(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-08
(45)【発行日】2022-09-16
(54)【発明の名称】歯科用インプラントのフィクスチャー
(51)【国際特許分類】
A61C 8/00 20060101AFI20220909BHJP
【FI】
A61C8/00 Z
(21)【出願番号】P 2020530587
(86)(22)【出願日】2018-11-12
(86)【国際出願番号】 KR2018013727
(87)【国際公開番号】W WO2019112195
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2020-06-04
(31)【優先権主張番号】10-2017-0164968
(32)【優先日】2017-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519123906
【氏名又は名称】メガジェン インプラント カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】MEGAGEN IMPLANT CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100132067
【氏名又は名称】岡田 喜雅
(74)【代理人】
【識別番号】100137903
【氏名又は名称】菅野 亨
(72)【発明者】
【氏名】パーク ワン ブン
【審査官】小林 睦
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-283552(JP,A)
【文献】国際公開第2014/198682(WO,A1)
【文献】特表2016-523626(JP,A)
【文献】特表2013-502959(JP,A)
【文献】国際公開第2012/085039(WO,A1)
【文献】特表2008-504069(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁の周りに沿って螺旋状にネジ部が設けられ、支台柱が挿入される支台柱用挿入溝が上端部から長手方向に陥没して形成されるフィクスチャー本体と、
前記フィクスチャー本体の内壁の少なくとも一部に前記支台柱の外壁に結合される形状に設けられ、多角状をなして、前記支台柱の前記フィクスチャー本体に対する相対回転を阻止する支台柱回転阻止部と、
前記支台柱回転阻止部の上部領域で前記支台柱回転阻止部に隣接するように、前記フィクスチャー本体に設けられ、前記フィクスチャー本体を回転させる回転用工具が着脱自在に結合される工具結合部と、
を含み、
前記工具結合部は、
前記支台柱回転阻止部の内壁の上部領域に設けられ、前記回転用工具が回転するときに係合する係止部と、
前記係止部に連結され、前記係止部の内壁から前記フィクスチャー本体の外壁方向に陥没して形成される溝部と、
を含む歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項2】
前記支台柱回転阻止部の内壁は、前記フィクスチャー本体の円周方向に沿って八角状に設けられることを特徴とする請求項1に記載の歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項3】
前記係止部の前記フィクスチャーの円周方向に沿う長さは、前記支台柱回転阻止部の内壁が形成する八角状の一辺の長さよりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項4】
前記係止部は、4個設けられて、前記フィクスチャー本体の仮想の中心軸線を基準として対称に配されることを特徴とする請求項1に記載の歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項5】
前記係止部の上端部は、
上側に行くほど前記支台柱用挿入溝の内径が大きくなるように、斜めに傾いた形状に設けられることを特徴とする請求項1に記載の歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項6】
前記係止部の縦方向の長さは、前記支台柱回転阻止部の縦方向の長さよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項7】
前記溝部の前記フィクスチャーの円周方向に沿う長さは、前記支台柱回転阻止部の内壁が形成する八角状の一辺の長さよりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項8】
前記溝部は、4個設けられて、前記フィクスチャーの仮想の中心軸線を基準として対称に配されることを特徴とする請求項1に記載の歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項9】
外壁の周りに沿って螺旋状にネジ部が設けられ、支台柱が挿入される支台柱用挿入溝が上端部から長手方向に陥没して形成されるフィクスチャー本体と、
前記フィクスチャー本体の内壁の少なくとも一部に前記支台柱の外壁に結合される形状に設けられ、多角状をなして、前記支台柱の前記フィクスチャー本体に対する相対回転を阻止する支台柱回転阻止部と、
前記支台柱回転阻止部の上部領域で前記支台柱回転阻止部に隣接するように、前記フィクスチャー本体に設けられ、前記フィクスチャー本体を回転させる回転用工具が着脱自在に結合される工具結合部と、
を含み、
前記フィクスチャー本体は、
前記支台柱回転阻止部の上部領域に配され、前記フィクスチャー本体の上端部から前記フィクスチャー本体の下端部に行くほど、前記支台柱用挿入溝の内径が漸進的に狭まるように、前記内壁がテーパー状に設けられるテーパー部を含み、
前記工具結合部は、
前記テーパー部に設けられ、前記テーパー部の内壁から前記フィクスチャー
本体の外壁方向に陥没して形成される工具係合溝部を含む歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項10】
前記支台柱回転阻止部の内壁は、前記フィクスチャー本体の円周方向に沿って八角状に設けられ、
前記工具係合溝部の前記フィクスチャー本体の円周方向に沿う長さは、前記支台柱回転阻止部の内壁が形成する八角状の一辺の長さよりも小さいことを特徴とする請求項9に記載の歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項11】
前記工具係合溝部を形成する側壁の高さは、下方に行くほど大きくなることを特徴とする請求項9に記載の歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項12】
前記工具係合溝部は、8個設けられて、前記フィクスチャー本体の仮想の中心軸線を基準として対称に配されることを特徴とする請求項9に記載の歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項13】
前記フィクスチャー本体は、
前記支台柱回転阻止部に連結され、前記支台柱回転阻止部の下部領域に配され、前記支台柱を支持する支台柱支持部をさらに含む請求項1又は9に記載の歯科用インプラントのフィクスチャー。
【請求項14】
前記フィクスチャー本体は、
前記支台柱支持部に連結され、前記支台柱支持部の下部領域に配され、前記支台柱支持部の底面から前記フィクスチャー本体の長手方向に沿って形成されて、前記支台柱を前記フィクスチャーに結合させる支台柱スクリューが締結されるスクリュー溝が設けられたスクリュー締結部をさらに含む請求項13に記載の歯科用インプラントのフィクスチャー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科用インプラントのフィクスチャーに係り、より詳細には、フィクスチャーに結合された支台柱の揺れを防止することができる歯科用インプラントのフィクスチャーに関する。
【背景技術】
【0002】
インプラントは、元々人体組織が喪失された時、回復させる代替物を意味するが、歯科では、人工歯牙を移植する一連の施術を示す。
【0003】
喪失された歯根の代わりに、人体に拒絶反応のないチタン(titanium)などで作った歯根であるフィクスチャー(fixture)を抜歯された歯槽骨に植えた後、人工歯牙を固定させて、歯牙の機能を回復させる施術である。
【0004】
一般補綴物や総入れ歯の場合、経時的に周りの歯牙と骨とが傷むが、インプラントは周辺歯牙組織を傷まないようにし、自然歯牙と機能や形状が同じながらも虫歯が生じないので、半永久的に使用できるという長所がある。
【0005】
人工歯牙施術(インプラントまたはインプラント施術とも言う)は、フィクスチャーの種類によって多様であるが、所定のドリルを使用して植立位置を穿孔した後、フィクスチャーを歯槽骨に植立して骨に骨融合させた後、フィクスチャーに支台柱(abutment)を結合させた後に、支台柱に最終補綴物を被せることにより、完了することが一般的である。
【0006】
歯科用インプラントは、単一欠損値の修復はもとより部分無歯牙及び完全無歯牙患者に義歯の機能を増進させ、歯牙補綴修復の審美的な面を改善させ、さらに周りの支持骨組織に加えられる過度な応力を分散させると同時に、歯列の安定化に役に立つ。
【0007】
このような歯科用インプラントは、一般的に、人工歯根として植立されるフィクスチャーと、フィクスチャー上に結合される支台柱と、支台柱をフィクスチャーに固定する支台柱スクリュー(Abutment Screw)と、支台柱に結合される人工歯牙と、を含む。ここで、支台柱をフィクスチャーに結合させる前に、すなわち、歯槽骨にフィクスチャーが骨融合されるまでの期間の間に支台柱がフィクスチャーに結合されて結合状態を保持する。
【0008】
歯科用インプラントの一構成品であるフィクスチャーは、インプラントが施術される位置にドリルなどを用いて歯槽骨に形成されたドリルホールに植立される部分であって、人工歯根の役割を担当する。フィクスチャーと歯槽骨との堅い固定のために、フィクスチャーの外壁の周りには螺旋状にネジ部が設けられる。
【0009】
また、フィクスチャーには、上端部から長手方向に陥没して形成され、支台柱が挿入される支台柱用挿入溝が設けられる。
【0010】
このような支台柱用挿入溝の内壁には、支台柱の外壁に結合される形状に設けられて、支台柱のフィクスチャーに対する相対回転を阻止し、また、回転用工具が着脱自在に結合される支台柱及び工具兼用結合部が設けられる。
【0011】
このような支台柱及び工具兼用結合部は、内壁が支台柱及び工具の外壁に結合されることにより、フィクスチャーの植立時に回転用工具の回動力を伝達される機能と、支台柱用挿入溝に挿入された支台柱のフィクスチャーに対する相対回転を阻止する機能と、を有する。
【0012】
このような従来技術によるフィクスチャーで支台柱兼用工具結合部の内壁は、フィクスチャーの円周方向に沿って六角状に設けられる。もちろん、支台柱には、外壁が支台柱兼用工具結合部の内壁に結合される形状を有する挿入部が設けられる。
【0013】
前述したように、従来技術によるフィクスチャーの支台柱兼用工具結合部の内壁と支台柱の挿入部の外壁は、六角状に設けられるが、このような六角状の特性上、フィクスチャーの支台柱兼用工具結合部の内壁と支台柱の挿入部の外壁とが完全に密着されず、フィクスチャーの支台柱兼用工具結合部の内壁と支台柱の挿入部の外壁との間に微細な離隔空間が発生する。
【0014】
このような離隔空間によってフィクスチャーに結合された支台柱に揺れが発生し、このような支台柱の揺れは、支台柱またはフィクスチャーの破損を誘発する。
【0015】
このような支台柱の揺れを無くすためには、フィクスチャーの支台柱兼用工具結合部の内壁と支台柱の挿入部の外壁との間に発生する離隔空間を無くさなければならないが、このような離隔空間を無くすためには、フィクスチャーの支台柱兼用工具結合部の内壁形状を従来の六角状以上の多角状に変更しなければならない。
【0016】
ところで、フィクスチャーの支台柱兼用工具結合部の内壁形状が、従来の六角状以上の多角状に変更されれば、回転用工具のトルクがフィクスチャーに円滑に伝達されないという問題点がある。
【0017】
すなわち、支台柱兼用工具結合部の内壁の形状が、従来の六角状以上の多角状に変更されれば、その多角形を成す一辺(side)の長さが、従来の六角状の一辺の長さに比べて短くなるので、回転用工具のトルクがフィクスチャーに効果的に伝達されにくいという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明が解決しようとする課題は、フィクスチャーに結合された支台柱の揺れを防止し、かつフィクスチャーの植立過程で回転用工具のトルクを効果的に伝達される歯科用インプラントのフィクスチャーを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の一側面によれば、外壁の周りに沿って螺旋状にネジ部が設けられ、支台柱が挿入される支台柱用挿入溝が上端部から長手方向に陥没して形成されるフィクスチャー本体;前記フィクスチャー本体の内壁の少なくとも一部に前記支台柱の外壁に結合される形状に設けられ、多角状をなして、前記支台柱の前記フィクスチャー本体に対する相対回転を阻止する支台柱回転阻止部;及び前記支台柱回転阻止部の上部領域で前記支台柱回転阻止部に隣接するように、前記フィクスチャー本体に設けられ、前記フィクスチャー本体を回転させる回転用工具が着脱自在に結合される工具結合部;を含む歯科用インプラントのフィクスチャーが提供されうる。
【0020】
前記支台柱回転阻止部の内壁は、前記フィクスチャー本体の円周方向に沿って八角状に設けられうる。
【0021】
前記工具結合部は、前記支台柱回転阻止部の内壁の上側領域に設けられ、前記回転用工具が回転するときに係合する係止部;及び、前記係止部に連結され、前記係止部の内壁から前記フィクスチャー本体の外壁方向に陥没して形成される溝部;を含みうる。
【0022】
前記係止部の前記フィクスチャーの円周方向に沿う長さは、前記支台柱回転阻止部の内壁が形成する八角状の一辺の長さよりも小さい。
【0023】
前記係止部は、4個設けられて、前記フィクスチャー本体の仮想の中心軸線を基準として対称に配される。
【0024】
前記係止部の上端部は、上側に行くほど前記支台柱用挿入溝の内径が大きくなるように、斜めに傾いた形状に設けられうる。
【0025】
前記係止部の縦方向の長さは、前記支台柱回転阻止部の縦方向の長さよりも小さい。
【0026】
前記溝部の前記フィクスチャーの円周方向に沿う長さは、前記支台柱回転阻止部の内壁が形成する八角状の一辺の長さよりも大きい。
【0027】
前記溝部は、4個設けられて、前記フィクスチャーの仮想の中心軸線を基準として対称に配される。
【0028】
前記フィクスチャー本体は、前記支台柱回転阻止部の上部領域に配され、前記フィクスチャー本体の上端部から前記フィクスチャー本体の下端部に行くほど、前記支台柱用挿入溝の内径が漸進的に狭まるように、前記内壁がテーパー状のテーパー部を含み、前記工具結合部は、前記テーパー部に設けられ、前記テーパー部の内壁から前記フィクスチャー本体の外壁方向に陥没して形成される工具係合溝部を含みうる。
【0029】
前記工具係合溝部の前記フィクスチャー本体の円周方向に沿う長さは、前記支台柱回転阻止部の内壁が形成する八角状の一辺の長さよりも小さい。
【0030】
前記工具係合溝部を形成する側壁の高さは、下方に行くほど大きくなる。
【0031】
前記工具係合溝部は、8個設けられて、前記フィクスチャー本体の仮想の中心軸線を基準として対称に配される。
【0032】
前記フィクスチャー本体は、前記支台柱回転阻止部に連結され、前記支台柱回転阻止部の下部領域に配され、前記支台柱を支持する支台柱支持部をさらに含みうる。
【0033】
前記フィクスチャー本体は、前記支台柱支持部に連結され、前記支台柱支持部の下部領域に配され、前記支台柱支持部の底面から前記フィクスチャー本体の長手方向に沿って形成されて、前記支台柱を前記フィクスチャーに結合させる支台柱スクリューが締結されるスクリュー溝が設けられたスクリュー締結部をさらに含みうる。
【発明の効果】
【0034】
本発明の実施形態は、内壁が支台柱の外壁に結合される形状に設けられる支台柱回転阻止部に隣接して配されて、フィクスチャー本体を回転させる回転用工具が着脱自在に結合される工具結合部を備え、工具結合部を、係止部と溝部の組み合わせや、テーパー部の内壁から陥没して形成される工具係合溝部によって構成したことにより、支台柱回転阻止部の形状が回転用工具の形状に影響を受けず、支台柱回転阻止部の内壁形状が支台柱の外壁に密着される形状に設けられ、それにより、フィクスチャー本体に結合された支台柱の揺れが防止されながらも、フィクスチャーの植立過程で回転用工具のトルクを効果的に伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本発明の第1実施形態による歯科用インプラントのフィクスチャーの植立過程が概略的に示された図面である。
【
図2】
図1の歯科用インプラントのフィクスチャーが示された図面である。
【
図5】
図3のA-A線に沿って見た断面が示された図面である。
【
図6】
図3のB-B線に沿って見た断面が示された図面である。
【
図7】
図4のC-C線に沿って見た断面が示された図面である。
【
図8】
図4のD-D線に沿って見た断面が示された図面である。
【
図9】本発明の第2実施形態による歯科用インプラントが示された図面である。
【
図12】
図10のM-M線に沿って見た断面が示された図面である。
【
図13】
図11のP-P線に沿って見た断面が示された図面である。
【
図14】
図11のQ-Q線に沿って見た断面が示された図面である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明と本発明の動作上の利点及び本発明の実施によって達成される目的を十分に理解するためには、本発明の望ましい実施形態を例示する添付図面及び添付図面に記載の内容を参照しなければならない。
【0037】
以下、添付図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を説明することにより、本発明を詳しく説明する。但し、本発明を説明するに当って、既に公知の機能あるいは構成についての説明は、本発明の要旨を明瞭にするために省略する。
【0038】
図1は、本発明の第1実施形態による歯科用インプラントのフィクスチャーの植立過程が概略的に示された図面であり、
図2は、
図1の歯科用インプラントのフィクスチャーが示された図面であり、
図3は、
図2の正面図であり、
図4は、
図2の平面図であり、
図5は、
図3のA-A線に沿って見た断面が示された図面であり、
図6は、
図3のB-B線に沿って見た断面が示された図面であり、
図7は、
図4のC-C線に沿って見た断面が示された図面であり、
図8は、
図4のD-D線に沿って見た断面が示された図面である。
【0039】
図1に示したように、歯茎3には、多数の歯牙1が配列されている。歯牙1は、食べ物を細かく砕いて胃腸に送る1次的消化手段であって、人ごとに異なることはできるが、通常28個程度が備われる。
【0040】
このような歯牙1のうちからある一歯牙1が喪失される場合(臼歯部が欠損される場合)、喪失された歯牙1によって心美感が落ちるだけではなく、食べ物をかむのも非常に不便さがある。
【0041】
これにより、喪失された歯牙1の歯茎3に歯牙1の歯根2を代替しうる手段としてフィクスチャー本体10を植立する。
図1には詳しく図示していないが、フィクスチャー本体10は、歯茎3内の歯槽骨(図示せず)に植立されるが、植立前、フィクスチャー本体10の植立のために、ドリル作業が先行される。すなわち、歯槽骨(図示せず)の所定位置にドリリングされたホール(G)が加工される。
【0042】
このようなフィクスチャー本体10は、人体に拒絶反応のないチタン(Ti)またはチタン(Ti)合金で製造可能である。
【0043】
参考までに、以下で説明される本実施形態のフィクスチャー本体10は、最初のインプラント施術時に使われるものでもあり、あるいは施術失敗時に損傷した部位に所定の骨代替材料を補充せず、該当する歯槽骨(図示せず)に直接植立する時に使われる応急用でもある。
【0044】
このようなフィクスチャー本体10には、上端部に長手方向に陥没形成されて支台柱(図示せず)が挿入される支台柱用挿入溝(H1、
図7参照)が設けられる。本実施形態によるフィクスチャー本体10の構造を詳しく説明すれば、本実施形態によるフィクスチャー本体10は、
図2ないし
図8に示したように、支台柱(図示せず)のフィクスチャー本体10に対する相対回転を阻止する支台柱回転阻止部110と、支台柱回転阻止部110の上部領域で支台柱回転阻止部110に隣接して配される工具結合部120と、工具結合部120の上部領域に配されるテーパー部130と、支台柱回転阻止部110の下部領域に配される支台柱支持部140と、支台柱支持部140の下部領域に配されるスクリュー締結部150と、を含む。
【0045】
支台柱回転阻止部110は、支台柱用挿入溝(H1)を形成する内壁111が支台柱(図示せず)の外壁に結合される形状に設けられる。このような支台柱回転阻止部110は、支台柱用挿入溝(H1)に挿入された支台柱(図示せず)がフィクスチャー本体10に対する相対回転することを阻止する。
【0046】
このような支台柱回転阻止部110の内壁111は、フィクスチャー本体10の円周方向に沿って多角状に設けられるが、本実施形態において、支台柱回転阻止部110の内壁111は、
図5に詳しく示したように、フィクスチャー本体10の円周方向に沿って八角状に設けられる。
【0047】
このように、支台柱回転阻止部110の内壁111が八角状に設けられることにより、八角形を成す一辺の長さが、従来の六角状の一辺の長さよりも小さくなり、それにより、支台柱回転阻止部110の内壁111と支台柱(図示せず)の外壁との間の離隔空間がさらに最小化されて、フィクスチャー本体10に結合された支台柱(図示せず)の揺れが防止される。
【0048】
工具結合部120は、支台柱回転阻止部110に連結され、支台柱回転阻止部110の上部領域に支台柱回転阻止部110に隣接して配される。このような工具結合部120には、フィクスチャー本体10を回転させる回転用工具(図示せず)が着脱自在に結合される。本実施形態において、回転用工具(図示せず)には、歯科用ハンドピース(handpiece)が使われるが、これにより、本発明の権利範囲が限定されるものではなく、フィクスチャー本体10を回転させて歯槽骨(図示せず)に植立する多様な工具が、本実施形態の回転用工具(図示せず)として使われる。
【0049】
このように、本実施形態において、回転用工具(図示せず)は、支台柱回転阻止部110で空間的に分離された工具結合部120に結合されることにより、支台柱回転阻止部110の形状が回転用工具(図示せず)の形状に影響を受けないので、従来技術とは異なって、支台柱回転阻止部110の内壁111の形状が支台柱(図示せず)の外壁に密着される形状(本実施形態の八角状)に変更されうる。
【0050】
また、本実施形態によるフィクスチャー本体10は、前述したように、支台柱回転阻止部110で空間的に分離された工具結合部120を通じてフィクスチャー本体10を回転させるトルクを伝達されることにより、従来技術とは異なって、回転用工具(図示せず)のトルク伝達が支台柱回転阻止部110の形状に影響を受けず、フィクスチャー本体10の植立過程で回転用工具(図示せず)のトルクがフィクスチャー本体10に効果的に伝達されうる。
【0051】
本実施形態において、工具結合部120は、
図6に詳しく示したように、支台柱回転阻止部110の内壁111の縁部領域から上側に所定長さで延設される係止部121と、係止部121に連結され、係止部121の内壁からフィクスチャー本体10の外壁方向に所定深さで陥没して形成される溝部122と、を含む。
【0052】
本実施形態において、係止部121と溝部122は、支台柱用挿入溝(H1)の内壁の一部を成す。溝部122は、回転用工具(図示せず)の一部が挿入可能に形成され、係止部121は、溝部122に挿入された回転用工具(図示せず)の一部を円周方向で支持して回転用工具(図示せず)が支台柱用挿入溝(H1)でスリップすることを防ぎ、フィクスチャー本体10の植立過程で回転用工具(図示せず)のトルクをフィクスチャー本体10に効果的に伝達させる。
【0053】
前述した係止部121の構造を詳しく説明すれば、係止部121は、支台柱回転阻止部110の内壁111の縁部領域から上側に所定長さで延びる。このような係止部121の内壁は、
図6に詳しく示したように、支台柱回転阻止部110の内壁111と同一平面を成す。
【0054】
このような係止部121の上端部は、
図7に詳しく示したように、斜めに傾いた形状に設けられる。すなわち、係止部121の上端部は、上側に行くほど前記支台柱用挿入溝(H1)の内径が大きくなるように、斜めに傾いた形状に設けられる。
【0055】
このように、本実施形態の係止部121の上端部は、上側に行くほど前記支台柱用挿入溝(H1)の内径が大きくなるように、斜めに傾いた形状に設けられることにより、支台柱(図示せず)の挿入過程で支台柱(図示せず)の下降を自然に誘導する。
【0056】
このような係止部121の円周方向の長さ(J)は、支台柱回転阻止部110の内壁111の一辺の長さ(W)よりも小さく設けられる。すなわち、
図7に詳しく示したように、係止部121のフィクスチャー本体10の円周方向に沿う長さ(J)は、支台柱回転阻止部110の内壁111が形成する八角状の一辺の長さ(W)よりも小さく設けられる。このような係止部121の円周方向の長さ(J)は、相対的に長い長さ(K、
図8参照)を有する溝部122の形状を誘導する。
【0057】
また、
図7及び
図8に詳しく示したように、係止部121の縦方向の長さは、支台柱回転阻止部110の縦方向の長さよりも小さく設けられる。
【0058】
係止部121は、多数個設けられて、フィクスチャー本体10の仮想の中心軸線(図示せず)を基準として対称に配される。
図6に詳しく示したように、本実施形態の係止部121は、4個設けられるが、これにより、本発明の権利範囲が限定されるものではなく、本実施形態の係止部121は、多様な個数で設けられうる。
【0059】
溝部122は、係止部121に連結される。このような溝部122は、係止部121の内壁からフィクスチャー本体10の外壁方向に所定深さで陥没して形成される。
【0060】
本実施形態において、溝部122は、
図6に詳しく示したように、フィクスチャー本体10の円周方向に長く延びる。本実施形態において、溝部122のフィクスチャー本体10の円周方向に沿う長さ(K)は、支台柱回転阻止部110の内壁111が形成する八角状の一辺の長さ(W)よりも大きく設けられる。
【0061】
このように、本実施形態の溝部122がフィクスチャー本体10の円周方向に長く延設されることにより、回転用工具(図示せず)の結合時に、回転用工具(図示せず)が安定して支持される利点がある。
【0062】
溝部122は、多数個設けられて、フィクスチャー本体10の仮想の中心軸線(図示せず)を基準として対称に配される。
図6に詳しく示したように、本実施形態の溝部122は、4個設けられるが、これにより、本発明の権利範囲が限定されるものではなく、本実施形態の溝部122は、多様な個数で設けられうる。
【0063】
一方、テーパー部130は、工具結合部120の上部領域に配される。このようなテーパー部130は、
図7及び
図8に詳しく示したように、内壁131が支台柱用挿入溝(H1)を形成するが、フィクスチャー本体10の上端部からフィクスチャー本体10の下端部に行くほど支台柱用挿入溝(H1)の直径が漸進的に狭まるように、内壁131がテーパー状に設けられる。
【0064】
このようなテーパー部130の内壁131の傾斜角度は、2~6°の範囲を有しうるが、テーパー部130の内壁131に接触される支台柱(図示せず)の部分も、テーパー部130の内壁131の傾斜角度と同様の角度で傾斜して設けられる。したがって、支台柱用挿入溝(H1)に挿入された支台柱(図示せず)が、フィクスチャー本体10に密着される。
【0065】
このようなフィクスチャー本体10の上端部の外側領域には、ラウンド(round)加工されたベベル部135が設けられる。このようなベベル部135は、支台柱(図示せず)がフィクスチャー本体10に結合される時、フィクスチャー本体10と歯槽骨(図示せず)の上面とが当接する部分であって、歯槽骨(図示せず)との接触面積を増大させて、より広い面積での接触による強い固定力を提供する役割を果たす。
【0066】
このようなベベル部135は、外側面がラウンド加工されて角部のない丸状に設けられることにより、フィクスチャー本体10の植立過程で歯槽骨(図示せず)にかかる負荷を減らして、骨喪失(bone loss)を減少させる。
【0067】
一方、ベベル部135は、
図7及び
図8に詳しく示したように、最大直径がネジ部(S)の最大直径よりも小さく形成される。これにより、フィクスチャー本体10の植立時に、歯槽骨(図示せず)にかかる負荷を減らし、骨喪失を減少させ、ベベル部135のための別途の植立器具が不要である。
【0068】
一方、本実施形態において、ベベル部135は、アノダイジング(anodizing)処理されるが、アノダイジング処理されることにより、強度と耐磨耗性面とで既存の製品よりも遥かに優れた効果を提供することができる。また、アノダイジングによってベベル部135に着色と柔らかい表面効果とが得られて、審美的に優れた効果がある。
【0069】
アノダイジングについて簡略に説明する。金属(部品)を陽極にかけ、希釈-酸の液で電解すれば、陽極で発生する酸素によって素地金属と強固な密着力を有する酸化皮膜(酸化アルミニウム:Al2O3)が形成される。陽極酸化とは、すなわち、陽極(Anode)と酸化(Oxidizing)との合成語(Ano-dizing)である。電気メッキで部品を陰極にかけ、メッキするものとは差がある。陽極酸化の最も代表的な素材は、Alであり、それ以外にMg、Zn、Ti、Ta、Hf、Nbの金属素材上にもアノダイジング処理を行っている。最近、マグネシウムとチタン素材上のアノダイジング処理も、次第にその用途が増えている。
【0070】
一方、支台柱支持部140は、支台柱回転阻止部110の下部領域に配されて支台柱回転阻止部110に連結される。このような支台柱支持部140の内壁141は、支台柱(図示せず)を支持する。
【0071】
本実施形態において、支台柱支持部140の内壁141は、支台柱用挿入溝(H1)を形成し、支台柱回転阻止部110の場合とは異なって、フィクスチャー本体10の円周方向に沿って円状に設けられる。
【0072】
このように、本実施形態の支台柱支持部140の内壁141は、円状に設けられることにより、支台柱支持部140の内壁141と支台柱(図示せず)の外壁との間の離隔空間が最小化して、フィクスチャー本体10に結合された支台柱(図示せず)の揺れを防止する。
【0073】
一方、スクリュー締結部150は、支台柱支持部140の下部領域に配されて支台柱支持部140に連結される。このようなスクリュー締結部150には、支台柱支持部140の底面でフィクスチャー本体10の長手方向に沿って形成されて支台柱(図示せず)をフィクスチャー本体10に結合させる支台柱スクリュー(図示せず)が締結されるスクリュー溝(H2)が設けられる。
【0074】
このようなスクリュー溝(H2)は、支台柱(図示せず)に設けられた貫通孔(図示せず)を通過した支台柱スクリュー(図示せず)が締結される部分である。
【0075】
一方、
図2ないし
図8に詳しく示したように、本実施形態のフィクスチャー本体10は、外壁の少なくとも一部が植立方向に沿って直径が漸進的に小さくなるように、テーパー状に設けられる。
【0076】
このように、本実施形態によるフィクスチャー本体10は、植立方向に沿って外壁の直径が漸進的に小さくなるテーパー状に設けられることにより、自然歯と類似した構造で形成されて安定的であり、植立時に発生する骨ヒーティング(bone heating)を抑制して植立を容易にし、初期固定力を高めうる。
【0077】
一方、本実施形態のフィクスチャー本体10には、外壁の周りに沿って螺旋状に形成されたネジ部(S)が設けられる。このようなネジ部(S)は、歯槽骨(図示せず)に形成された雌ネジ部(図示せず)に締結されてフィクスチャー本体10を歯槽骨(図示せず)に堅く固定させる。
【0078】
また、本実施形態のフィクスチャー本体10には、円周方向に沿って形成されるカッティングエッジ部(cutting edge、E)が設けられる。このようなカッティングエッジ部(E)は、鋭い先端を形成することにより、フィクスチャー本体10の植立をより容易にする。
【0079】
本実施形態のカッティングエッジ部(E)は、
図2ないし
図8を参照して説明すれば、カッティングされた断面の形状が円状のグルーブ(groove)状を有するように設けられるが、カッティングエッジ部(E)を直線からなる溝状に設ける場合には、鋭い先端が浮き上がって歯槽骨(図示せず)の植立時に抵抗力が高くなり、ネジ部(S)の形状が減って、むしろ表面積が減少することによって、歯槽骨(図示せず)との結合力が低下する。
【0080】
本実施形態のように、グルーブ状に設けられるカッティングエッジ部(E)は、ネジ部(S)の表面積を広げてフィクスチャー本体10の植立時に結合力を向上させ、それにより、初期固定力を高めうる。
【0081】
本実施形態において、カッティングエッジ部(E)は、フィクスチャー本体10の円周方向に沿って同一間隔で3個設けられるが、本発明の権利範囲は、これに制限されるものではなく、必要に応じてカッティングエッジ部(E)の個数は、加減することが可能であり、設けないことも可能である。
【0082】
以下、本実施形態の歯科用インプラントのフィクスチャー本体10の動作を
図1ないし
図8を参照して説明する。
【0083】
まず、フィクスチャー本体10を歯槽骨(図示せず)に植立する過程を説明すれば、回転用工具(図示せず)を支台柱回転阻止部110の上部領域に位置された工具結合部120に結合させた後、
図1に示されたドリリングされたホール(G)にフィクスチャー本体10を植立する。
【0084】
この際、溝部122には、回転用工具(図示せず)の一部が挿入され、係止部121には、溝部122に挿入された回転用工具(図示せず)の一部が円周方向で支持されることにより、回転用工具(図示せず)が支台柱用挿入溝(H1)でのスリップが防止され、それにより、フィクスチャー本体10の植立過程で回転用工具(図示せず)のトルクがフィクスチャー本体10に効果的に伝達される。
【0085】
以後、支台柱(図示せず)を支台柱用挿入溝(H1)に挿入する。この際、支台柱回転阻止部110の内壁111が支台柱(図示せず)の外壁に結合されることにより、支台柱(図示せず)のフィクスチャー本体10に対する相対回転が阻止される。
【0086】
本実施形態において、支台柱回転阻止部110の内壁111及び支台柱(図示せず)の外壁は、八角状に設けられることにより、支台柱回転阻止部110の内壁111と支台柱(図示せず)の外壁は、従来に六角状に設けられるものに比べて、離隔空間がほとんどない程度に近く密着される。このように、支台柱回転阻止部110の内壁111と支台柱(図示せず)の外壁とが密着されることにより、フィクスチャー本体10に結合された支台柱(図示せず)の揺れが防止される。
【0087】
このような本実施形態による歯科用インプラントのフィクスチャー本体10は、内壁111が支台柱(図示せず)の外壁に結合される形状に設けられる支台柱回転阻止部110の上部領域に配され、フィクスチャー本体10を回転させる回転用工具(図示せず)が着脱自在に結合される工具結合部120を備えることにより、支台柱回転阻止部110の形状が回転用工具(図示せず)の形状に影響を受けず、支台柱回転阻止部110の内壁111の形状が支台柱(図示せず)の外壁に密着される形状に設けられ、それにより、フィクスチャー本体10に結合された支台柱(図示せず)の揺れが防止されながらも、フィクスチャー本体10の植立過程で回転用工具(図示せず)のトルクを効果的に伝達されうる。
【0088】
図9は、本発明の第2実施形態による歯科用インプラントが示された図面であり、
図10は、
図9の正面図であり、
図11は、
図9の平面図であり、
図12は、
図10のM-M線に沿って見た断面が示された図面であり、
図13は、
図11のP-P線に沿って見た断面が示された図面であり、
図14は、
図11のQ-Q線に沿って見た断面が示された図面である。
【0089】
本実施形態は、第1実施形態と比較する時に工具結合部220がテーパー部230に設けられる点で差があり、他の構成においては、
図1ないし
図8の第1実施形態の構成と同一なので、以下、同じ構成については、同じ図面符号を使用し、その説明を省略する。
【0090】
本実施形態のテーパー部230は、
図9ないし
図14に示したように、支台柱回転阻止部210の上部領域に配され、工具結合部220は、テーパー部230に設けられる。
【0091】
本実施形態において、工具結合部220は、テーパー部230の内壁231からフィクスチャー20の外壁方向に所定深さで陥没して形成される工具係合溝部222を含む。
【0092】
本実施形態において、工具係合溝部222には、回転用工具(図示せず)の一部が挿入可能に形成され、工具係合溝部222の側壁は、工具係合溝部222に挿入された回転用工具(図示せず)の一部を円周方向で支持して回転用工具(図示せず)が支台柱用挿入溝(H1)でのスリップを防ぎ、フィクスチャー20の植立過程で回転用工具(図示せず)のトルクをフィクスチャー20に効果的に伝達させる。
【0093】
このような工具係合溝部222の両側壁の間の長さ(F)は、支台柱回転阻止部210の内壁211の一辺の長さ(W)よりも小さく設けられる。すなわち、
図14に詳しく示したように、工具係合溝部222のフィクスチャー20の円周方向に沿う長さ(F)は、支台柱回転阻止部210の内壁211が形成する八角状の一辺の長さ(W)よりも小さく設けられる。
【0094】
また、本実施形態において、工具係合溝部222は、テーパー部230を垂直に切削する方向に形成される。したがって、
図9ないし
図14に示したように、工具係合溝部222を形成する側壁(R)の高さは、下方に行くほど大きくなるように設けられる。
【0095】
工具係合溝部222は、多数個設けられて、フィクスチャー20の仮想の中心軸線(図示せず)を基準として対称に配される。
図12に詳しく示したように、本実施形態の工具係合溝部222は、8個設けられるが、これにより、本発明の権利範囲が限定されるものではなく、本実施形態の工具係合溝部222は、多様な個数で設けられうる。
【0096】
このように、本実施形態による歯科用インプラントのフィクスチャー20は、工具結合部220をテーパー部230に設けることにより、空間活用度を極大化する利点がある。
【0097】
以上、図面を参照して、本実施形態について詳しく説明したが、本実施形態の権利範囲が、前述した図面及び説明に限定されるものではない。
【0098】
このように、本発明は、記載の実施形態に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を外れずに多様に修正及び変形できるということは、当業者に自明である。したがって、そのような修正例または変形例は、本発明の特許請求の範囲に属するものと言わなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、インプラント施術のための歯科治療時に用いることができる。