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  • 特許-外壁石綿除去強力吸引サンダー工法 図1
  • 特許-外壁石綿除去強力吸引サンダー工法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-08
(45)【発行日】2022-09-16
(54)【発明の名称】外壁石綿除去強力吸引サンダー工法
(51)【国際特許分類】
   E04G 23/02 20060101AFI20220909BHJP
【FI】
E04G23/02 Z
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021138645
(22)【出願日】2021-08-27
【審査請求日】2022-04-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517452316
【氏名又は名称】有限会社エスケイエスカンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100173934
【弁理士】
【氏名又は名称】久米 輝代
(72)【発明者】
【氏名】棹本 延久
【審査官】清水 督史
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-041303(JP,A)
【文献】特開平01-268964(JP,A)
【文献】特開2015-004223(JP,A)
【文献】特開平03-235877(JP,A)
【文献】特開2001-018173(JP,A)
【文献】特開2008-183497(JP,A)
【文献】特開2012-035387(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 23/02
B24B 55/00-55/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建造物の外壁における石綿を除去する外壁石綿除去強力吸引サンダー工法であって、
前記外壁における石綿を除去する作業者が把持して使用する乾式の吸引サンダーと、
前記吸引サンダーに接続された静電気防止吸引ホースと、
前記静電気防止吸引ホースに接続されたホース接続器と、
前記ホース接続器に接続された複数本の粉塵水吸引ホースと、
前記粉塵水吸引ホースのそれぞれに接続された前記粉塵水吸引ホースの本数と同じ数の複数台の吸引車と、
を備えた外壁石綿除去強力吸引サンダー装置において、
前記ホース接続器には、水道からの水を吸入する水道ホースも接続されているとともに、前記複数本の粉塵水吸引ホースを接続するための接続口が複数設けられており、
前記複数本の粉塵水吸引ホースのそれぞれは、前記ホース接続器を介して、前記静電気防止吸引ホースと接続されており、
前記吸引サンダーが使用されることにより前記建造物の外壁から除去され、前記静電気防止吸引ホースを通って運ばれてきた石綿は、前記ホース接続器において前記水道ホースから吸入された前記水と混合され、粉塵水となって前記複数本の粉塵水吸引ホースを通って前記複数台の吸引車に運ばれる
ことを特徴とする外壁石綿除去強力吸引サンダー工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、外壁に石綿が使用されている集合住宅、倉庫、学校校舎等の建造物における、外壁の石綿(石綿含有塗膜も含む)を除去する際に用いられる外壁石綿除去強力吸引サンダー工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から使用されてきた石綿は、耐久性、耐熱性、電気絶縁性等の特性が非常に優れている上に安価であるため、建設資材、電気製品、自動車部品等、様々な用途に広く使用されてきた。しかし、空気中に飛散した石綿が肺に吸収されると、約20~40年の潜伏期間を経た後に、肺がんや中皮腫等の疾病を引き起こす可能性があることから、1975年以降においては、吹き付け石綿工法が禁止され、さらに、2004年には石綿製品の製造等が原則禁止、また、2006年には石綿および石綿をその重量の0.1%を超えて含有するすべての石綿含有製品の製造等が原則禁止され、現在に至っている。
【0003】
しかし、1970年よりも前に建築された建造物の多くは、主に断熱保熱を目的に石綿が大量に使用され、その石綿を使用した建造物の耐用期限が近年に本格的に到来することから、構造物解体、改修工事時における現場や周辺地域に対して石綿公害が懸念されるとともに、その撤去作業の工法が重要視されている。
【0004】
建造物の劣化部の除去工法としては、サンダー工法、超音波ケレン工法、高圧水洗浄工法、ウォータージェット工法などが知られているが、このうちサンダー工法は、既存塗膜や素地の劣化部分のみを除去する際に、一般的に最も多く使用されている工法である。この際、粉塵等が舞わないようにするために、従来では、例えば特許文献1に示すように、掃除機のような集塵装置(集塵バッグに粉塵等を排出することができる集塵装置)が連結されているサンダーを用いて、吸引しながら外壁の石綿や石綿塗膜等を削って除去する方法が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平10-264027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば特許文献1に示すような従来のサンダー工法では、100V,15Aのモーター駆動で吸引力が約0.03m/分であるため吸引力が弱く、結局のところ粉塵が舞う等のトラブルがあり、また、集塵バッグの取り換え時に粉塵が舞ってしまう可能性が高く、環境や人体に影響を及ぼしてしまうおそれがある、という課題があった。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、建造物における外壁の石綿除去を行う際に、手軽な吸引サンダーを使用しながら、強力な吸引力で粉塵が舞うことがなく、環境や人体に影響を及ぼすおそれのない外壁石綿除去強力吸引サンダー工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、この発明は、建造物の外壁における石綿を除去する外壁石綿除去強力吸引サンダー工法であって、前記外壁における石綿を除去する作業者が把持して使用する乾式の吸引サンダーと、前記吸引サンダーに接続された静電気防止吸引ホースと、前記静電気防止吸引ホースに接続されたホース接続器と、前記ホース接続器に接続された複数本の粉塵水吸引ホースと、前記粉塵水吸引ホースのそれぞれに接続された前記粉塵水吸引ホースの本数と同じ数の複数台の吸引車と、を備えた外壁石綿除去強力吸引サンダー装置において、前記ホース接続器には、水道からの水を吸入する水道ホースも接続されているとともに、前記複数本の粉塵水吸引ホースを接続するための接続口が複数設けられており、前記複数本の粉塵水吸引ホースのそれぞれは、前記ホース接続器を介して、前記静電気防止吸引ホースと接続されており、前記吸引サンダーが使用されることにより前記建造物の外壁から除去され、前記静電気防止吸引ホースを通って運ばれてきた石綿は、前記ホース接続器において前記水道ホースから吸入された前記水と混合され、粉塵水となって前記複数本の粉塵水吸引ホースを通って前記複数台の吸引車に運ばれることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
この発明の外壁石綿除去強力吸引サンダー工法によれば、手軽な吸引サンダーを使用しながら、粉塵水として強力な吸引力で吸引することができるので、粉塵の吸引漏れがなく、環境や人体への影響をなくすことができる。また、強力吸引車に粉塵水吸引ホースを直接つないで強力吸引しているので、吸引力が落ちることがなく、養生も不要で、集塵バッグの交換作業も不要であり、作業の円滑性、粉塵の抑制、環境や人体への影響がない、コストダウンをはかることができる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】建造物に対する一般的な外壁石綿除去方法(サンダー工法)の概要を模式的に示す図である。
図2】建造物に対するこの発明の実施の形態1における外壁石綿除去強力吸引サンダー工法の概要を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
この発明は、外壁に石綿が使用されている集合住宅、倉庫、学校校舎等の建造物における、外壁の石綿(石綿含有塗膜も含む)を除去する際に用いられる外壁石綿除去強力吸引サンダー工法に関するものである。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1は、建造物(集合住宅、倉庫、学校校舎等)に対する一般的な外壁石綿除去方法(サンダー工法)の概要を模式的に示す図である。建造物1の外壁における石綿除去を行う方法としては、様々な手法(工法)が採用されているが、作業者が把持して手軽に使用することができるサンダー工法が用いられることが多い。この際、図1(a)に示すように、通常は、外壁10を覆うような養生2を施し、作業者3が吸引サンダー4を用いて、外壁10の石綿除去を行う。図1(b)は、作業者3と吸引サンダー4の部分を拡大した一部拡大図である。
【0013】
図1(b)に示すように、一般的な吸引サンダー4には、吸引ホース5が接続され、その先には小型の掃除機のような集塵装置6が接続されている。すなわち、この吸引サンダー4と、吸引ホース5と、集塵装置6により、外壁石綿除去吸引サンダー装置が構成されている。そして、集塵装置6の内部には、集塵バッグ(図示せず)が設置されており、作業者3が吸引サンダー4を用いて外壁10の石綿除去作業を行うと、除去された石綿が集塵バッグに吸引されて溜まっていくようになっている。このような従来の外壁石綿除去吸引サンダー装置を用いたサンダー工法によれば、作業者3が細かく外壁10の石綿除去や石綿含有塗膜除去を行うことができるので、手軽にきめ細かい処理を行うことができるというメリットがあり、既存塗膜や素地の劣化部分のみを除去する際に、一般的に最も多く使用されている工法である。
【0014】
しかし、図1に示すような従来のサンダー工法では、100V,15Aのモーター駆動で吸引力が約0.03m/分であるため吸引力が弱く、結局のところ粉塵が舞う等のトラブルがあり、また、集塵バッグがいっぱいになって取り換える時に粉塵が舞ってしまう可能性が高く、環境や人体に影響を及ぼしてしまうおそれがある、という問題があった。
【0015】
そのため、養生2を施すことなく作業を行うことはできず、その分の手間がかかってしまうという問題もあった。また、養生2を施して作業を行う場合、養生2に穴が開いたり、風で養生2が飛んでしまったり破けたりするという不具合が発生することもあった。
【0016】
そこで、この発明では、上記のような問題を解決するために、建造物における外壁の石綿除去を行う際に、手軽な吸引サンダーを使用しながら、強力な吸引力で粉塵が舞うことがなく、環境や人体に影響を及ぼすおそれのない外壁石綿除去強力吸引サンダー工法を提供するものである。
【0017】
実施の形態1.
図2は、建造物(集合住宅、倉庫、学校校舎等)に対するこの発明の実施の形態1における外壁石綿除去強力吸引サンダー工法の概要を模式的に示す図である。このこの発明の実施の形態1における外壁石綿除去強力吸引サンダー工法は、建造物1の外壁10における石綿を除去する外壁石綿除去強力吸引サンダー工法であって、図2に示すように、建造物1の外壁10における石綿の除去を行う場合に、その外壁10を覆うような養生(図1に示す養生2参照)を施す必要がない。
【0018】
そして、図2に示すように、作業者3が一般的な吸引サンダー11を用いて外壁の石綿除去を行うことについては、従来と同様であるが、この発明の実施の形態1における吸引サンダー11には、静電気防止吸引ホース12が接続されている。これは、吸引サンダー11は一般的な乾式の吸引サンダーであるため、強力吸引すると、吸引中にホース内部が乾燥し、通常のホースでは静電気が滞留し、作業者3が静電気により作業ができない、という不具合が起こるので、これを解消するために、静電気防止吸引ホース12を取り付け、静電気防止の対策を取るものである。
【0019】
すなわち、吸引サンダー11は、建造物1の外壁10における石綿を除去する作業者が把持して使用する一般的な乾式の吸引サンダーであり、静電気防止吸引ホース12は、吸引サンダー11に接続されている。
【0020】
さらに、その静電気防止吸引ホース12には、ホース接続器13を介して、少なくとも1本の粉塵水吸引ホース14が接続され、強力吸引車15に接続されている。また、ホース接続器13には、水道からの水を吸入する水道ホース23も接続されており、吸引サンダー11により除去され、静電気防止吸引ホース12を通って運ばれてきた石綿は、ホース接続器13において、水道ホース23から吸入された水道の水と混合され、粉塵水となって粉塵水吸引ホース14を通って強力吸引車15に運ばれる。
【0021】
そして、上記のように、ホース接続器13において水道ホース23を介して水道からの水を吸入することにより、吸引サンダー11により除去された石綿(粉塵)に、途中で水道の水を散布しながら、粉塵水として強力吸引車15に吸引することになるため、ホースの中の粉塵を抑制することができる、という効果がある。
【0022】
また、図2に示す例では、ホース接続器13に1本の粉塵水吸引ホース14が接続され、1台の強力吸引車15に接続されている状態が示されているが、ホース接続器13には、粉塵水吸引ホース14を接続するための接続口が複数設けられており、この実施の形態1では、他に4本の粉塵水吸引ホース14が接続できるようになっている。すなわち、合計で5本の粉塵水吸引ホース14が接続できるようになっており、5台の強力吸引車15で粉塵水を吸引することができる。なお、粉塵水吸引ホース14および強力吸引車15の数は、用途に合わせて適宜調整すればよいことは言うまでもないが、この実施の形態1では、4本の粉塵水吸引ホース14および4台の強力吸引車15が接続されているものとして説明する。
【0023】
すなわち、ホース接続器13は、静電気防止吸引ホース12に接続されており、そのホース接続器13には少なくとも1本の粉塵水吸引ホース14が接続されている。
また、強力吸引車15は、1本の粉塵水吸引ホース14に1台接続されるので、ホース接続器13に接続された粉塵水吸引ホース14が複数本ある場合には、強力吸引車15も、その粉塵水吸引ホース14と同じ数だけ設置される。
【0024】
このように、この発明の実施の形態1における外壁石綿除去強力吸引サンダー工法は、外壁10における石綿を除去する作業者3が把持して使用する乾式の吸引サンダー11と、吸引サンダー11に接続された静電気防止吸引ホース12と、静電気防止吸引ホース12に接続されたホース接続器13と、ホース接続器13に接続された少なくとも1本の粉塵水吸引ホース14と、粉塵水吸引ホース14に接続された強力吸引車15と、を備えた外壁石綿除去強力吸引サンダー装置を用いる外壁石綿除去強力吸引サンダー工法である。
【0025】
そして、作業者3が吸引サンダー11を用いて外壁10の石綿除去を行った場合、1台の強力吸引車15あたり約10m/分の強力な吸引力で、除去された石綿を吸引することができる。これは、従来のサンダー工法における吸引力(約0.03m/分)に比べると約300倍の強力な吸引力であり、このような強力な吸引力で、除去された石綿を吸引することができ、かつ、外部に粉塵等を飛散させることがない、というメリットがある。なお、この実施の形態1では、強力吸引車15が4台接続されているため合計で約40m/分の強力な吸引力で、除去された石綿を吸引することができるので、より強力に吸引され、かつ、外部に粉塵等を飛散させることがない。
【0026】
すなわち、この発明の実施の形態1における外壁石綿除去強力吸引サンダー工法は、建造物1の外壁10における石綿を除去する外壁石綿除去強力吸引サンダー工法であって、外壁10における石綿を除去する作業者3が把持して使用する乾式の吸引サンダー11と、吸引サンダー11に接続された静電気防止吸引ホース12と、静電気防止吸引ホース12に接続されたホース接続器13と、ホース接続器13に接続された少なくとも1本の粉塵水吸引ホース14と、粉塵水吸引ホース14に接続された強力吸引車15と、を備えた外壁石綿除去強力吸引サンダー装置において、ホース接続器13には、水道からの水を吸入する水道ホース23も接続されているとともに、粉塵水吸引ホース14を接続するための接続口が設けられており、粉塵水吸引ホース14は、ホース接続器13を介して、静電気防止吸引ホース12と接続されており、吸引サンダー11が使用されることにより建造物1の外壁10から除去され、静電気防止吸引ホース12を通って運ばれてきた石綿は、ホース接続器13において水道ホース23から吸入された水と混合され、粉塵水となって粉塵水吸引ホース14を通って強力吸引車15に運ばれるものである。
【0027】
また、それぞれの強力吸引車15にはさらに、排気ホース16、排気中間タンク17、集塵機ホース18、および、ヘパフィルター20付きの負圧集塵機19が接続されている。すなわち、この発明の実施の形態1における外壁石綿除去強力吸引サンダー装置では、さらに、強力吸引車15に接続された排気ホース16と、排気ホース16に接続された排気中間タンク17と、排気中間タンク17に接続された集塵機ホース18と、集塵機ホース18に接続された、ヘパフィルター20付きの負圧集塵機19と、を備えている。
【0028】
通常、強力吸引車15には、キャッチャ(図示せず)が取り付けられており、吸引した粉塵水を濾過して上方に排気する流れとなっているため、粉塵が排気口まで上がってくることはなく、粉塵が飛散するおそれはないが、このようにヘパフィルター20付きの負圧集塵機19まで備えるようにすれば、さらに安全である。
【0029】
つまり、集塵機ホース18、ヘパフィルター20付きの負圧集塵機19が接続されていることにより、万一、強力吸引車15が粉塵水を吸引した際に排気口から外部に粉塵が排出されるようなことが起こったとしても、その粉塵が飛散することをおさえることができるので、より安全に作業を行うことができ、環境測定基準が厳しい場所においてもしっかりとした粉塵対策をとって対応することができる。なお、この実施の形態1における外壁石綿除去強力吸引サンダー工法での強力吸引については、環境測定による分析も行っており、環境測定基準が厳しい場所であってもまったく問題なく処理することができることが確認できている。
【0030】
また、強力吸引車15により吸引された粉塵水は、排気ホース16を通って排気中間タンク17に回収されるので、これをベッセルタンク(図示せず)にあけて、水処理して産業廃棄物として処理することができる。なお、この水処理については、公知の技術であるため、図示および説明を省略する。
【0031】
通常、建造物1の外壁10における石綿を除去する作業を行う場所は様々であり、外壁10が水道から遠い位置にあるため、ウォータージェット方式などを用いることができないような場所や、狭い場所で大掛かりな装置を設置できない場合なども多いが、この発明の実施の形態1における外壁石綿除去強力吸引サンダー工法によれば、作業者3は一般的な吸引サンダー11を用いて手軽に操作性よく作業をすることができる上に、ホース接続器13と強力吸引車15はどこへでも移動させることができるので、ホースの引き回しさえできればどのような場所であっても、強力な吸引力で粉塵水という形で石綿を吸引することができる。
【0032】
以上のように、この発明の実施の形態1における外壁石綿除去強力吸引サンダー工法によれば、手軽な吸引サンダーを使用しながら、粉塵水として強力な吸引力で吸引することができるので、粉塵の吸引漏れがなく、粉塵が舞う等のトラブルが発生しないので、環境や人体への影響をなくすことができる。また、強力吸引車に粉塵水吸引ホースを直接つないで強力吸引しているので、吸引力が落ちることがなく、養生も不要で、集塵バッグの交換作業も不要であり、作業の円滑性、粉塵の抑制、環境や人体への影響がない、コストダウンをはかることができる等の優れた効果を奏するものである。
【0033】
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0034】
1 建造物
2 養生
3 作業者
4,11 吸引サンダー(乾式の吸引サンダー)
5 吸引ホース
6 集塵装置
10 外壁(建造物1の外壁)
12 静電気防止吸引ホ-ス
13 ホース接続器
14 粉塵水吸引ホース
15 強力吸引車
16 排気ホ-ス
17 排気中間タンク
18 集塵機ホ-ス
19 負圧集塵機
20 ヘパヒルター
23 水道ホース

【要約】
【課題】建造物における外壁の石綿除去を行う際に、手軽な吸引サンダーを使用しながら、強力な吸引力で粉塵が舞うことがなく、環境や人体に影響を及ぼすおそれのない外壁石綿除去強力吸引サンダー工法を提供する。
【解決手段】作業者が把持して使用する吸引サンダー11と、吸引サンダー11に接続された静電気防止吸引ホース12と、静電気防止吸引ホース12に、ホース接続器13を介して接続された粉塵水吸引ホース14と、粉塵水吸引ホース14に接続された強力吸引車15と、を備え、ホース接続器13には水道からの水を吸入する水道ホース23も接続されており、吸引サンダー11が使用されることにより建造物1の外壁10から除去され、運ばれてきた石綿は、ホース接続器13において吸入された水と混合され、粉塵水となって粉塵水吸引ホース14を通って強力吸引車15に運ばれる。
【選択図】図2

図1
図2