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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-07
(45)【発行日】2022-09-15
(54)【発明の名称】床ドレン
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/292 20060101AFI20220908BHJP
【FI】
E03C1/292
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021547553
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-28
(86)【国際出願番号】 CN2020074994
(87)【国際公開番号】W WO2020168966
(87)【国際公開日】2020-08-27
【審査請求日】2021-08-12
(31)【優先権主張番号】201910118930.X
(32)【優先日】2019-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521358006
【氏名又は名称】大連預見科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】劉玉建
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-018382(JP,A)
【文献】実開昭59-035471(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第105986618(CN,A)
【文献】特開平08-053910(JP,A)
【文献】米国特許第04922948(US,A)
【文献】中国特許出願公開第109183958(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/292
E03C 1/262
E03C 1/28
E03C 1/22
E03F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯水槽4の中心位置に下水口1が設けられ、下水口1の上端が貯水槽4の水平底面から延
出し、下水口1の下端が貯水槽4から延出して管継手として機能する床ドレンであって、
水戻りカップ3は箱状であり、シリコンで製造され、水戻りカップ3のスカート部の底端
が貯水槽4の底部平面と直接接触して密閉面を形成し、水戻りカップ3の水平上面が格子
5に密着可能であり、水戻りカップ3のスカート部が排水圧力により内へ折り畳まれて湾
曲可能なシート状構造であり、格子5の排水孔9が貯水槽4の縁部に設けられている、こ
とを特徴とする床ドレン。
【請求項2】
水戻りカップ3のスカート部以外の貯水槽4の水平底面は下水口1の上端面と面一である
位置まで上がり、貯水槽4の貯水領域が小さくなって小さな貯水槽2となり、このとき、
水戻りカップ3のスカート部の底端が、小水槽2の底部平面と直接接触して密閉面を形成
し、水戻りカップ3のスカート部の底端の外縁部が小貯水槽2の槽内の縁部と接触して別
の密閉面を形成する、ことを特徴とする請求項1に記載の床ドレン。
【請求項3】
貯水槽4内には、格子5を支持する支持柱10が設けられる、ことを特徴とする請求項1
、2に記載の床ドレン。
【請求項4】
水平上面付き水戻りカップ3の上面には、断面「W」字形のエアバッグ6及びエアバッグ
7が設けられる、ことを特徴とする請求項1、2に記載の床ドレン。
【請求項5】
水戻りカップ3の頂部が薄膜状である、ことを特徴とする請求項1、2に記載の床ドレン
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は屋内床排水用の床ドレンに属する。
【背景技術】
【0002】
水封式床ドレンは、貯水槽とドーム(上面が円弧状となる)式水戻りカップの遮断通路が
設けられる構造により通路をシールし、上下帰路180度で障害物である水戻りカップを
越して排水するものである。このような構造には以下の欠点が存在する。排水通路の幅及
び国家基準である50mmの貯水量を確保するために、大きな体積が必要とされる。現代
、改修作業には地面からの高さが限られ、これほど高い床ドレンを取り付けるのが困難で
あり、ドーム式水戻りカップでは、排水が格子の中心孔から供給され、次に、ドーム水戻
りカップの円弧上を通じてその内面に戻って排出され、それにより、排水の抵抗が大きく
、セルフクリーニング能力が低く、詰まりが生じやすく、貯水槽における貯水が下水道で
生じた負圧により吸引されやすく、その結果、水封が破壊されてしまい、また、床ドレン
カバーが下水道で生じた正圧により開かせられ、水戻りカップの破封を招きやすく、貯水
槽における貯水が屋内の空気と直接接触するため乾きやすく、その結果、確実にシールで
きるという水封の利点が逆に致命的な欠点となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の一連の問題を解決するために、本発明は、下水道に直接連通した開放式の排水通路
を提供し、また、水がある場合乾きにくく、水がない場合にも故障しない水封式床ドレン
を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
貯水槽4の中心位置に下水口1が設けられ、下水口1の上端が貯水槽4の水平底面から延
出し、下水口1の下端が貯水槽4から延出して管継手として機能し、
水戻りカップ3は箱状であり、シリコンで製造され、水戻りカップ3のスカート部の底端
が貯水槽4の底部平面と直接接触して密閉面を形成し、水戻りカップ3の水平上面が格子
5に密着可能であり、水戻りカップ3のスカート部が排水圧力により内へ折り畳まれて湾
曲可能なシート状構造であり、格子5の排水孔9が貯水槽4の縁部に設けられている。
【0005】
一実施例では、水戻りカップ3のスカート部以外の貯水槽4の水平底面は下水口1の上端
面と面一である位置まで上がり、貯水槽4の貯水領域が小さくなって小さな貯水槽2とな
り、このとき、水戻りカップ3のスカート部の底端が、小水槽2の底部平面と直接接触し
て密閉面を形成し、水戻りカップ3のスカート部の底端の外縁部が小貯水槽2の槽内の縁
部と接触して別の密閉面を形成する。
【0006】
以上の2つの実施例では、貯水槽4内には、格子5を支持する支持柱10が設けられる。
【0007】
以上の2つの実施例では、水平上面付き水戻りカップ3の上面において、外周にはエアバ
ッグ6が設けられ、中心にはエアバッグ7が設けられ、これらは、断面「W」字形であり
、又は水戻りカップ3の頂部は薄膜状である。
【発明の効果】
【0008】
1、シリコンで製造される水戻りカップを用いることにより、排水圧力により、水戻りカ
ップのスカート部が内へ折り畳ま可能であり、このように、水戻りカップを介して排水す
るには上下180度の帰路で迂回するという致命的な欠点が解決される。従来水戻りカッ
プにより2つの通路に仕切られた排水路を、ほぼ直通排水を行う広い排水通路とし、水戻
りカップという障害物を省略することに相当し、それにより、詰まりが回避され、セルフ
クリーニング能力が高まり、排水速度が高まる最適な水封式床ドレン構造が実現される。
【0009】
2、シリコン製水戻りカップの底部の縁部が貯水槽の内底面と直接接触することによって
、従来の水封式床ドレンでは、水戻りカップの下端に排水通路のために残される高さをな
くし、このような構造とすると、床ドレン全体の高さを小さくし、水封式床ドレンが高す
ぎて現代家庭の改修に適しているという難問を解決し、これは、従来の水封式床ドレンを
根本的に改良するための重要な技術的対策であり、また、貯水槽に水がない場合にも、貯
水槽の底面にカバーされた水戻りカップは下水道と屋内の通路を遮断し、かつ、シール効
果が現代の他の構造の全ての機械バルブよりも高く、それにより、水封式床ドレンでは、
水がなくなると破封が生じるという致命的な難問が解決される。
【0010】
3、格子の4つの縁部に排水孔が設けられるような構造によれば、総排水断面面積におい
て辺長の長さが格子の中央に設けられた排水孔の断面積よりも大きくなる。排水が格子の
中心孔よりも先に貯水槽に入り、このように排水がタイムリーに行われる。格子の中心に
排水孔の構造が設けられておらず、このように、従来のドーム式水戻りカップの半円形の
上面を切って格子の水平底面と面一である平面状の上面とすることができ、それにより、
一方では、水戻りカップの高さを大幅に減少し、水封式床ドレンの高さをさらに小さくし
、他方では、従来の水封式床ドレン、ドーム水戻りカップの上面を通過してからドーム水
戻りカップの内面に戻るような迂回排水経路を変えて、直接排出効果を果たす。
【0011】
4、小貯水槽が設けられる構造によれば、貯水が水戻りカップ内の空間にシールされて外
界と連通しないようにし、それにより、貯水の乾きを防止し、水封式床ドレンでは乾きを
防止するために貯水高さが50mm(国家標準)とされなければならないという難問を解
決し、貯水の高さを低下させることにより床ドレン全体の高さを小さくする。
【0012】
5、水平上面付きシリコン水戻りカップの上面にガスエネルギー緩衝装置が設けられるこ
とにより、シリコン製水戻りカップの各部に機能を持たせる。断面「W」字形の一体式の
空気エネルギー緩衝装置であっても、薄膜式のガスエネルギー緩衝装置であっても、コス
トをほぼ増大せずに、水封式床ドレンでは負圧の場合水が吸引され、正圧の場合は蓋が開
かせられるという、長い間解決できない問題を解決する。高さの小さい箱状の水平上面付
き水戻りカップは、上面の面積が大きく、また下水口に直接カバーされるため、エネルギ
ーを吸収するために柔軟で十分なスペースがある。また、高さの小さい箱状のシリコン製
水戻りカップは、全体として弾性を有し、下水口にカバーされるシリコン製バックス自体
が膨張・収縮機能を有する装置である。
【0013】
6、貯水槽内に立柱の構造が設けられることによって、一方、格子のスパンを減少させ、
他方、貯水槽を縁部まで拡大させて、容量を増大し、さらに、水戻りカップを個別に固定
して制御するために好適な位置を作る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。
図1】本発明の模式図である。
図2】格子の支持柱の模式図である。
図3】八角形床ドレンの模式図である。
【発明を実施するための最良な形態】
【0015】
図1に示すように、貯水槽4内に、中心位置に下水口1が設けられ、下水口1の下端が建
物の下水道に接続される。水戻りカップ3は箱状であり、且つ高さの小さい箱状であり、
従来の円状トップ付きの高いドーム水戻りカップと異なり、そして、水戻りカップによる
水戻り機能もなくなる。前述した高さの小さい箱状の水戻りカップ3全体の形状について
は、格子5の4つの縁部の排水孔9の幅を大きくするために、水戻りカップ3の水平上面
の角が適宜円弧状や四角台状とされてもよい。水戻りカップ3はシリコン材料で製造され
るものであり、水戻りカップ3のスカート部(箱形状の高さの部分)はシート状として下
へ延出し、水の圧力により内へ湾曲して折り畳まれ得る。水戻りカップ3の上面が平面状
であり、格子5の水平底面と密着可能である。小水槽2は貯水槽4の一部であり、小水槽
2が形成されると、貯水槽4の水平底面が小水槽2の水平底面となる。水戻りカップ3の
スカート部の底端が小貯水槽2の水平底面と接触して密閉面を形成し、小水槽2の内縁部
の形状が水戻りカップ3のスカート部の外縁部の形状と同じであり、両方が嵌合し、即ち
、水戻りカップ3の底端の外径(外側面)が小水槽2の内径(内側面)と接触して別の密
閉面を形成する。小水槽2は、水戻りカップ3のスカート部以外の貯水槽4の水平底面が
上がる、つまり、水戻りカップ3のスカート部以外の貯水槽4に貯水しなくなることによ
り形成されるのである。小貯水槽2の高さが下水口1のトップの高さと同じである。この
ような高さにより小貯水槽2の貯水量が決定される。
【0016】
排水するときに貯水槽4で生じた水圧により、水戻りカップ3のシートが内へ収縮して折
り畳まれ、水戻りカップ無しの状態となる。排水経路は以下のとおりである。格子5の周
囲の長尺状排水孔9から貯水槽4に給水され、下水口1の上端の入り口に直接入り、この
ような場合、排水経路全体にわたり湾曲部がなく、直排効果が達成される。このような通
路では、ろ過装置を必要とせず、排水は格子5の4つの縁部のうち幅が10mmと大きい
長尺状の排水孔9から供給されて、いかなる遮断もない標準直径の下水口1に直接入って
排出され、このような構造では、開放しており、異物を排出でき、詰まりを回避するよう
な好適な排水通路が実現される。
【0017】
水戻りカップ3の縁部(外径)が自体の弾性力によって小貯水槽2の内径縁部に密着し、
重力により、水戻りカップ3の低位端が小貯水槽2の水平底面に密着し、これは、水戻り
カップ3に特有の弾性回復と重力回復可能な構造によるものである。このような水封式床
ドレンでは、水戻りカップ3の底端の密封面のシールをより確実とするような効果がある
。小水槽2の貯水量が1mmしかない場合にも、水封効果がある。したがって、このよう
な構造は、小貯水槽2の貯水量を大幅に減少させることができる。要求される貯水量が少
なくなると、下水口1の上端の高さが低下し、つまり、排水が「越える」高さが低下し、
それにより、排水の抵抗が大幅に減少し、これは、水封式床ドレンが出現してからの1百
年間にわたり数え切れない床ドレンの設計者の夢といえる、密封が可能であるとともに湾
曲部がない水封式床ドレン構造である。
【0018】
水戻りカップ3の頂部では、ガスエネルギー緩衝装置はシリコンの弾性を利用して設計さ
れている。中心箇所に球面状の空気エアバッグ7が上方へ突出している。エアバッグ7は
、下水道で生じた負圧を吸収する役割を果たし、このような負圧が生じると、上方へ突起
している球面状エアバッグ7は下方へ収縮してエネルギーを吸収し、それにより、貯水槽
2内の貯水が下水道に吸引されることを回避する。球面状エアバッグ7の外周には、下方
へ突起しているエアバッグ6が環状に設けられている。下水道で正圧が生じた場合、下方
へ突起しているエアバッグ6が圧縮されて、正圧のエネルギーを吸収し、それにより格子
5が開かせられることを回避する。エアバッグ7とエアバッグ6の両方がスムーズに移行
して接続されて断面「W」字形の凹凸装置となり、エアバッグ7及びエアバッグ6は、作
用するときの柔軟性から、シリコン厚さが小さい。「W」字形断面には、中心のエアバッ
グ7が下方へ突起しているとともに外周のエアバッグ6が上方へ突起してエネルギー吸収
機能が逆になる逆「W」字形も含まれ、このような構造によれば、水平上面付き水戻りカ
ップ3の縁部がフィレットをもって移行し、上面にフィレットを持っている水戻りカップ
3の縁部が格子5の縁部で排水することに有利な構造である。
【0019】
図2に示すように、貯水槽4では、格子5を支持する4つの支持柱10が底面から延出し
ており、シリコン製水戻りカップ3の四隅に、支持柱10の直径と適合する位置決めスリ
ーブ8が設けられ、言い換えれば、位置決めスリーブ8により水戻りカップ3全体が貯水
槽4(又は小貯水槽2)に位置決めされる。位置決めスリーブ8は、接続アーム11を介
して水戻りカップ3の上端に接続される。これは、支持柱10が水戻りカップ3外に設け
られた実施例である。水戻りカップ3の上面の位置については2種の実施例がある。一方
は格子5の水平底面に密着しており、この場合、接続アーム11は短く、他方は、水戻り
カップ3の上面と格子5との間に所定の距離がある。このような距離を残すのは、排水す
るときに、水戻りカップ3のスカート部が排水による圧力の作用を受けると、上向きの分
力が生じて、水戻りカップ3を持ち上げて格子の下に貼り合わせるためである。この場合
、排水路の高さは、水戻りカップ3の上方への移動距離に水戻りカップ3のスカート部の
シートが開く高さを加算した距離である。この2つの距離を加算すると、排水通路の高さ
が増大し、排水抵抗をさらに減少させて、排水の障害をなくすという効果を果たす。排水
が停止すると、水戻りカップ3は自体の重力の作用により元の位置に戻り、小水槽2の水
平底面に自立するようになる。このような構造の小水槽2の高さが、水戻りカップ3の上
方への移動距離よりも大きく、水戻りカップ3の上下移動は弾性を有するシート状の接続
アーム11により実現され、このような接続アーム11に十分な柔軟性を持たせるために
、水戻りカップ3を八角形状(正方形の角を切り落としたもの)とすることで接続アーム
11の長さを大きくし、水戻りカップ3を接続アーム11により牽引された状態とするこ
とができ、このように、水戻りカップ3は、自在に上方へ移動したり重力により落とした
りすることができる。このような構造の水戻りカップ3の頂部については、3つの実施例
がある。1つは平面であり、ただし、このような平面は薄膜状であり、もう1つは僅かに
上方へ突出している円弧薄膜面であり、3番目は水戻りカップ3の上端のスカート部に圧
縮しわがついているものである。下水道で正圧が生じた場合、箱状水戻りカップ3はピス
トンのように圧力の作用を受けて上方へ移動し、しわ構造が圧縮されて、エネルギー吸収
作用を果たし(この過程では、薄膜も機能する)、下水道で負圧が生じた場合、箱状水戻
りカップ3の頂部の面積が大きいため、薄膜が圧力作用により変形して下方へ突起し、し
わ構造が圧縮されて、負のエネルギーが吸収される。
【0020】
断面「W」字形のエアバッグ6及びエアバッグ7の縁部(両方の接続縁部)は、円形であ
ってもよく、矩形、八角形などであってもよい。
【0021】
本発明の実施形態
図3に示すように、貯水槽4で直接貯水する水封式床ドレンである。
【0022】
水戻りカップ3内には、プラスチック製の水戻りカップフレーム12が設けられ、支持柱
10は水戻りカップフレーム12の底面に設けられ、支持柱10の側面に補強リブが設け
られている。下方へ延出している4つの支持柱10は下水口1の頂部と接触して支持作用
を果たし、下水口1の支持点に対応して補強段差が設けられる。このような構造では、2
つ又は3つの支持柱が設けられてもよい。水戻りカップフレーム12の頂部には大孔16
が設けられ、この大孔16を介してエアバッグ6とエアバッグ7が完全に露出する。貯水
槽4は、断面が八角状であり、頂部が正方形として4つの支持角17を突出させ、正方形
の4つの支持角17は格子5の四隅を支持する。このような縁部支持構造の別の実施例で
は、支持柱10が設けられておらず、支持柱10が設けらていない場合、水戻りカップフ
レーム12を省略して、シリコン製水戻りカップ3をフラップ板14にネジで固定すれば
よい。水戻りカップ3のスカート部は貯水槽4と同様に八角状であり、水戻りカップ3の
スカート部のシリコンシートの底部の縁部が貯水槽4の内底面と直接接触し(自立)、水
戻りカップ3のスカート部の底端が柔軟な密閉面であり、貯水槽4の水平底面は弁座に相
当する。水戻りカップ3のスカート部の中央部にはシート状の逆止め弁15が平面状とし
て前方へ延設され、蓋体のように水戻りカップ3のスカート部を一周囲み、八角形逆止め
弁15の先端が貯水槽4の八角形の内側壁と嵌合し、即ち、貯水槽4の内側壁が弁座に相
当し、逆止め弁15は、位置の高さが貯水槽4の貯水面よりも上側であり、主に貯水槽4
における貯水と屋内を遮断する通路として機能し、貯水槽内の水の蒸発を回避する役割を
果たし、貯水槽4に水がない場合、この逆止め弁15は機械バルブとして排水通路をシー
ルし、水が流れる場合、シート状の逆止め弁15は水の重力作用を受けて下方へ曲がり、
水が流れた後、シリコン自体の弾性を利用して元の状態に回復し、逆止め弁15の先端が
再度貯水槽4の壁に密着してシールする。格子5はステンレス鋼板をプレス成形したもの
であり、凹凸状の補強リブが設けられており、排水口9が4つの縁部に設けられる。排水
口9を打ち抜くときに、打ち抜かれた材料が下方へ90度折られてフラップ板14となり
、フラップ板14は、補強リブでありながら、格子5と水戻りカップ3との接続装置でも
ある。フラップ板14には固定孔13が設けられ、水戻りカップ3がセルフタッピングネ
ジにより格子5の底面に密着して固定される。
【符号の説明】
【0023】
1、下水口
2、小水槽
3、水戻りカップ
4、貯水槽
5、格子
6、正圧エアバッグ
7、負圧エアバッグ
8、位置決めスリーブ
9、排水孔
10、支持柱
11、接続アーム
12、水戻りカップフレーム
13、固定孔
14、フラップ板
15、逆止め弁
16、大孔
17、支持角。
図1
図2
図3