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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-12
(45)【発行日】2022-09-21
(54)【発明の名称】ドレン回収システム
(51)【国際特許分類】
   F22D 11/06 20060101AFI20220913BHJP
【FI】
F22D11/06 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018069810
(22)【出願日】2018-03-30
(65)【公開番号】P2019178838
(43)【公開日】2019-10-17
【審査請求日】2020-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000175272
【氏名又は名称】三浦工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】秋永 草平
(72)【発明者】
【氏名】畑中 宏之
(72)【発明者】
【氏名】明日 純也
(72)【発明者】
【氏名】櫻田 寛
【審査官】藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-062515(JP,A)
【文献】特開2008-032350(JP,A)
【文献】特開2016-223686(JP,A)
【文献】特開2013-124814(JP,A)
【文献】特開2012-067970(JP,A)
【文献】特開2013-170739(JP,A)
【文献】特開2008-145005(JP,A)
【文献】特開2007-271133(JP,A)
【文献】特開2015-117914(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F22D 11/06
F22B 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のボイラにおいて発生し、負荷機器において用いられた蒸気が凝縮して生じたドレンを回収して前記ボイラに供給するドレン回収システムであって、
前記複数のボイラは、それぞれ蒸気を発生させる缶体を備えたものであり、
前記負荷機器で生じたドレンを回収する密閉型のドレンタンクと、
第1給水ポンプを有し且つ前記ドレンタンクのドレンを前記複数のボイラのうちの2つ以上のボイラに供給する第1送水ユニットと、
第2給水ポンプを有し且つ前記ドレンタンクのドレンを前記複数のボイラのうち、前記第1送水ユニットから前記ドレンを供給されていない1つ以上のボイラに供給する第2送水ユニットと、を備えるドレン回収システム。
【請求項2】
請求項1に記載のドレン回収システムであって、
前記第1送水ユニットは、前記ドレンタンクと前記第1給水ポンプの間に配置される第1アシストタンクと、前記ボイラからの蒸気を前記第1アシストタンクに供給する第1蒸気ラインとを備え、
前記第2送水ユニットは、前記ドレンタンクと前記第2給水ポンプの間に配置される第2アシストタンクと、前記ボイラからの蒸気を前記第2アシストタンクに供給する第2蒸気ラインとを備えている、ドレン回収システム。
【請求項3】
請求項2に記載のドレン回収システムであって、
前記第1アシストタンク及び前記第2アシストタンクをそれぞれ複数備える、ドレン回収システム。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れかに記載のドレン回収システムであって、
前記第1送水ユニットは、前記第1給水ポンプの下流側と前記ドレンタンクの気相部とを接続する第1循環手段を備え、
前記第2送水ユニットは、前記第2給水ポンプの下流側と前記ドレンタンクの気相部とを接続する第2循環手段を備えており、
前記ドレンタンク内の状態を検出する状態検出手段をさらに備える、ドレン回収システム。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れかに記載のドレン回収システムであって、
前記第1給水ポンプと前記第2給水ポンプを制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、前記第1給水ポンプと前記第2給水ポンプを独立に制御可能とされ、
前記第1給水ポンプと前記第2給水ポンプのうち何れか一方が停止して前記ボイラにドレンを供給しない場合にも、他方のみを動作させて前記ボイラにドレンを供給可能に構成される、ドレン回収システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、負荷機器から排出されるドレンを回収してボイラに供給するドレン回収システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ボイラによって生成された蒸気を負荷機器に供給し、負荷機器において熱源として使用された蒸気が凝縮して発生するドレンを再度ボイラに供給するドレン回収システムが提案されている。例えば、特許文献1には、耐圧性を有する密閉型のドレンタンクにドレンを高温高圧の状態で回収して、このドレンをボイラに供給するクローズド方式のドレン回収システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-105442号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このようなドレン回収システムを、多缶設置ボイラ等容量の大きいボイラに対して、あるいは高圧と低圧のボイラ等複数のボイラに対して用いる場合には、複数のドレン回収システムを導入することが考えられるが、複数のドレン回収システムを導入するには広い設置スペースが必要であった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ボイラにドレンを適切に供給するとともに省スペース化の可能なドレン回収システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、複数のボイラにおいて発生し、負荷機器において用いられた蒸気が凝縮して生じたドレンを回収して前記ボイラに供給するドレン回収システムであって、前記負荷機器で生じたドレンを回収する密閉型のドレンタンクと、第1給水ポンプを有し且つ前記ドレンタンクのドレンを前記ボイラに供給する第1送水ユニットと、第2給水ポンプを有し且つ前記ドレンタンクのドレンを前記ボイラに供給する第2送水ユニットと、を備えるドレン回収システムが提供される。
【0007】
本発明によれば、ドレンをボイラに供給する手段として第1送水ユニットと第2送水ユニットの2つの送水ユニットを備えていることから、多缶設置ボイラ等容量の大きいボイラに対して、あるいは高圧と低圧のボイラ等複数のボイラに対しても、適切にドレンを供給する(給水する)ことができる。一方、ドレンをボイラに供給する手段以外の手段、例えばドレンタンクは、複数設ける必要がないので、ドレン回収システムの省スペース化が可能となっている。
【0008】
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
【0009】
好ましくは、前記第1送水ユニットは、前記ドレンタンクと前記第1給水ポンプの間に配置される第1アシストタンクと、前記ボイラからの蒸気を前記第1アシストタンクに供給する第1蒸気ラインとを備え、前記第2送水ユニットは、前記ドレンタンクと前記第2給水ポンプの間に配置される第2アシストタンクと、前記ボイラからの蒸気を前記第2アシストタンクに供給する第2蒸気ラインとを備えている。
【0010】
好ましくは、前記第1アシストタンク及び前記第2アシストタンクをそれぞれ複数備える。
【0011】
好ましくは、前記第1送水ユニットは、前記第1給水ポンプの下流側と前記ドレンタンクの気相部とを接続する第1循環手段を備え、前記第2送水ユニットは、前記第2給水ポンプの下流側と前記ドレンタンクの気相部とを接続する第2循環手段を備えており、前記ドレンタンク内の状態を検出する状態検出手段をさらに備える。
【0012】
好ましくは、前記第1給水ポンプと前記第2給水ポンプを制御する制御手段を備え、前記制御手段は、前記第1給水ポンプと前記第2給水ポンプを独立に制御可能とされ、前記第1給水ポンプと前記第2給水ポンプのうち何れか一方が停止して前記ボイラにドレンを供給しない場合にも、他方のみを動作させて前記ボイラにドレンを供給可能に構成される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施形態に係るドレン回収システム1の構成を示す図である。
図2図1のドレン回収システム1のメイン送水ユニットMUの構成を示す図である。
図3図1のドレン回収システム1のサブ送水ユニットSUの構成を示す図である。
図4図1のドレン回収システム1のメインアシストタンク40Mの構成を示す概略図である。
図5図1のドレン回収システム1の、メイン送水ユニットMUを介した動作を示す説明図である。
図6】本発明の第2実施形態に係るドレン回収システム1の構成を示す図である。
図7図6のドレン回収システム1の切り替えスイッチ92を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
【0015】
1.第1実施形態
以下、本発明の第1実施形態に係るドレン回収システム1について、図1図4を参照しつつ説明する。本実施形態のドレン回収システム1は、負荷機器20において発生したドレンを、高温高圧の状態で回収して、このドレンを複数のボイラ10(図1では6台のボイラ10)に給水するクローズド方式のドレン回収システムである。
【0016】
1.1 ドレン回収システム1の全体構成
まず、図1を参照して、本実施形態のドレン回収システム1の全体構成について説明する。本実施形態のドレン回収システム1は、複数のボイラ10と、蒸気ヘッダ12と、負荷機器20と、ドレンタンク30と、第1送水ユニットとしてのメイン送水ユニットMUと、第2送水ユニットとしてのサブ送水ユニットSUと、オープンタンク50と、制御手段9とを備える。また、ドレン回収システム1は、ラインとして、連結管L1と、負荷機器ラインL2と、回収ラインL3と、補給水供給ラインL4と、フラッシュ蒸気排出ラインL5とを備える。以下の説明において「ライン」とは、流路、経路、管路等の総称とする。なお、メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSU内のラインについては後述する。
【0017】
ボイラ10はそれぞれ、蒸気を発生させる缶体(図示せず)を備えた、小型の貫流ボイラとされる。ボイラ10の缶体で発生した蒸気は、連結管L1を通って1つの蒸気ヘッダ12に供給される。蒸気ヘッダ12は、複数のボイラ10それぞれの圧力の変動を低減するために用いられる。また、負荷機器20は、ボイラ10で発生した蒸気を熱源として利用し、加熱対象物との間で熱交換を行う。ボイラ10と負荷機器20とは、負荷機器ラインL2により接続される。負荷機器20は直列又は並列に複数設けられていても良い。
【0018】
ドレンタンク30は、負荷機器20において熱交換に用いられた蒸気の一部が凝縮して生じるドレンを回収して収容する。ドレンタンク30は、耐圧性を有し密閉可能な密閉型の圧力容器により構成される。また、ドレンタンク30は、ボイラ10よりも上方に配置される。
【0019】
メイン送水ユニットMUは、ドレンタンク30とボイラ10の間に配置されるとともにこれらを接続するものである。メイン送水ユニットMUは、ドレンタンク30に収容されたドレンをボイラ10に供給する。本実施形態において、メイン送水ユニットMUは、第1アシストタンクとしてのメインアシストタンク40Mと、第1給水ポンプとしてのメイン給水ポンプ60Mとを備える。
【0020】
サブ送水ユニットSUは、メイン送水ユニットMUと並列に設けられ、ドレンタンク30とボイラ10の間に配置されるとともにこれらを接続するものである。サブ送水ユニットSUもまた、ドレンタンク30に収容されたドレンをボイラ10に供給する。本実施形態において、サブ送水ユニットSUは、メイン送水ユニットMUと略同一の構成とされ、第2アシストタンクとしてのサブアシストタンク40Sと、第2給水ポンプとしてのサブ給水ポンプ60Sとを備える。メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUの詳細な構成については、後述する。
【0021】
オープンタンク50は、大気開放されたタンクであり、ドレンタンク30に供給するための補給水を貯留する。また、オープンタンク50には、ドレンタンク30においてドレンから発生したフラッシュ蒸気が導入される。したがって、本実施形態の補給水は、外部から供給された水とフラッシュ蒸気が凝縮したドレンが混合された水である。
【0022】
回収ラインL3は、負荷機器20とドレンタンク30とを接続するラインであり、負荷機器20で発生したドレンを回収してドレンタンク30に供給する。回収ラインL3には、負荷機器20において発生したドレンを排出し、かつ、蒸気の排出を防ぐスチームトラップ21が配置される。
【0023】
補給水供給ラインL4は、オープンタンク50とドレンタンク30とを接続するラインである。補給水供給ラインL4は、オープンタンク50に貯留された補給水をドレンタンク30に供給する。補給水供給ラインL4には、補給水供給ポンプ32が配置され、この補給水供給ポンプ32を駆動させることにより、オープンタンク50からドレンタンク30に補給水が供給される。なお、本実施形態のドレン回収システム1は、図示はしないが、オープンタンク50とボイラ10を直接接続するライン(予備給水ライン)も備えている。このラインは、クローズド給水に不具合等が生じた際にオープン給水を行うために用いられる。
【0024】
フラッシュ蒸気排出ラインL5は、ドレンタンク30とオープンタンク50とを接続するラインである。フラッシュ蒸気排出ラインL5は、ドレンタンク30で発生したフラッシュ蒸気をオープンタンク50に排出する。フラッシュ蒸気排出ラインL5には、圧力調整弁33が配置される。圧力調整弁33は、ドレンタンク30の内部の圧力が所定の圧力を超えた場合に、フラッシュ蒸気をオープンタンク50側に逃がして、ドレンタンク30の内部の圧力を低下させる。なお、オープンタンク50は、このフラッシュ蒸気を凝縮させて回収する手段(図示せず)を備えている。
【0025】
制御手段9は、ボイラ10からの信号、メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUからの信号等に基づいて、各ラインに設けられる弁(後述)の開閉等を制御する。制御手段9による各弁の制御の詳細については、後述する。
【0026】
以下、図2図4を用いて、メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUの具体的な構成について説明する。
【0027】
1.2 メイン送水ユニットMUの構成
本実施形態のメイン送水ユニットMUは、図2に示すように、メインアシストタンク40Mと、第1給水ポンプとしてのメイン給水ポンプ60Mとを備える。また、ラインとして、メインドレンラインLM1と、第1蒸気ラインとしてのメインアシストタンク用蒸気ラインLM2と、メイン連通ラインLM3と、メイン給水ラインLM4とを備える。
【0028】
メインアシストタンク40Mは、ドレンタンク30の下流側に配置される。メインアシストタンク40Mは、メイン給水ポンプ60Mを駆動させる動力を低減するため、ドレンタンク30よりも下方、かつ、ボイラ10よりも上方に配置される。メインアシストタンク40Mは、ドレンタンク30から供給されたドレンを収容する。そして、メインアシストタンク40Mに収容されたドレンは、ボイラ10に供給される。
【0029】
本実施形態では、メインアシストタンク40Mは、第1メインアシストタンク40Ma及び第2メインアシストタンク40Mbの2つのタンクを備える。第1メインアシストタンク40Ma及び第2メインアシストタンク40Mbはそれぞれ、耐圧性を有し密閉可能な密閉型の圧力容器により構成される。また、第1メインアシストタンク40Ma及び第2メインアシストタンク40Mbには、それぞれ、収容されたドレンの水位を検知する水位検知部としての水位センサSa,Sbが取り付けられている。各メインアシストタンク40Ma,40Mbは、より具体的には、図4に示すように、タンク本体41と、このタンク本体41に設けられる蒸気導入口42と、タンク本体41の内部に配置される板状部材43とを備える。
【0030】
タンク本体41は、円筒形状に形成され、高さ方向が鉛直方向に沿って配置される。このタンク本体41は、直径よりも高さが高い縦長の円筒形状に形成される。蒸気導入口42は、タンク本体41の上面の中央部に設けられる。この蒸気導入口42には、後述するメインアシストタンク用蒸気ラインLM2の下流側の端部が接続される。メインアシストタンク用蒸気ラインLM2から供給される蒸気は、蒸気導入口42から下方に向かってタンク本体41の内部に導入される。また、板状部材43は、タンク本体41の直径よりも小さい直径を有する円板形状に形成される。この板状部材43は、蒸気導入口42の下方に、水平方向に広がって配置される。板状部材43は、蒸気導入口42からタンク本体41に導入される蒸気を整流する整流板として機能する。板状部材43は、例えば、タンク本体41の上面の内面に設けられた吊り下げ部材(図示せず)により吊り下げられて、蒸気導入口42の下方に配置される。
【0031】
メインドレンラインLM1は、ドレンタンク30とメインアシストタンク40Mを接続するラインである。メインドレンラインLM1は、ドレンタンク30に収容されたドレンをメインアシストタンク40Mに供給する。メインドレンラインLM1の上流側の端部は、ドレンタンク30の下部(液相部)に接続される。また、メインドレンラインLM1の下流側は、ドレンを第1メインアシストタンク40Maに供給するメインドレンラインLM1aと、ドレンを第2メインアシストタンク40Mbに供給するメインドレンラインLM1bとに分岐している。そして、メインドレンラインLM1aの下流側の端部は、第1メインアシストタンク40Maの底部(液相部)に接続され、メインドレンラインLM1bの下流側の端部は、第2メインアシストタンク40Mbの底部(液相部)に接続される。
【0032】
加えて、メインドレンラインLM1aには、第1ドレン供給弁71Ma及び逆止弁81Maが配置され、メインドレンラインLM1bには、第2ドレン供給弁71Mb及び逆止弁81Mbが配置される。第1ドレン供給弁71Ma及び第2ドレン供給弁71Mbはそれぞれモータバルブにより構成される。また、逆止弁81Ma及び逆止弁81Mbは、メインアシストタンク40Mからドレンタンク30へのドレンの逆流を防ぐため、第1ドレン供給弁71Ma及び第2ドレン供給弁71Mbよりもメインアシストタンク40Ma,40Mb側に設置される。
【0033】
メインアシストタンク用蒸気ラインLM2は、ボイラ10で発生した蒸気をメインアシストタンク40Mに供給する。メインアシストタンク用蒸気ラインLM2は、メインアシストタンク40Mの内部の圧力をボイラ10の圧力と略同一の圧力まで昇圧し、後述するメイン給水ポンプ60Mを駆動させる動力を低減するためのラインである。また、メインアシストタンク用蒸気ラインLM2の下流側は、蒸気を第1メインアシストタンク40Maに供給するメインアシストタンク用蒸気ラインLM2aと、蒸気を第2メインアシストタンク40Mbに供給するメインアシストタンク用蒸気ラインLM2bとに分岐している。そして、メインアシストタンク用蒸気ラインLM2aの下流側の端部は、第1メインアシストタンク40Maの上部(気相部)に接続され、メインアシストタンク用蒸気ラインLM2bの下流側の端部は、第2メインアシストタンク40Mbの上部(気相部)に接続される。
【0034】
加えて、メインアシストタンク用蒸気ラインLM2aには、第1蒸気供給弁72Ma及び逆止弁82Maが配置され、メインアシストタンク用蒸気ラインLM2bには、第2蒸気供給弁72Mb及び逆止弁82Mbが配置される。第1蒸気供給弁72Ma及び第2蒸気供給弁72Mbはそれぞれモータバルブにより構成される。また、逆止弁82Ma及び逆止弁82Mbは、メインアシストタンク40Mからの蒸気の逆流を防ぐため、第1蒸気供給弁72Ma及び第2蒸気供給弁72Mbよりもメインアシストタンク40Ma,40Mb側に設置される。
【0035】
メイン連通ラインLM3は、メイン送水ユニットMUとドレンタンク30とを接続するラインである。メイン連通ラインLM3は、メインアシストタンク40Mの内部空間とドレンタンク30の内部空間とを連通させ、ドレンタンク30からメインアシストタンク40Mへのドレンの供給を、ポンプ等の動力を用いることなく行うためのラインである。本実施形態では、メイン連通ラインLM3のドレンタンク30側の端部は、ドレンタンク30の上部(気相部)に接続される。また、メイン連通ラインLM3のメインアシストタンク40M側は、第1メインアシストタンク40Maの上部(気相部)と接続されるメイン連通ラインLM3aと、第2メインアシストタンク40Mbの上部(気相部)と接続されるメイン連通ラインLM3bとに分岐している。
【0036】
加えて、メイン連通ラインLM3aには、第1連通弁73Ma及び逆止弁83Maが配置され、メイン連通ラインLM3bには、第2連通弁73Mb及び逆止弁83Mbが配置される。第1連通弁73Ma及び第2連通弁73Mbはそれぞれモータバルブにより構成される。また、逆止弁83Ma及び逆止弁83Mbは、ドレンタンク30からメインアシストタンク40Mへの蒸気の逆流を防ぐため、第1連通弁73Ma及び第2連通弁73Mbよりもドレンタンク30側に設置される。
【0037】
メイン給水ラインLM4は、メインアシストタンク40Mとボイラ10とを接続するラインである。メイン給水ラインLM4は、メインアシストタンク40Mに収容されたドレンをボイラ10に供給する。本実施形態では、メイン給水ラインLM4は、上流側の端部が第1メインアシストタンク40Maに接続されるメイン給水ラインLM4aと、上流側の端部が第2メインアシストタンク40Mbに接続されるメイン給水ラインLM4bとが接続されて合流している。メイン給水ラインLM4の下流側は、複数のボイラ10のうちの略半分にドレンを供給するよう分岐し、分岐したラインそれぞれの端部が各ボイラ10に接続される。
【0038】
また、メイン給水ラインLM4a及びメイン給水ラインLM4bには、それぞれ、ボイラ10からの水の逆流を防ぐ逆止弁84Ma,84Mbが配置されている。また、メイン給水ラインLM4aにおける逆止弁84Maの上流側は、メインドレンラインLM1aの下流側と共通のラインにより構成され、メイン給水ラインLM4bにおける逆止弁84Mbの上流側は、メインドレンラインLM1bの下流側と共通のラインにより構成される。
【0039】
メイン給水ポンプ60Mは、メイン給水ラインLM4に配置される。メイン給水ポンプ60Mは、アシストタンク40から供給されたドレンを昇圧してボイラ10に供給する。
【0040】
1.3 サブ送水ユニットSUの構成
次に、本実施形態のサブ送水ユニットSUの構成を説明する。本実施形態のサブ送水ユニットSUは、メイン送水ユニットMUの構成と略同一である。したがって以下の説明では、構成要素を挙げるのみとし、重複する説明は省略する。
【0041】
サブ送水ユニットSUは、図3に示すように、サブアシストタンク40Sと、第1給水ポンプとしてのサブ給水ポンプ60Sとを備える。また、ラインとして、サブドレンラインLS1と、第2蒸気ラインとしてのサブアシストタンク用蒸気ラインLS2と、サブ連通ラインLS3と、サブ給水ラインLS4とを備える。
【0042】
サブアシストタンク40Sは、ドレンタンク30の下流側に配置される。サブアシストタンク40Sは、ドレンタンク30よりも下方、かつ、ボイラ10よりも上方に配置される。
【0043】
サブアシストタンク40Sは、第1サブアシストタンク40Sa及び第2サブアシストタンク40Sbの2つのタンクを備える。第1サブアシストタンク40Sa及び第2サブアシストタンク40Sbには、それぞれ、収容されたドレンの水位を検知する水位検知部としての水位センサSSa,SSbが取り付けられている。各サブアシストタンク40Sa,40Sbは、メインアシストタンク40Ma,40Mbと同様、図4に示すように、タンク本体41と、このタンク本体41に設けられる蒸気導入口42と、タンク本体41の内部に配置される板状部材43とを備える。
【0044】
サブドレンラインLS1は、ドレンタンク30とサブアシストタンク40Sを接続するラインである。サブドレンラインLS1の上流側の端部は、ドレンタンク30の下部(液相部)に接続される。また、サブドレンラインLS1の下流側はサブドレンラインLS1aとサブドレンラインLS1bとに分岐している。そして、サブドレンラインLS1aの下流側の端部は第1サブアシストタンク40Saの底部(液相部)に接続され、サブドレンラインLS1bの下流側の端部は、第2サブアシストタンク40Sbの底部(液相部)に接続される。
【0045】
サブドレンラインLS1aには、第1ドレン供給弁71Sa及び逆止弁81Saが配置され、サブドレンラインLS1bには、第2ドレン供給弁71Sb及び逆止弁81Sbが配置される。逆止弁81Sa及び逆止弁81Sbは、第1ドレン供給弁71Sa及び第2ドレン供給弁71Sbよりもサブアシストタンク40Sa,40Sb側に設置される。
【0046】
サブアシストタンク用蒸気ラインLS2は、ボイラ10で発生した蒸気をサブアシストタンク40Sに供給するラインである。本実施形態において、メインアシストタンク用蒸気ラインLM2の上流側及びサブアシストタンク用蒸気ラインLS2の上流側は、共通のラインにより構成される。また、サブアシストタンク用蒸気ラインLS2の下流側は、サブアシストタンク用蒸気ラインLS2aとサブアシストタンク用蒸気ラインLS2bとに分岐している。そして、サブアシストタンク用蒸気ラインLS2aの下流側の端部は、第1サブアシストタンク40Saの上部(気相部)に接続され、サブアシストタンク用蒸気ラインLS2bの下流側の端部は、第2サブアシストタンク40Sbの上部(気相部)に接続される。
【0047】
サブアシストタンク用蒸気ラインLS2aには、第1蒸気供給弁72Sa及び逆止弁82Saが配置され、サブアシストタンク用蒸気ラインLS2bには、第2蒸気供給弁72Sb及び逆止弁82Sbが配置される。逆止弁82Sa及び逆止弁82Sbは、第1蒸気供給弁72Sa及び第2蒸気供給弁72Mbよりもサブアシストタンク40Sa,40S側に設置される。
【0048】
サブ連通ラインLS3は、サブ送水ユニットSUとドレンタンク30とを接続するラインである。サブ連通ラインLS3のドレンタンク30側の端部は、ドレンタンク30の上部(気相部)に接続される。また、サブ連通ラインLS3のサブアシストタンク40S側は、第1サブアシストタンク40Saの上部(気相部)と接続されるサブ連通ラインLS3aと、第2サブアシストタンク40Sbの上部(気相部)と接続されるサブ連通ラインLS3bとに分岐している。
【0049】
サブ連通ラインLS3aには、第1連通弁73Sa及び逆止弁83Saが配置され、サブ連通ラインLS3bには、第2連通弁73Sb及び逆止弁83Sbが配置される。逆止弁83Sa及び逆止弁83Sbは、第1連通弁73Sa及び第2連通弁73Sbよりもドレンタンク30側に設置される。
【0050】
サブ給水ラインLS4は、サブアシストタンク40Sとボイラ10とを接続するラインである。サブ給水ラインLS4は、上流側の端部が第1サブアシストタンク40Saに接続されるサブ給水ラインLS4aと、上流側の端部が第2サブアシストタンク40Sbに接続されるサブ給水ラインLS4bとが接続されて合流している。サブ給水ラインLS4の下流側は、複数のボイラ10のうち、メイン給水ラインLM4と接続されていない残りのボイラにドレンを供給するよう分岐し、分岐したラインそれぞれの端部が各ボイラ10に接続される。
【0051】
サブ給水ラインLS4a及びサブ給水ラインLS4bには、それぞれ逆止弁84Sa,84Sbが配置される。また、サブ給水ラインLS4aにおける逆止弁84Saの上流側は、サブドレンラインLS1aの下流側と共通のラインにより構成され、サブ給水ラインLS4bにおける逆止弁84Sbの上流側は、サブドレンラインLS1bの下流側と共通のラインにより構成される。
【0052】
サブ給水ポンプ60Sは、サブ給水ラインLS4に配置される。サブ給水ポンプ60Sは、アシストタンク40から供給されたドレンを昇圧してボイラ10に供給する。
【0053】
1.4 ドレン回収システム1の動作
上記構成のドレン回収システム1は、負荷機器20において発生したドレンを回収ラインL3を介してドレンタンク30に収容し、このドレンをメイン送水ユニットMU又はサブ送水ユニットSUを介してボイラ10に供給する。以下に、ドレンタンク30に収容されたドレンがメイン送水ユニットMUを介してボイラ10に供給される場合の動作を説明する。ドレンがサブ送水ユニットSUを介してボイラ10に供給される場合の動作は、メイン送水ユニットMUを介してボイラ10に供給される場合の動作と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0054】
ドレンタンク30に収容されたドレンがメイン送水ユニットMUを介してボイラ10に供給される際、ドレンタンク30に収容されたドレンは、第1メインアシストタンク40Ma又は第2メインアシストタンク40Mbに供給される。そして、ドレンは、第1メインアシストタンク40Ma又は第2メインアシストタンク40Mbの何れかから、メイン給水ラインLM4を介してボイラ10に供給される。この供給動作は、主として、制御手段9の制御により第1ドレン供給弁71Ma、第2ドレン供給弁71Mb、第1蒸気供給弁72Ma、第2蒸気供給弁72Mb、第1連通弁73Ma、及び第2連通弁73Mbを開閉させることで実現される。
【0055】
以下では、第1メインアシストタンク40Maの水位が満水状態(これを第2水位とする)であり、第2メインアシストタンク40Mbの水位がドレンが残り少なくなったことを示す第1水位を下回る状態において、ボイラ10への給水が開始される場合について説明する。この場合、図5に示す第1工程、第2工程、第3工程及び第4工程が順に行われ、これら第1工程~第4工程が繰り返される。なお、ボイラ10に給水が行われている間は、メイン給水ポンプ60Mは、連続駆動している。
【0056】
第1工程では、第1蒸気供給弁72Maを開放し、第1ドレン供給弁71Ma及び第1連通弁73Maを閉鎖する。これにより、第1メインアシストタンク40Maに蒸気が供給されて、第1メインアシストタンク40Maの内部が昇圧され、メイン給水ポンプ60Mの駆動力により第1メインアシストタンク40Maからボイラ10への給水が開始される。また、第1工程では、第2ドレン供給弁71Mb及び第2連通弁73Mbを開放し、第2蒸気供給弁72Mbを閉鎖する。これにより、第2メインアシストタンク40Mb内の蒸気がドレンタンク30側に開放されるため、第2メインアシストタンク40Mb内の圧力が低下する。したがって、第2メインアシストタンク40Mb内の圧力とボイラ10の圧力との圧力差は所定の値(例えば、0.2MPa)以上となり、メイン給水ポンプ60Mの能力を超える圧力差となって、第2メインアシストタンク40Mbからボイラ10への給水はされない。また、第2メインアシストタンク40Mbの内部の圧力とドレンタンク30の内部の圧力とが同一になり、ドレンタンク30と第2メインアシストタンク40Mbとの高低差によって、ドレンタンク30から第2メインアシストタンク40Mbへドレンが供給される。
【0057】
水位センサSbにより第2メインアシストタンク40Mbの水位が満水状態を示す第2水位を上回ったことが検知されると、第2工程に移行する。第2工程では、第2ドレン供給弁71Mb及び第2連通弁73Mbを閉鎖する。これにより、第2メインアシストタンク40Mbへのドレンの供給が停止され、第2メインアシストタンク40Mbがボイラ10への給水準備が完了した待機状態となる。また、第2工程において、第1メインアシストタンク40Maからボイラ10への給水は継続される。第1メインアシストタンク40Maに収容されるドレンの水位は低下していく。
【0058】
水位センサSaにより第1水位を下回ったことが検知されると、第3工程に移行する。第3工程では、第1蒸気供給弁72Maを閉鎖する。また、第1蒸気供給弁72Maを閉鎖した後、又は第1蒸気供給弁72Maを閉鎖すると同時に、第1連通弁73Ma及び第1ドレン供給弁71Maを開放する。これにより、第1メインアシストタンク40Ma内の蒸気がドレンタンク30側に開放されるため、第1メインアシストタンク40Ma内の圧力が低下する。その結果、第1メインアシストタンク40Ma内の圧力とボイラ10の圧力との圧力差は所定の値(例えば、0.2MPa)以上となり、メイン給水ポンプ60Mの能力を超える圧力差となって、第1メインアシストタンク40Maからボイラ10への給水が停止される。また、第1メインアシストタンク40Maの内部の圧力とドレンタンク30の内部の圧力とが同一になり、ドレンタンク30と第1メインアシストタンク40Maとの高低差によって、ドレンタンク30から第1メインアシストタンク40Maへのドレンの供給が開始される。
【0059】
加えて、第3工程では、第2蒸気供給弁72Mbを開放する。これにより、第2メインアシストタンク40Mbに蒸気が供給されて、第2メインアシストタンク40Mbの内部が昇圧され、メイン給水ポンプ60Mの駆動力により第2メインアシストタンク40Mbからボイラ10への給水が開始される。なお、この第3工程では、水位センサSaにより第1メインアシストタンク40Maの水位低下状態を検知した場合に、制御手段9は、まず、第2蒸気供給弁72Mbを開放し、所定時間(例えば、1~2秒)経過後に第1蒸気供給弁72Maを閉鎖してもよい。これにより、ボイラ10への連続給水をより確実に行うことができる。
【0060】
水位センサSaにより第1メインアシストタンク40Maの水位が満水状態を示す第2水位を上回ったことが検知されると、第4工程に移行する。第4工程では、第1ドレン供給弁71Ma及び第1連通弁73Maを閉鎖する。これにより、第1メインアシストタンク40Maへのドレンの供給が停止され、第1メインアシストタンク40Maがボイラ10への給水準備が完了した待機状態となる。また、第4工程において、第2メインアシストタンク40Mbからボイラ10への給水は継続される。第2メインアシストタンク40Mbに収容されるドレンの水位は低下していく。そして、水位センサSbにより第2メインアシストタンク40Mbの水位が第1水位を下回ったことが検知されると、再び第1工程に移行する。
【0061】
ボイラ10への給水が続いている間は、上記第1工程~第4工程が繰り返される。このような工程を繰り返すことにより、複数のボイラ10への連続給水が可能となっている。なお、上記工程の動作中にドレンタンク30に収容されるドレンの水位が低下した場合、制御手段9は、補給水供給ポンプ32を駆動させる。これにより、オープンタンク50に貯留された補給水をドレンタンク30に供給し、ドレンの水位を回復させる。
【0062】
本実施形態のドレン回収システム1は、上記のような工程が、メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUにおいて並行して行われることで動作する。制御手段9は、メイン送水ユニットMUを介したドレンの供給動作と、サブ送水ユニットSUを介したドレンの供給動作とを、互いに独立させることができる。ただし、メイン送水ユニットMUを介したドレンの供給動作と、サブ送水ユニットSUを介したドレンの供給動作とを、互いに関連させて制御することも可能である。
【0063】
1.5 効果
以上のようなドレン回収システム1によれば、ドレンを複数のボイラ10に供給する手段としてメイン送水ユニットMUとサブ送水ユニットSUの2つの送水ユニットを備えていることから、複数のボイラ10に対して、またボイラ10の容量が大きい場合であっても、適切にドレンを供給する(給水する)ことが可能となっている。加えて、送水ユニットMU,SU以外の構成、例えば蒸気ヘッダ12、ドレンタンク30、オープンタンク50等は複数設ける必要がないので、ドレン回収システム1の省スペース化が可能となっている。
【0064】
また、メイン送水ユニットMUとサブ送水ユニットSUの2つの送水ユニットを備えており、制御手段9は各ユニットを独立に制御することが可能となっていることから、一方の送水ユニットに不具合が生じた際にも、他方の送水ユニットによりクローズド給水を継続することができる。これにより、全てのボイラにおいてクローズド給水が行えないという事態を防止して、エネルギーロスを抑制することが可能となっている。なお、不具合の生じた送水ユニットが接続されるボイラには、オープンタンク50の補給水が給水される。
【0065】
1.6 第1実施形態の変形例
本発明は、以下の態様でも実施可能である。
・上記第1実施形態では、メインアシストタンク40M及びサブアシストタンク40Sをそれぞれ2つのタンクを含んで構成したが、この構成に限定されるものではない。すなわち、メインアシストタンク40M及びサブアシストタンク40Sをそれぞれ1つのタンクのみにより構成してもよく、また3つ以上のタンクにより構成しても良い。加えて、各送水ユニットMU,SUでアシストタンクの数を異ならせること(例えば、メイン送水ユニットMUでは2つ、サブ送水ユニットSUでは1つとするなど)も可能である。
・上記第1実施形態では、ドレンタンク30に収容されたドレンをメイン送水ユニットMUとサブ送水ユニットSUの2つの送水ユニットを介してボイラに給水する構成であったが、この構成に限定されるものではない。すなわち、1つのドレンタンク30に対し、各々給水ポンプを有する3つ以上の送水ユニットを備え、当該3つ以上の送水ユニットを介してボイラ10に給水を行う構成とすることも可能である。なお、ボイラ10の数も、6台に限られず、大容量の1つのボイラ10に対して複数の送水ユニットを用いる構成や、2台~5台、また、7台以上のボイラに対して複数の送水ユニットを用いる構成とすることも可能である。
・上記第1実施形態では、メイン送水ユニットMUが複数のボイラ10のうち略半分にドレンを供給し、サブ送水ユニットSUが残りの略半分にドレンを供給する構成であったが、この構成に限定されるものではない。すなわち、メイン送水ユニットMUとサブ送水ユニットSUが複数のボイラ10に対してドレンを供給する割合は、略半分である必要はなく、任意の割合とすることができる。また、両方のユニットから同じボイラ10にドレンを供給する構成とすることも可能である。
・上記第1実施形態のドレン回収システム1において、各送水ユニットMU,SUはそれぞれ、給水ポンプ60M,60Sの下流側とドレンタンク30の気相部とを接続する循環手段を備えていても良い。この循環手段は、給水ラインLM4,LS4を流通するドレンをドレンタンク30の気相部の蒸気と混合して凝縮させるものである。
【0066】
2.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態に係るドレン回収システム1について、図6及び図7を参照しつつ説明する。本実施形態のドレン回収システム1も、負荷機器20において発生したドレンを高温高圧の状態で回収して、複数のボイラ10に給水するクローズド方式のドレン回収システムである。本実施形態のドレン回収システム1は、主にメイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUの構成が、第1実施形態のドレン回収システム1のものと異なっている。以下、第1実施形態のものと同様な構成要素には同様の符号を付して適宜説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0067】
2.1 ドレン回収システム1の全体構成
本実施形態のドレン回収システム1は、図6に示すように、第1実施形態と同様、複数のボイラ10と、蒸気ヘッダ12と、負荷機器20と、密閉型のドレンタンク30と、第1送水ユニットとしてのメイン送水ユニットMUと、第2送水ユニットとしてのサブ送水ユニットSUと、オープンタンク50と、制御手段9とを備える。また、ドレン回収システム1は、ラインとして、連結管L1と、負荷機器ラインL2と、回収ラインL3と、補給水供給ラインL4と、フラッシュ蒸気排出ラインL5と、ドレンタンク用蒸気ラインL6とを備える。なお、本実施形態においても、図示はしないが、オープンタンク50とボイラ10を直接接続してオープンタンク50の補給水をボイラ10に直接給水するライン(予備給水ライン)を備えている。そして、このラインにより、クローズド回収に不具合が生じた際には、予備給水ラインによりオープン給水を行うことが可能となっている。
【0068】
本実施形態のボイラ10は、図6に示すように、高圧ボイラ10Aと低圧ボイラ10Bの出力の異なる2種類のボイラに分類される。各ボイラ10は、それぞれ、蒸気を発生させる缶体(図示せず)を備える。本実施形態において、高圧ボイラ10Aで発生した蒸気と低圧ボイラ10Bで発生した蒸気は別々の負荷機器20に供給される。したがって、高圧ボイラ10Aと低圧ボイラ10Bの缶体で発生した蒸気は、それぞれ連結管L1を通って別々の蒸気ヘッダ12に供給され、高圧ボイラ10A及び低圧ボイラ10Bと各負荷機器20とは、別々の負荷機器ラインL2により接続される。また、各負荷機器20は、それぞれスチームトラップ21を介して、別々の回収ラインL3によりドレンタンク30と接続される。
【0069】
また、本実施形態のドレンタンク30には、ドレンタンク用蒸気ラインL6が接続される。ドレンタンク用蒸気ラインL6は、蒸気ヘッダ12とドレンタンク30とを接続し、ボイラ10で発生した蒸気をドレンタンク30に供給する。ドレンタンク用蒸気ラインL6の下流側の端部は、ドレンタンク30の上部(気相部)に接続される。ドレンタンク用蒸気ラインL6には、ドレンタンク30に所定の圧力で蒸気を供給するための圧力調整弁31が配置されている。本実施形態のドレンタンク30は、ボイラ10(蒸気ヘッダ12)から蒸気が供給されるため、ドレンタンク30内を所定圧力以上に保つことができる。これによって、フラッシュ蒸気の発生を少なくでき、高温のドレンを回収するとともに、メイン給水ポンプ60M(及びサブ給水ポンプ60S)のキャビテーションの発生を防止することができる。
【0070】
制御手段9は、ボイラ10からの信号、温度センサ90Mからの信号等に基づいて、各ラインに設けられる弁(後述)の開閉等を制御する。また、本実施形態の制御手段9は、メイン給水ポンプ60Mとサブ給水ポンプ60Sの動作も制御する。この際、制御手段9は、メイン給水ポンプ60Mとサブ給水ポンプ60Sを独立に制御可能となっている。
【0071】
メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUは、本実施形態においても、ドレンタンク30とボイラ10の間に並列に配置されるとともにこれらを接続する。以下、本実施形態のメイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUの具体的な構成について説明する。
【0072】
2.2 メイン送水ユニットMUの構成
本実施形態のメイン送水ユニットMUは、図6に示すように、第1給水ポンプとしてのメイン給水ポンプ60Mと、状態検出手段としての温度センサ90M及び圧力センサ91とを備える。また、ラインとして、メイン給水ラインLM4と、メイン循環ラインLM5とを備える。
【0073】
メイン給水ラインLM4は、高圧ボイラ10Aに接続される。メイン給水ラインLM4にはメイン給水ポンプ60Mが配置され、メイン給水ポンプ60Mの下流側には逆止弁84Mが設けられる。
【0074】
メイン給水ポンプ60Mは、メイン給水ラインLM4に配置される。メイン給水ポンプ60Mは、ドレンタンク30に収容されたドレンを昇圧してボイラ10に供給する。なお、本実施形態において、メイン給水ラインLM4は高圧ボイラ10Aに接続される。したがって、メイン給水ポンプ60Mには高出力のポンプが用いられる。
【0075】
温度センサ90M及び圧力センサ91は、それぞれドレンタンク30内の状態を検出する手段である。温度センサ90Mは、高圧ボイラ10Aへ供給するドレンの温度を検出するものである。温度センサ90Mは、メイン給水ラインLM4におけるメイン給水ポンプ60Mよりも上流側の位置に設置される。一方、圧力センサ91は、ドレンタンク30内の圧力を検出するものであり、ドレンタンク30に設置される。
【0076】
メイン循環ラインLM5は、一端側がメイン給水ラインLM4のメイン給水ポンプ60Mと逆止弁84Mとの間の位置に接続され、他端側がドレンタンク30内の上部(気相部)に接続される。メイン循環ラインLM5は、この他端側に、ドレンを霧状に噴射するノズルを備える。メイン循環ラインLM5には、モータバルブにより構成された循環弁85Mが配置される。メイン循環ラインLM5は、ドレンタンク30内の気相部に霧状にしたドレンを当てて、蒸気を凝縮させることで熱効率を上げるために用いられる。また、メイン循環ラインLM5は、ボイラ始動時の暖機運転の際に、ドレンの温度を上昇させるためにも用いられる。
【0077】
2.3 サブ送水ユニットSUの構成
次に、本実施形態のサブ送水ユニットSUの構成を説明する。本実施形態のサブ送水ユニットSUは、メイン送水ユニットMUの構成と類似する。具体的には、サブ送水ユニットSUは、図6に示すように、第2給水ポンプとしてのサブ給水ポンプ60Sと、温度センサ90Sと、圧力センサ91とを備える。なお、本実施形態において、圧力センサ91はメイン送水ユニットMUと共有している。また、ラインとして、サブ給水ラインLS4と、サブ循環ラインLS5とを備える。
【0078】
サブ給水ラインLS4は、低圧ボイラ10Bに接続される。したがって、サブ給水ポンプ60Sにはメイン給水ポンプ60Mよりも低出力のポンプが用いられる。
【0079】
サブ給水ラインLS4のその他の構成については、メイン送水ユニットMUの構成と略同一であるため、その説明を省略する。
【0080】
2.4 ドレン回収システム1の動作
上記構成のドレン回収システム1は、負荷機器20において発生したドレンを回収ラインL3を介してドレンタンク30に収容する。そしてこのドレンを、メイン送水ユニットMUを介して高圧ボイラ10Aに供給し、サブ送水ユニットSUを介して低圧ボイラ10Bに供給する。
【0081】
ここで、本実施形態のドレン回収システム1は、動作モードとして、メイン送水ユニットMUを介したドレンの高圧ボイラ10Aへの供給を行うメイン運転モードM1と、メイン送水ユニットMUを介したドレンの高圧ボイラ10Aへの供給及びサブ送水ユニットSUを介したドレンの低圧ボイラ10Bへの供給を同時に行う同時運転モードM2と、サブ送水ユニットSUを介したドレンの低圧ボイラ10Bへの供給のみを行うサブ運転モードM3とを備えている。
【0082】
以下、メイン送水ユニットMUを介したドレンの高圧ボイラ10Aへの供給のみを行うメイン運転モードM1の動作を具体的に説明する。
【0083】
メイン運転モードM1において、ドレンタンク30に収容されたドレンは、制御手段9がメイン給水ポンプ60Mを駆動させることでメイン給水ラインLM4を介して高圧ボイラ10Aに供給される。なお、メイン運転モードM1において、サブ給水ポンプ60Sは駆動しない。ここで、本実施形態の制御手段9は、圧力センサ91により検出されたドレンタンク圧力と、温度センサ90Mにより検出されたドレン温度と、水位センサ(図示せず)により検出されたドレンタンクの水位等に基づいて、ドレンタンク用蒸気ラインL6の圧力調整弁31と、フラッシュ蒸気排出ラインL5の圧力調整弁33と、補給水供給ラインL4の補給水供給ポンプ32の制御を行う。これらの制御については、従来既知の方法を用いることにして、詳細な説明を省略する。加えて、本実施形態の制御手段9は、ドレンを高圧ボイラ10Aに供給する制御の際、メイン循環ラインLM5によるドレンの循環を制御するドレン循環制御も行う。
【0084】
ドレン循環制御は、温度センサ90Mにより検出されたドレン温度及び圧力センサ91により検出されたドレンタンク圧力に基づいてメイン循環ラインLM5に設けられた循環弁85Mを制御することで行われる。具体的には、制御手段9は、温度センサ90Mの検出したドレン温度が第1設定温度から第2設定温度(>第1設定温度)の間にあり、且つ圧力センサ91の検出したドレンタンク圧力が設定圧力以上である場合に、循環弁85Mを開放することでドレンを循環させる。一方、上記以外の場合、すなわち、ドレン温度が第1設定温度以下の場合又は第2設定温度以上の場合、あるいはドレンタンク圧力が設定圧力未満である場合、制御手段9は、循環弁85Mを閉止してドレンの循環を停止する。ここで、ドレン温度が第1設定温度以下の場合あるいはドレンタンク圧力が設定圧力未満である場合にドレンの循環を停止するのは、ドレンタンク30内の圧力が低下しすぎることを防止するためである。また、ドレン温度が第2設定温度以上の場合にドレンの循環を停止するのは、メイン給水ラインLM4におけるキャビテーションを防止するためである。
【0085】
第1設定温度及び第2設定温度は、例えば150℃、170℃とすることができ、設定圧力は、例えば0.78MPaとすることができる。ただし、これらの値は、システムの構成や運転条件に応じて、温度は、100~220℃の範囲で、圧力は、0.1~2MPaの範囲で適宜設定可能である。なお、これらの数値は、この発明の権利範囲を限定するものではない。そして、本実施形態のドレン回収システム1は、上述したドレン循環制御により蒸気を凝縮させることで、熱効率を向上させることが可能となっている。
【0086】
サブ運転モードM3の動作は、メイン運転モードM1の動作と同様である。すなわち、サブ運転モードM3において、ドレンタンク30に収容されたドレンは、制御手段9がサブ給水ポンプ60Sを駆動させることでサブ給水ラインLS4を介して低圧ボイラ10Bに供給される。この際、制御手段9は、圧力調整弁31、圧力調整弁33及び補給水供給ポンプ32の制御を行うとともに、温度センサ90Sにより検出されたドレン温度及び圧力センサ91により検出されたドレンタンク圧力に基づいて、循環弁85Sを開閉してサブ循環ラインLS5のドレンの循環を制御するドレン循環制御も行う。なお、サブ運転モードM3においては、メイン給水ポンプ60Mは駆動しない。
【0087】
一方、同時運転モードM2においては、ドレンタンク30に収容されたドレンは、制御手段9がメイン給水ポンプ60Mを駆動させることでメイン給水ラインLM4を介して高圧ボイラ10Aに供給され、同時に、制御手段9がサブ給水ポンプ60Sを駆動させることでサブ給水ラインLS4を介して低圧ボイラ10Bに供給される。この際、制御手段9は、圧力調整弁31、圧力調整弁33及び補給水供給ポンプ32の制御を行う。
【0088】
また、同時運転モードM2において、制御手段9は、メイン循環ラインLM5とサブ循環ラインLS5の少なくとも一方のラインを介した循環制御を行う。循環制御については、具体的には、制御手段9は、温度センサ90M又は90Sにより検出されたドレン温度及び圧力センサ91により検出されたドレンタンク圧力に基づいて、循環弁85Mと循環弁85Sの少なくとも一方を開閉する。これにより、メイン循環ラインLM5とサブ循環ラインLS5の少なくとも一方において、ドレンの循環が行われる。
【0089】
このように、同時運転モードM2においては、一方の温度センサのみを用いてメイン循環ラインLM5とサブ循環ラインLS5の少なくとも一方のラインを介した循環制御を行うため、制御の複雑化を避けることができる。
【0090】
なお、本実施形態のドレン回収システム1は、メイン運転モードM1、同時運転モードM2及びサブ運転モードM3の何れのモードにおいても、上記のようなクローズド給水動作中にボイラ10が低水位等の異常を発報した際には、オープンタンク50の補給水をボイラ10に給水するオープン給水を行うことが可能である。
【0091】
また、上述したメイン運転モードM1、同時運転モードM2及びサブ運転モードM3の切り替えは、図7に示すような切り替えスイッチ92により行うことができる。また、この切り替えを、ボイラ10及び各センサ等の状態に基づいて制御手段9が自動で切り替える構成とすることも可能である。
【0092】
2.5 効果
以上のようなドレン回収システム1によれば、ドレンを高圧ボイラ10Aに供給する手段としてメイン送水ユニットMUを備え、ドレンを低圧ボイラ10Bに供給する手段としてサブ送水ユニットSUを備えていることから、複数のボイラ10(10A,10B)に対して、各ボイラが必要な量のドレンを適切に供給する(給水する)ことが可能となっている。加えて、送水ユニットMU,SU以外の構成、例えばドレンタンク30、オープンタンク50等は複数設ける必要がないので、ドレン回収システム1の省スペース化が可能となっている。
【0093】
また、本実施形態のドレン回収システム1は、メイン運転モードM1、同時運転モードM2及びサブ運転モードM3の切り替えることが可能となっていることから、何れか一方の送水ユニット(例えば、給水ポンプ)に不具合が生じた際にも、他方の送水ユニットが接続されるボイラにはクローズド給水を行うことができる。これにより、全てのボイラにおいてクローズド給水が行えないという事態を防止して、エネルギーロスを抑制することが可能となっている。なお、不具合の生じた送水ユニットが接続されるボイラには、オープンタンク50の補給水が給水される。加えて、高圧ボイラ10Aと低圧ボイラ10Bの何れかに不具合が生じた際であっても、不具合のないボイラに対してはクローズド給水を行うことが可能となっている。
【0094】
加えて、本実施形態のドレン回収システム1は、メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUがそれぞれ循環ライン(メイン循環ラインLM5、サブ循環ラインLS5)を備えていることから、何れか一方のボイラ又は何れか一方の送水ユニットに不具合があった場合でも、他方の送水ユニットにより暖機運転を行ってボイラを始動させることが可能となっている。
【0095】
2.6 第2実施形態の変形例
本発明は、以下の態様でも実施可能である。
・上記第2実施形態では、ドレンタンク30に収容されたドレンをメイン送水ユニットMUとサブ送水ユニットSUの2つの送水ユニットを介してボイラに給水する構成であったが、この構成に限定されるものではない。すなわち、1つのドレンタンク30に対し、各々給水ポンプを有する3つ以上の送水ユニットを備え、当該3つ以上の送水ユニットを介して複数のボイラ10に給水を行う構成とすることも可能である。なお、ボイラ10の種類も、高圧ボイラ10Aと低圧ボイラ10Bの2種類に限られず、3種類以上のボイラに対して複数の送水ユニットを用いる構成とすることも可能である。
・上記第2実施形態においては、メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUはアシストタンクを備えていない構成であった。しかしながら、本実施形態においても、第1実施形態と同様メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUがアシストタンクを備えた構成とし、この構成において、制御手段9がメイン送水ユニットMUのみを介して給水を行うメイン運転モードM1、メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUを介して給水を行う同時運転モードM2、及び、サブ送水ユニットSUのみを介して給水を行うサブ運転モードM3を備える構成とすることも可能である。
・上記第2実施形態において、ボイラ10は、高圧ボイラ10Aと低圧ボイラ10Bの2種類のボイラに分類されるものであったが、この構成に限定されるものではない。すなわち、複数のボイラとして同じ出力のボイラを用いることも可能である。
・上記第2実施形態において、メイン送水ユニットMU及びサブ送水ユニットSUはそれぞれ、状態検出手段として、温度センサ90M(90S)及び圧力センサ91を備えていたが、この構成に限定されるものではない。すなわち、状態検出手段として、温度センサ90M(90S)又は圧力センサ91の何れか一方のみを備える構成としても良い。この場合、制御手段9は、当該一方の状態検出手段の検出した状態に基づいて、各ユニットにおけるドレン循環制御を行うことになる。
【符号の説明】
【0096】
1 :ドレン回収システム
9 :制御手段
10 :ボイラ
10A :高圧ボイラ
10B :低圧ボイラ
12 :蒸気ヘッダ
20 :負荷機器
21 :スチームトラップ
30 :ドレンタンク
31 :圧力調整弁
32 :補給水供給ポンプ
33 :圧力調整弁
40Ma :第1メインアシストタンク
40Mb :第2メインアシストタンク
40Sa :第1サブアシストタンク
40Sb :第2サブアシストタンク
41 :タンク本体
42 :蒸気導入口
43 :板状部材
50 :オープンタンク
60M :メイン給水ポンプ
60S :サブ給水ポンプ
71Ma :第1ドレン供給弁
71Mb :第2ドレン供給弁
72Ma :第1蒸気供給弁
72Mb :第2蒸気供給弁
73Ma :第1連通弁
73Mb :第2連通弁
81~84 :逆止弁
85 :循環弁
90 :温度センサ
91 :圧力センサ
92 :切り替えスイッチ
L1 :連結管
L2 :負荷機器ライン
L3 :回収ライン
L4 :補給水供給ライン
L5 :フラッシュ蒸気排出ライン
L6 :ドレンタンク用蒸気ライン
LM1 :メインドレンライン
LM2 :メインアシストタンク用蒸気ライン
LM3 :メイン連通ライン
LM4 :メイン給水ライン
LM5 :メイン循環ライン
LS1 :サブドレンライン
LS2 :サブアシストタンク用蒸気ライン
LS3 :サブ連通ライン
LS4 :サブ給水ライン
LS5 :サブ循環ライン
M1 :メイン運転モード
M2 :同時運転モード
M3 :サブ運転モード
MU :メイン送水ユニット
S :水位センサ
SU :サブ送水ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7