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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-09
(45)【発行日】2022-09-20
(54)【発明の名称】ガラス板加工装置
(51)【国際特許分類】
   B24B 9/10 20060101AFI20220912BHJP
   B24B 41/053 20060101ALI20220912BHJP
   C03C 19/00 20060101ALI20220912BHJP
【FI】
B24B9/10 D
B24B41/053
C03C19/00 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020537806
(86)(22)【出願日】2019-10-05
(86)【国際出願番号】 JP2019039416
(87)【国際公開番号】W WO2021024501
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2020-07-08
(31)【優先権主張番号】P 2019143432
(32)【優先日】2019-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000174220
【氏名又は名称】坂東機工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108442
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義孝
(72)【発明者】
【氏名】坂東 和明
【審査官】須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-024072(JP,A)
【文献】特開2012-187642(JP,A)
【文献】国際公開第2012/060158(WO,A1)
【文献】特開平11-123643(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1128516(KR,B1)
【文献】特開平07-276205(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B1/00-1/04
B24B9/00-19/28
B24B41/053
C03C19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス板の端面の一の領域を研削若しくは研磨又は研削及び研磨する少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段と、この少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段をガラス板の前記端面の一の領域に沿って移動させる第一の移動手段と、ガラス板の前記端面の前記一の領域と連続する他の一の領域を研削若しくは研磨又は研削及び研磨する少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段と、この少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段をガラス板の前記端面の他の一の領域に沿って移動させる第二の移動手段とを具備しており、
第一の移動手段及び第二の移動手段の夫々は、当該ガラス板の前記端面に沿う方向に移動自在な走行台と、この走行台を案内支持したガイドレールと、走行台をガイドレールに沿って移動させる駆動手段と、前記加工ヘッド手段を当該ガラス板の前記端面に沿う方向に直交する方向に移動させてガラス板の端面に対する当該加工ヘッド手段の切り込み量(研削量)を調節する切り込み量調節手段とを具備しており、
第一の移動手段及び第二の移動手段の夫々は、少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段及び少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段を相互に接近又は離反させるように、第一の移動手段は、少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段をガラス板の前記端面に沿う方向のうちの一の方向に移動させ、第二の移動手段は、少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段を当該ガラス板の前記端面に沿う方向のうちの前記一の方向と反対の方向である他の一の方向に移動させて、ガラス板の前記端面の研削若しくは研磨又は研削及び研磨するようになっているガラス板加工装置。
【請求項2】
第一の移動手段は、ガラス板の前記端面の一の領域を少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段に加工させるべく、少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段をガラス板の前記端面の一の領域に沿って前記一の方向に移動させ、第二の移動手段は、ガラス板の前記端面の他の一の領域を少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段に加工させるべく、少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段をガラス板の前記端面の他の一の領域に沿って前記他の一の方向に移動させるようになっている請求項1に記載のガラス板加工装置。
【請求項3】
少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段は、少なくとも一つの研削ホイール若しくは少なくとも一つの研磨ホイール又は少なくとも一つの研削ホイール及び少なくとも一つの研磨ホイールを具備しており、少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段は、少なくとも一つの研削ホイール若しくは少なくとも一つの研磨ホイール又は少なくとも一つの研削ホイール及び少なくとも一つの研磨ホイールを具備している請求項1又は2に記載のガラス板加工装置。
【請求項4】
ガラス板の前記端面に対向する他の端面を加工する 他の第一の加工ヘッド手段及び他の第二の加工ヘッド手段を更に具備している請求項1から3のいずれか一項に記載のガラス板加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用、液晶テレビ等の液晶パネル用、太陽電池用、家具用及び建築用等のガラス板において、例えば、矩形状のガラス板の片側の端面又は両側の端面を研削若しくは研磨又は研削及び研磨(以下、加工という)するガラス板加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばガラス板の研削においては、ガラス板の搬送通路に配設された研削装置により行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-169622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のガラス板の研削においては、ガラス板の搬送通路に配設された研削装置により行っているため、時間がかかり、全体としてガラス板の加工の効率が悪くなっている。
【0005】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ガラス板の端面に対する加工の効率がよく、これらの加工時間を短くし得、生産性の高いガラス板加工装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のガラス板加工装置は、ガラス板の端面の一の領域を加工する少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段と、この少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段をガラス板の前記端面の一の領域に沿って移動させる第一の移動手段と、ガラス板の前記端面の前記一の領域と連続する他の一の領域を加工する少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段と、この少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段をガラス板の前記端面の他の一の領域に沿って移動させる第二の移動手段とを具備している。
【0007】
本発明のガラス板加工装置によれば、ガラス板の端面の一の領域を加工する少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段と、この少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段をガラス板の前記端面の一の領域に沿って移動させる第一の移動手段と、ガラス板の前記端面の前記一の領域と連続する他の一の領域を加工する少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段と、この少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段をガラス板の前記端面の他の一の領域に沿って移動させる第二の移動手段とを具備しているため、第一の加工ヘッド手段及び第二の加工ヘッド手段によりガラス板の端面の加工を行うことができるので、ガラス板の端面に対する加工の効率がよく、これらの加工時間を短くし得、生産性の高いガラス板の加工を行うことができる。
【0008】
本発明のガラス板加工装置では、好ましい例では、第一の移動手段は、ガラス板の一の領域の端面を少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段に加工させるべく、少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段をガラス板の一の領域の端面に沿って移動させ、第二の移動手段は、ガラス板の他の一の領域の端面を少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段に加工させるべく、少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段をガラス板の他の一の領域の端面に沿って移動させるようになっているため、ガラス板の一の領域及び他の一の領域を含む端面の加工の時間を短くし得、而して、ガラス板の端面における加工を効率よく行うことができる。
【0009】
本発明のガラス板加工装置の他の例では、第一の移動手段及び第二の移動手段の夫々は、少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段及び少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段を相互に接近又は離反させるように少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段及び少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段を夫々移動させるようになっているため、ガラス板の端面に対する加工時間を短くし得る。
【0010】
本発明のガラス板加工装置の他の例では、少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段は、少なくとも一つの研削ホイール若しくは少なくとも一つの研磨ホイール又は少なくとも一つの研削ホイール及び少なくとも一つの研磨ホイールを具備しており、少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段は、少なくとも一つの研削ホイール若しくは少なくとも一つの研磨ホイール又は少なくとも一つの研削ホイール及び少なくとも一つの研磨ホイールを具備しているため、例えば、少なくとも一つの第一の加工ヘッド手段が、少なくとも一つの研削ホイール及び少なくとも一つの研磨ホイールを具備しており、少なくとも一つの第二の加工ヘッド手段が、少なくとも一つの研削ホイール及び少なくとも一つの研磨ホイールを具備している場合、ガラス板の一の領域及び他の一の領域を含む端面に対する研削から研磨までを連続して行うことができ、加工時間をも短くし得、而して、ガラス板の端面における加工を効率よく行うことができる。
【0011】
本発明のガラス板加工装置の他の例では、ガラス板加工装置は、ガラス板の前記端面に対向する他の端面を加工する他の第一の加工ヘッド手段及び他の第二の加工ヘッド手段を更に具備しているため、ガラス板の前記端面に対する加工(研削若しくは研磨又は研削及び研磨)を、複数の第一の加工ヘッド手段及び複数の第二の加工ヘッド手段の夫々に行わせることができるので、ガラス板の一の領域及び他の一の領域を含む端面に対する加工時間を更に短くし得、生産性の高いガラス板加工装置とし得る。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ガラス板の端面に対する加工の効率がよく、これらの加工時間を短くし得、生産性の高いガラス板加工装置を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の実施の形態の例の平面説明図である。
図2図2は、図1に示す実施の形態の例の右側面説明図である。
図3図3は、図1に示す実施の形態の例の動作説明図である。
図4図4は、図1に示す実施の形態の例の動作説明図である。
図5図5は、図1に示す実施の形態の例の動作説明図である。
図6図6は、図1に示す実施の形態の例の動作説明図である。
図7図7は、図1に示す実施の形態の他の一の例の動作説明図である。
図8図8は、図1に示す実施の形態の他の一の例の動作説明図である。
図9図9は、図1に示す実施の形態の他の一の例の動作説明図である。
図10図10は、図1に示す実施の形態の他の一の例の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に本発明を、図に示す好ましい実施の形態の例に基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
【実施例
【0015】
図1から図10において、本例のガラス板加工装置1は、基台3と、基台3に設けられていると共に本例では長方形平板状のガラス板2を支持する支持台4と、基台3に設けられていると共にガラス板2の面に平行な面内、本例では水平面内での一の方向であると共にガラス板2の搬送方向であるX方向にガラス板2を搬送する搬送手段5と、ガラス板2の一の端面6の一の領域としての領域R1(X方向におけるガラス板2の端面6の一端8からガラス板2の端面6側の加工点Aまでの領域)の端面を加工、本例ではガラス板2の領域R1の端面を研削する加工ヘッド手段としての加工ヘッド7と、加工ヘッド7をガラス板2の領域R1の端面に沿ってX方向に移動させる移動手段10と、加工ヘッド7と同様に、ガラス板2の端面6の他の一の領域としての領域R2(X方向におけるガラス板2の端面6の他端9からガラス板2の端面6側の中央部近傍までの領域)及びR3(ガラス板2の端面6の全領域から領域R1及びR2を引いた残部の領域)の端面を加工、本例ではガラス板2の領域R2及びR3の端面を研削する加工ヘッド手段としての加工ヘッド11と、加工ヘッド11をガラス板2の領域R2及びR3の端面に沿ってX方向に移動させる移動手段12と、水平面内での一の方向に交差する他の一の方向、本例ではX方向と直交するY方向においてガラス板2の端面6に対向するガラス板2の他の一の端面13の一の領域としての領域R4(X方向におけるガラス板2の端面13の一端15からガラス板2の端面13側の加工点Bまでの領域)の端面を加工、本例ではガラス板2の領域R4の端面を研削する加工ヘッド手段としての加工ヘッド14と、加工ヘッド14を領域R4の端面に沿ってX方向に移動させる移動手段17と、加工ヘッド14と同様に、ガラス板2の端面13の他の一の領域としての領域R5(X方向におけるガラス板2の端面13の他端16からガラス板2の端面13側の中央部近傍までの領域)及びR6(ガラス板2の端面13の全領域から領域R4及びR5を引いた残部の領域)の端面を加工、本例ではガラス板2の領域R5及びR6の端面を研削する加工ヘッド手段としての加工ヘッド18と、加工ヘッド18を領域R5及びR6に沿ってX方向に移動させる移動手段19とを具備している。
【0016】
支持台4は、ガラス板2をガラス板2の裏面から吸着固定すると共にX方向に伸びた矩形状の吸盤を夫々有した一対の吸盤装置40と、基台3に設けられていると共に上端に一対の吸盤装置40が設けられた支持台本体41とを有しており、支持台4は、搬送手段5により搬送されたガラス板2を一対の吸盤装置40を介してガラス板2に対する加工位置で吸着固定してガラス板2を支持するようになっている。
【0017】
搬送手段5は、ガラス板2の上流側100から搬入される未加工のガラス板2をガラス板2の裏面から吸着固定すると共にX方向に伸びた矩形状の吸盤を有した吸盤装置50と、上端に吸盤装置50が設けられていると共にガラス板2を支持する支持台51と、支持台51が設けられていると共にX方向に直線移動自在(往復動自在)な走行台52と、基台3に設けられていると共に走行台52をX方向に直線移動自在(往復動自在)に案内支持する一対のガイドレール53と、走行台52をガイドレール53に沿ってX方向に直線移動(往復動)させる駆動手段54とを具備している。
【0018】
駆動手段54は、基台3に設けられていると共にX方向に平行に伸びたラック55と、ラック55に噛み合うピニオンギア56と、一端にピニオンギア56が取り付けられている出力回転軸(モータシャフト)を有していると共に走行台52に取付けられたサーボモータ57とを具備しており、搬送手段5は、吸盤装置50を介して吸着固定したガラス板2を駆動手段54のサーボモータ57の作動によるピニオンギア56の回転とピニオンギア56のラック55への噛合いとで走行台52をX方向に移動(往復動)させて、未加工のガラス板2をガラス板2の上流側100から支持台4へ搬入する一方、加工後のガラス板2を支持台4から下流側200に搬出するようになっている。
【0019】
加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は互いに同様に形成されており、移動手段10、12、17及び19の夫々は互いに同様に形成されているので、以下、加工ヘッド7及び移動手段10について詳細に説明し、加工ヘッド11、14及び18並びに移動手段12、17及び19については図に同符号を適宜付してこれらの詳細な説明を省略する。
【0020】
加工ヘッド7は、ガラス板2の領域R1の端面を加工、本例ではガラス板2の領域R1の端面を研削する研削ホイール25と、一端に研削ホイール25が取り付けられている出力回転軸(モータシャフト)を備えたスピンドルモータ26と、スピンドルモータ26が取り付けられていると共にスピンドルモータ26を上下方向であるZ方向に昇降自在なスライド体27と、スライド体27をZ方向に昇降移動自在(往復動自在)に案内支持する一対のガイドレール28と、スライド体27に取付けられたボールネジナット(図示せず)と、このボールネジナットにねじ組されたボールネジ29と、ボールネジ29に連結されていると共にスライド体27を一対のガイドレール28に沿ってZ方向に昇降移動(往復動)させる昇降用のサーボモータ30とを具備している。
【0021】
移動手段10は、X方向に直線移動自在(往復動自在)な走行台60と、基台3に設けられていると共に走行台60をX方向に直線移動自在(往復動自在)に案内支持した一対のガイドレール62と、走行台60をガイドレール62に沿ってX方向に直線移動(往復動)させる駆動手段63と、研削ヘッド7をY方向に直線移動(往復動)させてガラス板2の端面6に対する加工ヘッド7の研削ホイール25のY方向における切り込み量(研削量)を調節する切り込み量調節手段64とを具備している。
【0022】
駆動手段63は、基台3に設けられていると共にX方向に平行に伸びたラック70と、ラック70に噛み合うピニオンギア71と、一端にピニオンギア71が取り付けられている出力回転軸(モータシャフト)を有していると共に走行台60に取付けられたサーボモータ72とを具備しており、移動手段10は、駆動手段63のサーボモータ72の作動によるピニオンギア71の回転とピニオンギア71のラック70への噛合いとで走行台60をX方向に直線移動(往復動)させるようになっている。
【0023】
切り込み量調節手段64は、加工ヘッド7が取り付けられていると共に走行台60にY方向に直線移動自在(往復動自在)に支持されている移動台75と、移動台75をY方向に直線移動自在(往復動自在)に案内支持する一対のガイドレール76と、移動台75に取付けられたボールネジナット(図示せず)と、このボールネジナットにねじ組されたボールネジ77と、ボールネジ77に連結されていると共に移動台75を一対のガイドレール76に沿ってY方向に直線移動(往復動)させるサーボモータ78とを具備しており、移動手段10は、切り込み量調節手段64のサーボモータ78の作動によりボールネジ77を介して移動台75をY方向に移動させて、ガラス板2の端面6に対する研削ヘッド7の研削ホイール25のY方向における切り込み量(研削量)を調節するようになっている。
【0024】
移動手段10及び12の夫々は、数値制御(NC)により、加工ヘッド7及び11の研削ホイール25の夫々の研削作業を同時に開始させて、加工ヘッド7及び11を相互に接近又は離反させるように加工ヘッド7及び11を夫々移動させるようになっている。
【0025】
移動手段17及び19の夫々は、移動手段10及び12と同様に、数値制御により、加工ヘッド14及び18の研削ホイール25の夫々の研削作業を同時に開始させて、加工ヘッド14及び18を相互に接近又は離反させるように加工ヘッド14及び18を夫々移動させるようになっている。
【0026】
また、移動手段10、12、17及び19の夫々は、数値制御により、加工ヘッド7、11、14及び18の研削ホイール25の夫々の研削作業を同時に開始させて、加工ヘッド7及び11並びに加工ヘッド14及び18を夫々相互に接近又は離反させるように加工ヘッド7、11、14及び18を夫々移動させるようになっていてもよい。
【0027】
加工ヘッド7及び11の夫々のX方向における移動速度は、互いに異なっていても、等しくてもよく、また、加工ヘッド14及び18の夫々のX方向における移動速度は、互いに異なっていても、等しくてもよく、更に、加工ヘッド7、11、14及び18の夫々のX方向における移動速度は、互いに異なっていても、等しくてもよい。
【0028】
加工ヘッド7及び11側では、当該加工ヘッド7及び11側の一対のガイドレール62が加工ヘッド7及び11に対して共用されており、加工ヘッド14及び18側でも、当該加工ヘッド14及び18側の一対のガイドレール62が加工ヘッド14及び18に対して共用されている。
【0029】
以上の本例のガラス板加工装置1によるガラス板2の加工方法の例を図3から図6に基づいて説明する。
【0030】
図3に示すように、長方形平板状のガラス板2の両端面6及び13の加工において、搬送手段5により、上流側100から搬入されたガラス板2を吸盤装置50を介して吸着固定して支持台4へ搬送し、搬送手段5により搬送された未加工のガラス板2を一対の吸盤装置40を介してガラス板2に対する加工位置で吸着固定する。
【0031】
次に、図3及び図4に示すように、一対の吸盤装置40を介してガラス板2に対する加工位置で吸着固定されたガラス板2に対して、移動手段10により、予めガラス板2の端面6に対する切り込み量(研削量)が調節された加工ヘッド7をガラス板2の領域R1の端面に沿ってガラス板2の端面6の一端8から他端9に向かう方向に平行なX方向の一の方向であるX1方向に移動させて、ガラス板2の領域R1の端面を加工ヘッド7の研削ホイール25により研削させ、移動手段10による加工ヘッド7のX1方向への移動中において、移動手段12により、予めガラス板2の端面6に対する切り込み量(研削量)が調節された加工ヘッド11をガラス板2の領域R2及びR3の端面に沿ってガラス板2の端面6の他端9から一端8に向かう方向に平行なX方向の他の一の方向であるX2方向に移動させて、ガラス板2の領域R2の端面を加工ヘッド11の研削ホイール25に研削させる一方、移動手段17により、移動手段10と同様に、予めガラス板2の端面13に対する切り込み量(研削量)が調節された加工ヘッド14を領域R4の端面に沿ってガラス板2の端面13の一端15からX1方向に移動させて、ガラス板2の領域R4の端面を加工ヘッド14の研削ホイール25により研削させ、移動手段17による加工ヘッド14のX1方向への移動中において、移動手段19により、移動手段12と同様に、予めガラス板2の端面13に対する切り込み量(研削量)が調節された加工ヘッド18をガラス板2の領域R5及びR6の端面に沿ってガラス板2の端面13の他端16からX2方向に移動させて、ガラス板2の領域R5の端面を加工ヘッド18の研削ホイール25に研削させる。
【0032】
図5に示すように、ガラス板2の領域R1及び領域R2並びにガラス板2の領域R4及び領域R5の研削後、移動手段10により、加工ヘッド7をガラス板2の加工点AからX2方向に移動させ、移動手段10による加工ヘッド7のX2方向への移動中において、移動手段12により、加工ヘッド11をガラス板2の領域R3の端面に沿ってガラス板2の端面6側の中央部近傍からX2方向に更に移動させて、ガラス板2の領域R3の端面を加工ヘッド11の研削ホイール25に研削させる一方、移動手段17により、加工ヘッド14をガラス板2の加工点BからX2方向に移動させ、移動手段17による加工ヘッド14のX2方向への移動中において、移動手段19により、加工ヘッド18をガラス板2の領域R6の端面に沿ってガラス板2の端面13側の中央部近傍からX2方向に更に移動させて、ガラス板2の領域R6の端面を加工ヘッド18の研削ホイール25に研削させる。
【0033】
図6に示すように、移動手段10及び12によるガラス板2の領域R1、R2及びR3の端面の研削後、移動手段10により、加工ヘッド7をX2方向に更に移動させ、移動手段10による加工ヘッド7のX2方向への移動中において、移動手段12により、加工ヘッド11をガラス板2の加工点AからX1方向に移動させて、移動手段10及び12により加工ヘッド7及び11を図6に示す位置に夫々復帰させる一方、移動手段17及び19によるガラス板2の領域R4、R5及びR6の端面の研削後、移動手段17により、加工ヘッド14をX2方向に更に移動させ、移動手段17による加工ヘッド14のX2方向への移動中において、移動手段19により、加工ヘッド18をガラス板2の加工点BからX1方向に移動させて、移動手段17及び19により加工ヘッド14及び19を図6に示す位置に夫々復帰させる。
【0034】
加工ヘッド7、11、14及び19の復帰後、搬送手段5により当該ガラス板2の両端面6及び13(領域R1、R2及びR3並びに領域R4、R5及びR6の夫々の端面)の研削加工後のガラス板2を吸盤装置50を介して吸着固定して支持台4から下流側200へと搬出する。
【0035】
移動手段10は、加工ヘッド7の研削ホイール25によりガラス板2の領域R1の端面を研削させ、移動手段12は、加工ヘッド11の研削ホイール25によりガラス板2の領域R2及びR3の夫々の端面を研削させて、ガラス板2の端面6の研削を行うようになっている一方、移動手段17は、加工ヘッド14の研削ホイール25によりガラス板2の領域R4の端面を研削させ、移動手段19は、加工ヘッド18の研削ホイール25によりガラス板2の領域R5及びR6の夫々の端面を研削させて、ガラス板2の端面13の研削を行うようになっている。
【0036】
本例においては、加工ヘッド7の研削ホイール25によるガラス板2の領域R1及び加工ヘッド11の研削ホイール25によるガラス板2の領域R2の夫々の端面の研削においては、移動手段10及び移動手段12の夫々は、加工ヘッド7及び加工ヘッド11を相互に接近させるように、加工ヘッド7をガラス板2の領域R1の端面に沿ってX1方向に、そして、加工ヘッド11をガラス板2の領域R2の端面に沿ってX2方向に夫々移動させるようになっている。
【0037】
本例においては、加工ヘッド14の研削ホイール25によるガラス板2の領域R4及び加工ヘッド18の研削ホイール25によるガラス板2の領域R5の夫々の端面の研削においては、移動手段17及び移動手段19の夫々は、加工ヘッド14及び加工ヘッド18を相互に接近させるように、加工ヘッド14をガラス板2の領域R4の端面に沿ってX1方向に、そして、加工ヘッド18をガラス板2の領域R5の端面に沿ってX2方向に夫々移動させるようになっている。
【0038】
本例においては、移動手段10は、加工ヘッド7をガラス板2の領域R1の端面に沿ってX1方向に移動させることにより、加工ヘッド7の研削ホイール25でガラス板2の領域R1の端面を研削し、移動手段12は、加工ヘッド11をガラス板2の領域R2及びR3の端面に沿ってX2方向に移動させることにより、加工ヘッド11の研削ホイール25でガラス板2の領域R2及びR3の夫々の端面を研削して、ガラス板2の端面6の研削を行うようになっている一方、移動手段17は、加工ヘッド14をガラス板2の領域R4の端面に沿ってX1方向に移動させることにより、加工ヘッド14の研削ホイール25でガラス板2の領域R4の端面を研削し、移動手段19は、加工ヘッド18をガラス板2の領域R5及びR6の端面に沿ってX2方向に移動させることにより、加工ヘッド18の研削ホイール25でガラス板2の領域R5及びR6の夫々の端面を研削して、ガラス板2の端面13の研削を行うようになっているが、これに換えて、図7から図10に示すように、移動手段10は、ガラス板2の加工点Aから加工ヘッド7をガラス板2の領域R1の端面に沿ってX2方向に移動させることにより、加工ヘッド7の研削ホイール25でガラス板2の領域R1の端面を研削し、移動手段12は、ガラス板2の加工点Aから加工ヘッド11をガラス板2の領域R3及びR2の端面に沿ってX1方向に移動させることにより、加工ヘッド11の研削ホイール25でガラス板2の領域R3及びR2の端面を研削して、ガラス板2の端面6の研削を行うようになっている一方、移動手段17は、ガラス板2の加工点Bから加工ヘッド14をガラス板2の領域R4の端面に沿ってX2方向に移動させることにより、加工ヘッド14の研削ホイール25でガラス板2の領域R4の端面を研削し、移動手段19は、ガラス板2の加工点Bから加工ヘッド18をガラス板2の領域R6及びR5の端面に沿ってX1方向に移動させることにより、加工ヘッド18の研削ホイール25でガラス板2の領域R6及びR5の端面を研削して、ガラス板2の端面13の研削を行うようになっていてもよい。
【0039】
以上の本例のガラス板加工装置1によるガラス板2の加工方法の他の一の例を図7から図10に基づいて説明する。
【0040】
図7及び図8に示すように、一対の吸盤装置40を介してガラス板2に対する加工位置で吸着固定されたガラス板2に対して、移動手段10により、加工ヘッド7をガラス板2の領域R1の端面に非接触状態でガラス板2の端面6の一端8からガラス板2の加工点Aまで移動させ、移動手段10による加工ヘッド7のガラス板2の端面6の一端8からガラス板2の加工点AまでのX1方向への移動中において、移動手段12により、加工ヘッド11をガラス板2の領域R2及びR3の端面に非接触状態でガラス板2の端面6の他端9からガラス板2の端面6側の中央部近傍まで移動させる一方、移動手段17により、移動手段10と同様に、加工ヘッド14をガラス板2の領域R4の端面に非接触状態でガラス板2の端面13の一端15からガラス板2の加工点Bまで移動させ、移動手段17による加工ヘッド14のガラス板2の端面13の一端15からガラス板2の加工点BまでのX1方向への移動中において、移動手段19により、移動手段12と同様に、加工ヘッド18をガラス板2の領域R5及びR6の端面に非接触状態でガラス板2の端面13の他端16からガラス板2の端面13側の中央部近傍まで移動させる。
【0041】
図8に示すように、加工ヘッド7及び11の移動後、移動手段10により、移動手段10の切り込み量調節手段64のサーボモータ78を作動させて、移動手段10の移動台75をY方向に移動させて、加工ヘッド7の研削ホイール25をガラス板2に接触させ、ガラス板2の加工点Aの近傍を研削させる一方、加工ヘッド14及び18の移動後、移動手段17により、移動手段17の切り込み量調節手段64のサーボモータ78を作動させて、移動手段17の移動台75をY方向に移動させて、加工ヘッド14の研削ホイール25をガラス板2に接触させ、ガラス板2の加工点Bの近傍を研削させる。
【0042】
図9に示すように、加工ヘッド7によるガラス板2の加工点Aの近傍の研削後、移動手段10により、加工ヘッド7の研削ホイール25をガラス板2に対して接触状態でガラス板2の領域R1の端面に沿ってガラス板2の加工点AからX2方向に移動させて、加工ヘッド7の研削ホイール25により領域R1の端面の一部を研削させ、移動手段10による加工ヘッド7のX2方向への移動中において、移動手段12により、移動手段12の切り込み量調節手段64のサーボモータ78を作動させて、移動手段12の移動台75をY方向に移動させて、加工ヘッド11の研削ホイール25をガラス板2の加工点Aに接触させる一方、加工ヘッド14によるガラス板2の加工点Bの近傍の研削後、移動手段17により、加工ヘッド14の研削ホイール25をガラス板2に対して接触状態でガラス板2の領域R4の端面に沿ってガラス板2の加工点BからX2方向に移動させて、加工ヘッド14の研削ホイール25により領域R4の端面の一部を研削させ、移動手段17による加工ヘッド14のX2方向への移動中において、移動手段19により、移動手段19の切り込み量調節手段64のサーボモータ78を作動させて、移動手段19の移動台75をY方向に移動させて、加工ヘッド18の研削ホイール25をガラス板2の加工点Bに接触させる。
【0043】
図9及び図10に示すように、移動手段10により、加工ヘッド7をガラス板2の領域R1の端面に沿ってX2方向に更に移動させて、ガラス板2の領域R1の残部の領域の端面を加工ヘッド7の研削ホイール25により研削させ、移動手段10による加工ヘッド7のX2方向への移動中において、移動手段12により、加工ヘッド11をガラス板2の領域R3及びR2の端面に沿ってガラス板2の加工点AからX1方向に移動させて、ガラス板2の領域R2及びR3の端面を加工ヘッド11の研削ホイール25により研削させ、移動手段10及び12により加工ヘッド7及び11を図10に示す位置に夫々復帰させる一方、移動手段17により、加工ヘッド14をガラス板2の領域R4の端面に沿ってX2方向に更に移動させて、ガラス板2の領域R4の残部の領域の端面を加工ヘッド14の研削ホイール25により研削させ、移動手段17による加工ヘッド14のX2方向への移動中において、移動手段19により、加工ヘッド18をガラス板2の領域R6及びR5の端面に沿ってガラス板2の加工点BからX1方向に移動させて、ガラス板2の領域R5及びR6の端面を加工ヘッド18の研削ホイール25により研削させ、移動手段17及び19により加工ヘッド14及び18を図10に示す位置に夫々復帰させる。
【0044】
加工ヘッド7、11、14及び19の復帰後、搬送手段5により当該ガラス板2の両端面6及び13の研削加工後のガラス板2を吸盤装置50を介して吸着固定して支持台4から下流側200へと搬送して、ガラス板2を搬出する。
【0045】
本例のガラス板加工装置1は、基台3と、基台3に設けられていると共にガラス板2を支持する支持台4と、基台3に設けられていると共にX方向にガラス板2を搬送する搬送手段5と、ガラス板2の一の端面6の領域R1の端面を研削する加工ヘッド7と、加工ヘッド7をガラス板2の領域R1の端面に沿ってX方向に移動させる移動手段10と、ガラス板2の領域R2及びR3の端面を研削する加工ヘッド11と、加工ヘッド11をガラス板2の領域R2及びR3の端面に沿ってX方向に移動させる移動手段12と、ガラス板2の領域R4の端面を研削する加工ヘッド14と、加工ヘッド14をガラス板2の領域R4の端面に沿ってX方向に移動させる移動手段17と、ガラス板2の領域R5及びR6の端面を研削する加工ヘッド18と、加工ヘッド18をガラス板2の領域R5及びR6の端面に沿ってX方向に移動させる移動手段19とを具備しており、加工ヘッド7及び加工ヘッド11によりガラス板2の領域R1、R2及びR3の夫々の端面の加工を、そして、加工ヘッド14及び加工ヘッド18によりガラス板2の領域R4、R5及びR6の夫々の端面の加工を夫々行うことができるので、ガラス板の端面に対する加工の効率がよく、これらの加工時間を短くし得、而して、生産性の高いガラス板の加工を行うことができる。
【0046】
図3から図6に示す、本例のガラス板加工装置1によるガラス板2の加工方法の例においては、加工ヘッド7によるガラス板2の領域R1の端面の研削後、移動手段10の切り込み量調節手段64のサーボモータ78を作動させて、移動手段10の移動台75をY方向に移動させて、加工ヘッド7の研削ホイール25をガラス板2の端面6から離反させ、その後、移動手段10の駆動手段63のサーボモータ72を作動させて、加工ヘッド7の研削ホイール25をガラス板2の領域R1の端面に対して非接触状態でガラス板2の加工点AからX2方向に移動させる一方、加工ヘッド14によるガラス板2の領域R4の端面の研削後、移動手段17の切り込み量調節手段64のサーボモータ78を作動させて、移動手段17の移動台75をY方向に移動させて、加工ヘッド14の研削ホイール25をガラス板2の端面13から離反させ、その後、移動手段17の駆動手段63のサーボモータ72を作動させて、加工ヘッド14の研削ホイール25をガラス板の領域R4の端面に対して非接触状態でガラス板2の加工点BからX2方向に移動させるようになっていてもよく、また、加工ヘッド7及び14の夫々の研削ホイール25をガラス板2の端面6及び端面13から夫々離反させずに、移動手段10及び17の夫々のサーボモータ72を作動させて、X2方向に移動させるようになっていてもよい。
【0047】
図3から6に示す、本例のガラス板加工装置1によるガラス板2の加工方法の例においては、加工ヘッド11によるガラス板2の領域R2及びR3の端面の研削後、移動手段12の切り込み量調節手段64のサーボモータ78を作動させて、移動手段12の移動台75をY方向に移動させて、加工ヘッド11の研削ホイール25をガラス板2の端面6から離反させ、その後、移動手段12の駆動手段63のサーボモータ72を作動させて、加工ヘッド11の研削ホイール25をガラス板2の領域R3及びR2の端面に対して非接触状態でガラス板2の加工点AからX1方向に移動させる一方、加工ヘッド18によるガラス板2の領域R5及びR6の端面の研削後、移動手段19の切り込み量調節手段64のサーボモータ78を作動させて、移動手段19の移動台75をY方向に移動させて、加工ヘッド18の研削ホイール25をガラス板2の端面13から離反させ、その後、移動手段19の駆動手段63のサーボモータ72を作動させて、加工ヘッド18の研削ホイール25をガラス板2の領域R6及びR5の端面に対して非接触状態でガラス板2の加工点BからX1方向に移動させるようになっていてもよく、また、加工ヘッド11及び18の夫々の研削ホイール25をガラス板2の端面6及び端面13から夫々離反させずに、移動手段12及び19の夫々のサーボモータ72を作動させて、X1方向に移動させるようになっていてもよい。
【0048】
本例においては、ガラス板2の両端面6及び13(領域R1、R2及びR3並びに領域R4、R5及びR6の夫々の端面)に対する研削後、本例のガラス板加工装置1の下流側200において、別行程(オンライン又はオフライン)にてガラス板2の両端面6及び13に対する研磨を行うようになっていてもよい。
【0049】
また、別工程にてガラス板2の両端面6及び13に対する研磨を行う場合には、研磨ホイールを具備した別の加工ヘッドにより、ガラス板2の両端面6及び13に対する研磨を行うようになっていてもよく、別の加工ヘッドは、本例の移動手段10、12、17及び19並びに加工ヘッド7、11、14及び18と同様の構成からなっていてもよい。
【0050】
本例において、加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は、研削ホイール25を夫々具備しているが、ガラス板2の両端面6及び13に対する研磨を行う場合には、加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は、研削ホイール25に換えて、研磨ホイールを夫々具備していてもよい。
【0051】
本例において、加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は、研削ホイール25を夫々具備しているが、ガラス板2の両端面6及び13に対する研削及び研磨を連続して行わせる場合には、加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は、研削ホイール25に加えて、研磨ホイールを夫々更に具備していてもよく、この場合おいて、加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は、研削ホイール25及び研磨ホイールを夫々具備しているので、別行程(オンライン又はオフライン)にて、ガラス板2の両端面6及び13に対する研磨を行わせる必要がなく、ガラス板2の両端面6及び13に対する研削から研磨までを連続して行うことができ、而して、研削及び研磨の加工時間を短くし得る。
【0052】
加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は、研削ホイール25若しくは研磨ホイール又は研削ホイール25及び研磨ホイールを夫々具備しているが、これら研削ホイール25及び研磨ホイールを組み合わせて、例えば、研削ホイール25及び複数の研磨ホイール若しくは複数の研削ホイール25及び研磨ホイール又は複数の研削ホイール25及び複数の研磨ホイールを具備していてもよい。
【0053】
更に、加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は、複数の加工ヘッド7、11、14及び18からなっていてもよく、斯かる複数の加工ヘッド7、11、14及び18を具備したガラス板加工装置1によれば、複数の加工ヘッド7、11、14及び18によりガラス板2の両端面6及び13に対する研削若しくは研磨又は研削及び研磨を行わせることができるので、ガラス板2の両端面6及び13に対する加工時間を更に短くし得、生産性の高いガラス板加工装置1とし得る。
【0054】
複数の加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は、少なくとも一つの研削ホイール25若しくは少なくとも一つの研磨ホイール又は少なくとも一つの研削ホイール25及び少なくとも一つの研磨ホイールのいずれかを具備していてもよい。
【0055】
本例において、移動手段10、12、17及び19並びに加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は独立して数値制御されるようになっていてもよく、また、移動手段10、12、17及び19並びに加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は同期して数値制御されるようになっていてもよい。
【0056】
本例において、移動手段10、12、17及び19並びに加工ヘッド7、11、14及び18の夫々を独立又は同期して数値制御することにより、ガラス板2の両端面6及び13を夫々連続して研削するようになっていてもよい。
【0057】
本例においては、ガラス板2の両端面6及び13の夫々の研削を行わせるようになっているが、ガラス板2の両端面6及び13のいずれか一方の片側の端面に対する加工を行うようになっていてもよい。
【0058】
本例においては、加工ヘッド7及び11の夫々は、ガラス板2の領域R1並びに領域R2及びR3の端面に沿ったX方向に移動して、ガラス板2の領域R1、R2及びR3の夫々の端面の加工を行っている一方、加工ヘッド14及び18の夫々は、ガラス板2の領域R4並びに領域R5及びR6の端面に沿ったX方向の移動により、ガラス板2の領域R3、R4及びR6の端面の加工を行っているが、加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は、移動手段10、12、17及び19の夫々の駆動手段63のサーボモータ72及び切り込み量調節手段64のサーボモータ78を同期して数値制御することにより、ガラス板2の領域R1、R2及びR3並びに領域R4、R5及びR6の端面に沿ってX方向及びY方向に移動(XY平面座標移動)させて、ガラス板2の両端面6及び13の加工、例えば、ガラス板2の両端面6及び13に対する曲線加工を行うようになっていてもよい。
【0059】
本例においては、ガラス板2の加工点Aをガラス板2の一端8側に設けているが、加工点Aをガラス板2の他端9側若しくはガラス板2の端面6側の中央部近傍又はガラス板2の端面6のX方向における中央部(X方向におけるガラス板2の端面6の一端8と他端9との間)に設けていてもよく、また、ガラス板2の加工点Bをガラス板2の一端15側に設けているが、加工点Aと同様に、加工点Bをガラス板2の他端16側若しくはガラス板2の端面13の中央部近傍又はガラス板2の端面13のX方向における中央部(X方向におけるガラス板2の端面13の一端15と他端16との間)に設けていてもよく、いずれの場合においても、ガラス板2の研削若しくは研磨又は研削及び研磨の加工時間を短くし得る。
【0060】
本例においては、ガラス板2は長方形平板状であるが、これに換えて、ガラス板2は、楕円形、円形、多角形、正方形、矩形等のいずれの形状であってもよい。
【0061】
本例においては、加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は、走行台60をX方向に移動させる駆動手段63のサーボモータ72と移動台75をY方向に移動させる切り込み量調節手段64のサーボモータ78とを数値制御することにより、ガラス板2の四隅(ガラス板2の端面6の一端8及び他端9並びにガラス板2の端面13の一端15及び他端16)のコーナーカット(隅取)をも行い得る。
【0062】
本例においては、加工ヘッド7、11、14及び18の夫々は、ガラス板2の両端面6及び13の加工と共にガラス板2の面取り加工を行っても、また、ガラス板2の四隅のコーナーカットと共に面取り加工を行ってもよい。
【0063】
本例においては、搬送手段5の駆動手段54は、基台3に設けられていると共にX方向に平行に伸びたラック55と、ラック55に噛み合うピニオンギア56と、一端にピニオンギア56が取り付けられている出力回転軸(モータシャフト)を有していると共に走行台52に取付けられたサーボモータ57とを具備しているが、これに換えて、駆動手段54は、ボールネジナットと、このボールネジナットにねじ組されたボールネジと、このボールネジに連結されているサーボモータとを具備していてもよく、この場合、搬送手段5は、ガラス板2を支持台4に対してより精確に搬送することができる。
【0064】
本例においては、移動手段10、12、17及び19の夫々の駆動手段63は、走行台60に設けられていると共にX方向に平行に伸びたラック70と、ラック70に噛み合うピニオンギア71と、一端にピニオンギア71が取り付けられている出力回転軸(モータシャフト)を有していると共に走行台60に取付けられたサーボモータ72とを具備しているが、これに換えて、駆動手段63は、ボールネジナットと、このボールネジナットにねじ組されたボールネジと、このボールネジに連結されているサーボモータとを具備していてもよく、この場合、移動手段10、12、17及び19の夫々は、ガラス板2の加工において、加工ヘッド7、11、14及び18の夫々により精確に加工させることができる。
【0065】
本例においては、ガラス板2の端面6の加工においては、移動手段10及び12の夫々の駆動手段63のサーボモータ72及び切り込み量調節手段64のサーボモータ78を夫々同期して数値制御することにより、ガラス板2の領域R1の端面と、ガラス板2の領域R2及びR3の夫々の端面とを夫々同時に加工するようになっていてもよく、ガラス板2の端面13の加工においては、移動手段17及び19の夫々の駆動手段63のサーボモータ72及び切り込み量調節手段64のサーボモータ78を夫々同期して数値制御することにより、ガラス板2の領域R4の端面と、ガラス板2の領域R5及びR6の夫々の端面とを夫々同時に加工するようになっていてもよい。
【符号の説明】
【0066】
1 ガラス板加工装置
2 ガラス板
3 基台
4 支持台
7、11、14、18 加工ヘッド
10、12、17、19 移動手段
62 ガイドレール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10