(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-08
(45)【発行日】2022-09-16
(54)【発明の名称】ネットワーク化されたメディアハブデバイスを自己構成するシステム及びその方法
(51)【国際特許分類】
H04L 41/0803 20220101AFI20220909BHJP
G06Q 20/20 20120101ALI20220909BHJP
【FI】
H04L41/0803
G06Q20/20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021089177
(22)【出願日】2021-05-27
(62)【分割の表示】P 2018506561の分割
【原出願日】2016-08-10
【審査請求日】2021-06-25
(32)【優先日】2015-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507314729
【氏名又は名称】カタリナ マーケティング コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】ベリー,アンガス
(72)【発明者】
【氏名】クラーク,ジェームス,ビー.
【審査官】大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-203237(JP,A)
【文献】特開2005-285012(JP,A)
【文献】特開2007-536841(JP,A)
【文献】米国特許第07263070(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 30/06
G06Q 20/20
H04L 41/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのメディアハブデバイスが配置される場所においてユーザデバイスを受
動的に監視するためのシステムであって、該システムは、
前記場所において、ワイヤレス通信チャネル上で1つ以上のユーザデバイスを受動的に
監視することと、
第1のユーザデバイスのための少なくとも第1の識別情報を含み、前記1つ以上のユー
ザデバイスのための識別情報を取得することと、
前記第1の識別情報が前記第1のユーザデバイス上に小売業者特有又はシステム特有の
クライアントアプリケーションをインストールしたことを示す情報に関連付けられると判
定することと、
前記第1のユーザデバイスのために対象となるメディアを識別することと、
前記ワイヤレス通信チャネルを介して、前記第1のユーザデバイスに前記メディアを送
信することと、
を行う1つ以上のコンピュータプログラム命令によるプログラムが組み込まれている1つ
以上の物理的プロセッサを有するメディアハブデバイスを備える、ユーザデバイスを受動
的に監視するシステム。
【請求項2】
前記メディアハブデバイスは、POS端末に関連付けられるPOSプリンタに埋め込ま
れているか、又は、該POSプリンタを含み、前記場所は小売業者の場所を含み、前記P
OS端末における取引が未決であると判定するようにプログラムが組み込まれ、
前記メディアは、前記取引が未決である間に前記第1のユーザデバイスに送信される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記メディアハブデバイスは、
前記取引が完了したと判定することと、
前記第1のユーザデバイスのための対象となる第2のメディアを識別することと、
前記取引が完了した後に、前記ワイヤレス通信チャネルを介して、前記第1のユーザデ
バイスに前記第2のメディアを送信することと、
を行うようにプログラムが組み込まれている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記メディアハブデバイスは、
前記ワイヤレス通信チャネルを介して、前記第1のユーザデバイスに電子領収書を送信
するようにプログラムが組み込まれ、
前記第2のメディアは、前記電子領収書に埋め込まれているか、又は、該電子領収書と
は別に与えられる、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記メディアハブデバイスは、
前記POS端末から顧客識別情報を取得することであって、該顧客識別情報は前記PO
S端末における前記取引に関連付けて使用されることと、
前記第1の識別情報に関連付けて前記顧客識別情報を記憶することと、
前記顧客識別情報と前記第1の識別情報との間の関連付けを、ネットワークを介してオ
ファー管理システムに送信することと、
を行うように更にプログラムが組み込まれている、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記システムは前記オファー管理システムを含み、該オファー管理システムは1つ以上
の第2の物理的プロセッサによって、
前記第1のユーザデバイスに対して、前記メディアハブデバイスに関連付けられる活動
とは異なるオンライン活動を監視することと、
前記オンライン活動に基づいて、前記第1のユーザデバイスのための第2の対象メディ
アを識別することと、
前記第1のユーザデバイスに前記第2の対象メディアを送信することと、
を行うようにプログラムが組み込まれている、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記システムは、前記オファー管理システムを含み、該オファー管理システムは1つ以
上の第2の物理的プロセッサによって、
前記第1のユーザデバイスに対して、前記メディアハブデバイスに関連付けられる活動
とは異なるオンライン活動を監視することと、
前記POS端末における前記取引に基づいて、前記第1のユーザデバイスのための第2
の対象メディアを識別することと、
前記第1のユーザデバイスがオンライン中に、前記第1のユーザデバイスに前記第2の
対象メディアを送信することと、
を行うようにプログラムが組み込まれている、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
少なくとも1つのメディアハブデバイスが配置される場所においてユーザデバイスを受
動的に監視するコンピュータにより実施される方法であって、
前記メディアハブデバイスによって、前記場所において、ワイヤレス通信チャネル上で
1つ以上のユーザデバイスを受動的に監視することと、
前記メディアハブデバイスによって、第1のユーザデバイスのための少なくとも第1の
識別情報を含み、前記1つ以上のユーザデバイスのための識別情報を取得することと、
前記メディアハブデバイスによって、前記第1の識別情報が前記第1のユーザデバイス
上に小売業者特有又はシステム特有のクライアントアプリケーションをインストールした
ことを示す情報に関連付けられると判定することと、
前記メディアハブデバイスによって、前記第1のユーザデバイスのための対象となるメ
ディアを識別することと、
前記メディアハブデバイスによって、前記ワイヤレス通信チャネルを介して前記第1の
ユーザデバイスに前記メディアを送信することと、
を含む、コンピュータにより実施される方法。
【請求項9】
前記メディアハブデバイスは、POS端末に関連付けられるPOSプリンタに組み込ま
れているか、又は、該POSプリンタを含み、前記場所は小売業者の場所を含み、
前記メディアハブデバイスによって、前記POS端末における取引が未決であると判定
することを更に含み、前記取引が未決である間に、前記第1のユーザデバイスに前記メデ
ィアが送信される、請求項8に記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項10】
前記メディアハブデバイスによって、前記取引が完了したと判定することと、
前記メディアハブデバイスによって、前記第1のユーザデバイスのための対象となる第
2のメディアを識別することと、
前記メディアハブデバイスによって、前記取引が完了した後に、前記ワイヤレス通信チ
ャネルを介して、前記第1のユーザデバイスに前記第2のメディアを送信することと、
を更に含む、請求項9に記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項11】
前記メディアハブデバイスによって、前記ワイヤレス通信チャネルを介して、前記第1
のユーザデバイスに電子領収書を送信することを更に含み、
前記第2のメディアは、前記電子領収書に埋め込まれているか、又は、該電子領収書と
は別に与えられる、請求項10に記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項12】
前記メディアハブデバイスによって、前記POS端末から顧客識別情報を取得すること
であって、該顧客識別情報は前記POS端末における前記取引に関連付けて使用されるこ
とと、
前記メディアハブデバイスによって、前記第1の識別情報に関連付けて前記顧客識別情
報を記憶することと、
前記メディアハブデバイスによって、ネットワークを介して、オファー管理システムに
前記顧客識別情報と前記第1の識別情報との間の関連付けを送信することと、
を更に含む、請求項9に記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項13】
前記オファー管理システムによって、前記メディアハブデバイスに関連付けられる活動
とは異なる、前記第1のユーザデバイスのオンライン活動を監視することと、
前記オファー管理システムによって、前記オンライン活動に基づいて、前記第1のユー
ザデバイスのための第2の対象メディアを識別することと、
前記オファー管理システムによって、前記第1のユーザデバイスに前記第2の対象メデ
ィアを送信することと、
を更に含む、請求項12に記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項14】
前記オファー管理システムによって、前記メディアハブデバイスに関連付けられる活動
とは異なる、前記第1のユーザデバイスのオンライン活動を監視することと、
前記オファー管理システムによって、前記POS端末における前記取引に基づいて、前
記第1のユーザデバイスのための第2の対象メディアを識別することと、
前記第1のユーザデバイスがオンライン中に、前記オファー管理システムによって、前
記第1のユーザデバイスに前記第2の対象メディアを送信することと、
を更に含む、請求項12に記載のコンピュータにより実施される方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はネットワーク化されたメディアハブデバイスを自己構成することに関し、メデ
ィアハブデバイスは、それぞれ、リモートデバイスから受信された構成データに基づいて
、「細かい設定なしに(out-of-the-box)」自らを初期構成し、動作時に、メディアハブ
デバイスのローカルネットワーク上で検出された新たなピアメディアハブデバイスを構成
し、ユーザデバイスを受動的に監視し、ユーザデバイスを監視するために使用される同じ
チャネルを使用するチャネル内伝送を通して、又は、ユーザデバイスを監視するために使
用されるチャネルとは異なるシフトチャネル伝送を通して、対象メディアを伝送する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本出願は、その全体を引用することにより本明細書の一部をなすものとする2015年
8月11日に出願された米国仮特許出願第62/203,700号の優先権を主張する。
また、本出願は、同日に出願された以下の同時係属の米国特許出願にも関連する:「Self
-Configuring Networked Media Hub Devices With Automated Configuration and Failov
er Recovery of Peers」と題する米国特許出願第xx/xxx,xxx号[代理人整理番
号第45NY-243631号]及び「Media Hub Devices With Passive Monitoring of
User Devices and Targeted Media Transmission Through In-Channel Transmission or
Shifted Channel Transmission」と題する米国特許出願第xx/xxx,xxx号[代
理人整理番号第45NY-243632号]。これらの特許出願もまた、その全体を引用
することにより本明細書の一部をなすものとする。
【背景技術】
【0003】
メディア等の特定のコンテンツを提供するデバイスは、従来、エキスパート管理者によ
る手動構成を必要とする。その場合に、これらのデバイスのための初期設定及び構成は、
長い時間を要することになり、間違いを犯しやすい。さらに、そのようなデバイスのネッ
トワークにおいて、1つ以上のデバイスが、故障したものの交換するのが難しい場合があ
り、結果としてダウンタイムが生じる。
【0004】
さらに、オンライン(例えば、ユーザがネットワークと対話している間)及びオフライ
ン(例えば、ユーザの店舗内行動)の両方において消費者行動を識別するのは、ユーザが
ネットワーク(例えば、インターネット)にアクセスするために使用するユーザデバイス
と、ユーザが店舗内で使用する場合がある顧客識別子(例えば、常連客カード又は他の識
別子)とを結び付けることが難しいことに起因して困難である。これらの理由及び他の理
由のため、ユーザが店舗内にいる間にユーザにたどり着くのは難しい場合がある。これら
の問題及び他の問題が、オンライン又はオフラインのいずれにしても、システムがユーザ
行動を監視することに伴って生じる。
【0005】
これらの問題及び他の問題が、ネットワーク接続デバイスが、使用可能になり、メディ
アを提供するために構成を必要とすることと、オンライン又はオフラインのいずれにして
も、システムがユーザ行動を監視することとに伴って生じる。
【発明の概要】
【0006】
これらの短所及び他の短所に対処する本発明は、ピア(peer)のフェールオーバ回復に
伴ってネットワーク化されたメディアハブデバイスを自己構成するシステム及び方法に関
連する。例えば、メディアハブデバイスは「細かい設定なしの」解決法において構成する
ことができ、その場合、メディアハブデバイスは、起動時に、短距離ワイヤレス接続を介
してメディアハブに接続される管理者デバイスを経由する、又は、ワイドエリアネットワ
ークを介してメディアハブに接続されるオファー管理システムを経由する等によって、リ
モートデバイスから構成データを取得する。ピアメディアハブデバイスは、ローカルネッ
トワークを介して互いに接続することができ、それぞれ同じようにして自己構成すること
ができる。
各メディアハブデバイスは、ローカルネットワーク上で他のメディアハブデバイスを監
視することができる。そのような監視に基づいて、各メディアハブデバイスは、メディア
ハブデバイスのうちの1つがオフラインであり、新たなメディアハブデバイスがオンライ
ンであることを検出することができる。
オンラインのメディアハブデバイスの1つ以上が、新たに発見されたオンラインのメデ
ィアハブデバイスに構成データを送信することによって、新たなメディアハブデバイスを
自動的に構成することができる。場合によっては、オフラインのメディアハブデバイスの
構成データを新たなメディアハブデバイスに送信することができ、それにより、オフライ
ンのメディアハブデバイスに取って代わるように新たなメディアハブデバイスを構成する
ことができる。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、本明細書において「メディアハブ」又は「メディアハブ
デバイス」と呼ばれるデバイスは、小売店又は他の施設の場所(「配置場所」又は「配置
される場所」)に配置することができる。例えば、メディアハブを小売店の各チェックア
ウトレーン(又は他のチェックアウトエリア若しくはステーション)内に配置することが
でき、本明細書において更に詳細に説明されるように、他の店舗内デバイス(例えば、付
近のチェックアウトレーン内の他のメディアハブ、又は、他のシステム構成要素)に関連
付けられる種々の機能と、小売店内の顧客の活動に関連付けられる機能とを実行するよう
に構成することができる。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、使用可能になる(すなわち、本明細書において説明され
る種々の機能を実行する)ためにユーザによる手動構成を、ほとんど又は全く必要とせず
、ユーザによる手動構成を、ほとんど又は全く用いることなく、既に使用可能であるピア
メディアハブによって自動的に構成することができ、及び/又は、ユーザが介在すること
なく、自らの構成データを自動的に更新することができるという点で、特定のメディアハ
ブが「自己構成する」ことができる。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、1つ以上のメディアハブが、それぞれ、小売店又は他の
場所の初期設定中に自らを構成することができる。例えば、小売店に関連付けられる小売
業者(例えば、小売業者の管理者)が、システムを使用するために登録することができる
。そのような登録中に(又はその後に)、小売業者は、そのメディアハブを通して提供す
るために、汎用メディア及び小売業者特有メディアを含む種々のメディアを選択すること
ができる。
また、小売業者は、種々の規則、構成データ、閾値、及び/又は、そのメディアハブに
関連して本明細書において説明される他の情報も与えることができる。小売業者によって
与えられる情報に基づいて、小売業者に関連付けられるメディアハブを自動的に構成する
ことができるように、システムは上記の情報を記憶することができる。例えば、小売業者
のメディアハブは、オファー管理システムのネットワークアドレスを取得することができ
、ネットワーク(例えば、小売店のWiFiネットワーク)に接続されるときに、そのネ
ットワークアドレスを用いて、ネットワークを介してオファー管理システムと通信するこ
とができる。ネットワークアドレスは、メディアハブの予め格納されたメモリから取得す
ることができるか、又は小売店の初期設定を実行するために使用される管理者デバイスか
ら取得することができる。オファー管理システムは、メディアハブを構成するために使用
される構成データを与えることができる(そして、メディアハブが受信することができる
)。そのような構成データは、小売業者によって、以前に(例えば、システムを使用する
ための小売業者の登録中に、又はその後に)与えられた構成データを含むことができる。
メディアハブは、使用可能になるために、構成データを用いて自らを構成することができ
る。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、小売店又は他の場所の初期設定が完了し、メディアハブ
のグループが初期構成されたとき、動作中に、各メディアハブは、グループ内の他のメデ
ィアハブのステータスを監視することができる。メディアハブが新たなメディアハブ(例
えば、予め知られていなかったメディアハブ)を検出するか、又は、別の方法で発見する
場合には、メディアハブは、新たに検出されたメディアハブのための構成データを与える
ことができる。新たに検出されたメディアハブは、そのような構成データを用いて、使用
可能になる。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブは、グループ内の別の予め知られていたメ
ディアハブが、閾値時間にわたってもはや検出されていないことを検出することができる
。グループ内の予め知られていたメディアハブが検出されなくなる前に、又は、もはや検
出されなくなった後に、メディアハブは、新たなメディアハブを検出することができ、新
たなメディアハブが、予め知られていたメディアハブに取って代わるべきであると考える
ことができる。その場合に、メディアハブは、新たなメディアハブが予め知られていたメ
ディアハブに取って代わることができるように、予め知られていたメディアハブに関連す
る構成データを新たなメディアハブに与えることができる。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、グループ内の複数のメディアハブが新たなメディアハブ
を構成するのを防ぐために、ピア構成規則又はトリガ(例えば、メディアハブが構成する
責任を負うピア(複数の場合もある)をメディアハブに割り当てる規則、取って代わるべ
きであることを最初に検出するメディアハブが新たなメディアハブを構成する責任を負う
という検出者優先規則(first-to-detect rule)、或るメディアハブが別のメディアハブ
を構成するという管理者からの明確な指示等)に従って、各メディアハブが他のメディア
ハブを構成することができる。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、複数のメディアハブが、新たに検出されたメディアハブ
を協調して、集中管理又は分散処理によってピアツーピアで自動的に構成することができ
る。
これらの場合に、新たなメディアハブは、複数のピアメディアハブから、自らの構成デ
ータの種々の部分を取得することができる。例えば、構成データの第1の部分が、第1の
ピアメディアハブから取得される場合があり、構成データの第2の部分が第2のピアメデ
ィアハブから取得される場合がある。新たなメディアハブは、その後、第1の部分及び第
2の部分に基づいて、完全な構成データを生成することができる。当然、上記のためには
、第1のピアメディアハブ及び第2のピアメディアハブがそれぞれ新たなメディアハブに
向けられる同じ構成データのコピー(又は少なくとも一部)を有することが必要になる。
第1のピアメディアハブ、第2のピアメディアハブ、ピアツーピア構成動作に関与する
他のピアメディアハブ、又は新たなメディアハブは、新たなメディアハブに向けられる構
成データの特定の部分をどのピアメディアハブが与えることになるかを調整する中央コン
トローラとしての役割を果たすことができる。ピアツーピアモデルでは、特定のメディア
ハブが、新たなメディアハブに構成データ(例えば、取って代わられることになるメディ
アハブの構成データ)の少なくとも一部を与えることができる。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、或るピアメディアハブデバイスが既知のピアメディアハ
ブデバイスから欠けていると判定すると、メディアハブデバイスが、第2のメディアハブ
デバイスが検出されていないことを示すアラートをリモートシステムに送信することがで
きる。リモートシステムは、オファー管理システム又は管理者デバイスを含むことができ
る。
【0015】
メディアハブは、1つ以上の専用プロセッサ、メモリ、バス、周辺装置等を備える自ら
のマザーボードを備えることができる。メディアハブは、プロセス、アプリケーション等
を実行する自らのオペレーティングシステムを有することができ、将来の機能とともに、
本明細書において記載される機能を実行することができるレーン内プラットフォームとし
ての役割を果たすことができる。メディアハブは、手動設定又は構成の必要性を低減する
ために、1つ以上の自己構成ワイヤレスデバイスを含むことができる。
【0016】
本発明の一実施形態において、メディアハブは、(店舗内)レーン内プリンタ若しくは
他のシステム構成要素に直接接続することができるか、又は、ワイヤレス接続することが
できるスタンドアローンデバイスを含むことができる。
【0017】
代替的には、メディアハブは、例えば、プリンタのような、POS(販売時点情報管理
)に位置する別のデバイスの構成要素を含むことができる。一実施形態において、例えば
、メディアハブは、プリンタ制御の構成要素を含むワイヤレスプリンタと、メディアハブ
の識別された機構及び機能を有効にする別個のコントローラ(又は他の構成要素)とを含
むワイヤレスプリンタを含むことができる。他の構成が実施される場合もある。ワイヤレ
スプリンタの1つの利点は、プリンタを店舗内サーバに接続するためのケーブルが不要で
あることである。別の利点は、本明細書において説明されるように、プリンタを自己構成
させる能力である。さらに、メディアハブは、ワイヤレスで、及び/又は遠隔操作で更新
する(例えば、新たな機能及び/又はアプリケーションを追加する)ことができる。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブ(複数の場合もある)は、小売施設内のロ
ーカルネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク、ワイヤレスネットワーク、
セルラデータネットワーク等)に結合することができる。ネットワークは、施設内の顧客
の場所を追跡することができる(例えば、顧客のデバイスの場所を追跡することによる)
。この構成の結果として、場所に基づく種々のサービスを実施することができる。
【0019】
本発明の一実施形態において、メディアハブは、オファー管理システムによって制御さ
れるか、又は、別の方法で構成されてもよい。オファー管理システムは、小売施設内のロ
ーカルネットワーク、又はエクストラネット若しくはインターネット等のより大規模のネ
ットワークのようなネットワーク接続を介して、小売施設内の種々のメディアハブに結合
することができる。
オファー管理システムは、メディアハブのインストール及び/又は構成を含む、メディ
アハブの種々の機構をサポートすることができる。一例として、オファー管理システムは
、上述したように、メディアハブが最初に電源を入れられるか、又は、ローカルネットワ
ークの圏内に入る(on-boarded to the local network)ときにメディアハブのインスト
ールを管理することができる。別の例として、オファー管理システムは、メディアハブが
電源を切られるか、又はローカルネットワークの圏外に出る(off-boarded from the loc
al network)ときに、メディアハブのうちの1つ以上のメディアハブの構成を管理するこ
とができる。
【0020】
一旦構成されると、メディアハブは、限定はしないが、小売店内のチェックアウトレー
ンにおける顧客の清算を含む、小売店内の顧客の活動に関連付けられる種々の機能を実行
するように動作することができる。メディアハブは、(下記で詳細に説明される)様々な
方法でチェックアウトレーン内の顧客を識別しようと試みることができる。メディアハブ
は、例えば、顧客に関連付けられるデジタルデバイス(例えば、スマートフォン又は他の
モバイルデバイス)の存在を検出することができる。
【0021】
一実施形態において、メディアハブデバイスは、ワイヤレス通信チャネルをスキャンし
、ワイヤレス通信チャネルを介してデバイス識別情報を通信するユーザデバイスによって
送信されるデバイス識別情報を取得することによって、複数の顧客デバイス(単数形も併
せて、本明細書を通して「ユーザデバイス」と互換的に使用される)を受動的に監視する
ことができる。そのようなユーザデバイスは、発見プロセス又はローカルネットワークロ
グインプロセスに関連付けて、自らのデバイス識別情報を通信することができる。例えば
、ユーザデバイスは、他のBluetooth(登録商標)対応デバイスから自らを発見
可能にするために、Bluetoothチャネルを介して自らのデバイス識別情報をブロ
ードキャストすることができるか、又はルータへの接続要求に関連付けて、自らのデバイ
ス識別情報をワイヤレスルータに与えることができる。
【0022】
メディアハブデバイスは、チャネル内伝送(例えば、直接Bluetooth利用ダウ
ンロード/アップロード等、ユーザデバイスがそれを通して監視された同じ通信チャネル
)を通して行うにしても、又はシフトチャネル伝送(例えば、ワイドエリア又は公衆ネッ
トワークを介して送信される電子メール又はユーザインターフェースグラフィック等、ユ
ーザデバイスがそれを通して監視されたチャネルとは異なる通信チャネル)を通して行う
にしても、そのような受動的な監視を通してユーザデバイスを識別し、ユーザデバイスに
対象メディアを与えることができる。
【0023】
メディアハブを用いて、実際の顧客の身元が不明である場合であっても、顧客を識別で
きるか、又は少なくとも、或る人を同じ顧客として認識することができる。例えば、顧客
が清算中にロイヤルティカード情報を提示し、メディアハブが顧客デバイスに関連付けら
れるデータ(例えば、デバイス識別子又は他の識別子)を識別する場合には、このデータ
は、メディアハブによってアクセス可能なデータベース内に(例えば、取引履歴情報及び
他のプロファイル情報とともに)ユーザプロファイルの一部として記憶される。
次回の訪問時に、メディアハブが顧客デバイスを検出する場合には、顧客が自らのロイ
ヤルティ番号を有しないか、又は入力しない場合であっても、顧客を識別する(そして、
ロイヤルティアカウントデータを検索する)ことができる。このようにして、対象オファ
ー及び他の顧客特有サービスが提供され得る。同様に、支払い情報、ユーザ入力識別情報
及び他の情報を関連させて、ユーザプロファイルに記憶し、同じようにして使用すること
ができる。場合によっては、顧客がロイヤルティカードを有していない(例えば、ロイヤ
ルティアカウントを申し込んでいなかった)場合であっても、メディアハブは、行われた
購入等の取引情報に関連付けて顧客デバイスのための識別情報を記憶することができる。
このようにして、メディアハブは、顧客のデバイスが以前の訪問中に検出されたときに行
われた購入に基づいて、次回の訪問時に顧客のデバイスを検出するのに基づいて、顧客へ
のオファー等のメディアを絞り込むことができる。
【0024】
ユーザデバイスとユーザとの間に発見された関連付けに基づいて、システムは、ユーザ
活動監視、メディア絞り込み、並びに店舗内伝送(例えば、取引前、取引中及び取引直後
)及び店舗外伝送(例えば、インターネット上のオンライン中)を助長する。その場合に
、メディアハブデバイスによるそのような受動的な監視を通して、ユーザのオンライン活
動及びオフライン活動(例えば、店舗内での買物)の包括的な見通しを取得し、ユーザの
オンライン及び/又はオフライン活動に基づいて、メディアを絞り込むために使用するこ
とができる。
【0025】
メディアハブデバイスが小売店のPOS端末付近、又はPOS端末とともに配置される
実施形態の場合、メディアハブデバイスは、ユーザデバイスが、(例えば、メディアハブ
デバイスに関連付けられる販売場所において)既に開始されている未決の取引に関連付け
られるか、開始されるのを待っている取引に関連付けられるかを区別できる場合がある。
例えば、第1のユーザデバイス及び第2のユーザデバイスが、ワイヤレス通信チャネルを
介して、メディアハブデバイスによって発見される場合がある。
第1のユーザデバイスは、POS端末において現在清算中である(又は清算してもらっ
ている)第1のユーザによって携帯される場合がある。第2のユーザデバイスは、清算を
待っている(例えば、清算する列に並んでいる)第2のユーザによって携帯される場合が
ある。取引が現在未決であるか、開始されるのを待っているかに応じて、異なる対象メデ
ィアを与えることができる。例えば、現在の取引における現在の商品のうちの少なくとも
幾つかを用いて、現在清算してもらっているユーザに関連付けられるユーザデバイスへの
メディアを絞り込むことができる。
【0026】
メディアハブデバイスは、種々の方法において2つのデバイスを区別することができる
。例えば、メディアハブデバイスは、信号強度指示に基づいて、2つのデバイスを区別す
ることができる。これらの場合、第1のユーザデバイスは第2のユーザデバイスより近接
している場合があり、それゆえ、より強い信号強度に関連付けられる場合がある。その場
合に、メディアハブデバイスは、第2のユーザデバイスが列に並んで待っている第2のユ
ーザによって携帯されると判定することができる。
別の例では、未決の取引が、ユーザ識別情報(例えば、ロイヤルティカード、ペイメン
トカード等)に関連付けられる場合がある。ユーザ識別情報を用いて、ユーザ識別情報に
関連付けられるデバイス識別情報を探索することができる。その場合に、ユーザ識別情報
が未決の取引において使用されているので、メディアハブデバイスは、第1のユーザデバ
イスが、未決の取引において使用されているユーザ識別情報に関連付けられると判定する
ことができる。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイスは、POS端末に関連付けられる
POSプリンタに埋め込まれているか、又はPOSプリンタを含む。メディアハブデバイ
スは、POS端末における取引が未決であると判定し、取引が未決である間に、第1のユ
ーザデバイスに対象メディアを送信することができる。このようにして、ユーザは、取引
が完了するのを待つ間に、対象メディアを受信することができる。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイスは、取引が完了したと判定するこ
とができる。例えば、メディアハブデバイスは、POS端末から取引終了信号を受信する
ことができ、及び/又は、物理的な領収書を印刷し始める指示を受信することができる。
それに応答して、メディアハブデバイスは、取引を記録する物理的な領収書を印刷するこ
とができる。その代わりに、又はそれに加えて、メディアハブデバイスは、電子領収書を
第1のユーザデバイスに送信することができる。
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイスは、取引が完了した後に、対象メ
ディアを識別することができる。例えば、対象メディアは、取引に関連付けられる商品及
び/又は他のユーザ行動に基づいて識別することができる。メディアハブデバイスは、取
引の完了時に、そのような対象メディアを送信することができる。メディアハブデバイス
は、取引を記録する電子領収書に埋め込んで、又は電子領収書に関連付けて、そのような
対象メディアを送信することができる。本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバ
イスは、対象メディアを(例えば、物理的な領収書上に)印刷することができ、対象メデ
ィアは印刷のために適切にフォーマットすることができる。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイスは、第1のユーザデバイスを識別
する識別情報に関連付けて取引情報を記憶することができる。このようにして、第1のユ
ーザデバイスに関連付けられる購入活動は、後に検索する(そして、その後に対象を絞り
込む)ために記憶することができる。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイスは、監視されるユーザデバイスを
識別する識別情報が、顧客識別情報(ロイヤルティ識別子、クレジットカード番号等)に
関連付けられるか否かを判定することができる。関連付けられる場合には、メディアハブ
デバイスは、顧客識別情報によって識別されるユーザについて知られている顧客行動情報
に基づいて、メディアを絞り込むことができる。関連付けられない場合には、メディアハ
ブデバイスは、本明細書において説明される技法に基づいて、ユーザデバイスに関連付け
られる(例えば、ユーザデバイスを携帯する)顧客を識別しようと試みることができる。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブは、顧客が所定のモバイルアプリケーショ
ン(例えば、小売業者若しくは他の実在物に関連付けられるロイヤルティアプリケーショ
ン、又は他のアプリケーション)等のクライアントアプリケーションを既にダウンロード
したか否かを判定することができる。顧客が所定のモバイルアプリケーションをまだダウ
ンロードしていないと判定される場合には、メディアハブは、アプリケーションをダウン
ロードするように顧客を動機付けることができるか、又は別の方法で催促することができ
る。
非限定的な例として、メディアハブは、取引の最後に、レーン内プリンタにPOS領収
書上にメッセージを印刷させるように、レーン内プリンタと実効的に通信することができ
る。メッセージは、ダウンロードを実行するように顧客を促すQRコード(登録商標)又
は他のメッセージを含むことができる。所望により、顧客にインセンティブを与えること
もできる。任意選択で、モバイルアプリケーションをダウンロードすると、顧客は、顧客
識別情報(例えば、ロイヤルティカード情報、モバイル番号、デバイス識別子及び/又は
他の顧客識別情報)を入力するように促される場合がある。モバイルアプリケーションを
ユーザがダウンロードしたことを検出すると、ユーザプロファイルをアップデートするこ
とができる。ステータスインジケータは、メディアハブが本明細書において説明されるよ
うに既知の顧客のモバイルデバイスと直接通信できるようにするために、次回の訪問中に
使用される場合がある。一例として、メディアハブを用いて、顧客デバイスの存在を検出
し、ユーザ又はデバイス識別データ(又は他の識別子)を読み出し、その識別データを予
め記憶された情報と比較し、顧客及び/又は顧客関連情報を識別することができる。
【0032】
本発明の一実施形態によれば、ユーザが勧誘に応じて、クライアントアプリケーション
をインストールするか否かにかかわらず、メディアハブデバイスは、監視されたそのデバ
イスのデバイス識別情報に関連付けて、未決の取引に関連する取引情報を記憶することが
できる。このようにして、クライアントアプリケーションをダウンロードしないユーザに
関する顧客行動を、受動的に監視されるデバイス識別情報に基づいて依然として監視する
ことができる(配置される場所にユーザがいるときに、顧客が関連付けられるユーザデバ
イスを携帯していると仮定する)。
【0033】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイスは、顧客識別情報を取得すること
ができる。例えば、顧客識別情報は、メディアハブデバイスが通信可能に(有線接続又は
ワイヤレス接続を介して)結合されるPOS端末においてスキャンされるか、又は別の方
法で読み出されてもよい。メディアハブデバイスは、デバイス識別情報に関連付けて顧客
識別情報を記憶することができる。このようにして、受動的に監視されるデバイス識別情
報に基づいて、次回の訪問中にユーザの身元を判定することができる(ここでも、配置さ
れる場所にユーザがいるときに、顧客が関連付けられるユーザデバイスを携帯していると
仮定する)。したがって、ユーザが顧客識別情報又は他の識別手段をまだ与えていなかっ
た場合であっても、配置される場所内にユーザが位置すると、みなすことができる。
【0034】
本発明の一実施形態によれば、ユーザデバイスと顧客識別情報との間の関連付けは、オ
ファー管理システムに送信することができる。オファー管理システムは、ユーザデバイス
を用いてユーザのオンライン活動(例えば、オンライン購入又はインターネット履歴等、
配置される場所にいない間の活動)を監視することができ、顧客識別情報に関連付けて、
そのようなオンライン活動を記憶することができる。
顧客識別情報は、任意の個人識別情報を保護するために必要に応じて(要求される程度
まで、及び/又はシステムがそのような情報を使用するために、ユーザがオプトインして
いない限り)匿名化されてもよい。このようにして、特定の場所に配置されたメディアハ
ブデバイスによって受動的に監視されるユーザデバイスに基づいて、ユーザのオンライン
及びオフラインの両方の活動をシステムによって監視することができる。
本明細書において説明される種々の対象メディアは、オンライン活動(本明細書におい
て使用されるときに、「活動」という用語は、全体を通して、「行動」と互換的に使用す
ることができる)及び/又はオフライン活動に基づいて識別できることに留意されたい。
さらに、そのような対象メディアは、ユーザが販売場所の列に並んで取引が開始される
のを待っている間に、取引中に、取引の完了時に、ユーザがオンライン中に、又は配置さ
れる場所にユーザがいない間に、ユーザに提供される場合がある。
【0035】
さらに、メディアハブは、顧客デバイスにオファーを直接送信するために使用されても
よい。この措置は、領収書上にオファーを印刷する代わりに(又はそれに加えて)行うこ
とができる。メディアハブは、清算時にレーン内でオファーの決定を行い、送達するよう
に構成することができる。これは、リモートオファー管理システム(多くの場合に、第三
者の管理下にある)、又はチェックアウトレーンから離れて位置する店舗内サーバによっ
てオファーが作成され、管理される数多くのシステムより優れた大きな利点である。メデ
ィアハブは、POS端末にアクセスし、及び/又は、POS端末からデータを受信するこ
とができる(例えば、顧客が購入しつつある商品に関するリアルタイムデータを取得する
ため)。また、メディアハブは、リモートオファー管理システムから(バッチ処理で、及
び/又はリアルタイムに)、及び/又は店舗内サーバから情報を受信することもできる。
この情報は、印刷された領収書を介して、顧客デバイスへの直接通信を介して、又はその
両方を介して、顧客に送達することができる対象オファーをリアルタイムに生成するため
に使用され得る。
【0036】
本発明の別の利点は、電子メールを使用することなく、メディアハブが顧客デバイスに
直接(例えば、テキストメッセージ、BLE又他のメッセージングプロトコルを介して)
領収書を送信できることである。これは、対象とするマーケティング、キーワード広告又
は他の目的のために、第三者の電子メールサービスプロバイダが領収書の内容を決定する
能力を回避するという点で有益である。
【0037】
本明細書において開示されるシステム及び/又は方法のこれらの及び他の目的、特徴及
び特性、並びに構造の関連する要素の動作及び機能の方法、並びに部品の組み合わせ及び
製造の経済性は、添付の図面を参照しながら、以下の説明を検討すると更に明らかになり
、全ての図面が本明細書の一部を形成し、種々の図において同様の参照符号は対応する部
品を示す。
しかしながら、図面は例示し、説明することのみを目的としており、本発明の限界を規
定することは意図していないことは、明確に理解される。本明細書及び特許請求の範囲に
おいて使用されるときに、単数形の「1つの("a", "an")」及び「その、前記(the)」
は、文脈において明確に別段の指示がない限り、複数の指示物を含む。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1A】本発明の形態による、モバイルマーケティング環境の例示的な図である。
【
図1B】本発明の形態による、モバイルマーケティング環境の例示的な図である。
【
図1C】本発明の形態による、モバイルマーケティング環境の例示的な図である。
【
図2】本発明の一実施形態による、オファー管理システムの例示的な図である。
【
図3】本発明の一実施形態による、メディアハブの例示的な図である。
【
図4A】本発明の一実施形態による、メディアハブをインストールするための処理動作の例示的なフローチャートである。
【
図4B】本発明の一実施形態による、メディアハブをインストールするプロセスの例示的な図である。
【
図5】本発明の一実施形態による、機能不全のメディアハブからの回復のための処理動作の例示的なフローチャートである。
【
図6】本発明の一実施形態による、複数の顧客デバイスからのデータの解析を通して顧客を識別するための処理動作の例示的なフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態による、メディアハブへの近接及び顧客行動に基づいて、顧客デバイス上のモバイルアプリケーションにオファーを与えるための処理動作の例示的なフローチャートである。
【
図8】本発明の一実施形態による、顧客行動に基づいて、顧客を特定の販売チャネルに誘導するための処理動作の例示的なフローチャートである。
【
図9A】本発明の一実施形態による、メディアハブに隣接する顧客デバイス上のセキュアモバイルアプリケーションに購入データを与えるための処理動作の例示的なフローチャートである。
【
図9B】本発明の一実施形態による、メディアハブに隣接する顧客デバイス上のセキュアモバイルアプリケーションにオファーを与えるプロセスの例示的な図である。
【
図10】本発明の一実施形態による、コンピュータシステムの例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明は、包括的には、本明細書において更に詳細に説明されるように、小売チェック
アウトレーン(又は他の小売施設の場所)内にある顧客のモバイルデバイス、並びに他の
システム構成要素と直接又は間接的に(有線通信又はワイヤレス通信を介して)通信する
ために、ワイヤレス接続性を有するプリンタ又は他のデバイスを含む、ワイヤレスPOS
(Point of Sale)インタラクション管理システム及び方法に関連する。
【0040】
[例示的なシステムアーキテクチャ]
図1A~
図1Cは、本発明の形態による、モバイルマーケティング環境の例示的な図で
ある。種々の構成において種々のシステム構成要素を含む例示的な図は例示にすぎず、決
して限定すると、みなされるべきではない。当業者によって理解されるように、他のシス
テム構成が使用される場合もある。
【0041】
図1Aを参照すると、モバイルマーケティング環境100Aは、第1の顧客105、第
2の顧客110、レジ係115及び管理者120等の複数の人々を含む場合がある。モバ
イルマーケティング環境100Aは、第1の顧客デバイス125、第2の顧客デバイス1
30、POS端末(複数の場合もある)135、1つ以上のメディアハブ140、管理者
デバイス145、コンピュータネットワーク150、販売管理システム155及びオファ
ー管理システム160を含み、複数のデバイスを更に含む場合がある。モバイルマーケテ
ィング環境100Aは、施設170及び列(又はチェックアウトレーン)175を更に含
む場合がある。
【0042】
施設170は、任意の物理的な施設に対応することができる。幾つかの実施形態におい
て、施設170は、食料雑貨店、ドラッグストア、衣料品店、スーパーマーケット、大規
模小売店、惣菜販売店等の店舗に対応する。また、施設170は、イベントセンター、ス
タジアム、空港、鉄道駅等の一部に対応することもできる。施設170は、例えば、第1
の顧客105、第2の顧客110、レジ係115、管理者120、第1の顧客デバイス1
25、第2の顧客デバイス130、POS端末135、メディアハブ140、及び管理者
デバイス145を含むことができる。1つの非限定的な実施形態では、販売管理システム
155及び/又はオファー管理システム160は、施設170から離れて位置することが
できる。当然、システム構成要素のそれぞれの数及び場所は、異なる実施形態では異なる
場合がある。
【0043】
図1Aは、例示するのを容易にするために、POS端末135及びメディアハブ140
とともに、単一の列(又はチェックアウトレーン)175のみを示す。施設170は、そ
れぞれが自らのPOS端末135、メディアハブ140及びレジ係115を有する任意の
数の列(又はチェックアウトレーン)175を備えることができることは理解されたい。
POS端末135は、人によって管理される必要はなく、セルフサービスによる(又は自
動化された)清算を可能にする端末を備えることもできることを更に理解されたい。
【0044】
第1の顧客105としては、施設170内の第1の人を含むことができる。第1の顧客
105は、列175に沿った第1の場所に(例えば、列の先頭に)位置することができる
。また、第1の顧客105は、POS端末135から第1の距離に存在することもできる
。より詳細には、第1の顧客105は、施設170内で販売されている1つ以上の商品の
代金を支払うために、POS端末135の十分近くに存在することができる。例えば、第
1の顧客105は、POS端末135に現金を渡し、クレジット及び/又は他のペイメン
トカードを提示し、及び/又は、モバイルペイメントを提示するためにPOS端末135
の十分近くに(例えば、POS端末135の近距離無線通信(NFC)チップ付近に)存
在することができる。
【0045】
第2の顧客110としては、施設170内の第2の人を含むことができる。第2の顧客
110は、列175に沿った第2の場所(例えば、列の先頭以外の場所)に位置すること
ができる。第2の顧客110は、POS端末135から第2の距離に位置することができ
る。一例として、第2の顧客110は、POS端末135から、第2の顧客デバイス13
0が本明細書において説明される技法を用いてメディアハブ140と通信するのに十分で
ある距離に位置することができる。
第2の顧客110は、必要はないが、POS端末135に現金を渡し、クレジット及び
/又は他のペイメントカードを提示し、及び/又は、モバイルペイメントを提示するため
にPOS端末135の十分近くに存在することができる。第2の顧客110と第1の顧客
105との間の間隔は、任意の都合の良い距離を含むことができる。
幾つかの実施形態において、第2の顧客110は、幾つかのスーパーマーケット又はド
ラッグストアの列において一般的な場合があるように、数(例えば、1~5)フィート程
度の短い距離だけ、第1の顧客105から間隔を置くことができる。種々の実施形態にお
いて、第2の顧客110は、数多くの衣料品店、又は第1の顧客105が購入している場
合がある特定の商品についてのプライバシーが第1の顧客105に提供される店舗(例え
ば、幾つかのドラッグストア)の列において一般的な場合があるように、第1の顧客10
5から数ヤード以上だけ間隔を置くことができる。
【0046】
レジ係115は、POS端末135を管理する人を含むことができる。レジ係115は
、施設170の従業員、請負業者、関連会社員等を含むことができる。
図1Aではレジ係
115を人として示すが、種々の実施形態がPOS端末135を管理する人を含む必要は
ないことに留意されたい。より具体的には、上述したように、そして、本明細書において
更に論じられるように、POS端末135は、人によって管理される必要はなく、むしろ
、人が介在することなく、商品の購入を助長する自動化された端末を含むことができる。
【0047】
管理者120は、管理者デバイス145を管理する人を含むことができる。管理者12
0は、施設170の、又は施設170を所有する、管理する等の団体の従業員、請負業者
、関連会社員等を含むことができる。幾つかの実施形態において、管理者120は、ネッ
トワーク管理担当者、セキュリティ管理担当者、マーケティング担当者等を含む。
図1Aは、管理者120を施設170内に位置するものとして示すが、種々の実施形態
において、管理者120は、施設170外に位置する場合があることに留意されたい。例
えば、管理者120は、コンピュータネットワーク150を通して、施設170内のデバ
イス(例えば、メディアハブ140、管理者デバイス145等)に接続される遠隔地に位
置する場合がある。
図1Aは、単一の管理者120を示しているが、構成要員として、その120は、管理
者デバイス145を管理する複数の個人及び/又はグループを表す場合があることに更に
留意されたい。さらに、管理者120は、システムの運用に不可欠でない場合があり、そ
れゆえ、仮にいたとしても、選択的な状況において(例えば、設備配置、保守管理等のた
めに)のみ存在する場合がある。
【0048】
第1の顧客デバイス125は、第1の顧客105に関連付けられる1つ以上のデジタル
デバイスを含むことができる。幾つかの実施形態において、第1の顧客デバイス125は
、
図10に示されるコンピュータシステム1000等のコンピュータシステムのように、
メモリ及び少なくとも1つのプロセッサ等の構成要素を含む。第1の顧客デバイス125
は、例えば、モバイル電話、タブレットコンピューティングデバイス、又は他のモバイル
コンピューティングデバイスのうちの1つ以上を含むことができる。幾つかの実施形態に
おいて、第1の顧客デバイス125は、POS端末135への支払い(例えば、モバイル
ペイメント)を助長するように構成することができる。
また、第1の顧客デバイス125は、位置決めハードウェア(グローバルポジショニン
グシステム(GPS)回路、Bluetooth Low Energy(BLE)回路
、ワイヤレスネットワーク三角測量回路等)、及び/又はメディアハブ140及び/又は
施設170内の他のデバイスによって第1の顧客デバイス125の場所を特定できるよう
にするソフトウェアを含むように構成することができる。第1の顧客デバイス125は、
更に、モバイルアプリケーション(例えば、マーケティング担当者及び/又は小売商によ
ってサポートされるモバイルアプリケーション)等のアプリケーションをサポートするこ
とができる。
幾つかの実施形態において、第1の顧客デバイス125は、バーコード、クイックレス
ポンス(QR)コード等をスキャンできるようにするハードウェア及び/又はソフトウェ
アを含む。
【0049】
第2の顧客デバイス130は、第2の顧客110に関連付けられる1つ以上のデジタル
デバイスを含むことができる。第2の顧客デバイス130は、
図10に示されるコンピュ
ータシステム1000等のコンピュータシステムの、メモリ及び少なくとも1つのプロセ
ッサ等の構成要素を含むことができる。第2の顧客デバイス130は、モバイル電話、タ
ブレットコンピューティングデバイス、ラップトップコンピュータ、又は、他のモバイル
コンピューティングデバイスのうちの1つ以上を含むことができる。第2の顧客デバイス
130は、メディアハブ140及び/又は施設170内の他のデバイスによって第2の顧
客デバイス130の場所を特定できるようにする位置決めハードウェア及び/又はソフト
ウェアを更に含むことができる。第2の顧客デバイス130は、更に、モバイルアプリケ
ーション等のアプリケーションをサポートすることができ、及び/又はバーコード、クイ
ックレスポンス(QR)コード等をスキャンできるようにするハードウェア及び/又はソ
フトウェアを含むことができる。
【0050】
第2の顧客デバイス130は、ピアツーピア接続又は他の接続を用いて、メディアハブ
140に結合することができる。例えば、本明細書において更に論じられるように、第2
の顧客デバイス130は、メディアハブ140に施設170内の第2の顧客デバイス13
0の場所を与えるBLE接続を介してメディアハブ140に結合することができる。
【0051】
POS端末135は、施設170内の商品の支払いを助長するように構成される1つ以
上のデジタルデバイスを含むことができる。POS端末135は、
図10に示されるコン
ピュータシステム1000等のコンピュータシステムのように、メモリ及び少なくとも1
つのプロセッサ等の構成要素を含むことができる。POS端末135は、モバイル電話、
タブレットコンピューティングデバイス、ラップトップコンピュータ、デスクトップコン
ピュータ、サーバ又はその何らかの組み合わせのうちの1つ以上を更に含むことができる
。POS端末135は、顧客が購入している商品の現金、クレジット及び/又は他のペイ
メントカード、及び/又はモバイルペイメントを受領するレジスタを含むことができる。
POS端末135は、コンピュータネットワーク150に結合することができる。
本明細書において更に論じられるように、POS端末135は、コンピュータネットワ
ーク150を介して、メディアハブ140に情報を与え、メディアハブ140から情報を
受信することができる。同じく本明細書において更に論じられるように、POS端末13
5は、販売管理システム155によってサポートされる場合がある。種々の実施形態にお
いて、各POS端末135は、施設170内の対応するチェックアウトレーンの出口に配
置されてもよい。
【0052】
本発明の一実施形態によれば、上述したように、メディアハブ140は、(店舗内)レ
ーン内プリンタ又は他のシステム構成要素に、直接又はワイヤレスで接続することができ
るスタンドアローンデバイスを含むことができる。
【0053】
代替的には、メディアハブ140は、例えば、プリンタ等、POSに位置する別のデバ
イスの構成要素を含むことができる。メディアハブ140は、例えば、プリンタ制御の構
成要素と、メディアハブの特定された機構及び機能を有効にする別個のコントローラ(又
は他の構成要素)とを含むワイヤレスプリンタを含むことができる。ワイヤレスプリンタ
の1つの利点は、プリンタを店舗内サーバに接続するためのケーブルが不要であることで
ある。別の利点は、本明細書において説明されるように、プリンタを自己構成させる能力
である。さらに、メディアハブは、ワイヤレスで、及び/又は遠隔操作で更新する(例え
ば、新たな機能及び/又はアプリケーションを追加する)ことができる。
【0054】
メディアハブ140は、
図10に示されるコンピュータシステム1000等のコンピュ
ータシステムのように、メモリ及び少なくとも1つのプロセッサ等の構成要素を含むこと
ができる。幾つかの実施形態において、メディアハブ140は、ドッキングステーション
、記憶装置(例えば、フラッシュドライブ又は他のメモリドライブ)、ネットワークカー
ド(例えば、イーサネット(登録商標)及び/又はスマートネットワークカード)等を更
に含むことができる。
【0055】
幾つかの実施形態において、メディアハブ140は、その上に組み込まれた、メモリ及
び少なくとも1つのプロセッサを有するマザーボードを備えることができる。メディアハ
ブ140のマザーボードは、コンピュータネットワーク150及び/又は施設170内の
他のデバイスへの接続をサポートするネットワークアクセスハードウェアを更に含むこと
ができる。例えば、幾つかの実施形態において、メディアハブ140のマザーボードは、
ワイヤレスネットワーク接続(例えば、802.11WiFi接続、セルラデータ接続等
)及び/又は有線ネットワーク接続(例えば、イーサネット接続、DSL接続等)をサポ
ートするハードウェアを含むことができる。
ワイヤレスネットワーク接続及び/又は有線ネットワーク接続は、POS端末135又
は他のシステム構成要素との間でデータの送受信をできるようになる場合がある。
【0056】
種々の実施形態において、メディアハブ140のマザーボードは、1つ以上の顧客デバ
イス(例えば第1の顧客デバイス125及び/又は第2の顧客デバイス130)へのBL
E及び/又は802.11WiFi接続をサポートするハードウェアを含むことができる
。
BLE及び/又は802.11WiFi接続は、本明細書において説明される技法を用
いて、顧客デバイスの場所を特定するのを助けることができる。種々の実施形態において
、メディアハブ140のマザーボードは、クーポン、バーコード、QRコード等を印刷す
るために使用することができるプリンタ等、周辺構成要素を更に含むことができる。
【0057】
幾つかの実施形態において、上述したように、複数のメディアハブ140が施設170
内の異なる場所に位置することができる。一例として、幾つかの実施形態において、複数
のメディアハブ140のそれぞれが、複数のPOS端末135のそれぞれの近くに位置す
る場合がある。複数のメディアハブ140のそれぞれが、複数のPOS端末135のそれ
ぞれに関連付けられる場合がある。例示的な関連付けは、一対一の関連付け、及びメディ
アハブ140のうちの1つが複数のPOS端末135に関連付けられる関連付けを含む。
図3は、メディアハブデバイス140を更に詳細に示す。他の構成が実施される場合もあ
る。
【0058】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブ140は、施設170内の顧客デバイスに
対象メディアを提供するように構成することができる。対象メディアは、「対象オファー
」を含むことができ、対象オファーは、顧客の行動、活動履歴若しくは現在の活動、及び
/又は顧客に関連する他の要因に基づく、特定の顧客に対象を絞った商品及び/又はサー
ビスを購入することへの任意の提案又は勧誘を指す場合がある。メディアハブ140から
の対象オファーに関連付けられる商品及び/又はサービスは、施設170内に位置する場
合も、位置しない場合もある。
さらに、メディアハブ140からの対象オファーに関連付けられる商品及び/又はサー
ビスは、施設170を管理する小売商によって販売される場合も、販売されない場合もあ
る。対象オファーの例は、コンピュータネットワーク150を介して顧客デバイスに(例
えば、顧客デバイス上のモバイルアプリケーションに)提供される広告、クーポン、勧誘
、提案等を含む。
【0059】
管理者デバイス145は、管理者120がメディアハブ140を制御できるように構成
される1つ以上のデジタルデバイスを含むことができる。管理者デバイス145は、
図1
0に示されるコンピュータシステム1000等のコンピュータシステムのように、メモリ
及び少なくとも1つのプロセッサ等の構成要素を含むことができる。管理者デバイス14
5は、ネットワーク接続電話、タブレットコンピューティングデバイス、ラップトップコ
ンピュータ、デスクトップコンピュータ、サーバ、又は、その何らかの組み合わせのうち
の1つ以上を更に含むことができる。種々の実施形態において、管理者デバイス145に
よって、管理者120は、メディアハブ140の事例をインストールできるようになり、
メディアハブ140の事例を構成できるようになり、メディアハブ140からの対象オフ
ァーに関連するオファー及び/又は対象情報を識別できるようになる。管理者デバイス1
45は、本明細書において更に説明されるように、オファー管理システム160によって
サポートされる場合がある。
【0060】
コンピュータネットワーク150は、任意のコンピュータネットワークを含むことがで
きる。コンピュータネットワーク150は、インターネットのような互いに結合される幾
つかのコンピュータシステムを含むネットワーク接続システムを含むことができる。「イ
ンターネット」という用語は、本明細書において使用されるときに、TCP/IPプロト
コル等の幾つかの特定のプロトコル、そして場合によっては、ワールドワイドウェブ(ウ
ェブ)を構成するハイパーテキストマークアップ言語(HTML)ドキュメントのための
ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)等の他のプロトコルを使用するネットワー
クのネットワークを指している。
インターネット「上にある」と言われるコンテンツサーバによって、多くの場合にコン
テンツが提供される。ウェブサーバは、1つのタイプのコンテンツサーバであり、通常、
サーバコンピュータシステムとして動作する少なくとも1つのコンピュータシステムであ
り、ウェブのプロトコルを用いて動作するように構成され、インターネットに結合される
。インターネットの物理的接続、インターネットのプロトコル、ウェブのプロトコル及び
通信手順は、当業者によく知られている。種々の実施形態において、コンピュータネット
ワーク150は、単一のコンピュータの構成要素を互いに結合するバスのようなコンピュ
ータ可読媒体として実現することができる。例示のために、コンピュータネットワーク1
50は、大まかに、関連する文脈から理解されるように、
図1の例において示される構成
要素の最低限の結合から、インターネットのあらゆる構成要素及びインターネットに結合
されるネットワークまでのあらゆるものを含むものと仮定される。
【0061】
種々の実施形態において、コンピュータネットワーク150は、イーサネット、802
.11、マイクロ波アクセス用世界規模相互運用(WiMAX)、3G、4G、CDMA
、GSM(登録商標)、LTE、デジタル加入者線(DSL)等の技術を含むことができ
る。コンピュータネットワーク150は、マルチプロトコルラベルスイッチング(MPL
S)、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)、ユーザデータ
グラムプロトコル(UDP)、HTTP、簡易メール転送プロトコル(SMTP)、ファ
イル転送プロトコル(FTP)等のネットワーキングプロトコルを更に含むことができる
。コンピュータネットワーク150を介して交換されるデータは、HTML及び拡張マー
クアップ言語(XML)を含む、技術及び/又はフォーマットを用いて表すことができる
。
さらに、全ての又は幾つかのリンクは、セキュアソケットレイヤ(SSL)、トランス
ポートレイヤセキュリティ(TLS)及びインターネットプロトコルセキュリティ(IP
sec)等の従来の暗号化技術を用いて暗号化することができる。幾つかの実施形態にお
いて、コンピュータネットワーク150は安全な部分を含む。コンピュータネットワーク
150の安全な部分は、組織によって管理されるネットワーク接続リソース、特定のゲー
トウェイ/ルータ/スイッチの背後に存在するネットワーク接続リソース、特定のインタ
ーネットドメイン名に関連付けられるネットワーク接続リソース、及び/又は共通の情報
技術(「IT」)ユニットによって管理されるネットワーク接続リソースに対応すること
ができる。
【0062】
販売管理システム155は、POS端末135をサポートするように構成される1つ以
上のデジタルデバイスを含むことができる。販売管理システム155は、
図10に示され
るコンピュータシステム1000等のコンピュータシステムのように、メモリ及び少なく
とも1つのプロセッサ等の構成要素を含むことができる。販売管理システム155は、1
つ以上のサーバ(例えば、専用サーバ、共有サーバ、分散サーバ等)を更に含むことがで
きる。種々の実施形態において、販売管理システム155は、POS端末135に、施設
170内の商品に関連する量、価格及び他の情報を与える。
また、販売管理システム155は、POS端末135において購入された商品の支払い
をサポートすることができる。販売管理システム155は、コンピュータネットワーク1
50に結合することができる。種々の実施形態において、販売管理システム155は、購
入に関連する情報(例えば、購入の領収書)を顧客デバイス(複数の場合もある)に与え
ることができる。例えば、幾つかの実施形態において、販売管理システム155は、PO
S端末135において行われた購入に関連する領収書を、顧客デバイス上のモバイルアプ
リケーションに与えることができる。
【0063】
オファー管理システム160は、メディアハブ140をサポートするように構成される
1つ以上のデジタルデバイスを含むことができる。オファー管理システム160は、
図1
0に示されるコンピュータシステム1000等のコンピュータシステムのように、メモリ
及び少なくとも1つのプロセッサ等の構成要素を含むことができる。オファー管理システ
ム160は、1つ以上のサーバ(例えば、専用サーバ、共有サーバ、分散サーバ等)を更
に含むことができる。
図2は、オファー管理システム160を更に詳細に示す。
【0064】
図1Aは、メディアハブ140及びオファー管理システム160を互いに別々に示すが
、種々の実施形態において、メディアハブ140及びオファー管理システム160の機能
は単一のデバイスの中に組み込むことができることに留意されたい。単一のデバイスは、
施設170内に位置することができるか、又はコンピュータネットワーク150を介して
施設170内のデバイスに結合することができる。
さらに、別の実施形態において、メディアハブ140は、オファー管理システム160
の機能のうちの幾つかのプログラムが組み込まれている場合があり、その逆もある。これ
に関連して、本明細書においてメディアハブ140及びオファー管理システム160に属
すると考えられる機能(例えば、リモートデバイス自己構成、ピア構成管理、モバイルデ
バイス識別システム及びクロスチャネルショッパターゲッティングシステム(cross-chan
nel shopper targeting system))は限定するものではなく、それぞれが他方に属すると
考えられる機能、又は他のシステム構成要素に属すると考えられる機能のうちの幾つか又
は全てのプログラムが組み込まれている場合があることは理解されよう。
【0065】
モバイルマーケティング環境100Aのシステム構成要素の1つ以上が、第1の顧客デ
バイス125及び/又は第2の顧客デバイス130に対象オファーを与えるように動作す
ることができる。幾つかの実施形態において、管理者120は、POS端末135付近に
おいて、メディアハブ140を開梱し、及び/又はメディアハブ140を配置することが
できる。管理者120は、コンピュータネットワーク150にアクセスするようにメディ
アハブ140を構成することができる。コンピュータネットワーク150にアクセスする
ように構成されると、メディアハブ140は、オファー管理システム160に接続するこ
とができ、メディアハブ140のためのインストール及び構成データを提供するようにオ
ファー管理システム160に要求することができる。
【0066】
幾つかの実施形態において、オファー管理システム160は、メディアハブ140から
、デバイス情報(シリアル番号、媒体アクセス制御(MAC)アドレス、インターネット
プロトコル(IP)アドレス等)を取得する。オファー管理システム160は、後に使用
するために、及び/又は運用のためにデバイス情報を記憶することができる。
オファー管理システム160は、更に、施設170内のメディアハブ140のそれぞれ
の場所を指定するように、管理者120に要求することができる。種々の実施形態におい
て、管理者120は、例えば、メディアハブ140付近のPOS端末135のレーン番号
、物理的座標、識別子等を指定することができる。オファー管理システム160は、メデ
ィアハブ140のデバイス情報及び/又は場所を登録することができる。オファー管理シ
ステム160は、更に、対象オファー、構成及び/又は監視されるべき顧客行動に関連す
る情報を記憶するデータストアをメディアハブ140に与えることができる。
【0067】
本発明の一実施形態によれば、オファー管理システム160は、更に、メディアハブ1
40の論理グループを作成することができる。論理グループは、メディアハブ140を種
々のトポロジ、例えば、スタートポロジ、マスタ-スレーブトポロジ等にアレンジしても
よい。各論理グループは、施設170内の顧客デバイスに対象オファーを与えることがで
きる。デバイスの論理グループは、ネットワークアドレス及び/又はサブネットの一部等
の属性を共有することができる。
幾つかの実施形態において、デバイスの論理グループは、顧客デバイス(例えば、第1
の顧客デバイス125及び第2の顧客デバイス130)及び/又は管理者デバイス145
のグループを識別する名前を有する。幾つかの実施形態において、論理グループ内のメデ
ィアハブ140のうちの1つが故障すると、メディアハブ140の他のメディアハブは、
故障したメディアハブ140がそれまで通信していた顧客デバイスと通信し続けることが
できる。
【0068】
一旦構成されると、メディアハブ140は、第1の顧客デバイス125及び/又は第2
の顧客デバイス130の属性(場所、デバイス識別子等)を監視することができる。幾つ
かの実施形態において、顧客が、商品を購入するために施設170内で列に並ぶ。一例と
して、第1の顧客105及び第2の顧客110が列175に入ることができる。本明細書
において言及されたように、第1の顧客105と第2の顧客110との間の間隔は、施設
170のレイアウトによって決まる場合があり、購入に関する第1の顧客105のプライ
バシーをあまり確保しない施設内では数フィートであり、購入に関する第1の顧客105
の高いプライバシーを確保する施設内では数ヤードに及ぶ可能性がある。
【0069】
一実施形態において、オファー管理システム160は、顧客デバイスのそれぞれの特性
に基づいて、特定の顧客を認識することができる。一例として、オファー管理システム1
60は、顧客デバイスのグループが施設内を一緒に移動していると認識する場合がある。
オファー管理システム160は、それらの顧客デバイスのためのデバイス識別子を取得す
るようにメディアハブ140に指示することができる。オファー管理システム160は、
更に、それらの顧客デバイスのうちの1つが既知の顧客に関連付けられるか否かを評価す
ることができる。関連付けられる場合には、オファー管理システム160は、幾つかの実
施形態において、それらのデバイスの全てを既知の顧客に関連付けることができ、それに
より、それらの顧客デバイスの全てを使用する既知の顧客への対象オファーを絞り込むこ
とができる。
【0070】
幾つかの実施形態において、オファー管理システム160は、新たな顧客を対象オファ
ーのための対象に登録するようにメディアハブ140を構成することができる。より具体
的には、オファー管理システム160は、顧客及び/又は顧客デバイスの属性がこれまで
に受信されていないと判定することができる。それらの状況において、オファー管理シス
テム160は、未知の顧客(複数の場合もある)に提供するために、バーコード、QRコ
ード等を印刷するようにメディアハブ140に指示することができる。
一例として、バーコード、QRコード等は、POS端末135によって印刷される紙の
領収書とともに印刷される。スキャンされると、バーコード、QRコード等は、未知の顧
客をオファー管理システム160によって管理されるモバイルアプリケーションに誘導す
ることができる。モバイルアプリケーションは、オファー管理システム160で登録する
ように未知の顧客に指示することができる。紙のバーコード、QRコード等の例は例示に
すぎないこと、及び種々の実施形態において、オファー管理システム160は、オファー
管理システム160で登録するように、未知の顧客に電子的なリンクを(例えば、テキス
トメッセージを通して、又はモバイルアプリケーションにおいて)与えることに留意され
たい。
【0071】
メディアハブ140は、顧客に特定の対象オファーを与えることができる。言及された
ように、顧客の場所及び/又は顧客の過去の行動(過去の購入、過去の履歴等)に基づい
て、顧客への対象オファーを絞り込むことができる。幾つかの実施形態において、メディ
アハブ140は、顧客デバイス(例えば、第1の顧客デバイス125及び/又は第2の顧
客デバイス130)上のモバイルアプリケーションとのインターフェースを構成し、モバ
イルアプリケーションにおいて対象オファーを提示する。メディアハブ140(及び/又
はオファー管理システム160)は、購入に関連する領収書を顧客デバイス上のモバイル
アプリケーションに送るように販売管理システム155に更に指示することができる。領
収書をモバイルアプリケーションに送る利点は、アカウントホルダの電子メールを巡回す
る電子メールプロバイダ等の第三者から、領収書の安全を確実にすることを含む。
【0072】
本発明の一実施形態によれば、
図1Bのモバイルマーケティング環境100Bは、レジ
係115と、管理者120と、メディアハブデバイス140と、管理者デバイス145と
、コンピュータネットワーク150と、オファー管理システム160とを含む。この実施
形態において、メディアハブデバイス140は、専用オファープラットフォームモジュー
ル141を含むことができ、そのモジュールは更に専用オファープラットフォームアプリ
ケーション142を含むことができる。専用オファープラットフォームモジュール141
は、別のマザーボード上のメディアハブデバイス140をサポートするために必要とされ
る、オペレーティングシステム、ドライバ等を含むことができる。専用オファープラット
フォームアプリケーション142は、本明細書において説明される機能を実行するアプリ
ケーション、プロセス等を含むことができる。管理者デバイス145は、管理者120が
本明細書において説明される措置を講じることができるブラウザ146を含むことができ
る。
【0073】
オファー管理システム160は、小売業者ウェブサイトモジュール161と、第1のウ
ェブサービスモジュール162と、第2のウェブサービスモジュール163と、新店舗設
定データストア164と、既存店舗データベース165とを含むことができる。第1のウ
ェブサービスモジュール162によって、専用オファーサポートサービスのために新店舗
を設定できるようになる場合がある。第1のウェブサービスモジュール162は、新店舗
設定データストア164に関連データを記憶し、及び/又は収集することができる。第2
のウェブサービスモジュール163によって、既に登録されている店舗が専用オファーサ
ポートサービスを使用できるようになる場合がある。第2のウェブサービスモジュール1
63は、既存店舗データベース165内に関連データを記憶し、及び/又は収集すること
ができる。
【0074】
図1Cは、モバイルマーケティング環境100Cの例示的な図であり、モバイルマーケ
ティング環境100Cは、小売業者105cと、製造業者110cと、クラウドサービス
プロバイダ115cと、電子メールサービスプロバイダ120cとを含むことができる。
種々の実施形態において、モバイルマーケティング環境100Cの要素は、顧客に対象オ
ファーを提供するように動作することができる。
【0075】
[オファー管理システム]
図2は、オファー管理システム160の例示的な図である。上述したように、種々の実
施形態において、オファー管理システム160及びメディアハブ140の機能は、単一の
デバイスの中に組み込むことができる。
さらに、別の実施形態において、オファー管理システム160は、メディアハブ140
の機能のうちの幾つかのプログラムが組み込まれている場合があり、その逆もある。これ
に関連して、本明細書においてオファー管理システム160及びメディアハブ140に属
すると考えられる機能は限定するものではなく、それぞれが他方に属すると考えられる機
能、又は他のシステム構成要素に属すると考えられる機能のうちの幾つか又は全てのプロ
グラムが組み込まれている場合があることは理解されよう。
【0076】
図2の非限定的な図において、オファー管理システム160は、インストール管理エン
ジン205、オファーデバイス構成エンジン210、顧客識別管理エンジン215、モバ
イルアプリケーション管理エンジン220、オファーデバイス構成データストア225、
顧客識別データストア230、リモートオファーデータストア235及び/又は他の構成
要素を含む。
【0077】
インストール管理エンジン205は、メディアハブ140に関連するインストール設定
を与えるように構成することができる。より具体的には、インストール管理エンジン20
5は、設置されることになる新たなメディアハブ140の特性(デバイス識別子、レーン
番号のような場所等)を識別するように構成することができる。
幾つかの実施形態において、インストール管理エンジン205は、メディアハブ140
の1つを設置することによって、管理者120を導くユーザインターフェース要素(例え
ば、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)要素)を管理者デバイス145に提
供する。
インストール管理エンジン205は、更に、メディアハブ140の識別された特性の一
部を構成データとしてオファーデバイス構成データストア225内に記憶することができ
る。幾つかの実施形態において、インストール管理エンジン205は、リモートオファー
データストア235から対象オファーの組を収集し、対象オファーの組をメディアハブ1
40にロードする。
【0078】
オファーデバイス構成エンジン210は、メディアハブ140の構成を管理するように
構成することができる。より具体的には、オファーデバイス構成エンジン210は、メデ
ィアハブ140の構成を監視し、これらの構成が、オファーデバイス構成データストア2
25内の適切な構成データに準拠するか否かを判定することができる。
幾つかの実施形態において、オファーデバイス構成エンジン210は、メディアハブ1
40の論理グループを管理する。例えば、オファーデバイス構成エンジン210は、他の
メディアハブ140が誤って構成されたか、コンピュータネットワーク150から切断さ
れたか、又は電源を切られた場合には、メディアハブ140のうちの別のメディアハブの
代理として構成されるように、メディアハブ140のうちの1つ以上に指示することがで
きる。
【0079】
顧客識別管理エンジン215は、顧客識別データに基づいて、顧客を識別するように構
成することができる。幾つかの実施形態において、顧客識別管理エンジン215は、顧客
識別データストア230から、顧客の経歴に関連する情報、過去の購入、場所及び既知の
顧客に関連付けられる具体的な顧客デバイス等、顧客識別データを収集する。
顧客識別管理エンジン215は、顧客識別の基盤を形成することができる顧客識別デー
タの具体的な特性を選択するように更に構成することができる。一実施形態において、顧
客識別管理エンジン215は、顧客識別データと相関する可能性がある要因に関して、顧
客識別データを統計解析する。例えば、顧客識別管理エンジン215は、顧客識別データ
を顧客の身元と相関させるヒストグラムを実現することができる。幾つかの実施形態にお
いて、顧客識別管理エンジン215は、複数のチャネルから買物客の身元を発見し、複数
の訪問にわたって一致する時間枠及び/又は一致する場所を識別することによって、これ
らの身元を対にすることができる。
【0080】
幾つかの実施形態において、顧客識別管理エンジン215は、顧客デバイスと顧客の身
元との間の相関を下げる場合がある情報を除去する身元フィルタを実現する。フィルタリ
ングすることができる情報のタイプの例は、カウンタ及び/又はロイヤルティカードに起
因する誤判定、特定の顧客によって使用されないか、又は特定の顧客の近くにあるが、そ
の特定の顧客によって使用されない屋内デバイスに起因する誤判定、及びメディアハブ1
40の範囲内と、メディアハブ140の範囲外との間の行き来を繰り返す顧客デバイスに
起因する誤判定を含む。種々の実施形態において、顧客識別管理エンジン215は、更に
、身元フィルタを実現するときに、顧客デバイスが、前回観測されたのがいつであるかを
考慮することができる。
【0081】
モバイルアプリケーション管理エンジン220は、顧客デバイス(例えば、第1の顧客
デバイス125及び第2の顧客デバイス130のうちの1つ以上)上のモバイルアプリケ
ーションを管理するように構成することができる。より具体的には、モバイルアプリケー
ション管理エンジン220は、顧客デバイスにモバイルアプリケーションをインストール
することができ、顧客デバイス上のモバイルアプリケーションへの安全な接続を生成する
ことができ、及び/又は顧客デバイス上のモバイルアプリケーションへの安全な接続を管
理することができる。モバイルアプリケーション管理エンジン220は、顧客アカウント
設定、ネットワーク構成データ、及び/又は顧客デバイス上のモバイルアプリケーション
の他の設定を更に管理することができる。
【0082】
オファーデバイス構成データストア225は、メディアハブ140に関連する構成デー
タを記憶することができる。種々の実施形態において、オファーデバイス構成データスト
ア225内の構成データは、種々の施設内に設置されているメディアハブ140のデバイ
ス識別子を含む。構成データは、メディアハブ140の場所(複数の場合もある)、メデ
ィアハブ140が設置された具体的な施設、及び特定のメディアハブ140付近にあるP
OS端末を更に含むことができる。幾つかの実施形態において、構成データは、特定の専
用ネットワークオファー端末(複数の場合もある)140が関連付けられた論理グループ
を含む。
【0083】
顧客識別データストア230は、特定の顧客の行動に関連する顧客識別データを記憶す
ることができる。顧客識別データは、顧客の経歴に関連する情報、過去の購入、場所及び
既知の顧客に関連付けられる具体的な顧客デバイスを含むことができる。顧客識別データ
は、過去の購入のために使用されたロイヤルティ又はリワードプログラムからの情報、及
び/又は過去の購入に関連付けられた既知の顧客デバイスからの情報に基づいている場合
がある。本明細書において論じられるように、顧客識別データは、顧客識別管理エンジン
215が、特定の顧客が使用している場合があるか、又は使用していない場合がある顧客
デバイスを識別できるようにするヒストグラムを作成するのを支援することができる。
【0084】
リモートオファーデータストア235は、対象オファーデータのマスターセットを記憶
することができる。対象オファーデータのマスターセットは、様々な小売商、施設、産業
等に関する対象オファーに関連するデータを含むことができる。対象オファーデータのマ
スターセットは、メディアハブ140の初期化及び/又は構成に応答して様々なメディア
ハブ140にロードされる対象オファーに関連するデータを含むことができる。リモート
オファーデータストア235は、定期的、指定されたイベント時等に更新することができ
る。
【0085】
オファー管理システム160は、顧客デバイスに対象オファーを与えるために、メディ
アハブ140を構成し、及び/又は、管理するように動作することができる。幾つかの実
施形態において、インストール管理エンジン205は、管理者デバイス145から、施設
170内にメディアハブ140を設置する指示を受信する。インストール管理エンジン2
05は、施設内に設置されることになる特定のメディアハブ140のデバイス識別子を受
信することができる。インストール管理エンジン205は、施設内に設置されることにな
る特定のメディアハブ140の場所(例えば、レーン番号、物理的座標、メディアハブ1
40付近のPOS端末135の識別子等)を更に受信することができる。
インストール管理エンジン205は、更に、オファーデバイス構成データストア225
から、特定のメディアハブ140のための構成データを取得し、その構成データを特定の
メディアハブ140に与えることができる。
【0086】
オファーデバイス構成エンジン210は、メディアハブ140の構成を管理することが
できる。より具体的には、オファーデバイス構成エンジン210は、メディアハブ140
の構成を監視し、その構成がオファーデバイス構成データストア225内の構成データと
一致しているか否かを判定することができる。
オファーデバイス構成エンジン210は、更に、リモートオファーデータストア235
内の対象オファーが更新されたか否かを特定することができ、更新された場合には、更新
された対象オファーをメディアハブ140にプッシュすることができる。
【0087】
幾つかの実施形態において、オファーデバイス構成エンジン210は、メディアハブ1
40の論理グループを管理する。一例として、オファーデバイス構成エンジン210は、
メディアハブ140を論理グループに編成できるように、メディアハブ140の構成デー
タの作成、変更等を行うことができる。
オファーデバイス構成エンジン210は、更に、論理グループのメンバが故障するか、
又は、オフラインに移行する場合には、メディアハブ140の構成を更新することができ
る。一例として、オファーデバイス構成エンジン210は、論理グループの故障したメン
バの構成データを用いて、論理グループの別のメンバを構成することができる。そのよう
なプロセスは、故障したメディアハブ140の構成を代替デバイスに自動的に複製するの
を確実にすることができる。
【0088】
顧客識別管理エンジン215は、顧客行動に基づいて、特定の顧客を識別するように動
作することができる。幾つかの実施形態において、顧客識別管理エンジン215は、顧客
識別データストア230から、顧客識別データを検索する。
顧客識別管理エンジン215は、更に、顧客行動を特定の顧客の身元と相関させること
ができる。一例として、顧客識別管理エンジン215は、特定の顧客に関連付けられるこ
とがわかっている複数のデバイスのデバイス識別子を検索することができる。
顧客識別管理エンジン215は、更に、特定の顧客に相関する可能性が高い全てのデバ
イスの統計モデル(例えば、ヒストグラム)を作成することができる。顧客識別管理エン
ジン215は、それより高い場合にはデバイスが特定の顧客に対応する可能性が高い、統
計モデルの閾値(例えば、カットオフ)を特定することができる。
顧客識別管理エンジン215は、更に、統計モデル内のデータの妥当性を確実にするた
めに、身元フィルタを実現することができる。顧客識別管理エンジン215は、特定の顧
客の身元及び/又は特定の顧客と相関する可能性が高いデバイスを他のモジュールに与え
ることもできる。
【0089】
モバイルアプリケーション管理エンジン220は、顧客デバイス上のモバイルアプリケ
ーションを管理するように動作することができる。種々の実施形態において、モバイルア
プリケーション管理エンジン220は、モバイルアプリケーションと、POS端末135
及びメディアハブ140等の他のデバイスとの間の安全な接続(例えば、暗号化された接
続)を管理する。一例として、モバイルアプリケーション管理エンジン220は、POS
端末135から領収書を受信することができ、これらの領収書を顧客デバイス内のモバイ
ルアプリケーション上に表示することができる電子フォーマットに組み込むことができる
。
別の例として、モバイルアプリケーション管理エンジン220は、対象オファーを顧客
に表示するように、顧客デバイス上のモバイルアプリケーションを構成することができる
。有利には、そのような安全な接続は、第三者アプリケーション(例えば、第三者ウェブ
ラウザ、第三者電子メールクライアント等)がモバイルアプリケーションへの通信の内容
を識別する能力を制限することができる。
【0090】
種々の実施形態において、モバイルアプリケーション管理エンジン220によって管理
されるモバイルアプリケーションは、対象オファーのための新たな顧客を登録する。より
具体的には、モバイルアプリケーションは、対象オファーをまだ受信していないが、対象
オファーを受信したい新たな顧客から顧客識別データを受信することができる。
モバイルアプリケーションは、更に、顧客識別データストア230内に顧客識別データ
を記憶することができる。また、モバイルアプリケーションは、新たな顧客のための新た
なアカウントを作成することができ、それにより、顧客が将来にPOS端末において商品
を購入しようとするときに、顧客が対象オファーを受信できるようになる場合がある。
【0091】
[メディアハブ]
図3は、本発明の一実施形態による、メディアハブデバイス140の例示的な図である
。上述したように、種々の実施形態において、メディアハブ140及びオファー管理シス
テム160の機能が単一のデバイスの中に組み込まれてもよい。更に別の実施形態におい
て、メディアハブ140は、オファー管理システム160の機能のうちの幾つかのプログ
ラムが組み込まれている場合があり、その逆もある。これに関連して、本明細書において
メディアハブ140及びオファー管理システム160に属すると考えられる機能は限定す
るものではなく、それぞれが他方に属すると考えられる機能、又は、他のシステム構成要
素に属すると考えられる機能のうちの幾つか又は全てのプログラムが組み込まれている場
合があることは理解されよう。
【0092】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイス140は、「細かい設定なしの」
解決法において構成することができ、その場合、メディアハブデバイス140は、起動時
に、短距離ワイヤレス接続を介してメディアハブデバイス140に接続される管理者デバ
イスを経由する、又は、ワイドエリアネットワークを介してメディアハブデバイス140
に接続されるオファー管理システムを経由する等によって、リモートデバイスから構成デ
ータを取得する。
ピアメディアハブデバイス(複数の場合もある)140が、ローカルネットワークを介
して互いに接続される場合があり、それぞれが同じように自己構成される場合がある。各
メディアハブデバイス140は、ローカルネットワーク上の他のメディアハブデバイス1
40を監視することができる。
そのような監視に基づいて、各メディアハブデバイス140は、メディアハブデバイス
140のうちの1つがオフラインであり、新たなメディアハブデバイス140がオンライ
ンであることを検出することができる。オンラインのメディアハブデバイス140のうち
の1つ以上が、新たに発見されたオンラインのメディアハブデバイス140に構成データ
を送信することによって、新たなメディアハブデバイス140を自動的に構成することが
できる。
場合によっては、オフラインのメディアハブデバイス140の構成データを新たなメデ
ィアハブデバイス140に送信することができ、それにより、オフラインのメディアハブ
デバイス140に取って代わるように新たなメディアハブデバイス140を構成すること
ができる。
【0093】
本発明の一実施形態によれば、本明細書において「メディアハブ」又は「メディアハブ
デバイス」と呼ばれるデバイスは、小売店又は他の施設の場所(「配置場所」又は「配置
される場所」に配置することができる。例えば、メディアハブデバイス140は、小売店
の各チェックアウトレーン(又は他のチェックアウトエリア又はステーション)に配置す
ることができ、本明細書において更に詳細に説明されるように、他の店舗内デバイス(例
えば、付近のチェックアウトレーン内の他のメディアハブ140、又は他のシステム構成
要素)に関連付けられる種々の機能、及び小売店内の顧客の活動に関連付けられる機能を
実行するように構成することができる。
【0094】
本発明の一実施形態によれば、使用可能になる(すなわち、本明細書において説明され
る種々の機能を実行する)ためにユーザによる手動構成をほとんど、又は全く必要とせず
、ユーザによる手動構成をほとんど又は全く用いることなく、既に使用可能にあるピアメ
ディアハブデバイス140によって自動的に構成することができ、及び/又はユーザが介
在することなく、自らの構成データを自動的に更新することができるという点で、特定の
メディアハブデバイス140は、「自己構成する」ことができる。
【0095】
本発明の一実施形態によれば、1つ以上のメディアハブ140が、それぞれ、小売店又
は他の場所の初期設定中に自らを構成することができる。例えば、小売店に関連付けられ
る小売業者(例えば、小売業者の管理者)が、システムを使用するために登録することが
できる。そのような登録中に(又はその後に)、小売業者は、そのメディアハブ140を
通して提供するために、汎用メディア及び小売業者特有のメディアを含む、種々のメディ
アを選択することができる。
また、小売業者は、種々の規則、構成データ、閾値、及び/又はそのメディアハブ14
0に関連して本明細書において説明される他の情報も与えることができる。小売業者によ
って与えられる情報に基づいて、小売業者に関連付けられるメディアハブ140を自動的
に構成することができるように、そのシステムは上記の情報を記憶することができる。
例えば、小売業者のメディアハブデバイス140は、オファー管理システムのネットワ
ークアドレスを取得することができ、ネットワーク(例えば、小売店のWiFiネットワ
ーク)に接続されるときに、そのネットワークアドレスを用いて、ネットワークを介して
オファー管理システムと通信することができる。ネットワークアドレスはメディアハブデ
バイス140の予め格納されたメモリから取得することができるか、又は小売店の初期設
定を実行するために使用される管理者デバイスから取得することができる。
オファー管理システムは、メディアハブデバイス140を構成するために使用される構
成データを与えることができる(そして、メディアハブデバイス140が受信することが
できる)。そのような構成データは、小売業者によって以前に(例えば、システムを使用
するための小売業者の登録中に、又はその後に)与えられた構成データを含むことができ
る。メディアハブデバイス140は、使用可能になるために、構成データを用いて自らを
構成することができる。
【0096】
本発明の一実施形態によれば、小売店又は他の場所の初期設定が完了し、メディアハブ
140のグループが初期構成されたとき、動作中に、各メディアハブデバイス140は、
グループ内の他のメディアハブ140のステータスを監視することができる。メディアハ
ブデバイス140が新たなメディアハブデバイス140(例えば、予め知られていなかっ
たメディアハブデバイス)を検出するか、又は、別の方法で発見する場合には、メディア
ハブデバイス140は、新たに検出されたメディアハブデバイス140のための構成デー
タを与えることができる。新たに検出されたメディアハブデバイス140は、そのような
構成データを用いて、使用可能になる。
【0097】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイス140は、グループ内の別の予め
知られていたメディアハブデバイス140が閾値時間にわたってもはや検出されていない
ことを、検出することができる。グループ内の予め知られていたメディアハブデバイス1
40が検出されなくなる前に、又はもはや検出されなくなった後に、メディアハブデバイ
ス140は、新たなメディアハブデバイス140を検出することができ、新たなメディア
ハブデバイス140が、予め知られていたメディアハブデバイス140に取って代わるべ
きであると考えることができる。その場合に、メディアハブデバイス140は、新たなメ
ディアハブデバイス140が予め知られていたメディアハブデバイス140に取って代わ
ることができるように、予め知られていたメディアハブデバイス140に関連する構成デ
ータを新たなメディアハブデバイス140に与えることができる。
【0098】
本発明の一実施形態によれば、グループ内の複数のメディアハブ140が新たなメディ
アハブデバイス140を構成するのを防ぐために、ピア構成規則又はトリガ(例えば、メ
ディアハブデバイス140が構成する責任を負うピアをメディアハブデバイス140に割
り当てる規則、取って代わるべきであることを最初に検出するメディアハブデバイス14
0が新たなメディアハブデバイス140を構成する責任を負うという検出者優先規則、或
るメディアハブデバイス140が別のメディアハブデバイス140を構成するという管理
者からの明確な指示等)に従って、各メディアハブデバイス140が他のメディアハブ1
40を構成することができる。
【0099】
本発明の一実施形態によれば、複数のメディアハブ140が、新たに検出されたメディ
アハブデバイス140を協調して、集中管理によって、又は分散処理によってピアツーピ
アで自動的に構成することができる。これらの場合に、新たなメディアハブデバイス14
0は、複数のピアメディアハブ140から、自らの構成データの種々の部分を取得するこ
とができる。例えば、構成データの第1の部分が、第1のピアメディアハブデバイス14
0から取得される場合があり、構成データの第2の部分が、第2のピアメディアハブデバ
イス140から取得される場合がある。
新たなメディアハブデバイス140は、その後、第1の部分及び第2の部分に基づいて
、完全な構成データを生成することができる。当然、上記のためには、第1のピアメディ
アハブ及び第2のピアメディアハブ140がそれぞれ新たなメディアハブデバイス140
に向けられる同じ構成データのコピー(又は少なくとも一部)を有することが必要になる
。
第1のピアメディアハブデバイス140、第2のピアメディアハブデバイス140、ピ
アツーピア構成動作に関与する他のピアメディアハブ140、又は、新たなメディアハブ
デバイス140は、新たなメディアハブデバイス140に向けられる構成データの特定の
部分をどのピアメディアハブデバイス140が与えることになるかを調整する中央コント
ローラとしての役割を果たすことができる。ピアツーピアモデルでは、特定のメディアハ
ブデバイス140が、新たなメディアハブデバイス140に構成データ(例えば、取って
代わられることになるメディアハブデバイス140の構成データ)の少なくとも一部を与
えることができる。
【0100】
本発明の一実施形態によれば、或るピアメディアハブデバイス140が既知のピアメデ
ィアハブデバイス140から欠けていると判定すると、メディアハブデバイス140が、
第2のメディアハブデバイス140が検出されていないことを示すアラートをリモートシ
ステムに送信することができる。リモートシステムは、オファー管理システム又は管理者
デバイスを含むことができる。
【0101】
メディアハブデバイス140は、1つ以上の専用プロセッサ、メモリ、バス、周辺装置
等を備える自らのマザーボードを備えることができる。メディアハブデバイス140は、
プロセス、アプリケーション等を実行する自らのオペレーティングシステムを有すること
ができ、将来の機能とともに本明細書において記載される機能を実行することができるレ
ーン内プラットフォームとしての役割を果たすことができる。メディアハブデバイス14
0は、手動設定又は構成の必要性を低減するために、1つ以上の自己構成ワイヤレスデバ
イス(複数の場合もある)を含むことができる。
【0102】
本発明の一実施形態において、メディアハブデバイス140は、(店舗内)レーン内プ
リンタ又は他のシステム構成要素に直接接続することができるか、又はワイヤレス接続す
ることができるスタンドアローンデバイスを含むことができる。
【0103】
代替的には、メディアハブデバイス140は、例えば、プリンタ等、POSに位置する
別のデバイスの構成要素を含むことができる。一実施形態において、例えば、メディアハ
ブデバイス140は、プリンタ制御の構成要素を含むワイヤレスプリンタと、メディアハ
ブデバイス140の識別された機構及び機能を有効にする別個のコントローラ(又は他の
構成要素)とを含むことができる。
他の構成が実施される場合もある。ワイヤレスプリンタの1つの利点は、プリンタを店
舗内サーバに接続するためのケーブルが不要であることである。別の利点は、本明細書に
おいて説明されるように、プリンタを自己構成させる能力である。さらに、メディアハブ
デバイス140は、ワイヤレスで、及び/又は遠隔操作で更新する(例えば、新たな機構
及び/又はアプリケーションを追加する)ことができる。
【0104】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイス140は、小売施設内のローカル
ネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク、ワイヤレスネットワーク、セルラ
データネットワーク等)に結合することができる。ネットワークは、施設内の顧客の場所
を追跡することができる(例えば、顧客のデバイスの場所を追跡することによる)。この
構成の結果として、場所に基づく種々のサービスを実施することができる。
【0105】
本発明の一実施形態において、メディアハブデバイス140は、オファー管理システム
によって制御されるか、又は、別の方法で構成されてもよい。オファー管理システムは、
小売施設内のローカルネットワーク、又は、エクストラネット若しくはインターネット等
のより大規模のネットワークのようなネットワーク接続を介して、小売施設内の種々のメ
ディアハブ140に結合することができる。オファー管理システムは、メディアハブ14
0のインストール及び/又は構成を含む、メディアハブ140の種々の機構をサポートす
ることができる。一例として、オファー管理システムは、上述したように、メディアハブ
140が最初に電源を入れられるか、又はローカルネットワークの圏内に入るときにメデ
ィアハブ140のインストールを管理することができる。別の例として、オファー管理シ
ステムは、メディアハブ140が電源を切られるか、又はローカルネットワークの圏外に
出るときに、メディアハブ140の1つ以上の構成を管理することができる。
【0106】
一旦構成されると、メディアハブデバイス140は、限定はしないが、小売店内のチェ
ックアウトレーンにおける顧客の清算を含む、小売店内の顧客の活動に関連付けられる種
々の機能を実行するように動作することができる。メディアハブデバイス140は、(下
記で詳細に説明される)様々な方法でチェックアウトレーン内の顧客を識別しようと試み
ることができる。メディアハブデバイス140は、例えば、顧客に関連付けられるデジタ
ルデバイス(例えば、スマートフォン又は他のモバイルデバイス)の存在を検出すること
ができる。
【0107】
メディアハブデバイス140は、実際の顧客の身元が不明である場合であっても、顧客
を識別するために、又は少なくとも、或る人を同じ顧客として認識するために使用されて
もよい。例えば、顧客が清算中にロイヤルティカード情報を提示し、メディアハブデバイ
ス140が顧客デバイスに関連するデータ(例えば、デバイス識別子又は他の識別子)を
識別する場合には、このデータは、メディアハブデバイス140によってアクセス可能な
データベース内に(例えば、取引履歴情報及び他のプロファイル情報とともに)ユーザプ
ロファイルの一部として記憶される。
次回の訪問時に、メディアハブデバイス140は、顧客デバイスを検出する場合には、
顧客が自らのロイヤルティ番号を有しないか、又は入力しない場合であっても、顧客を識
別する(そして、ロイヤルティアカウントデータを検索する)ことができる。
このようにして、対象オファー及び他の顧客特有サービスを提供することができる。同
様に、支払い情報、ユーザ入力識別情報及び他の情報を関連させて、ユーザプロファイル
に記憶し、同じようにして使用することができる。場合によっては、顧客がロイヤルティ
カードを有していない(例えば、ロイヤルティアカウントを申し込んでいなかった)場合
であっても、メディアハブデバイス140は、行われた購入等の取引情報に関連付けて顧
客デバイスのための識別情報を記憶することができる。このようにして、メディアハブデ
バイス140は、顧客のデバイスが以前の訪問中に検出されたときに行われた購入に基づ
いて、次回の訪問時に顧客のデバイスを検出するのに基づいて、顧客へのオファー等のメ
ディアを絞り込むことができる。
【0108】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイス140は、ワイヤレス通信チャネ
ルをスキャンし、ワイヤレス通信チャネルを介してデバイス識別情報を通信するユーザデ
バイスによって送信されるデバイス識別情報を取得することによって、複数の顧客デバイ
ス(単数形も併せて、本明細書を通して「ユーザデバイス」と互換的に使用される)を受
動的に監視することができる。
そのようなユーザデバイスは、発見プロセス又はローカルネットワークログインプロセ
スに関連付けて、自らのデバイス識別情報を通信することができる。例えば、ユーザデバ
イスは、他のBluetooth対応デバイスから自らを発見可能にするために、Blu
etoothチャネルを介して自らのデバイス識別情報をブロードキャストすることがで
きるか、又はルータへの接続要求に関連付けて、自らのデバイス識別情報をワイヤレスル
ータに与えることができる。
【0109】
メディアハブデバイス140は、チャネル内伝送(例えば、直接Bluetooth利
用ダウンロード/アップロード等、ユーザデバイスがそれを通して監視された同じ通信チ
ャネル)を通して行うにしても、又はシフトチャネル伝送(例えば、ワイドエリア又は公
衆ネットワークを介して送信される電子メール又はユーザインターフェースグラフィック
等、ユーザデバイスがそれを通して監視されたチャネルとは異なる通信チャネル)を通し
て行うにしても、そのような受動的な監視を通してユーザデバイスを識別し、ユーザデバ
イスに対象メディアを与えることができる。
【0110】
メディアハブデバイス140は、実際のユーザの身元が不明である場合であっても、ユ
ーザを識別するために、又は少なくとも、或る人を同じユーザとして認識するために使用
されてもよい。例えば、ユーザが清算中にロイヤルティカード情報を提示し、メディアハ
ブがユーザデバイスに関連付けられるデータ(例えば、デバイス識別子又は他の識別子)
を識別する場合には、このデータは、メディアハブデバイスによってアクセス可能なデー
タベース内に(例えば、取引履歴情報及び他のプロファイル情報とともに)ユーザプロフ
ァイルの一部として記憶される。
次回の訪問時に、メディアハブがユーザデバイスを検出する場合には、ユーザが自らの
ロイヤルティ番号を有しないか、又は入力しない場合であっても、ユーザが識別される(
そして、ロイヤルティアカウントデータを検索する)。このようにして、対象オファー及
び他のユーザ特有サービスが提供される。同様に、支払い情報、ユーザ入力識別情報及び
他の情報は、ユーザプロファイルにリンクされ、記憶され、同様の方法で使用される。
本発明の一実施形態によれば、ユーザがロイヤルティカードを有していない(例えば、
ロイヤルティアカウントを申し込んでいなかった)場合であっても、メディアハブは、行
われた購入等の取引情報に関連付けてユーザデバイスのための識別情報を記憶することが
できる。このようにして、メディアハブは、ユーザのデバイスが以前の訪問中に検出され
たときに行われた購入に基づいて、次回の訪問時にユーザのデバイスが検出されるのに基
づいて、ユーザへのオファー等のメディアを絞り込むことができる。
【0111】
ユーザデバイスとユーザとの間に発見された関連付けに基づいて、システムは、ユーザ
活動監視、メディア絞り込み、並びに店舗内伝送(例えば、取引前、取引中及び取引直後
)及び店舗外伝送(例えば、インターネット上のオンライン中)を助長する。その場合に
、メディアハブデバイス140によるそのような受動的な監視を通して、ユーザのオンラ
イン活動及びオフライン活動(例えば、店舗内での買物)の包括的な見通しを取得し、ユ
ーザのオンライン及び/又はオフライン活動に基づいて、メディアを絞り込むために使用
することができる。
【0112】
メディアハブデバイス140が、小売店のPOS端末付近又はPOS端末とともに配置
される実施形態の場合、メディアハブデバイス140は、ユーザデバイスが、(例えば、
メディアハブデバイス140に関連付けられる販売場所において)既に開始されている未
決の取引に関連付けられるか、開始されるのを待っている取引に関連付けられるかを区別
できる場合がある。例えば、第1のユーザデバイス及び第2のユーザデバイスは、ワイヤ
レス通信チャネルを介して、メディアハブデバイス140によって発見される場合がある
。
第1のユーザデバイスは、POS端末において現在清算中である(又は清算してもらっ
ている)第1のユーザによって携帯される場合がある。第2のユーザデバイスは、清算を
待っている(例えば、清算する列に並んでいる)第2のユーザによって携帯される場合が
ある。取引が現在未決であるか、開始されるのを待っているかに応じて、異なる対象メデ
ィアを与えることができる。例えば、現在の取引における現在の商品のうちの少なくとも
幾つかは、現在清算してもらっているユーザに関連付けられるユーザデバイスへのメディ
アを絞り込むために使用されてもよい。
【0113】
メディアハブデバイス140は、種々の方法において2つのデバイスを区別することが
できる。例えば、メディアハブデバイス140は、信号強度指示に基づいて、2つのデバ
イスを区別することができる。これらの場合、第1のユーザデバイスは第2のユーザデバ
イスより近接している場合があり、それゆえ、より強い信号強度に関連付けられる場合が
ある。その場合に、メディアハブデバイス140は、第2のユーザデバイスが列に並んで
待っている第2のユーザによって携帯されると判定することができる。
別の例では、未決の取引が、ユーザ識別情報(例えば、ロイヤルティカード、ペイメン
トカード等)に関連付けられる場合がある。ユーザ識別情報は、ユーザ識別情報に関連付
けられるデバイス識別情報を探索するために使用されてもよい。その場合に、ユーザ識別
情報は未決の取引において使用されているので、メディアハブデバイス140は、第1の
ユーザデバイスが、未決の取引において使用されているユーザ識別情報に関連付けられる
と判定することができる。
【0114】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイス140は、POS端末に関連付け
られるPOSプリンタに埋め込まれているか、又はPOSプリンタを含む。メディアハブ
デバイス140は、POS端末における取引が未決であると判定し、取引が未決である間
に、第1のユーザデバイスに対象メディアを送信することができる。このようにして、ユ
ーザは、取引が完了するのを待つ間に、対象メディアを受信することができる。
【0115】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイス140は、取引が完了したと判定
することができる。例えば、メディアハブデバイス140は、POS端末から取引終了信
号を受信することができ、及び/又は、物理的な領収書を印刷し始める指示を受信するこ
とができる。それに応答して、メディアハブデバイス140は、取引を記録する物理的な
領収書を印刷することができる。その代わりに、又はそれに加えて、メディアハブデバイ
ス140は、電子領収書を第1のユーザデバイスに送信することができる。
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイス140は、取引が完了した後に、
対象メディアを識別することができる。例えば、対象メディアは、取引に関連付けられる
商品及び/又は他のユーザ行動に基づいて識別することができる。メディアハブデバイス
140は、取引の完了時に、そのような対象メディアを送信することができる。メディア
ハブデバイス140は、取引を記録する電子領収書に埋め込んで、又は電子領収書に関連
付けて、そのような対象メディアを送信することができる。本発明の一実施形態によれば
、メディアハブデバイス140は、印刷のために適切にフォーマットされた対象メディア
を(例えば、物理的な領収書上に)印刷することができる。
【0116】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイス140は、第1のユーザデバイス
を識別する識別情報に関連付けて取引情報を記憶することができる。このようにして、第
1のユーザデバイスに関連付けられる購入活動は、後に検索する(そして、その後に対象
を絞り込む)ために記憶される。
【0117】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイス140は、監視されるユーザデバ
イスを識別する識別情報が、顧客識別情報(ロイヤルティ識別子、クレジットカード番号
等)に関連付けられるか否かを判定することができる。関連付けられる場合には、メディ
アハブデバイス140は、顧客識別情報によって識別されるユーザについて知られている
顧客行動情報に基づいて、メディアを絞り込むことができる。関連付けられない場合には
、メディアハブデバイス140は、本明細書において説明される技法に基づいてユーザデ
バイスに関連付けられる(例えば、ユーザデバイスを携帯する)顧客を識別しようと試み
ることができる。
【0118】
本発明の一実施形態によれば、ユーザが勧誘に応じて、クライアントアプリケーション
をインストールするか否かにかかわらず、メディアハブデバイス140は、監視されるデ
バイスのデバイス識別情報に関連付けて、未決の取引に関連する取引情報を記憶すること
ができる。このようにして、クライアントアプリケーションをダウンロードしないユーザ
に関する顧客行動が、受動的に監視されるデバイス識別情報に基づいて依然として監視さ
れ得る(配置される場所にユーザがいるときに、顧客が関連付けられるユーザデバイスを
携帯していると仮定する)。
【0119】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイス140は、顧客識別情報を取得す
ることができる。例えば、顧客識別情報は、メディアハブデバイス140が通信可能に(
有線接続又はワイヤレス接続を介して)結合されるPOS端末においてスキャンされるか
、又は、別の方法で読み出される。メディアハブデバイス140は、デバイス識別情報に
関連付けて顧客識別情報を記憶することができる。このようにして、受動的に監視される
デバイス識別情報に基づいて、次回の訪問中にユーザの身元を判定することができる(こ
こでも、配置される場所にユーザがいるときに、顧客が関連付けられるユーザデバイスを
携帯していると仮定する)。したがって、ユーザが顧客識別情報又は他の識別手段をまだ
与えていなかった場合であっても、配置される場所内にユーザが位置すると、みなすこと
ができる。
【0120】
本発明の一実施形態によれば、ユーザデバイスと顧客識別情報との間の関連付けは、オ
ファー管理システムに送信することができる。オファー管理システムは、ユーザデバイス
を用いてユーザのオンライン活動(例えば、オンライン購入又はインターネット履歴等、
配置される場所にいない間の活動)を監視することができ、顧客識別情報に関連付けて、
そのようなオンライン活動を記憶することができる。顧客識別情報は、任意の個人識別情
報を保護するために必要に応じて(要求される程度まで、及び/又はシステムがそのよう
な情報を使用するために、ユーザがオプトインしていない限り)匿名化されてもよい。
このようにして、特定の場所に配置されたメディアハブデバイス140によって受動的
に監視されるユーザデバイスに基づいて、ユーザのオンライン及びオフラインの両方の活
動は、システムによって監視され得る。本明細書において説明される種々の対象メディア
は、オンライン活動(本明細書において使用されるときに、「活動」という用語は、全体
を通して、「行動」と互換的に使用することができる)及び/又はオフライン活動に基づ
いて識別できることに留意されたい。
さらに、そのような対象メディアは、ユーザが販売場所の列に並んで取引が開始される
のを待っている間に、取引中に、取引の完了時に、ユーザがオンライン中に、又は配置さ
れる場所にユーザがいない間に、ユーザに提供される場合がある。
【0121】
本発明の一実施形態によれば、メディアハブデバイス140は、顧客が所定のモバイル
アプリケーション(例えば、小売業者若しくは他の実在物に関連付けられるロイヤルティ
アプリケーション、又は他のアプリケーション)等のクライアントアプリケーションを既
にダウンロードしたか否かを判定することができる。顧客が所定のモバイルアプリケーシ
ョンをまだダウンロードしていないと判定される場合には、メディアハブデバイス140
は、アプリケーションをダウンロードするように顧客を動機付けるか、又は、別の方法で
催促することができる。
非限定的な例として、メディアハブデバイス140は、取引の最後に、レーン内プリン
タにPOS領収書上にメッセージを印刷させるように、レーン内プリンタと実効的に通信
することができる。メッセージは、ダウンロードを実行するように顧客を促すQRコード
又は他のメッセージを含むことができる。所望により、インセンティブは、顧客に与えら
れ得る。任意選択で、モバイルアプリケーションをダウンロードすると、顧客は、顧客識
別情報(例えば、ロイヤルティカード情報、モバイル番号、デバイス識別子及び/又は他
の顧客識別情報)を入力するように促される場合がある。ユーザがモバイルアプリケーシ
ョンをダウンロードしたことを検出すると、ユーザプロファイルをアップデートすること
ができる。ステータスインジケータは、メディアハブデバイス140が本明細書において
説明されるように既知の顧客のモバイルデバイスと直接通信できるようにするために、次
回の訪問中に使用される場合がある。一例として、メディアハブデバイス140は、顧客
デバイスの存在を検出し、ユーザ又はデバイス識別データ(又は他の識別子)を読み出し
、その識別データを予め記憶された情報と比較し、顧客及び/又は顧客関連情報を識別す
るために使用することができる。
【0122】
さらに、メディアハブデバイス140は、顧客デバイスにオファーを直接送信するため
に使用されてもよい。この措置は、領収書上にオファーを印刷する代わりに(又はそれに
加えて)行うことができる。メディアハブデバイス140は、清算時にレーン内でオファ
ーの決定を行い、送達するように構成することができる。これは、リモートオファー管理
システム(多くの場合に、第三者の管理下にある)、又は、チェックアウトレーンから離
れて位置する店舗内サーバによってオファーが作成され、管理される数多くのシステムよ
り優れた大きな利点である。
メディアハブデバイス140は、POS端末にアクセスし、及び/又は、POS端末か
らデータを受信することができる(例えば、顧客が購入しつつある商品に関するリアルタ
イムデータを取得するため)。また、メディアハブデバイス140は、リモートオファー
管理システムから(バッチ処理で、及び/又はリアルタイムに)、及び/又は店舗内サー
バから情報を受信することもできる。この情報は、印刷された領収書を介して、顧客デバ
イスへの直接通信を介して、又はその両方を介して、顧客に送達することができる対象オ
ファーをリアルタイムに生成するために使用され得る。
【0123】
図3の非限定的な図において、メディアハブデバイス140は、構成エンジン305、
ロケーション管理エンジン310、ネットワークインターフェースエンジン315、印刷
管理エンジン320、対象オファー管理エンジン325、構成データストア330、顧客
行動データストア335及びローカルオファーデータストア340を含む。
【0124】
構成エンジン305は、メディアハブデバイス140のインストール及び/又は構成を
サポートするように構成されてもよい。幾つかの実施形態において、構成エンジン305
は、管理者デバイス145及び/又はオファー管理システム160とのインターフェース
をサポートする。構成エンジン305は、構成データを、オファー管理システム160か
ら、又は他の構成データ源(例えば、本明細書において説明されるような、ピアメディア
ハブ)から構成データストア330にロードするインストールプロセスをサポートするこ
とができる。
【0125】
構成データは、限定はしないが、構成データが関連するメディアハブが配置される小売
店内の場所(例えば、販売場所においてメディアハブがプリンタ又は他のデバイスとして
構成されるときのレーン番号、メディアハブがキオスク又は小売店内の種々の場所におけ
る他のデバイスとして構成されるときの通路番号又は売場名等)、オファー管理システム
160又は他の構成データ源のネットワークアドレス(例えば、URL若しくはIPアド
レス)又は識別子、顧客に提供すべき対象オファー等のメディアを識別するための1つ以
上の対象絞り込み規則、本明細書において説明される種々の閾値及びデフォルト値、本明
細書において説明される1つ以上のピア規則、メディアハブがオファー管理システム16
0又は他のリモートデバイスと構成又は他のデータの更新のためにやりとりすべき時点(
例えば、そのような更新がメディアハブによって実行されるべき時点)を規定する通信間
隔、メディアハブが配置される小売業者名又は小売店、本明細書において説明されるアラ
ートを与えるべきアラートコンタクト、メディアハブがプリンタデバイス内に埋め込まれ
ているか、又はプリンタデバイスに関連付けて動作する実施形態のためのプリンタ構成設
定(例えば、時間及び住所等の印刷すべき小売店情報、テキストフォント、テキストサイ
ズ、グラフィックス等の領収書若しくは他の印刷書式等)、及び/又は初期構成、更新及
び/又は動作のためにメディアハブによって使用される他のデータを含むことができる。
【0126】
また、構成エンジン305は、対象オファーデータをオファー管理システム160から
ローカルオファーデータストア340にロードすることもできる。種々の実施形態におい
て、構成エンジン305は、オファー管理システム160から、メディアハブデバイス1
40をメディアハブの論理グループの一部として構成する指示を受信する。構成エンジン
305は、そのような指示に応答して、メディアハブデバイス140を適切に構成するこ
とができる。
【0127】
幾つかの実施形態において、構成エンジン305は、ピアメディアハブ140のリスト
を維持管理することができる。メディアハブは、両方のメディアハブがメディアハブの同
じ論理グループ内にあり、短距離(例えば、Bluetoothプロトコル等、一般に1
00メートルの範囲未満の)ワイヤレス通信を介して通信するデバイスのネットワークの
一部であり、ネットワークスイッチを介して互いに接続され、及び/又は、ネットワーク
ルータデバイスを介して互いに通信するデバイスのネットワーク(例えば、メディアハブ
が配置される小売店のローカルエリアネットワーク)の一部であり、及び/又は、別の方
法で明確に「ピア」と指定されるときに、別のメディアハブの「ピア」とすることができ
る。一般に、必ずしもそうではないが、ピアメディアハブはそれぞれ1つの小売店内に配
置される。
【0128】
構成エンジン305は、種々の方法においてピアメディアハブのリストを取得すること
ができる。例えば、メディアハブデバイス140の初期構成時に、構成エンジン305が
、オファー管理システム160又は管理者デバイス145から、特定の小売店に配置され
ることになる他のメディアハブのリストを取得することができる。これらのメディアハブ
は、ピアメディアハブとして記憶される。
別の例において、メディアハブデバイス140の初期構成時に、メディアハブは、初期
段階(その構成データにおいて予め規定される場合がある持続時間)に入ることができ、
その最中に付近のメディアハブが発見され、ピアメディアハブとして自動的に記憶される
。ピアメディアハブは、ピアを接続するネットワークを介して、ピアメディアハブが自ら
の識別によってそれに応答するピア識別要求、構成データ、及び/又は他の情報を送信す
ることによって、発見され得る。
場合によっては、ピアメディアハブは、ネットワークに接続されるメディアハブ(例え
ば、識別子、又はデバイスがメディアハブであることを示す他の情報を有する、ルータ又
はアクセスポイントを通して接続されるデバイス)に基づいて発見されてもよい。
【0129】
ピアメディアハブのリストが取得される形態にかかわらず、場合によっては、構成エン
ジン305は、構成データストア330内に、ピアメディアハブごとの構成データを記憶
することができる。これらの場合に、各メディアハブは、自らのための構成データと、自
らのピアメディアハブごとの構成データとを記憶することができる。構成エンジン305
は、特定のピアメディアハブのための構成データを用いて、取って代わられるメディアハ
ブのための構成データを使用して新たなメディアハブを構成することができる。このよう
にして、特定のメディアハブデバイス140の構成エンジン305は、実際に、ピアメデ
ィアハブデバイス140を新たに発見されたメディアハブと取り替えることができる。
【0130】
場合によっては、グループ内の複数のメディアハブが新たなメディアハブを構成するの
を防ぐために、ピア構成規則又はトリガ(例えば、メディアハブが構成する責任を負うピ
アをそのメディアハブに割り当てる規則、取って代わるべきであることを最初に検出する
メディアハブが新たなメディアハブを構成する責任を負うという検出者優先規則、或るメ
ディアハブが別のメディアハブを構成するという管理者からの明確な指示等)に従って、
各メディアハブが(例えば、自らの構成エンジン305を介して)他のメディアハブを構
成することができる。
【0131】
他の場合には、複数のメディアハブが、新たに検出されたメディアハブを協調して、集
中管理によって、又は分散処理によってピアツーピアで自動的に構成することができる。
これらの場合に、新たなメディアハブは、複数のピアメディアハブから、自らの構成デー
タの種々の部分を取得することができる。例えば、構成データの第1の部分が、第1のピ
アメディアハブから取得される場合があり、構成データの第2の部分が第2のピアメディ
アハブから取得される場合がある。
新たなメディアハブは、その後、第1の部分及び第2の部分に基づいて、完全な構成デ
ータを生成することができる。当然、上記のためには、第1のピアメディアハブ及び第2
のピアメディアハブがそれぞれ新たなメディアハブに向けられる同じ構成データのコピー
(又は少なくとも一部)を有することが必要になる。ピアツーピアモデルでは、特定のメ
ディアハブが、新たなメディアハブに構成データ(例えば、取って代わられることになる
メディアハブの構成データ)の少なくとも一部を与えることができる。
【0132】
このようにして、メディアハブがオフラインにされるときに(サービスのために意図的
であるにしても、又は障害に起因して意図しないにしても)、代替メディアハブが行う必
要があるのは、電源を入れ、メディアハブのネットワークに接続し、オフラインにされた
メディアハブのための構成データを取得することだけである。その場合に、代替メディア
ハブは、オフラインであるメディアハブと同じように構成されている場合があり(例えば
、同じレーン又は他のロケーション情報を用いて構成される場合があり)、そのメディア
ハブの動作を再開することができる。
【0133】
ロケーション管理エンジン310は、施設170内の顧客デバイスの場所を追跡するよ
うに構成することができる。種々の実施形態において、ロケーション管理エンジン310
は、顧客デバイスの位置を特定するために、BLEハードウェア及び/又はソフトウェア
、及び/又はGPSハードウェア及び/又はソフトウェアを含むことができる。BLEハ
ードウェアは、顧客デバイスとBLEビーコンとの間の信号の信号特性(受信電界強度イ
ンジケータ(RSSI)等)、又は他の技法に基づいて、顧客デバイスの場所を特定する
BLEビーコンとして実現することができる。種々の実施形態において、ロケーション管
理エンジン310は、顧客デバイスの特定された場所に基づいて、顧客行動データを更新
する。
【0134】
ネットワークインターフェースエンジン315は、コンピュータネットワーク150に
データを送信し、コンピュータネットワーク150からデータを受信するように構成する
ことができる。幾つかの実施形態において、ネットワークインターフェースエンジン31
5は、コンピュータネットワーク150へのワイヤレスネットワーク接続をサポートする
ワイヤレスネットワークカードとして実現される。ワイヤレスネットワークカードの例は
、802.11プロトコル、802.16プロトコルと互換性があるワイヤレスネットワ
ークカード、及びセルラデータ(例えば、第3世代(3G)、第4世代(4G)等)プロ
トコルと互換性があるワイヤレスネットワークカードを含む。
【0135】
印刷管理エンジン320は、メディアハブデバイス140上の印刷ハードウェアを管理
するように構成することができる。印刷管理エンジン320は、印刷ハードウェアにアイ
テムを印刷するように命令するドライバ、システムレベルプロセッサ等を含むことができ
る。種々の実施形態において、印刷管理エンジン320は、顧客デバイス上にモバイルア
プリケーションをインストールできるようにするウェブサイト又はアプリケーション記憶
場所に顧客を誘導するバーコード、QRコード又は他のアイテムを印刷するように印刷ハ
ードウェアに指示する。
【0136】
対象オファー管理エンジン325は、顧客行動データに基づいて、顧客への対象オファ
ーを選択し、及び/又は、提供することができる。対象オファー管理エンジン325は、
顧客の経歴データを用いて、顧客を識別することができる。幾つかの実施形態において、
例えば、対象オファー管理エンジン325は、既知の顧客デバイスとの特定の顧客の関連
付けに基づいて特定の顧客を識別するために、オファー管理システム160内の顧客識別
管理エンジン215によってサポートされるプロセスを呼び出すことができる。対象オフ
ァー管理エンジン325は、顧客の具体的な経歴及び/又は過去の購入についてのデータ
を含む他のデータを更に収集することができる。
また、対象オファー管理エンジン325は、本明細書において更に論じられる、ロケー
ション管理エンジン310によって取得された情報等、顧客の場所に関連する情報を収集
することもできる。この例示的な情報を用いて、対象オファー管理エンジン325は、顧
客のための対象オファーを選択することができる。種々の実施形態において、対象オファ
ー管理エンジン325は、特定の顧客に関連付けられる顧客デバイス内のモバイルアプリ
ケーションに対象オファーを与える。
【0137】
構成データストア330は、メディアハブデバイス140に関連する構成データを記憶
することができる。具体的な実施形態において、構成データストア330は、メディアハ
ブデバイス140が施設170内に設置された場所、メディアハブデバイス140に関連
付けられるPOS端末135の任意の識別子、及びメディアハブデバイス140のネット
ワークアクセスパラメータ(例えば、ワイヤレスネットワーク認証パラメータ等)のうち
の1つ以上を記憶する。構成データストア330は、メディアハブデバイス140が属す
るか、又は、属していた任意の論理グループに関連する識別子も更に記憶することができ
る。幾つかの実施形態において、構成データストア330は、オファー管理システム16
0が更新された構成を入手可能であるときに、オファー管理システム160によって更新
される。
【0138】
顧客行動データストア335は、特定の顧客の行動に関連する顧客行動データを記憶す
ることができる。顧客行動データは、顧客の身元、経歴、過去の購入、場所及び既知の顧
客に関連付けられる具体的な顧客デバイスに関連する情報を含むことができる。本明細書
において論じられるように、顧客行動データは、特定の顧客のための対象オファーを選択
するのを支援することができる。
【0139】
ローカルオファーデータストア340は、施設170内の顧客に対象を絞り込むことが
できる対象オファーに関連する対象オファーデータを記憶することができる。種々の実施
形態において、対象オファーデータは、顧客行動データに関連するパラメータによってイ
ンデックス化される。例えば、ローカルオファーデータストア340内の対象オファーデ
ータの各アイテムは、具体的な経歴、過去の購入、場所及び/又は対象オファーに当ては
まる場合がある顧客デバイスによってインデックス化することができる。
【0140】
メディアハブデバイス140内の構造は、以下のように、顧客行動データ及び顧客デバ
イスの場所に基づいて、第1の顧客デバイス125及び/又は第2の顧客デバイス130
に対象オファーを与えるように動作することができる。種々の実施形態において、ロケー
ション管理エンジン310は、施設170内の第1の顧客デバイス125及び/又は第2
の顧客デバイス130の場所を特定するように動作する。より具体的には、ロケーション
管理エンジン310は、第1の顧客デバイス125及び/又は第2の顧客デバイス130
が施設170に入ると、第1の顧客デバイス125及び/又は第2の顧客デバイス130
にロケーション信号を送信することができる。ロケーション信号は、ロケーション管理エ
ンジン310によって管理されるハードウェアからのBLE信号を含むことができる。第
1の顧客デバイス125及び/又は第2の顧客デバイス130上の位置決めハードウェア
が、顧客デバイスの関連する場所をその中に含むロケーション応答信号を与えることによ
って、ロケーション信号に応答することができる。
【0141】
種々の実施形態において、対象オファー管理エンジン325は、第1の顧客デバイス1
25及び/又は第2の顧客デバイス130が既知の顧客に対応するか、未知の顧客に対応
するかを識別することができる。一例において、第1の顧客デバイス125は未知の顧客
に属する場合があり、一方、第2の顧客デバイス130は既知の顧客に属する場合がある
。そのような例において、対象オファー管理エンジン325は、印刷管理エンジン320
にバーコード、QRコード等を印刷するように指示することができる。バーコード、QR
コード等によって、第1の顧客105が、対象オファーを受信するモバイルアプリケーシ
ョンをダウンロードできるようになる場合がある。この例において、対象オファー管理エ
ンジン325は、(顧客行動データストア335内を直接探索することによって、又はオ
ファー管理システム160から顧客行動データを収集することによって)、第2の顧客1
10に関連する顧客行動データを識別することができる。
【0142】
対象オファー管理エンジン325は、顧客行動データ及びローカルオファーデータスト
ア340内の対象オファーデータに基づいて、第2の顧客110のための対象オファーを
更に選択することができる。対象オファーは、第2の顧客110の過去の購入、場所等に
基づいて、カスタマイズされ得る。
幾つかの実施形態において、対象オファー管理エンジン325は、第2の顧客110が
最近購入したか、又は購入しようとしている商品のチャネルを識別する。対象オファー管
理エンジン325は、識別されたチャネルが適切な販売チャネルと、みなされる場合には
、識別されたチャネルへの対象オファーを与えることができるか、又は、識別されたチャ
ネルが不適切な販売チャネルと、みなされる場合には、異なるチャネルへの対象オファー
を与えることができる。種々の実施形態において、対象オファー管理エンジン325は、
コンピュータネットワーク150を介して、又は、オファー管理システム160への指示
によって、第2の顧客デバイス130上のモバイルアプリケーションに対象オファーを与
える。
【0143】
[メディアハブの設置]
図4Aは、本発明の一実施形態による、メディアハブを設置するための処理動作400
Aの例示的なフローチャートを示す。
図4Aに示される種々の処理動作及び/又はデータ
フローは、上記で詳細に説明されたシステム構成要素(例えば、オファー管理システム1
60及び/又はメディアハブ140等)のうちの幾つか又は全てを用いて成し遂げられる
場合があり、幾つかの実施形態において、種々の動作が異なる順序において実行される場
合があり、種々の動作が省略される場合がある。図示されるフローチャートにおいて示さ
れる動作のうちの幾つか又は全てとともに、更なる動作が実行される場合がある。1つ以
上の動作が同時に実行される場合がある。
したがって、図示される(そして、下記で更に詳細に説明される)動作は、もとより例
示であり、それゆえ、限定するものと、みなされるべきではない。
【0144】
動作405aにおいて、インストール管理エンジン205は、管理者アカウント情報、
メディアハブ140に関連するデバイス識別子情報、及び/又はメディアハブ140の場
所のためのフィールド等のような1つ以上のフィールドを伴うインストールページを管理
者デバイス145に与える。
管理者デバイス145は、管理者120がメディアハブ140のうちの1つを最初に接
続するときに(例えば、管理者120がメディアハブ140のうちの1つを最初に開梱し
、コンピュータネットワーク150に接続するときに)インストールページを与えられる
場合がある。そのような時点において、管理者120は、インストール管理エンジン20
5によって管理されるウェブサイトに誘導される場合がある。
【0145】
動作410aにおいて、インストール管理エンジン205は、インストールページから
、メディアハブ140のデバイス識別子を受信する。より具体的には、インストール管理
エンジン205は、例えば、メディアハブ140のMACアドレス又は他の固有デバイス
識別子を受信することができる。MACアドレス又は他の固有デバイス識別子は、インス
トールページにおいて管理者120によって与えられたものであってもよく、又は、他の
情報から推測されて(例えば、メディアハブ140のパッケージング上の情報から推測さ
れて)もよい。
【0146】
動作415aにおいて、インストール管理エンジン205は、インストールページから
、メディアハブの場所を受信する。場所は施設170内の指定された場所に対応すること
ができる。一例として、場所はPOS端末135の特定の事例に対応することができる。
場所は、GPS座標、WiFi三角測量に関連する座標等の他の属性を有する場合がある
。
【0147】
動作420aにおいて、インストール管理エンジン205は、メディアハブ140のデ
バイス識別子及び場所を登録する。より具体的には、インストール管理エンジン205は
、メディアハブ140のデバイス識別子及び場所を構成データストア330内に保存する
ことができる。
また、インストール管理エンジン205は、メディアハブ140が関連付けられること
になる特定のPOS端末135等の他の情報を、構成データストア330に保存すること
もできる。
【0148】
動作425aにおいて、インストール管理エンジン205は、メディアハブ140を構
成する指示を送信する。インストール管理エンジン205は、コンピュータネットワーク
150を介して、メディアハブ140に、関連するPOS端末135と相互運用する指示
、及び施設170内の顧客デバイスの場所を追跡する指示を与えることができる。種々の
実施形態において、インストール管理エンジン205は、メディアハブ140を関連する
POS端末135と結び付ける。
【0149】
動作430aにおいて、インストール管理エンジン205は、メディアハブのローカル
オファーデータストア上に記憶されることになる対象オファーの組を与える。
より具体的には、インストール管理エンジン205は、リモートオファーデータストア
235内の対象オファーデータから対象オファーの組を選択することができる。インスト
ール管理エンジン205は、対象オファーの組を、コンピュータネットワーク150を介
してメディアハブ140に更に与えることができる。
種々の実施形態において、メディアハブ140は、対象オファーの組をローカルオファ
ーデータストア340内にローカルに記憶する。他の実施形態では、メディアハブ140
は、顧客取引中に、オファー管理システム160から対象オファーをリアルタイムに受信
することができる。
【0150】
図4Bは、本発明の一実施形態による、メディアハブを設置するプロセス400Bの例
示的な図である。要素405b~435bは、施設170内で、又は施設170付近で実
施される場合がある動作を識別する。
プロセス400Bは、動作405bにおいて開始することができ、管理者120がメデ
ィアハブ140を開梱する。
動作410bにおいて、管理者120は、施設170内の指定された場所(例えば、P
OS端末135付近のレーン)内にメディアハブ140を配置することができる。
動作415bにおいて、管理者120が管理者デバイス145にアクセスする。動作4
20bにおいて、管理者120が、管理者デバイス145上のウェブブラウザを、オファ
ー管理システム160によって維持管理されるウェブサイト等の設定ウェブサイトに移動
させる。
動作425bにおいて、オファー管理システム160によって、管理者120がメディ
アハブ140をサービスに加入させることができるようになり、それにより、オファー管
理システム160は、メディアハブ140を管理できるようになる。
動作430bにおいて、オファー管理システム160がメディアハブ140を関連する
データベースに登録できるように、管理者120が、メディアハブ140のためのデバイ
ス識別情報をウェブラウザに入力する。
動作435bにおいて、管理者120が、メディアハブ140に関連する他の識別情報
(レーン番号等)を選択する。
【0151】
要素440b~465bは、オファー管理システム160によって行われる場合がある
動作を識別する。
動作440bにおいて、オファー管理システム160は、施設170に関連付けられる
小売業者/ユーザを登録する。
動作445bにおいて、オファー管理システム160は、本明細書において説明される
技法を用いて、メディアハブ140を構成する。
動作450bにおいて、メディアハブ140にローカルオファーデータストア340を
インストールできるように、オファー管理システム160が対象オファーデータをリモー
トオファーデータストア235からメディアハブ140に送信する。
動作455bにおいて、オファー管理システム160は、サポート及び将来の通信のた
めに施設170を設定する。動作460bにおいて、オファー管理システム160が、メ
ディアハブ140から、カード識別番号(CID)/オファー等を受信することができる
。
動作465bにおいて、オファー管理システム160は、メディアハブ140が稼動中
であり、顧客に対象オファーを提供できるという通知を与える。
【0152】
[故障したメディアハブからの回復]
図5は、本発明の一実施形態による、故障したメディアハブからの回復のための処理動
作500の例示的なフローチャートを示す。
図5に示される種々の処理動作及び/又はデ
ータフローは、上記で詳細に説明されたシステム構成要素(例えば、オファー管理システ
ム160及び/又はメディアハブ140等)のうちの幾つか又は全てを用いて成し遂げら
れる場合があり、幾つかの実施形態において、種々の動作が異なる順序において実行され
る場合があり、種々の動作が省略される場合がある。
図示されるフローチャートにおいて示される動作のうちの幾つか又は全てとともに、更
なる動作が実行される場合がある。1つ以上の動作が同時に実行される場合がある。した
がって、図示される(そして、下記で更に詳細に説明される)動作は、もとより例示であ
り、それゆえ、限定するものと、みなされるべきではない。
【0153】
動作505において、オファーデバイス構成エンジン210は、施設170内の論理グ
ループ内の複数のメディアハブ140を識別する。
動作510において、オファーデバイス構成エンジン210は、障害条件を満たすかに
関して、複数のメディアハブのそれぞれを監視する。
動作515において、障害条件が満たされた場合には、オファーデバイス構成エンジン
210は、障害条件を満たした故障したメディアハブを識別する。
動作520において、オファーデバイス構成エンジン210は、故障したメディアハブ
に関連付けられるPOS端末を識別する。
動作525において、オファーデバイス構成エンジン210は、識別されたPOS端末
付近の論理グループ内の作動中のメディアハブを識別する。
動作530において、オファーデバイス構成エンジン210は、作動中のメディアハブ
を識別されたPOS端末と関連付ける。
【0154】
[顧客の識別]
図6は、本発明の一実施形態による、複数の顧客デバイスからのデータの解析を通して
、顧客を識別するための処理動作600の例示的なフローチャートを示す。
図6に示され
る種々の処理動作及び/又はデータフローは、上記で詳細に説明されたシステム構成要素
(例えば、オファー管理システム160及び/又はメディアハブ140等)のうちの幾つ
か又は全てを用いて成し遂げられる場合があり、幾つかの実施形態において、種々の動作
が異なる順序において実行される場合があり、種々の動作が省略される場合がある。
図示されるフローチャートにおいて示される動作のうちの幾つか又は全てとともに、更
なる動作が実行される場合がある。1つ以上の動作が同時に実行される場合がある。した
がって、図示される(そして、下記で更に詳細に説明される)動作は、もとより例示であ
り、それゆえ、限定するものと、みなされるべきではない。
【0155】
動作605において、顧客識別管理エンジン215は、施設内の複数の顧客デバイスを
識別する。
動作610において、顧客識別管理エンジン215は、顧客を識別する可能性を監視す
るために、複数の顧客デバイスの特性を識別する。
動作615において、顧客識別管理エンジン215は、複数の顧客デバイスのそれぞれ
の特性を測定する。動作620において、顧客識別管理エンジン215が、複数の顧客デ
バイスと特定の顧客への関連可能性とを相関させる統計モデルに測定値を組み込む。
動作625において、顧客識別管理エンジン215は、統計モデルから、複数の顧客デ
バイスと特定の顧客への関連可能性との相関を下げる場合がある情報をフィルタリングす
る。
動作630において、顧客識別管理エンジン215は、フィルタリング後の統計モデル
を用いて、複数の顧客デバイスと特定の顧客への関連可能性との相関の更新された確率を
与える。
【0156】
[モバイルオファーの提供]
図7は、本発明の一実施形態による、メディアハブへの近接性及び顧客行動に基づいて
、顧客デバイス上のモバイルアプリケーションにオファーを与えるための処理動作700
の例示的なフローチャートを示す。
図7に示される種々の処理動作及び/又はデータフロ
ーは、上記で詳細に説明されたシステム構成要素(例えば、オファー管理システム160
及び/又はメディアハブ140等)のうちの幾つか又は全てを用いて成し遂げられる場合
があり、幾つかの実施形態において、種々の動作が異なる順序において実行される場合が
あり、種々の動作が省略される場合がある。図示されるフローチャートにおいて示される
動作のうちの幾つか又は全てとともに、更なる動作が実行される場合がある。1つ以上の
動作が同時に実行される場合がある。したがって、図示される(そして、下記で更に詳細
に説明される)動作は、もとより例示であり、それゆえ、限定するものと、みなされるべ
きではない。
【0157】
動作705において、ロケーション管理エンジン310は、施設内の顧客デバイスを識
別する。
動作710において、ロケーション管理エンジン310は、識別された顧客デバイスに
ロケーション信号を与える。
動作715において、ロケーション管理エンジン310は、ロケーション信号に応答し
て、識別された顧客デバイスからロケーション応答信号を受信する。
動作720において、ロケーション管理エンジン310は、ロケーション応答信号を用
いて、施設内の識別された顧客デバイスの位置を特定する。
動作725において、ロケーション管理エンジン310は、位置に基づいて、識別され
た顧客デバイスがPOS端末の指定された距離内にあるか否かを識別する。
動作730において、対象オファー管理エンジン325は、ローカルオファーデータス
トア340から、識別された顧客デバイスに関する顧客行動データを収集する。 動作7
35において、対象オファー管理エンジン325は、顧客行動データに基づいて、識別さ
れた顧客デバイスのための対象オファーを収集する。
動作740において、識別された顧客デバイスがPOS端末の指定された距離内にある
ときに、対象オファー管理エンジン325は、識別された顧客デバイスに対象オファーを
与える。
【0158】
[顧客を販売チャネルに誘導する]
図8は、本発明の一実施形態による、顧客行動に基づいて、顧客を特定の販売チャネル
に誘導するための処理動作800の例示的なフローチャートを示す。
図8に示される種々
の処理動作及び/又はデータフローは、上記で詳細に説明されたシステム構成要素(例え
ば、オファー管理システム160及び/又はメディアハブ140等)のうちの幾つか又は
全てを用いて成し遂げられる場合があり、幾つかの実施形態において、種々の動作が異な
る順序において実行される場合があり、種々の動作が省略される場合がある。
図示されるフローチャートにおいて示される動作のうちの幾つか又は全てとともに、更
なる動作が実行される場合がある。1つ以上の動作が同時に実行される場合がある。した
がって、図示される(そして、下記で更に詳細に説明される)動作は、もとより例示であ
り、それゆえ、限定するものと、みなされるべきではない。
【0159】
動作805において、顧客識別管理エンジン215は、施設内の顧客を識別する。
動作810において、対象オファー管理エンジン325は、顧客に関する顧客行動デー
タを収集する。
動作815において、モバイルアプリケーション管理エンジン220は、顧客に関連付
けられる顧客デバイス上のモバイルアプリケーションとの安全な接続を確立する。
動作820において、モバイルアプリケーション管理エンジン220は、モバイルアプ
リケーション内の顧客の行為を収集する。
動作825において、対象オファー管理エンジン325は、モバイルアプリケーション
内の顧客の行為に基づいて、顧客のための第1の販売チャネルを識別する。
動作830において、対象オファー管理エンジン325は、顧客に関する顧客行動デー
タに基づいて、顧客のための第2の販売チャネルを識別する。
動作835において、モバイルアプリケーション管理エンジン220は、第2の販売チ
ャネルを表示するように、顧客デバイス上のモバイルアプリケーションを構成する。
【0160】
[購入データ]
図9Aは、本発明の一実施形態による、メディアハブに隣接する顧客デバイス上のセキ
ュアモバイルアプリケーションに購入データを与えるための処理動作900Aの例示的な
フローチャートを示す。
図9Aに示される種々の処理動作及び/又はデータフローは、上
記で詳細に説明されたシステム構成要素(例えば、オファー管理システム160及び/又
はメディアハブ140等)のうちの幾つか又は全てを用いて成し遂げられる場合があり、
幾つかの実施形態において、種々の動作が異なる順序において実行される場合があり、種
々の動作が省略される場合がある。図示されるフローチャートにおいて示される動作のう
ちの幾つか又は全てとともに、更なる動作が実行される場合がある。1つ以上の動作が同
時に実行される場合がある。したがって、図示される(そして、下記で更に詳細に説明さ
れる)動作は、もとより例示であり、それゆえ、限定するものと、みなされるべきではな
い。
【0161】
動作905aにおいて、ロケーション管理エンジン310は、施設内の顧客デバイスの
場所を監視する。
動作910aにおいて、ロケーション管理エンジン310は、監視された場所に基づい
て、顧客デバイスが施設内のPOS端末の指定された距離内にあるか否かを識別する。
動作915aにおいて、対象オファー管理エンジン325は、POS端末における購入
の確認を受信する。
動作920aにおいて、モバイルアプリケーション管理エンジン220は、顧客デバイ
ス上のモバイルアプリケーションへの安全な接続を確立する。
動作925aにおいて、対象オファー管理エンジン325は、購入に関連する領収書を
収集する。
動作930aにおいて、モバイルアプリケーション管理エンジン220は、安全な接続
を用いて、モバイルアプリケーションに電子フォーマットの領収書を与える。
【0162】
[オファーを提供する]
図9Bは、本発明の一実施形態による、メディアハブに隣接する顧客デバイス上のセキ
ュアモバイルアプリケーションにオファーを与えるプロセスの例示的な図である。そのシ
ステム図は、第2の顧客デバイス130、POS端末135及びメディアハブ140を含
む。動作905bにおいて、第2の顧客デバイス130は、施設170内の商品のモバイ
ルペイメントを行った。モバイルペイメントは、POS端末135及び/又はメディアハ
ブ140に転送された。モバイルペイメントは、例えば、NFCチップを用いて行われる
支払い、PayPal(登録商標)アカウントを用いて行われる支払い、デジタル通貨を
用いて行われる支払い等を含むことができる。動作910bにおいて、POS端末135
及び/又はメディアハブ140は、第2の顧客デバイス130に購入に関する電子領収書
を与える。電子領収書は、第2の顧客デバイス130上のモバイルアプリケーションに直
接与えることができる。有利には、電子領収書は、第三者電子メールクライアント及び/
又は第三者ウェブブラウザ等、第三者による傍受及び/又は巡回から免れることができる
。
【0163】
図10は、本発明の一実施形態による、コンピュータシステムの例示的な図である。図
10の例において、コンピュータシステム1000は、ワイヤレスクライアント若しくは
ワークステーション等のクライアントコンピュータシステム、又はサーバコンピュータシ
ステムとして使用することができるコンピュータシステムとすることができる。
コンピュータシステム1000は、コンピュータ1005、I/Oデバイス1010及
びディスプレイデバイス1015を含む。コンピュータ1005は、少なくとも1つのプ
ロセッサ1020、通信インターフェース1025、メモリ1030、ディスプレイコン
トローラ1035、不揮発性記憶装置1040、及びI/Oコントローラ1045を含む
。コンピュータ1005は、I/Oデバイス1010及びディスプレイデバイス1015
に結合することができるか、又はそれらを含むことができる。
【0164】
コンピュータ1005は、モデム又はネットワークインターフェースを含むことができ
る通信インターフェース1025を通して外部システムにつながる。通信インターフェー
ス1025は、コンピュータシステム1000の一部又はコンピュータ1005の一部と
、みなすことができることは理解されよう。通信インターフェース1025は、アナログ
モデム、統合サービスデジタル網(ISDN)モデム、ケーブルモデム、トークンリング
インターフェース、衛星伝送インターフェース(例えば、「ダイレクトパーソナルコンピ
ュータ(PC)」)又はコンピュータシステムを他のコンピュータシステムに結合するた
めの他のインターフェースとすることができる。
【0165】
少なくとも1つのプロセッサ1020は、例えば、Intel(登録商標) Pent
ium(登録商標)マイクロプロセッサ又はMotorola(登録商標)のパワーPC
マイクロプロセッサ等の従来のマイクロプロセッサとすることができる。メモリ1030
は、バス1050によって少なくとも1つのプロセッサ1020に結合される。メモリ1
030は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)とすることができ、スタテ
ィックRAM(SRAM)を含むこともできる。バス1050は、少なくとも1つのプロ
セッサ1020を、メモリ1030に、また、不揮発性記憶装置1040に、ディスプレ
イコントローラ1035に、及びI/Oコントローラ1045に結合する。
【0166】
I/Oデバイス1010は、キーボード、ディスクドライブ、プリンタ、スキャナ、並
びに、マウス又は他のポインティングデバイスを含む他の入力及び出力デバイスを含むこ
とができる。ディスプレイコントローラ1035は、例えば、陰極線管(CRT)又は液
晶ディスプレイ(LCD)とすることができるディスプレイデバイス1015上の表示を
従来通りに制御することができる。ディスプレイコントローラ1035及びI/Oコント
ローラ1045は、従来の周知の技術を用いて実現することができる。
【0167】
不揮発性記憶装置1040は多くの場合に、磁気ハードディスク、光ディスク、又は大
量のデータのための別の形の記憶装置である。このデータのうちの或る量が多くの場合に
、コンピュータ1005内のソフトウェアの実行中に、ダイレクトメモリアクセスプロセ
スによってメモリ1030に書き込まれる。「機械可読媒体」又は「コンピュータ可読媒
体」という用語は、少なくとも1つのプロセッサ1020によってアクセス可能である任
意のタイプの記憶デバイスを含み、データ信号を符号化する搬送波も含むことは当業者に
は直ちに認識されよう。
【0168】
コンピュータシステム1000は、異なるアーキテクチャを有する数多くの可能なコン
ピュータシステムの一例とすることができる。例えば、Intel(登録商標)のマイク
ロプロセッサに基づくパーソナルコンピュータは多くの場合に複数のバスを有し、バスの
うちの1つは、周辺装置用のI/Oバスとすることができ、1つは、少なくとも1つのプ
ロセッサ1020及びメモリ1030を直接接続する(多くの場合に、メモリバスと呼ば
れる)。バスは、バスプロトコルが異なることに起因する任意の必要な変換を実行するブ
リッジ構成要素を通して互いに接続される。
【0169】
ネットワークコンピュータは、本明細書において提供される教示とともに使用すること
ができる別のタイプのコンピュータシステムである。ネットワークコンピュータは通常、
ハードディスク又は他の大容量記憶装置を含まず、少なくとも1つのプロセッサ1020
によって実行するために、実行可能プログラムがネットワーク接続からメモリ1030に
ロードされる。当該技術分野において既知であるウェブTVシステムも、コンピュータシ
ステムであると、みなされるが、そのシステムは、幾つかの特定の入力又は出力デバイス
等、
図10に示される機構のうちの幾つかを欠いている可能性がある。通常のコンピュー
タシステムは一般に、少なくとも、少なくとも1つのプロセッサ、メモリ、及びメモリを
少なくとも1つのプロセッサに結合するバスを含むことになる。
【0170】
詳細な説明のうちの幾つかの部分が、コンピュータメモリ内のデータビットに関する演
算のアルゴリズム及び記号表現の観点から提示される。これらのアルゴリズム記述及び表
現は、当業者に仕事の内容を最も効率的に伝達するために、データ処理技術分野の当業者
によって使用される手段である。アルゴリズムは、ここで、一般的に、所望の結果につな
がる首尾一貫した一連の演算であると考えられる。それらの演算は、物理量の物理的な操
作を必要とする演算である。必ずしもそうではないが、一般に、これらの量は、記憶し、
転送し、結合し、比較し、及び別の方法で操作することができる電気信号又は磁気信号の
形をとる。主に一般的に使用されるという理由から、これらの信号をビット、値、要素、
シンボル、符号、項、数字等と呼ぶことが多くの場合に好都合であることがわかっている
。
【0171】
しかしながら、これらの用語及び類似の用語の全てが適切な物理量に関連付けられるこ
とになり、これらの量に適用される便宜的なラベルにすぎないことに留意されたい。具体
的に明記されない限り、以下の検討から明らかなように、本明細書を通して、「処理する
」又は「算出する」又は「計算する」又は「決定する」又は「表示する」等の用語を利用
する検討は、コンピュータシステム又は類似の電子コンピューティングデバイスの動作及
びプロセスを指しており、そのシステム又はデバイスは、コンピュータシステムのレジス
タ及びメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作し、コンピュータシステム
メモリ又はレジスタ又は他のそのような情報記憶装置、伝送デバイス又はディスプレイデ
バイス内の物理量として同様に表される他のデータに変換することは理解されたい。
【0172】
本明細書において説明される技法は、それらの動作を実行するための装置に関連する。
その装置は、要求される目的のために特別に構成又はプログラムすることができるか、又
はコンピュータ内に記憶されるコンピュータプログラムによって選択的に起動又は再構成
されるコンピュータを含むことができる。そのようなコンピュータプログラムは、限定は
しないが、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EP
ROM、EEPROM、磁気又は光カード、フロッピーディスク(登録商標)、光ディス
ク、CD-ROM及び磁気光ディスクを含む任意のタイプのディスク、又は電子的命令を
記憶するのに適しており、コンピュータシステムバスにそれぞれ結合される任意のタイプ
の媒体等、コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。
【0173】
説明を完全に理解してもらうために、説明の目的から、数多くの具体的な細部が記述さ
れる。しかしながら、これらの具体的な細部を用いることなく、本開示の実施形態を実施
できることは当業者には明らかであろう。場合によっては、説明を曖昧にするのを避ける
ために、モジュール、構造、プロセス、機構及びデバイスがブロック図の形で示される。
他の場合には、データフロー及び論理フローを表すために、機能ブロック図及びフローチ
ャートが示される。ブロック図及びフローチャートの構成要素(例えば、モジュール、ブ
ロック、構造、デバイス、機構等)は、本明細書において明確に説明され、図示される以
外の形態において、様々に組み合わせ、切り離し、取り除き、並べ替え、置き換えること
ができる。
【0174】
本明細書において「1つの実施形態」、「一実施形態」、「幾つかの実施形態」、「種
々の実施形態」、「幾つかの特定の実施形態」、「他の実施形態」、「一連の実施形態」
等を参照することは、その実施形態に関連して説明される特定の機構、設計、構造又は特
徴が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。例えば、本明細書
の種々の場所において「1つの実施形態において」又は「一実施形態において」という言
い回しが現れても、必ずしも全て同じ実施形態を指すものではなく、他の実施形態を互い
に除外する別々の実施形態又は代替の実施形態でもない。さらに、「実施形態」等への明
確な参照があるか否かにかかわらず、種々の機構が説明され、それらの機構は、幾つかの
実施形態において様々に組み合わせられ、含まれる場合があるが、他の実施形態では様々
に省略される場合もある。同様に、幾つかの実施形態の場合に好ましいか、又は必要な場
合があるが、他の実施形態ではそうでない場合がある種々の機構が説明される。
【0175】
本発明の他の実施形態、用途及び利点は、本明細書において開示される本発明の明細書の検討及び実践から当業者には明らかになるであろう。本明細書は、例示にすぎないと、みなされるべきである。
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を記載する。
(付記1)
少なくとも1つのメディアハブデバイスが配置される場所においてユーザデバイスを受
動的に監視するためのシステムであって、該システムは、
前記場所において、ワイヤレス通信チャネル上で1つ以上のユーザデバイスを受動的に
監視することと、
第1のユーザデバイスのための少なくとも第1の識別情報を含み、前記1つ以上のユー
ザデバイスのための識別情報を取得することと、
前記第1の識別情報が、前記第1のユーザデバイスが前記第1のユーザデバイス上に小
売業者特有又はシステム特有のクライアントアプリケーションをインストールしたことを
示す情報に関連付けられると判定することと、
前記第1のユーザデバイスのために対象となるメディアを識別することと、
前記ワイヤレス通信チャネルを介して、前記第1のユーザデバイスに前記メディアを送
信することと、
を行う1つ以上のコンピュータプログラム命令によるプログラムが組み込まれている1つ
以上の物理的プロセッサを備えるメディアハブデバイスを備える、ユーザデバイスを受動
的に監視するシステム。
(付記2)
前記メディアハブデバイスは、POS端末に関連付けられるPOSプリンタに埋め込ま
れているか、又は、該POSプリンタを含み、前記配置される場所は小売業者の場所を含
み、前記POS端末における取引が未決であると判定するようにプログラムが組み込まれ
、
前記メディアは、前記取引が未決である間に前記第1のユーザデバイスに送信される、
付記1に記載のシステム。
(付記3)
前記メディアハブデバイスは、
前記取引が完了したと判定することと、
前記第1のユーザデバイスのための対象となる第2のメディアを識別することと、
前記取引が完了した後に、前記ワイヤレス通信チャネルを介して、前記第1のユーザデ
バイスに前記第2のメディアを送信することと、
を行うようにプログラムが組み込まれている、付記2に記載のシステム。
(付記4)
前記メディアハブデバイスは、
前記ワイヤレス通信チャネルを介して、前記第1のユーザデバイスに電子領収書を送信
するようにプログラムが組み込まれ、
前記第2のメディアは、前記電子領収書に埋め込まれているか、又は、該電子領収書と
は別に与えられる、付記3に記載のシステム。
(付記5)
前記メディアハブデバイスは、
前記POS端末から顧客識別情報を取得することであって、該顧客識別情報は前記PO
S端末における前記取引に関連付けて使用されることと、
前記第1の識別情報に関連付けて前記顧客識別情報を記憶することと、
前記顧客識別情報と前記第1の識別情報との間の関連付けを、ネットワークを介してオ
ファー管理システムに送信することと、
を行うように更にプログラムが組み込まれている、付記2に記載のシステム。
(付記6)
前記システムは前記オファー管理システムを含み、該オファー管理システムは1つ以上
の第2の物理的プロセッサによって、
前記メディアハブデバイスに関連付けられる活動とは異なる、前記第1のユーザデバイ
スのオンライン活動を監視することと、
監視されたオンライン活動に基づいて、前記第1のユーザデバイスのための第2の対象
メディアを識別することと、
前記第1のユーザデバイスに前記第2の対象メディアを送信することと、
を行うようにプログラムが組み込まれている、付記5に記載のシステム。
(付記7)
前記システムは、前記オファー管理システムを含み、該オファー管理システムは1つ以
上の第2の物理的プロセッサによって、
前記メディアハブデバイスに関連付けられる活動とは異なる、前記第1のユーザデバイ
スのオンライン活動を監視することと、
前記POS端末における前記取引に基づいて、前記第1のユーザデバイスのための第2
の対象メディアを識別することと、
前記第1のユーザデバイスがオンライン中に、前記第1のユーザデバイスに前記第2の
対象メディアを送信することと、
を行うようにプログラムが組み込まれている、付記5に記載のシステム。
(付記8)
少なくとも1つのメディアハブデバイスが配置される場所においてユーザデバイスを受
動的に監視するコンピュータにより実施される方法であって、
前記方法は、該方法を実行するために1つ以上のコンピュータプログラム命令によるプ
ログラムが組み込まれている1つ以上の物理的プロセッサを備えるメディアハブデバイス
上で実施され、
前記メディアハブデバイスによって、前記場所において、ワイヤレス通信チャネル上で
1つ以上のユーザデバイスを受動的に監視することと、
前記メディアハブデバイスによって、第1のユーザデバイスのための少なくとも第1の
識別情報を含み、前記1つ以上のユーザデバイスのための識別情報を取得することと、
前記メディアハブデバイスによって、前記第1の識別情報が、前記第1のユーザデバイ
スが前記第1のユーザデバイス上に小売業者特有又はシステム特有のクライアントアプリ
ケーションをインストールしたことを示す情報に関連付けられると判定することと、
前記メディアハブデバイスによって、前記第1のユーザデバイスのための対象となるメ
ディアを識別することと、
前記メディアハブデバイスによって、前記ワイヤレス通信チャネルを介して前記第1の
ユーザデバイスに前記メディアを送信することと、
を含む、ユーザデバイスを受動的に監視する方法。
(付記9)
前記メディアハブデバイスは、POS端末に関連付けられるPOSプリンタに組み込ま
れているか、又は、該POSプリンタを含み、前記配置される場所は小売業者の場所を含
み、
前記メディアハブデバイスによって、前記POS端末における取引が未決であると判定
することを更に含み、前記取引が未決である間に、前記第1のユーザデバイスに前記メデ
ィアが送信される、付記8に記載の方法。
(付記10)
前記メディアハブデバイスによって、前記取引が完了したと判定することと、
前記メディアハブデバイスによって、前記第1のユーザデバイスのための対象となる第
2のメディアを識別することと、
前記メディアハブデバイスによって、前記取引が完了した後に、前記ワイヤレス通信チ
ャネルを介して、前記第1のユーザデバイスに前記第2のメディアを送信することと、
を更に含む、付記9に記載の方法。
(付記11)
前記メディアハブデバイスによって、前記ワイヤレス通信チャネルを介して、前記第1
のユーザデバイスに電子領収書を送信することを更に含み、
前記第2のメディアは、前記電子領収書に埋め込まれているか、又は、該電子領収書と
は別に与えられる、付記10に記載の方法。
(付記12)
前記メディアハブデバイスによって、前記POS端末から顧客識別情報を取得すること
であって、該顧客識別情報は前記POS端末における前記取引に関連付けて使用されるこ
とと、
前記メディアハブデバイスによって、前記第1の識別情報に関連付けて前記顧客識別情
報を記憶することと、
前記メディアハブデバイスによって、ネットワークを介して、オファー管理システムに
前記顧客識別情報と前記第1の識別情報との間の関連付けを送信することと、
を更に含む、付記9に記載の方法。
(付記13)
前記オファー管理システムによって、前記メディアハブデバイスに関連付けられる活動
とは異なる、前記第1のユーザデバイスのオンライン活動を監視することと、
前記オファー管理システムによって、監視されたオンライン活動に基づいて、前記第1
のユーザデバイスのための第2の対象メディアを識別することと、
前記オファー管理システムによって、前記第1のユーザデバイスに前記第2の対象メデ
ィアを送信することと、
を更に含む、付記12に記載の方法。
(付記14)
前記オファー管理システムによって、前記メディアハブデバイスに関連付けられる活動
とは異なる、前記第1のユーザデバイスのオンライン活動を監視することと、
前記オファー管理システムによって、前記POS端末における前記取引に基づいて、前
記第1のユーザデバイスのための第2の対象メディアを識別することと、
前記第1のユーザデバイスがオンライン中に、前記オファー管理システムによって、前
記第1のユーザデバイスに前記第2の対象メディアを送信することと、
を更に含む、付記12に記載の方法。