(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-09
(45)【発行日】2022-09-20
(54)【発明の名称】ファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20120101AFI20220912BHJP
【FI】
G06Q40/02
(21)【出願番号】P 2022501158
(86)(22)【出願日】2020-05-07
(86)【国際出願番号】 KR2020005993
(87)【国際公開番号】W WO2021006469
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-01-26
(31)【優先権主張番号】10-2019-0082736
(32)【優先日】2019-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522010244
【氏名又は名称】スマート36 カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SMART36. CO., LTD
【住所又は居所原語表記】(Gasan-dong, Daeryung Post Tower 6-cha) 911ho, 912 ho, 298, Beotkkot-ro, Geumcheon-gu, Seoul 08510, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(72)【発明者】
【氏名】カン チョル
【審査官】塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1794312(KR,B1)
【文献】特開2004-178458(JP,A)
【文献】韓国登録特許第1830213(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第2002-0066557(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0099554(KR,A)
【文献】特開2005-173908(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の提携先と金融会社の間に締結された債権譲受・譲渡契約に応じて提携先の債権を収集して金融会社に渡すと共に、顧客から月別に代金を回収して金融会社に渡す業務代行サービスの提供装置として、前記業務代行サービスの提供装置は、
提携先の商品販売のための顧客流入チャンネルから提携先の商品をレンタルまたは分割払いで購入しようとする顧客の名前と顧客端末識別情報を含む顧客受付情報を入力してもらい、保存部に保存する顧客受付処理部と、
顧客端末に商品に対するレンタル期間とレンタル料金または、商品購買に伴う分割払期間と分割支払金を含む商品契約情報を伝送し、顧客端末から該当商品をレンタルまたは分割払いで購入しようとする顧客確認情報を含む商品契約情報を入力してもらい保存部に保存し、前記商品契約情報を提携先端末に伝送する契約処理部と、
提携先端末から配送が完了した商品に対する配送完了情報を入力してもらい保存部に保存する配送確認処理部と、
前記配送完了情報と商品契約情報を含む提携先別の債権買取情報を生成して保存部に保存し、前記提携先別の債権買取情報を金融会社端末に伝送する債権買取処理部と、
金融会社端末から債権買取に伴う提携先別の代金送金情報を受信し、保存部に保存する代金送金処理部と、
顧客が毎月入金するレンタル料金または分割支払金を含む費用入金情報を支払いゲートウェイから受信して保存部に保存し、前記費用入金情報を金融会社端末に伝送する債権回収処理部
と、
前記提携先別の債権買取情報から売上高と売上件数を算出し、前記売上高から精算比率の分、引いた精算金額と前記提携先別の代金送金情報を用いて精算率を算出し、保存部に保存された情報を基に、顧客流入チャンネル別の販売実績、月別販売量、提携先別の収益率、契約取消しの理由、延滞管理、及び顧客評価を含む分析資料を生成して人が認識できるデータに変換する現況分析処理部とを含み、
前記契約処理部は、
信用情報提供端末から入力してもらった顧客の信用照会情報を保存部に保存し、前記顧客の信用照会情報と予め設定した提携先別の商品販売政策を比較して、顧客に商品を販売するかどうかを判断し、その結果を保存部に保存し、
前記提携先別の商品販売政策は、季節または売残りの量に応じて変更可能であり、
前記顧客流入チャンネルは、テレビショッピング放送、モバイル動画広告、Web広告、または、オフライン売場の運営者が発送する商品広告のうち少なくともいずれか一つを含み、
前記顧客受付処理部は、前記顧客流入チャンネルから顧客が商品を申し込んだ日付、時間、および曜日を含む情報を入力してもらい、保存部に保存することを特徴とするファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置。
【請求項2】
前記契約処理部は、
顧客端末またはコールセンターから商品契約取消し情報を入力してもらい、保存部に保存し、前記商品契約取消し情報を提携先端末に伝送することを特徴とする、請求項
1に記載のファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置。
【請求項3】
前記業務代行サービスの提供装置は、
前記顧客受付情報とコールセンター識別情報を含む複数のコール情報を生成し、それを保存部に保存するコール分配処理部をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置に関する。より詳細には金融会社がファクタリングビジネスパートナー(提携先)の数を安定的に拡大することができ、ファクタリングビジネスパートナー(提携先)の業務現況をリアルタイムで確認することができ、ファクタリングビジネスに対するリスクおよび収益を予測できるようにしてくれるファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ファクタリングは、金融会社が企業から商業手形や売掛証書など売上債権を買い取り、それを基に資金を貸す制度である。企業側が商取引の代価として現金の代わりに受け取った売上債権を直ちに現金化して、企業活動を助ける趣旨の下、1920年代アメリカで初めて導入された。貸出の限度は買取債権の額面金額の100%まで可能であるが、当該企業の売上規模や信用度に応じて多少下がることもある。
【0003】
最近は、カード会社が加盟店の手数料率の値下げに伴う収益を確保するための収益多変化戦略として、資金力の劣る中小企業を対象にレンタルや物品分割払いにより発生する割賦債権を買い取り、流動化するファクタリングビジネスを進めている傾向にある。
【0004】
一方、商品をレンタルまたは分割払いで販売しようとする製造会社は、オフライン売場やオンライン或いは、テレビショッピングチャンネルを有している販売代行会社を用いた。しかし、製造会社はこれらの販売代行者に支払う費用が多く、実際に商品を販売しても100%売上として認識されず、販売以後に債権回収と延滞管理のための専担人力の構成に苦労する。
【0005】
それで、レンタルや物品割賦により発生する割賦債権を買い取り、流動化するファクタリングビジネスを進めようとする金融会社(つまり、カード会社)は、ファクタリングビジネスを安定的に運営できるファクタリングビジネスパートナー(提携先)を探さなければならない。しかし、金融会社が債権管理のリスク(RISK)まで解決できるようなファクタリングビジネスパートナー(提携先)を探すことはそれほど簡単なことではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
金融会社は
図1に図示のように、複数の提携先(製造会社または販売代行会社)とレンタルまたは物品割賦販売に伴い発生する債権を買い取り、流動化するファクタリング契約を締結できる。しかし、このような仕組みは、全て提携先の営業力に依存するばかりで、金融会社はファクタリングビジネスが持続的に円滑に行われるという確信を持ちがたく、それに提携先が行う債権回収およびリスク(RISK)の現況把握が簡単ではないため、ファクタリングビジネスに対する予測も難しいという問題が生じる。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決すべく、提携先に足りない運営および管理能力を支援し、金融会社がファクタリングビジネスパートナー(提携先)の業務現況をリアルタイムで確認することができ、ファクタリングビジネスに対するリスク(RISK)および収益を予測できるようにしてくれるファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置に関する。
【0008】
また、本発明は複数の提携先に対するファクタリングビジネス業務に対する管理体系を単一化し、金融会社および提携先に必要な情報を簡単かつ便利に提供できるファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置に関する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置は、複数の提携先と金融会社の間に締結された債権譲受・譲渡契約に従い、それぞれ提携先の債権を収集して、金融会社に渡すと共に、顧客からの月別の代金を回収し、金融会社に渡す業務代行サービスの提供装置であり、
【0010】
提携先の商品販売のための顧客流入チャンネルから提携先の商品をレンタルまたは、分割払いで購入しようとする顧客の名前と顧客端末識別情報を含む顧客受付情報を入力してもらい、保存部に保存する顧客受付処理部と、
【0011】
顧客の端末に商品に対するレンタル期間とレンタル料金または商品購入に伴う分割払い期間と分割支払金を含む商品契約情報を伝送し、顧客端末から該当商品をレンタルまたは、分割払いで購入しようとする顧客確認情報を含む商品契約情報を入力してもらい、保存部に保存し、前記商品契約情報を提携先に端末に伝送する契約処理部と、
【0012】
提携先の端末から配送が完了した商品に対する配送完了情報の入力してもらい、保存部に保存する配送確認処理部と、前記配送完了情報と商品契約情報を含む提携先別の債権買取情報を生成し、保存部に保存し、前記提携先別の債権買取情報を金融会社の端末に伝送する債権買取処理部と、金融会社の端末から債権買取に伴う提携先別の代金送金情報を受信し、保存部に保存する代金送金処理部と、顧客が毎月入金するレンタル料金または、分割払い支払金を含む費用入金情報を支払いゲートウェイから受信して保存部に保存し、前記費用入金情報を金融会社の端末に伝送する債権回収処理部を含んで構成される。
【0013】
本発明の先決要件として、提携先は商品に対するレンタル債権または、割賦販売債権を金融会社に提供し、金融会社は提携先に債権買取に伴う商品代金を支払う債権譲受・譲渡契約を結び、業務代行サービスの提供者は提携先および金融会社と顧客受付、レンタル・分割払い契約の締結、債権買取と債権管理、代金回収および延滞管理に関する業務を代行する委任契約が必要である。
【0014】
本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置は、契約処理部が信用情報提供端末から入力された顧客の信用照会情報を保存部に保存し、前記顧客の信用照会情報と予め設定した提携先別の商品販売政策を比較して、顧客に商品を販売するかどうかを判断し、その結果を保存部に保存する。
【0015】
本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置は、契約処理部が顧客端末または、コールセンターから商品契約取消情報を入力してもらい、保存部に保存し、前記商品契約取消情報を提携先の端末に伝送するように実現する。商品契約取消情報は、コールセンターから契約締結案内電話をかけた際、商品を配送する前、又は、商品を配送した後などのように、各段階に細分化されて管理できる。
【0016】
本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置は、顧客受付情報とコールセンターの識別情報を含む複数のコール情報を生成し、それを保存部に保存するコール分配処理部と、提携先別の債権買取情報から売上高と売上件数を算出し、前記売上高から精算比率の分を引き出した精算金額と前記提携先別の代金送金情報を用いて、精算率を算出する現況分析処理部をさらに含んで実現する。
【発明の効果】
【0017】
前述のように、本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置は、金融会社とファクタリングビジネスパートナー(提携先)のために必要な業務を提供できる運営プラットフォームを含み実現することによって、金融会社がファクタリングビジネスパートナー(提携先)の業務現況、例えば、顧客流入チャンネル別の商品売上高、売上統計情報、買取債権の収納率および延滞率などをリアルタイムで確認出来て、ファクタリングビジネスに対するリスクおよび収益を予測できる。
【0018】
一方、ファクタリングビジネスパートナー(提携先)はレンタル代行会社を用いる必要がなく、販売業務、分割払い契約業務、収納業務、および個人情報保安を含む顧客管理業務などを処理するスタッフを採用する必要がない。また、ファクタリングビジネスパートナー(提携先)は、業務代行サービスを提供する業者の信用度と業務代行能力と結合して業務シナジー効果、つまり、売上実績と資金循環性の向上、およびビジネスの安定性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】金融会社と提携先との間のレンタル・分割払いファクタリングビジネスを説明するための例示図である。
【
図2】本発明に係るファクタリングビジネス事業構造を説明するための例示図である。
【
図3】本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスシステムの構成図である。
【
図4】本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置の構成図である。
【
図5】本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置の現況分析処理部の細部構成図である。
【
図6】本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置の追加構成を説明するための例示図である。
【
図7】本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置から提供する分析内容を説明するための例示図である。
【
図8】本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置から提供する分析内容を説明するための例示図である。
【
図9】本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置から提供する分析内容を説明するための例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、多様な変換を加えることができ、様々な実施例を有することができるため、特定の実施例を図面に例示し、詳細な説明において詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に対し限定するものではなく、本発明の思想および技術の範囲に含まれる全ての変換、均等物乃至代替物を含むことと理解すべきである。
【0021】
本発明において用いる用語は、ただ特定の実施例を説明するため用いたもので、本発明を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上明確に異なる意味を表さない限り、複数の表現を含む。以下、本発明の実施例を添付した図面を参考し、詳細に説明する。
【0022】
本発明に係るファクタリングビジネスの構造は、
図2を参照すると、提携先と金融会社の間に債権譲受・譲渡の契約を含むレンタル・分割払いファクタリング契約を締結し、提携先と業務代行サービス提供者の間の業務代行に関する委任契約を締結する。勿論、業務代行サービスの提供者と金融会社の間でも債権買取および債権回収業務に関する委任契約を締結する。
【0023】
提携先は、債権譲受・譲渡の契約に従い、商品に対するレンタル債権または割賦販売債権を金融会社に提供し、金融会社は提携先に債権買取に伴う商品代金を支払う。業務代行サービスの提供会社は、提携先および金融会社との業務代行に関する委任契約者として、複数の提携先と金融会社との間で締結された債権譲受・譲渡契約に従い、各々の提携先の商品レンタル債権または割賦販売債権を収集し金融会社に渡すとともに、顧客から月別に代金を回収して金融会社に渡す。
【0024】
提携先は、ベッド、マッサージチェアなどの家具類や冷蔵庫、洗濯機、テレビ、コピー機、浄水器、スマホ、モニター、スクリーンなど、通常レンタルまたは分割払い販売に適したものを製造する製造会社の場合もあり、葬式支援サービスを提供する葬儀会社、葬儀保険や終身保険を処理する保険会社の場合もあり、デパートや大型スーパーなどに毎日定期的に物を納品する納品会社の場合もあり、家電量販店のような販売代行会社の場合もある。金融会社はキャピタル、カード会社、または銀行などがある。ここで例にあげる銀行は、カカオバンクのようなインターネットバンクも可能である。
【0025】
業務代行サービスの提供者は、顧客受付、レンタル・分割払い契約の締結、債権の買取と債権管理、代金回収および延滞管理に関する業務を代行する。業務代行サービスの提供者の業務は提携先との委任契約に応じて決定され、ファクタリングビジネスに必要な場合、製品販売のマーケティング支援までも行う。
【0026】
他の会社に対する債権の延滞と関連する取立業務は、貸金業者および取立業者として登録し許可を得た業者のみ可能な領域であるため、業務代行サービスの提供者が許可を得て、延滞および取立業務を代行することができる。また、業務代行サービスの提供者が許可を得られない場合は、取立業務の許可を得た第三の取立代行者を用いる方法もある。この場合、相互電算を連動して延滞および取立業務の進行具合に対する情報だけを修得し、金融会社に提供することもできる。以下、本発明に係る延滞管理というのは、延滞および債権取立の進み具合によって得られる情報を管理することを意味し、業務代行会社が追加で延滞および債権取立に対するコールを行うなどの取立業務を追加で進行するかどうかは問わない。
【0027】
重要なことは、業務代行サービスの提供者は、個人情報保護能力に優れ、システムメッセージの保安およびIP保安、金融会社と連動可能なVAN暗号化能力に優れ、ネットワークとサーバー接近制御および電算運営の技術力に優れ、債権管理および債権回収(つまり、延滞しない正常の債権に対する回収)能力に優れた業者であるべきである。そのために、業務代行サービスの提供者は、各々の顧客の信用度、顧客別の延滞可能性、製品種類別の延滞可能性、製品価格別の延滞可能性などを把握できる情報をデータベース化して、債権管理に用いる必要がある。
【0028】
実際に金融会社は、提携先と債権譲受・譲渡の契約を締結する場合、提携先の商品製造能力、生産能力および信用度と関連した項目を主に評価するだけで、それ以外の顧客受付、レンタル・分割払い契約の締結、債権買取と債権管理、代金回収および延滞管理に関する業務能力はただ業務代行サービスの提供者だけを評価する。それで、金融会社は提携先がいくら多く増えても業務代行サービスの提供者と一対一で業務を行えば済むので便利である。また、金融会社はリアルタイムで複数のファクタリングビジネスパートナー(提携先)の業務現況、例えば、顧客流入チャンネル別の商品売上高、売上高の統計情報、買取債権の収納率および延滞率などをリアルタイムで確認でき、ファクタリングビジネスに対するリスクおよび収益を予測することができる。
【0029】
通常、レンタル・分割払いファクタリングビジネスを通じて収益を得ようとする金融会社は多くの提携先を発掘することを望む。それは、業務代行サービスの提供者も同じである。すなわち、業務代行サービスの提供者も業務代行サービスの提供を通じて収益を創出する仕組みであるため、多くの提携先を確保するのは必須的なことである。なので、業務代行サービスの提供者と金融会社は各々提携先の発掘により、ファクタリングビジネスを安定に運営することができる。
【0030】
図3は、本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスシステムの構成図である。本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスシステムは、顧客端末(150)、提携先端末(411,412)、業務代行サービスの提供装置(420)、金融会社端末(430)、コールセンター(440)、支払いゲートウェイ(450)を含んで実現できる。
【0031】
顧客端末(150)は、商品をレンタルまたは、分割払いで購入しようとする顧客が用いる端末として、例えば、デスクトップPC、タブレット端末、スマホ、ノートパソコン、ウェアラブルデバイス、無線電話機、テレビなどの通信手段を含む。顧客端末(150)は、顧客流入チャンネル、例えば、テレビショッピング放送、モバイル動画広告、Web広告、または、オフライン売場の運営者が発送する商品広告を表示する。
【0032】
提携先端末(411,412)は、顧客に自社の商品をレンタル、または、販売した結果で発生した割賦債権を有し、金融会社と債権譲受・譲渡の契約を締結した提携先が用いる端末である。提携先は業務代行サービスの提供装置(420)から商品に対するレンタル期間とレンタル料金または、商品購入に伴う分割払いの期間と分割支払金と該当商品をレンタルや分割払いで購入したい顧客確認情報が含まれた商品契約情報は、提携先端末(411,412)を介して確認できる。商品契約情報を確認した提携先は、レンタルまたは分割払いで購入した商品を顧客に配送し、配送完了情報は、提携先端末(411,412)を介して業務代行サービスの提供装置(420)に伝送する。
【0033】
業務代行サービスの提供装置(420)は、配送完了情報と商品契約情報を含む提携先別の債権買取情報を生成し、それを提携先端末(411,412)と金融会社端末(430)に伝送する。すると、金融会社端末(430)は、債権買取に伴う代金を提携先に送金し、提携先の代金送金情報を業務代行サービスの提供装置(420)に伝送する。業務代行サービスの提供者は、顧客から割賦債権の月別代金を回収し、金融会社に渡す。以下、業務代行サービスの提供装置(420)の具体的な構成は、
図4を参考に後述する。
【0034】
金融会社端末(430)は、業務代行サービスの提供装置(420)と連動する支払いゲートウェイ(450)を介して、顧客が毎月入金するレンタル料金または、分割支払金を送金してもらう。支払いゲートウェイ(450)は、顧客が毎月入金するレンタル料金または、分割支払金を含む費用入金情報を業務代行サービスの提供装置(420)に伝送する。すると、業務代行サービスの提供装置(420)は、顧客が毎月金融会社に送金するレンタル料金または分割支払金を含む費用入金情報を保存部に保存し、費用入金情報を金融会社端末(430)に伝送する。それとは異なり、支払いゲートウェイ(450)を介して業務代行サービス会社にレンタル料金または分割支払金が先ず入金され、その後、業務代行サービス会社から金融会社にレンタル料金または分割支払金を送金する方式で実現することもできる。この場合にも、業務代行サービスの提供装置(420)から費用入金情報を保存部に保存し、同情報を金融会社端末(430)に伝送する過程は同様に行われる。
【0035】
コールセンター(440)は、提携先の商品をレンタルまたは分割払いで購入しようとする顧客の名前と顧客端末識別情報を用いて、顧客との直接音声通話を通じて、商品購入の意思と商品販売に伴う書類を案内する相談係を含んで構成される。コールセンター(440)は、業務代行サービス会社の自社コールセンターまたは外部提携コールセンターなど、多様な形で運営することができる。また、業務代行サービスの提供装置(420)から提供するサーバーに接続して業務に必要な情報、例えば、商品に対するレンタル期間やレンタル料金または、商品購入に伴う分割払いの期間と分割支払金を含む商品契約情報を顧客端末(150)に伝送する。コールセンター(440)は、顧客端末(150)から入力してもらう情報、つまり、顧客の購入意思の確認音声を録取して保存できる。商品契約情報は、例えば、信用照会同意書、契約書、個人情報収集同意書、約款同意書または、自動送金同意書を含む電子文書のイメージを含むことができる。
【0036】
支払いゲートウェイ(450)は、業務代行サービスの提供装置(420)から提供する商品に対するレンタル期間とレンタル料金または、商品購入に伴う分割払いの期間と分割支払金を含む商品契約情報を保存する。支払いゲートウェイ(450)は、顧客に毎月、入金情報を決められた日にメッセージやカカオトーク(登録商標)、又は顧客のEメールに伝送する。
【0037】
業務代行サービスの提供装置(420)の構成を説明すると、業務代行サービスの提供装置(420)は、有無線通信網を介して接続可能であり、LCD・LEDモニターのような出力装置とマウスとキーボード、タッチスクリーンなどを含む入力部、およびデータと実行プログラムを含むサーバーとプログラムを実行する制御部で実現できる。
【0038】
図4に図示のように、一実施形態に係る業務代行サービスの提供装置(420)は、業務代行サービスを処理する機能に応じて、顧客受付処理部(421)、契約処理部(422)、保存部(423)、配送確認処理部(424)、債権買取処理部(425)、代金送金処理部(426)債権回収処理部(427)を含んで実現できる。
【0039】
顧客受付処理部(421)は、提携先の商品販売のための顧客流入チャンネルから提携先の商品をレンタルまたは分割払いで購入しようとする顧客の名前と顧客端末識別情報を含む顧客受付情報を入力してもらい、保存部(423)に保存する。顧客流入チャンネルは、顧客が商品を申し込んだ日付、時間、および曜日を含む情報(例えば、ロッテホームショッピング、三回目、月曜日、九時、2019.06.06)を提供できる。このような情報は、提携先の製品がいつ、よく売れたかに対するマーケティング分析資料、または顧客流入チャンネル別の実績を判断する資料として活用される。
【0040】
契約処理部(422)は、顧客端末(150)に商品に対するレンタル期間やレンタル料金または、商品購入に伴う分割払いの期間と分割支払金を含む商品契約情報を伝送し、顧客端末(150)から該当商品をレンタル、または、分割払いで購入しようとする顧客確認情報を含む商品契約情報を入力してもらい、保存部(423)に保存する。商品契約情報は、例えば、信用照会同意書、契約書、個人情報取集同意書、約款同意書または、自動送金同意書を含む電子文書のイメージを含むことができる。契約処理部(422)は、顧客確認情報を含む商品契約情報を提携先端末(411,412)に伝送する。
【0041】
契約処理部(422)は、外部の専門機関に依頼して照会した顧客の信用照会情報を信用情報提供端末から受信して、保存部(423)に保存する。契約処理部(422)は、顧客の信用照会情報と予め設定した提携先別の商品販売政策と比較し、顧客に商品を販売するかどうかを判断し、その結果を保存部(423)に保存する。提携先別の商品販売政策は、顧客の信用情報、商品販売価格などを含み、提携先の意思決定に応じて、または、季節によって、または、売残りの量に応じた販売政策に従い、変更可能である。
【0042】
契約処理部(422)は、顧客端末(150)または、コールセンター(440)から商品契約取消情報を入力してもらい、保存部(423)に保存する。契約処理部(422)は、商品契約取消情報を提携先端末(411,412)に伝送する。商品契約取消情報は、コールセンター(440)で契約締結の案内電話をする際、商品を配送する前、または、商品を配送した後などのように、各段階で細分化して管理される。
【0043】
配送確認処理部(424)は、提携先端末(411,412)から配送が完了した商品に対する配送完了情報を入力してもらい、保存部(423)に保存する。配送完了情報は、配送者の名前と配送した時間と日付と顧客の名前と配送した商品情報を含むことができる。
【0044】
債権買取処理部(425)は、配送完了情報と商品をレンタル、または、分割払いで購入しようとする顧客確認情報を含む商品契約情報と債権買取情報を生成して保存部(423)に保存する。債権買取処理部(425)は、提携先別の債権買取情報を金融会社端末(430)に伝送する。代金送金処理部(426)は、金融会社端末(430)から債権買取に伴う提携先別の代金送金情報を受信して保存部(423)に保存する。
【0045】
債権回収処理部(427)は、顧客が毎月入金するレンタル料金または、分割支払金を含む費用入金情報を支払いゲートウェイ(450)から受信し、保存部(423)に保存する。債権回収処理部(427)は、顧客が毎月入金するレンタル料金または、分割支払金を含む費用入金情報を金融会社端末(430)に伝送する。
【0046】
本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置(420)は、
図4に図示のように、保存部(423)に保存された情報を基に、顧客流入チャンネル別の販売実績、月別販売量、提携先別の収益率、契約取消しの理由、延滞管理、顧客評価など、様々な分析資料を生成して人が認識できるデータ(例えば、グラフや表)に変換する現況分析処理部(428)をさらに含んで実現できる。
【0047】
現況分析処理部(428)は、
図5に図示のように、チャンネル別実績処理部(4281)と月別販売量処理部(4282)と収益率分析処理部(4283)と契約取消処理部(4284)と延滞処理部(4285)と顧客評価処理部(4286)を含んで実現できる。
【0048】
チャンネル別実績処理部(4281)は、顧客流入チャンネル、例えば、テレビショッピング、モバイル広告、Web広告、または、オフライン売場で提供する顧客受付情報とコール進行情報と商品契約情報と配送完了情報と顧客の費用入金情報と金融会社の代金入金情報を基に、チャンネル別に顧客流入から債権回収までの情報を全て算出する。
図7に図示のように、チャンネル別実績処理部(4281)は、テレビショッピング放送の場合、放送回と放送日、放送時間別に顧客流入から債権回収までの情報を算出してグラフまたは表で変換できる。
【0049】
月別販売量処理部(4282)は、顧客に配送が完了した商品契約情報として、保存部(423)に保存された提携先別の債権買取情報を基に、月別の販売量を算出できる。月別販売量処理部(4282)は、月別販売量の情報を算出してグラフまたは表で変換できる。
【0050】
収益率分析処理部(4283)は、顧客に配送が完了した商品契約情報として、保存部(423)に保存された提携先別の債権買取情報を基に、売上高と販売件数を算出する。収益率分析処理部(4283)は、算出した売上高から提携先別の商品精算比率の分を引いて清算金額を算出する。提携先別の商品精算比率は、中途取消や提携先の倒産の際に使うべく貯めて置いた保証金、債権買取金額及び請負費、収納代行金額を含む手数料を考慮して算定する。
図8を参照すると、収益率分析処理部(4283)は、算出した精算金額と実際に金融会社から提携先に送金した代金送金情報を用いて精算率を算出し、グラフまたは表に変換できる。
【0051】
契約取消し処理部(4284)は、顧客端末(150)または、コールセンター(440)から入力され、保存部(423)に保存した商品契約取消情報を基に、契約取消しの理由と各々の理由に該当する件数を算出して、グラフまたは表に変換できる。契約取消しの理由は、
図9に図示のように、単純変心、金額の負担、ギフト目当て、信用脱落、受付間違い、クレジットカード未所持、欠番、配偶者の反対、製品の不満足、契約変更など、さまざまである。
【0052】
延滞処理部(4285)は、支払いゲートウェイ(450)から入力される顧客別の費用入金情報を基に、延滞者を抽出し、延滞者情報をリストおよび表に変換できる。顧客評価処理部(4286)は、顧客の信用照会情報を基に、商品配送完了した顧客の信用等級の分布を算出して、表やグラフに変換できる。
【0053】
前記各部の円滑な作動のためには、顧客が流入過程、初期コールの進行から契約締結の過程に至るまでの各段階及び配送の各段階別過程を区別して、進行状況をチェックできるように業務代行サービス提供装置(420)から提供する運営プラットフォームが金融会社およびファクタリングビジネスパートナー(提携先)の電算システムと緊密に連携され、前記各段階別過程を全てチェック可能なソフトウェアプラットフォームが業務代行サービスの提供装置(420)に搭載され、運営されるべきである。
【0054】
図6に図示のように、顧客受付情報を見て、顧客に商品に対するレンタル期間とレンタル料金または、商品購入に伴う分割払いの期間と分割支払金を含む商品契約情報を伝送するコールセンターは、複数存在することができる。複数のコールセンター(431,432,433)は、外部の用役機関である場合もある。また、業務代行サービスの提供者所属の機関の場合もある。コールセンターが外部用役機関でも所属機関でも保存部(423)に保存した該当するコール情報を用いる。
【0055】
従って、本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置(420)は、コール分配処理部(429)をさらに含むことができる。コール分配処理部(429)は、保存部(423)に保存した顧客受付情報とコールセンター識別情報を含む複数のコール情報を生成し、それを保存部(423)に保存する。
【0056】
本発明に係るファクタリングビジネスに基づく業務代行サービスの提供装置(420)は、金融会社とファクタリングビジネスパートナー(提携先)のため必要な業務を提供できる運営プラットフォームとして、金融会社からファクタリングビジネスパートナー(提携先)の業務現況、つまり、顧客流入チャンネル別物品販売実績、売上統計情報、買取債権の収納率および延滞率などをリアルタイムで確認できて、ファクタリングビジネスに対するリスクおよび収益を予測できる。
【0057】
今まで、本明細書では、本発明に係る技術分野において通常の知識を有する者が本発明を容易に理解し、再現できるように図面に図示した実施例を参考に説明したがこれは例示的なものに過ぎない。本発明は、当該技術分野における通常の知識を有する者なら、本発明の実施例から多様な変形および均等な他の実施例が可能であることが理解できるだろう。従って、前述した実施例は全ての面で例示的なもので、限定するものと理解してはいけない。例えば、単一型で説明している各々の構成要素は、分散して実行することができるし、同じく分散したものとして説明されている構成要素も結合した形で実行できる。よって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付した請求範囲によってのみ定められるべきである。