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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-09
(45)【発行日】2022-09-20
(54)【発明の名称】対象物設置機構
(51)【国際特許分類】
   A47B 97/00 20060101AFI20220912BHJP
【FI】
A47B97/00 A
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2018120508
(22)【出願日】2018-06-26
(65)【公開番号】P2020000333
(43)【公開日】2020-01-09
【審査請求日】2021-04-30
(73)【特許権者】
【識別番号】391039494
【氏名又は名称】株式会社エーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100108497
【弁理士】
【氏名又は名称】小塚 敏紀
(72)【発明者】
【氏名】島田 裕樹
【審査官】広瀬 杏奈
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-050339(JP,A)
【文献】特開2013-017802(JP,A)
【文献】特開2002-206595(JP,A)
【文献】特開平11-247925(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 97/00
F16F 15/00-15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構であって、
対象物を支持する上架台と、
設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台と、
を備え、
前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部が上下方向から見て前後方向に延びる案内溝を持ち、
前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部が上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成された車輪を持ち、
前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前後一対の端部に挟まれる全ての範囲で前方または後方のうちのどちらか一方に推移するのにつれて狭くなる、
ことを特徴とする対象物設置機構。
【請求項2】
前記案内溝の前後一対の端部のうちの一方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる、
ことを特徴とする請求項1に記載の対象物設置機構。
【請求項3】
前記案内溝の前後一対の端部のうちの左右一対の縁部の幅が狭くなる側の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる、
ことを特徴とする請求項2に記載の対象物設置機構。
【請求項4】
前記下架台が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記前方案内部の前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前後一対の端部に挟まれる全ての範囲で前方に推移するのにつれて狭くなる、
ことを特徴とする請求項3に記載の対象物設置機構。
【請求項5】
前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記前方案内部の前記案内溝の前方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる、
ことを特徴とする請求項4に記載の対象物設置機構。
【請求項6】
前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記後方案内部の前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前後一対の端部に挟まれる全ての範囲で後方に推移するのにつれて狭くなる、
ことを特徴とする請求項5に記載の対象物設置機構。
【請求項7】
前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記後方案内部の前記案内溝の後方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる、
ことを特徴とする請求項6に記載の対象物設置機構。
【請求項8】
前記上架台が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記下架台が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記前方案内部の前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる、
ことを特徴とする請求項3に記載の対象物設置機構。
【請求項9】
前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記前方案内部の前記案内溝の後方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる、
ことを特徴とする請求項8に記載の対象物設置機構。
【請求項10】
前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記後方案内部の前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる、
ことを特徴とする請求項9に記載の対象物設置機構。
【請求項11】
前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記後方案内部の前記案内溝の前方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる、
ことを特徴とする請求項10に記載の対象物設置機構。
【請求項12】
正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構であって、
対象物を支持する上架台と、
設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台と、
を備え、
前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部が上下方向から見て前後方向に延びる案内溝を持ち、
前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部が上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成された車輪を持ち、
前記案内溝の前後一対の端部のうちの一方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる、
ことを特徴とする対象物設置機構。
【請求項13】
正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構であって、
対象物を支持する上架台と、
設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台と、
を備え、
前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部が上下方向から見て前後方向に延びる案内溝を持ち、
前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部が上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成された車輪を持ち、
前記案内溝の前後一対の端部のうちの左右一対の縁部の幅が狭くなる側の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる、
ことを特徴とする対象物設置機構。
【請求項14】
正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構であって、
対象物を支持する上架台と、
設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台と、
を備え、
前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部が上下方向から見て前後方向に延びる案内溝を持ち、
前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部が上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成された車輪を持ち、
前記下架台が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前後一対の端部に挟まれる全ての範囲で前方に推移するのにつれて狭くなる、
ことを特徴とする対象物設置機構。
【請求項15】
正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構であって、
対象物を支持する上架台と、
設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台と、
を備え、
前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部が上下方向から見て前後方向に延びる案内溝を持ち、
前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部が上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成された車輪を持ち、
前記下架台が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記前方案内部の前記案内溝の前方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる、
ことを特徴とする対象物設置機構。
【請求項16】
正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構であって、
対象物を支持する上架台と、
設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台と、
を備え、
前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部が上下方向から見て前後方向に延びる案内溝を持ち、
前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部が上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成された車輪を持ち、
前記下架台が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前後一対の端部に挟まれる全ての範囲で後方に推移するのにつれて狭くなる、
ことを特徴とする対象物設置機構。
【請求項17】
正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構であって、
対象物を支持する上架台と、
設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台と、
を備え、
前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部が上下方向から見て前後方向に延びる案内溝を持ち、
前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部が上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成された車輪を持ち、
前記下架台が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記後方案内部の前記案内溝の後方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる、
ことを特徴とする対象物設置機構。
【請求項18】
正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構であって、
対象物を支持する上架台と、
設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台と、
を備え、
前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部が上下方向から見て前後方向に延びる案内溝を持ち、
前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部が上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成された車輪を持ち、
前記上架台が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記下架台が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる、
ことを特徴とする対象物設置機構。
【請求項19】
正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構であって、
対象物を支持する上架台と、
設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台と、
を備え、
前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部が上下方向から見て前後方向に延びる案内溝を持ち、
前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部が上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成された車輪を持ち、
前記上架台が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記下架台が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記前方案内部の前記案内溝の後方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる、
ことを特徴とする対象物設置機構。
【請求項20】
正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構であって、
対象物を支持する上架台と、
設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台と、
を備え、
前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部が上下方向から見て前後方向に延びる案内溝を持ち、
前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部が上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成された車輪を持ち、
前記上架台が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記下架台が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる、
ことを特徴とする対象物設置機構。
【請求項21】
正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構であって、
対象物を支持する上架台と、
設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台と、
を備え、
前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部が上下方向から見て前後方向に延びる案内溝を持ち、
前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部が上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成された車輪を持ち、
前記上架台が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、
前記下架台が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、
前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、
前記後方案内部の前記案内溝の前方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる、
ことを特徴とする対象物設置機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構に係る。特に、地震等によって設置場所が水平に揺れた際の対象物の支持構造に特徴のある対象物設置機構に関する。
【背景技術】
【0002】
地震が発生すると、構造物や自動販売機や家具や棚が水平、垂直に揺すられる。また、移動体の中に設けられた構造物や自動販売機や家具や棚が、移動体の移動中に、水平、垂直に揺すられる。
地震等による水平加速度が大きかったり、水平に揺すられる時間が長いと、構造物や自動販売機や家具や棚が転倒したり、棚に並べられたものが棚から落ちてくることがある。
構造物等が転倒したり、棚からものが落ちてくると、周辺にいる人が危害を被ったり、通路を塞いで通行を不能にするといった二次被害を発生させることがある。
従来、この様な事態を防止するために、構造物や自動販売機や家具や棚を設置場所にアンカーボルトで固定したり、十分に踏ん張れるように下部構造の水平長さを長くしたりする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、設置場所の事情により、十分な対策が取とりにくいことがある。例えば、設置場所の基礎強度が低く、アンカーボルトで固定しても基礎が破壊することが予測される。また、通路に面していて通路側へ下部構造を十分に伸ばすことができない場合もある。
【0004】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、簡単な構造で対象物を設置して地震等の場合に転倒を防止することのできる対象物設置機構を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る正面を前方に向けた対象物を設置場所に設置するための対象物設置機構を、対象物を支持する上架台と、設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台と、を備え、前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられ、前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部が上下方向から見て前後方向に延びる長尺の溝である案内溝を持ち、前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部が上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成された車輪を持つ、ものとした。
【0006】
上記本発明の構成により、上架台が、対象物を支持する下架台が、設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する。前記上架台または下架台のうちの一方が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられる。前記上架台または下架台のうちの他方が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられる。前後一対の前記案内部のうちの少なくとも一つの前記案内部の持つ案内溝が、上下方向から見て前後方向に延びる長尺の溝である。前後一対の被案内部のうちの少なくとも一つの前記被案内部の持つ車輪が、上下方向から見て前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部に案内されて前後方向に転動する球面を形成される。
その結果、対象物が前後に揺れるときに下架台に対し上架台が前後に安定して相対移動する。
【0007】
以下に、本発明の実施形態に係る対象物設置機構を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0008】
また、前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方または後方のうちの一方に推移するのにつれて狭くなる、
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方または後方のうちの一方に推移するのにつれて狭くなる。
その結果、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前後方向に転動するとき、前記車輪の球面の中心が転動に応じて上下する。
【0009】
また、前記案内溝の前後一対の端部のうちの一方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる、
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記案内溝の前後一対の端部のうちの一方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる。
その結果、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前後方向に転動して一方の端部に到達すると一方の端部で止まる。
【0010】
また、前記案内溝の前後一対の端部のうちの左右一対の縁部の幅が狭くなる側の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記案内溝の前後一対の端部のうちの左右一対の縁部の幅が狭くなる側の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる。
その結果、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前後方向に転動して左右一対の縁部の幅が狭くなる側の端部に到達すると左右一対の縁部の幅が狭くなる側の端部で止まって戻りにくくなる。
【0011】
前記下架台が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、前記上架台が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられる。
【0012】
また、前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持つ。前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる。
その結果、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前方向に転動するとき、前記車輪の球面の中心が転動に応じて上がる。
【0013】
また、前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、前記前方案内部の前記案内溝の前方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
上記本発明に係る実施形態の構成により、
前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持つ。前記前方案内部の前記案内溝の前方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
その結果、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前方向に転動して端部に到達すると、端部で止まって戻りにくくなる。
【0014】
また、前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持つ。
前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる。
その結果、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前方向に転動するとき、前記車輪の球面の中心が転動に応じて下がる。
【0015】
また、前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、前記後方案内部の前記案内溝の後方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持つ。前記後方案内部の前記案内溝の後方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
その結果、、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて後方向に転動して端部に到達すると、端部で止まって戻りにくくなる。
【0016】
また、前記上架台が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部を設けられ、前記下架台が前後方向に離れて配され前記案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設けられる。
【0017】
また、前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持つ。前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる。
その結果、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前方向に転動するとき、前記車輪の球面の中心が転動に応じて上がる。
【0018】
また、前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、前記前方案内部の前記案内溝の後方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
上記本発明に係る実施形態の構成により、
前後一対の案内部のうちの前方の前記案内部である前方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持つ。前記前方案内部の前記案内溝の後方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
その結果、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前方向に転動して端部に到達すると、端部で止まって戻りにくくなる。
【0019】
また、前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝である案内溝を持つ。前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる。
その結果、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前方向に転動するとき、前記車輪の球面の中心が転動に応じて下がる。
【0020】
また、前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持ち、前記後方案内部の前記案内溝の前方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前後一対の案内部のうちの後方の前記案内部である後方案内部が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である案内溝を持つ。前記後方案内部の前記案内溝の前方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
その結果、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて後方向に転動して端部に到達すると、端部で止まって戻りにくくなる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように本発明に係る 対象物設置機構は、その手順と構成により、以下の効果を有する。
対象物を支持する上架台と設置場所に設けられ前記上架台を下側から支持する下架台の一方に前後一対の案内部をもうけ、他方に案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部を設け、案内部の持つ案内溝が前後方向に延びる長尺の溝であり、被案内部のもつ車輪が案内溝の左右一対の縁部に案内され転動する球面を形成される様にしたので、対象物が前後に揺れるときに下架台に対し上架台が前後に安定して相対移動する。
また、前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方または後方のうちの一方に推移するのにつれて狭くなる様にしたので、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前後方向に転動するとき、前記車輪の球面の中心が転動に応じて上下する。
また、前記案内溝の前後一対の端部のうちの一方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる様にしたので、
前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前後方向に転動して一方の端部に到達すると一方の端部で止まる。
また、前記案内溝の前後一対の端部のうちの左右一対の縁部の幅が狭くなる側の記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる様にしたので、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前後方向に転動して左右一対の縁部の幅が狭くなる側の端部に到達すると左右一対の縁部の幅が狭くなる側の端部で止まって戻りにくくなる。
【0022】
また、前記前方案内部の前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる様にしたので、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前方向に転動するとき、前記車輪の球面の中心が転動に応じて上がる。
また、前記前方案内部の前記案内溝の前後一対の端部のうちの前方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる様にしたので、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前方向に転動して端部に到達すると、端部で止まって戻りにくくなる。
また、前記後方案内部の前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる様にしたので、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前方向に転動するとき、前記車輪の球面の中心が転動に応じて下がる。
また、前記後方案内部の前記案内溝の前後一対の端部のうちの後方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる様にしたので、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて後方向に転動して端部に到達すると、端部で止まって戻りにくくなる。
【0023】
また、前記前方案内部の前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる様にしたので、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前方向に転動するとき、前記車輪の球面の中心が転動に応じて上がる。
また、前記前方案内部の前記案内溝の前後一対の端部のうちの後方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる様にしたので、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前方向に転動して端部に到達すると、端部で止まって戻りにくくなる。
また、前記後方案内部の前記案内溝の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる様にしたので、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて前方向に転動するとき、前記車輪の球面の中心が転動に応じて下がる。
また、前記後方案内部の前記案内溝の前後一対の端部のうちの前方の前記端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる様にしたので、前記車輪の球面が前記案内溝に案内されて後方向に転動して端部に到達すると、端部で止まって戻りにくくなる。
従って、簡単な構造で対象物を設置して地震等の場合に転倒を防止することのできる対象物設置機構を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施形態に係る対象物設置機構の正面図である。
図2】本発明の実施形態に係る対象物設置機構の側面図である。
図3】本発明の第一の実施形態に係る対象物設置機構その1の概念図である。
図4】本発明の第一の実施形態に係る対象物設置機構その2の概念図である。
図5】本発明の第二の実施形態に係る対象物設置機構その1の概念図である。
図6】本発明の第二の実施形態に係る対象物設置機構その2の概念図である。
図7】本発明の第三の実施形態に係る対象物設置機構その1の概念図である。
図8】本発明の第三の実施形態に係る対象物設置機構その2の概念図である。
図9】本発明の第四の実施形態に係る対象物設置機構その1の概念図である。
図10】本発明の第四の実施形態に係る対象物設置機構その2の概念図である。
図11】本発明の第五の実施形態に係る対象物設置機構その1の概念図である。
図12】本発明の第五の実施形態に係る対象物設置機構その2の概念図である。
図13】本発明の第六の実施形態に係る対象物設置機構その1の概念図である。
図14】本発明の第六の実施形態に係る対象物設置機構その2の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
【0026】
最初に、本発明の実施形態に係る対象物設置機構を説明する
図1は、本発明の実施形態に係る対象物設置機構3の正面図である。図2は、本発明の実施形態に係る対象物設置機構の側面図である。
【0027】
対象物設置機構3は、正面を前後方向の一方に向けた対象物1を設置場所2に設置するための機構である。
対象物1は、例えば、自動販売機、本棚、資材棚等の構造物である。対象物の正面とは、人が対象物を使用するのに通常にアクセスする側の面である。
ここで、説明の便宜上、対象物の正面が向いた方を前方と、その反対方向を後方と呼称する。
対象物設置機構3は、上架台4と下架台5とを備える。
上架台4は、対象物を支持する。
下架台5は、設置場所に設けられ上架台を下側から支持する。
【0028】
上架台4または下架台5のうち一方が、上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを設けられる。
上架台4または下架台5のうち一方が、上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられてもよい。
【0029】
上架台4または下架台5のうちの他方が、前後方向に離れて配され案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを設けられる。
上架台4または下架台5のうちの他方が、前後方向に離れて配され案内部6に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられてもよい。
【0030】
例えば、上架台4が、上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを設けられ、下架台5が、上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられる。
例えば、 下架台5が、上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを設けられ、上架台4が、上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられる。
【0031】
前後一対の案内部6f、6rのうちの少なくとも一つの案内部6が、上下方向から見て前後方向に延びる案内溝10を持つ。
前後一対の案内部6f、6rが、上下方向から見て前後方向に延びる案内溝10を各々に持ってもよい。
案内溝10は、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部12fと後端部12rとが閉じた長尺の溝であってもよい。
案内溝10は、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部12fと後端部12rとの少なくとも一方の端部が閉じた長尺の溝であってもよい。
案内溝10は、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部12fと後端部12rとが円弧に形成されて閉じた長尺の溝であってもよい。
案内溝10は、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部12fと後端部12rの少なくとも一方が円弧に形成されて閉じた長尺の溝であってもよい。
【0032】
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方または後方のうちの一方に推移するのにつれて狭くなってもよい。
案内溝10が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが閉じた長尺の溝であり、案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方または後方のうちの一方に推移するのにつれて狭くなってもよい。
【0033】
案内溝10の前後一対の端部のうちの一方の端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じてもよい。
案内溝10の前後一対の端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じてもよい。
案内溝10が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝であり、案内溝10の前後一対の端部のうちの一方の端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じてもよい。
案内溝10が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝であり、案内溝10の前後一対の端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じてもよい。
【0034】
案内溝10の前後一対の端部のうちの左右一対の縁部の幅が狭くなる側の一方の端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じてもよい。
案内溝10が上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝であり、案内溝10の前後一対の端部のうちの左右一対の縁部の幅が狭くなる側の一方の端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じてもよい。
【0035】
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が平行であってもよい。
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が平行であり、案内溝10の前後一対の端部のうちの一方の端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じてもよい。
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が平行であり、案内溝10の前後一対の端部が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じてもよい。
【0036】
前後一対の被案内部7f、7rのうちの少なくとも一つの被案内部7が、上下方向から見て案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて前後方向に転動する球面21を形成された車輪20を持つ。
例えば、前後一対の被案内部7f、7rのうちの少なくとも前方の被案内部7fが、上下方向から見て案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて前後方向に転動する球面21を形成された車輪20を持つ。
例えば、前後一対の被案内部7f、7rのうちの少なくとも後方の被案内部7rが、上下方向から見て案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて前後方向に転動する球面21を形成された車輪20を持つ。
【0037】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動し、前方に移動すると対象物が後方に傾いてもよい。
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動して前方に移動し、車輪20が案内溝の端部に達すると、対象物が後方に傾いてもよい。
【0038】
以下に、本発明の実施形態にかかる対象物設置機構の構造を、本発明の第一乃至第六の実施形態にかかる対象物設置機構その1、その2を例に、図を基に、詳述する。
対象物設置機構その1は、下架台5が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6を設けられ、上架台4が前後方向に離れて配され案内部6に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7を設けられる。
対象物設置機構その2は、上架台4が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6を設けられ、下架台5が前後方向に離れて配され案内部6に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7を設けられる。
【0039】
最初に、本発明の第一の実施形態に係る対象物設置機構その1の構造を、図を基に、説明する。
図3は、本発明の第一の実施形態にかかる象物設置機構その1の概念図である。
下架台5が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられ、上架台4が前後方向に離れて配され案内部6に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられる。
【0040】
前後一対の案内部6f、6rのうちの前方の案内部6である前方案内部6fが、案内溝を持つ。
案内溝10は、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
【0041】
前後一対の案内部6f、6rのうちの後方の案内部6である後方案内部6rが案内溝を持つ。
案内溝10は、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
【0042】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
図3の最下段に、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様子が示される。
【0043】
次に、本発明の第一の実施形態にかかる対象物設置機構その2の構造を、図を基に、説明する。
図4は、本発明の第一の実施形態にかかる象物設置機構その2の概念図である。
上架台4が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられ、下架台5が前後方向に離れて配され案内部6に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられる。
【0044】
前後一対の案内部6f、6rのうちの前方の案内部である前方案内部6fが、案内溝10を持つ。
前方案内溝10fは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である
前方案内溝10fの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
【0045】
前後一対の案内部6f、6rのうちの後方の案内部6である後方案内部6rが、案内溝10を持つ。
後方案内溝10rは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である
後方案内溝10rの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
【0046】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
図4の最下段に、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様子が示される。
【0047】
次に、本発明の第二の実施形態にかかる対象物設置機構その1の構造を、図を基に、説明する。
図5は、本発明の第二の実施形態に係る対象物設置機構その1の概念図である。
下架台5が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられ、上架台4が前後方向に離れて配され案内部6に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられる。
【0048】
前後一対の案内部6f、6rのうちの前方の案内部6である前方案内部6fが、案内溝10fを持つ。
案内溝10fは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
案内溝10fの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる。
前方案内部6fの案内溝の10fの左右一対の縁部の幅が狭くなる側である前端部12fが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
前端部12fの180度を越える円弧の曲率半径r1は、前端部12fに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0049】
前後一対の案内部6f、6rのうちの後方の案内部6である後方案内部6rが、案内溝を持ち、
案内溝10rは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である
案内溝10rの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる。
後方案内部6rの案内溝10rの左右一対の縁部11の幅が狭くなる側である後端部12rが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
後端部12rの180度を越える円弧の曲率半径r1は、後端部12rに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0050】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
図5の上から4段目に、後方車輪20rの球面21が後方案内溝10rの後端部12rに嵌まる様子を示す。
この様な姿勢になると、小さな前後荷重が対象物に作用しても、上架台4が前後方向に移動せず、地震等で、小さな前後荷重が対象物に作用すると、上架台4が前後方向に移動する。
図5の最下段に、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様子が示される。
上架台4が前方向に移動すると、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動し、前方車輪20fが前方案内溝10fの前端部12fに嵌まり、対象物1が後方に傾く様子が示される。
この様な姿勢になると、対象物の重心が下がり、対象物1を支持する上架台4は後方に移動しにくくなる。
【0051】
次に、本発明の第二の実施形態にかかる対象物設置機構その2の構造を、図を基に、説明する。
図6は、本発明の第二の実施形態に係る対象物設置機構その2の概念図である。
上架台4が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられ、下架台5が前後方向に離れて配され案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられる。
【0052】
前後一対の案内部6f、6rのうちの前方の案内部6である前方案内部6fが、案内溝10fを持つ。
案内溝10fは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる。
前方案内部6fの案内溝10fの左右一対の縁部の幅が狭くなる側である後端部12rが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
後端部12rの180度を越える円弧の曲率半径r1は、後端部12fに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0053】
前後一対の案内部6f、6rのうちの後方の案内部6である後方案内部6rが、案内溝10を持ち、案内溝10rは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
案内溝10rの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる。
後方案内部6rの案内溝10rの左右一対の縁部11の幅が狭くなる側である前端部12fが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
前端部12fの180度を越える円弧の曲率半径r1は、後端部12fに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0054】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
図6の上から4段目に、後方車輪20rの球面121が後方案内溝10rの前端部12fに嵌まる様子を示す。
この様な姿勢になると、小さな前後荷重が対象物に作用しても、上架台4が前後方向に移動せず、地震等で、小さな前後荷重が対象物に作用すると、上架台4が前後方向に移動する。
図6の最下段に、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様子が示される。
上架台4が前方向に移動すると、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動し、前方車輪20fが前方案内溝10fの後端部12rに嵌まり、対象物1が後方に傾く様子が示される。
この様な姿勢になると、対象物の重心が下がり、対象物1を支持する上架台4は後方に移動しにくくなる。
【0055】
次に、本発明の第三の実施形態にかかる対象物設置機構その1の構造を、図を基に、説明する。
図7は、本発明の第三の実施形態に係る対象物設置機構その1の概念図である。
下架台5が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられ、上架台4が前後方向に離れて配され案内部6に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられる。
【0056】
前後一対の案内部6f、6rのうちの前方の案内部6である前方案内部6fが、案内溝を持つ。
案内溝10は、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
【0057】
前後一対の案内部6f、6rのうちの後方の案内部6である後方案内部6rが後方案内溝10rを持ち、後方案内溝10rは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である
後方案内溝10rの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる。
後方案内部6rの案内溝10rの左右一対の縁部11の幅が狭くなる側である後端部12rが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
後端部12rの180度を越える円弧の曲率半径r1は、後端部12rに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0058】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
図7の上から4段目に、後方車輪20rの球面121が後方案内溝10rの後端部12rに嵌まる様子を示す。
この様な姿勢になると、小さな前後荷重が対象物に作用しても、上架台4が前後方向に移動せず、地震等で、小さな前後荷重が対象物に作用すると、上架台4が前後方向に移動する。
図7の最下段に、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様子が示される。
上架台4が前方向に移動すると、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動し、前方車輪20fが前方案内溝10fの前端部12fに嵌まり、後方車輪20fが後方案内溝10fの前端部12fに嵌まり、対象物1が後方に傾く様子が示される。
この様な姿勢になると、対象物の重心が下がり、対象物1を支持する上架台4は後方に移動しにくくなる。
【0059】
次に、本発明の第三の実施形態にかかる対象物設置機構その2の構造を、図を基に、説明する。
図8は、本発明の第三の実施形態に係る対象物設置機構その2の概念図である。
上架台4が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられ、下架台5が前後方向に離れて配され案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられる。
【0060】
前後一対の案内部6f、6rのうちの前方の案内部6である前方案内部6fが、案内溝10fを持つ。
案内溝10fは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
案内溝10fの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
【0061】
前後一対の案内部6f、6rのうちの後方の案内部6である後方案内部6rが、後方案内溝10rを持ち、後方案内溝10rは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である
案内溝10rの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる。
後方案内部6rの案内溝10rの左右一対の縁部11の幅が狭くなる側である前端部12fが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
前端部12fの180度を越える円弧の曲率半径r1は、前端部12fに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0062】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
図8の上から4段目に、後方車輪20rの球面121が後方案内溝10rの前端部12fに嵌まる様子を示す。
この様な姿勢になると、小さな前後荷重が対象物に作用しても、上架台4が前後方向に移動せず、地震等で、小さな前後荷重が対象物に作用すると、上架台4が前後方向に移動する。
図6の最下段に、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様子が示される。
上架台4が前方向に移動すると、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動し、前方車輪20fが前方案内溝10fの後端部12rに嵌まり、後方車輪20fが後方案内溝10rの後端部12rに嵌まり、対象物1が後方に傾く様子が示される。
この様な姿勢になると、対象物の重心が下がり、対象物1を支持する上架台4は後方に移動しにくくなる。
【0063】
次に、本発明の第四の実施形態にかかる対象物設置機構その1の構造を、図を基に、説明する。
図9は、本発明の第四の実施形態に係る対象物設置機構その1の概念図である。
下架台5が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられ、上架台4が前後方向に離れて配され案内部6に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられる。
【0064】
前後一対の案内部6f、6rのうちの前方の案内部6である前方案内部6fが、前方案内溝10fを持つ。
前方案内溝10fは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
前方案内溝10fの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる。
前方案内部6fの案内溝の10fの左右一対の縁部の幅が狭くなる側である前端部12fが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
前端部12fの180度を越える円弧の曲率半径r1は、前端部12fに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0065】
前後一対の案内部6f、6rのうちの後方の案内部6である後方案内部6rが、後方案内溝10rを持ち、後方案内溝10rは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である
後方案内溝10rの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
【0066】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
図9の上から4段目に、前方車輪20rの球面21が前方案内溝10fの後端部12rに嵌まる様子を示す。
この様な姿勢になると、小さな前後荷重が対象物に作用しても、上架台4が前後方向に移動せず、地震等で、小さな前後荷重が対象物に作用すると、上架台4が前後方向に移動する。
図9の最下段に、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様子が示される。
上架台4が前方向に移動すると、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動し、前方車輪20fが前方案内溝10fの前端部12fに嵌まり、対象物1が後方に傾く様子が示される。
この様な姿勢になると、対象物の重心が下がり、対象物1を支持する上架台4は後方に移動しにくくなる。
【0067】
次に、本発明の第四の実施形態にかかる対象物設置機構その2の構造を、図を基に、説明する。
図10は、本発明の第四の実施形態に係る対象物設置機構その2の概念図である。
上架台4が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられ、下架台5が前後方向に離れて配され案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられる。
【0068】
前後一対の案内部6f、6rのうちの前方の案内部6である前方案内部6fが、案内溝10fを持つ。
案内溝10fは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる。
前方案内部6fの案内溝の10fの左右一対の縁部の幅が狭くなる側である後端部12rが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
後端部12rの180度を越える円弧の曲率半径r1は、後端部12fに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0069】
前後一対の案内部6f、6rのうちの後方の案内部6である後方案内部6rが、後方案内溝10rを持ち、後方案内溝10rは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部12である前端部12fと後端部12rとが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である
後方案内溝10rの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が平行である。
【0070】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
図10の上から4段目に、前方車輪20fの球面21が前方案内溝10fの前端部12fに嵌まる様子を示す。
この様な姿勢になると、小さな前後荷重が対象物に作用しても、上架台4が前後方向に移動せず、地震等で、小さな前後荷重が対象物に作用すると、上架台4が前後方向に移動する。
図10の最下段に、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様子が示される。
上架台4が前方向に移動すると、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動し、前方車輪20fが前方案内溝10fの後端部12rに嵌まり、対象物1が後方に傾く様子が示される。
この様な姿勢になると、対象物の重心が下がり、対象物1を支持する上架台4は後方に移動しにくくなる。
【0071】
次に、本発明の第五の実施形態にかかる対象物設置機構その1の構造を、図を基に、説明する。
図11は、本発明の第五の実施形態に係る対象物設置機構その1の概念図である。
下架台5が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられ、上架台4が前後方向に離れて配され案内部6に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられる。
【0072】
前後一対の案内部6f、6rのうちの前方の案内部6である前方案内部6fが前方案内溝10fを持つ。
前方案内溝10fは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が平行である。
【0073】
前後一対の案内部6f、6rのうちの後方の案内部6である後方案内部6rが、後方案内溝10rを持ち、後方案内溝10rは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部12である前端部12fと後端部12rとが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である
案内溝10rの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
後方案内部6rの案内溝10rの左右一対の縁部11の前端部12fが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
前端部12fの180度を越える円弧の曲率半径r2は、前端部12fに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0074】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
図11の上から4段目に、前方車輪20fの球面21が前方案内溝10fの後端部12rに嵌まり、後方車輪20rの球面21が後方案内溝10rの後端部12rに嵌まる様子を示す。
この様な姿勢になると、地震等で、前後荷重が対象物に作用すると、上架台4が前後方向に移動する。
図11の最下段に、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様子が示される。
上架台4が前方向に移動すると、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動し、後方車輪20rが後方案内溝10fの前端部12fに嵌まり、対象物1が後方に傾く様子が示される。
この様な姿勢になると、対象物の重心が下がり、対象物1を支持する上架台4は後方に移動しにくくなる。
【0075】
次に、本発明の第五の実施形態にかかる対象物設置機構その2の構造を、図を基に、説明する。
図12は、本発明の第五の実施形態に係る対象物設置機構その2の概念図である。
上架台4が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられ、下架台5が前後方向に離れて配され案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられる。
【0076】
前後一対の案内部6f、6rのうちの前方の案内部6である前方案内部6fが、案内溝10fを持つ。
案内溝10fは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が平行である。
【0077】
前後一対の案内部6f、6rのうちの後方の案内部6である後方案内部6rが、後方案内溝10rを持ち、後方案内溝10rは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である
後方案内溝10rの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
後方案内部6rの後方案内溝10rの左右一対の縁部11の後端部12rが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
後端部12fの180度を越える円弧の曲率半径r2は、後端部12fに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0078】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
図12の上から4段目に、前方車輪20fの球面21が前方案内溝10fの前端部12fに嵌まり、後方車輪20rの球面21が後方案内溝10rの前端部12fに嵌まる様子を示す。
この様な姿勢になると、地震等で、前後荷重が対象物に作用すると、上架台4が前後方向に移動する。
図12の最下段に、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様子が示される。
上架台4が前方向に移動すると、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動し、後方車輪20fが後方案内溝10rの後端部12rに嵌まり、対象物1が後方に傾く様子が示される。
この様な姿勢になると、対象物の重心が下がり、対象物1を支持する上架台4は後方に移動しにくくなる。
【0079】
次に、本発明の第六の実施形態にかかる対象物設置機構その1の構造を、図を基に、説明する。
図13は、本発明の第六の実施形態に係る対象物設置機構その1の概念図である。
下架台5が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられ、上架台4が前後方向に離れて配され案内部6に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられる。
【0080】
前後一対の案内部6f、6rのうちの前方の案内部6である前方案内部6fが、案内溝10fを持つ。
案内溝10fは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
前方案内部6fの案内溝10fの後端部12rが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
後端部12rの180度を越える円弧の曲率半径r2は、後端部12fに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0081】
前後一対の案内部6f、6rのうちの後方の案内部6である後方案内部6rが、後方案内溝10rを持ち、後方案内溝10rは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である
案内溝10rの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
後方案内部6rの案内溝10rの左右一対の縁部11の前端部12fが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
前端部12fの180度を越える円弧の曲率半径r2は、前端部12fに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0082】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
図13の上から4段目に、前方車輪20fの球面21が前方案内溝10fの後端部12rに嵌まる様子を示す。
この様な姿勢になると、小さな前後荷重が対象物に作用しても、上架台4が前後方向に移動せず、地震等で、小さな前後荷重が対象物に作用すると、上架台4が前後方向に移動する。
図13の最下段に、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様子が示される。
上架台4が前方向に移動すると、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動し、後方車輪20rが後方案内溝10fの前端部12fに嵌まり、対象物1が後方に傾く様子が示される。
この様な姿勢になると、対象物の重心が下がり、対象物1を支持する上架台4は後方に移動しにくくなる。
【0083】
次に、本発明の第六の実施形態にかかる対象物設置機構その2の構造を、図を基に、説明する。
図14は、本発明の第六の実施形態に係る対象物設置機構その2の概念図である。
上架台4が上下方向から見て前後方向に離れて配される前後一対の案内部6f、6rを左右に各々に設けられ、下架台5が前後方向に離れて配され案内部に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7f、7rを左右に各々に設けられる。
【0084】
前後一対の案内部6f、6rのうちの前方の案内部6である前方案内部6fが、前方案内溝10fを持つ。
前方案内溝10fは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部である前端部と後端部とが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である。
案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
前方案内部6fの案内溝10fの前端部12fが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
前端部12fの180度を越える円弧の曲率半径r2は、前端部12fに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0085】
前後一対の案内部6f、6rのうちの後方の案内部6である後方案内部6rが、案内溝10を持ち、案内溝10rは、上下方向から見て前後方向に延びて前後一対の端部12である前端部12fと後端部12rとが円弧状に形成されて閉じた長尺の溝である
案内溝10rの前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11が平行である。
後方案内部6rの後方案内溝10rの後端部12rが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成されて閉じる。
後端部12rの180度を越える円弧の曲率半径r2は、後端部12fに繋がる位置での左右一対の縁部11の幅Lの1/2の値より大きい。
【0086】
上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する。
図14の上から4段目に、前方車輪20fの球面21が前方案内溝10rの前端部12fに嵌まる様子を示す。
この様な姿勢になると、小さな前後荷重が対象物に作用しても、上架台4が前後方向に移動せず、地震等で、小さな前後荷重が対象物に作用すると、上架台4が前後方向に移動する。
図14の最下段に、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様子が示される。
上架台4が前方向に移動すると、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動し、後方車輪20rが後方案内溝10rの後端部12rに嵌まり、対象物1が後方に傾く様子が示される。
この様な姿勢になると、対象物の重心が下がり、対象物1を支持する上架台4は後方に移動しにくくなる。
【0087】
上述の実施形態に係る対象物設置機構を用いれば、以下の効果を発揮する。
対象物1を支持する上架台4と設置場所2に設けられ上架台4を下側から支持する下架台4の一方に前後一対の案内部6をもうけ、他方に案内部6に前後方向に往復移動自在に案内される前後一対の被案内部7を設け、案内部6の持つ案内溝10が前後方向に延びる長尺の溝であり、被案内部7のもつ車輪20が案内溝10の左右一対の縁部に案内され転動する球面21を形成され、上架台4が前後方向に移動するとき、車輪20の球面21が案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11に案内されて転動する様にしたので、対象物1が前後に揺れるときに下架台5に対し上架台4が前後に安定して相対移動する。
また、案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部の幅が前方または後方のうちの一方に推移するのにつれて狭くなる様にしたので、車輪20の球面21が案内溝10に案内されて前後方向に転動するとき、車輪20の球面21の中心が転動に応じて上下する。
また、案内溝10の前後一対の端部12のうちの左右一対の縁部の幅が狭くなる側の一方の端部12が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる様にしたので、車輪20の球面21が案内溝10に案内されて前後方向に転動して一方の端部12に到達すると一方の端部12で止まる。
また、案内溝10の前後一対の端部12のうちの左右一対の縁部11の幅が狭くなる側の端部12が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる様にしたので、車輪20の球面21が案内溝10に案内されて前後方向に転動して左右一対の縁部11の幅が狭くなる側の端部12に到達すると左右一対の縁部11の幅が狭くなる側の端部12で止まって戻りにくくなる。
【0088】
また、前方案内部6fの案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる様にしたので、車輪20の球面21が案内溝10に案内されて前方向に転動するとき、車輪20の球面21の中心が転動に応じて上がる。
また、前方案内部6fの案内溝10の前後一対の端部12のうちの前端部12が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる様にしたので、車輪20の球面21が案内溝10に案内されて前方向に転動して端部12に到達すると、端部12で止まって戻りにくくなる。
また、後方案内部6rの案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる様にしたので、車輪20の球面21が案内溝10に案内されて前方向に転動するとき、車輪20の球面21の中心が転動に応じて下がる。
また、後方案内部6rの案内溝10の前後一対の端部12のうちの後端部12が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる様にしたので、車輪20の球面21が案内溝10に案内されて後方向に転動して端部に到達すると、端部12で止まって戻りにくくなる。
【0089】
また、前方案内部6fの案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が後方に推移するのにつれて狭くなる様にしたので、車輪20の球面21が案内溝10に案内されて前方向に転動するとき、車輪20の球面21の中心が転動に応じて上がる。
また、前方案内部6fの案内溝10の前後一対の端部12のうちの後端部12fが180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる様にしたので、車輪20の球面21が案内溝10に案内されて前方向に転動して端部12に到達すると、端部12で止まって戻りにくくなる。
また、後方案内部6rの案内溝10の前後方向に延びる輪郭を形成する左右一対の縁部11の幅が前方に推移するのにつれて狭くなる様にしたので、車輪20の球面21が案内溝10に案内されて前方向に転動するとき、車輪20の球面21の中心が転動に応じて下がる。
また、後方案内部6rの案内溝10の前後一対の端部のうちの前端部12が180度を超える円弧角度をもつ円弧状に形成され閉じる様にしたので、車輪20の球面21が案内溝10に案内されて後方向に転動して端部に到達すると、端部12で止まって戻りにくくなる。
【0090】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
説明では、左右一対の車輪が左右一対の案内部に案内される場合を例に説明したが、これに限定されない。例えば、左右方向に3列の車輪が左右方向に3列の案内部に案内されてもよい。左右方向にn列の車輪が左右方向にn列の案内部に案内されてもよい。
【符号の説明】
【0091】
r1 曲率半径
r2 曲率半径
L 幅寸法
1 対象物
2 設置場所
3 対象物設置機構
4 上架台
5 下架台
6 案内部
6f 前方案内部
6r 後方案内部
7 被案内部
7f 前方被案内部
7r 後方被案内部
10 案内溝
10f 前方案内溝
10r 後方案内溝
11 縁部
12f 前端部
12r 後端部
20 車輪
20f 前方車輪
20r 後方車輪
21 球面
【先行技術文献】
【特許文献】
【0092】
【文献】特開2006-31119号
【文献】特開平11-103962号
【文献】特開2000-83751号
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