(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-06
(45)【発行日】2022-09-14
(54)【発明の名称】ガスコンロの安全装置及びガスコンロ
(51)【国際特許分類】
F24C 3/12 20060101AFI20220907BHJP
【FI】
F24C3/12 M
F24C3/12 J
(21)【出願番号】P 2021521877
(86)(22)【出願日】2019-12-20
(86)【国際出願番号】 CN2019127131
(87)【国際公開番号】W WO2020199668
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2020-12-28
(31)【優先権主張番号】201910260625.4
(32)【優先日】2019-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521003070
【氏名又は名称】孝感華工高理電子有限公司
【氏名又は名称原語表記】XIAOGAN HUAGONG GAOLI ELECTRON CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Huagong Science and Technology Park, No. 1 Xiaohan Avenue Xiaogan, Hubei 432000, China
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】特許業務法人南青山国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼▲維▼▲維▼
(72)【発明者】
【氏名】王瑞兵
(72)【発明者】
【氏名】▲羅▼漫
(72)【発明者】
【氏名】▲陽▼星
(72)【発明者】
【氏名】魏文彪
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼理臣
(72)【発明者】
【氏名】▲ごん▼逢源
(72)【発明者】
【氏名】易敏
【審査官】石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-313552(JP,A)
【文献】特開平08-240317(JP,A)
【文献】特開2013-057462(JP,A)
【文献】特開平10-090079(JP,A)
【文献】特開昭60-235030(JP,A)
【文献】特開2013-044468(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 3/00- 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持部品と、外スリーブと、温度センサアセンブリと、を有し、
前記支持部品は、支持部品本体と、前記支持部品本体の上端と接続される周方向凸起と、を備え、
前記外スリーブは、接続される外スリーブ本体と縮径部とを備え、前記外スリーブ本体と前記縮径部との間にスリーブ肩部が形成され、前記周方向凸起が前記外スリーブ本体内に設置され、前記周方向凸起と前記外スリーブ本体の上端との間に弾性部品が接続され、前記スリーブ肩部は、前記周方向凸起の前記外スリーブ本体からの脱落を防ぐことができ、前記縮径部が前記支持部品本体の外部に外挿され、
前記温度センサアセンブリは、前記外スリーブ本体内に設置され、且つ前記外スリーブ本体と接続され、鍋の底部の温度を測定可能なものであり、
前記縮径部と前記支持部品本体との間にガイド構造が設けられ、前記外スリーブは、前記支持部品に対して前記支持部品の軸方向に沿って往復移動可能であり、前記弾性部品は、前記周方向凸起と前記外スリーブ本体の上端との間に支持され
、
前記ガスコンロの安全装置の前記周方向凸起は、複数設けられ、前記支持部品本体の周方向エッジの外側へ延在するように設置され、
複数の前記周方向凸起が等間隔をあけて前記支持部品本体の上端の周方向エッジと接続される
ことを特徴とするガスコンロの安全装置。
【請求項2】
前記ガイド構造は、互いに係合するガイド凹溝とガイド凸起とを備え、
前記縮径部の内面に前記ガイド凹溝が設けられる場合、前記支持部品本体の外面に前記ガイド凸起が設けられ、前記支持部品本体の外面に前記ガイド凹溝が設けられる場合、前記縮径部の内面に前記ガイド凸起が設けられ、
前記ガイド凹溝と前記ガイド凸起とは、いずれも前記支持部品の軸方向に沿って延在する
ことを特徴とする請求項1に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項3】
前記支持部品本体における前記ガイド凹溝又は前記ガイド凸起は、前記周方向凸起まで延在するように構成され、
又は、前記支持部品本体における前記ガイド凹溝又は前記ガイド凸起は、前記周方向凸起と間隔をあけて延在するように構成される
ことを特徴とする請求項2に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項4】
前記ガイド凹溝及び前記ガイド凸起の断面形状は、いずれも三角形、矩形又は半円形であり、
前記ガイド凸起が2つ設けられ、2つの前記ガイド凸起が対称に設けられ、前記ガイド凹溝が前記ガイド凸起と一対一に設けられる
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項5】
さらに、防火カバーを有し、
前記防火カバーは、防火カバー本体と防火カバー縮径部とを備え、前記防火カバー本体と前記防火カバー縮径部との間に防火カバー肩部が接続され、
前記防火カバー本体は、前記外スリーブ本体に外挿され、前記外スリーブ本体と間隔をあけて設置され、前記防火カバー縮径部が前記縮径部に外挿され、前記防火カバー肩部に放熱貫通孔が設けられ、前記防火カバー肩部が前記スリーブ肩部と固定接続され、
前記温度センサアセンブリは、感温コラムを備え、前記感温コラムが前記外スリーブ本体の上端に設置され、前記防火カバーの上端が位前記感温コラムの上面の下方に位置し、
前記防火カバーは、酸化防止材からなる
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項6】
前記ガスコンロの安全装置は、さらに内スリーブを有し、前記内スリーブが前記外スリーブ内部に設置され、前記内スリーブの上端が前記外スリーブの上端と固定接続され、前記内スリーブの下端が前記支持部品本体に挿入可能であり、前記弾性部品が前記内スリーブに外挿され、
前記支持部品は、さらに延伸管と係合部とを備え、前記延伸管の上端が前記支持部品本体の下端と接続され
、
前記係合部が前記延伸管の外面に設けられる
ことを特徴とする請求項
5に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項7】
前記温度センサアセンブリは、さらにサーミスタ、ケーブル及びコネクタを備え、
前記コネクタは、前記ガスコンロのスイッチと電気接続されるように配置され、前記感温コラムは、前記外スリーブの上端に設置され、前記内スリーブの上端が前記感温コラムを介して前記外スリーブと接続され、
前記内スリーブは、絶縁内スリーブである
ことを特徴とする請求項
6に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項8】
前記サーミスタが前記内スリーブ内に設置され、前記サーミスタが前記感温コラムと接触し、前記サーミスタが前記ケーブルの一端と電気接続され、前記ケーブルの他端が前記支持部品本体からはみ出し、前記コネクタと電気接続されることを特徴とする請求項7に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項9】
前記支持部品は、接続される支持管本体と拡張管とを備える段階状支持管であり、
前記拡張管の管壁は、前記支持管本体の管壁に対して周方向に沿って外側へ突出し、
前記拡張管と前記支持管本体との間に前記周方向凸起が接続され、前記拡張管と前記周方向凸起とが前記外スリーブ本体内に設置され、前記支持管本体の下端が前記縮径部からはみ出し可能であり、
前記弾性部品の下端は、前記拡張管に挿入され、前記周方向凸起と当接する
ことを特徴とする請求項
7又は8に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項10】
前記ケーブルの外面に、ガラス繊維シリカゲルカバーが外挿されることを特徴とする請求項7~9のいずれか1項に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項11】
前記支持部品本体の外径は、前記縮径部の内径より小さく設けられ、前記周方向凸起の外径は、前記外スリーブ本体の内径より小さく且つ前記縮径部の内径より大きく設けられることを特徴とする請求項
10に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項12】
前記弾性部品は、その一端が前記感温コラムと当接し、その他端が前記周方向凸起の内壁と当接し、
前記弾性部品は、前記外スリーブが前記支持部品に対して下へ移動できるように、第2状態において外部の力で圧縮されるように配置される
ことを特徴とする請求項
6~11のいずれか1項に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項13】
前記感温コラムは、ベースコラムと、同心円状にベースコラムに設けられる内リング及び外リングと、を備え、
前記内スリーブは、前記感温コラムの内リングに外挿され、前記外スリーブは、前記感温コラムの外リングに外挿される
ことを特徴とする請求項
6~12のいずれか1項に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項14】
前記感温コラムと当接する前記弾性部品の一端は、前記感温コラムの内リングと外リングとの間に設置されることを特徴とする請求項5~
13のいずれか1項に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項15】
前記弾性部品は、ばねであることを特徴とする請求項1~
14のいずれか1項に記載のガスコンロの安全装置。
【請求項16】
請求項1~
15のいずれか1項に記載のガスコンロの安全装置を利用するガスコンロ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関係出願の相互参照
本出願は、2019年4月2日に中国専利局に提出された、出願番号がCN201910260625.4であり、名称が「ガスコンロの安全装置」の中国出願に基づいて優先権を主張し、その全ての内容が、参照により本出願に組み込まれる。
本開示は、ガスコンロ技術分野に関し、特に、ガスコンロの安全装置及びガスコンロに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスコンロは、液化石油ガス、石炭ガス、天然ガスなどの気体燃料を燃焼して加熱するキッチン用品であり、日常生活又は飲食店においてよく使われるものである。使用されるときに、利用者の操作ミスや不注意によって安全事項がよく引き起こされる。例えば、ガスコンロの火を消し忘れると、鍋の空焚きをしてしまい、ひいては火災になり、利用者の生命や財産の安全を脅かすことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、空焚きを効果的に防止するガスコンロの安全装置が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、上記の事情を鑑みてなされたものであり、使用されるときに空焚きを効果的に防止するガスコンロの安全装置を提供することを目的とする。
本開示の実施例によるガスコンロの安全装置は、支持部品と、外スリーブと、温度センサアセンブリと、を有し、
前記支持部品は、支持部品本体と、前記支持部品本体の上端と接続される周方向凸起と、を備え、
前記外スリーブは、接続される外スリーブ本体と縮径部とを備え、前記外スリーブ本体と前記縮径部との間にスリーブ肩部が形成され、前記周方向凸起が前記外スリーブ本体内に設置され、前記周方向凸起と前記外スリーブ本体の上端との間に弾性部品が接続され、前記スリーブ肩部は、前記周方向凸起の前記外スリーブ本体からの脱落を防ぐことができ、前記縮径部が前記支持部品本体の外部に外挿され、
前記温度センサアセンブリは、前記外スリーブ本体内に設置され、且つ前記外スリーブ本体と接続され、鍋の底部の温度を測定可能なものであり、
前記縮径部と前記支持部品本体との間にガイド構造が設けられ、前記外スリーブは、前記支持部品に対して前記支持部品の軸方向に沿って往復移動可能であり、前記弾性部品は、前記周方向凸起と前記外スリーブ本体の上端との間に支持される。
【0005】
好ましくは、前記ガイド構造は、互いに係合するガイド凹溝とガイド凸起とを備え、前記縮径部の内面に前記ガイド凹溝が設けられる場合、前記支持部品本体の外面に前記ガイド凸起が設けられ、前記支持部品本体の外面に前記ガイド凹溝が設けられる場合、前記縮径部の内面に前記ガイド凸起が設けられ、前記ガイド凹溝と前記ガイド凸起とは、いずれも前記支持部品の軸方向に沿って延在する。
【0006】
好ましくは、前記支持部品本体における前記ガイド凹溝又は前記ガイド凸起は、前記周方向凸起まで延在するように構成され、
又は、前記支持部品本体における前記ガイド凹溝又は前記ガイド凸起は、前記周方向凸起と間隔をあけて延在するように構成される。
【0007】
好ましくは、前記ガイド凹溝及び前記ガイド凸起の断面形状は、いずれも三角形、矩形又は半円形であり、
前記ガイド凸起が2つ設けられ、2つの前記ガイド凸起が対称に設けられ、前記ガイド凹溝が前記ガイド凸起と一対一に設けられる。
【0008】
好ましくは、前記ガスコンロの安全装置は、さらに、防火カバーを有し、前記防火カバーは、防火カバー本体と防火カバー縮径部とを備え、前記防火カバー本体と前記防火カバー縮径部との間に防火カバー肩部が接続され、
前記防火カバー本体は、前記外スリーブ本体に外挿され、前記外スリーブ本体と間隔をあけて設置され、前記防火カバー縮径部が前記縮径部に外挿され、前記防火カバー肩部に放熱貫通孔が設けられ、前記防火カバー肩部が前記スリーブ肩部と固定接続され、
前記温度センサアセンブリは、感温コラムを備え、前記感温コラムが前記外スリーブ本体の上端に設置され、前記防火カバーの上端が位前記感温コラムの上面の下方に位置し、
前記防火カバーは、酸化防止材からなる。
【0009】
好ましくは、前記ガスコンロの安全装置は、さらに内スリーブを有し、前記内スリーブが前記外スリーブ内部に設置され、前記内スリーブの上端が前記外スリーブの上端と固定接続され、前記内スリーブの下端が前記支持部品本体に挿入可能であり、前記弾性部品が前記内スリーブに外挿され、
前記支持部品は、さらに延伸管と係合部とを備え、前記延伸管の上端が前記支持部品本体の下端と接続され、
前記支持部品は、さらに係合部を備え、前記係合部が前記延伸管の外面に設けられる。
【0010】
好ましくは、前記温度センサアセンブリは、さらにサーミスタ、ケーブル及びコネクタを備え、前記コネクタは、前記ガスコンロのスイッチと電気接続されるように配置され、前記感温コラムは、前記外スリーブの上端に設置され、前記内スリーブの上端が前記感温コラムを介して前記外スリーブと接続され、
前記内スリーブは、絶縁内スリーブである。
【0011】
好ましくは、前記サーミスタが前記内スリーブ内に設置され、前記サーミスタが前記感温コラムと接触し、前記サーミスタが前記ケーブルの一端と電気接続され、前記ケーブルの他端が前記支持部品本体からはみ出し、前記コネクタと電気接続される。
【0012】
好ましくは、前記支持部品は、接続される支持管本体と拡張管とを備える段階状支持管であり、前記拡張管の管壁は、前記支持管本体の管壁に対して周方向に沿って外側へ突出し、前記拡張管と前記支持管本体との間に前記周方向凸起が接続され、前記拡張管と前記周方向凸起とが前記外スリーブ本体内に設置され、前記支持管本体の下端が前記縮径部からはみ出し可能であり、
前記弾性部品の下端は、前記拡張管に挿入され、前記周方向凸起と当接する。
【0013】
好ましくは、前記ケーブルの外面に、ガラス繊維シリカゲルカバーが外挿される。
【0014】
好ましくは、前記ガスコンロの安全装置の前記周方向凸起は、1つ又は複数設けられ、前記支持部品本体の周方向エッジの外側へ延在するように設置され、1つの周方向凸起が設けられる場合、前記周方向凸起が前記支持部品本体の上端の周方向エッジに沿って連続的に延在し、複数の周方向凸起が設けられる場合、前記周方向凸起が等間隔をあけて前記支持部品本体の上端の周方向エッジと接続される。
【0015】
好ましくは、前記支持部品本体の外径は、前記縮径部の内径より小さく設けられ、前記周方向凸起の外径は、前記外スリーブ本体の内径より小さく且つ前記縮径部の内径より大きく設けられる。
【0016】
好ましくは、前記弾性部品は、その一端が前記感温コラムと当接し、その他端が前記周方向凸起の内壁と当接し、前記弾性部品は、前記外スリーブが前記支持部品に対して下へ移動できるように、第2状態において外部の力で圧縮されるように配置される。
【0017】
好ましくは、前記感温コラムは、ベースコラムと、同心円状にベースコラムに設けられる内リング及び外リングと、を備え、前記内スリーブは、前記感温コラムの内リングに外挿され、前記外スリーブは、前記感温コラムの外リングに外挿される。
【0018】
好ましくは、前記前記感温コラムと当接する前記弾性部品の一端は、前記感温コラムの内リングと外リングとの間に設置される。
【0019】
好ましくは、前記弾性部品は、ばねである。
【0020】
本開示は、例えば上記ガスコンロの安全装置を利用するガスコンロを提供することを目的とする。ガスコンロを使用するとき、該ガスコンロの安全装置により、空焚き防止機能を効果的に実現でき、ガスコンロの安全性を向上させた。
【0021】
本出願の実施例によるガスコンロの安全装置は、構成が簡単であり、容易に加工でき、ガスコンロの空焚き防止機能を実現でき、ガスコンロの安全性を向上させた。また、全体構成は、バランスが崩れず、合理的となり、製造、装着が容易になり、生産コストを低減させた。支持部品と外スリーブとの相対摺動の円滑さに寄与でき、さらに騒音を低減し、長寿命化を実現することができるので、該ガスコンロの安全装置の品質及び市場競争力を向上させた。
【0022】
本出願の上記目的、特徴及びメリットをより理解しやすいように、以下、好ましい実施例及び図面を参照しながら、詳しく説明する。
【0023】
以下、本開示における具体的な実施形態又は従来技術の技術案をより明瞭に説明するため、具体的な実施形態又は従来技術の技術案に必要な図面を簡単に説明する。無論、説明する図面は、本開示の一部の実施例を示すものに過ぎない。当業者は、発明能力を用いなくても、これらの図面に基づいてその他の図面を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本開示の実施例に係るガスコンロの安全装置の第1状態の構成模式図である。
【
図2】本開示の実施例に係るガスコンロの安全装置の第2状態の構成模式図である。
【
図3】本開示の実施例に係るガスコンロの安全装置の第1状態の他の構成模式図である。
【
図4】本開示の実施例に係るガスコンロの安全装置の外スリーブの構成模式図である。
【
図5】本開示の実施例に係るガスコンロの安全装置の支持部品の構成模式図である。
【
図6】本開示の実施例に係るガスコンロの安全装置の内スリーブの構成模式図である。
【
図7】本開示の実施例に係るガスコンロの安全装置の防火カバーの構成模式図である。
【
図8】本開示の実施例に係るガスコンロの安全装置の温度センサアセンブリの構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照しながら、本開示の技術案を明瞭かつ完全に説明する。説明する実施例は本開示の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではないことが無論である。本開示の実施例をもとに、当業者が発明能力を用いることなく得られたすべてのその他の実施例も、本開示の保護範囲に属する。
【0026】
本開示の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」等の用語で表された方向又は位置関係は、図面に基づくものであり、本開示を便宜及び簡略に説明するためのものに過ぎず、該当装置又は素子が、必ず定められた方向を有したり、定められた方向に構成、操作されたりすることを明示又は暗示するものではないため、本開示を限定するものではないと理解すべきである。また、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、説明するためのものに過ぎず、相対重要性を明示又は暗示するものではないと理解すべきである。
【0027】
本開示の説明において、明確な定義と限定がない限り、「取付」、「連係」、「接続」、などの用語を、広義に解すべきである。例えば、固定接続でもよいし、取外し可能な接続でもよいし、一体的な接続でもよい。そして、機械接続でもよいし、電気接続でもよい。また、直接的に接続してもよいし、中間物を介して間接に接続してもよいし、2つの素子の内部が連通してもよい。当業者は、本開示における上記用語の具体的な意味を、具体的な状況に応じて理解することが可能である。
【0028】
図1~
図8に示すように、本実施例は、ガスコンロの安全装置を提供する。
図1は、本実施例に係るガスコンロの安全装置の第1状態の構成模式図であり、具体的に、未使用状態の各部品間の位置関係を示す。
図2は、本実施例に係るガスコンロの安全装置の第2状態の構成模式図であり、具体的に、使用状態の各部品間の位置関係を示す。
図3は、本実施例に係るガスコンロの安全装置の第1状態の他の構成模式図であり、具体的に、構成の特徴をより明瞭に示すため、温度センサアセンブリの感温コラム及びサーミスタのみが残され、温度センサアセンブリにおけるその他部品を省略するものである。
図4は、本実施例に係るガスコンロの安全装置の外スリーブの構成模式図である。
図5は、本実施例に係るガスコンロの安全装置の支持部品の構成模式図である。
図6は、本実施例に係るガスコンロの安全装置の内スリーブの構成模式図である。
図7は、本実施例に係るガスコンロの安全装置の防火カバーの構成模式図である。
図8は、本実施例に係るガスコンロの安全装置の温度センサアセンブリの構成模式図である。そのうち、
図1~
図3は、断面図であり、構成をより明瞭に示すため、ハッチングを省略する。
【0029】
本実施例に係るガスコンロの安全装置は、ガスコンロによる空焚きを防止することができる。
【0030】
図1~
図8に示すように、ガスコンロの安全装置は、支持部品1を有する。支持部品1は、支持部品本体10と、支持部品本体10の上端と接続される周方向凸起11と、を備える。周方向凸起11が1つ又は複数設けられることが好ましい。1つの周方向凸起11が設けられる場合、該周方向凸起は、支持部品本体10の上端の周方向のエッジに沿って連続的に延在し、該支持部品本体10の周方向のエッジからはみ出すように構成されている。
図5に示すように、該周方向のエッジから同幅ではみ出すように構成されることが好ましい。または、複数の周方向凸起11が設けられる場合、複数の周方向凸起11は、互いに等間隔又は非等間隔をあけて支持部品本体10の上端の周方向のエッジと接続される。
【0031】
ガスコンロの安全装置は、さらに外スリーブ2を有する、外スリーブ2は、接続される外スリーブ本体20と縮径部21とを備える。外スリーブ本体20の内径が縮径部21の内径より大きいので、両者の接続箇所においてスリーブ肩部22が形成される。また、外スリーブ本体20内において、周方向凸起11と外スリーブ本体20の上端との間に、弾性部品8が接続される。以下、該弾性部品8、並びにそれと周方向凸起11及び外スリーブ本体20との接続方法を詳しく説明する。スリーブ肩部22は、周方向凸起11の外スリーブ本体20からの脱落を防ぐことができ、縮径部21は、支持部品本体10の外部に外挿されている。具体的に、支持部品1は、外スリーブ2内に摺動可能に挿入される。また、具体的に、支持部品1は、支持部品本体10の外径が縮径部21の内径より小さく、周方向凸起11の外径が外スリーブ本体20の内径より小さく且つ縮径部21の内径より大きくなるように構成される。したがって、支持部品1の下端(周方向凸起11から離間する端)が外スリーブ本体20の縮径部21から離間する端から外スリーブ2に挿入されたとき、又はその他の手段で支持部品1が外スリーブ2内に設置されたとき、外スリーブ2が支持部品1に対して上下摺動可能である。外スリーブ2のスリーブ肩部22が周方向凸起11と当接すると、摺動が止められ、その位置は、外スリーブ2が支持部品1に対して上へ摺動可能な限界位置である。
【0032】
外スリーブ本体20、縮径部21及び支持部品本体10の断面形状が円形であることが好ましい。なお、状況に応じて、外スリーブ本体20、縮径部21及び支持部品本体10の断面形状が多角形に形成されてもよい。支持部品本体10の外スリーブ本体20及び縮径部21内の摺動のため、支持部品本体10の外壁の断面形状が外スリーブ本体20及び縮径部21の両方の内壁の断面形状に合わせるように形成されることが好ましい。
【0033】
ガスコンロの安全装置は、さらに温度センサアセンブリ3を有する。温度センサアセンブリ3は、外スリーブ本体20内に設置され、例えば係合で外スリーブ本体20と接続される。これによって、温度センサアセンブリ3は、外スリーブ本体20とともに支持部品本体10に対して上下移動可能になる。該温度センサアセンブリ3は、鍋の底部の温度を測定することができる。温度センサアセンブリ3を外スリーブ本体20内に設置することによって、温度センサアセンブリ3とガスコンロの火とを隔離することができるので、ガスコンロの火による温度センサの焼損を防ぐことができ、鍋の底部に対する温度センサによるより正確な温度測定を保証できる。
【0034】
また、支持部品1に対する支持部品1の軸方向に沿う外スリーブ2の往復移動を実現するため、縮径部21と支持部品本体10との間にガイド構造が設けられる。ガイド構造により、支持部品1に対する外スリーブ2の周方向の回転を防ぐことができ、支持部品1の軸方向に沿う外スリーブ2の移動を保証できるので、使用されるときの該ガスコンロの安全装置の安定性を確保することができる。弾性部品8は、周方向凸起11と外スリーブ本体20の上端との間に支持される。該弾性部品8は、未使用状態即ち第1状態において、外力で圧縮されず、伸長状態になるので、支持部品1に対する外スリーブ2の上への移動を駆動する。周方向凸起11がスリーブ肩部22に当接したとき、外スリーブ2と支持部品1とが互いに固定されたようになるので、未使用状態の外スリーブ2と支持部品1との無駄な摩耗を防ぐことができ、ガスコンロの安全装置の長寿命化を実現した。
【0035】
該ガスコンロの安全装置の作動原理は、以下のとおりである。支持部品本体10の下端は、ガスコンロに固定される。未使用状態において、弾性部品8により、周方向凸起11がスリーブ肩部22に当接するまで、外スリーブ2が支持部品1に対して上へ移動する。これによって、外スリーブ2と支持部品1との間に軸方向の位置制限が実現され、外スリーブ2と支持部品1との軸方向の脱離を防ぐことができる。使用状態において、鍋の底部が外スリーブ本体20を押圧し、鍋の重力で弾性部品8が圧縮されるので、支持部品1に対する外スリーブ2の下への移動が許容されるようになる。鍋の底部の位置が安定になるとき、外スリーブ2と支持部品1とが相対的な静止状態になるので、弾性部品8が外スリーブ2と支持部品1との間に支持される。この場合、外スリーブ2内の温度センサアセンブリ3は、鍋の底部の温度を測定し、その温度情報を電気信号に変換する。これによって、ガスコンロのスイッチを制御する。このような鍋の底部の温度の測定は、継続的に行われてもよいし、間欠的に行われてもよく、必要に応じて予め設定可能である。具体的に、温度センサにより測定した鍋の底部の温度が高すぎると、ガスコンロの火を消すことによって、ガスコンロの空焚きを防ぐことを実現し、ガスコンロの安全性を向上させた。
【0036】
特に、該ガスコンロの安全装置は、ガイド構造を縮径部21と支持部品本体10との間に設けることによって、ガイド構造に対する弾性部品8の上下方向の伸縮を実現し、支持部品本体10の径方向の空間利用率を向上させた。これによって、弾性部品8とガイド構造とが弾性部品8の径方向に配置されることを避けることができるので、外スリーブ2の径方向の寸法の過大を防ぐことができ、ガスコンロの安全装置の全体構成が合理的となった。また、縮径部21と支持部品本体10との間に直接的にガイド構造が設けられること、即ち、ガイド構造の一部が縮径部21と一体成形され、ガイド構造の残りの部が支持部品本体10と一体成形されることで、構成が複雑なライナを個別に製造してガイドを実現することに比べて、一体成形が容易であり、構成が複雑な部品を別途に製造する必要がないので、生産コストが低くなった。また、支持部品1及び外スリーブ2は、引き伸ばしで成形されるものであるので、支持部品本体10の外面が滑面になる。支持部品本体10と收?部との間にガイド構造を設けることで、支持部品1と外スリーブ2との相対摺動の円滑さに寄与でき、さらに騒音を低減し、長寿命化を実現することができるので、該ガスコンロの安全装置の品質及び市場競争力を向上させた。
【0037】
本実施例のガスコンロの安全装置は、構成が簡単であり、容易に加工でき、ガスコンロの空焚き防止機能を実現でき、ガスコンロの安全性を向上させた。また、全体構成は、バランスが崩れず、合理的となり、製造、装着が容易になり、生産コストを低減させた。そして、支持部品1と外スリーブ2との相対摺動の円滑さに寄与でき、さらに騒音を低減し、長寿命化を実現することができるので、該ガスコンロの安全装置の品質及び市場競争力を向上させた。
【0038】
本実施例の好ましい技術案において、ガイド構造は、互いに係合するガイド凹溝4とガイド凸起5とを備える。ガイド凹溝4が縮径部21の内面又は支持部品本体10の外面に設けられ、ガイド凸起5が支持部品本体10の外面又は縮径部21の内面に設けられ、ガイド凹溝4とガイド凸起5とがいずれも支持部品1の軸方向に沿って延在する。つまり、縮径部21の内面にガイド凹溝4が設けられた場合、支持部品本体10の外面にガイド凸起5が設けられ、ガイド凸起5とガイド凹溝4との係合接続によって、外スリーブ2と支持部品1との相対摺動を実現する。又は、縮径部21の内面にガイド凸起5が設けられた場合、支持部品本体10の外面にガイド凹溝4が設けられ、ガイド凸起5とガイド凹溝4との係合接続によって、外スリーブ2と支持部品1との相対摺動を実現する。
【0039】
ガイド凹溝4とガイド凸起5との構成が簡単であり、容易に加工できるので、縮径部21及び支持部品本体10と一体成形されることが容易である。ガイド凹溝4とガイド凸起5とが中間ばめで接続されることが好ましい。これによって、係合の密接さを保証できるとともに円滑さの要求を満たすことができる。
【0040】
好ましくは、外スリーブ本体20は、直管であり、その内径が10.5±0.05mmであり、縮径部21の内径が8.3±0.1mmであり、縮径部21の軸方向の長さが5~6mmである。
【0041】
本実施例の好ましい技術案において、支持部品本体10におけるガイド凹溝4又はガイド凸起5が周方向凸起11まで延在し、縮径部21におけるガイド凸起5又はガイド凹溝4がスリーブ肩部22まで延在するように構成される。これによって、ガイド凸起5とガイド凹溝4との接触面積を増加させ、支持部品1と外スリーブ2との相対摺動の安定性を向上させた。
【0042】
または、支持部品本体10におけるガイド凹溝4又はガイド凸起5が周方向凸起11と一定距離を隔てる箇所まで延在し、縮径部21におけるガイド凸起5又はガイド凹溝4がスリーブ肩部22と一定距離を隔てる箇所まで延在するように構成される。これによって、スリーブ肩部22及び周方向凸起11を避けて、ガイド凸起5及びガイド凹溝4を加工することができる。具体的に、該ガイド凹溝4及びガイド凸起5は、縮径部21又は支持部品本体10の縦方向の一部に延在するように構成されてもよい。
図4及び
図5に示すように、ガイド凸起5は、開口端と封止端とを備え、その開口端が縮径部21の一端に位置し、その封止端が縮径部21の中部に位置する。ガイド凹溝4は、開口端と封止端とを備え、その開口端が支持部品本体10の一端に位置し、その封止端が支持部品本体10の中部に位置する。したがって、ガイド凹溝4とガイド凸起5との互いの係合は、ガイド作用のみならず、止め作用も果たしている。例えば、ガイド凸起5の封止端がガイド凹溝4の封止端に当接する場合、外スリーブ2が上へ摺動して支持部品1から脱離することを阻止することができる。
【0043】
本実施例の好ましい技術案において、ガイド凹溝4及びガイド凸起5の断面形状は、三角形、矩形又は半円形などである。
【0044】
ガイド凸起5は、1つ又は複数設けられてもよく、2つ設けられることが好ましい。2つのガイド凸起5が対称に設けられ、ガイド凹溝4がガイド凸起5と一対一で設けられている。対称に設けられた2つのガイド凸起5及び対応して対称に設けられた2つのガイド凹溝4によって、ガイド構造のガイドの安定性を向上させた。また、より多くのガイド凸起5を設ける技術案に比べて、加工の難しさ及び装着精度の要求を減らすことができるので、コスト的である。
【0045】
好ましくは、ガイド凹溝4は、その支持部品本体10の径方向の深さが0.8~1.5mmであり、支持部品本体10の軸方向に沿って延在し、その支持部品本体10の軸方向の長さが20~27mmであり、支持部品本体10の周方向に沿って1~2mmで延在する。
【0046】
好ましくは、ガイド凸起5は、その縮径部21の径方向の深さが0.8~1.5mmであり、縮径部21の軸方向に沿って延在し、その縮径部21の軸方向の長さが3~6mmであり、縮径部21の周方向に沿って1~2mmで延在する。
【0047】
本実施例の好ましい技術案において、ガスコンロの安全装置は、さらに防火カバー6を有する。防火カバー6は、防火カバー本体60と防火カバー縮径部61とを備え、防火カバー本体60の内径が防火カバー縮径部61の内径より大きく形成される。これによって、防火カバー本体60と防火カバー縮径部61との接続箇所に、防火カバー肩部62が形成される。好ましくは、防火カバー本体60の断面形状は、外スリーブ本体20の断面形状と同じく形成され、防火カバー縮径部61の断面形状は、縮径部21の断面形状と同じく形成される。
【0048】
図1~3及び
図7に示すように、防火カバー本体60は、外スリーブ本体20に外挿され、外スリーブ本体20と間隔をあけて設置されている。防火カバー縮径部61が、縮径部21に外挿され、防火カバー肩部62に放熱貫通孔63が設けられ、防火カバー肩部62がスリーブ肩部22と固定接続される。したがって、外スリーブ2が支持部品1の軸方向に沿って往復移動するとき、防火カバー6も外スリーブ2とともに移動する。また、放熱貫通孔63を設置することによって、保護カバー6の内部の空気の流速を増加させることができるので、防火カバー6の内部の放熱に寄与できる。したがって、温度センサアセンブリ3を保護でき、温度測定の正確性を向上させることができる。
【0049】
また、温度センサアセンブリ3は、外スリーブ本体20の上端に設置される感温コラム30を備える。上下方向即ち軸方向において、防火カバー6の上端が、感温コラム30の上面の下方に位置する。つまり、軸方向において、防火カバー6の上端と感温コラム30の上面との間に段差がある。したがって、感温コラム30が鍋の底部と接触するとき、鍋の底部は、防火カバー6の上端と接触しておらず、感温コラム30の上面のみと接触し、防火カバー6の高温の鍋の底部との長時間接触を防ぐことができるので、防火カバー6の長寿命化を実現することができる。また、放熱貫通孔63を設置することによって、空気の流動、放熱を促進することができるので、熱の感温コラム30への集中を防ぐことができ、常時、温度測定の正確性を確保することができる。
【0050】
好ましくは、弾性部品8が、感温コラム30と周方向凸起11の内壁との間に支持される。したがって、弾性部品8によって感温コラム30が鍋の底部と密接することができるので、感温コラム30の温度収集のリアルタイム性及び正確性を向上させることができる。さらに、温度センサアセンブリにおける感温アセンブリが感温コラム30と接触すると、正確に鍋の底部の温度を測定することができる。
【0051】
好ましくは、感温コラム30は、高熱伝導率の材料からなり、熱伝導が速くなるので、速やか且つ正確に鍋の底部の温度を反映することができる。
【0052】
防火カバー6は、酸化防止材からなるので、ガスコンロの火の高温環境で長時間使用されても変色しないことを確保することができる。これによって、見栄えがよく、外スリーブ2の内部の温度センサアセンブリ3を効果的に保護することができる。
【0053】
好ましくは、防火カバー本体60の外径が外スリーブ本体20の外径の1.5~2倍である。好ましくは、防火カバー本体60の軸方向の長さは、外スリーブ本体20の軸方向長さより0.3~1mm短くなるように構成される。感温コラム30の上面は、防火カバー本体60の上端エッジより0.3~5mm高くなるように上へ突出する。
【0054】
本実施例の好ましい技術案において、ガスコンロの安全装置は、さらに内スリーブ7を有する。内スリーブ7は、外スリーブ2内部に設置され、その上端が外スリーブ2の上端と固定接続され、その下端を支持部品本体10に挿入可能である。弾性部品8が内スリーブ7に外挿される。内スリーブ7を設置することによって、弾性部品8の内面を支持することができるので、使用中の弾性部品8の捩じれを避けることができ、該ガスコンロの安全装置の伸縮の安定性を向上させることができる。
【0055】
支持部品1は、延伸管と係合部13を備え、延伸管の上端が支持部品本体10の下端と接続され、係合部13が周方向に沿って延伸管の外面に設置される。延伸管及び係合部13を設置することによって、安全装置とガスコンロとの接続をより確実に実現することができる。
【0056】
好ましくは、係合部13は、金属製円環からなり、金属製円環の径方向の厚さが1~1.5mmであり、金属製円環が延伸管の下端エッジからの8~15mmの箇所にカシメされる。
【0057】
好ましくは、内スリーブ7の上端は、感温コラム30を介して外スリーブ2の上端と固定接続される。具体的に、
図1~3に示すように、内スリーブ7の上端は、例えば係合で感温コラム30と固定接続され、さらに、感温コラム30と外スリーブ本体20との固定接続で、外スリーブ2の上端と間接的に固定接続される。内スリーブ7の上端は、外スリーブ2の上端と直接的に固定接続されてもよい。
【0058】
本実施例の好ましい技術案において、温度センサアセンブリ3は、さらに、サーミスタ31、ケーブル32及びコネクタ33を備え、コネクタ33がガスコンロのスイッチと電気接続される。感温コラム30は、外スリーブ2の上端に設置され、内スリーブ7の上端は、感温コラム30を介して外スリーブ2と接続される。
【0059】
図8に示すように、サーミスタ31は、内スリーブ7内に設置され、その一端が感温コラム30と接触し、その他端がケーブル32の一端と電気接続される。ケーブル32の他端は、支持部品本体10からはみ出し、コネクタ33と電気接続される。
【0060】
内スリーブ7は、絶縁内スリーブである。さらに、内スリーブ7は、耐高温材料からなってもよい。したがって、温度センサアセンブリ3の回路の安全性を保証することができる。
【0061】
好ましくは、サーミスタ31が、NTCサーミスタ31(負温度係数サーミスタ)であり、ケーブル32が、抵抗溶接又は端子圧着によってサーミスタ31と接続され、コネクタ33が、クイックコネクタである。したがって、標準規格を満たし、クイックコネクタにより、外部の回路と迅速かつ容易に接続できる。
【0062】
好ましくは、感温コラム30は、ベースコラムと、ベースコラムに同心円状に設置される内リング及び外リングとを備える。ベースコラムの外径は、8~12mmである。ベースコラムの上下方向の厚さは、0.3~1mmである。外リングの外径は、ベースリングの外径より0.3~0.5mm小さくなる。外リングの径方向の厚さは、0.8~1.0mmである。外リングの上下方向の長さは、2.5~3mmである。内リングの径方向の厚さは、0.7~1.5mmである。内リングの上下方向の長さは、5~8mmである。内スリーブ7は、感温コラム30の内リングに外挿され、外スリーブ2は、感温コラム30の外リングに外挿され、弾性部品8は、感温コラム30の内リングと外リングとの間に設置される。
【0063】
好ましくは、サーミスタ31のガラスボールが、感温コラム30の内リング内に設置され、感温コラム30のベースコラムに貼り付けられる。
【0064】
本実施例の好ましい技術案において、ケーブル32の外面に、ガラス繊維シリカゲルカバー34が外挿される。これによって、複数のケーブル32の互の不正接続を避けることができ、該ガスコンロの安全装置の安全性を保証できる。
【0065】
本実施例の好ましい技術案において、支持部品1は、接続される支持管本体と拡張管とを備える段階状支持管を有する。拡張管の管壁は、支持管本体の管壁に対して周方向に沿って外側へ突出する。拡張管と支持管本体との間に、周方向凸起11が接続され、拡張管と周方向凸起11とが外スリーブ本体20内に設置され、支持管本体の下端が縮径部21からはみ出してもよい。
【0066】
弾性部品8の下端は、拡張管に挿入され、周方向凸起11に当接する。拡張管を設置することによって、弾性部品8の周方向凸起11に対する径方向の摺動を防ぐことができる。
【0067】
なお、上記の各実施例が、本開示の技術案を説明するためのものに過ぎず、それを限定するものではない。上記の各実施例を参照しながら本開示を詳細に説明したが、当業者は、上記の各実施例に記載された技術案を変更してもよく、その内の一部または全ての技術的特徴を均等に置き換えてもよい。これらの変更または置き換えは、該当する技術案の本質を本開示の各実施例の技術案の範囲から逸脱させていない。また、前記一部の実施例は、その他の実施例に含まれる一部の特徴を有しているが、異なる実施例の特徴の組合せは、本開示の範囲に属する別の実施例ともなると、当業者が理解すべきである。例えば、特許請求の範囲において、保護しようとする実施例を、任意に組合せてもよい。背景技術の部分に開示された情報は、本発明の背景技術全体に対する理解を深めるためのものであり、当業者にとっての周知の従来技術となっていることを認めることや如何なる形式で暗示することではないと理解すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本開示は、ガスコンロの安全装置及び該ガスコンロの安全装置を利用するガスコンロを提供する。該ガスコンロの安全装置は、構成が簡単であり、容易に加工でき、ガスコンロの空焚き防止機能を実現でき、ガスコンロの安全性を向上させた。また、全体構成は、バランスが崩れず、合理的となり、製造、装着が容易になり、生産コストを低減させた。そして、支持部品と外スリーブとの相対摺動の円滑さに寄与でき、摩耗を低減し、さらに騒音を低減し、長寿命化を実現することができるので、該ガスコンロの安全装置の品質及び市場競争力を向上させた。
【符号の説明】
【0069】
1…支持部品
10…支持部品本体
11…周方向凸起
13…係合部
2…外スリーブ
20…外スリーブ本体
21…縮径部
22…スリーブ肩部
3…温度センサアセンブリ
30…感温コラム
31…サーミスタ
32…ケーブル
33…コネクタ
34…ガラス繊維シリカゲルカバー
4…ガイド凹溝
5…ガイド凸起
6…防火カバー
60…防火カバー本体
61…防火カバー縮径部
62…防火カバー肩部
63…放熱貫通孔
7…内スリーブ
8…弾性部品