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<図1>
  • 特許-レジャー用シート 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-07
(45)【発行日】2022-09-15
(54)【発明の名称】レジャー用シート
(51)【国際特許分類】
   A47G 27/02 20060101AFI20220908BHJP
【FI】
A47G27/02 101F
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022071150
(22)【出願日】2022-04-22
【審査請求日】2022-05-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】395003648
【氏名又は名称】株式会社カズマ
(74)【代理人】
【識別番号】100103805
【弁理士】
【氏名又は名称】白崎 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100126516
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 綽勝
(74)【代理人】
【識別番号】100132104
【弁理士】
【氏名又は名称】勝木 俊晴
(74)【代理人】
【識別番号】100211753
【弁理士】
【氏名又は名称】岡崎 紳吾
(72)【発明者】
【氏名】数馬 亜季子
(72)【発明者】
【氏名】新谷 香奈子
(72)【発明者】
【氏名】土屋 那美
(72)【発明者】
【氏名】黒川 美奈
【審査官】田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第07614100(US,B1)
【文献】特開平09-187878(JP,A)
【文献】実公昭40-029100(JP,Y1)
【文献】登録実用新案第3017246(JP,U)
【文献】実開昭57-113032(JP,U)
【文献】実公昭36-029760(JP,Y1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0266485(US,A1)
【文献】米国特許第5386603(US,A)
【文献】米国特許第5782531(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 9/06,27/00-27/02
A45F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯が可能で且つ折り畳んで小さく纏めて容易に持ち運びができるレジャー用シートであって、
矩形の地面側に位置する裏シートと該裏シートに取り外し自在な同形の座る側に位置する表シートとよりなり、縦方向に4つ折りにして折り畳み可能であり、折り畳んだ状態では裏シート同士が対向し、裏シートの汚れが表シートに付着しなく、表シートが外部表面に露出しているものであり、
表シートを縦方向に4区分に区分けした状態で2区分目の縁部に紐付きバックル及び被せ部を延設して設け、該被せ部の先端にはバックルを設け、表シート及び裏シートを巻回嵩小した状態で両バックルを連結可能にしたことを特徴とするレジャー用シート。
【請求項2】
表シート及び裏シートの横方向の両縁には、表シートと裏シートとを連結するための留めを備えたことを特徴とする請求項1記載のレジャー用シート。
【請求項3】
表シート及び裏シートの縦方向の両縁には、表シートと裏シートとを連結するため且つ他のレジャー用シートの表シート及び裏シートに連結するための線状連結部を備えたことを特徴とする請求項1記載のレジャー用シート。
【請求項4】
留め具が凹凸ボタンであることを特徴とする請求項2記載のレジャー用シート。
【請求項5】
線状連結部がファスナーであることを特徴とする請求項記載のレジャー用シート。
【請求項6】
被せ部の付け根部にグリップ及び肩掛けベルトを設けたことを特徴とする請求項記載のレジャー用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジャー用シートに関し、更に詳しくは、折り畳んで嵩小にできて持ち運びに便利であり、しかも汚憎く表シートを取り外して洗濯も可能であるレジャー用シートに関する。
更にまた、連結して面積を拡大することができるレジャー用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、野外におけるキャンピング等のレジャーが人気化しており、それに関する種々の器具・道具も提供されてきている。
特に、グランピィング等においては、外に出てグループが多人数で輪になって座り、歓談や食事をする場面が多くみられる。
このような場合、直接地面に座ることはなく、通常は、レジャー用シート等の敷物を敷いてその上に座る。
尚、レジャー用シートとしては、現在、PP、PE等の合成樹脂からなる薄地の一枚シートやアルミ箔付きシートが多く普及している。
ジャー用シートが比較的、広い面積を有する場合は、折り畳まれて纏まっており、使う際は、その折り畳んだ状態から展開して広げることによって使用する。
また、使用した後は、折り畳んで小さく纏めて保管する。
【0003】
ところが、このようなレジャー用シートは、折り畳んだ場合、裏面側に付着したゴミ等の汚れが、不用意にも表面側に付着する現象(転移現象)が発生する。
地面に接する裏面側でシートに付着したゴミや汚れは、畳んだ際、シートの表面側に相対向して接触することからその表面側も汚れるのである。
【0004】
この欠点を解決するものとして、折り曲げる際、汚れていない表面側同士を対面させるように2つに折り畳むようなレジャー用シートが提供されている(特許文献1)。
このレジャーシートは「シート状から袋状にすることによりレジャーシートの上で使用した道具類をそのまま内に収容することができるものである。
また、シート本体2は2つに折り畳み可能に形成されており、折り畳んだ時に縁部が重なるように形成され、重なり合う縁部には、該縁部同士を結合させることにより全体として袋状を形成する結合部材を設けている。
そのため、確かに、裏面の汚れが表面に付着するようなことはない。
【0005】
しかし、今度は汚れた裏面が表側(外側)になるため、持ち運びする際、その汚れが、人の衣服に付着する。
また、このような2つ折りでは、広い面積を持つレジャーシートには、適応できない欠点もある。
【0006】
このようなことから、シートを2重にした複合シートが開発されている(特許文献2)。
この複合シートは、同形の毛布地と防水シーツとを重合させ、毛布地と防水シートをボタン等で離脱可能に固定したものである。
【0007】
そのため、毛布地は洗濯機等で丸洗いができ、再使用ができる。
この複合シートは、一定期間、使用して表側の毛布地が汚れてきた場合等は、その毛布地を取り外して洗濯し,汚れを取る去ることができる。
しかし、これは飽く迄も、汚れた後に事後的に洗濯してクリーンにするものである。
現場で使用した後、すぐさま折り畳んだ場合、裏面側に付着した汚れが表面側に転移して付着してしまうという本質的な欠点は回避することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開平10-234555号公報
【文献】特開平9-187878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような技術的な背景をもとになされたものである。
すなわち、本発明の目的は、折り畳んでも表面側が汚れなく、且つ裏面側が外方に露出しなく、且つ表面側の汚れを洗濯にてクリーンにできるレジャー用シートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、シートを四つ折りとすることで、広い面積であっても折り畳んだ際、汚れた裏側同士が相対向するようになるため転移現象が発生せず表面側が汚れることがなく、且つ裏面側の汚れが外方に露出しないことを見出した。
本発明は、このような知見をもとになされたものである。
【0011】
すなわち、本発明は、折り畳んでも、表面が汚れることが無く、且つ外方にも汚れが露出しないように、畳んで小さくでき且つ表シートが洗濯も可能であるレジャー用シートを提供することを目的とする。
更に、連結して面積を広げることができるレジャー用シートを提供することを目的とする。
更にまた、折り畳んで巻回嵩小にでき、且つその状態を維持できて持ち運びも容易なレジャー用シートを提供することを目的とする。
【0012】
すなわち、本発明は、(1)洗濯が可能で且つ折り畳んで小さく纏めて容易に持ち運びができるレジャー用シートAであって、矩形の地面側に位置する裏シート2と該裏シート2に取り外し自在な同形の座る側に位置する表シート1とよりなり、縦方向に4つ折りにして折り畳み可能であり、折り畳んだ状態では裏シート2同士が対向し、裏シート2の汚れが表シート1に付着しなく、表シート1が外部表面に露出しているものであり、
表シート1を縦方向に4区分に区分けした状態で2区分目の縁部に紐付きバックル及び被せ部1Aを延設して設け、該被せ部の先端にはバックルを設け、表シート1及び裏シート2を巻回嵩小した状態で両バックルを連結可能にした
レジャー用シートAに存する。
【0013】
また、本発明は、(2)表シート1及び裏シート2の横方向の両縁には、表シート1と裏シート2とを連結するための留め具F1を備えたレジャー用シートAに存する。
【0014】
また、本発明は、(3)表シート1及び裏シート2の縦方向の両縁には、表シート1と裏シート2とを連結するため且つ他のレジャー用シートAの表シート1及び裏シート2に連結するための線状連結部を備えたレジャー用シートAに存する。
【0015】
また、本発明は、(4)留め具F1が凹凸ボタンであるレジャー用シートAに存する。
【0016】
また、本発明は、(5)線状連結部がファスナーであるレジャー用シートAに存する。
【0018】
また、本発明は、()被せ部1Aの付け根部にグリップ及び肩掛けベルトを設けたレジャー用シートAに存する。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、(1)洗濯が可能で且つ折り畳んで小さく纏めて容易に持ち運びができるレジャー用シートAであって、矩形の裏シート2と該裏シート2に取り外し自在な同形の表シート1とよりなり、縦方向に4つ折りにして折り畳み可能であり、折り畳んだ状態では裏シート2同士が対向し、裏シート2の汚れが表シート1に付着しなく、表シート1が外部表面に露出しているものであるので、裏シート2の汚れが、表シート1に転移するようなことがなく、また、裏シート2が内側になり外側に露出することがない。
また、表シート1を裏シート2より取り外して洗って汚れを取り除くことができる。
【0020】
本発明は、(2)表シート1及び裏シート2の横方向の両縁には、表シート1と裏シート2とを連結するための留め具F1を備えたので単に引っ張ることで、容易に表シート1と裏シート2とを取り外すことができる。
【0021】
本発明は、(3)表シート1及び裏シート2の縦方向の両縁には、表シート1と裏シート2とを連結するため且つ他のレジャー用シートAの表シート1及び裏シート2に連結するための線状連結部F2を備えたので、容易に自らの表シート1と裏シート2とを連結することができる。
また、表シート1と裏シート2を他のレジャー用シートAの表シート1及び裏シート2に各々連結することができる。従って、レジャー用シートAとしての面積を次々と拡大していくことができる。
【0022】
本発明は、(4)表シート1の縁部に紐付きバックル及び被せ部1Aを設け、該被せ部1Aの先端にはバックルを設け、表シート1及び裏シート2を巻回嵩小した状態で両バックルを連結可能にしたので、被せ部1Aで巻回嵩小した状態の表シート1及び裏シート2を巻回嵩小した状態に保持できる。
【0023】
本発明は、(5)留め具F1が凹凸ボタンであり、且つ線状連結部F2がファスナーであるので、凹凸ボタンにおいては、単にボタンを引き抜く或いは押し入れることにより、また、ファスナーにおいては、スライダSを移動させるだけで表シート1と裏シート2とを取り付け取り外しすることができる。
【0024】
本発明は、(6)被せ部1Aは、表シート1を縦方向に4区分に区分けした状態で2区分目の縁部に設けられているので、4つ折りした場合に、被せ部1Aが最下位になり、全体を被い込むことができる。
【0025】
本発明は、(7)被せ部1Aの付け根部にグリップ1D及び肩掛けベルトを設けたので、持ち運びに極めて便利である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、本発明に係るレジャー用シートAを示す概略外観図である。
図2図2は、本発明に係るレジャー用シートAの表シート1を示し、(A)が平面を示す図であり、(B)が側面を示す図である。
図3図3は、本発明に係るレジャー用シートAの裏シート2を示し、(A)が平面を示す図であり、(B)が側面を示す図である。
図4図4は、本発明のレジャー用シートAにおける表シート1と裏シート2との連結方法を説明する図であり、(A)は、連結前、(B)は、連結後を示す。
図5図5は、本発明のレジャー用シートAにおける他のレジャー用シートAとの連結方法を説明する図であり、(A)は、連結前、(B)は、連結後を示す。
図6図6は、レジャー用シートAを4つに折り畳む方法を平面で順次示す説明図である。
図7図7は、レジャー用シートAを4つに折り畳む方法を斜方向から側面を見て順次示す説明図である。(A)が、展開状態であり、(B)が、2枚重ね状態であり、(C)が、4枚重ね状態である。
図8図8は、レジャー用シートAを巻回嵩小する方法を示す説明図である。
図9図9は、レジャー用シートAを嵩小状態に保持する方法を示す説明図であり、(A)は、前側から見た図であり、(B)は、後側から見た図である。
図10図10は、この巻回嵩小の状態を示した写真図である。
図11図11は、レジャー用シートAを広げて展開した写真図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。
また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。
更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0028】
図1は、本発明に係るレジャー用シートAを示す概略外観図である。
尚、図1図8においては、被せ部のバックル1B、紐付きバックル1C、グリップ1D、及び肩掛けバンド1Eは省略している。
また、図2図3及び図6は、便宜的に縦方向をやや短く示している。
【0029】
図2は、本発明に係るレジャー用シートAの表シート1を示し、(A)が平面を示す図であり、(B)が側面を示す図である。
尚、これは、表シート1を表側から見た図である。
【0030】
図3は、本発明に係るレジャー用シートAの裏シート2を示し、(A)が平面を示す図であり、(B)が側面を示す図である。
尚、これは、裏シート2を裏側から見た図である。
本発明のレジャー用シートAは、主として、裏シート2と表シート1とよりなるもので、裏シート2が地面側に位置し、表シート1が座る側に位置する。
そして形状としては裏シート2と表シート1とは、同じ矩形であり屈曲性を有するシートよりなる。
【0031】
また、裏シート2と表シート1とは、相互に取り外し自在である。
すなわち、裏シート2には、その短辺側(横方向)の両縁部に留め具が間隔を置いて複数個設けられており、それと対応するように、表シート1にも、短辺側の両縁部に留め具が間隔を置いて複数個設けられている。
そのため各留め具を外すことによって、表シート1は、裏シート2から取り外すことができ、別途、表シート1の洗濯が可能となる。
尚、この留め具F1としては、凹凸ボタンが好ましく用いられ、凹凸はどちらか一方を凹に、どちらか一方を凸にすればよい。
【0032】
また、後述するように、裏シート2と表シート1とは、その長辺側の両縁部が線状連結部により相互に連結できるようになっている。
ところで、表シート1は、装飾性に富んだ模様が付与されていることが好ましい。
レジャー用シートAを地面に敷いた状態では、この表シート1が上側になって見えるためその模様も楽しむことができる。
【0033】
また、模様に飽きた場合は、新しい装飾模様のものと容易に交換ができ、極めてバリエーションに富むものである。
本発明のレジャー用シートAにおいて、裏シート2は、アルミ箔21Aが貼り合わされたアルミ箔付き発泡ポリウレタン21Bよりなる第1裏シート材21と、アクリルコーティング付きポリエステルタフタよりなる第2裏シート材22とから構成される(図3参照)。
第1裏シート材21と第2裏シート材22とは、それらの周囲端がバイアステープを用いて縫合されて一体化されている。
第1裏シート材は、断熱性とクッション性に優れたものであり通常の市売品が用いられる。
【0034】
また、第2裏シート材22は、ポリエステルタフタにコーティングを施したものであり、防水性を有している。
また、第1裏シート材21に添わせることによって、第1裏シート材21の補強にも寄与する。
因みに、第1裏シート材21は、発泡ポリウレタン21Bを有するため、強い負荷を受けると破断することがあるので、それを第2裏シート材22により阻止する。
【0035】
(折り畳み)
ところで、このレジャー用シートAは縦方向に4つ折りにして折り畳むことができる点が特徴の一つである。
後述するように、折り畳んだ状態では裏シート2同士が対面するため、裏シート2の汚れが表シート1に付着しない。
また、裏シート2は内側に包み込まれるが、他方の表シート1は外側に露出しているようになる。
【0036】
(連結拡大)
本発明のレジャー用シートAは、表シート1と裏シート2とを順次連結して面積を広くすることができる利点がある。
【0037】
図4は、本発明のレジャー用シートAにおける表シート1と裏シート2との連結方法を説明する図であり、(A)は、連結前、(B)は、連結後を示す。
表シート1及び裏シート2の縦縁である長辺側の両縁部には線状連結部F2が設けられている。
ここでは、線状連結部F2としては、いわゆる務歯とそれを閉じるためのスライダSを備えたファスナ(市売品)が採用される。
【0038】
そして、表シート1の縁に設けられたファスナーと裏シート2の縁に設けられたファスナーとが相互に連結されて表シート1と裏シート2の縦縁同士が連結される。
従って、表シート1及び裏シート2の両側の縦縁が連結されることにより、横方向(短辺方向)にズレることはない。
一方、表シート1と裏シート2との縁に設けられたファスナーは、他のレジャー用シートAを連結するのにも寄与する。
【0039】
図5は、本発明のレジャー用シートAにおける他のレジャー用シートAとの連結方法を説明する図であり、(A)は、連結前、(B)は、連結後を示す。
ここでは、表シート1の縁に設けられたファスナーが他のレジャー用シートAの表シート1の縁に設けられたファスナーと連結される。
【0040】
また、同様に、裏シート2の縁に設けられたファスナーが他のレジャー用シートAの裏シート2の縁に設けられたファスナーと連結される。
このような連結により、2つのレジャー用シートA同士において、表シート1同士と裏シート2同士が連結され面積が倍となる。
これを繰り返すことによって、長辺側にレジャー用シートAが順次、連結され広がっていく。
【0041】
ここでレジャー用シートAを縦方向に4つの区分に分けた場合、折り畳まれる単位区分を、第1区分A1、該第1区分に隣接する第2区分A2、該第2区分に隣接する第3区分A3、該第3区分に隣接する第4区分A4とする。
被せ部1Aは、縦方向に4つの区分(A1~A4)に分けた場合、端から2番目の区分である第2区分A2の縁部に設けられている。
この被せ部1Aの取り付け位置は、後述するように、折り畳んで4重になった状態では最下位となる位置である(図7参照)。
そのため、4重になった区分の全部を内側に包み込むようにして覆うことができる利点がある。
【0042】
(折り畳み操作)
図6は、レジャー用シートAを4つに折り畳む方法を平面で順次示す説明図である。
尚、これはレジャー用シートAを裏シート側から見た図である。
折り畳む場合を考えると、今、レジャー用シートAが展開状態にあるとする(A)。
最初に第1区分A1を第2区分A2の上に折り曲げて重ね、また第4区分A4を第3区分A3の上に折り曲げて重ねる(B)。
尚、この状態で2枚重ねとなり、地面に接して汚れている裏シート2は内包されて、露出しない。
【0043】
次に、重なって一体となった第3区分A3と第4区分A4を、同様に重なって一体となった第1区分A1と第2区分A2の上に重ねる(C)。
尚、この状態で4枚重ねとなり、4重となった区分の最下部に第2区分A2が位置することになる。
この第2区分A2の縁には被せ部1Aが延設されているので、被せ部1Aが最下部に位置する。
以上で、折り畳み操作は終了する。
【0044】
図7は、レジャー用シートAを4つに折り畳む方法を斜方向から側面を見て順次示す説明図である。
尚、これはレジャー用シートAを裏シート側から見た図である。
(A)が、展開状態であり、(B)が、2枚重ね状態であり、(C)が、4枚重ね状態である。
この後は、次の巻回嵩小操作が行われる。
【0045】
(巻回嵩小操作)
図8は、レジャー用シートAを巻回嵩小する方法を示す説明図である。
前述の折り畳み操作を終え、今、レジャー用シートAが4つに折り畳まれた状態にあるとする(A)。
今度は、被せ部1Aが延設されている部分とは反対側の縁から被せ部1Aの方へ巻き込んでいく。すなわち巻回する(B)。
この巻回は、被せ部1Aの根元位置まで行う(C)。
尚、この巻回態様は、折り曲げながら巻き込むようにしてもよい。
【0046】
(嵩小状態保持操作)
図9は、レジャー用シートAを嵩小状態に保持する方法を示す説明図であり、(A)は、前側から見た図であり、(B)は、後側から見た図である。
前述の巻回嵩小操作が終わったら、被せ部1Aと紐付きバックル1Cとでレジャー用シートAを包み込むようにする。
詳しくは、紐付きバックル1Cの紐を巻き込んだレジャー用シートAの周囲に沿って締め付ける。
そして、紐付きバックル1Cを被せ部1Aのバックル1Bに嵌め込んで固定する。
これで、レジャー用シートAは、その巻回嵩小の状態が保持される。
【0047】
参考までに、図10は、この巻回嵩小の状態を示した写真図であり、図11は、レジャー用シートAを広げて展開した図を示す。
以上のようにして、4つ折りで「折り畳む操作」、その後の「巻回嵩小操作」、最後の「嵩小状態保持操作」の3つの操作により、レジャー用シートAは、小さく纏まることとなる。
そのため、持ち運ぶ場合に極めて容易となる。
ところで、被せ部1Aの付け根には、肩掛けバンド1Eが設けられており折り畳んで巻回嵩小されたレジャー用シートAは、肩掛けバンド1Eを肩に掛けることにより吊り下げて運ぶことができる。
また、被せ部1Aの付け根には、グリップ1Dが設けられており、手でも持って運ぶことも可能である。
このような肩掛けバンド1Eやグリップ1Dは、例えば、革製、合成樹脂製、布製のものが採用される。
【0048】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
【0049】
本実施形態に係るレジャー用シートAにおいては、表シート1及び裏シート2が矩形のものを示したが、正方形でも可能である。
表シート1及び裏シート2の縁部は、バイアスポリエステルテープ等を使って補強することが好ましい。
【0050】
また、レジャー用シートAの周辺の適宜位置に(例えば、4つの隅部に)固定用の鳩目穴を設けることが好ましい。
鳩目にピン等を打ち込みレジャー用シートAを地面に固定することができる。
また、凹凸ボタンを一部外して、表シート1及び裏シート2の間に錘(例えば,石等)を入れて、その重さを利用してレジャー用シートAを固定することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明に係るレジャー用シートAは、矩形の裏シート2と該裏シート2に取り外し自在な同形の表シート1とよりなり、縦方向に4つ折りして折り畳み可能であり、折り畳んだ状態では裏シート2同士が対面し、裏シート2の汚れが表シート1に付着しなく、表シート1が外部表面に露出しているようにしたもので、裏シート2の汚れが、表シート1に転移するようなことがなく、また、裏シート2が内側になり外側に露出することがない。
また、表シート1を裏シート2より取り外して洗って汚れを取り除くことができる。
【符号の説明】
【0052】
1・・・表シート
1A・・・被せ部
1B・・・被せ部のバックル
1C・・・紐付きバックル
1D・・・グリップ
1E・・・肩掛けバンド(肩掛け紐)
2・・・裏シート
21・・・第1裏シート材
21A・・・アルミ箔
21B・・・発泡ウレタン
22・・・第2裏シート材
A・・・レジャー用シート
A1・・・第1区分
A2・・・第2区分
A3・・・第3区分
A4・・・第4区分
F1・・・留め具(凹凸ボタン)
F2・・・線状連結部(ファスナー)
S・・・スライダ
【要約】
【課題】本発明の目的は、折り畳んでも、表面が汚れることが無く、且つ外方にも汚れが露出しないように、畳んで小さくでき且つ表シートが洗濯も可能であるレジャー用シートの提供、更に、連結して面積を広げることができるレジャー用シートを提供、更にまた、折り畳んで巻回嵩小にでき、且つその状態を維持できて持ち運びも容易なレジャー用シートを提供すること。
【解決手段】洗濯が可能で且つ折り畳んで小さく纏めて容易に持ち運びができるレジャー用シートAであって、矩形の裏シート2と該裏シート2に取り外し自在な同形の表シート1とよりなり、縦方向に4つ折りにして折り畳み可能であり、折り畳んだ状態では裏シート2同士が対向し、裏シート2の汚れが表シート1に付着しなく、表シート1が外部表面に露出しているレジャー用シートA。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11