(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-09
(45)【発行日】2022-09-20
(54)【発明の名称】ゲームシステム、サーバ、画面表示方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/53 20140101AFI20220912BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20220912BHJP
A63F 13/60 20140101ALI20220912BHJP
A63F 13/426 20140101ALI20220912BHJP
A63F 13/2145 20140101ALI20220912BHJP
【FI】
A63F13/53
A63F13/52
A63F13/60
A63F13/426
A63F13/2145
(21)【出願番号】P 2021168671
(22)【出願日】2021-10-14
(62)【分割の表示】P 2021168520の分割
【原出願日】2021-02-03
【審査請求日】2021-10-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512294021
【氏名又は名称】株式会社アカツキ
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】佐野 史宗
【審査官】石原 豊
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-171169(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0048677(KR,A)
【文献】特開2019-087248(JP,A)
【文献】特開2013-226276(JP,A)
【文献】特開2019-087035(JP,A)
【文献】[スマホで2画面]グラブルやるならオススメの神アプリに神すぎるアプデが来たわ,Youtube[online][video],2018年10月19日,https://www.youtube.com/watch?v=jfHXvch3tIw,特に動画時間[02:27]から[05:10]を参照。[検索日 2021年12月2日]
【文献】大石 美智子 ほか,サイレンニュートランスレーション 公式ガイドブック,第1版,株式会社エンターブレイン,2008年09月25日,第31-33頁,特に「視界ジャック」に関する記載を参照。
【文献】[再収録2019年]外国人が強すぎて怖くないSIREN NT:01,YouTube[online][video],2019年08月28日,https://www.youtube.com/watch?v=MkRyg_JQXKM,特に動画時間[06:10]から[09:00]を参照。[検索日 2021年12月2日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能の処理結果として機能画像を生成する機能画像生成部と、
プレイヤ操作により変更可能な第1の機能の機能画像が割り当てられた全体画面領域が前記プレイヤ端末の画面に表示される状態において、前記第1の機能に対して特定の機能への変更が実行される際に画面分割要求が自動的に生成され、当該画面分割要求に基づき、前記プレイヤ端末の全体画面領域を所定数の分割画面領域に分割し、少なくとも前記特定
の機能の機能画像を含む複数種類の前記機能画像を前記分割画面領域にそれぞれ割り当てた合成画像を生成する合成画像生成部と、
を備え、
前記プレイヤ端末の全体画面領域を前記所定数の分割画面領域に分割する際に前記分割画面領域に割り当てる機能は、プレイヤが任意に予め設定可能である、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能の処理結果として機能画像を生成する機能画像生成部と、
プレイヤ操作により変更可能な第1の機能の機能画像が割り当てられた全体画面領域が前記プレイヤ端末の画面に表示される状態において、前記第1の機能に対して特定の機能への変更が実行される際に画面分割要求が自動的に生成され、当該画面分割要求に基づき、前記プレイヤ端末の全体画面領域を所定数の分割画面領域に分割し、少なくとも前記特定
の機能の機能画像を含む複数種類の前記機能画像を前記分割画面領域にそれぞれ割り当てた合成画像を生成する合成画像生成部と、
を備え、
前記プレイヤ端末の全体画面領域を前記所定数の分割画面領域に分割する際に前記分割画面領域の分割数は、プレイヤが任意に予め設定可能である、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
前記複数種類の機能画像は、ゲーム進行機能、または、抽選機能、育成機能、編成機能、売却機能、設定変更機能、ストーリー進行機能、記録コンテンツ再生機能のうち少なくとも二以上の異なる機能に関する機能画像を含む、
ことを特徴とする、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記機能画像内には所定のオブジェクトが配置されており、
前記分割画面領域に割り当てられる際には、前記オブジェクトを変形させる、
ことを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記所定数の分割画面領域は、それぞれ分割境界線により分割されており、
前記分割境界線は、プレイヤ操作に応じて位置を移動可能である、
ことを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のゲームシステム。
【請求項6】
プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能の処理結果として機能画像を生成する機能画像生成部と、
プレイヤ操作により変更可能な第1の機能の機能画像が割り当てられた全体画面領域が前記プレイヤ端末の画面に表示される状態において、前記第1の機能に対して特定の機能への変更が実行される際に画面分割要求が自動的に生成され、当該画面分割要求に基づき、前記プレイヤ端末の全体画面領域を所定数の分割画面領域に分割し、少なくとも前記特定
の機能の機能画像を含む複数種類の前記機能画像を前記分割画面領域にそれぞれ割り当てた合成画像を生成する合成画像生成部と、
を備え、
前記プレイヤ端末の全体画面領域を前記所定数の分割画面領域に分割する際に前記分割画面領域に割り当てる機能は、プレイヤが任意に予め設定可能である、
ことを特徴とするサーバ。
【請求項7】
プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能の処理結果として機能画像を生成する機能画像生成部と、
プレイヤ操作により変更可能な第1の機能の機能画像が割り当てられた全体画面領域が前記プレイヤ端末の画面に表示される状態において、前記第1の機能に対して特定の機能への変更が実行される際に画面分割要求が自動的に生成され、当該画面分割要求に基づき、前記プレイヤ端末の全体画面領域を所定数の分割画面領域に分割し、少なくとも前記特定
の機能の機能画像を含む複数種類の前記機能画像を前記分割画面領域にそれぞれ割り当てた合成画像を生成する合成画像生成部と、
を備え、
前記プレイヤ端末の全体画面領域を前記所定数の分割画面領域に分割する際に前記分割画面領域の分割数は、プレイヤが任意に予め設定可能である、
ことを特徴とするサーバ。
【請求項8】
機能画像生成部により、プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能の処理結果として機能画像を生成するステップと、
合成画像生成部により、プレイヤ操作により変更可能な第1の機能の機能画像が割り当てられた全体画面領域が前記プレイヤ端末の画面に表示される状態において、前記第1の機能に対して特定の機能への変更が実行される際に画面分割要求が自動的に生成され、当該画面分割要求に基づき、前記プレイヤ端末の全体画面領域を所定数の分割画面領域に分割し、少なくとも前記特定
の機能の機能画像を含む複数種類の前記機能画像を前記分割画面領域にそれぞれ割り当てた合成画像を生成するステップと、
を含み、
前記プレイヤ端末の全体画面領域を前記所定数の分割画面領域に分割する際に前記分割画面領域に割り当てる機能は、プレイヤが任意に予め設定可能である、
ことを特徴とする画面表示方法。
【請求項9】
機能画像生成部により、プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能の処理結果として機能画像を生成するステップと、
合成画像生成部により、プレイヤ操作により変更可能な第1の機能の機能画像が割り当てられた全体画面領域が前記プレイヤ端末の画面に表示される状態において、前記第1の機能に対して特定の機能への変更が実行される際に画面分割要求が自動的に生成され、当該画面分割要求に基づき、前記プレイヤ端末の全体画面領域を所定数の分割画面領域に分割し、少なくとも前記特定
の機能の機能画像を含む複数種類の前記機能画像を前記分割画面領域にそれぞれ割り当てた合成画像を生成するステップと、
を含み、
前記プレイヤ端末の全体画面領域を前記所定数の分割画面領域に分割する際に前記分割画面領域の分割数は、プレイヤが任意に予め設定可能である、
ことを特徴とする画面表示方法。
【請求項10】
機能画像生成部により、プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能の処理結果として機能画像を生成するステップと、
合成画像生成部により、プレイヤ操作により変更可能な第1の機能の機能画像が割り当てられた全体画面領域が前記プレイヤ端末の画面に表示される状態において、前記第1の機能に対して特定の機能への変更が実行される際に画面分割要求が自動的に生成され、当該画面分割要求に基づき、前記プレイヤ端末の全体画面領域を所定数の分割画面領域に分割し、少なくとも前記特定
の機能の機能画像を含む複数種類の前記機能画像を前記分割画面領域にそれぞれ割り当てた合成画像を生成するステップと、
をコンピュータに実行させ、
前記プレイヤ端末の全体画面領域を前記所定数の分割画面領域に分割する際に前記分割画面領域に割り当てる機能は、プレイヤが任意に予め設定可能である、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
機能画像生成部により、プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能の処理結果として機能画像を生成するステップと、
合成画像生成部により、プレイヤ操作により変更可能な第1の機能の機能画像が割り当てられた全体画面領域が前記プレイヤ端末の画面に表示される状態において、前記第1の機能に対して特定の機能への変更が実行される際に画面分割要求が自動的に生成され、当該画面分割要求に基づき、前記プレイヤ端末の全体画面領域を所定数の分割画面領域に分割し、少なくとも前記特定
の機能の機能画像を含む複数種類の前記機能画像を前記分割画面領域にそれぞれ割り当てた合成画像を生成するステップと、
をコンピュータに実行させ、
前記プレイヤ端末の全体画面領域を前記所定数の分割画面領域に分割する際に前記分割画面領域の分割数は、プレイヤが任意に予め設定可能である、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、サーバ、画面表示方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スマートフォン等に記憶されたゲームアプリケーションからサーバ装置へプ
レイヤの操作情報等を送信し、例えばコスト(以下、「スタミナ」と称する。)を消費し
ながら各ステージを進行させるゲームシステムが存在する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そして、特許文献1にも示されるように、クエスト等のゲーム進行機能や、有償または
無償のゲーム内通貨を使用してゲーム媒体を得るための抽選機能、所有のキャラクタのパ
ラメータを上昇させる(例えば、レベルアップさせる等)育成機能等の様々な機能がゲー
ムアプリケーション内には通常含まれている。
【0005】
しかしながら、各機能を実行する際には、機能ごとに画面全体に表示され、単一の機能
を実行することができない。そのため、ゲーム進行機能画面においてクエストを進め、ク
エストの結果としてゲーム媒体やゲーム内通貨を得た際には、ゲーム進行機能画面を一旦
閉じて抽選機能画面や育成機能画面に遷移し、各機能を実行した後、再度ゲーム進行機能
画面に遷移してクエストを再開する、といったような画面遷移が多く発生する。したがっ
て、異なる機能の実行がプレイヤの手間となり、その結果ゲームアプリケーションを離れ
てしまうこともあり得る。
【0006】
そこで、本発明は、ゲームアプリケーション内の複数の機能画面をプレイヤに同時に提
供できることを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能の処理
結果として機能画像を生成する機能画像生成部と、前記プレイヤ端末からの画面分割要求
に基づき、前記プレイヤ端末の全体画面領域を所定数の分割画面領域に分割し、複数種類
の前記機能画像を前記分割画面領域にそれぞれ割り当てた合成画像を生成する合成画像生
成部と、を備える、ことを特徴とするゲームシステム等が得られる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ゲームアプリケーション内の複数の機能画面をプレイヤに同時に提供
でき、プレイヤの手間を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施の形態によるシステムの構成例を示す図である。
【
図3】プレイヤ端末における全体画面領域の表示例を示す図である。
【
図4】プレイヤ端末における分割画面領域の表示例を示す図である。
【
図5】プレイヤ端末における分割画面領域の表示例を示す図である。
【
図6】プレイヤ端末における分割画面領域の表示例を示す図である。
【
図7】プレイヤ端末における分割画面領域の表示例を示す図である。
【
図8】プレイヤ端末における分割画面領域の表示例を示す図である。
【
図9】プレイヤ端末における分割選択領域の表示例を示す図である。
【
図10】本発明の実施の形態による所有キャラクタに関するデータ構成例を示す図である。
【
図11】
図1のプレイヤ端末の機能ブロック図である。
【
図12】プレイヤ端末における分割画面領域の表示例を示す図である。
【
図13】プレイヤ端末における機能選択領域の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、以下のような構成を備える。
[項目1]
プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能の処理結果として機能画
像を生成する機能画像生成部と、
前記プレイヤ端末からの画面分割要求に基づき、前記プレイヤ端末の全体画面領域を所
定数の分割画面領域に分割し、複数種類の前記機能画像を前記分割画面領域にそれぞれ割
り当てた合成画像を生成する合成画像生成部と、
を備える、
ことを特徴とするゲームシステム。
[項目2]
前記複数種類の機能画像は、ゲーム進行機能、または、抽選機能、育成機能、編成機能
、売却機能、設定変更機能、ストーリー進行機能、記録コンテンツ再生機能のうち少なく
とも二以上の異なる機能に関する機能画像である、
ことを特徴とする、項目1に記載のゲームシステム。
[項目3]
前記機能画像内には所定のオブジェクトが配置されており、
前記分割画面領域に割り当てられる際には、前記オブジェクトを変形させる、
ことを特徴とする、項目1または2のいずれかに記載のゲームシステム。
[項目4]
前記所定数の分割画面領域は、それぞれ分割境界線により分割されており、
前記分割境界線は、プレイヤ操作に応じて位置を移動可能である、
ことを特徴とする、項目1ないし3のいずれかに記載のゲームシステム。
[項目5]
前記画面分割要求は、プレイヤ端末における特定の操作情報である、
ことを特徴とする、項目1ないし4のいずれかに記載のゲームシステム。
[項目6]
前記特定の操作情報は、操作情報の所定の組み合わせによる操作情報である、
ことを特徴とする、項目5に記載のゲームシステム。
[項目7]
前記特定の操作情報は、マルチタップ操作情報である、
ことを特徴とする、項目5に記載のゲームシステム。
[項目8]
前記特定の操作情報は、背面タップ操作情報である、
ことを特徴とする、項目5に記載のゲームシステム。
[項目9]
前記画面分割要求は、特定の機能を実行する際に自動的に生成される、
ことを特徴とする、項目1ないし4のいずれかに記載のゲームシステム。
[項目10]
前記自動的に生成される画面分割要求により分割領域が生成される際の分割数または割
り当てる機能の少なくともいずれか一方はプレイヤが任意に設定可能である、
ことを特徴とする、項目9に記載のゲームシステム。
[項目11]
前記割り当てる機能は、現在表示されている機能に応じて選択される、
ことを特徴とする、項目10に記載のゲームシステム。
[項目12]
前記分割画面領域に割り当てる機能は、分割画面領域生成時に選択可能である、
ことを特徴とする、項目1ないし9のいずれかに記載のゲームシステム。
[項目13]
プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能の処理結果として機能画
像を生成する機能画像生成部と、
前記プレイヤ端末からの画面分割要求に基づき、前記プレイヤ端末の全体画面領域を所
定数の分割画面領域に分割し、複数種類の前記機能画像を前記分割画面領域にそれぞれ割
り当てた合成画像を生成する合成画像生成部と、
を備える、
ことを特徴とするサーバ。
[項目14]
機能画像生成部により、プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能
の処理結果として機能画像を生成するステップと、
合成画像生成部により、前記プレイヤ端末からの画面分割要求に基づき、前記プレイヤ
端末の全体画面領域を所定数の分割画面領域に分割し、複数種類の前記機能画像を前記分
割画面領域にそれぞれ割り当てた合成画像を生成するステップと、
を備える、
ことを特徴とする画面表示方法。
[項目15]
機能画像生成部により、プレイヤ端末上のゲームアプリケーション内で実行された機能
の処理結果として機能画像を生成するステップと、
合成画像生成部により、前記プレイヤ端末からの画面分割要求に基づき、前記プレイヤ
端末の全体画面領域を所定数の分割画面領域に分割し、複数種類の前記機能画像を前記分
割画面領域にそれぞれ割り当てた合成画像を生成するステップと、
をコンピュータに実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0012】
<構成>
図1に示されるように、本ゲームシステムは、ネットワーク3(例えば、インターネッ
ト等)を介してゲームに関する各種サービスをプレイヤに提供するものであり、サーバ装
置1と複数のプレイヤ端末2とで構成される。
【0013】
<サーバ装置1の構成>
図2は、サーバ装置1の機能上の構成を示すブロック図である。サーバ装置1は、シス
テム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置であり、例えば
、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよい
し、或いはクラウド・コンピューティング技術によって論理的に実現されてもよい。
【0014】
サーバ装置1は、制御部11、記憶部12、入力部13、表示部14、通信部15を有
する。サーバ装置1は、通信部15を介してプレイヤ端末2から各種のコマンド(リクエ
スト)を受信すると、制御部11においてゲームプログラムによる処理を実行し、ゲーム
プログラムの処理結果(例えば、ゲーム画像やゲーム音声等)がプレイヤ端末2へ送信さ
れる。なお、上記ゲームプログラムの一部は、プレイヤ端末2に送信されてプレイヤ端末
2上で実行されてもよい。
【0015】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うとともに、サーバ装置1全体の制御を
行うものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU
(Graphics Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプ
ログラムを実行することによって実現される。本実施の形態の制御部11は、少なくとも
ゲーム実行部111、操作情報受信部112、処理結果生成部113を備える。
【0016】
ゲーム実行部111は、ゲームプログラムに従ってゲームを進行させる処理を実行する
機能を有している。本実施形態におけるゲームシステムによるゲームは、任意の種類のゲ
ームであってよく、例えば対戦ゲーム、パズルゲーム、アクションゲーム、野球ゲーム、
サッカーゲーム、その他スポーツゲーム、クイズゲーム、ピンボールゲーム、カードゲー
ム、リズムゲーム、RPGなどであってよい。
【0017】
操作情報受信部112は、プレイヤ端末2より送信された操作情報を受信する。受信し
た操作情報は、ゲーム実行部111によりゲームプログラムが処理されるための指示情報
として用いられる。
【0018】
処理結果生成部113は、ゲーム実行部111により実行されたゲームプログラムの処
理結果を生成する処理を実行する機能を有している。生成された処理結果は、処理結果生
成部113によりプレイヤ端末2に送信されて、後述の出力部24により出力される。処
理結果生成部113は、少なくとも機能画像生成部161、合成画像生成部162を含む
。
【0019】
機能画像生成部161は、ゲームアプリケーション内で実行されたゲームプログラムに
基づく各機能の処理結果として機能画像を生成する。
【0020】
本実施の形態でおいて機能とは、ゲーム内でプレイヤが選択する何れの機能であっても
よく、例えば従来の複数のステージを有するクエストゲームや独立したステージを有する
ステージゲームなどのゲーム進行機能であってもよいし、有償または無償のゲーム内通貨
を使用してゲーム媒体を得るための抽選機能であってもよいし、所有のキャラクタのパラ
メータを上昇させる(例えば、レベルアップさせる、合成させる、進化させる等)育成機
能であってもよいし、クエストゲーム等のゲームを進行する際にプレイヤにより選択され
るキャラクタ群(例えば、チーム、グループなど)を編成するための編成機能であっても
よいし、プレイヤが所有するゲーム媒体を売却するための売却機能であってもよいし、ゲ
ーム内の音量や操作のための操作キー配置、操作キーサイズなどの設定、特にリズムゲー
ムにおいては、ノーツサイズやノーツタイミングなどの設定を変更する設定変更機能であ
ってもよいし、キャラクタの会話等のストーリーを進行させるストーリー進行機能(ユー
ザの単なるタップ動作等の操作により映像や画像が切り替わるなどしてストーリーが進む
形式や、ユーザが提示された選択肢を選択することでストーリーが進む形式を含む)であ
ってもよいし、クエストゲームやスポーツゲーム等でゲーム進行機能において自動または
手動で記録されたコンテンツ(画像データや映像データ)を再生する記録コンテンツ再生
機能であってもよい。
【0021】
合成画像生成部162は、プレイヤ端末2からの画面分割要求を受信し、全体画面領域
を2以上の分割画面領域に分割し、各分割画面領域に複数の機能画像のそれぞれが割り当
てられるように合成画像を生成する。
【0022】
より具体的には、
図3に例示されるようにゲーム進行機能画像がプレイヤ端末2の表示
領域に表示されている際に、プレイヤ端末2から画面分割要求(後述)を送信すると、図
4に例示されるように、表示領域が分割境界線42により上下に2分割されて2つの分割
画面領域が設定され、例えば上側分割画面領域にゲーム進行機能画像が表示され、下側分
割画面領域に育成機能画像が表示されるように合成画像を構成してもよい。なお、例示の
ゲーム進行機能画像における操作キー41のように、何らかのオブジェクトが機能画像上
に配置されて表示されている場合には、分割画面領域に適したサイズに変形してもよく、
例えば、全体画面領域に表示されていたサイズと比較して縮小されてもよい。
【0023】
表示領域を複数の分割画面領域に分割する分割境界線42は、
図5に例示されるように
、プレイヤ端末2上で選択して移動させる(例えば、プレイヤ端末2の表示部がタッチパ
ネルディスプレイである場合には、分割境界線42上を指等で押圧し、そのままディスプ
レイ上をスライドさせることで分割境界線42を移動させる等)などのように位置を移動
可能に構成をなしてもよい。
【0024】
さらに、当該分割画面領域の数は、例えば
図6に例示されるように3つ、または、
図7
に例示されるように4つ、もしくは5つ以上であってもよく、この場合、
図8に例示され
るように、上下左右の分割境界線42はそれぞれ位置が移動可能であってもよい。また、
プレイヤ端末2から画面分割要求に応じて、予めサーバ装置1やプレイヤ端末2に記憶さ
れた分割数で全体画面領域が分割されてもよいし、
図9に例示されるように、分割画面領
域の生成可否や分割数などを選択する分割選択領域を生成し、プレイヤ端末2上で選択さ
れてもよい。
【0025】
このように、プレイヤ端末2からの画面分割要求に応じて、全体画面領域を2以上の分
割画面領域に分割し、各分割画面領域に複数の機能画像のそれぞれが割り当てられて表示
され続けていることにより、画面遷移によるプレイヤの手間を軽減できる。
【0026】
なお、各分割画面領域において機能が実行された際に、他の分割画面領域に当該実行結
果を反映する必要がある。その場合には、他の分割画面領域において実行中の機能プログ
ラム(タスク)が終了した際に反映するようにするとよい。
図4に基づき具体例を示すと
、上段分割画面領域においてゲーム進行機能としてクエスト攻略が進行されている際に、
下段分割画面領域において育成機能としてクエスト攻略に参加しているキャラクタのパラ
メータを上昇させた場合(レベルアップ等)には、当該クエスト攻略が終了し、例えばク
エスト選択画面のような次の機能プログラムの選択を待つ状態になった際(いわゆるアイ
ドル状態)に、育成機能による実行結果をキャラクタに反映する。
【0027】
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読取専用の記憶領域である不揮発性記
憶装置と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶
領域である揮発性記憶装置とを有している。不揮発性記憶装置は、例えば、ROM(Re
ad Only Memory)やフラッシュメモリ、ハードディスクなどによって実現
され、揮発性記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やVR
AM(Video Random Access Memory)などによって実現され
る。本実施形態における記憶部12は、少なくともゲーム情報記憶部121、プレイヤ情
報記憶部122、ゲーム媒体情報記憶部123等の各種記憶部を有している。
【0028】
ゲーム情報記憶部121は、ゲームに関する情報を記憶する。ゲーム情報は、ゲームの
種類に応じて適宜構成される。例えばクエストゲームを含むゲームである場合は、ステー
ジIDに紐づけて、ステージ名、敵キャラクタ情報、消費スタミナ情報等を含む。
【0029】
プレイヤ情報記憶部122は、プレイヤに関する情報を記憶する。プレイヤ情報には、
プレイヤIDに紐づけて、プレイヤ名、現在スタミナ情報、上限スタミナ情報、プレイス
テージ情報、決済手段、各種設定情報等の情報を含むことができ、その他、プレイヤ及び
ゲームのプレイ状況に関する情報を含むことができる。現在スタミナ情報は、現在消費可
能なプレイヤのスタミナの数値を示す情報である。上限スタミナ情報は、所定時間経過ご
とに、または、アイテムの使用やキャラクタの特殊能力の利用等に応じてスタミナが回復
する際の上限値を示す情報である。プレイステージ情報は、設定された複数のステージの
うち、プレイヤがこれまでにプレイしたことのあるステージに関する情報であり、プレイ
回数、クリア情報等を含むことができる。各種設定情報は、例えば自動進行設定情報を含
み、当該自動進行設定情報がオンの時には、プレイヤがプレイヤ端末2を介して操作しな
くともクエスト等のゲームを進めることができる。
【0030】
ゲーム媒体情報記憶部123は、プレイヤが所有するキャラクタ、アイテム等のゲーム
媒体情報を記憶する。
図10は、ゲーム媒体情報記憶部123のうち、所有キャラクタに
関する情報の構成例である。所有キャラクタ情報は、各所有キャラクタのIDに対応付け
て、取得日時、キャラクタ名、レベル、レアリティ、HP(現在値/最大値)、属性、ス
キル、攻撃力(現在値/最大値)、防御力(現在値/最大値)、使用頻度などの各種パラ
メータの値を含むことができる。取得日時は、ゲームの進行や抽選実行により当該キャラ
クタがプレイヤに付与された日時に関する情報である。レアリティは、当該キャラクタの
例えば抽選ゲームにおける当選確率に関する情報である。HP、攻撃力、防御力は、現在
の値である「現在値」と合わせて、当該キャラクタを最大レベルまで育成したときの「最
大値」の値を含むことができる。属性は、バトル系のゲームであれば火属性、水属性また
は風属性といったキャラクタの強みを示す分類や、スポーツゲームであれば属しているチ
ームやポジション等を示す分類等、その他キャラクタの分類に関する設定情報である。ス
キルは、キャラクタが使用可能な特技などの情報である。使用頻度は、プレイヤが当該キ
ャラクタを過去に選択、または使用した頻度に関する情報である。使用頻度はプレイヤが
ゲームを開始して以来の全期間において計算してもよいし、直近数か月、等の任意の期間
において計算してもよい。また、ゲーム媒体情報としては、所有キャラクタの他に、所有
するアイテムに関する情報を含んでもよい。所有アイテム情報は、所有アイテムのIDに
対応付けて、保有数などの情報を含むことができる。
【0031】
なお、サーバ装置1は、記憶部としてこれらのゲーム情報、プレイヤ情報、ゲーム媒体
情報に含まれる情報を所定の構造で保有していればよく、必ずしも上記で述べたように各
記憶部121~123として情報を保有している必要はない。
【0032】
入力部13はシステム管理者がゲームサービスに関する各種データ(例えば、ゲーム情
報等)を入力するためのものであり、例えばプレイヤ端末2がパーソナルコンピュータで
構成されている場合は例えばキーボードやマウスにより構成され、スマートフォンまたは
タブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等により構成されている。
【0033】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示す
るためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crysta
l Display)等によって実現される。
【0034】
通信部15は、プレイヤ端末2との間でネットワーク3を介して通信を行うためのもの
であり、プレイヤ端末2から送信される各種データや信号、コマンドを受信する受信部と
しての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号をプレイヤ端末2へ送信する
送信部としての機能を有している。通信部15は、例えばHTTP(HyperText
Transfer Protocol)やHTTPS、WebSocket、P2P(
Peer To Peer)等によりプレイヤ端末2との通信を行う。
【0035】
<プレイヤ端末2>
図11は、プレイヤ端末2の機能上の構成を表すブロック図である。プレイヤ端末2は
、プレイヤが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、スマートフォン、携帯
電話端末、タブレット端末等)である。プレイヤ端末2は、サーバ装置1から送信された
ゲームプログラムの処理結果をゲームアプリケーションまたはWebブラウザを介して出
力(例えば、ゲーム画面表示、ゲーム音声出力等)することができる。プレイヤ端末2は
、プレイヤ端末2全体の制御を行う制御部21と、各種データ・プログラムを記憶する記
憶部22と、プレイヤが操作入力を行うための入力部23、ゲーム画面・操作画面等を出
力する出力部24、サーバ装置1との間で情報通信を行う通信部25を有している。本実
施の形態の制御部21は、少なくとも操作情報受付部211、ゲーム動作部212、処理
結果受信部213を備える。また、記憶部22は、少なくともゲーム動作情報記憶部22
1を備える。制御部21の各機能部は、メモリやゲーム動作情報記憶部221に格納され
ているプログラムをCPUが実行することにより実現することができる。
【0036】
操作情報受付部211は、プレイヤによる入力部23を用いたゲームに関する操作を受
け付ける。そして、操作情報受付部211は、受け付けた操作情報をゲーム動作部212
またはサーバ装置1に出力する。ここで、特定の操作情報を上述の画面分割要求としても
よく、例えば、出力部24がタッチパネルディスプレイである場合には、操作情報の所定
の組み合わせ(いわゆるコマンド操作)であってもよいし、複数本の指等により出力部2
4の複数個所に同時に接触する操作(いわゆるマルチタップ)や、プレイヤ端末2の筐体
における出力部24とは反対側の背面に対する接触操作(いわゆる背面タップ)等の操作
であってもよい。なお、特定の機能を実行する際に、自動的に全体画面領域が分割されて
所定数の分割画面領域が生成されていてもよく(例えば、ゲーム進行機能を選択時に、全
体画面領域が分割されて、
図4に例示されるように育成機能が下側分割画面領域に表示さ
れる)、その際の分割数や割り当てる機能はプレイヤが任意に設定可能であってもよく、
割り当てる機能は固定設定であってもよいし、現在表示されている機能に応じて可変設定
であってもよい。
【0037】
また、
図12に例示されるように、画面端(例えば下端)からのスワイプ操作により分
割境界線42を引き出し、分割画面領域を設定するようにしてもよい。その際には、上述
のように予め設定されていてもよいが、
図12に例示されるように機能選択実行部43を
設け、当該機能選択実行部43が選択されると
図13に例示されるように機能選択領域が
表示され、該当する分割画面領域に割り当てる機能を選択可能に構成されていてもよい。
【0038】
ゲーム動作部212は、ゲームアプリケーションを動作させるための処理を実行する。
ゲーム動作部212は、ゲーム動作情報記憶部221に記憶されたゲーム動作情報に含ま
れるゲームソフトウェアと、入力部23から入力されたプレイヤの操作内容とに基づいて
ゲームを開始及び動作させる。ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴い、ゲーム動作
情報に含まれる画像データからゲーム用の画像を生成し、生成した画像を出力部24に出
力させるための制御処理を行う。同様にして、ゲーム動作部212は、ゲームの動作に伴
い、ゲーム動作情報に含まれる音楽データや音声データからゲーム用の音楽や音声を生成
し、生成した音楽や音声を出力部24から出力させるための制御処理を行う。なお、ここ
では、ネイティブアプリがWebアプリの機能を一部実行する、すなわち、プレイヤ端末
2のゲーム動作部212がサーバ装置1の処理結果生成部113の機能を一部実行する構
成について説明したが、ゲーム動作部212を有さずに処理結果生成部113が処理結果
として全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されていてもよいし、ゲーム動作
部212によって全てのゲーム用画像、音声を生成するように構成されていてもよい。こ
の場合、ゲーム動作部212において、サーバ装置1の処理結果生成部113における機
能画像生成部161及び合成画像生成部162に対応する構成が備えられていてもよい。
【0039】
ゲーム動作部212を有する場合、ゲーム動作部212が動作させるゲームにおける所
定のパラメータはサーバ装置1にて管理される。例えば、ゲームにおけるスタミナや、ゲ
ーム内通貨といったパラメータが、サーバ装置1にて管理される。そのため、ゲーム動作
部212は、ゲームにおいてこれらの所定のパラメータの変化が伴う処理が発生する場合
には、サーバ装置1との通信を行うことにより、サーバ装置1が管理するパラメータを更
新させる。そして、ゲーム動作部212は、更新後のパラメータをサーバ装置1から受信
し、この更新後のパラメータに基づいてゲームの動作を継続する。
【0040】
サーバ装置1に処理結果生成部113を有する場合、処理結果受信部213は、処理結
果生成部113により生成及び送信された処理結果を受信し、出力部24を介してプレイ
ヤに対して出力するように動作する。
【0041】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定
して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良
することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。また
、各実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である
。
【0042】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定
的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代
えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【符号の説明】
【0043】
1 管理サーバ
2 プレイヤ端末
3 ネットワーク