(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-09-12
(45)【発行日】2022-09-21
(54)【発明の名称】画像形成装置、指示受付方法およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G10L 15/28 20130101AFI20220913BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20220913BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20220913BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20220913BHJP
【FI】
G10L15/28 230K
B41J29/38
G06F3/01 510
G06F3/16 520
G06F3/16 630
(21)【出願番号】P 2018133951
(22)【出願日】2018-07-17
【審査請求日】2021-06-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086933
【氏名又は名称】久保 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100125117
【氏名又は名称】坂田 泰弘
(72)【発明者】
【氏名】山口 智広
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-030276(JP,A)
【文献】特開2000-209378(JP,A)
【文献】特開2015-191448(JP,A)
【文献】特開2014-203024(JP,A)
【文献】特開2006-067066(JP,A)
【文献】特開2017-228996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L 15/28
B41J 29/38
G06F 3/01
G06F 3/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが両手で使用する機器とともに用いられる画像形成装置であって、
前記機器が前記ユーザによって持たれる前は、当該画像形成装置が実行する処理に関する指示を音声によって受け付けず、当該機器が前記両手で使用されて
おり、かつ、当該画像形成装置が前記ユーザから与えられた、画像を印刷する印刷ジョブを当該画像形成装置が前記処理として実行している間、前記画像が表示されているときに、当該印刷ジョブを一時的に停止する一時停止指示を前記指示として当該音声によって受け付け、その後、当該画像を回転させる回転指示を前記指示として当該音声によって受け付ける
、受付手段
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記受付手段は、前記機器が前記両手で使用されている間、当該画像形成装置が前記印刷ジョブにおいて印刷しまたは印刷するのを中断した画像を印刷するリプリントジョブを新たに前記処理として開始する
リプリント指示を、前記指示として前記音声によって受け付ける、
請求項
1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記受付手段は、前記機器が前記両手で使用されている間、前記印刷ジョブにおいて当該画像形成装置が印刷した画像が表示されているときに、当該画像に代えて、当該画像形成装置が印刷した他の画像を表示し、または当該画像を調整して表示する
表示制御指示を前記指示として前記音声によって受け付ける、
請求項
1または請求項
2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記受付手段は、前記機器が前記両手で使用されている間、前記処理を実行するための準備が完了していれば、当該処理を開始する
開始指示を前記指示として前記音声によって受け付ける、
請求項1ないし請求項
3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ユーザが前記機器を使用した使用履歴に基づいて、当該画像形成装置の前記音声による操作方法を表示するか否かを判別する、説明要否判別手段と、
前記操作方法を表示すると判別した場合、当該操作方法を表示する、表示手段と、を有する、
請求項1ないし請求項
4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記受付手段は、前記機器が前記両手で使用され始めるまでは、前記指示を前記音声によって受け付けることができないようにし、当該機器が当該両手で使用され始めたら当該指示を当該音声によって受け付けることができるようにし、当該機器が当該両手で使用され終わったら当該指示を当該音声によって受け付けることができないようにする、
請求項1ないし請求項
5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
ユーザが両手で使用する機器が当該ユーザによって持たれる前は、画像形成装置が実行する処理に関する指示を音声によって当該画像形成装置に受け付けさせず、当該機器が当該両手で使用されて
おり、かつ、当該画像形成装置が前記ユーザから与えられた、画像を印刷する印刷ジョブを当該画像形成装置が前記処理として実行している間、前記画像が表示されているときに、当該印刷ジョブを一時的に停止する一時停止指示を前記指示として当該音声によって当該画像形成装置に受け付けさせ、その後、当該画像を回転させる回転指示を前記指示として当該画像形成装置に受け付けさせる、
ことを特徴とする指示受付方法。
【請求項8】
ユーザが両手で使用する機器とともに用いられる画像形成装置を制御するためのコンピュータプログラムであって、
前記画像形成装置に、
前記機器が前記ユーザによって持たれる前は、当該画像形成装置が実行する処理に関する指示を音声によって受け付けず、当該機器が前記両手で使用されて
おり、かつ、当該画像形成装置が前記ユーザから与えられた、画像を印刷する印刷ジョブを当該画像形成装置が前記処理として実行している間、前記画像が表示されているときに、当該印刷ジョブを一時的に停止する一時停止指示を前記指示として当該音声によって受け付け、その後、当該画像を回転させる回転指示を前記指示として当該音声によって受け付ける処理を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの生体を測定する測定装置などの機器とともに用いられる画像形成装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、「複合機」または「MFP(Multi Function Peripherals)」と呼ばれる画像形成装置が普及している。
【0003】
画像形成装置は、通常、タッチパネルなどの入力装置をユーザがタッチすることによって指示される。さらに、マイクロフォンなどの入力装置にユーザが音声を入力することで指示されるものもある。タッチによる指示に加えて音声による指示が可能になるため、ユーザの利便性が向上することがある。以下の特許文献には、タッチおよび音声どちらでもユーザが指示を行うことができる装置が開示されている。
【0004】
特許文献1に記載された携帯電子機器には、筐体と、画像を表示すると共に、接触操作を入力信号として検出する静電容量式のタッチパネルと、音を音声信号として検出するマイクと、音声操作モードにおいて、マイクにより検出される音声信号を、タッチパネルに対して行われた接触操作の入力信号として処理する制御部と、が備わっている。携帯電子機器は、タッチパネルに水分が付着し、接触操作が異常であることを判別し、または、検出した湿度が所定以上であることを判別すると、音声操作モードに移行する。
【0005】
特許文献2に記載されたキオスク端末には、ディスプレイと重ねて配置され、操作者のタッチによる入力を感知するタッチパネルと、操作者の声を感知して文字データに変換する音声入力装置が備えられている。入力画面が表示され、入力フィールドへのタッチをタッチパネルが感知すると、50音入力画面が表示される。操作者は50音入力画面に表示されている文字をタッチしてデータを入力する。また、入力画面が表示されたり、タッチパネルからの入力がなされたりしてから5秒間、タッチパネルからの入力がない場合には、音声入力の受付を行う。即ち、音声入力に切り替える。
【0006】
特許文献3に記載された計算装置は、ユーザがタッチ入力領域にタッチしたときに、タッチ入力領域の位置座標を取得し、音声センサから音声信号を更に取得する。ユーザのタッチの衝撃強度が、音声信号に基づいて決定される。計算装置は、決定された衝撃強度に関連付けられたアクションを実行する。
【0007】
特許文献4に記載されたデータ処理装置において、マイクを介して入力した音声に基づく処理を実行する音声入力モードの最中に、入力した音声が音声入力禁止情報リストに登録されていると判断した場合には、操作部入力モードに移行してテンキーを用いた入力をユーザに行わせるようにし、そうでない場合には音声を用いた入力をユーザに行わせることにより、秘密を保持する必要がある情報については、他人に聞かれないようにテンキーを用いた入力を行わせるようにし、秘密を保持する必要がない情報については、音声による簡易な入力を行わせるようにする。
【0008】
特許文献5に記載されたLモードファクシミリは、音声認識部、ボタン操作部、操作時間データベース、CPU、RAM、ROM、表示部、音声合成部を備える。CPUはユーザによるタスク選択に基づき、操作時間データベースから各入力モード(音声入力モード、ボタン入力モード、音声入力及びボタン入力モード)における平均操作時間を読出し、入力モード選択画面を表示部に表示する。CPUはユーザにより入力モード選択画面上で音声入力とボタン入力による混合操作が選択されると、音声入力を促す画面を表示し、ユーザの発声を音声認識部により音声認識した結果を画面に表示し、次にボタン入力を促す画面を表示し、ユーザがボタン入力した結果を画面に表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2013-41379号公報
【文献】特開2004-234529号公報
【文献】特表2013-508808号公報
【文献】特開2007-79852号公報
【文献】特開2005-115773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、音声による指示を受け付ける機能があっても、ユーザがタッチによる指示しかしなければ、その機能は使用されない。また、画像形成装置を使用していないユーザの音声を指示として受け付けて、画像形成装置が不要な処理を行ってしまうことがある。
【0011】
本発明は、音声で指示を受け付ける機能による無駄が従来よりも少ない画像形成装置を提供することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態に係る画像形成装置は、ユーザが両手で使用する機器とともに用いられる画像形成装置であって、前記機器が前記ユーザによって持たれる前は、当該画像形成装置が実行する処理に関する指示を音声によって受け付けず、当該機器が前記両手で使用されており、かつ、当該画像形成装置が前記ユーザから与えられた、画像を印刷する印刷ジョブを当該画像形成装置が前記処理として実行している間、前記画像が表示されているときに、当該印刷ジョブを一時的に停止する一時停止指示を前記指示として当該音声によって受け付け、その後、当該画像を回転させる回転指示を前記指示として当該音声によって受け付ける、受付手段を有する。
【0013】
好ましくは、前記受付手段は、前記機器が前記両手で使用されている間、当該画像形成装置が前記印刷ジョブにおいて印刷しまたは印刷するのを中断した画像を印刷するリプリントジョブを新たに前記処理として開始するリプリント指示を、前記指示として前記音声によって受け付ける。
【0014】
好ましくは、前記受付手段は、前記機器が前記両手で使用されている間、当該画像形成装置が前記印刷ジョブにおいて印刷しまたは印刷するのを中断した画像を印刷するリプリントジョブを新たに前記処理として開始するリプリント指示を、前記指示として前記音声によって受け付ける。
【0015】
好ましくは、前記受付手段は、前記機器が前記両手で使用されている間、前記処理を実行するための準備が完了していれば、当該処理を開始する開始指示を前記指示として前記音声によって受け付ける。
【0016】
または、前記ユーザが前記機器を使用した使用履歴に基づいて、当該画像形成装置の前記音声による操作方法を表示するか否かを判別する、説明要否判別手段と、前記操作方法を表示すると判別した場合、当該操作方法を表示する、表示手段と、を有する。
【0017】
好ましくは、前記受付手段は、前記機器が前記両手で使用され始めるまでは、前記指示を前記音声によって受け付けることができないようにし、当該機器が当該両手で使用され始めたら当該指示を当該音声によって受け付けることができるようにし、当該機器が当該両手で使用され終わったら当該指示を当該音声によって受け付けることができないようにする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、音声で指示を受け付ける機能による無駄が従来よりも少ない画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】画像形成装置のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】ユーザの両手によって保持されたときの測定デバイスの例を示す図である。
【
図4】画像形成装置の機能的構成の例を示す図である。
【
図13】画像形成装置の全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。
【
図14】測定開始時処理の流れの例を示すフローチャートである。
【
図15】対音声入力処理の流れの例を示すフローチャートである。
【
図16】ビュー画面処理の流れの例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、画像形成装置1の外観の例を示す図である。
図2は、画像形成装置1のハードウェア構成を示す図である。
図3は、ユーザの両手によって保持されたときの測定デバイス10rの例を示す図である。
図4は、画像形成装置1の機能的構成の例を示す図である。
【0022】
図1に示す画像形成装置1は、コピー、PCプリント、クラウド印刷、ファックス、スキャナ、およびボックスなどの機能を集約した装置である。一般に、「複合機」または「MFP(Multi Function Peripherals)」などと呼ばれることがある。
【0023】
PCプリント機能は、画像形成装置1と同じLAN(Local Area Network)内にある端末装置から受信した画像データに基づいて、画像を用紙に印刷する機能である。「ネットワークプリンティング」または「ネットワークプリント」などと呼ばれることもある。
【0024】
クラウド印刷機能は、インターネット上のサーバを経由して外部の端末装置から画像データを受信し画像を用紙に印刷する機能である。
【0025】
ボックス機能は、ユーザごとに「ボックス」または「パーソナルボックス」などと呼ばれる記憶領域を与えておき、各ユーザが自分の記憶領域によって画像データなどを保存し管理するための機能である。グループごとにボックスを設けておき、グループのメンバで共用することもできる。ボックスは、パーソナルコンピュータにおける「フォルダ」または「ディレクトリ」に相当する。
【0026】
画像形成装置1は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、補助記憶装置10d、タッチパネルディスプレイ10e、操作キーパネル10f、NIC(Network Interface Card)10g、無線LAN通信ユニット10h、モデム10i、スキャンユニット10j、プリントユニット10k、フィニッシャ10m、音声入力ユニット10n、および測定デバイス10rなどによって構成される。
【0027】
CPU10aは、画像形成装置1のメインCPUである。RAM10bは、画像形成装置1のメインメモリである。
【0028】
タッチパネルディスプレイ10eは、ユーザに対するメッセージを示す画面、ユーザがコマンドまたは情報を入力するための画面、およびCPU10aが実行した処理の結果を示す画面などを表示する。さらに、タッチされた位置を示す信号をCPU10aへ送る。
【0029】
操作キーパネル10fは、いわゆるハードウェアキーボードであって、テンキー、スタートキー、ストップキー、およびファンクションキーなどによって構成される。
【0030】
NIC10gは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などのプロトコルで他の装置との通信を行う。
【0031】
無線LAN通信ユニット10hは、無線LANの規格、つまり、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11の規格に基づいて他の装置と通信を行う。
【0032】
モデム10iは、ファックスとの間で、G3などのプロトコルで文書データをやり取りする。
【0033】
スキャンユニット10jは、ADF(Auto Document Feeder)またはプラテンガラスの上にセットされた原稿(シート)に記されている画像を読み取って画像データを生成する。
【0034】
プリントユニット10kは、スキャンユニット10jによって読み取られた画像のほか、NIC10gによって外部の装置から受信した画像データに示される画像を用紙に印刷する。
【0035】
フィニッシャ10mは、プリントユニット10kによって得られた印刷物に対して、必要に応じて後処理を施す。後処理は、ステープルで綴じる処理、パンチ穴を開ける処理、または折り曲げる処理などである。
【0036】
音声入力ユニット10nは、サウンドボードおよびマイクロフォンなどによって構成され、集音し音声データ6Aを生成する。特に、ユーザがいわゆる音声入力によって画像形成装置1に指示する場合に、ユーザの発した声(つまりユーザの音声)を表す音声データ6Aを生成する。
【0037】
測定デバイス10rは、ユーザの血圧および脈拍などを測定する。ユーザは、
図3に示すように、4つの端子を両手の親指および人差し指で覆う。このようにして、測定デバイス10rを両手で保持する。
【0038】
測定デバイス10rは、例えば、両手の親指および人差し指を照射し、それら指によって反射された光を所定の時間の間隔(例えば1秒ごと)で検出する。これによって、脈波を取得する。測定デバイス10r自身が保持されている間、取得された脈波に基づいてユーザの血圧および脈拍などを測定する。測定した結果(つまり測定値)を示す測定データ6Bを生成し、画像形成装置1に送信する。
【0039】
測定デバイス10rは、有線または無線によって画像形成装置1に接続されている。また、画像形成装置1の側面などに、取り外し可能に配置されている。なお、測定デバイス10rが側面などから取り外された場合、センサによってその旨が検知される。
【0040】
ROM10cまたは補助記憶装置10dには、上述のコピーなどの機能を実現するためのアプリケーションが記憶されている。また、測定時処理プログラム10P(
図4参照)が記憶されている。
【0041】
測定時処理プログラム10Pは、測定デバイス10rがユーザの血圧を測定している間、画像形成装置1を、音声入力によってユーザの指示を受け付けることができるようにするプログラムである。また、測定した結果を出力するプログラムである。詳細については、後に説明する。
【0042】
測定時処理プログラム10Pによると、
図4のログイン処理部101~音声処理部110が画像形成装置1に実現される。
【0043】
図5は、ホーム画面5Aの例を示す図である。
図6は、コピー操作画面51Bの例を示す図である。
図7は、ジョブデータ6Cの例を示す図である。
図8は、説明画面5Cの例を示す図である。
図9は、パーソナルデータ6Dの例を示す図である。
図10は、測定中画面51Dの例を示す図である。
図11は、測定結果画面52Dの例を示す図である。
図12は、ビュー画面5Fの例を示す図である。
【0044】
以下、
図4のログイン処理部101~音声処理部110の動作を、画像形成装置1が、コピーのジョブを実行しかつ測定デバイス10rから測定データ6Bを受信する場合を例に、
図5~12を参照しながら説明する。
【0045】
ユーザは、原稿の画像を画像形成装置1にコピーさせようと考える。そして、自身のユーザ名およびパスワードを用いて、その画像形成装置1に対してログインを要求する。すると、以下のような処理が行われる。
【0046】
画像形成装置1のログイン処理部101は、ログインの要求を受け付けると、このユーザが正当なユーザであるか否かを判別し、正当なユーザであれば画像形成装置1へのログインを許可する。
【0047】
音声入力OFF部102は、ログインが許可されると、音声入力ユニット10nの機能が有効(つまりオン)であれば、音声入力がされないようにその機能を無効(つまりオフ)にする。
【0048】
画面表示部103は、イベントが生じるごとに、後に順次説明するように、適宜、そのイベントに応じた画面をタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0049】
画面表示部103は、ログインが許可されると、
図5のようなホーム画面5Aをタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。ホーム画面5Aは、画像形成装置1にジョブを実行させるためにユーザが操作する複数の操作画面5Bのうちタッチパネルディスプレイ10eに表示させる操作画面5Bをユーザが選択するための画面である。ホーム画面5Aには、ジョブ名が記載されたアイコンが複数、配置されている。
【0050】
ユーザは、複数のアイコンのうちコピーのジョブを実行させるために操作する画面に対応するアイコン7Aを押すことで、
図6のようなコピー操作画面51Bをタッチパネルディスプレイ10eに表示させるための指示を画像形成装置1に行う。
【0051】
すると、画面表示部103は、コピー操作画面51Bをタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0052】
ユーザは、コピー操作画面51Bをタッチパネルディスプレイ10eに表示させるための指示を行った後、原稿をADFにセットする。コピーのジョブの条件(例えば、印刷部数および拡大縮小など)を入力することでジョブの設定を行い、ジョブを開始させるための指示を行う。すると、ジョブ実行部104によって以下のような処理が行われる。
【0053】
ジョブ実行部104は、ジョブが実行されるように画像形成装置1の各部を制御する。ここでは、ジョブがコピーのジョブなので、スキャンユニット10jおよびプリントユニット10kなどを制御してジョブを実行させる。
【0054】
さらに、ジョブ実行部104は、そのジョブを識別するジョブコードと、そのジョブの種類であるジョブ種類と、指示を行ったユーザのユーザコードと、が示されるジョブデータ6Cを生成し、ジョブコードごとに、
図7のようにジョブデータ記憶部105に記憶させる。
【0055】
なお、スキャンユニット10jによって読み取られた原稿の画像は、RAM10bなどに記憶される。
【0056】
ユーザは、画像形成装置1にコピーのジョブを開始させると、そのジョブが実行されている間、画像形成装置1の前で待機する。ここで、ユーザは、待機している間の時間を使って、ユーザ自身の血圧を測定しようと考える。そして、測定デバイス10rを画像形成装置1の側面などから取り外す。すると、以下のような処理が行われる。
【0057】
説明要否判別部106は、測定デバイス10rが画像形成装置1の側面などから取り外されたことがセンサによって検知されると、パーソナルデータ記憶部107に記憶されているパーソナルデータ6Dに基づいて、
図8のような説明画面5Cをタッチパネルディスプレイ10eに表示させるか否かを次のように判別する。説明画面5Cは、画像形成装置1を音声によって操作する方法をユーザに説明するための画面である。なお、説明画面5Cにおいて、測定デバイス10rによる測定方法を説明してもよい。
【0058】
パーソナルデータ記憶部107には、画像形成装置1によって過去にユーザが血圧を測定した日時である測定日時と、そのユーザ(つまり被測定者)の被測定者コードと、そのユーザの測定データ6Bと、を含むパーソナルデータ6Dが、測定日時ごとに、
図9のように記憶されている。
【0059】
なお、パーソナルデータ6Dを生成してパーソナルデータ記憶部107に記憶させる処理については、後に説明する。
【0060】
説明要否判別部106は、被測定者コードが、画像形成装置1に現在、ログインしているユーザのユーザコードと一致するパーソナルデータ6Dを、パーソナルデータ記憶部107から検索する。見つけることができなかった場合または所定の個数未満しか見つけることができなかった場合は、説明画面5Cを表示させると判別し、所定の個数以上見つけることができた場合は、表示させないと判別する。所定の個数は、管理者が任意に設定することができる。
【0061】
すなわち、画像形成装置1は、これから血圧を測定しようとするユーザのパーソナルデータ6Dを所定の個数以上見つけることができなければ、そのユーザが、血圧を測定しながら画像形成装置1を操作することに不慣れな者である、つまりビギナーであると判別する。そして、画像形成装置1は、測定デバイス10rを両手で保持しながら(つまり音声によって)画像形成装置1自身を操作するための方法を、ユーザに示す。
【0062】
例えば、所定の個数が3個以上であり、画像形成装置1に現在、ログインしているユーザのユーザコードが「U004」であり、かつ、パーソナルデータ記憶部107に記載されているパーソナルデータ6Dが
図9の通りである場合、説明要否判別部106は説明画面5Cを表示させると判別する。
【0063】
画面表示部103は、説明画面5Cを表示させると説明要否判別部106が判別すると、説明画面5Cをタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0064】
ユーザは、適宜、説明画面5Cによって画像形成装置1を操作する方法を確認すると、説明画面5Cの「終了」アイコン7Cを押す。すると、以下のような処理が行われる。
【0065】
音声入力ON部108(
図4参照)は、説明画面5Cの「終了」アイコンがユーザによって押されると、音声入力ユニット10nの機能をオンにする。すなわち、音声入力がされるようにその機能を有効にする。説明画面5Cを表示させないと説明要否判別部106が判別したときも、音声入力ユニット10nの機能をオンにする。
【0066】
測定デバイス10rは、説明画面5Cの「終了」アイコン7Cがユーザによって押されると、測定する処理を開始する。説明画面5Cを表示させないと説明要否判別部106が判別したときも、測定する処理を開始する。
【0067】
ここで、例えばユーザが測定デバイス10rを正確に保持しなければ、測定デバイス10rはユーザの脈波を取得できず、その結果、測定する処理を開始できない。このとき、画面表示部103は、測定デバイス10rが測定する処理を開始できるようになるまで、エラーを表示する画面をタッチパネルディスプレイ10eに表示させ続けてもよい。
【0068】
測定デバイス10rは、測定するごとに測定データ6Bを生成し、次々に画像形成装置1に送信する。
【0069】
測定時処理部109は、今回の測定する処理(以下、「今回の測定処理」と記載する。)における最初の測定データ6B(以下、「測定データ61B」と記載する。)を受信すると、以下のような処理を行う。
【0070】
測定時処理部109は、測定データ61Bを受信すると、測定データ61Bを受信した日時を測定日時としまた現在、画像形成装置1にログインしているユーザのユーザコードを被測定者コードとして、測定日時と、被測定者コードと、測定データ61Bと、を関連付けて、パーソナルデータ6Dとしてパーソナルデータ記憶部107に記憶させる(
図9参照)。併せて、経過時間を計測することを開始する。
【0071】
また、測定時処理部109は、測定データ61Bを受信して以降、今回の測定処理の他の測定データ6Bを受信するごとにその測定データ6Bをパーソナルデータ記憶部107に記憶させる。このとき、すでにパーソナルデータ記憶部107に記憶されているデータが上書きされないように記憶させる。
【0072】
なお、測定時処理部109は、経過時間が、予め補助記憶装置10dなどに記憶されている、測定する処理が開始されてから完了されるまでに要する所要時間を越えると、今回の測定処理が完了したと判別する。
【0073】
画面表示部103は、測定デバイス10rが測定する処理を開始すると、途中まで測定した内容を示す
図10のような測定中画面51Dを生成する処理を以下のように行う。
【0074】
すなわち、画面表示部103は、パーソナルデータ記憶部107に記憶されているパーソナルデータ6Dのうち、今回の測定処理のパーソナルデータ6Dを読み出す。
【0075】
また、画面表示部103は、測定時処理部109に、今回の測定処理が完了するまでに要する残り時間tを要求する。測定時処理部109は、要求に応じて、所要時間と経過時間との差を残り時間tとして算出し、画面表示部103に送る。
【0076】
また、画面表示部103は、読み出したパーソナルデータ6Dの測定データ6Bおよび受け取った残り時間tに基づいて測定中画面51Dを生成する。
【0077】
なお、画面表示部103は、所定の時間の間隔(例えば2、3秒ごと)で、パーソナルデータ6Dを再度、読み出しかつ新たな残り時間tを要求して受け取ることで、新たな測定中画面51Dを生成してタッチパネルディスプレイ10eに表示させてもよい。これにより、測定中画面51Dが所定の時間の間隔で更新される。
【0078】
画面表示部103は、生成した測定中画面51Dをタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0079】
また、画面表示部103は、今回の測定処理が完了したと測定時処理部109が判別すると、今回の測定処理のパーソナルデータ6Dのすべての測定データ6Bに基づいて、測定した結果を示す
図11のような測定結果画面52Dを生成してタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0080】
ユーザは、測定された結果を測定結果画面52Dによって確認すると、ホーム画面5Aをタッチパネルディスプレイ10eに表示させるための指示を音声によって画像形成装置1に行う。または、今回の測定処理が完了する前に、その今回の測定処理を中断させる(つまりキャンセルさせる)ための指示を音声によって画像形成装置1に行う。すると、以下のような処理が行われる。
【0081】
音声入力ユニット10n(
図3参照)は、ユーザから音声が入力されるごとに、ユーザの音声に基づいて音声データ6Aを生成する。
【0082】
音声処理部110(
図4参照)は、音声入力ユニット10nが生成した音声データ6Aを取得し、例えば音声用のIME(Input Method Editor)などによって、音声データ6Aを文字コードに変換する。文字コードに基づいてユーザの指示の内容を識別する。すなわち、生じたイベントを識別する。
【0083】
測定結果画面52Dがタッチパネルディスプレイ10eに表示されているときにホーム画面5Aを表示させるための指示が行われ、または、今回の測定処理を中断させるための指示が行われると、音声入力OFF部102は音声入力ユニット10nの機能をオフにする。また、画面表示部103は、ホーム画面5A(
図5参照)をタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。なお、RAM10bなどに記憶されている原稿の画像が消去される。
【0084】
測定デバイス10rは、今回の測定処理を中断させるための指示が行われると、測定する処理を中断する。
【0085】
なお、ユーザは、測定デバイス10rが画像形成装置1の側面などから取り外される前にタッチパネルディスプレイ10eに表示されていた操作画面5Bを再度、表示させるための指示を、測定中画面51Dが表示されているときに音声によって行うことができる。画面表示部103は、指示が行われると、その操作画面5Bをタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0086】
その後、ユーザが、測定中画面51Dを再度タッチパネルディスプレイ10eに表示させるための指示を音声によって画像形成装置1に行う。すると、画面表示部103は、上述と同様に、パーソナルデータ6Dを読み出しかつ新たな残り時間tを要求して受け取り、読み出したパーソナルデータ6Dおよび受け取った残り時間tに基づいて測定中画面51Dを生成し、タッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0087】
ところで、音声入力ユニット10nの機能がオンであるときに、ユーザは、画像形成装置1が現在、実行しているジョブを中断させ(つまりキャンセルさせ)または一時的に停止させるための指示を音声によって画像形成装置1に行う。すると、ジョブ実行部104は、ジョブが一時的に停止などされるように、画像形成装置1の各部を制御する。
【0088】
このとき、ジョブ実行部104は、ジョブを実行させるための指示を行ったユーザと、ジョブを中断させまたは一時的に停止させるための指示を行ったユーザと、が一致するか否かを判別する。具体的には現在、実行されているジョブのユーザコードおよび今回の測定処理のパーソナルデータ6Dの被測定者コードに基づいて、判別する。そして、両者が一致すれば、ジョブが一時的に停止などされるように画像形成装置1の各部を制御する。
【0089】
または、音声入力ユニット10nの機能がオンであるときに、ユーザが説明画面5Cを再度、タッチパネルディスプレイ10eに表示させるための指示を音声によって行うと、画面表示部103は、説明画面5Cをタッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0090】
または、音声入力ユニット10nの機能がオンであるときに、ユーザは、画像形成装置1が実行したまたは実行中であるジョブの一覧を表示させるための指示を音声によって行う。すると、画面表示部103は、ジョブデータ記憶部105に記憶されているジョブデータ6Cに基づいて、画像形成装置1が実行したまたは実行中であるジョブの一覧を示すジョブリスト画面5Eを、タッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0091】
または、音声入力ユニット10nの機能がオンであるときに、ユーザは、画像形成装置1が現在、実行している印刷のジョブの画像(以下、「印刷画像7F」と記載する。)を確認するための指示を音声によって画像形成装置1に行う。すると、画面表示部103は、印刷画像7Fを確認するための
図12のようなビュー画面5Fを、タッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0092】
印刷のジョブの原稿が複数枚ある場合、ビュー画面5Fがタッチパネルディスプレイ10eに表示されているときに、ユーザは現在、ビュー画面5Fに表示されている印刷画像7Fである印刷画像71Fを、印刷画像71Fの原稿の一つ後の原稿の画像(つまり次の印刷画像7F)に変更させるための指示を音声によって画像形成装置1に行う。または、印刷画像71Fの原稿の1つ前の原稿の画像(つまり1つ前の印刷画像7F)に変更させるための指示を行う。すると、画面表示部103は、ユーザの指示にしたがって変更した印刷画像7Fを配置したビュー画面5Fを、タッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0093】
ビュー画面5Fがタッチパネルディスプレイ10eに表示されているときに、ユーザは、印字の方向と用紙の方向とが一致していないことを理由に、印刷画像7Fの印刷の方向を変更しようと考える。そして、画像形成装置1が現在、実行している印刷のジョブを一時的に停止させるための指示を音声によって画像形成装置1に行う。
【0094】
ジョブ実行部104は、上述と同様に、印刷のジョブが一時的に停止されるように画像形成装置1の各部を制御する。
【0095】
続けて、ユーザは、印刷画像7Fを所定の方向に所定の角度(例えば右方向に90度)、回転させるための指示を音声によって画像形成装置1に行う。すなわち、印刷画像7Fの印刷の方向を変更させるための指示を音声によって画像形成装置1に行う。すると、画面表示部103は、ユーザの指示にしたがって回転させた印刷画像7Fを配置したビュー画面5Fを、タッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0096】
続けて、ユーザは、印刷画像7Fを回転させる度合(つまり印刷の方向を変更させる度合)を確定させるための指示を音声によって画像形成装置1に行う。すると、ジョブ実行部104は、回転された印刷画像7Fに対して印刷のジョブが最初から実行されるように、画像形成装置1の各部を制御する。
【0097】
ビュー画面5Fがタッチパネルディスプレイ10eに表示されているときに、ユーザは、印刷画像7Fの濃度などを調整させるための指示を行う。すると、画面表示部103は、ユーザの指示にしたがって濃度などを調整した印刷画像7Fを配置したビュー画面5Fを、タッチパネルディスプレイ10eに表示させる。
【0098】
または、音声入力ユニット10nの機能がオンであるときに、ユーザは、画像形成装置1が実行した最近の印刷のジョブの画像を再度、印刷するジョブ(以下、「リプリントジョブ」と記載する。)を実行させるための指示を行う。すると、ジョブ実行部104は、リプリントジョブの対象となる画像をRAM10bなどから検索し、その検索した画像に対してリプリントジョブが実行されるようにする。
【0099】
なお、音声入力ユニット10nの機能がオンであるときに、画像形成装置1がジョブを開始していなければ、ユーザは、ジョブを開始させるための指示を音声によって行うこともできる。
【0100】
このとき、ジョブ実行部104は、ジョブを実行するための準備が完了しているか否かを、例えばADFに原稿がセットされているか否かに基づいて判別する。そして、準備が完了していれば、ジョブが実行されるように画像形成装置1の各部を制御する。
【0101】
図13は、画像形成装置1の全体的な処理の流れの例を示すフローチャートである。
図14は、測定開始時処理の流れの例を示すフローチャートである。
図15は、対音声入力処理の流れの例を示すフローチャートである。
図16は、ビュー画面処理の流れの例を示すフローチャートである。
【0102】
次に、画像形成装置1における全体的な処理の流れを、
図13~16のフローチャートを参照しながら説明する。
【0103】
画像形成装置1は、測定時処理プログラム10Pに基づいて、
図13に示す手順で処理を実行する。
【0104】
画像形成装置1は、ユーザからのログインの要求に応じてログイン処理を行い(
図13の#601)、ログインを許可すると音声入力の機能がオンであればオフに切り換え(#602)、ホーム画面5Aを表示する(#603)。
【0105】
画像形成装置1は、表示させたい操作画面5Bの選択をユーザが行った場合は(#604でYes)、選択された操作画面5Bを表示する(#605)。
【0106】
画像形成装置1は、ジョブの条件をユーザが入力した場合は(#606でYes)、その条件にしたがってジョブの設定を行う(#607)。
【0107】
画像形成装置1は、ジョブの開始の指示をユーザが行った場合は(#608でYes)、ジョブを開始する(#609)。このとき、ジョブを実行している最中に取得した画像(例えば、スキャンユニット10jによって読み取られた原稿の画像)がRAM10bなどに記憶される。
【0108】
画像形成装置1は、測定デバイス10rが取り外されたことを検知した場合は(#610でYes、#611でNo)、
図14のような測定開始時処理を行う(#612)。
【0109】
測定開始時処理において、画像形成装置1は、血圧を測定しようとするユーザがビギナーであるか否かを判別する(#631)。
【0110】
画像形成装置1は、ユーザがビギナーであると判別した場合は(#632でYes)、説明画面5Cを表示する(#633)。ユーザがビギナーでないと判別した場合(#632でNo)または説明画面5Cを閉じると(#634でYes)、測定処理を開始し(#635)、測定中画面51Dを表示し(#636)、音声入力の機能をオンにする(#637)。
【0111】
画像形成装置1は、測定デバイス10rによって測定データ6Bを生成し続けている間につまり今回の測定処理を行っている間に(#610でYes、#611でYes、#613でNo、#618でNo)、ユーザが音声入力を行うと(#614でYes)、
図15のような対音声入力処理を行う(#615)。
【0112】
対音声入力処理において、画像形成装置1は、音声入力がジョブの開始を指示するものである場合は(#651でYes)、ジョブの実行の準備が完了していれば(#652でYes)、ジョブを開始してジョブの画像をRAM10bなどに記憶する(#653)。
【0113】
画像形成装置1は、音声入力がジョブの中断または一時的な停止を指示するものである場合は(#654でYes)、ジョブの実行の指示を行ったユーザと被測定者とが一致するか否かを判別し(#655)、一致すれば(#656でYes)、ジョブの一時的な停止などを行う(#657)。
【0114】
画像形成装置1は、音声入力が説明画面5Cの表示を指示するものである場合は(#658でYes)、説明画面5Cを表示する(#659)。
【0115】
画像形成装置1は、音声入力が測定中画面51Dの表示を指示するものである場合は(#660でYes)、測定中画面51Dを表示する(#661)。
【0116】
画像形成装置1は、音声入力がジョブリスト画面5Eの表示を指示するものである場合は(#662でYes)、ジョブリスト画面5Eを表示する(#663)。
【0117】
画像形成装置1は、音声入力がビュー画面5Fの表示を指示するものである場合は(#664でYes)、ビュー画面5Fを表示する(#665)。ビュー画面5Fを表示しているときは(#666でYes)、
図16のようなビュー画面表示処理を行う(#667)。
【0118】
ビュー画面表示処理において、画像形成装置1は、ビュー画面5Fの印刷画像7F(つまり印刷画像71F)を次の印刷画像7Fに変更する指示をユーザが音声によって行った場合は(#681でYes)、次の印刷画像7Fを配置したビュー画面5Fを表示する(#682)。
【0119】
画像形成装置1は、ビュー画面5Fの印刷画像7F(つまり印刷画像71F)を1つ前の印刷画像7Fに変更する指示をユーザが音声によって行った場合は(#683でYes)、1つ前の印刷画像7Fを配置したビュー画面5Fを表示する(#684)。
【0120】
画像形成装置1は、印刷画像7Fの印刷のジョブを一時的に停止して印刷画像7Fを回転する指示をユーザが音声によって行った場合は(#685でYes)、印刷のジョブを一時的に停止して(#686)、指定された角度で回転させた印刷画像7Fを配置したビュー画面5Fを表示し、印刷のジョブを最初から実行する(#687)。
【0121】
画像形成装置1は、印刷画像7Fの調整の指示をユーザが音声によって行った場合は(#688でYes)、指示にしたがって調整した印刷画像7Fを配置したビュー画面5Fを、表示する(#689)。
【0122】
図15に戻って、画像形成装置1は、リプリントジョブの実行をユーザが音声によって行った場合は(#668でYes)、リプリントジョブを実行する(#669)。
【0123】
図13に戻って、画像形成装置1は、今回の測定処理を完了すると(#613でYes)、測定結果画面52Dを表示して(#616)、RAM10bなどに記憶されている、ジョブの画像を消去する(#617)。そして、音声入力の機能をオフにする(#602)。
【0124】
画像形成装置1は、今回の測定処理の中断の指示をユーザが行った場合は(#618でYes)、今回の測定処理を中断するとともに、RAM10bなどに記憶されている、ジョブの画像を消去する(#619)。なお、このときに、今回の測定処理が中断された旨をタッチパネルディスプレイ10eに表示してもよい。そして、音声入力の機能をオフにする(#602)。
【0125】
画像形成装置1は、ユーザからのログアウトの要求に応じてログアウトの処理を行うまで(#620でNo)、上述のステップ#602~619、#631~637、#651~669、および、#681~689を、適宜、繰り返す。
【0126】
本実施形態によると、音声で指示を受け付ける機能による無駄が従来よりも少ない画像形成装置1を提供することができる。
【0127】
本実施形態では、音声入力ON部108が音声入力ユニット10nの機能をオンにするタイミングは、ユーザが説明画面5Cの「終了」アイコン7Cを押したときであった。しかし、そのタイミングは以下のようなものであってもよい。
【0128】
すなわち、測定デバイス10rがユーザの脈波を取得したとき(つまり測定する処理を開始したとき)であってもよい。または、説明要否判別部106が説明画面5Cをタッチパネルディスプレイ10eに表示させるか否かを判別したときであってもよい。または、測定デバイス10rが画像形成装置1の側面などから取り外されたことをセンサが検知したときであってもよい。
【0129】
本実施形態では、音声入力OFF部102が音声入力ユニット10nの機能をオフにするタイミングは、ログイン処理部101がログインを許可したとき、測定結果画面52Dがタッチパネルディスプレイ10eに表示されている際にホーム画面5Aを表示させるための指示が行われたとき、および、今回の測定処理を中断させるための指示が行われたときであった。しかし、そのタイミングは、以下のようなものであってもよい。
【0130】
すなわち、測定デバイス10rがすべての測定データ6Bを送信し終えたとき(つまり測定する処理を完了したとき)であってもよい。または、測定デバイス10rが元の位置(つまり画像形成装置1の側面など)に戻されたことをセンサが検知したときであってもよい。または、測定デバイス10rが、測定する処理を行っている際にユーザの脈波を取得できなくなったときであってもよい。
【0131】
本実施形態では、説明要否判別部106が説明画面5Cを表示させると判別する条件は、画像形成装置1に現在、ログインしているユーザのユーザコードと一致する被測定者コードのパーソナルデータ6D(以下、「一致データ」と記載する。)が、パーソナルデータ記憶部107に所定の個数以上、記憶されていることであった。
【0132】
しかし、パーソナルデータ記憶部107に最近、記憶された一致データの測定日時と、測定する処理を現在、ログインしているユーザが開始させた時間(例えば測定デバイス10rが画像形成装置1から取り外されたときの時間)と、の間隔(以下、「測定間隔時間」と記載する。)が所定以上(例えば500時間以上)であることを、その条件(つまり説明画面5Cを表示させると判別する条件)としてもよい。
【0133】
さらに、一致データがパーソナルデータ記憶部107に所定の個数以上、記憶されていても、測定間隔時間が所定以上であれば、説明要否判別部106は説明画面5Cを表示させると判別してもよい。
【0134】
本実施形態では、測定デバイス10rが測定する処理を開始する条件は、説明画面5Cの「終了」アイコン7Cがユーザによって押されたこと、または、説明画面5Cを表示させないと説明要否判別部106が判別したことであった。
【0135】
しかし、説明画面5Cの「終了」アイコン7Cがユーザによって押された後または説明画面5Cを表示させないと説明要否判別部106が判別した後に、測定する処理を開始する指示をユーザが音声によって画像形成装置1に行ったことを、その条件(つまり測定する処理を開始する条件)としてもよい。
【0136】
本実施形態では、残り時間tを算出したのは測定時処理部109であった。しかし、算出するのは測定デバイス10rであってもよい。また、本実施形態では、測定する処理が完了したことを測定時処理部109が判別する条件は、測定時処理部109が計測する経過時間が所要時間を超えたことであった。しかし、測定する処理が完了したことを測定デバイス10rが測定時処理部109へ通知して測定時処理部109がその通知を受けることを、その条件としてもよい。
【0137】
これらの場合において、測定デバイス10rは、所要時間を記憶する。測定する処理を開始するとともに、経過時間を計測することを開始する。測定データ6Bを生成するごとに、経過時間および所要時間に基づいて残り時間tを算出する。算出した残り時間tは、測定データ6Bとともに測定時処理部109に送信される。
【0138】
また、測定デバイス10rは、経過時間が所要時間を越えると、測定する処理を完了させる。測定時処理部109に、最後に生成した測定データ6Bを送信するとともに、測定する処理が完了したことを通知する。測定時処理部109は、最後に生成された測定データ6Bを受信するとともに、測定する処理が完了した通知を受けることで、測定する処理が完了したことを判別する。
【0139】
本実施形態において、ビュー画面5Fの印刷画像7Fが上述のように変更され(つまり次の原稿の画像または1つ前の原稿の画像に変更され)または調整されるときにも、ジョブ実行部104は、ユーザからの指示にしたがって、実行中のジョブが一時的に停止されるようにしてもよい。
【0140】
このとき、ジョブ実行部104は、ジョブを実行させるための指示を行ったユーザと、印刷画像7Fの変更などさせるための指示を行ったユーザと、が一致するか否かを判別してもよい。そして、両者が一致すれば、上述と同様に、そのジョブが一時的に停止されるように、画像形成装置1の各部を制御すればよい。その後、画面表示部103は、ユーザの指示にしたがって変更などされた印刷画像7Fを配置したビュー画面5Fを、タッチパネルディスプレイ10eに表示させればよい。
【0141】
その他、画像形成装置1の全体または各部の構成、処理の内容、処理の順序、および、データの構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0142】
6B 測定データ(ユーザの生体に関する情報)
6D パーソナルデータ(使用履歴)
10r 測定デバイス(機器)
103 画面表示部(出力手段、表示手段)
106 説明要否判別部(説明要否判別手段)
109 測定時処理部(受信手段)
110 音声処理部(受付手段)