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特許7139400運送依頼システム、サーバ、および、運送依頼先の選定方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-09
(45)【発行日】2022-09-20
(54)【発明の名称】運送依頼システム、サーバ、および、運送依頼先の選定方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20220912BHJP
【FI】
G06Q10/08 312
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020195367
(22)【出願日】2020-11-25
(62)【分割の表示】P 2019209018の分割
【原出願日】2019-11-19
(65)【公開番号】P2021082298
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2021-06-13
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイト(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000048266.html)において、株式会社PRTIMESに対して、運送依頼システム、サーバ、および、運送依頼先の選択方法について令和1年9月26日に公開した。 令和1年9月19日付中日新聞(滋賀総合)朝刊第19面にて、運送依頼システム、サーバ、および、運送依頼先の選択方法について公開した。 令和1年9月12日付朝刊にて、株式会社日本経済新聞社が、日本経済新聞 地域経済面(関西経済)31面にて、運送依頼システム、サーバ、および、運送依頼先の選択方法について公開した。 ウェブサイト(https://www.torakuru.jp/)(https://demo.torakuru.net/)において、エイクロス株式会社の広報担当者が運送依頼システム、サーバ、および、運送依頼先の選択方法について令和1年8月2日に公開した。
(73)【特許権者】
【識別番号】519254602
【氏名又は名称】エイクロス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】515185762
【氏名又は名称】株式会社手原産業倉庫
(74)【代理人】
【識別番号】100191189
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100199761
【弁理士】
【氏名又は名称】福屋 好泰
(74)【代理人】
【識別番号】100176016
【弁理士】
【氏名又は名称】森 優
(74)【代理人】
【識別番号】100182121
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 紘子
(72)【発明者】
【氏名】中林 賢一
(72)【発明者】
【氏名】今井 潤一
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-106336(JP,A)
【文献】特開2015-122041(JP,A)
【文献】特開2002-032445(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷物の運送依頼を行うための荷主端末と、前記運送依頼を引き受けるための運送業者端末と、前記荷主端末および前記運送業者端末とネットワークを介して各々通信可能に接続されたサーバとを含み、前記運送依頼を引き受ける運送業者を選定するための運送依頼システムであって、
前記荷主端末は、前記荷物の運送に関する運送依頼情報を前記サーバに送信する運送依頼送信部と、前記荷物の運送依頼先を選択する依頼先選択情報を前記サーバに送信する依頼先送信部とを含み、
前記運送業者端末は、前記サーバから受信した前記運送依頼情報の中から受注を希望する運送依頼情報を選択する運送情報選択部と、前記運送情報選択部で選択した前記運送依頼情報の前記荷物を運送する車両の車両情報と前記運送依頼情報の前記荷物の運送料金とを含む引受希望情報を前記サーバに送信する引受希望情報送信部とを含み、
前記サーバは、前記運送業者端末からの要求に基づいて前記運送依頼情報を前記運送業者端末に送信する運送依頼情報送信部と、前記引受希望情報を前記荷主端末に送信する引受希望情報送信部とを含み、前記荷主端末の前記依頼先送信部より前記引受希望情報のうち一の引受希望情報を依頼先とする前記依頼先選択情報を受信した場合に前記一の引受希望情報の送信元である前記運送業者端末に受注情報を送信し、
前記サーバは、前記運送業者端末および前記荷主端末から特定の前記運送依頼情報に関するメッセージを受信したときに特定の前記運送依頼情報に関連付けて前記メッセージを記憶するメッセージ記憶部を含み、
前記サーバは、前記依頼先選択情報を受信していない場合には前記メッセージ記憶部に記憶されている前記メッセージを前記荷主端末、及び、いずれの前記運送業者端末からも参照可能とし、前記依頼先選択情報を受信した場合には前記荷主端末、及び、前記一の引き受け希望情報の送信元である前記運送業者端末のみ前記メッセージ記憶部に記憶されているメッセージを参照可能とするように構成されていることを特徴とする運送依頼システム。
【請求項2】
前記サーバは、前記一の引受希望情報に基づいて書面データを出力する書面データ出力部を含む、
請求項1に記載の運送依頼システム。
【請求項3】
前記サーバは、前記一の引受希望情報を依頼先とする前記依頼先選択情報を受信した場合に前記一の引受希望情報に含まれる前記荷物の運送に必要な情報をドライバー端末に送信する担当業務送信部を含む、
請求項1または2に記載の運送依頼システム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の運送依頼システムに用いられる、
サーバ。
【請求項5】
荷物の運送依頼を行うための荷主端末と、前記運送依頼を引き受けるための運送業者端末と、前記荷主端末および前記運送業者端末とネットワークを介して各々通信可能に接続されたサーバとを用いて前記運送依頼の引受先となる運送業者を選定する選定方法であって、
前記荷物に関する運送依頼情報を前記サーバに送信する運送依頼情報送信ステップを荷主が前記荷主端末を操作することにより前記荷主端末に実行させ、
前記荷物の運送依頼先を選択する依頼先選択情報を前記サーバに送信する依頼先選択情報送信ステップを前記荷主が前記荷主端末を操作することにより前記荷主端末に実行させ、
前記サーバから受信した前記運送依頼情報の中から受注を希望する運送依頼情報を選択する運送依頼情報選択ステップを運送業者が前記運送業者端末を操作することにより前記運送業者端末に実行させ、
前記荷物を運送する車両を特定する車両情報と、前記運送依頼情報の前記荷物の運送料金とを含む引受希望情報を前記サーバに送信させる引受希望情報送信ステップを前記運送業者が前記運送業者端末を操作することにより前記運送業者端末に実行させ、
前記引受希望情報を前記荷主端末に送信する引受希望情報送信ステップを前記サーバに実行させ、
前記引受希望情報のうち一の引受希望情報を依頼先とする前記依頼先選択情報を前記サーバが受信した場合に、前記一の引受希望情報の送信元である前記運送業者端末に受注情報を送信する受注情報送信ステップを前記サーバに実行させ、
前記運送業者端末および前記荷主端末から特定の前記運送依頼情報に関するメッセージを受信したときに特定の前記運送依頼情報に関連付けて前記メッセージを前記サーバに記憶させる記憶ステップを前記サーバに実行させ、
前記依頼先選択情報を受信していない場合には前記記憶ステップで前記サーバに記憶されている前記メッセージを前記荷主端末、及び、いずれの前記運送業者端末からも参照可能とするステップを前記サーバに実行させ、
前記依頼先選択情報を受信した場合には前記荷主端末、及び、前記一の引き受け希望情報の送信元である前記運送業者端末のみ前記サーバに記憶されている前記メッセージを参照可能とするステップを前記サーバに実行させるように構成されている運送依頼先の選定方法。
【請求項6】
前記依頼先選択情報を受信した場合には、前記一の引受希望情報に含まれる前記荷物の運送に必要な情報をドライバー端末に送信する担当業務送信ステップを前記サーバに実行させる、
請求項5に記載の運送依頼先の選定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運送依頼システム、サーバ、および、運送依頼先の選定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
人手不足などを背景として運送業界では、荷主の運送依頼を受注した受注業者が他の運送業者に荷物の運送を外注する場合がある。このような場合には、依頼先ではない運送業者が荷物の運送を行うこととなるため運送トラブルが発生し易いという問題がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、管理用サーバによって提供されるサイトを介して荷主が輸送条件の提示をしてオークション形式で入札を実行し、落札者がいない場合には荷主が指値をして逆オークションを実行し、逆オークションも不成立の場合には見積り依頼をして受託可能な価格提示があった場合には当該価格で制約させる輸送契約方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-344458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1の輸送契約方法では、デジタルネットワークを介して入札等を実施することにより輸送契約に関する見積もり作業などの手間を省力化することはできるものの、運送依頼の受注業者が受注した輸送業務を他の業者に外注するのを抑制することはできない点で問題がある。
【0006】
本発明は、運送業者が受注した運送依頼を他の運送業者に外注するのを抑制できる運送依頼システム、サーバ、運送依頼先の選定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の運送依頼システムは、荷物の運送依頼を行うための荷主端末と、運送依頼を引き受けるための運送業者端末と、荷主端末および運送業者端末とネットワークを介して各々通信可能に接続されたサーバとを含み、運送依頼を引き受ける運送業者を選定するための運送依頼システムであって、荷主端末は、荷物の運送に関する運送依頼情報をサーバに送信する運送依頼送信部と、荷物の運送依頼先を選択する依頼先選択情報をサーバに送信する依頼先送信部とを含み、運送業者端末は、サーバから受信した運送依頼情報の中から受注を希望する運送依頼情報を選択する運送情報選択部と、運送情報選択部で選択した運送依頼情報の荷物を運送する車両の車両情報と運送依頼情報の荷物の運送料金とを含む引受希望情報をサーバに送信する引受希望情報送信部とを含み、サーバは、運送業者端末からの要求に基づいて運送依頼情報を運送業者端末に送信する運送依頼情報送信部と、引受希望情報を荷主端末に送信する引受希望情報送信部とを含み、荷主端末の依頼先送信部より引受希望情報のうち一の引受希望情報を依頼先とする依頼先選択情報を受信した場合に一の引受希望情報の送信元である運送業者端末に受注情報を送信し、サーバは、運送業者端末および荷主端末から特定の運送依頼情報に関するメッセージを受信したときに特定の運送依頼情報に関連付けてメッセージを記憶するメッセージ記憶部を含み、サーバは、依頼先選択情報を受信していない場合にはメッセージ記憶部に記憶されているメッセージを荷主端末、及び、いずれの運送業者端末からも参照可能とし、依頼先選択情報を受信した場合には荷主端末、及び、一の引受希望情報の送信元である運送業者端末のみメッセージ記憶部に記憶されているメッセージを参照可能とするように構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の運送依頼システムにおいて、サーバは、一の引受希望情報に基づいて書面データを出力する書面データ出力部を含んでもよい。
【0009】
本発明の運送依頼システムにおいて、サーバは、前記一の引受希望情報を依頼先とする前記依頼先選択情報を受信した場合に前記一の引受希望情報に含まれる前記荷物の運送に必要な情報をドライバー端末に送信する担当業務送信部を含んでもよい。
【0010】
本発明のサーバは、上記いずれかの運送依頼システムに係る発明に用いられるサーバである。
【0011】
本発明の運送依頼先の選定方法は、荷物の運送依頼を行うための荷主端末と、運送依頼を引き受けるための運送業者端末と、荷主端末および運送業者端末とネットワークを介して各々通信可能に接続されたサーバとを用いて運送依頼の引受先となる運送業者を選定する選定方法であって、荷物に関する運送依頼情報をサーバに送信する運送依頼情報送信ステップを荷主が荷主端末を操作することにより荷主端末に実行させ、荷物の運送依頼先を選択する依頼先選択情報をサーバに送信する依頼先選択情報送信ステップを荷主が荷主端末を操作することにより荷主端末に実行させ、サーバから受信した運送依頼情報の中から受注を希望する運送依頼情報を選択する運送依頼情報選択ステップを運送業者が運送業者端末を操作することにより運送業者端末に実行させ、荷物を運送する車両を特定する車両情報と、運送依頼情報の荷物の運送料金とを含む引受希望情報をサーバに送信させる引受希望情報送信ステップを運送業者が運送業者端末を操作することにより運送業者端末に実行させ、引受希望情報を荷主端末に送信する引受希望情報送信ステップをサーバに実行させ、引受希望情報のうち一の引受希望情報を依頼先とする依頼先選択情報をサーバが受信した場合に、サーバは一の引受希望情報の送信元である運送業者端末に受注情報を送信するステップを前記サーバに実行させ、運送業者端末および荷主端末から特定の運送依頼情報に関するメッセージを受信したときに特定の運送依頼情報に関連付けてメッセージをサーバに記憶させる記憶ステップをサーバに実行させ、依頼先選択情報を受信していない場合には記憶ステップでサーバに記憶されているメッセージを荷主端末、及び、いずれの運送業者端末からも参照可能とするステップをサーバに実行させ、依頼先選択情報を受信した場合には荷主端末、及び、一の引き受け希望情報の送信元である運送業者端末のみサーバに記憶されているメッセージ参照可能とするステップをサーバに実行させるように構成されている。
本発明の運送依頼先の選択方法において、依頼先選択情報を受信した場合には、一の引受希望情報に含まれる荷物の運送に必要な情報をドライバー端末に送信する担当業務送信ステップをサーバに実行させてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の運送依頼システムおよびサーバによれば、受注を希望する運送依頼情報に対する引受け希望情報には荷物を運送する車両を特定する車両情報が含まれる。このため、いずれの引受希望情報を荷主が選択しても荷物を運送する車両が特定された状態となる。これにより、運送依頼を受注した業者が荷物の運送を他の業者に外注してしまうのを抑制できる。
【0013】
本発明の運送依頼先の選定方法によれば、受注を希望する運送依頼情報に対する引受け希望情報には荷物を運送する車両を特定する車両情報が含まれる。このため、いずれの引受希望情報を荷主が選択しても荷物を運送する車両が特定された状態となる。これにより、運送依頼を受注した業者が荷物の運送を他の業者に外注してしまうのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、運送依頼システムの全体構成と同システムに含まれるドライバー端末の背面側の構成を示す背面図を一部に含む概略図である。
図2図2(a)は、図1に示す荷主端末のブロック図である。図2(b)は、図1に示すサーバのブロック図である。図2(c)は、図1に示す運送業者端末のブロック図である。図2(d)は、図1に示すドライバー端末のブロック図である。
図3図3は、荷主端末の表示部に表示されるステータス画面である。
図4図4は、荷主端末および運送業者端末の表示部に各々表示されるチャット画面を示す図である。
図5図5は、荷主端末の表示部に表示される運送依頼情報の詳細画面を示す図である。
図6図6(a)は、図3に示すステータス画面の入札状況表示エリアの詳細アイコンを選択したときに表示される詳細画面を示す図である。図6(b)は、荷主端末の表示部に表示される引受希望情報の詳細確認画面を示す図である。
図7図7(a)は、図3に示すステータス画面の成約状況表示エリアに表示される各運送依頼情報の詳細アイコンを選択したときに表示される表示画面を示す図である。図7(b)は、図7(a)に示す各運送依頼情報の詳細アイコンを選択したときに表示される詳細画面を示す図である。
図8図8は、運行取引書の一例を示す図である。
図9図9は、運送業者端末の表示部に表示される初期画面を示す図である。
図10図10は、運動業者端末の表示部に表示される検索画面を示す図である。
図11図11(a)は、図10に示す検索画面において積込地およびおろし地を指定した場合の検索結果の表示画面を示す図である。図11(b)は、運送依頼情報の詳細図面である。
図12図12(a)は、運送業者端末の表示部に表示される入札画面を示す図である。図12(b)は、運送業者端末の表示部に表示される運転手の一覧リストを示す図である。図12(c)は、運送業者端末の表示部に表示される運送業者の保有する車両の一覧を示す図である。
図13図13(a)は、運送業者端末の表示部に表示される受注案件のステータス表示画面を示す図である。図13(b)は、運送業者端末の表示部に表示される受注情報確認画面を示す図である。
図14図14は、ドライバー端末の表示部に表示される運行スケジュール画面を示す図である。
図15図15は、運送依頼システムにおける運送依頼先の決定方法の流れを示すフローチャートである。
図16図16は、荷主端末、運送業者端末、サーバ、ドライバー端末ごとに運送依頼先の選定方法の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態である運送依頼システム10について、図面を参照しつつ説明する。なお、図3図14に示す各操作画面は、図面の煩雑化を避けるため一部構成を省略ないし簡略化して示している。図1は、運送依頼システム10の構成を示す概略図である。図1に示すように、運送依頼システム10は、荷物の運送依頼を行う荷主端末20-1,20-2,20-3,…、運送依頼を引き受ける操作を行う運送業者端末30-1,30-2,30-3,…,と、両端末20-1,20-2,20-3,…、30-1,30-2,30-3,…,と各々インターネット40を介して通信可能に接続されたサーバ50とを含む。荷主端末20-1,20-2,20-3,…、はいずれも同一であるため以下の説明では荷主端末20-1の構成を例に挙げて説明する。以下、荷主端末20-1を他の荷主端末と区別する必要が無い場合は「荷主端末20」と表記する。
【0016】
図2(a)に示すように、荷主端末20は、パソコンやスマートフォン或いはタブレットなどの端末であって、各種プログラムなどが予め記憶されたメモリやSSD或いはHDDを含む記憶デバイス21や、記憶デバイス21から各種プログラムを読み出して実行するCPU22と、インターネット40に接続するための通信モジュール23を含む。運送依頼プログラムがCPU22によって実行されることで、CPU22は通信モジュール23を介して荷物の運送に関する運送依頼情報をサーバ50に送信する運送依頼送信部25、荷物の運送依頼先を選択する依頼先選択情報をサーバ50に送信する依頼先送信部26として機能する。また、CPU22は、通信モジュール23を介して荷物の画像などをサーバ50に送信する画像送信部27としても機能するようにしてもよい。これにより、荷物の撮影画像などをサーバ50に送信でき、運送依頼情報に荷物などの撮影画像を加えることが可能となる。
【0017】
また、荷主端末20は、ユーザの入力操作を受けつける入力部28として機能するマウスやキーボード、情報を表示する液晶ディスプレイなどの表示部29を含む。
【0018】
運送業者端末30-1,30-2,30-3,…、はいずれも同一の構成を具備するため以下の説明では運送業者端末30-1の構成を例に挙げて説明する。以下、運送業者端末30-1を他の運送業者端末と区別する必要が無い場合は「運送業者端末30」と表記する。
【0019】
運送業者端末30は、図2(b)に示すように、荷主端末20と同様の端末であって、各種プログラムが予め記憶されたメモリやSSD或いはHDDを含む記憶デバイス31や、記憶デバイス31から各種プログラムを読み出して実行するCPU32と、インターネット40に接続するための通信モジュール33を含む。各種プログラムがCPU32によって実行されることで、CPU32は図2(b)に示すように、運送情報選択部34、引受希望情報送信部35として機能する。運送情報選択部34は、サーバ50から受信した運送依頼情報の中から受注を希望する運送依頼情報を選択する機能を有する。引受希望情報送信部35は、運送情報選択部34で選択された運送依頼情報に含まれる荷物を運送する車両の車両番号と、荷物の運送料金とを含む引受希望情報をサーバ50に送信する機能を有する。また、運送業者端末30は、ユーザの入力操作を受けつける入力部36として機能するマウス(不図示)やキーボード(不図示)、ユーザに情報を表示する液晶ディスプレイなどの表示部37を含む。
【0020】
サーバ50は、図2(c)に示すように、各種プログラムが予め記憶されたメモリやSSD或いはHDDを含む記憶デバイス51や、記憶デバイス51から各種プログラムを読み出して実行するCPU52と、インターネット40に接続するための通信モジュール53を含む。各種プログラムがCPU52によって実行されることで、CPU52は、図2(c)に示すように、運送依頼情報送信部54、引受希望情報送信部55、メッセージ記憶部56、位置情報受信部57、担当業務送信部58、書面データ出力部59として機能する。運送依頼情報送信部54は、運送業者端末30からなされる要求に基づいて記憶デバイス51に記憶された運送依頼情報を運送業者端末30に送信する。引受希望情報送信部55は、記憶デバイス51に記憶された引受希望情報を荷主端末20に送信する。そして、メッセージ記憶部56は、運送業者端末30および荷主端末20の双方から特定の運送依頼情報に関するメッセージを受信したときに特定の運送依頼情報に関連付けてメッセージを記憶する。位置情報受信部57は、ドライバー端末70から送信される現在位置情報を受信するとドライバー端末70の位置情報を記憶デバイス51に記憶する。
【0021】
また、サーバ50は、図2(d)に示すように、ユーザの入力操作を受けつける入力部61として機能するマウス(不図示)やキーボード(不図示)、ユーザに情報を表示する表示部62として機能する液晶ディスプレイ(不図示)を含む。
【0022】
そして、サーバ50は、荷主端末20の依頼先送信部26より引受希望情報のうち一の引受希望情報を依頼先とする依頼先選択情報を受信した場合に、一の引受希望情報の送信元である運送業者端末30に受注情報を送信する。
【0023】
また、担当業務送信部58は、依頼先選択情報を受信したときに該当する引受希望情報に含まれるドライバー端末70に引受希望情報や引受希望情報に含まれる荷物の運送に必要な情報を送信するようにしてもよい。この際、担当業務送信部58は、引受希望情報に含まれる電話番号やEメールなどの情報を基に送信すべきドライバー端末70を特定すればよい。
【0024】
書面データ出力部59は、依頼先選択情報を受信したときに選択された上記一の引受希望情報に基づいて運行取引書などのデジタル書面を出力する機能を有する。
【0025】
運送依頼システム10は、図1に示すように、ドライバー端末70-1,70-2,70-3…,をさらに含んでもよい。ここで、ドライバー端末70-1,70-2,70-3…,の構成は同一であるためドライバー端末70-1についてのみ説明を行う。また、他のドライバー端末70-1,70-2,70-3…と区別する必要が無い場合には「ドライバー端末70」と表記する。ドライバー端末70は、スマートフォンなどの端末であって、正面側にタッチパネル70aを、背面側にカメラ70bを備える。
【0026】
ドライバー端末70は、図2(d)に示すように、各種プログラムなどが予め記憶されたメモリやSSDを含む記憶デバイス71や、記憶デバイス71から各種プログラムを読み出して実行するCPU72と、インターネット40に接続するための通信モジュール73を含む。運送依頼プログラムがCPU72によって実行されることで、CPU72は図2(d)に示すように、運行情報送信部74、位置情報送信部75、入力部76、表示部77、画像送信部78として機能する。図2(d)に示すように、運行情報送信部74は、通信モジュール73を介して時刻情報をサーバ50に送信する。
【0027】
位置情報送信部75は、GPS(Global positioning system)衛星の発する電波などから現在位置を割り出してサーバ50に送信する。入力部76はタッチパネル70aに対する入力操作を受け付ける機能を有し、表示部77はタッチパネル70aに情報や画像を表示する機能を有する。
【0028】
また、ドライバー端末70は、背面側にカメラ70bを備えている。そして、画像送信部78は、通信モジュール73を介してカメラ70bで撮影した受領書などの画像をサーバ50に送信する機能を有する。
【0029】
続いて、図3図8に示す荷主端末20に表示される各入力画面を用いて運送依頼情報の登録方法について説明を行う。
【0030】
図3は、荷主端末20の表示部29に表示される運送依頼情報などを表示するステータス画面100である。図3に示すように、ステータス画面100では、左側にメニュー表示エリア90が設けられ、画面中央部に入札状況表示エリア102と、成約状況表示エリア104が上下2段で表示される。メニュー表示エリア90では、トップアイコン91、受信ボックスアイコン92、荷物登録アイコン93、入札アイコン94、成約アイコン95などが表示される。トップアイコン91は、ステータス画面100を表示させる役割を有する。受信ボックスアイコン92は、通知メッセージの確認画面(不図示)を表示する役割を有し、荷物登録アイコン93は運送依頼を行うための画面を表示する役割を有する。入札アイコン94は、運送依頼中の案件を入札のあった案件と、入札がまだ無い案件とに分けて表示させる機能を有する。成約アイコン95は、同アイコン95を選択することによって図3に示す成約中荷物アイコン95a,運送中荷物アイコン95b,完了待ち荷物アイコン95cの表示・非表状態を切り替える役割を有する。成約中荷物アイコン95aは、落札された荷物のうち運送前の運送依頼案件を一覧表示させる役割を有する。運送中荷物アイコン95bは、落札された荷物のうち運送中の運送依頼案件を一覧表示させる。完了待ち荷物アイコン95cは、受領確認処理(後段にて詳述)が行われ且つ荷主の完了確認処理前の運送依頼案件を一覧表示させる。
【0031】
入札状況表示エリア102では、運送依頼中、すなわち入札中の各案件の積込日、積込地、おろし(目的)地、荷物の内容、荷物の積み方、車両種別、荷主の運送希望額などの運送依頼情報と、運送業者の入札額などの引受希望条件や、入札件数などが運送依頼中の荷物ごとに表示される。
【0032】
成約状況表示エリア104では、引受先が確定した運送依頼案件の積込日、積込地、おろし地、荷物の内容、荷物の積み方、車両種別、運賃およびその他料金の合計額などの成約条件が案件ごとに表示される。
【0033】
両表示エリア102,104には、吹き出しアイコン102a-1,102a-2,102a-3、104a-1,104a-2、104a-3と、案件の詳細情報を表示させるための詳細アイコン102b-1,102b-2,102b-3,104b-1,104b-2,104b-3が各々表示される。ここで、特に区別する必要が無い場合は、吹き出しアイコン102a-1のハイフン以下を省略して「吹き出しアイコン102a」と、同様に、吹き出しアイコン104a-1を「吹き出しアイコン104a」と表記する。また、同様に、詳細アイコン102b-1を「詳細アイコン102b」と、詳細アイコン104b-1を「詳細アイコン104b」と表記する。吹き出しアイコン102aを選択すると、図4に示すチャット画面110が表示される。図4に示すように、チャット画面110には、メッセージ表示エリア112と、メッセージ入力エリア114とが設けられている。上述した吹き出しアイコン104aを選択した場合もチャット画面110と同様のチャット画面が表示される。
【0034】
ここで、入札状況表示エリア102(図3参照)に表示される各運送依頼情報に各々対応して表示される吹き出しアイコン102aは、各運送業者端末30と荷主端末20に表示される。一方、成約状況表示エリア104に表示される各運送依頼情報に各々対応して表示される吹き出しアイコン104aは、運送契約を締結した運送業者の運送業者端末30と荷主端末20にだけ表示される。このため、契約当事者である運送業者と荷主しかチャット画面110を確認するとはできない。
【0035】
すなわち、入札中の運送依頼情報に関しては各運送業者端末と荷主端末20とから荷主と運送業者との間の質疑応答を確認できる。このため、運送依頼情報に関する質問事項や回答内容を各運送業者が確認でき、重複した質問などのやり取りが発生し難いという利点がある。一方、運送契約が締結された荷物の運送依頼に関しては契約当事者の端末である荷主端末20と運送業者端末30しか質疑応答の内容を確認することができない。また、メッセージのやり取りも契約当事者間のみ行うことができる状態となる。これにより、契約当事者間で荷物の運送に関して行き違いなどが生じた場合に、過去の質疑応答などの内容を確認したり、あるいは、メッセージのやり取りを行うことでトラブルの早期解決を図ることができる。
【0036】
また、図4に示すチャット画面110のメッセージ表示エリア112には、運送業者端末30または荷主端末20でメッセージ入力エリア114に入力されサーバ50に送信された各メッセージ114a,114bが送信日時の順に表示される。この際、運送業者端末30から送信されたメッセージ114aには、質問を意味する「Q」の文字と送信元の運送業者名とが送信日時と併せて表示される。また、荷主端末20から送信されたメッセージ114bには、回答を意味する「A」の文字と荷主名とが併せて表示される。
【0037】
図3に示すように、入札状況表示エリア102の上側には、荷物登録エリア106が設けられている。この荷物登録エリア106は、表示されている3つのアイコン106a,106b,106cのいずれかを選択することによって荷物の運送依頼の入力操作を行うことができる。アイコン106aを選択すると、図5に示す運送依頼における詳細情報の入力画面120が表示される。
【0038】
図5に示すように、入力画面120では、荷物の積込先、および、おろし先の情報の入力エリア122が表示されている。そして、この入力エリア122において、各項目の入力操作を行った後に、同エリア122の下側に表示される文字アイコン123,124,125,126を順次選択することにより、荷物の詳細情報の入力欄、希望運賃・各種料金の入力欄、入札の終了時間、その他手続きの入力欄が順次表示され、入力操作を行うことができる。
【0039】
そして、上記入力作業が完了してから同エリア122の下側に表示されている確認アイコン127を選択すると運送依頼情報の確認画面(不図示)が表示され、同画面に表示される送信アイコンを選択すると荷主端末20の運送依頼送信部25(図2(a)参照)により運送依頼情報がサーバ50へ送信される。アイコン106bは、サーバ50の記憶デバイス51に記憶されている過去の運送依頼情報の履歴情報を呼び出して詳細情報の入力操作を簡略的に行うためのアイコンであり、アイコン106cは予め設定している運送依頼情報を用いて詳細情報の入力操作を簡略的に行うためのアイコンである。
【0040】
図6(a)は、上述したステータス画面100の入札状況表示エリア102に表示される詳細アイコン102bを選択したときに表示される詳細画面130である。この詳細画面130は、図6(a)に示すように、上部に入札状況表示エリア132が設けられ、同エリア132の下側に積込先情報表示エリア134aと、おろし先情報表示エリア134bとが設けられている。また、両エリア134a,134bの下側には、荷物の概要表示エリア135や荷主の希望する希望運賃・料金の表示エリア136が設けられている。
【0041】
上述した入札状況表示エリア132の上側には、ステータス画面100(図3参照)に戻るためのアイコン130aの他、チャット画面110(図4参照)を表示させるためのアイコン130bが表示されている。これにより、運送業者とのやり取りを確認したり、あるいは、荷物の運送内容に関する質問に回答することができる。
【0042】
上述した入札状況表示エリア132には、各運送業者端末30から引受希望情報がサーバ50に送信されると、送信元の運送業者の会社名、所在地、連絡先電話番号、入札金額、運賃、有料道路利用料などの引受希望情報が表示される。そして、各引受希望情報の表示部分の右側に引受希望情報の詳細を表示するための詳細アイコン132aがそれぞれ表示される。
【0043】
図6(b)は、上記アイコン132aを選択したときに表示される引受希望情報の詳細確認画面140である。この詳細確認画面140では、入札を行った会社の会社情報表示エリア141と、入札された運賃・料金の内訳を表示する入札運賃・料金の表示エリア142とが設けられている。会社情報表示エリア141では、会社名、会社所在地、担当者名、ドライバー名、車番、車種といった情報が表示される。なお、会社情報表示エリア141に、過去に運送依頼情報を受注した運送業者からの荷主に対する評価の欄141aを設けて表示するようにしてもよい。この評価の表示方法としては、例えば「☆」マークなど特定の図形やロゴマークの数で評価の高低を表現するようにしてもよい。
【0044】
また、図6(b)に示すように、会社情報表示エリア141の中に、保険加入アイコン141bや認定資格表示アイコン141cを表示するようにしてもよい。この保険加入アイコン141bは、運送業者が運送保険や貨物保険に加入している場合に表示されるように設定されている。そして、保険加入アイコン141bを選択することによって加入している保険の詳細情報が表示される。認定資格表示アイコン141cは、例えば、安全性優良事業所でなどの認定資格がある場合に同資格の認定資格がある旨を示すロゴマークを表示するものである。これにより、落札業者の選定に有益な情報を確認することができる。
【0045】
両表示エリア141,142の下側には、図6(b)に示す引受希望情報の入札内容で契約(成約)するためのアイコン143と、同アイコン143の操作を取り消すためのアイコン144が表示されている。アイコン143を選択すると、図6(b)に示す引受希望情報を依頼先とする依頼先選択情報が依頼先送信部26(図2(a)参照)によりサーバ50に送信される。
【0046】
続いて、図7(a)を用いて表示画面170について説明を行う。この表示画面170は、上述したステータス画面100(図3参照)においてメニュー表示エリア90の成約中荷物アイコン95aを選択した場合に表示される画面である。表示画面170は、上部に成約アイコン171、運送中アイコン172、完了待ちアイコン173が各々表示されており、その下側に運送依頼案件の一覧表示エリア180が設けられている。成約アイコン171は、上記成約中荷物アイコン95aが選択される、または、同アイコン171が選択されることによって、図7(a)にハッチングを付して示すように選択中であることを示す、例えば、アイコンの色が変化するなどの強調表示がなされる。そして、成約アイコン171が選択されると、一覧表示エリア180に落札された荷物のうち運送開始前の運送依頼情報案件(以下、運送開始前案件と表現する)の一覧が表示される。
【0047】
同様に、運送中アイコン172は、運送中荷物アイコン95b(図3参照)、または、同アイコン172が選択されることにより、強調表示がなされるとともに、落札された荷物のうち運送中の運送依頼情報(以下、運送中案件と表現する)を一覧表示エリア180に表示させる機能を有する。同様に、完了待ちアイコン173は、完了待ち荷物アイコン95c(図3参照)、または、同アイコン173が選択されることにより、強調表示がなされるとともに、後段にて詳述する受領確認処理が行われた運送依頼案件のうち荷主の完了確認処理前の運送依頼情報(以下、完了待ち案件と表現する)を一覧表示エリア180に表示させる機能を有する。
【0048】
図7(b)は、図7(a)に示す一覧表示エリア180における詳細アイコン181a~181cのいずれかを選択した場合に表示される運送依頼情報の詳細画面150を示す図である。図7(a)に示すように、詳細画面150では、上述した詳細確認画面140(図6(b)参照)と同様の内容が表示される他、運行取引書アイコン151と、受領書発行アイコン152、現在地情報アイコン153が表示される点で相違する。この運行取引書アイコン151を選択することによって、サーバ50の書面データ出力部59は、運行依頼情報に基づいて図8に示すような運行取引書151PのPDF(Portable Document Format)データなどを生成する。ここで、運行取引書151Pとは、荷物の運送に関する契約内容を示す書面である。これにより、運送契約の内容を書面化する作業手間を軽減できる。
【0049】
受領書発行アイコン152は、選択された案件が完了待ち案件である場合にのみ表示されるアイコンであり、荷物のおろし地(届先)で運転手が受け取った受領書のPDFデータや画像データを確認したり、サーバ50から荷主端末20にダウンロードして内容を確認するためのアイコンである。
【0050】
また、現在地情報アイコン153は、運送開始前案件および運送中案件の場合にのみ表示されるアイコンであり、運送中の荷物の位置情報を表示する機能を有する。現在地情報アイコン153が選択されると、サーバ50に記憶されているドライバー端末70の現在地情報が表示される(後段にて詳述)。
【0051】
次に図9図12を用いて上述した運送依頼情報に対する引受希望情報の登録方法について説明を行う。図9は、運送業者端末30に表示される初期画面200である。この画面200では、運送依頼情報を検索する検索画面を表示させるアイコン201、入札中の案件、すなわち、引受希望情報をサーバ50に送信した案件の詳細情報の確認画面を表示させるアイコン202、運送中の荷物、すなわち、受注案件のステータス表示画面を表示させるアイコン203、各受注案件における運賃などの支払金額を含む支払明細などの情報を表示させるアイコン204が表示される。このアイコン204を選択することによって、上記支払明細の書面データを書面データ出力部59が出力するようにしてもよい。
【0052】
また、この初期画面で200は、運送業務に使用する車両の車両番号(ナンバープレート)や、保冷機能の有無や、荷台側面のパネルが開閉可能なウイング車であるか否かなど、運送車両の機能・種別を登録または編集する車両情報登録画面を表示させるアイコン205や、運転手情報の登録・編集を行うドライバー情報表示画面を表示させるためのアイコン206や、会社の評価情報や住所などの登録情報を表示させるためのアイコン207が表示される。
【0053】
図10は、運送業者端末30の表示部37に表示される検索画面210である。この検索画面210では、荷物をトラックに積み込む日時や、トラックから荷物をおろす日時、荷物を積み込む場所などの他、積込方法や荷物の種別などを指定することにより該当する運送依頼情報を検索することができる。
【0054】
ここで、図11(a)は図10に示す検索画面210において、積込地およびおろし地を指定した場合の検索結果表示画面の一例を示している。図11(a)に示すように、検索結果の表示画面220では、検索条件に合致する運送依頼情報が日付順に表示される。運送依頼情報ごとに積込日、積込地、おろし地、荷物の内容、荷物の積み方、車両種別、荷主の運送希望額と、入札件数などが表示される。また、検索結果の表示画面220では、吹き出しアイコン221a,221b,221c(以下、特に区別する必要が無い場合は「吹き出しアイコン221」と表記)と詳細アイコン222a,222b,222c(以下、特に区別する必要が無い場合は「詳細アイコン222」と表記)も表示される。吹き出しアイコン221を選択すると、上述した吹き出しアイコン102aと同様にチャット画面が表示される。一方、詳細アイコン222を選択すると、運送依頼情報の詳細画面が表示される。この詳細アイコン222は、運送情報選択部34に相当する。
【0055】
ここで、図11(b)は、運送依頼情報の詳細画面230を示している。図11(b)に示すように、運送依頼情報の詳細画面230では、積込先情報表示エリア231、おろし地情報表示エリア232、荷物概要表示エリア233、希望運賃・料金表示エリア234などが表示される。また、荷物概要表示エリア233の右側には、入札情報表示エリア235が設けられている。希望運賃・料金表示エリア234には、荷主の希望入札額や、荷主の会社名、評価情報などが表示される。この荷主の評価情報とは、例えば、過去に運送依頼を引き受けた運送業者の荷主に対する評価点数に基づく評価情報などが含まれる。この評価は、「☆」マークの数の多さで評価の高低を表現するようにしてもよい。また、入札情報表示エリア235上部には、入札アイコン235aが表示され、同アイコン235aを選択することによって図12(a)に示す入札画面240が表示される。
【0056】
図12(a)は、運送業者端末30の表示部37に表示される入札画面240を示す図である。図12(a)に示すように、希望運賃・料金表示エリア241と、入札運賃・料金表示エリア242と、両エリア241,242の下側に車両情報表示エリア243が設けられている。希望運賃・料金表示エリア241には、荷主の希望する運賃や積込料、おろし料などの付帯業務の希望料金が表示される。
【0057】
入札運賃・料金表示エリア242では、希望運賃・料金表示エリア241に表示される各料金を参考に入札金額を入力することができる。また、車両情報表示エリア243では、運転手名表示欄243a、連絡先表示欄243b、車番表示欄243cが設けられている。
【0058】
運転手名表示欄243aを選択すると、図12(b)に示す予め登録されている運転手リスト244が表示される。運転手リストには、予め登録されている運転手氏名と、リフト免許の有無が表示されている。そして、運転手名およびリフト免許の有無表示の右側に各々表示される選択アイコン244a,244b,244cのいずれかを選択することにより、運転手を選択することができる。選択アイコン244a,244b,244cによって運転手を選択すると、運転手名表示欄243aに選択した運転手の氏名が表示され、連絡先表示欄243bに予め登録されている運転手の携帯電話の番号が自動入力される。
【0059】
また、車番表示欄243cを選択すると、図12(c)に示す運送業者の保有する車両の一覧表250が表示される。この一覧表250では、各車両の車番、車両重量や荷台寸法の他、車種、エアサスペンションの有無などが表示される。この一覧表250の右端部に各車両に対応して表示される選択アイコン250a,250b,250cのいずれかを選択することで車両を選択することができる。選択アイコン250a~250cのいずれかを選択すると図12(a)に示す車番表示欄243cに選択した車両の車番が表示される。
【0060】
図12(a)に示すように、入札アイコン248は、車両情報表示エリア243の下側に表示されており、上述した希望運賃・料金表示エリア241および車両情報表示エリア243の各項目の入力操作を行った場合にのみ選択可能となるように設定されている。これにより、荷物の運送に用いる車両やドライバーを指定せずに入札することができないようにしている。そして、入札アイコン248が選択されると、希望運賃・料金表示エリア241および車両情報表示エリア243で入力された情報を含む引受希望情報が引受希望情報送信部55によってサーバ50に送信される。
【0061】
続いて、図13(a)は、図9に示す初期画面200のアイコン203を選択したときに表示される受注案件のステータス表示画面260を示す図である。このステータス表示画面260では、図11(a)に示す検索結果の表示画面220と同様に各種の運送依頼情報と、吹き出しアイコン262a,262b,262cと、詳細アイコン264a,264b,264cとが受注案件ごとに表示される。また、詳細アイコン264a~264cのいずれかを選択すると図13(b)に示す受注情報確認画面270が表示される。この受注情報確認画面270では、成約運賃・料金の表示エリア271や入札価格表示エリア272が設けられている。また、成約運賃・料金の表示エリア271の上方には、アイコン273が表示されている。このアイコン273を選択することにより運行取引書151P(図8参照)と同様のPDF(Portable Document Format)データをダウンロードすることができる。これにより、運送契約の内容を書面化する手間を軽減できる。また、入札価格表示エリア272には、受領書送信アイコン272aが表示されている。このアイコン272aを選択することによって荷物の受取人から受領した受領書の画像データがサーバ50に送信され、サーバ50で上述した運送中案件から完了待ち案件に荷物の運送状況(ステータス)を更新する受領確認処理が実行される。
【0062】
図14は、ドライバー端末70に表示される運行スケジュール画面300である。この運行スケジュール画面300は、上述した図6(b)に示すに荷主端末20に表示されるアイコン143が選択されることによって引受希望条件の内容で落札(受注)した場合に、同引受希望条件に含まれる荷物の運送に必要な情報がサーバ50の担当業務送信部58(図2(d)参照)によってドライバー端末70に送信され表示部77に表示される。
【0063】
図14に示すように、運行スケジュール画面300では、左側に細長い時刻表示エリア310が表示され、時刻表示エリア310の右側に積込業務表示エリア320、及び、おろし業務表示エリア330が各々表示される。積込業務表示エリア320には、到着アイコン321、積込アイコン322、出発アイコン323、運送開始アイコン324が表示される。各アイコン321~323を選択すると選択した時刻の情報が各業務の開始時刻情報として運行情報送信部74(図2(d)参照)を介してサーバ50に通知される。
【0064】
同様に、運送開始アイコン324が選択されると運送開始時刻として選択したときの時刻情報がサーバ50に通知される。この際、サーバ50は、荷物の運送状況を上述した運送開始前案件から運送中案件に変更する運送開始処理を実行する。
【0065】
本実施形態では、ドライバー端末70に表示される運送開始アイコン324が選択されることにより、運送開始処理をサーバ50が実行する。しかしながら、本発明は、これに限定されるものでない。例えば、運送業者端末30の操作画面に運送開始アイコン324と同じ機能を具備するアイコンを表示させて運送開始処理を実行するようにしてもよい。
【0066】
荷物情報アイコン325を選択することにより、例えば、荷物の概要や、荷主側の担当者名、付帯業務の有無など運送業務の詳細が表示される詳細画面を開くことができる。これにより、荷物の運行に必要な情報をスムーズに確認できる。
待機アイコン326、休憩アイコン327、仮眠アイコン328は、1回目の選択操作により開始時刻がサーバ50に運行情報送信部74(図2(d)参照)を介して送信され、2回目の選択操作により終了時刻がサーバ50に運行情報送信部74を介して送信される。なお、サーバ50に送信した各通知をサーバ50経由で運送業者端末30に送信するようにしてもよい。
【0067】
おろし業務表示エリア330は、上述した積込業務表示エリア320とほぼ同一の構成を備えるため、構成が共通する各アイコンなどの部分については適宜説明を省略し、構成の異なる部分についてのみ以下において説明を行う。おろし業務表示エリア330には、受領確認アイコン332が表示される。このアイコン332を選択することにより、ドライバー端末70のカメラ70bなどで撮影された受領書の画像データが画像送信部78(図2(d)参照)からサーバ50に送信されるようにしてもよい。これにより、荷主に受領書を届ける手間を省くことができる。また、受領確認アイコン332が選択されるのに伴って、上述した受領確認処理がサーバ50で実行されるようにしてもよい。
【0068】
また、位置情報送信部75は、運送開始アイコン324が選択されたときにサーバ50の位置情報受信部57に位置情報の送信を開始し、受領確認アイコン332が選択されたときに位置情報の送信を終了するようにしてもよい。これにより、荷物の運送開始から届先到着まで荷物の現在位置を確認できる。
【0069】
本実施形態の運送依頼システム10およびサーバ50によれば、受注を希望する運送依頼情報に対する引受け希望情報には荷物を運送する車両を特定する車両情報が含まれる。このため、いずれの引受希望情報を荷主が選択しても荷物を運送する車両が特定された状態となり、運送依頼を受注した業者が荷物の運送を他の業者に外注してしまうのを抑制できる。
【0070】
続いて、図15および図16を参照しつつ上述した運送依頼システムにおける運送依頼先の選定方法の流れについて説明を行う。図15および図16は、運送依頼先選定方法の流れを示すフローチャートである。
【0071】
ステップS1において、荷主端末20で運送依頼情報の入力処理(S11)がなされると、運送依頼送信部25によって運送依頼情報がサーバ50に送信され、サーバ50の記憶デバイス51に記憶される(S12)。
【0072】
ステップS2では、運送業者端末30に表示される検索画面210を介して所定の検索条件に合致する運送依頼情報の検索操作が実行され、所定の検索条件に対応した検索リクエストがサーバ50に送信される(S21)。サーバ50は検索リクエスト信号に対応する運送依頼情報を抽出し(S22)、運送依頼情報送信部54によって抽出された運送依頼情報の一覧が運送業者端末30に送信され、送信された運送依頼情報が検索結果の表示画面220(図11(a)参照)に表示される。検索結果の表示画面220に表示される運送依頼案件の中で引受を希望する案件の詳細アイコン222を選択して入札画面240(図12(a)参照)を表示させ、引受希望条件を入力し入札アイコン248を選択すると、引受希望情報送信部35によって荷物を運送する車両の車番と荷物の運送料金を含む引受希望情報がサーバ50に送信される(S23)。
【0073】
ステップS3において、サーバ50は、引受希望情報送信部35から引受希望情報を受信すると記憶デバイス51(図2(c)参照)に記憶されている引受希望情報のデータを更新するとともに引受希望情報送信部55によって引受希望情報を荷主端末20に送信する。送信された引受希望情報は、荷主端末20の詳細画面130(図6(a)参照)に表示される。次に、図6(b)に示すアイコン143を選択することにより、引受希望情報の中から選択した一の引受希望情報を依頼先とすると、依頼先送信部26によって依頼先選択情報がサーバ50に送信される(ステップS3)。サーバ50は、依頼先選択情報を受信すると、依頼先選択情報で指定された一の引受希望情報の送信元である運送業者端末30に受注情報を送信する。また、サーバ50は、上記一の引受希望情報に含まれるドライバー端末70に受注情報を送信する(図14参照)。
【0074】
また、ステップS4において、ドライバー端末70の運行情報送信部74は、運行スケジュール画面300の積込業務表示エリア320及びおろし業務表示エリア330に各々表示される各アイコン321~324などが選択されたときに時刻情報をサーバ50に各々送信する。また、ドライバー端末70の位置情報送信部75は、運送開始アイコン324が選択されるとサーバ50の位置情報受信部57に位置情報の送信を開始する。一方、サーバ50は、ドライバー端末70より運送開始アイコン324の選択情報を受信すると、当該案件のステータス情報を運送開始前案件から運送中案件に更新して記憶デバイス51に記憶させる運送開始処理を実行する。
【0075】
ドライバー端末70の画像送信部78は、受領確認アイコン332が選択されたときに荷物の運送先で受け取った荷札などの画像を画像送信部78によってサーバ50に送信する、或いは、サーバ50を経由して荷主端末20に送信させるようにしてもよい。この際、荷札などの画像データは、ドライバー端末70のカメラ70bで撮影するようにすればよい。これにより、運行管理業務の手間を省くことができる。また、荷物の運送業務が完了してから、荷主は運送業者の業務評価を、運送業者は荷主の業務評価を各々行うようにしてもよい。これにより、運送業者および荷主は、互いに相手の業務評価を確認した上で運送業務の引受ができるので好適である。
【0076】
また、サーバ50は、ドライバー端末70の画像送信部78からサーバ50に画像が送信されると、当該案件のステータス情報を運送中案件から完了待ち案件に更新して記憶デバイス51に記憶させる。
【0077】
本実施形態の運送依頼先の選定方法によれば、受注を希望する運送依頼情報に対する引受け希望情報には荷物を運送する車両を特定する車両情報が含まれる。このため、いずれの引受希望情報を荷主が選択しても荷物を運送する車両が特定された状態となる。これにより、運送依頼を受注した業者が荷物の運送を他の業者に外注するのを抑制できる。
【0078】
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
【符号の説明】
【0079】
10 運送依頼システム
20,20―1,20-2,20-3 荷主端末
29 表示部
25 運送依頼送信部
26 依頼先送信部
27 画像送信部
30,30-1,30-2,30-3 運送業者端末
37 表示部
34 運送情報選択部
35 引受希望情報送信部
40 インターネット
50 サーバ
54 運送依頼情報送信部
55 引受希望情報送信部
56 メッセージ記憶部
57 位置情報受信部
58 担当業務送信部
59 書面データ出力部
70,70-1,70-2,70-3 ドライバー端末
S1~S4 ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16