(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-08
(45)【発行日】2022-09-16
(54)【発明の名称】広告配信システム、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220909BHJP
G09F 19/00 20060101ALI20220909BHJP
【FI】
G06Q30/02 382
G09F19/00 A
(21)【出願番号】P 2017172535
(22)【出願日】2017-09-07
【審査請求日】2020-09-02
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】318012780
【氏名又は名称】FCNT株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今村 誠
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-090482(JP,A)
【文献】特開2011-086213(JP,A)
【文献】特開2014-021677(JP,A)
【文献】特開2015-049693(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G16H 10/00 - 80/00
G09F 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告を表示する第1無線通信装置と、
前記第1無線通信装置の周囲に位置する第2無線通信装置と、
前記広告に関する広告情報を前記第1無線通信装置に配信し、前記第1無線通信装置の第1位置情報と前記第2無線通信装置の第2位置情報を収集し、前記第1位置情報と前記第2位置情報とに基づく距離が閾値距離以内である場合、前記第1無線通信装置と対応付けられた第1対象情報を前記広告の効果に応じて更新する情報処理装置を有する広告配信システムにおいて、
前記第1無線通信装置は、前記広告の表示を報知する報知情報を送信し、前記第2無線通信装置は、前記報知情報を受信した場合であって、前記広告情報を有していないとき、前記情報処理装置から前記広告情報を取得し、取得した前記広告情報に基づいて前記広告を表示する、
ことを特徴とする広告配信システム。
【請求項2】
前記情報処理装置は、前記距離が閾値距離以内である場合、前記第2無線通信装置のユーザに前記広告が視認されたと判断し、前記第1対象情報を更新する、
ことを特徴とする請求項1に記載の広告配信システム。
【請求項3】
前記第1無線通信装置は、前記広告の表示を報知する報知情報を送信し、
前記第2無線通信装置は、前記報知情報を受信した場合に、前記情報処理装置に前記第2位置情報を送信する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の広告配信システム。
【請求項4】
前記第1無線通信装置および前記第2無線通信装置は、一方の面に第1表示部が設けられ、他方の面に広告を表示する第2表示部が設けられた可搬型無線通信端末装置である、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の広告配信システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記第2位置情報を収集した場合、前記第2無線通信装置と対応付けられた第2対象情報を前記広告の効果と異なる効果で更新する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の広告配信システム。
【請求項6】
前記第1無線通信装置は、稼働中のアプリを判別し、稼働中のアプリに応じた広告を表示する、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の広告配信システム。
【請求項7】
前記第1無線通信装置は、周囲の照度を検出し、検出した照度に応じた広告を表示する、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の広告配信システム。
【請求項8】
広告に関する広告情報を、前記広告を表示する第1無線通信装置に配信し、
前記第1無線通信装置の第1位置情報と前記第1無線通信装置の周囲に位置する第2無線通信装置の第2位置情報を収集し、
前記第1位置情報と前記第2位置情報とに基づく距離が閾値距離以内である場合、前記第1無線通信装置と対応付けられた対象情報を前記広告の効果に応じて更新し
、
前記広告の表示を報知する報知情報を前記第1無線通信装置から受信した前記第2無線通信装置であって、かつ、前記広告情報を有していない前記第2無線通信装置からの要求に応じて前記広告情報を前記第2無線通信装置に送信し、前記第2無線通信装置に前記広告情報に基づいた広告を表示させる、
処理を実行する処理部を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、広告配信システム、無線通信装置、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
広告主が配信する広告情報を車輛などの移動体により表示する移動体の広告配信システムが知られている。特に、移動体の移動時間や移動経路、広告情報の表示時間により、移動体の使用者(例えば移動体の購入者など)に対するポイントを算出し、ポイントに応じた報酬を使用者に支払う広告配信システムが知られている(以上、例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、移動体の移動時間や移動経路、広告情報の表示時間でポイントを算出して使用者に報酬を支払う広告配信システムでは、広告配信の効果が高いとは限らない。例えば、移動体が僻地を長時間移動しながら広告情報を表示し続けても、広告情報を目にする者は少なく、広告配信の効果は低いおそれがある。
【0005】
そこで、1つの側面では、広告配信の効果を高めることができる広告配信システム、無線通信装置、及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの実施態様では、広告配信システムは、広告を表示する第1無線通信装置と、前記第1無線通信装置の周囲に位置する第2無線通信装置と、前記広告に関する広告情報を前記第1無線通信装置に配信し、前記第1無線通信装置の第1位置情報と前記第2無線通信装置の第2位置情報を収集し、前記第1位置情報と前記第2位置情報とに基づく距離が閾値距離以内である場合、前記第1無線通信装置と対応付けられた第1対象情報を前記広告の効果に応じて更新する情報処理装置と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
広告配信の効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】
図2は広告配信システムの動作の一例を説明するための図である。
【
図3】
図3は広告配信サーバのハードウェア構成の一例である。
【
図4】
図4はサイネージ端末のハードウェア構成の一例である。
【
図5】
図5(a)はサイネージ端末の平面図の一例である。
図5(b)はサイネージ端末のA-A断面図の一例である。
図5(c)はサイネージ端末のA-A断面図の他の一例である。
【
図6】
図6は広告配信システムのブロック図の一例である。
【
図7】
図7は第1実施形態に係る広告候補リストの一例である。
【
図8】
図8(a)~(d)は広告データの一例である。
【
図11】
図11は広告配信システムのブロック図の他の一例である。
【
図12】
図12はコンテンツサーバの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は広告配信サーバの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図14】
図14はサイネージ端末の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15(a)は第1実施形態に係る報知情報の一例である。
図15(b)は第1実施形態に係る表示報告情報の一例である。
【
図16】
図16はスマート端末の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図18】
図18は広告配信サーバの動作の他の一例を示すフローチャートである。
【
図19】
図19はポイント管理サーバの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図20】
図20は広告配信システムの動作の他の一例を説明するための図である。
【
図21】
図21(a)は第2実施形態に係る広告配信システムの一例を部分的に示す図である。
図21(b)は第2実施形態に係る広告配信システムの他の一例を部分的に示す図である。
【
図22】
図22は第1サイネージ端末及び第2サイネージ端末に共通する動作の一例を示すフローチャートである。
【
図23】
図23(a)は報知情報リストの一例である。
図23(b)は第2実施形態に係る報知情報の一例である。
【
図24】
図24(a)は第2実施形態に係る表示報告情報の一例である。
図24(b)は第2実施形態に係る表示報告情報の他の一例である。
【
図25】
図25(a)は第2実施形態に係る広告候補リストの一例である。
図25(b)は第2実施形態に係る広告候補リストの他の一例である。
図25(c)はダウンロード要求の一例である。
図25(d)はダウンロード応答の一例である。
【
図26】
図26は第1サイネージ端末及び第2サイネージ端末に共通する動作の他の一例を示すフローチャートである。
【
図27】
図27は第3実施形態に係るサイネージ端末の動作の一部を例示するフローチャートである。
【
図28】
図28は第3実施形態に係る広告候補リストの一例である。
【
図29】
図29は表示タイミング判断処理の一例を示すフローチャートである。
【
図30】
図30は第4実施形態に係る広告配信システムの一例を部分的に示す図である。
【
図31】
図31は車載サイネージ装置のハードウェア構成の一例である。
【
図32】
図32は車載サイネージ装置のブロック図の一例である。
【
図33】
図33は第4実施形態に係る広告候補リストの一例である。
【
図34】
図34は第4実施形態に係る車載サイネージ装置の動作の一部を例示するフローチャートである。
【
図35】
図35は広告情報選択処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本件を実施するための形態について図面を参照して説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は広告配信システムSの一例である。
図2は広告配信システムSの動作の一例を説明するための図である。
図1に示すように、広告配信システムSはコンテンツサーバ100と広告配信サーバ200とポイント管理サーバ300とを含んでいる。また、広告配信システムSは、サイネージ端末400とスマート端末500とを含んでいる。尚、コンテンツサーバ100及びスマート端末500はいずれも1台に限定されず、それぞれ2台以上であってもよい。
【0011】
コンテンツサーバ100、広告配信サーバ200、ポイント管理サーバ300、サイネージ端末400、及びスマート端末500は互いに有線通信や無線通信で接続されている。例えば、コンテンツサーバ100、広告配信サーバ200、ポイント管理サーバ300は通信ネットワークNWによって接続されている。通信ネットワークNWとしては例えばインターネットがある。通信ネットワークNWには携帯基地局BSが接続されている。携帯基地局BSの通信可能領域AR内にサイネージ端末400及びスマート端末500が含まれていれば、サイネージ端末400及びスマート端末500は無線通信WL1により携帯基地局BSと接続することができる。無線通信WL1としては、例えばLong Term Evolution(LTE)といった広域無線通信がある。さらに、サイネージ端末400とスマート端末500は無線通信WL2により互いに接続することができる。無線通信WL2としては、例えばBluetooth(登録商標)といった近距離通信がある。
【0012】
コンテンツサーバ100は広告の依頼元又は依頼主である広告依頼元Xが管理する情報処理装置である。コンテンツサーバ100は広告コンテンツや広告場所などを含む広告情報を記憶する。コンテンツサーバ100は広告情報の送信依頼を検出すると、
図2に示すように、広告情報を広告配信サーバ200に送信する。
【0013】
広告配信サーバ200及びポイント管理サーバ300は広告を斡旋するサービスを提供する事業者が管理する情報処理装置である。広告配信サーバ200及びポイント管理サーバ300は、
図1に示すように、例えば事業者のデータセンターDCなどに設置される。広告配信サーバ200はコンテンツサーバ100から送信された広告情報を受信すると、広告情報を識別する広告IDを生成して広告情報と関連付け、広告候補リストにより管理する。詳細は後述するが、広告候補リストは広告配信サーバ200が受信した広告情報を一覧にした情報である。広告配信サーバ200は、
図2に示すように、定期的に広告候補リストをサイネージ端末400に配信する。広告候補リストの配信は非定期的であってもよい。尚、ポイント管理サーバ300の詳細については後述する。
【0014】
サイネージ端末400は、一方の面(例えば表側の面)に待受画面など広告以外の画面を表示し、対向する他方の面(例えば裏側の面又は背面)に広告を表示する無線通信可能な端末装置である。サイネージ端末400は広告配信サーバ200から配信された広告候補リストを受信すると、
図2に示すように、受信した広告候補リストで管理された広告情報の広告を表示する表示タイミングを判断する。詳細は後述するが、サイネージ端末400はGlobal Positioning System(GPS)機能や時計機能を有しており、サイネージ端末400の現在位置及び現在時刻を利用して表示タイミングを判断する。例えば、サイネージ端末400の現在位置及び現在時刻が、広告情報が定める広告場所及び広告時間の条件を満足すると、
図1及び
図2に示すように、サイネージ端末400は広告を表示する。これにより、サイネージ端末400を携帯するユーザ10が待受画面を操作していても、ユーザ20はサイネージ端末400が表示する広告を視認することができる。
【0015】
サイネージ端末400は広告を表示すると、
図2に示すように、近距離無線通信により報知情報をブロードキャストする。報知情報はサイネージ端末400の周囲に位置するスマート端末500に広告の表示を報知する情報である。また、サイネージ端末400は広告を表示すると、
図2に示すように、広告配信サーバ200に表示報告情報を送信する。表示報告情報は、広告の表示が完了したことを報告する情報である。詳細は後述するが、表示報告情報は表示した広告の広告場所や広告時刻、広告時間といった複数の報告項目を含んでいる。
【0016】
スマート端末500はユーザ20が携帯する無線通信可能な端末装置である。スマート端末500としては、例えばスマートフォンやタブレット端末などがある。スマート端末500は待受画面などを表示するが、サイネージ端末400と異なり広告を表示しない。スマート端末500はサイネージ端末400から送信された報知情報を受信すると、
図2に示すように、広告配信サーバ200に検知情報を送信する。検知情報はスマート端末500が報知情報を検知したことを表す情報である。詳細は後述するが、検知情報は報知情報を検知した際のスマート端末500の検知場所などを含んでいる。
【0017】
ポイント管理サーバ300はサイネージ端末400と対応付けられたユーザ情報を管理する。詳細は後述するが、ユーザ情報はサイネージ端末400を使用するユーザ10の識別情報とサイネージ端末400が表示する広告の効果に応じた点数情報又は得点情報を表すポイントを関連付けてユーザ毎に管理する情報である。ユーザ10の識別情報としては、例えばユーザIDとユーザ名などがある。ポイント管理サーバ300は、
図2に示すように、広告配信サーバ200が表示報告情報と検知情報とに基づいて送信した広告配信状況を受信すると、ユーザ10の識別情報と関連付けられたポイントを更新し、ポイントの更新をサイネージ端末400に通知する。
【0018】
以下、コンテンツサーバ100、広告配信サーバ200、ポイント管理サーバ300、サイネージ端末400、及びスマート端末500についてさらに詳しく説明する。
【0019】
図3は広告配信サーバ200のハードウェア構成の一例である。尚、上述したコンテンツサーバ100及びポイント管理サーバ300は基本的に広告配信サーバ200のハードウェア構成と同様であるため、説明を省略する。
図3に示すように、広告配信サーバ200は、少なくともプロセッサとしてのCentral Processing Unit(CPU)200A、Random Access Memory(RAM)200B、Read Only Memory(ROM)200C及びネットワークI/F(インタフェース)200Dを含んでいる。広告配信サーバ200は、必要に応じて、Hard Disk Drive(HDD)200E、入力I/F200F、出力I/F200G、入出力I/F200H、ドライブ装置200Iの少なくとも1つを含んでいてもよい。CPU200Aからドライブ装置200Iまでは、内部バス200Jによって互いに接続されている。少なくともCPU200AとRAM200Bとが協働することによってコンピュータが実現される。尚、CPU200Aに代えて上述したMPUをプロセッサとして利用してもよい。
【0020】
入力I/F200Fには、入力装置710が接続される。入力装置710としては、例えばキーボードやマウスなどがある。出力I/F200Gには、表示装置720が接続される。表示装置720としては、例えば液晶ディスプレイがある。入出力I/F200Hには、半導体メモリ730が接続される。半導体メモリ730としては、例えばUniversal Serial Bus(USB)メモリやフラッシュメモリなどがある。入出力I/F200Hは、半導体メモリ730に記憶されたプログラムやデータを読み取る。入力I/F200F及び入出力I/F200Hは、例えばUSBポートを備えている。出力I/F200Gは、例えばディスプレイポートを備えている。
【0021】
ドライブ装置200Iには、可搬型記録媒体740が挿入される。可搬型記録媒体740としては、例えばCompact Disc(CD)-ROM、Digital Versatile Disc(DVD)といったリムーバブルディスクがある。ドライブ装置200Iは、可搬型記録媒体740に記録されたプログラムやデータを読み込む。ネットワークI/F200Dは、例えばLocal Area Network(LAN)ポートを備えている。ネットワークI/F200Dは上述した通信ネットワークNWと接続される。
【0022】
上述したRAM200Bには、ROM200CやHDD200Eに記憶されたプログラムがCPU200Aによって格納される。RAM200Bには、可搬型記録媒体740に記録されたプログラムがCPU200Aによって格納される。格納されたプログラムをCPU200Aが実行することにより、CPU200Aは後述する各種の機能を実現し、また、後述する各種の処理を実行する。尚、プログラムは後述するフローチャートに応じたものとすればよい。
【0023】
図4はサイネージ端末400のハードウェア構成の一例である。
図5(a)はサイネージ端末400の平面図の一例である。
図5(b)はサイネージ端末400のA-A断面図の一例である。
図5(c)はサイネージ端末400のA-A断面図の他の一例である。上述したスマート端末500は、時計及び後述する第2ディスプレイ400Iを含まないことを除き、基本的にサイネージ端末400のハードウェア構成と同様であるため、説明を省略する。尚、スマート端末500は時計を含んでいてもよい。
【0024】
図4に示すようにサイネージ端末400は、プロセッサとしてのCPU400A、RAM400B、ROM400C、Non-Volatile Memory(NVM:不揮発性メモリ)400D及び広域通信回路400Eを含んでいる。広域通信回路400Eにはアンテナ400E´が接続されている。広域通信回路400Eに代えて広域通信機能を実現するCPUが利用されてもよい。
【0025】
また、サイネージ端末400は、近距離通信回路400F、センサ400G、第1ディスプレイ400H、第2ディスプレイ400I、並びにタッチパネル及び時計(タッチパネル/時計と表記)400Jを含んでいる。その他、サイネージ端末400は、カメラ、マイク及びスピーカなどを含んでいてもよい。ここで、近距離通信回路400Fにはアンテナ400F´が接続されている。近距離通信回路400Fに代えて広域通信機能を実現するCPUが利用されてもよい。センサ400Gとしては、例えばGPSセンサや照度センサなどがある。また、第1ディスプレイ400H及び第2ディスプレイ400Iとしては、例えばフレキシブルディスプレイ又はフレキシブル液晶などがある。特に、第1ディスプレイ400Hと第2ディスプレイ400Iは互いに対向している。
【0026】
より詳しくは、
図5(a)及び(b)に示すように、サイネージ端末400のA-A断面図を参照すると、CPU400AやRAM400Bなどを搭載した基板を含む端末コア部400Pを第1ディスプレイ400Hと第2ディスプレイ400Iで挟み込む構成により第1ディスプレイ400Hと第2ディスプレイ400Iが互いに対向する。そして、第1ディスプレイ400Hと第2ディスプレイ400Iの外側をガラス基板400Q,400Rで挟み込む構成によりサイネージ端末400が実現する。
【0027】
例えば、
図5(a)及び(c)に示すように、端末コア部400Pを第1ディスプレイ400H又は第2ディスプレイ400Iのいずれかで巻き込む構成であってもよい。例えば、端末コア部400Pを第1ディスプレイ400Hで巻き込む場合、第1ディスプレイ400Hの一部の面400H-1が広告以外の画面を表示し、第1ディスプレイ400Hの一部に対向する他部の面400H-2が広告を表示する。そして、第1ディスプレイ400Hの外側をガラス基板400Qで巻き込む構成によりサイネージ端末400が実現する。
【0028】
図4に戻り、CPU400Aからタッチパネル/時計400Jまでは、内部バス400Kによって互いに接続されている。少なくともCPU400AとRAM400Bとが協働することによってコンピュータが実現される。尚、CPU400Aに代えてMicro Processing Unit(MPU)をプロセッサとして利用してもよい。
【0029】
上述したRAM400Bには、ROM400CやNVM400Dに記憶されたプログラムがCPU400Aによって格納される。格納されたプログラムをCPU400Aが実行することにより、CPU400Aは後述する各種の機能を実現し、また、後述する各種の処理を実行する。尚、プログラムは後述するフローチャートに応じたものとすればよい。
【0030】
図6は広告配信システムSのブロック図の一例である。特に、
図6ではコンテンツサーバ100、広告配信サーバ200、及びポイント管理サーバ300の機能構成を表している。
【0031】
まず、コンテンツサーバ100について説明する。コンテンツサーバ100は広告情報記憶部101、通信部102、及び広告抽出部103を含んでいる。尚、広告情報記憶部101は例えば上述したHDD200Eによって実現される。通信部102は例えば上述したネットワークI/F200Dによって実現される。広告抽出部103は例えば上述したCPU200Aによって実現される。
【0032】
広告情報記憶部101は広告情報を記憶する。詳細は後述するが、広告情報は広告依頼元、広告データ、広告場所、及び広告時刻を含んでいる。通信部102はコンテンツサーバ100と広告配信サーバ200との通信を制御する。例えば、通信部102は広告抽出部103が出力した広告情報を広告配信サーバ200に向けて送信する。広告抽出部103は広告情報の送信依頼を検出すると、広告情報記憶部101から送信依頼が特定する広告情報を抽出し、通信部102に出力する。このように、コンテンツサーバ100は広告配信サーバ200に広告情報を送信する。
【0033】
次に、広告配信サーバ200について説明する。広告配信サーバ200はリスト情報記憶部201、通信部202、及び処理部としての広告配信部203を含んでいる。尚、リスト情報記憶部201は例えば上述したHDD200Eによって実現される。通信部202は例えば上述したネットワークI/F200Dによって実現される。広告配信部203は例えば上述したCPU200Aによって実現される。
【0034】
リスト情報記憶部201は広告候補リスト及び受信リストを記憶する。広告候補リストは、
図7に示すように、広告IDとコンテンツサーバ100から送信された広告情報とを関連付けて広告ID毎に管理する。広告IDは広告情報を識別する識別情報である。広告情報は、上述したように、広告依頼元、広告データ、広告場所、及び広告時刻を含んでいる。広告依頼元は広告の配信を依頼した事業者名を表している。広告データは広告コンテンツを表すデータである。尚、広告コンテンツの種別は特に限定されない。
【0035】
例えば、広告データは、
図8(a)及び(b)に示すように、清涼飲料水やアルコール飲料を広告するための静止画データ(例えばJPEG形式のデータ)であってもよい。また、広告データは、
図8(c)に示すように、所定のアニメーションを表示するアニメーションデータ(例えばGIF形式のデータ)であってもよい。さらに、広告データは、
図8(d)に示すように、所定の動画を表示する動画データ(例えばMP3形式のデータ)であってもよい。尚、上述した静止画データは、サイネージ端末400の周囲の照度に応じた2種類の静止画データを用意してもよい。例えば、サイネージ端末400の周囲の照度が閾値照度以下の場合には、夜間でもユーザ20が視認し易い高い明度の静止画データ(
図8(a)参照)を利用すればよい。逆に、サイネージ端末400の周囲の照度が閾値照度より大きい場合には、日中でもユーザ20が視認できる低い明度の静止画データ(
図8(b)参照)を利用すればよい。
【0036】
図7に戻り、広告場所及び広告時刻は広告を表示する場所及び時刻に関する条件を表している。例えば、広告依頼元「G社」が配信を依頼した広告データ「G.gif」は広告場所「渋谷駅」及び広告時刻「8:00-9:00」と関連付けられている。このため、広告データ「G.gif」に基づく広告は広告場所「渋谷駅」で広告時刻「8:00-9:00」に限定されて表示される。
【0037】
一方、受信リストはサイネージ端末400から送信されて広告配信サーバ200が受信した表示報告情報を一覧にした情報である。受信リストは、
図9に示すように、通知番号、ユーザID、広告ID、広告場所、広告時刻、及び広告時間といった表示報告情報が有する複数の報告項目を互いに関連付けて通知番号毎に管理する。詳細は後述するが、受信リストによって管理された表示報告情報とスマート端末500から送信されて広告配信サーバ200が受信した検知情報とを利用して、広告配信状況(
図2参照)を送信するか否かが判断される。
【0038】
通信部202は広告配信サーバ200とコンテンツサーバ100、ポイント管理サーバ300、サイネージ端末400及びスマート端末500との通信を制御する。例えば、通信部202は広告配信部203が出力した広告候補リストをサイネージ端末400に向けて配信する。例えば、通信部202は広告配信状況をポイント管理サーバ300に向けて送信する。例えば、通信部202は広告情報や表示報告情報、検知情報を受信する。
【0039】
広告配信部203は通信部202から出力された広告情報を受け付けると、広告IDを生成し、生成した広告IDと広告情報を関連付けてリスト情報記憶部201が記憶する広告候補リストに追加する。また、広告配信部203は定期的にリスト情報記憶部201から広告候補リストを取得し、通信部202に出力する。この結果、広告配信サーバ200はサイネージ端末400に広告候補リストを配信する。さらに、広告配信部203は表示報告情報及び検知情報に基づいてサイネージ端末400及びスマート端末500の現在位置を収集する。広告配信部203は収集した2つの現在位置に基づく距離が閾値距離以内である場合、広告配信状況を生成して通信部202に出力する。この結果、広告配信サーバ200はポイント管理サーバ300に広告配信状況を送信する。
【0040】
次に、ポイント管理サーバ300について説明する。ポイント管理サーバ300はユーザ情報記憶部301、通信部302、及びポイント更新部303を含んでいる。尚、ユーザ情報記憶部301は例えば上述したHDD200Eによって実現される。通信部302は例えば上述したネットワークI/F200Dによって実現される。ポイント更新部303は例えば上述したCPU200Aによって実現される。
【0041】
ユーザ情報記憶部301はユーザ情報を記憶する。ユーザ情報は、
図10に示すように、ユーザ10の識別情報としてのユーザID及びユーザ名、並びにポイント更新部303による更新の対象となる対象情報としてのポイントを関連付けてユーザID毎に管理する。上述したように、ポイントは、サイネージ端末400が表示する広告の効果に応じた点数情報又は得点情報を表してもよいが、サイネージ端末400の使用料金を表す料金情報などであってもよい。
【0042】
通信部302はポイント管理サーバ300と広告配信サーバ200、サイネージ端末400及びスマート端末500との通信を制御する。例えば、通信部302はポイント更新部303がポイントを更新すると、ポイントの更新を通知する。例えば、通信部302は広告配信サーバ200から送信された広告配信状況を受信すると、ポイント更新部303に出力する。ポイント更新部303は通信部202から出力された広告配信状況を受け付けると、受け付けた広告配信状況に基づいてポイントを更新する。例えば、ポイント更新部303は広告配信状況にユーザIDが含まれていれば、そのユーザIDと関連付けられたポイントに広告の効果に応じたポイントを付与する。
【0043】
尚、ポイント更新部303はポイントに代えてサイネージ端末400の使用料金を表す料金情報がユーザIDと関連付けられている場合、その使用料金を減額した料金情報に更新してもよい。ポイント更新部303はポイントを更新すると、ポイントの更新を通信部302に出力する。この結果、ポイント管理サーバ300はサイネージ端末400にポイントの更新を通知する。
【0044】
図11は広告配信システムSのブロック図の他の一例である。特に、
図11ではサイネージ端末400及びスマート端末500の機能構成を表している。
【0045】
まず、サイネージ端末400について説明する。サイネージ端末400は記憶部401、第1通信部402、第2通信部403、第1表示部404、及び第2表示部405を含んでいる。また、サイネージ端末400は検出部406、入力部407、計時部408、及び制御部409を含んでいる。尚、記憶部401は例えば上述したNVM400Dによって実現される。第1通信部402は例えば上述した広域通信回路400Eによって実現される。第2通信部403は例えば上述した近距離通信回路400Fによって実現される。第1表示部404は例えば上述した第1ディスプレイ400Hによって実現される。第2表示部405は例えば上述した第2ディスプレイ400Iによって実現される。検出部406は例えば上述したセンサ400G(具体的にはGPSセンサ及び照度センサ)によって実現される。入力部407及び計時部408は例えば上述したタッチパネル/時計400Jによって実現される。制御部409は例えば上述したCPU400Aによって実現される。
【0046】
記憶部401は上述した広告候補リスト(
図7参照)や各種のアプリケーションプログラム(以下、単にアプリという)を記憶する。記憶部401が記憶するアプリとしては、例えば通話アプリやカメラアプリ、Webを閲覧するためのブラウザアプリ、広告表示用アプリ、広告配信システムSで使用する専用アプリなどがある。第1通信部402は広告配信サーバ200から配信されて携帯基地局BSから無線通信WL1により送信された広告候補リストを受信して制御部409に出力する。また、第1通信部402は後述する表示報告情報を無線通信WL1により広告配信サーバ200に向けて送信する。第2通信部403は後述する報知情報を無線通信WL2によりスマート端末500に向けてブロードキャストする。第1表示部404は制御部409による制御に基づいて広告以外の画面を表示する。第2表示部405は制御部409による制御に基づいて広告を表示する。
【0047】
検出部406はサイネージ端末400の現在位置や周囲の照度を検出する。入力部407はユーザ10による画面操作に応じた指示(例えば上述した各種アプリの起動など)を受け付けて、その指示を制御部409に出力する。計時部408はサイネージ端末400の現在時刻を計時する。制御部409はサイネージ端末400の動作を制御する。例えば、制御部409は検出部406から現在位置を取得し、計時部408から現在時刻を取得する。制御部409は現在位置及び現在時刻が、記憶部401の広告候補リストが管理する広告情報の広告場所及び広告時刻に関する条件を満足している場合、条件を満足する広告情報の広告データと広告表示用アプリを利用して第2表示部405を制御し、第2表示部405に広告を表示する。例えば、制御部409は第2表示部405に広告を表示すると、報知情報を生成して第2通信部403に出力する。例えば、制御部409は広告の表示を停止すると、表示報告情報を生成して第1通信部402に出力する。その他、制御部409は種々の処理を実行するが、制御部409が実行する種々の処理の詳細については後述する。
【0048】
次に、スマート端末500について説明する。スマート端末500は記憶部501、第1通信部502、第2通信部503、及び表示部504を含んでいる。また、スマート端末500は、検出部505、入力部506、及び制御部507を含んでいる。尚、記憶部501は例えば上述したNVM400Dによって実現される。第1通信部502は例えば上述した広域通信回路400Eによって実現される。第2通信部503は例えば上述した近距離通信回路400Fによって実現される。表示部504は例えば上述した第1ディスプレイ400Hによって実現される。検出部505は例えば上述したセンサ400G(具体的にはGPSセンサ)によって実現される。入力部506は例えば上述したタッチパネル/時計400Jにおけるタッチパネルによって実現される。制御部507は例えば上述したCPU400Aによって実現される。
【0049】
記憶部501は各種のアプリを記憶する。第1通信部502は後述する検知情報を無線通信WL1により広告配信サーバ200に向けて送信する。第2通信部503はサイネージ端末400から無線通信WL2によりブロードキャストされた報知情報を受信して、制御部507に出力する。表示部504は制御部507による制御に基づいて広告以外の画面を表示する。
【0050】
検出部505はスマート端末500の現在位置を検出する。入力部506はユーザ20による画面操作に応じた指示(例えば各種アプリの起動など)を受け付けて、その指示を制御部507に出力する。制御部507はスマート端末500の動作を制御する。例えば、制御部507は第2通信部503が報知情報を受信したことを検知すると、検出部505から現在位置を取得し、報知情報に含まれる通知番号と現在位置などを含む検知情報を生成して第1通信部502に出力する。その他、制御部507は種々の処理を実行するが、制御部409が実行する種々の処理の詳細については後述する。
【0051】
次に、広告配信システムSの動作について説明する。
【0052】
図12はコンテンツサーバ100の動作の一例を示すフローチャートである。まず、広告抽出部103は広告情報の送信依頼を検出するまで待機する(ステップS101:NO)。広告抽出部103は広告情報の送信依頼を検出すると(ステップS101:YES)、送信依頼に応じた広告情報を広告情報記憶部101から抽出する(ステップS102)。例えば、広告抽出部103はコンテンツサーバ100と接続された広告依頼元Xの端末装置(不図示)から出力された送信依頼を検出すると、送信依頼によって特定された広告情報を広告情報記憶部101から抽出する。広告抽出部103は広告情報を抽出すると、抽出した広告情報を通信部102を介して送信する(ステップS103)。
【0053】
図13は広告配信サーバ200の動作の一例を示すフローチャートである。まず、広告配信部203は広告情報を受け付けるまで待機する(ステップS201:NO)。広告配信部203は広告情報を受け付けると(ステップS201:YES)、広告情報を広告候補リストに追加する(ステップS202)。例えば、広告配信部203は通信部202が受信して出力した広告情報を受け付けると、広告IDを生成し、広告IDを関連付けた広告情報をリスト情報記憶部201の広告候補リストに追加する。これにより、広告候補リストは広告IDと広告情報とを関連付けて管理する(
図7参照)。
【0054】
ステップS202の処理が完了すると、次いで、広告配信部203は既定の配信時間に到達するまで待機する(ステップS203:NO)。既定の配信時間は特に限定されず、例えば24時間であってもよいし、1時間であってもよい。そして、広告配信部203は既定の配信時間に到達すると(ステップS203:YES)、通信部202を介して広告候補リストを配信する(ステップS204)。広告配信部203は以上説明した処理を定期的に繰り返す。尚、広告配信部203は広告候補リストを配信した後、配信した広告候補リストをリスト情報記憶部201から削除してもよい。すなわち、リスト情報記憶部201は広告候補リストを一時的に記憶する。
【0055】
図14はサイネージ端末400の動作の一例を示すフローチャートである。まず、制御部409は広告候補リストを受け付けたか否かを判断する(ステップS301)。より詳しくは、広告配信サーバ200が配信し、第1通信部402が受信して出力した広告候補リストを制御部409が受け付けたか否かを判断する。制御部409は、広告候補リストを受け付けたと判断した場合(ステップS301:YES)、受け付けた広告候補リストを記憶部401に保存する(ステップS302)。制御部409は、ステップS302の処理を完了すると、再び、ステップS301の処理を実行する。
【0056】
一方、制御部409は、広告候補リストを受け付けなかったと判断した場合(ステップS301:NO)、現在位置と現在時刻を取得し(ステップS303)、広告の表示タイミングであるか否かを判断する(ステップS304)。より詳しくは、制御部409は、記憶部401から広告候補リストを取得し、取得した広告候補リストが管理する広告情報における広告場所及び広告時間の両方の条件を現在位置と現在時刻がそれぞれ満足するか否かを判断する。
【0057】
広告場所及び広告時間の一方又は両方の条件を現在位置と現在時刻の一方又は両方が満足しない場合、制御部409は広告の表示タイミングでないと判断し(ステップS304:NO)、一定時間待機する(ステップS305)。制御部409は、ステップS305の処理を完了すると、再び、ステップS301の処理を実行する。
【0058】
一方、広告場所及び広告時間の両方の条件を現在位置と現在時刻がそれぞれ満足する場合、制御部409は広告の表示タイミングであると判断し(ステップS304:YES)、制御部409は広告を表示する(ステップS306)。より詳しくは、制御部409は条件を満足した広告情報の広告データと広告用アプリとに基づいて第2表示部405を制御することにより第2表示部405に広告を表示する。
【0059】
ステップS306の処理が完了すると、次いで、制御部409は報知情報をブロードキャストする(ステップS307)。例えば、制御部409は広告配信システムS全体で一意の通知番号を生成し、
図15(a)に示すように、生成した通知番号を含む報知情報を第2通信部403を介してブロードキャストする。尚、報知情報のブロードキャストには、通信帯域があまり広くない近距離通信を利用するため、報知情報の情報量は少ない又は最低限であることが好ましい。また、報知情報は不特定多数のスマート端末500に向けてブロードキャストされるため、個人情報などユーザ10を特定可能な情報を含まないことが望ましい。さらに、ステップS307の処理はステップS306の処理と順序が逆であってもよい。例えば、制御部409は広告を表示する直前に報知情報をブロードキャストし、報知情報をブロードキャストした後に広告を表示するようにしてもよい。
【0060】
ステップS307の処理が完了すると、制御部409は広告の表示を継続できるか否かを判断する(ステップS308)。制御部409は広告の表示を継続できると判断した場合(ステップS308:YES)、後続の処理を実行せずに中断する。例えば、制御部409は広告場所及び広告時間の両方の条件を現在位置及び現在時刻がそれぞれ満足しており、予め定めた広告表示時間を超えていない場合、制御部409は広告の表示を継続できると判断し、後続の処理を中断する。したがって、制御部409は広告を表示し続ける。
【0061】
一方、制御部409は広告の表示を継続できないと判断した場合(ステップS308:NO)、広告の表示を停止する(ステップS309)。例えば、制御部409は広告場所及び広告時間の一方又は両方の条件を現在位置及び現在時刻の一方又は両方が満足していない場合や、予め定めた広告表示時間を超えている場合、制御部409は広告の表示を継続できないと判断し、広告の表示を停止する。一例を挙げると、ユーザ10が広告場所の条件から離れた位置に移動したり、広告を表示できる時間でない時間になったりした場合、制御部409は広告の表示を停止する。
【0062】
ステップS309の処理が完了すると、制御部409は表示報告情報を送信する(ステップS310)。より詳しくは、制御部409は表示報告情報を生成して第1通信部402を介して広告配信サーバ200に向けて送信する。表示報告情報は、
図15(b)に示すように、ステップS307の処理で生成した通知番号、サイネージ端末400を使用するユーザ10のユーザID、表示した広告に関する広告IDを含んでいる。また、表示報告情報は、取得した現在位置(具体的には緯度及び経度)と現在位置に対応する地名とを含む広告場所、広告を表示し始めた時刻を表す広告時刻、及び広告の表示時間を表す広告時間を含んでいる。制御部409は以上説明した処理を定期的に繰り返す。
【0063】
図16はスマート端末500の動作の一例を示すフローチャートである。まず、制御部507は報知情報を受け付けるまで待機する(ステップS401:NO)。制御部507は報知情報を受け付けると(ステップS401:YES)、位置情報を取得する(ステップS402)。例えば、サイネージ端末400がブロードキャストし、第2通信部503が受信して出力した報知情報を制御部507が受け付けたと判断すると、制御部507は検出部505から現在位置を取得する。
【0064】
制御部507は検出部505から現在位置を取得すると、検知情報を送信する(ステップS403)。例えば、制御部507は、
図17に示すように、受け受けた報知情報に含まれる通知番号と、取得した現在位置(具体的には緯度及び経度)及び現在位置に応じた地名とを含む検知情報を第1通信部502を介して広告配信サーバ200に向けて送信する。制御部507は以上説明した処理をバックグラウンドで定期的に繰り返す。
【0065】
図18は広告配信サーバ200の動作の他の一例を示すフローチャートである。まず、広告配信部203は表示報告情報を受け付けたか否かを判断する(ステップS501)。広告配信部203は表示報告情報を受け付けたと判断すると(ステップS501:YES)、表示報告情報を受信リストに追加する(ステップS502)。例えば、広告配信部203は通信部202が受信して出力した表示報告情報(
図15(b)参照)を受け付けると、表示報告情報に含まれる複数の報告項目を抽出し、抽出した複数の報告項目をリスト情報記憶部201の受信リスト(
図9参照)に追加する。このように、広告配信部203はサイネージ端末400の広告場所を収集する。本実施形態では、広告配信部203は通知番号「U333-d234」の表示報告情報を受信リストに追加している。
【0066】
一方、広告配信部203は表示報告情報を受け付けていないと判断すると(ステップS501:NO)、検知情報を受け付けたか否かを判断する(ステップS503)。広告配信部203は検知情報を受け付けていないと判断すると(ステップS503:NO)、再び、ステップS501の処理を実行する。例えば、広告配信部203は通信部202が受信して出力する検知情報(
図17参照)を受け付けていないと、再び、ステップS501の処理を実行する。
【0067】
一方、広告配信部203は検知情報を受け付けたと判断すると(ステップS503:YES)、通知番号に応じた表示報告情報を抽出する(ステップS504)。より詳しくは、広告配信部203は検知情報に含まれる通知番号に対応する表示報告情報を受信リストから抽出する。本実施形態では、検知情報に通知番号「U333-d234」が含まれるため(
図17参照)、広告配信部203は受信リスト(
図9参照)から通知番号「U333-d234」を含む表示報告情報を抽出する。尚、サイネージ端末400が表示する広告の広告時間によっては、広告配信部203は表示報告情報よりも先に検知情報を受け付ける可能性がある。この場合、広告配信部203は検知情報の通知番号に基づく受信リストからの表示報告情報の抽出を次のタイミングで行う。
【0068】
ステップS504の処理が完了すると、広告配信部203は抽出した表示報告情報の広告場所と検知情報に含まれる検知場所を比較し(ステップS505)、広告場所と検知場所が近いか否かを判断する(ステップS506)。より詳しくは、広告配信部203は広告場所と検知場所との距離が閾値距離以内であるか否かを判断する。
【0069】
例えば広告場所と検知場所との距離が閾値距離以内であることにより、広告場所と検知場所が近いと広告配信部203が判断した場合(ステップS506:YES)、広告配信部203は広告配信状況を送信する(ステップS507)。より詳しくは、広告配信部203は通信部202を介して広告配信状況をポイント管理サーバ300に向けて送信する。広告配信状況は例えば表示報告情報に含まれる複数の報告項目を含んでいる。一方、広告場所と検知場所との距離が閾値距離以内でないことにより、広告場所と検知場所が近くないと広告配信部203が判断した場合(ステップS506:NO)、広告配信部203はステップS507の処理をスキップする。広告配信部203は以上説明した処理を定期的に繰り返す。
【0070】
このように、広告場所と検知場所が近いか否かを広告配信部203が判断する理由は、広告場所と検知場所が近ければ、サイネージ端末400が広告を表示している際、スマート端末500を携帯するユーザ20がサイネージ端末400を携帯するユーザ10の近くにいると推定できる。すなわち、サイネージ端末400が表示している広告をユーザ20が視認する可能性が高いと判断できる。このように、表示報告情報と検知情報を利用することにより、広告配信サーバ200が配信した広告の配信効果を把握することができる。そして、広告場所と検知場所が近い場合に、広告配信部203が広告配信状況をポイント管理サーバ300に送信することで、ポイント管理サーバ300は広告配信状況に基づいてポイントを更新することができる。
【0071】
図19はポイント管理サーバ300の動作の一例を示すフローチャートである。まず、ポイント更新部303は広告配信状況を受け付けるまで待機する(ステップS601:NO)。ポイント更新部303は広告配信状況を受け付けると(ステップS601:YES)、ユーザIDを特定する(ステップS602)。例えば、広告配信サーバ200が送信し通信部302が受信して出力した広告配信状況をポイント更新部303が受け付けたと判断すると、ポイント更新部303は広告配信状況に含まれるユーザIDを特定する。
【0072】
ステップS602の処理が完了すると、ポイント更新部303はポイントを更新する(ステップS603)。より詳しくは、ポイント更新部303はユーザ情報記憶部301が記憶するユーザ情報の中から特定したユーザIDを確認し、確認したユーザIDに対応付けられたポイントを更新する。尚、ポイント更新部303が更新するポイントの更新形態は特に限定されない。
【0073】
例えば、ポイント更新部303は広告配信状況を受け付ける度に、広告配信状況に含まれるユーザIDに予め定めた所定のポイントを付与してもよいし、広告配信状況に含まれる広告場所や広告時刻、広告時間によって異なるポイントを付与してもよい。例えば、広告配信サーバ200が送信し通信部302が受信して出力した検知情報を広告配信状況ととともにポイント更新部303が受け付けた場合、ポイント更新部303は所定のポイントを付与し、検知情報をポイント更新部303が受け付けなかった場合、所定のポイントの半分を付与するようにしてもよい。すなわち、検知情報の受付の有無に応じて、付与するポイントの重みを変更するようにしてもよい。
【0074】
以上、第1実施形態によれば、広告配信システムSは、広告を表示するサイネージ端末400と、サイネージ端末400の周囲に位置するスマート端末500とを含んでいる。また、広告配信システムSは、広告に関する広告情報をサイネージ端末400に配信し、サイネージ端末400の現在位置とスマート端末500の現在位置を収集し、2つの現在位置に基づく距離が閾値距離以内である場合、サイネージ端末400と対応付けられたポイントを広告の効果に応じて更新する広告配信サーバ200及びポイント管理サーバ300を含んでいる。これにより、広告配信の効果を高めることができる。
【0075】
特に、サイネージ端末400からブロードキャストされた報知情報に対する検知情報をスマート端末500が広告配信サーバ200に送信するため、サイネージ端末400が表示する広告をユーザ20が視認できる可能性が高いときに、ユーザ10にポイントを付与することができる。例えば、ユーザ10が通話アプリにより通話していたり、カメラアプリにより被写体を撮影していたりする場合、サイネージ端末400が表示する広告はユーザ10の顔面側とは逆側に向けられるため、サイネージ端末400が表示する広告をユーザ20が視認できる可能性が高い。この結果、サイネージ端末400を携帯するユーザ10はユーザ20が多く集まる場所で広告の表示を試みる可能性が高く、広告配信の効果を高めることができる。
【0076】
(第2実施形態)
図20は広告配信システムSの動作の他の一例を説明するための図である。
図21(a)は第2実施形態に係る広告配信システムSの一例を部分的に示す図である。
図21(b)は第2実施形態に係る広告配信システムSの他の一例を部分的に示す図である。第1実施形態に係る広告配信システムSは、サイネージ端末400とスマート端末500を含んでいたが、第2実施形態に係る広告配信システムSは、サイネージ端末410とサイネージ端末420を含む点で第1実施形態と相違する。以下、第2実施形態では、サイネージ端末410を第1サイネージ端末410と呼び、サイネージ端末420を第2サイネージ端末420と呼ぶ。第1サイネージ端末410及び第2サイネージ端末420のハードウェア構成及び機能構成は、第1実施形態で説明したサイネージ端末400と基本的に同様である。
【0077】
まず、
図20に示すように、コンテンツサーバ100は広告情報の送信依頼を検出すると、広告情報を広告配信サーバ200に送信する。広告配信サーバ200は、広告情報を受信すると、定期的に広告候補リストを第1サイネージ端末410と第2サイネージ端末420に配信する。広告候補リストの配信は非定期的であってもよい。尚、第1サイネージ端末410及び第2サイネージ端末420が位置する環境によっては、第1サイネージ端末410と第2サイネージ端末420のいずれかが広告候補リストを受信できない可能性がある。この結果、例えば第1サイネージ端末410が最新の広告候補リストを受信して記憶していても、第2サイネージ端末420が最新の広告候補リストを受信できずに古い広告候補リストを記憶している可能性がある。すなわち、第1サイネージ端末410が記憶する広告候補リストと第2サイネージ端末420が記憶する広告候補リストが異なる場合がある。
【0078】
第1サイネージ端末410及び第2サイネージ端末420は広告配信サーバ200から配信された広告候補リストを受信すると、それぞれ広告候補リストで管理された広告情報の広告を表示する表示タイミングを判断する。例えば、第1サイネージ端末410の現在位置及び現在時刻が、広告情報が定める広告場所及び広告時間の条件を満足すると、
図20及び
図21(a)に示すように、第1サイネージ端末410は広告を表示する。一方、第2サイネージ端末420が、第1サイネージ端末410が表示する広告の広告情報を持たない広告候補リストを記憶していると、
図20及び
図21(a)に示すように、第2サイネージ端末420は第1サイネージ端末410が表示する広告と同じ広告を表示することができないときがある。
【0079】
第1サイネージ端末410は広告を表示すると、
図20に示すように、近距離無線通信により報知情報をブロードキャストし、広告配信サーバ200に表示報告情報を送信する。一方、第2サイネージ端末420は広告を表示できないため、報知情報をブロードキャストできず、広告配信サーバ200に表示報告情報を送信することもできない。このような場合、第2サイネージ端末420は表示できなかった広告に関する広告情報の送信を広告配信サーバ200に要求(リクエスト)し、その広告情報を取得(ダウンロード)する。そして、第2サイネージ端末420の現在位置及び現在時刻が、取得した広告情報が定める広告場所及び広告時間の条件を満足すると、
図20及び
図21(b)に示すように、第2サイネージ端末420は広告を表示する。これにより、第1サイネージ端末410を携帯するユーザ10及び第2サイネージ端末420を携帯するユーザ20と異なるユーザ30は、第2サイネージ端末420が表示する広告を視認することができる。
【0080】
第2サイネージ端末420は広告を表示すると、
図20に示すように、広告配信サーバ200に表示報告情報を送信する。尚、
図20では示されていないが、第2サイネージ端末420は、近距離無線通信により報知情報をブロードキャストしてもよい。ポイント管理サーバ300は、
図20に示すように、広告配信サーバ200が2つの表示報告情報に基づいて送信した広告配信状況を受信すると、ユーザ10の識別情報と関連付けられたポイントを更新し、ポイントの更新を第1サイネージ端末410と第2サイネージ端末420に通知する。
【0081】
図22は第1サイネージ端末410及び第2サイネージ端末420に共通する動作の一例を示すフローチャートである。特に、
図22では、第1実施形態で説明したサイネージ端末400の動作と共通する動作については省略して示している。
【0082】
制御部409は、第1実施形態で説明したように、ステップS304の処理において、広告の表示タイミングであると判断すると、報知情報リストを確認する(ステップS701)。報知情報リストは記憶部401に記憶されている。報知情報リストは、
図23(a)に示すように、ブロードキャストされて受信した報知情報を一覧にした情報である。第2実施形態では、
図23(b)に示すように、広告IDとユーザIDを含む報知情報がブロードキャストされる。このため、報知情報リストはブロードキャストされた報知情報に含まれる報知項目としての広告IDとユーザID、及び報知情報の更新時刻を管理する。更新時刻は報知情報の受信時刻であってもよい。
【0083】
ステップS701の処理が完了すると、制御部409は報知情報があるか否かを判断する(ステップS702)。例えば、報知情報をブロードキャストする第1サイネージ端末410は報知情報を受信しないため、制御部409は報知情報がないと判断する。逆に、報知情報がブロードキャストされる第2サイネージ端末420は報知情報を受信するため、制御部409は報知情報があると判断する。
【0084】
制御部409は報知情報がないと判断した場合(ステップS702:NO)、親ユーザIDになしを設定する(ステップS703)。例えば、制御部409は報知情報リストを確認し、報知情報リストに報知情報が全くない場合、後に送信する表示報告情報の親ユーザIDの欄に親ユーザIDがないことを表す情報「なし」を設定する。ステップS703の処理が完了すると、制御部409はステップS306の処理を実行し、次いで、ステップS307の処理を実行する。すなわち、制御部409は広告を表示し、報知情報をブロードキャストする。制御部409は広告の表示を停止すると、表示報告情報を送信する。特に、
図24(a)に示すように、制御部409が送信する表示報告情報の親ユーザIDには情報「なし」が格納される。
【0085】
一方、制御部409は報知情報があると判断した場合(ステップS702:YES)、報知情報の広告IDで広告候補リストを検索する(ステップS704)。より詳しくは、制御部409は報知情報リスト(
図23(a)参照)が管理する広告IDを利用して広告候補リストを検索する。そして、制御部409は検索する広告候補リストに広告IDがあるか否かを判断する(ステップS705)。
【0086】
例えば、第1サイネージ端末410の記憶部401が、
図25(a)に示すように、広告候補リストを記憶しており、第2サイネージ端末420の記憶部401が、
図25(b)に示すように、広告候補リストを記憶している場合、2つの広告候補リストは異なっている。広告候補リストの相違は例えば広告候補リストの受信環境や受信タイミングに起因する。ここで、第2サイネージ端末420の記憶部401が記憶する広告候補リスト(
図25(b)参照)には、第1サイネージ端末410の記憶部401が記憶する広告候補リスト(
図25(a)参照)で管理された広告ID「A004」の広告情報が管理されていない。このため、報知情報リスト(
図23(a)参照)が管理する広告ID「A004」を第2サイネージ端末420の記憶部401が記憶する広告候補リストから検索しても、制御部409は広告候補リストに広告IDがないと判断する。
【0087】
制御部409は広告候補リストに広告IDがないと判断した場合(ステップS705:NO)、第1通信部402を介してダウンロード要求を送信する(ステップS706)。ダウンロード要求は、
図25(c)に示すように、広告IDとユーザIDとステータスとを含んでいる。尚、ユーザIDにはダウンロードを要求する要求元の情報が格納される。すなわち、第2サイネージ端末420がダウンロード要求を送信する場合、ユーザIDには第2サイネージ端末420を使用するユーザ20のユーザID「444」が格納される。尚、ステータスにはダウンロード要求を表す情報「リクエスト」が格納される。
【0088】
ステップS706の処理が完了すると、制御部409はダウンロード応答を取得する(ステップS707)。より詳しくは、制御部409はダウンロード要求に応じて広告配信サーバ200から送信されたダウンロード応答を第1通信部402を介して取得する。ダウンロード応答は、
図25(d)に示すように、広告IDと広告データと広告場所と広告時刻とを含んでいる。これにより、制御部409は後続の処理において取得した広告データに応じた広告を表示することができる。
【0089】
ステップS707の処理が完了すると、制御部409は親ユーザIDに報知元ユーザIDを設定する(ステップS708)。ステップS708の処理が完了すると、制御部409はステップS306の処理を実行し、次いで、ステップS307の処理を実行する。すなわち、制御部409は広告を表示し、報知情報をブロードキャストする。制御部409は広告の表示を停止すると、表示報告情報を送信する。特に、
図24(b)に示すように、制御部409が送信する表示報告情報の親ユーザIDには報知元ユーザID「333」が格納される。すなわち、報知情報をブロードキャストした第1サイネージ端末410を使用するユーザ10のユーザIDが格納される。
【0090】
尚、制御部409は広告候補リストに広告IDがあると判断した場合(ステップS705:YES)、広告IDに応じた広告データを取得し(ステップS709)、ステップS708の処理を実行する。制御部409はステップS303の処理やS307の処理などに加え、以上説明した処理を定期的に繰り返す。
【0091】
図26は第1サイネージ端末410及び第2サイネージ端末420に共通する動作の他の一例を示すフローチャートである。まず、制御部409は報知情報を受け付けるまで待機する(ステップS801:NO)。制御部409は報知情報を受け付けると(ステップS801:YES)、報知情報リストを確認し(ステップS802)、報知情報リストにあるか否かを判断する(ステップS803)。
【0092】
制御部409は受け付けた報知情報が報知情報リストにないと判断すると(ステップS803:NO)、近辺での広告表示をユーザに通知する(ステップS804)。すなわち、受け付けた報知情報が報知情報リストにない新たな報知情報である場合、制御部409はユーザ20の近辺で広告が表示されていることを、画面表示や音声出力、振動(バイブレータ機能)等でユーザ20に通知する。これにより、ユーザ20は自身の周囲を確認し、第1サイネージ端末410が表示する広告を視認することができる。尚、制御部409は受け付けた報知情報が報知情報リストにあると判断すると(ステップS803:YES)、ステップS804の処理をスキップする。
【0093】
ステップS804の処理が完了した場合、又は、ステップS804の処理がスキップされた場合、制御部409は報知情報リストを更新する(ステップS805)。具体的には、受け付けた報知情報が報知情報リストになければ、制御部409はその報知情報を報知情報リストに追加する。一方、受け付けた報知情報が報知情報リストにあれば、制御部409はその報知情報に基づいて報知情報リスト管理する該当の報知情報を書き換える。
【0094】
ステップS805の処理が完了すると、制御部409は閾値時間以上更新されていない報知情報を削除する(ステップS806)。報知情報が閾値時間以上更新されていない場合、既に広告が表示されていない可能性があるため、制御部409はその報知情報を削除して、報知情報リストを最新の状態に保つ。制御部409は以上説明した処理をバックグラウンドで定期的に繰り返す。
【0095】
以上、第2実施形態によれば、第1サイネージ端末410が広告の表示を停止しても、第2サイネージ端末420は表示継続可能である限り同じ広告を表示し続ける。そして、第2サイネージ端末420もまた報知情報をブロードキャストするため、報知情報を受信した別のサイネージ端末(不図示)も同じ広告を表示する。このように、報知情報を受信できる位置に別のサイネージ端末が存在すれば、同じ広告が次々と伝搬する。これにより、広告配信の効果が向上する。
【0096】
また、第2実施形態によれば、第1サイネージ端末410を携帯するユーザ10だけでなく、第2サイネージ端末420を携帯するユーザ20と対応付けられたポイントなどの対象情報を広告配信の効果応じて更新することができる。特に、第1サイネージ端末410からユーザ10のユーザIDを含む表示報告情報が広告配信サーバ200に送信されるだけでなく、第2サイネージ端末420からもユーザ10とユーザ20のそれぞれのユーザIDを含む表示報告情報が広告配信サーバ200に送信される。このため、例えばユーザ10にユーザ20より高いポイントを付与することもできる。
【0097】
(第3実施形態)
続いて、
図27から
図29を参照して、本件の第3実施形態について説明する。
図27は第3実施形態に係るサイネージ端末400の動作の一部を例示するフローチャートである。
図28は第3実施形態に係る広告候補リストの一例である。
図27に示すフローチャートでは、第1実施形態で説明したステップS303の処理(
図14参照)に代えて、表示タイミング判断処理を有する点で、第1実施形態と相違する。
【0098】
また、
図28に示すように、第3実施形態に係る広告候補リストは広告種別と端末状態と明暗をさらに含む広告情報を管理する点で、第1実施形態に係る広告候補リスト(
図7参照)と相違する。ここで、広告種別は広告データの種別を表している。端末状態はサイネージ端末400が広告を表示する際の状態に関する条件を表している。例えば、端末状態「撮影中」はカメラアプリが稼働しているときに、サイネージ端末400は広告を表示できることを表している。明暗はサイネージ端末400が広告を表示する際の周囲の照度に関する条件を表している。例えば、明暗「ブライト」はサイネージ端末400の周囲の照度が閾値より大きい場合(具体的には、明るい場合)、サイネージ端末400は広告を表示できることを表している。
【0099】
次に、
図29を参照して、上述した表示タイミング判断処理について説明する。
図29は表示タイミング判断処理の一例を示すフローチャートである。ステップS301の処理において、制御部409が広告候補リストを受け付けなかったと判断した場合(
図27参照)、制御部409は表示タイミング判断処理を実行する(ステップS900)。具体的には、
図29に示すように、制御部409は現在時刻を取得し(ステップS901)、次いで、現在位置を取得する(ステップS902)。ステップS902の処理が完了すると、制御部409は稼働アプリを判別する(ステップS903)。
【0100】
ここで、制御部409はカメラアプリが稼働していると判断した場合(ステップS904:YES)、端末状態として撮影中を保持する(ステップS905)。制御部409はカメラアプリが稼働しておらず、通話アプリが稼働していると判断した場合(ステップS904:NO、S906:YES)、端末状態として通話中を保持する(ステップS907)。制御部409は通話アプリが稼働しておらず、ブラウザアプリが稼働していると判断した場合(ステップS906:NO、S908:YES)、端末状態としてWeb閲覧中を保持する(ステップS909)。尚、制御部409はブラウザアプリが稼働していないと判断した場合(ステップS908:NO)、表示タイミングとしてNOを保持し、表示タイミング判断処理を終える。
【0101】
ステップS905,S907,S909のいずれかの処理が完了すると、次いで、制御部409は照度を取得する(ステップS910)。より詳しくは、制御部409はサイネージ端末400の周囲の照度を検出部406から取得する。ここで、制御部409は照度が閾値より大きいと判断した場合(ステップS911:YES)、明暗としてブライトを保持する(ステップS912)。一方、制御部409は照度が閾値以下であると判断した場合(ステップS911:NO)、明暗としてダークを保持する(ステップS913)。
【0102】
ステップS912,S913のいずれかの処理が完了すると、制御部409は広告候補リストを確認し(ステップS914)、該当広告があるか否かを判断する(ステップS915)。より詳しくは、制御部409は現在時刻、現在位置、端末状態、及び明暗が広告候補リストで管理された広告情報における各条件を満足する広告情報があるか否かを判断する。
【0103】
制御部409は該当広告がないと判断した場合(ステップS915:NO)、表示タイミングとしてNOを保持し(ステップS916)、表示タイミング判断処理を終える。一方、制御部409は該当広告があると判断した場合(ステップS915:YES)、表示タイミングとしてYESを保持し(ステップS917)、対象の広告情報から広告データを取得する(ステップS918)。ステップS918の処理が完了すると、制御部409は表示タイミング判断処理を終える。これにより、制御部409は取得した広告データに応じた広告を後続の処理で表示する。
【0104】
以上、第3実施形態によれば、サイネージ端末400は周囲の照度に応じて広告を表示したり、広告を表示しなかったりする。したがって、広告が視認され易い照度になった際にサイネージ端末400が広告を表示すれば、無駄な消費電力を抑えつつ、効果的に広告を表示することができる。また、サイネージ端末400の状態(具体的には稼働アプリの種別)に応じて、広告の表示を切り替えることもでき、サイネージ端末400周囲の状況に適した広告を表示することもできる。
【0105】
(第4実施形態)
続いて、
図30から
図35を参照して、本件の第4実施形態について説明する。
図30は第4実施形態に係る広告配信システムSの一例を部分的に示す図である。第3実施形態では、サイネージ端末400を利用して説明したが、サイネージ端末400に代えて、広告を表示する表示装置610と表示装置610を制御する車載サイネージ装置620とを備えた車両CRを利用してもよい。特に、車載サイネージ装置620はEngine Control Unit(ECU)630から車両CRの走行状態及び走行環境を取得し、取得した走行状態及び走行環境に基づいて表示装置610に広告を表示したり、広告を表示しなかったりする。
【0106】
図31は車載サイネージ装置620のハードウェア構成の一例である。
図31に示すように、車載サイネージ装置620は、プロセッサとしてのCPU620A、RAM620B、ROM620C、NVM620D及び広域通信回路620Eを含んでいる。広域通信回路620Eにはアンテナ620E´が接続されている。広域通信回路620Eに代えて広域通信機能を実現するCPUが利用されてもよい。また、車載サイネージ装置620は、入力I/F620F及び出力I/F620Gを含んでいる。CPU620Aから出力I/F620Gまでは、内部バス620Hによって互いに接続されている。少なくともCPU620AとRAM620Bとが協働することによってコンピュータが実現される。尚、CPU620Aに代えて上述したMPUをプロセッサとして利用してもよい。入力I/F620Fには、ECU630が接続される。ECU630にはブレーキ、速度計、及び照光装置(例えばヘッドライトやテールランプなど)が接続されているため、ECU630はブレーキ及び速度計から車両CRの走行状態を取得でき、照光装置から車両CRの走行環境(例えば夜間走行など)を取得できる。一方、出力I/F620Gには、表示装置610が接続される。
【0107】
図32は車載サイネージ装置620のブロック図の一例である。車載サイネージ装置620は記憶部621、通信部622、及び制御部623を含んでいる。尚、記憶部621は例えば上述したNVM620Dによって実現される。通信部622は例えば上述した広域通信回路620E及びアンテナ620E´によって実現される。制御部623は例えば上述したCPU620Aによって実現される。
【0108】
記憶部621は広告候補リストや広告表示用アプリを記憶する。広告候補リストは、
図33に示すように、広告IDとコンテンツサーバ100から送信された広告情報を関連付けて広告ID毎に管理する。特に、第4実施形態に係る広告候補リストは、第3実施形態に係る広告候補リスト(
図28参照)が管理する端末状態に代えて走行状態を管理する点で相違する。走行状態は車両CRが広告を表示する際の走行条件を表している。例えば、走行状態「走行」は車両CRが走行しているときに、車載サイネージ装置620は表示装置610に広告を表示できることを表している。尚、明暗は車載サイネージ装置620が表示装置610に広告を表示する際の照度の条件を表している。例えば、明暗「ダーク」は車両CRの周囲の照度が閾値以下である場合(具体的には、夜間など暗い場合)、車載サイネージ装置620は表示装置610に広告を表示できることを表している。
【0109】
通信部622は広告配信サーバ200から配信されて携帯基地局BSから無線通信WL1により送信された広告候補リストを受信して制御部623に出力する。また、通信部622は表示報告情報を無線通信WL1により広告配信サーバ200に向けて送信する。制御部623は車載サイネージ装置620の動作を制御する。例えば、制御部623は現在位置と現在時刻とECU630から取得した走行状態と走行環境が、記憶部621の広告候補リストが管理する広告情報の広告場所、広告時刻、走行状態、及び明暗に関する条件を満足している場合、条件を満足する広告情報の広告データと広告表示用アプリを利用して表示装置610を制御し、表示装置610に広告を表示する。例えば、制御部623は広告の表示を停止すると、表示報告情報を生成して通信部622に出力する。その他、制御部623は種々の処理を実行するが、制御部623が実行する種々の処理の詳細については後述する。
【0110】
図34は第4実施形態に係る車載サイネージ装置620の動作の一部を例示するフローチャートである。
図34に示すフローチャートでは、第1実施形態で説明したステップS304の処理(
図14参照)で表示タイミングであると判断された後、ステップS306の処理で広告が表示される前に、広告情報選択処理を有する点で、第1実施形態と相違する。尚、第1実施形態では、ステップS304,S306の処理などを制御部409が実行したが、第4実施形態では、ステップS304,S306の処理などを制御部623が実行する。
【0111】
次に、
図35を参照して、広告情報選択処理について説明する。
図35は広告情報選択処理の一例を示すフローチャートである。ステップS304の処理において、制御部623が表示タイミングであると判断した場合(
図34参照)、制御部623は広告情報選択処理を実行する(ステップS950)。具体的には、
図35に示すように、制御部623は走行状態を取得し(ステップS951)、速度が10km/h以上であるか否かを判断する(ステップS952)。例えば、制御部623は速度計から出力された走行状態をECU630から取得し、速度が10km/h以上であるか否かを判断する。尚、速度を判断するための閾値速度は10km/hに限定されず適宜定めればよい。
【0112】
制御部623は速度が10km/h以上であると判断した場合(ステップS952:YES)、走行状態として走行を保持する(ステップS953)。一方、制御部623は速度が10km/h未満であると判断した場合(ステップS952:NO)、ブレーキ操作があるか否かを判断する(ステップS954)。例えば、制御部623はブレーキ操作の有無をECU630から取得し、ブレーキ操作があるか否かを判断する。制御部623はブレーキ操作がないと判断した場合(ステップS954:NO)、走行状態として徐行を保持する(ステップS955)。一方、制御部623はブレーキ操作があると判断した場合(ステップS954:YES)、走行状態として停止を保持する(ステップS956)。
【0113】
ステップS953,S955,S956のいずれかの処理が完了すると、次いで、制御部623は照光装置がオンか否かを判断する(ステップS957)。例えば、制御部623は照光装置のオン又はオフをECU630から取得し、照光装置がオンか否かを判断する。制御部623は照光装置がオフであると判断した場合(ステップS957:NO)、明暗としてブライトを保持する(ステップS958)。一方、制御部623は照光装置がオンであると判断した場合(ステップS957:YES)、明暗としてダークを保持する(ステップS959)。ステップS959の処理が完了すると、制御部623は広告データを取得する(ステップS960)。例えば、制御部623は現在位置と現在時刻と走行状態と走行環境が、記憶部621の広告候補リストが管理する広告情報の広告場所、広告時刻、走行状態、及び明暗に関する条件を満足する広告情報の広告データを取得する。ステップS960の処理が完了すると、制御部623は広告情報選択処理を終える。
【0114】
以上、第4実施形態によれば、車両CRの走行状態や走行環境に応じて、車載サイネージ装置620は表示装置610に様々な広告を表示したり、広告を表示しなかったりする。したがって、例えば車両CRが走行している際には、車載サイネージ装置620は表示装置610に静止画の広告を表示することができる。特に、走行環境が日中である場合には、汎用的な静止画の広告を表示し、走行環境が夜間である場合には、表示が明るくなり過ぎない静止画の広告を表示することができる。これにより、環境に配慮された広告であると歩行者に印象付けることができる。
【0115】
また、車両CRが交差点などで停止している際には、車載サイネージ装置620は表示装置610に5秒から10秒程度の動画の広告を表示する。これにより、信号待ちの歩行者はしばらくの間、広告を見続けることができる。さらに、車両CRが徐行している際には、車載サイネージ装置620は表示装置610に2秒から3秒程度のアニメーションの広告を表示してもよい。このように広告を表示しても、歩行者の目が広告に向かう可能性がある。
【0116】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明に係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0117】
例えば、上述した第1実施形態では、サイネージ端末400は対向する2つのディスプレイ400H,400Iを備えていたが、サイネージ端末400は2つのディスプレイ400H,400Iを同じ側に備えていてもよい。また、サイネージ端末400はディスプレイ400H,400Iのいずれか一方を備えていてもよい。例えば、サイネージ端末400がディスプレイ400Hを備えた場合、ディスプレイ400Hの画面レイアウトを分割し、一方の画面に待受画面を表示し、他方の画面に広告を表示してもよい。
【0118】
さらに、第1実施形態から第3実施形態では、サイネージ端末400又は第1サイネージ端末410及び第2サイネージ端末420を利用して説明したが、サイネージ端末400、第1サイネージ端末410及び第2サイネージ端末420に代えて、表示装置610やサイネージ装置620などを含む車両CRを利用してもよい。さらに、広告配信サーバ200とポイント管理サーバ300の各機能をいずれか一方に集約してもよいし、コンテンツサーバ100とポイント管理サーバ300の各機能をいずれか一方に集約してもよい。
【0119】
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1)広告を表示する第1無線通信装置と、前記第1無線通信装置の周囲に位置する第2無線通信装置と、前記広告に関する広告情報を前記第1無線通信装置に配信し、前記第1無線通信装置の第1位置情報と前記第2無線通信装置の第2位置情報を収集し、前記第1位置情報と前記第2位置情報とに基づく距離が閾値距離以内である場合、前記第1無線通信装置と対応付けられた第1対象情報を前記広告の効果に応じて更新する情報処理装置と、を有する広告配信システム。
(付記2)前記情報処理装置は、前記距離が閾値距離以内である場合、前記第2無線通信装置のユーザに前記広告が視認されたと判断し、前記第1対象情報を更新する、ことを特徴とする付記1に記載の広告配信システム。
(付記3)前記第1無線通信装置は、前記広告の表示を報知する報知情報を送信し、前記第2無線通信装置は、前記報知情報を受信した場合に、前記情報処理装置に前記第2位置情報を送信する、ことを特徴とする付記1又は2に記載の広告配信システム。
(付記4)前記第1無線通信装置は、前記広告の表示を報知する報知情報を送信し、前記第2無線通信装置は、前記報知情報を受信した場合であって、前記広告情報を有していないとき、前記情報処理装置から前記広告情報を取得し、取得した前記広告情報に基づいて前記広告を表示する、ことを特徴とする付記1から3のいずれか1項に記載の広告配信システム。
(付記5)前記情報処理装置は、前記第2位置情報を収集した場合、前記第2無線通信装置と対応付けられた第2対象情報を前記広告の効果と異なる効果で更新する、ことを特徴とする付記1から4のいずれか1項に記載の広告配信システム。
(付記6)前記第1無線通信装置は、稼働中のアプリを判別し、稼働中のアプリに応じた広告を表示する、ことを特徴とする付記1から5のいずれか1項に記載の広告配信システム。
(付記7)前記第1無線通信装置は、周囲の照度を検出し、検出した照度に応じた広告を表示する、ことを特徴とする付記1から6のいずれか1項に記載の広告配信システム。
(付記8)広告情報を配信する情報処理装置と接続可能な無線通信装置であって、前記情報処理装置から配信された広告情報に基づいて、前記広告情報に応じた広告を表示する表示部を有し、前記情報処理装置は、前記無線通信装置の第1位置情報と前記無線通信装置の周囲に位置する他の無線通信装置の第2位置情報を収集し、前記第1位置情報と前記第2位置情報とに基づく距離が閾値距離以内である場合、前記無線通信装置と対応付けられた対象情報を前記広告の効果に応じて更新する、ことを特徴とする無線通信装置。
(付記9)広告に関する広告情報を、前記広告を表示する第1無線通信装置に配信し、前記第1無線通信装置の第1位置情報と前記第1無線通信装置の周囲に位置する第2無線通信装置の第2位置情報を収集し、前記第1位置情報と前記第2位置情報とに基づく距離が閾値距離以内である場合、前記第1無線通信装置と対応付けられた対象情報を前記広告の効果に応じて更新する、処理を実行する処理部を備える情報処理装置。
(付記10)広告情報を配信する情報処理装置と接続可能な無線通信装置のコンピュータが実行する制御方法であって、前記制御方法は、前記情報処理装置から配信された広告情報に基づいて、前記広告情報に応じた広告を表示する処理、を有し、前記情報処理装置は、前記無線通信装置の第1位置情報と前記無線通信装置の周囲に位置する他の無線通信装置の第2位置情報を収集し、前記第1位置情報と前記第2位置情報とに基づく距離が閾値距離以内である場合、前記無線通信装置と対応付けられた対象情報を前記広告の効果に応じて更新する、ことを特徴とする制御方法。
(付記11)広告に関する広告情報を、前記広告を表示する第1無線通信装置に配信し、前記第1無線通信装置の第1位置情報と前記第1無線通信装置の周囲に位置する第2無線通信装置の第2位置情報を収集し、前記第1位置情報と前記第2位置情報とに基づく距離が閾値距離以内である場合、前記第1無線通信装置と対応付けられた対象情報を前記広告の効果に応じて更新する、処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
(付記12)広告情報を配信する情報処理装置と接続可能な無線通信装置のコンピュータに実行させる制御プログラムであって、前記制御プログラムは、前記情報処理装置から配信された広告情報に基づいて、前記広告情報に応じた広告を表示する処理、を有し、前記情報処理装置は、前記無線通信装置の第1位置情報と前記無線通信装置の周囲に位置する他の無線通信装置の第2位置情報を収集し、前記第1位置情報と前記第2位置情報とに基づく距離が閾値距離以内である場合、前記無線通信装置と対応付けられた対象情報を前記広告の効果に応じて更新する、ことを特徴とする制御プログラム。
(付記13)広告に関する広告情報を、前記広告を表示する第1無線通信装置に配信し、前記第1無線通信装置の第1位置情報と前記第1無線通信装置の周囲に位置する第2無線通信装置の第2位置情報を収集し、前記第1位置情報と前記第2位置情報とに基づく距離が閾値距離以内である場合、前記第1無線通信装置と対応付けられた対象情報を前記広告の効果に応じて更新する、処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【符号の説明】
【0120】
S 広告配信システム
100 コンテンツサーバ
200 広告配信サーバ
300 ポイント管理サーバ
400 サイネージ端末
500 スマート端末