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特許7138672プログラム、端末及びゲーム管理装置に関する。
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-08
(45)【発行日】2022-09-16
(54)【発明の名称】プログラム、端末及びゲーム管理装置に関する。
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20220909BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20220909BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/80 B
A63F13/69 510
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020051291
(22)【出願日】2020-03-23
(65)【公開番号】P2021146084
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2020-03-23
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)公開日 令和1年9月9日~令和2年3月23日 ウェブサイトのアドレス:https://www.amazon.co.jp/dp/B07WRYC7NS ウェブサイトのアドレス:https://apps.apple.com/jp/app/id1451804678 ウェブサイトのアドレス:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.bandai.zzard (2)ウェブサイトの掲載日及びウェブサイトの掲載アドレス ・掲載日 令和1年5月16日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=_NyLVRHtY2s ・掲載日 令和1年5月17日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=QFCLfSniz_w ・掲載日 令和1年6月21日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=5jBBmkkxa3I ・掲載日 令和1年7月9日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=G4yFXs5MqpU ・掲載日 令和1年7月26日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=BHVeKlkzs8I ・掲載日 令和1年8月21日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=Gt8Ou43BH0Y ・掲載日 令和1年8月30日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=CjpuEEWGf6I ・掲載日 令和1年9月20日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=t_7aMoj4dRc ・掲載日 令和1年10月11日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=ySyM9gqzC9c ・掲載日 令和1年10月18日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=Q3tqigJw15U ・掲載日 令和1年10月23日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=fBTC6FMMwLk
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ・掲載日 令和1年10月29日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=adFVaKTkLwM ・掲載日 令和1年11月14日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=c-kEJocH9TM ・掲載日 令和1年12月6日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=eCh_TgLKcWc ・掲載日 令和1年12月20日 掲載アドレス:https://www.youtube.com/watch?v=dJ2UR_MXSBQ (3)ウェブサイトの掲載日及びウェブサイトのアドレス ・ウェブサイトの掲載日 令和1年12月23日 ウェブサイトのアドレス https://www.aicarddass.com/zenonzard/information/pc_02_contract.php ゼノンザード<ZENONZARD>公式サイト ・ウェブサイトの掲載日 令和1年12月23日 ウェブサイトのアドレス https://twitter.com/zenonzard/status/1208999903176753153 〔公式〕ゼノンザード<ZENONZARD> ・ウェブサイトの掲載日 令和1年12月29日 ウェブサイトのアドレス https://twitter.com/zenonzard/status/1211119649892524032 〔公式〕ゼノンザード<ZENONZARD> ・ウェブサイトの掲載日 令和2年2月21日 ウェブサイトのアドレス https://www.aicarddass.com/zenonzard/information/ver2_2_update.php ゼノンザード<ZENONZARD>公式サイト
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ・ウェブサイトの掲載日 令和2年2月25日 ウェブサイトのアドレス https://twitter.com/zenonzard/status/1232233424678600704〔公式〕ゼノンザード<ZENONZARD> ・ウェブサイトの掲載日 令和2年3月15日 ウェブサイトのアドレス https://twitter.com/zenonzard/status/1239157421265707009 〔公式〕ゼノンザード<ZENONZARD> ・ウェブサイトの掲載日 令和2年3月15日 ウェブサイトのアドレス https://www.aicarddass.com/zenonzard/collaboration/sao/ ゼノンザード<ZENONZARD>公式サイト ・ウェブサイトの掲載日 令和2年3月23日 ウェブサイトのアドレス https://www.aicarddass.com/zenonzard/information/sao_shop.php ゼノンザード<ZENONZARD>公式サイト
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】100079005
【弁理士】
【氏名又は名称】宇高 克己
(74)【代理人】
【識別番号】100154405
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 大吾
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(72)【発明者】
【氏名】小谷 英斗
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 真彦
【審査官】赤坂 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-221642(JP,A)
【文献】特開2016-202985(JP,A)
【文献】特開2019-201892(JP,A)
【文献】特開2017-205177(JP,A)
【文献】特開2017-158658(JP,A)
【文献】特開2019-198678(JP,A)
【文献】特開2019-126741(JP,A)
【文献】[シャドバ]アルベール登場!リーダースキン付きカードまとめ[シャドウバース],GameWith [online],2017年12月23日,https://web.archive.org/web/20180315203811/https:/shadowverse.gamewith.jp/article/show/68622,[2021年4月15日検索日]
【文献】新機能「カードパックポイント交換機能」追加のお知らせ,Shadowverse News [online],2019年09月18日,https://shadowverse.jp/news/update/news-0810,[2021年4月15日検索日]
【文献】[シャドウバース]リーダースキンやスリーブ/セリフまとめ[シャドバ],AppMedia[online],2016年12月08日,https://appmedia.jp/shadowverse/389911,[令和3年12月6日検索日]
【文献】[期間限定]おまけ付!防具ガチャ開催!,アルケミアストーリー(アルスト)公式サイト [online],2018年03月16日,https://www.alchemiastory.jp/information/detail/?information_id=217,[2021年4月12日検索日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98、9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
代価との交換を条件に、ゲーム要素を取得するゲーム要素取得手段、
前記ゲーム要素の取得毎に、代価との交換を要さない抽選によって、無償で、第1贈与アイテムを取得可能な第1贈与アイテム取得手段、
前記ゲーム要素の取得回数が予め定められた所定取得回数に達すると、対価との交換を要することなく、無償で、第2贈与アイテムを取得する第2贈与アイテム取得手段、
としてコンピュータを機能させ、
前記第1贈与アイテム取得手段は、前記ゲーム要素の取得回数が前記所定取得回数以下の間に、少なくとも一回は前記第1贈与アイテムを取得し、
前記ゲーム要素は、プレーヤが対戦に使用するデッキを構成するものであり、
前記第1贈与アイテム及び前記第2贈与アイテムは、前記デッキを構成するものではない、
プログラム。
【請求項2】
前記第2贈与アイテム取得手段は、前記第1贈与アイテムを取得したか否かの演出後、前記第2贈与アイテムの取得の演出を行う
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記第1贈与アイテム及び前記第2贈与アイテムは、前記ゲーム要素の外観を変更可能なアイテム、前記ゲーム要素に交換可能なアイテム、又は、ゲーム内通貨である
請求項1又は請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ゲーム要素取得手段は、一回の取得で、単一のゲーム要素、又は、複数のゲーム要素から成る集合体を取得する
請求項1から請求項3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、
前記プレーヤと対応付けられ、前記プレーヤのゲームの進行により変化するキャラクタ情報を持ち、前記プレーヤのデッキを使用して他のプレーヤと単独で対戦が可能なノンプレーヤキャラクタを設定するノンプレーヤキャラクタ設定手段としてコンピュータを機能させ、
前記ノンプレーヤキャラクタの前記キャラクタ情報は、前記他のプレーヤと単独で行う対戦に影響を与え、
前記第1贈与アイテム及び前記第2贈与アイテムの少なくともいずれかは、前記ノンプレーヤキャラクタの外観を変更するアイテムである、
請求項1から請求項4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
前記第1贈与アイテム及び前記第2贈与アイテムは、前記ノンプレーヤキャラクタの外観を変更するアイテムである、
請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
代価との交換を条件に、ゲーム要素を取得するゲーム要素取得手段と、
前記ゲーム要素の取得毎に、代価との交換を要さない抽選によって、無償で、第1贈与アイテムを取得可能な第1贈与アイテム取得手段と、
前記ゲーム要素の取得回数が予め定められた所定取得回数に達すると、対価との交換を要することなく、無償で、第2贈与アイテムを取得する第2贈与アイテム取得手段と
を備え、
前記第1贈与アイテム取得手段は、前記ゲーム要素の取得回数が前記所定取得回数以下の間に、少なくとも一回は前記第1贈与アイテムを取得し、
前記ゲーム要素は、プレーヤが対戦に使用するデッキを構成するものであり、
前記第1贈与アイテム及び前記第2贈与アイテムは、前記デッキを構成するものではない、
端末。
【請求項8】
前記プレーヤと対応付けられ、前記プレーヤのゲームの進行により変化するキャラクタ情報を持ち、前記プレーヤのデッキを使用して他のプレーヤと単独で対戦が可能なノンプレーヤキャラクタを設定するノンプレーヤキャラクタ設定手段を備え、
前記ノンプレーヤキャラクタの前記キャラクタ情報は、前記他のプレーヤと単独で行う対戦に影響を与え、
前記第1贈与アイテム及び前記第2贈与アイテムの少なくともいずれかは、前記ノンプレーヤキャラクタの外観を変更するアイテムである、
請求項7に記載の端末。
【請求項9】
前記第1贈与アイテム及び前記第2贈与アイテムは、前記ノンプレーヤキャラクタの外観を変更するアイテムである、
請求項8に記載の端末。
【請求項10】
代価との交換を条件に、ゲーム要素を提供するゲーム要素提供手段と、
前記ゲーム要素の提供毎に、代価との交換を要さない抽選によって、無償で、第1贈与アイテムを提供可能な第1贈与アイテム提供手段と、
前記ゲーム要素の提供回数が予め定められた所定提供回数に達すると、対価との交換を要することなく、無償で、第2贈与アイテムを提供する第2贈与アイテム提供手段と
を備え、
前記第1贈与アイテム提供手段は、前記ゲーム要素の提供回数が前記所定提供回数以下の間に、少なくとも一回は前記第1贈与アイテムを提供し、
前記ゲーム要素は、プレーヤが対戦に使用するデッキを構成するものであり、
前記第1贈与アイテム及び前記第2贈与アイテムは、前記デッキを構成するものではない、
ゲーム管理装置。
【請求項11】
前記第1贈与アイテム及び前記第2贈与アイテムは、前記ゲーム要素の外観を変更可能なアイテム、前記ゲーム要素に交換可能なアイテム、又は、ゲーム内通貨である
請求項10に記載のゲーム管理装置。
【請求項12】
前記ゲーム要素提供手段は、一回の提供で、単一のゲーム要素、又は、複数のゲーム要素から成る集合体を提供する
請求項10又は請求項11に記載のゲーム管理装置。
【請求項13】
各プレーヤに対応付けられ、前記各プレーヤのゲームの進行により変化するキャラクタ情報を持ち、前記各プレーヤのデッキを使用して他のプレーヤと単独で対戦が可能なノンプレーヤキャラクタの設定を受付けるノンプレーヤキャラクタ設定受付手段と、
前記プレーヤの前記ノンプレーヤキャラクタと他のプレーヤとの対戦を実行する対戦実
行手段と、
を備え、
前記ノンプレーヤキャラクタの前記キャラクタ情報は、前記他のプレーヤと単独で行う対戦に影響を与え、
前記第1贈与アイテム及び前記第2贈与アイテムの少なくともいずれかは、前記ノンプレーヤキャラクタの外観を変更するアイテムである、
請求項10から請求項12のいずれかに記載のゲーム管理装置。
【請求項14】
前記第1贈与アイテム及び前記第2贈与アイテムは、前記ノンプレーヤキャラクタの外観を変更するアイテムである、
請求項13に記載のゲーム管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプログラム、端末及びゲーム管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンや携帯電話機等をプラットフォームとするゲームが人気である。例えば、仮想的なカード等のゲーム要素を組合せたデッキを用いて、デッキを構成する各ゲーム要素のパラメータ値を用いて対戦ゲームの勝敗を決定するようにしたゲーム等である。更に、このようなゲーム内において、抽選によりゲーム内で使用可能なアイテムをプレーヤに付与するシステムがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-42170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、アイテムの提供方法がプレーヤの興趣性を持続できるものではないと、ゲームの興趣性が失われてしまう場合があった。
【0005】
そこで、本発明は、興趣性が損なわれないゲームを実現できるプログラム、端末及びゲーム管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、ゲーム要素を取得するゲーム要素取得手段、前記ゲーム要素の取得毎に、第1贈与アイテムを取得可能な第1贈与アイテム取得手段、前記ゲーム要素の取得回数が所定値に達すると、第2贈与アイテムを取得可能な第2贈与アイテム取得手段、としてコンピュータを機能させるプログラムである。
【0007】
本発明の一態様は、ゲーム要素を取得するゲーム要素取得手段と、前記ゲーム要素の取得毎に、第1贈与アイテムを取得可能な第1贈与アイテム取得手段と、前記ゲーム要素の取得回数が所定値に達すると、第2贈与アイテムを取得可能な第2贈与アイテム取得手段とを備える端末である。
【0008】
本発明の一態様は、ゲーム要素を取得するゲーム要素取得手段と、前記ゲーム要素の取得回数が所定値に達するまでに、少なくとも一回は贈与アイテムを取得する贈与アイテム取得手段とを備える端末である。
【0009】
本発明の一態様は、ゲーム要素を提供するゲーム要素提供手段と、前記ゲーム要素の提供毎に、第1贈与アイテムを提供可能な第1贈与アイテム提供手段と、前記ゲーム要素の提供回数が所定値に達すると、第2贈与アイテムを提供可能な第2贈与アイテム提供手段と
を備えるゲーム管理装置である。
【0010】
本発明の一態様は、ゲーム要素を提供するゲーム要素提供手段と、前記ゲーム要素の提供回数が所定値に達するまでに、少なくとも一回は贈与アイテムを提供する贈与アイテム提供手段とを備えるゲーム管理装置である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、興趣性が損なわれないゲームを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は本実施形態におけるゲームシステムの全体構成例を示す図である。
図2図2はプレーヤ端末1の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
図3図3はプレーヤ端末1のディスプレイ11に表示される対戦ゲームのバトル画面の一例を示した図である。
図4図4はプレーヤ端末1の機能構成例を示すブロック図である。
図5図5はユーザ情報データD1の一例を示す図である。
図6図6は保有カードアイテムデータD2の一例を示した図である。
図7図7はカードアイテムキャラクタデータD3の一例を示した図である。
図8図8はデッキ設定データD4の一例を示す図である。
図9図9はプレーヤAのバディ設定データD5の一例を示す図である。
図10図10はゲームサーバ2の機能構成例を示すブロック図である。
図11図11はユーザ情報データG1の一例を示した図である。
図12図12はプレーヤ端末1とゲームサーバ2との動作を説明するためのシーケンス図である。
図13図13はゲームサーバ2で行われる提供処理(Step 2)のフローチャートである。
図14図14はプレーヤ端末1で行われる取得処理を行う(Step 3)のフローチャートである。
図15図15はプレーヤ端末1に表示される第1贈与アイテムの抽選の演出画面の一例である。
図16図16はプレーヤ端末1に表示される第1贈与アイテムが当選した場合の演出画面の一例である。
図17図17はプレーヤ端末1に表示される第1贈与アイテムの非当選の演出画面の一例である。
図18図18はプレーヤ端末1に表示される第2贈与アイテムの取得の演出画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<本発明の実施の形態>
[全体構成]
図1は本実施形態におけるゲームシステムの全体構成例を示す図である。図1に示すように、ゲームシステムは、ゲームのプレーヤA,B毎に用意されるプレーヤ端末1と、ゲームサーバ2とを備えて構成される。プレーヤ端末1とゲームサーバ2とは、通信回線Nに接続可能で、相互に通信可能である。
【0014】
通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
【0015】
プレーヤ端末1は、ゲームプログラムを実行することのできるコンピュータであり、無線通信基地局等を介して通信回線Nに接続し、ゲームサーバ2とデータ通信を行うことができる。プレーヤ端末1は、例えば、スマートフォンや、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、据置型家庭用ゲーム装置のコントローラ等である。プレーヤ端末1は、基本的には、複数存在し、各プレーヤにより操作される。
【0016】
ゲームサーバ2は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成されたサーバシステムである。ゲームサーバ2は、本実施形態のゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲームの運営に必要なデータの管理や、プレーヤ端末1でのゲームの実行に必要なゲームプログラムやデータの配信等を行うことができる。
【0017】
図2はプレーヤ端末1の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。図2に示すように、プレーヤ端末1は、ディスプレイ11と、ディスプレイ11と一体構成されるタッチ操作パネル12と、スピーカ13とを備える。また、プレーヤ端末1には、図示されていない制御基板、内蔵バッテリー、電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0018】
制御基板には、CPUやGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、ASIC、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ、携帯電話基地局と無線通信するための無線通信モジュール等が搭載されている。また、制御基板には、タッチ操作パネル12のドライバ回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0019】
本実施の形態では、上述のようなゲームシステムを、第1プレーヤAが保有するゲーム要素と、対戦相手となる第2プレーヤBが保有するゲーム要素とを使用した対戦ゲームに適用した例を説明する。対戦ゲームで使用されるゲーム要素は、主に、ふたつのゲーム要素がある。
【0020】
第1ゲーム要素はキャラクタであり、画像、仮想的又は実体のある物品等に化体して表現される。画像は、静止画及び動画を含む。仮想的又は実体のある物品の一例としては、例えば、コンピュータに表示される仮想的なカードや、実体のあるカード等である。尚、物品は、カードに限られることなく、物品に対応付けられたゲーム要素を特定可能に構成された物品であれば、カードに限られるものではない。物品は、例えばゲーム要素の外観を有するフィギュア等の造形物であってもよい。
【0021】
以下の説明では、実行するゲームにおいて、第1ゲーム要素は、プレーヤ(コンピュータに操作されるノンプレーヤも含む)のカードの操作に基づいて行動制御がなされるキャラクタであるものとし、カードには対応するキャラクタの図柄(該キャラクタの外観を示した画像)が付されるものとして説明する。更に、これに限られるものではなく、キャラクタは、実行されるゲームのアイテムや発動する効果等、その他のゲーム要素を特定するものであってもよいことは言うまでもない。
【0022】
デッキは、所定数の第1ゲーム要素から構成される。所定数の第1ゲーム要素がプレーヤのデッキとして設定される。例えば、第1ゲーム要素がコンピュータに表示される仮想的なカードである場合、デッキはプレーヤにより選択された所定枚数のカードから構成されたカード群である。プレーヤは、設定したデッキのうち、希望するデッキを選択し、そのデッキを構成するカードを使用してゲームを行う。
【0023】
更に、本実施の形態が適用される対戦ゲームでは、第1ゲーム要素とは異なる第2ゲーム要素が加わる。
【0024】
第2ゲーム要素は、第1ゲーム要素と同様にキャラクタではあるが、かならずしも仮想的又は実体のある物品と対応付けられる必要はない。そして、第2ゲーム要素は、第1ゲーム要素とは異なり、ゲーム内の対戦においてプレーヤ(コンピュータに操作されるノンプレーヤも含む)の操作対象とされるものではなく、少なくともプレーヤが操作可能なフェーズにおいてゲームの進行に係る情報である操作補助情報をプレーヤに提供するという性質を備える。
【0025】
別の言い方をすると、第2ゲーム要素は、プレーヤ(コンピュータに操作されるノンプレーヤも含む)の操作に基づいて行動制御がなされる第1ゲーム要素とは異なり、ゲーム内において自律的又は自発的に、操作補助情報を提供するものともいえる。
【0026】
操作補助情報は、ゲームの進行に係る情報であれば、種類は問わないが、例えば、操作方法の情報、第1ゲーム要素の選択又は行動に対する情報(カードの選択、攻撃対象とすべき対戦相手のカード等のアドバイス情報)、ゲームの進行を有利にする情報(ゲームの対戦結果を有利にするカードの種類の提示等のアドバイス情報)等である。
【0027】
更に、第2ゲーム要素は、プレーヤが保有する第1ゲーム要素をゲーム内において使用する。第1ゲーム要素を使用するとは、ゲーム内において第1ゲーム要素の選択又は行動を決定することを含む。第1ゲーム要素が例えばカードであるとすると、第2ゲーム要素は、ゲーム内の対戦において、プレーヤが保有するカードの選択又は行動を自律的又は自発的に決定する。別の言い方をするならば、コンピュータに操作されるノンプレーヤの機能のように、プレーヤによって行われる第1ゲーム要素の選択又は行動等の決定と同様な動作を行うということである。但し、従来からあるノンプレーヤは、人間のプレーヤの代わりにコンピュータに操作されるものであるが、第2ゲーム要素は人間のプレーヤと別個独立に存在し、プレーヤが保有する第1ゲーム要素を使用する点で異なる。
【0028】
また、第2ゲーム要素は、キャラクタ情報を持つ。このキャラクタ情報は、第2ゲーム要素の属性情報である。キャラクタ情報は、第2ゲーム要素の自律的又は自発的な行動(第1ゲーム要素の使用)に影響を与える。別の言い方をするならば、キャラクタ情報は第2ゲーム要素の能力であり、この能力の相違によって第2ゲーム要素の自律的又は自発的な行動(操作補助情報の提供、第1ゲーム要素の使用)が異なるということである。そして、このキャラクタ情報は、取得した第2ゲーム要素により異なる。キャラクタ情報は、プレーヤのゲームの進行に応じて変化する。キャラクタ情報は、複数のパラメータを持つことが可能である。例えば、本実施の形態では、キャラクタ情報は、プレーヤのゲームの結果により得られる経験値により変化するパラメータ(以下、レベルと記載する)と、プレーヤが使用する第1ゲーム要素の使用頻度によって変化するパラメータ(以下、カード理解度と記載する)と、プレーヤが使用する第1ゲーム要素の種類の使用割合によって変化するパラメータ(以下、パーソナリティと記載する)と、プレーヤが所定のイベントを達成することによって変化するパラメータ(以下、シンクロレベルと記載する)とを含む。更に、後述するように、第2ゲーム要素が対戦を行った場合等、第2ゲーム要素自身のゲームの進行に応じて得られた経験値などによっても変化可能である。
【0029】
第2ゲーム要素は複数あっても良く、各第2ゲーム要素は初期の段階において異なるキャラクタ情報を持つようにしても良い。そして、プレーヤは、キャラクタ情報が異なる複数の第2ゲーム要素から、希望する第2ゲーム要素を選択するようにしても良い。
【0030】
第2ゲーム要素の自律的又は自発的な行動は、ゲームサーバ2が備えるAI機能によって行われる。このAI機能は、多くの対戦ゲームのゲーム進行の内容とその結果等を教師データとし、機械学習して得られた学習モデルによって可能である。機械学習の方法は、深層学習(ディープラーニング)、強化学習、又は、それらの組み合わせが代表的なものであるが、これに限られない。尚、学習モデルは、第2ゲーム要素のキャラクタ情報に応じて異なる行動を出力することが可能である。これを実現する方法としては、例えば、第2ゲーム要素のキャラクタ情報が高い程、最適解を探索する時間を多くするなどし、第2ゲーム要素のキャラクタ情報が高い程、ある状況に対処するより最適な解が得られる学習モデル等がある。
【0031】
上述した第2ゲーム要素を、以下の説明ではバディと記載する場合がある。
【0032】
第1ゲーム要素及び第2ゲーム要素は、主に対戦に使用されるゲーム要素である。本実施の形態では、第1ゲーム要素及び第2ゲーム要素に加えて、第1ゲーム要素又は第2ゲーム要素に交換可能なゲーム要素、第1ゲーム要素及び第2ゲーム要素に効果を与えるゲーム要素、第1ゲーム要素及び第2ゲーム要素の外観を変更するゲーム要素等がある。このような基本的に対戦に使用されないゲーム要素をアイテムと記載する。アイテムは、ゲーム運営側が主に提供する。
【0033】
アイテムは、例えば、第1ゲーム要素又は第2ゲーム要素を取得するためのゲーム内通貨や、第1ゲーム要素又は第2ゲーム要素に交換可能なチケット、第1ゲーム要素又は第2ゲーム要素の外観(表現形態)を変更可能にするチケット等である。また、アイテムは第1ゲーム要素又は第2ゲーム要素自体であることも妨げない。以下の説明において、アイテムのうち、アイテム自体の代価が必要なく、ゲーム運営側からプレーヤに贈与されるアイテムを贈与アイテムと記載する場合がある。
【0034】
[ゲーム内容の概略]
次に、実施の形態の説明の理解を助けるために、プレーヤ端末1のディスプレイ11の表示画面を用いて、ゲームの概要を説明する。
【0035】
本実施形態のゲームでは、プレーヤは、ゲームオブジェクトである仮想的なゲームカード(キャラクタが化体した第1ゲーム要素、以下、単に「カード」という。)をゲーム内で用いる。カードは複数種類用意され、各々に関連付けられたキャラクタの能力、レアリティ、属性(色)、数字等の組合せによって区別される。キャラクタの能力は、例えば、コンピュータ制御の敵キャラクタや他プレーヤ等の対戦相手との対戦プレイ(バトル)に用いるレベルや攻撃力、HPといった能力パラメータ値が定められている。
【0036】
カードは、アカウント登録時において対戦プレイ(バトル)に最低限必要な枚数が付与される他、ゲーム中に取得したり、課金アイテムとして購入によって取得したり、ガチャと呼ばれる抽選によって取得することができる。加えて、カードは、実体のあるゲームカード(以下、「リアルカード」という。)を入手し、入手したリアルカードをゲーム内で使用可能とするための登録手続きをすることによっても獲得できる。具体的には、プレーヤA,Bは、リアルカードの登録手続きを行うと、そのリアルカードと対応付けられたカード種類のカードを取得することができる。
【0037】
そして、プレーヤAは、保有しているカードのうちの所定枚数(例えば40枚)でデッキを編成し、デッキを用いた対戦プレイ(バトル)に挑む。デッキを用いた対戦プレイ(バトル)は、デッキを構成するカード(デッキカード)に定められているキャラクタの能力パラメータ値とカード属性の設定値を用いて、対戦相手との勝敗を決めるものである。
【0038】
ゲームを開始する前に、プレーヤA,Bは、アカウント登録をする。このアカウント登録時において、プレーヤ端末1により提示された複数種類の第2ゲーム要素(以下、バディと記載する)から好みのバディを選択することにより、各プレーヤA,Bと共にグループを構成するバディがそれぞれ設定される。この選択したバディの能力や性格の相違により、後のゲームプレイスタイルが変化する可能性がある。そして、各プレーヤA,Bは、保有しているカードのうちの所定枚数(例えば40枚)でデッキを編成する。デッキの編成は、ホーム画面等からカードメニューをタッチ操作し、その1つとして提示されるデッキ編成メニューから行うことができる。対戦プレイ(バトル)は、ログイン後に表示されるホーム画面からバトルメニューを選択操作することで開始される。
【0039】
図3はプレーヤ端末1のディスプレイ11に表示される対戦ゲームのバトル画面の一例を示した図である。ディスプレイ11に表示されるバトル画面は、自プレーヤの領域である第1プレーヤ領域40と、対戦する相手プレーヤの領域である第2プレーヤ領域41とを備えている。また、第1プレーヤ領域40と第2プレーヤ領域41との境界には、現在実行することが可能な操作の情報を表示する操作情報42が表示される。
【0040】
第1プレーヤ領域40、第2プレーヤ領域41の各領域は、手札領域43と、フィールド領域44と、ベース領域45と、ライフ領域46とを備える。手札領域43には、自デッキより取得されたカード(手札)が配置される。フィールド領域44には、手札領域43又ベース領域45からプレーヤにより選択されたカードが配置される。所定のコストを消費することにより、手札領域43のカードをフィールド領域44に配置することができる。フィールド領域44に配置されたカードは、カードの行動又は効果を発動することができる。ベース領域45は、フィールド領域44にカードを配置するためのコストとして消費されるカードやマナアイテムが配置される。ライフ領域46は、ライフ(HP)を持つプレーヤの領域であるプレーヤライフ領域47と、同様にライフを持つ第1オブジェクト(フォース)の領域であるフォースライフ領域48とを備える。プレーヤライフ領域47には、プレーヤに対応する第2オブジェクトと、プレーヤが持つライフの値とが表示される。フォースライフ領域48には、第1オブジェクトと、第1オブジェクトが持つライフの値とが表示される。第1オブジェクトは、ゲームにおいて特定の効果を発揮するものである。尚、本例では、第2オブジェクトとして、バディの画像が表示される。
【0041】
バトルは、プレーヤAのターンと、対戦相手であるプレーヤBのターンとが交互に実行される。各ターンは、スタンバイフェーズ、マナフェーズ(カード使用準備フェーズ)、メインフェーズ(対戦フェーズ)等の複数のフェーズから構成される。
【0042】
スタンバイフェーズは、デッキから1枚引いたカードを手札領域43に配置する等のステップから構成される。マナフェーズでは、プレーヤが自分のベース領域45にカード又はマナアイテムを配置することができる。
【0043】
メインフェーズでは、プレーヤは、キャラクタの召喚、相手への攻撃(アタック)、カード効果の発動、カードの移動等を実行することができる。キャラクタの召喚とはコストの消費を条件としてカードをフィールド領域44に配置することである。
【0044】
相手への攻撃(アタック)は、アタック指定ステップ、フラッシュタイミングステップ、ブロック指定ステップ、バトル解決ステップ等の複数のステップから構成される。アタック指定ステップは、自プレーヤが攻撃対象を相手のプレーヤとフォースから選択するステップである。フラッシュタイミングステップは、特殊効果を有する特定のカードを自プレーヤと相手プレーヤが互いに使用できるステップである。ブロック指定ステップは、相手プレーヤが、第2プレーヤ領域41のフィールド領域44に配置されているカードを用いて、自プレーヤからの攻撃をブロックするか否かを選択することができるステップである。バトル解決ステップは、アタックの結果を判定し、判定結果に基づいて、アタック側のカードやブロック側のカードを消滅させる、相手のプレーヤ又はフォースのライフを減らす等の解決処理を行うステップである。
【0045】
カード効果の発動は、手札領域43に配置されている、特殊効果を有する特定のカード(例えば、マジックカード)について、その効果を、コストの消費を条件として発動するものである。また、カードの移動は、フィールド領域44とベース領域45との間でカードを移動させるものである。なお、プレーヤは、キャラクタの召喚、相手への攻撃(アタック)、カード効果の発動、カードの移動等のいずれも行わずに対戦フェーズを終了してもよい。
【0046】
このような一連のフェーズからなるターンを、プレーヤAのチームと対戦相手のプレーヤBのチームとが交互に繰り返し、いずれかのプレーヤのライフが0になる、又は、デッキのカードが0枚になることにより、勝敗が決定する。その対戦結果によって、プレーヤのランク、バディの経験値及びバディのキャラクタ情報(変化能力情報)が変化する。
【0047】
上述の例は、プレーヤAとプレーヤBとが対戦する通常の対戦プレイであり、バディは対戦中において、各プレーヤA,Bのバディは、プレーヤA,Bに対してアドバイスを提供する。
【0048】
また、第2のゲーム要素(バディ)が自律的又は自発的な行動(カードの使用)を実行できることを利用して、チーム戦も可能である。例えば、プレーヤAとプレーヤAのバディとがひとつのチームを編成し、プレーヤBとプレーヤBのバディとがひとつのチームを編成する。そして、プレーヤAとプレーヤBのバディとが対戦して勝敗を決する第1戦と、プレーヤBとプレーヤAのバディとが対戦して勝敗を決する第2戦とからひとつのチーム対戦を構成する態様である。尚、このようなチーム戦において、各プレーヤとプレーヤのバディとが使用するデッキは、プレーヤが保有するデッキから設定する。設定するデッキは、プレーヤとプレーヤのバディとで同一であっても良いし、プレーヤとプレーヤのバディとで異なるデッキを使用しても良い。
【0049】
[機能構成]
図4は、プレーヤ端末1の機能構成例を示すブロック図である。
【0050】
図4に示すように、プレーヤ端末1は、操作入力部51と、処理部52と、画像表示部53と、音出力部54と、通信部55と、記憶部56とを備える。
【0051】
操作入力部51は、プレーヤがゲームに関する各種操作を入力するためのものであり、操作入力に応じた操作入力信号を処理部52に出力する。操作入力部51の機能は、例えば、タッチ操作パッド、ホームボタン、ボタンスイッチや、ジョイスティック、トラックボールといった直接プレーヤAが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサといった、運動や姿勢を検知する素子等によっても実現できる。図2では、タッチ操作パネル12がこれに該当する。
【0052】
処理部52は、記憶部56に格納されるプログラムやデータ、操作入力部51からの操作入力信号等に基づいてプレーヤ端末1の動作を統括的に制御する。処理部52の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部52は、主な機能部として、ゲーム演算部61と、画像生成部62と、音生成部63と、通信制御部64とを備える。
【0053】
ゲーム演算部61は、本実施形態のゲームを実現するための種々のゲーム処理を実行し、処理結果を画像生成部62や音生成部63に出力する。ゲーム演算部61は、プレーヤ情報管理部70と、カードアイテム管理部71と、デッキ設定部72と、バディ設定部73と、対戦実行部74と、カード取得部75と、第1贈与アイテム取得部76と、第2贈与アイテム取得部77と、ゲーム管理部78とを含む。
【0054】
プレーヤ情報管理部70は、ユーザ情報データD1を用いて、プレーヤの情報を管理する。管理する情報は、プレーヤのニックネーム(プレーヤ名)や、ゲーム内ユーザ識別情報(ユーザID)等の基本的なユーザ情報、バディの識別情報、プレーヤランク及びバディレベル等を管理する。図5はユーザ情報データD1の一例を示す図である。
【0055】
カードアイテム管理部71は、記憶部56に格納されている保有カードアイテムデータD2と、カードキャラクタデータD3を用いて、プレーヤの保有及び使用の有無を含む、ゲームシステムが提供可能なカードの管理を行う。
【0056】
保有カードアイテムデータD2は、ゲームシステムが提供可能なカードのカード識別情報と、そのカードをプレーヤが保有しているかの有無を示す保有フラグと、そのカードをプレーヤが使用可能かを示す使用許可フラグとが、関連付けられたデータ群と、ゲームシステムが提供可能なアイテムのアイテム識別情報と、そのアイテムのプレーヤの保有数とが、関連付けられたデータ群と、である。
【0057】
図6は保有カードアイテムデータD2の一例を示した図である。図6では、カード識別情報のフィールドには、ゲームシステムが提供可能なカードのカード識別情報が記載されている。そして、そのカード識別情報のカードを、プレーヤが保有している場合には保有フラグのフィールドに“1”が設定され、プレーヤが保有していない場合には保有フラグのフィールドに“0”が設定されている。また、そのカード識別情報のカードを、プレーヤが使用可能な場合には使用可能フラグのフィールドに“1”が設定され、プレーヤが使用不可能な場合には使用許可フラグのフィールドに“0”が設定されている。また、アイテム識別情報のフィールドには、ゲームシステムが提供可能なアイテムのアイテム識別情報が記載されている。そして、そのアイテム識別情報のアイテムを、プレーヤが保有している場合には保有数のフィールドに“保有数”が設定されている。図6は保有カードアイテムデータD2の一例を示したものであり、これに限定されるものではない。尚、保有フラグのフィールドに“0”が設定されていても、使用可能フラグのフィールドに“1”が設定される場合がある。例えば、プレーヤが保有していないカードであっても、一時的に、プレーヤにそのカードを使用させる場合などである。
【0058】
カードアイテムキャラクタデータD3は、カード又はアイテムの識別情報と、そのカード又はアイテムのキャラクタ情報とが関連付けられたデータである。図7はカードアイテムキャラクタデータD3の一例を示した図である。図7では、カード識別情報とキャラクタ情報(キャラクタの画像、カード名、カード種類、コスト数、属性、種族、能力、攻撃力、ヒットポイント及びレアリティ)とが関連付けられている。また、アイテム識別情報とキャラクタ情報(キャラクタの画像、アイテム名、効果)とが関連付けられている。尚、図7はカードアイテムキャラクタデータD3の一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0059】
カードアイテム管理部71は、ゲームサーバ2と通信を介して、新しく提供可能なカード、アイテムがある場合、そのカード又はアイテムの識別情報とその識別情報のカードアイテムキャラクタデータD3とを取得する。そして、カードアイテム管理部71は、取得したカード識別情報を保有カードアイテムデータD2に追記し、そのカード識別情報の保有フラグを“0”に、使用可能フラグのフィールドを“0”に設定する。また、取得したカードキャラクタデータD3を記憶部56に格納する。そして、プレーヤが新たにカードを取得・保有した場合、カード管理部71は、保有カードアイテムデータD3のカード識別情報の保有フラグを“1”に、使用可能フラグのフィールドを“1”に設定する。同様に、カードアイテム管理部71は、取得したアイテム識別情報を保有カードアイテムデータD2に追記し、そのアイテム識別情報の保有数を“0”に設定する。また、取得したカードアイテムキャラクタデータD3を記憶部56に格納する。そして、プレーヤが新たにアイテムを取得・保有した場合、カードアイテム管理部71は、保有カードアイテムデータD3のアイテム識別情報の保有数を、保有した数に設定する。
【0060】
デッキ設定部72は、保有カードアイテムデータD2とカードアイテムキャラクタデータD3とを用いて、現在、デッキを構成するカードに使用可能なカード(原則保有カード)を提示し、ユーザの操作により、提示されたカードからデッキを構成するカードを選択し、デッキを設定(編集)する。設定されたデッキは、プレーヤが対戦で使用するだけでなく、プレーヤのバディも使用することができる。デッキ設定部72は、設定されたデッキの名称と、そのデッキの識別情報(デッキID)と、そのデッキを構成する各カードのカード識別情報とを関連付けたデッキ設定データD4を生成し、記憶部56に格納する。図8はデッキ設定データD4の一例を示す図である。図8の例では、プレーヤAのデッキ1のデッキ設定データD4の例であり、デッキID“D001”のデッキ1がカード識別情報”0001”、”0006”~カード識別情報”0450”のカードから構成されていることを示している例である。尚、図8はデッキ設定データD3の一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0061】
バディ設定部73は、プレーヤA,Bは、アカウント登録時において、複数のバディ(第2ゲーム要素)から、プレーヤにより選択されたバディに関する情報を、バディ設定データD4を用いて管理する。バディ設定データD4は、メニュー設定より選択されたバディのキャラクタ情報である。このバディのキャラクタ情報はゲームの進行に伴って変化するが、変化した場合には変化後のキャラクタ情報がゲームサーバ2から通知され、キャラクタ情報は更新される。図9はプレーヤAのバディ設定データD5の一例を示す図である。図9の例では、バディ設定データD5は、バディ識別情報、バディの画像、バディ名、レベル、キャラクタ情報を含んでいる。図9はバディ設定データD5の一例を示したものであり、これに限定されるものではない。アカウント登録時のバディ(第2ゲーム要素)のレベル及びキャラクタ情報は初期値(最も低い値)に設定される。また、バディが変更された場合は、前のバディのレベル及びキャラクタ情報は引き継がず、変更後のバディ(第2ゲーム要素)のレベル及びキャラクタ情報を初期値(最も低い値)に設定される。また、バディ設定部73は、対戦中又はその他のメニュー画面において、バディの画像情報を画像生成部62に出力する。
【0062】
対戦実行部74は、設定されたデッキを使用して、プレーヤ同士の通常対戦と、チームで戦うチーム戦を実行する。
【0063】
カード取得部75は、提供画面(ショップ画面)において、カードの取得処理を行う。具体的には、カード取得部75は、ゲームサーバ2に対する取得希望カードの購入画面の要求、取得希望カードの購入画面の表示処理、カードの取得に対して支払う代価の承認動作を行う。ここで、代価とは、金銭(現金やクレジットカード)、ゲーム内通貨、金券(ゲーム内のチケットも含む)である。更に、カード取得部75は、取得したカードのカード識別情報などを、カードアイテム管理部71に出力する。
【0064】
尚、カードの取得方法としては、(1)希望のカードのみを取得する方法、(2)希望のカードが属するシリーズのいずれかのカードを取得可能であるが、プレーヤが希望するカードは所定の確率で取得可能である方法、(3)希望のカードが属するシリーズのパッケージ(希望のカードが属するシリーズのカードが複数集合した集合体)を取得するが、プレーヤが希望するカードは所定の確率でパックの中に含まれている取得方法等がある。
【0065】
第1贈与アイテム取得部76は、カード取得部75がカード取得する毎に、所定の確率で、第1贈与アイテムを取得する。ここで、第1贈与アイテムは、ゲームサーバ2から無償で提供されるアイテムであり、例えば、カード又はバディを取得するためのゲーム内通貨や、第カード又はバディに交換可能なチケット、カード又はバディの外観(表現形態)を変更可能にするチケット等である。第1贈与アイテム取得部76は、第1贈与アイテムを取得する前に、抽選の演出処理を行い、第1贈与アイテムを取得できた場合は取得したことを通知、第1贈与アイテムを取得できなかった場合は取得できなかったことを通知する。また、第1贈与アイテム取得部76は、取得した第1贈与アイテムのアイテム識別情報を、カードアイテム管理部71に送信する。
【0066】
第2贈与アイテム取得部77は、カード取得部75が取得したカード又はパッケージの取得回数が予め定められた所定数に達した場合にゲームサーバ2から無償で提供される第2贈与アイテムを取得する。ここで、第2贈与アイテムは、第1贈与アイテムと同様なものであり、例えば、カード又はバディを取得するためのゲーム内通貨や、第カード又はバディに交換可能なチケット、カード又はバディの外観(表現形態)を変更可能にするチケット等である。尚、第1贈与アイテムと第2贈与アイテムとは、同一のアイテムでも、異なるアイテムであっても良い。第2贈与アイテム取得部77は、第2贈与アイテムを取得する前に、取得したカード又はパッケージの取得回数が予め定められた所定数に達したこと、及び、第2贈与アイテムを取得できることを通知する演出処理を行う。また、第2贈与アイテム取得部77は、取得した第2贈与アイテムのアイテム識別情報を、カードアイテム管理部71に送信する。
【0067】
ゲーム管理部78は、ゲーム全体の進行を管理する。
【0068】
画像生成部62は、ゲーム演算部61の処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部103に出力する。画像生成部63の機能は、例えば、GPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現できる。
【0069】
音生成部63は、ゲーム演算部61の処理結果に基づいてゲームに関する効果音やBGM、操作補助情報の音声情報、各種操作音等の音信号を生成し、音出力部54に出力する。音生成部64の機能は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現できる。
【0070】
通信制御部64は、ゲームサーバ2とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行う。
【0071】
画像表示部53は、画像生成部63から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画面を表示する。画像表示部53の機能は、例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。図2では、画像表示部53は、ディスプレイ11に該当する。
【0072】
音出力部54は、音生成部64から入力される音信号に基づいてゲームに関する効果音等を音出力するためのものである。図2では、音出力部54は、スピーカ13に該当する。
【0073】
通信部55は、通信回線Nと接続して通信を実現する。通信部55の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
【0074】
記憶部56には、プレーヤ端末1を動作させ、プレーヤ端末1が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。記憶部56は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
【0075】
記憶部56には、システムプログラムと、ゲームプログラムとが格納される。システムプログラムは、プレーヤ端末1のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラムは、処理部52をゲーム演算部61として機能させるためのプログラムである。このプログラムは、プレーヤがアカウント登録を済ませるとゲームサーバ2又は他のアプリ配信サーバ等から配信される。
【0076】
また、記憶部56には、ユーザ情報データD1、保有カードアイテムデータD2、カードアイテムキャラクタデータD3、デッキ設定データD4及びバディ設定データD5が格納される。尚、その他にも、カードのキャラクタ及びバディの画像を表示するためのモデルデータやテクスチャデータ、モーションデータ、エフェクトデータ、ゲーム画面の背景画像、効果音等の音データ等が適宜ゲームに必要なデータとして配信され、記憶部56に格納される。
【0077】
次に、ゲームサーバ2の構成を説明する。図10はゲームサーバ2の機能構成例を示すブロック図である。
【0078】
ゲームサーバ2は、処理部91と、通信部92と、記憶部93とを備える。
【0079】
処理部91は、プレーヤ管理部101と、AI処理部102と、対戦実行部103と、カード提供部104と、第1贈与アイテム提供部105と、第2贈与アイテム提供部106と、ゲーム管理部107とを備える。
【0080】
プレーヤ管理部101は、ユーザ情報データG1を用いて、アカウントやゲームの進行状況等を、プレーヤ端末1のプレーヤ毎に管理する。ユーザ情報データG1は、ゲームに参加しているプレーヤの基本データであり、プレーヤ毎のユーザ情報データG1を記録している。図11はユーザ情報データG1の一例を示した図である。図11の例では、プレーヤのユーザ識別情報D1と、保有カードアイテムデータD2と、デッキ設定データD4と、バディ設定データD5とを含んでいる。尚、図11はユーザ情報データG1の一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0081】
AI処理部102は、多くの対戦ゲームのゲーム進行の内容とその結果等の教師データを機械学習して得られた学習モデルを有する。この学習モデルは、バディのキャラクタ情報(バディの能力)に応じて出力内容が異なる。このような学習モデルの例としては、バディのキャラクタ情報(バディの能力)が高い程、最適解を探索する時間を多くするなどし、バディのキャラクタ情報(バディの能力)が高い程、ある状況に対処するより最適な解が得られる学習モデルある。機械学習の方法は、深層学習(ディープラーニング)が代表的なものであるが、これに限られない。AI処理部102は、プレーヤ端末1から送信されるカード設定情報、プレーヤ端末1のプレーヤのバディのキャラクタ情報を入力し、そのカード設定情報の状況における操作補助情報(アドバイス情報)又はバディのカード操作情報を出力する。カード操作情報は、カードの移動、攻撃対象、防御方法などの情報である。尚、アルゴリズムは、バディのキャラクタ情報に応じてカード操作情報の内容が異なるので、プレーヤ端末1から送信されるカード設定情報が同一であっても、プレーヤのバディのキャラクタ情報が異なれば、異なる操作補助情報(アドバイス情報)又はカード操作情報を出力する可能性がある。
【0082】
対戦実行部103は、プレーヤ対プレーヤの対戦を実行するばかりでなく、AI処理部102の出力を受けて、プレーヤ対バディ(ノンプレーヤ)との対戦も実行する。
【0083】
カード提供部104は、プレーヤにカードを提供する部であり、ショップと呼ばれる機能を提供する。具体的には、プレーヤ端末1からカードの提供要求に応答して、提供画面(例えば、ショップのトップ画面)を端末1に送信する。
【0084】
カード提供部104がショップとしてカードを提供する方法は、(1)希望のカードのみを提供する方法、(2)希望のカードが属するシリーズのいずれかのカードを提供するが、プレーヤが希望するカードは所定の確率で取得可能である提供方法、(3)希望のカードが属するシリーズのパッケージ(希望のカードが属するシリーズのカードが複数集合した集合体)を提供するが、プレーヤが希望するカードは所定の確率でパッケージの中に含まれている提供方法等がある。記憶部93には、各カードの取得確率、各パッケージを構成するカードのカード識別情報、各カード等の取得代価等が格納されており、カード提供部104は、それらの情報を用いて、提供するカードのカード識別情報をプレーヤ端末1に提供する。また、カード提供部104は、カードを取得するための代価(現金、ゲーム内通貨、チケット)の決済も行う。
【0085】
第1贈与アイテム提供部105は、カード提供部104がカード又はパッケージを提供する毎に、所定の確率で、第1贈与アイテムを提供するか否かの抽選処理を行う。抽選処理の結果、第1贈与アイテムを提供可能(当選)な場合は、そのアイテムのアイテム識別情報をプレーヤ端末1に送信し、第1贈与アイテムを提供する。ここで、第1贈与アイテムは、ゲームサーバ2から無償でプレーヤに提供するアイテムであり、例えば、カード又はバディを取得するためのゲーム内通貨や、第カード又はバディに交換可能なチケット、カード又はバディの外観(表現形態)を変更可能にするチケット等である。
【0086】
所定の確率は、カード又はパッケージを提供する毎に、カード又はパッケージを提供数と関係なくランダムに発生する確率であっても良いし、カード又はパッケージを提供数に応じて提供確率が高くなる(提供しやすくなる)確率でも良い。また、所定の確率は、カード又はパッケージの提供数が予め定められた目標提供数以下の間に、少なくとも一回は第1贈与アイテムを提供できる確率でも良い。尚、目標提供数については後述する。
【0087】
第2贈与アイテム提供部106は、カード提供部104のカード又はパッケージの提供数が目標提供数に達した場合に、アイテム識別情報をプレーヤ端末1に送信し、第2贈与アイテムを提供する。ここで、目標提供数はゲーム運営側が設定する値であって、第2贈与アイテムを提供できる目標提供数である。例えば、目標提供数を100とした場合、カード提供部104のカード又はパッケージの提供数が100回になった場合、第2贈与アイテム提供部106は第2贈与アイテムを提供する。第2贈与アイテム提供部106は、第1贈与アイテム提供部105と異なり、所定の確率に基づく抽選でアイテムを提供するのではなく、予め定められたカード又はパッケージの提供数で、第2贈与アイテムを提供する点で異なる。ここで、第2贈与アイテムは、ゲームサーバ2から無償でプレーヤに提供するアイテムであり、例えば、カード又はバディを取得するためのゲーム内通貨や、第カード又はバディに交換可能なチケット、カード又はバディの外観(表現形態)を変更可能にするチケット等である。また、提供する第2贈与アイテムの種類は、第1贈与アイテムと同一であっても良いし、異なっていても良い。
【0088】
ゲーム管理部107は、ゲーム全体を管理する。
【0089】
通信部92は、通信回線Nと接続して通信を実現する。
【0090】
記憶部93には、システムプログラムと、ゲームプログラムとが格納される。システムプログラムは、ゲームサーバ2のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラムは、処理部91を、レーヤ管理部101と、AI処理部102と、対戦実行部103と、カード提供部104と、第1贈与アイテム提供部105と、第2贈与アイテム提供部106と、ゲーム管理部107として機能させるためのプログラムである。
【0091】
更に、記録部92は、ユーザ情報データG1と、カードデータとが格納されている。
【0092】
カードデータは、本ゲームで使用されるカード全てのカードデータである。基本的に、上述したカードアイテムキャラクタデータD3と同様なデータを、ゲームで使用される全てのカード及びアイテムについて格納している。尚、カードデータには、本ゲームで使用されるバディの基本データ(バディ識別情報、キャラクタ画像、バディ名、レベルの初期値、カード理解度の初期値、パーソナリティの初期値及びシンクロレベルの初期値)を含んでも良い。
【0093】
[各装置の動作]
次に、プレーヤ端末1とゲームサーバ2との動作を説明する。以下の説明では、プレーヤのプレーヤ端末1から、一つのカードパッケージを提供の要求に対し、ゲームサーバ2が一つのカードパッケージを提供する例を説明する。そして、第2贈与アイテムを提供する目標提供数を100とし、第1贈与アイテムの提供確率を、目標提供数以下の間に、少なくとも一回は第1贈与アイテムを提供できる確率として説明する。更に、第1贈与アイテム及び第2贈与アイテムが、バディの外観を変更できる変更チケットである例を説明する。
【0094】
まず、プレーヤ端末1とゲームサーバ2と間のシーケンスを説明する。図12は、プレーヤ端末1とゲームサーバ2との動作を説明するためのシーケンス図である。
【0095】
プレーヤは、プレーヤ端末1を用いて、一つのカードパッケージを提供の要求を行う(Step 1)。ゲームサーバ2は、プレーヤ端末1から提供要求に応答して、提供処理を行う(Step 2)。プレーヤ端末1は、提供されたカードパッケージ、第1贈与アイテム又は第2贈与アイテムの取得処理を行う(Step 3)。このような処理が、目標提供数まで、カードパッケージの提供毎に行われる。
【0096】
次に、ゲームサーバ2で行われる提供処理(Step 2)について説明する。図13はゲームサーバ2で行われる提供処理(Step 2)のフローチャートである。以下の説明では、ゲームサーバ2がカードパッケージを提供した提供回数をNとし、カードパッケージの提供毎に行われる第2贈与アイテムの提供の抽選処理の回数をカウントする提供カウンター値をMとし、第2贈与アイテムを提供する目標提供数をPとする。
【0097】
ゲームサーバ2のカード提供部104は、一つのカードパッケージの提供要求を受信すると(Step 100)、一つのカードパッケージ(ゲーム要素)をプレーヤ端末1に提供する(Step 101)。一つのカードパッケージの提供は、一つのカードパッケージに含まれるカードのカード識別情報を送信することにより行われる。
【0098】
カード提供部104が一つのカードパッケージをプレーヤ端末1に提供すると、第1贈与アイテム提供部105は抽選カウンター値Mを1増加させ、第2贈与アイテム提供部106は提供回数Nを1増加させる(Step 102)。
【0099】
続いて、第1贈与アイテム提供部105は所定の抽選確率に基づいて第1贈与アイテムを提供するかの抽選処理を行う(Step 103)。ここで、抽選確率は、1/((P+1)-M)である。この確率は、カードパッケージの提供回数が目標提供数P(100回)以下の間に、少なくとも一回は第1贈与アイテムを提供することが可能な確率である。例えば、目標値Pを100回とすると、少なくとも提供回数が100回目のときには、確率が1/((100+1)-100)=1となり、提供回数が100回目のときには第1贈与アイテムをかならず提供することになる。
【0100】
第1アイテム提供部105は、所定の抽選確率に基づく抽選の結果(Step 104)、当選した場合は第1贈与アイテムを提供する(Step 105)。第1贈与アイテムの提供は、第1贈与アイテムのアイテム識別情報を送信することにより行われる。本例では、第1贈与アイテムとして、バディの外観を変更できる変更チケットを提供するので、変更チケットのアイテム識別情報を送信する。
【0101】
第1アイテム提供部105は、抽選カウンター値Mを0にリセットする(Step 106)。この抽選カウンター値Mのリセットは、目標提供数Pまでに一回は第1贈与アイテムを提供することができたので、当選する確率が無駄に増加することを防止するためである。一方、当選しない場合はStep 107に進む。
【0102】
次に、第2贈与アイテム提供部106は、提供回数Nが目標提供数Pと等しいかを判定する(Step 107)。提供回数Nが目標提供数P(100回)と等しい場合、第2贈与アイテム提供部106は、第2贈与アイテムを提供する(Step 108)。第2贈与アイテムの提供は、第2贈与アイテムのアイテム識別情報を送信することにより行われる。本例では、提供回数Nが100になった場合、第2贈与アイテムとして、バディの外観を変更できる変更チケットを提供するので、変更チケットのアイテム識別情報を送信する。そして、提供処理を終了する。一方、提供回数Nが目標提供数P未満の場合は提供処理を終了する。
【0103】
続いて、プレーヤ端末1で行われる取得処理(Step 3)について説明する。図14はプレーヤ端末1で行われる取得処理を行う(Step 3)のフローチャートである。
【0104】
プレーヤ端末1のカード取得部75は、ゲームサーバ2から提供を受けたカードパッケージを取得する(Step 200)。カード取得部75は、提供を受けたカードパッケージに含まれるカード識別情報をカードアイテム管理部71に送信する。カードアイテム管理部71は、保有カードアイテムデータD1のうち、受信したカード識別情報に対応する保有フラグを“1”に設定する。
【0105】
第1贈与アイテム取得部76は、第1贈与アイテムの抽選の演出処理を行う(Step 201)。図15はプレーヤ端末1に表示される第1贈与アイテムの抽選の演出画面の一例である。演出処理が終了し、第1贈与アイテムが当選した場合(Step 202)、ゲームサーバ2から第1贈与アイテムのアイテム識別情報を取得する。図16はプレーヤ端末1に表示される第1贈与アイテムが当選した場合の演出画面の一例である。そして、カードアイテム管理部71は、第1贈与アイテム取得部75が取得した第1贈与アイテムのアイテム識別情報を用いて、保有カードアイテムデータD2を更新する(Step 203)。本例では、第1贈与アイテム取得部76は第1贈与アイテムとして、バディの外観を変更できる変更チケットを取得するので、カードアイテム管理部71は受信した変更チケットのアイテム識別情報に対応する保有カードアイテムデータD2を更新する。
【0106】
一方、第1贈与アイテムが当選しなかった場合(Step 202)、非当選の演出処理を行う(Step 207)。図17はプレーヤ端末1に表示される第1贈与アイテムの非当選の演出画面の一例である。
【0107】
続いて、第2贈与アイテム取得部77は、ゲームサーバ2から第2贈与アイテムが提供されたかを判定する(Step 204)。第2贈与アイテムが提供された場合、第2贈与アイテムの取得の演出処理を行う(Step 205)。図18はプレーヤ端末1に表示される第2贈与アイテムの取得の演出画面の一例である。第2贈与アイテムの取得の演出後、カードアイテム管理部71は、第2贈与アイテム取得部77が取得した第2贈与アイテムのアイテム識別情報を用いて、保有カードアイテムデータD2を更新する(Step 206)。本例では、第2贈与アイテム取得部77は第2贈与アイテムとして、バディの外観を変更できる変更チケットを取得するので、カードアイテム管理部71は受信した変更チケットのアイテム識別情報に対応する保有カードアイテムデータD2を更新する。
【0108】
一方、第2贈与アイテム取得部77は、ゲームサーバ2から第2贈与アイテムが提供されない場合は、処理を終了する。
【0109】
本実施の形態は、カード又はパッケージを取得する毎に、アイテムを取得できる可能性があり、更に、カード又はパッケージの取得回数が所定の回数に達すると、アイテムを取得することができる。このような構成により、プレーヤはアイテムの取得の偶然性とアイテムの取得の確実性とを同時に体験することができるので、プレーヤのカード又はパッケージの取得の興味を失わせることなく、維持させることができる。
【0110】
更に、第1贈与アイテム提供部105の抽選確率をカード又はパッケージの提供回数が目標提供数以下の間に少なくとも一回は第1贈与アイテムを提供することが可能な確率とすることにより、プレーヤはカード又はパッケージの提供毎の抽選で少なくとも一以上のアイテムを取得でき、かつ、カード又はパッケージの提供回数が所定の回数に達するとアイテムを取得することができるので、プレーヤにとってお得感のあるアイテム提供を実現することができる。
【0111】
<本発明の実施の形態の変形例>
上述した実施の形態では、プレーヤが、カード又はパッケージを取得する毎にアイテムを取得できる可能性があり、更に、カード又はパッケージの取得回数が所定の回数に達すると、アイテムを取得できるように構成した。別の言い方をすると、カード又はパッケージの取得回数が所定の回数に達した時点で、プレーヤは少なくともひとつのアイテムを得られるということである。
【0112】
従って、カード又はパッケージの取得回数が所定の回数に達した時点で、少なくともひとつのアイテムをプレーヤが取得するという目的の達成を考えるのであれば、上述した第1贈与アイテム提供部105の抽選確率をカードパッケージの提供回数が目標提供数以下の間に少なくとも一回は第1贈与アイテムを提供することが可能な確率であることに限定することにより、第2贈与アイテム提供部106の動作を不要にすることができる。
【0113】
また、第1贈与アイテム提供部105の抽選確率をそのような限定を設けず、カード又はパッケージの提供回数の提供回数が目標提供数に達した時点で、第2贈与アイテム提供部106が第1贈与アイテム提供部105によりアイテムが一度でもプレーヤに提供されたかを判定し、アイテムが一度でも提供されている場合はアイテムを提供しないように構成することもできる。
【0114】
本発明の実施の形態の変形例は、プレーヤに対するアイテムの過剰な提供を防止するとい点では有効である。
【0115】
以上の実施の形態では、仮想的なゲームカードを用いたカードゲームを例示したが、適用可能なゲームのジャンルは限定されない。例えば、第1ゲーム要素に関連付けたキャラクタを選手とするスポーツの対戦ゲームとしてもよいし、第1ゲーム要素に関連付けたキャラクタの育成ゲーム等であってもよい。
【0116】
また、上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下には限られない。
【0117】
[付記1]
プレーヤによるゲーム要素を使用した対戦ゲームをコンピュータに実行する端末であって、
実行命令が格納されたメモリと、プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記実行命令により、
ゲーム要素を取得するゲーム要素取得処理と、
前記ゲーム要素の取得毎に、第1贈与アイテムを取得可能な第1贈与アイテム取得処理と、
前記ゲーム要素の取得回数が所定値に達すると、第2贈与アイテムを取得可能な第2贈与アイテム取得処理と、
を実行する端末。
【0118】
[付記2]
プレーヤがゲーム要素を使用して行うゲームを管理するゲーム管理装置であって、
実行命令が格納されたメモリと、プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記実行命令により、
ゲーム要素を提供するゲーム要素提供処理と、
前記ゲーム要素の提供毎に、第1贈与アイテムを提供可能な第1贈与アイテム提供処理と、
前記ゲーム要素の提供回数が所定値に達すると、第2贈与アイテムを提供可能な第2贈与アイテム提供処理と、
を実行するゲーム管理装置。
【0119】
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
【符号の説明】
【0120】
1 プレーヤ端末
2 ゲームサーバ
11 ディスプレイ
12 タッチ操作パネル
13 スピーカ
51 操作入力部
52 処理部
53 画像表示部
54 音出力部
55 通信部
56 記憶部
61 ゲーム演算部
62 画像生成部
63 音生成部
64 通信制御部
70 プレーヤ情報管理部
71 カード管理部
72 デッキ設定部
73 バディ設定部
74 対戦実行部
75 カード取得部
76 第1贈与アイテム取得部
77 第2贈与アイテム取得部
78 ゲーム管理部
91 処理部
92 通信部
93 記憶部
101 プレーヤ管理部
102 AI処理部
103 対戦実行部
104 カード提供部
105 第1贈与アイテム提供部
106 第2贈与アイテム提供部
107 ゲーム管理部
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