(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-08
(45)【発行日】2022-09-16
(54)【発明の名称】2本針本縫ミシン
(51)【国際特許分類】
D05B 1/12 20060101AFI20220909BHJP
D05B 73/06 20060101ALI20220909BHJP
【FI】
D05B1/12 Z
D05B73/06
(21)【出願番号】P 2020525199
(86)(22)【出願日】2018-06-22
(86)【国際出願番号】 JP2018023816
(87)【国際公開番号】W WO2019244342
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2021-06-03
(73)【特許権者】
【識別番号】503421830
【氏名又は名称】株式会社テクニカ
(74)【代理人】
【識別番号】100165423
【氏名又は名称】大竹 雅久
(72)【発明者】
【氏名】荒井 武夫
【審査官】▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】特開昭60-185584(JP,A)
【文献】特開2010-115359(JP,A)
【文献】特開平6-134166(JP,A)
【文献】特開平11-235492(JP,A)
【文献】特開平4-24804(JP,A)
【文献】米国特許第3875877(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D05B 1/12
D05B 73/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
布送り方向に対して左右方向に所定の間隔を設けて配置されて上下方向に往復移動する一対の針と、
一対の前記針にそれぞれ対応して配置されて、上下方向に延在する釜軸を中心に回転して前記針によって形成される上糸のループを捕捉する一対のループ捕捉器と、
前記針及び前記ループ捕捉器よりも布送り方向の手前に配置されて左右方向に延在し、前記針を駆動する主軸に連動して回転する下軸と、
布送り方向に延在して前記下軸及び前記釜軸に対して動力伝達可能に連結されて回転する連結軸と、を有し、
前記ループ捕捉器は、前記下軸の回転動力が前記連結軸を介して前記釜軸に伝達されることにより前記針の上下動に連動して回転駆動されることを特徴とする2本針本縫ミシン。
【請求項2】
内部に前記下軸が配設されたベッド部と、
前記ベッド部から上方に向かって立設された支柱部と、
前記支柱部の上部に設けられて左右方向に延在し内部に前記主軸が配設された上腕部と、
前記上腕部の先端近傍に設けられて前記針が配置された顎部と、を有し、
前記ベッド部には、前記下軸が配設されたベッド前部から布送り方向に延設されて前記顎部の下方に達する下腕部が形成され、
前記下腕部の内部に前記連結軸が配設され、前記下腕部の先端近傍に前記ループ捕捉器が配設されたことを特徴とする請求項1に記載の2本針本縫ミシン。
【請求項3】
前記連結軸は、歯車を介して前記下軸及び前記釜軸に連結されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の2本針本縫ミシン。
【請求項4】
前記連結軸は、前記下軸に連結された駆動軸部と、前記釜軸に連結された従動軸部と、前記駆動軸部と前記従動軸部を軸相対角度可変に連結する継手部と、を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の2本針本縫ミシン。
【請求項5】
前記ループ捕捉器がそれぞれ配置されて少なくとも一方が移動自在に構成された一対の釜受ブロックと、
一対の前記釜受ブロックの配置間隔を狭める方向に付勢する付勢手段と、
一対の前記釜受ブロックの配置間隔を調整する調整手段と、を有し、
一対の前記ループ捕捉器は、配置間隔が変更自在であることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の2本針本縫ミシン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2本針本縫ミシンに関し、特に、筒状物の縫製に好適な2本針本縫ミシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、2本の針と、それら2本の針にそれぞれ対応して配置されるループ捕捉器を備え、これら2本の針と2つのループ捕捉器との協働により2列の本縫い縫い目を形成する2本針本縫ミシンが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
【0003】
この種の2本針本縫ミシンでは、上腕部に2本の針を上下動させるための主軸を備え、ベッド部に2つのループ捕捉器を回転させるための下軸を備えている。下軸は、主軸が設けられる上腕部の下方に設けられ、主軸と略平行に、布送り方向に対して略直交するよう配置されており、主軸に連結されて回転する。
【0004】
ループ捕捉器は、それぞれの回転軸である釜軸が略垂直になるよう、2本の針が設けられる顎部の下方のベッド部に設けられている。下軸と釜軸は、例えば、特許文献1に開示されているように、スパイラルギア等を介して動力伝達可能に連結されている。これにより、2つのループ捕捉器は、上下動する2つの針に連動して回転する。
【0005】
また、他の従来技術として、筒状物の縫製に用いられる筒状物縫製専用の環縫ミシンが知られている(例えば、特許文献3)。
この種の環縫ミシンのベッド部には、上腕部と略直交するよう布送り方向に延出される下腕部が形成されている。下腕部は、針が配置される顎部の下方まで延在し、下腕部の先端近傍には、針に対応して配置される針案内部材や糸を捕捉するルーパ、布を送るための送り歯等が設けられる。
【0006】
このような構成により、下腕部を包み込むように生地を筒状に丸めて、その筒状に丸められた生地の軸方向に沿った対向する辺同士を縫合することにより、筒状物を容易に縫製することができる。即ち、筒状物縫製専用の環縫ミシンによれば、筒状物をその軸方向に沿って縫製することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開昭60-185584号公報
【文献】特開2003-111991号公報
【文献】特開平4-24084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示された従来技術の2本針本縫ミシンは、筒状物の縫製が困難であるとういう問題点があった。
【0009】
詳述すると、上記した従来技術の2本針本縫ミシンでは、ループ捕捉器を回転させるための下軸が上腕部の略真下に設けられており、ベッドが略矩形状に形成されている。そのため、比較的径の小さい筒状物、例えば衣類の袖部等、を縫製する場合において、生地がベッドに当たってしまうため、筒状に丸められた生地の縫合すべき箇所を、針の下方の所定の位置に送ることができなかった。
【0010】
これに対し、特許文献3に開示された二重環縫腕ミシンのような筒状物縫製専用の環縫ミシンでは、衣類の袖部等の比較的小径の筒状物を縫製することが可能である。しかしながら、この種の環縫ミシンは、環縫いによって生地を縫着するものであり、これによって形成される縫い目は、環縫いの縫い目である。即ち、この種の環縫ミシンでは、本縫いの縫い目を形成することができなかった。また、従来、本縫いによって筒状物を縫製することが可能な筒状物縫製専用の2本針本縫ミシンは存在しなかった。
【0011】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、筒状に丸められた生地を2列の本縫いによって容易に縫合することができる筒状物の縫製に好適な2本針本縫ミシンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の2本針本縫ミシンは、布送り方向に対して左右方向に所定の間隔を設けて配置されて上下方向に往復移動する一対の針と、一対の前記針にそれぞれ対応して配置されて、上下方向に延在する釜軸を中心に回転して前記針によって形成される上糸のループを捕捉する一対のループ捕捉器と、前記針及び前記ループ捕捉器よりも布送り方向の手前に配置されて左右方向に延在し、前記針を駆動する主軸に連動して回転する下軸と、布送り方向に延在して前記下軸及び前記釜軸に対して動力伝達可能に連結されて回転する連結軸と、を有し、前記ループ捕捉器は、前記下軸の回転動力が前記連結軸を介して前記釜軸に伝達されることにより前記針の上下動に連動して回転駆動されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の2本針本縫ミシンによれば、一対の針と、一対の針にそれぞれ対応して配置される一対のループ捕捉器と、を有し、ループ捕捉器は、上下方向に延在する釜軸を中心に回転するよう構成されている。針及びループ捕捉器よりも布送り方向の手前には、左右方向に延在して、針を駆動する主軸に連動して回転する下軸が設けられている。また、下軸と釜軸との間には、布送り方向に延在して下軸及び釜軸に対して動力伝達可能に連結されて回転する連結軸が設けられている。このような構成により、下軸の回転動力が連結軸を介して釜軸に伝達され、ループ捕捉器は、針の上下動に連動して回転駆動される。そして、一対のループ捕捉器は、一対の針によって形成される上糸のループをそれぞれ捕捉する。これにより、2列の本縫い縫い目が形成される。
【0014】
上記のとおり、本発明の2本針本縫ミシンでは、ループ捕捉器を回転させるための下軸が針及びループ捕捉器よりも布送り方向の手前に設けられており、布送り方向に延在する連結軸を介してループ捕捉器が回転駆動される。そのため、本発明の2本針本縫ミシンのベッド部には、生地が縫合される箇所である針及びループ捕捉器近傍に対して左右に、生地を送るための空間を確保することができる。即ち、下軸をベッド前部に配設して、下軸の後方且つ主軸の下方に生地を通過させるための空間を確保することができる。これにより、筒状物を縫製する際に、筒状に丸められて送り込まれる生地がベッド部に当たり難くなる。つまり、ベッド部が邪魔にならずに、例えば、衣類の袖部等、比較的小さい径の筒状物であっても容易に縫製することができる。このように、本発明によれば、筒状物の縫製に好適な2本針本縫ミシンが得られる。
【0015】
上記のように、本発明の2本針本縫いミシンによれば、従来は環縫いによって縫製されていた衣類の袖部等になる筒状物を、本縫いによって容易に形成することができる。このように本縫いによって形成された筒状物は、生地から露出する縫い糸が少なく、且つ縫合強度が高い。即ち、本発明の2本針本縫いミシンによれば、例えば、スポーツウエアの袖部等に好適な、丈夫で肌触りの良い本縫い縫い目の筒状物を縫製することができる。
【0016】
また、本発明の2本針本縫いミシンによれば、内部に前記下軸が配設されたベッド部と、前記ベッド部から上方に向かって立設された支柱部と、前記支柱部の上部に設けられて左右方向に延在し内部に前記主軸が配設された上腕部と、前記上腕部の先端近傍に設けられて前記針が配置された顎部と、を有し、前記ベッド部には、前記下軸が配設されたベッド前部から布送り方向に延設されて前記顎部の下方に達する下腕部が形成され、前記下腕部の内部に前記連結軸が配設され、前記下腕部の先端近傍に前記ループ捕捉器が配設されても良い。このような構成により、下腕部を包み込むように生地を筒状に丸めて、その筒状に丸められた生地の軸方向に沿って対向する辺を、針及びループ捕捉器が配置された下腕部の先端近傍に送り込むことができる。これにより、筒状に丸められた生地の対向する辺を縫合して、筒状物を容易に縫製することができる。
【0017】
また、本発明の2本針本縫いミシンによれば、前記連結軸は、歯車を介して前記下軸及び前記釜軸に連結されても良い。これにより、下軸の回転動力を効率的且つ正確に釜軸に伝達して、ループ捕捉器を高精度に回転させることができ、好適な本縫い縫い目を形成することができる。
【0018】
また、本発明の2本針本縫いミシンによれば、前記連結軸は、前記下軸に連結された駆動軸部と、前記釜軸に連結された従動軸部と、前記駆動軸部と前記従動軸部を軸相対角度可変に連結する継手部と、を有しても良い。これにより、一対のループ捕捉器の配置間隔を変更しても、駆動軸部と従動軸部との軸相対角度を変更して、下軸から釜軸に回転動力を正確に伝達することができる。
【0019】
また、本発明の2本針本縫いミシンによれば、前記ループ捕捉器がそれぞれ配置されて少なくとも一方が移動自在に構成された一対の釜受ブロックと、一対の前記釜受ブロックの配置間隔を狭める方向に付勢する付勢手段と、一対の前記釜受ブロックの配置間隔を調整する調整手段と、を有し、一対の前記ループ捕捉器は、配置間隔が変更自在であっても良い。このような構成により、調整手段で一対の釜受ブロックを移動させて、一対のループ捕捉器の配置間隔を容易に広げることができる。また、調整手段によって一対の釜受ブロックの配置間隔を狭める方向に調整し、付勢手段によって一対の釜受ブロックを引き寄せることにより、一対のループ捕捉器の配置間隔を容易に狭めることができる。このように、ループ捕捉器の配置間隔を容易に調整することができ、これにより、好適な本縫い縫い目を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る2本針本縫ミシンの透視図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る2本針本縫ミシンの下腕部の先端近傍のカバー及び送り歯を外した状態を示す透視図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る2本針本縫ミシンの駆動系統の概略を示す略図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係る2本針本縫ミシンのループ捕捉器、連結軸及び下軸の配置を示す平面図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態に係る2本針本縫ミシンのループ捕捉器及び連結軸の配置を示す左側面図である。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る2本針本縫ミシンの釜受ブロックの配置を示す平面図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る2本針本縫ミシンの釜受ブロックの配置を示す背面図である。
【
図8】
図8は、本発明の実施形態に係る2本針本縫ミシンの針支持具及びその近傍を示す透視図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施形態に係る2本針本縫ミシンの針支持具及びその近傍を示す左側面断面図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態に係る2本針本縫ミシンの針支持具及びその近傍を示す正面断面図である。
【
図11】
図11は、本発明の他の実施形態に係る2本針本縫ミシンの釜受ブロックの配置を示す平面図である。
【
図12】
図12は、本発明の他の実施形態に係る2本針本縫ミシンの釜受ブロックの配置を示す背面図である。
【
図13】
図13は、本発明の他の実施形態に係る2本針本縫ミシンの釜受ブロックの配置を示す平面図である。
【
図14】
図14は、本発明の他の実施形態に係る2本針本縫ミシンの釜受ブロックの配置を示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態に係る2本針本縫ミシンを図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る2本針本縫ミシン1の透視図である。なお、以下の説明では、適宜、布送り方向の手前側を「前」、奥側を「後」と称する。また、説明で適宜用いる「左」及び「右」とは、布送り方向を向いた状態を基準とする方向である。
【0022】
2本針本縫ミシン1は、衣類の袖部等になる筒状物の縫製に好適な本縫ミシンである。
図1に示すように、2本針本縫ミシン1は、ベッド部2と、ベッド部2から上方に向かって立設された支柱部6と、支柱部6の上部に設けられた上腕部7と、上腕部7の先端近傍に設けられて針9が配置された顎部8と、を有するフレーム構成を採用している。
【0023】
ベッド部2は、図示しないミシンテーブル等に設置されて2本針本縫ミシン1を支える部分である。ベッド部2は、布送り方向、即ち前後方向に延在して上面に支柱部6が立設される基部3と、基部3の前端近傍から連続して形成されて左方向に延在するベッド前部4と、ベッド前部4の左端近傍から布送り方向、即ち後方、に向かって延設された下腕部5と、を有する。換言すれば、ベッド部2の基部3と下腕部5との間には、後方が開口する凹部67が形成されており、これにより、ベッド部2は、平面視で略凹字状の形態を成す。
【0024】
ベッド部2の上面、詳しくは基部3の後端近傍の上面には、支柱部6が立設されている。支柱部6の上端近傍には、支柱部6から連続して形成され、略水平且つ布送り方向に対して略直交するよう左右方向に延在する上腕部7が形成されている。上腕部7の内部には、針9を駆動するための後述する主軸10(
図3参照)が配設されている。
【0025】
上腕部7の先端近傍には、上腕部7から連続して下方に延設され、内部に針駆動リンク機構11(
図3参照)が配設された顎部8が形成されている。顎部8の下方には、針駆動リンク機構11に接続された一対の針9が上下方向に往復動自在に略垂直に配設されている。
【0026】
ベッド部2のベッド前部4は、上腕部7よりも前方に位置し、ベッド前部4の内部には、左右方向に延在する下軸20(
図3参照)が配設されている。ベッド前部4から後方に延びる下腕部5は、顎部8の下方にまで達しており、下腕部5の内部には、前後方向に延在する連結軸30(
図3参照)が配設されている。なお、下軸20及び連結軸30の詳細については、後述する。
【0027】
図2は、2本針本縫ミシン1の下腕部5の先端近傍のカバー及び送り歯26(
図4参照)を外した状態を示す透視図である。
図2に示すように、下腕部5の先端近傍の内部には、一対の針9にそれぞれ対応して一対のループ捕捉器40が配設されている。
【0028】
詳しくは、針9は、左右方向に所定の間隔を設けて配設されており、左側の針9Aの左側に左側のループ捕捉器40Aが、右側の針9Bの右側に右側のループ捕捉器40Bが配設されている。
【0029】
ループ捕捉器40は、下腕部5の先端部近傍に配設される左右一対の釜受ブロック50の上面にそれぞれ形成された釜受穴51内に配設され、略鉛直に延在する釜軸41(
図5参照)を有し、釜軸41を中心に回転するよう構成されている。そして、詳細については後述するが、ループ捕捉器40は、針9の上下動に連動して回転する。
【0030】
ループ捕捉器40の上部に設けられた外釜には、針9の上下動によって形成される上糸のループを捕捉するための剣先43(
図6参照)が形成されている。また、ループ捕捉器40の外釜の内部には、下糸が巻かれたボビン48が収納される内釜が配設されている。
【0031】
ループ捕捉器40が針9の上下動に連動して回転することにより、生地を貫通する針9によって生地の下方に送り込まれた上糸のループが剣先43によって捕捉される。そして、剣先43に捕捉された上糸のループは、下糸が巻かれたボビン48が収納されている内釜の下方を潜る。これにより、上糸と下糸が交差する。
【0032】
そして、内釜の下方を通過した上糸のループは、ループ捕捉器40の回転に伴って剣先43から外れ、図示しない天秤によって上糸が引き上げられることにより、上糸とその上糸に交差した下糸が生地の内部に引き締められる。これにより、2列の本縫い縫い目が形成される。
【0033】
図1を参照して説明したように、2本針本縫ミシン1のベッド部2は、平面視略凹字状で、ベッド部2には、後方に向かって延在する下腕部5が形成されている。そして、
図2に示すように、下腕部5の先端近傍にループ捕捉器40が配設されている。このような構成により、筒状物の縫製が容易になる。
【0034】
即ち、下腕部5を包み込むように生地を筒状に丸めて、その筒状に丸められた生地の軸方向に沿って対向する辺を、針9及びループ捕捉器40が配置された下腕部5の先端近傍に送り込むことができる。これにより、筒状に丸められた生地の対向する辺を縫合して、筒状物を容易に縫製することができる。
【0035】
このように、2本針本縫ミシン1によれば、従来は環縫いによって縫製されていた衣類の袖部等になる筒状物を、本縫いによって容易に形成することができる。本縫いによって形成される筒状物は、生地から露出する縫い糸が少なく、且つ縫合強度が高い。即ち、2本針本縫ミシン1によれば、例えば、ポーツウエアの袖部等に好適な、丈夫で肌触りの良い本縫い縫い目の筒状物を縫製することができる。
【0036】
図3は、2本針本縫ミシン1の駆動系統の概略を示す略図である。
図3に示すように、2本針本縫ミシン1は、針9を上下動させるための主軸10を有する。主軸10は、前述のとおり、上腕部7(
図1参照)の内部に設けられ、略水平に左右方向に延在する。
【0037】
主軸10は、タイミングベルト17及びプーリ13、16を介してモータ15に接続されており、モータ15によって回転駆動される。主軸10の左端近傍には、針駆動リンク機構11を介して針9が接続されている。これにより、針9は、主軸10の回転によって上下方向に往復移動する。なお、主軸10には、図示しない天秤がリンク機構を介して往復動するように接続されている。
【0038】
また、2本針本縫ミシン1は、ループ捕捉器40を回転させるための下軸20及び連結軸30を有する。下軸20は、タイミングベルト18及びプーリ12、21を介して、主軸10に連結されている。これにより、主軸10から下軸20に回転動力が伝達され、下軸20は、主軸10に連動して回転する。
【0039】
連結軸30は、ループ捕捉器40の釜軸41と下軸20とを動力伝達可能に連結する回転軸である。これにより、下軸20の回転動力が連結軸30を介して釜軸41に伝達され、ループ捕捉器40が回転する。なお、釜軸41は、前述のとおり、略垂直に配置された回転軸である。
【0040】
また、下軸20には、先端近傍に送り歯26が設けられた送り棒25を駆動するためのカム23が設けられている。これにより、送り歯26は、下軸20の回転によって駆動されて、所定の軌跡で、布送り方向及び上下方向に繰り返し移動する。
【0041】
図4は、2本針本縫ミシン1のループ捕捉器40、連結軸30及び下軸20の配置を示す平面図である。
図5は、2本針本縫ミシン1のループ捕捉器40及び連結軸30の配置を示す左側面図である。
【0042】
図4に示すように、下軸20は、ベッド前部4の内部に設けられ、主軸10(
図3参照)と略平行に設けられる。即ち、下軸20は、略水平で左右方向に延在する。下軸20は、例えば、滑り軸受や転がり軸受等の軸受24等を介して回転自在にベッド部2に支承されている。
【0043】
一対の連結軸30は、下腕部5の内部に配設され、左右に並んで互いに略平行に、布送り方向、即ち前後方向に延在する。即ち、連結軸30は、下軸20に対して略直交するよう設けられている。連結軸30は、例えば、滑り軸受や転がり軸受等の軸受37、38を介して回転自在にベッド部2に支承されている。
【0044】
それぞれの連結軸30の前端近傍には、歯車33が設けられており、歯車33は、下軸の左端近傍に設けられた歯車22に噛合している。一方、それぞれの連結軸30の後端近傍には、歯車34が設けられており、歯車34は、
図5に示すように、釜軸41に取り付けられた歯車42に噛合している。
【0045】
即ち、
図4及び
図5に示すように、連結軸30は、歯車22、33、34、42を介して下軸20及び釜軸41に連結されている。これにより、下軸20の回転動力を効率的且つ正確に釜軸41に伝達して、ループ捕捉器40を高精度に回転させることができ、好適な本縫い縫い目を形成することができる。
【0046】
なお、互いに略直交する下軸20から連結軸30、及び連結軸30から釜軸41への回転動力の伝達を効率的に行うために、歯車22、33、34、42としては、傘歯車や斜歯傘歯車が好ましい。
【0047】
図5に示すように、ループ捕捉器40の釜軸41は、例えば、滑り軸受や転がり軸受等の軸受44、45を介して回転自在に釜受ブロック50に支承されている。また、釜受ブロック50の釜受穴51内には、ループ捕捉器40の外釜の底部を回転移動自在に支えるスラスト軸受46が設けられている。スラスト軸受46としては、例えば、薄くて転がり抵抗の少ないニードル軸受等が好ましい。
【0048】
ループ捕捉器40と釜受ブロック50の間にスラスト軸受46が設けられることにより、ループ捕捉器40の回転抵抗が低減されると共に、歯車34と歯車42の噛合によって釜軸41に作用する下向きのスラスト力に対向してループ捕捉器40を好適に支えることができる。これにより、ループ捕捉器40の円滑且つ効率的な回転が可能となる。
【0049】
図1ないし
図5を参照して説明したとおり、本実施形態に係る2本針本縫ミシン1では、ループ捕捉器40を回転させるための下軸20が針9及びループ捕捉器40よりも前方に設けられており、前後方向に延在する連結軸30を介してループ捕捉器40が回転駆動される。
【0050】
そのため、2本針本縫ミシン1のベッド部2には、生地が縫合される箇所である針9及びループ捕捉器40近傍に対して左右に、生地を送るための空間を確保することができる。即ち、下軸20をベッド前部4に配設して、下軸20の後方且つ主軸10の下方に生地を通過させるための空間、具体的には凹部67、を確保することができる。
【0051】
このような構成により、筒状物を縫製する際に、筒状に丸められて送り込まれる生地がベッド部2に当たり難くなる。つまり、ベッド部2が邪魔にならずに、例えば、衣類の袖部等、比較的小さい径の筒状物であっても容易に縫製することができる。
【0052】
また、
図4に示すように、一対のループ捕捉器40の間には、縫合される生地を後方に向かって送るための送り歯26が配置されている。送り歯26は、一対の連結軸30の間に配置されて前後方向に延在する送り棒25の後端近傍に固定されている。送り棒25は、前後方向に摺動可能且つ上下方向に揺動可能に支持部28に支承されており、前述のとおり、下軸20に固定されたカム23によって駆動される。
【0053】
ここで、カム23は、下軸20の左端部近傍に一対設けられ、一対の歯車22を挟むように歯車22に対して左右方向の外側に配置されている。即ち、左側の連結軸30Aを駆動するための左側の歯車22Aの左側に一方のカム23Aが設けられ、右側の連結軸30Bを駆動するための右側の歯車22Bの右側に他方のカム23Bが設けられている。
【0054】
そして、送り棒25の前方側は、左側のカム23Aに接続された左連接部25aと、右側のカム23Bに接続された右連接部25bと、に分かれている。詳しくは、右連接部25bは、送り棒25から連続して一体的に形成されており、左連接部25aは、ピン27を介して送り棒25に対して位置調整可能に連結されている。
【0055】
送り歯26を駆動するための機構が上記のように構成されることにより、送り棒25等と歯車22等の接触を避けつつ、一対の連結軸30の配置間隔を狭めて、下腕部5の左右方向の幅を小さくすることができる。これにより、衣類の袖部等、比較的小径の筒状物の縫製に適した下腕部5の形状が実現される。
【0056】
また、
図4及び
図5に示すように、連結軸30は、歯車22、33を介して下軸20に連結された駆動軸部31と、歯車34、42を介して釜軸41に連結された従動軸部32と、を有し、駆動軸部31と従動軸部32が継手部35で連結された構成でも良い。
【0057】
継手部35は、駆動軸部31と従動軸部32の軸相対角度を変更可能な軸継手であり、例えば、フック形自在継手や玉形自在継手等の自在継手が望ましい。これにより、一対のループ捕捉器40の配置間隔を変更しても、駆動軸部31と従動軸部32との軸相対角度を変更して、下軸20から釜軸41に回転動力を正確に効率良く伝達することができる。
【0058】
図6は、2本針本縫ミシン1の釜受ブロック50を示す平面図であり、
図7は、釜受ブロック50を示す背面図である。
図6に示すように、ループ捕捉器40がそれぞれ配置された一対の釜受ブロック50は、ループ捕捉器40の配置間隔を調整できるように、ピン53によって水平方向に揺動自在に支持されている。
【0059】
ピン53は、
図7に示す下腕部5の基台59に固定されており、
図6に示す如く、連結軸30の継手部35に対応する位置に配置される。これにより、ピン53を中心として釜受ブロック50を水平方向に回転移動させて釜受ブロック50の配置を変更した際に、継手部35によって駆動軸部31と従動軸部32との軸相対角度が変わり、回転動力を効率良く伝達することができる。
【0060】
なお、上記の例では、左側の釜受ブロック50A及び右側の釜受ブロック50Bの双方がそれぞれ移動自在である構成を示したが、一対の釜石ブロック50は、少なくとも何れか一方が水平方向に移動自在に構成されていれば良い。一方の釜石ブロック50のみが移動可能であれば、ループ捕捉器40の配置間隔を調整することができる。
【0061】
図6及び
図7に示すように、一対の釜受ブロック50には、互いの配置間隔を狭める方向に付勢する付勢手段57が設けられている。付勢手段57は、例えば、引張コイルばねやゴム等の弾性体である。
【0062】
なお、付勢手段としては、釜受ブロック50の配置間隔を狭めるように、釜受ブロック50の左右方向の外側から釜受ブロック50を押圧するよう付勢する、例えば、圧縮コイルばねやその他各種弾性体であっても良い。
【0063】
また、釜受ブロック50の後面側には、一対の釜受ブロック50の間に挿入されて釜受ブロック50の配置間隔を広げる調整手段としてのスペーサ56と、スペーサ56を釜受ブロック50の間に押し込むための調整ねじ55と、が設けられている。
【0064】
スペーサ56は、釜受ブロック50に挿入される前端側から後端側に向かって幅が徐々に広くなるよう形成された、例えば、略楔形状、略角錐形状、略角錐台形状、略円錐形状または略円錐台形状等の部材である。
【0065】
調整ねじ55は、基台59に取り付けられた支持部材58のねじ孔に螺合し、釜受ブロック50の間を前方に向かってねじ込まれてスペーサ56を押圧するように構成されている。
【0066】
このような構成により、調整ねじ55をねじ込み、スペーサ56を前方に押して釜受ブロック50の間に挿入するよう移動させて、一対のループ捕捉器40の配置間隔を容易に広げることができる。
【0067】
他方、調整ねじ55を逆回転させてスペーサ56を一対の釜受ブロック50の間から引き抜く方向に移動させることにより、付勢手段57によって一対の釜受ブロック50が引き寄せられ、一対のループ捕捉器40の配置間隔を容易に狭めることができる。
【0068】
このように、上記構成を有する2本針本縫ミシン1によれば、ループ捕捉器40の配置間隔を容易に調整することができ、これにより、好適な本縫い縫い目を形成することができる。
【0069】
なお、上記の例では、付勢手段57、調整ねじ55及びスペーサ56が釜受ブロック50の後方側に取り付けられる構成を示したが、付勢手段57、調整ねじ55及びスペーサ56は、釜受ブロック50の前方側等、他の部分に設けられても良い。上記のように調整ねじ55が釜受ブロック50の後方側に設けられる構成は、調整ねじ55の頭部が下腕部5の背面から露出するので、縫製作業の邪魔にならず、且つ、ループ捕捉器40の配置間隔を調整する作業がしやすい点において優れている。
【0070】
図8ないし
図10は、2本針本縫ミシン1の針支持具61及びその近傍を示す図であり、
図8は、透視図、
図9は、針支持具61の中心における左側面断面図、
図10は、針支持具61の中心における正面断面図である。
【0071】
図8に示すように、一対の針9は、針駆動リンク機構11(
図3参照)につながる針棒60の下端近傍に針支持具61を介して取り付けられる。詳しくは、
図9及び
図10に示すように、針支持具61の上部に形成された取付穴61aに、針棒60の下端が嵌合または螺合するようにして、針棒60に針支持具61が取り付けられる。そして、針支持具61は、止ねじ63によって針棒60に固定される。
【0072】
針支持具61の下部には、下方及び左右方向に開口する取付溝61bが形成されており、取付溝61bには、針9が固定された針固定具62が取り付けられる。具体的には、針固定具62は、左右何れか一方からスライドするようにして取付溝61bに挿入される。そして、
図9に示すように、針支持具61に嵌め込まれた針固定具62は、止ねじ64によって固定される。
【0073】
図10に示すように、針固定具62の下部には、所定の間隔を設けて略平行に針取付穴62aが形成されている、針取付穴62aには、一対の針9の上端側が挿入されて、針9は、止ねじ65によって針固定具62に固定される。なお、針9は、針固定具62が針支持具61に取り付けられる前に予め針固定具62に固定されていても良い。
【0074】
ここで、取付溝61b及びそこに挿入される針固定具62の上部の前後方向の寸法である幅L1は、取付溝61bの下部の前後方向の寸法である幅L2よりも大きい。これにより、針支持具61の取付溝61bに、左または右から水平方向にスライドして挿入された針固定具62が、針支持具61から脱落してしまうことを防止することができる。これにより、針固定具62を針支持具61に取り付ける作業が容易になる。
上記の構成により、一対の針9を針棒60の下端の正確な位置に容易に取り付けることができる。
【0075】
次に、
図11から
図14を参照して、釜受ブロック50の配置間隔を広げる調整手段を変更した他の実施形態について詳細に説明する。なお、既に説明した実施形態と同一若しくは同様の作用、効果を奏する構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0076】
図11は、2本針本縫ミシン1の釜受ブロック50を示す平面図であり、
図12は、釜受ブロック50を示す背面図である。
図11及び
図12に示すように、一対の釜受ブロック50の配置間隔を調整する調整手段として、略板状の形態を成すスペーサ156が設けられても良い。
【0077】
具体的には、スペーサ156は、略板状の形態を成す部材であり、一方の主面が左側の釜受ブロック50Aに当接し、他方の主面が右側の釜受ブロック50Bに当接するよう、一対の釜受ブロック50の間に挿入される。
【0078】
スペーサ156は、左側の釜受ブロック50Aに当接する一方の主面と、右側の釜受ブロック50Bに当接する他方の主面と、を有する略板状の構成であれば良く、例えば、板形状を成す中空状のカセット等であっても良い。
【0079】
上記のように一対の釜受ブロック50の間にスペーサ156が挿入されることにより、一対の釜受ブロック50の配置間隔は、スペーサ156の厚み寸法に応じて広げられる。そして、一対のループ捕捉器40の配置間隔が広げられる。
【0080】
ここで、スペーサ156は、ループ捕捉器40の配置間隔が目的とする本縫いに合った好適な値になるよう、所定の厚み寸法で形成されている。即ち、目的とする本縫い縫い目に応じて、厚み寸法の異なる複数種類のスペーサ156が用意されている。よって、形成しようとする本縫い縫い目に応じて、スペーサ156を差し替えることにより、一対のループ捕捉器40の配置間隔を容易且つ正確に好適な状態に調整することができる。
【0081】
なお、スペーサ156または釜受ブロック50には、一対の釜受ブロック50の間に挿入されたスペーサ156を所定の位置に固定するための支持部等が形成されていても良い。これにより、スペーサ156の取り付け及び取り外し作業を容易にし、スペーサ156を適切な位置に保持することができる。
【0082】
図13は、釜受ブロック50の配置間隔を広げる調整手段を変更した他の実施形態の釜受ブロック50を示す平面図であり、
図14は、釜受ブロック50を示す背面図である。
図13及び
図14に示すように、一対の釜受ブロック50には、互いの配置間隔を調整する調整手段として、調整ねじ255が設けられている。調整ねじ255は、ねじ軸の両端部側にねじ部256を有し、左右方向に延在するよう一対の釜受ブロック50に配設されている。
【0083】
即ち、一対の釜受ブロック50には、調整ねじ255のねじ部256が螺合する雌ねじ部258が形成されている。ここで、調整ねじ255の一端部側のねじ部256Aと、他端部側のねじ部256Bとは、逆ねじ状に形成されている。そして、左側の釜受ブロック50Aに設けられた雌ねじ部258Aのねじ孔と、右側の釜受ブロック50Bに設けられた雌ねじ部258Bのねじ孔とは、調整ねじ255のねじ部256に対応して、逆ねじ状に形成されている。
【0084】
具体的には、例えば、左側の釜受ブロック50Aに設けられた雌ねじ部258Aのねじ孔及びそこに螺合する調整ねじ255の一端部側のねじ部256Aは、左ねじ状に形成されており、右側の釜受ブロック50Bに設けられた雌ねじ部258Bのねじ孔及びそこに螺合する調整ねじ255の他端部側のねじ部256Bは、右ねじ状に形成されている。
【0085】
このように、両端部側が逆ねじ状に形成された調整ねじ255によって一対の釜受ブロック50が連結されているので、調整ねじ255を回転させることにより一対の釜受ブロック50の配置間隔を容易に調整することができる。
【0086】
具体的には、調整ねじ255を一方の回転方向に回転させることにより、両端部側のねじ部256を左側及び右側の雌ねじ部258のねじ孔にねじ込み、一対の釜受ブロック50の配置間隔を狭めることができる。他方、調整ねじ255を前記とは逆回転方向に回転させることにより、一対の釜受ブロック50の配置間隔を広げることができる。よって、一対のループ捕捉器40の配置間隔を容易に広げることができる。
このように、上記構成を有する2本針本縫ミシン1によれば、ループ捕捉器40の配置間隔を容易に調整することができる。
【0087】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更実施が可能である。
【符号の説明】
【0088】
1 2本針本縫ミシン
2 ベッド部
3 基部
4 ベッド前部
5 下腕部
6 支柱部
7 上腕部
8 顎部
9 針
10 主軸
15 モータ
20 下軸
22 歯車
23 カム
25 送り棒
25a 左連接部
25b 右連接部
26 送り歯
30 連結軸
31 駆動軸部
32 従動軸部
33 歯車
34 歯車
35 継手部
40 ループ捕捉器
41 釜軸
42 歯車
50 釜受ブロック
55 調整ねじ
56 スペーサ
57 付勢手段
156 スペーサ
255 調整ねじ
256 ねじ部
258 雌ねじ部