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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-09
(45)【発行日】2022-09-20
(54)【発明の名称】締結部品セット用補助具
(51)【国際特許分類】
   B23P 19/06 20060101AFI20220912BHJP
   B23P 19/12 20060101ALI20220912BHJP
   B23P 19/00 20060101ALI20220912BHJP
   B23K 11/14 20060101ALI20220912BHJP
【FI】
B23P19/06 A
B23P19/12
B23P19/00 301L
B23P19/00 304
B23K11/14 315
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018134617
(22)【出願日】2018-07-18
(65)【公開番号】P2020011331
(43)【公開日】2020-01-23
【審査請求日】2021-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】500213915
【氏名又は名称】株式会社ワイテック
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小盛 健之介
【審査官】今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-022680(JP,A)
【文献】特開2013-202709(JP,A)
【文献】特開昭53-124861(JP,A)
【文献】特開2009-023028(JP,A)
【文献】特開平09-323228(JP,A)
【文献】特開2016-175149(JP,A)
【文献】米国特許第05040291(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23P 19/00 - 21/00
B23K 11/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の締結部品を所定位置にセットする締結部品セット用補助具において、
複数の前記締結部品がそれぞれ吸着される複数の吸着部と、
前記吸着部が互いの相対位置関係を保った状態で固定される吸着部固定部材と、
前記吸着部に吸着された前記締結部品に対し、当該締結部品における前記吸着部への吸着側から当接する当接部材と、
前記当接部材に設けられ、前記吸着部固定部材を、前記当接部材に当接した前記締結部品から離れる方向へ移動可能に案内する案内部とを備え
前記吸着部固定部材は、板材と、該板材の一方の面から突出するように設けられ、突出方向先端部にそれぞれ前記吸着部が固定される複数の突出部とを有し、
前記当接部材は、前記板材における前記一方の面側に配置されるとともに、前記突出部及び前記吸着部が挿通可能な挿通孔を有し、
複数の前記突出部は、前記板材の前記一方の面の中心部から周縁部方向に離れるとともに、互いに前記一方の面の周方向に離れて設けられ、
前記板材には、前記突出部から前記一方の面の中心部側に離れた部位に貫通孔が形成され、
前記案内部は、前記貫通孔に挿通する棒状部材で構成されていることを特徴とする締結部品セット用補助具。
【請求項2】
請求項に記載の締結部品セット用補助具において、
前記案内部は、前記当接部材における前記板材と対向する面から突出し、前記突出部の突出方向と平行に設けられていることを特徴とする締結部品セット用補助具。
【請求項3】
請求項に記載の締結部品セット用補助具において、
前記吸着部固定部材は、前記板材の前記貫通孔の周縁部から前記突出部の突出方向と平行に延び、前記案内部が挿通する筒状部を有していることを特徴とする締結部品セット用補助具。
【請求項4】
請求項に記載の締結部品セット用補助具において、
前記筒状部は、前記突出部の突出方向と反対方向に突出しており、
前記筒状部の突出方向先端部には、径方向外方へ突出する被操作部が設けられていることを特徴とする締結部品セット用補助具。
【請求項5】
請求項からのいずれか1つに記載の締結部品セット用補助具において、
前記案内部には、前記吸着部固定部材の前記締結部品から離れる方向への移動量を所定量とするためのストッパ部が設けられていることを特徴とする締結部品セット用補助具。
【請求項6】
請求項に記載の締結部品セット用補助具において、
前記所定量は、前記吸着部が前記挿通孔から抜け出ないように設定されていることを特徴とする締結部品セット用補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の締結部品を所定位置に一度にセットすることができる締結部品セット用補助具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、溶接ナットを金属板にプロジェクション溶接するためのプロジェクション溶接装置が開示されている。特許文献1のプロジェクション溶接装置は、溶接ナットと金属板とを挟持する上部電極及び下部電極を有しており、上部電極の下端部には、溶接ナットを吸着して収容する凹部が形成されるとともに、その凹部に向けて溶接ナットを供給するナット供給機構が設けられている。ナット供給機構は、上部電極の側方に配置されており、溶接ナットを連続して供給可能なシュートと、溶接ナットを所定位置へ移送するための進退機構を備えたロッドとを有している。そして、ロッドを後退させた状態でシュートによって溶接ナットをシュート先端近傍へ供給した後、ロッドを進出させることにより、シュート先端近傍にある溶接ナットを押し、この動作によって溶接ナットを所定位置へ移送する。その後、上部電極を下降させて溶接ナットと金属板とを上部電極及び下部電極によって挟持し、加圧した状態で通電して溶接ナットを金属板に溶接することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開昭60-5784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、溶接ナットや溶接ボルト等の締結部品は、同一の部材に対して複数設けられる場合があり、しかも、複数の締結部品が互いに接近して配置されることがある。例えば、第1の部材を第2の部材に対して複数箇所締結する際、第1の部材には、複数の締結穴が互いに接近して形成されていて、これら締結穴に溶接ナットや溶接ボルトをセットし、その後、第1の部材を第2の部材に締結するケースがある。
【0005】
このような場合、特許文献1に開示されているナット供給機構をナットの供給に適用しようとすると、特許文献1のナット供給機構は一度に1つのナットしか供給できないので、複数のナットが必要なケースでは、1番目のナットを供給する位置にナット供給機構を移動させた後、1番目のナットを供給し、その後、2番目のナットを供給する位置にナット供給機構を移動させた後、2番目のナットを供給するという動作を、ナットの数だけ繰り返して行わなければならず、その結果、作業時間が長くなり、生産性が低下するという問題がある。
【0006】
このことを回避するためには、ナットの数と同数のナット供給機構を用意すればよいのであるが、ナット供給機構は、シュートと、進退動作可能なロッドとを備えているので構造が複雑であるとともに、溶接部位に対して側方からナットを供給する必要があることから、溶接部位よりも側方へ飛び出すように配設されることになる。よって、複数のナット供給機構を設けようとすると、設備が大型化してしまい、設置の自由度が著しく阻害される。また、ナットを第1の部品の奥まった所にセットしたい場合には、大型の設備では対応ができないことがある。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、設備の大型化を回避しながら、複数の締結部品を短時間で所定位置にセットすることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明では、複数の締結部品を互いの相対位置関係を保った状態で吸着して搬送できるようにし、所定位置にセットする際には、各締結部品の吸着力を低下させることによって補助具から離脱可能にした。
【0009】
第1の発明は、複数の前記締結部品がそれぞれ吸着される複数の吸着部と、前記吸着部が互いの相対位置関係を保った状態で固定される吸着部固定部材と、前記吸着部に吸着された前記締結部品に対し、当該締結部品における前記吸着部への吸着側から当接する当接部材と、前記当接部材に設けられ、前記吸着部固定部材を、前記当接部材に当接した前記締結部品から離れる方向へ移動可能に案内する案内部とを備えていることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、複数の締結部品が吸着部にそれぞれ吸着されると、複数の締結部品は互いの相対位置関係を保った状態で締結部品セット用補助具に保持されることになる。よって、複数の締結部品を一度に所定位置近傍まで搬送することが可能になる。
【0011】
吸着部に吸着された締結部品には、その締結部品における吸着部への吸着側から当接部材が当接している。複数の締結部品を搬送した後、吸着部固定部材を案内部によって締結部品から離れる方向へ移動させると、締結部品は当接部材に当接したまま、吸着部が締結部品から離れていくことになる。これにより、吸着部の締結部品に対する吸着力が弱まるので、締結部品が当接部材から離脱し、所定位置にセットされる。
【0012】
したがって、従来のようなシュート及び進退動作するロッドを設けることなく、複数の締結部品を所定位置にセットすることができるので、設備の大型化が回避され、例えば部品の奥まった所にも容易にセット可能になり、しかも、複数の締結部品のセットが一度に行えるので、作業時間が短縮される。
【0013】
また、前記吸着部固定部材は、板材と、該板材の一方の面から突出するように設けられ、突出方向先端部にそれぞれ前記吸着部が固定される複数の突出部とを有し、前記当接部材は、前記板材における前記一方の面側に配置されるとともに、前記突出部及び前記吸着部が挿通可能な挿通孔を有していることを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、板材の突出部及び吸着部が当接部材の挿通孔に挿通された状態で、吸着部固定部材と当接部材とが一体化される。そして、当接部材を板材の一方の面に接近するように予め配置しておくことで、吸着部と締結部品との相対的な距離が短くなるので、吸着部の締結部品に対する吸着力が強まり、締結部品が確実に吸着される。一方、当接部材を板材の一方の面から離れる方向に動かしていくと、吸着部と締結部品との相対的な距離が長くなるので、吸着部の締結部品に対する吸着力が弱まり、締結部品が離脱する。
【0015】
また、複数の前記突出部は、前記板材の前記一方の面の中心部から周縁部方向に離れるとともに、互いに前記一方の面の周方向に離れて設けられていることを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、複数の吸着部が板材の周縁部に近い部位に位置付けられることになり、かつ、互いに板材の周方向に離れることになるので、複数の締結部品が、互いの間隔をあけた状態で締結部品セット用補助具に保持される。これにより、1つの締結部品セット用補助具を使用しながら、複数の締結部品の間隔をあけた状態でセットすることが可能になる。
【0017】
また、前記板材には、前記突出部から前記一方の面の中心部側に離れた部位に貫通孔が形成され、前記案内部は、前記貫通孔に挿通する棒状部材で構成されていることを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、複数の吸着部の間の部位に案内部が挿通することになるので、吸着部固定部材を締結部品から離れる方向へ移動する際にバランスが良好になる。
【0019】
の発明は、前記案内部は、前記当接部材における前記板材と対向する面から突出し、前記突出部の突出方向と平行に設けられていることを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、案内部の突出方向と突出部の突出方向とが平行になるので、吸着部固定部材を締結部品から離れる方向へ移動する際の動きがスムーズになる。
【0021】
の発明は、前記吸着部固定部材は、前記板材の前記貫通孔の周縁部から前記突出部の突出方向と平行に延び、前記案内部が挿通する筒状部を有していることを特徴とする。
【0022】
この構成によれば、案内部が板材の貫通孔だけでなく、筒状部も挿通することになるので、案内部に対する吸着部固定部材のぐらつきが抑制される。
【0023】
の発明は、前記筒状部は、前記突出部の突出方向と反対方向に突出しており、前記筒状部の突出方向先端部には、径方向外方へ突出する被操作部が設けられていることを特徴とする。
【0024】
この構成によれば、例えば使用者が被操作部に指をかけることで、吸着部固定部材を容易に移動させることが可能になる。
【0025】
の発明は、前記案内部には、前記吸着部固定部材の前記締結部品から離れる方向への移動量を所定量とするためのストッパ部が設けられていることを特徴とする。
【0026】
この構成によれば、吸着部固定部材を移動させる際にストッパ部によって移動量が規制されるので、使用者が吸着部固定部材の移動量を気にすることなく、操作することが可能になる。
【0027】
の発明は、前記所定量は、前記吸着部が前記挿通孔から抜け出ないように設定されていることを特徴とする。
【0028】
この構成によれば、吸着部固定部材を締結部品から離れる方向へ移動させた際に吸着部が挿通孔から抜け出なくなるので、次の締結部品を容易に吸着することが可能になる。
【発明の効果】
【0029】
第1の発明によれば、複数の締結部品を互いの相対位置関係を保った状態で吸着して搬送し、吸着力を低下させてから所定位置にセットすることができるので、設備の大型化を回避しながら、複数の締結部品を短時間で所定位置にセットすることができる。
【0030】
また、吸着部固定部材の板材と当接部材との相対的な距離を変化させることで、締結部品の吸着と離脱とを容易に切り替えることができる。
【0031】
また、複数の吸着部を互いに離して設けることができるので、1つの締結部品セット用補助具を使用しながら、複数の締結部品の間隔をあけた状態でセットすることができ、適用範囲を拡大できる。
【0032】
また、複数の吸着部の間の部位に案内部が挿通することになるので、吸着部固定部材を締結部品から離れる方向へ移動する際にバランスが良好になり、操作性を高めることができる。
【0033】
の発明によれば、案内部の突出方向と突出部の突出方向とを平行にすることができるので、吸着部固定部材を締結部品から離れる方向へ移動する際の動きがスムーズになり、操作性を高めることができる。
【0034】
の発明によれば、案内部が挿通する筒状部を吸着部固定部材が有しているので、案内部に対する吸着部固定部材のぐらつきを抑制することができ、操作性を高めることができる。
【0035】
の発明によれば、被操作部を設けたことで、使用者が吸着部固定部材を容易に移動できる。
【0036】
の発明によれば、吸着部固定部材の移動量をストッパ部によって規制することができるので、使用者が吸着部固定部材の移動量を気にする必要がなくなり、操作性を高めることができる。
【0037】
の発明によれば、吸着部が挿通孔から抜け出ないようになっているので、次の締結部品を容易に吸着することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の実施形態に係る締結部品セット用補助具の下方から見た斜視図である。
図2】締結部品セット用補助具の側面図である。
図3】ボルト離脱状態にある締結部品セット用補助具の図1相当図である。
図4】ボルト離脱状態にある締結部品セット用補助具の図2相当図である。
図5】吸着部固定部材を下方から見た斜視図である。
図6】吸着部固定部材の側面図である。
図7】吸着部固定部材の底面図である。
図8】当接部材及び案内部を下方から見た斜視図である。
図9】当接部材及び案内部の側面図である。
図10】当接部材及び案内部の底面図である。
図11】ボルト吸着状態にある締結部品セット用補助具を下方から見た斜視図である。
図12】ボルト離脱状態にある締結部品セット用補助具を下方から見た斜視図である。
図13】ボルト装填装置によって1本目のボルトの装填が完了した状態を示す斜視図である。
図14】ボルト装填装置によって2本目のボルトの装填が完了した状態を示す斜視図である。
図15】ボルト装填装置によって3本目のボルトの装填が完了した状態を示す斜視図である。
図16】締結部品セット用補助具によって3本のボルトを吸着した状態を示す斜視図である。
図17】締結部品セット用補助具によって3本のボルトを搬送する途中の状態を示す斜視図である。
図18】オイルパンの平面図である。
図19図18におけるA-A線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0040】
図1図4は、本発明の実施形態に係る締結部品セット用補助具1を示すものである。図1図2は、締結部品を吸着することが可能な状態にある場合を示し、図3図4は、締結部品を離脱させる状態にある場合を示している。図3図4に示す状態では、締結部品を吸着することはできない。締結部品セット用補助具1は、複数の締結部品を所定位置にセットする際に使用されるものである。締結部品とは、例えば各種部材や部品等を締結固定する際に使用されるものであり、例えばボルトやナット、リベット等を挙げることができる。後述するように、締結部品を磁力によって吸着するので、例えば鋼材等の磁性体からなる締結部品を対象とすることができる。
【0041】
この実施形態では、図18及び図19に示すように、オイルパン100に対して付属部品200をボルト300によって締結する場合について説明する。ボルト300は溶接ボルトである。オイルパン100は、例えば内燃機関や自動変速装置の底部に設けられる部材である。図18は、オイルパン100を上方から見た図であり、オイルパン100は、底壁部101と、底壁部101から上方へ延びる側壁部102と、側壁部102の上端部に設けられたフランジ部103とを有している。図19に示すように、底壁部101には、付属部品200の取付位置に対応するように開口部101aが形成されるとともに、その開口部101aを囲むように3つの締結孔101bが底壁部101を貫通するように形成されている。各締結孔101bには、ボルト300が挿通するようになっている。ボルト300の頭部300aは、オイルパン100の内部に位置しており、底壁部101に対してプロジェクション溶接される。プロジェクション溶接法は、溶接部に突起を形成し、この突起に電流を集中させて点溶接と同様な溶接部を得る溶接法である。プロジェクション溶接法によれば、抵抗熱の発生範囲が小さい範囲に限定されるので、溶接時の熱影響を抑制することができるという利点がある。
【0042】
ボルト300の軸部300bは、締結孔101bから下方へ突出しており、この軸部300bに図示しないナットを螺合させることにより、付属部品200をオイルパン100に締結することができる。
【0043】
この例では、オイルパン100の底壁部101に3本のボルト300をセットした後、従来から周知のプロジェクション溶接装置によって3本のボルト300を底壁部101に対して一度に溶接することができる。しかし、オイルパン100の底壁部101は側壁部102によって囲まれているので、例えば、前記特許文献1に開示されているように、側方からシュートによって締結部品をセットする方法であると、シュートを底壁部101近傍まで持っていくのが困難である。また、3本のボルト300を一度にセットすることも困難である。
【0044】
本実施形態の締結部品セット用補助具1を使用することで、以下に説明するように、3本のボルト300をオイルパン100の底壁部101に一度にセットことが可能になる。尚、締結部品セット用補助具1は、オイルパン100の底壁部101にボルト300をセットする場合の使用に限定されるものではなく、各種部品や部材に対してボルトやナットをセットする場合に使用可能である。また、一度にセットできるボルトやナットの数は3つに限られるものではなく、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
【0045】
また、オイルパン100以外にも底壁部及び周壁部を有する部品に締結部品を組み付ける場合に本発明を適用することができる。
【0046】
(締結部品セット用補助具1の全体)
締結部品セット用補助具1は、第1~3吸着部11~13(図5図6に示す)と、吸着部固定部材20と、当接部材30(図1等に示す)と、案内部40とを備えている。第1~3吸着部11~13は、それぞれボルト300を吸着する部分であり、この実施形態では3本のボルト300を一度にセットする必要があることから、3つの吸着部、即ち、第1~3吸着部11~13を設けている。第1~3吸着部11~13は同じものとすることができるが、形状や大きさが互いに異なるものとしてもよい。
【0047】
第1~3吸着部11~13は、永久磁石で構成することができ、図5図6に示すように、円盤状ないし円柱状をなしている。第1~3吸着部11~13の磁力は、ボルト300を吸着した状態で搬送した際にボルト300が落下しないような大きさに設定されている。
【0048】
尚、この実施形態の説明では、図1図4等に示す姿勢にある締結部品セット用補助具1の上側を「上」といい、図1図4等に示す姿勢にある締結部品セット用補助具1の下側を「下」というものとするが、これは説明の便宜を図るためだけに定義するのであって、締結部品セット用補助具1の使用状態を限定するものではない。締結部品セット用補助具1の上下を反転して使用してもよいし、図1図4等に示す上側が横になるようにして使用してもよい。
【0049】
(吸着部固定部材20の構成)
吸着部固定部材20は、第1~3吸着部11~13を互いの相対位置関係を保った状態で固定しておくための部材である。すなわち、図5図7に示すように、吸着部固定部材20は、第1~第3突出部21~23と、板材24と、筒状部25と、被操作部26とを備えている。板材24は、第1延出部24Aと、第2延出部24Bと、第3延出部24Cとを有している。第1延出部24A、第2延出部24B及び第3延出部24Cは、板材24の中心部からの延出長さが略等しく設定されており、延出方向先端部へ向かって次第に幅が狭くなるように形成された板状をなしている。また、第1延出部24Aと第2延出部24B、第2延出部24Bと第3延出部24C、第3延出部24Cと第1延出部24Aは、それぞれ、板材24の周方向に離れて形成されることになり、第1延出部24Aと第2延出部24Bの間、第2延出部24Bと第3延出部24Cとの間、第3延出部24Cと第1延出部24Aとの間には、それぞれ、隙間ができている。
【0050】
第1~第3突出部21~23は、板材24の下面(一方の面)24aから下方へ突出するように設けられており、全て同じ部材(長さや外径が同じ)で構成されている。第1~第3突出部21~23の基端部(上端部)は、板材24に対して動かないように取り付けられている。第1~第3突出部21~23の形状は特に限定されるものではないが、例えば柱状、棒状にすることができる。この実施形態では、第1~第3突出部21~23の断面形状が略円形となっている。
【0051】
第1突出部21は、板材24の第1延出部24Aの延出方向先端部近傍に固定されている。また、第2突出部22は、板材24の第2延出部24Bの延出方向先端部近傍に固定されている。また、第3突出部23は、板材24の第3延出部24Cの延出方向先端部近傍に固定されている。従って、第1~第3突出部21~23は、板材24の下面24aの中心部から周縁部方向に離れるとともに、互いに板材24の下面24aの周方向に離れて設けられることになる。
【0052】
第1突出部21の突出方向先端部(下端部)には第1吸着部11が固定され、第2突出部22の突出方向先端部には第2吸着部12が固定され、第3突出部23の突出方向先端部には第3吸着部13が固定されている。これにより、第1~3吸着部11~13は、板材24の下面24aから所定距離だけ下方へ離れて配置されることになる。
【0053】
板材24には、第1~第3突出部21~23から下面24aの中心部側に離れた部位に貫通孔24bが形成されている。この実施形態では、貫通孔24bが板材24の下面24aの中心部に位置しているが、下面24aの中心部から偏心していてもよい。また、貫通孔24bは、板材24を厚み方向に貫通するように形成されており、円形の貫通孔となっている。さらに、この実施形態では、第1突出部21の径方向中心部と貫通孔24bの中心部との距離、第2突出部22の径方向中心部と貫通孔24bの中心部との距離、第3突出部23の径方向中心部と貫通孔24bの中心部との距離は全て等しく設定されているが、互いに異なっていてもよい。
【0054】
吸着部固定部材20は、板材24の貫通孔24bの周縁部から突出部21~23の突出方向と平行に延びる筒状部25を有している。筒状部25は円筒部材で構成されており、筒状部25の下端部が板材24の上面に固定されている。筒状部25の内径は、貫通孔24bの内径と略等しく設定されていてもよいし、貫通孔24bの内径よりも大きく設定されていてもよい。筒状部25の突出方向は、突出部21~23の突出方向と反対方向(上方向)である。
【0055】
筒状部25の突出方向先端部(上端部)には、径方向外方へ突出する被操作部26が設けられている。被操作部26は、詳細は後述するが、使用者が指等を掛ける部分である。被操作部26は、筒状部25の周方向全体に亘って連続していてもよいし、断続していてもよい。被操作部26の形状は、特に限定されるものではなく、指を掛けることができる形状であればよい。被操作部26は筒状部25と一体成形されていてもよいし、筒状部25とは別部材で形成して筒状部25に固定されていてもよい。
【0056】
(当接部材30の構成)
図1図3等に示すように、当接部材30は、吸着部固定部材20とは別体とされており、吸着部固定部材20の板材24よりも厚い板状の部材またはブロック状の部材で構成され、第1~第3吸着部11~13にそれぞれ吸着されたボルト300に対し、当該ボルト300における第1~第3吸着部11~13への吸着側から当接するように配置されている。すなわち、図11に示すように、この実施形態では、ボルト300の頭部300aが第1~第3吸着部11~13にそれぞれ吸着されるようになっているので、ボルト300における第1~第3吸着部11~13への吸着側は、ボルト300の頭部300a側である。当接部材30の下面30aにボルト300の頭部300a側が当接するようになっている。
【0057】
当接部材30は、吸着部固定部材20の板材24の下面24a側に配置される。図8図10に示すように、当接部材30は、第1延出部30Aと、第2延出部30Bと、第3延出部30Cとを有している。第1延出部30A、第2延出部30B及び第3延出部30Cは、当接部材30の中心部からの延出長さが略等しく設定されており、板材24の第1延出部24A、第2延出部24B及び第3延出部24Cと同様に形成されている。当接部材30と板材24とを重ねた状態で上下方向から見ると、当接部材30の第1延出部30A、第2延出部30B及び第3延出部30Cが、それぞれ、板材24の第1延出部24A、第2延出部24B及び第3延出部24Cと重複するようになっている。
【0058】
当接部材30の第1延出部30Aには、第1突出部21及び第1吸着部11が挿通可能な第1挿通孔31が該当接部材30を上下方向に貫通するように形成されている。第1突出部21及び第1吸着部11は、第1挿通孔31の上方から第1挿通孔31に挿通されるようになっており、図1に示すように、当接部材30と板材24とが当接するまで第1突出部21及び第2吸着部11が第1挿通孔31に挿通された状態で、第1吸着部11が第1挿通孔31の下端部から突出しないようになっている。このときの第1吸着部11の位置は、第1突出部21の長さ、第1挿通孔31の長さ(当接部材30の上下方向の寸法)等で設定することができる。
【0059】
また、当接部材30の第2延出部30Bには、第2突出部22及び第2吸着部12が挿通可能な第2挿通孔32が該当接部材30を上下方向に貫通するように形成されている。さらに、当接部材30の第3延出部30Cには、第3突出部23及び第3吸着部13が挿通可能な第3挿通孔33が該当接部材30を上下方向に貫通するように形成されている。
【0060】
当接部材30の下面30aには、第1挿通孔31の周縁部に第1テーパー面31aが形成され、第2挿通孔32の周縁部に第2テーパー面32aが形成され、第3挿通孔33の周縁部に第3テーパー面33aが形成されている。第1テーパー面31a、第2テーパー面32a及び第3テーパー面33aは、それぞれ、内周側へ行くほど上に位置するように傾斜している。第1テーパー面31a、第2テーパー面32a及び第3テーパー面33aの内方に、ボルト300の頭部300aが下方から当接するようになっている。これにより、ボルト300の頭部300aの径方向中心と、第1~第3挿通孔31~33の径方向中心とを一致させることができる。
【0061】
このとき、各ボルト300の頭部300aに第1~第3吸着部11~13が接触するように、第1~第3吸着部11~13を配置していてもよいし、各ボルト300の頭部300aと、第1~第3吸着部11~13との間に隙間ができるように、第1~第3吸着部11~13を配置していてもよい。
【0062】
(案内部40の構成)
図8図10に示すように、案内部40は、当接部材30に設けられ、吸着部固定部材20を、当接部材30に当接したボルト300から離れる方向(上方向)へ移動可能に案内するための部材である。すなわち、案内部40は、板材24の貫通孔24b及び筒状部25に挿通する棒状部材で構成されている。案内部40の基端部は当接部材30の上面の略中心部に固定されており、案内部40は、当接部材30の上面から上方へ向かって延びている。従って、案内部40は、第1~第3突出部21~23の突出方向と平行に設けられることになる。案内部40の長さは、板材24の厚みと、筒状部25の上下方向の寸法とを加えた長さよりも長く設定されており、図1図2に示すように、案内部40の上側部分は筒状部25の上端部(被操作部26の上端部)よりも上方へ突出している。これにより、吸着部固定部材20を上下方向に案内することができる。
【0063】
案内部40には、吸着部固定部材20のボルト300から離れる方向(上方)への移動量を所定量とするためのストッパ部41が設けられている。ストッパ部41は、案内部40の上部において径方向に突出するように形成されている。吸着部固定部材20の筒状部25の上端部(被操作部26の上端部)がストッパ部41に下方から当接することにより、吸着部固定部材20の上方への移動が阻止される。ストッパ部41の位置により、吸着部固定部材20の上方への移動量を調整することができる。
【0064】
前記所定量は、第1~3吸着部11~13が第1~第3挿通孔31~33から抜け出ないように設定されている。つまり、吸着部固定部材20をボルト300から離れる方向へ移動させると、第1~3吸着部11~13が第1~第3挿通孔31~33内を上方へ移動することになるが、第1~3吸着部11~13が第1~第3挿通孔31~33から抜け出る前に、筒状部25の上端部がストッパ部41に当接して吸着部固定部材20の上方への移動を阻止する。また、前記所定量は、第1~3吸着部11~13によるボルト300の吸着力を十分に小さくするか、ボルト300の吸着力が無くなるように設定されている。ボルト300の吸着力を十分に小さくするというのは、ボルト300が重力により第1~3吸着部11~13の吸着力に抗して落下可能な程度にすることである。
【0065】
また、案内部40には、端板部42が設けられている。端板部42は、案内部40の上端部から径方向に延びている。
【0066】
(ボルト装填装置400の構成)
次に、ボルト装填装置400の構成について図13図17に基づいて説明する。ボルト装填装置400は、締結部品セット用補助具1に保持させる3本のボルト300の位置を規定するための自動装填装置であり、レボルバ401と、レボルバ駆動部402と、ボルト案内部材403と、ボルト押し込み装置404と、制御部(図示せず)とを備えている。レボルバ401は、上下方向に延びる軸回りに回転可能となっている。レボルバ401には、図17に示すように、第1~第3溝401a、401b、401cが、上下方向に延びるように、かつ、レボルバ401の径方向に開放するように形成されている。第1~第3溝401a、401b、401cには、ボルト300の軸部300bが嵌まるようになっている。第1~第3溝401a、401b、401cの幅は、ボルト300の頭部300aの外径より十分に小さくなっており、ボルト300の落下が抑制される。尚、レボルバ401は磁性体で構成することができる。また、レボルバ401には、ボルト300の近傍に位置するように磁石を設けることができる。これにより、第1~第3溝401a、401b、401cに保持されたボルト300が磁石に吸着されるので、レボルバ400を高速回転させた際に遠心力によってボルト300が第1~第3溝401a、401b、401cから離脱しにくくなる。
【0067】
レボルバ駆動部402は、制御部により制御されてレボルバ401を回転駆動するためのものであり、例えば各種アクチュエータやサーボモータ等で構成することができる。レボルバ駆動部402は、レボルバ401を所定角度だけ回転させた後、停止させることができるように構成されている。
【0068】
ボルト案内部材403は、多数のボルト300を1列で供給する供給溝403aと、供給溝403aの終端部に連なり、1本のボルト300をレボルバ401の第1~第3溝401a、401b、401cに案内する案内溝403bとを備えている。供給溝403aは、レボルバ401の回転軸の接線方向に延びている。案内溝403bは、レボルバ401の径方向に延びており、レボルバ401の第1~第3溝401a、401b、401cと一致可能に配置されている。
【0069】
ボルト押し込み装置404は、制御部により制御され、案内溝403bにあるボルト300をレボルバ401の第1~第3溝401a、401b、401cに押し込むためのものである。ボルト押し込み装置404は、例えば、エアシリンダ等の流体圧シリンダ装置で構成することができ、進退するロッド404aを備えている。ロッド404aが後退した状態では、供給溝403aのボルト300を案内溝403bへ送ることが可能になる一方、案内溝403bにあるボルト300は、ロッド404aの進出動作によってレボルバ401の第1~第3溝401a、401b、401cに押し込むことができる。尚、図示しないが、供給溝403aのボルト300は付勢手段によって案内溝403bへ向けて付勢されている。
【0070】
図13に示すように、レボルバ401を、第1溝401aが案内溝403bと一致するまでレボルバ駆動部402により回転させて停止させた状態で、ボルト押し込み装置404のロッド404aを進出させて案内溝403bにあるボルト300を第1溝401aに押し込む。その後、ロッド404aを後退させて、レボルバ401を第2溝401bが案内溝403bと一致するまでレボルバ駆動部402により回転させて停止させた状態で、ボルト押し込み装置404のロッド404aを進出させて案内溝403bにあるボルト300を第2溝401bに押し込む(図14に示す)。再びロッド404aを後退させて、レボルバ401を第3溝401cが案内溝403bと一致するまでレボルバ駆動部402により回転させて停止させた状態で、ボルト押し込み装置404のロッド404aを進出させて案内溝403bにあるボルト300を第3溝401cに押し込む。これにより、図15に示すように、3本のボルト300の位置を規定することができる。
【0071】
(締結部品セット用補助具1の使用方法)
次に、締結部品セット用補助具1の使用方法について説明する。図15に示すように、レボルバ401の第1~第3溝401a、401b、401cにボルト300を嵌めた後、図16に示すように、締結部品セット用補助具1の第1~第3挿通孔31~33をボルト300の頭部300aの上に配置する。このとき、吸着部固定部材20は図1図2に示す下降端位置まで下降させておく。この状態をボルト吸着可能状態という。また、このとき、レボルバ401が磁性体からなるものである場合には、締結部品セット用補助具1をレボルバ401に吸着することができる。
【0072】
ボルト吸着可能状態では、第1~第3吸着部11~13がボルト300の頭部300aに接近ないし接触しているので、ボルト300の頭部300aが第1~第3吸着部11~13に吸着される。この状態で使用者が締結部品セット用補助具1を持ち上げると、ボルト300が互いの相対位置関係を保った状態で締結部品セット用補助具1に保持され、図17に示すように締結部品セット用補助具1と共に上昇する。使用者は、締結部品セット用補助具1を、図18に示すオイルパン100の内部に移動させてボルト300の軸部300bを締結孔101bに挿通する。
【0073】
その後、吸着部固定部材20を案内部30によってボルト300から離れる方向へ移動させると、ボルト300は当接部材30に当接したまま、第1~第3吸着部11~13がボルト300から離れていくことになる。これにより、第1~第3吸着部11~13のボルト300に対する吸着力が弱まるので、ボルト300が当接部材30から離脱し、所定位置にセットされる。
【0074】
従って、上記特許文献1のようなシュート及び進退動作するロッドを設けることなく、複数のボルト300を所定位置にセットすることができるので、設備の大型化が回避され、例えばオイルパン100の奥まった所にも複数のボルト300を容易にセット可能になり、しかも、複数のボルト300のセットが一度に行えるので、作業時間が短縮される。
【0075】
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態に係る締結部品セット用補助具1によれば、複数のボルト300を互いの相対位置関係を保った状態で吸着して搬送し、吸着力を低下させてから所定位置にセットすることができるので、設備の大型化を回避しながら、複数のボルト300を短時間で所定位置にセットすることができる。
【0076】
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【0077】
上記実施形態では、3本のボルト300を一度にセット可能となるように締結部品セット用補助具1を構成しているが、これに限らず、2本のボルトや、4本以上のボルトを一度にセット可能に締結部品セット用補助具1を構成してもよい。ボルトの数に応じて、吸着部や突出部の数を変更すればよい。
【0078】
ナットやリベットをセットする場合には、締結部品セット用補助具の各吸着部にナットやリベットを吸着させるようにすればよい。
【0079】
ボルト、ナット、リベット等は、自動装填装置を用いることなく、作業者が締結部品セット用補助具1の吸着部に吸着させるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0080】
以上説明したように、本発明に係る締結部品セット用補助具は、例えば溶接作業現場で使用することができる。
【符号の説明】
【0081】
1 締結部品セット用補助具
11~13 第1~3吸着部
20 吸着部固定部材
21~23 第1~第3突出部
24 板材
25 筒状部
26 被操作部
30 当接部材
31~33 第1~第3貫通孔
40 案内部
図1
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