(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-07
(45)【発行日】2022-09-15
(54)【発明の名称】マグネットフック
(51)【国際特許分類】
F16B 45/00 20060101AFI20220908BHJP
A45C 13/30 20060101ALI20220908BHJP
【FI】
F16B45/00 E
A45C13/30 J
(21)【出願番号】P 2019570492
(86)(22)【出願日】2018-05-14
(86)【国際出願番号】 CN2018086664
(87)【国際公開番号】W WO2018233397
(87)【国際公開日】2018-12-27
【審査請求日】2021-03-10
(32)【優先日】2017-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516333034
【氏名又は名称】デュラフレックス ホンコン リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】チャン,イック・ファイ
【審査官】羽鳥 公一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第03293714(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44B 11/00-11/28
A45C 1/00-15/08
A45F 3/00
A45F 3/02
A45F 3/04
A45F 3/12
B60R 22/00-22/48
F16B 45/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り付けアセンブリは、フック構成部材とブラケット構成部材とを備え、
前記フック構成部材は、ベース本体と、当該ベース本体に取り付けられたフック部材と
、前記フック構成部材にアイテムを取り付けるための取り付け装置および前記フック部材
に接続された第1マグネットと、を有し、
前記ブラケット構成部材は、ベース面と、フロント面と、前記ベース面と前記フロント
面の間のフック支持ストラットと、を有し、前記ブラケット構成部材は、更に前記ベース
面に接続された第2マグネットを有し、
ここで、前記フック部材を前記ベース面と前記フロント面との間の空間に挿入すると、
前記両マグネットが互いに引き付け合い、前記フック部材を当該空間を通して、前記フッ
ク支持ストラット上に載置させ
、
前記ブラケット構成部材は、前記フック支持ストラットとは反対の方向に前記ベース面
から離間して延出する少なくとも1つのロックフランジを有し、
当該ロックフランジは、脚部と、ロックプレートと、を有し、前記ロックプレートは、
前記脚部の幅および長さよりも大きい幅および長さを有し、
前記取り付けアセンブリは、更に、バックプレートを有し、当該バックプレートは、上
面と、突起と、前記上面に設けられた少なくとも1つの開口部とを有し、
前記少なくとも一つの開口部は、少なくともロック面の長さと同じ長さの第1部分と、
少なくとも前記脚部の長さと同じ長さであるが前記ロックプレートの長さよりも短い第2
部分とを有し、これにより、前記ブラケット構成部材は、前記開口部の前記第1部分を通
して前記ロックプレートを配置して、前記ロックフランジが前記第2部分を貫通するまで
前記ブラケット構成部材をスライドさせることによって、前記バックプレートにロックさ
れるように構成されている取り付けアセンブリ。
【請求項2】
前記フック部材は、当該フック構成部材が前記ブラケット構成部材に固定されたときに
前記フック支持ストラットの縁部をつかむ湾曲した端部を有する請求項1に記載の取り付
けアセンブリ。
【請求項3】
前記第1マグネットは前記フック部材に埋め込まれ、前記第2マグネットは前記ベース
面に埋め込まれている請求項1に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項4】
前記ベース本体はその中央部分に開口部を有し、前記取り付け装置は前記開口部を横切
って延出するストラップ保持バーを含む請求項1に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項5】
前記フック部材は、全体的に湾曲した外輪郭を有する請求項1に記載の取り付けアセン
ブリ。
【請求項6】
前記バックプレートは、更に、前記少なくとも一つの開口部の下方に取り付けられたバ
ネを有し、
ここで、前記バネは、前記ブラケット構成部材が前記少なくとも一つの開口部に挿入さ
れた時に、前記ロックプレートによる圧力に屈し、そして、前記ロックフランジが前記開
口部の前記第2部分へと移動すると静止位置に戻り前記ロックプレートに当接して、前記
ブラケット構成部材のロックを解除できる前記開口部の前記第1部分への前記ブラケット
構成部材のスライドを防止する請求項
1に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項7】
前記ブラケット構成部材と前記バックプレートとの一方には、前記ブラケット構成部材
が前記バックプレートに対してロックされた時に前記ブラケット構成部材または前記バッ
クプレートの他方をグリップするべく、複数の
前記突起が形成されている請求項
1に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項8】
二つのロッキング脚部とロックプレートとが設けられ、更に、前記バックプレートに形
成された第2開口部を有する請求項
1に記載の取り付けアセンブリ。
【請求項9】
前記第2開口部は前記バックプレートのエッジまで延出している請求項
8に記載の取り
付けアセンブリ。
【請求項10】
前記両マグネットは互いに重なり合うとともに、前記フック構成部材が前記ブラケット
構成部材に取り付けられた時には互いからオフセットして、これにより、磁気吸引力から
の力によって前記フック部材を前記空間に連続的に押し込む請求項1に記載の取り付けア
センブリ。
【請求項11】
前記両マグネットは、前記諸構成部材に対して圧入または接着剤によって取り付けられ
ている請求項1に記載の取り付けアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁化ブラケットによって所定の位置に保持されるフックに関する。詳しくは、本発明は、フックとブラケットのそれぞれにこれら二つの部品を互いに接続された状態に維持するマグネットが設けられたフックとブラケットとに関する。
【背景技術】
【0002】
アイテムを衣類または荷物に取り外し可能に取り付けることが望まれることが多い。フック部材を衣服または荷物のブラケットに接続し、付属品をウェビング(帯紐)を介してフックに取り付けて、フックを使用することによってこのタスクを達成することが可能である。この構成の一つの欠点は、ブラケットを保持する下方の布地が非常に柔らかい場合、フックの取り付けが困難となりうることが多いことである。フックをブラケットに押し込もうとしても、せいぜい布地が動くだけで、フックは外れない。さらに、フックにかかる横方向の力によって、フックが外れて、その結果、前記付属品が損失することがある。
【0003】
二つの部品の互いの接続を補助し、閉じの確実性を増すために、閉じ部材にマグネットを使用することができる。例えば、Grunbergerの米国特許第6,292,985号および米国特許第6,505,385号は、2つの部品のそれぞれがマグネットを有する磁気クロージャを開示している。マグネットの相互の引力は、2つの部品を互いに接続することを補助し、これらマグネットの相互の引力を克服するには特別な力が必要である。しかしながら、この構成の欠点は、二つの部品が極めて容易に分離しやすいことから、大きな荷重と力には適していないことにある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第6,292,985号
【文献】米国特許第6,505,385号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明の課題は、重い荷物を荷物、衣類、または他のアイテムに取り付けることができ、あらゆる方向からの力に耐え、かつ片手で着脱可能な機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらおよびその他の課題は、フック構成部材と、フック構成部材が取り外し可能に取り付けられるブラケット構成部材とを有する取り付けアセンブリによって達成される。前記フック構成部材は、ベース本体、当該ベース本体に取り付けられたフック部材、前記フック構成部材にアイテムを取り付けるための取り付け装置、および前記フック部材に接続された第1マグネットを有する。前記ブラケット構成部材は、ベース面、フロント面、および前記ベース面と前記フロント面の間のフック支持ストラットを有する。前記ブラケット構成部材は、前記ベース面に接続された第2マグネットを有する。前記フック部材を前記ベース面と前記フロント面との間の空間に挿入すると、前記両マグネットが互いに引き付け合い、前記フック部材を当該空間を通して、前記フック支持ストラット上に載置させる。
【0007】
前記フック構成部材上の前記取り付け装置は、前記フック構成部材の開口部を横切って延出するストラップ保持バーとすることができる。当該ストラップは、アイテムを前記フック構成部材に、最終的には前記ブラケット構成部材にフックを介して接続できるように、一方の端部ではアイテムに、もう一方の端部では前記ストラップ保持バーに取り付けることができる。このように、前記ブラケット構成部材が荷物や衣服などの物品に恒久的に固定されると、前記アイテムは前記フック部材を前記ブラケット構成部材に挿入することによって物品に取り外し可能に取り付けられる。
【0008】
前記ブラケット構成部材による前記フック部材の保持を容易にするために、前記フック部材は、前記フック構成部材が前記ブラケット構成部材に固定されたときに前記フック支持ストラットの縁部をつかむ湾曲した端部を有する。前記フック部材も、全体的に湾曲した外輪郭を有し、これは、前記フック部材が前記ブラケット構成部材の前記空間に滑り込むことを補助する。ブラケット構成部材の壁も、前記フック部材の前記空間内へのさらに良好な滑り込みを可能にするべく、全体的に丸みを帯びている。
【0009】
前記両マグネットは、同じサイズと形状であることが好ましい。前記第1マグネットは前記フック部材に埋め込まれ、前記第2マグネットは前記ベース面に埋め込まれることが好ましい。前記フック構成部材が前記ブラケット構成部材に完全に接続されると、前記両マグネットは互いに重なるが、完全には重なり合わされないように互いからオフセットされている。これによって、前記フック部材からの不意の離脱を防止するべく、磁気吸引力が、前記フック部材を前記空間を介して連続的に押し付ける。前記両マグネットは、圧入または接着剤で前記諸構成部材に取り付けることができる。
【0010】
前記ブラケット構成部材を荷物や衣類などの物品に取り付けるために、バックプレートが使用され、ここで、前記荷物または衣服は、前記ブラケット構成部材と当該バックプレートの間に載置され、その後、前記ブラケット構成要素と前記バックプレートとを互いに接続する。一実施例において、前記ブラケット構成部材は、前記フック支持ストラットとは反対の方向に前記ベース面から離間して延出する少なくとも1つのロックフランジを有する。当該ロックフランジは、前記ベース面から離間して延出する脚部と、前記ベース面に平行に延出するロックプレートとで構成され、前記ロックプレートは、前記脚部の幅および長さよりも大きい幅および長さを有する。前記バックプレートは、上面と、上面から立ち上がる支持リムとを有する。前記上面には少なくとも1つの開口部が設けられている。当該開口部は、少なくとも前記ロック面の長さと同じ長さの第1部分と、少なくとも前記脚部の長さと同じ長さであるが前記ロックプレートの長さよりも短い第2部分とを有する。前記ブラケット構成部材は、前記開口部の前記第1部分を通して前記ロックプレートを配置して、前記ロックフランジが前記第2部分を貫通するまで前記ブラケット構成部材をスライドさせることによって、前記バックプレートにロックされるように構成されている。前記第2部分は前記ロックプレートの長さよりも小さいため、前記ブラケット構成部材は、前記ロックフランジをスライドさせて前記開口部の前記第1部分に戻さない限り、前記バックプレートから分離することができない。
【0011】
好ましくは、前記ブラケット構成部材には二つのロックフランジが設けられ、前記バックプレートには二つの開口部が設けられている。前記第2開口部は、前記バックプレートのエッジまで延出して当該エッジ内に開口することができ、それによって、当該第2開口は前記第1開口の前記第2部分のサイズにすることができる。前記第2ロックフランジは、ロックフランジを前記バックプレートの前記エッジから前記開口部内に滑り込ませることによって前記第2開口部に挿入することができる。
【0012】
前記ブラケット構成部材が前記バックプレートから誤って外れないようにするために、前記バックプレートの少なくとも1つの開口部の下方にバネを取り付けることができる。このバネは、前記ブラケット構成部材がバックプレートの開口部に挿入されているときに前記ロックプレートに上向きの圧力を加え、このロックプレートが第2部分に滑り込むと無負荷位置に戻る。その後、前記バネは前記ロックプレートに当接し、当該ロックプレートがスライドして前記開口部の第1部分に戻るのを防ぐ。
【0013】
前記バックプレートを前記ブラケット構成部材にさらに固定するために、前記バックプレートまたはブラケット構成部材(またはその両方)に、他の構成部材内に陥入して、これら二つの構成部材の相対的なスライドを防止する複数の突起を設けることができる。前記バックプレートとブラケット構成部材とを衣類や荷物の物品に組み付けるために、衣類や荷物には、ブラケット構成部材の前記ロックフランジが通る穴またはスリットが設けられている。その後、前記ロックフランジを前記バックプレートにロックして、これら構成部材を互いに対して、そして、前記物品に対してロックする。
【0014】
本発明による前記アセンブリは、バックプレートによる物品への確実な取り付け、フックの湾曲した構造、およびマグネットによって生成される力により、フック構成部材をブラケット構成部材に片手だけで取り付けることを非常に簡単にする。ユーザーは、単に感触でフックを取り付けることができ、使用中にアセンブリを視覚化する必要がない。本発明は、厄介でありうる長手ウェビングを物品に直接取り付ける試み、またはウェビングの柔らかさのために通常両手を要するウェビングのループにフックを取り付ける試みの困難性を排除するものである。磁気吸引力とフック部材の形状により、フック部材はロック位置に「スナップ」し、フック部材がブラケット構成部材に完全に挿入されたことを音で知らせる。
【0015】
フック構成部材をブラケット構成部材から外すには、フックをブラケット構成部材の開口部から単純に引き出す。これは片手で行うことができる。この動きの方向はマグネットの磁力の方向に対して垂直であるため、磁気吸引力を解除してフックをロック位置から解放することは困難ではない。取り外しのあるポイントで、両マグネットの同じ極が互いに接近し、開口部からフック部材をさらに追い出すのに役立つ。
【0016】
本発明は、リュックサック、バックパック、ハンドバッグまたはブリーフケースなどのバッグに特に有用であり、軍服、ビジネス衣料品、ハイキングおよびスキー衣料品にも使用である。構成部材は硬質プラスチックで成形されており、片手で構成部材を見ずにフック構成部材をブラケット構成部材に着脱できる十分な構造を提供する。
【0017】
本発明のその他の課題および特徴は、添付の図面に関連して考慮される以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、図面は、本発明の限定の定義としてではなく、例示としてのみ構成されたものであると理解される。
【0018】
これら図面において、類似の参照符号は、いくつかの図を通して類似の部材を示している。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明による取り付けシステムの構成部材の分解図を示した図である。
【
図2】本発明によるフック構成部材の底部の斜視図を示した図である。
【
図3】前記フック構成部材の底面図を示した図である。
【
図4】
図3の線A-Aに沿った断面図を示した図である。
【
図5】本発明による前記ブラケット構成部材の斜視図を示した図である。
【
図6】前記ブラケット構成部材の背面図を示した図である。
【
図7】
図6の線A-Aに沿った側面断面図を示した図である。
【
図8】組付けられた状態の本発明の構成部材の斜視図を示した図である。
【
図10】
図9の線A-Aに沿った側方断面図を示した図である。
【
図11】
図8の線B-Bに沿った断面図を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
好適実施例の詳細説明
図面、特に
図1を詳細に参照すると、
図1は、本発明による取り付けアセンブリ10の分解図を示している。当該取り付けアセンブリ10は、フック構成部材20、ブラケット構成部材30、およびバックプレート40を有する。前記フック構成部材20は、ベース本体21およびフック部材22を有する。前記ベース本体21を横切り、開口24にまたがって、そのバー23に巻き付けられて、スライド式バックルまたは縫製のいずれかによって固定されたストラップを保持するためのストラップ保持バー23が設けられている。
【0021】
前記フック部材22にはマグネット25が埋め込まれている。当該マグネット25は、スナップ嵌めまたは接着剤によって固定することができる。前記フック部材22の端部は、
図5-7に図示されているように、当該フック部材22をブラケット構成部材30に固定するのを助けるために下向きに湾曲している。前記ブラケット構成部材30は、ベース面31、フロント面32、および前記ベース面31と前記フロント面32との間にあるフック支持ストラット33を有する。前記ベース面およびフロント面とストラット33の構造は、前記フック部材22を受け入れるための通路34を形成している。前記ベース面31に接続された第2マグネット35が設けられている。この第2マグネット35は、前記ベース面31に埋め込まれ、スナップ嵌め、接着剤または任意の他の適切な方法によりそこに固定することができる。
【0022】
前記ブラケット構成部材30は、前記フック支持ストラット33とは反対の方向に前記ベース面31から離間して延出する2つのロックフランジ36を有する。各ロックフランジ36は、脚部37およびロック面38を有する。ロック面38は、脚部37の幅および長さよりも大きい幅と長さを有する。
【0023】
前記フロント面32には窪み39が設けられている。ユーザは、前記通路34を通して前記フック部材22をスライドさせる時に、てこ作用のためのこの窪み39に親指を置くことができるため、窪み39は、前記通路34を通して前記フック部材22を配置する際にユーザを助ける。
【0024】
図1および
図9に示されるように、前記ブラケット構成部材30は、バックプレート40に取り付け可能である。当該バックプレート40は、開口部41およびスロット42を有する。スロット42は、前記ロックプレート38の挿入に適合するサイズの幅広部44と、ロックプレート38よりも長さが短い小部分45を有し、これにより、ロックプレート38は前記幅広部44を通して挿入され、前記小部分45までスライドしてブラケット構成部材30をバックプレート40にロックすることができる。同様に、前記スロット42は、幅広面取り領域43を有し、これは他方のロック面38を受けるべくバックプレート40の側面に開口している。前記ブラケット構成部材30がバックプレート40と同一平面上に、すなわち
図9では右側へスライドされると、ロック面38は、スロット42の小さなサイズによって位置保持される。ブラケット構成部材30をバックプレート40にさらにロックするためには、バネ46をスロット42に配置する。バネ46は、スロット42の幅広部分に挿入されると下方に曲がってロック面38へと屈することができるが、その後、ブラケット構成部材30が、ロックフランジ36が、
図9に図示されているように、スロット42の小部分上に位置するロック位置へとスライドされると休止位置へと跳ね戻る。そこに見られるように、その後、バネ46はロック面38に当接し、ブラケット構成部材30の後方移動を防止し、それによって、当該ブラケット構成部材30がバックプレート40から不意に外れることを防止する。
【0025】
バックプレート40をさらにブラケット構成部材30に固定するためには、図示されているようにバックプレート40に、もしくはブラケット構成部材30(あるいはこれらの両方)に、他方の構成部材に食い込んでこれら二つの構成部材の互いに対するスライドを防止する複数の突起47を備えさせることができる。
【0026】
前記バックプレート40を使用して、ブラケット構成部材30を荷物または衣類などの物品に接続することができる。これを行うために、荷物または衣服には、ロッキング脚部37の寸法に一致する穴が設けられている。前記ロックフランジ36は、これらの穴(図示せず)を通して送り込まれ、その後、前記物品の反対側にあるバックプレート40に取り付けられる。これにより、物品はバックプレート40とブラケット構成部材30の間に保持される。
【0027】
完全にロックされたアセンブリが、
図8-10に図示されている。前記フック部材22を通路34を通してスライドさせることによりブラケット構成部材30に接続すると、マグネット25および35が互いに引き付け、フック部材を通路34にしっかりと着座した状態に維持する。前記フック構成部材20の湾曲した端部が通路34を超えて延出するとともに、フック構成部材20のブラケット構成部材30からの抜けの防止を補助する。
【0028】
図11に図示されているように、前記ロック位置においては、前記両マグネット25と35は重なり合っているが、互いにわずかにずれているため、フック部材22に一定の圧力が加えられ、それを通路34内にさらに押し込む。着衣者がフック部材22の取り外しを開始すると、前記両マグネットは互いから外れ、特定のオフセット位置に達すると、これらマグネットは、互いに対して実際に反発して、前記フック部材の通路34からの取り外しを補助することができる。
【0029】
以上、本発明の少数の実施形態のみを図示、説明したが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの変更および修正を加えることができることはもちろんである。