(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-09
(45)【発行日】2022-09-20
(54)【発明の名称】内視鏡カメラ装置
(51)【国際特許分類】
A61B 1/12 20060101AFI20220912BHJP
G02B 23/24 20060101ALI20220912BHJP
【FI】
A61B1/12 541
G02B23/24 A
(21)【出願番号】P 2020501757
(86)(22)【出願日】2019-02-18
(86)【国際出願番号】 JP2019005892
(87)【国際公開番号】W WO2019163720
(87)【国際公開日】2019-08-29
【審査請求日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】P 2018029223
(32)【優先日】2018-02-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】317007266
【氏名又は名称】エア・ウォーター・バイオデザイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(74)【代理人】
【識別番号】100135183
【氏名又は名称】大窪 克之
(74)【代理人】
【識別番号】100116241
【氏名又は名称】金子 一郎
(72)【発明者】
【氏名】千葉 敏雄
(72)【発明者】
【氏名】山下 紘正
(72)【発明者】
【氏名】谷岡 健吉
(72)【発明者】
【氏名】高橋 哲
【審査官】鷲崎 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-042103(JP,A)
【文献】特開2013-118951(JP,A)
【文献】国際公開第2017/199926(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00-1/32
G02B 23/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡と;密閉空間を形成する筐体を備えるカメラ本体と;前記筐体に接続された空気供給管及び空気排出管と;前記空気供給管を経由して前記筐体内に空気を強制供給し且つ前記空気排出管を経由して前記筐体内から空気を強制排気する給排気装置と;前記空気供給管を流れる空気を冷却する空気冷却装置と;を有し、
前記筐体、前記空気供給管及び前記空気排出管は1つの密閉空間を形成するように接続され、
前記カメラ本体は、前記筐体の端部に設けられた8Kレベルの固体撮像素子と、該固体撮像素子に設けられた第1のヒートシンクと、前記筐体内に設けられた信号処理用のFPGAと、該FPGAに設けられた第2のヒートシンクと、該第2のヒートシンクを覆い前記空気排出管に接続されたカバー部材と、を有し、
前記筐体内において、前記第1のヒートシンクを冷却する第1の空気流と前記第2のヒートシンクを冷却する第2の空気流が生成され、前記第1の空気流は、前記空気供給管から供給された冷却空気が前記第1のヒートシンクに吹き付けられ、前記第1のヒートシンクのフィンの間を通り前記第1のヒートシンクの周囲に発散するように構成され、前記第2の空気流は、前記第2のヒートシンクの周囲から前記第2のヒートシンクのフィンの間を通り前記カバー部材を経由して、前記空気排出管に流れるように構成されていることを特徴とする;
内視鏡カメラ装置。
【請求項2】
請求項1に記載の内視鏡カメラ装置において、
前記固体撮像素子は、7680×4320画素を有するCMOSイメージセンサによって構成され、前記FPGAの消費電力は前記固体撮像素子の消費電力より大きいことを特徴とする;
内視鏡カメラ装置。
【請求項3】
請求項1に記載の内視鏡カメラ装置において、
前記空気冷却装置は、前記空気供給管の一部に設けられた放熱管と該放熱管の外面に装着されたヒートシンクを有することを特徴とする;
内視鏡カメラ装置。
【請求項4】
請求項1に記載の内視鏡カメラ装置において、
前記空気冷却装置は、前記空気供給管の一部に設けられた放熱管と該放熱管の外面に装着されたペルチエ素子を有することを特徴とする;
内視鏡カメラ装置。
【請求項5】
請求項1に記載の内視鏡カメラ装置において、
前記空気冷却装置は、前記空気供給管の一部に設けられた放熱管と該放熱管の内部に設けられた細管と、該細管内を流れる冷媒と、を有し、前記細管の両端は、前記放熱管の外側に配置されていることを特徴とする;
内視鏡カメラ装置。
【請求項6】
請求項1に記載の内視鏡カメラ装置において、
前記筐体内にダクトが設けられ、該ダクトの一端は前記空気供給管に接続され、該ダクトの他端は前記第1のヒートシンクに向いていることを特徴とする;
内視鏡カメラ装置。
【請求項7】
請求項1に記載の内視鏡カメラ装置において、
前記カバー部材は、前記第2のヒートシンクの外形に対応した形状の蓋状部と、前記空気排出管に接続されたダクト部と、を有し、該ダクト部は前記蓋状部の中央に開口していることを特徴とする;
内視鏡カメラ装置。
【請求項8】
請求項1に記載の内視鏡カメラ装置において、
前記給排気装置は、-5~-20kPaの真空圧を生成する真空ポンプと+5~+20kPaの空気圧を生成するコンプレッサを組みわせた形式のポンプ装置によって構成されていることを特徴とする;
内視鏡カメラ装置。
【請求項9】
請求項1に記載の内視鏡カメラ装置において、前記筐体内に回転機構又はペルチエ素子を有さないことを特徴とする;
内視鏡カメラ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は内視鏡カメラ装置及び内視鏡カメラシステムに関する。詳しくは、冷却機能を備えた8Kレベルの内視鏡カメラ装置及び内視鏡カメラシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
本願の発明者達は8Kの内視鏡カメラの開発(非特許文献1)を行い、更に、超小型超軽量の8K内視鏡装置を開発(特願2016-123049)(未公開)した。このような超小型化及び超軽量化により内視鏡装置の操作が容易になると共に、高分解能の大画面モニタと組み合わせることにより、内視鏡手術の信頼性・確実性が飛躍的に高まった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平04-241830号公報
【文献】特開平04-102435号公報
【非特許文献】
【0004】
【文献】山下紘正「8Kテレビ技術の内視鏡手術への応用」、2015年度第1回光技術動向調査委員会、(2015年5月25日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
8Kの内視鏡カメラでは、手術空間に排気を放出しないように、超小型の気密性の撮像管筐体を設け、その内部に、8K用固体撮像素子を設ける。8Kになると撮像素子及び信号処理用回路素子の増加に起因して、発熱量が増大する。従って、冷却機構の冷却能力の増加が必要となる。他方、手術空間では、内視鏡カメラの操作性の自由度を確保するために、軽量化及び小型化が求められる。小型化された8Kの内視鏡カメラでは、筐体の内部空間が小さいため、筐体内の冷却機構は、回転機構が無く、またペルチエ素子もなく、できるだけ軽量且つコンパクトであることが必要である。本願の発明はかかる課題を解決する手段について鋭意に考察した。
【0006】
非特許文献1には、発明者等による8K内視鏡装置を用いた手術の例が記載されている。特許文献1及び2には、内視鏡カメラ装置のカメラヘッド部に設けられた固体撮像素子を冷却するために、ファン等の回転機構は無いが、ペルチエ素子を設ける例が記載されている。しかしながら、冷却機構としてペルチエ素子を用いると、ペルチエ素子用の電源が必要となり、8Kの超小型の気密性の撮像装置の筐体には収納できない。
【0007】
また、従来の4K以下の内視鏡カメラ装置では、固体撮像素子のみを冷却し、信号処理用の回路素子、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)、電源IC等の冷却について考慮していない。しかし、8Kでは信号処理用のFPGAの発熱量は、固体撮像素子の発熱量より大きくなる場合がある。従って、固体撮像素子の発熱ばかりでなく、信号処理用の回路素子の発熱についても考慮することが必要である。
【0008】
本発明の目的は、超小型の密封空間を有し発熱量が大きい8K内視鏡カメラに適合する冷却機構を有する、内視鏡カメラ装置及び内視鏡カメラシステムを提供することにある。
また、本発明の別の目的は、回転機構及びペルチエ素子を含まない冷却機構を有する内視鏡カメラ装置及び内視鏡カメラシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による内視鏡カメラ装置100は、例えば
図1及び
図2に示すように、内視鏡110と;密閉空間を形成する筐体131を備える撮像装置130と;筐体131に接続された空気供給管164A及び空気排出管164Bと;空気供給管164Aを経由して筐体131内に空気を強制供給し且つ空気排出管164Bを経由して筐体131内から空気を強制排気する給排気装置160と;空気供給管を164A流れる空気を冷却する空気冷却装置162と;を有し、
筐体131、空気供給管164A及び空気排出管164Bは1つの密閉空間を形成するように接続され、
撮像装置130は、筐体131の端部に設けられた固体撮像素子1311と、該固体撮像素子1311に設けられた第1のヒートシンク1316と、筐体131内に設けられた信号処理用のFPGA1331と、該FPGA1331に設けられた第2のヒートシンクと、該第2のヒートシンク1336を覆い空気排出管164Bに接続されたカバー部材1338と、を有し、
筐体131内において、第1のヒートシンク1316を冷却する第1の空気流と第2のヒートシンク1336を冷却する第2の空気流が生成され、第1の空気流は、空気供給管164Aから供給された冷却空気が第1のヒートシンク1316に吹き付けられ、第1のヒートシンク1316のフィン1316B(
図3A参照)の間を通り第1のヒートシンク1316の周囲に発散するように構成され、第2の空気流は、第2のヒートシンク1336の周囲から第2のヒートシンク1336のフィン1336B(
図3A参照)の間を通りカバー部材1338を経由して、空気排出管164Bに流れるように構成されている、としてよい。このように構成すると、超小型の密封空間を有し発熱量が大きい8K内視鏡カメラに適合する冷却機構を有する、内視鏡カメラ装置及び内視鏡カメラシステムを提供できる。
【0010】
本発明による内視鏡カメラ装置100において、
固体撮像素子1311は、7680×4320画素を有するCMOSイメージセンサによって構成され、FPGA1331の消費電力は固体撮像素子1311の消費電力より大きい、としてよい。
【0011】
本発明による内視鏡カメラ装置100において、例えば
図4Aに示すように、
空気冷却装置162は、空気供給管164Aの一部に設けられた放熱管1621と該放熱管1621の外面に装着されたヒートシンク1623を有する、としてよい。
【0012】
本発明による内視鏡カメラ装置100において、例えば
図4Bに示すように、
空気冷却装置162は、空気供給管164Aの一部に設けられた放熱管1621と該放熱管1621の外面に装着されたペルチエ素子1627を有する、としてよい。
【0013】
本発明による内視鏡カメラ装置100において、例えば
図4Cに示すように、
空気冷却装置162は、空気供給管164Aの一部に設けられた放熱管1621と該放熱管1621の内部に設けられた細管1629と、該細管1629内を流れる冷媒と、を有し、細管1629の両端は、放熱管1621の外側に配置されている、としてよい。
【0014】
本発明による内視鏡カメラ装置100において、例えば
図2に示すように、
筐体131内にダクト166Aが設けられ、該ダクト166Aの一端は空気供給管164Aに接続され、該ダクト166Aの他端は第1のヒートシンク1316に向いている、としてよい。
【0015】
本発明による内視鏡カメラ装置100において、例えば
図2及び
図3Bに示すように、
カバー部材1338は、第2のヒートシンク1336の外形に対応した形状の蓋状部1338Aと、空気排出管164Bに接続されたダクト部1338Bと、を有し、該ダクト部1338Bは蓋状部1338Aの中央に開口している、としてよい。
【0016】
本発明による内視鏡カメラ装置100において、
給排気装置160は、-5~-20kPaの真空圧を生成する真空ポンプと+5~+20kPaの空気圧を生成するコンプレッサを組みわせた形式のポンプ装置(図示しない)によって構成されている、としてよい。
【0017】
本発明による内視鏡カメラ装置100において、筐体131内に回転機構又はペルチエ素子を有さない、としてよい。
【0018】
本発明による内視鏡カメラ装置100は、例えば
図3に示すように、筐体131内に回転機構又はペルチエ素子を有さない、としてよい。このように構成すると、小型軽量の冷却機構を有する内視鏡カメラ装置を提供できる。
【0019】
本発明による内視鏡110と;密閉空間を形成する筐体131を備える撮像装置130と;制御装置140と;表示装置150と;を備えた内視鏡カメラシステムにおいて、例えば
図2に示すように、
更に、筐体131に接続された空気供給管164A及び空気排出管164Bと;空気供給管164Aを経由して筐体131体内に空気を供給し且つ空気排出管164Bを経由して筐体131内から空気を排気する給排気装置160と;空気供給管164Aを流れる空気を冷却する空気冷却装置162と;を有し、
筐体131、空気供給管164A及び空気排出管164Bは1つの密閉空間を形成するように接続され、
給排気装置160は、-5~-20kPaの真空圧を生成する真空ポンプと+5~+20kPaの空気圧を生成するコンプレッサを組みわせた形式のポンプ装置(図示しない)によって構成されている、としてよい。
【0020】
本発明による内視鏡カメラシステムにおいて、例えば
図2に示すように、
撮像装置130は、筐体131の端部に設けられた固体撮像素子1311と、該固体撮像素子1311に設けられた第1のヒートシンク1316と、筐体131内に設けられた信号処理用のFPGA1331と、該FPGA1331に設けられた第2のヒートシンク1336と、該第2のヒートシンク1336を覆い空気排出管164Bに接続されたカバー部材1338と、を有し、
筐体131内において、第1のヒートシンク1316を冷却する第1の空気流と第2のヒートシンク1336を冷却する第2の空気流が生成され、第1の空気流は、空気供給管164Aから供給された冷却空気が第1のヒートシンク1316に吹き付けられ、第1のヒートシンク1316のフィン1316B(
図3A参照)の間を通り第1のヒートシンク1316の周囲に発散するように構成され、第2の空気流は、第2のヒートシンク1336の周囲から第2のヒートシンク1336のフィン1316B(
図3A参照)の間を通りカバー部材1338を経由して、空気排出管164Bに流れるように構成されている、としてよい。
【0021】
本発明によると内視鏡カメラシステムにおいて、
固体撮像素子1311は、7680×4320画素を有するCMOSイメージセンサによって構成され、FPGA1331の消費電力は固体撮像素子1311の消費電力より大きい、としてよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、超小型の密封空間を有し発熱量が大きい8K内視鏡カメラに適合する冷却機構を有する、内視鏡カメラ装置及び内視鏡カメラシステムを提供することができる。
また、回転機構及びペルチエ素子を含まない冷却機構を有する内視鏡カメラ装置及び内視鏡カメラシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明に係る内視鏡カメラ装置及び内視鏡カメラシステムの全体構成の例を示す模式図である。
【
図2】本発明に係る内視鏡カメラ装置の冷却空気の流れを説明する説明図である。
【
図3A】本発明に係る内視鏡カメラ装置の固体撮像素子の冷却機構を説明するための図である。
【
図3B】本発明に係る内視鏡カメラ装置のFPGAの冷却機構の例を説明するための図である。
【
図4A】本発明に係る内視鏡カメラ装置の空気冷却装置の第1の例を説明するための図である。
【
図4B】本発明に係る内視鏡カメラ装置の空気冷却装置の第2の例を説明するための図である。
【
図4C】本発明に係る内視鏡カメラ装置の空気冷却装置の第3の例を説明するための図である。
【
図5】本発明に係る内視鏡カメラ装置の制御装置の構成の例を示す模式図である。
【
図6A】冷却空気供給機構を設けない場合のCMOSイメージセンサの温度測定の結果を説明するための図である。
【
図6B】冷却空気供給機構を設けない場合のCMOSイメージセンサの温度測定の結果を説明するための図である。
【
図7】本発明に係る内視鏡カメラ装置において、冷却空気供給機構を設けた場合のFPGA、バイアス電源、及び、CMOSイメージセンサの温度測定の結果を説明するための図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0025】
図1を参照して本発明に係る内視鏡カメラ装置及び内視鏡カメラシステムの例を説明する。本例の内視鏡カメラシステムは、8Kの内視鏡カメラ装置100と表示装置150を有する。8Kとはスーパーハイビジョン(超高精細映像)システムの意味であり、水平7680(8K)画素、垂直4320ラインの画像を提供する。1フレームの画素数は約3300万画素(33メガピクセル)である。一方、従来のハイビジョンシステムでは、水平1920(2K)画素、垂直1080ラインの画像を提供する。従って、1フレームの画素数は約200万画素(2メガピクセル)となる。スーパーハイビジョンの場合、従来のハイビジョンの16倍の画素データ(1フレーム当たり)を高速で且つ並列処理する。更に、スーパーハイビジョンでは、毎秒60~120フレーム(fps)のフレーム速度で画素データを処理する。
【0026】
一般に、6K程度の機器を、8Kレベル又は8K相当と表示され、又は、称されることがある。従って、本明細書では、8Kとは6K以上12K以下をいうものとする。
【0027】
内視鏡カメラ装置100は、内視鏡110と、結像レンズ114を備えたレンズマウント116と、照明装置120と、撮像装置130と、制御装置140と、給排気装置160と、空気冷却装置162とを有する。給排気装置160は、空気供給管164A及び空気排出管164Bを介して撮像装置130に接続されている。空気供給管164Aに空気冷却装置162が設けられている。表示装置150は、8Kレベル以上のフレーム画像を表示する。表示装置150として、例えば30インチ以上の大画面モニタを使用することにより、多数の人が同時に自然な画像を観察することができる。
【0028】
撮像装置130、制御装置140、給排気装置160及び空気冷却装置162の詳細に以下に詳細に説明する。ここでは、内視鏡110の例として、硬性挿入部111を有する硬性鏡を例として説明するが、軟性挿入部を有する軟性鏡であってもよい。
【0029】
照明装置120は、適当な光源、例えば、キセノンランプ又はLED(Light Emitting
Diode)を備える。照明装置120には光ファイバー121が接続されている。光ファイバー121は、内視鏡110に設けられた接続部112に接続され、更に、硬性挿入部111の外面に沿って先端部110Aまで延びている。照明装置120からの光は、光ファイバー121を介して、内視鏡110の先端部110Aまで導かれる。先端部110Aから出射した照明光は撮像対象を照射する。
【0030】
内視鏡110の内端部110B、即ち、アイピースは、レンズマウント116に装着される。レンズマウント116は、撮像装置130のマウント部130Aに装着される。
【0031】
図2を参照して、本例の内視鏡カメラ装置100の構成、冷却機能及び冷却空気の流れを説明する。本例では、撮像装置130は8Kレベル以上の解像度の高い画像、すなわち空間分解能の優れた画像を生成する。撮像装置130は筐体131を有する。筐体131の前端には結像レンズ114を備えたレンズマウント116が装着されている。結像レンズ114の背後に固体撮像素子1311が設けられている。固体撮像素子1311の前面には反射防止ガラス1315が装着されている。固体撮像素子1311は基板1312の上に搭載されている。固体撮像素子1311の裏面には第1のヒートシンク1316が装着されている。固体撮像素子1311として、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)イメージセンサ、又は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサが使用可能である。本例では、固体撮像素子1311として、CMOSイメージセンサを用いる。
【0032】
第1のヒートシンク1316の背後にはダクト166Aが設けられている。ダクト166Aの出口は、第1のヒートシンク1316を向いており、ダクト166Aの入り口は、空気供給管164Aに接続されている。ダクト166A及び空気供給管164A内の矢印は空気流の方向を示す。
【0033】
筐体131の内部の密閉空間の下部には、信号処理用のFPGA(Field Programmable
Gate Array)1331が設けられている。FPGA1331は基板1332の上に搭載されている。FPGA1331の表面には第2のヒートシンク1336が装着されている。
【0034】
第2のヒートシンク1336の上側にカバー部材1338が設けられている。カバー部材1338の出口はダクト166Bに接続されている。ダクト166Bの反対側の端部は、空気排出管164Bに接続されている。ダクト166B及び空気排出管164B内の矢印は空気流の方向を示す。尚、ダクト166Bを設けずに、直接に、カバー部材1338の出口に空気排出管164Bを接続してもよい。
【0035】
筐体131の内部の密閉空間には、固体撮像素子1311及びFPGA1331以外に様々な電子部品、及び、電子素子が配置されている。例えば、筐体131の内部の上部には、バイアス電源(固体撮像素子用電源基板)、FPGA用電源基板が配置されている。筐体131の内部の下部の出口の近くには、FPGA1331に隣接して光伝送用の光モジュールが配置されている。本例では、撮像装置130と制御装置140の間の信号送信は光伝送を利用して行う。これらの基板及び光モジュールは、フレキシビルケーブルによって互いに接続されている。FPGA1331は、固体撮像素子1311から得られた生データ(光電変換による画素ごとの電圧値)を画像化するためのデジタル信号に変換する。光モジュールは、24Gbpsの大容量の信号を、カメラからカメラコントロールユニット(CCU)に伝送するために、電気信号を光信号に変換する。カメラとCCUをつなぐケーブルは3m以上になるが、金属製の電気ケーブルでは、このような大容量の信号を超高速で送ろうとすると途中で減衰して届かない。そのため、光信号に変換し、光ファイバーで伝送する。
【0036】
本例の内視鏡カメラ装置では、FPGA1331の消費電力は固体撮像素子1311の消費電力より大きい。従って、FPGA1331の発熱量は固体撮像素子1311の発熱量より大きい。本例の内視鏡カメラ装置では、FPGAとFPGA電源の消費電力の和は10~15Wであり、CMOSイメージセンサとバイアス電源の消費電力の和は4~9Wである。本願の発明者が製造した内視鏡カメラ装置の例では、FPGAとFPGA電源の消費電力の和は約11.5Wであった。CMOSイメージセンサとバイアス電源の消費電力の和は約5.5Wであった。
【0037】
本例の内視鏡カメラ装置では、撮像装置130とは別個に、給排気装置160と空気冷却装置162が設けられている。撮像装置130の筐体131と給排気装置160は、空気供給管164A及び空気排出管164Bによって接続されている。空気冷却装置162は、空気供給管164Aに設けられている。空気供給管164A及び空気排出管164Bはシリコン樹脂製であってよい。
【0038】
給排気装置160は、空気を強制供給する機能と空気を強制排気又は吸引する機能を有する装置であればどのようなものでもよい。例えば、強制排気と強制吸引を同時に行う単一の装置であってもよいが、空気供給装置と空気排出装置を組み合わせた形式のものであってもよい。本例では、給排気装置160は空気供給装置160Aと空気排出装置160Bを組み合わせた形式のものを用いる。空気供給装置160Aには、空気ポンプ、空気ブロア、空気ファン等がある。空気排出装置160Bには真空ポンプ等がある。本願の発明者は、コンプレッサと真空ポンプの兼用の形式のものを使用した。空気供給装置160Aには、空気供給管164Aが接続されている。空気排出装置160Bには空気排出管164Bが接続されている。
【0039】
本実施形態によると、給排気装置160、即ち、空気供給装置160Aによって生成される空気圧は+5~+20kPaであり、好ましくは、+10~+20kPaである。給排気装置160、即ち、空気排出装置160Bによって生成される真空圧は-5~-20kPaであり、好ましくは、-10~-20kPaである。
【0040】
本例の内視鏡カメラ装置の密閉構造について説明する。本実施形態によると、撮像装置130の筐体131、空気供給管164A、及び、空気排出管164Bは、それぞれ密閉構造を有し、且つ、互いに密閉構造によって接続されている。従って、撮像装置130の筐体131、空気供給管164A、及び、空気排出管164Bによって1つの密閉空間が形成される。給排気装置160からの空気圧及び真空圧は、空気供給管164A、ダクト166B及び空気排出管164Bによって殆ど変化することなく、筐体131の密閉空間に供給される。
【0041】
筐体131の内部の空気の流れを説明する。以下に、説明の便宜のため、第1のヒートシンク1316を冷却する空気流を第1の空気流と称し、第2のヒートシンク1336を冷却する空気流を第2の空気流と称する。先ず第1の空気流を説明する。給排気装置160によって生成された空気流は、空気供給管164Aを通るとき空気冷却装置162によって冷却される。冷却空気は、空気供給管164Aを経由して、ダクト166A内に導かれる。冷却空気は、ダクト166Aから第1のヒートシンク1316に放射される。上述のようにダクト166Aから放出される冷却空気の圧力は比較的高い。冷却空気は、第1のヒートシンク1316のフィン1316Bの間を通り、第1のヒートシンク1316の側部から出る。この空気は、筐体131内の密閉空間内を循環する。
【0042】
次に、第2の空気流を説明する。カバー部材1338の上端は、ダクト166Bを介して空気排出管164Bが接続されている。上述のように、空気排出管164Bは、比較的高い真空度によって吸引する。従って、カバー部材1338の下側の空間は、比較的低圧である。一方、第2のヒートシンク1336の側面の空間は比較的高圧である。そのため、第2のヒートシンク1336の側面の空間から、カバー部材1338の下側の空間への空気の流れが生じる。カバー部材1338によって集められた空気流は、空気排出管164Bを経由して、給排気装置160、即ち、空気排出装置160Bに導かれ、そこから外気に放出される。
【0043】
本例の内視鏡カメラ装置では、撮像装置130の筐体131の内部の密閉空間に設けられた冷却機構は、2つのヒートシンク1316、1336とカバー部材1338と2つのダクト166A、ダクト166Bのみであり小型化が可能である。更に、本例の冷却機構は、筐体131の内部の密閉空間において回転機構も可動機構も有さない。従って、撮像装置130を手術空間にて自由に用いることができる。
【0044】
図3Aを参照して、固体撮像素子1311に設けた第1のヒートシンク1316について詳細に説明する。固体撮像素子1311の前面には反射防止ガラス1315が装着されている。固体撮像素子1311は基板1312の上に搭載されている。固体撮像素子1311の端子と基板1312の端子はボールグリッド1313によって電気的に接続されている。固体撮像素子1311の後面には熱伝導性接着材1314を介して第1のヒートシンク1316が装着されている。第1のヒートシンク1316は平板1316Aと複数のフィン1316Bを有する。平板1316Aは例えば正方形であってよいが矩形であってもよい。フィン1316Bの形状として、薄板状、波型状板、穴あき平板状、針状等が可能であるが、ここでは、針状とする。
【0045】
第1の空気流を説明する。ダクト166Aから供給された冷却空気は、矢印にて示すように、第1のヒートシンク1316のフィン1316Bに平行に吹き付けられ、平板1316Aに衝突し、進路を変更し、フィン1316Bに直交する方向に進む。即ち、冷却空気は、フィン1316Bの周囲に発散する。冷却空気が第1のヒートシンク1316を通過する間に、第1のヒートシンク1316から熱を奪う。固体撮像素子1311は、第1のヒートシンク1316の平板1316Aに接触している。従って、固体撮像素子1311が発生した熱は、は、第1のヒートシンク1316を介して外気に発散する。そのため、固体撮像素子1311の高温化を防止する。
【0046】
図3Bを参照して、FPGA1331に設けた第2のヒートシンク1336について詳細に説明する。FPGA1331は基板1332の上に搭載されている。FPGA1331と基板1332はボールグリッド1333によって電気的に接続されている。FPGA1331の上面には熱伝導性接着材1334を介して第2のヒートシンク1336が装着されている。第2のヒートシンク1336は平板1336Aと複数のフィン1336Bを有する。フィン1336Bの形状として、薄板状、針状等が知られているが、ここでは、針状とする。
【0047】
フィン1336Bを被せるようにカバー部材1338が設けられている。カバー部材1338は、蓋状部1338Aとダクト部1338Bを有する。蓋状部1338Aは、フィン1336Bの上端を覆うように形成されている。蓋状部1338Aは、第2のヒートシンク1336は平板1336Aの外形に対応した形状の箱の蓋の形をしている。本例では、FPGA1331は正方形であり、第2のヒートシンク1336の平板1336Aは正方形である。従って、蓋状部1338Aは、正方形の箱の蓋の形状を有する。ダクト部1338Bは円形断面の曲がり管の形状を有する。蓋状部1338Aの中央にダクト部1338Bの入り口が開口している。
【0048】
第2の空気流を説明する。カバー部材1338のダクト部1338Bは、空気排出管164Bが接続されている。従って、カバー部材1338の下方の空間は比較的低圧となる。一方、第2のヒートシンク1336の周囲は、比較的高圧である。従って、第2のヒートシンク1336の周囲から、第2のヒートシンク1336のフィン1336Bの間を通り、カバー部材1338に向かう空気の流れが生じる。FPGA1331は、第2のヒートシンク1336の平板1336Aに接触している。従って、FPGA1331が発生した熱は、第2のヒートシンク1336を介して空気流に発散する。そのため、FPGA1331の高温化を防止する。
【0049】
図4Aを参照して、空気冷却装置162の第1の例を説明する。図示のように、空気供給管164Aの一部分に放熱管1621が設けられている。放熱管1621の両端は、空気供給管164Aの端部に嵌め込められている。空気供給管164Aはシリコン樹脂製であってよい。放熱管1621は鉄、銅等の熱伝導性の高い金属によって形成されるが、熱伝導性が高い材料であれば金属以外であってもよい。放熱管1621の外径は、空気供給管164Aの内径より僅かに大きい。空気供給管164Aの端部は弾性変形し、放熱管1621の両端を覆う。本実施形態では、空気冷却装置162を設けても、空気供給管164Aの密閉構造は維持される。
【0050】
本例の空気冷却装置162は、放熱管1621の外面に装着されたヒートシンク1623と、更にその外側に設けられた空冷ファン1625を有する。ヒートシンク1623は外部空間に晒されているから、高温化することはない。特に、空冷ファン1625によってヒートシンク1623は冷却される。放熱管1621はヒートシンク1623によって熱を奪われるから、放熱管1621の温度は高温化されることなく、常に低温に保持される。空気供給管164Aの内部を移動する空気は、放熱管1621を通過する間に放熱管1621の内面に接触する。それによって空気は冷却化される。尚、本例では、空冷ファン1625を設けているが、空冷ファン1625を省略してもよい。
【0051】
図4Bを参照して、空気冷却装置162の第2の例を説明する。
図4Aの例と同様に、空気供給管164Aの一部分に放熱管1621が設けられている。本例の空気冷却装置162は、ペルチエ素子1627を有する。ペルチエ素子1627は、吸熱部と放熱部を有する。放熱管1621の外面にペルチエ素子1627の吸熱部を装着し、ペルチエ素子1627の放熱部を外部空間に露出させる。放熱管1621はペルチエ素子1627によって熱を奪われるから、放熱管1621の温度は高温化されることなく、常に低温に保持される。空気供給管164Aの内部を移動する空気は、放熱管1621を通過する間に放熱管1621の内面に接触する。それによって空気は冷却化される。
【0052】
図4Cを参照して、空気冷却装置162の第3の例を説明する。
図4Aに例と同様に、空気供給管164Aの一部分に放熱管1621が設けられている。本例の空気冷却装置162は、細管1629を有する。細管1629は、放熱管1621の内部を蛇行するように延びており、細管1629の両端は、放熱管1621の外側に配置されている。細管1629内に冷媒が流れる。冷媒として冷水が用いられてよいが、液体窒素、液体空気を用いてもよい。空気供給管164Aの内部を移動する空気は、放熱管1621を通過する間に細管1629の外面に接触する。それによって空気は冷却化される。
【0053】
図4A~
図4Cを参照して、空気冷却装置162の例として、ヒートシンク1623、空冷ファン1625、ペルチエ素子1627、及び、内部に冷媒が流れる細管1629を説明した。これらの空気冷却装置162の例は適宜組み合わせて用いることができる。例えば、
図4Aの例と
図4Bの例又は
図4Cの例を組み合わせてもよいし、
図4Bの例と
図4Cの例を組み合わせてもよい。
【0054】
図5を参照して制御装置140の構成を説明する。制御装置140は、カメラコントロールユニット(CCU)と称され、撮像装置130からの撮像信号(輝度データ)を映像信号(フレームデータ)に変換し、表示装置150に送信する。制御装置140は制御部141、画像処理部142、記憶部143、入出力IF144及び入力装置145を有する。制御部141は、内視鏡カメラ装置全体及び各部を制御する。制御部141は、撮像装置130から送信された画像データを順次受信し、記憶部143に順次格納する。画像処理部142は記憶部143に格納された画像データを拡大縮小(倍率調整)、ノイズ除去、鮮明化、画像変換等の加工処理を行う。フレームデータの倍率調整にはデジタルズームを使用する。
【0055】
記憶部143は、制御部141の動作プログラム、画像処理部142の動作プログラム、撮像装置130から受信した画像データ、画像処理部142が再生したフレームデータ、処理したフレームデータ等を記憶する。
【0056】
本例の内視鏡カメラ装置の小型化について説明する。本例の内視鏡カメラ装置では、従来のカメラ本体に設けられた素子を可能な限り制御装置140に移転し、照明装置120を撮像装置130の外部に設けることとした。更に、撮像装置130から冷却用ファン等が除去されている。従って、構造的に撮像装置130の軽量化が実現される。更に、カメラ本体の筐体131の材料を、アルミ合金等の軽金属、繊維強化プラスチック(FRP)、炭素繊維等の軽量材とすることにより筐体131の軽量化が図れる。
【0057】
図6A及び
図6Bは、本願の発明者が行った実験の結果を示す。この実験では、冷却空気供給機構を設けない場合のCMOSイメージセンサの温度を測定した。筐体131よりカバー部材1338と2つのダクト166A、ダクト166Bを除去した。外気温度は26℃であった。電源を入れ、測定を開始した。
図6Aに示すように、測定開始から8分13秒(493秒)で温度が90℃となった。
図6Bに示すように、測定開始から20分過ぎると温度が110℃を超えた。
【0058】
図7は、本願の発明者が行った実験の結果を示す。この実験では、本発明による冷却空気供給機構を設けた内視鏡カメラ装置を用いた。FPGAの消費電力とFPGA電源の消費電力の和は約11.5Wであった。CMOSイメージセンサの消費電力とバイアス電源の消費電力の和は約5.5Wであった。尚、光モジュールの消費電力は約2.5Wであった。給排気装置160として真空ポンプ及びコンプレッサ兼用型ポンプを用いた。このポンプの吸引流量は約32L/M(最大吸引圧=-80kPa)であった。
【0059】
先ず、空気ポンプのスイッチを入れ、次に、カメラ電源を入れて、FPGA、バイアス電源、及び、CMOSイメージセンサの温度測定を開始した。外気の温度は26℃であった。測定開始から33分後にカメラスイッチをオフにした。
図7の3つの曲線のうち一番上側の一点鎖線の曲線はFPGAの温度、その下側の破線の曲線はバイアス電源の温度、最も下側の実線の曲線はCMOSイメージセンサの温度である。
【0060】
測定開始後のFPGAの温度は約52℃であり、バイアス電源の温度は38℃であり、CMOSイメージセンサの温度は32℃であった。即ち、FPGAの温度は、CMOSイメージセンサの温度より高い。測定開始から30分後のFPGAの温度は63℃であり、バイアス電源の温度は59℃であり、CMOSイメージセンサの温度は48℃であった。FPGAの温度は外気温度より37℃高い。しかしながら、この程度の温度では、FPGAの機能の劣化は起きない。
【0061】
図6A及び
図6Bのグラフと
図7のグラフを比較すると、本例の冷却空気供給機構を設けることにより、CMOSイメージセンサの温度を著しく低下させることができることがわかる。従って、本例の本例の冷却空気供給機構を設けることにより、CMOSイメージセンサばかりでなく、FPGA、及び、バイアス電源の温度を下げることができるといえる。
【0062】
以上、本発明の実施形態によれば、超小型の密封空間を有し発熱量が大きい8K内視鏡カメラに適合する冷却機構を有する、内視鏡カメラ装置及び内視鏡カメラシステムを提供することができる。また、回転機構及びペルチエ素子を含まない冷却機構を有する内視鏡カメラ装置及び内視鏡カメラシステムを提供することができる。
【0063】
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は以上の実施の形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、実施の形態に種々の変更を加えられることは明白である。
【0064】
例えば、筐体の形状は、
図1の例に限定されない。筐体内のFPGAの設置位置は
図2の例に限定されない。例えば、FPGAを分散配置することが可能なら、カバー部材をFPGA毎に配置すればよい。更に、FPGAは筐体の底面に垂直に設置されても良い。また、ダクトの配置も適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、内視鏡カメラに利用可能である。
【符号の説明】
【0066】
100…内視鏡カメラ装置、110…内視鏡、110A…先端部、110B…内端部、111…硬性挿入部、112…接続部、114…結像レンズ、116…レンズマウント、120…照明装置、121…光ファイバー、130…撮像装置、130A…マウント部、131…筐体、140…制御装置、141…制御部、142…画像処理部、143…記憶部、150…表示装置、160…給排気装置、160A…空気供給装置、160B…空気排出装置、162…空気冷却装置、164A…空気供給管、164B…空気排出管、166A、166B…ダクト、1311…固体撮像素子、1312…基板、1313…ボールグリッド、1314…熱伝導性接着材、1315…反射防止ガラス、1316…ヒートシンク、1316A…平板、1316B…フィン、1621…放熱管、1623…ヒートシンク、1625…空冷ファン、1627…ペルチエ素子、1629…細管、1331…FPGA、1332…基板、1333…ボールグリッド、1334…熱伝導性接着材、1336…ヒートシンク、1336A…平板、1336B…フィン、1338…カバー部材、1338A…蓋状部、1338B…ダクト部