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特許7138120プリアセンブリを用いて二つの管を連結する装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-07
(45)【発行日】2022-09-15
(54)【発明の名称】プリアセンブリを用いて二つの管を連結する装置
(51)【国際特許分類】
   F16L 21/06 20060101AFI20220908BHJP
【FI】
F16L21/06
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2019563694
(86)(22)【出願日】2018-02-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-03-05
(86)【国際出願番号】 FR2018050285
(87)【国際公開番号】W WO2018146409
(87)【国際公開日】2018-08-16
【審査請求日】2021-02-05
(31)【優先権主張番号】1751002
(32)【優先日】2017-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】519287552
【氏名又は名称】カイリュー
【氏名又は名称原語表記】CAILLAU
【住所又は居所原語表記】28, RUE ERNEST RENAN, 92130 ISSY‐LES‐MOULINEAUX, FRANCE
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】リゴレー,ニコラ
(72)【発明者】
【氏名】プレヴォ,ファブリス
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04380348(US,A)
【文献】特開平07-190260(JP,A)
【文献】特表2008-500503(JP,A)
【文献】特開2008-190700(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 21/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二つの位置合わせされた管(1、2、201、202、301、302)を密封して互いに連結する連結装置であって、前記二つの管の対向する端部の周りに配置されるのに適したシーリングスリーブ(20、120、220、320)と、該シーリングスリーブが内側に延在するクランピングスリーブ(10、310)とを備えた連結装置にいて、
前記シーリングスリーブ(20、120、220、320)によって、および前記クランピングスリーブ(10、310)によって構成されたこれらの要素の一方が、該クランピングスリーブ内部での軸方向保持において、前記管の一方の保持面(1’A、2’A、201’A、202’A、301’Aおよび302’A)と協働するのに適した少なくとも一つの保持部材(32A、32B、132A、132B、232A、232B、332A、332B)を有し、前記保持面は、前記クランピングスリーブによって覆われ
前記シーリングスリーブ(20、120)は、該シーリングスリーブ(20、120)の壁部に対して径方向内側にオフセットされ、それによって、前記壁部との径方向間隔(E)を画定している少なくとも一つの内部タブ(30A、30B、130A、130B)を有することを特徴とする連結装置。
【請求項2】
前記保持部材(32A、32B、132A、132B、232A、232B、332A、332B)は、前記保持面を有する前記管(1、2、201、202、301、302)と、前記保持部材を有する前記要素のうちの前記一方とが、前記軸方向保持を解放する傾向がある方向において、互いに対して回転して動かされている間に、前記保持面(1’A、2’A、201’A、202’A、301’Aおよび302’A)と協働するのに適したカム面を有していることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記シーリングスリーブ(20、120、220、320)は、軸方向に離間されている二つのシーリング装置(24、22A、24’、22B)を有し、前記保持部材(32A、32B、132A、132B、232A、232B、332A、332B)は、前記二つのシーリング装置の間に軸方向に配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記保持部材(32A、32B、132A、132B、232A、232B)は、前記シーリングスリーブ(20、120、220)によって担持され、および前記クランピングスリーブ(10)によって覆われている前記シーリングスリーブの領域内に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記保持部材(32A、32B、132A、132B、232A、232B)は、前記シーリングスリーブと一体形成されることにより担持されることを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記保持部材(332A、332B)は、前記クランピングスリーブ(310)内部に設けられ、および前記シーリングスリーブ(320)のウィンドウ(327)を通ることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記保持部材は、前記シーリングスリーブ(20、120、320)内部に延在している止め具(32A、32B、132A、132B、332A、332B)を備えていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記内部タブ(30A、30B、130A、130B)は、外側に突出している保持止め具(32A、32B、132A、132B)を担持していることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
該内部タブ(30A、30B、130A、130B)は、前記シーリングスリーブ(20、120)の壁部から切り抜かれて、内側に折り返されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記シーリングスリーブは、前記管1、2のうちの一方の前記端部のための少なくとも一つの当接面(30’A、30’B、130’A、130’B、233)を有していることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記当接面(30’A、30’B、130’A、130’B)は、前記内部タブ(30A、30B、130A、130B)のベース部に形成され、該ベース部は、前記内部タブの自由端の反対側にあることを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記保持部材の位置を示す外部マーカー(15A、15B、315A、315B)を有することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記保持部材(32A、32B、132A、132B、232A、232B、332A、332B)を有する前記要素(20、120、220、310)は、軸方向に離間されている二つの保持部材を有することを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記シーリングスリーブ(20、120、220、320)は、軸方向に離間されている二つのシーリング装置を介して互いに接続された二つの対向端部を有することを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記二つのシーリング装置(22A、22B)の各々は、舌片(22)の縁部上と、ノッチの縁部(24、24’)上とに、それぞれ配置された二つの接触面を有することを特徴とする請求項14に記載の装置。
【請求項16】
請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の連結装置と、該連結装置を介して第二の管(2、202、302)に連結するために該第二の管(2、202、302)と位置合わせされる少なくとも一つの第一の管(1、201、301)とを備える管連結アセンブリであって、該第一の管は、前記クランピングスリーブ(10、310)内部の前記保持部材(32A、132A、232A、332A)と協働するのに適している保持面(1’A、201’A、301’A)を有する、管連結アセンブリ。
【請求項17】
前記保持面(1’A)は、前記第一の管(1)の内側面から後退させて形成された凹部の縁部上に、または、該第一の管の穴(1A)の縁部上に形成されることを特徴とする請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項18】
記第一の管(1)の厚みは、前記径方向間隔(E)に収容されることを特徴とする請求項16または請求項17に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記保持部材(232A、232B)は、前記シーリングスリーブ(220)の穴(230A、230B)の縁部に形成され、前記保持面(201’A)は、前記第一の管(201)の外側面に対して突出して形成されることを特徴とする請求項16に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記連結装置は請求項13に記載のものであり、前記アセンブリは、前記第二の管(2、202、302)をさらに備え、前記第一および第二の管の各々は、前記保持部材のそれぞれ一つと協働するのに適した保持面(1’A、2’A、201’A、202’A、301’A、302’A)を有する請求項16から請求項19のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項21】
前記第一および第二の管(1、2、201、202、301、302)のうちの少なくとも一方は、前記保持面の位置を示す外部マーカー(5A、5B、205A、205B、305A、305B)を有することを特徴とする請求項16から請求項20のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、実質的に同じ直径の二つの位置合わせされた管を密封して互いに連結する連結装置に関し、該装置は、該二つの管の対向する端部の周りに配置されるのに適したシーリングスリーブと、該シーリングスリーブが内側に延在しているクランピングスリーブとを備えている。
【背景技術】
【0002】
この種の装置は、例えば、国際公開第00/75548号(特許文献1)および同第2006/109002号(特許文献2)により公知である。
【0003】
当該公知の装置は、締付けおよび密封に関しては良好である。しかし、実用性に関しては、組付けを容易にするために、および該装置を締め付け始める前に、該装置が該管に対して正しく位置決めされていることを確認するために、該管の少なくとも一方に該装置を予め取付けることができることが有利である可能性がある。
【0004】
米国特許第7458619号明細書(特許文献3)は、該管の一方が突出ボタンを有するとともに、該クランピングスリーブが、締付けが行われる前に、該管上の該ボタンが中に係合する穴が備えられているタブを担持している構成によって、このような事前取付けを可能にする解決策を提案している。
【0005】
当該システムには、二つの外部要素、すなわち、該管上の該ボタンと、該クランピングスリーブ上の該タブとが追加される必要があるという欠点がある。第一に、それらの要素を、該要素を担持する部材に正しく取付ける必要がある。第二に、それらの要素が両方とも外部からアクセス可能である限りにおいて、それらの要素は衝撃に直接曝されるため、該要素を担持する該部材から該要素が分離する可能性があるというリスクが常に存在する。具体的には、該穴が備えられた該タブは、シフトするか、または、該クランピングスリーブから分離する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】国際公開第00/75548号
【文献】国際公開第2006/109002号
【文献】米国特許第7458619号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書の目的は、当該従来技術を改善し、および上述した欠点を完全にまたは部分的に克服する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本明細書は、二つの位置合わせされた管を密封して互いに連結する連結装置を提供し、該装置は、該二つの管の対向する端部の周りに配置されるのに適したシーリングスリーブと、該シーリングスリーブが内側に延在するクランピングスリーブとを備え、該シーリングスリーブによって、および該クランピングスリーブによって構成されたこれらの要素の一方は、該クランピングスリーブ内部での軸方向保持において、該管の一方の保持面と協働するのに適した少なくとも一つの保持部材を有し、この保持面は、該クランピングスリーブによって覆われる。
【0009】
したがって、上記事前取付けは、該管の該保持面と、該シーリングスリーブまたは該クランピングスリーブを備えている該保持部材とを含むことにより、該連結装置の該内側を介して実行され、前記保持面と前記保持部材は、該事前取付け状況において該保持面および該保持部材を覆っている該クランピングスリーブによって「保護」されている。
【0010】
必要に応じて、該保持部材は、前記保持面を有する該管と、該保持部材を有する該要素のうちの前記一方とが、該軸方向保持を解放する傾向がある方向において、互いに対して回転して動かされている間に、該保持面と協働するのに適したカム面を有している。
【0011】
該連結装置と、該保持面を有する該管とが互いに対して回されることにより、該保持部材と該保持面との該協働を解放することができ、それにより、例えば、該クランピングスリーブが弛められた後の取外しのために、該装置と該管とを分離することを可能にしている。
【0012】
必要に応じて、該シーリングスリーブは、軸方向に離間されている二つのシーリング装置を有し、および該保持部材は、該二つのシーリング装置の間に軸方向に配置される。
【0013】
必要に応じて、該保持部材は、該シーリングスリーブによって担持され、および該クランピングスリーブによって覆われている前記シーリングスリーブの領域内に配置され、必要に応じて、該保持部材は、前記シーリングスリーブと一体形成される。
【0014】
必要に応じて、該保持部材は、該クランピングスリーブ内部に設けられ、および該シーリングスリーブのウィンドウを通る。
【0015】
必要に応じて、該保持部材は、前記シーリングスリーブ内部に延在している止め具を備えている。その場合、前記止め具は、軸方向に凸状になっている面を必要に応じて有している。
【0016】
必要に応じて、該シーリングスリーブは、該シーリングスリーブの壁部に対して径方向内側にオフセットされ、それによって、前記壁部との径方向間隔を画定している少なくとも一つの内部タブを有する。
【0017】
必要に応じて、該内部タブは、外側に突出している保持止め具を担持し、前記保持止め具は、必要に応じて、該内部タブから切り抜かれている。
【0018】
必要に応じて、該内部タブは、該シーリングスリーブの壁部から切り抜かれて、内側に折り返されている。
【0019】
必要に応じて、該装置は、該管のうちの一方の該端部のための少なくとも一つの当接面を有している。
【0020】
必要に応じて、該当接面は、該内部タブのベース部に形成されており、該ベース部は、該内部タブの自由端の反対側にある。
【0021】
必要に応じて、該装置は、該保持部材の位置を示す外部マーカーを有している。
【0022】
必要に応じて、該保持部材を有する前記要素は、軸方向に離間されている二つの保持部材を有している。
【0023】
必要に応じて、該シーリングスリーブは、オープンタイプから成っており、および軸方向に離間されている二つのシーリング装置を介して互いに接続された二つの対向端部を有している。
【0024】
必要に応じて、該二つのシーリング装置の各々は、舌片の縁部上と、ノッチの縁部上とに、それぞれ配置された二つの接触面を有している。
【0025】
また、本明細書は、本明細書に記載されているタイプの連結装置と、該連結装置を介してそれに結合されるように第二の管と位置合わせされる少なくとも一つの第一の管とを備える管連結アセンブリも提供し、この場合、該第一の管は、該クランピングスリーブ内部での該保持部材との協働に適している保持面を有する。
【0026】
必要に応じて、該保持面は、該第一の管の内側面から後退させて形成されたセットバックの縁部上に、または、該第一の管の穴の縁部上に形成される。
【0027】
必要に応じて、該シーリングスリーブが、該シーリングスリーブの壁部に対して径方向内側にオフセットされている少なくとも一つの内部タブを有し、それによって、前記壁部との径方向間隔を画定している場合には、該第一の管の厚みは、前記径方向間隔に収容される。
【0028】
必要に応じて、該保持部材は、該シーリングスリーブの穴の縁部に形成され、該保持面は、該第一の管の外側面に対して突出して形成される。
【0029】
必要に応じて、該保持部材を有する前記要素は、軸方向に離間されている二つの保持部材を有し、該第一の管および第二の管の各々は、該保持部材のそれぞれ一つとの協働に適した保持面を有している。
【0030】
必要に応じて、該第一および第二の管のうちの少なくとも一方は、該保持面の該位置を示す外部マーカーを有している。
【0031】
本明細書の該装置の場合、該管の少なくとも一方への事前取付けは容易であり、また、関連する手段は、該クランピングスリーブによって保護されている。さらに、いくつかの態様において、該保持部材および/または該保持面は、それら(すなわち、該シーリングスリーブまたは該クランピングスリーブ、または実際には管)を担持する該要素と一体形成され、その結果、それらが分離するリスクはない。いずれにしても、例え該保持部材および/または該保持面が、別々に取付けられた要素上に形成されていても、それらが該クランピングスリーブによって外側で保護されるということが、それらが破壊されるか、または破損するリスクを回避する。
【0032】
該保持部材と該保持面との間の該協働を実施する該装置は、該管の少なくとも一方に対する該装置の軸方向保持を実現するように機能して、事前取付けを可能にするだけではなく、当該管と該装置とが、互いに対して確実に正しい位置にある間に、それらを互いに対して静止して保持させるようにも機能することができる。
【0033】
何らかの工具を要することなく、取外しを実行できることが所望される場合、上述したように、該装置と、該保持面を備えた該管が、互いに対して角度的に動かされた後に、事前取付けを実現できるようになっているカム面を有するために、該保持部材を備えることが可能である。このカム面は、軸方向に凸状になっている面を有する止め具の形態にすることができる。
【0034】
いくつかの態様において、該保持部材は、シンプルな工具を用いて非常に素早く実行することができ、そのため、非常に低コストで実行することができる単純な折り曲げおよび切抜き動作によって実施することができる。
【0035】
いくつかの態様において、該装置は、軸方向に離間されている二つの保持部材を有している。このことは、まず、該二つの保持部材のいずれか一方を前記面と協働させるように、該装置を、該保持面を備えた該管とともに、一方の方向または他方の方向に配置できるようにすることにより、可逆性を可能にすることができる。この選択肢は、該クランピングスリーブを締付ける手段が、該管に取付けられた該装置の環境に応じて、より容易にアクセス可能であるように該手段を位置決めするのに有利である可能性がある。さらに、このことは、該二つの保持部材の各々を、該二つの管の各々によってそれぞれ担持された二つの保持面と協働させることにより、該装置を該管の両方に事前に取付けることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本明細書は、添付図面によって図示されている該連結装置の実施形態に関する以下の詳細な説明を読めば、より良く理解されるであろう。
図1】二つの管を一緒に連結する本明細書の管連結アセンブリの斜視図であり、このアセンブリは、該二つの管を一緒に連結するように機能する連結装置を含む。
図2図1に示すさまざまな要素の分解斜視図である。
図3】該シーリングスリーブの内部を示す、該スリーブの軸と、前記スリーブの直径とを含む平面III上の部分における該シーリングスリーブの斜視図である。
図4】やはり該シーリングスリーブの該軸方向を含む平面上の部分における、および前記スリーブと協働する該管の内部を示す、二つの管を一緒に組付ける該連結装置の部分斜視図である。
図5】該スリーブの該軸方向を含む平面上の部分における、該シーリングスリーブの変形例を、やはり斜視図で示している。
図6図5の方向VIにおける該シーリングスリーブの内部を示す。
図7】別の変形実施形態の場合の、該二つの管が、どのようにして前記スリーブと一緒に組み付けられるかを示す、該シーリングスリーブと、該二つの管の端部を示す。
図8】前記スリーブの該軸を含む平面上の部分における、該シーリングスリーブと一緒に組付けられた際の該管を示す。
図9】別の変形実施形態の場合の、該クランピングスリーブと、該シーリングスリーブと、該二つの管とを部分的に示す、該装置の該軸を含む平面上の部分における部分斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1は、二つの管1および2の共通軸Aに沿って位置合わせされているそれらの管の端部を示し、この軸は、該装置全体の軸、および具体的には、そのクランピングスリーブおよびシーリングスリーブの軸でもある。該二つの管は、実質的に同じ直径から成り、およびクランピングスリーブ10と、該クランピングスリーブ10の内側に配置されているシーリングスリーブ20とを備えている連結装置によって一緒に連結されている。例えば国際公開第00/75548号に記載されているように、該シーリングスリーブは、軸方向に裂かれており、従って、径方向に外側に曲げられたアセンブリリップによって画定された軸方向スロット11を有している。締付けを実現するために、互いに対向しているアセンブリリップは、締付け手段により、具体的には、ナットと協働するボルトにより、互いに近付けることができる。この実施例では、該スリーブの軸方向長さを仮定すると、二つの締付けアセンブリが形成される。したがって、第一のアセンブリリップは、スロット12Cによって隔離された二つの外側に曲げられたラグ12Aおよび12Bを備え、ラグ12Aおよび12Bは、締付けの影響下で互いに近付けられている間にスロット12Cによって互いに分離される。一方、反対側のリップには、スロット13Cによって隔離されている二つの外側に曲げられたラグ13Aおよび13Bが設けられている。対向するラグの各ペアの場合、該締付け手段は、その頭部を該ラグの一方に対して保持させたボルト14Aと、他方のラグに対して保持されているナット14Bとを備えている。
【0038】
したがって、該クランピングスリーブは、国際公開第2006/109002号によって開示されているクランピングスリーブと実質的に似ている。
【0039】
上述したように、該シーリングスリーブは、該クランピングスリーブ内部に配置されている。
【0040】
また、該シーリングスリーブも、軸方向スロット21に沿って軸方向に開口し、前記スロットを画定するその対向縁部にはシーリング装置が設けられているスリーブの形態で実施されているという点で、国際公開第2006/109002号に開示されているシーリングスリーブと似ていてもよい。例えば、該シーリング装置は、国際公開第00/75548号によって開示されている装置のように、または、国際公開第2006/109002号によって開示されている装置のように実施してもよい。この実施例では、該シーリングスリーブ20の該対向縁部には、それぞれ、舌片22と、二つのタブ24および24’の間に画定されているノッチ23とが設けられている。該クランピングスリーブの締付け中に、該シーリングスリーブの該直径が減少し、それによって該舌片22を該ノッチ23内に進入させた後、密封接触が、該舌片22の側縁22Aおよび22Bに形成された接触面と、該タブ24および24’のそれぞれ一方に形成された接触面のそれぞれ一つとの間で行われることが理解できる。したがって、二つのシーリング装置が実装されており、これらの装置は、軸方向に離間され、および該タブ24と該舌片の縁部22Aとの接触面と、該タブ24’と該舌片の縁部22Bとの接触面とをそれぞれ備えている。図示されている該実施例において、隙間形成凹部25および25’は、国際公開第2006/109002号に記載されているように、該タブの折り曲げを容易にするために、および密封接触を容易にするために、それぞれ、該舌片から見て外方に対向している該タブ24および24’の側部に形成されている。
【0041】
該シーリングスリーブ20は、該クランピングスリーブ10の内側に配置されると、前記クランピングスリーブに対して径方向および軸方向に固定保持される。この実施例では、該シーリングスリーブには、その外周に位置し、および該クランピングスリーブ10に設けられているボス16の内側に形成された皿部に係合することになる二つの突出部26が設けられている。
【0042】
該連結装置は、該連結装置を該管1および2に事前に取付ける事前取付け手段を備えている。この実施例では、前記管の各々には、それぞれ、他方の管に向かって対向しているその端部近傍に穴1Aおよび2Aが設けられている。この実施例では、これらの穴は、円形の穴であり、該穴の前縁1’Aおよび2’Aが保持面を構成している。本明細書の意図において、該前縁は、該他方の管に対向している該管の該端部に近い方の縁部である。
【0043】
該シーリングスリーブには、該管1および2の保持縁部1’Aおよび2’Aの各々と協働する二つの保持部材が設けられている。より正確に言えば、図2から図4を見れば、より明確に分かるように、該シーリングスリーブ20には、二つの内部タブ30Aおよび30Bが設けられており、これらの各々には、外側に突出している、それぞれの保持止め具32Aまたは32Bが設けられている。
【0044】
この実施例では、特に図4において、該内部タブが、該シーリングスリーブの内周壁20Aに対して、径方向内側にオフセットされていることが分かる。前記内周壁は、該管の外側円筒形面にフィットするように適合された円筒形面を画定し、これらの管は、該シーリングスリーブと互いに嵌合して該シーリングスリーブに係合することになる。図4を見て分かるように、径方向間隔Eが、該スリーブの該内周壁と、該内部止め具30Aおよび30Bの外周面Sとの間に画定される。この径方向間隔Eは、該管の厚さeに合うように適合されている。図4を見ると、該管1および2が、該タブ30Aおよび30Bの下に、すなわち、該タブ30Aおよび30Bのそれぞれ一方と、該シーリングスリーブ20の該内壁20Aとの間に挿入されていることが分かる。
【0045】
しかし、該止め具32Aおよび32Bは、該タブの該外周面Sに対して外側に突出している。図4を見て分かるように、該管が事前取付け位置に係合されている場合、該止め具32Aおよび32Bは、それぞれ、該管1および2の穴1Aおよび1Bに突入している。該止め具32Aおよび32Bは、該タブ30Aおよび30Bの各々から切り抜かれ、およびそれらの自由端が、該タブ30Aおよび30Bの該外周面Sに対して径方向外側に突出するように、わずかに折り曲げられている舌片によって形成されている。
【0046】
このように該止め具32Aおよび32Bを構成するように機能する各切り抜き部33Aおよび33Bが半円形の形状になっていることが、特に図3を見ると分かる。したがって、該止め具32Aおよび32Bは、軸方向に凸状になっている面を有している。これは、該軸方向Aと、該軸Aに垂直で、かつ該止め具を通る方向とを含む平面での投影において、前記止め具が凸状の形状を画定していることを意味している。この実施例では、上述したように、該切り抜き部は、半円形の形状になっている。必然的に、他の形状、具体的には、楕円形、放物形状または同様の形状も適切であろう。該保持面1’Aおよび2’Aは、軸方向に凹状の面である。この実施例では、上述したように、前記保持面は、該管の穴1Aおよび2Aの該前縁によって形成され、これらの穴は、円形または楕円形である。その結果として、該保持面と、該止め具によって形成された該保持部材との該協働は、カムの協働と似ている。該保持部材を形成している該止め具の該軸方向に凸状になっている面は、該管と該シーリングスリーブ20が該軸Aの周りで互いに対して回転して動かされている間、該管を該シーリングスリーブから分離できるように、該穴1Aおよび1Bの該縁部によって形成された保持面1’Aおよび2’Aを前記止め具から逃がすことを可能にしながら、該止め具を該軸Aに向かって弾性的に圧迫するカム面を構成している。
【0047】
上述したように、この実施例において、該ボス16の内側に形成された該皿部に進入している該止め具26によって、該シーリングスリーブが該クランピングスリーブに対して径方向に固定保持されている限り、該クランピングスリーブを保持することにより、および該管の各々を前記クランピングスリーブに対して回すことにより、該装置を取り外すことが可能であることが理解できる。
【0048】
この実施例では、該内部タブ30Aおよび30Bは、該シーリングスリーブ20の該軸方向スロット21を画定する該舌片22の該自由端の近傍に形成されている。より正確に言えば、前記舌片は、該シーリングスリーブの公称直径に留まりながら、周方向に延在している延在部22’を有していることが図2を見て分かる。該公称直径は、該スリーブによって実質的に形成される該円筒形の該直径である。該シーリングタブ24、24’間に画定されている該ノッチ23の端部壁が、該舌片22の該延在部22’を収容するように適合されたセットバック23’を有していることが図2を見て分かる。
【0049】
前記延在部22’の両側には、該スリーブの該軸Aに平行に延びている切り抜き部21Aおよび21Bが形成されている。前記切り抜き部は、該舌片22の自由縁部および内部タブ30Aおよび30Bを画定している。したがって、前記内部タブは、該切り抜き部21Aおよび21Bの他方の側部において、該舌片を越えて延在している。各内部タブは、実質的に軸方向に延在している。該内部タブは、内側に戻して折り曲げられ、該タブが延在部22’に接続されている箇所に、それぞれの内側ステップ30’Aおよび30’Bが形成され、該ステップは、上述した径方向間隔Eに対応していることが図4を見て分かる。
【0050】
換言すると、該内部タブ30Aおよび30Bは、該シーリングスリーブの該壁部において切り抜かれて、内側に戻して折り曲げられている。該止め具32Aおよび32Bは、それ自体が切り抜かれて、前記内部タブから戻して折り曲げられている。したがって、この実施例では、該保持部材(この実施例では、該止め具32Aおよび32B)は、該シーリングスリーブと一体形成されている。
【0051】
上述したステップ30’Aおよび30’Bは、前記管が該シーリングスリーブ20に嵌合して係合された場合の該管1および2の該端部のための当接面を構成している。したがって、この実施例では、該当接面は、該内部タブ30Aおよび30Bの該ベース部に形成され、該ベース部は、それらの自由端の反対側にある。また、該シーリングスリーブの該内側壁が、その中間に実質的に位置しているボス33を有していることにも留意すべきである。その横方向において、該ボス33は、該管1および2のための当接面として機能することもできる。
【0052】
上述した実施例において、該シーリングスリーブ20には、各々が該管1および2のそれぞれ一つと協働する二つの保持部材が設けられている。このことは、該二つの管を締め付けて、それらを一緒に密封して接続する前に、該装置を該二つの管に事前に取付けることを可能にする。必然的に、該管の一方のみに該装置を事前に取付けるために、保持部材、例えば、上述した保持部材のうちの一つに似ている保持部材を一つだけ有するような該装置を備えておくことが可能である。
【0053】
上述したように、相互接続部は密封しなければならず、すなわち、漏れ止めになっていなければならない。したがって、国際公開第2006/109002号に記載されているように、上述したシーリング装置が備えられている該シーリングスリーブの該スロット21は、該クランピングスリーブの該クランピングスロット11から離れている該シーリングスリーブの連続領域内に位置している。したがって、前記スロット21は、該クランピングスリーブ10によって覆われ、および例えば、図1に示す領域Z内に位置している。
したがって、該シーリング装置の該タブ24、24’間に位置している該ノッチ23全体の部分は、該クランピングスリーブ10によって覆われ、また、該二つのスリーブは、一緒に押圧されるため、確実に密封される。該保持部材は、該舌片20の該縁部22Aと該タブ24との間の接触面、および該舌片20の該縁部22Bと該タブ24’との間の接触面によって形成された該二つのシーリング装置間に軸方向に配置されている。したがって、該管1および2の該穴1Aおよび2Aもまた、該二つのシーリング装置の間に位置しており、それによって、該管の間の何らかの漏れは、前記シーリング装置のそれぞれによって画定された軸方向セグメント内に閉じ込められる。そのため、本明細書の該事前取付けは、該二つの管の該相互接続の密封に対して悪影響を及ぼさない。
【0054】
以下、変形実施形態を示す図5および図6の説明を続ける。この変形例は、この実施例において、符号120で示す該シーリングスリーブの造形のみが、図1から図4に示す変形例と異なっている。このシーリングスリーブ120の場合、該シーリング装置は、上述したものと似ている。しかし、この変形例では、該保持部材は、前記スリーブのスロット121から離れている該シーリングスリーブの領域に配置される。図5は、前記スロットの縁部の一方を画定するシーリング舌片122を示す。該保持部材は、それ自体が内部タブ130Aおよび130Bに形成された止め具132Aおよび132Bによって形成され、これらの止め具は、上記の実施形態と同様に、切り抜かれて起き上がらせた舌片の形態になっている前記止め具を明確に構成するように形成された該切り抜き部の形状、例えば、半円形に相当する自由縁部132’Aおよび132’Bによって形成された、軸方向に凸状になっている面も有している。該内部タブ130Aおよび130Bは、該シーリングスリーブ120の切り抜き部121Aおよび121Bによって形成され、および内側に戻して折り曲げられている。したがって、これらの内部タブは、その軸方向スロット121sから離れている該スリーブ120の壁の部分に形成されていることを除いて、図1から図4に示す該変形例のものとほぼ同一である。また、図5は、該管のための当接面を形成するために、前記内部タブのベース部に形成されたステップ130’Aおよび130’Bも示している。止め具132Aおよび132Bは、図1から図4に示す該変形例の場合と同様に、該保持部材が、該シーリング装置が軸方向に画定している空間内のいかなる漏れも閉じ込める該シーリング装置の間に軸方向に配置されるように、該シーリング舌片122の側縁部122Aおよび122B間に軸方向に配置されている。
【0055】
上述した変形例において、該保持面は、管1または2の穴1Aまたは2Aの縁部に形成されている。また、該保持面は、該管の内側面から後退している、および該保持止め具が係合することになっているセットバックの縁部にも形成することができる。
【0056】
以下、シーリングに影響を及ぼす穴の縁部に形成されている保持部材である変形例の図7および図8を参照して説明を続ける。図7には、該二つの管201および202が、シーリングスリーブ220に嵌合して係合される前の該二つの管が図示されている。クランピングスリーブは図示されていないが、該クランピングスリーブは、上述したクランピングスリーブ10と同一であってもよい。該シーリングスリーブ220には、上述したものと似ているシーリング装置を有するスロット221が設けられていることが理解でき、具体的には、ノッチ223の縁部を画定するタブ224および224’を見れば分かる。また、該シーリングスリーブ220は、その外側面にボス226も有しており、これらのボスは、前記スリーブを、軸方向に固定保持できるように、および該クランピングスリーブ内で回転できるように、図2に関連して説明したボス26と似ている。また、該シーリングスリーブ220に、この実施例では、円形の穴である二つの穴230Aおよび230Bが設けられていることも図を見て分かる。管201および202に関しては、それらの管には、図8に示す事前取付け状態において、該シーリングスリーブの該穴230Aおよび230Bに係合することになる止め具201’Aおよび202’Aが設けられている。止め具201’Aおよび202’Aは、径方向外側に突出している。この実施例では、該止め具は、該管から切り抜かれ、そのため、軸方向に凸状になっており、かつ該穴230Aおよび230Bの丸みの付いた縁部と協働する縁部201”Aおよび202”Aを有している舌片の形態で実施されている。したがって、上述した変形例の場合と同様に、該管および該シーリングスリーブの回転時の相対運動は、該保持部材と該保持面との軸方向の協働保持を止めさせることを可能にする。この実施例では、該止め具201’Aおよび202’Aは、該管の部分に形成されており、それらの部分は、それぞれ符号241および242で示され、および軸方向スロット241’、242’間に画定されている。これらの軸方向スロットは、該管の相互に対向する自由端において開口している。各止め具は、言うなれば、前記軸方向スロットによって画定された該軸方向タブ241および242のそれぞれに形成されているため、前記軸方向タブが、ある程度、径方向に弾性変形することが可能になっている。このことは、該管を該シーリングスリーブ220に嵌合して係合したときに、前記止め具が、上述した軸方向タブ241および242の弾性変形性の影響下で、開口部230Aおよび230Bにスナップ留めするまで、該止め具201’Aおよび202’Aを該シーリングスリーブ220内に進入させることができるように、該軸方向タブを内側に引っ込めることを可能にしている。この実施例では、該保持部材は、該穴230Aおよび230Bの後縁232Aおよび232Bによって形成されている。該シーリングスリーブの該ボス233の内側面は、該管のための当接部として機能することができる。
【0057】
以下、図9を参照して、該保持部材が、該クランピングスリーブ310によって担持されている別の変形例について説明する。図9は、該クランピングスリーブ310と、該シーリングスリーブ320と、該管301および302とを、該クランピングスリーブの該軸方向スロット311を通る軸方向面の部分断面図で示し、該スリーブの締付けラグ314Aおよび314Bが示されており、逆に、該シーリングスリーブ320の該軸方向スロットおよび該シーリング装置は、図9に図示されていない。該管は、図1から図4に示すものと同一であってもよく、また、それらの図と同様に、該管には、それぞれ穴301Aおよび302Aが設けられ、これらの穴の前縁301’Aおよび302’Aは、保持面を構成している。該保持部材は、図1から図6に示す該変形例のものと同様であり、したがって、内部タブ330Aおよび330Bから切り抜かれた舌片によって形成された止め具332Aおよび332Bの形態で実施されている。しかし、前記内側タブは、該クランピングスリーブ310の内周に固定されている保持要素329に形成されている。この要素329は、該クランピングスリーブの該内側面に押し付けられて、例えば、溶接により、または、他の何らかの適当な手段によって前記内側面に固定されたベース部329Aを有し、該内側タブは、前記ベース部329Aに対して内側に折り曲げられている。
【0058】
該シーリングスリーブは、該シーリングスリーブが該クランピングスリーブの内側に配置されたときに、該内部タブ330Aおよび330Bがそこを通るウィンドウ327を有している。それらの内部タブの外側面と、該クランピングスリーブ310の内周との間の距離Dは、図4を参照して上述した該径方向間隔Eと、該シーリングスリーブ320の厚さとの合計に実質的に等しい。したがって、一旦、該内部タブが該ウィンドウ327内に配置されると、それらの内部タブは、図1から図4、および図5および図6に示す該変形例の内部タブ30Aおよび30B、または、内部タブ130Aおよび130Bと同じように、該シーリングスリーブに突入する。該タブは、それらの変形例の場合と同様に、該事前取付けのために導入され、該管が、一方が他方の内部にあって一緒に組付けられた該二つのスリーブから成るアセンブリ内に軸方向に挿入することが可能であり、当該挿入は、該止め具332Aおよび332Bがそれ自体を該穴301Aおよび302Aの中に見出すまで、それらの止め具を引っ込めさせる。該内部タブ330Aおよび330Bは、該管の該端部のための当接面として機能することができる実質的に径方向の壁部330’Aおよび330’Bを形成する折り返し部を介して、それらのベース部329Aにおいて相互接続される。
【0059】
必然的に、該管を保持するように作用するすべての手段、すなわち、該保持部材、該ウィンドウ327および穴301Aおよび302Aは、前記スリーブの該壁部によって閉塞される該クランピングスリーブ310の領域内に位置し、それによって、前記領域における密封を確実にしている。さらに、および先行の図の場合と同様に、該密封手段が設けられている該シーリングスリーブの該軸方向スロットもまた、その壁部によって閉塞されている該クランピングスリーブの領域内に位置している。該ウィンドウ327は別として、該シーリングスリーブ320は、国際公開第2006/109002号によって開示されている該シーリングスリーブと類似していてもよい。
【0060】
先行の図に示されている該変形例の場合と同様に、該管の両方を保持するように作用する二つの保持部材332Aおよび332Bが記載されているが、どちらの取付け方向が選択されるかにより、前記二つの保持部材の一方または他方と協働することができる保持面を有するように、該管の一方のみに装備することが可能であり、あるいは、例えば、図9を参照して説明したタイプの保持部材を一つだけ有するように、該クランピングスリーブを装備することも可能である。
【0061】
保持止め具332Aおよび332Bは、丸みの付いた切り抜き部から形成され、そのため、該クランピングスリーブと該管とが、互いに対して回転して動かされることにより、取外しが行われることを可能にするように、保持面と協働することができるカム面を有していることに留意すべきである。
【0062】
上述した変形例のうちのいずれか一つにおいて、該保持部材の位置を示す恒久的マーカーを有するように、該連結装置を装備することが可能である。したがって、該クランピングスリーブ10が、その軸方向端部に二つのマーカー15Aおよび15Bを有していることが図1を見て分かる。これらのマーカーは、該保持部材32Aおよび32Bの該位置と軸方向に位置合わせされ、この位置は、一旦、該シーリングスリーブが該クランピングスリーブ内に存在すれば決められることが思い出され、該シーリングスリーブは、上述したように、該クランピングスリーブ10の内側で回転して固定保持される。このことは、該管が該装置に嵌合して係合されている間に、該保持面が、該保持部材に対して角度的に正しく配置されるように、およびこれらの要素が互いに正確に協働することを確実にするために、穴1Aおよび2Aを、該マーカー15Aおよび15Bのそれぞれ一方と位置合わせすることを可能にしている。
【0063】
該マーカーは、任意の適当な形態で、例えば、ノッチ、ボス、カラーのライン等で実施することができる。
【0064】
該シーリングスリーブの該穴230Aおよび230Bと軸方向に位置合わせされることにより、同じタイプのマーカーを、図7および図8の変形例に設けてもよい。
【0065】
図9は、該止め具332Aおよび332Bと位置合わせされた、このようなマーカー315Aおよび315Bの該位置も図示している。
【0066】
さらに、該保持面の該位置を示す外部マーカーを有するように、該管を装備することも可能である。したがって、図1および図2は、このような管1用のマーカー5Aおよび管2用のマーカー5Bを図示している。これらのマーカーは、該管が該連結装置に嵌合して係合されたときに、依然として目で見える状態であるように、該管の該端部から離れて形成されている。該マーカー5Aおよび5Bが該マーカー15Aおよび15Bと位置合わせされると、取付け人は、該管が、該装置に正しく位置決めされたことを認識する。マーカー5Aおよび5Bは、任意の適当な方法で、例えば、ボスにより、セットバックにより、または、実際には、色でマーキングすることにより、実施することができる。このようなマーカー205Aおよび205B、およびマーカー305Aおよび305Bが、それぞれ図7および図9にも図示されている。
【0067】
上述したさまざまな変形例において、該保持部材と該保持面は、弾性的なスナップ留めまたはクリップ留めによって協働する。より正確に言えば、図1から図6および図9に示す変形例において、該シーリングスリーブにより、または、該クランピングスリーブによって担持された該保持部材は、該管(または、少なくとも一方の管)を、該連結装置に挿入できるように、弾性的に引っ込められ、および該保持面に当たって保持されるように、それらの自由形状を再びとる。図7および図8に示す変形例においては、該管(または、一方の管)が、その後、該保持部材を構成する該穴に戻って引っ掛かるように、該連結装置に挿入されている間、該管によって担持された該保持面は弾性的に引っ込む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9