(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-08
(45)【発行日】2022-09-16
(54)【発明の名称】電荷トラップ構造における空間の形成
(51)【国際特許分類】
H01L 27/11582 20170101AFI20220909BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220909BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20220909BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20220909BHJP
【FI】
H01L27/11582
H01L29/78 371
(21)【出願番号】P 2020506985
(86)(22)【出願日】2018-07-30
(86)【国際出願番号】 US2018044353
(87)【国際公開番号】W WO2019032323
(87)【国際公開日】2019-02-14
【審査請求日】2020-04-02
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100106851
【氏名又は名称】野村 泰久
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(72)【発明者】
【氏名】カールソン,クリス エム.
(72)【発明者】
【氏名】ルッソ,ウーゴ
【審査官】加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0008714(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0229474(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/11582
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電流を通すように動作可能である半導体ピラーと、
トンネル領域によって前記半導体ピラーから分離されている電荷トラップ領域と、
前記電荷トラップ領域に隣接した誘電体ブロック領域と、
前記誘電体ブロック領域に隣接するとともに、前記電荷トラップ領域の電荷の貯蔵を制御するように動作可能であるゲートと、
前記誘電体ブロック領域と前記ゲートとの間にあるとともに、前記誘電体ブロック領域を前記ゲートから分離する誘電体バリアであって、前記誘電体ブロック領域及び前記ゲートに沿って垂直方向に配置された前記誘電体バリアと、を備え、
前記トンネル領域、前記電荷トラップ領域、前記誘電体ブロック領域、前記誘電体バリア、及び前記ゲートが、電荷トラップ構造の一部であり、
前記電荷トラップ領域が、前記トンネル領域からシール用誘電体まで横方向に延びる空間により、垂直方向において前記電荷トラップ構造に隣接する別の電荷トラップ構造の垂直に隣接する電荷トラップ領域から分離されており、
前記シール用誘電体
は、前記誘電体バリアに接触し、垂直方向に配置された前記誘電体バリア上の位置で、前記誘電体バリアから前記別の電荷トラップ構造の誘電体バリアにまで延びて接触
することによって、前記空間をシールしており、前記空間は、前記電荷トラップ領域の部分と前記誘電体ブロック領域の部分とを含む境界を有し、前記誘電体ブロック領域の前記部分は、前記電荷トラップ領域の前記部分の材料組成とは異なる材料組成を有する、装置。
【請求項2】
前記電荷トラップ領域と、
前記別の電荷トラップ構造の電荷トラップ領域との間の距離が、前記誘電体ブロック領域と、
前記別の電荷トラップ構造の誘電体ブロック領域との間の距離より大である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記誘電体ブロック領域と、
前記別の電荷トラップ構造の前記誘電体ブロック領域との間の前記距離が、前記誘電体バリアと、
前記別の電荷トラップ構造の前記誘電体バリアとの間の距離より大である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記誘電体バリアが、酸化アルミニウムを含んでいる、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記誘電体バリアが、酸化アルミニウムの誘電率より大である誘電率を有する誘電材料を含んでいる、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記誘電体バリアが、前記誘電体ブロック領域と前記ゲートとの間の、約15オングストロームから約50オングストロームまでのレンジの厚さを有している、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
半導体材料の垂直ピラーに沿って配置された複数の電荷トラップ構造の垂直ストリングであって、前記垂直ピラーは前記複数の電荷トラップ構造のためのチャンネルとして動作可能であり、前記複数の電荷トラップ構造は、第1の電荷トラップ構造を除き、各電荷トラップ構造が、前記複数の電荷トラップ構造の別の電荷トラップ構造の上に配置された、垂直スタックで配置されており、各電荷トラップ構造が、
前記半導体材料に隣接するとともに前記半導体材料と接触しているトンネル領域、
前記トンネル領域に隣接するとともに前記トンネル領域と接触している、電荷トラップ領域、
前記電荷トラップ領域に隣接するとともに前記電荷トラップ領域と接触している誘電体ブロック領域であって、前記電荷トラップ領域が、空間により、前記垂直スタックの隣接する電荷トラップ構造の前記電荷トラップ領域から分離されている、前記誘電体ブロック領域、及び、
前記電荷トラップ構造の前記誘電体ブロック領域とゲートとの間で、前記誘電体ブロック領域を前記ゲートから分離している誘電体バリアであって、前記誘電体ブロック領域及び前記ゲートに沿って垂直方向に配置された前記誘電体バリア、を含み、
前記空間は、前記トンネル領域からシール用誘電体まで横方向に延びており、
前記シール用誘電体は、垂直方向に配置された前記誘電体バリア上の位置で、前記誘電体バリアに接触し、前記誘電体バリアから前記垂直スタックの前記隣接する電荷トラップ構造の誘電体バリアにまで延びて接触
することによって、前記空間をシールしており、
前記空間は、前記電荷トラップ領域の部分と前記誘電体ブロック領域の部分とを含む境界を有し、前記誘電体ブロック領域の前記部分は、前記電荷トラップ領域の前記部分の材料組成とは異なる材料組成を有する、前記複数の電荷トラップ構造の前記垂直ストリング、を備えた、メモリデバイス。
【請求項8】
各電荷トラップ構造の前記誘電体バリアが、前記電荷トラップ領域と、
前記隣接する電荷トラップ構造の前記電荷トラップ領域との間の距離が、前記誘電体ブロック領域と、
前記隣接する電荷トラップ構造の前記誘電体ブロック領域との間の距離より大であるように、各電荷トラップ構造の前記電荷トラップ領域及び前記誘電体ブロック領域とともに配置されている、請求項7に記載のメモリデバイス。
【請求項9】
前記誘電体ブロック領域と、
前記隣接する電荷トラップ構造の前記誘電体ブロック領域との間の前記距離が、前記誘電体バリア及び/または前記ゲートと、
前記隣接する電荷トラップ構造の誘電体バリア及び/またはゲートとの間の距離より大である、請求項8に記載のメモリデバイス。
【請求項10】
前記第1の電荷トラップ構造の前記トンネル領域が、半導体材料の前記垂直ピラーに沿って延びるとともに、前記
垂直ストリングの各電荷トラップ構造の前記トンネル領域として、
前記別の電荷トラップ構造を通って延びる、請求項7に記載のメモリデバイス。
【請求項11】
前記シール用誘電体が
、隣接する電荷トラップ構造のゲート間に配置されている、請求項7に記載のメモリデバイス。
【請求項12】
前記誘電体バリアが、酸化アルミニウムを含んでいる、請求項7に記載のメモリデバイス。
【請求項13】
前記誘電体バリアが、酸化アルミニウムの誘電率より大である誘電率を有する誘電材料を含んでいる、請求項7に記載のメモリデバイス。
【請求項14】
前記電荷トラップ領域及び前記誘電体ブロック領域が、製造において、前記電荷トラップ領域が部分的に、エッチング材料によって除去可能であり、一方、前記誘電体ブロック領域が、前記エッチング材料によっては実質的に影響されないようになっている、材料で構成されている、請求項7に記載のメモリデバイス。
【請求項15】
前記複数の電荷トラップ構造の各電荷トラップ構造が、段のピッチが約30ナノメートルであるように、前記メモリデバイスの段に配置されている、請求項7に記載のメモリデバイス。
【請求項16】
材料スタックの開口の壁上に誘電体バリアを形成することであって、前記誘電体バリアが、前記壁に沿って垂直方向に配置される、前記形成することと、
前記誘電体バリアに隣接するとともに前記誘電体バリアと接触している誘電体ブロック領域を形成することと、
前記誘電体ブロック領域に隣接するとともに前記誘電体ブロック領域と接触している電荷トラップ領域を形成することと、
前記電荷トラップ領域に隣接するとともに前記電荷トラップ領域と接触しているトンネル領域を形成することと、
前記トンネル領域に隣接するとともに前記トンネル領域と接触している半導体ピラーを形成することであって、前記半導体ピラーが、前記トンネル領域によって前記電荷トラップ領域から分離されており、前記半導体ピラーが、電流を通すように動作可能である、前記形成することと、
前記誘電体バリアに隣接するとともに前記誘電体バリアと接触しているゲートを形成することであって、前記ゲートが、前記誘電体ブロック領域と前記ゲートとの間にある前記誘電体バリアによって前記誘電体ブロック領域から分離されており、前記ゲートが、前記電荷トラップ領域の電荷の貯蔵を制御するように動作可能であり、前記トンネル領域、前記電荷トラップ領域、前記誘電体ブロック領域、前記誘電体バリア、及び前記ゲートを形成することが、電荷トラップ構造を形成することの一部である、前記ゲートを形成することと、
前記誘電体ブロック領域の一部と、前記電荷トラップ領域の一部との選択的な除去を可能にするように、前記誘電体バリアを変更することと、
前記誘電体ブロック領域の前記一部と、前記電荷トラップ領域の前記一部とを除去することであって、空間が、前記電荷トラップ領域の残りの部分と、前記電荷トラップ構造に垂直方向に隣接して形成されている別の電荷トラップ構造の垂直に隣接する電荷トラップ領域との間に形成されるように、前記除去することと、
垂直方向に配置された前記誘電体バリア上の位置で、前記誘電体バリアと接触し、前記誘電体バリアから前記別の電荷トラップ構造の誘電体バリアにまで延びて接触
することによって、前記空間をシールするシール用誘電体を、前記空間が前記トンネル領域から前記シール用誘電体まで横方向に延びるように形成することであって、前記空間が、前記電荷トラップ領域の部分と前記誘電体ブロック領域の部分とを含む境界を有し、前記誘電体ブロック領域の前記部分が、前記電荷トラップ領域の前記部分の材料組成とは異なる材料組成を有する、前記形成することと、を含む、電荷トラップ構造を形成する方法。
【請求項17】
前記方法が、前記電荷トラップ領域と、
前記別の電荷トラップ構造の電荷トラップ領域との間の距離が、前記誘電体ブロック領域と、
前記別の電荷トラップ構造の誘電体ブロック領域との間の距離より大であるように、前記電荷トラップ領域と前記誘電体ブロック領域とを形成することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記半導体ピラーを形成することが、ポリシリコンを形成することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記誘電体バリアを形成することが、酸化アルミニウムを形成することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記誘電体バリアを形成することが、酸化アルミニウムの誘電率より大である誘電率を有する誘電材料を形成することを含んでいる、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記誘電体バリアを変更することが、
前記ゲート及び前記誘電体ブロック領域に対して選択的に、前記誘電体バリアを原子層エッチングすることと、
変更された誘電体バリアを形成するように、追加の誘電体バリア材料を堆積させることと、
前記誘電体ブロック領域上にマスクを形成するように、前記変更された誘電体バリアを原子層エッチングすることと、を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
第1の電荷トラップ構造を含む、メモリセルのストリングの複数の電荷トラップ構造を形成するように、材料によって囲まれた開口を有する材料のスタックを形成することであって、前記ストリングの各
電荷トラップ構造が、前記第1の電荷トラップ構造を除き、前記ストリングの前記複数の電荷トラップ構造の別の電荷トラップ構造の上方に配置されている、前記形成することと、
前記材料のスタックの各部を除去した後に、前記材料のスタックの後方から、原子層エッチングを使用し
て、誘電体バリア材料の各部を除去することにより、前記材料のスタック内の
前記誘電体バリア材料にパターンを形成すること
と、
空間が、隣接する電荷トラップ構造の前記電荷トラップ領域間に形成されるように、前記電荷トラップ構造の誘電体ブロック領域及び電荷トラップ領域に対応する前記スタックの材料の各部を除去するために、前記パターンが形成された誘電体バリア材料の各部をマスクとして使用することであって、前記誘電体バリア材料が、前記誘電体ブロック領域を、完成した電荷トラップ構造の各々のゲートから分離する、前記使用すること
と、を含む、方法。
【請求項23】
前記誘電体バリア材料にパターンを形成することが、前記誘電体バリア材料内の開口が、誘電体ブロック領域に対応する前記材料を処理するためのサイズを得るまで、追加の誘電体バリア材料の堆積及びエッチングを繰り返すことを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記方法が、前記空間を形成するように、酸化物エッチングと、その後の窒化物エッチングとを実施するために、前記開口を使用することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記方法が、前記空間を形成した後に、開領域をシールするように、前記開領域に誘電体を形成することであって、前記開領域が、前記誘電体バリア材料にパターン形成するように、前記材料のスタックの各部を前記除去することによって形成される、前記形成することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記開領域に前記誘電体を形成することが、プラズマ誘起化学蒸着を使用して前記誘電体を形成することを含む、請求項2
5に記載の方法。
【請求項27】
第1の電荷トラップ構造を含む、メモリセルのストリングの複数の電荷トラップ構造のトンネル領域、電荷トラップ領域、誘電体ブロック領域、及び誘電体バリアを形成するように、材料によって囲まれた開口を有する材料のスタックを形成することであって、前記第1の電荷トラップ構造の後の、前記メモリセルのストリングの各電荷トラップ構造が、前記ストリングの前記複数の電荷トラップ構造の別の電荷トラップ構造の上方に配置されている、前記形成することと、
各ゲートが、複数のゲートの垂直に隣接するゲートからオープンエリアによって分離されており、前記誘電体バリアのための前記材料の各部を露出させるように、前記誘電体バリアのための材料に接触する前記複数のゲートを形成し、前記材料のスタックから材料を除去することと、
各オープンエリアの前記誘電体バリアのための材料を処理することであって、前記誘電体バリアに開口を形成するように前記誘電体バリアのための前記材料に原子層エッチングを適用し、前記誘電体ブロック領域のための材料を、前記ゲート間の、前に開かれた前記開口に対して露出させることを含む、前記処理することと、
前記誘電体バリアの前記開口を使用して、垂直に、前記誘電体ブロック領域のための前記材料の各部を除去し、前記電荷トラップ領域のための材料を露出させることと、
前記誘電体バリアの前記開口を使用して、垂直に、前記電荷トラップ領域のための前記材料の各部を除去することと、
前記誘電体ブロック領域及び前記電荷トラップ領域の各部を除去した後に、前記ゲート間の前記オープンエリアをシールして、隣接する電荷トラップ構造の前記電荷トラップ領域の残りの部分間に空間を形成することと、を含む方法。
【請求項28】
各ゲートが、前記複数のゲートの垂直に隣接するゲートから分離されているように、前記誘電体バリアのための材料に接触する複数のゲートを形成し、材料を除去することが、
前記誘電体バリアのための材料を実質的に除去することなく、犠牲領域を除去するように、化学物質及び処理を使用して、前記誘電体バリアのための前記材料に隣接する前記犠牲領域を除去することと、
犠牲領域が除去された各領域にゲート材料を形成することと、
化学物質及び処理により、各ゲート間から絶縁誘電体の材料を除去して、隣接する犠牲領域間に前に形成された前記絶縁誘電体を除去することと、
を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
各オープンエリアの前記誘電体バリアのための材料を処理することであって、前記誘電体バリアのための前記材料に原子層エッチングを適用することを含む、前記処理することが、
前記ゲートの材料または前記誘電体ブロック領域のための材料を実質的に除去することなく、前記誘電体バリアのための材料を選択的に除去する化学物質を使用して、前記誘電体バリアのための前記材料の各部を除去するように、第1の原子層エッチングを適用することと、
前記誘電体バリアのための前記材料の各部を除去した後に、各オープンエリアの隣接するゲート上、及び、前記第1の原子層エッチングによって露出した、誘電体ブロック領域のための材料の表面上に、前記誘電体バリアの追加の材料を堆積させることと、
前記誘電体バリアのための前記追加の材料に原子層エッチングを適用して、前記誘電体ブロック領域の各部の前記除去のための前記開口を提供することと、を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記方法が、完成した各電荷トラップ構造の前記電荷トラップ領域と、前記電荷トラップ構造が配置され
る領域との間の距離が、完成した各電荷トラップ構造のそれぞれの前記誘電体ブロック領域と、前記電荷トラップ構造が配置される前記領域との間の距離より大であり、前記誘電体バリア
材料が、前記誘電体ブロック領域を、完成した各電荷トラップ構造のゲートから分離しているように、前記誘電体ブロック領域のための前記材料の前記各部を除去すること、及び、前記電荷トラップ領域のための前記材料の前記各部を除去することを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記誘電体バリアの前記開口を使用して、垂直に、前記誘電体ブロック領域のための前記材料の各部を除去することが、前記誘電体ブロック領域のための前記材料の各部を除去するように、エッチングを実施することを含み、前記誘電体バリアの前記開口を使用して、垂直に、前記電荷トラップ領域のための前記材料の各部を除去することが、前記電荷トラップ領域のための前記材料の各部を除去するように、別のエッチングを実施することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記方法が、前記スタックのアニーリングを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記オープンエリアをシールすることが、前記隣接する電荷トラップ構造の前記ゲート間に誘電体を形成することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記隣接する電荷トラップ構造の前記ゲート間に前記誘電体を形成することが、入口から前記オープンエリアまで前記誘電体を形成し、前記誘電体バリアのための前記材料に達する前に、前記誘電体の前記形成を終了し、隣接するゲート間に空間を残すことを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記方法が、前記誘電体ブロック領域のための前記材料の前記各部、及び、前記電荷トラップ領域のための前記材料の前記各部を除去することに加え、前記誘電体バリアの前記開口を使用して、前記トンネル領域の各部を除去し、半導体ピラーを露出させることを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項36】
前記方法が、前記露出した半導体ピラーに蒸気を付与して、前記露出した半導体ピラーに対する
キャリアドーピングレベルを上昇させるドーピングを生成し、直接隣接する電荷トラップ構造間の前記露出した半導体ピラーの領域のキャリアドーピングレベルを向上させることを含み、
上昇した前記キャリアドーピングレベルが、前記電荷トラップ構造の前記トンネル領域によって境界が定められた前記半導体ピラーの領域におけるドーピングのレベル
よりも大である、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記蒸気を付与することが、前記キャリアドーピングレベルを上昇させるように、ホスフィンまたはアルシンを付与することを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記蒸気を付与することが、前記キャリアドーピングレベルを上昇させるように、ジボランガスを付与することを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
ドーピングされていない半導体ピラーに関し、前記蒸気を付与することが、p型のドーピングまたはn型のドーピングを提供する蒸気を付与することを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記方法が、各電荷トラップ構造の前記トンネル領域によって境界が定められた前記半導体ピラー内にドーパントを拡散させることなく、隣接する電荷トラップ構造間の前記半導体ピラーの前記領域のドーパントを活性化させることを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記電荷トラップ領域が窒化物領域であり、前記誘電体ブロック領域が酸化物領域であり、前記誘電体バリアのための前記材料が、酸化アルミニウム、または、酸化アルミニウムの誘電率より大である誘電率を有する誘電体を含んでいる、請求項27に記載の方法。
【請求項42】
電流を通すように動作可能である半導体ピラーと、
トンネル領域によって前記半導体ピラーから分離されている電荷トラップ領域と、
前記電荷トラップ領域に隣接した誘電体ブロック領域と、
前記誘電体ブロック領域に隣接するとともに、前記電荷トラップ領域の電荷の貯蔵を制御するように動作可能であるゲートと、
前記誘電体ブロック領域と前記ゲートとの間の誘電体バリアであって、前記トンネル領域及び前記半導体ピラーが、空間の境界として配置されている、前記誘電体バリアと、を備えている、装置。
【請求項43】
前記誘電体バリア、前記誘電体ブロック領域、及び前記電荷トラップ領域が、前記空間の境界として配置されている、請求項42に記載の装置。
【請求項44】
前記半導体ピラーが、前記トンネル領域によって境界が定められた前記半導体ピラーの領域よりも、前記空間によって境界が定められた前記半導体ピラーの領域において、高いキャリアドーピングレベルを有している、請求項42に記載の装置。
【請求項45】
前記より高いキャリアドーピングレベルが、n型のドーピングである、請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記装置が、電荷トラップ構造を有するダイであり、前記半導体ピラー、前記トンネル領域、前記電荷トラップ領域、前記誘電体ブロック領域、前記誘電体バリア、及び前記ゲートが、前記電荷トラップ構造の一部として配置されている、請求項44に記載の装置。
【請求項47】
前記電荷トラップ構造が、垂直スタックに配置された、複数の実質的に同一の構造の電荷トラップ構造の1つであり、それにより、電荷トラップ構造の前記トンネル領域が、空間により、前記垂直スタックの隣接する電荷トラップ構造の前記トンネル領域から分離されるようになっている、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記電荷トラップ構造が、前記半導体ピラーが共通である状態で前記垂直スタックに配置され、それにより、隣接する電荷トラップ構造間の前記半導体ピラーの領域が、前記電荷トラップ構造の前記トンネル領域に隣接するとともに前記電荷トラップ構造の前記トンネル領域と接触する前記半導体ピラーの領域より高いキャリアドーピングレベルを有するようになっている、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
前記誘電体バリアが、前記誘電体ブロック領域の材料とは異なる誘電材料を含み、それにより、前記誘電体バリアの前記誘電材料が、前記ゲートの形成のための材料の処理、ならびに、前記空間を形成するための、前記電荷トラップ領域及び前記誘電体ブロック領域の各部の除去に耐えることが可能であるようになっている、請求項42に記載の装置。
【請求項50】
半導体材料の垂直ピラーの垂直ストリングに沿って配置された複数の電荷トラップ構造の垂直ストリングであって、前記垂直ピラーが前記複数の電荷トラップ構造のためのチャンネルとして動作可能であり、前記複数の電荷トラップ構造が、第1の電荷トラップ構造を除き、各電荷トラップ構造が、前記複数の電荷トラップ構造の別の電荷トラップ構造の上に配置された、垂直スタックで配置されており、各電荷トラップ構造が、
前記半導体材料に隣接するとともに前記半導体材料と接触しているトンネル領域、
前記トンネル領域に隣接するとともに前記トンネル領域と接触している、電荷トラップ領域、
前記電荷トラップ領域に隣接するとともに前記電荷トラップ領域と接触している誘電体ブロック領域、及び、
前記電荷トラップ構造の前記誘電体ブロック領域とゲートとの間で、前記誘電体ブロック領域を前記ゲートから分離している誘電体バリアであって、前記トンネル領域が、前記半導体材料からシール用誘電体まで延びる空間により、前記垂直スタックの隣接する電荷トラップ構造の前記トンネル領域から分離されており、前記シール用誘電体が、前記誘電体バリアに接触し、前記誘電体バリアから前記垂直スタックの前記隣接する電荷トラップ構造の誘電体バリアまで垂直方向に延びて
接触することによって、前記空間をシールする、前記誘電体バリア
を含む、前記複数の電荷トラップ構造の前記垂直ストリング、を備えている、メモリデバイス。
【請求項51】
半導体材料の前記
垂直ピラーが、前記空間によって境界が定められた隣接する電荷トラップ構造間の領域において、各電荷トラップ構造の前記トンネル領域によって境界が定められた領域よりも高いキャリアドーピングレベルを含んでいる、請求項50に記載のメモリデバイス。
【請求項52】
前記誘電体バリアが、酸化アルミニウムを含んでいる、請求項50に記載のメモリデバイス。
【請求項53】
前記誘電体バリアが、酸化ハフニウム、及び、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、またはタンタル酸化物の1つまたは複数との酸化ハフニウムの混合物を含むグループの、1つまたは複数の材料を含んでいる、請求項50に記載のメモリデバイス。
【請求項54】
前記誘電体バリアが、酸化ジルコニウム、及び、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、またはタンタル酸化物の1つまたは複数との酸化ジルコニウムの混合物を含むグループの、1つまたは複数の材料を含んでいる、請求項50に記載のメモリデバイス。
【請求項55】
前記シール用誘電体が、隣接する電荷トラップ構造のゲート間に配置され
ている、請求項50に記載のメモリデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権出願
本出願は、2017年8月11日に出願された、米国特許出願第15/675,265号の利益を主張する。この文献は、その全体が、参照することにより、本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
電子機器産業が、構成要素のサイズの低減と、出力の要請との両方に対し、常に圧力がかけられており、メモリデバイスの動作を向上させるように、市場原理によって求められている。構成要素のサイズを低減するアプローチの1つが、3次元(3D)構成でデバイスを製造することである。たとえば、メモリデバイスは、基板上に垂直にスタックされたメモリセルとして配置することができる。そのようなメモリセルは、電荷トラップセルとして実施することができる。電荷トラップベースのメモリデバイス、及び、このメモリデバイスの動作の向上が、メモリデバイスの設計及び処理における進歩によって取り組まれ得る。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1A】様々な実施形態に係る、例示的な電荷トラップ構造の断面図である。
【
図1B】様々な実施形態に係る、
図1Aの例示的電荷トラップ構造に関する空間構造の実施例を示す図である。
【
図2A】様々な実施形態に係る、例示的な電荷トラップ構造の断面図である。
【
図2B】様々な実施形態に係る、
図2Aの例示的電荷トラップ構造に関する空間構造の実施例を示す図である。
【
図3】様々な実施形態に係る、3次元メモリデバイスのメモリアレイの、ブロックアーキテクチャとページアドレスマッピングとの実施例を示す概略図である。
【
図4】様々な実施形態に係る、メモリデバイスの垂直ストリングにおける複数の電荷トラップ構造の実施例の断面図である。
【
図5】様々な実施形態に係る、メモリデバイスの垂直ストリングにおける複数の電荷トラップ構造の実施例の断面図である。
【
図6】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の特徴のフロー図である。
【
図7】様々な実施形態に係る、スタックされた複数の電荷トラップ構造を形成する例示的方法の特徴のフロー図である。
【
図8】様々な実施形態に係る、スタックされた複数の電荷トラップ構造を形成する例示的方法の特徴のフロー図である。
【
図9A】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9B】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9C】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9D】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9E】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9F】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9G】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9H】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9I】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9J】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9K】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9L】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9M】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9N】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9O】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9P】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9Q】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図9R】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図10A】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図10B】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図10C】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図10D】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造を形成する例示的方法の各段階を示す断面図である。
【
図11】様々な実施形態に係る、複数のダイを有する例示的ウェーハの図である。
【
図12】様々な実施形態に係る、電荷トラップ構造のアレイで構築されたメモリをメモリセルとして含む、例示的システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
以下の詳細な説明は、本発明の様々な実施形態を例として示す添付図面を参照する。これら実施形態は、当業者が、これらの実施形態及び他の実施形態を実施することを可能にするために、十分に詳細に記載される。他の実施形態が利用される場合があり、また、構造的、論理的、及び電気的変更が、これら実施形態に対して行われる場合がある。様々な実施形態は、いくつかの実施形態が、新たな実施形態を形成するように、1つまたは複数の他の実施形態と組み合わせられ得ることから、必ずしも相互に排他的ではない。したがって、以下の詳細な説明は、限定する意味では取られない。
【0005】
本文献で使用される「水平」との用語は、任意の時点における基板の実際の向きに関わらず、ウェーハまたはダイの下にある平面または表面などの、基板の通常の平面または表面に対して平行な平面として規定される。「垂直」との用語は、上で規定された水平に対して垂直な方向に関する。「ウェーハ」及び「基板」との用語は、本明細書では、概して、集積回路が上に形成される任意の構造を参照し、また、集積回路の製造の様々な段階の間のそのような構造にも参照するために使用される。ウェーハは、集積回路が、それぞれのダイの基板に対して配置される、複数のダイを含む場合がある。
【0006】
図1Aは、様々な電子装置に含めることができる、例示的な電荷トラップ(CT)構造101の実施形態の断面図である。そのような装置は、メモリアレイ、メモリデバイス、集積回路、または、電荷を貯蔵するための1つまたは複数のセルを含む他の装置を含むことができる。CT構造101は、半導体ピラー103、電荷トラップ領域105、トンネル領域107、誘電体ブロック領域109、誘電体バリア110、及びゲート115を含むことができる。誘電体バリア110は、誘電体ブロック領域109とゲート115との間に配置されるとともに、誘電体ブロック領域109とゲート115とを分離する。誘電体バリア110は、誘電体ブロック領域109及び電荷トラップ領域105とともに、垂直な構成で配置することができ、それにより、CT構造101が配置される表面と、誘電体バリア110、誘電体ブロック領域109、または電荷トラップ領域105の1つまたは複数との間の領域に、空間が配置されるようになっている。構造内の空間は、固体材料及び液体材料が存在しない構造の領域である。空間は、真空にされた領域、空隙、ガスで充填された領域、または類似の構造の形態である場合がある。構造内または構造間の空隙は、空気で充填された隙間または領域である。本明細書では、空隙との用語は、隙間の形成の間などに、隙間に包含された周囲のガスを含む場合がある。
【0007】
誘電体バリア110は、誘電体ブロック領域109及び電荷トラップ領域105とともに、垂直な構成で配置することができ、ここで、電荷トラップ領域105は、誘電体ブロック領域109に対して垂直に、空間120内で凹状になっている。たとえば、電荷トラップ領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との間の距離は、誘電体ブロック領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との距離より大とすることができる。様々な実施形態では、誘電体ブロック領域109は、誘電体バリア110及び/またはゲート115に対して垂直に、空間120内で凹状にすることができる。たとえば、誘電体ブロック領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との間の距離は、誘電体バリアと、電荷トラップ構造が配置される領域との距離より大とすることができる。空間120、誘電体ブロック領域109、及び電荷トラップ領域105は、誘電体ブロック領域109の垂直方向の厚さに対する電荷トラップ領域105の垂直方向の厚さの割合と、空間120のサイズとを、特定のレンジ内の、ゲート115に関連付けられる静電容量を得るように選択することができるように、構築することができる。
【0008】
様々な実施形態では、導電性領域113を伴うCT構造101の配置は、複数の異なる構造的配置を有することができる。CT構造101は、CT構造101に対する導電性領域113の動作可能なカップリングを提供するように、トランスミッションゲートとして動作可能に作用することができるCTとは異なるトランジスタ構造とすることができるアクセストランジスタにより、導電性領域113から分離することができる。CT構造101は、複数のそのようなアクセストランジスタにより、導電性領域113から分離することができる。いくつかの構造では、CT101の半導体ピラー103は、1つまたは複数のアクセストランジスタに結合されるとともに、組み込まれている場合があり、それにより、導電性領域113との半導体ピラー103のカップリングが、半導体ピラー103が組み込まれたアクセストランジスタのチャンネルによって形成されるようになっている。
【0009】
誘電体バリア110の一部は、フィン110-1と称される場合がある突起110-1として、ゲート115の底部表面の下に垂直に延びることができる。フィン110-1は、空間120を形成する機構を提供する誘電体バリア110の構成要素であり、完全なCT構造101内にあるままとすることができる。代替的には、空間120の境界を構造化するように開口を形成した後に、フィン110-1は、除去されるか、著しく低減され得、誘電体バリア110を、ゲート115と誘電体ブロック領域109との間に直接存在する領域に限定されたままとする。
【0010】
電荷トラップ構造101は、基板102上に位置する導電性領域113の上方に配置されている。
図1Aでは、上述のように、電荷トラップ構造101と導電性領域113との間に、追加の材料及び/または集積回路構造が存在する場合があることを示すために、電荷トラップ構造101の底部と導電性領域113との間に空間が示されている。絶縁領域または他の集積回路構造は、電荷トラップ構造101の構成要素を、導電性領域113から分離することができる。代替的には、CT構造101は、分離またはカップリング領域を伴わずに、ゲート115が、シール用誘電体122によって導電性領域113から分離された状態で、導電性領域113上に配置することができる。上述のように、CT構造101は、シール用誘電体122により、CT構造101を導電性領域113に結合するアクセストランジスタからゲート115が分離された状態で、導電性領域113の上方に配置することができる。
【0011】
シール用誘電体122は、CT構造101が組み込まれた電子装置の異なるエリアを処理する間、空間120をシールするために使用されるCT構造101のための領域であり、シール用誘電体122の各部が、完成した構造内に残り、空間120をシールし続けている。空間120は、トンネル領域107、電荷トラップ領域105、誘電体バリア110、シール用誘電体122、及び、CT構造101が配置される領域、及び/または導電性領域113によって境界が定められた領域内に包含され得、ここで、シール用誘電体122は、ゲート115の一部に配置されている。フィン110-1を伴わずにCT構造101が配置されていると、空間120の境界としての、トンネル領域107へ向かうシール用誘電体122の範囲は、シール用誘電体122を形成するための処理によって限定することができる。各図は、本明細書では正寸で示されていない。さらに、ゲート115、半導体ピラー103、及び導電性領域113の、CT構造101が組み込まれる装置の他の構成要素に対する電気接続は、CT構造101に注目するために、示されていない。
【0012】
半導体ピラー103は、電流を通すように動作可能であり、ゲート115は、電荷貯蔵領域105における電荷の貯蔵を制御するように動作可能である。ゲート115は、金属のゲートとすることができる。ゲート115は、金属と金属化合物との組合せを含むことができる。ゲート115は、導電性であり、限定ではないが、導電性の窒化チタン及び/またはタングステンを含むことができる。たとえば、ゲート115は、タングステン領域115-2が配置される、導電性の窒化チタン領域115-1を含んでいる。ゲート115は、制御ゲートと称することができ、誘電体ブロック領域109は、制御誘電体と称することができる。半導体ピラー103は、限定ではないが、多結晶シリコン(ポリシリコン)などの半導体材料を含むことができる。半導体ピラー103の半導体材料は、導電性領域113の大部分のキャリア濃度より小である大部分のキャリア濃度を有する場合があり、導電性領域113が、半導体領域として構築されている。大部分のキャリア濃度の差異は、ベース10の累乗の大きさとすることができる。
図1Aに示す構造101の領域は、中心領域104周りの材料のリングとして配置することができる。中心領域104は、誘電体とすることができる。中心領域104は、限定ではないが、誘電酸化物などの誘電材料の領域とすることができる。中心領域104内の誘電酸化物の実施例には、限定ではないが、シリコン酸化物が含まれ得る。
【0013】
電荷トラップ領域105は、トンネル領域107によって半導体ピラー103から分離されている。電荷トラップ領域105は、半導体ピラー103から電荷を貯蔵することができる誘電材料とすることができる。電荷トラップ領域105は、誘電体シリコン窒化物を含む領域など、誘電窒化物領域とすることができる。電荷トラップ領域105のための他の誘電材料を、電荷をトラップするために使用することができる。トンネル領域107は、たとえば、限定ではないが、等価酸化膜厚(EOT)などの、選択された基準を満たすように設計された領域として構築することができる。EOTは、象徴的な物理的厚さに関する、誘電体の、静電容量などのトンネル領域107の電気的特性を定量化する。たとえば、EOTは、漏洩電流及び信頼性の考慮事項を無視し、所与の誘電体(トンネル領域107)として同じ静電容量密度を有する必要がある、理論上のSiO2層の厚さとして規定することができる。トンネル領域107は、酸素及び窒素を含むことができる。トンネル領域は、高κの誘電体を含むことができ、ここで、κは誘電率である。高κの誘電体は、二酸化ケイ素の誘電率より大である誘電率を有する誘電体である。
【0014】
トンネル領域107は、誘電体バリアのセットを含む場合がある。
図1Aの実施例は、3つの領域のトンネルバリアであるトンネル領域107を示している。3つの領域のトンネルバリアは、誘電酸化物の領域、次の誘電窒化物の領域、次の別の誘電酸化物の領域として配置され得る。代替的には、トンネル領域107は、2つの領域のトンネルバリア、または、1つの領域のトンネルバリアとすることができる。さらに、トンネル領域107は、4つ以上の領域を有する場合があり、材料及び厚さの選択は、電荷トラップ領域105へのトンネル領域として作用する、所与の厚さの材料の特性に基づいている。
【0015】
誘電体ブロック領域109は、電荷トラップ領域105に隣接するとともに電荷トラップ領域105と接触して配置されている。誘電体ブロック領域109は、電荷が電荷トラップ領域105からゲート115に流れることをブロックする機構を提供している。誘電体ブロック領域109は、トンネル領域107で使用されるものなど、酸化物か、他の誘電体とすることができる。ゲート115は、誘電体ブロック領域109上に配置されているが、誘電体バリア110によって誘電体ブロック領域109から分離されている。誘電体バリア110は、誘電体ブロック領域109とゲート115との間にあり、誘電体バリア110の材料は、誘電体ブロック領域109とは異なっている。
【0016】
誘電体ブロック領域109とゲート115との間の、薄い領域として構築された誘電体バリア110により、ゲート115から、誘電体ブロック領域109を通って電荷トラップ領域105に入る、電子のバックトンネルを防止する、向上されたトンネルバリアが可能になり、それにより、動作上の消去飽和を、微小な正の閾値電圧か微小な負の閾値電圧のレベル(Vt)に制限することができる。誘電体バリア110は、誘電体ブロック領域109とゲート115との間の、約15オングストロームから約50オングストロームまでのレンジの厚さを有することができる。誘電体バリア110のための材料の選択は、CT構造101の製造に基づくことができる。たとえば、空間120を含むCT構造101が、CT構造101となる側のエリアから材料を除去することによって形成される処理では、誘電体バリア110のための材料が、CT構造101の側部から材料を除去する際に使用される、処理用の化学物質及び温度での除去に耐えるように、誘電体バリア110のための材料を選択することができる。誘電体バリア110のための材料は、CT構造101のようなCT構造の形成におけるそのような除去処理において、誘電体ブロック領域109の除去を防止するマスクとして作用することができる。
【0017】
誘電体バリア110は、AlOx領域か、AlOxより高い誘電率を有する誘電体領域として実現することができる。(用語ABxの使用により、ABの複合材料に関する特定の化学量論に限定されない、AB材料を示している。)誘電体バリア110は、酸化アルミニウムの電子親和性より小である電子親和性を有することができる。誘電体バリア110は、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または、酸化ハフニウム及び/または酸化ジルコニウムの、酸化アルミニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、もしくはタンタル酸化物の1つもしくは複数との混合物の、1つまたは複数を含むことができる。使用することができるフィルムの実施例には、HfO2及び/またはZrO2をベースとする材料、ならびに、AlOx、SiO2、TiO2、GaOx、NbOx、及びTa2O5などの他の材料との混合物が含まれる。そのような材料は、特定の化学量論には限定されない場合がある。他の高κ誘電体を、誘電体バリア110のために使用することができる。
【0018】
図1Bは、
図1AのCT101の図であり、ここでは、シール用誘電体122が、トンネル領域107に向かう方向に制限され、空間120の境界を規定している。シール用誘電体122は、プラズマ誘起化学蒸着(PECVD)または他の空乏処理(depleting process)を使用して実施することができるシール処理によって形成される場合がある。そのような空乏処理では、シール用誘電体のバルクが、通路の開口において形成されており、シール用誘電体の材料が、通路の表面に沿って、通路において減少している。通路に沿う配置の範囲は、通路の開口の面積を含む、複数の因子に基づいている。
図1Bに示すように、シール用誘電体122は、ゲート115の下の領域で終端することができ、2つの空間に繋がる。空間120-1は、ゲート115の下にあり、空間120は、誘電体ブロック領域109及び電荷トラップ領域105の下にある。誘電体バリア110のフィン110-1が除去されたCT構造110では、空間120-1と空間120とが、ともにより大である空間を形成する。
【0019】
図2Aは、様々な電子装置に含めることができる例示的なCT構造201の実施形態の断面図である。そのような装置は、メモリアレイ、メモリデバイス、集積回路、または、電荷を貯蔵するための1つまたは複数のセルを含む他の装置を含むことができる。CT構造201は、半導体ピラー203、電荷トラップ領域205、トンネル領域207、誘電体ブロック領域209、誘電体バリア210、及びゲート215を含むことができ、空間220が、CT構造201が配置される表面と、誘電体バリア210、誘電体ブロック領域209、電荷トラップ領域205、またはトンネル領域207の1つまたは複数との間の領域に位置している。CT構造201は、空間220の境界の一部としてのトンネル領域207と、空間220の境界の垂直な境界として配置された半導体ピラー203とを伴って構築することができる。誘電体バリア210は、誘電体ブロック領域209とゲート215との間に配置されるとともに、誘電体ブロック領域209とゲート215とを分離しており、また、誘電体ブロック領域209、電荷トラップ領域205、及びトンネル領域207とともに、垂直な構成で配置することができ、ここで、半導体ピラー203とともに配置された誘電体ブロック領域209、電荷トラップ領域205、及びトンネル領域207が、空間220の境界として配置され得る。誘電体ブロック領域209及び電荷トラップ領域205と合わせられた誘電体バリア210は、空間220の境界として配置することができる。
【0020】
様々な実施形態では、導電性領域213を伴うCT構造201の配置は、複数の異なる構造的配置を有することができる。CT構造201は、CT構造201への導電性領域213の動作可能なカップリングを提供するトランスミッションゲートとして動作可能に作用することができるCTとは異なる、トランジスタ構造とすることができるアクセストランジスタにより、導電性領域113から分離することができる。CT構造201は、複数のそのようなアクセストランジスタにより、導電性領域213から分離することができる。いくつかの構造では、CT201の半導体ピラー203は、1つまたは複数のアクセストランジスタに結合されるとともに、組み込まれている場合があり、それにより、導電性領域213との半導体ピラー203のカップリングが、半導体ピラー203が組み込まれるアクセストランジスタのチャンネルによって形成されるようになっている。
【0021】
誘電体バリア210の一部は、フィン210-1として、ゲート215の底部表面の下に垂直に延びることができる。フィン210-1は、空間220を形成する機構を提供し、完全なCT構造201内にあるままとすることができる、誘電体バリア210の構成要素である。代替的には、空間220の境界を構築するように開口を形成した後に、フィン210-1は、除去されるか、著しく低減され得、誘電体バリア210を、ゲート215と誘電体ブロック領域209との間に直接存在する領域に実質的に限定されたままとする。
【0022】
電荷トラップ構造201は、基板202上に位置する導電性領域213の上方に配置されている。
図2Aでは、上述のように、電荷トラップ構造201と導電性領域213との間に、追加の材料及び/または集積回路構造が存在する場合があることを示すために、電荷トラップ構造201の底部と導電性領域213との間に空間が示されている。絶縁領域または他の集積回路構造は、電荷トラップ構造201の構成要素を、導電性領域213から分離することができる。代替的には、CT構造201は、分離またはカップリング領域を伴わずに、ゲート215が、シール用誘電体222によって導電性領域213から分離された状態で、導電性領域213上に配置することができる。上述のように、CT構造201は、シール用誘電体222により、CT構造201を導電性領域213に結合するアクセストランジスタからゲート215が分離された状態で、導電性領域213の上方に配置することができる。
【0023】
シール用誘電体222は、CT構造201が組み込まれた電子装置の異なるエリアを処理する間、空間220をシールするために使用されるCT構造201のための領域であり、シール用誘電体222の各部が、完成した構造内に残り、空間220をシールし続けている。空間220は、半導体ピラー203によって境界が定められるとともに、トンネル領域207、電荷トラップ領域205、誘電体バリア210、シール用誘電体222、及び、CT構造201が配置される領域、及び/または導電性領域213によって境界が定められた領域内に包含され得、ここで、シール用誘電体222は、ゲート215の一部に配置されている。フィン210-1を伴わずに配置されたCT構造201では、空間220の境界としての、半導体ピラー203に向かってのシール用誘電体222の範囲は、シール用誘電体222を形成するための処理によって限定され得る。さらに、ゲート215、半導体ピラー203、及び導電性領域213の、CT構造201が組み込まれた装置の他の構成要素に対する電気接続は、CT構造201に注目するために、示されていない。
【0024】
半導体ピラー203は、電流を通すように動作可能であり、ゲート215は、電荷貯蔵領域205における電荷の貯蔵を制御するように動作可能である。ゲート215は、金属のゲートとすることができる。ゲート215は、金属と金属化合物との組合せを含むことができる。ゲート215は、導電性であり、限定ではないが、導電性の窒化チタン及び/またはタングステンを含むことができる。たとえば、ゲート215は、タングステン領域215-2が配置される、導電性の窒化チタン領域215-1を含むことができる。半導体ピラー203は、限定ではないが、多結晶シリコン(ポリシリコン)を含むことができる。半導体ピラー203の半導体材料は、導電性領域213の大部分のキャリア濃度より小である大部分のキャリア濃度を有する場合があり、導電性領域213が、半導体領域として構築されている。大部分のキャリア濃度の差異は、ベース10の累乗の大きさとすることができる。
【0025】
CT構造201と関連付けられた半導体ピラー203は、2つのセクションを有するように考慮することができる。一方のセクションは、トンネル領域207に隣接するとともにトンネル領域207と接触しており、他方のセクションは、空間220に隣接するとともに、空間220の境界である。半導体ピラー203は、トンネル領域207によって境界が定められた半導体ピラー203の領域よりも、空間220によって境界が定められた半導体ピラー203の領域223において、高いキャリアドーピングレベルを含むことができる。領域223における、より高いドーピングレベルは、トンネル領域207によって境界が定められた半導体ピラー203のキャリア濃度に関し、半導体ピラー203の垂直方向の長さに沿う勾配として分布され得る。そのような勾配は、トンネル領域207によって境界が定められた半導体ピラー203に沿うドーピングに対し、大部分のキャリア濃度の過度な量で実現され得、トンネル領域207との半導体ピラー203の境界の始点において、ゼロに近づく。このドーパント勾配は、半導体ピラー203上のゲート215の制御を向上させることができる。より高いキャリアドーピングレベルを、n型のドーピングとすることができる。代替的には、CT構造201の様々なセクションの、p型の半導体ドーピングでは、より高いキャリアドーピングレベルを、p型のドーピングとすることができる。電荷トラップ構造201は、垂直スタックで配置された、複数の実質的に同一の構造の電荷トラップ構造の1つとして配置される場合があり、それにより、1つの電荷トラップ構造のトンネル領域が、空間により、垂直スタックの隣接する電荷トラップ構造のトンネル領域から分離されるようになっており、隣接する電荷トラップ構造間の半導体ピラー203の領域のキャリアドーピングレベルがより高くなっている。
【0026】
図2Aに示す構造201の領域は、中心領域204周りの材料のリングとして配置することができる。中心領域204は、誘電体とすることができる。中心領域204は、限定ではないが、誘電酸化物などの誘電材料の領域とすることができる。中心領域204内の誘電酸化物の実施例には、限定ではないが、シリコン酸化物が含まれ得る。
【0027】
電荷トラップ領域205は、トンネル領域207によって半導体ピラー203から分離されている。電荷トラップ領域205は、半導体ピラー203から電荷を貯蔵することができる誘電材料とすることができる。電荷トラップ領域205は、誘電体シリコン窒化物を含む領域など、誘電窒化物領域とすることができる。電荷トラップ領域205のための他の誘電材料を、電荷をトラップするために使用することができる。トンネル領域207は、たとえば、限定ではないが、等価酸化膜厚(EOT)などの、選択された基準を満たすように設計された領域として構築することができる。トンネル領域207は、酸化物及び窒化物を含むことができる。トンネル領域207は、誘電体バリアのセットを含む場合がある。
図2Aの実施例は、3つの領域のトンネルバリアであるトンネル領域207を示している。3つの領域のトンネルバリアは、誘電酸化物の領域、次の誘電窒化物の領域、次の別の誘電酸化物の領域として配置され得る。代替的には、トンネル領域207は、2つの領域のトンネルバリア、または、1つの領域のトンネルバリアとすることができる。さらに、トンネル領域207は、4つ以上の領域を有する場合があり、材料及び厚さの選択は、電荷トラップ領域205へのトンネル領域として作用する所与の厚さの材料の特性に基づいている。
【0028】
誘電体ブロック領域209は、電荷トラップ領域205に隣接するとともに電荷トラップ領域205と接触して配置されている。誘電体ブロック領域209は、電荷が電荷トラップ領域205からゲート215に流れることをブロックする機構を提供している。誘電体ブロック領域209は、トンネル領域207で使用されるものなど、酸化物か、他の誘電体とすることができる。ゲート215は、誘電体ブロック領域209上に配置されているが、誘電体バリア210によって誘電体ブロック領域209から分離されている。誘電体バリア210は、誘電体ブロック領域209とゲート215との間にあり、誘電体バリア210の材料は、誘電体ブロック領域209の材料とは異なっている。
【0029】
誘電体バリア210は、誘電体ブロック領域209とゲート215との間の、約15オングストロームから約50オングストロームまでのレンジの厚さを有することができる。誘電体バリア210のための材料の選択は、CT構造201の製造に基づくことができる。たとえば、空間220を含むCT構造201が、CT構造201となる側のエリアから材料を除去することによって形成される処理では、誘電体バリア210のための材料が、CT構造201の側部から材料を除去する際に使用される、処理用の化学物質及び温度での除去に耐えるように、誘電体バリア210のための材料を選択することができる。誘電体バリア210は、誘電体ブロック領域209の材料とは異なる誘電材料を含むことができ、それにより、誘電体バリア210の誘電材料が、ゲート215の形成のための材料の処理、ならびに、空間220を形成するための、電荷トラップ領域205及び誘電体ブロック領域209の一部の除去に耐えることが可能であるようになっている。誘電体バリア210のための材料は、CT構造201のようなCT構造の形成におけるそのような除去処理において、誘電体ブロック領域209の除去を防止するマスクとして作用することができる。
【0030】
誘電体バリア210は、AlOx領域か、AlOxより高い誘電率κを有する誘電体領域として実現することができる。誘電体バリア210は、酸化アルミニウムより小である電子親和性を有することができる。誘電体バリア210は、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または、酸化ハフニウム及び/または酸化ジルコニウムの、酸化アルミニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、もしくはタンタル酸化物の1つもしくは複数との混合物の、1つまたは複数を含むことができる。使用することができるフィルムの実施例には、HfO2及び/またはZrO2をベースとする材料、ならびに、AlOx、SiO2、TiO2、GaOx、NbOx、及びTa2O5などの他の材料との混合物が含まれる。そのような材料は、特定の化学量論には限定されない場合がある。他の高κ誘電体を、誘電体バリア210のために使用することができる。
【0031】
図2Bは、
図2AのCT201の図であり、ここでは、シール用誘電体222が、半導体ピラー203に向かう方向に制限され、空間220の境界を規定している。シール用誘電体222は、プラズマ誘起化学蒸着(PECVD)または他の空乏処理を使用して実施することができるシール処理によって形成される場合がある。そのような空乏処理では、シール用誘電体のバルクが、通路の開口において形成されており、シール用誘電体の材料が、通路の表面に沿って、通路において減少している。通路に沿う配置の範囲は、通路の開口の面積を含む、複数の因子に基づいている。
図2Bに示すように、シール用誘電体222は、ゲート215の下の領域で終端することができ、2つの空間に繋がる。空間220-1は、ゲート215の下にあり、空間220は、誘電体ブロック領域209、電荷トラップ領域105、及びトンネル領域207の下にある。誘電体バリア210のフィン210-1が除去されたCT構造210では、空間220-1及び220が、ともにより大である空間を形成する。
【0032】
様々な実施形態では、メモリデバイスは、電荷を貯蔵するためのメモリセルが、3D構造の様々なレベルで配置されている、メモリ構造として構築され得る。たとえば、メモリデバイスは、CT構造101またはCT構造201に類似のメモリセルを配置することができる3DNANDスタックを含むことができる。NANDアレイアーキテクチャは、アレイのメモリが、アクセスラインに論理列で結合されているように配置されたメモリのアレイ(たとえば、メモリセル)として配置することができる。アクセスラインは、ワードラインである場合がある。アレイのメモリは、ソースラインなどの共通の領域と、データラインとの間で、ともに直列に結合することができる。データラインは、ビットラインである場合がある。
【0033】
3DNANDスタックは、3DNANDスタックに配置されたCT構造間の空間の処理を可能にするように選択された誘電体バリアのための材料を使用して、誘電体バリア110または誘電体バリア210などの誘電体バリアとともに実施することができる。3DNANDスタックのCTセル内では、アクセスライン、たとえばワードラインに結合されているか、アクセスラインの一部として形成されている場合がある、そのようなCTセルの各々のゲートは、ある処理で形成することができる。この処理では、シリコン窒化物などの材料を有する、最初に形成された領域が、除去されるとともに、スタックの垂直のストリングで、複数のセル内の導電ゲートによって置き換えられる。そのようなゲートは、置換ゲートと称される場合がある。
【0034】
図3は、3Dメモリデバイス300のメモリアレイ312の、ブロックアーキテクチャとページアドレスマッピングとの、実施例の実施形態を示す概略図である。メモリデバイス300は、3DNANDメモリデバイス300の形態で実現することができる。メモリデバイス300は、電荷貯蔵デバイス301の複数の垂直なストリング311を備えることができる。
図3に示すZ方向では、電荷貯蔵デバイスの各ストリング311が、各電荷貯蔵デバイス301が複数の段の1つに対応した状態で、互いの上にスタックされた複数の貯蔵デバイス301を備えることができる。たとえば、
図3に示すように、32の電荷貯蔵デバイスが、電荷貯蔵デバイス301の各々が、Tier0からTier31として示される32の段の1つに対応した状態で、ストリングで、互いの上にスタックされている。Z方向における貯蔵デバイス及び段の数は、32には限定されない。それぞれのストリング311の電荷貯蔵デバイス301は、電荷貯蔵デバイスのストリングが周りに形成された、半導体材料(たとえば、ポリシリコン)のそれぞれのピラーに形成されたものなど、共通のチャンネル領域を共有する場合がある。ピラーは、ポリシリコン、モノクリスタルシリコン、または、トランジスタを製造することができる、他の半導体構造である場合がある。
【0035】
図3に示すX方向では、16のストリングのグループが、32のアクセスライン、CGを共有する8つのストリングを備えている場合がある。アクセスラインCGの各々は、8つのストリングの対応するものの各ストリング311のそれぞれの段に対応する電荷貯蔵デバイス301に結合されている(たとえば、電気的に、または、別様に動作可能に接続されている)場合がある。同じアクセスラインCGによって結合された(そして、このため、同じ段に対応する)電荷貯蔵デバイス301は、各電荷貯蔵デバイスが、情報の複数のビットを貯蔵することが可能である、複数レベルのセルを備えている場合、P0/P32、P1/P33、P2/P34など、たとえば、2つのページに、論理的にグループ分けがされる。メモリデバイス300は、各電荷貯蔵デバイスを、クアッドレベルセルとして動作するように配置することができる。ページアドレスマッピングは、同じ段で、水平にカウントアップする。
【0036】
図3に示すY方向では、ストリングの8つのグループが、8つのデータライン(BL)の対応する1つに結合された、16のストリングを備えることができる。この実施例におけるSGSに関する構造は、16のピラーストリングをともに接続する1つのプレート394であり、CGに関する構造は、16のピラーストリングをともに接続する1つのプレート393である。SGDは、1つのピラーストリングによって分割されている。ストリング、段、アクセスライン、データライン、各方向におけるストリングのグループ、及び/またはページの数は、
図3に示す数より大であるか小である場合がある。
【0037】
垂直ストリング311は、複数の電荷貯蔵デバイス301が各垂直ストリングに沿って配置された、半導体材料のピラーを含むことができる。電荷貯蔵デバイス301の各々は、トンネル領域によってそれぞれの垂直ストリングのピラーから分離されている電荷トラップ領域と、電荷トラップ領域上の誘電体ブロック領域と、誘電体ブロック領域上の、電荷貯蔵領域の電荷の貯蔵を制御するゲートであって、このゲートが、アクセスラインに結合されている、ゲートと、誘電体ブロック領域とゲートとの間の誘電体バリアであって、空間が、電荷貯蔵デバイス301及び隣接する電荷貯蔵デバイス301の、誘電体バリア、誘電体ブロック領域、電荷トラップ領域、またはトンネル領域の1つまたは複数の間に位置している、誘電体バリアと、を含むことができる。ある配置では、電荷貯蔵デバイス301は、その電荷トラップ領域が、空間内のその誘電体ブロック領域に対して垂直に凹状になっており、そのトンネル領域が、空間の境界の垂直な境界として配置された状態で、構築することができる。別の配置では、電荷貯蔵デバイス301は、空間の上方の境界の一部としてのそのトンネル領域と、空間の境界の垂直な境界として配置されたそのチャンネルとを伴って構成することができる。電荷貯蔵デバイス301の複数の他の構造は、電荷貯蔵デバイス301に関連付けられた空間の垂直な境界として配置された、その誘電体バリア、誘電体ブロック領域、電荷トラップ領域、トンネル領域、及びチャンネルの、異なるものか組合せを伴って実現することができる。
【0038】
半導体材料のピラーとして構築されたチャンネルが、ストリング311のすべての電荷貯蔵デバイス301に共通である様々な実施形態では、共通のチャンネルが、各電荷貯蔵デバイス301のトンネル領域によって境界が定められている共通のチャンネルの領域よりも高い、空間によって境界が定められている、隣接する電荷貯蔵デバイス301間のチャンネルの領域のキャリアドーピングレベルを含むことができる。より高いキャリアドーピングレベルは、隣接する電荷貯蔵デバイス301間のドーピング勾配として実現することができる。ドーピング勾配は、隣接する電荷貯蔵デバイス301間の共通のチャンネルに沿って、共通のチャンネルにわたる勾配を含む場合がある。各電荷貯蔵デバイス301のゲートは、それぞれの電荷貯蔵デバイス301のメモリアレイ312の位置に対応するアクセスラインCGに結合することができるか、一体にすることができる。電荷貯蔵デバイス301は、
図1A、
図1B、
図2A、及び
図2Bに関連付けられたCT構造に類似の方式で実現される場合がある。
【0039】
電荷貯蔵デバイス301の構成要素は、複数の異なるパラメータから特性を選択することによって実施され得る。貯蔵デバイス301の誘電体バリアは、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または、酸化ハフニウム及び/または酸化ジルコニウムの、酸化アルミニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、もしくはタンタル酸化物の1つもしくは複数との混合物の、1つまたは複数を含むことができる。他の高κ誘電体を、誘電体バリアのために使用することができる。誘電体バリアは、電荷貯蔵デバイス301の誘電体ブロック領域からゲートまで、約15オングストロームから約50オングストロームまでのレンジの厚さを有している。
【0040】
電荷貯蔵デバイス301のトンネル領域は、3つの領域のトンネルバリアとして実施することができる。そのような3つの領域のトンネルバリアは、誘電酸化物の領域、次の誘電窒化物の領域、次の別の誘電酸化物の領域として実施され得る。電荷貯蔵デバイス301のトンネル領域は、3つの領域以外の複数の領域のバリアとして実施することができる。そのような複数の領域のバリアは、その領域の材料及び厚さの選択が、電荷貯蔵デバイス301の電荷トラップ領域へのトンネル領域として作用する所与の厚さの材料の特性に基づいているように、実施することができる。電荷貯蔵デバイス301のゲートは、金属ゲート、または、金属と金属化合物との組合せを含むゲートとして実施することができる。ストリング311の電荷貯蔵デバイス301のチャンネルは、ポリシリコンチャンネルとして実施することができる。
【0041】
図4は、メモリデバイス400の垂直ストリング411内の、複数のCT構造の実施形態、たとえば、CT構造401-1、401-2、及び401-3の断面図である。垂直ストリング411は、3Dメモリのメモリアレイの複数のストリングの1つとすることができる。複数の垂直ストリングを有する、3Dメモリデバイスの実施例が、
図3に示されている。複数の垂直ストリングを有する他の3Dメモリデバイスが、
図1Aまたは
図1BのCT構造101に類似のCTメモリセルとともに構築され得る。3Dメモリデバイス内の他の垂直ストリングは、電気接続の異なるセットで配置された、垂直ストリング411と同様に構築することができる。
【0042】
垂直ストリング411は、CT構造401-1、401-2、及び401-3に結合されるとともに、その一部である、半導体材料のピラー403を含んでいる。メモリデバイス400は、垂直ストリングの3つのCT構造には限定されない。
図4は、垂直ストリング411に沿って、または、垂直ストリング411の一部として、垂直スタック406に配置されたCT構造のアーキテクチャに注目するために、3つのCT構造を示している。垂直ストリング411は、メモリデバイス400のメモリサイズ、または、メモリデバイス400のためのアーキテクチャに関する他の因子に基づき、垂直ストリング411のピラー403に結合された、4以上のCT構造、たとえば、8、16、32、64、または他の数のCT構造を含むことができる。各CT構造は、ストリングのメモリセルとして配置することができ、各CT構造は、ストリングの他のCT構造とは異なる垂直方向のレベルにあり、その垂直方向のレベルの各々は、メモリデバイスのメモリアレイの段である。
【0043】
スタック406は、ベース416によって支持することができる。
図4では、ベース416とスタック406との間に、追加の材料及び/または集積回路構造が存在する場合があることを示すために、スタック406の底部とベース416との間にスペースが示されている。様々な用途では、そのような追加の組み込まれた材料が、たとえば、ソース側が選択するトランジスタ材料を含む場合がある。ベース416は、基板402上に導電性領域413を含む場合がある。メモリデバイス400のアーキテクチャに応じて、導電性領域413は、ソース領域である場合がある。導電性領域413は、半導体材料を含む場合がある。半導体材料は、限定ではないが、モノクリスタルのシリコンまたは多結晶シリコンを含む場合がある。基板402は、半導体基板であるか、半導体材料と絶縁材料との組合せを有する基板である場合がある。
【0044】
CT構造401-1は、垂直ストリング411に沿う第1の電荷トラップ構造として配置され、CT構造401-1の上に、電荷トラップ構造401-2及び401-3が、電荷トラップ構造401-2及び401-3の各々が垂直スタック406の別のCT構造の上に配置された状態で、垂直スタック406内に配置されている。ピラー403の半導体材料は、CT構造401-1、401-2、及び401-3に関するピラー403-1、403-2、及び403-3として、それぞれ配置されている。CT構造401-1、401-2、及び401-3の各々は、そのそれぞれのチャンネル403-1、403-2、及び403-3に隣接するとともに接触するトンネル領域407-1、407-2、及び407-3をそれぞれ含んでいる。第1のCT構造401-1のトンネル領域407-1は、ストリング411と関連付けられた半導体材料のピラー403に沿って延びることができ、また、それぞれのCT構造401-2及び401-3の各々の、トンネル領域407-2及び407-3として、他のCT構造401-2及び401-3を通って延びることができる。
【0045】
トンネル領域407-1、407-2、及び407-3の各々は、トンネルバリアのセットとして実施することができる。たとえば、トンネル領域407-1、407-2、及び407-3の各々は、3つの領域のトンネルバリアとして実施することができる。そのような3つの領域のトンネルバリアは、誘電酸化物の領域、次の誘電窒化物の領域、次の別の誘電酸化物の領域として実施され得る。トンネル領域407-1、407-2、及び407-3の各々は、2つの領域のトンネルバリアとして実施される場合がある。トンネル領域407-1、407-2、及び407-3の各々は、1つの領域のトンネルバリアとして実施される場合がある。さらに、トンネル領域407-1、407-2、及び407-3の各々は、4つ以上の領域を有する場合があり、これらトンネル領域の材料及び厚さの選択は、トンネル領域として作用する所与の厚さの材料の特性に基づいている。
【0046】
CT構造401-1、401-2、及び401-3の各々は、そのそれぞれのトンネル領域407-1、407-2、及び407-3に隣接するとともに接触する電荷トラップ領域405-1、405-2、及び405-3をそれぞれ含んでいる。電荷トラップ領域405-1、405-2、及び405-3の各々は、チャンネル403-1、403-2、及び403-3からの電荷をそれぞれ貯蔵することができる誘電材料とすることができる。電荷トラップ領域405-1、405-2、及び405-3は、誘電体シリコン窒化物を含む領域など、誘電窒化物領域として実現することができる。電荷トラップ領域405-1、405-2、及び405-3のための他の誘電材料を、電荷をトラップするために使用することができる。CT構造401-1、401-2、及び401-3の各々は、そのそれぞれの電荷トラップ領域405-1、405-2、及び405-3に隣接するとともに接触する誘電体ブロック領域409-1、409-2、及び409-3をそれぞれ含んでいる。
【0047】
CT構造401-1、401-2、及び401-3の各々は、誘電体バリア410-1、410-2、及び410-3、ならびに、ゲート415-1、415-2、及び415-3をそれぞれ含んでおり、ここで、誘電体バリア410-1、410-2、及び410-3の各々が、そのそれぞれのCT構造401-1、401-2、及び401-3の誘電体ブロック領域409-1、409-2、及び409-3と、ゲート415-1、415-2、及び415-3との間に配置されている。誘電体バリア410-1、410-2、及び410-3の各々は、ストリング411と関連付けられた3Dスタック406に配置された、CT構造401-1、401-2、及び401-3間の空間の処理を可能にするように選択された誘電体バリアのための材料を使用して実施することができる。3Dスタック406は、3DNANDスタック406として実現することができる。誘電体バリア410-1、410-2、及び410-3の各々は、酸化アルミニウム、または、酸化アルミニウムの誘電率より大である誘電率を有する誘電体を含むことができる。誘電体バリア410-1、410-2、及び410-3の各々は、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または、酸化ハフニウム及び/または酸化ジルコニウムの、酸化アルミニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、もしくはタンタル酸化物の1つもしくは複数との混合物の、1つまたは複数を含むことができる。他の高κ誘電体を、誘電体バリア410-1、410-2、及び410-3の各々のために使用することができる。
【0048】
CT構造401-3、401-2、及び401-1は、空間420-3、420-2、及び420-1により、それぞれ隣接するCT構造から分離することができる。CT構造の電荷トラップ領域及び誘電体ブロック領域は、関連する空間により、垂直スタックの隣接するCT構造の電荷トラップ領域及び誘電体ブロック領域から分離され得る。各CT構造の誘電体バリアは、それぞれのCT構造の電荷トラップ領域が、誘電体ブロック領域に対して垂直に、空間内に凹状になっているように、それぞれのCT構造の電荷トラップ領域及び誘電体ブロック領域を伴って配置することができる。それぞれのCT構造の誘電体ブロック領域は、それぞれのCT構造の誘電体バリア及び/またはゲートに対して垂直に、空間内に凹状になっている場合がある。
【0049】
空間420-3は、CT構造401-3とCT構造401-2との間にある。空間420-3は、CT構造401-3の誘電体バリア410-3、誘電体ブロック領域409-3、または電荷トラップ領域405-3の1つまたは複数、及び、CT構造401-2の誘電体バリア410-2、誘電体ブロック領域409-2、または電荷トラップ領域405-2の1つまたは複数を、空間420-3の境界として含むことができる。CT構造401-3のトンネル領域420-3の材料は、CT構造401-2のトンネル領域420-2まで延び、空間420-3のための垂直な境界を提供する。様々な実施形態では、CT構造401-3の誘電体バリア410-3とCT構造401-2の誘電体バリア410-2との一方または両方は、それらのそれぞれのゲート415-3とゲート415-2との縁部付近で終端する場合があり、それにより、CT構造401-3及び401-2が、
図4に示す誘電体バリア410-3及び410-2のフィン構造を含まないようになっている。(
図1A及び
図1BのCT構造101に関するフィン構造の議論を参照されたい。)CT構造401-3の電荷トラップ領域405-3は、垂直スタック406の隣接するCT構造401-2の電荷トラップ領域405-2から、空間420-3によって分離され得る。CT構造401-3の電荷トラップ領域405-3及び誘電体ブロック領域409-3は、垂直スタック406の隣接するCT構造401-2の電荷トラップ領域405-2及び誘電体ブロック領域409-2から、空間420-3によって分離され得る。CT構造401-3の誘電体バリア410-3は、電荷トラップ領域405-3及び誘電体ブロック領域409-3を伴って配置することができ、ここで、電荷トラップ領域405-3は、誘電体ブロック領域409-3に対して垂直に、空間420-3内に凹状になっている。誘電体ブロック領域409-3は、誘電体バリア410-3及び/またはゲート415-3に対して垂直に、空間420-3内で凹状になっている場合がある。CT構造401-2の誘電体バリア410-2は、電荷トラップ領域405-2及び誘電体ブロック領域409-2を伴って配置することができ、ここで、電荷トラップ領域405-2は、誘電体ブロック領域409-2に対して垂直に、空間420-3内に凹状になっている。誘電体ブロック領域409-2は、誘電体バリア410-2及び/またはゲート415-2に対して垂直に、空間420-3内で凹状になっている場合がある。
【0050】
空間420-2は、CT構造401-2とCT構造401-1との間にある。空間420-2は、CT構造401-2の誘電体バリア410-2、誘電体ブロック領域409-2、または電荷トラップ領域405-2の1つまたは複数、及び、CT構造401-2の誘電体バリア410-2、誘電体ブロック領域409-2、または電荷トラップ領域405-2の1つまたは複数を、空間420-2の境界として含むことができる。CT構造401-2のトンネル領域420-2の材料は、CT構造401-1のトンネル領域420-1まで延び、空間420-2のための垂直な境界を提供する。様々な実施形態では、CT構造401-2の誘電体バリア410-2とCT構造401-1の誘電体バリア410-1との一方または両方は、それらのそれぞれのゲート415-2ゲート415-1との縁部付近で終端する場合があり、それにより、CT構造401-2及び401-1が、
図4に示す誘電体バリア410-2及び410-1のフィン構造を含まないようになっている。(
図1A及び
図1BのCT構造101に関するフィン構造の議論を参照されたい。)CT構造401-2の電荷トラップ領域405-2は、垂直スタック406の隣接するCT構造401-1の電荷トラップ領域405-1から、空間420-2によって分離され得る。CT構造401-2の電荷トラップ領域405-2及び誘電体ブロック領域409-2は、垂直スタック406の隣接するCT構造401-1の電荷トラップ領域405-1及び誘電体ブロック領域409-1から、空間420-2によって分離され得る。CT構造401-2の誘電体バリア410-2は、電荷トラップ領域405-2及び誘電体ブロック領域409-2を伴って配置することができ、それにより、電荷トラップ領域405-2が、誘電体ブロック領域409-2に対して垂直に、空間420-2内に凹状になっている。誘電体ブロック領域409-2は、誘電体バリア410-2及び/またはゲート415-2に対して垂直に、空間420-2内で凹状になっている場合がある。CT構造401-1の誘電体バリア410-1は、電荷トラップ領域405-1及び誘電体ブロック領域409-1を伴って配置することができ、それにより、電荷トラップ領域405-1が、誘電体ブロック領域409-1に対して垂直に、空間420-2内に凹状になっている。誘電体ブロック領域409-1は、誘電体バリア410-1及び/またはゲート415-1に対して垂直に、空間420-2内で凹状になっている場合がある。
【0051】
空間420-1は、CT構造401-1と、スタック406が配置される表面との間にある。空間420-1は、CT構造401-1の誘電体バリア410-1、誘電体ブロック領域409-1、または電荷トラップ領域405-1の1つまたは複数と、スタック406が配置される表面とを、空間420-1の境界として含むことができる。CT構造401-1のトンネル領域420-1の材料は、スタック406が配置される表面に延びることができ、また、空間420-1のための垂直な境界を提供することができる。様々な実施形態では、誘電体バリア410-1とCT構造401-1との両方の内の一方が、ゲート415-1の縁部付近で終端する場合があり、それにより、CT構造401-1が、
図4に示す誘電体バリア410-1のフィン構造を含まないようになっている。(
図1A及び
図1BのCT構造101に関するフィン構造の議論を参照されたい。)CT構造401-1の電荷トラップ領域405-1は、スタック406が配置される表面から、空間420-1によって分離することができる。CT構造401-1の電荷トラップ領域405-1及び誘電体ブロック領域409-1は、スタック406が配置される表面から、空間420-1によって分離することができる。CT構造401-1の誘電体バリア410-1は、電荷トラップ領域405-1及び誘電体ブロック領域409-1を伴って配置することができ、それにより、電荷トラップ領域405-1が、誘電体ブロック領域409-1に対して垂直に、空間420-1内に凹状になっている。誘電体ブロック領域409-1は、誘電体バリア410-1及び/またはゲート415-1に対して垂直に、空間420-1内に凹状になっている場合がある。
【0052】
空間420-1、420-2、及び420-3の各々は、それぞれ、誘電体領域422-1、422-2、及び422-3によってシールすることができる。誘電体領域422-1、422-2、及び422-3は、それぞれ、空間420-1、420-2、及び420-3の境界の一部とすることができる。誘電体領域422-1は、導電性領域413である場合がある、スタック406が配置される表面上に位置することができ、また、CT構造401-1のゲート415-1の一部へと延びることができるとともに、この一部の上に位置することができる。誘電体領域422-2は、CT構造401-2のゲート415-2の一部上に位置することができ、また、CT構造401-1のゲート415-1の一部へと延びることができるとともに、この一部の上に位置することができる。誘電体領域422-3は、CT401-3のゲート415-3の一部上に位置することができ、また、CT構造401-2のゲート415-2の一部へと延びることができるとともに、この一部の上に位置することができる。様々な実施形態では、誘電体領域422-1、422-2、及び422-3の1つまたは複数が、隣接するCT構造のゲートに沿って、このゲート間で終端する場合があり、ここで、そのようなケースでは、効率的に、2つの空間が配置される場合がある。空間420-1、420-2、及び420-3の各々は、そのような終端に関連付けられた空間の1つであり、誘電体領域422-3、422-2、及び422-1の各々に関連付けられた他の有効な空間が、それぞれ、隣接するCT構造401-3、401-2、401-1のゲートと、スタック406が配置される表面との間の空間である。そのようなシール用誘電体領域422-1、422-2、及び422-3は、
図1A及び
図1Bに関して論じたシール用誘電体領域と同様に実現することができる。
【0053】
メモリデバイス400のストリング411のピラー403は、ドーピングされた半導体の中空チャンネルとして構築することができる。中空チャンネルにより、3-Dチャンネルの中心の領域を、チャンネルの材料とは異なる材料で充填することができることが意味される。ピラー403は、誘電体404を囲む中空チャンネルとして、ポリシリコンを含むことができる。
図4に示す構造400の領域は、中心領域404周りの材料のリングとして配置することができる。ピラー403は、導電性領域413と、ピラー403に結合された導電性データラインとの間で、動作可能に電流を通すことができる。そのような導電性データラインは、アクセストランジスタによってピラー403に結合されている場合がある。様々な3Dメモリアーキテクチャでは、導電性領域413と、ピラー403に結合された導電性データラインとのそのような配置に、ソース領域である導電性領域413と、データラインである導電性データラインとが設けられ得る。電流は、ストリング411に沿うCT構造401-1、401-2、及び401-3に貯蔵された電荷によって影響され得、ここで、電荷の貯蔵の制御は、CT構造401-1、401-2、及び401-3のゲート415-1、415-2、及び415-3によるものである。ゲート415-1、415-2、及び415-3は、メモリデバイス400のメモリアレイのアクセスラインに組み込むことができる。アクセスラインは、ワードラインである場合がある。
【0054】
空間420-1、420-2、及び430-3は、慣習的なメモリアレイに関連する、電荷トラップ領域間のカップリングと、アクセスライン対アクセスラインのRC(抵抗と静電容量の乗算)との問題に対処する機構を提供する。空間420-1、420-2、及び430-3、ならびに、
図4に関して論述した、電荷トラップ領域405-1、405-2、及び405-3の分離により、そのようなカップリングとRCとの問題を制限する絶縁が提供される。CT構造401-1、401-2、及び401-3間の空間の配置により、3DNANDなどの3Dメモリ構造の段のピッチを、現在の値である65nm~60nmから、約30nmへとスケーリングすることが可能になる。メモリデバイス400に類似の、構造的設計、及び、関連する処理により、置換ゲート処理を使用した3DNANDの垂直スケーリングに関するツールのキャパシティの、より少ない段の堆積が可能になる。メモリデバイス400に類似のメモリの、隣接するCT構造間の電荷トラップ領域の分離により、隣接するCT構造間の連続した電荷トラップ領域を有する、ゲートからゲートの空間が小さい、隣接するCT構造間で発生する、トラップされた電荷のホッピングを避けるか最小にする。空間は、電荷トラップ領域間のカップリングを避けるか最小にすることを可能にする場合がある。低減されたカップリング及び電荷のホッピングにより、メモリデバイス400及び類似のメモリの設計が、メモリセルのより薄いスタックを有することを可能にする。これら空間の形成により、アクセスライン(ゲート)の静電容量を、チェックされた状態に規定する、すなわち制御された状態に規定することができ、また、その関連するゲートに関する垂直な配置への、誘電体バリアを限定の実施において、アクセスライン(ゲート)の抵抗の低減をも可能にすることができる。
【0055】
図5は、メモリデバイス500の垂直ストリング511内の、複数のCT構造の実施形態、たとえば、CT構造501-1、501-2、及び501-3の断面図である。垂直ストリング511は、3Dメモリのメモリアレイの複数のストリングの1つとすることができる。複数の垂直ストリングを有する、3Dメモリデバイスの実施例が、
図3に示されている。複数の垂直ストリングを有する他の3Dメモリデバイスが、
図2Aまたは
図2BのCT構造201に類似のCTメモリセルとともに構築され得る。3Dメモリデバイス内の他の垂直ストリングは、電気接続の異なるセットとともに配置された、垂直ストリング511と同様に構築することができる。
【0056】
垂直ストリング511は、CT構造501-1、501-2、及び501-3に結合されるとともに、その一部である、半導体材料のピラー503を含んでいる。メモリデバイス500は、垂直ストリングの3つのCT構造には限定されない。
図5は、垂直ストリング511に沿って、または、垂直ストリング511の一部として、垂直スタック506に配置されたCT構造のアーキテクチャに注目するために、3つのCT構造を示している。垂直ストリング511は、メモリデバイス500のメモリサイズ、または、メモリデバイス500のためのアーキテクチャに関する他の因子に基づき、垂直ストリング511のピラー503に結合された、4以上のCT構造、たとえば、8、16、32、64、または他の数のCT構造を含むことができる。各CT構造は、ストリングのメモリセルとして配置することができ、各CT構造は、ストリングの他のCT構造とは異なる垂直方向のレベルにあり、その垂直方向のレベルの各々は、メモリデバイスのメモリアレイの段である。
【0057】
スタック506は、ベース516によって支持することができる。
図5では、ベース516とスタック506との間に、追加の材料及び/または集積回路構造が存在する場合があることを示すために、スタック506の底部とベース516との間にスペースが示されている。様々な用途では、そのような追加の組み込まれた材料が、たとえば、ソース側が選択するトランジスタ材料を含む場合がある。ベース516は、基板502上に導電性領域513を含む場合がある。メモリデバイス500のアーキテクチャに応じて、導電性領域513は、ソース領域である場合がある。導電性領域513は、半導体材料を含む場合がある。半導体材料は、限定ではないが、モノクリスタルのシリコンまたは多結晶シリコンを含む場合がある。基板502は、半導体基板であるか、半導体材料と絶縁材料との組合せを有する基板である場合がある。
【0058】
CT構造501-1は、垂直ストリング511に沿う第1の電荷トラップ構造として配置され、CT構造501-1の上に、電荷トラップ構造501-2及び501-3が、電荷トラップ構造501-2及び501-3の各々が垂直スタック506の別のCT構造の上に配置された状態で、垂直スタック506内に配置されている。ピラー503の半導体材料は、CT構造501-1、501-2、及び501-3のそれぞれに関するチャンネル503-1、503-2、及び503-3として配置され、それにより、ピラー503が、CT構造501-1、501-2、及び501-3間に、CT構造501-1、501-2、及び501-3を通って延びるようになっている。CT構造501-1、501-2、及び501-3の各々は、そのそれぞれのチャンネル503-1、503-2、及び503-3に隣接するとともに接触するトンネル領域507-1、507-2、及び507-3をそれぞれ含んでいる。
【0059】
トンネル領域507-1、507-2、及び507-3の各々は、バリアのセットとして実施することができる。たとえば、トンネル領域507-1、507-2、及び507-3の各々は、3つの領域のトンネルバリアとして実施することができる。そのような3つの領域のトンネルバリアは、誘電酸化物の領域、次の誘電窒化物の領域、次の別の誘電酸化物の領域として実施され得る。トンネル領域507-1、507-2、及び507-3の各々は、2つの領域のトンネルバリアとして実施される場合がある。トンネル領域507-1、507-2、及び507-3の各々は、1つの領域のトンネルバリアとして実施される場合がある。さらに、トンネル領域507-1、507-2、及び507-3の各々は、4つ以上の領域を有する場合があり、これらトンネル領域の材料及び厚さの選択は、トンネル領域として作用する所与の厚さの材料の特性に基づいている。
【0060】
CT構造501-1、501-2、及び501-3の各々は、そのそれぞれのトンネル領域507-1、507-2、及び507-3に隣接するとともに接触する電荷トラップ領域505-1、505-2、及び505-3をそれぞれ含んでいる。電荷トラップ領域505-1、505-2、及び505-3の各々は、チャンネル503-1、503-2、及び503-3からの電荷をそれぞれ貯蔵することができる誘電材料とすることができる。電荷トラップ領域505-1、505-2、及び505-3は、誘電体シリコン窒化物を含む領域など、誘電窒化物領域として実現することができる。電荷トラップ領域505-1、505-2、及び505-3のための他の誘電材料を、電荷をトラップするために使用することができる。CT構造501-1、501-2、及び501-3の各々は、そのそれぞれの電荷トラップ領域505-1、505-2、及び505-3に隣接するとともに接触する誘電体ブロック領域509-1、509-2、及び509-3をそれぞれ含んでいる。
【0061】
CT構造501-1、501-2、及び501-3の各々は、誘電体バリア510-1、510-2、及び510-3、ならびに、ゲート515-1、515-2、及び515-3をそれぞれ含んでおり、ここで、誘電体バリア510-1、510-2、及び510-3の各々が、そのそれぞれのCT構造501-1、501-2、及び501-3の誘電体ブロック領域509-1、509-2、及び509-3と、ゲート515-1、515-2、及び515-3との間に配置されている。誘電体バリア510-1、510-2、及び510-3の各々は、ストリング511と関連付けられた3Dスタック506に配置された、CT構造501-1、501-2、及び501-3間の空間の処理を可能にするように選択された誘電体バリアのための材料を使用して実施することができる。3Dスタック506は、3DNANDスタック506として実現することができる。誘電体バリア510-1、510-2、及び510-3の各々は、酸化アルミニウム、または、酸化アルミニウムの誘電率より大である誘電率を有する誘電体を含むことができる。誘電体バリア510-1、510-2、及び510-3の各々は、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または、酸化ハフニウム及び/または酸化ジルコニウムの、酸化アルミニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、もしくはタンタル酸化物の1つもしくは複数との混合物の、1つまたは複数を含むことができる。他の高κ誘電体を、誘電体バリア510-1、510-2、及び510-3の各々のために使用することができる。
【0062】
CT構造501-3、501-2、及び501-1は、空間520-3、520-2、及び520-1のそれぞれにより、隣接するCT構造から分離され得る。CT構造のトンネル領域は、関連する空間により、垂直スタックの隣接するCT構造のトンネル領域から分離され得る。さらに、それぞれのCT構造の電荷トラップ領域及び誘電体ブロック領域は、関連する空間により、垂直スタックの隣接するCT構造の電荷トラップ領域及び誘電体ブロック領域から分離させられる場合がある。
【0063】
空間520-3は、CT構造501-3とCT構造501-2との間にある。空間520-3は、CT構造501-3の誘電体バリア510-3、誘電体ブロック領域509-3、電荷トラップ領域505-3、またはトンネル領域507-3の1つまたは複数、及び、CT構造501-2の誘電体バリア510-2、誘電体ブロック領域509-2、電荷トラップ領域505-2、またはトンネル領域507-2の1つまたは複数を、空間520-3の境界として含むことができる。CT構造501-3のチャンネル520-3の材料は、CT構造501-2のチャンネル520-2まで延び、空間520-3のための垂直な境界を提供する。様々な実施形態では、CT構造501-3の誘電体バリア510-3とCT構造501-2の誘電体バリア510-2との両方の内の一方は、それらのそれぞれのゲート515-3とゲート515-2との縁部付近で終端する場合があり、それにより、CT構造501-3及び501-2が、
図5に示す誘電体バリア510-3及び510-2のフィン構造を含まないようになっている。(
図2A及び
図2BのCT構造201に関するフィン構造の議論を参照されたい。)CT構造501-3のトンネル領域507-3は、垂直スタック506の隣接するCT構造501-2のトンネル領域507-2から、空間520-3によって分離され得る。CT構造501-3の電荷トラップ領域505-3及び誘電体ブロック領域509-3は、垂直スタック506の隣接するCT構造501-2の電荷トラップ領域505-2及び誘電体ブロック領域509-2から、空間520-3によって分離され得る。
図5に示すメモリデバイス500の構造の変形形態では、CT構造501-3の誘電体バリア510-3は、電荷トラップ領域505-3及び誘電体ブロック領域509-3を伴って配置される場合があり、それにより、電荷トラップ領域505-3が、誘電体ブロック領域509-3に対して垂直に、空間520-3内に凹状になっている。さらに、誘電体ブロック領域509-3は、誘電体バリア510-3及び/またはゲート515-3に対して垂直に、空間520-3内で凹状になっている場合がある。そのような変形形態には、電荷トラップ領域505-2が、誘電体ブロック領域509-2に対して垂直に、空間520-3内に凹状になっているように、電荷トラップ領域505-2及び誘電体ブロック領域509-2を伴って配置されたCT構造501-2の誘電体バリア510-2が含まれる場合がある。さらに、誘電体ブロック領域509-2は、誘電体バリア510-2及び/またはゲート515-2に対して垂直に、空間520-3内で凹状になっている場合がある。
【0064】
空間520-2は、CT構造501-2とCT構造501-1との間にある。空間520-2は、CT構造501-2の誘電体バリア510-2、誘電体ブロック領域509-2、電荷トラップ領域505-2、またはトンネル領域507-2の1つまたは複数、及び、CT構造501-1の誘電体バリア510-1、誘電体ブロック領域509-1、電荷トラップ領域505-1、またはトンネル領域507-1の1つまたは複数を、空間520-2の境界として含むことができる。CT構造501-2のチャンネル520-2の材料は、CT構造501-1のチャンネル520-1まで延び、空間520-2のための垂直な境界を提供する。様々な実施形態では、CT構造501-2の誘電体バリア510-2とCT構造501-1の誘電体バリア510-1との両方の内の一方は、それらのそれぞれのゲート515-1とゲート515-1との縁部付近で終端する場合があり、それにより、CT構造501-2及び501-1が、
図5に示す誘電体バリア510-2及び510-1のフィン構造を含まないようになっている。(
図2A及び
図2BのCT構造201に関するフィン構造の議論を参照されたい。)CT構造501-2のトンネル領域507-2は、垂直スタック506の隣接するCT構造501-2のトンネル領域507-2から、空間520-2によって分離され得る。CT構造501-2の電荷トラップ領域505-2及び誘電体ブロック領域509-2は、垂直スタック506の隣接するCT構造501-1の電荷トラップ領域505-1及び誘電体ブロック領域509-1から、空間520-2によって分離され得る。
図5に示すメモリデバイス500の構造の変形形態では、CT構造501-2の誘電体バリア510-2は、電荷トラップ領域505-2及び誘電体ブロック領域509-2を伴って配置される場合があり、それにより、電荷トラップ領域505-2が、誘電体ブロック領域509-2に対して垂直に、空間520-2内に凹状になっている。さらに、誘電体ブロック領域509-2は、誘電体バリア510-2及び/またはゲート515-2に対して垂直に、空間520-2内で凹状になっている場合がある。そのような変形形態には、電荷トラップ領域505-1が、誘電体ブロック領域509-1に対して垂直に、空間520-2内に凹状になっているように、電荷トラップ領域505-1及び誘電体ブロック領域509-1を伴って配置された、CT構造501-1の誘電体バリア510-1が含まれる場合がある。さらに、誘電体ブロック領域509-1は、誘電体バリア510-1及び/またはゲート515-1に対して垂直に、空間520-2内で凹状になっている場合がある。
【0065】
空間520-1は、CT構造501-1とスタック506が配置される表面との間にある。空間520-1は、CT構造501-1の誘電体バリア510-1、誘電体ブロック領域509-1、電荷トラップ領域505-1、またはトンネル領域507-1の1つまたは複数と、スタック506が配置される表面とを、空間520-1の境界として含むことができる。CT構造501-1のチャンネル520-1の材料は、スタック506が配置される表面に延び、また、空間520-1のための垂直な境界を提供する。様々な実施形態では、CT構造501-1の誘電体バリア510-1が、そのそれぞれのゲート515-1の縁部付近で終端する場合があり、それにより、CT構造501-1が、
図5に示す誘電体バリア510-1のフィン構造を含まないようになっている。(
図2A及び
図2BのCT構造201に関するフィン構造の議論を参照されたい。)CT構造501-1のトンネル領域507-1は、スタック506が配置される表面から、空間520-1によって分離することができる。CT構造501-1の電荷トラップ領域505-1及び誘電体ブロック領域509-1は、スタック506が配置される表面から、空間520-1によって分離することができる。
図5に示すメモリデバイス500の構造の変形形態では、CT構造501-1の誘電体バリア510-1は、電荷トラップ領域505-1及び誘電体ブロック領域509-1を伴って配置される場合があり、それにより、電荷トラップ領域505-1が、誘電体ブロック領域509-1に対して垂直に、空間520-1内に凹状になっている。さらに、誘電体ブロック領域509-1は、誘電体バリア510-1及び/またはゲート515-1に対して垂直に、空間520-1内で凹状になっている場合がある。
【0066】
空間520-1、520-2、及び520-3の各々は、それぞれ、誘電体領域522-1、522-2、及び522-3によってシールすることができる。誘電体領域522-1、522-2、及び522-3は、それぞれ、空間520-1、520-2、及び520-3の境界の一部とすることができる。誘電体領域522-1は、導電性領域513である場合がある、スタック506が配置される表面上に位置することができ、また、CT構造501-1のゲート515-1の一部へと延びることができるとともに、この一部の上に位置することができる。誘電体領域522-2は、CT構造501-2のゲート515-2の一部上に位置することができ、また、CT構造501-1のゲート515-1の一部へと延びることができるとともに、この一部の上に位置することができる。誘電体領域522-3は、CT501-3のゲート515-3の一部上に位置することができ、また、CT構造501-2のゲート515-2の一部へと延びることができるとともに、この一部の上に位置することができる。様々な実施形態では、誘電体領域522-1、522-2、または522-3の1つまたは複数が、隣接するCT構造のゲートに沿って、このゲート間で終端する場合があり、ここで、そのようなケースでは、効率的に、2つの空間が配置される場合がある。空間520-1、520-2、及び520-3の各々は、そのような終端に関連付けられた空間の1つであり、誘電体領域522-3、522-2、及び522-1の各々に関連付けられた他の有効な空間が、それぞれ、隣接するCT構造501-3、501-2、501-1のゲートと、スタック506が配置される表面との間の空間である。そのようなシール用誘電体領域522-1、522-2、及び522-3は、
図2A及び
図2Bに関して論じたシール用誘電体領域と同様に実現することができる。
【0067】
メモリデバイス500のストリング511のピラー503は、ドーピングされた半導体の中空チャンネルとして構築することができる。ピラー503は、誘電体504を囲む中空チャンネルとして、ポリシリコンを含むことができる。
図5に示す構造500の領域は、中心領域504周りの材料のリングとして配置することができる。ピラー503は、導電性領域513と、ピラー503に結合された導電性データラインとの間で、動作可能に電流を通すことができる。そのような導電性データラインは、アクセストランジスタによってピラー503に結合されている場合がある。様々な3Dメモリアーキテクチャでは、導電性領域513と、ピラー503に結合された導電性データラインとのそのような配置に、ソース領域である導電性領域513と、データラインである導電性データラインとが設けられ得る。電流は、ストリング511に沿うCT構造501-1、501-2、及び501-3に貯蔵された電荷によって影響され得、ここで、電荷の貯蔵の制御は、CT構造501-1、501-2、及び501-3のゲート515-1、515-2、及び515-3によるものである。ゲート515-1、515-2、及び515-3は、メモリデバイス500のメモリアレイのアクセスラインに組み込むことができる。アクセスラインは、ワードラインである場合がある。
【0068】
CT構造501-1、501-2、及び501-3にそれぞれ関するチャンネル503-1、503-2、及び503-3として配置されたピラー503の半導体材料は、CT構造501-1、501-2、及び501-3間に、CT構造501-1、501-2、及び501-3を通って延びている。ピラー503は、交互になっているドーピングレベルの領域を含み得る。たとえば、トンネル領域507-1、507-2、及び507-3に隣接するとともに、トンネル領域507-1、507-2、及び507-3に接触するチャンネル503-1、503-2、及び503-3は、それぞれ、空間520-1、520-2、及び520-3に隣接するとともに、空間520-1、520-2、及び520-3の境界を形成するピラー503の領域とは異なってドーピングされ得る。ピラー503は、空間520-1、520-2、及び520-3によってそれぞれ境界が定められた、ピラー503の領域523-1、523-2、及び523-3において、それぞれ、トンネル領域507-1、507-2、及び507-3によって境界が定められているとともに、トンネル領域507-1、507-2、及び507-3に接触するチャンネル503-1、503-2、及び503-3の領域よりも高いキャリアドーピングレベルを含み得る。領域523-1、523-2、及び523-3における、より高いドーピングレベルは、トンネル領域507-1、507-2、及び507-3によってそれぞれ境界が定められたチャンネル503-1、503-2、及び503-3のキャリア濃度に関し、ピラー503の垂直方向の長さに沿って非一様とすることができる。領域523-1、523-2、及び523-3における、より高いドーピングレベルは、トンネル領域507-1、507-2、及び507-3によってそれぞれ境界が定められたチャンネル503-1、503-2、及び503-3のキャリア濃度に関し、ピラー503の垂直方向の長さに沿う勾配として分布され得る。そのような勾配は、トンネル領域507-1、507-2、及び507-3によって境界が定められたピラー503に沿うドーピングに関し、大部分のキャリア濃度の過度な量で実現され得、ピラー503の、トンネル領域507-1、507-2、及び507-3との境界の始点において、ゼロに近づく。領域523-1、523-2、及び523-3における、より高いドーピングレベルは、CT構造503-1、503-2、及び503-3に沿うピラー503の長さに垂直の、x方向の、ピラー503にわたる勾配として分布され得る。ドーパント勾配は、チャンネル503-1、503-2、及び503-3のそれぞれのゲートチャンネル515-1、515-2、及び515-3の制御を向上させることができる。より高いキャリアドーピングレベルを、n型のドーピングとすることができる。代替的には、CT構造501-1、501-2、及び501-3の様々なセクションの半導体ドーピングがp型であれば、より高いキャリアドーピングレベルを、p型のドーピングとすることができる。
【0069】
空間520-1、520-2、及び530-3は、慣習的なメモリアレイに関連する、電荷トラップ領域間のカップリングと、アクセスライン対アクセスラインのRC(抵抗と静電容量の乗算)との問題に対処する機構を提供する。空間520-1、520-2、及び530-3、ならびに、電荷トラップ領域505-1、505-2、及び505-3の分離により、
図5に関して論述したように、そのようなカップリングとRCの結果とを制限する絶縁が提供される。CT構造501-1、501-2、及び501-3間の空間の配置により、3DNANDなどの3Dメモリ構造の段のピッチを、現在の値である65nm~60nmから、約30nmへとスケーリングすることが可能になる。メモリデバイス500に類似の、構造的設計、及び、関連する処理により、置換ゲート処理を使用した3DNANDの垂直スケーリングに関するツールのキャパシティの、より少ない段の堆積が可能になる。メモリデバイス500に類似のメモリの、隣接するCT構造間の電荷トラップ領域の分離により、隣接するCT構造間の連続した電荷トラップ領域を有する、小さいゲートからゲートの空間の隣接するCT構造間で発生する、トラップされた電荷のホッピングを避けるか最小にする。空間は、電荷トラップ領域間のカップリングを避けるか最小にすることを可能にする場合がある。電荷トラップ領域間のカップリングの低減も、隣接するCT構造の、トンネル領域に隣接するチャンネルにおけるドーピングレベルよりも高い、隣接するCT構造間のドーパント勾配によって提供される場合がある。そのようなドーピングの勾配は、CT構造501-1、501-2、及び501-3などの、そのそれぞれのCT構造の、チャンネル503-1、503-2、及び503-3などのそれぞれのチャンネル上の、ゲート515-1、515-2、及び515-3などの個別のゲートの制御を向上させる場合がある。低減されたカップリング及び電荷のホッピングにより、メモリデバイス500及び類似のメモリの設計が、メモリセルのより薄いスタックを有することを可能にする。これら空間の形成により、アクセスライン(ゲート)の静電容量を、チェックされた状態に規定する、すなわち制御された状態に規定することができ、また、その関連するゲートに関する垂直な配置への、誘電体バリアの限定の実施において、アクセスライン(ゲート)の抵抗の低減をも可能にすることができる。
【0070】
図6は、電荷トラップ構造を形成する例示的方法600の実施形態の特徴のフロー図である。610では、材料スタックの開口の壁上に誘電体バリアが形成される。誘電体バリアを形成することは、酸化アルミニウム、または、酸化アルミニウムの誘電率より大である誘電率を有する誘電体を形成することを含むことができる。誘電体バリアを形成することは、電荷トラップ構造の処理における温度及びエッチング用の化学物質に耐えることができる材料で、誘電体バリアを形成することが含むことができる。誘電体バリアを形成することは、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または、酸化ハフニウム及び/または酸化ジルコニウムの、酸化アルミニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、またはタンタル酸化物の1つまたは複数との混合物の、1つまたは複数を形成することを含むことができる。他の高κ誘電材料が、誘電体バリアのための材料に使用される場合がある。
【0071】
620では、誘電体バリアに隣接するとともに誘電体バリアに接触する誘電体ブロック領域が形成される。誘電体ブロック領域の材料は、誘電体バリアの材料とは異なっている。630では、誘電体ブロック領域に隣接するとともに誘電体ブロック領域に接触する電荷トラップ領域が形成される。電荷トラップ領域を形成することは、電荷トラップ領域として誘電窒化物を形成することを含むことができる。他の電荷トラップ材料が使用される場合がある。640では、トンネル領域が、電荷トラップ領域に隣接するとともに電荷トラップ領域と接触して形成される。トンネル領域は、電荷トラップ領域への電荷キャリアの移送を規定することができる領域のセットとして形成される場合がある。650では、半導体ピラーが、トンネル領域に隣接するとともにトンネル領域と接触して形成され、半導体ピラーが、トンネル領域によって電荷トラップ領域から分離されている。半導体ピラーは、電流を通すように動作可能である。半導体ピラーを形成することは、ポリシリコンを形成することを含むことができる。
【0072】
660では、ゲートが、誘電体バリアに隣接するとともに誘電体バリアと接触して形成され、このゲートは、誘電体バリアによって誘電体ブロック領域から分離されている。ゲートは、電荷トラップ領域の電荷の貯蔵を制御するように動作可能である。ゲートを形成することは、タングステンをゲートとして形成することを含むことができる。ゲートを形成することには、誘電体バリアとタングステンとの間に窒化チタン領域を形成することが含まれ得る。
【0073】
670では、誘電体バリアが、誘電体ブロック領域の一部と、電荷トラップ領域の一部との選択的な除去を可能にするように変更される。680では、誘電体ブロック領域の一部と、電荷トラップ領域の一部とが除去され、それにより、空間が、電荷トラップ領域の残りの部分と、電荷トラップ構造が配置される領域との間に形成されるようになっている。
【0074】
方法600の変形形態、または、方法600に類似の方法には、そのような方法の用途、及び/または、そのような方法が実施されるシステムのアーキテクチャに応じて、組み合わせられる場合があるか、組み合わせられない場合がある、複数の異なる実施形態が含まれ得る。そのような方法は、誘電体ブロック領域に対して垂直に、空間内に凹状になっている電荷トラップ領域を形成することが含まれ得る。たとえば、電荷トラップ領域と誘電体ブロック領域とは、電荷トラップ領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との間の距離が、誘電体ブロック領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との間の距離より大であるように形成され得る。誘電体バリアを形成することは、完全な電荷トラップ構造における、誘電体ブロック領域とゲートとの間の、約15オングストロームから約50オングストロームまでのレンジの厚さを有する誘電体バリアを形成することを含むことができる。様々な実施形態では、誘電体バリアを変化させることには、ゲート及び誘電体ブロック領域に対して選択的に、誘電体バリアの原子層エッチング(ALE、または、場合によってはALEtと称される)をすることと、変更された誘電体バリアを形成するように、追加の誘電体バリア材料を堆積させることと、誘電体ブロック領域上にマスクを形成するように、変更された誘電体バリアの原子層エッチングをすることと、が含まれ得る。方法600、または、方法600に類似の方法は、空間を形成することに、シール用誘電体を形成することを含むことができる。
【0075】
ALEは、原子層堆積(ALD)が堆積処理であり、ALEが除去処理であることを除き、ALDに類似している。ALDは、計量された方式で材料を形成することを可能にする、単一層毎の連続した堆積処理である。ALEは、連続して発生する、自己制御方式の表面の反応に基づく材料除去技術である。ALEは、原子層制御によってフィルムを除去する特性を提供し、電子デバイスの広範囲の微細加工を可能にする。サイクル中の反応物としてのアセチルアセトネートスズ(II)(Sn(acac)2)及びHFを伴う自己制御方式の熱反応を使用する、ALEによるAl2O3の除去が報告されている。Sn(acac)2及びHFを、Al2O3をエッチングするために使用し、150℃から250℃の温度で、処理温度に応じたサイクル毎のオングストロームのエッチング量で、Al2O3の線形除去を行うことが、報告された。連続して発生する、自己制御方式の熱反応における反応物としてSn(acac)2及びHFを使用したHfO2のALEも報告されており、ALE処理によるHfO2の線形除去が達成された。ALEによってエッチングされる場合がある他の材料には、他の金属酸化物、窒化金属、リン化金属、硫化金属、及びヒ化金属が含まれる。
【0076】
様々な実施形態では、関連する空間を有するCT構造を形成することを含む方法は、方法600に類似の方法の変形形態を使用して実施することができる。これら特徴が、複数の異なる順番に配列されたステップで実施することができ、
図6に提供されたような順番または特徴に限定されないことに留意されたい。
【0077】
様々な実施形態では、装置が、電流を通すように動作可能である半導体ピラーと、トンネル領域によって半導体ピラーから分離されている電荷トラップ領域と、電荷トラップ領域に隣接した誘電体ブロック領域と、誘電体ブロック領域に隣接するとともに、電荷トラップ領域の電荷の貯蔵を制御するように動作可能であるゲートと、誘電体ブロック領域とゲートとの間にあるとともに、誘電体ブロック領域とゲートとを分離する誘電体バリアであって、半導体ピラー、トンネル領域、電荷トラップ領域、誘電体ブロック領域、誘電体バリア、及びゲートが、電荷トラップ構造の一部であり、電荷トラップ領域が、空間により、電荷トラップ構造が配置される領域から分離されている、誘電体バリアと、を備えることができる。電荷トラップ領域は、誘電体ブロック領域に対して垂直に、空間内に凹状にすることができる。電荷トラップ領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との間の距離は、誘電体ブロック領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との間の距離より大とすることができる。誘電体ブロック領域は、誘電体バリア及び/またはゲートに対して垂直に、空間内に凹状にすることができる。誘電体ブロック領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との間の距離は、誘電体バリアと、電荷トラップ構造が配置される領域との間の距離より大とすることができる。
【0078】
空間、誘電体ブロック領域、及び電荷トラップ領域は、誘電体ブロック領域の垂直方向の厚さに対する電荷トラップ領域の垂直方向の厚さの割合と、空間のサイズとを、特定のレンジ内のゲートに関連付けられる静電容量を得るように選択するように、構築される。誘電体バリアは、酸化アルミニウム、または、酸化アルミニウムの誘電率より大である誘電率を有する誘電体を含むことができる。誘電体バリアは、誘電体ブロック領域とゲートとの間の、約15オングストロームから約50オングストロームまでのレンジの厚さを有することができる。
【0079】
図7は、材料のスタックにおける複数の電荷トラップ構造の形成の例示的方法700の実施形態の特徴のフロー図である。710では、材料のスタックが、メモリセルのストリングの複数の電荷トラップ構造を形成するように、材料によって囲まれた開口を有して形成される。形成されることになる複数の電荷トラップ構造は、第1の電荷トラップ構造を除く、ストリングの各電荷トラップ構造が、複数の電荷トラップ構造の別の電荷トラップ構造の上方に配置された状態で、第1の電荷トラップ構造を含んでいる。720では、材料のスタック内の誘電体バリア材料が、材料のスタックの各部を除去した後に、材料のスタックの後方から、原子層エッチングを使用して、誘電体バリア材料の各部を除去することにより、パターンが形成される。材料のスタックを形成することは、酸化アルミニウム、または、酸化アルミニウムの誘電率より大である誘電率を有する誘電体で、誘電体バリア材料を形成することを含むことができる。誘電体バリア材料を形成することは、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または、酸化ハフニウム及び/または酸化ジルコニウムの、酸化アルミニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、もしくはタンタル酸化物の1つもしくは複数との混合物の、1つまたは複数を形成することを含むことができる。他の高κ誘電材料が、誘電体バリアのための材料に使用される場合がある。
【0080】
730では、パターンが形成された誘電体バリア材料の各部が、空間が、隣接する電荷トラップ構造の電荷トラップ領域間に形成されるように、電荷トラップ構造の誘電体ブロック領域及び電荷トラップ領域に対応するスタックの材料の各部を除去するためのマスクとして使用される。誘電体バリア材料は、誘電体ブロック領域を、完成した各電荷トラップ構造のゲートから分離する。誘電体バリア材料は、誘電体ブロック領域のための材料とは異なっている。
【0081】
方法700の変形形態、または、方法700に類似の方法には、そのような方法の用途、及び/または、そのような方法が実施されるシステムのアーキテクチャに応じて、組み合わせられる場合があるか、組み合わせられない場合がある、複数の異なる実施形態が含まれ得る。そのような方法は、誘電体ブロック領域に対して垂直に、空間内に凹状になっている、完成した各電荷トラップ構造のための電荷トラップ領域を形成することを含むことができる。複数の電荷トラップ構造の各電荷トラップ構造を形成することは、段のピッチが約30ナノメートルであるように、メモリデバイスの段の各電荷トラップ構造を形成することを含むことができる。一実施形態では、形成された材料のスタックの部分は、複数の電荷トラップ構造のトンネル領域及びチャンネルとして使用することができ、ここで、各電荷トラップ構造のトンネル領域は、第1の電荷トラップ構造からすべての電荷トラップ構造を通るスタックの材料の部分であり、チャンネルは、第1の電荷トラップ構造からすべての電荷トラップ構造を通るスタックの材料の別の部分である。
【0082】
方法700、または、方法700に類似の方法は、空間を形成することに、隣接する電荷トラップ構造のゲート間のシール用誘電体を形成することを含むことができる。そのような方法は、誘電体バリア材料内の開口が、誘電体ブロック領域に対応する材料を処理するためのサイズを得るまで、追加の誘電体バリア材料の堆積及びエッチングを繰り返すことにより、誘電体バリア材料にパターンを形成することを含むことができる。開口は、空間を形成するように、酸化物エッチングと、その後の窒化物エッチングとを実施するために使用される。空間を形成した後に、誘電体が、開領域をシールするように、開領域に形成され得、開領域は、誘電体バリア材料にパターン形成するように、材料のスタックの各部を除去することによって形成された。開領域に誘電体を形成することは、プラズマ誘起化学蒸着を使用して誘電体を形成することを含むことができる。
【0083】
様々な実施形態では、関連する空間を有するCT構造を形成することを含む方法は、方法700に類似の方法の変形形態を使用して実施することができる。これら特徴が、複数の異なる順番に配列されたステップで実施され得、
図7に示されたような順番または特徴に限定されないことに留意されたい。
【0084】
様々な実施形態では、メモリデバイスは、半導体材料の垂直ピラーを含むメモリセルの垂直ストリングと、垂直ストリングに沿って配置された第1のCT構造を含む複数のCT構造であって、複数のCT構造が、第1のCT構造を除き、複数のCT構造の別のCT構造の上に配置された、各CT構造との垂直スタックで配置されている、複数のCT構造と、を備えることができる。各CT構造は、CT構造のためのチャンネルとして動作可能である半導体材料、半導体材料に隣接するとともに半導体材料と接触しているトンネル領域、トンネル領域に隣接するとともにトンネル領域と接触している電荷トラップ領域、電荷トラップ領域に隣接するとともに電荷トラップ領域と接触している誘電体ブロック領域であって、電荷トラップ領域が、空間により、垂直スタックの隣接するCT構造の電荷トラップ領域から分離されている、誘電体ブロック領域、及び、CT構造の誘電体ブロック領域とゲートとの間で、誘電体ブロック領域とゲートとを分離している誘電体バリアを含むことができる。
【0085】
各CT構造の誘電体バリアは、電荷トラップ領域が、誘電体ブロック領域に対して垂直に、空間内に凹状になっているように、各CT構造の電荷トラップ領域及び誘電体ブロック領域を伴って配置することができる。たとえば、電荷トラップ領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との間の距離は、誘電体ブロック領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との間の距離より大とすることができる。誘電体ブロック領域は、誘電体バリア及び/またはゲートに対して垂直に、空間内に凹状にすることができる。たとえば、誘電体ブロック領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との間の距離は、誘電体バリア及び/またはゲートと、電荷トラップ構造が配置される領域との距離より大とすることができる。第1のCT構造のトンネル領域は、半導体材料のピラーに沿って延びることができるとともに、各CT構造のトンネル領域として、他のCT構造を通って延びることができる。シール用誘電体は、ストリングの隣接する電荷トラップ領域間の空間をシールするように、隣接するCT構造のゲート間に配置され得る。
【0086】
誘電体バリアは、酸化アルミニウム、または、酸化アルミニウムの誘電率より大である誘電率を有する誘電体を含むことができる。電荷トラップ領域及び誘電体ブロック領域は、製造において、電荷トラップ領域が部分的に、エッチング材料によって除去可能であり、一方、誘電体ブロック領域が、エッチング材料によっては実質的に影響されないようになっている材料で構成され得る。複数のCT構造の各CT構造が、段のピッチが約30ナノメートルであるように、メモリデバイスの段に配置され得る。
【0087】
図8は、材料のスタックにおける複数の電荷トラップ構造を形成する例示的方法の実施形態特徴のフロー図である。810では、材料のスタックが、メモリセルのストリングの複数の電荷トラップ構造のトンネル領域、電荷トラップ領域、誘電体ブロック領域、及び誘電体バリアを形成するように、材料によって囲まれた開口を有して形成される。形成される複数の電荷トラップ構造は、第1の電荷トラップ構造の後に、メモリセルのストリングの各電荷トラップ構造が、ストリングの複数の電荷トラップ構造の別の電荷トラップ構造の上方に配置された状態で、第1の電荷トラップ構造を含んでいる。
【0088】
820では、各ゲートが、複数のゲートの垂直に隣接するゲートからオープンエリアによって分離されており、誘電体バリアのための材料の各部を露出させるように、複数のゲートが、誘電体バリアのための材料に接触して形成され、材料のスタックからの材料の除去が実施される。各ゲートが、複数のゲートの垂直に隣接するゲートから分離されているように、誘電体バリアのための材料に接触する複数のゲートを形成し、材料を除去することが、誘電体バリアのための材料を実質的に除去することなく、犠牲領域を除去するように、化学物質及び処理を使用して、誘電体バリアのための材料に隣接する犠牲領域を除去することを含むことができる。ゲート材料は、犠牲領域が除去された各領域に形成することができる。絶縁誘電体の材料は、化学物質及び処理により、各ゲート間から除去されて、隣接する犠牲領域間に前に形成された絶縁誘電体を除去することができる。
【0089】
830では、誘電体バリアのための材料が、各オープンエリアで処理され、誘電体バリアに開口を形成するように誘電体バリアのための材料に原子層エッチングを適用し、誘電体ブロック領域のための材料を、ゲート間の、前に開かれた開口に対して露出させることを含んでいる。各オープンエリアの誘電体バリアのための材料を処理することであって、誘電体バリアのための材料に原子層エッチングを適用することを含む、処理することは、ゲートの材料または誘電体ブロック領域のための材料を実質的に除去することなく、誘電体バリアのための材料を選択的に除去する化学物質を使用して、誘電体バリアのための材料の各部を除去するように、第1の原子層エッチングを適用することを含むことができる。誘電体バリアの追加の材料は、誘電体バリアのための材料の各部を除去した後に、各オープンエリアの隣接するゲート上、及び、第1の原子層エッチングによって露出した、誘電体ブロック領域のための材料の表面上に堆積させることができる。原子層エッチングは、誘電体バリアのための追加の材料に適用されて、誘電体ブロック領域の各部の除去のための開口を提供することができる。
【0090】
840では、誘電体ブロック領域のための材料の一部が、誘電体バリアの開口を使用して、垂直に除去され、電荷トラップ領域のための材料を露出させる。850では、電荷トラップ領域のための材料の一部が、誘電体バリアの開口を使用して、垂直に除去される。860では、誘電体ブロック領域及び電荷トラップ領域の各部を除去した後に、ゲート間のオープンエリアがシールされて、隣接する電荷トラップ構造の電荷トラップ領域の残りの部分間に空間を形成する。空間をシールすることは、隣接する電荷トラップ構造のゲート間に誘電体を形成することを含むことができる。隣接する電荷トラップ構造のゲート間に誘電体を形成することは、入口からオープンエリアまで誘電体を形成し、誘電体バリアのための材料に達する前に、誘電体の形成を終了し、隣接するゲート間に空間を残すことを含むことができる。
【0091】
方法800の変形形態、または、方法800に類似の方法には、そのような方法の用途、及び/または、そのような方法が実施されるシステムのアーキテクチャに応じて、組み合わせられる場合があるか、組み合わせられない場合がある、複数の異なる実施形態が含まれ得る。誘電体ブロック領域のための材料の一部を除去することと、電荷トラップ領域のための材料の一部を除去することとは、完成した各電荷トラップ構造の電荷トラップ領域が、誘電体ブロック領域に対して垂直に、空間内に凹状になるように、これら部分を除去することを含むことができる。たとえば、完成した各電荷トラップ構造の電荷トラップ領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との間の距離は、それぞれの完成した各電荷トラップ構造の誘電体ブロック領域と、電荷トラップ構造が配置される領域との距離より大とすることができる。誘電体バリア材料は、誘電体ブロック領域を、完成した各電荷トラップ構造のゲートから分離する。誘電体バリアの開口を使用して、垂直に、誘電体ブロック領域のための材料の各部を除去することは、誘電体ブロック領域のための材料の各部を除去するように、エッチングを実施することを含むことができる。誘電体バリアの開口を使用して、垂直に、電荷トラップ領域のための材料の各部を除去することは、電荷トラップ領域のための材料の各部を除去して、ゲートのための材料を実質的に凹状にすることなく、凹状の電荷トラップ領域を形成するように、別のエッチングを実施することを含むことができる。凹状の電荷トラップ領域を形成した後に、スタックのアニーリングを実施することができる。
【0092】
完成した各電荷トラップ構造の電荷トラップ領域が、誘電体ブロック領域に対して垂直に、空間内に凹状になっている、方法800の変形形態、または、方法800に類似の方法は、所望のゲートスタックの寸法を得るように、誘電体ブロック領域の一部を除去するために使用される材料の誘電体バリアにおける開口のサイズと、完成した誘電体ブロック領域の厚さに対する、完成した電荷トラップ領域の厚さの割合とのバランスを取ることを含むことができる。
【0093】
方法800の変形形態、または、方法800に類似の方法は、隣接する電荷トラップ構造間の領域に対し、各電荷トラップ構造に関連する空間をシールすることを含むことができ、ここで、各空間が、隣接する電荷トラップ構造のトンネル領域を提供する材料のスタックの材料とともに、隣接する各電荷トラップ構造の電荷トラップ領域を含む境界を有する。
【0094】
方法800の変形形態、または、方法800に類似の方法は、誘電体ブロック領域のための材料の各部、及び、電荷トラップ領域のための材料の各部を除去することに加え、誘電体バリアの開口を使用して、トンネル領域の各部を除去し、半導体ピラーを露出させることを含むことができる。そのような方法は、露出した半導体ピラーに蒸気を付与して、露出した半導体ピラーに対するドーピングを生じさせ、直接隣接する電荷トラップ構造間の半導体ピラーの領域のキャリアドーピングレベルを向上させることを含むことができる。上昇したキャリアドーピングレベルは、電荷トラップ構造のトンネル領域によって境界が定められた半導体ピラーの領域におけるドーピングのレベルに対するものである。蒸気を付与することは、キャリアドーピングレベルを上昇させるように、ホスフィンを付与することを含むことができる。等方性蒸気アニールに使用できる別の蒸気が、アルシンである。ドーピングを提供する他の薬品蒸気を使用することができる。ホスフィン及びアルシンなどの化学物質が、n型のドーピングを提供する。p型のチャンネルに関し、キャリアドーピングレベルを向上させるために、向上されたp型のドーピングを提供する蒸気を適用することができる。p型の種の蒸気アニールを付与することには、p型のドーピングレベルを向上させるために、ジボランガスを付与することを含むことができる。ドーピングされていない半導体ピラーに関し、電荷トラップ構造のトンネル領域によって境界が定められた半導体ピラーの領域においてキャリアドーピングレベルを向上させるために、p型のドーピングまたはn型のドーピングを提供する蒸気を付与することができる。電荷トラップ構造のトンネル領域によって境界が定められた半導体ピラーの領域のドーピングタイプの選択は、統合スキームの他の特徴、たとえば、CT構造のスタックに垂直に結合したセレクタデバイスのドーピングスキームに基づくことができる。様々な方法は、各電荷トラップ構造のトンネル領域によって境界が定められた半導体ピラー内にドーパントを拡散させることなく、隣接する電荷トラップ構造間の半導体ピラーの領域のドーパントを活性化させることを含むことができる。
【0095】
様々な実施形態では、電荷トラップ領域は、窒化物領域であり得、誘電体ブロック領域は、酸化物領域であり得、誘電体バリアのための材料は、酸化アルミニウム、または、酸化アルミニウムの誘電率より大である誘電率を含むことができる。酸化アルミニウムの誘電率より大である誘電率を有する誘電体は、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または、酸化ハフニウム及び/または酸化ジルコニウムの、酸化アルミニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、もしくはタンタル酸化物の1つもしくは複数との混合物の、1つまたは複数を含むことができる。他の高κ誘電材料が、誘電体バリアのための材料に使用される場合がある。
【0096】
様々な実施形態では、装置は、電流を通すように動作可能である半導体ピラーと、トンネル領域によって半導体ピラーから分離されている電荷トラップ領域と、電荷トラップ領域に隣接した誘電体ブロック領域と、誘電体ブロック領域に隣接するとともに、電荷トラップ領域の電荷の貯蔵を制御するように動作可能であるゲートと、誘電体ブロック領域とゲートとの間の誘電体バリアであって、トンネル領域及び半導体ピラーが、空間の境界として配置されている、誘電体バリアと、を備えることができる。誘電体バリア、誘電体ブロック領域、及び電荷トラップ領域は、空間の境界として配置され得る。半導体ピラーは、トンネル領域によって境界が定められた半導体ピラーの領域よりも、空間によって境界が定められた半導体ピラーの領域において、高いキャリアドーピングレベルを含むことができる。より高いキャリアドーピングレベルは、n型のドーピングである。
【0097】
装置は、電荷トラップ構造を有するダイを含むことができ、半導体ピラー、トンネル領域、電荷トラップ領域、誘電体ブロック領域、誘電体バリア、及びゲートが、電荷トラップ構造の一部として配置されている。
【0098】
CT構造は、垂直スタックに配置された、複数の実質的に同一の構造のCT構造の1つとすることができ、それにより、CT構造のトンネル領域が、空間により、垂直スタックの隣接するCT構造のトンネル領域から分離されるようになっている。CT構造は、半導体ピラーが共通である状態で垂直スタックに配置され得、それにより、隣接する電荷トラップ構造間の半導体ピラーの領域が、電荷トラップ構造のトンネル領域に隣接するとともに電荷トラップ構造のトンネル領域と接触する半導体ピラーの領域より高いキャリアドーピングレベルを有するようになっている。誘電体バリアは、誘電体ブロック領域の材料とは異なる誘電材料を含み得、それにより、誘電体バリアの誘電材料が、ゲートの形成のための材料の処理、ならびに、空間を形成するための、電荷トラップ領域及び誘電体ブロック領域の一部の除去に耐えることが可能であるようになっている。
【0099】
様々な実施形態では、メモリデバイスは、半導体材料の垂直ピラーを含むメモリセルの垂直ストリングと、垂直ストリングに沿って配置された第1の電荷トラップ構造を含む複数の電荷トラップ構造であって、第1の電荷トラップ構造を除き、複数の電荷トラップ構造の別の電荷トラップ構造の上に配置されている、各電荷トラップ構造との垂直スタックで配置されている、複数の電荷トラップ構造と、を備えることができる。各電荷トラップ構造は、電荷トラップ構造のためのチャンネルとして動作可能である半導体材料と、半導体材料に隣接するとともに半導体材料と接触しているトンネル領域と、トンネル領域に隣接するとともにトンネル領域と接触している電荷トラップ領域と、電荷トラップ領域に隣接するとともに電荷トラップ領域と接触している誘電体ブロック領域と、電荷トラップ構造の誘電体ブロック領域とゲートとの間で、誘電体ブロック領域とゲートとを分離している誘電体バリアであって、トンネル領域が、垂直スタックの隣接する電荷トラップ構造のトンネル領域から、空間によって分離されている、誘電体バリアと、を含むことができる。半導体材料の垂直ピラーは、空間によって境界が定められた隣接するCT構造間の領域において、各CT構造のトンネル領域によって境界が定められた領域よりも高いキャリアドーピングレベルを含むことができる。誘電体バリアは、酸化アルミニウムか、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または、酸化ハフニウム及び/または酸化ジルコニウムの、酸化アルミニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、もしくはタンタル酸化物の1つもしくは複数との混合物の、1つまたは複数を含むことができる。シール用誘電体は、隣接するCT構造のゲート間に配置され得、隣接するCT構造間の空間にシールを提供する。
【0100】
図9Aから
図9Rは、電子デバイスに複数のCT構造を形成する実施形態の各段階の特徴を示す断面図である。
図9Aは、基板902上の導電性領域913の上方にある材料スタック921を示している。材料スタック921は、導電性領域913の上方の、交互に配置された絶縁誘電体918と犠牲領域919とを含んでいる。交互になっている絶縁誘電体918と犠牲領域919との数は、垂直スタックに形成されるCT構造の数に基づく場合がある。3Dメモリデバイスに関し、この数は、メモリデバイスのメモリアレイの段の数、たとえば、各段に関する絶縁誘電体918と犠牲領域919とのペアに基づくことができる。メモリデバイスのメモリアレイの3つの段に対応することができる、3つの絶縁誘電体918と3つの犠牲領域919とが、議論を容易にするために、
図9Aで示されている。絶縁誘電体918は、限定ではないが、シリコン酸化物などの酸化物を含むことができ、犠牲領域919は、限定ではないが、シリコン窒化物などの窒化物を含むことができる。絶縁誘電体918及び犠牲領域919のための材料の選択は、複数のCT構造の製造において使用される温度及び化学式に基づくことができる。導電性領域913は、半導体領域913とすることができる。半導体領域913は、ポリシリコンを含んで形成される場合がある。
図9Aから
図9Rでは、スペースが、もっとも下の絶縁誘電体918と導電性領域913との間に、追加の材料及び/または集積回路構造が存在する場合があることを示すために、導電性領域913から垂直に、基板902上の導電性領域913と、スタック921のこの絶縁誘電体918との間に示されている。
【0101】
図9Bは、トレンチ914を形成するように、除去処理が実施された後の材料スタック921を示しており、CT構造のストリングに関するピラーが形成されている。除去処理は、トレンチ914のための位置に、マスキングエリア及びエッチング材料スタック921を含むことができる。トレンチ914は、材料スタック921のオープンピラー914と称される場合がある。各オープンピラー914は、メモリデバイスのメモリアレイにおけるCT構造の別々の個別のストリングとなる場合がある。各オープンピラー914は、形状が円筒状である場合があるか、材料スタック921を通って垂直に(z方向に)延びる、いくつかの他の類似の形状を有する場合があるが、y方向に、材料スタック921において比較的短い距離だけ延びている。
図9Bでは、オープンピラー914が、x方向に、導電性領域913に沿って配置されており、複数のCT構造が、各オープンピラー914において、z方向に、互いの上にスタックされる。議論を容易にするために図示されていないが、オープンピラー914は、y方向の各オープンピラー914に、z方向において互いの上に複数のCT構造がスタックされた状態で、y方向に形成することができる。たとえば、
図2を参照されたい。
【0102】
図9Cは、
図9Bに関連付けられたオープンピラー914の1つを示している。
図9Cに続く図は、このオープンピラー914の処理を示しており、そのような処理は、
図9Bの材料スタック921と関連付けられた、他の類似のオープンピラーの上に実施されるものである。
図9Dは、
図9Cのオープンピラー914の壁上に形成された誘電体バリア910のための材料を示している。誘電体バリア910のための材料を形成することには、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または、酸化ハフニウム及び/または酸化ジルコニウムの、酸化アルミニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、もしくはタンタル酸化物の1つもしくは複数との混合物の、1つまたは複数を堆積させることを含むことができる。誘電体バリア910のための材料を形成することには、他の高κ誘電体を堆積させることを含むことができる。堆積は、複数の堆積処理の1つまたは複数を使用して実施することができる。たとえば、堆積は、化学蒸着(CVD)、ALD、または、3Dメモリデバイスの形成に適切な他の処理を使用して実施することができる。これら堆積技術は、
図9Aから
図9Rに関連する複数のCTを形成する様々な段階における材料の堆積に使用することができる。ALDは、領域のサブ領域の各々における、複数の様々な組成のナノラミネートとして領域の形成を可能にし、形成された領域は、ナノメートル領域の全体の厚さを有している。「ナノラミネート」との用語は、層状のスタックの2つ以上の極薄層の複合フィルムを意味している。通常、ナノラミネートの各層は、ナノメートルレンジの厚さを有している。さらに、ナノラミネートの個別の材料層の各々は、ある厚さ、及び、材料の単一層または5ナノメートルもの高さを有する場合がある。誘電体バリア910のための材料は、オープンピラー914の壁から、20オングストロームから50オングストロームの範囲の厚さで形成され得る。
【0103】
図9Eは、オープンピラー914の壁の反対側の、誘電体バリア910のための材料の表面上に誘電体ブロック領域909のための材料を形成した後の、
図9Dの構造を示している。誘電体ブロック領域909のための材料は、シリコン酸化物または他の誘電材料を含むことができる。誘電体ブロック領域909のための材料は、誘電体バリア910のための材料とは異なるように選択され得る。
図9Fは、電荷トラップ領域905のための材料が、誘電体バリア910のための材料の表面とは反対側の、誘電体ブロック領域909のための材料の表面上に形成された後の
図9Eの構造を示している。電荷トラップ領域905のための材料は、誘電窒化物を含むことができる。たとえば、電荷トラップ領域905の誘電窒化物は、シリコン窒化物を含むことができる。電荷トラップ領域905のための材料は、電荷をトラップすることが可能である他の誘電材料を含む場合がある。
【0104】
図9Gは、電荷トラップ領域905のための材料上に、トンネル領域907のための材料を形成した後の、
図9Fの構造を示している。トンネル領域907のための材料は、
図9Eに示すように、3つの領域のトンネルバリアとして実施することができる。そのような3つの領域のトンネルバリアは、誘電酸化物の領域、次の誘電窒化物の領域、次の別の誘電酸化物の領域として実施され得る。代替的には、トンネル領域907のための材料は、2つの領域のトンネルバリアとして実施される場合がある。同様に、トンネル領域907のための材料は、1つの領域のトンネルバリアとして実施される場合がある。さらに、トンネル領域907のための材料は、4つ以上の領域を有する場合があり、材料及び厚さの選択は、電荷トラップ領域905へのトンネル領域として作用する所与の厚さの材料の特性に基づいている。トンネル領域907のための材料は、シリコン酸化物または高κ誘電体などの1つまたは複数の誘電体を含むことができる。
【0105】
図9Hは、トンネル領域907のための材料上に半導体ピラー903のための材料を形成した後の、
図9Gの構造を示している。半導体ピラー903のための材料は、ドーピングされた中空チャンネルとして形成される場合がある。ドーピングされた中空チャンネルは、導電性領域913上に結合させることができるとともに、導電性領域913に接触する、材料及び/または集積回路構造を介して、導電性領域913に結合することができる。たとえば、半導体ピラー903のための材料は、導電性領域913に延びるとともに、この導電性領域913に接触するように堆積された半導体材料である場合がある。導電性領域913は、半導体ピラー903の大部分のキャリア濃度よりも高い濃縮レベルで、大部分のキャリア濃度を有する半導体領域913として形成することができる。半導体領域913は、ソース領域として形成することができる。
【0106】
図9Hの処理された構造から、完成されたデバイスのCT構造のためのゲート及び空間を生成するように、手順を実施することができる。
図9Hに示す構造の領域は、オープンピラー914の中心領域の周りの材料のリングとして配置することができる。オープンピラー914の中心領域は、トンネル領域907のための材料上に半導体ピラー903のための材料を形成した後の、処理のある時点で、誘電体で充填される場合がある。
図9Hに示す絶縁誘電体918及び犠牲領域919の各部とともに、半導体ピラー903、トンネル領域907、誘電体ブロック領域909、及び誘電体バリア910のための材料によって囲まれたオープンピラー914の構造の一方側で、垂直スリットを、絶縁誘電体918と犠牲領域919とのセットを通して形成して、適切なゲート及び空間を形成するために、誘電体バリア910のための材料に隣接する絶縁誘電体918及び犠牲領域919の処理を可能にすることができる。たとえば、
図9Bに示すように、処理されている複数のオープンピラー914が存在する。オープンピラーが、ピラー914内にCT構造のための材料を含むように処理されると、
図9Bのピラー914間の領域が除去され得、スリットを形成する。そのようなスリットは、処理のより早い段階で形成される場合がある。これらスリットは、
図9Hの構造のさらなる処理のためのアクセスを提供する。このことは、ピラー914の所望のエリア、及び/または、914のすぐそばのエリアに、処理用の化学物質を提供することを含むことができる。
【0107】
図9Iは、犠牲領域919の除去の後の
図9Hの構造を示しており、除去の後に、空気が、以前の犠牲領域919を占有することができる。犠牲領域919の除去には、絶縁領域918のための材料、及び、誘電体バリア910のための材料に選択的である、犠牲領域919の材料をエッチングすることが含まれ得る。エッチングに関して選択的であることにより、犠牲領域919を除去するエッチング液が、絶縁領域918のための材料、及び、誘電体バリア910のための材料を除去しないことが意味される。シリコン窒化物などの窒化物である犠牲領域919のための材料、シリコン酸化物などの酸化物である絶縁領域918のための材料、及び、AlO
xなどの、金属酸化物である誘電体バリアのための材料により、犠牲領域919の窒化物は、高温のリン酸のエッチング液を使用して除去される場合がある。
【0108】
図9Jは、以前は犠牲領域919であった領域内のゲート915のための材料の堆積の後の
図9Iの構造を示している。ゲート915のための材料を堆積させるこの技術は、通常、置換ゲート堆積と称される。ゲート915のための材料は、金属を含むことができる。そのような金属は、限定ではないが、タングステンを含むことができる。ゲート915のための材料は、金属及び非金属の複合材料を含むことができ、この複合材料が、金属的特性を有する。ゲート915のための材料は、限定ではないが、導電性の窒化チタンを含むことができる。ゲート915のための材料は、材料の組合せを含むことができる。たとえば、ゲート915のための材料は、限定ではないが、導電性の窒化チタン及びタングステンを含むことができる。いくつかの構造では、ゲート915の導電性の窒化チタンは、絶縁領域918のための材料、及び、誘電体バリア910のための材料を、ゲート915のタングステンから分離する場合がある。
【0109】
ゲート915のための材料の堆積は、絶縁領域918のための材料、及び、誘電体バリア910のための材料に選択的である堆積技術を使用して、ある温度の材料で形成することができる。絶縁領域918のための材料、及び、誘電体バリア910のための材料に関する選択的堆積により、堆積のための選択された材料が、絶縁領域918のための材料、及び、誘電体バリア910のための材料と実質的に相互作用することなく、所望の位置に堆積されることが意味される。絶縁領域918のための材料と誘電体バリア910のための材料との間の界面における相互作用が生じる場合があるが、絶縁領域918のための材料、及び、誘電体バリア910のための材料を、堆積の前と実質的に同じままとする。メモリデバイスにメモリセルのストリングを形成するために、ゲート915のための材料を形成することは、メモリアレイのためのアクセスラインに結合されるとともに、このアクセスラインと一体である、ゲート915のための材料を絶縁することを含むことができる。これらアクセスラインは、ワードラインである場合がある。
【0110】
図9Kは、ゲート915のための材料間の、絶縁領域918のための材料が除去された後の、
図9Jの構造を示している。絶縁領域918の段の除去は、ゲート915のための材料、及び、誘電体バリア910のための材料の選択に関連して選択された化学物質を使用して実施することができる。選択のために使用される基準には、化学物質が、ゲート915のための材料、及び、誘電体バリア910のための材料に実質的に影響しないように、ゲート915のための材料、及び、誘電体バリア910のための材料に対して選択的である化学物質を選択することが含まれ得る。誘電体バリア910のための材料は、絶縁領域918の段が、誘電体ブロック領域909のための材料を除去することなく、除去されることを可能にするマスクとして作用する。絶縁領域918の段の除去には、フッ化水素(HF)、蒸気エッチング、または、誘電体バリア910のための材料が耐えることができる他の化学物質を使用することが含まれる場合があり、それにより、下にある、誘電体ブロック領域909のための材料が、絶縁領域918の段の除去によっては除去されないようになっている。
【0111】
AlOxまたは他の高κ材料などの、誘電体バリア910のための材料は、窒化物の除去などの、高温のリン酸による犠牲領域919の除去と、酸化物の段の除去などの、絶縁領域918の除去のために使用される、HFまたは他の化学物質との、両方に耐えることが可能であるように、堆積されることになる。AlOxに関し、これら化学物質に耐えるように、AlOxを堆積させるために実施される場合がある、高温ALD処理と、ハロゲン化物ベースのALD処理とが存在する。ハロゲン化物の処理は、HfOx、及び、他の高κ材料の堆積のために存在し、この処理は、これら堆積されたフィルムが、高温のリン酸、ならびに、HF及び他の酸化物エッチングの化学物質に耐えるように実施される場合がある。材料が除去処理を耐えるように、誘電体バリア910のためのHfOx及び/または他の高κ材料を形成するための他の処理が、標準的な有機金属ALD前駆体を使用することを含む場合がある。除去処理に耐えるように、誘電体バリア910のための材料を調整する他の処理が、ALDの堆積の後の様々な処理を使用することを含む場合がある。これら他の処理は、(不活性であるか活性である環境での)アニーリング、プラズマ処理などを含む場合がある。
【0112】
図9Lは、ピラー914内の他の材料の処理のための準備における、誘電体バリア910のための材料の各部を除去した後の
図9Kの構造を示している。誘電体バリア910のための材料の各部の除去は、ゲート915のための材料、及び、誘電体ブロック領域909のための材料に対して選択的であるALEを使用して実施することができ、それにより、ゲート915のための材料、及び、誘電体ブロック領域909のための材料が、除去されないようになっている。ALEの計算された除去機構により、ゲート915のための材料と、誘電体ブロック領域909のための材料との間から、誘電体バリア910のための材料の多くを凹状にすることなく、ゲート915のための材料間からの、誘電体バリア910のための材料の除去が可能になる。
【0113】
図9Mは、誘電体ブロック領域909のための材料上、及び、ゲート915のための材料上に、誘電体バリア910のための追加の材料を形成した後の、
図9Kの構造を示している。この追加の材料の堆積には、誘電体ブロック領域909と、ゲート915のための材料上との間の領域を充填することを含むことができ、また、ゲート915のための材料上に、薄い厚さの領域を提供する場合がある。たとえば、ゲート915のための材料上の追加の材料の厚さは、限定ではないが、2nmである場合がある。
【0114】
図9Nは、誘電体バリア910のための追加の材料の各部を除去した後の
図9Mの構造を示している。除去は、ゲート915のための材料、及び、誘電体ブロック領域909のための材料に対して選択的である、誘電体バリア910のための追加の材料のALEを使用して実施される場合があり、それにより、ゲート915のための材料、及び、誘電体ブロック領域909のための材料が、除去されないようになっている。ALEは、適用されるサイクル毎に、オングストロームのエッチングの割合で、計算された方式で、材料を除去するその特性のおかげで、良好なエッチングの制御を可能にする。誘電体バリア910のための追加の材料の堆積及びエッチングを繰り返すことは、誘電体ブロック領域909のための材料のさらなるマスキングのために実施することができる。
【0115】
図9Oは、誘電体バリア910のための追加の材料の堆積及びエッチングを繰り返して、誘電体ブロック領域909のための材料の処理のためのマスクを提供するように、開口を形成した後の、
図9Nの構造を示している。除去は、ゲート915のための材料、及び、誘電体ブロック領域909のための材料に対して選択的である、誘電体バリア910のための追加の材料のALEを使用して実施される場合があり、それにより、ゲート915のための材料、及び、誘電体ブロック領域909のための材料が、除去されないようになっている。誘電体バリア910のための追加の材料の堆積及びエッチングの継続的な繰返しは、誘電体ブロック領域909のための材料の開口が、誘電体ブロック領域909のための材料を処理するためのマスクに関する所望のサイズを満たすまで実施することができる。その開口を伴う、誘電体バリア910のための結果として得られる材料は、誘電体ブロック領域909のための材料、及び、電荷トラップ領域905のための材料を実質的にエッチングするように、重要な寸法の低減マスクとして使用することができる。一実施形態では、誘電体バリア910のための追加の材料の複数の堆積/エッチングのサイクルが、
図9E及び
図9Fに関し、オープンピラー914に、誘電体ブロック領域909のための材料、及び、電荷トラップ領域905のための材料を形成する間、誘電体ブロック領域909のための材料に対する、電荷トラップ領域905のための材料の厚さの適切な割合を使用することにより、数が低減される場合がある。誘電体バリア910のための追加の材料の複数の堆積/エッチングのサイクルのためのベースである、誘電体バリア910のための材料の開口の所望のサイズは、完成したCT構造における、誘電体ブロック領域909及び電荷トラップ領域905のための構造の関係に関するものとすることができる。誘電体ブロック領域909のための材料に対する、電荷トラップ領域905のための材料の厚さの割合は、隣接する完成したCT構造の電荷トラップ領域905間の空間のサイズの制御を可能にするように、十分に高く形成される場合がある。
【0116】
図9Pは、誘電体ブロック領域909のための材料の各部を除去した後の
図9Oの構造を示している。除去は、ゲート915のための材料、及び、誘電体バリア910のための材料に対して選択的であるように、実施される場合があり、それにより、ゲート915のための材料、及び、誘電体バリア910のための材料が、除去されないようになっている。さらに、誘電体ブロック領域909のための材料の各部の除去は、電荷トラップ領域905のための材料の除去とともに実施することができ、このことは、除去する材料、及び、除去の時間の長さなどの処理パラメータの選択によって達成される場合がある。酸化物を含む、誘電体ブロック領域909のための材料では、誘電体ブロック領域909のための材料の各部の除去には、酸化物エッチングが含まれ得る。
【0117】
図9Qは、電荷トラップ領域905のための材料の各部を除去した後の
図9Pの構造を示している。除去は、ゲート915のための材料、誘電体バリア910のための材料、及び、誘電体ブロック領域909のための材料に対して選択的に実施される場合があり、それにより、ゲート915のための材料、誘電体バリア910のための材料、及び誘電体ブロック領域909のための材料が、除去されないようになっている。窒化物を含む、電荷トラップ領域905のための材料では、電荷トラップ領域905のための材料の各部の除去には、窒化物エッチングが含まれ得る。酸化物である、誘電体ブロック領域909のための材料と、窒化物を含む、電荷トラップ領域905のための材料では、酸化物エッチングと、それに続く窒化物エッチング、ウェットエッチング、またはガスエッチングを実施して、誘電体ブロック領域909の一部と、電荷トラップ領域905の一部とを、ゲート915のための材料を凹状にすることなく、除去することができる。
【0118】
電荷トラップ領域905のための材料の各部の除去は、電荷トラップ領域905のための材料が、誘電体ブロック領域909のための材料から垂直に凹状になるように、実施される場合がある。さらに、誘電体ブロック領域909のための材料は、誘電体ブロック領域909のための材料が、誘電体ブロック領域909のための材料、及び/または、ゲート915のための材料から、垂直に凹状になるように、処理されている場合がある。誘電体ブロック領域909のための材料に対する、電荷トラップ領域905のための材料の厚さの割合を、オープンピラー914におけるこれら領域の形成のフェイズにおいて制御することにより、トンネル領域907のための材料に向かうエリアの、ゲート915のための材料の下の微細な重要な寸法に関し、補償することができる。誘電体バリア910のための材料のパターン形成からのマスクの形成を伴う、誘電体ブロック領域909のための材料、及び、電荷トラップ領域905のための材料の、等方性エッチングのプロファイルと、誘電体ブロック領域909のための材料に対する、電荷トラップ領域905のための材料の厚さの割合とのバランスを取ることにより、最適なゲート、及び、CTスタックの寸法を提供することができ、CTスタックが形成されるメモリデバイスのメモリアレイに、30nmの段のピッチを許容する。さらに、アニーリングまたは他の処理が、誘電体ブロック領域909のための材料、及び、電荷トラップ領域905のための材料の除去からの、スタック内のCT縁部に沿うエッチングのダメージを防止するように実施される場合がある。
【0119】
図9Rは、空間920をシールするために誘電体922を形成した後の、
図9Qの構造を示している。誘電体922の形成は、ゲート915のための材料、誘電体バリア910のための材料、及び、誘電体ブロック領域909のための材料に対して選択的に実施される場合があり、それにより、誘電体922が、ゲート915のための材料、誘電体バリア910のための材料、及び誘電体ブロック領域909のための材料を変化させるようには相互作用しないようになっている。誘電体922は、空間920をシールするために、「ピンチオフ」のシーリング処理で形成することができる。シーリング処理は、プラズマ誘起化学蒸着(PECVD)または他の空乏処理を使用して実施することができる。シールの形成において、完全には等角ではない、PECVDまたは他の堆積処理を使用することにより、空間を提供することができる。そのようなケースでは、シーリングフィルムが、通常、数mTorrから数Torrの、サブ大気圧で堆積される。この圧力は、空間がシールされた後に、空間内に残る。この空間は、「空隙」と称される場合があるが、空間がシールされた場合、ガスの組成は、処理のガスである。
【0120】
ピンチオフシーリングは、誘電体バリア910のための材料の各部間のスペースである、誘電体バリア910のための材料の開口をもピンチオフする場合がある。メモリデバイスのメモリアレイのためのCTメモリセルの形成におけるこのシーリング処理は、空間920の境界の一部を形成するとともに規定する。
図9Rに示すように、シール用誘電体922に加え、空間920が、形成される隣接するCT構造の電荷トラップ領域905のための材料間の、トンネル領域907のための材料によって規定された垂直な境界を有している。シーリング処理は、
図1Bに関連付けられた処理と同様に実施される場合があり、それにより、誘電体バリア910のための材料に達する前に、ゲート915のための隣接する材料間の領域において、シール用誘電体が終端するようになっている。
【0121】
図9Rに示す構造は、電気接続を形成するように、また、構造が形成された対象である電子デバイスに組み込まれるように、処理され得る。このさらに処理された状態では、半導体ピラー903、トンネル領域907、電荷トラップ領域905、誘電体バリア910、及びゲート915のための材料は、ピラー914の中心が誘電体404で充填された状態で、
図4に示すように、個別のCT構造として、効率的にセグメントに分けることができる。
図9Aから
図9Rに示す処理の段階の変化が、スタックの隣接するCT構造間の空間に対し、代替的構造を生成するために形成され得る。たとえば、シール用誘電体を形成する前に、
図9Qに示す、空間の領域に関する領域内の、誘電体バリア910のための材料のフィン構造は、ALEを使用して、除去されるか、顕著に低減され得る。
図9Aから
図9Rに示す処理の段階の他の変化が、垂直スタックにおける複数のCT構造のための空間に関する境界を規定するように生成するために行われ得る。
【0122】
図10Aから
図10Dは、電子デバイスに複数のCT構造を形成する実施形態の各段の特徴を示す断面図である。
図10Aは、
図9Aから
図9Rの段階に対する変化を開始する処理段階を示す図である。
図10Aは、ゲート1015のための材料に接続された、ピラー1014内の、半導体ピラー1003のための材料、トンネル領域1007のための材料、電荷トラップ領域1005のための材料、誘電体ブロック領域1009のための材料、及び、誘電体バリア1010のための材料を有する構造を示しており、ここで、これら材料は、基板1002上の導電性領域1013の上方に配置されている。
図10Aに示す構造は、
図9Aから
図9Oに示す処理段階に類似であるか同一の処理段階を使用して形成することができる。
【0123】
図10Bは、誘電体ブロック領域1009のための材料の一部、電荷トラップ領域1005のための材料の一部、及び、トンネル領域1007のための材料の一部を除去した後の、
図10Aの構造を示しており、これにより、半導体ピラー1003のための材料を露出させる。半導体ピラー1003のための材料は、ドーピングされた中空チャンネルとして形成される場合がある。ドーピングされた中空チャンネルは、導電性領域1013上に結合されるとともに、導電性領域1013に接触する、材料及び/または集積回路構造を介して、導電性領域1013に結合させることができる。たとえば、半導体ピラー1003のための材料は、導電性領域1013に延びるとともに、この導電性領域1013に接触するように堆積された半導体材料である場合がある。導電性領域1013は、半導体ピラー1003の大部分のキャリア濃度よりも高い濃縮レベルで、大部分のキャリア濃度を有する半導体領域1013として形成することができる。半導体領域1013は、ソース領域として形成することができる。酸化物を含む誘電体ブロック領域1009のための材料、窒化物を含む電荷トラップ領域1005のための材料、ならびに、酸化物及び窒化物の1つまたは複数を含むトンネル領域1007のための材料では、これら材料の領域の各部の除去は、半導体ピラー1003のための材料を露出させるための、酸化物/窒化物のスタックのセットのエッチングを含むことができる。
【0124】
図10Cは、半導体ピラー1003のための露出した材料の領域1023において、半導体ピラー1003のドーピングを向上させるために、露出した半導体ピラー1003のための材料を、ドーピング用の蒸気にさらした後の、
図10Bの構造を示している。露出した半導体ピラー1003のための材料をさらすことは、キャリアドーピングレベルを上昇させるように、ホスフィン(PH
3)を付与することを含むことができる。ホスフィンは、約700℃から約750℃の温度レンジでのアニーリングで適用され得る。他のアニーリング温度レンジが使用される場合がある。ドーピング処理により、向上されたN
+領域として、領域1023を提供することができる。等方性蒸気アニールに使用できる別の蒸気が、アルシン(AsH
3)である。他のn型のドーパントが使用される場合がある。p型である、CT構造のための様々なセクションの半導体ドーピングでは、p型のドーパントが使用される場合があり、向上されたP
+領域として、領域1023を提供する。p型のチャンネルに関し、キャリアドーピングレベルを向上させるために、向上されたp型のドーピングを提供する蒸気を適用することができる。p型の種の蒸気アニールを付与することには、p型のドーピングレベルを向上させるために、ジボラン(B
2H
6)ガスを付与することを含むことができる。ドーピングされていないチャンネルに関し、電荷トラップ構造のトンネル領域によって境界が定められたチャンネルの領域においてキャリアドーピングレベルを向上させるために、p型のドーピングまたはn型のドーピングを提供する蒸気を付与することができる。電荷トラップ構造のトンネル領域によって境界が定められたチャンネルの領域のドーピングタイプの選択は、統合スキームの他の特徴、たとえば、CT構造のスタックに垂直に結合したセレクタデバイスのドーピングスキームに基づくことができる。隣接する電荷トラップ構造間の半導体ピラー1003のための材料の領域1023のドーパントは、トンネル領域1007の材料によって境界が定められた半導体ピラー1003のための材料内に、ドーパントを散乱させることなく活性化させることができる。
【0125】
領域1023におけるより高いドーピングレベルは、トンネル領域1023のための材料によって境界が定められた半導体ピラー1003のための材料におけるキャリア濃度に関し、半導体ピラー1003のための材料の垂直方向の長さに沿って、非一様にすることができる。領域1023におけるより高いドーピングレベルは、トンネル領域1007のための材料によって境界が定められたチャンネル1023のための材料におけるキャリア濃度に関し、チャンネル1023の垂直方向の長さに沿って、勾配として分配させることができる。そのような勾配は、トンネル領域1007のための材料によって境界が定められた半導体ピラー1003のための材料に沿うドーピングに関し、大部分のキャリア濃度の過度な量で実現され得、トンネル領域1007のための材料との、半導体ピラー1003のための材料の境界の始点において、ゼロに近づく。領域1023におけるより高いドーピングレベルは、半導体ピラー1003の材料の長さに垂直な、x方向における半導体ピラー1003のための材料にわたる勾配として分布され得る。
【0126】
図10Dは、空間1020をシールするために誘電体1022を形成した後の、
図10Cの構造を示している。誘電体1022の形成は、ゲート1015のための材料、誘電体バリア1010のための材料、及び、誘電体ブロック領域1009のための材料に対して選択的に実施することができ、それにより、誘電体1022が、ゲート1015のための材料、誘電体バリア1010のための材料、及び誘電体ブロック領域1009のための材料を変化させるようには相互作用しないようになっている。誘電体1022は、空間1020をシールするために、「ピンチオフ」のシーリング処理で形成することができる。シーリング処理は、プラズマ誘起化学蒸着(PECVD)または他の空乏処理を使用して実施することができる。ピンチオフシーリングは、誘電体バリア1010のための材料の各部間のスペースである、誘電体バリア1010のための材料の開口をもピンチオフする場合がある。メモリデバイスのメモリアレイのためのCTメモリセルの形成におけるこのシーリング処理は、空間1020の境界の一部を形成するとともに規定する。
図10Cに示すように、シール用誘電体1022に加え、空間1020が、形成される隣接するCT構造のトンネル領域1007のための材料間の、半導体ピラー1003のための材料によって規定された垂直な境界を有している。シーリング処理は、
図2Bに関連付けられた処理と同様に実施される場合があり、それにより、誘電体バリア1010のための材料に達する前に、ゲート1015のための隣接する材料間の領域において、シール用誘電体が終端するようになっている。
【0127】
図10Dに示す構造は、電気接続を形成するように、また、構造が形成された対象である電子デバイスに組み込まれるように、処理され得る。このさらに処理された状態では、半導体ピラー1003、トンネル領域1007、電荷トラップ領域1005、誘電体バリア1010、及びゲート1015のための材料は、ピラー1014の中心が誘電体504で充填された状態で、
図5に示すように、個別のCT構造として、効率的にセグメントに分けることができる。
図10Aから
図10Dに示す処理の段階の変化が、スタックの隣接するCT構造間の空間に対し、代替的構造を生成するために行われ得る。たとえば、シール用誘電体を形成する前に、
図10Cに示す、空間の領域に関する領域内の、誘電体バリア1010のための材料のフィン構造は、ALEを使用して、除去され得るか、顕著に低減され得る。
図10Aから
図10Dに示す処理の段階の他の変化が、垂直スタックにおける複数のCT構造のための空間に関する境界を規定するように生成するために行われ得る。
【0128】
図11は、複数の電子的構成要素を提供するように配置されたウェーハ1100の実施例の実施形態を示す図である。ウェーハ1100は、複数のダイ1105を製造することができるウェーハとして提供することができる。代替的には、ウェーハ1100は、複数のダイ1105が、電子的機能性を提供するように処理されており、パッケージングのために、ウェーハ1100からの単一化を待っている、ウェーハとして提供され得る。ウェーハ1100は、半導体ウェーハ、絶縁ウェーハ上の半導体、または、集積回路チップなどの電子デバイスを処理するための他の適切なウェーハとして提供することができる。ウェーハ1100は、
図1から
図10に関する任意の実施形態または実施形態の組合せに係る方法に従って製造することができる。
【0129】
様々なマスキング及び処理の技術を使用して、各ダイ1105を、機能的な回路を含むように処理することができ、それにより、各ダイ1105が、同じ機能性を有し、ウェーハ1100上の他のダイとしてのパッケージングされた構造の集積回路として製造されるようになっている。代替的には、様々なマスキング及び処理の技術を使用して、ダイ1105の様々なセットを、機能的な回路を含むように処理することができ、それにより、ダイ1105のすべてが、同じ機能性を有し、ウェーハ1100上の他のダイとしてのパッケージングされた構造の集積回路として製造されるわけではないようになっている。電子的適応性を提供する、その上に回路が組み込まれた、パッケージングされたダイは、本明細書では、集積回路(IC)と称される。
【0130】
ウェーハ1100は、複数のダイ1105を備えることができる。複数のダイの各ダイ1105は、CT構造を含むことができる。CTは、空間を有することができるか、空間に関して構築することができる。CT及び/または複数のCTは、
図1から
図10に関して本明細書で教示したCTに類似であるか同一であるように構築することができる。
【0131】
様々な実施形態では、各ダイ1105のCT構造は、電流を通すように動作可能である半導体ピラーと、トンネル領域によって半導体ピラーから分離されている電荷トラップ領域と、電荷トラップ領域上の誘電体ブロック領域と、電荷貯蔵領域の電荷の貯蔵を制御するための、誘電体ブロック領域上のゲートと、誘電体ブロック領域とゲートとの間で、誘電体ブロック領域とゲートとを分離している誘電体バリアであって、空間が、電荷トラップ領域と、CT構造が配置される領域との間にあるように、誘電体ブロック領域及び電荷トラップ領域との垂直な配置にあるように配置されている、誘電体バリアと、を含むことができる。誘電体バリアは、空間が、誘電体ブロック領域、電荷トラップ領域、またはトンネル領域の1つまたは複数と、CT構造が配置される領域との間にあるように、誘電体ブロック領域及び電荷トラップ領域との垂直な配置にあるように配置され得る。電荷トラップ領域は、誘電体ブロック領域に対して垂直に、空間内に凹状にすることができる。電荷トラップ領域は、誘電窒化物の領域とすることができ、誘電体ブロック領域は、酸化物の領域とすることができ、トンネル領域は、誘電体領域のセットを含むことができる。
【0132】
各ダイ1105のCT構造は、複数の垂直ストリングの垂直ストリングに沿って配置された、第1のCT構造を含む、複数のCT構造の1つとすることができ、ここで、各電荷トラップ構造は、第1のCT構造の後に、複数のCT構造の別のCT構造の上方に配置することができる。それぞれの垂直ストリングに沿う各CT構造は、垂直ストリングに沿うすべてのCT構造に関し、垂直ストリングに沿って垂直に配置された半導体材料の一部である、CT構造のための半導体ピラーと、半導体ピラーに隣接するとともに半導体ピラーと接触しているトンネル領域と、トンネル領域に隣接するとともにトンネル領域と接触している電荷トラップ領域であって、空間により、垂直スタックの隣接するCT構造の電荷トラップ領域から分離されている、電荷トラップ領域と、電荷トラップ領域に隣接するとともに電荷トラップ領域と接触している誘電体ブロック領域と、CT構造の誘電体ブロック領域とゲートとの間の誘電体バリアと、を含むことができる。各CT構造の電荷トラップ領域は、各CT構造の誘電体ブロック領域に対して垂直に、空間内に凹状にすることができる。第1のCT構造のトンネル領域は、半導体材料のピラーに沿って延びることができるとともに、各CT構造のトンネル領域として、他のCT構造を通って延びることができる。誘電体は、誘電体とは反対側で、トンネル領域によって境界が定められた隣接するCT構造間に空間がある状態で、隣接するCT構造のゲート間に配置することができる。複数のCT構造の各CT構造の電荷トラップ領域は、誘電窒化物の領域とすることができ、誘電体ブロック領域は、酸化物の領域とすることができ、トンネル領域は、誘電体領域のセットを含むことができる。
【0133】
様々な実施形態では、各ダイ1105のCT構造は、電流を通すように動作可能である半導体ピラーと、トンネル領域によって半導体ピラーから分離されている電荷トラップ領域と、電荷トラップ領域上の誘電体ブロック領域と、電荷貯蔵領域の電荷の貯蔵を制御するための、誘電体ブロック領域上のゲートと、誘電体ブロック領域とゲートとの間の誘電体バリアであって、トンネル領域及び半導体ピラーが、空間の境界として配置されている、誘電体バリアと、を含むことができる。誘電体バリア、誘電体ブロック領域、及び電荷トラップ領域は、空間の境界として配置され得る。半導体ピラーは、トンネル領域によって境界が定められた半導体ピラーの領域よりも、空間によって境界が定められた半導体ピラーの領域において、高いキャリアドーピングレベルを含むことができる。より高いキャリアドーピングレベルは、n型のドーピングである。誘電体バリアは、誘電体ブロック領域の材料とは異なる誘電材料を含むことができ、それにより、誘電体バリアの誘電材料が、ゲートの形成のための材料の処理、ならびに、空間を形成するための、電荷トラップ領域及び誘電体ブロック領域の各部の除去に耐えることが可能であるようになっている。
【0134】
各ダイ1105のCT構造は、実質的に同一の構造の複数のCT構造の1つとすることができ、CT構造のトンネル領域が、空間により、垂直スタックの隣接するCT構造のトンネル領域から分離されているように、垂直スタックに配置され得る。CT構造は、共通の半導体ピラーとともに、垂直スタックに配置され得、それにより、隣接するCT構造間の共通の半導体ピラーの領域が、CT構造のトンネル領域に隣接するとともにCT構造のトンネル領域と接触する共通の半導体ピラーの領域よりも高いキャリアドーピングレベルを有するようになっている。
【0135】
様々な実施形態では、各ダイ1105は、メモリデバイスを含むことができる。メモリデバイスは、複数の垂直ストリングを含むことができ、各垂直ストリングは、半導体材料のピラーと、各垂直ストリングに沿って配置された、第1のCT構造を含む複数のCT構造と、を含むことができる。複数のCT構造は、第1のCT構造を除く各CT構造が、複数のCT構造の別のCT構造の上方に配置された状態で、垂直スタックで配置することができる。各CT構造は、CT構造のためのチャンネルとして配置された半導体材料と、ピラーに隣接するとともにピラーと接触しているトンネル領域と、トンネル領域に隣接するとともにトンネル領域と接触している電荷トラップ領域と、電荷トラップ領域に隣接するとともに電荷トラップ領域と接触している誘電体ブロック領域と、CT構造の誘電体ブロック領域とゲートとの間で、誘電体ブロック領域とゲートとを分離している誘電体バリアであって、トンネル領域が、垂直スタックの隣接するCT構造のトンネル領域から、空間によって分離されている、誘電体バリアと、を含むことができる。ピラーは、空間によって境界が定められた隣接するCT構造間のチャンネルの領域において、各CT構造のトンネル領域によって境界が定められたピラーの領域よりも高いキャリアドーピングレベルを含むことができる。各CT構造の誘電体バリアは、酸化アルミニウムか、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、または、酸化ハフニウム及び/または酸化ジルコニウムの、酸化アルミニウム、シリコン酸化物、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、もしくはタンタル酸化物の1つもしくは複数との混合物の、1つまたは複数を含むことができる。シール用誘電体は、隣接するCT構造のゲート間に配置され得、隣接するCT構造間の空間にシールを提供する。
【0136】
図12は、CT構造のアレイで構築されたメモリ1263をメモリセルとして含む、例示的システム1200の実施形態のブロック図である。CT構造及びメモリのアーキテクチャは、本明細書で論じた様々な実施形態に係る構造と類似であるか同一の方式で、空間を有して実現することができる。システム1200は、メモリ1263に動作可能に結合されたコントローラ1262を含むことができる。システム1200は、電子装置1267及び周囲のデバイス1269をも含むことができる。コントローラ1262、メモリ1263、電子装置1267、または周囲のデバイス1269の1つまたは複数は、1つまたは複数のICの形態とすることができる。
【0137】
バス1266は、システム1200の様々な構成要素間、及び/または、様々な構成要素内に、導電性を提供する。一実施形態では、バス1266は、各々が個別に構成されたアドレスバス、データバス、及び制御バスを含むことができる。代替的実施形態では、バス1266は、アドレス、データ、または制御の1つまたは複数を提供するために、共通の導電ラインを使用することができ、この共通のラインの使用は、コントローラ1262によって調整されている。コントローラ1262は、1つまたは複数のプロセッサの形態とすることができる。
【0138】
電子装置1267は、追加のメモリを含む場合がある。システム1200内のメモリは、限定ではないが、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、シンクロナスグラフィックランダムアクセスメモリ(SGRAM)、ダブルデータレートダイナミックラム(DDR)、ダブルデータレートSDRAM、及び磁気ベースのメモリなどの、メモリの1つまたは複数のタイプとして構築される場合がある。
【0139】
周囲のデバイス1269には、ディスプレイ、撮像デバイス、プリントデバイス、無線デバイス、追加の貯蔵メモリ、及び、コントローラ1262に関連して動作する場合がある制御デバイスが含まれる場合がある。様々な実施形態では、システム1200は、限定ではないが、光ファイバシステムまたはデバイス、電気光学システムまたはデバイス、光学システムまたはデバイス、撮像システムまたはデバイス、ならびに、無線システムもしくはデバイス、遠距離通信システムもしくはデバイス、及びコンピュータなどの、情報処理システムまたはデバイスが含まれる。
【0140】
特定の実施形態が本明細書に図示及び記載されているが、同じ目的を達成するものと判断される任意の構成が、図示の特定の実施形態に代替する場合があることを、当業者には理解されたい。様々な実施形態が、本明細書に記載の実施形態の置換及び/または組合せを使用する。上述の記載が、説明的であり、限定的ではないことが意図されていること、及び、本明細書で使用された言い回しまたは専門用語が、記載の目的のためのものであることを理解されたい。さらに、前述の詳細な説明では、本開示を簡略化する目的のために、様々な特徴が単一の実施形態でともにグループ化されていることを見ることができる。この開示の方法は、請求される実施形態が、各請求項で明確に詳述された特徴より多くの特徴を必要とすることの意図を反映するものとしては解釈されるものではない。このため、添付の特許請求の範囲は、本明細書によって詳細な説明に組み込まれており、各請求項は、別々の実施形態として、それ自体で自立している。