(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-08
(45)【発行日】2022-09-16
(54)【発明の名称】広告付き新聞紙
(51)【国際特許分類】
G09F 23/10 20060101AFI20220909BHJP
B42D 7/00 20060101ALI20220909BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20220909BHJP
【FI】
G09F23/10
B42D7/00
G06Q30/02 380
(21)【出願番号】P 2020025138
(22)【出願日】2020-02-18
【審査請求日】2020-07-14
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】303042187
【氏名又は名称】株式会社rakune
(74)【代理人】
【識別番号】100112416
【氏名又は名称】清水 定信
(74)【代理人】
【識別番号】100133411
【氏名又は名称】山本 龍郎
(72)【発明者】
【氏名】川人 誠司
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0006637(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0251845(US,A1)
【文献】実開平01-116675(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 23/10
B42D 1/00-25/485
G06Q 30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
新聞紙と、新聞紙とは別の紙質の紙を用いて作成された、新聞紙の最表面と最裏面と同じサイズの2枚の広告紙面を有し、1枚で前記新聞紙の最表面を覆い、もう1枚の広告紙面で前記新聞紙の最裏面を覆うことを特徴とする広告付き新聞紙。
【請求項2】
前記広告紙面の表面に記載される発行者が、新聞紙の発行者と同一であることを特徴とする
請求項1に記載の広告付き新聞紙。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
新聞紙の最表面や最裏面を覆う広告付き新聞紙に関する。
【背景技術】
【0002】
新聞紙の広告は、新聞とは別の紙に印刷された広告チラシであることが一般的である。また、当該チラシは、新聞紙の中に折り込まれて新聞購読者に配達される(例えば、特許文献1)。
【0003】
広告チラシの内容は、地域によっても異なるが不動産であったり、スーパーの特売のチラシであったり、お墓のチラシであったり、様々である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、新聞紙とは分離している、別の折り込み広告チラシでは、新聞紙とは別にわざわざ当該チラシを見て内容を確認しなければならない。これは新聞購読者の動作・行動が多くなるので、新聞購読者が必ずしも折り込み広告チラシを見るとは限らない。
【0006】
そのため、広告チラシはそのまま廃棄されたり、間食の際にこぼれたお菓子等を効率よく集めるためにテーブルクロス代わりに使用されてしまうことが多い。その結果、このような折り込みちらしの広告的効果は、あまり高くなかった。
また、新聞紙の紙面における広告だと、市町村単位や都道府県単位での広告になってしまう。その結果、広告費用が非常に高くなってしまうので、個人商店や弱小企業ではなかなか広告を出すことができないという問題があった。さらに、地元密着の企業(床屋、美容院や飲食店など)の広告は、市町村単位や都道府県単位で広告を出しても、広告を出した地域が遠すぎて広告的効果もあまり期待できなかった。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、従来よりも広告的効果の高い広告付き新聞紙を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の広告付き新聞紙は、新聞紙と、新聞紙の最表面と最裏面の少なくともいずれか一方を覆う、新聞紙とは別の紙質の紙を用いて作成された広告紙面を有することを特徴とする。
【0009】
この広告付きの新聞紙によれば、新聞購読者の最も目に入りやすい新聞の最表面か最裏面を広告紙面が覆うので、従来よりも高い広告的効果を発揮することができる。また、地域を限定して(いち地域又は町内)広告を出すことができるので広告費用が安価となる。さらに、全面広告ですので効果も大きい。
【0010】
好適な実施の一形態として、広告紙面が新聞紙の最表面と最裏面の双方を覆う1枚の紙面であることを特徴とする。
【0011】
この広告付きの新聞紙によれば、新聞購読者の最も目に入りやすい新聞の最表面と最裏面に広告紙面が形成されるので、従来よりも高い広告的効果を発揮することができる。
また、新聞を最表面から読む購読者、最裏面から読む購読者の双方に対応することができる。
【0012】
好適な実施の一形態として、前記広告紙面が2枚あり、1枚で前記新聞紙の最表面を覆い、もう1枚の広告紙面で前記新聞紙の再裏面を覆うことを特徴とする。
【0013】
新聞購読者が必ず目にする最表面(1面記事)と、最表面の次に目にする最裏面(新聞の最終面)を広告紙面が覆っているので、新聞購読者は、広告紙面を目にし易い。少なくとも従来の折り込み広告チラシよりも目にする可能性が高い。したがって、従来の折り込み広告チラシよりも高い広告的効果を発揮できる。
【0014】
好適な実施の一形態として、前記広告紙面のサイズが前記新聞紙の最表面、再裏面のサイズよりも小さいことを特徴とする。
【0015】
この広告付きの新聞紙によれば、広告料金を節約することができるとともに、新聞購読者の最も目に入りやすい新聞の最表面や最裏面に広告紙面が形成されるので、従来よりも高い広告的効果を発揮することができる。
【0016】
好適な実施の一形態として、前記広告紙面に、新聞の発行者情報が記載されていることを特徴とする。
【0017】
この広告付きの新聞紙によれば、新聞紙面と同様に新聞の発行情報が記載されているので、広告の信用性・信ぴょう性が高まり、従来よりも高い広告的効果を発揮することができる。
【発明の効果】
【0018】
新聞購読者の最も目に入りやすい新聞の最表面か最裏面を広告紙面が覆っているので、従来よりも高い広告的効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1(a)】(a)第1の実施の形態による広告付き新聞紙を示す図面である。
【
図1(b)】(b)第2の実施の形態による広告付き新聞紙を示す図面である。
【
図2】第3の実施の形態による広告付き新聞紙を示す図面である。
【
図3】第4の実施の形態による広告付き新聞紙を示す図面である。
【
図4】(a)(b)第5の実施の形態による広告付き新聞紙を示す図面である。
【
図5】第6の実施の形態による広告付き新聞紙を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<<<<本実施の形態の概要>>>>
現在の新聞紙と広告チラシでは、新聞紙とは別にわざわざ広告チラシを見て内容を確認しなければならない。これでは新聞購読者の動作・行動が多くなるので、新聞購読者が必ずしも折り込み広告チラシを見るとは限らない。広告チラシはそのまま廃棄されることが多い。または、間食に際にこぼれたお菓子等を効率よく集めるためにテーブルクロス代わりに使用されてしまうことが多い。その結果、このような折り込みちらしの広告的効果は、あまり高くない。
【0021】
このため、新聞紙と、新聞紙の最表面と最裏面のいずれか一方を覆う、新聞紙とは別の紙質の紙を用いて作成された広告紙面を有する広告付き新聞紙とする。すなわち、最も新聞購読者が目にする新聞の最表面と最裏面を広告紙面で覆う広告付き新聞紙を提供することで、従来よりも高い広告的効果を得ることができる。
【0022】
<<第1の実施の態様>>
第1の実施の態様によれば、第1図(a)に記載のように、新聞紙1と、新聞紙の最表面3(いわゆる1面記事)を覆う、広告紙面2を有する広告付き新聞紙が提供される。
【0023】
広告紙面2は新聞紙1とは別の紙質の紙を用いている。広告紙面2と新聞紙1のサイズは同じである。
【0024】
新聞紙1と広告紙面2は、その長手方向の一端が糊付けで接合されている。しかし、糊付けには限定されずホチキス止めやセロハンテープを用いるなどなんらかの方法で接合されていればよい。また、新聞紙1と広告紙面2の接合箇所は新聞紙1と広告紙面2の長手方向に限られず、短手方向の一端で接合してもよい。接合方向は、上記と同様に糊付け、ホチキス止めやセロハンテープを用いるなどなんらかの方法で接合されていればよい。
【0025】
新聞購読者が最も目にする最表面(1面記事)を広告紙面が覆っているので、新聞購読者は、必ずこの広告紙面を目にする。したがって、従来の折り込み広告チラシよりも高い広告的効果を発揮できる。
【0026】
なお、後述の第6の実施の形態で説明するように、広告紙面2の表面に、新聞紙1の発行者が記載されていてもよい。
【0027】
<<第2の実施の態様>>
第2の実施の態様は、第1図(b)に記載のように、新聞紙1と、新聞紙の最裏面4(新聞の最終面、一般にテレビ欄)を覆う、広告紙面2を有する広告付き新聞紙が提供される。
【0028】
第1の実施の形態と同様に広告紙面2は新聞紙1とは別の紙質の紙を用いている。広告紙面2と新聞紙1のサイズは同じである。
【0029】
新聞紙1と広告紙面2は、その長手方向の一端が糊付けで接合されている。しかし、糊付けには限定されずホチキス止めやセロハンテープを用いるなどなんらかの方法で接合されていればよい。また、新聞紙1と広告紙面2の接合箇所は新聞紙1と広告紙面2の長手方向に限られず、短手方向の一端で接合してもよい。接合方向は、上記と同様に糊付け、ホチキス止めやセロハンテープを用いるなどなんらかの方法で接合されていればよい。
【0030】
新聞購読者が最表面(1面記事)の次に目にする最裏面(新聞の最終面)を広告紙面が覆っているので、新聞購読者は、広告紙面を目にし易い。少なくとも従来の折り込み広告チラシよりも目にする可能性が高い。したがって、従来の折り込み広告チラシよりも高い広告的効果を発揮できる。
【0031】
なお、後述の第6の実施の形態で説明するように、広告紙面2の表面に、新聞紙1の発行者が記載されていてもよい。
【0032】
<<第3の実施の態様>>
第3の実施の態様は、第2図に記載のように、新聞紙1と、新聞紙の最表面3(いわゆる1面記事)と最裏面4(新聞の最終面、一般にテレビ欄)の双方を覆う、1枚の広告紙面2を有する広告付き新聞紙が提供される。
【0033】
上記実施の形態と同様に広告紙面2は新聞紙1とは別の紙質の紙を用いている。広告紙面2と新聞紙1のサイズは同じである。
【0034】
なお、第3の実施の形態では、新聞紙に1枚の広告紙面2を被せるだけである。しかし、これには限定されず、新聞紙1、広告紙面2の長手方向で糊付けやホチキス止め、セロハンテープを用いるなどなんらかの方法で接合されていればよい。この実施の形態では、1枚の広告紙面2で新聞紙の最表面と最表面の双方を覆うことができるので、広告付き新聞紙の作成するうえで効率的で経済的である。
【0035】
新聞購読者が必ず目にする最表面(1面記事)と最表面の次に目にする最裏面(新聞の最終面)を広告紙面が覆っているので、新聞購読者は、広告紙面を目にし易い。少なくとも従来の折り込み広告チラシよりも目にする可能性が高い。したがって、従来の折り込み広告チラシよりも高い広告的効果を発揮できる。
【0036】
なお、後述の第6の実施の形態で説明するように、広告紙面2の表面に、新聞紙1の発行者が記載されていてもよい。
【0037】
<<第4の実施の態様>>
第4の実施形態では、第3図に記載のように2枚の広告紙面2を用いる。そのうち1枚の広告紙面で新聞紙1の最表面3(いわゆる1面記事)で覆い、もう1枚の広告紙面2で最裏面4(新聞の最終面、一般にテレビ欄)を覆う、広告付き新聞紙が提供される。
【0038】
上記実施の形態と同様に広告紙面2は新聞紙1とは別の紙質の紙を用いている。広告紙面2と新聞紙1のサイズは同じである。
【0039】
新聞紙1と広告紙面2は、その長手方向の一端が糊付けで接合されている。しかし、糊付けには限定されずホチキス止めやセロハンテープを用いるなどなんらかの方法で接合されていればよい。また、新聞紙1と広告紙面2の接合箇所は新聞紙1と広告紙面2の長手方向に限られず、短手方向の一端で接合してもよい。接合方向は、上記と同様に糊付け、ホチキス止めやセロハンテープを用いるなどなんらかの方法で接合されていればよい。
【0040】
新聞購読者が必ず目にする最表面(1面記事)と最表面の次に目にする最裏面(新聞の最終面)を広告紙面が覆っているので、新聞購読者は、広告紙面を目にし易い。少なくとも従来の折り込み広告チラシよりも目にする可能性が高い。したがって、従来の折り込み広告チラシよりも高い広告的効果を発揮できる。
【0041】
なお、後述の第6の実施の形態で説明するように、広告紙面2の表面に、新聞紙1の発行者が記載されていてもよい。
【0042】
<<第5の実施の態様>>
第5の実施形態では、第4図(a)(b)に記載のように新聞紙1の最表面3か最裏面4の少なくとも一方、またはその双方を広告紙面2で覆うことは他の実施形態と同じであるが、広告紙面2のサイズが新聞紙1のサイズと異なる広告付き新聞紙が提供される。
【0043】
より具体的には、広告紙面2のサイズが新聞紙1のサイズよりも小さい。広告紙面2は、新聞紙1の最表面3・最裏面4の一部を覆う構成で、広告紙面2の短手方向のサイズは新聞紙1と同じで、その長手方向が新聞紙のサイズの半分である場合である。
【0044】
また、広告紙面2の長手方向のサイズは新聞紙1と同じで、その短手方向のサイズが新聞紙のサイズの半分のサイズであってもよい。
【0045】
なお、広告紙面2のサイズが新聞紙1のサイズよりも大きくてもよい。広告紙面2は、新聞紙1の最表面3・最裏面4の一部を覆う構成で、広告紙面2の長手方向のサイズは新聞紙1と同じで、その短手方向が新聞紙のサイズよりも大きい場合である。
【0046】
上記実施の形態と同様に広告紙面2は新聞紙1とは別の紙質の紙を用いている。
【0047】
新聞紙1と広告紙面2は、その長手方向の一端が糊付けで接合されている。しかし、糊付けには限定されずホチキス止めやセロハンテープを用いるなどなんらかの方法で接合されていればよい。また、新聞紙1と広告紙面2の接合箇所は新聞紙1と広告紙面2の長手方向に限られず、短手方向の一端で接合してもよい。接合方向は、上記と同様に糊付け、ホチキス止めやセロハンテープを用いるなどなんらかの方法で接合されていればよい。
【0048】
新聞購読者が必ず目にする最表面(1面記事)か最裏面(新聞の最終面)、またはその双方に広告紙面が覆っているので、新聞購読者は、広告紙面を目にし易い。少なくとも従来の折り込み広告チラシよりも目にする可能性が高い。したがって、従来の折り込み広告チラシよりも高い広告的効果を発揮できる。
【0049】
なお、後述の第6の実施の形態で説明するように、広告紙面2の表面に、新聞紙1の発行者が記載されていてもよい。
【0050】
<<第6の実施の態様>>
第6の実施形態では、上記実施形態1~5の構成を前提に、
図5に記載のように広告紙面2の表面に新聞紙1の発行者が記載されている広告付き新聞紙が提供される。
【0051】
新聞紙の発行者は、一般の新聞と同様に広告紙面2の右上に記載されている。しかし、この位置に限られず、広告紙面2の左上や広告紙面2の下部に記載してもよい。
【0052】
新聞紙の発行者の記載は、一般の新聞と同様に新聞社名が大きく記載され、日付と住所が小さく記載されている。しかし、この形態に限られず新聞紙の発行者が認識できればよい。
【0053】
広告紙面2の表面に記載される新聞の発行者は、新聞紙1の発行者と同一である。例えば新聞紙1の発行者がA新聞社であれば、広告紙面2にも新聞の発行者として、A新聞社と記載される。新聞紙1の発行者がB新聞社であれば、広告紙面2にも新聞の発行者として、B新聞社と記載される。
【0054】
<<新聞紙1>>
実施形態の新聞紙1のサイズは「ブランケット判」と呼ばれるもので、1ページのサイズは縦546mm×横406mmのものを用いた。しかし、このサイズには、限定されない。
【0055】
実施形態の新聞紙1の材質・原料は、TMP(Thermo Mechanical Pulp)と古紙を主要な原料パルプとした新聞巻取紙である。しかし、これには限定されず100%古紙の新聞巻取紙を用いてもよい。
【0056】
<<広告紙面2>>
実施形態1~4、6の広告紙面2のサイズは、新聞紙1のサイズと同様サイズで1ページのサイズは縦546mm×横406mmのものを用いた。なお、実施形態1~4、6では、新聞紙の1のサイズが変われば、それと同様のサイズの紙を用いる。
【0057】
実施形態の広告紙面2としては、いわゆる光沢紙を用いた。しかし、これには限定されずマット紙、普通紙(PPC用紙)、アートポスト、ヴァンヌーボVGスノーホワイト、高級光沢紙などを用いてもよい。
【0058】
実施の形態では、広告紙面2には、フルカラーで両面印刷を行った。しかし、これには限定されずフルカラーで片面印刷を行ってもよい。また、モノクロの両面印刷を行ってもよいし、モノクロの片面印刷を行ってもよい。
【0059】
なお、広告紙面の広告の内容は、特に限定されず、地域の飲食店、スーパー、自動車販売店、エステ、不動産情報など挙げられる。
【0060】
<<<<本実施の形態の範囲>>>>
上述したように、本発明は、本実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記載及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきでない。このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態等を含む。
【符号の説明】
【0061】
1 新聞紙
2 広告紙面
3 最表面(1面)
4 最裏面