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特許7138108銅電着溶液及び高アスペクト比パターンのためのプロセス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-07
(45)【発行日】2022-09-15
(54)【発明の名称】銅電着溶液及び高アスペクト比パターンのためのプロセス
(51)【国際特許分類】
   C25D 3/38 20060101AFI20220908BHJP
   C25D 5/18 20060101ALI20220908BHJP
   H01L 21/3205 20060101ALI20220908BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20220908BHJP
   H01L 23/532 20060101ALI20220908BHJP
【FI】
C25D3/38 101
C25D5/18
H01L21/88 R
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019535815
(86)(22)【出願日】2017-12-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-30
(86)【国際出願番号】 EP2017084580
(87)【国際公開番号】W WO2018122216
(87)【国際公開日】2018-07-05
【審査請求日】2020-09-10
(31)【優先権主張番号】1663525
(32)【優先日】2016-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】508084928
【氏名又は名称】アヴニ
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】ルリジュー, ロリアンヌ
(72)【発明者】
【氏名】メベレック, ヴァンサン
(72)【発明者】
【氏名】ティアム, ミカイユー
【審査官】岡田 隆介
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-533946(JP,A)
【文献】特開2007-039784(JP,A)
【文献】特開2013-091820(JP,A)
【文献】国際公開第2015/086180(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D3/38
H01L23/532
H01L21/768
H01L21/3205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属基板上に銅を電着させるためのpH8.5~9.5の電解液であって、水溶液中に、
第一の芳香族アミン、第二の芳香族アミン及び錯化分子からなり、該第一の芳香族アミンが2,2’-ビピリジンであり、該第二の芳香族アミンがイミダゾールである混合物を0.4~50mM、
上記第一の芳香族アミン、上記第二の芳香族アミン及び錯化分子と錯体を形態している銅(II)イオンを0.4~50mM
含有し、
銅(II)イオン及び上記錯化分子からなる錯体の錯化定数(定数K)が、上記第一の芳香族アミン、上記第二の芳香族アミン及びそれらの混合物からなる群から選択される配位子を有する銅(II)錯体の錯化定数に対して10倍超異なる、電解液。
【請求項2】
上記銅(II)イオン錯化分子が酒石酸イオン又はエチレンジアミンであることを特徴とする請求項1に記載の電解液。
【請求項3】
2,2’-ビピリジンのモル濃度とイミダゾールのモル濃度との比が1:2~2:1であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電解液。
【請求項4】
上記第一のアミンの濃度と上記錯化分子の濃度とのモル比が1/4~4/1、1/3~3/1、又は1/2~2/1±10%であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の電解液。
【請求項5】
誘電体基板(2)に形成され、且つ金属シード層(4)の少なくとも1つの露出面(3)を有する凹パターン(1)を銅で充填する電気化学プロセスであって、上記パターン(1)の開口部(5)寸法が45nm未満、フォームファクタが2よりも大きく、上記プロセスが、
上記露出面(3)を請求項1~4のいずれか1項に記載の電解液と接触させる工程と、
上記露出面(3)をカソード電流で分極させ、ボイドがない銅堆積物(6)で上記パターン(1)を完全に充填するのに充分な時間、上記露出面(3)に銅を電着させる工程と
を含む、電気化学プロセス。
【請求項6】
上記パターン(1)の開口部(5)寸法が5~45nm、フォームファクタが3:1~10:1であることを特徴とする請求項5に記載の電気化学プロセス。
【請求項7】
拡散バリア層(7)が上記誘電体基板(2)と上記金属シード層(4)との間に挿入され、該拡散バリア層(7)が、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、窒化タンタル(TaN)、窒化チタン(TiN)、マンガン(Mn)及びタングステン(W)からなる群から選択される少なくとも1種の材料を含むことを特徴とする請求項5に記載の電気化学プロセス。
【請求項8】
上記カソード電流は、周波数が1Hzと4kHzとの間で0.33mA/cm~1.67mA/cmである第一の強度と、周波数が0.5Hzと5kHzとの間で0mA/cmである第二の強度とが交互になったものであることを特徴とする請求項5に記載の電気化学プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属表面に銅を電気めっきするのに使用できる銅電着溶液に関する。また、本発明は、集積回路に相互接続配線(interconnects)を作製するために、半導体基板にエッチングした線及び穴を充填するための方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高度化した持ち運び可能な電子製品に必要な微細化と集積化のどちらにも効果的に対応できるであろう新規な銅めっきプロセスを考え出すために3Dパッケージ技術が研究されている。
【0003】
また、高記録密度且つ低損失の高出力コンピュータチップ等のデバイスを微細化するためには、シリコン貫通ビアなどの相互接続配線の寸法をより小さくする必要がある。その結果、チップ製造においては、30nm未満という半導体デバイス作製のテクノロジーノードが開発されている。
【0004】
相互接続配線は、誘電材料、通常は酸化シリコン内の各種電気デバイスを接続するための導電性の銅金属網を形成している。相互接続配線の作製では、誘電材料層にトレンチをエッチングし、2つの異なる誘電材料層を接続するのに使用するブラインドビアをエッチングする。その後、形成した空洞を銅で充填する。
【0005】
したがって、銅相互接続配線に有害な欠陥、特に、抵抗を高め、更には銅導電配線の破断さえも引き起こす傾向があるボイド又はシームラインを生じることなく、製造速度を向上させることが望まれている。
【0006】
公知の電着法は、開口寸法が小さい、又は深さ寸法が大きいトレンチ及びビアを充填する場合には産業規模で採用することができないことが分かった。具体的には、従来の酸性銅イオン浴を用いて銅を充填する際に、ボイド等の銅体積の欠陥が形成される恐れがあることが確認されている。
【0007】
相互接続配線の製造時には、通常、導電配線を形成するために銅でパターンを埋めるのに銅めっき技術を用いる。銅充填工程前にパターン表面上に非常に薄い銅層(銅シード層と呼ばれる)が必要な場合、電気銅めっきを行ってもよい。しかしながら、銅シードめっきに有効な電解液は銅充填めっきには適さない。例えば、特許文献1によれば、抵抗率が高い基板上に銅シード層を形成するために設計された、ビピリジン及びピリジンを含有する溶液が公知である。しかしながら、当該文献に記載された水性銅(II)イオン溶液は、特に銅めっき速度があまりにも遅すぎるので、銅でトレンチを埋めるのには使用できない。
【0008】
特許文献2によれば、典型的には200nmの幅の大きなトレンチの銅充填技術に関する電着組成物が公知である。エチレンジアミン及び銅(II)イオンのみを含有するこの電解液は、銅堆積物に線状ボイド(シームとも呼ばれる)が現れることから、より小さな開口サイズ及びより大きい深さ寸法のトレンチ及びビアを充填するのには適さないことが分かった。これは、特許文献3に開示された銅(II)溶液の場合も同様であり、2種類の銅(II)イオン錯化化合物、すなわち2,2’-ビピリジンとイミダゾール、チオジグリコール酸と硫酸テトラメチルアンモニウムのpH6.2~6.7の組み合わせを使用した場合、幅が狭く深さが深いトレンチ及びビアを効率的に充填することができない。本発明者らは、そのような技術を用いてフォームファクタが大きいパターンに銅めっきする際にボイドが形成されることを見出した。
【0009】
また、特許文献4によれば、トレンチ及びビアの銅充填を行うために、水と、銅(II)イオンと、ヒドロキシ低級アルキル低級アルキレンアミン、ジアミン、トリアミン、ポリアミン又はイミンである錯化剤と、2,2’-ビピリジン等の窒素含有有機化合物と、2-メルカプトチアゾリン等の二価硫黄含有有機化合物と、水酸化テトラメチルアンモニウムとを含有する無電解めっき用及び電解めっき用銅(II)イオン溶液も提案されている。この電解組成物では、無電解法における安定化化合物としてピリジン誘導体が使用されているが、銅(II)錯体を形成していない。その代わり、めっきプロセス中、溶液中で生成する銅(I)イオンとの錯体を非常に少量形成している。このような銅(I)イオンはめっき速度を低下させるものであり、解離しないため、前の無電解工程でめっきされた銅シード層上に銅堆積物を形成することはない。これらの銅(II)溶液では、近年提案されている狭いトレンチ及びビアの銅充填を銅堆積物にボイドを生じさせずに高速で行うことができない。本発明者らは、本明細書中でこの欠点の証拠を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】国際公開第2007/034116号
【文献】国際公開第2007/096390号
【文献】米国特許出願公開第2015/0159291号明細書
【文献】米国特許出願公開第2004/0152303号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
幅が狭く深さが深い相互接続構造体に対して欠陥のない銅充填を産業上の制約に適合する充分な充填速度で行うための電解めっき溶液及び電着方法が依然として求められている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、驚くべきことに、3種類の銅(II)錯体を、最終的には促進剤の存在下、組み合わせることで、この目標に到達できることを見出した。
【0013】
したがって、一態様によれば、本発明は、第二銅イオン、少なくとも2種類の芳香族アミン、及び第二銅イオン錯化剤を水溶液中に含有する銅電着用電解液であって、上記第二銅イオンと上記錯化剤との錯体の錯化定数が、上記第二銅イオンと上記2種類の芳香族アミンの少なくとも一方との錯体の錯化定数よりも大きい、電解液に関する。
【0014】
第二の態様によれば、本発明は、誘電体基板に形成された凹パターンを銅で充填する電気化学プロセスであって、空のパターンが少なくとも1つの表面を有し、開口寸法が45nm未満、フォームファクタが2よりも大きく、上記プロセスが、
・上記表面を上述した電解液と接触させる工程と、
・上記表面をカソード電位に分極させ、空のパターンの全容積を充填する銅堆積物を、有利には該銅堆積物にボイドを生じさせずに、形成するのに充分な時間、上記表面に銅を電着させる工程と
を含む、プロセスに関する。
【0015】
驚くべきことに、本発明の電解液及びプロセスを用いると、開口寸法が小さくフォームファクタが大きい狭いトレンチ及び微細なビアを材料欠陥のない銅堆積物で充分な充填速度、更には特定の条件下ではより速い充填速度で充填できることが見出された。
【0016】
(定義)
本明細書において「電着」とは、基板の表面を金属又は有機金属の皮膜で被覆できる方法であって、基板を電気的に分極させ、上記金属又は有機金属の皮膜の前駆物質を含有する液体(電解液と呼ばれる)と接触させることによって、上記皮膜を形成する方法を意味する。電着は、例えば、皮膜材料の前駆物質(例えば、金属皮膜の場合は金属イオン)源と、必要に応じて、形成する皮膜の特性(堆積物の平坦さ及び微細さ、抵抗率等)を改善するための各種薬剤とを含有する浴中で、一方の電極(金属皮膜の場合はカソード)を構成する被覆対象の基板と別の電極(アノード)との間に、必要に応じて参照電極の存在下、電流を流すことによって行う。国際的な取り決めによれば、所望の基板、すなわち電気化学回路のカソードに印加される電流及び電圧が負となる。本明細書全体にわたって、上記電流及び電圧が正の値で記載される場合、その値は上記電流又は電圧の絶対値を表しているものである。
【0017】
「電解液」とは、上で定義した電着プロセスで使用される金属皮膜の前駆物質を含有する液体を意味する。
【0018】
ビアやトレンチ等のパターン(1)の「開口寸法」とは、誘電体基板(2)にあらかじめ形成され、金属シード層(4)で被覆された凹パターン(1)の平均直径又は平均幅を意味し、平均直径はパターン開口部(5)で測定される。これらの寸法は誘電材料の表面で測定するが、これは、その底部でのトレンチ又はブラインドビアの平均直径が、特にパターン壁が基板表面に垂直でない場合、開口(5)寸法と異なることがあるからである。
【0019】
「連続した充填」とは、誘電体基板(2)にエッチングされた凹パターン(1)(空洞とも呼ぶ)の全空容積を最適に充填することで得られるボイドがない銅塊を意味する。本発明によれば、最適な充填はパターンの底部(11)から開口部(5)に向って(「ボトムアップ」で)得られる。従来技術では、パターンの側壁(10)と銅堆積物(6)との間で銅堆積物(6)に穴やボイド(8)が見られる場合がある(「側壁ボイド」)。パターン(1)の側壁(10)から等距離にある穴状又は線状(「シーム」)ボイドが見られることもあり、これは通常、パターンの底部(11)での銅成長速度が、パターンの側壁(10)及び開口部(5)での銅成長速度より遅くなることがあるからである。これらのボイドは、100,000倍と150,000倍との間の倍率の透過型電子顕微鏡(TEM)によって銅堆積物(6)の横断面を確認することで定量できる。本発明における連続した銅堆積物(6)は、ボイドの平均容積百分率が10vol.%未満、好ましくは5vol.%以下であることが好ましい。ボイドの上記平均百分率は0vol.%とすることが好ましい。ボイドは銅堆積物(6)そのものに形成される。このようなボイドが空洞の上部域に形成される場合もあるが、これは、パターン開口部(5)域の銅成長速度がパターン底部(11)域よりも速いためである。
【0020】
本出願において「…と…との間」という表現はカットオフ値を含まず、一方、「…~…」という表現は記載された下限値及び上限値を含む。
【発明を実施するための形態】
【0021】
したがって、本発明の複数の目的の1つは、集積回路を製造するためにビア及びトレンチを電解銅めっきするプロセスであって、2工程のめっきプロセス及び2種類の異なるめっき電解液を必要とする従来の電気化学プロセスと比較して、原料コストが削減され、廃棄物処理コストが削減され、製造期間が短縮し、資本投資コストが減少し、製造コストが減少するめっきプロセスを提供することである。
【0022】
第一の実施形態において、本発明は、金属基板上に銅を電着させるためのpH8.5~9.5の電解液であって、水溶液中に、
・第一の芳香族アミン、第二の芳香族アミン及び錯化剤からなる混合物を0.4~50mM、
・上記第一の芳香族アミン、上記第二の芳香族アミン及び/又は錯化分子と錯体を形態していてもよい銅(II)イオンを0.4~50mM
含有し、銅(II)イオン及び上記錯化分子からなる錯体の錯化定数(定数K)が、上記第一の芳香族アミン、上記第二の芳香族アミン及びそれらの混合物からなる群から選択される配位子を有する銅(II)錯体の錯化定数に対して10倍超、好ましくは100倍超異なる、電解液について記載する。
【0023】
銅イオンは、上記第一の芳香族アミン、上記第二の芳香族アミン及び上記錯化剤と錯体を形成していることが好ましい。
【0024】
別の第一の実施形態において、本発明は、金属基板上に銅を電着させるためのpH8.5~9.5の電解液であって、水溶液中に、少なくとも2種類の銅(II)イオン錯体、すなわち、銅(II)イオンと2,2’-ビピリジン及びイミダゾールとの少なくとも1種の第一の錯体、並びに銅(II)イオンと錯化分子との少なくとも1種の第二の錯体の混合物を0.4~50mM含有し、銅(II)イオンと上記錯化分子との錯体の錯化定数の対数(log K)が7より大きい、電解液について記載する。
【0025】
上記第一の芳香族アミンの濃度と上記第二の芳香族アミンの濃度とのモル比は1/2~2/1、より好ましくは4/5~6/5であってもよく、上記第一のアミンの濃度と上記錯化剤の濃度とのモル比は1/4~4/1、例えば1/3~3/1、又は1/2~2/1±10%であってもよい。
【0026】
銅(II)イオンの錯体は、上記第一の芳香族アミンのみ、上記第二の芳香族アミンのみ、又は両方の芳香族アミンを含んでもよい。上記電解液において、上記第一の芳香族アミン及び上記第二の芳香族アミンを含む銅(II)イオンの錯体のモル濃度は、上記第一の芳香族アミンを含む銅錯体のモル濃度よりも高く、上記第二の芳香族アミンを含む銅錯体のモル濃度よりも高いことが好ましい。上記電解液が、上記第一の芳香族アミンのみを含む銅錯体も、上記第二の芳香族アミンのみを含む銅錯体も含有しないことが更に好ましい。この特定の実施形態では、上記第一のアミンは2,2’-ビピリジンであってもよく、上記第二のアミンはイミダゾールであってもよい。
【0027】
一般に、本発明に係る電着組成物は第二銅イオンCu2+源(塩の形態の銅(II))を含む。上記電解液を調製するのに使用される銅(II)イオン源は、硫酸銅(II)、塩化銅(II)、硝酸銅(II)、酢酸銅(II)等の銅(II)塩、好ましくは硫酸銅(II)、より好ましくは硫酸銅(II)五水和物であることが有利である。
【0028】
特定の一特徴によれば、上記電着組成物において錯体を形成している銅(II)イオンの濃度は0.4mMと50mMとの間、好ましくは0.4mMと40mMとの間、例えば1.0mMと25mMとの間、4.0mMと15mMとの間である。
【0029】
上記電解液は、1個の2,2’-ビピリジン配位子及び1個のイミダゾール配位子を含む銅(II)イオンの第一の錯体と、上記銅錯化剤を有する銅(II)イオンの第二の錯体とを含有することが有利である。
【0030】
上記電解液において、上記銅(II)の第一の錯体と上記銅(II)の第二の錯体とのモル比は、上記錯化剤の化学式及びパターン寸法(開口寸法や深さ等)に応じて選択でき、この場合有利である。上記銅(II)の第一の錯体と上記銅(II)の第二の錯体とのモル比は0.1~4.0、例えば0.2~3.0、好ましくは0.5~1.5であってもよい。
【0031】
2,2’-ビピリジンのモル濃度とイミダゾールのモル濃度との比は、好ましくは1:2~2:1、より好ましくは4:5~6:5、更により好ましくは0.95~1.05である。
【0032】
上記錯化剤のモル濃度と銅(II)イオンのモル濃度との比は、好ましくは0.15と6.0との間、より好ましくは0.2と4.0との間、又は0.3~2.5、例えば0.5~2.0である。
【0033】
また、本発明は、金属基板上に銅を電着させるためのpH8.5~9.5の電解液であって、水溶液中に、
・銅(II)イオン、好ましくは錯体を形成している銅(II)イオン0.4~50mM、例えば0.4~40mM、
・銅(II)イオンと錯体を形成する2,2’-ビピリジン及びイミダゾールからなる混合物であって、銅(II)イオンのモル濃度と、イミダゾール及び2,2’-ビピリジンの混合物のモル濃度との比が、好ましくは1/5~10/1、例えば1/4~5/1、1/3~3/1、1/2~2/1、又は2/3~1/1である混合物0.8~80mM、
・好ましくは上記電解液中で、銅(II)イオンと錯化定数の対数(log K)が7より大きい錯体を形成する銅(II)イオン錯化剤、
・チオジグリコール酸1~500mg/l、及び
・テトラエチルアンモニウム0.4mM~200mM、例えば0.4mM~120mM、又は0.4mM~100mM
を含有する電解液についても記載する。
【0034】
この電解液の特定の一実施形態では、銅(II)イオンのモル濃度とイミダゾール及び2,2’-ビピリジンの混合物のモル濃度との比は1/4~2/1である。
【0035】
以下に記載する特徴は、適当な場合、先に記載した電解液のいずれかに適用される。
【0036】
本発明の電解液の一部又は本発明の電解液を調製するプロセスの一部である銅(II)錯化剤は、クエン酸、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、N-(ヒドロキシエチル)-エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、エチレンジアミン、1,6-ジアミノシクロヘキサン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N,N,N,N-テトラメチルエチレンジアミン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N,N-テトラキス(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、グリシン、2-アミノエチルホスホン酸、サリチル酸、サリチルヒドロキサム酸、カテコール、1,2-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸、アセチルアセトン、アセチルアセトネート、ジメチルグリオキシム及び1,3-ジアミノプロパンからなる群から選択できる。上記錯化剤は、銅と錯体を形成する場合、その酸性又は塩基性形態の少なくとも一方であってもよい。
【0037】
特定の一実施形態では、上記錯化剤はエチレンジアミンである。
【0038】
別の特定の実施形態では、上記錯化剤は酒石酸イオンである。
【0039】
本発明の電解液は、ポリエチレングリコール等の高分子抑制剤を含有しなくてもよく、この場合有利である。従来技術では、通常、電解液に塩素イオン源を加えて高分子抑制剤と相乗的に作用させる。本発明においては、溶液の効力を確保するために塩素イオンを加える必要がないことが見出された。また、本発明の電解液は、塩素イオンを50ppm未満しか含有しない。本発明の電解液は塩素イオンを含有しないことが好ましい。
【0040】
従来技術では、通常、銅で被覆するバリア材料の表面の濡れ性を改善するために界面活性剤が必要である。本発明によれば、界面活性剤を電解液に配合する必要はない。
【0041】
上記電解液は、従来技術から公知であるレベリング剤、促進剤及び/又は光沢剤を含有してもよい。
【0042】
上記電解液のpHは、8.5よりも大きくなるよう選択するのが好ましい。これは、空洞を充填するのに使用される従来の電解液が、通常、Hイオンの存在により溶液の導電性を充分に確保し、結果として充分な反応速度を得るために非常に低いpHを有することを考えると、一層驚くべきことである。本発明の電解液のpHは9.0と9.5との間であることが好ましく、9.2±10%であることが更により好ましい。
【0043】
特定の一実施形態によれば、銅(II)イオンの濃度は0.4mMと50mMとの間、例えば0.4mMと40mMとの間であり、2,2’-ビピリジンの濃度は0.4mMと40mMとの間であり、上記錯化剤の濃度は1mMと100mMとの間である。
【0044】
上記錯化剤がエチレンジアミンである場合、銅(II)イオンの濃度は4mMと20mMとの間であってもよく、2,2’-ビピリジン及びイミダゾールからなる混合物の濃度は5mMと20mMとの間であってもよく、上記錯化剤の濃度は1mMと60mMとの間であってもよい。
【0045】
上記錯化剤が酒石酸イオンである場合、銅(II)イオンのモル濃度は4~20mMであってもよく、2,2’-ビピリジン/イミダゾール混合物のモル濃度は5~20mMであってもよく、銅(II)イオン錯化剤のモル濃度は3~50mMであってもよい。
【0046】
上記電解液において、第一の芳香族アミン濃度(2,2’-ビピリジン濃度等)は、銅(II)イオン濃度に対して、好ましくは0.05~1モル当量、より好ましくは0.1~0.8モル当量、より好ましくは0.4~0.7モル当量である。
【0047】
上記電解液において、第二の芳香族アミン濃度(イミダゾール濃度等)は、銅(II)イオン濃度に対して、好ましくは0.05~1モル当量、より好ましくは0.1~0.8モル当量、より好ましくは0.4~0.7モル当量である。
【0048】
また、本発明は、上述した電解液の1種を調製するプロセスにも関する。
【0049】
該プロセスは、2,2’-ビピリジン及びイミダゾールとの銅(II)錯体の第一の溶液を調製する工程と、銅(II)イオンと錯化定数の対数(log K)が7より大きい錯体を形成する銅(II)イオン錯化剤との銅(II)錯体の第二の溶液を調製する工程と、上記第一の溶液と上記第二の溶液とを特定の容積比で混合する工程と、少なくとも2種の錯体、すなわち、上記2,2’-ビピリジン及びイミダゾールとの銅(II)錯体、並びに上記錯化剤との銅(II)錯体を含有する電解液を得る工程とを含んでもよい。
【0050】
別のプロセスは、銅(II)イオン、第一の芳香族アミン及び第二の芳香族アミンを含有する第一の溶液を調製して、有利には上記銅(II)イオンと上記第一の芳香族アミン及び上記第二の芳香族アミンとの錯体を調製する工程と、銅(II)イオン及び錯化分子を含有する第二の溶液を調製して、有利には上記銅(II)イオンと上記錯化分子との錯体を調製する工程と、上記第一の溶液と上記第二の溶液とを混合する工程とを含んでもよい。
【0051】
上記第一の溶液において、銅(II)イオンのモル濃度は、好ましくは0.3mMと60mMとの間、又は0.8~50mM、好ましくは1mMと10mMとの間、より好ましくは3mMと9mMとの間である。
【0052】
上記第一の溶液において、第一の芳香族アミン濃度(2,2’-ビピリジン濃度等)及び銅(II)モル濃度が、第二の芳香族アミン濃度(イミダゾール濃度等)に対して、考えられる変動幅±10%以内で等しいことが好ましい。
【0053】
上記第一の溶液のpHは、芳香族アミンと銅(II)イオンとを混合した後、必要に応じて当業者に公知の塩基又は酸を用いて調整してもよい。pH調整剤は硫酸又は水酸化テトラエチルアンモニウムであってもよい。
【0054】
上記第一の溶液のpH値は8と10との間、例えば8.85~9.25であってもよい。
【0055】
上記第一の溶液のpHを調整したら、必要に応じて当業者に公知の緩衝剤により上述のpH範囲内で安定化させてもよい。
【0056】
上記第二の溶液において、銅(II)イオンのモル濃度は、好ましくは30mMと100mMとの間、又は40~80mM、好ましくは60mMと70mMとの間である。
【0057】
上記第二の溶液において、上記錯化剤の濃度は、通常、上記錯化剤と相当な量の銅錯体を形成させるように上記電解液中の銅(II)濃度との関係から選択される。上記錯化剤濃度は、銅(II)イオン濃度に対して0.5~3モル当量であることが好ましい。
【0058】
上記錯化剤が酒石酸イオンである場合、上記錯化剤濃度は、銅(II)イオン濃度に対して0.5~2モル当量、より好ましくは0.65~1.25モル当量、より好ましくは0.75~1.15モル当量、更には0.95~1.05モル当量であることが好ましい。上記第二の溶液のpHは、芳香族アミンと銅(II)イオンとを混合した後、必要に応じて当業者に公知の塩基又は酸を用いて調整してもよい。
【0059】
上記第二の溶液は、pH値が7と11との間になるようにpH調整剤を含有してもよい。pHは、銅イオンと上記錯化剤との錯体を形成させるように調整することが好ましい。
【0060】
上記第二の溶液のpHを調整したら、必要に応じて当業者に公知の緩衝剤により上述のpH範囲内で安定化させてもよい。
【0061】
上記第二の溶液と上記第一の溶液との容積比は、5vol.%~35vol.%であってもよい。
【0062】
両者の混合前に、上記第一の溶液及び/又は上記第二の溶液中に追加成分を配合してもよい。
【0063】
別の方法として、上記第一の溶液と上記第二の溶液とを混合する工程に続く更なる工程において追加成分を加えてもよい。
【0064】
溶媒は原則として限定されないが(ただし、上記溶液の活性種を充分に可溶化し、電着を妨げないものとする)、上記電解液、上記第一の溶液及び上記第二の溶液の溶媒としては水が好ましい。一実施形態によれば、溶媒は本質的に水を含む、すなわち90vol.%を超えて含む。
【0065】
上記第一の溶液及び上記第二の溶液は、硫酸銅(II)、塩化銅(II)、硝酸銅(II)、酢酸銅(II)、好ましくは硫酸銅(II)、より好ましくは硫酸銅(II)五水和物からなる群から選択されるその塩又は水和物を溶媒中に溶解することによって調製してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0066】
図1】トレンチの銅充填率(容積%)を電解液中の錯化剤濃度(mM)の関数として表すグラフである。
図2】まず誘電体基板(2)にエッチングされ、拡散バリア層(7)で被覆され、更に金属シード層(4)で被覆されたパターン(1)を示す。
図3】本発明のプロセスに従って銅堆積物(6)で充填された図2に記載のパターン(1)を示す。銅堆積物(6)にボイドは見られない。
図4】従来技術に従って銅で充填された図2に記載のパターン(1)を示す。銅堆積物(6)に線状ボイド及び穴(8)が見られる。
【0067】
また、本発明は、誘電体基板(2)に形成された凹パターンを充填する電気化学プロセスであって、上記パターンの(5)寸法が45nm未満、好ましくは25nm未満、フォームファクタが2:1より大きく、好ましくは3:1より大きい、電気化学プロセスに関する。
【0068】
特定の一実施形態では、上記パターンの開口部(5)寸法は25nm未満、フォームファクタは3:1よりも大きい。
【0069】
上記プロセスは、誘電体基板(2)に形成され、且つ金属シード層(4)の少なくとも1つの露出面(3)を有する凹パターン(1)を銅で充填する電気化学プロセスであって、上記パターン(1)の開口(5)寸法が45nm未満、フォームファクタが2よりも大きく、上記プロセスが、
・上記露出面(3)を上述した電解液の1種と接触させる工程と、
・上記露出面(3)をカソード電流で分極させ、ボイドがない銅堆積物(6)で上記パターン(1)を完全に充填するのに充分な時間、上記露出面(3)に銅を電着させる工程と
を含む、電気化学プロセスであってもよい。
【0070】
本発明の電解液及び電解液を調製するプロセスに関して記載された全ての特徴は、上記電着プロセスに適用される。
【0071】
上記電解液は電流を印加して使用される。無電解プロセスにおいて示されているのではなく、このため、ジメチルアミンボラン又は次亜リン酸等の銅(II)酸化物の還元剤を含有していない。
【0072】
本発明の電気化学プロセスには、電解液が上述した銅(II)イオンと錯化剤との錯体を含有しないことを除いて同じ電気化学プロセスを用いた場合に得られる銅充填速度よりも少なくとも2倍又は少なくとも3倍速い銅充填速度が得られるという利点がある。
【0073】
本実施形態において、上記パターン(1)の開口部(5)寸法は25nmよりも小さく、フォームファクタは3よりも大きいことが好ましい。
【0074】
銅充填速度は、トレンチ又はビアの全容積を埋めるのに必要な時間に依存する。銅充填率は、所定の時間、例えば1分又は3分後に銅で充填されているパターン空洞の容積百分率である。銅充填速度は、所定のパターン空洞の全容積を充填するのに必要な時間として表せる。
【0075】
また、本発明は、銅ダマシンシステム又は銅デュアルダマシンシステムに類似した半導体製造プロセスを記載する。
【0076】
主な第一の工程は、誘電体基板(2)をエッチングすることを含む。そのアーキテクチャは、トレンチ及びビアであってもよい上述のパターン(1)の組み合わせからなる。次に、エッチングされたパターン(1)を含む誘電体基板(2)の自由表面に拡散バリア層(7)を敷設して、その後塗布する銅層が基板の接合部に拡散するのを防ぐ。
【0077】
本発明の電気化学析出プロセスは、銅充填工程前に、銅(Cu)、コバルト(Co)又はルテニウム(Ru)でできた薄い金属シード層(4)を形成する工程を含んでもよい。金属シード層は、銅(Cu)、コバルト(Co)又はルテニウム(Ru)からなる群から選択される少なくとも2種の材料を含んでもよい。特定の一実施形態では、金属シード層はルテニウム層及び銅層を含む。他の実施形態では、金属シード層はコバルト層及び銅層を含み、該コバルト層は拡散バリア層上に積層される。
【0078】
この薄い金属シード層(4)は、化学気相成長(CVD)、物理気相成長(PVD)、原子層堆積(ALD)、無電解析出又は電気化学析出等の当業者に公知の技術を用いて拡散バリア層(7)上に堆積させてもよい。
【0079】
結果として、本発明のプロセスは、化学気相成長(CVD)、物理気相成長(PVD)、原子層堆積(ALD)、無電解析出又は電気化学析出を用いて金属シード層(4)を形成する工程を含んでもよいが、ただし、無電解析出及び電解析出はどちらも本発明の第一の実施形態に関連して記載したものとは異なる電解液を使用することとする。
【0080】
本発明の特定の実施形態によれば、金属シード層(4)はPVD法により形成される。
【0081】
金属シード層(4)の厚さは、0.5nmと20nmとの間、好ましくは1nmと10nmとの間、例えば2nmと5nmとの間であることが好ましい。このような厚さ値は、パターンの内壁で測定することが好ましい。実際、金属シード層(4)の厚さ値は、誘電体基板フィールド(9)と、パターン開口部(5)と、パターン側壁(10)と、パターン底部(11)とでは異なる場合がある。
【0082】
拡散バリア層(7)は、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、窒化タンタル(TaN)、窒化チタン(TiN)、マンガン(Mn)及びタングステン(W)からなる群から選択される少なくとも1種の材料を含んでもよい。拡散バリア層の厚さは、通常0.5nmと20nmとの間である。この層は、化学気相成長(CVD)、物理気相成長(PVD)又は原子層堆積(ALD)等の当業者に公知の技術を用いて堆積させてもよい。拡散バリア層は、各層が上述した材料のうちの1種から構成される2つの層から形成されていてもよい。
【0083】
本発明の一実施形態によれば、誘電体基板(2)は、パターン側壁(10)、パターン底部(11)及び誘電体基板フィールド(9)において、本明細書で上述したような銅拡散バリアを形成する2種類の異なる材料からなる少なくとも2つの層と、上述したような導電層とで順次被覆されている。
【0084】
本発明の方法を用いると、小さい開口部(5)寸法のパターン(1)、特に非常に狭い幅のトレンチに銅を堆積することができる。したがって、パターン(1)の開口部(5)寸法は、45nm、40nm、35nm、30nm、25nm、20nm、15nm及び10nmからなる群から選択されるテクノロジーノードに相当する上限より小さくてもよい。パターン(1)の開口部(5)寸法は、45nm、32nm、22nm、14nm、10nm、7nm及び5nmからなる群から選択されてもよい。パターン(1)の開口部(5)寸法は5nm以上であることが好ましい。
【0085】
パターン(1)の深さと開口部(5)寸法との比として表されるフォームファクタは、2:1~20:1、例えば3:1~10:1の範囲で変動してもよい。本発明に係る方法は、フォームファクタが特に大きい、例えば2:1超、3:1超、4:1超、5:1超、6:1超、7:1超又はそれ以上、好ましくは20:1未満又は15:1未満である空洞に対してボイドがない銅堆積を行うことができ、有利である。
【0086】
特定の実施形態によれば、パターンの開口部(5)寸法は5~45nm、フォームファクタは3:1~10:1である。
【0087】
導電材料のパターン形成した表面は、3つの主な領域、すなわち、パターン(1)の空洞の全てが共有するフィールド(9)、各空洞が有する側壁(10)及び底部(11)を含む。
【0088】
堆積工程の際、充填される空洞の表面は、定電流モード(印加電流を固定)、定電圧モード(必要に応じて参照電極に対して、印加電位を固定)、又は(電流若しくは電圧)パルスモードのいずれかで分極させてもよい。
【0089】
本発明の一実施形態によれば、パターンの空洞表面の分極は、単位面積当たり0.1mA/cm~50mA/cm、好ましくは0.5mA/cm~5mA/cm、好ましくは0.5~1.5mA/cmの範囲の電流を印加することによって連続モードで行う。
【0090】
本発明の一実施形態によれば、パターンの空洞表面の分極は、中周波数又は高周波数の電圧パルスモード又は電流パルスモードで行う。
【0091】
本発明の別の実施形態によれば、パターンの自由表面は、パルスカソード電流とパルスアノード電流とで交互に分極させる(パルス反転)。
【0092】
本発明の更なる実施形態によれば、パターンの自由表面は、中周波数又は高周波数のパルスカソード電位とパルスアノード電位とで交互に分極させる。
【0093】
上記表面の分極は、例えば、分極期間と分極させない休止期間とを交互に課すことによって電流パルスモードで行ってもよい。分極期間の周波数は、0.1Hzと4kHzとの間(すなわち、分極時間は0.02ミリ秒と400ミリ秒との間)、好ましくは1Hzと600Hzとの間、例えば3Hzと333Hzとの間であってもよく、一方、休止期間の周波数は、0.1Hzと4kHzとの間、好ましくは1Hzと600Hzとの間、例えば3Hzであってもよい。最大強度が0.01mA/cmと10mA/cmとの間、例えば約0.4~5mA/cmの電流を印加して表面を分極させてもよい。
【0094】
特定の一実施形態によれば、上記カソード電流は、周波数が1Hzと4kHzとの間で0.33mA/cm~1.67mA/cmである第一の強度と、周波数が0.5Hzと5kHzとの間で0mA/cmである第二の強度とが交互になったものである。
【0095】
40nm未満のパターン(1)の充填時間は、パターンのサイズにもよるが、10秒と10分との間であることが有利であり、15秒と5分との間であることが好ましい。一実施形態において、開口(5)寸法が25nm未満、深さが75nmを超えるトレンチを完全に充填するためには、電着工程の時間は2分未満である。
【0096】
本発明に係る電解液は、「通電投入(hot entry)」工程を最初に行う手順に従って使用できるが、被覆する表面を電気分極させずに電着浴と接触させ、この状態で所望の時間保持することを含む「非通電投入(cold entry)」工程を最初に行う手順に従って使用することもでき、特に有利である。したがって、特定の一特徴によれば、本発明に係る方法は、電着前に、充填する空洞の表面を電気分極させずに本発明に係る電着組成物と接触させ、必要に応じてこの状態で少なくとも30秒間保持することを含む「非通電投入」工程を含む。
【0097】
本発明に係る電着プロセスは20℃と35℃との間の温度、すなわち室温で行ってもよい。そのため、電着浴を加熱する必要がない。
【0098】
本発明に係る方法によって、材料欠陥なく優れた品質で銅による充填を行うことができた。
【0099】
最後に、本発明は、以上の方法によって得られる半導体デバイスに関する。
【0100】
以下の図面及び実施例によって本発明をより詳しく説明する。
【実施例
【0101】
(実施例1)
PVD銅シード層上に電着させた銅によって、相互接続配線用ビアと一体になったトレンチを充填した。硫酸銅(II)、2,2’-ビピリジン、イミダゾール、エチレンジアミンを含有し、pHが9.2である組成物を使用して堆積を行った。
【0102】
(A)材料及び機器
(基板)
本例で使用した基板は、長さ4cm、幅4cmのシリコン片からなり、トレンチを有する構造化された低k誘電層で被覆されており、該低k誘電層自体は、厚さ3nmのPVD窒化タンタル層及び厚さ3nmのCVDコバルトライナーで被覆されていた。ライナーは、フィールド上で10nm未満の薄いPVD銅シード層によって少なくとも部分的に被覆されていた。
【0103】
この窒化タンタル層は、集積回路の銅相互接続配線の作製においていわゆる「ダマシン」構造で使用されるような銅拡散バリアを構成する。上記トレンチは、「マルチプルパターニング」と呼ばれる方法で形成される。
【0104】
上記基板は、直径20nm、深さ220nmの相互接続配線用ビアと一体になった幅20nm、深さ150nmのトレンチを有する(図2を参照)。
【0105】
(電着溶液)
2,2’-ビピリジン、イミダゾール及びCuSO(HO)を等しいモル濃度で含有する第一の溶液を調製した。
【0106】
エチレンジアミン及びCuSO(HO)を含有し、エチレンジアミンモル濃度が銅モル濃度の2倍である第二の溶液を調製した。
【0107】
上記第一の溶液と上記第二の溶液とを選択した比で混合し、チオジグリコール酸を加え、pHを調整して電解液を得た。
【0108】
本溶液において、2,2’-ビピリジン濃度は5.93mM、イミダゾール濃度は5.93mM、エチレンジアミン濃度は24mMであった。CuSO(HO)濃度は7.18mMであった。チオジグリコール酸濃度は5~200ppmの範囲で変動し、例えば25ppmであった。水酸化テトラエチルアンモニウムは5.27mMの濃度であった。本溶液のpHは9.2であった。
【0109】
(機器)
本例では、系の流体力学的特性を制御するための流体再循環システムを備える電着溶液収容セルと、使用する試料片のサイズ(4cm×4cm)に適した試料ホルダーを備える回転電極という2つの部材で構成された電解析出機器を使用した。上記電解析出セルは以下の2つの電極を備えていた。
・銅アノード
・TaN、Co及びCuを積層して被覆された構造化シリコン片
【0110】
20V又は2Aまで供給可能なポテンシオスタットに電気リード線で接続された電極同士をコネクタによって電気的に接続した。
【0111】
(B)実験プロトコル
電流パルスモードを用いて、パルス周波数をカソード分極では1kHzと10kHzとの間、2つのカソードパルス間のゼロ分極では0.5kHzと5kHzとの間とし、3mA(すなわち0.33mA/cm)~15mA(すなわち1.67mA/cm)の電流範囲、例えば5mA(すなわち0.55mA/cm)でカソードを分極させた。
【0112】
(C)結果
電着工程の時間は、厚さ10nmの銅シード層で全表面を被覆された幅20nm、深さ150nmのトレンチ及び直径20nm、深さ220nmのビアを完全に充填するためには1分であった。
【0113】
TEM横断面(倍率130,000倍)から、相互接続配線用ビア及びトレンチにボイドがない銅充填が行われたことが確認された(図3を参照)。エチレンジアミンを加えると、高い抑制効果と共に、構造体の底部からのボトムアップ効率が向上する。
【0114】
電着工程の時間は、幅20nm、深さ150nmのトレンチ及び直径20nm、深さ220nmのビアをボイドなく完全に充填するためには1分であった。
【0115】
電着工程の時間は、錯化剤を含有しないことを除いて同じ組成を有する電解液を用いて幅20nm、深さ150nmのトレンチ及び直径20nm、深さ220nmのビアを完全に充填するためには3分であった(比較例3を参照)。
【0116】
ボトムアップ速度(銅充填速度とも呼ばれ、パターンの空洞を完全に充填するのに必要な時間として表される)は、エチレンジアミンを含有しない従来の電着溶液と比較して3倍速い。めっき時間は大幅に減少し、ボイドは見られない。
【0117】
(比較例2)
硫酸銅(II)、2,2’-ビピリジン、イミダゾールを含有し、エチレンジアミン錯化剤を含有せず、pHが6.5である組成物を代わりに使用したことを除いて、実施例1と同じ条件で堆積を行った。
【0118】
(電着溶液)
硫酸銅(II)、2,2’-ビピリジン及びイミダゾールを水に溶解して溶液を得た。本溶液において、2,2’-ビピリジン濃度は4.55mM、イミダゾール濃度は4.55mMであった。CuSO(HO)濃度は1.13g/lであったが、これは4.55mMに相当する。チオジグリコール酸濃度は5~200ppmの範囲で変動し、例えば10ppmであった。硫酸テトラメチルアンモニウムは14mMの濃度であった。本溶液のpHは6.2~6.7であった。
【0119】
(結果)
電着工程の時間は、幅20nm、深さ150nmのトレンチ及び直径20nm、深さ220nmのビアを完全に充填するためには3分であった。
【0120】
(比較例3)
硫酸銅(II)、2,2’-ビピリジン、イミダゾールを含有し、エチレンジアミンを含有せず、pHが9.2である組成物を代わりに使用したことを除いて、実施例1と同じ条件で堆積を行った。
【0121】
(電着溶液)
本溶液において、2,2’-ビピリジン濃度は6.05mM、イミダゾール濃度は6.05mMであった。CuSO(HO)濃度は1.5g/lであったが、これは6.05mMに相当する。チオジグリコール酸濃度は5~200ppmの範囲で変動し、例えば25ppmであった。水酸化テトラエチルアンモニウムも5.38mMの濃度で組成物に加えた。本溶液のpHは9.2であった。
【0122】
(結果)
電着工程の時間は、幅20nm、深さ150nmのトレンチ及び直径20nm、深さ220nmのビアをボイドなく完全に充填するためには3分であった。
【0123】
TEM横断面から、相互接続配線用ビア及びトレンチにコンフォーマルな銅充填が行われ、「シーム」ボイドが形成されたことが確認された。
【0124】
(実施例4)
相互接続配線用ビアと一体になったトレンチを、PVDで調製した銅シード層上に直接銅を堆積させて充填した。硫酸銅(II)、2,2’-ビピリジン、イミダゾール及びエチレンジアミンを含有するpH9.2の溶液を使用して堆積を実施した。
【0125】
(A)材料及び機器
(基板)
本例で使用した基板は、長さ4cm、幅4cmのシリコン片からなり、幅20nm、深さ150nmのトレンチ及び開口直径20nm、高さ220nmのビアを有する構造化された低k層で被覆されており(図2を参照)、上記構造体自体は、PVDにより堆積された厚さ3nmの窒化タンタル層と、CVDにより堆積された厚さ3nmのコバルト層とで被覆されている。最後に、銅シード層が、少なくとも部分的に、PVDによって厚さ10nm未満で堆積される。
【0126】
上記窒化タンタル層は、集積回路の銅相互接続配線の作製においていわゆる「ダマシン」構造で使用されるような銅拡散バリアを構成する。上記トレンチは、「ダブルパターニング」と呼ばれる方法で形成される。
【0127】
(電着溶液)
2,2’-ビピリジン、イミダゾール及びCuSO(HO)を等しいモル濃度で含有する第一の溶液を調製した。
【0128】
エチレンジアミン及びCuSO(HO)を含有し、エチレンジアミンモル濃度が銅モル濃度の2倍である第二の溶液を調製した。
【0129】
上記第一の溶液と上記第二の溶液とを選択した比で混合し、チオグリコール酸を加え、pHを調整して電解液を得た。
【0130】
本溶液において、2,2’-ビピリジン濃度は4.84mM、イミダゾール濃度は4.84mMであった。CuSO(HO)濃度は17.05mM、エチレンジアミン濃度は25.04mMであった。チオジグリコール酸濃度は5~200ppmの範囲で変動し、例えば25ppmであった。本溶液のpHを水酸化テトラエチルアンモニウムで調整して9.2とした。
【0131】
(機器)
本例では、系の流体力学的特性を制御するための流体再循環システムを備える電着溶液収容セルと、使用する試料片のサイズ(4cm×4cm)に適した試料ホルダーを備える回転電極という2つの部材で構成された電解析出機器を使用した。上記電解析出セルは以下の2つの電極を備えていた。
・銅アノード
・窒化タンタル層、コバルト層及び銅シード層でそれぞれ被覆された構造化シリコン片(カソードを構成する)
【0132】
20V又は2Aまで供給可能なポテンシオスタットに電気リード線で接続された電極同士をコネクタによって電気的に接続した。
【0133】
(B)実験プロトコル
電流パルスモードを用いて、パルス周波数をカソード分極では1kHzと10kHzとの間、2つのカソードパルス間のゼロ分極では0.5kHzと5kHzとの間とし、3mA(すなわち0.33mA/cm)~15mA(すなわち1.67mA/cm)の電流範囲、例えば5mA(すなわち0.71mA/cm)でカソードを分極させた。
【0134】
(C)結果
電着時間は、幅20nm、深さ150nmのトレンチ及び開口直径20nm、高さ220nmのビアを全部充填するためには約1分であった。倍率130,000倍でのTEM分析による断面の細密検査から、側壁ボイド又は中央ボイドがなく、完全に充填されたことが確認された。エチレンジアミンを用いると、エチレンジアミン銅錯体を含有しない溶液と比較して、この種の構造体を3倍も速く充填できる。本プロセスのわずかな欠点は、使用する道具の種類によっては、銅被膜上に微細な突起が形成されることである。
【0135】
(実施例5)
PVDで調製した銅シード層上に直接銅を堆積させてトレンチを充填した。硫酸銅(II)、2,2’-ビピリジン、イミダゾール、酒石酸イオンを含有し、pHが9.2である溶液を使用して堆積を実施した。
【0136】
(A)材料及び機器
(基板)
本例で使用した基板は、長さ4cm、幅4cmのシリコン片からなり、幅21nm、深さ152nmのトレンチを有する構造化された低k層で被覆されており、上記構造体自体は、PVDにより堆積された厚さ3nmの窒化タンタル層と、CVDにより堆積された厚さ3nmのコバルト層とで被覆されている。最後に、銅シード層が、少なくとも部分的に、PVDによって厚さ10nm未満で堆積される。
【0137】
上記窒化タンタル層は、集積回路の銅相互接続配線の作製においていわゆる「ダマシン」構造で使用されるような銅拡散バリアを構成する。上記トレンチは、「ダブルパターニング」と呼ばれる方法で形成される。
【0138】
(電着溶液)
6.05mMの2,2’-ビピリジン、6.05mMのイミダゾール及び6.05mMのCuSO(HO)を含有する第一の溶液を調製した。
【0139】
65.4mMの酒石酸及び64.1mMのCuSO(HO)を含有する第二の溶液を調製した。
【0140】
上記第一の溶液と上記第二の溶液とを選択した比で混合し、チオジグリコール酸を加え、pHを調整して電解液を得た。
【0141】
本溶液において、2,2’-ビピリジン濃度は5.44mM、イミダゾール濃度は5.44mMであった。CuSO(HO)濃度は11.85mM、酒石酸イオン濃度は6.54mMであった。チオジグリコール酸濃度は5~200ppmの範囲で変動し、例えば25ppmであった。本溶液のpHを水酸化テトラエチルアンモニウムで調整して9.2とした。
【0142】
(機器)
機器は、実施例4で示したものと厳密に同じである。
【0143】
(B)実験プロトコル
電流パルスモードを用いて、パルス周波数をカソード分極では1kHzと10kHzとの間、2つのカソードパルス間のゼロ分極では0.5kHzと5kHzとの間とし、3mA(すなわち0.33mA/cm)~15mA(すなわち1.67mA/cm)の電流範囲、例えば4.5mA(すなわち0.64mA/cm)でカソードを分極させた。
【0144】
(C)結果
電着時間は、幅21nm、深さ152nmのトレンチを全部充填するためには約3分であった。倍率130,000倍でのTEM分析による断面の細密検査から、側壁ボイド又は中央ボイドがなく、完全に充填されたことが確認された。酒石酸イオンを用いると、この種の構造体を速く充填できるが、今回は最終産物の銅被膜上には微細な突起が形成されなかった。
【0145】
(実施例6)
コバルトライナーのみを有するトレンチを充填した。硫酸銅(II)、2,2’-ビピリジン、イミダゾール、酒石酸イオンを含有し、pHが9.2である溶液を使用して堆積を実施した。
【0146】
(A)材料及び機器
(基板)
本例で使用した基板は、長さ4cm、幅4cmのシリコン片からなり、幅21nm、深さ152nmのトレンチを有する構造化された低k層で被覆されており、上記構造体自体は、PVDにより堆積された厚さ3nmの窒化タンタル層と、CVDにより堆積された厚さ3nmのコバルト層とで被覆されており、後者の層はライナーである。
【0147】
(電着溶液)
本例で使用した溶液は、実施例5に記載したものと厳密に同じである。
【0148】
(機器)
機器は、実施例4で示したものと厳密に同じである。
【0149】
(B)実験プロトコル
本例で使用した電気カソードパルスは、実施例5で示したものと同じである。
【0150】
(C)結果
電着時間は、幅21nm、深さ152nmのトレンチを全部充填するためには約5分であった。倍率130,000倍でのTEM分析による断面の細密検査から、側壁ボイド又は中央ボイドがなく、完全に充填されたことが確認された。酒石酸銅錯体を加えると、コバルトライナー上に直接充填でき、且つ極めて速く充填できる。最終産物の銅被膜上には微細な突起が見られなかった。
【0151】
(比較例7)
実施例6のようにコバルトライナーのみを有するトレンチを充填した。硫酸銅(II)、2,2’-ビピリジン、イミダゾールを含有し、別の配位子が存在せず、pHが9.2である溶液を使用して堆積を実施した。
【0152】
(A)材料及び機器
(基板)
本例で使用した基板は、実施例6のものと同じである。
【0153】
(電着溶液)
本溶液において、2,2’-ビピリジン濃度は6.05mM、イミダゾール濃度は6.05mMであった。CuSO(HO)濃度は6.05mMであった。チオジグリコール酸濃度は5~200ppmの範囲で変動し、例えば25ppmであった。本溶液のpHを水酸化テトラエチルアンモニウムで調整して9.2とした。
【0154】
(機器)
機器は、実施例4で示したものと厳密に同じである。
【0155】
(B)実験プロトコル
本例で使用した電気カソードパルスは、実施例5で示したものと同じである。
【0156】
(C)結果
電着時間は、幅21nm、深さ152nmのトレンチを全部充填するためには約5分であった。TEM分析による断面の細密検査から、コンフォーマルなめっきを示唆するシームの存在が確認された。したがって、酒石酸銅錯体又はエチレンジアミン銅錯体が存在しない場合、コバルトライナーのみを有する構造体上にボトムアップ充填するのに不利である。
【0157】
(比較例8)
実施例3のようにコバルトライナーのみを有するトレンチを充填した。硫酸銅(II)及びエチレンジアミンを含有し、2,2’-ビピリジン及びイミダゾールをいずれも含有せず、pHが7.0である溶液を使用して堆積を実施した。
【0158】
(A)材料及び機器
(基板)
本例で使用した基板は、実施例6のものと同じである。
【0159】
(電着溶液)
本溶液において、CuSO(HO)濃度は7.18mM、エチレンジアミン濃度は14.03mMであった。チオジグリコール酸濃度は5~200ppmの範囲で変動し、例えば25ppmであった。本溶液のpHは7.0であった。
【0160】
(機器)
機器は、実施例4で示したものと厳密に同じである。
【0161】
(B)実験プロトコル
本例で使用した電気カソードパルスは、実施例5で示したものと同じである。
【0162】
(C)結果
電着時間は、幅21nm、深さ152nmのトレンチを全部充填するためには約5分であった。TEM分析による断面の細密検査から、コンフォーマルなめっきを示唆するシームの存在が確認された。したがって、ビピリジン・イミダゾール銅錯体が存在しない場合、コバルトライナーのみを有する構造体上にボトムアップ充填するのに不利である。実施例5で使用したものと同じ基板、すなわち銅シード層を用いた場合も同じ結果が得られた。
【0163】
(比較例9)
電着溶液のpHが6.8であったことを除いて、比較例7を再現した。
【0164】
電着時間は、幅21nm、深さ152nmのトレンチを全部充填するためには約12分であった。TEM分析による断面の細密検査から、コンフォーマルなめっきを示唆するシームの存在が確認された。
図1
図2
図3
図4