(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-06
(45)【発行日】2022-09-14
(54)【発明の名称】クロスポイントメモリアレイ内の自己整列されたメモリデッキ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/8239 20060101AFI20220907BHJP
H01L 27/105 20060101ALI20220907BHJP
H01L 45/00 20060101ALI20220907BHJP
【FI】
H01L27/105 449
H01L27/105 448
H01L45/00 A
(21)【出願番号】P 2020503297
(86)(22)【出願日】2018-07-20
(86)【国際出願番号】 US2018043150
(87)【国際公開番号】W WO2019023071
(87)【国際公開日】2019-01-31
【審査請求日】2020-03-10
(32)【優先日】2017-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100106851
【氏名又は名称】野村 泰久
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(72)【発明者】
【氏名】ピロヴァーノ,アゴスティーノ
(72)【発明者】
【氏名】ペッリッツェル,ファビオ
(72)【発明者】
【氏名】コンティ,アンナ マリア
(72)【発明者】
【氏名】レダエッリ,アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】トルトレッリ,インノチェンツォ
【審査官】小山 満
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-129705(JP,A)
【文献】特表2017-510983(JP,A)
【文献】特開2009-289963(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0147691(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0243708(US,A1)
【文献】国際公開第2015/130455(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0294751(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/105
H01L 21/8239
H01L 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のアクセス線層と、前記第1のアクセス線層上の第1の自己選択メモリスタックとを基板上に形成することと、
前記基板上に第1の方向に伸長する行の第1のセットを形成するために、前記第1のアクセス線層及び前記第1の自己選択メモリスタックを第1のエッチング動作中にエッチングすることであって、行の前記第1のセットの各行は、前記第1のアクセス線層及び前記第1の自己選択メモリスタックの残存部分を含むことと、
行の前記第1のセット上に第2のアクセス線層及び第2の自己選択メモリスタックを形成することと、
行の前記第1のセット上に第2の方向に伸長する列の第1のセットを形成するために、
前記第2の自己選択メモリスタックを貫通して前記第2のアクセス線層
を前記第2のエッチング動作中にエッチングすることであって、列の前記第1のセットの各列は、前記第2のアクセス線層及び前記第2の自己選択メモリスタックの残存部分を含み、前記第1の自己選択メモリスタック及び前記第2の自己選択メモリスタックは、カルコゲナイドガラスの第1の層の下の、カルコゲナイドガラスの前記第1の層に接触する障壁材料の第1の層と、カルコゲナイドガラスの前記第1の層の上の、カルコゲナイドガラスの前記第1の層に接触する障壁材料の第2の層とを含むことと、
メモリセルの第1のセットを形成するために、
第2のエッチング動作中に、列の前記第1のセットの隣接する列
の下及び間の前記第1の自己選択メモリスタックの一部を
貫通してエッチングすること
と、
前記第2のエッチング動作中にカルコゲナイドガラスの前記第1の層に接触する障壁材料の前記第1の層に達したことを検出することであって、前記第1のアクセス線層の前記残存部分は
、前記第2のエッチング動作中にカルコゲナイドガラスの前記第1の層に接触する障壁材料の前記第1の層に達したことを検出することに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のエッチング動作中にエッチングされないことと、
前記第2のエッチング動作中にカルコゲナイドガラスの前記第1の層に接触する障壁材料の前記第1の層に達したことを検出することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のアクセス線層の前記残存部分に達する前に前記第2のエッチング動作を停止することと
を含む、電子デバイスを製造する方法。
【請求項2】
列の前記第1のセット上に第3のアクセス線層を形成することと、
列の前記第1のセット上に前記第1の方向に伸長する行の第2のセットを形成するために、前記第3のアクセス線層を第3のエッチング動作中にエッチングすることであって、行の前記第2のセットの各行は前記第3のアクセス線層を含むことと、
メモリセルの第2のセットを形成するために、行の前記第2のセットの隣接する行間に配置された列の前記第1のセットの第1の部分を前記第3のエッチング動作中にエッチングすること
であって、列の前記第1のセットの前記第1の部分は列の前記第1のセットに含まれる前記第2の自己選択メモリスタックの一部を含むことと
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
行の前記第2のセット上に第4のアクセス線層を形成することと、
行の前記第2のセット上に前記第2の方向に伸長する列の第2のセットを形成するために、前記第4のアクセス線層を第4のエッチング動作中にエッチングすることであって、列の前記第2のセットの各列は前記第4のアクセス線層を含むことと、
メモリセルの第3のセットを形成するために、列の前記第2のセットの隣接する列間に配置された行の前記第2のセットに含まれ
る第3の自己選択メモリスタックの一部を前記第4のエッチング動作中にエッチングすることと
を更に含む、請求項
2に記載の方法。
【請求項4】
列の前記第1のセットの各列の幅は、列の前記第1のセットの各列の下に配置された各個別のメモリ素子の幅と同じ幅である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
各列の前記幅は、各行
の幅と同じ幅である、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
各列の前記幅は、各行
の幅とは異なる幅である、請求項
4に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のアクセス線層は、列の前記第1のセットの各列の下に配置されたメモリセルの前記第1のセットのメモリセルの列に対する上部のアクセス線を形成し、前記第2の自己選択メモリスタックを使用して形成されたメモリセルの第2のセットの第2の列に対する下部のアクセス線を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第2のアクセス線は単一の堆積プロセス中に形成され、前記第2のエッチング動作の一部としての単一のエッチングプロセス中にエッチングされる、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の自己選択メモリスタックは、選択及び蓄積の両方のためのカルコゲナイドガラスの前記第1の層を含み、前記第2の自己選択メモリスタックは、選択及び蓄積の両方のためのカルコゲナイドガラスの第2の層を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のエッチング動作は、前記第1の自己選択メモリスタックの側壁を露出し、前記第2のエッチング動作は、前記第2の自己選択メモリスタックの側壁を露出し、前記方法は、
前記第1の自己選択メモリスタックの前記側壁と接触する第1の密封層であって、カルコゲナイドガラスの前記第1の層の化学的組成を維持するように構成された前記第1の密封層を形成することと、
前記第2の自己選択メモリスタックの前記側壁と接触する第2の密封層であって、カルコゲナイドガラスの前記第2の層の化学的組成を維持するように構成された前記第2の密封層を形成することと
を更に含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の密封層を形成した後に、行の前記第1のセットの行間に誘電体材料を堆積することと、
前記第2の密封層を形成した後に、列の前記第1のセットの列間に前記誘電体材料を堆積することと
を更に含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の密封層及び前記第2の密封層を第1の温度で形成することと、
前記誘電体材料を前記第1の温度よりも高い第2の温度で堆積することと
を更に含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
第1の自己選択メモリ素子を各々含むメモリセルの第1のアレイであって、メモリセルの前記第1のアレイは第1の方向に伸長する第1の複数の列と第2の方向に伸長する第1の複数の行とを有し、メモリセルの前記第1のアレイの第1のメモリセルは第1のアクセス線及び第2のアクセス線に結合され
、前記第1の自己選択メモリ素子は選択及び蓄積の両方のためのカルコゲナイドガラスの第1の層を含む、メモリセルの前記第1のアレイと、
第2の自己選択メモリ素子を各々含むメモリセルの第2のアレイであって、
前記第2の自己選択メモリ素子は選択及び蓄積の両方のためのカルコゲナイドガラスの第2の層を含み、メモリセルの前記第2のアレイは前記第1の方向に伸長する第2の複数の列と前記第2の方向に伸長する第2の複数の行とを含み、前記第1の自己選択メモリ素子及び前記第2の自己選択メモリ素子は、カルコゲナイドガラスの
前記第1の層の下の、カルコゲナイドガラスの前記第1の層に接触する障壁材料の第1の層と、カルコゲナイドガラスの前記第1の層の上の、カルコゲナイドガラスの前記第1の層に接触する障壁材料の第2の層とを含み、前記第2のアレイは前記第1のアレイの上に横たわり、メモリセルの前記第2のアレイの第2のメモリセルは前記第2のアクセス線及び第3のアクセス線に結合される、メモリセルの前記第2のアレイと
を含み、
前記第1のアクセス線は第1のエッチング動作中に形成され、前記第2のアクセス線とメモリセルの前記第1のアレイとは第2のエッチング動作中に形成され、前記第2のエッチング動作は
、前記第2のエッチング動作中にカルコゲナイドガラスの前記第1の層に接触する障壁材料の前記第1の層が検出されることに少なくとも部分的に基づいて、第1のアクセス線層の残存部分に達する前に停止される、メモリデバイス。
【請求項14】
前記第1の複数の行の各行の各メモリセルの下部と結合された前記第1のアクセス線を含む第1の複数のアクセス線と、
前記第1の複数の列の各列の各メモリセルの上部と結合され、前記第2の複数の列の各列の各メモリセルの下部と結合された前記第2のアクセス線を含む第2の複数のアクセス線と、
前記第2の複数の行の各行の各メモリセルの上部と結合された前記第3のアクセス線を含む第3の複数のアクセス線と
を更に含む、請求項
13に記載のメモリデバイス。
【請求項15】
前記第1の複数の列、前記第2の複数のアクセス線、及び前記第2の複数の列は自己整列される、請求項
14に記載のメモリデバイス。
【請求項16】
前記第1の複数の列、前記第2の複数のアクセス線、及び前記第2の複数の列は、同じパターニングの位置合わせと同じ幅とを有する、請求項
14に記載のメモリデバイス。
【請求項17】
前記第2の複数のアクセス線は、層内の境界が存在しない金属材料を含む、請求項
14に記載のメモリデバイス。
【請求項18】
前記第1の自己選択メモリ素子の側壁と接触する第1の密封層であって、カルコゲナイドガラスの前記第1の層の化学的組成を維持するように構成された前記第1の密封層と、
前記第2の自己選択メモリ素子の側壁と接触する第2の密封層であって、カルコゲナイドガラスの前記第2の層の化学的組成を維持するように構成された前記第2の密封層と
を更に含む、請求項
13に記載のメモリデバイス。
【請求項19】
前記第1の密封層に隣接して堆積した誘電体材料と、
前記第2の密封層に隣接して堆積した前記誘電体材料と
を更に含む、請求項
18に記載のメモリデバイス。
【請求項20】
第1の方向に伸長する第1のアクセス線、第2の方向に伸長する第2のアクセス線、及び前記第1の方向に伸長する第3のアクセス線を有する3次元クロスポイントアーキテクチャ内に配列された複数のピラー
を含み、各ピラーは、
前記第1のアクセス線及び前記第2のアクセス線に結合された第1のメモリ蓄積素子であって、前記第1のアクセス線は第1のエッチング動作中に形成され
、前記第1のメモリ蓄積素子は選択及び蓄積の両方のためのカルコゲナイドガラスの第1の層を含む、前記第1のメモリ蓄積素子と、
前記第2のアクセス線及び前記第3のアクセス線に結合された第2のメモリ蓄積素子であって、
前記第2のメモリ蓄積素子は選択及び蓄積の両方のためのカルコゲナイドガラスの第2の層を含み、前記第2のアクセス線と前記第1のメモリ蓄積素子とは第2のエッチング動作中に形成され、前記第2のエッチング動作は
、前記第2のエッチング動作中にカルコゲナイドガラスの前記第1の層に接触する障壁材料の第1の層が検出されることに少なくとも部分的に基づいて、第1のアクセス線層の残存部分に達する前に停止される、前記第2のメモリ蓄積素子と
を含む、メモリデバイス。
【請求項21】
前記第2のメモリ蓄積素子は、前記第1の方向に実質的に直交する前記第2の方向の第2の幅であって、前記第1の方向の個別
のピラー
の幅とは異なる前記第2の幅を有する、請求項
20に記載のメモリデバイス。
【請求項22】
前記第1のメモリ蓄積素子及び前記第2のメモリ蓄積素子の各々は、自己選択メモリ蓄積素子を含む、請求項
20に記載のメモリデバイス。
【請求項23】
前記第1のメモリ蓄積素子は、3次元クロスポイントメモリアーキテクチャの第1のデッキを含み、前記第2のメモリ蓄積素子は、前記3次元クロスポイントメモリアーキテクチャの第2のデッキを含む、請求項
20に記載のメモリデバイス。
【請求項24】
前記第2のアクセス線は、層内の境界が存在しない金属材料を含む、請求項
20に記載のメモリデバイス。
【請求項25】
3次元クロスポイントメモリの積み重ねられた複数のデッキであってN個のデッキを含む積み重ねられた前記複数のデッキを制御するための制御回路を基板上に形成することと、
N+1個のマスキング動作及びN+1個のエッチング動作を使用して、積み重ねられた前記複数のデッキの少なくとも一部を、前記制御回路の少なくとも一部の上方に形成することであって、前記複数のデッキのうちのN番目のデッキと前記複数のデッキの内のN-1番目のデッキとは同じアクセス線に結合され、
選択及び蓄積のためのカルコゲナイドガラスの第1の層を含む第1のメモリ蓄積素子と選択及び蓄積のためのカルコゲナイドガラスの第2の層を含む第2のメモリ蓄積素子とを少なくとも含み、前記アクセス線と、前記N-1番目のデッキと、前記N番目のデッキの一部とが同じエッチング動作中に形成され、前記同じエッチング動作は
、第2のエッチング動作中にカルコゲナイドガラスの前記第1の層に接触する障壁材料の第1の層に達したことを検出することに少なくとも部分的に基づいて、第2のアクセス線の残存部分に達する前に停止される、ことと
を含む、電子デバイスを製造する方法。
【請求項26】
積み重ねられた前記複数のデッキを形成することは、
第1の電極層及び第1の自己選択メモリスタックを各々含む積み重ねられた前記複数のデッキの第1のデッキの第1の複数の行を形成することと、
前記第1の複数の行上の第2の電極層と、前記第2の電極
層上の第2の自己選択メモリスタックとを形成することと、
前記第2の自己選択メモリスタック上に第1の複数の列をパターニングすることと、
前記第2の自己選択メモリスタック、前記第2の電極層、及び前記第1の複数の列の隣接する列間に配置された前記第1の自己選択メモリスタックの一部を単一のエッチング動作中にエッチングすることと
を含む、請求項
25に記載の方法。
【請求項27】
第1のアクセス線と第2のアクセス線との間に結合された第1の自己選択メモリ蓄積素子を含む第1のメモリセルであって、
前記第1の自己選択メモリ蓄積素子は選択及び蓄積の両方のためのカルコゲナイドガラスの第1の層を含み、前記第1のアクセス線は第1のエッチング動作中に形成される、前記第1のメモリセルと、
第2の自己選択メモリ蓄積素子を含む第2のメモリセルであって、
前記第2の自己選択メモリ蓄積素子は選択及び蓄積の両方のためのカルコゲナイドガラスの第2の層を含み、前記第2のメモリセルは前記第2のアクセス線と第3のアクセス線との間に結合され、前記第2のアクセス線及び前記第1のメモリセルは第2のエッチング動作中に形成され、前記第2のエッチング動作は
、前記第2のエッチング動作中にカルコゲナイドガラスの前記第1の層に接触する障壁材料の第1の層が検出されたことに少なくとも部分的に基づいて、第1のアクセス線層の残存部分に達する前に停止される、前記第2のメモリセルと、
前記第1のメモリセル及び前記第2のメモリセルと電子通信するコントローラと
を含み、
前記第2の自己選択メモリ蓄積素子は前記第1の自己選択メモリ蓄積素子の上に横たわり、
前記第2のアクセス線は、層内の境界が存在しない金属材料を含む、
電子メモリ装置。
【請求項28】
前記第1の自己選択メモリ蓄積素子、前記第2の自己選択メモリ蓄積素子、及び前記第2のアクセス線は、第1の方向に同じ幅を有する、請求項
27に記載の電子メモリ装置。
【請求項29】
前記第2の自己選択メモリ蓄積素子は、第1の方向に実質的に直交する第2の方向に、前記第1の方向の第1の幅とは異なる第2の幅を有する、請求項
27に記載の電子メモリ装置。
【請求項30】
前記第1の自己選択メモリ蓄積素子、前記第2の自己選択メモリ蓄積素子、及び前記第2のアクセス線は、第1の方向に自己整列される、請求項
27に記載の電子メモリ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[クロスリファレンス]
特許に対する本出願は、2017年7月26日に出願の“self-ALIGNED MEMORY DECKS IN CROSS-POINT MEMORY ARRAYS”という名称のPirovano等による米国特許出願番号15/660,829の優先権を主張する2018年7月20日に出願の“self-ALIGNED MEMORY DECKS IN CROSS-POINT MEMORY ARRAYS”という名称のPirovano等によるPCT出願番号PCT/US2018/043150の優先権を主張し、該出願の各々は、本願の譲受人に与えられ、該出願の各々は、参照によりその全体が本明細書に明白にこれにより組み込まれる。
【0002】
以下は、概して多層メモリアレイに関し、より具体的には、N個のメモリデッキがN+1個のパターニング及びエッチング動作を使用し得るクロスポイントメモリアレイ内の自己整列されたメモリデッキに関する。
【背景技術】
【0003】
メモリデバイスは、コンピュータ、無線通信デバイス、カメラ、及びデジタル表示装置等の様々な電子デバイス内に情報を蓄積するために広く使用される。情報は、メモリデバイスの異なる状態をプログラミングすることによって蓄積される。例えば、バイナリデバイスは、論理“1”又は論理“0”によりしばしば示される2つの状態を有する。他のシステムでは、3つ以上の状態が蓄積され得る。蓄積された情報にアクセスするために、電子デバイスのコンポーネントは、メモリデバイス内の蓄積状態を読み出し得、又はセンシングし得る。情報を蓄積するために、電子デバイスのコンポーネントは、メモリデバイス内に状態を書き込み得、又はプログラムし得る。
【0004】
磁気ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期型ダイナミックRAM(SDRAM)、強誘電体RAM(FeRAM)、磁気RAM(MRAM)、抵抗変化RAM(RRAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、及び相変化メモリ(PCM)等を含む多数の種類のメモリデバイスが存在する。メモリデバイスは揮発性又は不揮発性であり得る。不揮発性メモリ、例えば、フラッシュメモリ又はFeRAMは、外部電源が存在しなくても長時間、それらの蓄積された論理状態を蓄積し得る。揮発性メモリデバイス、例えば、DRAMは、外部電源により定期的にリフレッシュされない限り、それらの蓄積状態を時間と共に喪失し得る。メモリデバイスの改善は、メトリックの中でもとりわけ、メモリセル密度の増加、読み出し/書き込み速度の増加、信頼性の増加、データ保持の増加、電力消費の削減、又は製造コストの削減を含み得る。メモリデバイスの幾つかの種類は、異なる論理状態をプログラミング及びセンシングするために、セルに渡る抵抗の変化又は電圧降下を使用し得る。例えば、自己選択メモリは、セル内のイオン移動特性を活用し得る。
【0005】
メモリデバイスの製造は、メモリデバイスの一部を画定するパターンに従って材料を形成すること、パターニングすること、及び除去することを含み得る。製造は、一般的に、高度に専門化した製造装置を使用してクリーンルーム内で実施され、製造施設は、“ウェハファブ”又は“半導体ファブ”としばしば称される。こうした製造施設と、関連する装置は、実質的な設備投資を必要とし、したがって、効率的な製造は、こうした設備の処理能力と利用とを強化する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示の側面に従ったクロスポイントメモリアレイ内の自己整列されたメモリデッキをサポートするメモリアレイの一例を説明する。
【
図2】本開示の側面に従ったクロスポイントメモリアレイ内の自己整列されたメモリデッキの一例を説明する。
【
図3】本開示の例に従った機構及び動作をサポートするクロスポイントメモリデバイスのブロック図を説明する。
【
図4A】本開示の例に従った製造中の第1のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図4B】本開示の例に従った製造中の第1のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図5A】本開示の例に従った製造中の第1の行処理に後続する第1のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図5B】本開示の例に従った製造中の第1の行処理に後続する第1のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図6A】本開示の例に従った製造中の第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図6B】本開示の例に従った製造中の第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図7A】本開示の例に従った製造中の第1の列処理に後続する第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図7B】本開示の例に従った製造中の第1の列処理に後続する第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図7C】本開示の例に従った製造中の第1の列処理に後続する第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図8A】本開示の例に従った製造中の最上部電極の堆積に後続する第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図8B】本開示の例に従った製造中の最上部電極の堆積に後続する第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図9A】本開示の例に従った製造中の第2の行処理に後続する第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図9B】本開示の例に従った製造中の第2の行処理に後続する第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図10A】本開示の例に従った製造中の第1のメモリデッキ、第2のメモリデッキ、及び第3のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図10B】本開示の例に従った製造中の第1のメモリデッキ、第2のメモリデッキ、及び第3のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図11A】本開示の例に従った製造中の第2の行処理に後続する第1のメモリデッキ、第2のメモリデッキ、及び第3のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図11B】本開示の例に従った製造中の第2の行処理に後続する第1のメモリデッキ、第2のメモリデッキ、及び第3のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図12A】本開示の例に従った製造中の最上部電極の堆積と第2の列処理とに後続する第1のメモリデッキ、第2のメモリデッキ、及び第3のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図12B】本開示の例に従った製造中の最上部電極の堆積と第2の列処理とに後続する第1のメモリデッキ、第2のメモリデッキ、及び第3のメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図13A】本開示の例に従った製造中の自己整列されたメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図13B】本開示の例に従った製造中の自己整列されたメモリデッキの一部の断面を説明する。
【
図14】本開示の側面に従ったクロスポイントメモリアレイ内の自己整列されたメモリデッキを製造するための1つ以上の方法を説明する。
【
図15】本開示の側面に従ったクロスポイントメモリアレイ内の自己整列されたメモリデッキを製造するための1つ以上の方法を説明する。
【
図16】本開示の側面に従ったクロスポイントメモリアレイ内の自己整列されたメモリデッキを製造するための1つ以上の方法を説明する。
【
図17】本開示の側面に従ったクロスポイントメモリアレイ内の自己整列されたメモリデッキを製造するための1つ以上の方法を説明する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
N個のメモリデッキがN+1個のマスキング動作を用いて製造され得る自己選択メモリセルの多数のメモリデッキを有するアレイを有する多層メモリデバイス。本明細書で論じられる技術は、製造効率の改善と製造コストの削減とを可能にし得る。また、多数のメモリデッキは、自己整列され得、幾つかの製造動作は、多数のメモリデッキに対して同時に実施され得る。幾つかの場合、第1のメモリデッキのビット線方向と、第1のメモリデッキよりも上の第2のメモリデッキ内のワード線方向とをパターニングすることは、単一のマスキング動作中に実施され得、両デッキは、後続のエッチング動作中にエッチングされ得る。こうした技術は、2つ以上のマスキング及びエッチング動作を使用して各メモリデッキが処理される処理技術と比較して、製造設備に対する処理能力の強化と付加的な容量とを可能にし得る効率的な製造を提供し得る。更に、より少ない処理ステップは、メモリデッキ内の欠陥の可能性をも削減し得、歩留まりを増加させ得る。
【0008】
自己選択メモリは、論理状態をプログラミングし、その後センシングするための相変化材料のイオン移動特性を活用し得る。自己選択メモリセルは、第1の電極及び第2の電極により包囲されたメモリ蓄積素子を含み得る。自己選択メモリは、選択及び蓄積に仕える単一の素子を含むクロスバーメモリ素子である。非線形電流電圧特性は、ダイオードと同様に、低電圧オフ領域と高電圧オン状態とを有するセレクタとしてメモリ素子が使用されることを可能にする。同時に、該電流電圧特性は、少なくとも2つのプログラム可能状態を示し、したがって、メモリ素子として挙動する。自己選択メモリは、幾つかの例では、ランダムアクセスメモリ(RAM)のタスク等の、相対的に時間依存の動作に用いられ得る。
【0009】
幾つかの例では、第1のクロスバーメモリアレイのセルと、第1のクロスバーメモリアレイ上に積み重ねられた第2のクロスバーメモリアレイのセルは、マルチレベルセルとして動作し得る。マルチレベルセル(MLC)は、電極により各々分離された2つ以上の物理的メカニズム(例えば、メモリ素子)を含み得、3つ以上のデータ(例えば、多数のビット)が蓄積されることを可能にし得る。
【0010】
上で紹介した機構及び技術は、メモリセルの多数のデッキを有するメモリアレイの文脈で以下で更に説明される。本明細書で論じられる技術は、他の相変化メモリセル(例えば、相変化材料(PCM)素子及び別個の選択素子を含む相変化メモリセル)に使用され得るが、自己選択メモリセルを含む多層メモリアレイを製造するための具体例がその後説明される。開示のこれら又はその他の機構は、装置図、システム図、及びフローチャートによって更に説明され、装置図、システム図、及びフローチャートを参照しながら更に説明される。
【0011】
図1は、本開示の様々な実施形態に従った例示的なメモリアレイ100を説明する。メモリアレイ100は、電子メモリ装置とも称され得る。メモリアレイ100は、異なる状態を蓄積するようにプログラム可能なメモリセル105を含む。各メモリセル105は、論理0及び論理1として示される2つの状態を蓄積するようにプログラム可能であり得る。幾つかの場合、メモリセル105は、3つ以上の論理状態を蓄積するように構成される。
【0012】
メモリセル105は、論理状態を表す可変で構成可能な電気抵抗を有するメモリ素子又はメモリ蓄積素子を指し得る材料を含み得る。例えば、クロスバーメモリセルは、アモルファス状態の材料を有するメモリ素子を含み得、それと関連する閾値電圧を有し得、すなわち、閾値電圧を越えた後に電流が流れる。異なる閾値電圧は、SET状態とRESET状態とを区別することを可能にし得る。
【0013】
メモリアレイ100は、2次元(2D)メモリアレイが相互に重なって形成された3次元(3D)メモリアレイであり得る。これは、2Dアレイと比較して、単一のダイ又は基板上に形成され得るメモリセルの数を増加させ得、それは、順次、産出コストを削減し得、メモリアレイの性能を増加させ得、又はそれら両方であり得る。
図1に描写する例に従えば、メモリアレイ100は、メモリセル105の(幾つかの例では、“層”とも称され得る)2つのレベルを含み、それ故、3次元メモリアレイとみなされ得るが、レベルの数は2つに限定されない。各レベルは、メモリセル105が各レベルに渡って相互に整列され得、メモリセルスタック145を形成するように整列され得、又は位置付けられ得る。
【0014】
メモリセル105の各行はワード線110に接続され、メモリセル105の各列はビット線115に接続される。ワード線110及びビット線115は、アレイを創出するように相互に実質的に直角であり得る。
図1に示すように、メモリセルスタック145内の2つのメモリセル105は、ビット線115等の共通のアクセス線を共有し得る。すなわち、ビット線115は、上部のメモリセル105の底部電極、及び下部のメモリセル105の最上部電極と電子通信し得る。その他の構成が可能であり得、例えば、第3の層は、下部の層とワード線110を共有し得る。一般的に、1つのメモリセル105は、ワード線110及びビット線115等の2つのアクセス線の交点に配置され得る。この交点は、メモリセルのアドレスと称され得る。対象のメモリセル105は、通電したワード線110とビット線115との交点に配置されたメモリセル105であり得、すなわち、ワード線110及びビット線115は、それらの交点におけるメモリセル105を読み出す又は書き込むために通電され得る。同じワード線110又はビット線115と電子通信する(例えば、接続された)他のメモリセル105は、非対象のメモリセル105と称され得る。
【0015】
上で論じたように、電極は、メモリセル105と、ワード線110又はビット線115とに結合され得る。用語、電極は、電気伝導体を指し得、幾つかの場合、メモリセル105への電気的コンタクトとして用いられ得る。電極は、メモリアレイ100の素子又はコンポーネント間の導電経路を提供するトレース、ワイヤ、導電線、又は導電層等を含み得る。
【0016】
読み出し及び書き込み等の動作は、ワード線110及びデジット線115を活性化又は選択することによってメモリセル105上で実施され得る。ワード線110は行線110としても知られ得、ビット線115はデジット線115としても知られ得る。ワード線及びビット線、又はそれらの類似物は、理解又は動作を失うことなく交換可能であり、ワード線及びビット線は、一般的にアクセス線と称され得る。ワード線110又はデジット線115を活性化又は選択することは、個別の線に電圧を印加することを含み得る。ワード線110及びデジット線115は、金属(例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、タングステン(W)等)、金属合金、炭素、導電的にドープされた半導体等の導電性材料、又はその他の導電性材料、合金、化合物等で作られてもよい。
【0017】
メモリセル105へのアクセスは、行デコーダ120及び列デコーダ130を通じて制御され得る。例えば、行デコーダ120は、メモリコントローラ140から行アドレスを受信し得、受信した行アドレスに基づいて適切なワード線110を活性化し得る。同様に、列デコーダ130は、メモリコントローラ140から列アドレスを受信し、適切なデジット線115を活性化する。例えば、メモリアレイ100は、WL_1~WL_Mとラベルが付された多数のワード線110と、BL_1~BL_Nとラベルが付された多数のビット線115とを含み得、M及びNはアレイのサイズに依存する。したがって、ワード線110及びビット線115、例えば、WL_2及びBL_3を活性化することによって、それらの交点におけるメモリセル105がアクセスされ得る。
【0018】
アクセスすると、メモリセル105は、メモリセル105の蓄積状態を判定するために、センスコンポーネント125によって読み出され得又はセンシングされ得る。例えば、(対応するワード線110及びビット線115を使用して)メモリセル105に電圧が印加され得、もたらされる電流の存在は、印加された電圧とメモリセル105の閾値電圧とに依存し得る。幾つかの場合、2つ以上の電圧が印加され得る。また、印加された電圧が電流の流れをもたらさない場合、センスコンポーネント125によって電流が検出されるまでその他の電圧が印加され得る。電流の流れをもたらした電圧を評価することによって、メモリセル105の蓄積された論理状態が判定され得る。幾つかの場合、電流の流れが検出されるまで、電圧は、その大きさが増強され得る。他の場合、電流が検出されるまで、所定の電圧が順次印加され得る。同様に、メモリセル105に電流が印加され得、電流を創出するための電圧の大きさは、メモリセル105の電気抵抗又は総閾値電圧に依存し得る。
【0019】
センスコンポーネント125は、ラッチと称され得る、信号中の差を検出及び増幅するために様々なトランジスタ又はアンプを含み得る。メモリセル105の検出された論理状態は、出力135として、列デコーダ130を通じてその後出力され得る。幾つかの場合、センスコンポーネント125は、列デコーダ130又は行デコーダ120の一部であり得る。又は、センスコンポーネント125は、列デコーダ130又は行デコーダ120に接続され得、或いは列デコーダ130又は行デコーダ120と電子通信し得る。
【0020】
メモリコントローラ140は、メモリセル105の動作(例えば、読み出し、書き込み、再書き込み、リフレッシュ、放電等)を様々なコンポーネント、例えば、行デコーダ120、列デコーダ130、及びセンスコンポーネント125を通じて制御し得る。幾つかの場合、行デコーダ120、列デコーダ130、及びセンスコンポーネント125の内の1つ以上はメモリコントローラ140と共同設置され得る。メモリコントローラ140は、所望のワード線110及びデジット線115を活性化するために、行及び列のアドレス信号を生成し得る。メモリコントローラ140はまた、メモリアレイ100の動作中に使用される様々な電圧又は電流を生成及び制御し得る。例えば、それは、1つ以上のメモリセル105にアクセスした後に、ワード線110又はデジット線115に放電電圧を印加し得る。一般的に、本明細書で論じる印加される電圧又は電流の振幅、形状、又は存続期間は、調整又は変更され得、メモリアレイ100の動作において論じられる様々な動作に対して異なり得る。更に、メモリアレイ100内の1つの、多数の、又は全てのメモリセル105は同時にアクセスされ得、例えば、メモリアレイ100の多数の又は全てのセルは、全てのメモリセル105又はメモリセル105のグループが単一の論理状態にセットされるリセット動作中に同時にアクセスされ得る。
【0021】
図2は、本開示の例に従った機構及び動作をサポートする多層クロスポイントメモリデバイスの実施形態を説明する。メモリデバイス200は、
図1を参照しながら説明したメモリアレイ100の一部の例であり得る。メモリデバイス200は、セルの第1のアレイ又はデッキ205と、第1のアレイの最上部の上の、セルの第2のアレイ又はデッキ210とを含み得る。メモリデバイス200はまた、
図1を参照しながら説明したようなワード線110及びビット線115の例示であり得るワード線110-a及びワード線110-bと、ビット線115-aとを含み得る。セルの第2のデッキ210のメモリセルは、自己選択メモリ蓄積素子を有し得、セルの第1のデッキ205の対応するメモリセルの上に横たわり得る。
【0022】
セルの第1のデッキ205のメモリセルは、第1の電極層215-a、メモリ蓄積素子層220-a、及び第2の電極層225-aを含み得る。第2のメモリデッキ210は、第1の電極層215-b、メモリ蓄積素子層220-b、及び第2の電極層225-bを含み得るメモリセルの別個のデッキを含み得る。他の実施形態では、1つ以上の電極(例えば、炭素)層が一方向(例えば、WL及び/又はBL方向)に沿ってのみ画定される構造体等、他の構造体が製造され得る。例えば、こうした代替的な構造体は、ワード線110-a、第1の電極層215-a、及びメモリ蓄積素子層220-aを堆積することと、第2の電極層225-b、ビット線115-a層、電極層215-b、及び自己選択メモリ蓄積素子層220-bを堆積する前にワード線(110-a)方向に沿ってパターニングすることと、ビット線(115-a)方向に沿ってパターニングし、自己選択メモリ材料が両方向で画定された後にパターニング及びエッチングを中断することのための修正された手順に従って、電極層の堆積とアレイのパターニングとを実施することによって実装され得る。この時点では、(ワード線に対するシャントとしての機能を果たし得る)ワード線方向に連続するワード線110-aに隣接の電極層215-aの一部が依然としてあり得る。また、こうした実施形態では、ビット線115-aに隣接の電極層は、(例えば、一方向に、ビット線方向の連続的な線で伸長する)ビット線115-aに対するシャントとしての機能をそれ自身が果たし得る。幾つかの場合、電極材料は、完全に回避され得る。
【0023】
セルの第1のデッキ205及びセルの第2のデッキ210のメモリセルは、幾つかの例では、セルの各デッキ205及び210の対応セルが
図1を参照しながら説明したようにビット線115又はワード線110を共有し得るように、共通の導電線を有し得る。例えば、セルの第2のデッキの第1の電極層215-bと、セルの第1のデッキ205の第2の電極層225-aとは、垂直に隣接するメモリセルによってビット線115-aが共有されるように、ビット線115-aに結合され得る。
【0024】
メモリデバイス200のアーキテクチャは、クロスポイントアーキテクチャと称され得る。それは、ピラー構造体とも称され得る。例えば、
図2に示すように、ピラー(例えば、第1のメモリセルを含む第1のメモリデッキ205)は、第1の導電線(例えば、ワード線110-a)及び第2の導電線(例えば、ビット線115-a)に接触し得、第1のメモリデッキ205のピラーは、第1の電極層215-a、メモリ蓄積素子層220-a、及び第2の電極層225-aを含む。それに応じて、第2のメモリデッキ210のピラーは、第1の導電線(例えば、ビット線115-a)及び第2の導電線(例えば、ワード線110-b)に接触し得、第1の電極層215-b、メモリ蓄積素子層220-b、及び第2の電極層225-bを含み得る。
【0025】
こうしたピラーアーキテクチャは、他のメモリアーキテクチャと比較して、低い産出コストと共に、相対的に高密度のデータ蓄積を提供し得る。例えば、クロスポイントアーキテクチャは、他のアーキテクチャと比較して、面積の削減と、結果としてメモリセル密度の増加とを有するメモリセルを有し得る。例えば、該アーキテクチャは、3端子選択を有するもの等の6F2のメモリセル面積を有する他のアーキテクチャと比較して4F2のメモリセル面積を有し得、Fは、最小の機構サイズである。例えば、DRAMは、メモリセル毎の選択コンポーネントとして、3端子デバイスであるトランジスタを使用し得、該ピラーアーキテクチャと比較してより大きなメモリセル面積を有し得る。
【0026】
前述のとおり、多数のメモリセルは、メモリアレイと称され得る。そのため、第1のアレイは、3次元クロスポイントメモリアーキテクチャの第1のデッキであり得、又は3次元クロスポイントメモリアーキテクチャの第1のデッキを含み得、第2のアレイは、3次元クロスポイントメモリアーキテクチャの第2のデッキを含み得る。第1のデッキ及び第2のデッキは、メモリ蓄積素子及び選択デバイスの両方を有し得るPCMメモリセルと比較して削減された第1のピッチ又はアスペクト比を有し得る。幾つかの場合、異なるデッキは、2方向において異なるピッチによって特徴付けられ得る。例えば、蓄積素子、及びことによれば関連するピラーの上方視点の断面は、正方形よりもむしろ長方形であり得る(例えば、対向する側面の各対は、ワード線又はビット線の何れかの方向等で個別のエッチングマスクに自己整列される)。こうした異なるピッチは、例えば、ハードマスキングの異なる寸法によって、又はパターニング中の水平方向のオーバエッチングによって得られ得る。楕円又は円形の素子、及びことによっては関連するピラー等、その他の上方視点の断面も可能であり得る。
【0027】
図2の例は2つのメモリデッキを示すが、その他の構成が可能である。例えば、3次元クロスポイントアーキテクチャの同様の方法で、3つ又は4つのメモリデッキが構成され得る。幾つかの例では、メモリデッキの内の1つ以上は、相変化メモリ蓄積デバイスと選択デバイスとの両方を含むPCMセルを含み得る。例えば、PCMセルを含む最下部のデッキと、自己選択メモリセルを含む中間の2つのデッキと、PCMセルを含む最高位のデッキとを用いて、メモリアレイの4つのデッキは存在し得る。幾つかの実施形態では、PCMセルと自己選択メモリセルとが同じ方法でアドレス指定され得るように、1つ以上のPCMデッキは、ワード線又はビット線よりも上にあり得る(例えば、PCMセルは、奇数デッキ上にあり、自己選択メモリセルは偶数デッキ上にあり、又はその逆である)。自己選択メモリセルのデッキのアスペクト比は、以下でより詳細に論じられるように、共通のパターニング及びエッチングステップが自己選択メモリデッキに使用され得るようなものであり得る。メモリ蓄積素子層220は、例えば、セレン(Se)、テルル(Te)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、炭素(C)、ゲルマニウム(Ge)、及びシリコン(Si)の合金等のカルコゲナイドガラスを例えば含み得る。
【0028】
メモリデバイス200は、材料の形成及び除去の様々な組み合わせによって作られ得る。例えば、ワード線110-a、第1の電極層215-a、メモリ蓄積素子層220-a、第2の電極層225-a、ビット線115-a、第1の電極層215-b、メモリ蓄積素子層220-b、第2の電極層225-b、及びワード線110-bに対応する材料の層が堆積し得る。
図4~
図13に関してより詳細に論じられるように、
図2に描写したピラー構造体等の所望の機構をその後創出するために、材料は選択的に除去され得る。任意の接着又は障壁層の材料(例えば、W、Ti、TiN、Cr、Ni、Ta等、又はそれらの組み合わせ)等、その他の材料が電極層に使用され得るが、電極層は、例えば、炭素から形成され得る。
【0029】
図2に説明したピラー構造体を有し、技術に従って製造されたメモリデバイスは、(その両者がカルコゲナイドガラスを含み得る)別個のPCMメモリ素子及び選択デバイス素子を使用するメモリデバイスに対して複数の利点を提供し得る。例えば、メモリデバイス200のピラー構造体は、セルスタックのアスペクト比の削減を提供し、幾つかの場合、もたらされる厚さは、PCMメモリ素子と選択デバイスとの両方を含むメモリセルの半分未満であり得る。また、自己選択メモリデバイスは、相対的に低電流(例えば、PCMメモリ素子のプログラミング電流の20%~30%)で実現され得る上で論じたような極性効果を使用するので、メモリデバイス200内等の自己選択メモリデバイスは、PCMメモリ素子と選択デバイスとの両方を含むメモリセルと比較して、削減された厚さを有する、アクセス線(例えば、ビット線及びワード線)に対する金属被覆層を有し得る。したがって、アレイ内で必要な電圧降下を維持しながら、金属層の厚さは削減され得る。
【0030】
更に、PCMメモリ素子と選択デバイスとの両方を含むメモリセルは、該PCMメモリ素子及び選択デバイスに対してカルコゲナイドガラスの異なる組成物を使用し得る。カルコゲナイドガラスの異なる組成物は、エッチング動作中に該組成物の内の一方が該組成物の内の他方に露出される場合に相互汚染の問題が存在し、こうした相互汚染は、カルコゲナイドガラス層の電気特性の著しい変更を生じさせ得る。したがって、PCMメモリ素子と選択デバイスとの両方を含むメモリセルメモリセルを製造する場合、両方のカルコゲナイドガラス層の同時の露出を回避する別個のエッチング及びシーリング手順を通じて相互汚染は防止される。自己選択メモリセル構造体は、各デッキ205及び210内に唯一のカルコゲナイドガラス層を使用し、したがって、相互汚染の源を制限する。本明細書で提供される様々な技術は、多数のメモリデッキ内の別個のカルコゲナイドガラス層がエッチング動作中に同時に露出され得る製造を可能にする。前述したように、こうした技術は、N+1個のマスキング及びエッチング動作を使用して製造されるN個のデッキのメモリアレイを提供し得る。
【0031】
図3は、本開示の例に従った機構及び動作をサポートする例示的な多層クロスポイントメモリデバイス300を示す。デバイス300は、電子メモリ装置と称され得る。メモリデバイス200-aは、第1のメモリデッキ305及び第2のメモリデッキ310を含み得る。第1のメモリデッキ305は、
図2を参照しながら説明した第1のデッキ205と同様のセルのアレイを含み得る。第2のメモリデッキ310は、
図2を参照しながら説明した第2のデッキ210と同様のセルのアレイを含み得る。第1のメモリデッキ305は、第2のメモリデッキ310に結合され得る。第1のメモリデッキ305は、第1のアクセス線と第2のアクセス線との間に結合された自己選択メモリ蓄積素子を含む第1のメモリセルを含み得、第2のメモリデッキ310は、第2のアクセス線と第3のアクセス線との間に結合された自己選択メモリ蓄積素子を含む第2のメモリセルを含み得る。各自己選択メモリ蓄積素子は、例えば、炭素の層と、メモリ蓄積素子層と、炭素の別の層とを含み得る自己選択メモリスタックを含み得る。他の実施形態では、自己選択メモリ蓄積素子は、材料の異なるスタックを有し得、幾つかの実施形態では、異なるメモリデッキは、材料の異なるスタックを有し得る。幾つかの実施形態では、上で論じたように、1つ以上の電極層は、一方向(例えば、WL及び/又はBL方向)に沿ってのみ画定され得る。更に、幾つかの実施形態では、ワード線及びビット線方向に異なるピッチが存在し得る。
【0032】
メモリデバイス200-aは、第1のメモリデッキ305に、並びにワード線110-c及びビット線115-bに結合され得るインタフェース315と結合され得る。インタフェース315は、制御回路とも称され得、第1のアレイ及び第2のアレイがインタフェース315の上に横たわるように方向付けられ得る。これらのコンポーネントは、相互に電子通信し得、本明細書で説明される機能の内の1つ以上を実施し得る。幾つかの場合、メモリコントローラ140-aは、バイアスコンポーネント320及びタイミングコンポーネント325を含み得る。メモリコントローラ140-aは、
図1及び
図2を参照しながら説明したようなワード線110、ビット線115、及びセンスコンポーネント125の例示であり得るワード線110-c、ビット線115-b、及びセンスコンポーネント125-aと電子通信し得る。幾つかの場合、センスコンポーネント125-a及びラッチ330は、メモリコントローラ140-aのコンポーネントであり得る。これらのコンポーネントは、その他のコンポーネント、接続部、又はバスを介して、上で列挙されていないコンポーネントに加えて、メモリアレイデバイスの内側及び外側の両方のその他のコンポーネントとも電子通信し得る。
【0033】
メモリコントローラ140-aは、ワード線110-c又はビット線115-bを、それらの様々なノードに電圧を印加することによって活性化するように構成され得る。例えば、バイアスコンポーネント320は、上で説明したように、第1のメモリデッキ305及び第2のメモリデッキ310を読み出す又は書き込むために、メモリアレイのデバイスを動作するための電圧を印加するように構成され得る。幾つかの場合、メモリコントローラ140-aは、
図1を参照しながら説明したように、行デコーダ、列デコーダ、又はそれら両方を含み得る。このことは、メモリコントローラ140-aが1つ以上のメモリセルにアクセスすることを可能にし得る。バイアスコンポーネント320は、センスコンポーネント125-aの動作のための電圧を提供し得る。
図3の例では、バイアスコンポーネント320は、メモリコントローラ140-aのコンポーネントとして示されているが、バイアスコンポーネント320は、メモリコントローラ140-aの外部にあり得る。バイアスコンポーネント320は、第1のメモリデッキ305及び第2のメモリデッキ310を含むメモリチップの内部で管理され得る。
【0034】
インタフェース315は、ワード線110-c及びデジット線115-bを介してメモリコントローラ140-aに結合され得る。インタフェース315は、第1のメモリデッキ305のセルのメモリ蓄積素子に(例えば、
図2のメモリ蓄積素子層220-aに)第1の論理値を書き込むように構成され得る。第1の状態は、第1の極性を使用して第1のメモリデッキ305に書き込まれ得る。同様に、インタフェース315は、第2のメモリデッキ310のセルのメモリ蓄積素子に(例えば、
図2のメモリ蓄積素子層220-bに)第2の論理値を書き込むように構成され得る。第1の状態は、第2の極性を使用して第2のメモリデッキ310に書き込まれ得る。第2の極性は第1の極性の反対であり得る。
【0035】
インタフェース315は、第1のメモリデッキ305のセルに書き込まれた第1の論理値と、第2のメモリデッキ310の対応するセルに書き込まれた第2の論理値とを読み出すように構成され得る。論理値は、第1の極性の反対であり得る第2の極性を使用して読み出され得る。
【0036】
幾つかの場合、メモリコントローラ140-aは、その動作をタイミングコンポーネント325を使用して実施し得る。例えば、タイミングコンポーネント325は、本明細書で論じる読み出し及び書き込み等のメモリ機能を実施するためのスイッチング及び電圧印加に対するタイミングを含む、様々なワード線選択又はプレートバイアスのタイミングを制御し得る。幾つかの場合、タイミングコンポーネント325は、バイアスコンポーネント320の動作の時間を制御し得る。
【0037】
第1のメモリデッキ305及び第2のメモリデッキ310の論理状態を判定すると、センスコンポーネント125-aは、ラッチ330内に出力を蓄積し得、それは、メモリデバイス300を含む電子デバイスの動作に従って使用され得る。センスコンポーネント125-aは、ラッチ及びメモリデバイス200-aと電子通信するセンスアンプを含み得る。
【0038】
メモリコントローラ140-a、又はその様々なサブコンポーネントの内の少なくとも幾つかは、ハードウェア、プロセッサにより実行されるソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実装され得る。プロセッサにより実行されるソフトウェアで実装される場合、メモリコントローラ140-a、又はその様々なサブコンポーネントの内の少なくとも幾つかの機能は、本開示で説明する機能を実施するように設計された汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)若しくはその他のプログラム可能論理デバイス、別々のゲート若しくはトランジスタロジック、別々のハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の組み合わせによって実行され得る。
【0039】
メモリコントローラ140-a、又はその様々なサブコンポーネントの内の少なくとも幾つかは、1つ以上の物理的デバイスによって異なる物理的場所において機能の(複数の)部分が実装されるように分散されることを含む、様々な位置に物理的に配置され得る。幾つかの例では、メモリコントローラ140-a、又はその様々なサブコンポーネントの内の少なくとも幾つかは、本開示の様々な例に従った別個の別々のコンポーネントであり得る。他の例では、メモリコントローラ140-a、又はその様々なサブコンポーネントの内の少なくとも幾つかは、1つ以上の他のハードウェアコンポーネントと組み合わせられ得る。
【0040】
図4A及び
図4Bは、本開示の例に従った多層クロスポイントメモリデバイス400の第1のメモリデッキの一部を示す。
図4Aは、アクセス線(例えば、ワード線110)の第1のセットがX方向に対して直角であり得、アクセス線(例えば、ビット線115)の第2のセットがX方向に対して平行であり得るX方向における第1のメモリデッキの断面を示す。
図4Bは、アクセス線(例えば、ワード線110)の第1のセットがY方向に対して平行であり得、アクセス線(例えば、ビット線115)の第2のセットがY方向に対して直角であり得るY方向における第1のメモリデッキの断面を示す。第1のメモリデッキの一部は、例えば、
図2を参照しながら説明した第1のメモリデッキ205の一部であり得る。
【0041】
この実施形態では、第1のメモリデッキのワード線110-d層に対する金属被覆を形成するために使用され得る、底部電極金属被覆層のブランケット堆積は、基板上に体先され得、第1の電極層215-c、メモリ蓄積素子層220-c、及び第2の電極層225-cの形成が続く。これらの層は、処理後には、
図1及び
図2を参照しながら説明したような第1のメモリデッキ205のワード線110及びメモリセル105の一例であり得る。メモリ蓄積素子層220-cは、例えば、可変抵抗材料、カルコゲナイド、又は相変化材料であり得る。ワード線110-d層は、導電層であり得、幾つかの例では、タングステン、アルミニウム、チタン、窒化チタン、シリコン、ポリシリコン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。
図4の層を堆積するために、例えば、薄膜成長技術の中でもとりわけ、化学気相成長(CVD)、有機金属化学気相成長(MOCVD)、プラズマ増強CVD(PECVD)、物理気相成長(PVD)、スパッタ堆積、原子層堆積(ALD)、又は分子線エピタキシー(MBE)等の様々な技術が使用され得る。幾つかの例では、基板又はその一部は、
図1~
図3を参照しながら上で論じたようなメモリコントローラ140、インタフェース315、センスコンポーネント125、ラッチ330、又はそれらの任意の組み合わせと関連する論理回路等の、メモリデバイスのその他のコンポーネントを含み得る。幾つかの例では、基板又はその一部は、シリコン基板、二酸化シリコン若しくはシリコン窒化物等の絶縁基板、ポリシリコン基板、又はそれらの任意の組み合わせであり得る。
【0042】
図5A及び
図5Bは、本開示の例に従った第1のパターニング動作、第1のエッチング動作、及び第1の充填動作に後続する多層クロスポイントメモリデバイス500の第1のメモリデッキの一部を示す。
図4A及び
図4Bに関して上で論じたのと同様に、
図5Aは、X方向における断面を示し、
図5Bは、Y方向における断面を示す。
【0043】
この例では、行の第1のセット515は、第1のパターニング動作中に第2の電極層225-c上にパターニングされ得る。行の第1のセット515は、
図1~
図2のワード線110に対応するようにパターニングされた行であり得る。幾つかの実例では、フォトリソグラフィ技術をしてパターンが形成され得る。パターニングに続いて、第1のエッチング動作は、パターニングされた行の第1のセット515の間にある第2の電極層225-c、メモリ蓄積素子層220-c、第1の電極層215-c、及びワード線110-d層の一部をエッチングし得る。第1のエッチング動作は、例えば、(“ウェットエッチング”とも称される)化学エッチング、(“ドライエッチング”とも称される)プラズマエッチング、又はそれらの組み合わせを含み得る複数の技術を使用して材料を除去し得る。
【0044】
第1の充填動作は、行の第1のセット515上に密封層505を堆積することと、行の第1のセット515の行間に誘電体材料510を堆積することとを含み得る。幾つかの場合、第1の充填動作は、第1のメモリデッキの一部を平坦化するために、化学機械平坦化(CMP)等の平坦化動作を含み得る。
【0045】
密封層505は、例えば、幾つかの例を挙げるとPECVD、CVD、ALD、又はスピンオンの内の1つ以上を使用して堆積し得るシリコン窒化物、シリコン酸化物、又はシリコン酸窒化物等の絶縁材料を含み得る。誘電体材料510は、例えば、上で論じたような堆積技術の内の1つ以上を使用して堆積し得るシリコン窒化物、シリコン酸化物、又はシリコン酸窒化物等の絶縁材料を含み得る。幾つかの場合、密封層505は、メモリ蓄積素子層220-a内で使用され得るカルコゲナイドガラスからのガス抜けを防止するのを助力するために低温で堆積し得、誘電体材料510は、より一貫した膜の均一性を提供し得る、より高温で堆積し得る。
【0046】
図6A及び
図6Bは、ビット線115-c層を形成し得る第2の電極層、並びに第2のメモリデッキの第1の電極層215-d、メモリ蓄積素子層220-d、及び第2の電極層225-dの堆積に後続する多層クロスポイントメモリデバイス600の第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部を示す。
図4~
図5に関して上で論じたのと同様に、
図6Aは、X方向における断面を示し、
図6Bは、Y方向における断面を示す。
【0047】
この実施形態では、第1のメモリデッキと第2のメモリデッキとの間で共有され得るビット線115-c層に対する金属被覆を形成するために使用され得る第2の電極金属被覆層を形成するために、ブランケット堆積が使用され得る。幾つかの実施形態では、第2の電極金属被覆層は、単一の堆積動作中に堆積し得、従って、層内の境界を有さなくてもよく、第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの両方に対する電極として役立つことに起因して、ワード線110-d層の第1の電極金属被覆層よりも薄くてもよい。他の実施形態では、第2の電極金属被覆層は、2つ以上の別個の堆積動作中に堆積し得、又は多数の異なる導電性材料を含み得る。ビット線115-c層は、上で論じたような堆積技術の内の何れかに従って堆積し得、第2のメモリデッキの第1の電極層215-d、メモリ蓄積素子層220-d、及び第2の電極層225-dの形成が続く。これらの層は、処理後には、
図1及び
図2を参照しながら論じたような第2のメモリデッキ210のビット線115及びメモリセル105の例示であり得る。メモリ蓄積素子層220-dは、例えば、可変抵抗材料、カルコゲナイド、又は相変化材料であり得る。ビット線115-c層は、導電体層であり得、幾つかの例では、タングステン、アルミニウム、チタン、窒化チタン、シリコン、ポリシリコン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。第2のメモリデッキの層を堆積するために、上で論じたような堆積技術の内の何れかを含む様々な技術が使用され得る。
【0048】
図7A~
図7Cは、本開示の例に従った第2のパターニング動作、第2のエッチング動作、及び第2の充填動作に後続する多層クロスポイントメモリデバイス700の第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部を示す。
図4~
図6に関して上で論じたのと同様に、
図7Aは、X方向における断面を示し、
図7B及び
図7Cは、Y方向における断面を示す。
【0049】
この例では、列の第1のセット705は、第2のパターニング動作中に第2の電極層225-d上にパターニングされ得る。列の第1のセット705は、
図1~
図2のビット線115に対応するようにパターニングされた列であり得る。幾つかの実例では、該パターンは、フォトリソグラフィ技術を使用して形成され得る。パターニングに続いて、第2のエッチング動作は、第2のメモリデッキ及び第1のメモリデッキの両方の一部をエッチングし得る。該エッチング動作は、列の第1のセット705を形成するために第2のメモリデッキを貫通してエッチングし得、第1のメモリデッキのメモリセルの第1のセットを形成するために列の第1のセット705の隣接する列間に配置された行の第1のセット515の一部を貫通してエッチングし得る。幾つかの場合、第2のエッチング動作は、第2のメモリデッキの第2の電極層225-d、メモリ蓄積素子層220-d、第1の電極層215-dを含む第2のメモリデッキの層を貫通してエッチングし得、ビット線115-c層を貫通してエッチングし得、列の第1のセット705の下及び間に配置された第1のメモリデッキ、すなわち、第1のメモリデッキの第2の電極層225-c、メモリ蓄積素子層220-c、第1の電極層215-cの一部を貫通してその後エッチングし得る。
【0050】
第2のエッチング動作は、ワード線110-d層に達した場合に停止し得る。幾つかの実施形態では、該エッチングは、自己選択メモリ材料をエッチングした後、又は第1の電極層215-cの部分的なエッチングの後に停止され得、第1の電極層215-cは、ワード線110-dに対して平行であり、ワード線110-dに対するシャントとしての機能を果たすであろう。同様の方法で、第1のデッキの第2の電極層225-cは、ワード線内のエッチングの後に堆積され得、ビット線115-cに対する平行なシャントを提供する。第2のエッチング動作は、上で論じたように複数の技術を使用して材料を除去し得る、幾つかの場合、エッチングされている材料の化学的組成に基づいた最終点の検出を利用するドライエッチング動作が使用され得、ワード線110-d層の材料が検出された場合にエッチングを停止し得る。ワード線110-d層及びビット線115-c層が同じ材料(例えば、タングステン)で形成される場合、第2のエッチング動作は、材料の第1の検出を通じて(例えば、ビット線115-c層と関連するタングステンの第1の検出を通じて)エッチングを継続し得、材料の第2の検出時に停止し得る。
【0051】
第2の充填動作は、列の第1のセット705上に密封層505を堆積することと、列の第1のセット705の列間に誘電体材料510を堆積することとを含み得る。幾つかの場合、第2の充填動作は、第2のメモリデッキの一部を平坦化するために、CMP等の平坦化動作を含み得る。密封層505及び誘電体材料510は、
図5に関して上で論じたように同じ材料で形成され得、上で論じたような堆積技術の内の1つ以上を使用して堆積し得る。
【0052】
図7Bに見られ得るように、ビット線115に対応する列705と、第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの両者の関連するメモリセルとは、両メモリデッキ及びビット線115-c層が同じエッチング動作中にエッチングされるので、したがって、列705の方向に自己整列される。また、(複数の)層は、同じパターニングの位置合わせを有し、同じエッチング動作中にエッチングされるので、列の第1のセット705の各列の幅は、各列705の下に配置された第1のメモリデッキの各個別のメモリ素子の幅と同じ幅である。
図7Aと比較して
図7Cに見られ得るように、各列705の幅は、幾つかの場合、各行110の幅とは異なり得る。
【0053】
図8A及び
図8Bは、第2のメモリデッキのワード線110-e層を形成し得る第3の電極層の堆積に後続する多層クロスポイントメモリデバイス800の第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部を示す。
図4~
図7に関して上で論じたのと同様に、
図8Aは、X方向における断面を示し、
図8Bは、Y方向における断面を示す。
【0054】
この実施形態では、ワード線110-e層に対する金属被覆として使用され得る第3の電極被覆層を形成するために、ブランケット堆積が使用され得る。ワード線110-e層は、上で論じたような堆積技術の内の何れかに従って堆積し得る。ワード線110-e層は、導電体層であり得、幾つかの例では、タングステン、アルミニウム、チタン、窒化チタン、シリコン、ポリシリコン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。第2のメモリデッキのワード線110-e層を堆積するために、上で論じたような堆積技術の内の何れかを含む様々な技術が使用され得る。
【0055】
図9A及び
図9Bは、本開示の例に従った第3のパターニング動作、第3のエッチング動作、及び第3の充電動作に後続する多層クロスポイントメモリデバイス900の第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの一部を示す。
図4~
図8に関して上で論じたのと同様に、
図9Aは、X方向における断面を示し、
図9Bは、Y方向における断面を示す。
【0056】
この例では、第3のパターニング動作中に、ワード線110-e層上に行の第2のセットがパターニングされ得る。行の第2のセットは、行の第1のセット515を覆うようにパターニングされ得る。図面の説明では、行の第1のセット515の上方に、同じ位置合わせで整列された行の第2のセットが示されているが、実際には、行の異なるセットのパターニングが異なるパターニング動作中に実施されることに起因して、行の異なるセットの若干のズレがあり得る。幾つかの実施形態では、行の第2のセットの幅は、行の第1のセット515の幅とは異なり得る。行の第2のセットは、
図1~
図2のワード線110に対応するようにパターニングされた行であり得る。
【0057】
パターニングに続いて、第3のエッチング動作は、ワード線110-e層及び第2のメモリデッキの両者の一部をエッチングし得る。該エッチング動作は、ワード線110-eに対する行の第2のセットを形成するために、ワード線110-e層を貫通してエッチングし得、第2のメモリデッキのメモリセルの第2のセットを形成するために、行の第2のセットの隣接する行間に配置された列705の第1のセットの一部を貫通してエッチングし得る。第3のエッチング動作は、上で論じたように複数の技術を使用して材料を除去し得る。幾つかの実施形態では、上で論じたのと同様に、第3のエッチング動作は、自己選択メモリ材料をエッチングした後、又は第2の電極層215-dの部分的エッチングの後に停止され得、第2の電極層215-dは、ビット線115-cに対して平行であり、ビット線115-cに対するシャントとしての機能を果たすであろう。同様の方法で、第2のデッキの第2の電極層225-dは、ワード線内をエッチングした後に堆積し得、ワード線110-eに対する平行なシャントを提供する。第3のエッチング動作は、ビット線115-c層に達した場合に停止し得る。
【0058】
第3の充填動作は、行の第2のセット上に密封層505を堆積することと、行の第2のセットの行間に誘電体材料510を堆積することとを含み得る。幾つかの場合、第3の充填動作は、第2のメモリデッキの一部を平坦化するために、CMP等の平坦化動作を含み得る。密封層505及び誘電体材料510は、
図5及び
図7に関して上で論じたように同じ材料で形成され得、上で論じたような堆積技術の内の1つ以上を使用して堆積し得る。
図9Aに見られ得るように、最上部のワード線110-eに対応する行と、第2のデッキの両方の関連するメモリセルとは、したがって、最上部の行の方向に自己整列される。
【0059】
したがって、
図9で説明されるメモリデバイス900の一部は、3つのパターニング及びエッチング動作を使用して製造されたクロスポイントメモリデバイスの2つのメモリデッキを示す。幾つかの場合、3つ以上のメモリデッキがメモリデバイス内に製造され得、N+1個のパターニング及びエッチング動作を使用してメモリセルのN個のデッキが製造され得るように同様の技術が使用され得る。
図10~
図13は、3つ以上のメモリデッキを有する他の実施形態の例を提供する。
【0060】
図10A及び
図10Bは、多層クロスポイントメモリデバイス1000の第1のメモリデッキ、第2のメモリデッキ、及び第3のメモリデッキの一部を示す。この例では、第3のメモリデッキに対する層は、
図7A及び
図7Bに関して上で論じた動作の後に堆積し得る。第3のメモリデッキは、ワード線110-e層を形成し得る第3の電極層と、第3のメモリデッキの第1の電極層215-e、メモリ蓄積素子層220-e、及び第2の電極層225-eとから形成され得る。
図4~
図9に関して上で論じたのと同様に、
図10Aは、X方向における断面を示し、
図10Bは、Y方向における断面を示す。
【0061】
この実施形態では、第2のメモリデッキと第3のメモリデッキとの間で共有され得るワード線110-e層に対する金属被覆を形成するために使用され得る第3の電極金属被覆層を形成するために、ブランケット堆積が使用され得る。幾つかの実施形態では、第3の電極金属被覆層は、単一の堆積動作中に堆積し得、ビット線115-c層の第2の電極金属被覆層の厚さと同様の厚さを有し得、それは、第2のメモリデッキ及び第3のメモリデッキの両者に対する電極として役立つことに起因して、ワード線110-d層の第1の電極金属被覆層よりも厚い。他の実施形態では、第3の電極金属被覆層は、2つ以上の別個の堆積動作中に堆積し得、又は、多数の異なる導電体材料を含み得る。
【0062】
ワード線110-e層は、上で論じたような堆積技術の内の何れかに従って堆積し得、第3のメモリデッキの第1の電極層215-e、メモリ蓄積素子層220-e、及び第2の電極層225-eの形成が続く。これらの層は、処理後には、
図1及び
図2を参照しながら説明したような第3のメモリデッキのワード線110及びメモリセル105の例示であり得る。メモリ蓄積素子層220-eは、例えば、可変抵抗材料、カルコゲナイド、又は相変化材料であり得る。ワード線110-e層は、導電体層であり得、幾つかの例では、タングステン、アルミニウム、チタン、窒化チタン、シリコン、ポリシリコン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。第3のメモリデッキの層を堆積するために、上で論じたような堆積技術の内の何れかを含む様々な技術が使用され得る。
【0063】
図11A及び
図11Bは、本開示の例に従った第3のパターニング動作、第3のエッチング動作、及び第3の充填動作に後続する多層クロスポイントメモリデバイス1100の第1のメモリデッキ、第2のメモリデッキ、及び第3のメモリデッキの一部を示す。
図4~
図10に関して上で論じたのと同様に、
図11Aは、X方向における断面を示し、
図11Bは、Y方向における断面を示す。
【0064】
この例では、行の第2のセットは、第3のパターニング動作中に第2の電極層225-e上にパターニングされ得る。行の第2のセットは、
図1~
図2のワード線110に対応するようにパターニングされた行であり得る。幾つかの実例では、該パターンは、フォトリソグラフィ技術を使用して形成され得る。パターニングに続いて、第3のエッチング動作は、第3のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの両方の一部をエッチングし得る。該エッチング動作は、行の第2のセットを形成するために第3のメモリデッキを貫通してエッチングし得、第2のメモリデッキのメモリセルの第2のセットを形成するために行の第2のセットの隣接する行間に配置された列の第1のセット705の一部を貫通してエッチングし得る。幾つかの場合、第3のエッチング動作は、第3のメモリデッキの第2の電極層225-e、メモリ蓄積素子層220-e、第1の電極層215-eを含む第3のメモリデッキの層を貫通してエッチングし得、ワード線110-e層を貫通してエッチングし得、その後行の第2のセットの下及び間に配置された第2のメモリデッキ、すなわち、第2のメモリデッキの第2の電極層225-d、メモリ蓄積素子層220-d、第1の電極層215-dの一部を貫通してエッチングし得る。
【0065】
第3のエッチング動作は、ビット線115-c層に達した場合に停止し得る。第3のエッチング動作は、上で論じたように複数の技術を使用して材料を除去し得る。幾つかの場合、エッチング動作は、上で論じたように、ビット線115-c層が達したと識別するために最終点の検出を使用し得る。第3の充填動作は、行の第2のセット上に密封層505を堆積することと、行の第2のセットの行間に誘電体材料510を堆積することとを含み得る。幾つかの場合、第3の充填動作は、第3のメモリデッキの一部を平坦化するために、CMP等の平坦化動作を含み得る。密封層505及び誘電体材料510は、
図5に関して上で論じたように同じ材料で形成され得、上で論じたような堆積技術の内の1つ以上を使用して堆積し得る。
【0066】
図11Bに見られ得るように、ワード線110に対応する行と、第2のメモリデッキ及び第3のメモリデッキの両者の関連するメモリセルとは、両メモリデッキ及びワード線110-e層が同じエッチング動作中にエッチングされるので、したがって、行の方向に自己整列される。また、(複数の)層は、同じパターニングの位置合わせを有し、同じエッチング動作中にエッチングされるので、行の第2のセットの各行の幅は、行の第2のセットの各行の下に配置された第2のメモリデッキの各個別のメモリ素子の幅と同じ幅である。
【0067】
図12A及び
図12Bは、ビット線115-d層を形成し得、第3のメモリデッキのメモリセルの形成を完了し得る、第4の電極層の堆積と、第4のパターニング及びエッチング動作とに後続する多層クロスポイントメモリデバイス1200の第1のメモリデッキ、第2のメモリデッキ、及び第3のメモリデッキの一部を示す。
図4~
図11に関して上で論じたのと同様に、
図12Aは、X方向における断面を示し、
図12Bは、Y方向における断面を示す。
【0068】
この実施形態では、ビット線115-d層に対する金属被覆として使用され得る第4の電極金属被覆層を形成するために、ブランケット堆積が使用され得る。ビット線115-d層は、上で論じたような堆積技術の内の何れかに従って堆積し得る。ビット線115-d層は、導電体層であり得、幾つかの例では、タングステン、アルミニウム、チタン、窒化チタン、シリコン、ポリシリコン、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。第3のメモリデッキのビット線115-d層を堆積するために、上で論じたような堆積技術の内の何れかを含む様々な技術が使用され得る。
【0069】
この例では、第4のパターニング動作中に、ビット線115-d層上に列の第2のセットがパターニングされ得る。列の第2のセットは、列の第1のセット705を覆うようにパターニングされ得る。図面の説明では、列の第1のセット705の上方に、同じ位置合わせで整列された列の第2のセットが示されているが、実際には、列の異なるセットのパターニングが異なるパターニング動作中に実施されることに起因して、列の異なるセットの若干のズレがあり得る。幾つかの実施形態では、列の第2のセットの幅は、列の第1のセット705の幅とは異なり得る。列の第2のセットは、
図1~
図2のビット線115に対応するようにパターニングされた列であり得る。
【0070】
パターニングに続いて、第4のエッチング動作は、ビット線115-d層及び第3のメモリデッキの両者の一部をエッチングし得る。該エッチング動作は、ビット線115-dに対する列の第2のセットを形成するために、ビット線115-d層を貫通してエッチングし得、第3のメモリデッキのメモリセルの第3のセットを形成するために、列の第2のセットの隣接する列間に配置された行の第2のセットの一部を貫通してエッチングし得る。第4のエッチング動作は、ワード線110-e層に達した場合に停止し得る。第4のエッチング動作は、上で論じたような複数の技術を使用して材料を除去し得る。
【0071】
第4の充填動作は、列の第2のセット上に密封層505を堆積することと、列の第2のセットの列間に誘電体材料510を堆積することとを含み得る。幾つかの場合、第4の充填動作は、第3のメモリデッキの一部を平坦化するために、CMP等の平坦化動作を含み得る。密封層505及び誘電体材料510は、
図5及び
図11に関して上で説明したように同じ材料で形成され得、上で説明したような堆積技術の内の1つ以上を使用して堆積し得る。
図12Aに見られ得るように、最上部のビット線115-dに対応する列と、第3のメモリデッキの関連するメモリセルとは、したがって、最上部の列の方向に自己整列される。したがって、
図12に説明するメモリデバイス1200の一部は、4つのパターニング及びエッチング動作を使用して製造されたクロスポイントメモリデバイスの3つのメモリデッキを示す。
【0072】
図13A及び
図13Bは、多層クロスポイントメモリデバイス1300のN-1番目のデッキ1305及びN番目のデッキの一部を示す。
図4~
図12に関して上で論じたのと同様に、
図13Aは、X方向における断面を示し、
図13Bは、Y方向における断面を示す。メモリセルのN個のデッキがN+1個のパターニング及びエッチング動作を使用して製造され得るように提供するために、後に堆積したメモリデッキが、一方向において下部のメモリデッキと自己整列され得るように、下部のメモリデッキと該方向においてパターニング及びエッチング動作を共有する、上で論じたような堆積、パターニング、及びエッチング手順に従って、メモリデバイスの付加的なデッキは製造され得る。上述したように、幾つかの実施形態では、ビット線及びワード線方向に対して異なるピッチが使用され得、それは、使用されるマスキング及びエッチング技術に依存して、正方形、長方形、又は別の形状であり得る自己選択メモリ材料の水平方向の断面であり得る。
【0073】
図14は、様々な実施形態に従った製造プロセス1400のフロー図である。初めに、第1のメモリデッキに対する層を形成するために、基板は、1つ以上の堆積ツール1405において処理され得る。幾つかの場合、上で論じたように、基板は、メモリデッキが制御回路の最上部に形成されるように製造された制御回路を有し得る半導体基板(例えば、シリコンウェハ)であり得る。幾つかの場合、堆積ツールは、第1の電極層を堆積する金属被覆堆積ツールと、第1の電極層を堆積する電極層堆積ツールと、メモリ素子層を堆積するメモリ素子堆積ツールと、第2の電極層を堆積する電極層堆積ツールとを含み得る。幾つかの例では、堆積ツールは、
図4A及び
図4Bで説明したようなメモリデッキに対する層を堆積し得る。堆積ツールは、CVDツール、MOCVDツール、PECVDツール、PVDツール、スパッタ堆積ツール、ALD、MBEツール、スピンオンツール、又はその他の薄膜堆積ツールの内の1つ以上を含み得る。
【0074】
メモリデッキに対する層の堆積に続いて、1つ以上のパターニングツール1410は、エッチングされるメモリデッキに依存してエッチングマスクされた行又はエッチングマスクされた列を含み得るエッチングマスク線のセット中にエッチングマスクを堆積及びパターニングし得る。こうしたエッチングマスクは、例えば、フォトレジスト、誘電体、又は線のパターン中へのエッチングが比較的容易なその他の材料を含み得る。パターニングは、幾つかの例を挙げると、フォトリソグラフィ(例えば、直接プリント、露光/シフト/露光、露光/ポジティブな現像/ネガティブな現像)、ピッチダブリングプロセス(例えば、スペーサ)を有するフォトリソグラフィ、及びインプリントを使用して実施され得る。
【0075】
製造プロセス1400を続けると、1つ以上のエッチングツール1415は、メモリデッキの層をエッチングし得る。幾つかの実施形態では、エッチングツール1415においてプラズマエッチングが使用され得る、他の実施形態では、ウェットエッチングが単独で、又は1つ以上のプラズマ若しくはドライエッチングと組み合わせて使用され得る。エッチングマスクは、幾つかの例では、(例えば、ウェットフォトレジスト除去プロセスを介して)除去され得る。他の例では、エッチングマスクは、メモリデッキ層の最上部上に残り得、後続の平坦化プロセス中に犠牲層として使用され得る。エッチングが一旦完了すると、密封ツール1420は、メモリデッキ層の列の行上に密封層を堆積し得る。密封ツール1420は、CVD又はPECVDプロセス又は任意の他の薄膜堆積プロセスを使用して誘電体材料(例えば、SiO2)を堆積し得る処理装置を含み得る。誘電体充填ツール1425は、密封された行又は列上に誘電体充填材料を堆積し得る。誘電体充填ツール1425は、CVD又はPECVDプロセス又は任意の他の薄膜堆積プロセスを使用して誘電体材料(例えば、SiO2)を堆積し得る処理装置を含み得る。幾つかの場合、充填材料の堆積と関連するより高い温度での処理が密封層の不存在時に使用された場合に相対的に高い比率で生じ得るメモリ素子層材料のガス抜けの削減を助力するために(例えば、カルコゲナイドガラスのガス抜けを削減するために)、密封層の堆積は、誘電体充填材料の堆積よりも低温で行われ得る。
【0076】
平坦化ツール1430は、メモリデッキをその後平坦化し得、余分な密封材料又は誘電体充填材料を除去し得る。平坦化ツール1430は、例えば、メモリデッキを平坦化し得、したがって、
図5A及び
図5Bで説明したようなメモリデッキの層の行又は列を残すCMP処理装置を含み得る。ツール1405~1430における処理は、1つのマスキング方向に対するパターニング、エッチング、密封/充填、及び平坦化プロセス(例えば、行のパターン又は列のパターン)を共有する上部のメモリデッキ及び下部のメモリデッキを有する、メモリデバイスに対して製造され得るメモリデッキの数だけ繰り返され得る。例えば、メモリデバイスが2つのメモリデッキを有する場合、ツール1405~1430における処理は、2回繰り返され得、
図7A及び
図7Bの例で説明したように、エッチングツール1415を通じた第1のパスは、第1のメモリデッキの行に対するエッチングを提供し、エッチングツール1415を通じた第2のパスは、第1のメモリデッキ及び第2のメモリデッキの両方の列に対するエッチングを提供し得る。
【0077】
最上部のメモリデッキの平坦化に続いて、最上部電極堆積ツール1435は、最上部電極(例えば、ワード線110又はビット線115の電極層)を堆積し得る。最上部電極堆積ツール1435は、別のメモリデッキの別の電極層の電極の堆積の一部として使用される同じ堆積ツール1405の内の幾つかを含み得る。最上部電極パターニングツール1440は、例えば、最上部電極がワード線であるか、それともビット線であるかに従って最上部電極層をパターニングし得る。最上部電極パターニングツール1440は、2つ以上のメモリデッキの自己選択メモリスタックをパターニングするために使用される同じパターニングツール1410の内の幾つかを含み得る。最上部電極エッチングツール1445は、最上部電極と、自己選択メモリスタックの最上部のメモリデッキの一部とをエッチングし得る。最上部電極エッチングツール1445は、2つ以上のメモリデッキの自己選択メモリスタックをパターニングするために使用される同じエッチングツール1415の内の幾つかを含み得る。最上部電極層と、最上部電極層と共にエッチングされた最上部のメモリデッキの一部とは、幾つかの実施形態では、密封され得、誘電体が充填され得、平坦化され得る。
【0078】
したがって、メモリセルのN個のデッキは、N+1個のパターニング、エッチング、及び誘電体密封/充填プロセスを用いて形成され得、同じエッチング動作中にエッチングされたメモリデッキの一部も自己整列される。2N個のパターニング、エッチング、及び密封/充填プロセスを必要とするであろう、メモリデッキの行及び列の両方がメモリデッキ毎に別個に処理される処理と比較して、こうした削減は、実質的な製造効率を提供し得る。例えば、2つのメモリデッキを有するメモリデバイスの製造は、メモリデッキ毎の別個の処理が使用された場合の4つのこうした動作と比較して、3つのパターニング、エッチング、及び密封/充填動作を使用し得、こうした処理動作において25%の削減をもたらす。パターニング、エッチング、又は密封/充填(若しくは関連する平坦化)動作が製造施設のボトルネックである場合、処理ステップ中のこうした削減は、製造施設の生産能力を同様のパーセンテージだけ増加させ得る(例えば、1週間当たり5000枚のウェハ開始(WSPW)の能力を有する施設は、6250WSPWに潜在的に増加し得る)。何れの場合においても、処理ステップ中のこうした削減は、メモリデバイスの製造のコスト及びサイクルタイムを削減し、より効率的な製造と、産出をそれによって増強するより少ない欠陥とを提供する。
【0079】
図15は、本開示の様々な側面に従ったクロスポイントメモリアレイ内に自己整列されたメモリデッキを形成するための方法1500を説明するフローチャートを示す。方法1500の動作は、
図14を参照しながら説明した処理ツールによって実施され得る。
【0080】
ブロック1505において、1つ以上の堆積ツールは、第1の電極層と、第1の電極層上の第1の自己選択メモリスタックとを基板上に形成し得る。ブロック1505の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1505の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したように堆積ツールによって実施され得る。
【0081】
ブロック1510において、1つ以上のエッチングツールは、基板上に第1の方向に伸長する行の第1のセットを形成するために、第1の電極層及び第1の自己選択メモリスタックを第1のエッチング動作中にエッチングし得、行の第1のセットの各行は、第1の電極層及び第1の自己選択メモリスタックを含む。ブロック1510の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1510の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したようにエッチングツールによって実施され得る。幾つかの場合、誘電体密封及び/又は充填材料は、行の第1のセットの各行の間に堆積され得、幾つかの場合にはまた、平坦化され得る。
【0082】
ブロック1515において、1つ以上の堆積ツールは、行の第1のセット上に第2の電極層及び第2の自己選択メモリスタックを形成し得る。ブロック1515の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1515の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したように堆積ツールによって実施され得る。
【0083】
ブロック1520において、1つ以上のエッチングツールは、行の第1のセット上に第2の方向に伸長する列の第1のセットを形成するために、第2の電極層及び第2の自己選択メモリスタックを第2のエッチング動作中にエッチングし得、列の第1のセットの各列は、第2の電極層及び第2の自己選択メモリスタックを含む。ブロック1520の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1520の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したようにエッチングツールによって実施され得る。
【0084】
ブロック1525において、1つ以上のエッチングツールはまた、メモリセルの第1のセットを形成するために、列の第1のセットの隣接する列間に配置された行の第1のセットの一部を第2のエッチング動作中にエッチングし得る。ブロック1525の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1525の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したようにエッチングツールによって実施され得る。幾つかの場合、第2のエッチング動作は、第2の自己選択メモリスタックを貫通して、第2の電極層を貫通して、及び列の第1のセットの隣接する列の下及び間の第1の自己選択メモリスタックの一部を貫通してエッチングすることを含む。
【0085】
幾つかの場合、第2の電極は、単一の堆積プロセス中に形成され、第2のエッチング動作の一部としての単一のエッチングプロセス中にエッチングされ得る。幾つかの場合、各自己選択メモリスタックは、炭素の第1の層と、炭素の第1の層上のカルコゲナイドガラスの層と、カルコゲナイドガラスの層上の炭素の第2の層とを含む。幾つかの場合、列の第1のセットの各列の幅は、列の第1のセットの各列の下に配置された各個別のメモリ素子の幅と同じ幅である。幾つかの場合、第2の電極層は、列の第1のセットの各列の下に配置されたメモリセルの第1のセットのメモリセルの列に対する上部のアクセス線を形成し、第2の自己選択メモリスタックを使用して形成されたメモリセルの第2のセットの第2の列に対する下部のアクセス線を形成する。
【0086】
方法1500等の1つ以上の方法を実施するための装置が説明される。装置は、第1の電極層と第1の電極層上の第1の自己選択メモリスタックとを基板上に形成するための手段と、基板上に第1の方向に伸長する行の第1のセットを形成するために第1の電極層及び第1の自己選択メモリスタックを第1のエッチング動作中にエッチングするための手段であって、行の第1のセットの各行は、第1の電極層及び第1の自己選択メモリスタックの残存部分を含む、該手段と、行の第1のセット上に第2の電極層及び第2の自己選択メモリスタックを形成するための手段と、行の第1のセット上に第2の方向に伸長する列の第1のセットを形成するために、第2の電極層及び第2の自己選択メモリスタックを第2のエッチング動作中にエッチングするための手段であって、列の第1のセットの各列は、第2の電極層及び第2の自己選択メモリスタックの残存部分を含む、該手段と、メモリセルの第1のセットを形成するために、列の第1のセットの隣接する列間に配置された行の第1のセットの一部を第2のエッチング動作中にエッチングするための手段とを含み得る。
【0087】
本明細書で説明する方法1500及び装置の幾つかの例は、列の第1のセット上に第3の電極層を形成することと、列の第1のセット上に第1の方向に伸長する行の第2のセットを形成するために第3の電極層を第3のエッチング動作中にエッチングすることであって、行の第2のセットの各行は、第3の電極層を含むことと、メモリセルの第2のセットを形成するために、行の第2のセットの行間に配置された列の第1のセットの一部を第3のエッチング動作中にエッチングすることとのためのプロセス、機構、手段、又は命令を更に含み得る。
【0088】
本明細書で説明する方法1500及び装置の幾つかの例は、列の第1のセット上に第3の電極層及び第3の自己選択メモリスタックを形成することと、列の第1のセット上に第1の方向に伸長する行の第2のセットを形成するために、第3の電極層及び第3の自己選択メモリスタックを第3のエッチング動作中にエッチングすることであって、行の第2のセットの各行は、第3の電極層及び第3の自己選択メモリスタックを含むことと、メモリセルの第2のセットを形成するために、列の第1のセットの隣接する列間に配置された行の第2のセットの一部を第3のエッチング動作中にエッチングすることとのためのプロセス、機構、手段、又は命令を更に含み得る。
【0089】
本明細書で説明する方法1500及び装置の幾つかの例は、行の第2のセット上に第4の電極層を形成することと、行の第2のセット上に第2の方向に伸長する列の第2のセットを形成するために第4の電極層を第4のエッチング動作中にエッチングすることであって、列の第2のセットの各列は第4の電極層を含むことと、メモリセルの第3のセットを形成するために、列の第2のセットの隣接する列間に配置された行の第2のセットの一部を第4のエッチング動作中にエッチングすることとのためのプロセス、機構、手段、又は命令を更に含み得る。
【0090】
本明細書で説明する方法1500及び装置の幾つかの例では、各自己選択メモリスタックは、カルコゲナイドガラスの層の下方の、カルコゲナイドガラスの層と接触する障壁材料の第1の層と、カルコゲナイドガラスの層の上方の、カルコゲナイドガラスの層と接触する障壁材料の第2の層とを含み得る。本明細書で説明する方法1500及び装置の幾つかの例では、第2のエッチング動作は、第2の自己選択メモリスタックを貫通して、及び列の第1のセットの隣接する列の下及び間の第1の自己選択メモリスタックの一部を貫通してエッチングすることと、第2のエッチング動作中に、カルコゲナイドガラスの第1の層と接触する障壁材料の第1の層が達せられたことを検出することであって、第1の自己選択メモリスタックは、カルコゲナイドガラスの第1の層を含むことと、第2のエッチング動作を停止することとのためのプロセス、機構、手段、又は命令を更に含み得る。
【0091】
本明細書で説明する方法1500及び装置の幾つかの例では、第2のエッチング動作は、第2の自己選択メモリスタックを貫通して、及び列の第1のセットの隣接する列の下及び間の第1の自己選択メモリスタックの一部を貫通してエッチングすることと、第2のエッチング動作中に、カルコゲナイドガラスの第1の層と接触する障壁材料の第2の層が達せられたことを検出することであって、第1の自己選択メモリスタックは、カルコゲナイドガラスの第1の層を含むことと、第2のエッチング動作を停止することとのためのプロセス、機構、手段、又は命令を更に含み得る。
【0092】
本明細書で説明する方法1500及び装置の幾つかの例では、列の第1のセットの各列の幅は、列の第1のセットの各列の下に配置された各個別のメモリ素子の幅と同じ幅である。本明細書で説明する方法1500及び装置の幾つかの例では、各列の幅は、各行の幅と同じ幅である。本明細書で説明する方法1500及び装置の幾つかの例では、各列の幅は、各行の幅とは異なる幅である。
【0093】
本明細書で説明する方法1500及び装置の幾つかの例では、第2の電極層は、列の第1のセットの各列の下に配置されたメモリセルの第1のセットのメモリセルの列に対する上部のアクセス線を形成し、第2の自己選択メモリスタックを使用して形成されたメモリセルの第2のセットの第2の列に対する下部のアクセス線を形成する。本明細書で説明する方法1500及び装置の幾つかの例では、第2の電極は、単一の堆積プロセス中に形成され、第2のエッチング動作の一部としての単一のエッチングプロセス中にエッチングされる。
【0094】
図16は、本開示の様々な側面に従ったクロスポイントメモリアレイ内に自己整列されたメモリデッキを形成するための方法1600を説明するフローチャートを示す。方法1600の動作は、
図14を参照しながら説明した処理ツールによって実施され得る。
【0095】
ブロック1605において、処理ツールは、第1の電極層と、第1の電極層上の第1の自己選択メモリスタックとを基板上に形成し得る。ブロック1605の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1605の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したように堆積ツールによって実施され得る。
【0096】
ブロック1610において、処理ツールは、基板上に第1の方向に伸長する行の第1のセットを形成するために、第1の電極層及び第1の自己選択メモリスタックを第1のエッチング動作中にエッチングし得、行の第1のセットの各行は、第1の電極層及び第1の自己選択メモリスタックを含む。ブロック1610の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1610の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したようにエッチングツールによって実施され得る。幾つかの場合、
図16の1つ以上のエッチング動作は、誘電体の密封及び充填並びに平坦化動作をも含み得る。
【0097】
ブロック1615において、処理ツールは、行の第1のセット上に第2の電極層及び第2の自己選択メモリスタックを形成し得る。ブロック1615の動作は、
図4~13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1615の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したように堆積ツールによって実施され得る。
【0098】
ブロック1620において、処理ツールは、行の第1のセット上に第2の方向に伸長する列の第1のセットを形成するために、第2の電極層及び第2の自己選択メモリスタックを第2のエッチング動作中にエッチングし得、列の第1のセットの各列は、第2の電極層及び第2の自己選択メモリスタックを含む。ブロック1620の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1620の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したようにエッチングツールによって実施され得る。
【0099】
ブロック1625において、処理ツールは、メモリセルの第1のセットを形成するために、列の第1のセットの隣接する列間に配置された行の第1のセットの一部を第2のエッチング動作中にエッチングし得る。ブロック1625の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1625の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したようにエッチングツールによって実施され得る。
【0100】
ブロック1630において、直近のエッチング動作がメモリデバイスのメモリセルの最上部のデッキ上のエッチング動作であるか否かが判定され得る。こうした判定は、例えば、製造されるメモリセルのデッキの数と、堆積及びエッチングされたメモリスタックの対応する数とに基づいてなされ得る。
【0101】
メモリセルのデッキが最上部のデッキではない場合、ブロック1635において、処理ツールは、行/列のN-1番目のセット上に、N番目の電極層とN番目の自己選択メモリスタックとを形成し得る。ブロック1635の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1635の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したように堆積ツールによって実施され得る。
【0102】
ブロック1640において、処理ツールは、列のN-1番目のセット上に行/列のN番目のセットを形成するために、N番目の電極層とN番目の自己選択メモリスタックとをN番目のエッチング動作中にエッチングし得、メモリセルのN-1番目のセットを形成するために、行/列のN-1番目のセットの一部をN番目のエッチング動作中にエッチングし得る。ブロック1640の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1640の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したようにエッチングツールによって実施され得る。ブロック1630の動作は、その後繰り返され得る。
【0103】
メモリセルのデッキが最上部のデッキである場合、ブロック1645において、処理ツールは、最上部のメモリデッキの行/列のセット上に最上部電極層を形成し得る。ブロック1645の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1645の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したように堆積ツールによって実施され得る。
【0104】
ブロック1650において、処理ツールは、行/列の最上部のセットを形成するために、最上部電極層をエッチングし得る。ブロック1650の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1650の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したようにエッチングツールによって実施され得る。
【0105】
ブロック1655において、処理ツールはまた、最上部のメモリデッキのメモリセルの最上部のセットを形成するために、最上部電極層の隣接する列/行間に配置された列/行のセットの一部を、最上部電極層をエッチングするために使用された同じエッチング動作中にエッチングし得る。ブロック1655の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1655の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したようにエッチングツールによって実施され得る。
【0106】
図17は、本開示の様々な側面に従ったクロスポイントメモリアレイ内に自己整列されたメモリデッキを形成するための方法1700を説明するフローチャートを示す。方法1700の動作は、
図14を参照しながら説明したような技術に従って、本明細書で説明したような処理コンポーネントによって実装され得る。
【0107】
ブロック1705において、処理ツールは、3次元クロスポイントメモリの積み重ねられた複数のデッキデッキであって、N個のデッキを含む該積み重ねられた複数のデッキを制御するための制御回路を基板上に形成し得る。ブロック1705の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1705の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したように堆積、パターニング、エッチング、及び平坦化のツールによって実施され得る。
【0108】
ブロック1710において、処理ツールは、N+1個のマスキング動作及びN+1個のエッチング動作を使用して、積み重ねられた複数のデッキの少なくとも一部を、制御回路の少なくとも一部の上方に形成し得る。各マスキング動作は、1つ以上のマスキングステップ(例えば、二重パターニングマスキング動作に対する2つのマスキングステップ)を含み得、各エッチング動作は、1つ以上のエッチングステップ(例えば、エッチング動作に対する2つの別個のプラズマエッチングステップ)を含み得る。ブロック1710の動作は、
図4~
図13を参照しながら説明した方法に従って実施され得る。幾つかの例では、ブロック1710の動作の側面は、
図14を参照しながら説明したように堆積、パターニング、エッチング、及び平坦化のツールによって実施され得る。
【0109】
方法1700等の1つ以上の方法を実施するための装置が説明される。装置は、3次元クロスポイントメモリの積み重ねられた複数のデッキであって、N個のデッキを含む該積み重ねられた複数のデッキを制御するための制御回路を基板上に形成するための手段と、N+1個のマスキング動作及びN+1個のエッチング動作を使用して、積み重ねられた複数のデッキの少なくとも一部を、制御回路の少なくとも一部の上方に形成するための手段とを含み得る。
【0110】
本明細書で説明する方法1700及び装置の幾つかの例は、第1の電極層及び第1の自己選択メモリスタックを各々含む積み重ねられた複数のデッキの第1のデッキの第1の複数の行を形成することと、第1の複数の行上の第2の電極層と、第2の電極層上の第2の自己選択メモリスタックとを形成することと、第2の自己選択メモリスタック上に第1の複数の列をパターニングすることと、第2の自己選択メモリスタックと、第2の電極層と、第1の複数の列の隣接する列間に配置された第1の自己選択メモリスタックの一部とを単一のエッチング動作中にエッチングすることとのための処理、機構、手段、又は命令を更に含み得る。
【0111】
上で説明した方法は可能的実装を説明すること、動作及びステップは、再配置され得又は、さもなければ修正され得ること、及びその他の実装が可能であることに留意すべきである。更に、方法の内の2つ以上からの実施形態は組み合わせられ得る。
【0112】
用語“電子通信”及び“結合”は、本明細書で使用されるとき、コンポーネント間の電子流動をサポートするコンポーネント間の関係を指す。これは、コンポーネント間の直接接続を含み得、又は介在コンポーネントを含み得る。相互に電子通信する又は結合されたコンポーネントは、(例えば、通電された回路内で)電子若しくは信号を能動的に交換し得、又は(例えば、非通電の回路内で)電子若しくは信号を能動的に交換しないことがあるが、回路が通電されると電子若しくは信号を交換するように構成され得、動作可能であり得る。例として、スイッチ(例えば、トランジスタ)を介して物理的に接続された2つのコンポーネントは、スイッチの状態(すなわち、開放又は閉鎖)に関わらず電子通信し、又は結合され得る。
【0113】
本明細書で使用される用語“層”は、幾何学的構造体の階層又はシートを指す。各層は、3つの寸法(例えば、高さ、幅、及び深さ)を有し得、表面の内の幾つか又は全てを覆い得る。例えば、層は、2つの寸法が第3の寸法よりも大きい3次元構造体、例えば、薄膜であり得る。層は、異なる素子、コンポーネント、及び/又は材料を含み得る。幾つかの場合、1つの層は、2つ以上のサブレイヤから構成され得る。添付の図の内の幾つかでは、3次元の層の内の2次元が、説明の目的のために描写されている。当業者は、しかしながら、層が本質的に3次元であると評価するであろう。用語“層”は、階層又はシートとして初めに形成されて、例えば、パターニング及び/又はエッチング動作等の1つ以上の他の処理動作の後に残留する任意の材料をも指す。
【0114】
本明細書で使用されるとき、用語“実質的に”は、修飾される特徴(例えば、用語、実質的によって修飾される動詞又は形容詞)が絶対的である必要はないが、該特徴の利点を実現するのに大差ないことを意味する。
【0115】
本明細書で使用されるとき、用語“電極”は、電気伝導体を指し得、幾つかの場合、メモリアレイのメモリセル又は他のコンポーネントへの電気的コンタクトとして用いられ得る。電極は、メモリアレイ100の素子又はコンポーネント間の導電経路を提供するトレース、ワイヤ、導電線、又は導電層等を含み得る。
【0116】
用語“フォトリソグラフィ”は、本明細書で使用されるとき、フォトレジスト材料を使用してパターニングすること、及びこうした材料を電磁放射線を使用して露光することのプロセスを指し得る。例えば、フォトレジスト材料は、例えば、基部の材料上でフォトレジストをスピンコーティングすることによって基部の材料上に形成され得る。パターンは、フォトレジストを放射線に露光することによってフォトレジスト内に創出され得る。パターンは、例えば、放射線がフォトレジストを露光する場所を空間的に描くフォトマスクによって画定され得る。露光されたフォトレジスト領域は、例えば、化学的処理によって除去され得、所望のパターンを残す。幾つかの場合、露光された領域が残存し得、露光されない領域が除去され得る。
【0117】
カルコゲナイド材料は、S、Se、及びTeの元素の内の少なくとも1つを含む材料又は合金であり得る。本明細書で論じられる相変化材料又は可変抵抗材料は、カルコゲナイド材料であり得る。カルコゲナイド材料は、S、Se、Te、Ge、As、Al、Sb、Au、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ビスマス(Bi)、パラジウム(Pd)、コバルト(Co)、酸素(O)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)の合金を含み得る。例示的なカルコゲナイド材料及び合金は、Ge-Te、In-Se、Sb-Te、Ga-Sb、In-Sb、As-Te、Al-Te、Ge-Sb-Te、Te-Ge-As、In-Sb-Te、Te-Sn-Se、Ge-Se-Ga、Bi-Se-Sb、Ga-Se-Te、Sn-Sb-Te、In-Sb-Ge、Te-Ge-Sb-S、Te-Ge-Sn-O、Te-Ge-Sn-Au、Pd-Te-Ge-Sn、In-Se-Ti-Co、Ge-Sb-Te-Pd、Ge-Sb-Te-Co、Sb-Te-Bi-Se、Ag-In-Sb-Te、Ge-Sb-Se-Te、Ge-Sn-Sb-Te、Ge-Te-Sn-Ni、Ge-Te-Sn-Pd、又はGe-Te-Sn-Ptを含み得るが、それらに限定されない。ハイフンで結んだ化学組成の表記法は、本明細書で使用されるとき、特定の化合物又は合金内に含まれる元素を指し示し、指し示された元素を伴う全ての化学量論を表すことを意図する。例えば、Ge-Teは、x及びyが任意の正の整数であり得るGexTeyを含み得る。可変抵抗材料のその他の例は、2つ以上の金属、例えば、遷移金属、アルカリ土類金属、及び/又は希土類金属を含む二元金属酸化物材料又は混合原子価酸化物を含み得る。実施形態は、メモリセルのメモリ素子と関連する特定の1つ以上の可変抵抗材料に限定されない。例えば、可変抵抗材料の他の例は、メモリ素子を形成するために使用され得、とりわけ、カルコゲナイド材料、超巨大磁気抵抗材料、又はポリマーベースの材料を含み得る。
【0118】
用語“絶縁”は、コンポーネント間を電子が現在流れることができないコンポーネント間の関係を指し、コンポーネントは、それらの間に開回路がある場合に相互から絶縁される。例えば、スイッチにより物理的に接続された2つのコンポーネントは、スイッチが開放された場合に相互から絶縁され得る。
【0119】
メモリアレイ100を含む本明細書で論じられるデバイスは、シリコン、ゲルマニウム、シリコン-ゲルマニウム合金、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム等の半導体基板上に形成され得る。幾つかの場合、該基板は半導体ウエハである。その他の場合、該基板は、シリコンオングラス(SOG)若しくはシリコンオンサファイア(SOP)等のシリコンオンインシュレータ(SOI)基板、又は別の基板上の半導体材料のエピタキシャル層であり得る。基板又は基板のサブ地域の導電性は、リン、ホウ素、又はヒ素を含むがそれらに限定されない様々な化学種を使用したドーピングを通じて制御され得る。ドーピングは、イオン注入、拡散によって、又は任意のその他のドーピング手段によって、基板の初期の形成又は成長中に実施され得る。
【0120】
本明細書で論じられる1つ以上のトランジスタは、電界効果トランジスタ(FET)を表し得、ソース、ドレイン、及びゲートを含む3端子デバイスを含み得る。端子は、導電性材料、例えば金属を通じて他の電子素子に接続され得る。ソース及びドレインは、導電性であり得、高濃度にドープされた、例えば縮退した、半導体領域を含み得る。ソース及びドレインは、低濃度にドープされた半導体領域又はチャネルによって分離され得る。チャネルがn型(すなわち、主たるキャリアが電子)である場合、該FETはn型FETと称され得る。チャネルがp型(すなわち、主たるキャリアがホール)である場合、該FETはp型FETと称され得る。チャネルは、絶縁ゲート酸化物によって覆われ得る。チャネルの導電性は、ゲートに電圧を印加することによって制御され得る。例えば、正の電圧又は負の電圧をn型FET又はp型FETに夫々印加することは、チャネルが導電性になる結果をもたらし得る。トランジスタの閾値電圧以上の電圧がトランジスタのゲートに印加された場合、トランジスタは“オン”に又は“活性化”され得る。トランジスタの閾値電圧未満の電圧がトランジスタのゲートに印加された場合、トランジスタは“オフ”に又は“不活性化”され得る。
【0121】
添付の図面に関連して本明細書に記載される説明は、例示的構成を説明し、実装され得る又は請求項の範囲内にある全ての例を表さない。本明細書で使用される用語“例示的(exemplary)”は、“好適”又は“その他の例よりも有利”ではなく“一例、実例、又は説明として役立つこと”を意味する。詳細な説明は、説明される技術の理解を提供する目的のための具体的詳細を含む。これらの技術は、しかしながら、これらの具体的詳細なしに実践され得る。幾つかの実例では、説明される例の内容を不明確にすることを避けるために、周知の構造及びデバイスはブロック図の形式で示される。
【0122】
添付の図において、同様のコンポーネント又は機構は、同じ参照ラベルを有し得る。更に、同じ種類の様々なコンポーネントは、ダッシュと、同様のコンポーネント間で区別する第2のラベルとを参照ラベルに続けることによって区別され得る。明細書中にただ第1の参照ラベルが使用される場合、説明は、第2の参照ラベルに関係なく、同じ第1の参照ラベルを有する同様のコンポーネントの内の何れか1つに適用できる。
【0123】
本明細書の開示と関連して説明される様々な説明される制御又はセンシングのブロック及びモジュールは、本明細書で説明される機能を実施するように設計された汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA若しくはその他のプログラム可能論理デバイス、別々のゲート若しくはトランジスタ論理、別々のハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の組み合わせで実装又は実施され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代わりに、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシーンであり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ(例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)とマイクロプロセッサとの組み合わせ、多数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つ以上のマイクロプロセッサ、又は任意のその他のそうした構成)として実装され得る。
【0124】
本明細書に説明される機能(例えば、制御機能、センシング機能、読み出し/書き込み機能)は、ハードウェア、プロセッサにより実行されるソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせで実装され得る。また、請求項を含む本明細書で使用されるとき、項目のリスト(例えば、“少なくとも1つの”又は“の内の1つ以上”等の句により前置きされる項目のリスト)に使用されるような“又は”は、例えば、A、B、又はCの内の少なくとも1つのリストがA又はB又はC又はAB又はAC又はBC又はABC(すなわちA及びB及びC)を意味するように包含的リストを指し示す。また、本明細書で使用されるとき、句“基づいて”は、条件の閉集合への言及として解釈されないであろう。例えば、“条件Aに基づいて”と説明される例示的ステップは、本開示の範囲から逸脱することなく、条件A及び条件Bの両方に基づき得る。言い換えれば、本明細書で使用されるとき、句“基づいて”は、句“少なくとも部分的に基づいて”と同様の方法で解釈されるであろう。
【0125】
本明細書の説明は、当業者が開示を製作又は使用可能なように提供される。開示への様々な修正が当業者に容易に分かるであろうし、本明細書で定義される包括的な原理は開示の範囲を逸脱することなくその他の変形に適用し得る。したがって、開示は、本明細書で説明された例示及び設計に限定されず、本明細書に開示された原理及び新規の機構と一致する最も広い範囲に一致すべきである。