駐車構造内に取り付けられて、ロボット226が顧客の駐車した自動車に位置する配送ステーション610に対面注文品を配達することが可能になる。
【0089】
本発明の例示的実施形態により、注文品配送ステーション610は、双方向に作動させることができ、すなわち、顧客が、顧客自身で選択した交換不能商品を収容するバッグを配送ステーション610の棚上の空のO-トート702内に入れ、ロボット226が、この交換不能商品をロボットシステム内の保管場所(冷蔵の)内に入れることができるようにすることが可能である。この機能は、店内顧客が一時的に注文品を店舗に預け、後の時間にその注文品を引き取るか又は注文品を自宅に配達してもらうことを可能にする。同様に、返品は、返品取引中に、返品される品目をO-トート702に挿入することによって提供することができる。例えば、返品される品目は、単独で空のトートに入り、このトートが抜き取りワークステーション614に返却されながら、同時に、製品容器が在庫から取り出され、この品目が、返品容器から製品容器に抜き取られる。
【0090】
本発明の例示的実施形態により、ロボット226は、注文品を収容する完了O-トート702を配達カート内に入れることができる。配達カートは、顧客の自動車に搬送することができ、又は顧客は、注文品配送ステーション610においてカートを引き取ってそのカートを顧客自身の自動車に持ってくることができる。
【0091】
図9は、本発明の態様を表す例示的流れ図である。特に、
図9は、
図1から
図8に関して上述したように、店舗300内で実施される自動化サービスモデル100の作動を描く例示的流れ図である。特に、
図9は、店内買物のための自動化サービスモデル100を実施し、顧客が店舗300で商品を注文するための処理900を示している。段階902において、顧客は、店舗に到着し、買物端末を利用して自動履行される商品を選択する。本明細書に説明するように、顧客は、携帯型買物端末を利用して品目を走査するか、又は仮想画面買物端末を利用して品目を閲覧して選択することができる。
【0092】
段階904において、顧客は、存在する場合に買物セクション302内の交換不能商品を収集してそれを集計する。本明細書に説明するように、顧客は、交換不能農産物を手で抜き取ってこの農産物を集計/計量し、この農産物を買物端末を通して顧客注文に追加することができる。本発明のシステムは、顧客が買物セクション302において交換不能商品の抜き取りを完了した時に、自動化履行注文品に配達の準備を整わせることにより、最初に交換可能商品を注文するように顧客に奨励する(自動化履行)。交換不能商品の買物は、カート又はトートを利用するばら売り農産物(ランダム重量)、予め梱包されたもの(ランダムドル)、及びサービスカウンタからの商品を選択することを含むことができる。
【0093】
段階906において、顧客は、レジを行うことができる。特に、本明細書に説明するように、顧客は、携帯型買物端末又はレジキオスク618を利用して、交換不能商品と交換可能商品との組合せでレジを行うことができる。レジ中に、あらゆる集計された交換不能商品の重量が集計され、ユーザ入力に対して検証され、顧客は、自動化注文内の商品を確認する。顧客は、現金、クレジット、仮想支払のようなあらゆる組合せを利用して支払うことができる。
【0094】
段階908において、顧客は、注文品の配達を受け入れる。顧客に提供される配達履行は、顧客によって抜き取られて検証される交換不能商品及び自動化注文履行106によって抜き取られる交換可能商品の両方を含む。本明細書に説明するように、配達は、店内で又は店外の顧客の自動車で行うことができる。任意的に、顧客は、遅延したレジを選択し、将来の引取又は配達のために完了して支払った注文品を店舗に預けることができる。顧客は、携帯型買物端末又はレジキオスク618でレジを行う。
【0095】
本明細書に説明するコンピュータデバイス202、204、222、及び224、並びに方法/機能を実施するのにあらゆる適切なコンピュータデバイスを使用することができ、当業者は理解するように、一般的なコンピュータデバイス上でのソフトウエアの単なる実行よりも非常に多い方法でハードウエア、ソフトウエア、及びファームウエアの修正を通して本明細書に記載の作動及び機能を実行するための特定のシステムに変換することができる。そのようなコンピュータデバイス1000の一例示的実施例が
図10に示されている。コンピュータデバイス1000は、単に、好ましいコンピュータ環境の例示的実施例であり、決して本発明の範囲を限定するものではない。
図10に示されている「コンピュータデバイス」は、当業者は理解するように、「ワークステーション」、「サーバ」、「ラップトップ」、「デスクトップ」、「手持ち式デバイス」、「モバイル機器」、「タブレットコンピュータ」、又は他のコンピュータデバイスを含むことができる。コンピュータデバイス1000が例示目的に示されていることを考慮すると、本発明の実施形態は、本発明の単一実施形態を実施するのにあらゆる数の異なる方法であらゆる数のコンピュータデバイス1000を利用することができる。従って、本発明の実施形態は、当業者は理解するように、単一コンピュータデバイス1000に限定されるものではなく、例示するコンピュータデバイス1000の単一タイプの実施形態又は構成に限定されるものでもない。
【0096】
コンピュータデバイス1000は、直接的又は間接的に以下の例示的構成要素、すなわち、メモリ1012、1又は2以上のプロセッサ1014、1又は2以上の提示構成要素1016、入出力ポート1018、入出力構成要素1020、及び電源1024のうちの1又は2以上に結合することができるバス1010を含むことができる。当業者は、バス1010は、アドレスバス、データバス、又はそれらのあらゆる組合せのような1又は2以上のバスを含むことができることを理解するであろう。当業者はまた、意図される用途及び特定の実施形態の使用方法に応じて、これらの構成要素のうちの複数を単一デバイスによって実施することができることを理解するであろう。同様に、一部の場合に、単一構成要素は、複数のデバイスによって実施することができる。従って、
図10は、単に本発明の1又は2以上の実施形態を実施するのに使用することができる例示的コンピュータデバイスを示しており、決して本発明を限定するものではない。
【0097】
コンピュータデバイス1000は、様々なコンピュータ可読媒体を含むか又はそれらと相互作用することができる。例えば、コンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)と、読取専用メモリ(ROM)と、電子的消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)と、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術と、CDROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、又は他の光学的又はホログラフィック媒体と、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、又は情報を符号化するのに使用することができてコンピュータデバイス1000によってアクセス可能な他の磁気ストレージデバイスとを含むことができる。
【0098】
メモリ1012は、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータストレージ媒体を含むことができる。メモリ1012は、着脱可能、着脱不能、又はそれらのあらゆる組合せとすることができる。例示的ハードウエアデバイスは、ハードドライブ、半導体メモリ、光ディスクドライブのようなデバイスである。例えば、メモリ1012は、自動化サービスシステム202によってアクセス可能なクラウドベースのデータストレージとすることができる。コンピュータデバイス1000は、メモリ1012、様々なI/O構成要素1016のような構成要素からデータを読み取る1又は2以上のプロセッサを含むことができる。提示構成要素1016は、データを示すものをユーザ又は他のデバイスに提示する。例示的提示構成要素は、表示デバイス、スピーカ、印刷構成要素、振動構成要素などを含む。
【0099】
I/Oポート1018は、コンピュータデバイス1000がI/O構成要素1020のような他のデバイスに論理的に結合されることを可能にすることができる。I/O構成要素1020の一部は、コンピュータデバイス1000に組み込むことができる。そのようなI/O構成要素1020の例は、マイクロホン、ジョイスティック、記録デバイス、ゲームパッド、衛星放送受信アンテナ、スキャナ、プリンタ、無線デバイス、ネットワーキングデバイスなどを含む。
【0100】
本明細書に使用される「含む」及び「含んでいる」という用語は、限定的なものではなく包括的なものであると解釈されることを意図している。本明細書に使用される「例示」、「例」、及び「例証」という用語は、「一例、事例、又は例証としての役割を果たす」ことを意味することを意図しており、他の構成に対して好ましいか又は有利な構成を示すもの又は示さないものとして解釈すべきではない。本明細書に使用される「約」及び「ほぼ」という用語は、特性、パラメータ、サイズ、及び寸法の変動のような主観的又は客観的な値の範囲の上限及び下限に存在する可能性がある変動を網羅することを意図している。1つの非限定的な例では、「約」及び「ほぼ」という用語は、プラス10パーセント又はそれ未満、又はマイナス10パーセント又はそれ未満を意味する。1つの非限定的な例では、「約」及び「ほぼ」という用語は、含まれる関連分野の当業者によってみなされるのに十分に近いことを意味する。本明細書に使用される「実質的に」という用語は、当業者は理解するように、作用、特性、性質、状態、構造、品目、又は結果の完全又はほぼ完全な範囲又は程度を指す。例えば、「実質的に」円形の物体は、その物体が数学的に決定することができる限度までの真円、又は当業者によって認識又は理解されるほぼ円形のいずれかであることを意味する。絶対的完全性からの正確な許容可能逸脱度は、一部の場合に特定の状況に依存することがある。しかし、一般的に、完全性の近さは、絶対的及び全体的な完全性が実施される又は得られる場合と同じ全体的結果を有するものである。「実質的に」の使用は、当業者は理解するように、作用、特性、性質、状態、構造、品目、又は結果の完全な又はほぼ完全な欠如を指すように負の意味で利用される場合に等しく適用可能である。
【0101】
当業者には、以上の説明から本発明の多数の修正及び代替実施形態が明らかであろう。従って、この説明は、例示としてのみ解釈しなければならず、本発明を実施するのに最適な形態を当業者に教示することを目的とする。構造の細部は、本発明の主旨から逸脱することなく実質的に変更することができ、特許請求の範囲に含まれる全ての修正例の限定的使用が留保される。本明細書内では、明確で簡潔な仕様を説明することができるように実施形態を説明したが、実施形態は、本発明から逸脱することなく様々に組み合わせる又は切り離すことができることを意図しており、これは理解されるであろう。本発明は、特許請求の範囲及び適用可能な法律の原則によって必要とされる範囲にのみ限定されることを意図している。
【0102】
特許請求の範囲は、本明細書に説明した本発明の全ての一般的及び特定の特徴、及び言語の問題としてそれに収まると言われる本発明の範囲の全ての記述を網羅するものであることも理解されるものとする。
【符号の説明】
【0103】
300 店舗
302 買物セクション
304 自動化履行セクション
308 配達履行セクション
600 模擬市場